特許第6920374号(P6920374)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6920374電子回路を有する反射器および反射器を有するアンテナデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6920374
(24)【登録日】2021年7月28日
(45)【発行日】2021年8月18日
(54)【発明の名称】電子回路を有する反射器および反射器を有するアンテナデバイス
(51)【国際特許分類】
   H01Q 15/14 20060101AFI20210805BHJP
   H01Q 1/42 20060101ALI20210805BHJP
   H01Q 19/10 20060101ALI20210805BHJP
   H01Q 19/185 20060101ALI20210805BHJP
   H01Q 19/13 20060101ALI20210805BHJP
   H01Q 21/24 20060101ALI20210805BHJP
   H01Q 15/22 20060101ALI20210805BHJP
   H01Q 3/44 20060101ALI20210805BHJP
【FI】
   H01Q15/14 Z
   H01Q1/42
   H01Q19/10
   H01Q19/185
   H01Q19/13
   H01Q21/24
   H01Q15/22
   H01Q3/44
【請求項の数】18
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2019-131034(P2019-131034)
(22)【出願日】2019年7月16日
(62)【分割の表示】特願2017-544888(P2017-544888)の分割
【原出願日】2016年2月22日
(65)【公開番号】特開2019-208241(P2019-208241A)
(43)【公開日】2019年12月5日
【審査請求日】2019年7月16日
(31)【優先権主張番号】15156378.0
(32)【優先日】2015年2月24日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500341779
【氏名又は名称】フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン
(74)【代理人】
【識別番号】100205981
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】ウィゼンティン・トリシュタン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルヘルム・コイスゲン
(72)【発明者】
【氏名】リカルト ユルゲン・ヴェイラー
【審査官】 鈴木 肇
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−203602(JP,A)
【文献】 特開2012−249004(JP,A)
【文献】 特開2009−236659(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0079645(US,A1)
【文献】 特表2007−528663(JP,A)
【文献】 特表2012−509001(JP,A)
【文献】 DAVID M POZAR,Design of Millimeter Wave Microstrip Reflectarrays,IEEE TRANSACTIONS ON ANTENNAS AND PROPAGATION,米国,IEEE SERVICE CENTER,1997年 2月,vol. 45, no. 2,p.287, pp.289-290
【文献】 LEBERER R,A dual planar reflectarray with synthesized phase and amplitude distribution,IEEE TRANSACTIONS ON ANTENNAS AND PROPAGATION,米国,IEEE SERVICE CENTER,2005年11月,vol. 53, no. 11,p.3534
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナデバイス(50;60;70;80;90;120;130)であって、
反射器(10;20;40;50)を備え、
前記反射器(10;20;40;50)は、
基板(12)と、
前記基板(12)上または前記基板内に配置され、入射電磁波(16)を反射するように構成された複数の反射器構造(14,14−1〜4)と、
前記基板(12)上または前記基板内に配置されている電子回路(18;18a〜d)であって、アンテナが前記電子回路(18;18a〜d)に接続されているときに前記アンテナを制御するように構成されている、電子回路と、を備え、
前記アンテナデバイス(50;60;70;80;90;120;130)は、
前記アンテナ(38;38’)によって放射される前記電磁波(16)を前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)の方向に少なくとも部分的に反射するように構成された副反射器(42;42’)であって、それによって、前記副反射器(42;42’)によって反射される前記電磁波(16)が前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)の方向に向けられ、前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)によって再び反射される、副反射器(42;42’)と、を備え、
前記アンテナ(38;38’)は、前記電子回路(18;18a〜d)に接続されており、前記電子回路(18;18a〜d)の制御に基づいて前記電磁波(16)を生成し、前記副反射器(42;42’)の方向に前記電磁波(16)を放射するように構成されており、
前記アンテナ(38,38’)は、複数のアンテナ素子を備え、前記アンテナ素子の第1のサブセットは、第1の偏波方向を有する前記電磁波(16)を生成するように構成され、前記アンテナ素子の第2のサブセットは、第2の偏波方向を有する前記電磁波(16)を生成するように構成され、
前記複数の反射器構造の(14;14−1〜4)の第1のサブセット(26a)は、前記電磁波(16)が前記第1の偏波方向を含むときは第1の反射度で前記電磁波(16)を反射し、前記電磁波(16)が前記第2の偏波を含むときは第2の反射度で前記電磁波(16)を反射するように構成され、
前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)の第2のサブセット(26b)は、前記電磁波(16)が前記第2の偏波方向を含むときは前記電磁波(16)を第3の反射度で反射し、前記電磁波(16)が前記第1の偏波を含むときは前記電磁波(16)を第4の反射度で反射するように構成され、
前記第1の反射度および前記第3の反射度は、前記第2の反射度および前記第4の反射度よりも大きな値を有する、アンテナデバイス(50;60;70;80;90;120;130)。
【請求項2】
前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)は、反射される前記電磁波(16)が前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)における反射に起因してビーム集束を受けるように、前記入射電磁波(16)を反射するように構成されている、請求項1に記載のアンテナデバイス。
【請求項3】
前記基板(12)は、プリント回路基板を含み、前記プリント回路基板は、少なくとも第1の層(22a)、第2の層(24a)および第3の層(22b)を有するスタックを含み、前記第2の層(24a)は、前記第1の層(22a)と前記第3の層(22b)との間に配置され、前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)は、前記第1の層(22a)に、前記第1の層(22a)上に、または前記第1の層(22a)内に少なくとも部分的に配置され、第2の層(24a)は、少なくとも部分的に導電性である、請求項1または2に記載のアンテナデバイス。
