【文献】
HUANG, S. et al.,BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY LETTERS,2007年,Vol. 17,pp. 2179-2183
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
WとYがそれぞれ独立にCまたはNから選択され、ただしWとYは同時にCではない、請求項12〜14の何れか一項に記載の化合物またはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、同位体標識化合物またはそれらの混合物形式、あるいは、構造式Iの化合物、その互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、同位体標識化合物またはそれらの混合物の薬学的に許容される塩または溶媒和物。
前記同位体標識化合物が重水素化化合物であることを特徴とする、請求項1〜27の何れか一項に記載の化合物またはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、同位体標識化合物またはそれらの混合物形式、あるいは、前記化合物、その互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、同位体標識化合物またはそれらの混合物の薬学的に許容される塩または溶媒和物。
前記細胞増殖障害性疾患が、哺乳動物の癌、ヒトの癌、AIDS、アテローム性動脈硬化症及び血管ステント植え込み後の再狭窄から選択される少なくとも一種である、請求項37に記載の細胞増殖障害性疾患を治療するための医薬品製剤。
【発明を実施するための形態】
【0092】
以下、具体的な実施例を参照して本発明を説明する。当業者は、これらの実施例は本発明を説明するためのものに過ぎず、いかなる態様でも本発明の範囲が制限されないと理解することができる。
【0093】
本発明に記載の構造式VIの化合物は、構造式Iの化合物を合成するための重要な中間体であり、溶媒において、構造式VIIの化合物とともに、パラジウム触媒カップリング反応を経て、構造式Iの化合物を得る。
【0095】
構造式VIの化合物は、以下のような反応経路によって合成できる。
【0097】
そのうち、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6およびR
7の定義は前記の通りであり、Xは脱離基またはアミノ基である。
【0098】
R
1、R
2、R
3が、それぞれ独立に、水素原子、無置換のC
1〜C
6の炭化水素基、またはC
1〜C
6の炭化水素基、ヒドロキシ基またはハロゲンから選択される一個または複数の置換基で置換されたC
1〜C
6の炭化水素基から選択されることが好ましい。
【0099】
R
1、R
2、R
3が、それぞれ独立に、水素原子、無置換のC
1〜C
6の直鎖または分岐鎖アルキル基、無置換のC
2〜C
4の直鎖または分岐鎖アルケニル基から選択されることがより好ましい。
【0100】
R
1、R
2、R
3が、それぞれ独立に、水素原子、無置換のC
1〜C
4の直鎖または分岐鎖アルキル基から選択されることが更に好ましい。
【0101】
また、別の好ましい態様として、R
1は前記のとおりであって、R
2とR
3はそれらが一緒に結合する炭素原子とともに、飽和または不飽和の3〜7員環を形成し;R
2とR
3がそれらが一緒に結合する炭素原子とともに、飽和の3〜7員環を形成することがより好ましい。
【0102】
R
4とR
5が、それぞれ独立に、水素まはフッ素であり、且つR
4とR
5の少なくとも1つがフッ素であることが好ましい。
【0103】
Xがハロゲンまたはアミノ基であることが好ましく、フッ素、臭素、塩素またはアミノ基であることがより好ましい。
【0104】
R
6が水素原子またはC
1〜C
4のアルキル基であることが好ましい。
【0105】
R
7が以下のような構造の置換基であることが好ましい。
【0107】
そのうち、R
14とR
15は、それぞれ独立に、水素原子、C
1〜C
4のアルキル基、C
1〜C
4のヒドロキシアルキル基から選択される。
【0108】
あるいは、別の好ましい実施態様として、R
6とR
7は、それらが結合する炭素原子とともに、以下のような化学構造を形成する。
【0110】
そのうち、R
17はヒドロキシ基またはC
1〜C
3のアルコキシル基から選択され;ヒドロキシ基であるのが更に好ましい。
【0111】
下記の実施例における実験方法は、特別な説明がない限り、いずれも常法である。下記の実施例で用いる化学原料、試薬等は、特別な説明がない限り、いずれも市販品である。
【0112】
本発明の実施例における略語及びその意味は以下の通りである。
【0113】
PE:石油エーテル
EA:酢酸エチル
DCM:ジクロロメタン
MeOH:メタノール
Pd(dppf)Cl
2:[1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド
Pd(PPh
3)
4::テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
Pd
2(dba)
3:トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム
NaHB(OAc)
3:ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド
LHMDS:リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
DAPI:DAPI蛍光染料
【0114】
実施例1 5−フルオロ−4−(7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール−5−イル)−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0116】
ステップ1 4−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0118】
反応フラスコに、5−ブロモ−2−ニトロピリジン(5.0g、24.63mmol)と、ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(5.04g、27.09mol)と、アセトニトリル(30mL)と、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.77g、36.94mmol)とを加え、還流反応を2時間行い、溶媒をスピン乾燥し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA=1:1からDCM/MeOH=20:1まで)で分離し、標題化合物(黄色固体)を3.8g得た。
【0119】
MS(ESI):mass calcd. for C
14H
20N
4O
4 308.1, m/z found 309.1[M+H]
+。
【0120】
ステップ2 4−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0122】
反応フラスコに、ステップ1で調製した4−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.92g、3.0mmol)と、酢酸エチル/メタノール(10mL/10mL)と、Pd/C(0.1g)とを加え、水素ガスを導入し、室温で2時間反応し、ろ過、濃縮し、標題化合物(白っぽい固体)を792mg得た。
【0123】
MS(ESI):mass calcd. for C
14H
22N
4O
2 278.2, m/z found 279.2[M+H]
+。
【0124】
ステップ3 5−ブロモ−7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドールの合成
【0126】
反応フラスコに、(4−ブロモ−2−フルオロベンゼン)ヒドラジン塩酸塩(1.0g、4.14mmol)と、酢酸(10ml)と、3−メチル−2−ブタノン(0.32g、4.14mmol)とを加え、その後、還流反応を5時間行い、溶媒をスピン乾燥し、水20mlを加え、酢酸エチルで毎回20mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。その後、飽和塩化ナトリウム水溶液25mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、スピン乾燥し、カラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=50:1〜25:1)で分離し、標題化合物(黄色固体)を420mg得た。
【0127】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ7.23−7.21(m,2H)、2.30(s,3H),1.32(s,6H)。
【0128】
MS(ESI):m/z 258.0[M+H]
+。
【0129】
ステップ4 7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3H−インドールの合成
【0131】
反応フラスコに、ステップ
3で調製した5−ブロモ−7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール(400.0mg、1.56mmol)と、
4,4,4',4',5,5,5',5'−オクタメチル−2,2'−ビス(1,3,2−ジオキサボロラン)(436.5mg、1.71mmol)と、酢酸カリウム(306.3mg、3.12mmol)と、ジオキサン(10ml)と、Pd(dppf)Cl
2(228.7mg、0.32mmol)とを加え、窒素で保護し、90℃まで加熱し、一晩反応させた。混合物を室温まで冷却させ、ろ過し、水10mlを加え、酢酸エチルで毎回20mlにして抽出を3回行った。酢酸エチル有機相を合わせ、飽和食塩水25mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=50:1〜30:1)で分離し、標題化合物(黄色油状物質)を306.5mg得た。
【0132】
MS(ESI):m/z 304.1[M+H]
+。
【0133】
ステップ5 5−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドールの合成
【0135】
マイクロ波反応フラスコに、ステップ
4で調製した7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3H−インドール(300mg、0.99mmol)と、2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン(181.8mg、1.08mmol)と、リン酸カリウム(419.8mg、1.98mmol)と、ジオキサン/水(4mL/1mL)と、Pd(PPh
3)
4(114.5mg、0.09mmol)とを加え、窒素で保護し、130℃でマイクロ波反応を1時間行った。室温まで冷却させ、ろ過し、水10mlを加え、ジクロロメタンで毎回15mlにして抽出を3回行った。ジクロロメタン有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液20mlで一回洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、スピン乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1〜50:1)で分離し、標題化合物(黄色固体)を301.2mg得た。
【0136】
MS(ESI):mass calcd. for C
15H
12ClF
2N
3 307.1, m/z found 308.1[M+H]
+。
【0137】
ステップ6 4−(6−((5−フルオロ−4−(7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール−5−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
【0139】
反応フラスコに、ステップ5で調製した5−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール(150.0mg、0.48mmol)と、ステップ2で調製した4−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(135.8mg、0.48mmol)と、炭酸セシウム(371.6mg、0.96mmol)と、ジオキサン(3ml)と、Pd
2(dba)
3(44.7mg、0.05mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(30.4mg、0.05mmol)とを加え、窒素で保護し、150℃まで加熱し、マイクロ波反応を1時間行ってから、室温まで冷却させた。ろ過し、水10mlを加え、ジクロロメタンで毎回10mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液30mlで一回洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=50:1)で分離し、標題化合物(黄色固体)を53.4mg得た。
【0140】
MS(ESI):mass calcd. for C
29H
33F
2N
7O
2 549.3, m/z found 550.3[M+H]
+。
【0141】
ステップ7 5−フルオロ−4−(7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール−5−イル)−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノトリフルオロ酢酸塩の合成
【0143】
反応フラスコに、ステップ6で調製した4−(6−((5−フルオロ−4−(7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール−5−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(30.0mg、0.054mmol)と、ジクロロメタン(4ml)と、トリフルオロ酢酸(1ml)とを加え、室温で攪拌し、2時間反応させた。溶媒をスピン乾燥し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを8に調整し、ジクロロメタンで毎回5mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液10mlで一回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、スピン乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20:1)で分離し、標題化合物(黄色固体)を10.5mg得た。
【0144】
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ9.75(br s,1H ),8.65(d,1H,J=3.2Hz),8.02−7.94(m,3H),7.82(d,1H,J=10.8Hz),7.43(d,1H,J=8.8Hz),3.09−3.02(m,4H),2.84−2.83(m,4H),2.31(s,3H),1.34(s,6H)。
【0145】
MS(ESI):mass calcd. for C
24H
25F
2N
7 449.50, m/z found 450.2[M+H]
+。
【0146】
実施例2 N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール−5−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0148】
