(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1電源部からの電力が第1導電路を介して供給される構成をなし、第2電源部からの電力が第2導電路を介して供給される構成をなし、容量成分が前記第1導電路に電気的に接続され、前記第1電源部と前記容量成分との間に前記第1電源部から前記容量成分側への通電を許容するオン状態と遮断するオフ状態とに切り替わるスイッチ部が設けられた車載用の電源システムにおいて、前記第1導電路に印加された電圧を降圧して前記第2導電路に印加、または前記第2導電路に印加された電圧を昇圧して前記第1導電路に印加する車載用の電源装置であって、
オン信号とオフ信号とが交互に切り替えられる第1制御信号が与えられることに応じてオンオフ動作する駆動用スイッチング素子及び第1インダクタを備え、前記駆動用スイッチング素子のオンオフ動作により前記第1導電路に印加された電圧を降圧して前記第2導電路に印加する第1の電圧変換動作を行う第1電圧変換部と、
前記第2導電路に設けられ、オフ動作時に前記第2導電路における前記第1電圧変換部側への電流の流れ込みを遮断する逆流防止用スイッチング素子と、
前記第2導電路における前記第1電圧変換部と前記逆流防止用スイッチング素子との間に設けられ、前記逆流防止用スイッチング素子に対して直列に設けられる第2インダクタと、
一端が前記第2導電路における前記第2インダクタと前記逆流防止用スイッチング素子との間に電気的に接続され、他端が基準導電路に電気的に接続されるダイオード又はスイッチング素子からなる半導体素子部と、
少なくとも前記駆動用スイッチング素子に対して前記第1制御信号を出力する制御部と、
を備え、
前記逆流防止用スイッチング素子と前記第2インダクタと前記半導体素子部とを備え、前記第2導電路において、自身よりも前記第1電圧変換部側を出力側導電路とし、前記第1電圧変換部側とは反対側を入力側導電路とし、前記入力側導電路に印加された電圧を降圧して出力側導電路に出力電圧を印加する第2の電圧変換動作を行う第2電圧変換部が構成され、
前記逆流防止用スイッチング素子は、複数の半導体スイッチング素子が並列に接続された構成をなし、
前記制御部は、所定のプリチャージ条件の成立に応じて、前記逆流防止用スイッチング素子を構成する複数の前記半導体スイッチング素子のうちの一部の素子にのみオン信号とオフ信号とが交互に切り替わる第2制御信号を与えることで、前記第2電圧変換部に第2の電圧変換動作を行わせる車載用の電源装置。
前記制御部は、前記所定のプリチャージ条件の成立に応じて、前記逆流防止用スイッチング素子を構成する複数の前記半導体スイッチング素子のうちの1つの前記半導体スイッチング素子にのみ前記第2制御信号を与え、前記第2電圧変換部に第2の電圧変換動作を行わせる請求項1又は2に記載の車載用の電源装置。
前記制御部は、前記第2電圧変換部に前記第2の電圧変換動作を行わせる期間に、前記駆動用スイッチング素子をオン状態にする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車載用の電源装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、DCDCコンバータによってプリチャージを行うためには、電圧変換動作を行う主要素となるスイッチング素子をドライバによって駆動しなければならず、そのためにはドライバに対して電力を供給する必要がある。一方、近年では、DCDCコンバータに要求される性能を満たすために、複数のスイッチング素子を並列にして利用したり、コンバータを並列に接続して多相化したりする構成が用いられており、このような並列数の増加等により、ドライバを介してスイッチング素子等に出力される電流(駆動電流)は増加する傾向にある。この結果、ドライバに電力を供給する電源とドライバとの間の経路に介在する抵抗成分やダイオード成分において、より大きな電圧降下が生じやすくなり、電源電圧(ドライバに電力を供給するための電源の電圧)が低下した場合に、ドライバが動作するために必要な大きさの電圧(閾値電圧)を満たせなくなるおそれがある。
【0006】
本発明は上述した課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであり、電源電圧が低下しても、この電源から電力供給を受ける制御部がプリチャージ動作の制御を行えない事態が発生することを抑制し得る車載用の電源装置を実現することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様である車載用の電源装置は、
第1電源部からの電力が第1導電路を介して供給される構成をなし、第2電源部からの電力が第2導電路を介して供給される構成をなし、容量成分が前記第1導電路に電気的に接続され、前記第1電源部と前記容量成分との間に前記第1電源部から前記容量成分側への通電を許容するオン状態と遮断するオフ状態とに切り替わるスイッチ部が設けられた車載用の電源システムにおいて、前記第1導電路に印加された電圧を降圧して第2導電路に印加、または前記第2導電路に印加された電圧を昇圧して前記第1導電路に印加する車載用の電源装置であって、
