【文献】
Thomas Strele,Power Management for Fuel Cell and Battery Hybrid Unmanned Aerial Vehicle Applications,Master of Science,米国,ARIZONA STATE UNIVERSITY,2016年12月 1日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記飛行体が起動段階にある時は、前記燃料電池が前記飛行体に電流を供給せず、前記二次電池が前記第2の出力電流を前記飛行体に供給する、請求項1に記載の電力供給装置。
前記燃料電池によって供給された前記第1の出力端電圧が前記出力電圧設定値より低くない場合、前記二次電池は電流を前記飛行体に供給しない、請求項1または2に記載の電力供給装置。
前記燃料電池の出力端における前記第1の出力端電圧が前記二次電池の出力端における第2の出力端電圧よりも高い場合、前記燃料電池は前記二次電池を充電する、請求項1から3のいずれか一項に記載の電力供給装置。
前記燃料電池の前記第1の出力端電圧が前記出力電圧設定値以下になると、前記二次電池が前記第2の出力電流を供給し、同時に前記燃料電池が前記飛行体に前記第1の出力電流を供給する、請求項1から6のいずれか一項に記載の電力供給装置。
前記二次電池の蓄電量が第1の所定電量より低い場合、前記第1の変圧器の前記出力電圧設定値を引き下げ、前記二次電池の蓄電量が第2の所定電量より高い場合、前記第2の変圧器の前記入力電圧設定値を引き上げ、前記第2の所定電量は前記第1の所定電量よりも高い、請求項8に記載の電力供給装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の上記および他の態様をより良く理解するために、以下に実施形態が挙げられて、図面と合わせて、詳細に以下のように説明する。
【0012】
図1A〜
図1Cを参照して、
図1Aは本開示の実施形態に係る飛行ツール1の機能ブロック図であり、
図1Bは
図1Aの飛行ツール1が飛行している時の時間と所要仕事率との関係を示す図であり、
図1Cは、
図1Aの燃料電池110の特性を示すグラフである。飛行ツール1は、電力供給装置100と飛行体10とを含む。電力供給装置100は、飛行体10に配置され、飛行体10に電力を供給する。飛行体10は、例えば、ドローンであってよいが、乗客または貨物を運ぶための乗り物であってもよい。
【0013】
図1Aに示すように、電力供給装置100は、燃料電池110、ダイオード115、二次電池120、第1の変圧器130、制御部140、第1のスイッチR1、および第2スイッチR2を含む。第1の変圧器130は、二次電池120および飛行体10に結合される。燃料電池110は、飛行体10に結合され、第1の出力電流I
1を飛行体10に提供することができる。飛行体10は、平均所要仕事率値P
avを有する。平均所要仕事率値P
avは、飛行体10の飛行モードによって決められ、本開示はこれを限定しない。第1の変圧器130は、出力電圧設定値V
S1を有する。第1の変圧器130は、燃料電池110の出力端110aにおける第1の出力端電圧V
aが出力電圧設定値V
S1よりも低いときに、二次電池120の第2の出力電流I
2を飛行体10に供給する。
【0014】
図1Aに示すように、第1のスイッチR1および第2のスイッチR2は、二次電池120の出力端120aおよび燃料電池110の出力端110aとの間に(例えば、並列に)電気的に結合される。制御部140は、第1のスイッチR1と第2スイッチR2を同時にオンまたはオフに制御することにより、燃料電池110が二次電池120を充電するかどうかを制御することができる。制御部140は、第1の出力端電圧V
aおよび第2の出力端電圧V
bを検出するように、燃料電池110の出力端110aおよび二次電池120の出力端120aに電気的に接合される。制御部140は、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aおよび二次電池120の第2の出力端電圧V
bの大きさを判断することができる。燃料電池110の第1の出力電圧V
aが二次電池120の出力端120aにおける第2の出力端電圧V
b以上である場合、制御部140は、第1のスイッチR1と第2スイッチR2を同時にオンに制御して、燃料電池110に二次電池120を充電させることができる。燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが二次電池120の第2の出力端電圧V