ステップ1 1−((6−ブロモピリジン−3−イルyl)メチル)−4−エチルピペラジン
【0150】
反応フラスコに、2−ブロモ−5−ホルミルピリジン(1.5g、8.15mmol)と、1−エチルピペラジン(0.93g、8.15mmol)と、ジクロロメタン(15mL)とを加え、その後、バッチ方式でNaHB(OAc)
3(2.58g、12.23mmol)を加えた。室温で一晩反応させ、ろ過、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=100:1〜10:1)で分離し、標題生成物(黄色油状物質)を1.64g得た。
【0151】
MS(ESI):mass calcd. for C
12H
18BrN
3 285.1, m/z found 286.1[M+H]
+。
【0152】
ステップ2 5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−アミノ
【0154】
反応フラスコに、ステップ1で調製した1−((6−ブロモピリジン−3−イ
ル)メチル)−4−エチルピペラジン(2.84g、10mmol)と、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(700mg、2mmol)と、Pd
2(dba)
3(915mg、1mmol)と、トルエン(30mL)とを加え、窒素の保護下、LHMDS(1N)(20ml、20mmol)を加えた。当該混合物を80℃まで加熱し、一晩反応させてから、室温まで冷却し、ろ過、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=100:1〜10:1)で分離し、標題生成物(褐色固体)を1.52g得た。
【0155】
MS(ESI):mass calcd. for C
13H
21N
3 220.2, m/z found 221.2[M+H]
+。
【0156】
ステップ3 5−ブロモ−7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドールの合成
【0158】
反応フラスコに、(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)ヒドラジン
塩酸塩(900.0mg、3.73mmol)と、酢酸(5mL)と、3−メチルブチル−2−オン(353.3mg、4.09mmol)とを加え、還流反応を5時間行った。溶媒をスピン乾燥し、水10mlを加え、酢酸エチルで毎回20mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせ、有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液25mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、スピン乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:50〜1:25)で分離し、標題化合物(黄色固体)を910mg得た。
【0159】
MS(ESI):m/z 258.0[M+H]
+。
【0160】
ステップ4 7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3H−インドールの合成
【0162】
反応フラスコに、ステップ3に記載の方法に従って調製した5−ブロモ−7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール(1.0g、3.91mmol)と、4,4,4',4',5,5,5',5'−オクタメチル−2,2'−ビス(1,3,2−ジオキサボロラン)(1.09g、4.29mmol)と、酢酸カリウム(770mg、7.82mmol)と、ジオキサン(10ml)と、Pd(dppf)Cl
2(570mg、0.78mmol)とを加え、窒素で保護し、90℃まで昇温して一晩反応させた。その後、室温まで冷却させ、ろ過し、水10mlを加えて希釈し、酢酸エチルで毎回20mlにして抽出を3回行った。有機相を合わせ、有機相を飽和食塩水25mlで一回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、スピン乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:100〜1:20)で分離し、標題化合物(黄色油状物質)を1.02g得た。
【0163】
MS(ESI):m/z 304.2[M+H]
+。
【0164】
ステップ5 5−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドールの合成
【0166】
マイクロ波反応フラスコに、ステップ4で調製した7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3H−インドール(1.0g、3.30mmol)と、2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン(610mg、3.63mmol)と、リン酸カリウム(1.39g、6.60mmol)と、ジオキサン/水(8mL/2mL)と、Pd(PPh
3)
4(380mg、0.33mmol)とを加え、窒素で保護し、130℃でマイクロ波反応を1時間行った。室温まで冷却させ、ろ過し、水10mlを加え、ジクロロメタンで毎回15mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせ、有機相を飽和食塩水20mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:50〜1:10)で分離し、標題化合物(黄色固体)を290.0mg得た。
【0167】
MS(ESI):m/z 308.1[M+H]
+。
【0168】
ステップ6 N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール−5−イル)ピリミジン−2−アミノの合成
【0170】
反応フラスコに、ステップ5で調製した5−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール(290.0mg、0.94mmol)と、ステップ2で調製した5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−アミノ(228.6mg、1.04mmol)と、リン酸カリウム(400.5mg、1.88mmol)と、ジオキサン10mlと、Pd
2(dba)
3(86.4mg、0.09mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(109.2mg、0.19mmol)とを加え、窒素で保護し、150℃まで昇温してマイクロ波反応を1時間行った。混合物を室温まで冷却させ、ろ過し、水10mlを加えて希釈し、ジクロロメタンで毎回10mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水30mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、スピン乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)で分離し、標題化合物(黄色固体)を140.3mg得た。
【0171】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.72(s,1H),8.49(d,1H,J=3.2Hz),8.38(d,1H,J=8.4Hz),8.31(s,1H),7.92(s,1H),7.89(s,1H),7.73(d,1H,J=8.4Hz),3.52(s,2H),2.54−2.41(m,10H),2.38(s,3H),1.40(s,6H),1.10(t,3H,J=7.2Hz)。
【0172】
MS(ESI):m/z 492.2[M+H]
+。
【0173】
実施例3 N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチルピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0175】
実施例2と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0176】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.75(s,1H),8.54(d,1H,J=3.2Hz),8.38−8.37(m,2H),7.94(s,1H),7.87(d,1H,J=10.8Hz),7.68(d,1H,J=8.4Hz),3.49(s,2H),2.99−2.39(m,10H),2.37(s,3H),2.14−2.08(m,6H),1.87−1.84(m,2H),1.06(t,3H,J=6.4Hz)。
【0177】
MS(ESI):m/z 518.3[M+H]
+。
【0178】
実施例4 N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロブタン−1,3'−インドール]−5'−イル)アミノピリミジン−2−アミノ
【0180】
実施例2と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0181】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.36−8.32(m,2H),8.23(s,1H)、8.04(s,1H),7.78−7.75(m,2H),7.71(d,1H,J=8.4Hz),5.84−5.83(m,1H),5.63−5.62(m,1H),4.39−4.38(m,1H),3.66−3.64(m,1H),3.51(s,2H),3.06−3.00(m,1H),2.71−2.38(m,11H),1.55(s,3H),1.11(t,3H,J=7.2Hz)。
【0182】
MS(ESI):m/z 504.3[M+H]
+。
【0183】
実施例5 4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロピリミジン−2−アミノ
【0185】
実施例2と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0186】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.71(s,1H),8.49(d,1H,J=3.6Hz),8.38(d,1H,J=8.4Hz),8.31(s,1H),7.94(d,1H,J=11.2Hz),7.86(s,1H),7.72(dd,1H,J=8.0Hz,1.2Hz),3.52(s,2H),2.53−2.41(m,10H),2.34(s,3H),2.06−1.93(m,1H),1.91−1.84(m,1H),1.39(s,3H),1.09(t,3H,J=7.2Hz),0.50(t,3H,J=7.2Hz)。
【0187】
MS(ESI):m/z 506.3[M+H]
+。
【0188】
実施例6 5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0190】
実施例1と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0191】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.67(br s,1H),8.44(d,1H,J=3.6Hz),8.29(d,1H,J=9.2Hz),8.11(d,1H,J=2.4Hz),7.95(s,1H),7.89(d,1H,J=10.8Hz),7.36(dd,1H,J=9.2,2.8Hz),3.12−3.06(m,8H),2.39(s,3H),2.16−2.10(m,6H)、1.89−1.86(m,2H)。
【0192】
MS(ESI):m/z 476.2[M+H]
+。
【0193】
実施例7 4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0195】
実施例1と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0196】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.33(br s,1H),8.46(d,1H,J=3.6Hz),8.28(d,1H,J=8.8Hz),8.16(d,1H,J=2.4Hz),7.90(d,1H,J=10.8Hz),7.82(s,1H),7.35(dd,1H,J=8.8Hz,2.8Hz),3.10−3.03(m,8H),2.31(s,3H),2.03−1.80(m,3H),1.36(s,3H),0.47(t,6H,J=7.6Hz)。
【0197】
MS(ESI):m/z 464.2[M+H]
+。
【0198】
実施例8 N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0200】
実施例2と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0201】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.83(s,1H),8.61(d,1H,J=5.2Hz),8.49(d,1H,J=8.8Hz),8.32(d,1H,J=1.2Hz),7.91(d,1H,J=1.2Hz),7.78(d,1H,J=10.8Hz),7.78(dd,1H,J=8.4,1.6Hz),7.21(d,1H,J=5.2Hz),3.52(s,2H),2.54−2.41(m,10H),2.38(s,3H),2.19−2.08(m,6H),1.90−1.87(m,2H),1.10(t,3H,J=6.8Hz)。
【0202】
MS(ESI):m/z 500.3[M+H]
+。
【0203】
実施例9 N−(5−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0205】
実施例2と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0206】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.73(br s,1H),8.47(d,1H,J=3.6Hz),8.43(d,1H,J=8.4Hz),8.30(s,1H),8.15−8.13(m,2H),7.70−7.64(m,2H),3.52(s,2H),2.53−2.37(m,10H),2.31(s,3H),2.21−2.06(m,6H),1.89−1.86(m,2H),1.10(t,3H,J=7.2Hz)。
【0207】
MS(ESI):m/z 500.3[M+H]
+。
【0208】
実施例10 4−(3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール−5−イル)−N−(5−((4−エチルピペリジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロピリミジン−2−アミノ
【0210】
実施例2と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0211】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.19(br s,1H),8.53(s,1H),8.39−8.34(m,2H),7.95(d,1H,J=11.2Hz),7.83(s,1H),7.72(d,1H,J=8.0Hz),3.51(s,2H),2.52−2.41(m,10H),2.31(s,3H),2.06−2.01(m,2H),1.90−1.85(m,2H),1.08(t,3H,J=6.8Hz),0.46(t,6H,J=6.8Hz)。