オン信号とオフ信号とが交互に切り替えられる第1制御信号が与えられることに応じてオンオフ動作する駆動用スイッチング素子及び第1インダクタを備え、前記駆動用スイッチング素子のオンオフ動作により前記第1導電路に印加された電圧を降圧して前記第2導電路に印加する第1の電圧変換動作を行う第1電圧変換部と、
前記第2導電路に設けられ、オフ動作時に前記第2導電路における前記第1電圧変換部側への電流の流れ込みを遮断する逆流防止用スイッチング素子と、
前記第2導電路における前記第1電圧変換部と前記逆流防止用スイッチング素子との間に設けられ、前記逆流防止用スイッチング素子に対して直列に設けられる第2インダクタと、
一端が前記第2導電路における前記第2インダクタと前記逆流防止用スイッチング素子との間に電気的に接続され、他端が基準導電路に電気的に接続されるダイオード又はスイッチング素子からなる半導体素子部と、
少なくとも前記駆動用スイッチング素子に対して前記第1制御信号を出力する制御部と、
を備え、
前記逆流防止用スイッチング素子と前記第2インダクタと前記半導体素子部とを備え、前記第2導電路において、自身よりも前記第1電圧変換部側を出力側導電路とし、前記第1電圧変換部側とは反対側を入力側導電路とし、前記入力側導電路に印加された電圧を降圧して出力側導電路に出力電圧を印加する第2の電圧変換動作を行う第2電圧変換部が構成され、
前記逆流防止用スイッチング素子は、複数の半導体スイッチング素子が並列に接続された構成をなし、
前記制御部は、所定のプリチャージ条件の成立に応じて、前記逆流防止用スイッチング素子を構成する複数の前記半導体スイッチング素子のうちの一部の素子にのみオン信号とオフ信号とが交互に切り替わる第2制御信号を与えることで、前記第2電圧変換部に第2の電圧変換動作を行わせる。
【発明の効果】
【0008】
第1態様の車載用の電源装置は、所定のプリチャージ条件の成立に応じて第2電圧変換部に第2の電圧変換動作を行わせることができるため、少なくともこのように第2の電圧変換動作が行われた後にスイッチ部がオフ状態からオン状態に切り替えられる状況であれば、容量成分の充電がある程度進行した状況でスイッチ部がオフ状態からオン状態に切り替えられることになるため、その切り替え直後に第1電源部から容量成分に流れ込む突入電流を抑えることができる。
しかも、所定のプリチャージ条件の成立に応じて制御部が第2電圧変換部に第2の電圧変換動作を行わせる場合に、逆流防止用スイッチング素子を構成する複数の半導体スイッチング素子のうちの一部の素子にのみ第2制御信号を与える構成であるため、「第2の電圧変換動作に伴って逆流防止用スイッチング素子を駆動するために制御部で必要となる電力」を抑えることができる。ゆえに、制御部に電力を与える電源の電圧が低下しても、制御部がプリチャージ動作の制御(第2の電圧変換動作の制御)を行えない事態は発生しにくくなる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の車載用の電源装置は、第2導電路から制御部への電力供給経路となる複数の第3導電路を備えていてもよい。そして、複数の第3導電路は、第2導電路と制御部との間に並列に接続され、いずれかの第3導電路には、第2導電路側の導電路に印加された電圧を昇圧して制御部側の導電路に出力電圧を印加する電圧生成部が設けられていてもよい。
この構成によれば、第2導電路に印加された電圧が小さい場合であっても、電圧生成部は、第2導電路側の導電路に印加された電圧を昇圧して制御部側の導電路に出力電圧を印加することができる。よって、第2導電路に印加された電圧が小さい場合であっても、制御部の動作に必要な駆動電圧が確保されやすくなる。
【0011】
制御部は、所定のプリチャージ条件の成立に応じて、逆流防止用スイッチング素子を構成する複数の半導体スイッチング素子のうちの1つの半導体スイッチング素子にのみ第2制御信号を与え、第2電圧変換部に第2の電圧変換動作を行わせるようにしてもよい。
この構成によれば、第2の電圧変換動作を行う際に半導体スイッチング素子の駆動数を最小限に抑えることができるため、第2の電圧変換動作の際に消費する電力をより一層小さく抑えることができる。
【0012】
また、本発明の車載用の電源装置において、半導体素子部は、スイッチング素子としてもよい。
この構成によれば、例えば、スイッチング素子をオン状態にすることによって、第2インダクタや第1インダクタの臨界電流より小さな電流が流れた場合に第2インダクタや第1インダクタに生じる逆向きの電流(以降、逆向き電流ともいう)をスイッチング素子に蓄電することなく基準導電路に流すことができる。これにより、第2の電圧変換動作を行う場合、逆流防止用スイッチング素子からの出力に逆向き電流が加わることが防止されるため、逆流防止用スイッチング素子の出力の幅(デューティ)が逆向き電流によって意図せずに変化してしまうことを抑えることができる。
