(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記長尺ラベルから前記ラベルを剥離する剥離部と前記長尺2層テープから前記テープを剥離する剥離部が共用される、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の貼り付けシート供給装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、貼り付けシートには、ラベルと呼ばれるシートおよびテープと呼ばれるシートがある。商品の箱詰め、および、封緘作業を行う業者、あるいは、部品を供給する業者は、ユーザの要望に応じて、ラベルまたはテープを使い分ける必要がある。そのため、業者は、ラベル供給部を備えた封緘装置およびテープ供給部を備えた封緘装置をそれぞれ別の設備として保有し、ユーザの要望に応じて設備を使い分ける必要がある。あるいは、業者は、ラベル供給部を備えた貼付装置およびテープ供給部を備えた貼付装置をそれぞれ別の設備として保有し、ユーザの要望に応じて設備を使い分ける必要がある。
【0009】
このため、これら業者にとっては、複数の設備を準備する必要があり、設備の設置スペースを広く確保する必要がある。また、複数の設備を準備するためのコストが高くなるという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、ユーザの要望に応じてラベルまたはテープを使い分けて供給可能な装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)本発明の一の局面に従う貼り付けシート供給装置は、第1の長尺の台紙に間隔を空けて複数のラベルが貼付された長尺ラベル
をロール状態で保持可能かつ第2の長尺の台紙および第2の長尺の台紙に貼付される長尺テープを含む長尺2層テープをロール状態で保持
可能に構成された保持部と、保持部に保持されたラベルロールまたはテープロールから引き出された長尺ラベルまたは長尺2層テープが搬送される第1搬送部と、
保持部にテープロールが保持された場合に、第1搬送部において搬送される長尺2層テープに対して、第2の長尺の台紙を残して、長尺テープだけを所定の間隔で切断する
切断処理を行い、保持部にラベルロールが保持された場合に切断処理を行わないハーフカット処理部と、長尺ラベルからラベルが剥離された後、または、長尺2層テープからハーフカット処理により形成されたテープが剥離された後、第1の長尺の台紙、または、第2の長尺の台紙を搬送する第2搬送部とを備える。
【0012】
この貼り付けシート供給装置は、ユーザの要望に応じてラベルまたはテープを使い分けて供給可能である。ユーザは、ラベルの供給装置およびテープの供給装置の両方の装置を準備する必要がないので、設備の設置スペースとして広いスペースを確保する必要がない。また、ユーザは、両方の装置を準備する必要がないので、コストを削減することができる。
【0013】
(2)長尺ラベルを搬送するための駆動ローラと長尺2層テープを搬送するための駆動ローラとが共用されてもよい。
【0014】
駆動ローラが共用されるので、駆動機構を含めた装置の部品点数が削減される。これにより装置構成をコンパクトにすることができる。また、駆動ローラが共用されるので、装置のコストを低減させることができる。
【0015】
(3)第1の長尺の台紙が巻き取られる巻取部と第2の長尺の台紙が巻き取られる巻取部が共用されてもよい。
【0016】
巻取部が共用されるので、装置の部品点数が削減される。これにより装置構成をコンパクトにすることができる。また、巻取部が共用されるので、装置のコストを低減させることができる。
【0017】
(4)長尺ラベルからラベルを剥離する剥離部と長尺2層テープからテープを剥離する剥離部が共用されてもよい。
【0018】
剥離部が共用されるので、装置の部品点数が削減される。これにより装置構成をコンパクトにすることができる。また、剥離部が共用されるので、装置のコストを低減させることができる。
