(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トナーが収容された容器の一端部に回転部が取り付けられた構成において、容器との間に隙間を有した状態の支持部が回転部を回転可能に支持する構成では、容器に対して支持部が傾くと、支持部が支持する回転部も容器に対して傾いて、回転部が容器から外れる場合がある。また、上記構成では、容器に対して支持部が傾くと、容器の一部に荷重がかかり、容器が変形する場合もある。
【0005】
本発明は、容器と支持部との間の隙間に突出する突出部を有さない構成と比べ、回転部が容器から外れることを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様は、内部にトナーを収容し、自らの回転により回転軸方向の一端部に設けられた開口へ前記トナーを搬送し、前記一端部側から画像形成装置本体に装着される容器と、前記容器の前記一端部に前記容器と一体回転可能に取り付けられ、前記画像形成装置本体の駆動部からの回転力が伝達されて前記容器と共に回転する回転部と、前記容器との間に隙間を有した状態で前記容器の回転軸周りに前記容器の一端部側及び前記回転部の周囲を覆い、前記回転部を回転可能に支持し、前記容器の前記画像形成装置本体への装着動作により前記画像形成装置本体に位置決めされる支持部と、前記容器及び前記支持部の少なくとも一方に設けられ、前記隙間に突出する突出部と、を備える。
【0007】
第2態様では、前記支持部は、前記回転軸方向において、前記回転部の前記容器への取り付け位置よりも、前記容器の他端部側に延びており、前記突出部は、前記支持部の延び方向の端部に配置されている。
【0008】
第3態様では、前記突出部は、前記支持部の内周面に設けられ、前記容器の外周面に沿った円弧面を有する。
【0009】
第4態様では、前記突出部は、前記容器の外周面に設けられ、前記支持部の内周面に沿った円弧面を有する。
【0010】
請求項1の発明は、内部にトナーを収容し、自らの回転により回転軸方向の一端部に設けられた開口へ前記トナーを搬送し、前記一端部側から画像形成装置本体に装着される容器であって、前記回転軸方向の他端の壁から回転軸方向に沿って延び且つ一定の外径を有する胴部と、該胴部の一端から延び出て徐々に縮径され前記一端部を含む縮径部と、を有する前記容器と、前記容器の前記一端部に前記容器と一体回転可能に取り付けられ、前記画像形成装置本体の駆動部からの回転力が伝達されて前記容器と共に回転する回転部と、前記容器との間に隙間を有した状態で前記容器の回転軸周りに前記容器の一端部側及び前記回転部の周囲を覆い、前記回転部を回転可能に支持し、前記容器の前記画像形成装置本体への装着動作により前記画像形成装置本体に位置決めされる支持部と、前記支持部に形成され、前記縮径部と前記胴部との境界を超えて該胴部側へ延長された延長部と、を備える。
【0011】
請求項2の発明は、画像形成装置本体と、前記画像形成装置本体に設けられ、潜像を保持する像保持体と、前記画像形成装置本体に設けられ、前記潜像を現像する現像装置と、前記現像装置へ供給されるトナーを収容する
請求項1に記載のトナー収容具と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
第1態様の構成によれば、容器と支持部との間の隙間に突出する突出部を有さない構成と比べ、回転部が容器から外れることを抑制できる。
【0013】
第2態様の構成によれば、突出部が、支持部の延び方向の中間部に配置されている構成と比べ、回転部が容器から外れることを抑制できる。
【0014】
第3態様の構成によれば、突出部の容器を向く面が平面とされた構成と比べ、突出部における容器の外周面の周方向に沿った各部で、回転部に対する容器の傾きを制限できる。
【0015】
第4態様の構成によれば、突出部の支持部を向く面が平面とされた構成と比べ、突出部における支持部の内周面の周方向に沿った各部で、回転部に対する容器の傾きを制限できる。
【0016】
本発明の
請求項1の構成によれば、支持部が縮径部のみを覆う構成と比べ、回転部が容器から外れることを抑制できる。
【0017】
本発明の
請求項2の構成によれば、容器と支持部との間の隙間に突出する突出部を有さない構成と比べ、回転部が容器から外れることによる画像形成装置本体内の汚染を抑制できる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0020】