【0013】
また、本発明の車載用の電源装置において、制御部は、第2電圧変換部に第2の電圧変換動作を行わせる期間に、駆動用スイッチング素子をオン状態にする。このようにすれば、第2の電圧変換動作の際に駆動用スイッチング素子で生じる電圧降下をより小さく抑えることができる。
【0014】
例えば、駆動用スイッチング素子としてFETを用い、第2の電圧変換動作の際にFETをオフ状態にするとともにFETのボディダイオードのみを通電経路として第2導電路側から第1導電路側へと電流を流す方法も考えられるが、この方法では、ボディーダイオードでの損失が懸念される。しかし、第2電圧変換部に第2の電圧変換動作を行わせる期間に駆動用スイッチング素子をオン状態にすれば、この損失を確実に低減することができる。
【0015】
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1について説明する。
実施例1の車載用の電源装置1(以下、電源装置1ともいう)は、
図1で示す車載用電源システム100(以下、電源システム100ともいう)の一部をなすものである。電源システム100は、第1電源部90、第2電源部92、第1負荷94、第2負荷96、電源装置1などを備える。電源システム100は、第1電源部90を電力供給源として第1負荷94に電力を供給し得るとともに、イグニッションスイッチオフ時などに放電した第1負荷94の容量成分に、第2電源部92を電力供給源とし電源装置1を介して蓄電(プリチャージ)し得るシステムとして構成されている。
【0016】
第1電源部90は、第1負荷94又は第2負荷96に電力を供給し得る部分であり、例えばリチウムイオン電池等の公知の車載バッテリとして構成されている。第1電源部90は、高電位側の端子が第1導電路10に電気的に接続されており、低電位側の端子が図示しない基準導電路(グラウンド部)に電気的に接続されており、第1導電路10に対して所定の出力電圧を印加する。第1電源部90は、第1導電路10に設けられたスイッチ部98がオフ状態からオン状態に切り替わると、第1導電路10を介して、第1負荷94及び電源装置1に電気的に接続される。
【0017】
第2電源部92は、第1負荷94又は第2負荷96に電力を供給し得る部分であり、例えば鉛バッテリ等の公知の車載バッテリとして構成されている。第2電源部92は、高電位側の端子が第2導電路12に電気的に接続されており、低電位側の端子が図示しないグラウンド部に電気的に接続されており、第2導電路12に対して所定の出力電圧を印加する。第2電源部92は第2導電路12を介して、第2負荷96及び電源装置1に電気的に接続される。
【0018】
第1負荷94は、容量成分を含んでおり、この容量成分が本発明の容量成分の一例に相当する。第1負荷94は、第1導電路10に電気的に接続されており、第1導電路10を介して電源装置1に接続されている。容量成分は、コンデンサなどであってもよく、その他の容量成分であってもよい。
【0019】
第2負荷96は、容量成分を含んでいる。第2負荷96は、第2導電路12に電気的に接続されており、第2導電路12を介して電源装置1に接続されている。
【0020】
電源装置1は、第1導電路10に印加された電圧を降圧して第2導電路12に印加し得るとともに、第2導電路12に印加された電圧を昇圧又は降圧して第1導電路10に印加し得る装置として構成されている。電源装置1は、第1電圧検出部80、第1電流検出部84、第2電圧検出部82、第2電流検出部86、電圧変換装置20、制御部88などを備える。
【0021】
第1電圧検出部80は、例えば公知の電圧検出器として構成されており、第1導電路10の電圧を検出して出力する。具体的には、電源装置1から第1負荷94に出力される電圧を検出して、検出した電圧(出力電圧)を反映した値(例えば、第1導電路10の電圧そのもの、或いは分圧値等)を検出値として出力する。
【0022】
第1電流検出部84は、例えば公知の電流検出器として構成されており、電源装置1から第1負荷94に出力される電流を検出して出力する。具体的には、第1導電路10に介在する抵抗器と差動増幅器とを有し、抵抗器の両端電圧が差動増幅器に入力され、第1導電路10を流れる電流によって抵抗器に生じた電圧降下量が差動増幅器で増幅され、検出値として出力されるようになっている。
【0023】
第2電圧検出部82は、例えば公知の電圧検出器として構成されており、第2導電路12の電圧を検出して出力する。具体的には、電源装置1から第2負荷96に出力される電圧を検出して、検出した電圧(出力電圧)を反映した値(例えば、第2導電路12の電圧そのもの、或いは分圧値等)を検出値として出力する。
【0024】
