(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1ボディ領域と前記溝の側壁との間に配置され、かつ前記第1エピタキシャル領域よりも高い第2導電型の不純物濃度を有する第2導電型の第2高濃度領域をさらに備える、請求項1に記載の半導体装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1に示されるように、本実施の形態の半導体装置CHは、たとえばチップ状態であり、半導体基板を有している。半導体基板の表面には、ドライバ回路DRI、プリドライバ回路PDR、アナログ回路ANA、電源回路PC、ロジック回路LC、入出力回路IOCなどの各形成領域が配置されている。
【0017】
なお本実施の形態の半導体装置は、半導体チップに限定されず、ウエハ状態であってもよく、また封止樹脂で封止されたパッケージ状態であってもよい。
【0018】
図2に示されるように、本実施の形態の半導体装置は、高耐圧(HV)CMOSトランジスタLNT、LPTと、ロジックCMOSトランジスタNTR、PTRと、バイポーラトランジスタBTRとを含んでいる。
【0019】
高耐圧CMOSトランジスタは、pチャネル型LDMOSトランジスタLPT(第1絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)と、nチャネル型LDMOSトランジスタLNT(第2絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)とを有している。またロジックCMOSトランジスタは、nチャネル型MOSトランジスタNTRと、pチャネル型MOSトランジスタPTRとを有している。
【0020】
以下において、nチャネル型LDMOSトランジスタをnLDMOSトランジスタと記載し、pチャネル型LDMOSトランジスタをpLDMOSトランジスタと記載する。またnチャネル型MOSトランジスタをnMOSトランジスタと記載し、pチャネル型MOSトランジスタをpMOSトランジスタと記載する。
【0021】
半導体基板SUBは、互いに対向する第1面FSと第2面SSとを有している。各トランジスタは、半導体基板SUBの第1面FSに形成されている。各トランジスタの形成領域は、DTI(Deep Trench Isolation)により電気的に分離されている。DTIは、半導体基板SUBの第1面FSに形成された溝DTRと、その溝DTR内を埋め込む絶縁膜BILとを有している。
【0022】
ロジックCMOSトランジスタの形成領域には、半導体基板SUBの第2面SSにp
-基板領域SBが配置されている。このp
-基板領域SBの第1面FS側に、p型ウエル領域PWLと、n型ウエル領域NWLとが並んで配置されている。p型ウエル領域PWLにはnMOSトランジスタNTRが配置されている。n型ウエル領域NWLにはpMOSトランジスタPTRが配置されている。
【0023】
nMOSトランジスタNTRの形成領域とpMOSトランジスタPTRの形成領域とは、STI(Shallow Trench Isolation)により電気的に分離されている。STIは、半導体基板SUBの第1面FSに形成された分離溝TNCと、その分離溝TNC内を埋め込む分離絶縁膜SISとを有している。
【0024】
STIの分離溝TNCは、DTIの溝DTRよりも第1面FSから浅く配置されている。STIの分離溝TNCは、p型ウエル領域PWLおよびn型ウエル領域NWLよりも浅く配置されている。
【0025】
上記nMOSトランジスタNTRは、n
+ソース領域SCと、n
+ドレイン領域DCと、ゲート絶縁膜GIと、ゲート電極GEとを有している。n
+ソース領域SCとn
+ドレイン領域DCとは、互いに間隔をあけてp型ウエル領域PWL内の第1面FSに配置されている。ゲート電極GEは、n
+ソース領域SCとn
+ドレイン領域DCとに挟まれる第1面FS上にゲート絶縁膜GIを介在して配置されている。
【0026】
上記pMOSトランジスタPTRは、p
+ソース領域SCと、p
+ドレイン領域DCと、ゲート絶縁膜GIと、ゲート電極GEとを有している。p
+ソース領域SCとp
+ドレイン領域DCとは、互いに間隔をあけてn型ウエル領域NWL内の第1面FSに配置されている。ゲート電極GEは、p
+ソース領域SCとp
+ドレイン領域DCとに挟まれる第1面FS上にゲート絶縁膜GIを介在して配置されている。
【0027】
バイポーラトランジスタBTRの形成領域には、半導体基板SUBの第2面SSにp
-基板領域SBが配置されている。このp
-基板領域SBの第1面FS側にn
+埋込領域BLが配置されている。そのn
+埋込領域BLの第1面FS側に、n
-エピタキシャル領域NEPが配置されている。そのn
-エピタキシャル領域NEPの第1面FS側に、p型ウエル領域PWLとn型ウエル領域NWLとが配置されている。p型ウエル領域PWLとn型ウエル領域NWLとは、n
-エピタキシャル領域NEPの一部を間に挟んで互いに隣り合っている。
【0028】