bよりも低い場合、制御部140は、第1のスイッチR1と第2のスイッチR2を同時にオフに制御して、燃料電池110が二次電池120を充電できないようにすることができる。
【0015】
加えて、ダイオード115は、二次電池120の電流が燃料電池110に逆流することを阻止するように、燃料電池110と第1の変圧器130との間に結合される。
【0016】
燃料電池110の動作(稼働)電圧は、例えば、出力電圧設定値V
S1(すなわち、動作下限電圧)と動作上限電圧V
F,a(
図2Aに示される)との間にある。実施形態では、燃料電池110は、例えば、それぞれ0.608ボルト(V)〜0.692Vの間にある動作電圧を有する複数の燃料電池セル(例えば、プロトン交換膜)を直列に接続することによって形成される。72個の燃料電池セルを直列に接続することによって形成された燃料電池110を例とする場合、燃料電池110は、43.8V(例えば、出力電圧設定値V
S1)〜49.8V(例えば、動作上限電圧V
F,a)の間にある動作電圧を提供することができる。
【0017】
二次電池120は、例えばリチウム電池である。その動作電圧は、動作下限電圧V
L,c(
図2Aに示される)と動作上限電圧V
L,a(
図2Aに示される)との間にある。実施形態では、二次電池120は、例えば、複数の二次電池セル(リチウムニッケルマンガンコバルト(NMC)セルなど)を直列に接続することによって形成される。各二次電池セルの動作電圧は3.65V〜4.15Vの間にある。12個の二次電池セルを直列に接続することによって形成された二次電池120を例とする場合、二次電池120は、43.8V(例えば、動作下限電圧V
L,c)〜49.8V(例えば、動作上限電圧V
L,a)を提供することができる。
【0018】
実施形態では、二次電池120の動作上限電圧V
L,aと燃料電池110の動作上限電圧V
F,aが実質的に等しく、二次電池120の動作下限電圧V
L,cと燃料電池110の出力電圧設定値V
S1(例えば、動作下限電圧)が実質的に等しい。別の実施形態では、二次電池120の動作上限電圧V
L,aと燃料電池110の動作上限電圧V
F,aが異なり、二次電池120の動作下限電圧V
L,cと燃料電池110の出力電圧設定値V
S1が異なる。
【0019】
第1の変圧器130は、燃料電池110と飛行体10との間の接続線にあるノードcのノード電圧Vcを検出することができる。燃料電池110の出力端110aとノードcとの間の電圧損失が無視できるため、第1の変圧器130により検出されたノード電圧V
cは、燃料電池110の出力端110aにおける第1の出力端電圧V
aと実質的に等しい。言い換えれば、第1の変圧器130により検出されたノード電圧V
cが出力電圧設定値V
S1より低い場合、すなわち燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが出力電圧設定値V
S1より低いことに相当する場合、第1の変圧器130は、二次電池120の第2の出力電流I
2を飛行体10に供給する。なお、第1の変圧器130は例えば降圧器である。そうすると、二次電池120の第2の出力端電圧V
bが出力電圧設定値V
S1よりも高い場合、第1の変圧器130は、二次電池120の第2の出力端電圧V
bを出力電圧設定値V
S1まで降圧することができる。実施形態では、第1の変圧器130は、例えば、直流から直流(DC/DC)タイプの変圧器である。
【0020】
一般に、第1の変圧器130の効率は100%未満であるため、第2の出力電流I
2が第1の変圧器130を通過した後に、電力損失は必ず引き起こされる。二次電池120は、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが出力電圧設定値V
S1より低い場合には第1の変圧器130を介して第2の出力電流I
2を飛行体10に供給するが、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが出力電圧設定値V
S1以上である場合には飛行体10に電流を供給しない。これによって、第1の変圧器130を通る電流の損失量が減るとともに、二次電池120の電力消費も減ることができる。
【0021】
図1Bに示すように、曲線C1は、飛行体10の動作(例えば、離陸過程、空中での飛行過程、降下過程)の時間と仕事率との関係を表す曲線である。そのうち、P