第2電流検出部86は、例えば公知の電流検出器として構成されており、第2導電路12を流れる電流を検出して出力する。具体的には、第2導電路12に介在する抵抗器と差動増幅器とを有し、抵抗器の両端電圧が差動増幅器に入力され、第2導電路12を流れる電流によって抵抗器に生じた電圧降下量が差動増幅器で増幅され、検出値として出力されるようになっている。
【0025】
電圧変換装置20は、互いに並列に設けられた複数の第1電圧変換部21を有しており、多相型のDCDCコンバータとして構成されている。電圧変換装置20は、一端が第1導電路10に電気的に接続されているとともに、他端が第2導電路12に電気的に接続されており、第1導電路10に印加された電圧を降圧して第2導電路12に印加し得るとともに、第2導電路12に印加された電圧を昇圧して第1導電路10に印加し得る構成をなす。
【0026】
制御部88は、電圧変換装置20の動作を制御する部分であり、主として、制御回路と、第1駆動部50と、第2駆動部32とを備えた構成をなす。制御部88において制御回路は、例えばマイクロコンピュータとして構成されており、CPU等の演算装置、ROM又はRAM等のメモリ、AD変換器等を有している。制御部88には、第1電源部90又は第2電源部92から電力が供給される。
【0027】
制御部88は、第1電圧検出部80、第2電圧検出部82、第1電流検出部84、第2電流検出部86に電気的に接続されており、各検出部の検出値を取得し得る。制御部88は、取得した検出値に基づいてデューティ比を決定する機能、及び決定したデューティ比のPWM信号を生成し出力する機能を有している。制御部88は、PWM信号SG1を生成して、第1電圧変換部21の各々に設けられた第1駆動部50に出力することによって、複数の第1電圧変換部21を個別に制御することができ、これにより第1電圧変換部21(電圧変換装置20)が昇圧又は降圧するように制御し得る。
【0028】
電源装置1は、
図2に示すように、複数の第1電圧変換部21、複数の逆流防止用スイッチング素子24、第2インダクタ26、スイッチング素子28、コンデンサ30、第2駆動部32、信号生成回路34などを備える。
【0029】
複数(全て)の第1電圧変換部21は、互いに並列に設けられている。第1電圧変換部21は、各々、同期整流方式の昇降圧型DCDCコンバータとして構成されており、第1導電路10に印加された電圧を降圧して第2導電路12に印加する第1の電圧変換動作を行い得る。また、第1電圧変換部21は、各々、一端が第1導電路10に電気的に接続されるとともに、他端が第2導電路12に電気的に接続されている。
【0030】
第1電圧変換部21は、各々、ハイサイド側のスイッチング素子40と、ローサイド側のスイッチング素子42と、第1インダクタ44と、を備える。スイッチング素子40は、Nチャネル型のMOSFETとして構成されており、ドレインには第1導電路10が電気的に接続されており、ソースにはスイッチング素子42のドレインと、第1インダクタ44の一端とが接続されている。スイッチング素子40と第1インダクタ44との接続点には、スイッチング素子42のドレインが接続されている。スイッチング素子42のソースは基準導電路に電気的に接続されている。なお、スイッチング素子40が駆動用スイッチング素子の一例に相当する。
【0031】
第1電圧変換部21は、各々、ハイサイド側のコンデンサ46と、ローサイド側のコンデンサ48と、を備える。コンデンサ46の一端は第1導電路10に接続されており、他端は基準導電路に電気的に接続されている。コンデンサ48の一端は第2導電路12に接続されており、第2導電路12を介して、第1インダクタ44の他端及び第2インダクタ26の一端に接続されている。コンデンサ48の他端は基準導電路に電気的に接続されている。
【0032】
複数の第1電圧変換部21にそれぞれ対応して複数の第1駆動部50がそれぞれ設けられている。第1駆動部50は、駆動部の一例に相当し、制御部88で生成されたPWM信号SG1に基づき、スイッチング素子40,42のそれぞれを交互にオンするためのオン信号(PWM信号)をスイッチング素子40,42のゲートに印加する。なお、第1駆動部50がスイッチング素子40,42に出力するPWM信号が、制御信号の一例に相当する。以下では、第1駆動部50がスイッチング素子40,42に出力するPWM信号を制御信号ともいう。
【0033】
複数(全て)の逆流防止用スイッチング素子24は、複数の半導体スイッチング素子24A,24B,24C・・・が並列に接続された構成をなし、全ての半導体スイッチング素子24A,24B,24C・・・のオフ動作時に第2導電路12における第1電圧変換部21側への電流の流れ込みを遮断する機能を有する。具体的には、複数の半導体スイッチング素子24A,24B,24C・・・のそれぞれがNチャネル型のMOSFETとして構成されており、それぞれのドレインが、第2導電路12における第2電源部92側の導電路に電気的に接続され、それぞれのソースが、第2導電路12における第1電圧変換部21側の導電路に電気的に接続されている。