【請求項4】
前記第2の層(22b)は、電気的接地面として形成されている、請求項3に記載のアンテナデバイス。
【請求項5】
前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)は、前記電磁波(16)が反射される方向に面して配置された基板表面に平行に配置された少なくとも2つの異なる基板面(22a、22b)内に配置されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項6】
前記電子回路(18;18a〜d)の少なくとも1つの部分回路(18a〜d)が、前記基板の、前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)に衝突する入射電磁波(16)から外方に面する面に配置されている、請求項4または5に記載のアンテナデバイス。
【請求項7】
前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)の少なくとも1つの反射器構造(14−3;14−4)が、複数のダイポール構造(26a〜c)を備えている、請求項1から6のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項8】
前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)に対して配置され、前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)に対する、前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)の環境の前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)への機械的または化学的影響を少なくとも部分的に低減するように構成されたレードーム構造(32)をさらに備え、前記レードーム構造(32)は、少なくとも領域的に、前記電磁波(16)を反射するように構成された導電性構造(34)またはさらなる複数の反射器構造を含み、前記導電性構造(34)または前記さらなる複数の反射器構造は、前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)に対して、前記導電性構造(34)によって反射される前記電磁波(16)が前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)の方向に向けられ、前記複数の反射器構造によって再び反射されるように配置されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項9】
前記電子回路(18;18a〜d)に接続され、前記電子回路(18;18a〜d)の制御に基づいて前記電磁波(16)を生成するように構成されているアンテナ(38;38’)が、前記基板(12)上または前記基板(12)内に配置されている、請求項1から8のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項10】
前記反射器は、前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)に対して配置され、前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)に対する、前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)の環境の前記複数の反射器構造(14;14−1〜4)への機械的または化学的影響を少なくとも部分的に低減するように構成されたレードーム構造(32)を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項11】
前記レードーム構造(32)は、前記副反射器(42;42’)を含む、請求項10に記載のアンテナデバイス。
【請求項12】
前記基板(12)は、プリント回路基板を含み、前記プリント回路基板は、少なくとも第1の層(22a)、第2の層(24a)および第3の層(22b)を有するスタックを含み、前記レードーム構造(33)は、前記基板(12)上にレードーム層として形成されている、請求項10又は11のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項13】
前記反射器構造(14;14−1〜4)および前記副反射器(42;42’)は、カセグレン構成またはグレゴリアン構成を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項14】
前記アンテナ(38;38’)が表面実装部品として構成されている、請求項1から13のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項15】
前記副反射器(42;42’)の前記反射器(10;20;40;50)に対する軸方向相対位置は、前記基板(12)の表面法線(46)に平行な軸方向(44)に沿って可変である、請求項1から14のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項16】
前記副反射器(42;42’)の前記反射器(10;20;40;50)に対する横方向相対位置は、前記基板(12)の表面法線(46)に垂直な横方向(48)に沿って可変である、請求項から15のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項17】
前記アンテナ(38;38’)は、前記アンテナデバイスの方向に送信され、前記アンテナデバイスによって受信される電磁波(16)を前記電子回路(18;18a〜d)またはさらなる電子回路に向けるようにさらに構成されている、請求項1から16のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【請求項18】
複数のアンテナ(42;42’)および複数の副反射器(42;42’)を備え、各副反射器(42;42’)は1つのアンテナ(42;42’)に割り当てられる、請求項1から17のいずれか一項に記載のアンテナデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば入射電磁波を反射するために使用することができる電子回路を有する反射器およびアンテナデバイスに関する。さらに、本発明は、主反射器に組み込まれた能動電子機器を有する二重反射器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
指向性アンテナ、データ処理および無線フロントエンド(すなわち、電子回路)が互いに接続された別個のモジュールを表すところに、分離された非統合ソリューションが存在する。この接続は、同軸接続、増幅器のような電子部品の出力からの導電トレース、導電トレースから導波管への接合部、ボンドワイヤ接続などを介して確立される。その欠点は、システム全体の物理的サイズ、ならびに、電子機器からアンテナへの接合部の損失、整合損失などのような、アンテナシステムの重量および効率に関する損失である。
【0003】
データ処理、無線フロントエンド、および送受信アンテナ(給電アンテナ)のそれぞれがともに1つのプリント回路基板上にある電子機器を実現する統合ソリューションは、プリント回路基板に基づくいわゆるPIFA(板状逆Fアンテナ)もしくはパッチアンテナ、または、チップハウジングから放射するオンチップアンテナにおいて適用される。これらのアンテナは広範囲の放射を有し、高い指向性を展開せず、したがって無線中継用途には適していない。フェーズドアレイアンテナもまた、プリント回路基板上の放射アンテナ素子と組み合わせて集積電子工学の原理を使用するが、指向性を高めるために反射器部品を使用せず、多くの能動アンテナ素子(例えば、プリント回路基板上のパッチアンテナ)の複合放射を用いて指向性を達成している。これには、能動電子機器、移相器、および個々のアンテナ素子から成る複雑な制御ネットワークが含まれる。