(5)貼り付けシート供給装置は、保持部にラベルロールが保持された場合に、第1搬送部において搬送される長尺ラベルの長手方向における複数のラベルの隙間部分を検知する検知処理を行い、保持部にテープロールが保持された場合に検知処理を行わない隙間検知部をさらに備え、第1搬送部は、保持部にラベルロールが保持された場合に、隙間検知部による検知結果に基づいて、複数のラベルの各々が順次剥離されるように、ラベルロールから引き出される長尺ラベルの量を調整してもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーザの要望に応じてラベルまたはテープを使い分けて供給可能な装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら、本実施の形態に係る貼り付けシート供給装置を詳しく説明する。本実施の形態の貼り付けシート供給装置は、ラベルおよびテープの両方を供給可能なハイブリッド型の供給装置である。まず、長尺ラベルおよび長尺2層テープの構造について説明する。
【0022】
(1)長尺ラベルの構造
図1は、長尺ラベルLLの平面図である。
図2は、長尺ラベルLLの側面断面図である。長尺ラベルLLは、長尺の台紙BP上に、間隔を空けて複数のラベルLが貼付されて構成される。以下の説明において、隣り合うラベルLの間の部分をギャップGPと呼ぶ。なお、
図2の側面断面図においては、長尺ラベルLLの構造を分かりやすくするために、台紙BPおよびラベルLの厚みを、実際の厚みよりも厚く描いている。
【0023】
台紙BPの材質は例えば紙である。ただし、台紙BPの材質は特に限定されるものではなく、フィルム材であってもよい。ラベルLの材質は例えば紙である。ただし、ラベルLの材質は特に限定されるものではなく、フィルム材であってもよい。
【0024】
ラベルLの台紙BPへの貼付面には、粘着剤が塗布されている。粘着剤は、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系等の材料が用いられる。台紙BPの面のうち、ラベルLが貼付される面は、ラベルLの粘着剤を保護するための剥離剤が塗布されている。例えば、長尺ラベルLLは、台紙およびラベルの2層構造を有するシートにおいて、ラベル部分を型抜き(半抜き)することによって作製される。
【0025】
ラベルLの大きさは、貼付する箱の形状、サイズによって選択される。例えば、ラベルLのサイズは、縦3cm×横4cm等の長方形である。ラベルLの形状は特に限定されるものではなく、
図1に示すような長方形以外にも、角が丸みを帯びた矩形または円形であってもよい。
【0026】
(2)長尺2層テープの構造
図3は、長尺2層テープATの平面図である。
図4は、長尺2層テープATの側面断面図である。長尺2層テープATは、一方の面を粘着面とする長尺テープLTおよび長尺テープLTの粘着面に貼り合わされる長尺の台紙SPを備える。なお、
図4の側面断面図においては、長尺2層テープATの構造を分かりやすくするために、長尺テープLTの厚み、および、台紙SPの厚みを、実際の厚みよりも厚く描いている。
【0027】
長尺テープLTの材質は例えば紙である。ただし、長尺テープLTの材質は特に限定されるものではなく、フィルム材であってもよい。長尺テープLTの粘着面には、粘着剤が塗布されている。粘着剤は、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系等の材料が用いられる。台紙SPの材質は例えば紙である。ただし、台紙SPの材質は特に限定されるものではなく、フィルム材であってもよい。台紙SPの長尺テープLTに貼付される面には、長尺テープLTの粘着面を保護するための剥離剤が塗布されている。
【0028】
長尺テープLTの大きさは、貼付する箱の形状、サイズによって選択される。例えば、長尺テープLTは3cm幅の長尺シートである。後で説明する貼り付けシート供給装置において、長尺2層テープATがハーフカット処理されることにより、長尺テープLTは、所定の長さにカットされる。例えば、長尺テープLTは、
図3の破線で示す切断部HCにおいてカットされ、複数のテープTに分割される。
【0029】
図5(A)は、箱6の蓋61に貼付されたラベルLを示す図である。後述する貼り付けシート供給装置によって長尺ラベルLLから剥がされたラベルLは、別途設けられる貼付装置によって箱6に貼付される。テープTの箱6に対する貼付態様も同様である。
図5(B)は、部品7の表面71に貼付されたラベルLを示す図である。後述する貼り付けシート供給装置によって長尺ラベルLLから剥がされたラベルLは、別途設けられる貼付装置によって部品7に貼付される。テープTの部品7に対する貼付態様も同様である。
【0030】
(3)貼り付けシート供給装置の構成