【0034】
第2インダクタ26は、第2導電路12における第1電圧変換部21と逆流防止用スイッチング素子24との間に設けられ、逆流防止用スイッチング素子24に対して直列に設けられている。具体的には、第2インダクタ26は、一端が各第1電圧変換部21の第1インダクタ44とコンデンサ48との接続点に電気的に接続されており、他端が各逆流防止用スイッチング素子24のソース及びスイッチング素子28のドレインに電気的に接続されている。
【0035】
スイッチング素子28は、半導体素子部の一例に相当し、例えばMOSFETとして構成されている。スイッチング素子28は、ドレイン(一端)が第2導電路12における第2インダクタ26と逆流防止用スイッチング素子24との間に電気的に接続され、ソース(他端)が基準導電路に電気的に接続されている。
【0036】
コンデンサ30は、一端が第2導電路12における逆流防止用スイッチング素子24よりも第2電源部92側に接続されており、他端が基準導電路に電気的に接続されている。
【0037】
本構成では、逆流防止用スイッチング素子24、第2インダクタ26、スイッチング素子28(半導体素子部)、によって第2電圧変換部22が構成される。この第2電圧変換部22は、同期整流方式の昇降圧型DCDCコンバータを構成し、第2導電路12において自身よりも第1電圧変換部21側を出力側導電路12Bとし、第1電圧変換部21側とは反対側を入力側導電路12Aとし、入力側導電路12Aに印加された電圧を降圧して出力側導電路12Bに出力電圧を印加する第2の電圧変換動作を行い得る。
【0038】
第2駆動部32は、制御部88で生成されたPWM信号SG2に基づき、逆流防止用スイッチング素子24及びスイッチング素子28のそれぞれを交互にオンするためのオン信号(PWM信号)を逆流防止用スイッチング素子24及びスイッチング素子28のゲートに印加する。なお、第2駆動部32が逆流防止用スイッチング素子24に出力するPWM信号が、第2制御信号の一例に相当する。以下では、第2駆動部32が逆流防止用スイッチング素子24に出力するPWM信号を制御信号ともいう。
【0039】
また、複数の逆流防止用スイッチング素子24のうち、一部(本実施例1では1つ)の逆流防止用スイッチング素子24Aのゲートには、第2駆動部32からの制御信号が直接与えられ、他の逆流防止用スイッチング素子24Bには、第2駆動部32からの制御信号が信号生成回路34を介して与えられる。
【0040】
信号生成回路34は、第2駆動部32と、逆流防止用スイッチング素子24Bのゲートとの間に設けられている。信号生成回路34は、制御部88から出力された遮断指示信号SG3に基づき、第2駆動部32から逆流防止用スイッチング素子24Bに出力される制御信号を遮断する。
【0041】
第2導電路12と第1駆動部50及び第2駆動部32との間には、第3導電路60が設けられている。第3導電路60は、一部が並列となるように構成されており、並列に構成された一方の導電路にはダイオード62が設けられ、他方の導電路にはダイオード64及び電圧生成部66が設けられている。ダイオード62は、アノードが第2導電路12に接続され、カソードが第1駆動部50及び第2駆動部32に接続されている。電圧生成部66は、ダイオード64に直列に接続されており、ダイオード64の第2電源部92側に設けられている。ダイオード64は、アノードが電圧生成部66に接続されており、カソードが第1駆動部50及び第2駆動部32に接続されている。電圧生成部66は、例えば昇圧回路として構成されており、制御部88からの昇圧指示信号SG4に基づき、第2導電路12側から入力された電圧を昇圧して第1駆動部50及び第2駆動部32側に出力し得る。
【0042】
次に電源装置1の動作について説明する。
電源装置1は、第1負荷94に第1電源部90からの電力を供給すべくスイッチ部98をオフ状態からオン状態に切り替える場合、第1負荷94に存在する容量成分に急激に大電流が流れ込まないように、第2電源部92の電力を用いて第1負荷94の容量成分を事前に充電する動作(プリチャージ)を行い得る。
【0043】
制御部88は、
図3で示すプリチャージ制御を繰り返し実行するようになっており、
図3のプリチャージ制御の開始に伴い、所定のプリチャージ条件が成立したか否かを判断する。プリチャージ条件は、例えば「スイッチ部98(例えばイグニッションスイッチ)がオフ状態からオン状態に切り替わったこと」であってもよく、これ以外の所定条件であってもよい。
【0044】
制御部88は、ステップS1においてプリチャージ条件が成立したと判定した場合、ステップS2にて、第2電圧変換部22に第2の電圧変換動作を開始させる。第2の電圧変換動作は、第2電圧変換部22が、外部から与えられる制御信号に応じて第2導電路12の入力側導電路12Aに印加された電圧を降圧して出力側導電路12Bに印加する動作である。具体的には、以下のようにして実現される。
【0045】