【0004】
別の手法では、例えば衛星上のエネルギー生成に必要な、集積太陽電池の層を有する、いわゆる反射アレイ(例えば、反射器素子のアレイ)プリント回路基板が使用される。これは受動電子機器に基づいて行われる。
【0005】
図14は、基板104および複数の散乱素子106を含む反射アレイ102の概略図を示す。反射アレイ102から離間して配置された給電アンテナ108は、反射アレイ102の方向に無線信号を放射することができ、無線信号は反射アレイ102によって反射される。
【0006】
主反射器(反射アレイ102)およびオプションの副反射器(さらなる反射器)は、金属接地面が下にある基板上の個別の金属反射素子を有するプリント回路基板、すなわち反射アレイに基づいて実装することができる。プリント回路基板上の反射素子は、物理的に湾曲した主反射器および副反射器の機能をそれぞれモデル化するために、入射放射に所望の位相関数を印加する効果を有する。
【0007】
したがって、アンテナ反射器および/またはアンテナデバイスの効率的な動作を可能にする概念が望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、効率的な動作、および、コンパクトで、場合によってはより軽い構造を可能にする反射器およびアンテナデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、独立請求項の主題によって達成される。
【0010】
本発明の核心理念は、アンテナを制御するための電子回路を反射器の基板上または基板内に配置することができるという知見であり、それによって、アンテナおよび反射器を制御するための回路を、低損失(場合によっては固定)電気接続によって実装することができ、それによって、2つの要素の損失の多い機械的に取り外し可能な結合を省略することができる。このようにして、電気損失を低減することができ、反射器の効率的な動作が可能になる。
【0011】
一実施形態によれば、反射器は、基板と、基板上または基板内に配置された複数の反射器構造とを含む。反射器構造は、入射電磁波を反射するように構成される。電子回路が、基板上または基板内に配置され、アンテナが電子回路に接続されているときにアンテナを制御するように構成される。電子回路がデータ処理および無線フロントエンドを含む場合などに、データ処理と無線フロントエンドとの間の電力損失を低くすることができることは、この実装の利点である。反射器は、コンパクトに、すなわち、設置スペースを小さくし、場合によっては軽量で実現することができる。
【0012】
さらなる実施形態によれば、複数の反射器構造は、反射電磁波が複数の反射器構造における反射に起因してビーム集束を受けるように、入射電磁波を反射するように構成される。送信されるべき無線信号の指向性(すなわち、コリメートされた、または少なくとも散乱の少ない電磁波)が反射器構造によって得られ、それによって、送信電力をほとんど必要としないおよび/または高い伝送路を有する信号送信が反射器によって可能にされ、その結果、動作効率がさらに改善されるという利点がある。
【0013】
さらなる実施形態によれば、複数の反射器構造は、少なくとも2つの異なる基板面内に配置される。基板面は、電磁波が反射する方向に向けて配置された基板表面に平行に配置される。2つ以上の基板面によって反射器の許容耐性が得られるのは利点である。異なる基板面上に配置された反射器構造は、基板面の相対位置によって互いに対して位置決めすることができる。さらに、電子回路の部品を、位置ずれに対する堅牢性が得られるように、基板面に対して位置決めすることができる。
【0014】
さらなる実施形態によれば、複数の反射器構造の少なくとも1つの反射器構造は、複数(2つ以上)のダイポール構造を含む。反射器構造に基づいて、また電子回路に関連して、ダイポール構造あたり1つの伝送チャネル、ダイポール構造あたり1つの受信チャネル、ならびに/または、電子回路および/もしくは接続されたアンテナの同時送信および受信動作のように、複数の伝送チャネルを使用または実装することができることは利点である。
【0015】
さらなる実施形態によれば、反射器は、複数の反射器構造に対して配置され、複数の反射器構造に対する、複数の反射器構造の環境の機械的または化学的影響を少なくとも部分的に低減するように構成されたレードーム構造を含む。レードーム構造は、電磁波を反射するように構成された導電性構造を少なくとも領域的に含み、導電性構造は、導電性構造によって反射された電磁波が複数の反射器構造の方向に向けられ、当該複数の反射器構造によって再度反射されるように、複数の反射器構造に対して配置される。簡単に言えば、導電性構造は、主反射器として使用される反射器に対して副反射器として配置することができる。外部影響に対する反射器の感受性が低くなり、反射器をカセグレン反射器構造またはグレゴリアン反射器構造として使用できることはこの実施形態の利点である。
【0016】
さらなる実施形態によれば、電子回路に接続され、電子回路の制御に基づいて電磁波を生成するように構成された基板上または基板内に、アンテナが配置される。電子回路とアンテナとの間の電力損失も低減され、それによって反射器のさらにより効率的な動作が可能になることはこの実施形態の利点である。さらなる利点は、反射器およびアンテナが互いに隣接して、またはさらには一体的に実装されているコンパクトなアセンブリを実現することができることである。
【0017】
さらなる実施形態によれば、アンテナデバイスは、上述した反射器と、アンテナによって放射された電磁波を少なくとも部分的に複数の反射器構造の方向に反射するように構成された副反射器とを含み、それによって、副反射器によって反射された電磁波は、複数の反射器構造の方向に向けられ、当該反射器構造によって再び反射される。さらに、アンテナデバイスは、電子回路に接続され、電子回路の制御に基づいて電磁波を生成し副反射器の方向に当該電磁波を放射するように構成されたアンテナを含む。アンテナの集積設計および/またはアンテナデバイスの効率的な動作が可能になることはこの実施形態の利点である。
【0018】
一実施形態によれば、反射器構造および副反射器は、カセグレン構成またはグレゴリアン構成を含む。アンテナデバイスの指向性を高くすることができ、送信電力が少なくて済み、かつ/または、送信範囲が広くなることは利点である。
【0019】
さらなる実施形態によれば、アンテナは表面実装型デバイス(SMD)として構成される。アンテナデバイスが全体構造として高い機能的集積密度を含み、アンテナデバイスが小さな設置スペースでかつ/または軽量に実装することできるのは利点である。
【0020】
さらなる実施形態によれば、副反射器の反射器に対する軸方向相対位置は、基板の表面法線に平行な軸方向に沿って可変である。入射電磁波の集束などのアンテナデバイスの放射特性が調整可能であることは利点である。
【0021】
さらなる実施形態によれば、副反射器の反射器に対する横方向相対位置は、基板の表面法線に垂直な横方向、または、反射器の基板の表面に対する主反射器もしくは副反射器の傾きに沿って可変である。複数の反射器構造の位相関数を変更することなく、アンテナデバイスの放射方向を変化させることができることはこの実施形態の利点である。
【0022】
さらなる実施形態によれば、アンテナは、複数のアンテナ素子を含み、アンテナ素子の第1のサブセットは、第1の偏波方向を有する電磁波を生成するように構成され、アンテナ素子の第2のサブセットは、第2の偏波方向を有する電磁波を生成するように構成される。複数の反射器構造の第1のサブセットは、電磁波が第1の偏波方向を含む場合には第1の反射度で電磁波を反射し、電磁波が第2の偏波を含む場合には第2の反射度で反射するように構成される。複数の反射器構造の第2のサブセットは、電磁波が第2の偏波方向を含む場合には第3の反射度で電磁波を反射し、電磁波が第1の偏波を含む場合には第4の反射度で反射するように構成される。第1の反射度および第3の反射度は、第2の反射度および第4の反射度よりも大きな値を有する。異なる偏波を有する異なる信号を同時に送信および/または受信することができ、そのようにしてアンテナデバイスが高い伝送効率を有するというのは利点である。