【0212】
MS(ESI):m/z 520.3[M+H]
+。
【0213】
実施例11 4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(ピペリジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0215】
ステップ1 6−ニトロ−3',6'−ジヒドロ−[3,4'−ビピリジン]−1'(2'H)−カルボン酸tert−ブチル
【0217】
反応フラスコに、5−ブロモ−2−ニトロピリジン(20.3g、0.1mol)と、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキソボロナート−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(31g、0.1mol)と、ジオキサン/水(250mL/30mL)と、炭酸セシウム(66g、0.2mol)と、Pd(dppf)Cl
2(7.33g、0.01mol)とを加え、窒素で保護した。当該混合物を85℃まで加熱して12時間反応させ、室温まで冷却させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA=1:1−DCM/MeOH=20:1)で分離し、標題生成物(黄色固体)を11g得た。
【0218】
MS(ESI):mass calcd. for C
15H
19N
3O
4 305.1, m/z found 306.1[M+H]
+。
【0219】
ステップ2 4−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0221】
反応フラスコに、ステップ1で調製した6−ニトロ−3',6'−ジヒドロ−[3,4'−ビピリジン]−1'(2'H)−カルボン酸tert−ブチル(0.9g、3.0mmol)と、酢酸エチル/メタノール(10mL/10mL)と、Pd/C(0.1g)とを加え、水素ガスを導入し、室温で2時間反応させ、ろ過、濃縮し、標題生成物(白っぽい固体)を790mg得た。
【0222】
MS(ESI):mass calcd. for C
15H
23N
3O
2 277.2, m/z found 278.2[M+H]
+。
【0223】
4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(ピペリジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0225】
その他のステップについて、実施例1の3〜7と類似するステップに従い、本実施例の標題化合物を得た。
【0226】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.61(br s,1H),8.46(d,1H,J=3.6Hz),8.34(d,1H,J=8.8Hz),8.26(d,1H,J=1.6Hz),7.93(d,1H,J=11.2Hz),7.64(d,1H,J=8.0Hz),7.86(s,1H),7.61(dd,1H,J=8.4Hz,2.0Hz),3.24−3.21(m,2H),2.77(t,1H,J=10.8Hz),2.64−2.61(m,1H),2.34(s,3H),2.06−1.91(m,4H),1.89−1.84(m,3H),1.72−1.63(m,2H),1.39(s,3H),0.50(t,1H,J=7.2Hz)。
【0227】
MS(ESI):m/z found 463.3[M+H]
+。
【0228】
実施例12 N−(5−(1−エチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0230】
5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N(5−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0232】
実施例11と類似するステップに従い、当該中間体を得た。
【0233】
N−(5−(1−エチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0235】
反応フラスコに、上記のステップで調製した5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ50mg(0.1mmol)と、アセトアルデヒド26mg(0.6mmol)と、ジクロロメタン5mlとを加え、室温で0.5時間反応させてから、水素化トリエチルホウ素ナトリウム60mg(0.28mmol)を加え、室温で2時間反応させ、反応液に飽和炭酸ナトリウム水溶液20mlを加えてから、ジクロロメタンで毎回10mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水で一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、真空濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)で分離し、標題化合物が11mg得られ、収率は22%であった。
【0236】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.45(d,1H,J=3.6Hz),8.38(s,1H)、8.33(d,1H,J=8.8Hz),8.25(s,1H),7.97(s,1H),7.90(d,1H,J=11.2Hz),7.62(dd,1H,J=8.8、2.0Hz),3.14−3.11(m,2H),2.55−2.46(m,3H),2.40(s,3H),2.18−2.03(m,8H),1.90−1.82(m,6H),1.15(t,3H,J=7.2Hz)。
【0237】
MS(ESI):m/z 503.3[M+H]
+。
【0238】
実施例13 5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0240】
実施例11と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0241】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.14(br s,1H),8.48(d,1H,J=3.2Hz),8.34−8.30(m,2H),7.96(s,1H),7.89(d,1H,J=10.8Hz),7.58(d,1H,J=8.4Hz),3.22−3.19(m,2H),2.76(t,2H,J=11.6Hz),2.66−2.60(m,1H),2.38(s,3H),2.16−2.02(m,6H),1.88−1.83(m,4H),1.69−1.61(m,2H)。
【0242】
MS(ESI):m/z 475.3[M+H]
+。
【0243】
実施例14 5−フルオロ−4−(2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0245】
実施例
11と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0246】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.28(br s,1H),8.43(d,1H,J=3.6Hz),8.33(d,1H,J=9.2Hz),8.16−8.09(m,3H),7.63(d,1H,J=8.0Hz),7.32(dd,1H,J=9.2Hz,2.8Hz),3.08−3.06(m,4H),3.03−3.02(m,4H),2.34(s,3H),2.29−2.04(m,7H),1.86−1.83(m,2H)。
【0247】
MS(ESI):m/z 458.3[M+H]
+。
【0248】
実施例15 5−フルオロ−4−(2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0250】
実施例11と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0251】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.99(br s,1H),8.46(d,1H,J=3.6Hz),8.39(d,1H,J=8.4Hz),8.29(d,1H,J=1.6Hz),8.15−8.11(m,2H),7.65(d,1H,J=8.0Hz),7.58(dd,1H,J=8.8Hz,2.0Hz),3.22−3.19(m,2H),2.76(t,2H,J=10.4Hz),2.65−2.59(m,1H),2.36(s,3H),2.18−2.05(m,7H),1.88−1.83(m,4H),1.70−1.60(m,2H)。
【0252】
MS(ESI):m/z 457.3[M+H]
+。
【0253】
実施例16 4−(3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0255】
ステップ1 5−ブロモ−3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドールの合成
【0257】
反応フラスコに、酢酸10mlと、(4−ブロモ−2−フルオロベンゼン)ヒドラジン塩酸塩5.0g(20.75mmol)と、3−エチルペンタン−2−オン2.35g(20.75mmol)とを加え、混合物を5時間還流反応させ、溶媒をスピン乾燥し、水50mlを加えてから、酢酸エチルで毎回50mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。有機層を食塩水50mlで一回洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させ、ろ過、スピン乾燥し、カラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:100〜1:10)で分離し、標題化合物(黄色油状物質)が2.5g得られ、収率は87.1%であった。
【0258】
MS(ESI):m/z 286.1[M+H]
+。
【0259】
ステップ2 3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3H−インドールの合成
【0261】
反応フラスコに、ステップ1で調製した5−ブロモ−3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール2.0g(7.07mol)と、4,4,4',4',5,5,5',5'−オクタメチル−2,2'−ビス(1,3,2−ジオキサボロラン)1.97g(7.77mmol)と、酢酸カリウム1.38g(1.41mmol)と、1,4−ジオキサン10mlと、Pd(dppf)Cl
2 1.03g(1.41mmol)とを加え、窒素で保護し、混合物を90℃まで加熱し、一晩反応させた。混合物を室温まで冷却させ、ろ過し、水10mlで希釈し、酢酸エチルで毎回10mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。有機相を食塩水15mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:50〜1:10)で分離し、標題化合物(黄色油状物質)が2.0g得られ、収率は86.96%であった。
【0262】
MS(ESI):m/z 332.3[M+H]
+。
【0263】
ステップ3 5−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール
【0265】
反応フラスコに、ステップ2で調製した3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3H−インドール2.0g(6.05mmol)と、2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン1.10g(6.65mmol)と、リン酸カリウム2.56g(12.1mmol)と、1,4−ジオキサン/水20mL/5mlと、Pd(PPh
3)
40.69g(0.61mmol)とを加え、窒素で保護し、混合物を120℃まで加熱し、2時間反応させた。混合物を室温まで冷却させ、ろ過し、水10mlで希釈し、ジクロロメタン50mlで3回抽出し、有機相を合わせた。有機相を食塩水20mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、真空濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:100〜1:10)で分離し、標題化合物(黄色固体) が1.2g得られ、収率は59.4%であった。
【0266】
MS(ESI):m/z 336.1[M+H]
+。
【0267】
ステップ4 4−(6−((4−(3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロピリミジン−2−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0269】
反応フラスコに、ステップ3で調製した5−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール400.0mg(1.19mmol)と、実施例1のステップ1〜2に従い調製した4−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル331.9mg(1.19mmol)と、炭酸セシウム776.2mg(2.38mmol)と、1,4−ジオキサン10mlと、Pd
2(dba)
3109.5mg(0.12mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン69.0mg(0.12mmol)とを加え、窒素で保護し、混合物を130℃で、マイクロ波反応を1時間行った。混合物を室温まで冷却させ、ろ過して水10mlで希釈し、ジクロロメタン10mlで3回抽出し、有機相を合わせた。有機相を食塩水30mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、濃縮し、TLCで分離し、標題化合物(黄色固体)が253.1mg得られ、収率は36.74%であった。
【0270】
MS(ESI):m/z 578.3[M+H]
+。
【0271】
ステップ5 4−(3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0273】
反応フラスコに、ステップ4で調製した4−(6−((4−(3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロピリミジン−2−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル250.0mg(0.43mmol)と、ジクロロメタン4mLと、TFA 1mlとを加えた。混合物を室温で2時間回転攪拌させてから、溶媒を除去し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液5mlでpHを8に調整し、ジクロロメタンで毎回5mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水10mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、真空濃縮し、TLCで分離精製し、標題化合物(黄色固体)が201.2mg得られ、収率は97.6%であった。
【0274】