制御部88は、ステップS2で第2の電圧変換動作を開始した後、ステップS3にて切替条件が成立したか否かを判定する。具体的には、制御部88は、ステップS3において、第1電圧検出部80の検出値に基づき、第1導電路10の電圧が所定閾値以上であるか否かを判定し、第1導電路10の電圧が所定閾値未満であれば、ステップS3でNoに進み、第1導電路10の電圧が所定閾値以上であれば、ステップS3でYesに進み、ステップS4において、第2の電圧変換動作から第3の電圧変換動作に切り替える。
【0046】
また、制御部88は、第1電圧検出部80又は第1電流検出部84の検出値に基づき、デューティ比を決定し、決定したデューティ比のPWM信号SG2を生成する。そして、このPWM信号SG2を第2駆動部32に出力する。このPWM信号SG2を入力した第2駆動部32は、PWM信号SG2のデューティ比の制御信号を逆流防止用スイッチング素子24のうちの1つのスイッチング素子24Aに出力し、この制御信号に対して相補的なPWM信号をスイッチング素子28に出力する。つまり、スイッチング素子24Aをオン動作させているときにスイッチング素子28をオフ動作させ、スイッチング素子24をオフ動作させているときにスイッチング素子28をオン動作させる同期整流方式の降圧動作を、デッドタイムを設定しつつ実行する。第2駆動部32からの制御信号は、信号生成回路34にも入力される。信号生成回路34は、信号SG3が遮断指示信号である場合に、スイッチング素子24B,24Cに対してオフ信号を出力し、このとき、スイッチング素子24B,24Cはオフ状態となる。また、信号生成回路34は、信号SG3が許可信号である場合、第2駆動部32からスイッチング素子24Aのゲートに出力される信号と同一の信号をスイッチング素子24B,24Cに出力する。制御部88は、第2電圧変換部22に第2の電圧変換動作を行わせている間(スイッチング素子24Aのゲートに制御信号を出力している間)は、信号生成回路34に入力する信号SG3を遮断指示信号とするため、第2電圧変換部22に第2の電圧変換動作を行わせている間は、スイッチング素子24B,24Cがオフ状態で維持される。つまり、第2電圧変換部22に第2の電圧変換動作を行わせている間は、第2駆動部32が出力した制御信号は、スイッチング素子24Aのみに出力され、スイッチング素子24B,24Cはオフ状態で維持されるため、スイッチング素子24Aのみがオンオフ動作する。
【0047】
このように、第2駆動部32からスイッチング素子24Aに対してPWM信号(制御信号)が与えられることにより、第2電圧変換部22は、入力側導電路12Aに印加された電圧を降圧して出力側導電路12Bに印加するように第2の電圧変換動作を行う。この第2の電圧変換動作では、第1導電路10に印加される電圧を第2電源部92の満充電時の出力電圧よりも低い所望の目標電圧に近づけるようにデューティを算出するフィードバック演算が繰り返され、第1導電路10に印加される電圧を所望の目標電圧に近づけるように制御がなされる。このように第2の電圧変換動作が行われている間は、第1負荷94の容量成分に充電がなされる。
【0048】
制御部88は、ステップS3において所定の切替条件が成立したと判定した場合、即ち、第1導電路10の電圧が所定閾値以上であると判定した場合、ステップS4において、第2電圧変換部22による第2の電圧変換動作を終了させ、第1電圧変換部21による第3の電圧変換動作を開始させる。第3の電圧変換動作は、第1駆動部50からスイッチング素子40,42に対してPWM信号SG1に基づくオン信号を交互に与えることによって電圧変換装置20において同期整流方式の昇圧動作を行い、第2導電路12に印加された電圧を昇圧して第1導電路10に印加する動作である。
【0049】
制御部88は、この第3の電圧変換動作中には、信号生成回路34に対する遮断指示信号SG3の出力を停止し、第2駆動部32にオン信号を出力する。このオン信号を入力した第2駆動部32は、逆流防止用スイッチング素子24を構成する全てのスイッチング素子24A,24B,24C・・・にオン信号を出力するとともに、スイッチング素子28にオフ信号を出力する。従って、第3の電圧変換動作中は、逆流防止用スイッチング素子24を構成する全てのスイッチング素子24A,24B,24C・・・がオン状態で維持され、スイッチング素子28がオフ状態で維持される。
【0050】