次に、本実施の形態の貼り付けシート供給装置の構成について説明する。以下の説明において、各図面に示されたX方向、Y方向およびZ方向を適宜参照する。以下の図面において、XZ平面は水平面に対応し、Y方向は垂直方向に対応する。また、以下の図面において、X方向は左右方向であり、Y方向は上下方向である場合を例として説明する。
【0031】
図6は、ラベルの供給動作を実行中の貼り付けシート供給装置1の正面図である。
図7は、テープの供給動作を実行中の貼り付けシート供給装置1の正面図である。
図6および
図7に示すように、貼り付けシート供給装置1は、正面視で略L字状の装置本体10を備える。装置本体10には、制御部11、保持部101、巻取部201、ラベル/テープ搬送部AS、台紙搬送部BSおよびハーフカット装置150等が設けられる。
【0032】
保持部101は、ラベルロールLR(
図6に図示)またはテープロールTR(
図7に図示)を保持する。ラベルロールLRは、長尺ラベルLLを巻回したロールである。テープロールTRは、長尺2層テープATを巻回したロールである。つまり、保持部101は、長尺ラベルLLまたは長尺2層テープATをロール状態で保持する。保持部101は、ラベルロールLRまたはテープロールTRを回転可能に支持する。
【0033】
巻取部201は、長尺ラベルLLから剥離された台紙BP(
図6に図示)を巻き取って保持する。あるいは、巻取部201は、長尺2層テープATから剥離された台紙SP(
図7に図示)を巻き取って保持する。
【0034】
ラベル/テープ搬送部ASは、従動ローラ102、従動ローラ103、テンションプレート104、ブレーキローラ105、ラベル/テープ検知センサ106、従動ローラ108、従動ローラ109、剥離エッジ部材120およびギャップ検知センサ130を備える。また、ラベル/テープ搬送部ASの側部には、ハーフカット装置150が配置される。ハーフカット装置150は、装置本体10に支持される。
【0035】
台紙搬送部BSは、剥離エッジ部材120、従動ローラ202および駆動ローラ203を備える。剥離エッジ部材120は、ラベル/テープ搬送部ASおよび台紙搬送部BSの両方に含まれる。
【0036】
(4)ラベルの供給動作
次に、
図6を参照しながら、貼り付けシート供給装置1によるラベルLの供給動作について説明する。
図6に示すように、ラベルロールLRが保持部101にセットされる。
【0037】
ラベルロールLRから左斜め上方に向かって引き出された長尺ラベルLLは、従動ローラ102に巻回される。従動ローラ102に沿って下方向(Y方向)に搬送方向を変更された長尺ラベルLLは、従動ローラ103に巻回される。
【0038】
従動ローラ103に沿って搬送される長尺ラベルLLには、左斜め下方からテンションプレート104が接触する。従動ローラ103およびテンションプレート104の間を搬送される長尺ラベルLLは右斜め上方に向かって搬送され、ブレーキローラ105に巻回される。ブレーキローラ105は、ローラの回転軸と軸受部との間に生じる摩擦力が、他の従動ローラ102,103等と比べて大きい。つまり、ブレーキローラ105上を搬送される長尺ラベルLLに適度な抵抗が加えられる。
【0039】
テンションプレート104が従動ローラ103上を搬送される長尺ラベルLLに接触する構成、および、回転摩擦力が大きいブレーキローラ105の作用によって、搬送される長尺ラベルLLに適度なテンションが付与され、長尺ラベルLLに弛みが発生するのが防止される。従動ローラ103からブレーキローラ105へと至る経路(X方向に延びる経路)の途中には、ラベル/テープ検知センサ106が設けられる。
【0040】
ラベル/テープ検知センサ106により、従動ローラ103およびブレーキローラ105の間を搬送される長尺ラベルLLの検知が行われる。ラベル/テープ検知センサ106は、長尺ラベルLLの検知の有無を、制御部11に出力する。ラベル/テープ検知センサ106において長尺ラベルLLが検知されない場合、制御部11は、貼り付けシート供給装置1によるラベルLの供給動作を停止する。
【0041】
ブレーキローラ105に沿って搬送方向が変更された長尺ラベルLLは、下方(Y方向)に向かって搬送される。ブレーキローラ105から下方に向かって搬送される長尺ラベルLLは、従動ローラ108に巻回される。ブレーキローラ105から従動ローラ108へと至る経路(Y方向に延びる経路)の途中には、ハーフカット装置150が設けられているが、ラベルの供給動作時には、ハーフカット装置150は使用されない。