MS(ESI):m/z 478.3[M+H]
+。
【0275】
ステップ6 4−(3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0277】
反応フラスコに、4−(3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ50.0mg(0.10mmol)と、ホルムアルデヒド30.8mg(1.0mmol)と、1−エチル−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド2mlと、水素化トリエチルホウ素ナトリウム65.3mg(0.3mmol)とを加え、一晩反応させた。メタノール2mlを加えてクエンチし、ジクロロメタンで毎回5mlにして抽出を3回行った。有機相を飽和食塩水10mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、濃縮し、TLCで分離し、標題化合物 (黄色固体)が20.3mg得られ、収率は39.4%であった。
【0278】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.57(br s,1H),8.47(d,1H,J=3.2Hz),8.28(d,1H,J=8.8Hz),8.18(d,1H,J=2.0Hz),7.91(d,1H,J=11.2Hz),7.78(s,1H),7.33(d,1H,J=8.8Hz),3.16−3.15(m,4H),2.58−2.57(m,4H),2.33(s,3H),2.26(s,3H),2.04−1.95(m,2H),1.85−1.78(m,7H),0.43(t,6H,J=7.2Hz)。
【0279】
MS(ESI):m/z 492.3[M+H]
+
【0280】
実施例17 5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0282】
実施例1と類似するステップに従い、中間体である5'−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]を得た。
【0284】
ステップ1 1'−メチル−6−ニトロ−1',2',3',6'−テトラヒドロ−3,4'−ビピリジン
【0286】
反応フラスコに、5−ブロモ−2−ニトロピリジン(20.3g、0.1mol)と、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキソボロナート−2−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(22.3g、0.1mol)と、ジオキサン/水(250mL/30mL)と、炭酸セシウム(66g、0.2mol)と、Pd(dppf)Cl
2(7.33g、0.01mol)とを加え、窒素で保護した。当該混合物を85℃で12時間攪拌反応させ、室温まで冷却させて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA=1:1−DCM/MeOH=20:1)で分離し、標題生成物(白色固体)を5.7g得た。
【0287】
MS(ESI):mass calcd. for C
11H
13N
3O
2219.1, m/z found 220.1[M+H]
+。
【0288】
ステップ2 5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−アミノ
【0290】
反応フラスコに、ステップ1で調製した1'−メチル−6−ニトロ−1',2',3',6'−テトラヒドロ−3,4'−ビピリジン(657mg、3.0mmol)と、酢酸エチル/メタノール(10mL/10mL)と、Pd/C(0.1g)とを加えた。当該混合物に水素ガスを導入し、2時間攪拌反応させ、ろ過、濃縮し、標題生成物(白色固体)を550mg得た。
【0291】
MS(ESI):mass calcd. for C
11H
17N
3 191.1, m/z found 192.2[M+H]
+。
【0292】
ステップ3 5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0294】
反応フラスコに、中間体である5'−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール](150.0mg、0.45mmol)と、ステップ2で調製した5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−アミノ(86.6mg、0.45mmol)と、炭酸セシウム(293.2mg、0.9mmol)と、ジオキサン(3ml)と、Pd
2(dba)
3(44.7mg、0.05mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(30.4mg、0.05mmol)とを加え、窒素で保護し、150℃まで加熱し、マイクロ波反応を1時間行った。室温まで冷却させ、ろ過し、水10mlを加え、ジクロロメタンで毎回10mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。飽和塩化ナトリウム水溶液30mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50:1)で分離し、標題化合物(黄色固体)を51.1mg得た。
【0295】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.38(br s,1H),8.49(d,1H,J=3.2Hz),8.34−8.33(m,2H),7.96(s,1H),7.88(d,1H,J=11.2Hz),7.58(dd,1H,J=8.8Hz,1.6Hz),3.01−2.98(m,2H),2.52−2.44(m,1H),2.38(s,3H),2.34(s,3H),2.25−2.04(m,8H),1.87−1.76(m,6H)。
【0296】
MS(ESI):m/z 489.3[M+H]
+。
【0297】
実施例18 4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0299】
実施例16と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0300】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.48(br s,1H),8.47(d,1H,J=3.2Hz),8.28(d,1H,J=9.2Hz),8.17(s,1H),7.90(d,1H,J=10.8Hz),7.82(s,1H),7.34(d,1H,J=8.4Hz),3.17−3.16(m,4H),2.59−2.58(m,4H),2.35(s,3H),2.31(s,3H),2.01−1.96(m,1H),1.87−1.82(m,1H),1.35(s,3H),0.47(t,3H,J=7.2Hz)。
【0301】
MS(ESI):m/z 478.3[M+H]
+。
【0302】
実施例19 4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−N−(5−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロピリミジン−2−アミノ
【0304】
ステップ1 1−エチル−4−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペラジンの合成
【0306】
5−ブロモ−2−ニトロピリジン4.00g(19.7mmol)と、1−エチルピペラジン3.40g(2.98mmol)と、炭酸カリウム4.10g(29.6mmol)と、テトラブチルアンモニウムヨージド0.4g(1.2mmol)と、DMSO 40mLとを順に反応フラスコに加え、80℃で16時間反応させた。その後、反応液を氷水に注ぎ込み、ジクロロメタンで毎回20mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=100:1〜10:1)で分離し、黄色固体が3.59g得られ、収率は56.1%であった。
【0307】
MS(ESI):m/z 237.2[M+H]
+。
【0308】
ステップ2 5−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−アミノの合成
【0310】
ステップ1で調製した1−エチル−4−(6−ニトロピリジン−3−イル)ピペラジン650mg(2.13mmol)をメタノール45mlに溶解し、10%パラジウム炭素(250mg、cat)を加え、水素ガス置換を3回行い、3気圧下、水素ガス雰囲気にて室温で12時間反応させた。反応を停止させ、少量の珪藻土でろ過し、ケーキをジクロロメタンとメタノール(V/V=10:1)との混合溶媒20mlで一回洗浄し、ろ液を集め、減圧濃縮し、標題化合物の粗生成物(透明の粘り気がある物質)が559mg得られ、これを精製せず、そのまま後続の反応に用いた。
【0311】
MS(ESI):m/z 207.1[M+H]
+。
【0312】
ステップ3 5−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドールの合成
【0314】
当該中間体を実施例16のステップ1〜3と同様の方法に従い調製した。
【0315】
ステップ4 4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−N−(5−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロピリミジン−2−アミノの合成
【0317】
反応フラスコに、ステップ3で調製した5−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール321mg(1mmol)と、ステップ2で調製した5−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−アミノ206mg(1mmol)と、1,4−ジオキサン2mlと、Cs
2CO
3650mg(2mmol)と、Pd
2(dba)
391mg(0.1mmol)と、ジフェニルホスフィン58mg(0.1mmol)とを加えた。混合物を120℃まで加熱し、マイクロ波反応を1時間行った。室温まで冷却させ、水10mlを加えてから、酢酸エチルで毎回40mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水40mlで一回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、真空濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10:1)で分離し、標題化合物(黄色固体)が49mg得られ、収率は10%であった。
【0318】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.25(br s,1H),8.46(d,1H,J=3.2Hz),8.28(d,1H,J=9.2Hz),8.17(d,1H,J=2.0Hz),7.90(d,1H,J=11.2Hz),7.82(s,1H),7.35(dd,1H,J=9.2Hz,2.8Hz),3.20−3.18(m,4H),2.64−2.61(m,4H),2.51(q,2H,J=6.8Hz),2.31(s,3H),2.03−1.94(m,1H),1.89−1.82(m,1H),1.36(s,3H),1.13(t,3H,J=7.2Hz),0.48(t,3H,J=7.2Hz)。
【0319】
MS(ESI):m/z 492.3[M+H]
+。
【0320】
実施例20 5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0322】
実施例16と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0323】
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ9.77(br s,1H),8.63(d,1H,J=4.0Hz),8.02−7.98(m,3H),7.82(d,1H,J=11.2Hz),7.41(dd,1H,J=8.8Hz,2.8Hz),3.13−3.11(m,4H),2.49−2.46(m,4H),2.33(s,3H),2.26(s,3H),2.23−2.07(m,6H),1.76−1.74(m,2H)。
【0324】
MS(ESI):m/z 490.3[M+H]
+。
【0325】
実施例21 N−(5−(1−エチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0327】
実施例12と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0328】
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ9.91(br s,1H),8.65(d,1H,J=4.0Hz),8.28−8.14(m,3H),8.04(d,1H,J=8.4Hz),7.43(dd,1H,J=8.4Hz,2.0Hz),7.60(d,1H,J=8.0Hz),3.00−2.97(m,4H),2.38−2.33(m,2H),2.30(s,3H),2.08−2.07(m,6H),1.99−1.94(m,2H),1.77−1.64(m,6H),1.02(t,3H,J=7.2Hz)。
【0329】
MS(ESI):m/z 485.3[M+H]
+。
【0330】
実施例22 N−(5−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0332】
実施例19と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0333】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.87(br s,1H),8.42(d,1H,J=3.6Hz),8.33(d,1H,J=9.2Hz),8.13−8.10(m,3H),7.65(d,1H,J=8.0Hz),7.35(dd,1H,J=8.8Hz,2.4Hz),3.19−3.18(m,4H),2.64−2.63(m,4H),2.53(q,2H,J=6.8Hz),2.35(s,3H),2.27−2.06(m,6H),1.88−1.85(m,2H),1.14(t,3H,J=6.8Hz)。
【0334】
MS(ESI):m/z 486.4[M+H]
+。
【0335】
実施例23 N−(5−(4−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0337】
実施例17と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0338】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.24(br s,1H),8.47(d,1H,J=3.2Hz),8.38(d,1H,J=8.8Hz),8.31(s,1H),8.14−8.09(m,2H),7.64(d,1H,J=8.4Hz),7.57(dd,1H,J=8.4Hz,2.4Hz),3.00−2.98(m,2H),2.49−2.46(m,1H),2.35(s,3H),2.33(s,3H),2.16−1.99(m,8H),1.85−1.76(m,6H)。
【0339】
MS(ESI):m/z 471.3[M+H]
+。
【0340】
実施例24 4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0342】