(画像形成装置10)
まず、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を示す概略図である。なお、以下の説明では、
図1に矢印Yで示す方向を装置高さ方向、矢印Xで示す方向を装置幅方向とする。また、装置高さ方向及び装置幅方向のそれぞれに直交する方向(Zで示す)を装置奥行き方向とする。そして、画像形成装置10を正面視して、装置高さ方向、装置幅方向、装置奥行き方向をY方向、X方向、Z方向と記載する。さらに、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、画像形成装置10を正面視して、上側をY側、下側を−Y側、右側をX側、左側を−X側、奥側をZ側、前側を−Z側と記載する。
【0021】
画像形成装置10は、各構成部品が設けられる画像形成装置本体11を有している。また、画像形成装置10は、画像形成装置本体11内に、一例として、搬送部12と、画像形成部14と、定着部16と、制御部18と、を有している。搬送部12は、記録媒体の一例としての用紙Pを搬送する。
【0022】
画像形成部14は、一例として、4つの画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kと、転写装置15とを含んで構成されている。また、画像形成部14は、搬送部12により搬送される用紙P上にトナーTを用いてトナー像Gを形成する。定着部16は、トナー像Gを加熱及び加圧して用紙Pに定着させる。制御部18は、画像形成装置10の各部の動作を制御する。
【0023】
画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kは、使用されるトナーT(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)を除いて同様の構成とされているため、以下、画像形成ユニット14Kについて説明し、画像形成ユニット14Y、14M、14Cの説明を省略する。
【0024】
画像形成ユニット14Kは、像保持体の一例としての感光体17Aと、帯電ロール17Bと、露光部17Cと、現像装置19と、を有している。感光体17Aは、帯電ロール17Bにより帯電され露光部17Cにより露光されることで形成された潜像を外周面に保持する。
【0025】
現像装置19は、箱状の本体部19Aと、本体部19A内に回転可能に設けられた現像ロール19Bとを有している。本体部19A内には、トナーTを含む現像剤が貯留されている。そして、現像装置19は、現像ロール19Bが回転されることで、感光体17Aの潜像をトナーTにより現像するようになっている。なお、本体部19A内には、後述するトナーカートリッジ30KからトナーTが供給される。
【0026】
転写装置15は、中間転写ベルト15Aと、感光体17Aから中間転写ベルト15Aにトナー像Gを転写させる4本の1次転写ロール15Bと、中間転写ベルト15Aのトナー像Gを用紙Pに転写させる1本の2次転写ロール15Cとを含んで構成されている。そして、転写装置15は、現像された感光体17Aのトナー像Gを用紙Pに転写させる。
【0027】
ここで、画像形成装置10は、
図1に示されるように、トナー収容具の一例としてのトナーカートリッジ30Y、30M、30C、30K(以下、30Y〜30Kという)を有している。各トナーカートリッジ30Y〜30Kは、それぞれ、使用されるトナーT(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応して、画像形成装置本体11に設けられている。
【0028】
また、画像形成装置10は、
図2に示されるように、各トナーカートリッジ30Y〜30Kが装着される装着部22と、各トナーカートリッジ30Y〜30Kの後述のトナーボトル50及び撹拌部材60を回転駆動する駆動部の一例としてのモータ28と、を有している。
【0029】
なお、各トナーカートリッジ30Y〜30K、各装着部22、及び各モータ28は、それぞれ、同様の構成とされているので、以下、トナーカートリッジ30K、トナーカートリッジ30Kが装着される装着部22、及び、トナーカートリッジ30Kの後述のトナーボトル50及び撹拌部材60を回転駆動するモータ28について説明する。
【0030】
(装着部22)
装着部22は、トナーカートリッジ30Kが装着される機能を有しており、画像形成装置本体11の内部に固定されている。具体的には、装着部22は、一例として、