avは平均所要仕事率値を表し、P
Uは最高所要仕事率値を表す。飛行体10が動作している期間Tの間、平均所要仕事率値P
avは燃料電池110によって提供されるが、平均所要仕事率値P
avと最高所要仕事率値P
Uとの間の瞬時電力需要は二次電池120によって提供される。言い換えれば、二次電池120は、飛行体10に必要な瞬間的な高電力を補完する(飛行体が旋回するときや突風に抵抗するときなどに所要の高電力の場合)。曲線C1によれば、仕事率(仕事/単位時間)の観点から、燃料電池110によって提供される仕事率は、電力供給装置100によって提供される総電力の約70%を占めるが、二次電池120によって提供される仕事率は、僅かに電力供給装置100によって提供される総電力の約30%を占める。一実施形態では、飛行体10が動作している期間Tは、例えば、500秒である。動作中に電力供給装置100によって提供される総電力は約2300ワット(W)であり、そのうち、燃料電池110によって提供される電力が約1600Wであるが、二次電池120によって提供される電力が約700Wである。
【0022】
本実施形態では、エネルギー(仕事、すなわち曲線C1より下の積分面積)の観点から、燃料電池110によって提供される仕事は、電力供給装置100によって提供される総仕事の約93.75%を占めるが、二次電池120によって提供される仕事は、電力供給装置100によって提供される総仕事の約6.25%を占める。一実施形態では、飛行体10の動作期間における総仕事は約320Whであり、そのうち、燃料電池110によって提供される仕事が約300Whであるが、二次電池120によって提供される仕事が約20Whである。例えば、第1の変圧器130の効率が95%である場合、二次電池120によって提供される仕事は、第1の変圧器130によって消費された後、19Wh(20Wh×0.95)に減少する。燃料電池110によって提供される仕事は、第1の変圧器130を通過しないため、消費されないと見なされることができる(効率100%と見なされる)、つまり、燃料電池110によって飛行体10に提供される仕事は、概ね300Whと見なされることができる。そのように、電力供給装置100全体の観点から、全体の電力伝送効率は99.7%と高い(計算式:(300×100%+20×95%)/320=99.7%)。
【0023】
要するに、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが出力電圧設定値V
S1以下である場合のみ、二次電池120が飛行体10に第2の出力電流I
2を供給し、同時に燃料電池110が第1の出力電流I
1を飛行体10に供給する。一方、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが出力電圧設定値V
S1以上である場合は、二次電池120が飛行体10に電流を供給しない(第1の変圧器130に流れることによる電流の損失が発生しない)ため、電力供給装置100の全体的な電力伝送効率が向上する。
【0024】
本実施形態では、基本負荷率が高い場合に適用される。例えば、基本負荷率が50%より高い場合、燃料電池110は、エネルギー密度が高いという利点があるため、主電源として基本負荷の電力供給需要を提供するように使用されることができる。しかしながら、燃料電池110は、電力を瞬時にプルアップして供給できないという欠点があるため、負荷需要が瞬時に増加すると、仕事率密度の高い二次電池120により追加の電力需要が提供される。
【0025】
以下、出力電圧設定値V
S1の決定方法について説明する。
【0026】
図1Cは、燃料電池110の特性曲線を示し、電流と電圧との関係(例えば、電圧曲線により示されるもの)および仕事率曲線を含む。図に示すように、出力電圧設定値V
S1は、特性曲線における電圧曲線の1点値である。出力電圧設定値V
S1は、例えば、燃料電池110の特性曲線の最大仕事率値P
maxと飛行体10の平均所要仕事率値P
avとの間の範囲ΔP以内に対応する電圧値である。燃料電池の出力仕事率P
S1が飛行体10の平均所要仕事率値P
avよりも大きい場合、飛行体10の飛行仕事率需要が特定の時点で平均所要仕事率値P
avよりも低い時、燃料電池110は、飛行需要を供給する以外、余剰電力を残して二次電池120に再充電し、飛行体10の電力需要が燃料電池出力電力P