制御部88は、第1電圧検出部80又は第1電流検出部84の検出値に基づき、デューティ比を決定し、決定したデューティ比のPWM信号SG1を生成する。具体的には、第1導電路10に印加される電圧を第2電源部92の満充電時の出力電圧よりも高い所望の目標電圧に近づけるようにデューティを算出するフィードバック演算を繰り返し、第1導電路10に印加される電圧を所望の目標電圧に近づけるように制御を行う。制御部88は、このように生成したPWM信号SG1を、複数の第1電圧変換部21のうち1つの第1電圧変換部21に対応する第1駆動部50にのみ出力する。このPWM信号SG1を入力した第1駆動部50は、PWM信号SG1のデューティ比の制御信号をスイッチング素子42に出力するとともに、この制御信号(PWM信号SG1)に対して相補的な制御信号をスイッチング素子40に出力する。つまり、スイッチング素子42をオン動作させているときにスイッチング素子40をオフ動作させ、スイッチング素子42をオフ動作させているときにスイッチング素子40をオン動作させる同期整流方式の制御を、デッドタイムを設定した形で実行する。なお、制御部88は、複数の第1電圧変換部21のうち他の第1電圧変換部21の第1駆動部50にはオフ信号を出力する。このオフ信号が入力される第1駆動部50は、対応するスイッチング素子40,42をオフ状態で維持する。
【0051】
このようにして、第2導電路12に印加された電圧を昇圧して第1導電路10に印加する第3の電圧変換動作が行われる。この第3の電圧変換動作では、第2の電圧変換動作で電荷が蓄積された第1負荷94の容量成分に対して、更に電荷を蓄積させることができ、容量成分の充電電圧をより高めることができる。
【0052】
制御部88は、ステップS4にて第3の電圧変換動作を開始した後、ステップS5にて、所定のプリチャージ終了条件が成立したか否かを判定する。所定のプリチャージ終了条件は、例えば、「第1導電路10の電圧が所定電圧を超えたこと」などである。
【0053】
制御部88は、ステップS5においてプリチャージ終了条件が成立していないと判定した場合、プリチャージ終了条件が成立するまでステップS5を繰り返す。この間、第1負荷94の容量成分の充電が進行する。制御部88は、ステップS5においてプリチャージ終了条件が成立したと判定した場合、ステップS6にて第3の電圧変換動作を終了する。即ち、PWM信号SG1、PWM信号SG2、遮断指示信号SG3、及び昇圧指示信号SG4の出力を停止する。これにより第1負荷94へのプリチャージが完了する。
【0054】
制御部88は、ステップS6にて第3の電圧変換動作を終了させた後、例えば、スイッチ部98をオフ状態からオン状態に切り替える。こうすることで、第1負荷94の容量成分をある程度充電した状態で、スイッチ部98をオン状態に切り替えることができるため、第1負荷94の容量成分に大電流が流れ込むような事態が生じにくくなる。なお、ステップS6に応じてスイッチ部98をオン状態に切り替えた後には、電圧変換装置20に上述の降圧動作を行わせ、第1導電路10に印加された電圧を降圧して第2導電路に所望の出力電圧を印加するように機能すればよい。
【0055】
なお、本構成では、制御部88は、第1の電圧変換動作中、又は第2の電圧変換動作中、又は第3の電圧変換動作中に、電圧生成部66に対して昇圧指示信号SG4を出力し、電圧生成部66は、この昇圧指示信号SG4が与えられている期間に、入力電圧(第2導電路12に印加された電圧)を昇圧させてダイオード64のアノード側に出力する。なお、制御部88は、第1の電圧変換動作中、第2の電圧変換動作中、第3の電圧変換動作中のいずれか又は全ての期間に昇圧指示信号SG4を出力してもよく、第2導電路12に印加された電圧が所定値以下の場合にのみ昇圧指示信号SG4を出力してもよい。
【0056】
次に電源装置1の効果について例示する。
上述した電源装置1は、逆流防止用スイッチング素子24と第2インダクタ26とスイッチング素子28(半導体素子部)とを備えた形で第2電圧変換部22が構成され、この第2電圧変換部22は、第2導電路12において、自身よりも第1電圧変換部21側を出力側導電路12Bとし、第1電圧変換部21側とは反対側を入力側導電路12Aとし、入力側導電路12Aに印加された電圧を降圧して出力側導電路12Bに出力電圧を印加する第2の電圧変換動作を行う。更に、逆流防止用スイッチング素子24は、複数の半導体スイッチング素子24A,24B,24C・・・が並列に接続された構成をなしており、制御部88は、所定のプリチャージ条件の成立に応じて、逆流防止用スイッチング素子24を構成する複数の半導体スイッチング素子24A,24B,24C・・・のうちの一部の素子にのみオン信号とオフ信号とが交互に切り替わる第2制御信号を与えることで、第2電圧変換部22に第2の電圧変換動作を行わせる。
【0057】
このように、電源装置1は、所定のプリチャージ条件の成立に応じて第2電圧変換部22に第2の電圧変換動作を行わせることができるため、少なくともこのように第2の電圧変換動作が行われた後にスイッチ部98がオフ状態からオン状態に切り替えられる状況であれば、容量成分の充電がある程度進行した状況でスイッチ部98がオフ状態からオン状態に切り替えられることになるため、その切り替え直後に第1電源部90から容量成分に流れ込む突入電流を抑えることができる。
【0058】