図2に示されるように、底板24と、底板24のX方向両端部からY側(上側)に直立する一対の側板(図示省略)と、を有しており、Z方向に見て断面U字状に形成されている。
【0031】
底板24は、X−Z面に沿って延びている。底板24の表面(Y側の面)は、トナーカートリッジ30KがZ方向を軸方向として載せられる面とされている。底板24のZ側端部には、モータ28が取付けられている。
【0032】
底板24におけるモータ28が取付けられた部位よりも−Z側には、トナーカートリッジ30Kから排出されたトナーTを通過させる開口27が形成されている。開口27は、底板24を上下方向(Y方向)に貫通している。開口27は、Y方向(上下方向)に見て、トナーカートリッジ30Kの後述の排出路41C(
図3参照)と重なっている。
【0033】
さらに、底板24における開口27よりも−Z側には、トナーカートリッジ30Kの後述のシャッター43を開放するための凹部26が形成されている。装着部22では、底板24に対する−Z側からトナーカートリッジ30Kが底板24上をZ側へ移動されて装着部22の底板24に装着される。
【0034】
(モータ28)
モータ28は、
図2に示されるように、本体28Aと、自身の駆動力によって回転する駆動軸28Bと、を有している。駆動軸28Bは、本体28AからZ方向を軸方向として−Z側に延びている。駆動軸28Bの先端には、トナーカートリッジ30Kの後述のカップリング48と軸方向に噛み合うカップリング28Cが設けられている。カップリング28Cは、トナーカートリッジ30Kの装着部22への装着状態において、カップリング48と噛み合い、モータ28の回転力(駆動力)がカップリング48に伝達される。なお、モータ28は、一例として、ステッピングモータで構成されている。
【0035】
(トナーカートリッジ30K)
トナーカートリッジ30Kは、全体として、Z方向に長さを有している。具体的には、トナーカートリッジ30Kは、容器の一例としてのトナーボトル50と、回転部の一例としての撹拌部材60と、支持部の一例としての支持部材40と、を有している。
【0036】
(トナーボトル50)
トナーボトル50は、樹脂製でZ方向を軸方向とする円筒状に形成されており、−Z側が閉じられ、Z側が開口された有底の部材で構成されている。すなわち、トナーボトル50は、Z側の端部(一端部の一例)に開口56D(
図3及び
図4参照)が設けられ、−Z側の端部(他端部の一例)が閉じられている。このトナーボトル50は、内部にトナーTを収容している。
【0037】
具体的には、トナーボトル50は、
図2に示されるように、底壁55と、周壁56と、把持部57と、を有している。底壁55は、Z方向に見て円形に形成されている。周壁56は、底壁55の外周部からZ方向に沿ってZ側に延びており、円筒状に形成されている。詳細には、周壁56は、予め定められた外径を有する胴部56Aと、胴部56AのZ側の端部からZ側に延び出て徐々に縮径された縮径部56Bと、を有している。胴部56Aは、具体的には、周壁56の−Z方向側部分を構成し、且つ外径が一定とされている。胴部56Aと縮径部56Bとの境界部分が、外径の変化が開始される変化部56Cとされる。
【0038】
また、
図3及び
図4に示されるように、周壁56におけるZ側の開口56Dの周縁部には、撹拌部材60を取り付けるための雄ネジ部56Eが形成されている。
【0039】
さらに、周壁56には、
図2及び
図3に示されるように、らせん状でかつ周壁56の内側に向けて突出された案内部51が形成されている。トナーボトル50は、後述のように、自らが回転することで、内部に収容されたトナーTが案内部51によって、開口56D側(−Z側)に搬送される。
【0040】
トナーボトル50は、Z側の端部側から画像形成装置本体11の装着部22に対して装着される(
図2参照)。すなわち、トナーボトル50はZ側へ移動されて装着部22に対して装着される。
【0041】
把持部57は、トナーカートリッジ30Kを装着部22に装着する際に、作業者が把持する部分である。この把持部57は、
図2に示されるように、底壁55から−Z側に突出している。すなわち、把持部57は、トナーボトル50の−Z側の端部に設けられている。
【0042】
なお、トナーボトル50は、一例として、高密度ポリエチレン(HDPE)製とされている。トナーボトル50の他の例として、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂製としてもよい。