S1よりも大きい時の二次電池120の電力消費を補足することができる。これによって、その後の飛行時間において、飛行体10の瞬間的な仕事率需要が再度、燃料電池の出力仕事率P
S1よりも大きくなる場合、二次電池120は、十分な蓄電量を持ち、燃料電池110に足りない仕事率を提供する。
【0027】
図1Cに示すように、垂直線L1は最大仕事率値P
maxを通る垂直線である。この動作は燃料電池の出力電圧V
Pおよび出力電流I
Pに対応する。出力電圧設定値V
S1が右側へ垂直線L1に近づくほど、燃料電池110の消費量が大きくなり、効率が低下する。平均所要仕事率値P
avにあるとき、燃料電池110の出力電圧はV
Qであり、出力電流はI
Qであり、上記出力電圧設定値V
S1は電圧V
Pと電圧V
Qとの間にある。出力電圧設定値V
S1が左側へ垂直線L1から離れるほど、出力電圧が高くなり、燃料電池の効率が高くなるが、出力電流が低くなり、出力仕事率P
S1も低くなる。この特徴では、燃料電池110が飛行体10の仕事率要求を提供した後に残った二次電池120を再充電できる電力が少なくなり、二次電池120が飛行体10に電力を供給した後、二次電池120の電力を所望の安全レベルまで補足するには、より長い時間がかかってしまう。二次電池120が飛行期間における環境および状況の変化に対処できるように、飛行体10の高仕事率需要(例えば、連続上昇または加速飛行)を継続的に供給するために、一定のマージンを維持しなければならない必要性を鑑みて、燃料電池110の出力仕事率P
S1が小さいほど、電力貯蔵が遅くなるので、燃料電池110がより長い時間で二次電池120を所望の安全レベルに再充電できるように、より大きい二次電池120を使用する他はない。
【0028】
図2A〜
図2Fを参照して、
図1Aに示す飛行体10の飛行中における電力供給装置100の電力供給モードが示される。図に示す横軸は、二次電池120の電圧状態を表し、縦軸は、燃料電池110の電圧状態を表す。燃料電池110の第1の出力端電圧V
aの変化を太い破線で示し、二次電池120の第2の出力端電圧V
bの変化を太い実線で示す。
【0029】
図2Aに示すように、飛行体10が離陸していないとき、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aは点Aの初期状態にあり、二次電池120の第2の出力端電圧V
bは点Aにある。初期状態では、燃料電池110がまだ起動されていないため、燃料電池110aの第1の出力端電圧V
aはゼロである。図に示すように、二次電池120の初期電圧はV
L,aである。そのうち、初期電圧V
L,aは、例えば、二次電池120の全電圧または全電圧の90%以上である。
【0030】
図2Aに示すように、起動段階(1)では、飛行体10が動作を開始し、二次電池120が第2の出力電流I
2を飛行体10に供給し、飛行体10の初期動作(ブレードの回転を開始するなど)に必要な電力(負荷)を提供する。これは、二次電池120の第2の出力端電圧V
bの低下(蓄電(SOC)の低下)を起こす。例えば、状態点Aにおける電圧V
L,aから状態点Bにおける電圧V
L,bまで低下する。起動段階(1)では、燃料電池110が動作を開始するため、その第1の出力端電圧V
aが上昇し続け、例えば、状態点Aの初期ゼロ付近における電圧が状態点Bにおける電圧V
S1まで上昇する。しかし、燃料電池110の第1の出力端電圧V
a(初期動作電圧)が第1の変圧器130のノード電圧(出力電圧)V
cより低い時、ダイオード115は逆バイアス状態にある。そのため、第1の出力電流I
1はダイオード115を通過不能となる(飛行体10に供給されることができない)。すなわち、起動段階(1)では、飛行体10に必要な電力は、二次電池120によってしか供給されない。
【0031】
図2Bに示すように、二次電池120の非給電段階(2)では、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが出力電圧設定値V
S1(状態点Bに対応)を超えるまで上昇し続けると、第1の変圧器130は、飛行体10への第2の出力電流I
2の供給を停止することで、二次電池120から飛行体10への電流出力を停止し、第1の変圧器130を通過することによって引き起こされる電流消費を回避する。二次電池120の非給電段階(2)では、二次電池120の第2の出力端電圧V
bは状態点Bにおける電圧V