p型ウエル領域PWL内の第1面FSにはp
+ベース領域BCとn
+エミッタ領域ECとが配置されている。n型ウエル領域NWL内の第1面FSにはn
+コレクタ領域CCが配置されている。p
+ベース領域BC、n
+エミッタ領域ECおよびn
+コレクタ領域CCを含むようにバイポーラトランジスタBTRが構成されている。
【0029】
p
+ベース領域BCとn
+エミッタ領域ECとの間、n
+エミッタ領域ECとn
+コレクタ領域CCとの間にはSTIが配置されている。これにより、p
+ベース領域BC、n
+エミッタ領域ECおよびn
+コレクタ領域CCの各々は、互いに電気的に分離されている。
【0030】
各不純物領域(n
+ソース領域SC、n
+ドレイン領域DC、p
+ソース領域SC、p
+ドレイン領域DC、p
+ベース領域BC、n
+エミッタ領域EC、n
+コレクタ領域CC)には、配線層INCが電気的に接続されている。
【0031】
具体的には、半導体基板SUBの第1面FS上を覆うように層間絶縁膜(図示せず)が配置されている。この層間絶縁膜には、各不純物領域に達するコンタクトホールCNが配置されている。このコンタクトホールCN内には、プラグ導電層PLが埋め込まれている。層間絶縁膜上には、プラグ導電層PLに接するように配線層INCが配置されている。これにより配線層INCは、プラグ導電層PLを介在して各不純物領域に電気的に接続されている。
【0032】
次に、
図2に示す高耐圧CMOSトランジスタのpLDMOSトランジスタについて
図3〜
図6を用いて以下に説明する。なお以下において平面視とは、半導体基板SUBの第1面FSに対して直交する方向から見た視点を意味する。
【0033】
図3に示されるように、pLDMOSトランジスタLPTの形成領域において、半導体基板SUBの第2面SSにはp
-基板領域SBが配置されている。このp
-基板領域SBの第1面FS側には、n
+埋込領域BL(第1埋込領域)が配置されている。n
+埋込領域BLは、第2面SSから離れて配置されている。n
+埋込領域BLは、フローティング電位を有している。
【0034】
n
+埋込領域BLは、p
-基板領域SBとpn接合を構成している。n
+埋込領域BLの第1面FS側には、p型不純物領域PIR(第1不純物領域)が配置されている。p型不純物領域PIRは、n
+埋込領域BLとpn接合を構成している。
【0035】
p型不純物領域PIRは、p
-エピタキシャル領域PEP(第1エピタキシャル領域)と、p型パンチスルー防止層ISO(第1高濃度領域)とを有している。p
-エピタキシャル領域PEPは、n
+埋込領域BLとpn接合を構成している。p型パンチスルー防止層ISOは、p
-エピタキシャル領域PEPよりも高いp型不純物濃度を有している。p型パンチスルー防止層ISOは、p
-エピタキシャル領域PEPの第1面FS側に配置されている。
【0036】
p型不純物領域PIRの第1面FS側には、p型ドリフト領域DFT1(ドリフト領域)と、p型ウエル領域PWと、n型ボディ領域NWL(第1ボディ領域)と、p型パンチスルー防止層DFT2(第2高濃度領域)とが主に配置されている。
【0037】
p型ウエル領域PWの第2面SS側の全体は、p
-エピタキシャル領域PEPと接している。p型ウエル領域PWは、p
-エピタキシャル領域PEPのp型不純物濃度よりも高いp型不純物濃度を有している。このp型ウエル領域PW内の第1面FSには、p
+ドレイン領域DCが配置されている。p
+ドレイン領域DCは、p型ウエル領域PWのp型不純物濃度よりも高いp型不純物濃度を有している。このp型ウエル領域PWと隣接するようにp型ドリフト領域DFT1が配置されている。
【0038】
このp型ドリフト領域DFT1の第2面SS側の一部はp型不純物領域PIRのp
-エピタキシャル領域PEPと接している。p型ドリフト領域DFT1の第2面SS側の他の部分は、p型不純物領域PIRのp型パンチスルー防止層ISOと接している。p型ドリフト領域DFT1は、p
-エピタキシャル領域PEPのp型不純物濃度よりも高いp型不純物濃度を有している。
【0039】
p型パンチスルー防止層DFT2は、DTIの溝DTRの側壁に接するように配置されている。p型パンチスルー防止層DFT2は、n型ボディ領域NWLと溝DTRの側壁との間に配置されている。p型パンチスルー防止層DFT2は、p
-エピタキシャル領域PEPのp型不純物濃度よりも高いp型不純物濃度を有している。p型パンチスルー防止層DFT2の第2面SS側の全体は、p型不純物領域PIRのp型パンチスルー防止層ISOと接している。p型パンチスルー防止層DFT2とn型ボディ領域NWLとの間には、p
-エピタキシャル領域PEPの一部が配置されている。
【0040】
n型ボディ領域NWLは、n
+埋込領域BLの第1面FS側に形成され、かつp型不純物領域PIRとpn接合を構成している。具体的にはn型ボディ領域NWLの第2面SS側の全体は、p型不純物領域PIRのp型パンチスルー防止層ISOとpn接合を構成している。n型ボディ領域NWLとp型ドリフト領域DFT1との間には、p