実施例17と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0343】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.74(br s,1H),8.50(d,1H,J=3.6Hz),8.35−8.32(m,2H),7.88−7.82(m,2H),7.57(d,1H,J=8.8Hz),2.97−2.95(m,2H),2.49−2.42(m,1H),2.30(s,6H),2.24−1.93(m,3H),1.88−1.74(m,5H),1.35(s,3H),0.47(t,3H,J=7.2Hz)。
【0344】
MS(ESI):m/z 477.3[M+H]
+。
【0345】
実施例25 5−フルオロ−N−(5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)−4−(2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0347】
実施例16と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0348】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.28(br s,1H),8.44(d,1H,J=3.6Hz),8.33(d,1H,J=9.2Hz),8.18(d,1H,J=2.0Hz),8.12−8.09(m,2H),7.64(d,1H,J=8.0Hz),7.33(dd,1H,J=9.2Hz,2.4Hz),3.16−3.14(m,4H),2.59−2.58(m,4H),2.35(s,3H),2.34(s,3H),2.15−2.06(m,6H),1.87−1.83(m,2H)。
【0349】
MS(ESI):m/z 472.3[M+H]
+。
【0350】
実施例26 4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−N−(5−(1−エチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロピリミジン−2−アミノ
【0352】
実施例12と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0353】
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ9.99(br s,1H),8.70(d,1H,J=3.2Hz),8.19(s,1H),8.14(d,1H,J=8.8Hz),7.92(s,1H),7.85(d,1H,J=11.2Hz),7.69(d,1H,J=8.4Hz),3.04−3.02(m,2H),2.42−2.41(m,2H),2.28(s,3H),2.04−1.99(m,3H),1.89−1.84(m,1H),1.78−1.63(m,4H),1.33(s,3H),1.04(t,3H,J=6.8Hz),0.36(t,3H,J=7.2Hz)。
【0354】
MS(ESI):m/z 491.3[M+H]
+。
【0355】
実施例27 N−(5−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0357】
実施例19と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0358】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.92(br s,1H),8.44(d,1H,J=3.6Hz),8.29(d,1H,J=9.2Hz),8.15(d,1H,J=2.8Hz),7.94(s,1H),7.89(d,1H,J=11.2Hz),7.36(dd,1H,J=9.2Hz,2.8Hz),3.21−3.19(m,4H),2.65−2.63(m,4H),2.51(q,2H,J=7.2Hz),2.38(s,3H),2.22−2.07(m,6H),1.89−1.86(m,2H),1.15(t,3H,J=7.2Hz)。
【0359】
MS(ESI):m/z 504.3[M+H]
+。
【0360】
実施例28 2−(4−(6−((5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)ピリジン −3−イル)ピペラジン−1−イル)エタノール
【0362】
反応フラスコに、5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ20mg(0.04mmol、実施例6と同様にして調製したもの)と、2−ブロモ−エタノール16mg(0.12mmol)と、DMF2mlと、炭酸セシウム17mg(0.12mmol)とを加え、80℃まで加熱し、1時間反応させてから室温までに冷却させ、水10mlを加えた。その後、酢酸エチルで毎回40mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水40mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、真空濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10:1)で分離し、標題化合物(黄色固体)が10mg得られ、収率は55%であった。
【0363】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.52(br s,1H),8.43(d,1H,J=2.8Hz),8.29(d,1H,J=9.2Hz),8.09(s,1H),7.94(s,1H),7.89(d,1H,J=10.8Hz),7.36(d,1H,J=8.8Hz),3.70−3.68(m,2H),3.19−3.18(m,4H),2.71−2.63(m,7H),2.39(s,3H),2.25−2.00(m,6H),1.90−1.87(m,2H)。
【0364】
MS(ESI):m/z 520.3[M+H]
+。
【0365】
実施例29 4−(3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(ピペラジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0367】
実施例1と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0368】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.66(br s,1H),8.45(d,1H,J=3.6Hz),8.29(d,1H,J=9.2Hz),8.11(d,1H,J=2.8Hz),7.94(d,1H,J=11.2Hz),7.81(s,1H),7.37(dd,1H,J=8.8Hz,2.4Hz),3.13−3.12(m,4H),3.08−3.07(m,4H),2.30(s,3H),2.08−1.99(m,2H),1.91−1.82(m,3H),0.46(t,6H,J=7.6Hz)。
【0369】
MS(ESI):m/z 478.3[M+H]
+。
【0370】
実施例30 2−(4−(6−((5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノール
【0372】
反応フラスコに、実施例13と同様な方法で調製した5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ20mg(0.04mmol)と、2−ブロモエタノール16mg(0.12mmol)と、DMF2mLと、炭酸セシウム17mg(0.12mmol)とを加え、80℃まで加熱し、1時間反応させた。その後、室温まで冷却させ、水10mlを加え、酢酸エチルで毎回40mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水40mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、真空濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10:1)で分離し、標題化合物(黄色固体)が10mg得られ、収率は55%であった。
【0373】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.63(br s,1H),8.46(d,1H,J=3.2Hz),8.34(d,1H,J=8.4Hz),8.26(s,1H),7.96(s,1H),7.90(d,1H,J=10.8Hz),7.60(d,1H,J=8.0Hz),3.67−3.66(m,2H),3.08−3.06(m,2H),2.60−2.52(m,4H),2.39(s,3H),2.25−2.11(m,8H),1.89−1.83(m,4H),1.80−1.77(m,2H)。
【0374】
MS(ESI):m/z 519.3[M+H]
+。
【0375】
実施例31 5−フルオロ−4−(7−フルオロ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール−5−イル)−N−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0377】
実施例17と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0378】
1H−NMR(400MHz,Methanol−d
4)δ8.57(br s,1H),8.37(d,1H,J=3.6Hz),8.18(s,1H),8.13(d,1H,J=8.8Hz),7.84(s,1H),7.70(d,1H,J=11.2Hz),7.51(d,1H,J=7.2Hz),3.21−3.18(m,2H),2.60−2.54(m,4H),2.50−2.44(m,2H),2.37(s,3H),1.90−1.79(m,4H),1.38(s,6H)。
【0379】
MS(ESI):m/z 463.3[M+H]
+。
【0380】
実施例32 4−(3−エチル−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0382】
実施例6と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0383】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.68(br s,1H),8.44(d,1H,J=3.6Hz),8.32(d,1H,J=8.8Hz),8.18(d,1H,J=2.4Hz),8.11(d,1H,J=8.0Hz),7.98(s,1H),7.64(d,1H,J=8.0Hz),7.30(d,1H,J=2.8Hz),3.05−3.04(m,4H),3.00−2.98(m,4H),2.26(s,3H),2.00−1.90(m,2H),1.83−1.74(m,1H),1.32(s,3H),0.45(t,1H,J=7.2Hz)。
【0384】
MS(ESI):m/z 446.3[M+H]
+。
【0385】
実施例33 4−(3−エチル−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(ピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0387】
実施例13と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0388】
1H−NMR(400MHz,Methanol−d
4)δ8.33(d,1H,J=2.8Hz),8.16−8.13(m,2H),7.95−7.93(m,2H),7.48−7.41(m,2H),3.18−3.15(m,2H),2.73(t,1H,J=11.6Hz),2.59−2.53(m,1H),2.30(s,3H),2.01−1.96(m,1H),1.89−1.83(m,1H),1.79−1.76(m,2H),1.66−1.58(m,2H),1.32(s,3H),0.42(t,1H,J=6.8Hz)。
【0389】
MS(ESI):m/z 445.3[M+H]
+。
【0390】
実施例34 4−(3−エチル−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0392】
実施例16と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0393】
1H−NMR(400MHz,Methanol−d
4)δ8.42(d,1H,J=3.2Hz),8.18(d,1H,J=8.8Hz),8.09−8.01(m,3H),7.57(d,1H,J=8.0Hz),7.42−7.37(m,1H),3.22−3.15(m,4H),2.61−2.60(m,4H),2.35(s,3H),2.32(s,3H),2.07−2.02(m,1H),1.94−1.89(m,1H),1.38(s,3H),0.43(t,1H,J=7.2Hz)。
【0394】
MS(ESI):m/z 460.3[M+H]
+。
【0395】
実施例35 4−(3−エチル−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0397】
実施例17と類似するステップに従い,標題化合物を得た。
【0398】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.97(br s,1H),8.47(d,1H,J=3.6Hz),8.39(d,1H,J=8.4Hz),8.30(d,1H,J=2.0Hz),8.15(d,1H,J=8.4Hz),8.04(s,1H),7.68(d,1H,J=8.0Hz),7.59(dd,1H,J=8.8Hz,2.4Hz),3.01−2.98(m,4H),2.51−2.45(m,1H),2.34(s,3H),2.31(s,3H),2.10−1.97(m,3H),1.85−1.81(m,5H),1.37(s,3H),0.49(t,1H,J=7.2Hz)。
【0399】
MS(ESI):m/z 459.3[M+H]
+。
【0400】
実施例36 4−(3−エチル−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−N−(5−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロピリミジン−2−アミノ
【0402】
実施例19と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0403】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.93(br s,1H),8.44(d,1H,J=3.6Hz),8.33(d,1H,J=9.2Hz),8.15−8.13(m,2H),8.02(s,1H),7.67(d,1H,J=8.0Hz),7.35(d,1H,J=8.0Hz),3.19−3.18(m,4H),2.63−2.62(m,4H),2.52−2.47(m,2H),2.30(s,3H),2.02−1.97(m,1H),1.86−1.80(m,1H),1.36(s,3H),1.14(t,3H,J=7.2Hz),0.57(t,1H,J=7.2Hz)。
【0404】
MS(ESI):m/z 474.3[M+H]
+。
【0405】
実施例37 5−フルオロ−N−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)−4−(2,3,3−トリメチル−3H−インドール−5−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0407】