L,bに維持され、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aは飛行体10に必要な電力の高低変化(例えば、二次電池の非給電段階(2)で示される上向きと下向きの矢印の変化)によって変化することができる。
【0032】
例えば、
図2Bの二次電池の非給電段階(2)における上向き矢印によって示されるように、飛行体10に必要な電力が大きくない(例えば、まだ暖機している)ので、燃料電池110によって発生された電力は、飛行体10に必要な電力を提供することに加えて、それ自身の第1の出力端電圧V
aが上昇することを維持することも可能である。
図2Bの二次電池の非給電段階(2)における下向き矢印によって示されるように、飛行体10に必要な電力が増加すると(例えば、離陸準備の時、ブレードが急速に回転する)、燃料電池110によって飛行体10に提供される第1の出力電流I
1が増加し、これにより燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが低下する。
【0033】
図2Cの二次電池の補助電力供給段階(3)に示すように、飛行体10に必要な電力が増加するため(例えば、旋回または突風に抵抗するために空中で大きな瞬間的な電力が必要となるなど)、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aは、出力電圧設定値V
S1まで低下する。このとき、燃料電池110の電力供給が飛行体10の使用に足りないため、二次電池120によって発生された第2の出力電流I
2は、燃料電池110の電力供給不足を補足するために、第1の変圧器130を介して飛行体10に供給される。二次電池の補助電力供給段階(3)では、燃料電池110と二次電池120は、飛行体10に必要な電力を提供するように、同時に飛行体10に電力を供給する。
【0034】
図2Dに示すように、二次電池の非給電段階(4)では、飛行体10に必要な電力が上昇した後に低下して基本電力(空中での安定飛行など)に戻ると、燃料電池110によって飛行体10に供給される第1の出力電流I
1は減少し、
図2Dの上向き矢印で示されるように、それ自身の第1の出力端電圧V
aを上昇させる。燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが上昇して二次電池120の第2の出力端電圧V
bと同じになる(すなわち、状態点C)と、
図2Eの充電段階(5)に示すように、燃料電池110は二次電池120の充電を開始する。
図2Dに示すように、曲線C2は、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが二次電池120の第2の出力端電圧V
bと同じであることを示しており、状態点Cは曲線C2上にある。
【0035】
一実施形態では、二次電池120を充電するステップは、制御部140によって決定されてもよい。例えば、制御部140(
図1Aに示される)は、(1)燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが二次電池120の第2の出力端電圧V
b以上であるかどうかを判定する;(2)そうである場合、燃料電池110が二次電池120を充電するように、第1のスイッチR1と第2スイッチR2を同時にオンに制御するのに用いられる。
【0036】
図2Eに示すように、充電段階(5)では、飛行体10に必要な電力が低いため(空中で安定した飛行を維持するなど)、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aおよび二次電池120の第2の出力端電圧V
bは、二次電池120の電力が飽和状態に達するまで、例えば状態点Eに達するまで上昇し続ける。その時、燃料電池110は二次電池120の充電を停止する。または、二次電池120の第2の出力端電圧V
bが状態点Dに達すると、飛行体10に必要な電力が瞬時に上昇する場合(例えば、旋回または空中の突風に抵抗するために大きな電力が必要となるなど)、燃料電池110は、飛行体10への電流供給を増加させなければならない。よって、
図2Fの二次電池の非給電段階(6)における下向き矢印で示すように、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aは低下する。二次電池の非給電段階(6)では、燃料電池110は、より多くの電流を飛行体10に供給するように、二次電池120への電力供給を停止する。
【0037】