-エピタキシャル領域PEPの一部が配置されている。なおn型ボディ領域NWLとp型パンチスルー防止層ISOとの間に、p
-エピタキシャル領域PEPの一部が配置されていてもよい。
【0041】
n型ボディ領域NWL内の第1面FSには、p
+ソース領域SCと、n
+コンタクト領域WCとが配置されている。p
+ソース領域SCとn
+コンタクト領域WCとは、互いに隣接している。p
+ソース領域SCは、n型ウエル領域NWLおよびn
+コンタクト領域WCの各々とpn接合を構成している。p
+ソース領域SCは、p
+ドレイン領域DCと間隔をあけて第1面FSに形成されている。n
+コンタクト領域WCは、n型ウエル領域NWLのn型不純物濃度よりも高いn型不純物濃度を有している。
【0042】
STIの分離溝TNCは、p
+ソース領域SCとp
+ドレイン領域DCとの間に配置されている。p
+ドレイン領域DCはこの分離溝TNCと隣接している。p
+ソース領域SCと分離溝TNCとの間の第1面FSには、p型ドリフト領域DFT1およびp
-エピタキシャル領域PEPが配置されている。
【0043】
p
+ソース領域SCとp型ドリフト領域DFT1とに挟まれる第1面FSの上にゲート絶縁膜GIを介在してゲート電極GEが配置されている。ゲート電極GEは、p
+ソース領域SCとp型ドリフト領域DFT1とに挟まれる第1面FSと絶縁されながら対向している。
【0044】
ゲート電極GEは、STIの分離絶縁膜SIS上に乗り上げている。ゲート電極GEは、STIの分離絶縁膜SISを介在してp型ドリフト領域DFT1と対向している。
【0045】
pLDMOSトランジスタLPTを覆うように半導体基板SUBの第1面FS上に層間絶縁膜ISが配置されている。この層間絶縁膜ISには、n
+コンタクト領域WC、p
+ソース領域SCおよびp
+ドレイン領域DCの各々に達するコンタクトホールCN1、CN2、CN3が設けられている。このコンタクトホールCN1、CN2、CN3の各々の内部には、プラグ導電層PLが埋め込まれている。層間絶縁膜IS上には、プラグ導電層PLに接するように配線層INCが配置されている。これにより配線層INCは、プラグ導電層PLを介在して各不純物領に電気的に接続されている。
【0046】
上記のようにp型パンチスルー防止層ISOは、たとえばDTIの溝DTRの側壁からp型ドリフト領域DFT1に達するように配置されている。これにより、DTIの溝DTRとp型ドリフト領域DFT1との間に配置されたp型パンチスルー防止層DFT2とn型ボディ領域NWLとの第2面SSの全体にp型パンチスルー防止層ISOが接している。またp型パンチスルー防止層ISOは、DTIの溝DTRの側壁に接している。
【0047】
またp型不純物領域PIRは、n
+埋込領域BLとn型ボディ領域NWLとの間に配置され、かつn
+埋込領域BLとn型ボディ領域NWLとを分離している。
【0048】
図4は、
図2に示されるpLDMOSトランジスタの形成領域を示す平面図である。
図4に示されるように、平面視において、半導体基板SUBの第1面FSには、分離溝TNCが形成されている。第1面FSのうち分離溝TNCによって取り囲まれた一の表面領域SUR1にはpLDMOSトランジスタLPTのp
+ドレイン領域DCが配置されている。また第1面FSのうち分離溝TNCによって取り囲まれた他の表面領域SUR2にはp型ドリフト領域DFT1、p
-エピタキシャル領域PEP、n型ボディ領域NWL、p
+ソース領域SCおよびn
+コンタクト領域WCが配置されている。
【0049】
平面視において、n型ボディ領域NWLとp型パンチスルー防止層DFT2との間には、p
-エピタキシャル領域PEPの一部が配置されている。また平面視において、n型ボディ領域NWLとp型ドリフト領域DFT1との間には、p
-エピタキシャル領域PEPの一部が配置されている。平面視において、p型ドリフト領域DFT1と隣接するようにp型ウエル領域PWが配置されている。
【0050】
平面視において、p
+ソース領域SCおよびn
+コンタクト領域WCの全体は、n型ボディ領域NWLと重畳している。また平面視において、p型パンチスルー防止層ISOは、
図2中左端に位置するDTIの溝DTRの側壁からp型ドリフト領域DFT1に達する位置まで延在している。これによりp型パンチスルー防止層ISOは、平面視において、n型ボディ領域NWLの全体およびp型パンチスルー防止層DFT2の全体と重畳している。またp型パンチスルー防止層ISOは、平面視において、p
+ソース領域SCの全体およびn
+コンタクト領域WCの全体とも重畳している。平面視において、p
+ドレイン領域DCの全体はp型ウエル領域PWと重畳している。
【0051】
次に、p型不純物領域PIRおよびp型パンチスルー防止層DFT2の深さ方向(第1面FSから第2面SSに向かう方向)の不純物濃度分布について
図5および
図6を用いて説明する。
【0052】
図5および
図6のそれぞれは、
図4のV−V線およびVI−VI線に沿う部分の不純物濃度分布を示している。