実施例17と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0408】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δ9.03(br s,1H),8.46(d,1H,J=3.2Hz),8.38(d,1H,J=8.4Hz),8.29(s,1H),7.67(d,1H,J=8.0Hz),7.60(dd,1H,J=8.8Hz,1.6Hz),3.00−2.97(m,2H),2.49−2.44(m,1H),2.34(s,3H),2.33(s,3H),2.10−2.03(m,2H),1.84−1.79(m,4H),1.37(s,6H)。
【0409】
MS(ESI):m/z 445.3[M+H]
+。
【0410】
実施例38 4−(3,3−ジエチル−7−フルオロ−2−メチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0412】
実施例17と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0413】
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ9.95(s,1H),8.69(s,1H),8.19−8.11(m,2H),7.89−7.84(m,2H),7.67(d,1H,J=7.6Hz),2.87−2.85(m,2H),2.25(s,3H),2.19(s,3H),2.02−1.92(m,6H),1.90−1.65(m,4H),0.34(m,6H)。
【0414】
MS(ESI):m/z 491.3[M+H]
+。
【0415】
実施例39 1−(2−((4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロピリミジン−2−イル)アミノ)−7,8−ジヒドロ− 1,6−ナフチリジン−6(5H)−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド
【0417】
ステップ1 2−(2−クロロ−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−イル)−2−アセトキシアセトアミド
【0419】
反応フラスコに、2−クロロ−5,6,7,8−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジン1.0g(5.95mmol)と、トリエチルアミン1.21g(11.90mmol)と、ジクロロメタン5mlとを加え、その後、2−クロロ−2−アセトキシアセチルクロライド1.22g(8.93mmol)をゆっくり滴下した。当該混合物を室温で1時間反応させ、水5mlを加えてクエンチ反応を行い、溶媒を除去し、ジクロロメタンで毎回15mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水10mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、真空濃縮し、標題化合物である灰白色の粗生成物が1.09g得られ、収率は68.21%であった。
【0420】
MS(ESI):m/z 269.1[M+H]
+。
【0421】
ステップ2 1−(2−((4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロピリミジン−2−イル)アミノ)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド
【0423】
反応フラスコに、実施
例1のステップ1〜3と類似する方法で調製した4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロピリミジン−2−アミノ101mg(0.34mmol)と、ステップ1で調製した2−(2−クロロ−7,8−ジヒドロ− 1,6−ナフチリジン−6(5H)−イル)−2−アセトキシアセトアミド85.2mg(0.32mmol)と、ジオキサン10mLと、ナトリウムtert−ブトキシド65.3mg(0.68mmol)と、Pd
2(dba)
331.2mg(0.034mmol)と、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン19.7mg(0.034mmol)とを加えた。当該混合物を120℃まで加熱し、マイクロ波反応を1時間行ってから、室温まで冷却させ、水50mlを加え、酢酸エチルで毎回50mlにして抽出を3回行い、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水50mlで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10:1)で分離し、標題化合物(白色固体)が20mg得られ、収率は12%であった。
【0424】
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ9.98(s,1H),8.70(d,1H,J=3.6Hz),8.07(d,1H,J=8.4Hz),7.94(s,1H),7.87(d,1H,J=11.2Hz),7.64−7.57(m,1H),4.68−4.55(m,3H),4.22−4.21(m,2H),4.21−4.19(m,2H),2.89−2.81(m,2H),2.28(s,3H),2.04−1.84(m,2H),1.33(s,3H),0.37(t,3H,J=7.2Hz)。
【0425】
MS(ESI):m/z 493.2[M+H]
+。
【0426】
実施例40 1−(2−((5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)−7,8−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−6(5H)−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド
【0428】
実施例39と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0429】
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ10.07(brs,1H),8.69(d,1H,J=3.6Hz),8.53(s,1H),8.09−8.02(m,1H),7.98(s,1H),7.88(d,1H,J=12.4Hz),7.62−7.54(m,1H),4.73(brs,1H),4.62−4.61(m,2H),4.21−4.19(m,2H),2.89−2.81(m,2H),2.50(s,2H),2.34−2.11(m,5H),1.75−1.72(m,2H)。
【0430】
MS(ESI):m/z 505.2[M+H]
+。
【0431】
実施例41 N−(5−(4−(シクロプロピルメチル)ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0433】
実施例6と類似するステップに従い、中間体である5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノを得た。
【0435】
反応フラスコに、上記中間体である5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−(ピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ(150mg、0.32mmol)と、ブロモメチルシクロプロパンと、アセトニトリル(5ml)と、炭酸カリウム(130.0mg、0.96mmol)とを加え、80℃まで加熱し、4時間反応させた。室温まで冷却させ、水50mlを加え、ジクロロメタンで毎回10mlにして抽出を3回行い、有機層を合わせた。飽和食塩水15mgで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10:1)で分離し、本実施例の標題生成物(白色固体)を42.1mg得た。
【0436】
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ9.89(s,1H),8.68(m,1H),8.64−8.01(m,3H),7.87(d,1H,J=14.4Hz),7.42−7.40(m,1H),3.14−3.13(m,5H),2.60−2.51(m,5H),2.33(s,3H),2.24−2.23(m,2H),2.09−2.02(m,6H),1.99−1.97(m,2H),1.75−1.74(m,2H),0.85−0.83(m,2H),0.48−0.47(m,2H)
【0437】
MS(ESI):m/z 530.3[M+H]
+。
【0438】
実施例42 4−(3−エチル−7−フルオロ−2,3−ジメチル−3H−インドール−5−イル)−5−フルオロ−N−(5−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0440】
実施例2と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0441】
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ10.06(brs,1H),8.72(d,1H,J=3.2Hz),8.18−8.15(m,2H),7.93(s,1H),7.86(d,1H,J=11.6Hz),7.67(d,1H,J=5.2Hz),3.42(s,2H),2.35−2.28(m,8H),2.14(s,3H),2.04−1.98(m,1H),1.89−1.84(m,1H),1.34(s,3H),0.36(t,3H,J=7.2Hz)。
【0442】
MS(ESI):m/z 492.3[M+H]
+。
【0443】
実施例43 5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)−N−(5−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0445】
実施例2と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0446】
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ10.09(s,1H),8.71(d,1H,J=3.2Hz),8.18−8.15(m,2H),8.02(s,1H),7.85(d,1H,J=11.2Hz),7.67(d,1H,J=8.4Hz),3.43(s,2H),2.50−2.34(m,8H),2.14(s,3H),2.14−2.08(m,6H),1.75−1.74(m,2H),1.75−1.72(m,2H)。
【0447】
MS(ESI):m/z 504.2[M+H]
+。
【0448】
実施例44 N−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)−(6−メチルピリジン)−2−イル)−5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0450】
実施例12と類似するステップに従い、標題化合物を得た。
【0451】
1HNMR(400MHz,DMSO−d
6),δ9.84(s,1H),8.70(s,1H),8.11(s,1H),7.98−8.01(d,2H),7.81−7.85(d,1H),2.87−2.90(d,2H),2.50−2.51(m,1H),2.20−2.34(m,6H),1.78−1.98(m,8H),1.69−1.75(m,6H)。
【0452】
MS(ESI):m/z 503.3[M+H]
+。
【0453】
実施例45 N−(5−((1−メチルピペリジン−4−イル)オキシ)−ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノ
【0455】
実施例1と類似するステップに従い、中間体である5'−(2−クロロ−5−フルオロピリミジン−4−イル)−7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]を得た。
【0457】
ステップ1 4−メチルベンゼンスルホン酸1−メチルピペリジン−4−イル
【0459】
反応フラスコに、4−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン(1000mg、8.69mmol)と、塩化パラトルエンスルホニル(3310mg、17.38mmol)と、ジクロロメタン(50ml)と、トリエチルアミン(1mL)とを加え、室温で2時間反応させ、水50mlを加え、ジクロロメタンで毎回30mlにして抽出を3回行い、有機層を合わせた。飽和食塩水50mgで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50:1)で分離し、中間体(淡黄色固体)が1.87g得られ、収率は80.0%であった。
【0460】
ステップ2 2−ブロモ−5−((1−メチルピペリジン−4−イル)オキシ)ピリジン
【0462】
反応フラスコに、中間体である4−メチルベンゼンスルホン酸1−メチルピペリジン−4−イル(1000mg、3.70mmol)と、2−ブロモ−5−ヒドロキシピリジン(637mg、3.70mmol)と、DMF(50ml)とを加え、90℃まで加熱し、2時間反応させ、水50mlを加え、ジクロロメタンで毎回30mlにして抽出を3回行い、有機層を合わせた。飽和食塩水50mgで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=40:1)で分離し、中間体(淡黄色固体)が0.49g得られ、収率は50.1%であった。
【0463】
ステップ3 5−((1−メチルピペリジン−4−イル)オキシ)ピリジン−2−アミン
【0465】
反応フラスコに、中間体である2−ブロモ−5−((1−メチルピペリジン−4−イル)オキシ)ピリジン(1000mg、3.70mmol)と、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(618mg、3.70mmol)と、テトラヒドロフラン(50ml)と、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(120mg、0.37mmol)と、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(338mg、0.37mmol)とを加え、65℃まで加熱し、12時間反応させ、水50mlを加え、ジクロロメタンで毎回30mlにして抽出を3回行い、有機層を合わせた。飽和食塩水50mgで一回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10:1)で分離し、中間体が0.37g得られ、収率は49.3%(黄色固体)であった。
【0466】
ステップ4 実施例1のステップ6の試験方法に従い、N−(5−((1−メチルピペリジン−4−イル)オキシ)−ピリジン−2−イル)−5−フルオロ−4−(7'−フルオロ−2'−メチルスピロ[シクロペンタン−1,3'−インドール]−5'−イル)ピリミジン−2−アミノの合成を完成させた。
【0467】
1HNMR(400MHz,DMSO−d
6),δ9.69(s,1H),8.63(s,1H),7.93−7.99(d,1H),7.80−7.83(d,1H),7.81−7.85(d,1H),7.12−7.14(d,1H),5.76−5.82(m,1H),5.02−5.13(m,2H),3.79(s,2H),2.56−2.59(m,13H),2.28−2.33(m,6H),1.74−1.99(m,2H)。
【0468】
MS(ESI):m/z 505.2[M+H]
+。
【0469】
以下の実験例で用いられる番号がLY2835219である対照品は、特許WO2010075074の製造方法を参照して調製されるもので、その構造式は背景技術の構造式3に示したとおりである。