一実施形態では、二次電池120の充電を停止するステップは、制御部140によって完成されてもよい。例えば、制御部140(
図1Aに示す)は、(1)第2のスイッチR2の電流方向がV
bからV
aに向かう方向(二次電池が放電される方向)であるかどうかを判定する;(2)そうである場合、二次電池120の充電を停止するように、第1のスイッチR1および第2スイッチR2を同時にオフに制御するのに用いられる。
【0038】
図2Fの二次電池の非電力供給段階(6)における上向き矢印によって示されるように、飛行体10に必要な電力が再度低下すると(例えば、飛行体10が空中での安定したサスペンションまたは着陸に戻る)、燃料電池110によって飛行体10に供給される電流は減少し、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aを上昇させる。
【0039】
要するに、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが出力電圧設定値V
S1と実質的に等しいかそれよりも高い場合、二次電池120は、飛行体10に電流を供給せず、それにより二次電池120の電力の消費を回避するとともに、第1の変圧器130を通る電流の消費も減らすことができる。二次電池120は、燃料電池110の出力仕事率が飛行体10の需要に足りなくなるまでに、飛行体10に電力を供給する。例えば、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが出力電圧設定値V
S1よりも低い場合、二次電池120は、飛行体10に必要な電力を補足するように、第2の出力電流I
2を飛行体10に供給する。飛行体10に必要な電力の高低変化に伴って、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aも高低変化する。燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが上昇して二次電池120の第2の出力端電圧V
bとほぼ等しくなると、燃料電池110は、二次電池120の蓄電量が所定の蓄電量(例えば、二次電池120の全容量の90%を超える場合、本実施形態はこれに限定されない)に達するまで二次電池120を充電する。或いは、飛行体10に必要な電力が瞬間的に増加すると、燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが低下する場合は、燃料電池110は二次電池120への充電を停止する。
【0040】
図3Aおよび
図3Bを参照すると、
図3Aは本開示の別の実施形態に係る飛行ツール2を示す概略図であり、
図3Bは
図3Aの燃料電池110の特性曲線を示す概略図である。飛行ツール2は、電力供給装置200と飛行体10とを含む。電力供給装置200は、飛行体10に配置され、飛行体10に電力を供給する。
【0041】
図3Aに示すように、電力供給装置200は、燃料電池110、ダイオード115、二次電池120、第1の変圧器130、および第2の変圧器230を含む。第1の変圧器130は、飛行体10と二次電池120の出力端120aとの間に結合される。第2の変圧器230は、燃料電池110の出力端110aと二次電池120の出力端120aとの間に結合される。飛行体10は、燃料電池110の出力端110aおよび第1の変圧器130の出力端130aに結合され、燃料電池110および第1の変圧器130からの電力を受け取る。
【0042】
本実施形態において、第2の変圧器230は、入力電圧設定値V
S2を有する。燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが第1の変圧器130の出力電圧設定値V
S1より低い場合、二次電池120の第2の出力電流I
2は、第1の変圧器130を介して飛行体10に供給される。燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが第2の変圧器230の入力電圧設定値V
S2以上になると、燃料電池110は二次電池120を充電する。実施形態では、入力電圧設定値V
S2は、出力電圧設定値V
S1より高くてもよい。
【0043】
本実施形態において、二次電池120の動作電圧が燃料電池110の動作電圧よりも高いため、第2の変圧器230は、例えば、燃料電池110の第1の出力端の電圧V