図5に示されるように、p型不純物領域PIRにおけるp
-エピタキシャル領域PEPのp型不純物濃度はたとえば1×10
15cm
-3程度である。p型不純物領域PIRにおけるp型パンチスルー防止層ISOはp
-エピタキシャル領域PEPのp型不純物濃度よりも高いp型不純物濃度を有し、たとえば1×10
16cm
-3程度のピーク濃度を有している。
【0053】
図6に示されるように、p型パンチスルー防止層DFT2はp
-エピタキシャル領域PEPのp型不純物濃度よりも高いp型不純物濃度を有し、たとえば1×10
16cm
-3程度のp型不純物濃度を有している。
【0054】
次に、
図2に示す高耐圧CMOSトランジスタのnLDMOSトランジスタについて説明する。
【0055】
図2に示されるように、nLDMOSトランジスタLNTの形成領域において、半導体基板SUBの第2面SSにはp
-基板領域SBが配置されている。このp
-基板領域SBの第1面FS側には、n
+埋込領域BL(第2埋込領域)が配置されている。n
+埋込領域BLは、第2面SSから離れて配置され、かつフローティング電位を有している。
【0056】
n
+埋込領域BLは、p
-基板領域SBとpn接合を構成している。n
+埋込領域BLの第1面FS側には、p型不純物領域PIR(第2不純物領域)が配置されている。p型不純物領域PIRは、n
+埋込領域BLとpn接合を構成している。
【0057】
p型不純物領域PIRは、p
-エピタキシャル領域PEP(第2エピタキシャル領域)と、p型パンチスルー防止層ISO(第3高濃度領域)とを有している。p
-エピタキシャル領域PEPは、n
+埋込領域BLとpn接合を構成している。p型パンチスルー防止層ISOは、p
-エピタキシャル領域PEPよりも高いp型不純物濃度を有している。p型パンチスルー防止層ISOは、p
-エピタキシャル領域PEPの第1面FS側に配置されている。
【0058】
このp型パンチスルー防止層ISOは、pLDMOSトランジスタLPTのp型パンチスルー防止層ISOと同じ不純物注入の工程により形成されるものである。よって、nLDMOSトランジスタLNTのp型パンチスルー防止層ISOとpLDMOSトランジスタLPTのp型パンチスルー防止層ISOとは、p型不純物濃度分布および濃度ピークの深さ位置などにおいてほぼ同じである。
【0059】
p型不純物領域PIRの第1面FS側には、n型ドリフト領域DFTと、n型ウエル領域NWと、p型ボディ領域PWL(第2ボディ領域)とが配置されている。n型ドリフト領域DFT、n型ウエル領域NWおよびp型ボディ領域PWLの各々の第2面SS側の部分全体は、p型パンチスルー防止層ISOと接している。p型パンチスルー防止層ISOは、平面視においてnLDMOSトランジスタLNTの形成領域の全体に配置されている。このためp型パンチスルー防止層ISOは、平面視においてnLDMOSトランジスタLNTの形成領域を取り囲むDTIの溝DTRの側壁の全周に接している。
【0060】
n型ウエル領域NWに取り囲まれるように第1面FSには、n
+ドレイン領域DCが配置されている。n
+ドレイン領域DCは、n型ウエル領域NWのn型不純物濃度よりも高いn型不純物濃度を有している。n型ウエル領域NWと隣接するようにn型ドリフト領域DFTが配置されている。
【0061】
p型ボディ領域PWLは、n
+埋込領域BLの第1面FS側に配置されている。p型ボディ領域PWLとn型ドリフト領域DFTとの間には、p
-エピタキシャル領域PEPの一部が配置されている。またp型不純物領域PIRは、n
+埋込領域BLとn型ボディ領域NWLとの間に配置され、かつn
+埋込領域BLとn型ボディ領域NWLとを分離している。
【0062】
p型ボディ領域PWL内の第1面FSには、n
+ソース領域SCと、p
+コンタクト領域WCとが配置されている。n
+ソース領域SCとp
+コンタクト領域WCとは、互いに隣接している。n
+ソース領域SCは、p型ウエル領域PWLおよびp
+コンタクト領域WCの各々とpn接合を構成している。n
+ソース領域SCは、n
+ドレイン領域DCと間隔をあけて第1面FSに形成されている。p
+コンタクト領域WCは、p型ウエル領域PWLのp型不純物濃度よりも高いp型不純物濃度を有している。
【0063】
STIの分離溝TNCは、n
+ソース領域SCとn
+ドレイン領域DCとの間に配置されている。n
+ドレイン領域DCはこの分離溝TNCと隣接している。n
+ソース領域SCと分離溝TNCとの間の第1面FSには、p型ウエル領域PWL、p
-エピタキシャル領域PEPおよびn型ドリフト領域DFTが配置されている。
【0064】
n
+ソース領域SCとn型ドリフト領域DFTとに挟まれる第1面FSの上にゲート絶縁膜GIを介在してゲート電極GEが配置されている。ゲート電極GEは、n
+ソース領域SCとn型ドリフト領域DFTとに挟まれる第1面FSと絶縁されながら対向している。
【0065】
ゲート電極GEは、STIの分離絶縁膜SIS上に乗り上げている。ゲート電極GEは、STIの分離絶縁膜SISを介在してn型ドリフト領域DFTと対向している。