【0023】
一実施形態によれば、アンテナは、アンテナデバイスの方向に放射され、アンテナデバイスによって受信された電磁波を電気回路または別の電気回路に向けるように構成されている。送信機能、受信機能、および電磁波の生成が、1つのデバイスの機能として一体的に実施され得るというのは利点である。
【0024】
さらなる実施形態によれば、アンテナデバイスは、複数のアンテナおよび複数の副反射器を含み、各副反射器は1つのアンテナに割り当てられる。複数のアンテナおよび複数の副反射器に対して共有されるように反射器を配置することができ、それによって、マルチアンテナデバイスのコンパクト性を高めることができることは利点である。
【0025】
さらに有利な実装は、従属請求項の主題である。
【0026】
本発明の好適な実施形態について、添付の図面を参照してより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】一実施形態による反射器の概略ブロック図である。
図2】一実施形態による多層基板を含む基板を有する反射器の概略側面断面図である。
図3a】一実施形態による矩形として実装される反射器構造の概略上面図である。
図3b】一実施形態による楕円形として構成される反射器構造の概略上面図である。
図3c】一実施形態による2つのダイポール構造の組み合わせとして実装される反射器構造の概略上面図である。
図3d】一実施形態による互いに一定の角度を成して配置された3つのダイポール構造を含む反射器構造の概略上面図である。
図4図1の反射器に対して実施形態によるハウジング部分によって拡張された反射器の概略図である。
図5】一実施形態による基板がビアを含む反射器の概略側面断面図である。
図6】一実施形態によるアンテナデバイス、反射器およびアンテナの概略ブロック図である。
図7】一実施形態による、図3cによる複数の反射器構造が基板上に配置されているアンテナデバイスの概略ブロック図である。
図8】一実施形態によるホーンアンテナを含むアンテナデバイスの概略ブロック図である。
図9】一実施形態による、基板が非平面形態を含むアンテナデバイスの概略ブロック図である。
図10】一実施形態による、複数の反射器構造および電気的部分回路が配置された基板の概略上面図である。
図11】一実施形態による、印加された位相関数の機能を説明するための、図1の反射器の概略側面図である。
図12】一実施形態による折り返し反射アレイアンテナとして構成されたアンテナデバイスの概略側面図である。
図13】一実施形態による、図1によるホーンアンテナおよび反射器を含むアンテナデバイスの概略図である。
図14】従来技術による反射アレイの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施形態が図面に基づいて以下でより詳細に説明される前に、同一の、機能的に等しい、または等しい要素、物体および/または構造は、異なる図面において同じ参照番号を与えられており、それによって、異なる実施形態において示されているこれらの要素の説明は、相互交換可能または相互適用可能であることが留意されるべきである。
【0029】
図1は、反射器10の概略ブロック図を示す。反射器10は、基板12と、基板12の表面上に配置された複数の反射器構造14とを含む。複数の反射器構造14は、入射電磁波16(無線信号)を反射するように構成される。さらに、反射器10は、基板の、複数の反射器構造と同じ面に配置された電子回路18を含む。電子回路18は、アンテナが電子回路に接続されると、アンテナ(図示せず)を制御するように構成される。アンテナは、例えば、電磁波16をそれぞれ生成および放射するアンテナであってもよい。
【0030】
基板12は、低損失HF材料(HF=高周波数)などの任意のキャリア材料とすることができる。低損失HF材料は、PTFE複合材料(PTFE=ポリテトラフルオロエチレン)に基づいて得ることができる。基板は、代替的または付加的に、少なくとも部分的にシリコン基板(ウェハまたはその一部)またはプリント回路基板(PCB)であってもよい。基板12は、互いに接続されているか、または中間シートによって分離されている1つまたは複数の層(シート)を含むことができる。中間シートは、例えば、電磁波16からの遮蔽を可能にし、かつ/または、電子部品に電源もしくは基準電位(接地)を供給する金属シートとすることができる。中間シートはまた、エアシートであってもよく、すなわち、基板の2つの層は、スペーサーによって互いに接続することができる。異なる層22aおよび22bまたは22bおよび22cが中間のエアシートを含み、例えばともにねじ止めなどされることも可能である。中間空気層は、反射器構造を収容するために使用することができ、または反射器構造として作用することができる。
【0031】
複数の反射器構造14は、模範的に、基板12の第1の主面上、すなわち、基板12の、入射電磁波16に面して配置された面上に配置される。電子回路18は、複数の反射器構造14と同じ面に配置されるように記載されているが、電子回路はまた、完全にまたは部分的に(部分回路の形態などで)例えば、基板12の反対の面に配置されてもよい。複数の反射器構造14および/または電子回路18はまた、例えば基板12が多層構造である場合に、完全にまたは部分的に基板12の上または中に配置することもできる。簡単に言えば、1つまたはすべての反射器構造14および/または電子回路18に関して、関連する反射器構造および/または電気回路18がさらなる層によって覆われるように、基板12のさらなる層を配置することができる。
【0032】
反射器構造14は、金属または半導体のような導電性材料を含むことができる。複数の反射器構造の表面形状は、反射器構造14のそれぞれの表面形状および/またはそれらの互いに対する相対位置が入射電磁波16に位相関数を印加するように選択することができる。導電性材料は、例えば、白金、金、銀、アルミニウム、銅、(ドープされた)半導体などであってもよい。複数の反射器構造は、例えば、接着剤、圧力もしくはスパッタリング方法または蒸着によって、基板12上に配置することができる。代替的に、複数の反射器構造は、エッチングまたはミリングによってPCB内に島構造の形態で形成することができる。少なくとも1つの反射器構造は、化学的金メッキによって、または、蒸着によって配置することができる。
【0033】
反射器構造14によって電磁波16に印加される位相関数は、電磁波16が反射によって集束されるか、または反射器10によって少なくとも散乱が少なく反射されるように実施され得る。印加される位相関数は、凸面または凹面のような反射器10の曲率をモデル化することができる。ここで、複数の反射器構造は、電磁波16が反射器構造14の平面分布および構成にわたって局部的に異なる方向(方向、偏波など)で反射されて、位相関数が電磁波16に印加されるように、位相関数に基づいて互いに整合される。さらに、ビーム輪郭および成形ビームをそれぞれ、位相関数によって得ることができる。
【0034】
図2は、反射器20の概略側面断面図を示す。反射器20は、基板12を含み、基板12はプリント回路基板を含むか、または多層プリント回路基板として実装される。基板12は、ともにスタックの部分を形成する第1の層22a、第2の層22bおよび第3の層22cを含み、第1の少なくとも部分的に導電性のシート24aが第1の層22aと第2の層22bとの間に配置され、第2の少なくとも部分的に導電性のシート24bが、第2の層22bと第3の層22cとの間に配置される。シート22a、22bおよび/または22cは、互いに接着することができる、例えばエポキシ材料、半導体材料および/またはFR−4、カプトンなどのようなガラス繊維材料を含むことができる。限定するものではないが、明瞭性を向上させるために、基板12のスタックは、複数の反射器構造14が基板12の上端に配置され、電子部分回路18a〜cを含む電子回路がスタックの下端に配置されるように記載されている。空間における反射器20の向きに応じて、それぞれ、「上部」および「底部」という表記は、任意の他の表記に置き換えることができることは明らかである。代替的に、多層基板はまた、1つの層および1つの導電性シートのみを含んでもよい。
【0035】