【0043】
(撹拌部材60)
撹拌部材60は、
図4に示されるように、Z方向を軸方向とする円筒状に形成されている。具体的には、撹拌部材60は、一例として、周壁62と、仕切壁64と、軸部66と、撹拌突起68と、を有している。周壁62は、Z方向に沿って延びる円筒状に形成されている。周壁62の内周面には、
図3に示されるように、雄ネジ部56Eと噛合う雌ネジ部62Eが形成されている。この雌ネジ部62Eが、トナーボトル50の雄ネジ部56Eと噛み合うことで、撹拌部材60は、トナーボトル50のZ側の端部にトナーボトル50と一体回転可能に取り付けられる。周壁62のZ側の端部には、Z方向に見て、円環状に形成された円環状壁61が形成されている。
【0044】
仕切壁64は、
図4に示されるように、Z方向に見て、周壁62の中央で交差する十字状に形成されており、4つの壁64Aで構成されている。仕切壁64は、トナーボトル50のトナーTをZ側へ通過させる4つの空間部63に、周壁62の内側を区切っている。
【0045】
軸部66は、仕切壁64の交差部分からZ方向を軸方向としてZ側に延びている。また、軸部66には、
図3に示されるように、モータ28のカップリング28Cと軸方向に噛み合うカップリング48が固定されている。カップリング48がカップリング28Cと噛み合うことで、モータ28の回転力(駆動力)が撹拌部材60に伝達される。これにより、撹拌部材60は、トナーボトル50と共に、自らの軸方向(Z方向)を回転軸方向として回転する。
【0046】
撹拌突起68は、
図4に示されるように、仕切壁64の各壁64Aに設けられている。この撹拌突起68は、各壁64AからZ方向を軸方向としてZ側に延びており、壁面が撹拌部材60の回転方向を向いている。撹拌突起68は、4つの空間部63を通過して支持部材40の内部に流入したトナーTを、撹拌部材60の回転により撹拌する。
【0047】
(支持部材40)
支持部材40は、樹脂製でZ方向を軸方向とする円筒状に形成されており、Z側が閉じられ、−Z側が開口された有底の部材で構成されている。なお、支持部材40は、一例として、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂)製とされている。
【0048】
支持部材40は、具体的には、
図3に示されるように、円壁42と、外周壁44と、内周壁41と、円筒部49と、を有している。円壁42は、Z方向に見て円形に形成されている。円壁42におけるZ方向に見た中央部には、Z方向に貫通する円孔42Aが形成されている。円壁42は円孔42Aにおいてカップリング48を回転可能に支持している。これにより、カップリング48が固定された撹拌部材60と、撹拌部材60が取り付けられたトナーボトル50とが、支持部材40に回転可能に支持される。このように、支持部材40は、軸方向一方側(Z側)の端部で、カップリング48を介して撹拌部材60及びトナーボトル50を支持している。
【0049】
円筒部49は、Z方向を軸方向として円壁42からZ側に延びている。この円筒部49は、Z方向に見て円孔42Aの周囲を囲むように配置されている。カップリング48におけるカップリング28Cとの噛み合い部分は、円筒部49内に配置されている。
【0050】
外周壁44は、円壁42の外周部からZ方向に沿って−Z側へ延びており、円筒状に形成されている。具体的には、外周壁44は、撹拌部材60のトナーボトル50への取り付け位置(雄ネジ部56Eと雌ネジ部62Eとの噛み合い位置)よりも、−Z側(トナーボトル50の−Z側の端部側)へ延びている。
【0051】
そして、外周壁44は、トナーボトル50との間に隙間44Hを有した状態で、トナーボトル50及び撹拌部材60の回転軸周りに、トナーボトル50の一端部側及び撹拌部材60の周囲を覆っている。隙間44Hは、外周壁44の内周面44Aと、トナーボトル50の外周面50Bとの間に、トナーボトル50の周方向の全周において形成されている。
【0052】
内周壁41は、外周壁44の内周側で円壁42からZ方向に沿って−Z側に延びており、円筒状に形成されている。内周壁41の内部空間は、撹拌部材60の空間部63を介して、トナーボトル50の内部空間と通じており、トナーボトル50から排出されたトナーTが流入する流入空間41Rとされている。
【0053】
内周壁41における−Z側の端面41Bと、撹拌部材60の円環状壁61との間には、シール材38が挟まれている。このシール材38は、