【0066】
nLDMOSトランジスタLNTを覆うように半導体基板SUBの第1面FS上に層間絶縁膜ISが配置されている。この層間絶縁膜ISには、p
+コンタクト領域WC、n
+ソース領域SCおよびn
+ドレイン領域DCの各々に達するコンタクトホールCN1、CN2、CN3が設けられている。このコンタクトホールCN1、CN2、CN3の各々の内部には、プラグ導電層PLが埋め込まれている。層間絶縁膜IS上には、プラグ導電層PLに接するように配線層INCが配置されている。これにより配線層INCは、プラグ導電層PLを介在して各不純物領に電気的に接続されている。
【0067】
次に、本実施の形態の半導体装置の製造方法について
図7〜
図13を用いて説明する。
図7〜
図13は、
図3の断面に対応する断面を示している。
【0068】
図7に示されるように、pLDMOSトランジスタLPTの形成領域において、p
-基板領域SBの第1面FS側にn
+埋込領域BLが形成される。このn
+埋込領域BLは、フローティング電位となるように形成される。n
+埋込領域BLの第1面FS側にp
-エピタキシャル領域PEPが形成される。p
-エピタキシャル領域PEPは、n
+埋込領域BLとpn接合を構成するように形成される。
【0069】
図8に示されるように、半導体基板SUBの第1面FS上に、通常の写真製版技術により第1フォトレジスタパターン(図示せず)が形成される。この第1フォトレジストパターンをマスクとしてp型不純物が半導体基板SUBの第1面FSにイオン注入される。これによりp
-エピタキシャル領域PEP内の第1面FSにp型ドリフト領域DFT1とp型パンチスルー防止層DFT2とが形成される。p型ドリフト領域DFT1とp型パンチスルー防止層DFT2との各々は、p
-エピタキシャル領域PEPのp型不純物濃度よりも高いp型不純物濃度を有するように形成される。この後、第1フォトレジストパターンは、たとえばアッシングなどにより除去される。
【0070】
図9に示されるように、半導体基板SUBの第1面FS上に、通常の写真製版技術により第2フォトレジスタパターン(図示せず)が形成される。この第2フォトレジストパターンをマスクとしてn型不純物が半導体基板SUBの第1面FSにイオン注入される。これによりn型ボディ領域NWLが、n
+埋込領域BLの第1面FS側に形成される。n型ボディ領域NWLは、p型ドリフト領域DFT1とp型パンチスルー防止層DFT2とに挟まれる第1面FSに形成される。
【0071】
n型ボディ領域NWLとp型ドリフト領域DFT1との間およびn型ボディ領域NWLとp型パンチスルー防止層DFT2との間の各々にp
-エピタキシャル領域PEPが配置されていてもよい。この後、第2フォトレジストパターンは、たとえばアッシングなどにより除去される。
【0072】
この後、半導体基板SUBの第1面FS上に、通常の写真製版技術により第3フォトレジスタパターン(図示せず)が形成される。この第3フォトレジストパターンをマスクとしてp型不純物が半導体基板SUB内にイオン注入される。これによりp
-エピタキシャル領域PEP内にp型パンチスルー防止層ISOが形成される。p型パンチスルー防止層ISOは、p
-エピタキシャル領域PEPのp型不純物濃度よりも高いp型不純物濃度を有するように、かつp
-エピタキシャル領域PEPの第1面FS側に位置するように形成される。
【0073】
このp型パンチスルー防止層ISOとp
-エピタキシャル領域PEPとによりp型不純物領域PIRが形成される。p型不純物領域PIRは、n
+埋込領域BLとn型ボディ領域NWLとの間に配置され、かつn
+埋込領域BLとn型ボディ領域NWLとを分離するように形成される。p型ドリフト領域DFT1は、このp型不純物領域PIRの第1面側に位置することとなる。
【0074】
p型パンチスルー防止層ISOは、p型ドリフト領域DFT1、n型ボディ領域NWLおよびp型パンチスルー防止層DFT2の第2面SS側に位置するように形成される。p型パンチスルー防止層ISOは、p型ドリフト領域DFT1およびn型ボディ領域NWLの第2面SS側の全体に接するように形成され、かつp型ドリフト領域DFT1の第2面SS側の一部と接するように形成される。
【0075】
なおp型パンチスルー防止層ISOとn型ボディ領域NWLとの間にp
-エピタキシャル領域PEPが配置されてもよい。またpLDMOSトランジスタLPTの形成領域におけるp型パンチスルー防止層ISOは、
図2に示されるnLDMOSトランジスタLNTの形成領域におけるp型パンチスルー防止層ISOと同じ不純物注入により形成される。この後、第3フォトレジストパターンは、たとえばアッシングなどにより除去される。
【0076】
図10に示されるように、半導体基板SUBの第1面FS上に、たとえばシリコン酸化膜よりなるゲート絶縁膜GIが形成される。ゲート絶縁膜GIは、たとえば数μm〜数十μmの膜厚で形成される。このゲート絶縁膜GI上に、たとえば不純物が導入された多結晶シリコン(ドープドポリシリコン)よりなる導電膜GE1が形成される。この導電膜GE1上に、たとえばシリコン窒化膜よりなるハードマスク層HMが形成される。導電膜GE1およびハードマスク層HMの各々は、たとえば数十nmの膜厚で形成される。