aを昇圧して二次電池120に充電させることができるブースターである。第1の変圧器130は、例えば、二次電池120の第2の出力端電圧V
bを降圧して第1の変圧器130の出力電圧設定値V
S1に適合させるための降圧器である。実施形態では、第2の変圧器230は、例えば、直流から直流(DC/DC)タイプの変圧器である。
【0044】
本実施形態では、燃料電池110の出力電圧設定値V
S1(すなわち、動作下限電圧)は、概ねに二次電池120の動作下限電圧以下であり、二次電池120の動作上限電圧は、燃料電池110の動作上限電圧より高い。例えば、燃料電池110は、複数の燃料電池セルを直列に接続することによって形成される。各燃料電池セルの動作電圧は、0.625V〜0.65Vの間にある。72個の燃料電池セルを直列に接続することによって形成された燃料電池110を例として、燃料電池110は、45V(出力電圧設定値V
S1)〜46.8V(動作上限電圧)の間にある動作電圧を提供することができる。二次電池120は、例えば、複数の二次電池セルを直列に接続することによって形成される。各二次電池セルの動作電圧は3.2V〜4.15Vの間にある。14個の二次電池セルを直列に接続することによって形成された二次電池120を例として、二次電池120は、44.8V(動作下限電圧)〜58.1V(動作上限電圧など)の間にある動作電圧を提供することができる。
【0045】
本実施形態の第1の変圧器130の出力電圧設定値V
S1は、前述の出力電圧設定値V
S1と同様に決定されるので、詳細な説明は省略する。以下、第2の変圧器230の入力電圧設定値V
S2の決定方法について説明する。
【0046】
図3Bに示すように、入力電圧設定値V
S2は、特性曲線の電圧曲線における1点値である。入力電圧設定値V
S2は、例えば、燃料電池110の特性曲線における最大仕事率値P
maxと飛行体10の平均所要仕事率値P
avとの間にある範囲ΔP以内であり、入力電圧設定値V
S2が出力電圧設定値V
S1よりも大きい。燃料電池110の第1の出力端電圧V
aが出力電圧設定値V
S1と入力電圧設定値V
S2との間で変化する場合、飛行体10に必要な電力は、燃料電池110によってのみ提供され、二次電池120は飛行体に電力を供給しない。燃料電池110の第1出力端電圧V
aが入力電圧設定値V
S2まで上昇すると、飛行体10に必要な電力(負荷)が低下することを表し、この時は、燃料電池110側は二次電池120を充電する。燃料電池110の第1出力電圧V
aが出力電圧設定値V
S1まで低下すると、燃料電池110の電力供給が飛行体10に必要な電力よりも少ないことを表し、この時、二次電池120は、燃料電池110の不十分な電力を補足するように、飛行体10に電力を供給する。
【0047】
図4Aおよび
図4Bを参照すると、
図4Aは本開示の別の実施形態に係る飛行ツール3を示す概略図であり、
図4Bは
図4Aの第1の変圧器130の出力電圧設定値V
S1および第2の変圧器230の入力電圧設定値V
S2を示す設定モード図である。飛行ツール3は、電力供給装置300と飛行体10とを含む。電力供給装置300は、飛行体10に電力を供給するために飛行体10に配置されている。
【0048】
図4Aに示すように、電力供給装置300は、燃料電池110、ダイオード115、二次電池120、第1の変圧器130、第2の変圧器230、および制御部340を含む。第1の変圧器130は、飛行体10と二次電池120の出力端120aとの間に結合される。第2の変圧器230は、燃料電池110の出力端110aと二次電池120の出力端120aとの間に結合される。飛行体10は、燃料電池110の出力端110aおよび第1の変圧器130の出力端130aに結合され、燃料電池110および第1の変圧器130からの電力を受け取る。制御部340は、二次電池120、第1の変圧器130、および第2の変圧器230に電気的に結合されている。本実施形態では、制御部340は、二次電池120の蓄電量に応じて、出力電圧設定値V
S1および入力電圧設定値V
S2を変更することができる。
【0049】
図4Bに示すように、第2の所定電量P2は第1の所定電量P1よりも高く、二次電池120の蓄電量が第1の所定電量P1よりも低い場合、二次電池120が低い蓄電量の状態にあることを表す。二次電池の電力消費率を下げるために、制御部340は、出力電圧設定値V
S1を引き下げることによって、二次電池120が飛行体10に電力を供給する頻度を下げる。すなわち、二次電池120が飛行体10に電力を供給する確率または時間は減少し、ひいては二次電池120の使用時間は延長される。さらに、制御部340は、出力電圧設定値V