【0470】
実験例1 本発明の化合物のCDKsキナーゼ阻害活性の測定
以下の方法により、生体外における本発明に記載の化合物の、CDK(CDK1、CDK4、CDK6)キナーゼ活性に対する阻害作用を測定した。
【0472】
1.2 実験準備:
1.2.1 キナーゼ反応緩衝液Iの調製: キットにより提供された5×Reaction Buffer A(Promega;V307A−C)を、Milli Q H
2Oと0.1M DTT(ジチオスレイトール)とで混合して希釈し、4xキナーゼ緩衝液とした。次に、割合に従ってMilli Q H
2Oを添加し、最終的に1xキナーゼ緩衝液を調製した。
【0473】
キナーゼ反応緩衝液IIの調製:1xキナーゼ反応緩衝液に、0.5% DMSO(ジメチルスルホキシド)を添加して均一にすれば良い。
【0474】
1.2.2 キナーゼ溶液の調製:1xキナーゼ反応緩衝液で、100ng/μlキナーゼ貯蔵液を、各反応系の必要な濃度のキナーゼ溶液に調製した。
【0475】
1.2.3 試験化合物と対照品であるLY2835219溶液の調製:
(1)対照品であるLY2835219溶液の調製
a. 1μlの10mM標準品貯蔵液をそれぞれ取り、9μlのキナーゼ反応緩衝液Iに添加し、均一に混ぜた。更に、90μlのキナーゼ反応緩衝液Iを添加し、均一に混ぜた。更に、100μlのキナーゼ反応緩衝液Iを添加し、均一に混ぜた。得られた最終濃度が50μMであった。
【0476】
b. 96ウェルプレートのB2−B10に、40μlのキナーゼ反応緩衝液IIを添加した。B1に50μlの上記溶液を添加した。
【0477】
c. ウェルB1から10μlを取ってB2に添加し、均一に混ぜた後、10μlを取ってB3に添加し、順にB9まで希釈した。順に5倍ずつ希釈された対照品溶液を得た。
【0478】
(2)試験化合物溶液の準備:
a. 一定濃度の試験化合物溶液をそれぞれに取り、キナーゼ反応緩衝液Iで化合物溶液の最終濃度が50μMとなるように希釈した;
b. 96ウェルプレートのH2−H10に、40μlのキナーゼ反応緩衝液IIを添加した。H1に50μlの上記溶液を添加した。
【0479】
c. ウェルH1から10μlを取ってH2に添加し、均一に混ぜた後、10μlを取ってH3に添加し、順にH9まで希釈した。順に5倍ずつ希釈された試験化合物溶液を得た。
【0480】
1.2.4 反応基質とATPとの混合溶液の準備:
a. ATP溶液の準備:
200μlの0.1mM ATP溶液:2μlの10mM ATPを198μlのキナーゼ反応緩衝液Iに添加した。
【0481】
300μlの50μM ATP溶液:150μlのキナーゼ反応緩衝液Iを150μlの上記0.1mM ATP溶液に添加した。
【0482】
b. 300μlの反応基質溶液の準備:
1μg/μlの反応基質貯蔵液150μlを、150μlのキナーゼ反応緩衝液Iに添加し、均一に混ぜた。
【0483】
c. 上記a/b二種類の溶液を混合し、混合溶液をそれぞれ得た。
【0484】
1.3 実験プロセス:1.3.1 各濃度の化合物溶液を2μl取って、384ウェルプレートに添加し、3分間遠心した。
【0485】
1.3.2 各ウェルにキナーゼ溶液4μlを添加し、18℃、5000rpmで10分間遠心させ、マイクロプレートシェーカーで10分間シェイクし、均一にした。
【0486】
1.3.3 各ウェルに基質とATPとの混合溶液4
μlを添加し、18℃、5000rpmで10分間遠心させ、37℃でマイクロプレートシェーカーにて90分間シェイクし、均一にした。
【0487】
1.3.4 384ウェルプレートを取り出し、室温になるまで放置した。
【0488】
1.3.5 各ウェルにADP−Glo試薬10μlを添加し、18℃、5000rpmで10分間遠心させ、25℃でマイクロプレートシェーカーにて40分間シェイクして均一にし、反応を終了した。
【0489】
1.3.6 各ウェルにキナーゼ検出試薬20μlを添加し、18℃、5000rpmで10分間遠心させ、25℃でマイクロプレートシェーカーにて30分間シェイクし、均一にした。
【0490】
1.3.7 M1000proマイクロプレートリーダーで蛍光値を読み取った。
【0491】
1.4 データ処理:
以下の式によって各化合物の各濃度点における阻害率を計算し、ソフトウェアGraphPad Prism 5でカーブフィッティングを行い、IC
50値を得た。
【0493】
1.5 検出結果:
WO2010075074で開示されたLY2835219及び実施例1〜43の化合物の、CDK1/サイクリンA2とCDK6/サイクリンD3に対する阻害作用をIC
50で表し、具体的な結果を表1に示す。
【0496】
本発明の一部の代表的な化合物の、CDK9/サイクリンD3、Pim−1とCDK2/サイクリンE1及びCDK4/サイクリンE1に対する阻害作用をそれぞれ表2、表3と表4に示す。
【0500】
1.6 試験の結論:
1)本発明の化合物は、CDK6とCDK4に対して顕著な阻害作用を有する。
【0501】
2)CDK1/CDK6、CDK9/CKD6とPim−1/CDK6は、化合物のプロテインキナーゼに対する選択性を示すことができ、数値が大きければ大きいほど、化合物のCDK6に対する選択性はより良いものとなり、これは化合物のユビキチンキナーゼ阻害の毒性がより小さくなる可能性があることを意味する。対照化合物(LY2835219)について、CDK1/CDK6=83.83、CDK9/CDK6=1.33、Pim−1/CDK6=1.03である。本発明の一部の化合物はLY2835219より良い選択性を示し、特に、実施例17で調製した化合物は、CDK6に対してより高い酵素的活性を示し、CDK1、CDK9及びPim1に対してより良い選択性を有する。
【0502】
実験例2 本発明の代表的な化合物の、ヒト乳癌細胞MDB−MA−231に対する増殖阻害の測定
2.1 実験材料:北京協和細胞資源センターから購入したヒト乳癌細胞MDA−MB−231、DAPI(5mg/mL、Beyotime、c1002)、4%パラホルムアルデヒド(dingguo biology、AR−0211)、黒色透明底96ウェルプレート(PE、6005182)、In Cell Analyzer 2200(GE Healthcare)
【0503】
2.2 実験準備:
2.2.1 ヒト乳癌細胞MDA−MB−231培養培地の調製:RPIM1640+10%FBS+1%ペニシリン/ストレプトマイシン
【0504】
2.2.2 試験化合物と標準品LY2835219溶液の調製:
(1)標準品LY2835219溶液の調製
a. 3.6μlの10mM標準品貯蔵液をそれぞれ取り、6.4ulの培養培地に添加し、均一に混ぜた。更に、90μlの培養培地を添加し、均一に混ぜた。更に、200μlの培養培地を添加し、均一に混ぜた。初期濃度が20uMとなるように調製した。
【0505】
b. 96ウェルプレートのB2−B10に、200μlの0.2% DMSO(ジメチルスルホキシド)を含む培養培地を添加した。B1に300μlの上記溶液を添加した。
【0506】
c. ウェルB1から100μlを取ってB2に添加し、均一に混ぜた後、100μlを取ってB3に添加し、順にB9まで希釈した。順に3倍ずつ希釈された標準品溶液を得た。
【0507】
(2)試験化合物溶液の準備:
a. 一定濃度の試験化合物溶液をそれぞれ取り、培養培地で化合物溶液の最終濃度が20μMとなるように希釈した。
【0508】
b. 96ウェルプレートのH2−H10に、200μlの0.2% DMSO(ジメチルスルホキシド)を含む培養培地を添加した。H1に300μlの上記溶液を添加した。
【0509】
c. ウェルH1から100μlを取ってH2に添加し、均一に混ぜた後、100μlを取ってH3に添加し、順にH9まで希釈した。順に3倍ずつ希釈された試験化合物溶液を得た。
【0510】
2.3 実験プロセス:
2.3.1 MDA−MB−231細胞をそれぞれ4000cells/100
μl/wellで、96ウェルの黒色透明底細胞培養プレートに接種し、37℃で一晩培養した。
【0511】
2.3.2 上記サンプルをそれぞれ100μl/ウェルで、細胞が接種された培養プレートに添加し、軽くパットして均一に混ぜ、37℃で72時間インキュベートした。
【0512】
2.3.3 固定:細胞プレートを取り出し、培養培地を除去し、各ウェルに4%パラホルムアルデヒド50μlを添加して10分間固定した。
【0513】
2.3.4 50μlの0.1M グリシン(glycine)を添加して10分間中和した。
【0514】
2.3.5 1×PBS(リン酸塩緩衝液PH7.2)で二回洗浄した。
【0515】
2.3.6 透過:各ウェルに50
μlの0.2%TritonX−100(トリトン)を添加して室温で10分間透過した。
【0516】
2.3.7 1×PBS(リン酸塩緩衝液PH7.2)で二回洗浄した。
【0517】
2.3.8 5mg/mLのDAPI貯蔵液を1:5000に希釈し(最終濃度1μg/ml)、室温で20分間染色した。
【0518】
2.3.9 1×PBS(リン酸塩緩衝液PH7.2)で三回洗浄した。
【0519】
2.3.10 In cell analyserでスキャンし分析した。
【0520】
2.4 データ処理:
以下の式によって各化合物の各濃度点における阻害率を計算し、ソフトウェアGraphPad Prism 5でカーブフィッティングを行い、IC
50値を得た。
【0522】
2.5 測定結果:
WO2010075074で開示されたLY2835219及び実施例12と17の化合物の細胞学的活性の測定結果をIC
50で表し、具体的な結果を表5に示す。
【0524】
2.6 実験結論:
実施例12と17の化合物は、MDA−MB−231細胞系に対して顕著な増殖阻害活性を有し、対照化合物LY2835219と比較して、本発明の代表的な化合物はより高い増殖阻害活性を有する。
【0525】
実験例3 本発明の代表的な化合物のラットにおける薬物動態学的測定
3.1 実験の要約
SDラットを被験動物として、LC/MS/MS方法により、代表的な化合物をラットに静脈注射投与と胃内投与した後、異なる時間での血漿中の薬物濃度を測定することで、本発明の化合物のラット体内における薬物動態学的振舞を研究し、その薬物動態学的特徴を評価する。
【0526】
3.2 実験の方案
3.2.1 被験薬:
本発明の実施例17で調製した化合物;
対照薬LY2835219、自製。
【0527】
3.2.2 被験動物:
健康な成年SDラット12匹、オス、6〜8週齢、体重200〜250g、JOINN Laboratories(Suzhou)から購入し、動物生産ライセンス番号:SCXK(蘇)2013−0003。
【0528】
3.2.3 被験薬の調製
胃内投与:適量のサンプルを秤り、0.1%ヒドロキシエチルセルロース/0.5%ポリソルベート80を最終体積になるまで添加し、1mg/ml溶液に調製した。
【0529】
静脉注射:適量のサンプルを秤り、10%のN−メチル−2−ピロリドンと90%の18%スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリンを最終体積になるまで添加し、0.4mg/ml溶液に調製して、静脈注射投与に供した。
【0530】
3.2.4 被験薬の投与
静脈注射投与:各試験化合物はそれぞれ、一晩絶食した3匹のオスSDラットに静脈注射投与され、投与量が2mg/kgであり、投与体積が1ml/kgであった。
【0531】
胃内投与:各試験化合物はそれぞれ、一晩絶食した3匹のオスSDラットに胃内投与され、投与量が5mg/kgであり、投与体積が5ml/kgであった。
【0532】
3.3 実験の操作
投与前、及び投与した0.0833、0.25、0.5、1、2、4、8、12、24時間後に、頸動脈挿管により採血した。全血についてEDTA−K2で凝固を阻害し、遠心で上清を除去し、サンプルの分析を行うまで−20℃で冷凍保存した。LC−MS/MSで血漿サンプル分析を行い、タンパク質沈殿法でサンプルを前処理し、サンプル分析の直線範囲が1〜2000ng/mlであった。最低定量限界が1ng/mlであった.
【0533】
3.4 薬物動態学的データの結果
本発明の化合物の薬物動態学的パラメーターを表6と表7に示す。
【0536】
3.5 実験の結論:本発明の代表的な化合物(実施例17で調製したもの)は、化合物LY2835219と比較して、ラットにおいて、より高いバイオアベイラビリティと良好な経口吸収効果を有する。
【0537】
実験例4 本発明の代表的な化合物のマウスにおける薬物動態学的測定
4.1 実験の要約
ICRマウスを被験動物として、LC/MS/MS方法により、本発明の代表的な化合物をマウスに胃内投与、静脈注射投与した後、異なる時間での血漿中の薬物濃度を測定することで、本発明の化合物のマウス体内における薬物動態学的振舞を研究し、その薬物動態学的特徴を評価する。
【0538】
4.2 実験の方案
4.2.1 被験薬:
本発明の実施例17で調製した化合物;
対照薬LY2835219、自製。
【0539】
4.2.2 被験動物:
健康な成年ICRマウス、12匹、オス、6〜8週齢、体重20〜25g、JOINN Laboratories(Suzhou)から購入し、動物生産ライセンス番号:SCXK(蘇)2013−0003。
【0540】
4.2.3 被験薬の調製
適量のサンプルを秤り、0.1%ヒドロキシエチルセルロース/0.5%ポリソルベート80を最終体積になるまで添加し、0.5mg/ml溶液に調製して、胃内投与に供した。
【0541】
適量のサンプルを秤り、10%のN−メチル−2−ピロリドンと90%の18%スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリンを最終体積になるまで添加し、0.2mg/ml溶液に調製して、静脈注射投与に供した。
【0542】
4.2.4 被験薬の投与
各被験薬はそれぞれ、一晩絶食した3匹のオスICRマウスに胃内投与され、投与量が5mg/kgであり、投与体積が10ml/kgであった。
【0543】
各被験薬はそれぞれ、一晩絶食した3匹のオスICRマウスに静脈注射投与され、投与量が2mg/kgであり、投与体積が10ml/kgであった。
【0544】
4.3 実験の操作
胃内投与のグループでは、投与前及び投与した0.25、0.5、1、2、4、8、12、24時間後に、頸動脈挿管により採血した。全血についてEDTA−K2で凝固を阻害し、遠心で上清を除去し、サンプルの分析を行うまで−20℃で冷凍保存した。静脈注射投与のグループでは、投与前及び投与した0.083h、0.25、0.5、1、2、4、8、12、24時間後に、頸動脈挿管により採血した。血漿サンプルの処理は胃内投与と同様にして行なった。LC−MS/MSで血漿サンプル分析を行い、タンパク質沈殿法でサンプルを前処理し、サンプル分析の直線範囲が1〜2000ng/mlであった。最低定量限界が1ng/mlであった。
【0545】
4.4 薬物動態学的データ結果を表8と表9に示す。
【0548】
4.5 実験の結論:本発明の代表的な化合物17は、化合物LY2835219と比較して、マウスにおいて、より高いバイオアベイラビリティとより長い半減期を有し、良好な経口吸収効果を有する。
【0549】
実験例5 本発明の代表的な化合物17の血漿中曝露量と脳中曝露量の測定
5.1 実験要約
CD−1マウスを被験動物として、LC/MS/MS方法により、本発明の代表的な化合物をマウスに単回胃内投与した後、異なる時間での血漿と脳組織中の薬物濃度を測定することで、本発明の化合物のマウス体内における血漿中曝露量と脳中曝露量を研究する。
【0550】
5.2 実験の方案
5.2.1 被験薬:
本発明の実施例17で調製した化合物;
対照薬LY2835219、自製。
【0551】
5.2.2 被験動物:
健康な成年CD−1マウス、24匹、オス、6〜8週齢、体重20〜25g、上海西普爾ー必凱実験動物有限公司から購入し、動物生産ライセンス番号:SCXK(滬)2013−0016。