【0077】
この後、通常の写真製版技術およびエッチング技術によりハードマスク層HMがパターニングされる。このパターニングされたハードマスク層HMをマスクとして、導電膜GE1、ゲート絶縁膜GIおよび半導体基板SUBがエッチングされる。このエッチングにより、半導体基板SUBの第1面FSにSTIの分離溝TNCが形成される。分離溝TNCは、n型ボディ領域NWL、p型ドリフト領域DFT1およびp型パンチスルー防止層DFT2よりも浅く形成される。
【0078】
図11に示されるように、分離溝TNC内を埋め込むように、たとえばシリコン酸化膜よりなる分離絶縁膜SISが形成される。この分離絶縁膜SISの形成においては、たとえば分離溝TNC内を埋め込むように半導体基板SUBの第1面FS全体上に絶縁膜SISが形成される。この後、たとえばCMP(Chemical Mechanical Polishing)でハードマスク層HMの表面が露出するまで上記絶縁膜SISが研磨される。これにより、分離絶縁膜SISが分離溝TNC内のみに残存される。これにより分離溝TNCおよび分離絶縁膜SISよりなるSTIが形成される。この後、ハードマスク層HMがたとえばエッチングなどにより除去される。
【0079】
図12に示されるように、半導体基板SUBの第1面FS上の全面に、たとえばドープドポリシリコンよりなる導電膜GE2が形成される。導電膜GE2は、たとえば数十nmの膜厚で形成される。この後、通常の写真製版技術およびエッチング技術により導電膜GE2、GE1がパターニングされる。これにより、導電膜GE1、GE2よりなるゲート電極GEが形成される。
【0080】
ゲート電極GEの側壁にサイドウォール形状の側壁絶縁層SWが形成される。この後、イオン注入などにより半導体基板SUBの第1面FSにn型不純物およびp型不純物が注入される。これにより半導体基板SUBの第1面FSにp
+ソース領域SC、p
+ドレイン領域DCおよびn
+コンタクト領域WCが形成される。p
+ソース領域SCは、n型ボディ領域NWLとpn接合を構成するように形成される。p
+ドレイン領域DCは、p
+ソース領域SCと間隔をあけて形成される。
【0081】
図13に示されるように、溝DTRが分離絶縁膜SISの上面からp
-基板領域SBに達するように形成される。溝DTRは、第1面FSから第2面SSに向かって延びるように形成される。この溝DTR内を埋め込むように、たとえばシリコン酸化膜よりなる絶縁膜BILが形成される。これにより溝DTRおよび絶縁膜BILよりなるDTIが形成される。
【0082】
n型ボディ領域NWLと溝DTRとの間にp型パンチスルー防止層DFT2が位置するように溝DTRが形成される。
【0083】
図2および
図3に示されるように、層間絶縁膜IS、プラグ導電層PL、配線層INCなどが形成されることにより、本実施の形態の半導体装置が製造される。
【0084】
次に、本実施の形態の作用効果について、本発明者が行った検討とともに説明する。
まず本発明者は、
図3の構成と、
図14の構成と、
図15(A)の構成との各々についてポテンシャル分布を調べた。その結果として、
図3の構成のポテンシャル分布を
図16に、
図14の構成のポテンシャル分布を
図17に、
図15(A)の構成のポテンシャル分布を
図15(B)にそれぞれ示す。
【0085】
図14の構成は、
図3の構成からp型パンチスルー防止層ISOを省略した構成である。また
図15(A)の構成は、n
+埋込領域BLとn型ボディ領域NWLとの間にn
-エピタキシャル領域NEPが配置された構成である。この
図15(A)の構成においては、n型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとがn
-エピタキシャル領域NEPを介在して電気的に接続されている。
【0086】
図15(A)に示されるようにn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとが電気的に接続されている場合、
図15(B)に示されるようにn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとがほぼ同電位となることが分かった。
【0087】
また
図3に示されるようにp型不純物領域PIRによりn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとが電気的に分離された場合、
図16に示されるようにn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとの間の電位差が大きく確保できることが分かった。
【0088】
また
図14に示されるように
図3の構成からp型パンチスルー防止層ISOが省略された場合、