図4に示されるように、具体的には、Z方向に見て円環状に形成されている。そして、
図3に示されるように、シール材38が当該端面41Bと当該円環状壁61との間を封止し、この間からのトナーTの漏れを抑制している。なお、シール材38は、一例として、ウレタン等の弾性体で形成されている。
【0054】
内周壁41における底部(−Y側部分)には、流入空間41RのトナーTを−Y側へ向けて外周壁44の外側へ排出するための排出路41Cが形成されている。排出路41Cは、円壁42の底部(−Y側部分)と、該底部の−Z側で該底部と対向する対向壁と41Aと、排出路41CのX側及び−X側に配置された一対の壁41Eと、で囲まれている。
【0055】
外周壁44における排出路41Cの外側(−Y側)には、開閉部としてのシャッター43が開閉可能に設けられている。シャッター43は、二点鎖線で示す閉位置と、実線で示す開位置と、の間をZ方向に沿って移動可能に、外周壁44の外周に取り付けられている。
【0056】
このシャッター43は、バネ等の弾性体の弾性力により押され又は引っ張られて閉位置に位置する。そしてシャッター43は、
図2に示されるように、トナーカートリッジ30KをZ側に移動させる装着動作において、装着部22の凹部26に嵌り、その嵌った状態でさらにトナーカートリッジ30KがZ側へ移動することで、開位置へ移動する。
【0057】
この位置から、さらに、トナーカートリッジ30KをZ側に移動させる装着動作が行われることで、カップリング48がカップリング28Cと噛み合う。カップリング48がカップリング28Cと噛み合うことで、支持部材40が装着部22を介して画像形成装置本体11に位置決めされる。
【0058】
(突起80)
ここで、支持部材40の外周壁44の内周面44Aには、
図5に示されるように、外周壁44の内周面44Aとトナーボトル50の外周面50Bとの間の隙間44Hに突出する突出部の一例としての突起80が複数(具体的には、例えば3つ)形成されている。
【0059】
この突起80は、外周壁44の内周面44Aの周方向に沿って等間隔で配置されている。また、突起80は、当該内周面44Aから径方向の内側へ突出しており、隙間44Hの空間を埋めて隙間44Hを低減している。突起80の先端面80A(径方向の内側の端面)は、トナーボトル50の外周面50Bに沿った円弧面とされている。この先端面80Aは、トナーボトル50の外周面50Bに対して非接触となっている。
【0060】
また、突起80は、
図3に示されるように、支持部材40の軸方向の他方側(−Z側)の端部に配置されている。すなわち、支持部材40において、撹拌部材60のトナーボトル50への取り付け位置よりも−Z側へ延びている外周壁44の延び方向(−Z側)の端部に、突起80が設けられている。
【0061】
(本実施形態に係る作用)
本実施形態では、トナーカートリッジ30Kは、Z側の端部側、すなわち、支持部材40側から画像形成装置本体11の装着部22に対してZ側に移動させて装着部22に装着される(
図2参照)。
【0062】
そして、この装着動作は、例えば、トナーボトル50の−Z側の端部に設けられた把持部57を作業者が把持して行われる。このため、支持部材40が装着部22に載せられた装着初期の状態(
図6に示す状態)において、トナーボトル50の−Z側の端部が、把持部57を介して、例えば下側(−Y側)に押される場合がある。
【0063】
ここで、トナーボトル50と支持部材40との隙間44Hに突出する突起80を有さない構成(第一構成例)では、トナーボトル50の−Z側の端部が下側(−Y側)に押されると、支持部材40に支持された撹拌部材60に対して、トナーボトル50が傾きやすく、撹拌部材60がトナーボトル50から外れやすい。なお、トナーボトル50は、下側だけでなく、トナーボトル50の径方向外側のいずれかの方向(上側や左右側など)に押され得る。
【0064】
これに対して、本実施形態では、隙間44Hに突出する突起80が、支持部材40の外周壁44の内周面44Aに設けられているので、突起80がトナーボトル50に当たることで、支持部材40に対するトナーボトル50の傾きが制限される。このため、第一構成例と比べ、支持部材40に支持された撹拌部材60に対して、トナーボトル50が傾きにくく、撹拌部材60がトナーボトル50から外れることが抑制される。
【0065】
このように、撹拌部材60がトナーボトル50から外れることが抑制されるので、第一構成例と比べ、撹拌部材60がトナーボトル50から外れることによる画像形成装置本体11内のトナーによる汚染が抑制される。