【0042】
従動ローラ108に沿って搬送方向を変更された長尺ラベルLLは、右斜め下方に向かって搬送され、従動ローラ109に巻回される。従動ローラ109に沿って搬送方向を変更された長尺ラベルLLは、右方向(X方向)に向かって搬送される。
【0043】
従動ローラ109から右方向(X方向)に向かって搬送される長尺ラベルLLは、剥離エッジ部材120の上面を右方向に搬送される。このとき、長尺ラベルLLは、ラベルLが貼付されている面を上面として、右方向に搬送される。従動ローラ109から剥離エッジ部材120へと至る経路の途中には、ギャップ検知センサ130が設けられる。
【0044】
ギャップ検知センサ130は、上下(Y方向)から長尺ラベルLLを挟み込むように配置される。ギャップ検知センサ130は、長尺ラベルLLの厚みを検知するセンサである。ギャップ検知センサ130が有する上下の部材が長尺ラベルLLの上面および下面にそれぞれ接触することで、長尺ラベルLLの厚みを検知する。ギャップ検知センサ130による検知結果は制御部11に出力される。制御部11は、長尺ラベルLLのラベルLが貼付されている部分の厚み、および、長尺ラベルLLのギャップGP部分の厚みの違いに基づいて、ギャップGPを検知する。
【0045】
あるいは、ギャップ検知センサ130は、光学的に長尺ラベルLLのギャップGPを検知するものであってもよい。例えば、ギャップ検知センサ130は、長尺ラベルLLの一方の面に向かって光を照射する発光部と、長尺ラベルLLを透過した光を受光する受光部を備える。ギャップ検知センサ130は、受光部において受光した透過光の強度を制御部11に与える。制御部11は、透過光の強度に基づいて、隣り合うラベルLの間のギャップGPを検知する。
【0046】
剥離エッジ部材120の上面を搬送される長尺ラベルLLは、剥離エッジ部材120の先端部121で鋭角に搬送方向を変える。先端部121において長尺ラベルLLが鋭角に搬送方向を変えるとき、長尺ラベルLLから1枚のラベルLが剥離される。つまり、台紙BPは、先端部121の形状に沿って、鋭角に方向を変えて左方向に搬送され、台紙BPの上面に貼付されていたラベルLが剥離され、右方向に押し出される。
【0047】
先端部121において剥離された1枚のラベルLは、上方から下降する貼付装置5に受け渡される。その後、貼付装置5によってラベルLは、
図5(A)に示すように、箱6の蓋61に貼付される。つまり、封緘装置の一部として動作する貼付装置5によって、ラベルLが蓋61に貼付される。あるいは、貼付装置5によってラベルLは、
図5(B)に示すように、部品7の表面71に貼付される。
【0048】
先端部121において長尺ラベルLLからラベルLが剥離された後、台紙BPだけが剥離エッジ部材120の下面に沿って、左方向(X方向)に搬送される。左方向に搬送された台紙BPは、駆動ローラ203に巻回される。駆動ローラ203に沿って搬送方向を変更された台紙BPは、従動ローラ202に巻回される。従動ローラ202において搬送方向を変更された台紙BPは、左斜め上方向に向かって搬送される。左斜め上方向に搬送方向を変更された台紙BPは、巻取部201において巻き取られる。
【0049】
このようにして、ラベルロールLRから引き出された長尺ラベルLLは、ラベル/テープ搬送部ASにより下方に向かって搬送される。ラベル/テープ搬送部ASにより搬送された長尺ラベルLLは、剥離エッジ部材120の先端部121においてラベルLが剥離される。長尺ラベルLLからラベルLが剥離された後、台紙BPは、台紙搬送部BSにより搬送されて、巻取部201において巻き取られる。
【0050】
長尺ラベルLLおよび台紙BPを搬送する駆動源は、駆動ローラ203である。駆動ローラ203には、図示しない回転駆動源が接続されており、回転駆動源が駆動することにより、駆動ローラ203が回転駆動する。駆動ローラ203は、制御部11の制御により、ラベルLを1枚剥離するために必要な長さだけ回転駆動する。具体的には、駆動ローラ203は、ギャップ検知センサ130の検知結果に基づいて、ラベルLのギャップGPを検知する位置まで駆動ローラ203を回転駆動する。結果的に、駆動ローラ203は、1回の回転駆動により、長尺ラベルLLを
図1で示した長さLmだけ送り出す。これにより、長尺ラベルLLから1枚のラベルLが剥離され、貼付装置5にラベルLが引き渡される。そして、貼付装置5が次のラベルLを受け取り可能となるタイミングで再び駆動ローラ203が回転駆動し、長尺ラベルLLが長さLmだけ送り出され、次の1枚のラベルLが剥離される。
