(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0013】
<構成>
本実施形態によるソファカバー10をソファ1に装着した状態を
図1及び
図2に示す。また、ソファカバー10の構成やソファ1からの取り外しやソファ1への装着の様子を
図3から
図12に示す。なお、以下の説明において、上下方向、前後方向、左右方向は、ソファ1の上下方向、前後方向、左右方向に相当しており、
図1から
図12の各図中に適宜される矢印の方向に対応している。
【0014】
本実施形態によるソファカバー10は、ソファ1に被せられるカバーである。ソファ1は、
図3及び
図5から
図7に示すように、座部2と、座部2の後方に設けられた背部3と、座部2の左・右両側にそれぞれ設けられた左・右肘掛部4,5と、を有している。座部2の上面には、置きクッション6が配置されている。本実施形態の置きクッション6は、座部2の上面に左右2つ並べて配置されている。座部2の下面には、複数(ここでは4つ)の脚部7が設けられている。
【0015】
ここで、
図3から
図7及び
図10に示すように、ソファ1における背部3と左肘掛部4との境界を第1境界部位B1とし、ソファ1における背部3と右肘掛部5との境界を第2境界部位B2とする。第1境界部位B1では、互いに左右方向に対向する背部3及び左肘掛部4の端部同士の間に生じる窪みによって、背部3の背面側下端部から背部3の上端部及び座部2を経て座部2の前面側下端部に至る第1窪み線L1が形成されている。第2境界部位B2では、互いに左右方向に対向する背部3及び右肘掛部5の端部同士の間に生じる窪みによって、ソファ1の背面側下端部から背部3の上端部及び座部2を経て座部2の前面側下端部に至る第2窪み線L2が形成されている。
【0016】
また、本実施形態のソファカバー10は、後述のように、ソファ1に装着する時に、ソファカバー10の各部が面ファスナーによってソファ10に固定される構成となっている。このため、本実施形態のソファ1では、置きクッション6を含めた各部の生地として、面ファスナーがくっつきやすい素材(例えばポリエステル等)が用いられている。なお、座部2、背部3、及び、置きクッション6の大きさや形状は、ソファ1を使用する人数等に応じて任意に設定される。
【0017】
ソファカバー10は、
図1から
図5及び
図7から
図12に示すように、背覆い部20と、左肘掛覆い部30と、右肘掛覆い部40と、前覆い部50と、座覆い部60と、を有している。
【0018】
背覆い部20は、
図1から
図5、
図7、
図8及び
図10に示すように、座部2及び背部3のうち少なくとも背部3を覆う略平布状の部分である。本実施形態のソファカバー10では、座部2の大部分を座覆い部60によって覆う構成となっているため、背覆い部20は背部3のみを覆っている。詳細には、背覆い部20は、任意の生地で構成された長方形状の部分であり、背部3の前面側下端部から上端部を経て背面側下端部にわたって覆っている。
【0019】
また、
図7、
図8及び
図10に示すように、背覆い部20の前端部及び後端部の裏面にはそれぞれ、面ファスナー21,22が設けられている。このため、背覆い部20で背部3を覆う時に、背覆い部20の前端部を背部3の前面側下端部に面ファスナー21によって固定し、背覆い部20の後端部を背部3の背面側下端部に面ファスナー22によって固定することができる。
【0020】
左肘掛覆い部30は、
図1から
図5、
図7、
図9及び
図10に示すように、左肘掛部4を略包含するように覆う略袋状の部分である。詳細には、左肘掛覆い部30は、下端部が開口した略袋状の部分であり、上端面部31と、左端面部32と、右端面部33と、前端面部34と、後端面部35と、を有している。上端面部31は、左肘掛部4の上端部を覆っている。左端面部32(第1面部の一例に相当)は、左肘掛部4の左端部、すなわち、左肘掛部4のうちソファ1外側となる部分を覆っている。右端面部33(第2面部の一例に相当)は、左肘掛部4の右端部、すなわち、左肘掛部4のうちソファ1内側となる部分を覆っている。右端面部33は、左端面部32とは異なり、座部2の左端部と重なる部分が切り欠かれたような形状を有しており、右端面部33のうち座部2の左端部と重なる部分における高さ寸法h1が、左端面部32の高さ寸法H1に比べて小さくなっている。前端面部34は、左肘掛部4の前端部を覆っている。後端面部35は、左肘掛部4の後端部を覆っている。
【0021】
また、