しかも、所定のプリチャージ条件の成立に応じて制御部88が第2電圧変換部22に第2の電圧変換動作を行わせる場合に、逆流防止用スイッチング素子24を構成する複数の半導体スイッチング素子24A,24B,24C・・・のうちの一部の素子にのみ第2制御信号を与える構成であるため、「第2の電圧変換動作に伴って逆流防止用スイッチング素子24を駆動するために制御部88で必要となる電力」を抑えることができる。ゆえに、制御部88に電力を与える電源の電圧が低下しても、制御部88がプリチャージ動作の制御(第2の電圧変換動作の制御)を行えない事態は発生しにくくなる。
【0059】
更に、電源装置1は、第2導電路12から制御部88への電力供給経路となる複数の第3導電路60を備える。そして、複数の第3導電路60は、第2導電路12と制御部88との間に並列に接続され、いずれかの第3導電路60には、第2導電路12側の導電路に印加された電圧を昇圧して制御部88側の導電路に出力電圧を印加する電圧生成部66が設けられている。この構成によれば、第2導電路12に印加された電圧が小さい場合であっても、電圧生成部66は、第2導電路12側の導電路に印加された電圧を昇圧して制御部88側の導電路に出力電圧を印加することができる。よって、第2導電路12に印加された電圧が小さい場合であっても、制御部88の動作に必要な駆動電圧が確保されやすくなる。
【0060】
更に、制御部88は、所定のプリチャージ条件の成立に応じて、逆流防止用スイッチング素子24を構成する複数の半導体スイッチング素子24A,24B,24C・・・のうちの1つの半導体スイッチング素子にのみ第2制御信号を与え、第2電圧変換部22に第2の電圧変換動作を行わせる。この構成によれば、第2の電圧変換動作を行う際に半導体スイッチング素子の駆動数を最小限に抑えることができるため、第2の電圧変換動作の際に消費する電力をより一層小さく抑えることができる。
【0061】
さらに、電源装置1では、半導体素子部をスイッチング素子28としている。このため、例えば、スイッチング素子28をオン状態にすることによって、第2インダクタ26や第1インダクタ44の臨界電流より小さな電流が流れた場合に第2インダクタ26や第1インダクタ44に生じる逆向きの電流(以降、逆向き電流ともいう)をスイッチング素子28に蓄電することなく基準導電路に流すことができる。これにより、第2の電圧変換動作を行う場合、逆流防止用スイッチング素子24からの出力に逆向き電流が加わることが防止されるため、逆流防止用スイッチング素子24の出力の幅(デューティ)が逆向き電流によって意図せずに変化してしまうことを抑えることができる。
【0062】
更に、制御部88は、第2電圧変換部22に第2の電圧変換動作を行わせる期間に、駆動用スイッチング素子40をオン状態にする。このようにすれば、第2の電圧変換動作の際に駆動用スイッチング素子40で生じる電圧降下をより小さく抑えることができる。
【0063】
例えば、
図2のように、スイッチング素子40としてFETを用い、第2の電圧変換動作の際にスイッチング素子40(FET)をオフ状態にするとともにFETのボディダイオードのみを通電経路として第2導電路12側から第1導電路10側へと電流を流すようにすると、このボディーダイオードでの損失が懸念されるが、第2電圧変換部22に第2の電圧変換動作を行わせる期間に駆動用スイッチング素子40をオン状態にすれば、この損失を確実に低減することができる。なお、第2の電圧変換動作中は、スイッチング素子42についてはオフ状態で維持すればよい。
【0064】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0065】
実施例1では、第2の電圧変換動作において複数の逆流防止用スイッチング素子24のうち1つにのみ制御信号を出力するようにしたが、一部であれば2つ以上の逆流防止用スイッチング素子24に制御信号を出力するようにしてもよい。
【0066】
実施例1では、第1電源部90(第1負荷94)側を高電圧側とし第2電源部92(第2負荷96)側を低電圧側としたが、第1電源部90(第1負荷94)側を低電圧側とし第2電源部92(第2負荷96)側を高電圧側としてもよい。即ち、低電圧側の容量成分にプリチャージする構成に適用することもできる。
【0067】
実施例1では、第3導電路60において、電圧生成部66を設けるようにしたが、電圧生成部66を設けなくてもよい。
【0068】
実施例1では、第3の電圧変換動作において複数の第1電圧変換部21のうち1つの第1電圧変換部21のスイッチング素子40にのみ制御信号を出力するようにしたが、一部の第1電圧変換部21のスイッチング素子40であれば、2つ以上の第1電圧変換部21のスイッチング素子40に制御信号を出力するようにしてもよい。
【0069】
実施例1では、半導体素子部をスイッチング素子としたが、ダイオードとしてもよい。ダイオードとする場合、アノードを基準導電路に電気的に接続し、カソードを第2導電路12における第2インダクタ26と逆流防止用スイッチング素子24との間に電気的に接続し、第2電圧変換部22をダイオード方式のDCDCコンバータとして機能させればよい。