【0051】
また、巻取部201は、駆動ローラ203と同期して回転する。本実施の形態においては、巻取部201および駆動ローラ203を駆動する回転駆動源を共用している。例えば、駆動ローラ203を駆動するモータから取り出された回転駆動力をベルト等の機構を介して伝達し、巻取部201を駆動するようにしてもよい。
【0052】
(5)テープの供給動作
次に、
図7を参照しながら、貼り付けシート供給装置1によるテープTの供給動作について説明する。
図7に示すように、テープロールTRが保持部101にセットされる。
【0053】
テープロールTRから左斜め上方に向かって引き出された長尺2層テープATは、上述した長尺ラベルLLと同様、従動ローラ102、テンションプレート104、従動ローラ103を経て、ブレーキローラ105に巻回される。ラベル供給動作時に説明した場合と同様、テンションプレート104が従動ローラ103上を搬送される長尺2層テープATに接触する構成、および、回転摩擦力が大きいブレーキローラ105の作用によって、搬送される長尺2層テープATに適度なテンションが付与され、長尺2層テープATに弛みが発生するのが防止される。また、ラベル/テープ検知センサ106により、従動ローラ103およびブレーキローラ105の間を搬送される長尺2層テープATの検知が行われる。ラベル/テープ検知センサ106において長尺2層テープATが検知されない場合、制御部11は、貼り付けシート供給装置1によるテープTの供給動作を停止する。
【0054】
ブレーキローラ105から下方(Y方向)に向かって搬送される長尺2層テープATは、従動ローラ108に巻回される。ブレーキローラ105から従動ローラ108へと至る経路(Y方向に延びる経路)の途中には、ハーフカット装置150が設けられている。ハーフカット装置150は、長尺2層テープATに対してハーフカット処理を行う。ハーフカット処理とは、長尺2層テープATの台紙SPを切断することなく、長尺テープLTだけを切断する処理である。ハーフカット装置150は、長尺テープLTを、長尺2層テープATの進行方向とは直交する方向に切断する。
【0055】
図3および
図4において、破線で示した部分が、ハーフカット装置150においてハーフカット処理される切断部HCである。ハーフカット装置150によって、長尺テープLTには、長さTm間隔でハーフカット処理が行われる。ハーフカット処理が行われた長尺2層テープATは、下方(Y方向)に向かって搬送され、従動ローラ108に巻回される。
【0056】
従動ローラ108に沿って搬送方向を変更された長尺2層テープATは、上述した長尺ラベルLLと同様、従動ローラ109を経て、剥離エッジ部材120の上面を右方向(X方向)に搬送される。このとき、長尺2層テープATは、長尺テープLTが貼付されている面を上面として、右方向(X方向)に搬送される。なお、テープTの供給動作時には、ギャップ検知センサ130は使用されない。
【0057】
剥離エッジ部材120の上面を搬送される長尺2層テープATは、剥離エッジ部材120の先端部121で鋭角に搬送方向を変える。先端部121において長尺2層テープATが鋭角に搬送方向を変えるとき、長尺2層テープATから1枚のテープTが剥離される。つまり、台紙SPは、先端部121の形状に沿って、鋭角に方向を変えて左方向に搬送され、台紙SPの上面においてハーフカット処理された1枚のテープTが剥離され、右方向に押し出される。
【0058】
先端部121において剥離された1枚のテープTは、上方から下降する貼付装置5に受け渡される。その後、貼付装置5によってテープTは、
図5(A)に示すように、箱6の蓋61に貼付される。つまり、封緘装置の一部として動作する貼付装置5によって、テープTが蓋61に貼付される。あるいは、貼付装置5によってテープTは、
図5(B)に示すように、部品7の表面71に貼付される。
【0059】
先端部121において長尺2層テープATからテープTが剥離された後、台紙SPだけが剥離エッジ部材120の下面に沿って、左方向(X方向)に搬送される。左方向に搬送された台紙SPは、駆動ローラ203に巻回される。駆動ローラ203に沿って搬送方向を変更された台紙SPは、従動ローラ202を経て、巻取部201において巻き取られる。
【0060】