図7、
図9及び
図10に示すように、左端面部32、右端面部33、前端面部34及び後端面部35の下端部の裏面にはそれぞれ、面ファスナー36,37,38,39が設けられている。このため、左肘掛覆い部30で左肘掛部4を覆う時に、左端面部32の下端部を左肘掛部4の左端部に面ファスナー36によって固定し、右端面部33の下端部を左肘掛部4の右端部に面ファスナー37によって固定し、前端面部34の下端部を左肘掛部4の前面側下端部に面ファスナー38によって固定し、後端面部35の下端部を左肘掛部4の後面側下端部に面ファスナー39によって固定することができる。
【0022】
右肘掛覆い部40は、
図1から
図5、
図7、
図9及び
図10に示すように、右肘掛部5を略包含するように覆う略袋状の部分である。詳細には、右肘掛覆い部40は、左肘掛覆い部30と同様、下端部が開口した略袋状の部分であり、上端面部41と、右端面部42と、左端面部43と、前端面部44と、後端面部45と、を有している。上端面部41は、右肘掛部5の上端部を覆っている。右端面部42(第3面部の一例に相当)は、右肘掛部5の右端部、すなわち、右肘掛部5のうちソファ1外側となる部分を覆っている。左端面部43(第4面部の一例に相当)は、右肘掛部5の左端部、すなわち、右肘掛部5のうちソファ1内側となる部分を覆っている。左端面部43は、右端面部42とは異なり、座部2の左端部と重なる部分が切り欠かれたような形状を有しており、左端面部43のうち座部2の左端部と重なる部分における高さ寸法h2が、右端面部42の高さ寸法H2に比べて小さくなっている。前端面部44は、右肘掛部5の前端部を覆っている。後端面部45は、右肘掛部5の後端部を覆っている。
【0023】
また、
図7、
図9及び
図10に示すように、右端面部42、左端面部43、前端面部44及び後端面部45の下端部の裏面にはそれぞれ、面ファスナー46,47,48,49が設けられている。このため、右肘掛覆い部40で右肘掛部5を覆う時に、右端面部42の下端部を右肘掛部5の左端部に面ファスナー46によって固定し、左端面部43の下端部を右肘掛部5の右端部に面ファスナー47によって固定し、前端面部44の下端部を右肘掛部5の前面側下端部に面ファスナー48によって固定し、後端面部45の下端部を右肘掛部5の後面側下端部に面ファスナー49によって固定することができる。
【0024】
図2、
図7から
図9及び
図10に示すように、背覆い部20の左肘掛覆い部30側の第1縁部71と左肘掛覆い部30の背覆い部20側の第2縁部72とは、左オープンファスナー70によって係合・離脱自在に接続されている。詳細には、第1縁部71及び第2縁部72には、左オープンファスナー70を構成する一対のエレメントが設けられており、一方のエレメントにスライダーが設けられている。そして、スライダーを動かして両エレメントを噛み合わせることによって、背覆い部20と左肘掛覆い部30を係合させることができる。また、スライダーを動かして両エレメントの噛み合いを解除することによって、背覆い部20と左肘掛覆い部30を離脱させることができる。なお、左オープンファスナー70は、第1縁部71及び第2縁部72のうちソファ1の背面側に配置される部分のみに設けられている。
【0025】
また、
図2、
図6及び
図10に示すように、左オープンファスナー70の左右方向位置は、ソファ1における背部3と左肘掛部4との第1境界部位B1、及び、ソファ1の第1窪み線L1の左右方向位置と略一致している。言い換えれば、ソファカバー10の境界とソファ1の境界とが一致している。
【0026】
図2、
図7から
図9及び
図10に示すように、背覆い部20の右肘掛覆い部40側の第3縁部81と、右肘掛覆い部40の背覆い部20側の第4縁部82とは、右オープンファスナー80によって係合・離脱自在に接続されている。詳細には、第3縁部81及び第4縁部82には、右オープンファスナー80を構成する一対のエレメントが設けられており、一方のエレメントにスライダーが設けられている。そして、スライダーを動かして両エレメントを噛み合わせることによって、背覆い部20と右肘掛覆い部40を係合させることができる。また、スライダーを動かして両エレメントの噛み合いを解除することによって、背覆い部20と右肘掛覆い部40を離脱させることができる。なお、右オープンファスナー80は、第3縁部81及び第4縁部82のうちソファ1の背面側に配置される部分のみに設けられている。
【0027】
また、
図2、
図6及び