導電性シート24aおよび24bは、例えば、金属材料を含むことができ、接地面としてそれぞれ使用および接触させることができる。その上、導電性シート24aおよび/または24bは、電磁波16の(可能性として完全な)反射を可能にする。これは、反射器構造14によって反射されず基板12に入る電磁波16の部分に関連し得る。それぞれ導電性シート24aおよび/または24bの、入射電磁波16から外方に面する面上に電子回路および部分回路18a、18bおよび/または18cを配置することによって、電子部分回路18a〜cを電磁波から遮蔽することが可能である。動作中、これは、特に電子回路の機能性に悪影響をもたらす回路構造における電磁波16の低電磁結合に関して利点を提供する。したがって、遮蔽は、反射器20の電磁両立性(EMC)を高めることができる。さらに、複数の反射器構造14と異なる面に電子部分回路18a〜cを配置することにより、電子回路に空間を必要としないため、反射器構造14によるスタックの上面の空間利用を増加させることができる。
【0036】
少なくとも1つの反射器構造14は、例えば金属シート24aの上または中に配置された構造として、基板12の上面とは異なる基板面内に配置される。金属シート24aは、例えば、構造化することができる。これは、電磁波16に関して反射器構造14の(面)密度を増加させ、それによって、位相関数が与えられる電磁波16の反射部分が増加する。これは、動作中、電磁波16の下方部分が導電性シートに結合することを可能にする。代替的にまたは付加的に、電磁波16の増大した部分または全部に位相関数を与えることができる。入射電磁波16と比較して、反射電磁波の位相関数は直線性の増大した測度を有することができ、その結果、許容耐性が向上する。
【0037】
代替的に、1つまたはいくつかの電子部分回路18a〜cが、第1の層22a上の電磁波16に面して配置されることも可能である。代替的または付加的に、基板12内に、例えば第2の層22bまたは第1の導電シート24aもしくは第2の導電シート24b上に1つまたは複数の電子部分回路18a〜cを配置されてもよい。
【0038】
接地面24aの下には、電気的機能を有することができる、または単にプリント回路基板の安定性のために役立つさらなるシート(第2の層22b)がある。その下には、例えば、上部接地面24aから直流的に分離された、能動電子機器(電子部分回路18a〜c)のためのプリント回路基板の底面上の基板層のための接地面を形成することができるさらなる接地面24bがある。電子機器用のさらなるシート(第3の層22c)の下に、給電アンテナ(図示せず)を制御するための電子部品が、その底部にある。代替的に、基板12はまた、1つのみの層、2つの層、または4つ以上の層を含むこともできる。簡単に言えば、第2の層22bは配置されていなくてもよく、またはいくつかの層の形態で構成されてもよい。
【0039】
反射器構造14はまた、例えば、プリント回路基板の導電性の「島」として、層22a、22bまたは22cの1つに一体化(埋め込み)することができる。例えば、第2の層22bが配置されていない場合、金属シート24aまたは24bの1つのみを層22aと22cとの間に配置することができる。
【0040】
さらに、反射器構造14は、異なる偏波方向(優先方向)を含むことができる。異なる基板面内に異なる偏波方向を配置することができる。基板面は、基板表面(基板12の、電磁波16に面する面または電磁波16外方に面する面)に平行に配置することができる。
【0041】
基板は、例えば、反射器構造が電磁波源波の(仮想)波源とLC基板シートとの間にあるように配置された液晶(LC)基板層を含むことができる。LC基板シートを用いることにより、主反射器および副反射器の位相割り当ては、それぞれプリント回路基板に基づいて再調整するように実現することができる。すなわち、反射特性は、液晶素子の制御に基づいて影響を受けることができる。
【0042】
言い換えれば、図2は、主反射器プリント回路基板の可能な層構造を示している。上部シート(すなわち、第1の層22aの上)は、入射放射線16の位相関数を印加することができ、基板(第1の層22a)上にある反射要素(反射器構造14)によって形成される。この基板の下には、例えば接地面として機能し、すべての入射ビームの反射を確実にする金属シート24aがある。
【0043】
反射素子および電子機器用の2つの直流的に分離された接地面24aおよび24bの代わりに、反射器20はまた、層構造内に1つのみの共通の接地面のみを含むことができ、したがって、反射素子14および電子機器18a〜cについて、プリント回路板の安定性のために中間層は一切追加されない。
【0044】
反射要素(基板層22a)のための主反射器の(上側)基板層は、1つの層または多層様式の両方として実装することができ、多層実装では金属層の間にさらなる反射要素を配置することができる。さらに、これらの層(多層反射アレイ)を物理的に接続する接着層を配置することができる。多層実装の1つの利点、おそらく主となる利点は、主反射器のより実現可能な帯域幅である。これがプリント回路基板のバージョンとして実装されている場合は、副反射器の層にも同じことが当てはまる。
【0045】
エレクトロニクスのための主反射器の底部基板層(22c)は、1つの層として、また多層様式でも実装することができ、いくつかの層では、ここでも金属層を導電性トレースおよび異なる基板層を接続する接着層とともに配置することができる。
【0046】
主反射器プリント回路基板または副反射器プリント回路基板の個々の基板層は、ともにまたは他の手段で接着または機械的に固定/保持することができる。
【0047】
図3a〜図3dは各々、反射器構造の可能な実施形態の概略上面図を示している。
【0048】
図3aは、第1の横方向寸法aおよび第2の横方向寸法bを有する矩形として実施される反射器構造14−1の概略上面図を示す。横方向寸法aおよびbは、異なる値または同じ値(正方形)を有することができる。
【0049】
図3bは、楕円として実装される反射器構造14−2の概略上面図を示す。主軸と副軸との比は任意である。
【0050】
図3cは、2つのダイポール構造26aおよび26bの組み合わせとして実装される反射器構造14−3の概略上面図を示す。ダイポール構造26aおよび26bは、互いに垂直に配置され、異なる偏波方向を有する入射電磁波の高度に絶縁され、分離された反射を可能にする。ダイポール構造26aおよび26bの垂直配列は、例えば、水平および垂直のような互いに直交する偏波方向の反射を可能にし、これらの配向は、空間内で任意の様式で各々もしくはともに回転させることができ、または、別様に指定することもできる。代替的に、ダイポール構造26aおよび26bはまた、90°異なる角度を有することができ、および/または、同じ角度もしくは異なる角度を有する偏波方向を反射することができる。
【0051】
ダイポール26a、26bは各々、それぞれのダイポール26a、26bの配置に対応した偏波で電磁波を受信したときの反射度が増大し、異なる偏波方向、特に偏波方向に垂直に配置された偏波方向で電磁波を受信したときの、それに対する反射度が低減する。電磁波が、例えば第1の偏波で受信される場合、ダイポール構造26aは、例えば、高い(第1の)反射度を含む。電磁波が、第1の偏波とは異なる第2の偏波、例えばそれに垂直な第2の偏波で受信される場合、ダイポール構造26aはより低い(第2の)反射度を有する。第1の偏波は、ダイポール26aに対する優先方向と呼ぶことができる。ダイポール26bは、例えば、第2の偏波で、高い(第3の)反射度を有し、電磁波が第1の偏波を含むとき、電磁波が反射されるより低い(第4の)反射度を含む。
【0052】
第1の反射および第3の反射度は、第2の反射度および第4の反射度よりも大きい。第1の反射度および第3の反射度または第2の反射度および第4の反射度はまた、同じであってもよい。簡単に言えば、ダイポール26aは第1の偏波を反射するように構成することができ、ダイポール26bは第2の偏波を反射するように構成することができる。さらに、ダイポール構造26aおよび26bは、反射電磁波に異なる位相関数を印加するように構成することができる。
【0053】