このようにして、テープロールTRから引き出された長尺2層テープATは、ラベル/テープ搬送部ASにより下方に向かって搬送される。ラベル/テープ搬送部ASにより搬送された長尺2層テープATは、剥離エッジ部材120の先端部121においてテープTが剥離される。長尺2層テープATからテープTが剥離された後、台紙SPは、台紙搬送部BSにより搬送されて、巻取部201において巻き取られる。
【0061】
テープの供給動作時においても、長尺2層テープATおよび台紙SPを搬送する駆動源は、駆動ローラ203である。つまり、ラベルLの供給動作およびテープTの供給動作において、駆動源は共用される。駆動ローラ203は、制御部11の制御により、テープTを1枚剥離するために必要な長さだけ回転駆動する。具体的には、駆動ローラ203は、長尺2層テープATが長さTmだけ搬送されるように、駆動ローラ203を回転駆動する。これにより、長尺2層テープATから1枚のテープTが剥離され、貼付装置5にテープTが引き渡される。駆動ローラ203が駆動し、長尺2層テープATが長さTmだけ搬送された後、ハーフカット装置150において、ハーフカット処理が行われる。これにより、長尺2層テープATには、長さTmの間隔を空けてハーフカットによる切断部HCが形成される。ハーフカット装置150によるハーフカット位置から剥離エッジ部材120の先端部121までの経路上には、テープTの長さTmのN倍(N:整数)の長さの長尺2層テープATが保持される。つまり、ハーフカット位置から先端部121までの経路上には、N枚のテープTが保持される。なお、ハーフカット装置150はY方向に位置調整が可能となっている。ハーフカット装置150のY方向の位置を調整することにより、ハーフカット位置から先端部121までの経路上にN枚のテープTが保持されるよう初期設定される。
【0062】
以上説明したように、本実施の形態の貼り付けシート供給装置1を利用することにより、ラベルLの供給動作およびテープTの供給動作を1つの装置上で実行することができる。ユーザは、ラベルLの供給装置およびテープTの供給装置の両方の装置を準備する必要がないので、設備の設置スペースとして広いスペースを確保する必要がない。また、ユーザは、両方の装置を準備する必要がないので、コストを削減することができる。
【0063】
(6)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明する。上記の実施の形態では、台紙BPが第1の長尺の台紙の例であり、台紙SPが第2の長尺の台紙の例である。また、ラベル/テープ搬送部ASが第1搬送部の例であり、台紙搬送部BSが第2搬送部の例であ
り、ギャップ検知センサ130が隙間検知部の例である。
【0064】
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する種々の要素を用いることもできる。
【0065】
(7)他の実施の形態
上記の実施の形態においては、ラベルLの供給動作時およびテープTの供給動作時において、ラベル/テープ搬送部ASが備える全ての部材を共通して使用するようにした。他の実施の形態において、ラベルLの供給動作時およびテープTの供給動作時において、ラベル/テープ搬送部ASが備える一部の部材を共通して使用するようにしてもよい。例えば、ラベル/テープ搬送部ASにおいて、長尺ラベルLLの搬送経路および長尺2層テープATの搬送経路が一部異なっていてもよい。
【0066】
上記の実施の形態においては、ラベルLの供給動作時およびテープTの供給動作時において、台紙搬送部BSが備える全ての部材を共通して使用するようにした。他の実施の形態において、ラベルLの供給動作時およびテープTの供給動作時において、台紙搬送部BSが備える一部の部材を共通して使用するようにしてもよい。例えば、台紙搬送部BSにおいて、台紙BPの搬送経路および台紙SPの搬送経路が一部異なっていてもよい。
【0067】
上記実施の形態においては、巻取部201が、台紙BPの巻取部および台紙SPの巻取部として共用された。別の実施の形態として、台紙BPの巻取部および台紙SPの巻取部は、別に設けるようにしてもよい。
【0068】
上記実施の形態においては、剥離エッジ部材120が、ラベルLの剥離部およびテープTの剥離部として共用された。別の実施の形態として、ラベルLの剥離部およびテープTの剥離部は、別に設けるようにしてもよい。
【0069】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。