【0552】
5.2.3 被験薬の調製
適量のサンプルを秤り、0.1%ヒドロキシエチルセルロース/0.5%ポリソルベート80を最終体積になるまで添加し、1.0mg/ml溶液に調製した。
【0553】
5.2.4 被験薬の投与
各被験薬はそれぞれ、一晩絶食した12匹のオスCD−1マウスに胃内投与され、投与量が10mg/kgであり、投与体積が10ml/kgであった。
【0554】
5.3 実験の操作
LY2835219:投与前及び投与した0.25、1.5、6時間後に、頸動脈挿管により採血し、同時に3匹のマウスをサクリファイスして、全脳を収集し、粉砕して液体窒素中で冷凍保存した。投与した10時間後、残りの動物をサクリファイスして、心臓穿刺により全血を採取し、全脳を収集して粉砕し、液体窒素中で冷凍保存した。
【0555】
実施例17:投与前及び投与した2、4、24時間後に、頸動脈挿管により採血し、同時に3匹のマウスをサクリファイスして、全脳を収集し、粉砕して液体窒素中で冷凍保存した。投与した48時間後、残りの動物をサクリファイスして、心臓穿刺により全血を採取し、全脳を収集して粉砕し、液体窒素中で冷凍保存した。
【0556】
全血サンプル処理:採取した全血についてEDTA−K2で凝固を阻害し、遠心で上清を除去し、LC−MS/MSでサンプルの分析を行うまで−20℃で冷凍保存した。
【0557】
脳ホモジネートのサンプリング:脳ホモジネートを体積が脳ホモジネート溶液の5倍であるPBS(pH=7.4):MeOH(v:v、2:1)溶液で分散し、100μLを取り、600μLのISでその中の蛋白質を沈殿させた。混合物を20〜25℃、13000rpmで15分間遠心させ、上清50μLを取り、0.3%FAを含む水150μLで混合し、4℃で遠心させ、サンプル5μLを取り、LC−MS/MSで分析を行った。
【0558】
サンプル分析の直線範囲は1〜2000ng/mlであって、最低定量限界は1ng/mlであった。
5.4 血漿中曝露量と脳中曝露量の測定結果を表10に示す。
【0560】
5.5 実験の結論:本発明の代表的な化合物(実施例17で調製したもの)は、化合物LY2835219と比較して、より良い血漿・脳への分布と、より高いAUC
0-last比率(脳/血漿)と、より高いC
max比率(脳/血漿)とを有する。また、脳部T
maxと血漿中のT
maxとが相等することは、薬物が脳と血漿中で類似するPK挙動を有することを示している。本発明の化合物が、血液脳関門を通ることで、脳腫瘍(脳癌)の成長を阻止し、脳腫瘍を治療できることを示唆している。
【0561】
実験例6 本発明の代表的な化合物17の、U87MG細胞系の増殖に対する阻害の測定
6.1 実験材料:上海中国科学院細胞バンクから購入したヒト神経膠腫細胞系(human glioma cell line)U87MG、DAPI(5mg/mL、Beyotime、c1002)、4%パラホルムアルデヒド(dingguo biology、AR−0211)、黒色透明底96ウェルプレート(PE、6005182)、In Cell Analyzer 2200(GE Healthcare)。
【0562】
6.2 実験の準備:
6.2.1 U87MG培養培地の調製:RPIM1640+10%FBS+1%ペニシリン/ストレプトマイシン
【0563】
6.2.2 試験化合物と標準品LY2835219溶液の調製:
(1)標準品LY2835219溶液の調製
a. 3.6μlの10mM標準品貯蔵液をそれぞれ取り、6.4
μlの培養培地に添加し、均一に混ぜた。更に、90μlの培養培地を添加し、均一に混ぜた。更に、200μlの培養培地を添加し、均一に混ぜた。初期濃度が20
μMとなるように調製した。
【0564】
b. 96ウェルプレートのB2−B10に、200μlの0.2%DMSO(ジメチルスルホキシド)を含む培養培地を添加した。B1に300μlの上記溶液を添加した。
【0565】
c. ウェルB1から100μlを取ってB2に添加し、均一に混ぜた後、100μlを取ってB3に添加し、順にB9まで希釈した。順に3倍ずつ希釈された標準品溶液を得た。
【0566】
(2)試験化合物溶液の準備:
a. 一定濃度の試験化合物溶液をそれぞれ取り、培養培地で化合物溶液の最終濃度が20μMとなるように希釈した。
【0567】
b. 96ウェルプレートのH2−H10に、200μlの0.2%DMSO(ジメチルスルホキシド)を含む培養培地を添加した。H1に300μlの上記溶液を添加した。
【0568】
c. ウェルH1から100μlを取ってH2に添加し、均一に混ぜた後、100μlを取ってH3に添加し、順にH9まで希釈した。順に3倍ずつ希釈された試験化合物溶液を得た。
【0569】
6.3 実験のプロセス:
6.3.1 U87MG細胞をそれぞれ4000cells/100
μl/wellで、96ウェルの黒色透明底細胞培養プレートに接種し、37℃で一晩培養した。
【0570】
6.3.2 上記サンプルをそれぞれ100μl/ウェルで、細胞が接種された培養プレートに添加し、軽くパットして均一に混ぜ、37℃で72時間インキュベートした。
【0571】
6.3.3 固定:細胞プレートを取り出し、培養培地を除去し、各ウェルに4%パラホルムアルデヒド50μlを添加して10分間固定した。
【0572】
6.3.4 50μlの0.1M グリシン(glycine)を添加して10分間中和した。
【0573】
6.3.5 1×PBS(リン酸塩緩衝液PH7.2)で二回洗浄した。
【0574】
6.3.6 透過:各ウェルに50
μlの0.2%TritonX−100(トリトン)を添加して室温で10分間透過した。
【0575】
6.3.7 1×PBS(リン酸塩緩衝液PH7.2)で二回洗浄した。
【0576】
6.3.8 5mg/mLのDAPI貯蔵液を1:5000に希釈し(最終濃度1μg/ml)、室温で20分間染色した。
【0577】
6.3.9 1×PBS(リン酸塩緩衝液PH7.2)で三回洗浄した。
【0578】
6.3.10 In cell analyserでスキャンし分析した。
【0579】
6.4 データの処理:
以下の式によって各化合物の各濃度点における阻害率を計算し、ソフトウェアGraphPad Prism 5でカーブフィッティングを行い、IC
50値を得た。
【0581】
6.5 測定の結果:
WO2010075074で開示されたLY2835219及び実施例17の化合物の細胞学的活性の測定結果をIC
50で表し、具体的な結果を表11に示す。
【0583】
6.6 実験の結論:
実施例17の化合物は、U87MG細胞系に対して顕著な増殖阻害活性を有し、対照化合物LY2835219と比較して、本発明の代表的な化合物はより高い増殖阻害活性を有する。
【0584】
実験例7 本発明の化合物17、及びテモゾロミドとの併用薬のU87−luc同所性脳異種移植モデルにおける薬力学的研究
7.1 実験の要約
成年メスBALB/cヌードマウスを被験動物として、同所性脳異種移植モデルを応用し、胃内投与することで、本発明の代表的な化合物17のメスBALB/cヌードマウスの生存期間中央値に対する影響を研究する。
【0585】
7.2 実験の方案
7.2.1 被験薬:
本発明の実施例17で調製した化合物;
対照薬LY2835219、自製。
【0586】
selleckから購入したテモゾロミド。
【0587】
7.2.2 被験動物:
健康な成年メスBALB/cヌードマウス、8匹/グループ、6〜8週齢、体重18〜22
g、上海西普爾ー必凱実験動物有限公司から購入し、動物生産ライセンス番号:2008001658261;2008001658263。
【0588】
7.2.3 被験化合物の調製
適量の化合物17を秤り、0.3125mg/mlになるまで0.1%ヒドロキシエチルセルロース/0.5%ポリソルベート80の溶媒を添加した。
【0589】
適量のテモゾロミドサンプルを秤り、0.3mg/mlになるまで1%CMC−Na+0.25%Tween80の溶媒を添加した。
【0590】
7.3 同所性脳異種移植モデル
成年メスBALB/cヌードマウスに、80mg/kgの投与量でネンブタールを腹腔内注射して麻酔を行った。痛みを軽減するため、手術前の30分間及び手術後の6時間に、動物に投与量が0.1mg/kgのブプレノルフィンを皮下注射した。麻醉の後に、すべての動物が目を覚ますまで動物を観察した。
【0591】
麻醉後の動物は適切に固定され、動物の頭部皮膚は70%のエタノールで消毒され、正中線の右側に、額から両外耳道を結ぶ線までの間に、長さが約10mmの切り口を実施した。各動物の前泉門右側から2mm及び冠状縫合前側から1mmのところに位置する右前頭葉に、3×10
5U87−luc細胞(3μl、PBSとMatrigelを4:1で混合したもの)を接種した。切り口をNo.6の糸で縫合し、ポリビニルピロリドンヨードで消毒した。回復するまでに、動物を暖かいところに放置した。腫瘍細胞が移植された6日後に、蛍光シグナル強度値によって、層別無作為化法で担癌動物を組み分け、組み分けして投与する場合、平均生物発光は2.812E+07 photons/secに達した。異なる動物のグループでは、異なる投与量で投与し始め、投与時間が合計で35日であった。
【0592】
7.4 本発明の化合物17、及びテモゾロミドとの併用薬の、U87−luc同所性脳異種移植モデルにおける生存期間中央値(日)
【0595】
b 各グループと溶媒グループとを対照する際のp値。
【0596】
c 各グループとテモゾロミド単投与量グループとを対照する際のp値。
【0597】
7.5 実験の結論:本発明の代表的な化合物17は、U87−luc同所性脳異種移植モデルにおいて、動物の中間生存期間を顕著に延長でき、そして投与量依存関係を有する。テモゾロミドとの併用薬の研究において、テモゾロミドの単独投与に比べて、併用投与の方が動物の中間生存期間をより延長させた。
【0598】
とりわけ、本発明は、選択的CDK4/6キナーゼ阻害活性を有する一連の新しい化合物を提供し、その活性は、現在第III相臨床試験における候補薬LY2835219の活性よりも優れ、またはそれに相等するものであり、一部の化合物はより良好な選択性を示している。また、好ましい化合物の経口吸收が良好で、血漿・脳への分布がよく、U87−luc同所性脳異種移植モデルに対して顕著な薬効を有する。本発明の化合物が、細胞増殖に関連する疾患、特に悪性腫瘍(特に脳腫瘍)の治療のための新薬として開発されるのが有望であることを示唆し、臨床医と患者に新しい選択を提供できる。
【0599】
キット
本発明はまた、構造式I〜V、VIIIで表される化合物またはそれぞれの互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、重水素化化合物、プロドラッグまたはその混合物形式、あるいは、構造式I〜V、VIIIで表される化合物またはそれぞれの互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、重水素化化合物、プロドラッグまたはその混合物形式の、薬学的に許容される塩または溶媒和物を含むキットを提供する。
【0600】
また、前記キットには使用明細書が含まれてもよい。
【0601】
薬物組成物
本発明はまた細胞増殖障害性疾患を治療するための組み合わせ製品に関するものであり、当該製品は薬学的に許容される担体、及び構造式I〜V、VIIIの化合物またはそれぞれの互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、重水素化化合物、プロドラッグまたはその混合物形式、あるいは、構造式I〜V、VIIIの化合物またはそれぞれの互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、重水素化化合物、プロドラッグまたはその混合物形式の薬学的に許容される塩または溶媒和物を含む。前記化合物またはそれぞれの互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、重水素化化合物、プロドラッグまたはその混合物形式、あるいは、構造式I〜VとVIIIの化合物またはそれぞれの互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、重水素化化合物、プロドラッグまたはその混合物形式の薬学的に許容される塩または溶媒和物は、当該薬物組成物において、有效量または治療有效量であっても良い。
【0602】
例えば、本明細書で使用する「有效量」とは、ヒト及び/または動物に対して機能できまたは活性的で、且つヒト及び/または動物が受け入れられる量である。
【0603】
例えば、本明細書で使用する「薬学的に許容される」成分とは、ヒト及び/または動物(例えば、哺乳動物または禽類)に適用され、過度の不良な副作用(例えば、毒性、刺激およびアレルギー反応など)がない、即ち、合理的な利益/リスクの比率を有する物質である。「薬学的に許容される担体」とは投与用担体であり、各種の賦形剤と希釈剤等を含んでも良い。このような担体は水、生理食塩水、リポソーム、脂質、タンパク、タンパク−抗体複合体、ペプチド、セルロース、ナノゲル、緩衝液、デキストロース、グリセロール、エタノール、およびそれらの組み合わせを含んでも良いが、それらに限定されるものではない。担体の選択は、当業者が熟知しているように、一般的に投与方式とマッチングすべきである。
【0604】
本発明に記載の有効用量は、投与方式/モードおよび治療待ちの疾患の重篤度等につれて、変化し得るものである。好ましい有効用量は、様々な要因(例えば、臨床試験を通じて)に基づいて当業者が決定できるものである。前記の要因は、例えば生物学的利用能、代謝、半減期などの前記の有効成分の薬物動態学的パラメーター、及び治療しようとする患者の疾患の重篤度、患者の体重、患者の免疫状態、投与経路等を含んでも良いが、それらに限定されるものではない。
【0605】
治療方法
本発明はまた、前記患者に、経口または非経口の経路によって有効用量の構造式I〜V、VIIIの化合物またはそれぞれの互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、重水素化化合物、プロドラッグまたはその混合物形式、あるいは、構造式I〜VとVIIIの化合物またはそれぞれの互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、重水素化化合物、プロドラッグまたはその混合物形式の薬学的に許容される塩または溶媒和物、あるいは上記薬物組成物を投与することを含む、細胞増殖
障害性疾患の治療方法を提供する。
【0606】
前記経口または非経口の経路は、消化管、鼻腔、気管、肺、非病変部位の静脈または表皮、皮内、皮下、心臓内、筋肉、骨髄、腹腔、硬膜外、口腔、舌下、眼、直腸、膣、尿道、耳道等の経路で投与するものであってもよい。好ましい使用方式または投与方式は、経口、呼吸管、注射、経皮、粘膜または腔内投与を含む。
【0607】
その中、前記経口投与は、嚥下、口腔内崩壊等を含む。前記呼吸管投与方式は吸入方式、例えば超音波噴霧吸入、酸素噴霧吸入、手圧式噴霧吸入等を含む。前記注射投与方式は、動脈注射、静脈注射、筋肉注射、心臓内注射、皮内注射等を含む。前記透皮投与または経皮投与方式は、イオントフォレシス、エレクトロポレーション経皮法等を含む。前記粘膜投与方式は、経鼻粘膜投与、口腔粘膜投与、眼粘膜投与、直腸粘膜投与、子宮投与、および膣粘膜投与等を含む。前記腔道投与方式は、直腸投与、膣投与、尿道投与、鼻腔投与、および耳道投与等を含む。
【0608】
本発明で言及される全ての文献(特許文献または非特許文献を含む)は、各々の文献が参考として単独で引用されるように、参照として本発明によって引用される。
【0609】
本発明は一定程度の説明を行ったが、本発明の趣旨および範囲から逸脱しない限り、各条件の適切な変形を行ってもよいことは明らかである。本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲の属するものであり、前記各要素の等価的な代替も含むものである。