複数のアンテナ構造または素子を電子回路に接続することによって、いくつかの異なる偏波を得ることができ、アンテナ構造または素子の第1のサブセットは、アンテナ構造の第1の偏波を有する電磁波を生成するように構成され、アンテナ構造または素子の第2のサブセットは、第2の偏波を有する電磁波を生成するように構成される。さらに、少なくとも1つのさらなる偏波を有する電磁波を生成するように構成された、さらなるアンテナ構造または素子を配置することができる。
【0054】
図3dは、3つのそれぞれの偏波の反射を可能にする、互いに一定の角度を成して各々配置された3つのダイポール構造26a、26bおよび26cを含む反射器構造14−4の概略上面図を示す。ダイポール構造26a〜cは、互いに任意の角度を有することができ、例えば、伝送される電磁波の偏波に整合させることができる。代替的に、4つ以上のダイポール構造または1つのみのダイポール構造が配置されてもよい。
【0055】
代替的に、反射器構造はまた、多角形、円形、自由形状、または形状および/もしくはダイポール構造の組み合わせなどの任意の他の形態を有してもよい。
【0056】
言い換えれば、反射素子は、主反射器および副反射器をそれぞれ反射アレイとして実装するとき、任意の幾何学的形状を有することができる。さらに、要素の可変サイズ、取り付けられるライン部品および/または要素の互いに対する回転のような、反射器の開口部に対する所望の位相変化を実現するための任意の方法を使用することができる。
【0057】
図4は、ハウジング部分28が、基板12の、反射器構造14から外方に面する面に配置されるように、反射器10に対して拡張された反射器40の概略図を示す。ハウジング部分28は、例えば、ハウジング部分28に面する基板12上に配置された電子回路のカバーとして使用することができる。ハウジング部分28は、非導電性(例えば、プラスチック材料または樹脂材料を含む)または導電材料(例えば、金属)を含むことができる。簡単に言えば、ハウジング部分28は金属カバーであってもよい。
【0058】
ランダム構造32が、基板12の、反射器構造14に面する面に配置される。図示の目的のためだけに、基板12は、ハウジング部分28およびレードーム構造32に対してオフセットして配置されている。すなわち、基板12、ハウジング部分28、およびレードーム構造32は、基板がハウジング部分28およびレードーム構造32によって囲まれ(収容され)るように配置されてもよい。ハウジングは、水密性および/または化学的耐性を有することができる。
【0059】
レードーム構造32は、少なくともある領域において、導電性構造34を含む。導電性構造34は、電磁波を反射するように構成され、導電性構造34によって反射された電磁波が複数の反射器構造14の方向に向けられ、当該複数の反射器構造によって再度反射されるように、複数の反射器構造14に対して配置される。例えば、アンテナがハウジング部分28とレードーム構造32との間に(基板12の上または中に)配置される場合、このアンテナは、導電性構造34が電磁波を反射器構造14の方向に反射するように、電磁波を導電性構造34の方向に放射するように構成することができる。導電性構造34は、副反射器の機能を提供することができる。副反射器は、反射器10および20がそれぞれ主反射器として配置されている二重反射器システムの一部として構成することができる。このとき、反射器構造14は、電磁波に位相関数を与え、これを(レードーム構造32を介して)放射することができる。代替的にまたは付加的に、レードーム構造34は、さらなる複数の反射器構造を含むこともできる。
【0060】
言い換えれば、要素を覆い、それらを腐食および外部の影響から保護するため、または少なくとも影響を低減するために、主反射器プリント回路板の反射素子/電子部品の上にレードーム層を配置することができる。このレードーム層はそれぞれ、反射素子の反射特性を付加的に変更することができ、電子機器のための熱放散の機能を果たすことができる。
【0061】
図5は、反射器50の概略側面断面図を示しており、基板12は、反射器20と比較して、ビア36aおよび36bを含み、それによって、電気信号を、電子回路18から基板12を通って基板12の、電子回路18に対向する面に向けることができる。アンテナ38は、例えば電磁波16の形態の無線信号を放射するように構成された基板12上に配置される。アンテナ38は、例えばボンドワイヤ41aおよび41bによって、それぞれビア36aおよび36bに接続され、したがって電子回路18に接続される。電子回路18は、信号形状、送信周期、信号振幅および/または送信周波数などの電磁波16のパラメータが電子回路18の制御によって影響されるように、アンテナ38を制御するように構成される。反射器構造(図示せず)は、基板12の、アンテナ38と同じ面に配置される。
【0062】
代替的または付加的に、反射器構造を基板12内に配置することができる。代替的に、電子回路18はまた、基板12上のアンテナ38と同じ面に配置することもでき、および/または部分回路の形態で実装することもできる。基板12上にアンテナ38を配置することにより、電子回路18とアンテナ38の高集積化された配線が可能になり、低電力損失、ひいては効率的な動作をもたらすことができる。したがって、反射器50は、電子回路18、基板12およびアンテナ38を含むアンテナデバイスとして説明することもできる。
【0063】
アンテナ38は、任意のアンテナとすることができる。これは、例えば、オンチップ給電アンテナ、パッチアンテナ、PIFAアンテナ、導波管アンテナ、シリコンベースのアンテナ、または他の任意のアンテナとすることができる。
【0064】
例えば、導電性構造を含む図4の文脈で説明されたレードーム構造がアンテナデバイス50と組み合わされた場合、二重反射器システムを含むアンテナ形態を得ることができる。このアンテナ形態は、例えば、カセグレンアンテナまたはグレゴリアンアンテナとして実施され、それによって、一体型カセグレンアンテナまたは統合グレゴリアンアンテナを得ることができる。
【0065】
言い換えれば、図5は、主反射器プリント回路基板の上での下層の電子部品とオンチップ給電アンテナとの接続の一例を示す。この例では、SMDオンチップアンテナへの電子機器の接続は、ビアおよび任意のボンドワイヤによって実現される。副反射器42は、例えば、レードーム構造の一部であってもよい。
【0066】
図6は、複数の反射器構造14がその上に配置された基板12を含むアンテナデバイス60の概略ブロック図を示す。アンテナ38は、基板12上で、複数の反射器構造14と同じ面に取り付けられ、電磁波16を生成し放射するように構成される。電磁波16は(空間的に)広く、すなわち、大きい開口角で放射することができる。これは、電磁波16が低い指向性を有することができることを意味する。基板12に関して、以下で副反射器42と呼ばれる別の反射器構造が配置される。副反射器42は、例えば、凹状または凸状に形成された導電層であってもよい。代替的に、副反射器42はまた、例えば、受信および反射された電磁波16に位相関数を印加するように構成された反射器構造を有する基板および/またはプリント回路基板を含む平面状に構成することもできる。簡単に言えば、副反射器42は、アンテナ38から受け取った電磁放射線を散乱させ、少なくとも部分的に反射器構造14の方向に反射するように配置および構成されている。反射器構造14は、副反射器42によって反射された電磁波16を再び反射し、電磁波16がアンテナ38の特性に関連してビーム集束を受けるように電磁波16の位相関数を適合させるように構成される。このようにして、電磁波16は、例えばほぼまたは完全に平行に放射され、指向性無線アンテナとしてのアンテナデバイス60の適用が可能となる。
【0067】
図7は、複数の反射器構造14−3が基板12上に配置されたアンテナデバイス70の概略ブロック図を示す。電子回路は、基板12の、反射器構造14−3およびアンテナ38と同じ面上に配置された部分回路18aおよび18bを含む。電子部分回路18aおよび18bは、例えば、それぞれいわゆるマイクロストリップライン(MSL)43aおよび43bによってアンテナ38に接続されている。副反射器42は、それぞれ基板12に対して、ならびにアンテナ38および/または反射器構造14−3に対して角度αだけ傾斜可能である。副反射器は、凸状に形成されるか、または、電磁波に凸位相関数を印加するように構成されている。角度αは、例えば、90°未満、60°未満、または30°未満であり得る。副反射器42によって、電磁波はまた、印加された位相関数に関連して空間的に傾斜することもでき、それによって、反射器構造14−3から電磁波が反射される放射特性が全体的に変化する。