図17に示されるようにn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとの間の電位差が
図15(A)に比べて大きくなるが、
図16に比べて小さくなることが分かった。
【0089】
また本発明者は、
図3、
図14、
図15(A)の各々の構成についてオフ状態でのId−Vd波形を調べた。その結果を
図18に示す。
【0090】
図18の結果から、
図14の構成では
図15(A)の構成よりも耐圧が向上し、
図3の構成では
図14の構成よりもさらに耐圧が向上することが分かった。
【0091】
図3および
図14の構成において
図15(A)の構成よりも耐圧が向上した理由は、
図3および
図14の構成においては、p型不純物領域PIRによりn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとが電気的に分離されているからと考えられる。また
図3の構成において
図14の構成よりも耐圧が向上した理由は、
図3の構成においては、p型パンチスルー防止層ISOによりn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとの電気的分離の効果がより高まったからと考えられる。
【0092】
また本発明者は、
図3の構成と、
図19の構成と、
図20の構成との各々についてポテンシャル分布を調べた。その結果として、
図3の構成のポテンシャル分布を
図21に、
図19の構成のポテンシャル分布を
図22に、
図20の構成のポテンシャル分布を
図23にそれぞれ示す。
【0093】
また本発明者は、
図3、
図19、
図20の各々の構成についてオフ状態のId−Vd波形を調べた。その結果を
図24に示す。
【0094】
図19の構成は、
図3の構成からp型パンチスルー防止層DFT2が省略されたものである。このため
図19の構成においては、p
-エピタキシャル領域PEPがDTIの溝DTRの側壁に接している。
【0095】
また
図20の構成は、n型ボディ領域NWLがDTIの溝DTRの側壁まで延在しており、その溝DTRの側壁に接する構成である。
【0096】
図20に示されるようにn型ボディ領域NWLをDTIの溝DTRの側壁まで延ばした場合、
図23および
図24に示されるように耐圧が低くなった。
【0097】
これに対して
図19に示されるようにn型ボディ領域NWLとDTIの溝DTRの側壁との間にp
-エピタキシャル領域PEPが配置された場合、
図22および
図24に示されるように
図20の構成よりも耐圧が向上することが分かった。
【0098】
また
図3に示されるようにn型ボディ領域NWLとDTIの溝DTRの側壁との間にp型パンチスルー防止層DFT2とp
-エピタキシャル領域PEPとが配置され、かつp型パンチスルー防止層DFT2が溝DTRの側壁に接する場合、
図21および
図24に示されるように
図19の構成よりもさらに耐圧が向上することが分かった。
【0099】
これらの結果が得られた理由は、以下のように考えられる。
溝DTRの側壁に接する領域はn型領域に反転しやすい。そして溝DTRの側壁に接する領域がn型領域に反転した場合、
図20の構成では容易にn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとが電気的に接続されてしまう。n型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとが電気的に接続されると、上記のとおり耐圧が低下する。
【0100】
これに対して
図19の構成ではn型ボディ領域NWLがp
-エピタキシャル領域PEPを挟んで溝DTRの側壁から離れている。このため仮に溝DTRの側壁に接する領域がn型領域に反転しても、n型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとが電気的に接続されにくくなり耐圧が向上したものと考えられる。
【0101】
また
図3に示す構成では溝DTRの側壁にp型パンチスルー防止層DFT2が接しているため、溝DTRの側壁に接する領域がn型に反転しにくくなっている。このため
図3に示す構成では
図19に示す構成よりもn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとが電気的に接続されにくくなり耐圧が向上したものと考えられる。
【0102】
以上説明したように本実施の形態では、
図3に示されるようにp型不純物領域PIRによりn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとが電気的に分離されている。これにより上述したように、
図15(A)に示す構成に比較して耐圧を向上させることが可能となる。
【0103】
また本実施の形態では、