図10に示すように、右オープンファスナー80の左右方向位置は、ソファ1における背部3と右肘掛部5との第2境界部位B2、及び、ソファ1の第2窪み線L2の左右方向位置と略一致している。すなわち、ソファカバー10の境界とソファ1の境界とが一致している。
【0028】
前覆い部50は、
図1から
図5、
図7及び
図11に示すように、座部2を覆う略平布状の部分である。本実施形態のソファカバー10では、座部2の大部分を座覆い部60によって覆う構成となっているため、前覆い部50は、座部2の前端部のみを覆っている。詳細には、前覆い部50は、任意の生地で構成された長方形状の部分であり、座部2の前端部を上面から前面を経て下面にわたって覆っている。
【0029】
また、
図11に示すように、前覆い部50の上端部及び下端部の裏面にはそれぞれ、面ファスナー51,52が設けられている。このため、前覆い部50で座部2を覆う時に、前覆い部50の上端部を座部2の前端部上面に面ファスナー51によって固定し、前覆い部50の下端部を座部2の前端部下面に面ファスナー52によって固定することができる。
【0030】
座覆い部60は、
図1、
図3、
図4、
図7及び
図12に示すように、座部2を覆う略平布状の部分である。詳細には、座覆い部60は、任意の生地で構成された長方形状の部分であり、座部2の上面に配置された置きクッション6を上面から前面を経て下面にわたって覆っている。
【0031】
座覆い部60は、
図1、
図6、
図7及び
図12に示すように、置きクッション6の上面の上側に配置される着座面部61(着座面の一例に相当)と、置きクッション6の前端部を覆う前端部62と、を有している。着座面部61は、その上面に畳部分63を備えている。畳部分63は、ゴザ(畳表)で構成され、例えば、ゴザの裏面に接着剤で不織布を貼り合わせ、ゴザ付きの不織布の四辺を着座面部61に縫い付けることによって設けられている。
【0032】
また、
図12に示すように、座覆い部60の後端部、左端部、右端部及び前端部の裏面にはそれぞれ、面ファスナー64,65,66,67が設けられている。このため、座覆い部60で置きクッション6を覆う時に、着座面部61を置きクッション6の上面に面ファスナー64,65,66によって固定し、前端部62を置きクッション6の前端部下面に面ファスナー67によって固定することができる。
【0033】
<装着・取り外し>
次に、上記の構成を有するソファカバー10をソファ1に装着する時の手順及びソファ1から取り外す時の手順について説明する。
【0034】
ソファ1にソファカバー10を装着する時、まず、ソファ1(
図6及び
図7参照)に背覆い部20(
図8参照)及び左・右肘掛覆い部30,40(
図9参照)を装着する(
図5参照)。詳細には、背部3を背覆い部20で覆い、面ファスナー21によって背覆い部20を固定する。また、左肘掛部4を左肘掛覆い部30で覆い、面ファスナー36,37,38によって左肘掛覆い部30を固定する。また、右肘掛部5を右肘掛覆い部40で覆い、面ファスナー46,47,48によって右肘掛覆い部40を固定する。次に、背覆い部20の第1縁部71と左肘掛覆い部30の第2縁部72とを左オープンファスナー70によって接続し、背覆い部20の第3縁部73と右肘掛覆い部40の第4縁部74とを右オープンファスナー80によって接続する(
図2及び
図10参照)。その後、背覆い部20の後端部を背部3の背面側下端部に面ファスナー22によって固定し、左肘掛覆い部30の後端面部35の下端部を左肘掛部4の後面側下端部に面ファスナー39によって固定し、右肘掛覆い部40の後端面部45の下端部を右肘掛部5の後面側下端部に面ファスナー49によって固定する(
図10参照)。
【0035】
次に、ソファ1(
図5及び
図7参照)に前覆い部50(
図11参照)を装着する(
図4参照)。詳細には、座部2の前端部を前覆い部50で覆い、面ファスナー51,52によって前覆い部50を固定する。なお、前覆い部50は、背覆い部20及び左・右肘掛覆い部30,40よりも先にソファ1に取り付けてもよい。
【0036】
次に、ソファ1(
図4及び
図7参照)に置きクッション6及び座覆い部60を装着する(
図1及び
図3参照)。詳細には、置きクッション6を座部2の上面に配置する。そして、置きクッション6を座覆い部60で覆い、面ファスナー64,65,66,67によって座覆い部60を固定する。このような手順でソファ1にソファカバー10を装着する。
【0037】
ソファ1からソファカバー10を取り外す時、まず、ソファ1(