S1を引き下げることによって、燃料電池110が飛行体10に電力を供給する頻度を増加させることができる。すなわち、燃料電池110が飛行体10に電力を供給する確率または時間を増加させ、燃料電池110が飛行体10により高い電力を出力させる。これによって、二次電池120により飛行体10に供給される電力の減少を補償することができる。二次電池120の蓄電量が第2の所定電量P2よりも高い場合、二次電池120が十分なまたは高い蓄電量の状態にあることを表す。そこで、制御部340は、入力電圧設定値V
S2を増加させ、燃料電池110が二次電池120を充電する頻度を減少させることができる。つまり、燃料電池110が二次電池120を充電する確率または時間は減少し、燃料電池110が比較的高い効率(高出力電圧)の期間で動作する確率または時間は増加する。
【0050】
一実施形態では、二次電池120の蓄電量が第2の所定電量P2にあるとき、入力電圧設定値V
S2は、例えば46.8Vであり、二次電池120の蓄電量が100%であるとき、入力電圧設定値V
S2は、例えば、47.8Vである。46.8Vと47.8Vとの間の変化は線形変化であり得る。また、二次電池120の蓄電量が0%〜第2の所定電量P2の間にある場合、入力電圧設定値V
S2は定数に維持されることができる。
【0051】
一実施形態では、二次電池120の蓄電量が第1の所定電量P1にあるとき、出力電圧設定値V
S1は、例えば45Vであり、二次電池120の蓄電量が0%であるとき、出力電圧設定値V
S1は、例えば44Vである。45Vと44Vとの間の変化は線形変化であり得る。また、二次電池120の蓄電量が第1の所定電量P1〜100%の間にある場合、出力電圧設定値V
S1は定数に維持されることができる。
【0052】
図4Cを参照すると、
図4Aの第1の変圧器の出力電圧設定値V
S1および第2の変圧器の入力電圧設定値V
S2の別の設定モードを示す図である。なお、
図4Cの設定モードでは、二次電池120の蓄電量が第2の所定電量P2〜100%の間にある場合、蓄電量が増加するにつれて出力電圧設定値V
S1が上昇する。具体的には、二次電池120の蓄電量が概ね第2の所定電量P2以上である場合、二次電池120の蓄電量が十分に多くあるため、第1の変圧器130から二次電池120への電力供給の頻度を増加させることができる。つまり、二次電池120が飛行体10に電力を供給する確率または時間は増加し、二次電池120の蓄電量が多いほど、出力電圧設定値V
S1が高くなり、二次電池120が飛行体10に電力を供給する頻度は、二次電池120の蓄電量が増加するにつれて増加する。
【0053】
また、
図4Cの設定モードでは、二次電池120の蓄電量が0%〜第1の所定電量P1の間にある場合、入力電圧設定値V
S2は蓄電量の減少に伴って減少する、ということは注意されるべきである。具体的には、二次電池120の蓄電量が概ねに第1の所定電量P1以下である場合は、二次電池120が低い蓄電量の状態にあることを表す。そのため、制御部340は、入力電圧設定値V
S2を引き下げて、燃料電池110が二次電池120を充電する頻度を増加させることができる。すなわち、燃料電池110が二次電池120を充電する確率または時間は増加し、二次電池120の蓄電量が低いほど、入力電圧設定値V
S2が低くなり、燃料電池110が二次電池120を充電する頻度は、二次電池120の蓄電量の減少に伴って増加する。
【0054】
一実施形態では、第1の所定電量P1は例えば30%であり、第2の所定電量P2は例えば70%であるが、開示された実施形態はこれに限定されない。二次電池120の特性により、二次電池120の蓄電量が低すぎるかまたは高すぎることは、いずれも二次電池120のライフタイムを損なうことがある。本発明の実施形態に係る二次電池120の蓄電量は、上記の方式によって、第1の所定電量P1と第2の所定電量P2との間などの適切な範囲内に制御することができるため、二次電池120のライフタイムを延長させることができる。
【0055】
要するに、本開示は例として上記に開示されているが、本開示を限定することを意図するものではない。当業者は、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更および修正を行うことができる。したがって、本開示の保護範囲は、添付した特許請求の範囲により特定されるものによる。