図3に示されるようにn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとの間に位置するp型不純物領域PIRが、高いp型不純物濃度を有するp型パンチスルー防止層ISOを有している。このp型パンチスルー防止層ISOによりn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとを電気的に分離する効果がより高まる。これにより耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0104】
また本実施の形態では、
図3に示されるようにn型ボディ領域NWLの第2面SS側に上記p型パンチスルー防止層ISOが配置されている。このためn型ボディ領域NWLとn
+埋込領域BLとを電気的に分離する効果がより高まり、耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0105】
また本実施の形態では、
図3に示されるように上記p型パンチスルー防止層ISOが溝DTRの側壁に接している。このため、溝DTRの側壁に接する部分がn型に反転しにくくなり、耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0106】
また本実施の形態では、
図3に示されるように上記p型パンチスルー防止層ISOがp型ドリフト領域DFT1に達している。これによりn型ボディ領域NWLの第2面SS側の全体にp型パンチスルー防止層ISOが位置することになるため、耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0107】
また本実施の形態では、
図3に示されるようにn型ボディ領域NWLと溝DTRの側壁との間にp型領域PEP、DFT2が配置されている。これにより上述したように、
図20に示す構成と比較して耐圧をさらに向上させることが可能となる。
【0108】
また本実施の形態では、
図3に示されるようにn型ボディ領域NWLと溝DTRの側壁との間であって溝DTRの側壁に接する箇所にp型パンチスルー防止層DFT2が配置されている。これにより上述したように、さらに耐圧を向上させることが可能となる。
【0109】
また本実施の形態では、
図8に示されるようにp型ドリフト領域DFT1とp型パンチスルー防止層DFT2とが同一のマスク(第1フォトレジストパターン)を用いた不純物注入により形成される。このためp型ドリフト領域DFT1とp型パンチスルー防止層DFT2とが別工程で形成される場合よりも製造工程を簡略化することができる。
【0110】
(実施の形態2)
図25(A)、(B)に示されるように、本実施の形態の構成は、実施の形態1の構成と比較して、pLDMOSトランジスタLPTの形成領域におけるp型パンチスルー防止層ISOの構成において異なっている。
【0111】
本実施の形態においては、複数のp型パンチスルー防止層ISOの各々が、
図25(A)に示す平面視において互いに間隔をあけて並走している。複数のp型パンチスルー防止層ISOの各々は、溝DTRの側壁からp型ドリフト領域DFT1に達するまで帯状に延在している。
【0112】
一方、nLDMOSトランジスタLNTの形成領域におけるp型パンチスルー防止層ISOは、平面視において溝DTRに取り囲まれたnLDMOSトランジスタLNTの形成領域の全体に配置されている。
【0113】
このnLDMOSトランジスタLNTの形成領域におけるp型パンチスルー防止層ISOは、pLDMOSトランジスタLPTの形成領域におけるp型パンチスルー防止層ISOと同じ不純物注入により形成される領域である。
【0114】
なお上記以外の本実施の形態の構成は、実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、実施の形態1の要素と同じ要素については実施の形態1と同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0115】
本実施の形態では、nLDMOSトランジスタLNTの形成領域ではp型パンチスルー防止層ISOは平面視においてnLDMOSトランジスタLNTの形成領域の全体に配置されている。一方、pLDMOSトランジスタLPTの形成領域では複数のp型パンチスルー防止層ISOが平面視において互いに間隔をあけて並走している。これによりnLDMOSトランジスタLNTのp型パンチスルー防止層ISO内におけるp型不純物の総量と、pLDMOSトランジスタLPTの複数のp型パンチスルー防止層ISO内におけるp型不純物の総領とを異ならせることができる。これによりnLDMOSトランジスタLNTとpLDMOSトランジスタLPTとの各々で、適切にパンチスルーを防止することが可能となる。
【0116】
また本実施の形態では、pLDMOSトランジスタLPTのp型パンチスルー防止層ISOとnLDMOSトランジスタLNTのp型パンチスルー防止層ISOとが同一のマスクを用いた不純物注入により形成される。このため、これらのp型パンチスルー防止層ISOが別工程で形成される場合よりも製造工程を簡略化することができる。
【0117】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。