図1及び
図2参照)から座覆い部60及び置きクッション6を取り外す(
図3、
図4及び
図7参照)。詳細には、置きクッション6から面ファスナー64,65,66,67をはがして座覆い部60を取り外す。そして、座部2から置きクッション6を取り外す。
【0038】
次に、ソファ1(
図4参照)から前覆い部50を取り外す(
図5及び
図7参照)。詳細には、座部2の前端部から面ファスナー51,52をはがして前覆い部50を取り外す。
【0039】
次に、ソファ1(
図2及び
図5参照)から背覆い部20及び左・右肘掛覆い部30,40を取り外す(
図6、
図7及び
図10参照)。詳細には、背部3の背面側下端部から面ファスナー22をはがし、左肘掛部4の後面側下端部から面ファスナー39をはがし、右肘掛部5の後面側下端部から面ファスナー49をはがす(
図10参照)。次に、左オープンファスナー70を外して背覆い部20の第1縁部71と左肘掛覆い部30の第2縁部72との接続を解除し、右オープンファスナー80を外して背覆い部20の第3縁部73と右肘掛覆い部40の第4縁部74との接続を解除する(
図10参照)。次に、背部3の前端部から面ファスナー21をはがして背覆い部20を背部3から取り外す。また、左肘掛部4から面ファスナー36,37,38をはがして左肘掛覆い部30を左肘掛部4から取り外す。また、右肘掛部5から面ファスナー46,47,48をはがして右肘掛覆い部40を右肘掛部5から取り外す(
図6参照)。なお、背覆い部20及び左・右肘掛覆い部30,40は、前覆い部50よりも先にソファ1から取り外してもよい。このような手順でソファ1からソファカバー10を取り外す。
【0040】
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のソファカバー10においては、左右の肘掛覆い部30,40と、中央側の背覆い部20と、をオープンファスナー70,80により係合・離脱自在としている。詳細には、背覆い部20の左肘掛覆い部30側の第1縁部71と、左肘掛覆い部30の背覆い部20側の第2縁部72とを、左オープンファスナー70によって係合・離脱自在に接続し、背覆い部20の右肘掛覆い部40側の第3縁部81と、右肘掛覆い部40の背覆い部20側の第4縁部82とを、右オープンファスナー80によって係合・離脱自在に接続している(
図2及び
図10参照)。これにより、従来のような大型の1枚布構造のソファカバーを採用する場合に比べて、ソファカバー10の張り替え時や交換時等において、大掛かりな作業が必要なくなり、専門知識のない通常のユーザでも簡単に取り外し及び装着ができる。
なお、ソファカバー10の材質としては、上記のような簡単な取り外し及び装着が可能な限りにおいて特に限定されるものではないが、本実施形態の特徴の1つとして、ソファカバー10の材質として特に革材料を用いることもできる。すなわち、従来のような大型の1枚布構造のソファカバーの場合、材質を革材料とすると重量が相当重くなってしまい、取り外し及び装着に多大な労力を要することとなる。また、革は表面が固くユーザによっては使用感があまりよくない上、使用するにつれて表面が延びる性質があることから上記大型の1枚布構造の場合には延びが目立ってしまい美観を損ねる、という難点がある。したがって、ソファカバーの材質として、通常は革材料は用いられていなかった。しかしながら、本実施形態のソファカバー10では、上述のように、左肘掛覆い部30と、右肘掛覆い部40と、背覆い部20との3つに分かれた、いわばパーツ分割した構成となっている。すなわち、左肘掛覆い部30や、右肘掛覆い部40や、背覆い部20、の各パーツ1つ1つで見ると、前述の1枚の布構造に比べればかなり大きさが小さい。これにより、それら各パーツを革材料で構成したとしても、パーツごとの重量はそれほど大きくはならず、また上記の使用後の延び量も前述ほどは目立たない。すなわち、本実施形態によれば、従来、材質として用いるのは困難又は不可能であった革材料によりのソファカバー10を製造することができる、という効果もある。
【0041】
また、上記のように、ソファカバー10をオープンファスナー70,80による分割構造としたことで1つのピース(左・右肘掛覆い部30,40や背覆い部20等)が小さくなり、廃棄せずに適宜にクリーニングして再利用することが可能になる。この結果、ソファカバー20をリサイクル化することもできる。
【0042】