【0066】
また、本実施形態では、突起80は、
図3に示されるように、支持部材40の軸方向の他方側(−Z側)の端部に配置されている。
【0067】
ここで、突起80が支持部材40の軸方向の中間部(−Z側の端部よりもZ側)に突起80が配置された構成(第二構成例)では、トナーボトル50が撹拌部材60に対して傾く支点となる取り付け位置に、近い位置に突起80が配置されることになる。このため、撹拌部材60に対するトナーボトル50の傾きが制限されにくい。
【0068】
これに対して、本実施形態では、突起80は、支持部材40の軸方向の他方側(−Z側)の端部に、すなわち、支持部材40の軸方向において取り付け位置から最も離れた位置に、突起80が配置されている。
【0069】
このため、第二構成例と比べ、支持部材40に支持された撹拌部材60に対して、トナーボトル50が傾きにくく、撹拌部材60がトナーボトル50から外れることが抑制される。
【0070】
さらに、本実施形態では、
図5に示されるように、突起80の先端面80A(径方向の内側の端面)は、トナーボトル50の外周面50Bに沿った円弧面とされている。このため、先端面80Aが平面とされている構成(第三構成例)と比べ、突起80におけるトナーボトル50の外周面50Bの周方向に沿った各部が、トナーボトル50の外周面50Bに接近する。
【0071】
このため、第三構成例と比べ、突起80におけるトナーボトル50の外周面50Bの周方向に沿った各部で、撹拌部材60に対するトナーボトル50の傾きが制限される。
【0072】
(第一変形例)
本実施形態では、突出部の一例としての突起80は、支持部材40の外周壁44の内周面44Aに設けられていたが、これに限られない。突出部の一例としては、
図7に示されるように、トナーボトル50の外周面50Bに複数(具体的には例えば3つ)設けられた突起180であってもよい。
【0073】
この突起180は、トナーボトル50の外周面50Bの周方向に沿って等間隔で配置されている。また、突起180は、トナーボトル50の外周面50Bから径方向の外側へ突出している。突起180の先端面180A(径方向の外側の端面)は、支持部材40の外周壁44の内周面44Aに沿った円弧面とされている。この先端面180Aは、支持部材40の外周壁44の内周面44Aに対して非接触となっている。また、突起180は、例えば、支持部材40の軸方向の他方側(−Z側)の端部に対向する位置に配置されている。
【0074】
このように、トナーボトル50の外周面50B側に設けられた突起180であっても、支持部材40の外周壁44の内周面44Aに設けられた突起80と同様の作用を発揮する。
【0075】
なお、突起80、180は、3つに限られず、4つ以上設けられていてもよい。また、突起80、180は、Z方向に見て円環状とされた突起であってもよい。
【0076】
また、突起80、180の両方が設けられる構成であってもよい。この場合では、一例として、突起80、180は軸方向にずれた位置に配置される。また、例えば、突起80、180の両方が設けられる構成であって、突起80、180がZ方向に見て円環状とされた突起である場合は、突起80、180が対向する構成であってもよい。
【0077】
(第二変形例)
図8に示されるように、突起80に替えて、変化部56Cを超えて胴部56A側(−Z側)へ延長された延長部244が支持部材40に形成された構成であってもよい。延長部244は、外周壁44の−Z側の端部から−Z側に延びた円筒状とされており、外周壁44と一体に形成されている。延長部244の内周面は、トナーボトル50の外周面50Bとの間に隙間を有しており、外周面50Bに対して非接触とされている。
【0078】
この構成によれば、延長部244の内周面が、トナーボトル50の外周面50Bに当たることで、支持部材40に対するトナーボトル50の傾きが制限される。このため、支持部材40が−Z側に延長されていない構成と比べ、支持部材40に支持された撹拌部材60に対して、トナーボトル50が傾きにくく、撹拌部材60がトナーボトル50から外れることが抑制される。
【0079】
なお、延長部244及び、前述の突起80、180は、トナーボトル50又は支持部材40に対して非接触とされていたが、トナーボトル50又は支持部材40に対して滑り接触する構成であってもよい。
【0080】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。