【0068】
電磁波は、例えば、角度αだけ可変の空間方向に反射することができる。さらに、副反射器42は、軸方向44に沿って移動可能である。したがって、副反射器42と基板12とアンテナ38との間の距離は、それぞれ軸方向44に沿って可変である。軸方向44は、例えば、基板12の表面法線46に平行に延伸する。副反射器42の散乱特性に依存して、アンテナ38と副反射器42との間の距離が短くなると、結果として電磁波のローブが狭くなるかまたは延伸する可能性がある。これは、反射器構造14−3から放射される電磁波の焦点が、それぞれ軸方向44に沿った距離および移動に応じて可変であることを意味する。これは、例えば、アンテナデバイス70と、アンテナデバイス70が通信する別のアンテナデバイスとの間の加熱および/または可変の材料のような可変環境影響のために、アンテナ構造70の指向性の調整または修正を可能にする。
【0069】
代替的にまたは付加的に、副反射器42はまた、表面法線46に対して垂直に配置された横方向84に沿って移動可能であってもよい。代替的に、副反射器42はまた、剛性にまたは単純に、角度αだけ傾けるか、または方向44に沿って移動可能に配置することもできる。
【0070】
反射器構造14−3のダイポールの位置は、電磁波がアンテナデバイス70から放射される1つまたは複数の偏波に適合させることができる。代替的または付加的に、他の反射器構造を配置することができる。アンテナ38は、アンテナデバイス70の方向に送信され、アンテナデバイス70によって受信された電磁波を、電気回路(図示せず)、または、例えば、基板12の、アンテナ38から外方に面する面上に配置されているさらなる電気回路に向けるように構成される。
【0071】
代替的に、基板12および(主)反射器はそれぞれまた、同じまたは異なる方法で構成することができるいくつかのアンテナ38を備えることもできる。複数のアンテナについて、複数の副反射器42を配置することができる。例えば、各副反射器を、配置されたアンテナの1つに割り当てることができる。これは、マルチアンテナデバイスの構造を可能にする。
【0072】
図8は、アンテナ38’を含むアンテナデバイス80の概略ブロック図を示す。アンテナ38’は、ホーンアンテナとして実装される。アンテナ38’に関して、位相関数によって凹形状をモデル化するように構成された副反射器42が配置されている。副反射器42’は、例えば、凹状の金属要素として実装することができる。代替的に、副反射器42’は、反射器構造の適切な配置によってそれぞれの位相関数を印加するように構成された(平面)プリント回路基板として実装することもできる。
【0073】
アンテナデバイス80は、例えば、グレゴリアンアンテナとして使用することができる。ここで、副反射器42または42’の構成は、アンテナ38および38’の実装とは独立して選択することができる。このようにして、アンテナデバイス80は、例えば、アンテナ38および/または副反射器42も含むことができる。
【0074】
図9は、アンテナデバイス90の概略ブロック図を示し、基板12’(主反射器)は非平面形状を含む。これは、例えば、複数の(場合によっては平面状の)部分基板12a〜eのそれぞれ互いに対して傾斜した配置によって得られる。これは、セクタ放物面反射アレイおよび多面反射アレイ(複数の表面を有する反射器)としてそれぞれ参照される場合もある。互いに傾斜している部分基板12a〜bによって、凹形態もしくは凸形態、または基板12’、したがって主反射器の部分(例えば、放物線形状)内で連続している形態を得ることができる。簡単に言えば、主反射器および/または基板12’は複数部分において実装することができ、これらの部分は互いに平行に、または互いに対してある角度を成して配置することができる。アンテナ38は、例えば、中心位置からずらして配置されている(いわゆるオフセット供給)。代替的に、アンテナ38はまた、幾何学的重心または面積重心に配置することもできる。アンテナデバイス90はまた、1D多面反射アレイ構成として説明することもできる。
【0075】
言い換えれば、主反射器は、プリント回路基板に基づいて、所望の位相関数を実現するために、給電アンテナを制御するための電子機器を有し、かつ/または、1つまたは複数のプリント回路基板によって物理的に湾曲した形態(コンフォーマルアンテナ)で、セクタ放物面(多面反射アレイ)として実装することができる。給電アンテナを制御するための電子機器は、これらのプリント回路基板の少なくとも1つ(すなわち、それぞれセクタ、ファセットおよびパネル12a〜e)の上に配置される。プリント回路基板に基づく副反射器は、例えば、セクタ形式のいくつかのプリント回路基板として実装することができる。セクタ形式の利点は、平面構成と比較して、アンテナのより高い帯域幅を実現することができ、反射器構造のより高い位相を確保することができることである。
【0076】
図10は、複数の反射器構造14−1および部分回路18−dが配置された基板12の概略上面図を示す。代替的または付加的に、さらなるおよび/または異なる反射器構造を配置することができる。
【0077】
図11は、印加された位相関数の機能を説明するための反射器10の概略側面図を示しており、説明は副反射器にも適用することができる。電磁波16の反射器構造14によって印加される位相関数は、反射器10の仮想モデルの実装を可能にする。凹状の点線は、反射器の実装されている仮想放物面形態を示す。したがって、反射器10は、例えば、その上に反射器構造14が配置された平面基板12を備えることができる。位相関数によって、電磁波16は、あたかも凹状(または凸状)または放物面状の反射器によって反射されるかのように反射され得る。
【0078】
図12は、折り返し反射アレイアンテナとして実装されるアンテナデバイス120の概略側面図を示す。アンテナデバイス120は、例えば、ホーンアンテナ38’または他の任意のアンテナ形態を含む。アンテナ38’に関して、副反射器は、偏波グリッドまたはスリットアレイ44の形態で配置される。偏波グリッドまたはスリットアレイ44は、電磁波16が第1の偏波を含むときに電磁波16を偏波して反射するように構成される。反射器構造14は、電磁波の偏波を回転させ、電磁波16を集束させるように構成されている。このようにして、例えば、スリットアレイ44は、電磁波16が回転した(第2の)偏波を含むときに、電磁波16が大きな部分を通過するように、または完全に通過するように構成することができる。
【0079】
物理的に湾曲したバリエーションとして、副反射器は凸状(例えばカセグレンアンテナ用)に、凹状(例えばグレゴリアンアンテナ用)に、またはプリント回路基板(反射アレイ)としても実装することができる。折り返しアンテナ(折り返し反射アレイ)も、反射器システムとして配置することができる。
【0080】
そのような場合、反射アレイとしてのプリント回路基板に基づく主反射器のそれぞれ集束および成形ビーム機能が依然として与えられる。例えば、主反射器と類似のまたは同じ大きさを有する偏波選択グリッドを、副反射器として主反射器の上方に配置することができる。給電アンテナは、依然として副反射器グリッドの下の位置にあることができる。給電アンテナの入射ビームは、このグリッドによって偏波に応じて反射され、偏波は反射中に部分的に回転することができる。主反射器反射アレイでの反射の間に、入射放射の偏波が再び部分的に回転され、同時に所望の様式でそれぞれ集束または成形される。このとき、ビームは反射せずに副反射器を通過することができる。これにより、この折り畳まれた形態のアンテナは、非常にコンパクトに構築することができ、一方、副反射器の偏波選択性のために、アンテナは、1つの偏波、および、実施されている反射において入射ビームの偏波を回転させる主反射器上の特定の反射素子とでのみ実現することができる。
【0081】