また、本実施形態では特に、ソファカバー10は、座部2を覆う略平布状の座覆い部60をさらに有している。そして、座覆い部60は、少なくとも着座面に畳部分を備えている。これにより、ソファ1全体に和風のくつろぎ感を与えることができる。さらに、畳に使用される藺草には空気清浄効果や消臭効果があるため、座覆い部60に上記畳部分が備えられることにより、周囲空間の空気清浄化及び消臭を図ることができる。またその結果、例えばこの座覆い部60を備えたソファカバー10を子供の学習環境に配置することによって、子供に静かな落ち着き感を与えることができる等の精神的な効果を得ることもできる。
【0043】
また、本実施形態では特に、左オープンファスナー70の左右方向位置が、ソファ1における背部3と左肘掛部4との第1境界部位B1の左右方向位置と略一致している。また、右オープンファスナー80の左右方向位置が、ソファ1における背部3と右肘掛部5との第2境界部位B2の左右方向位置と略一致している。しかも、第1境界部位B1では、互いに左右方向に対向する背部2及び左肘掛部4の端部同士の間に生じる窪みにより第1窪み線L1が形成され、第2境界部位B2では、互いに左右方向に対向する背部2及び右肘掛部4の端部同士の間に生じる窪みにより第2窪み線L2が形成されている。そして、左オープンファスナー70の左右方向位置が、ソファ1の第1窪み線L1の左右方向位置と略一致しており、右オープンファスナー80の左右方向位置が、ソファ1の第2窪み線L2の左右方向位置と略一致している。これにより、ソファカバー10の境界とソファ1の境界とが一致するため、特に取り外し・装着が簡単にできる。また、ソファカバー10を装着したソファ1の外観の見た目に違和感がなくなり、美観を向上できる。
【0044】
また、本実施形態では特に、左オープンファスナー70が、第1縁部71及び第2縁部72のうちソファ1の背面側に配置される部分のみに設けられており、右オープンファスナー80が、第3縁部81及び第4縁部82のうちソファ1の背面側に配置される部分のみに設けられている。これにより、オープンファスナー70,80が背覆い部20の縁部や肘掛覆い部30,40の縁部の全寸法にわたって設けられる場合に比べて、オープンファスナーの長さを短くすることができ、低コスト化を図ることができる。
【0045】
また、本実施形態では特に、左肘掛覆い部30が、左肘掛部4のうちソファ1外側となる部分を覆う第1面部32と、左肘掛部4のうちソファ1内側となる部分を覆う第2面部33と、を有し、右肘掛覆い部40が、右肘掛部5のうちソファ1外側となる部分を覆う第3面部42と、右肘掛部5のうちソファ1内側となる部分を覆う第4面部43と、を有している。そして、第2面部33のうち座部2の左端部と重なる部分における高さ寸法が、第1面部32の高さ寸法に比べて小さくなっており、第4面部43のうち座部2の右端部と重なる部分における高さ寸法が、第3面部42の高さ寸法に比べて小さくなっている。これにより、肘掛覆い部30,40の袋状形状が左右均等でなくなり、その分だけ左・右肘掛覆い部30,40のサイズを小さくできる。
【0046】
<変形例>
上記実施形態では、背覆い部20が背部3のみを覆っているが、これに限定されるものではなく、背覆い部20が座部2を覆っていてもよい。また、置きクッション6なしで座覆い部60をソファ1に装着してもよい。また、2つの置きクッション6のそれぞれを袋状の座覆い部60で覆ってもよい。その他、肘掛け部4,5や背部2にも別の置きクッションを配置してソファベッド的な使用を可能にしてもよい。
【0047】
なお、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
【0048】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0049】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【解決手段】ソファカバー1は、座部2及び背部3のうち少なくとも背部3を覆う、略平布状の背覆い部20と、左肘掛部4を略包含するように覆う左肘掛覆い部30と、右肘掛部5を略包含するように覆う右肘掛覆い部50と、を有し、背覆い部20の左肘掛覆い部30側の第1縁部71と、左肘掛覆い部30の背覆い部20側の第2縁部72とを、左オープンファスナー70によって係合・離脱自在に接続し、背覆い部20の右肘掛覆い部50側の第3縁部81と、右肘掛覆い部50の背覆い部20側の第4縁部82とを、右オープンファスナー80によって係合・離脱自在に接続している。