図13は、ホーンアンテナ38’および反射器10を含むアンテナデバイス130の概略図を示す。反射器10によって、放物線主反射器に類似した反射器特性が得られる。反射器10に関連して、開口角2θで放射される電磁波16を反射して、これを反射器10の方向に反射する副反射器42が配置される。反射器10に関連して、これは、開口角2θvfで電磁波を放射する仮想アンテナ(仮想給電)38のように動作する。簡単に言えば、これはカセグレンアンテナの機能を実施する。
【0082】
簡単に言えば、上述した実施形態のうちのいくつかは、二重反射器システムとして、例えば、カセグレンアンテナ、グレゴリアンアンテナまたは折り返しアンテナとして実装することができる。給電アンテナは、主反射器の中央に配置することができ、再び主反射器を照明するように構成された副反射器を照射(照明)するように構成することができる。副反射器は、主反射器を介して給電アンテナの機能を仮想的に反映することができる。仮想反射点は、平面金属領域での反射とは対照的に、副反射器の凸面または凹面(グレゴリアンアンテナ)形状によってシフトされ得る。したがって、アンテナデバイス全体を非常にコンパクトに構築することができる。主反射器は、放物面状に実装することもでき、または、それぞれの位相関数を実装するように構成することもできる。すなわち、これによって、入射放射のコリメート、したがって指向性がもたらされる。したがって、アンテナは、高い指向性と非常にコンパクトな構造とを組み合わせることができる。
【0083】
本実施形態は、給電アンテナを給電するための電子機器が付加的に存在する上面または底面(または別の面)上のプリント回路基板(PCB)として構成された主反射器に関する。一方の面(例えば上面)には、反射アレイの要素および給電アンテナが配置されている。この給電アンテナは、プリント回路基板の同じ面もしくは異なる面または両面に存在する電子機器によって制御することができる。
【0084】
実施形態では、電子回路(能動電子機器)は、反射器構造と基板の同じ面(主反射器)にあることができ、そこから給電アンテナを制御するように構成することができる。これは、例えば、導電性トレース、マイクロストリップ構成、ボンドワイヤ接続などを用いて行うことができる。
【0085】
給電アンテナは、任意のアンテナとすることができ、狭いまたは広い放射特性を有することができる。給電アンテナは、例えば、オンチップアンテナ、ホーンアンテナ、開放導波管またはフェーズドアレイアンテナとして構成することができる。給電アンテナは、放射のために個別にまたはグループで励起することができるいくつかの分布アンテナ素子を含むこともできる。給電アンテナのさらなる例は、例えば、可能性としてホーンを有する基板集積導波管、適合されたホーンを有する(平面)モード変換器、パッケージドアンテナ、パッチアンテナ、PIFAアンテナなどのプリント平面アンテナなどである。
【0086】
給電アンテナは、同一または異なる偏波を有する1つまたは複数の個別給電アンテナを含むことができる。したがって、主反射器面および副反射器面上の特定の反射素子とそれぞれ組み合わせて、電磁波(無線信号)の多重化、逆多重化または二重送信を偏波に応じて実現することができる。クロスダイポールを、例えば、反射素子として配置することができる。個々のダイポールアームは、長手方向における偏波を有する入射ビームの位相を選択的に反射することができる。したがって、散乱要素(反射器構造)は、クロスダイポールとして、例えば、異なる、例えば絶縁性の高い直交する直線偏波を選択的に反射することが可能であり、したがって、異なる、例えば直交偏波ビームに対して異なる位相割り当てを与える。これは、例えば、空間的分離、すなわち2つの線形直交偏波給電アンテナの2つの集束点を可能にする。これは、2つの給電アンテナが配置されていることを意味する。
【0087】
実施形態では、給電アンテナは、主反射器の高さにある(例えば、パッチアンテナの形態で)、より高い(例えば、ホーンアンテナの形態で)、のみならずより低い(例えば、基板の層の1つに統合されて)主反射器の開口に対して鉛直な(例えば垂直の)位置に配置することができる。
【0088】
実施形態は、各々が異なる周波数を有する電磁波を放射するように構成された2つ以上の給電アンテナ(いわゆるマルチバンド反射アレイ)を含む。代替的または付加的に、給電アンテナは時分割多重化によって制御することができる。
【0089】
給電アンテナの水平(横)位置(主反射器の開口面内)は、中心にあってもよいし、異なる位置にあってもよい(いわゆるオフセット給電)。さらに、副反射器の軸方向位置または横方向位置は可変であってもよい。代替的にまたは付加的に、副反射器は、任意の角度α(例えば、90°未満)だけ傾斜させることもできる。
【0090】
二重反射器システムの(おそらく本質的な)機能は、例えば、ビーム集束、すなわちアンテナの高い指向性である。したがって、指向性無線および/またはポイントツーポイント接続(直接接続)にアンテナを使用することができる。主反射アレイの適切な位相割り当てによる成形放射(成形ビーム)の選択肢も可能である。ここで、主な用途は、例えば衛星ラジオである。また、マルチビーム、傾斜ビーム、またはアンテナ全体の他の実現可能な形態の放射が得られるように、位相割り当て(位相関数)を実施することができる。
【0091】
実施形態では、主反射器および副反射器はそれぞれ、例えば、ビーム制御および掃引を実施するために、互いに対して機械的に移動させることができる。
【0092】
上記の実施形態は、例えば、プリント回路基板上のカセグレンアンテナシステムまたは折り返しアンテナにおいて、副反射器の放射の特定の位相割り当てを用いて電子機器とビーム反射とを組み合わせる主反射器の実現形態を記載している。ここで、利点の1つは、アンテナシステムのコンパクト性であり、プリント回路基板上のアンテナの反射器特性とともに電子機器の集積性である。
【0093】
実施形態は、例えば、指向性無線リンク(ポイントツーポイント)、衛星ラジオおよび/またはレーダ用途において使用することができる。さらに、上述した実施形態によるアンテナデバイスは、高い指向性または連続放射を有する高度に集積されたアンテナが必要な場所であればどこでも使用することができる。典型的な応用例として、プリント回路基板実装として主鏡および副鏡(反射器)を備えたカセグレン反射アレイアンテナを考えることができる。プリント回路基板としての副反射器は、放射線透過性のレードームハウジング内に埋め込むことができ、その一方で、主反射器プリント回路基板は、その機能が電子機器の保護、ならびに電子機器(EMCの意味で)および/または電子部品の熱放散の遮蔽を含む金属ハウジングに適合される。2つのハウジング部品は機械的に(可能性として水密および/または化学的耐性があるように)接合することができ、オンチップ給電アンテナを堆積された主反射器プリント回路基板を囲むことができる。外部端子、すなわちアンテナデバイスに接触するための外部端子は、例えば、データ端子の形態でおよびエネルギー供給端子として構成することができる。
【0094】
アンテナおよび/またはアンテナデバイスは、電磁波16を生成および放射するように構成されるように説明してきたが、実施形態は、代替的または付加的に、電子回路またはさらなる電子回路によって評価することができるように、電磁波16を受信するために使用することもできる。
【0095】
いくつかの態様を装置の文脈で説明してきたが、これらの態様は、対応する方法の説明も表しており、それによって、装置のブロックまたはデバイスは、それぞれの方法ステップまたは方法ステップの特徴にも対応する。同様に、方法ステップの文脈で説明されている態様は、対応する装置の対応するブロックまたは詳細または特徴の説明をも表す。
【0096】
上述の実施形態は、本発明の原理の例示にすぎない。当業者には、本明細書に記載された構成および詳細の変更および変形が明らかになることは理解されたい。したがって、本発明は添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、本明細書の実施形態の記述および説明によって示される特定の詳細によっては限定されないことが意図される。
【0097】
これらの結果をもたらした研究業績は、欧州連合によって資金提供を受けている。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14