(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記係合凹部の係合縁は第1の曲線に従い、前記係止タブの係合縁は、前記蓋が閉位置にある際に、前記第1の曲線と平行でかつ前記パッケージの長さ方向にオフセットしている第2の曲線に従う請求項2に記載のパッケージ。
前記係合縁の各端は、前記第1の楕円の長軸のそれぞれの異なる端に配置され、前記係止タブのヒンジは、前記第1の楕円の長軸に沿って延在する請求項4に記載のパッケージ。
前記係合凹部の係合縁は、前記第2の楕円の長軸上における頂点間において前記第2の楕円の少なくとも半分に沿って延在し、前記第2の楕円の長軸は、前記蓋が閉位置にある際に、係止タブのヒンジに平行である請求項6に記載のパッケージ。
前記係止タブ及び前記係合凹部は、前記蓋が閉位置にある際に、前記第1の楕円の長軸が、前記第2の楕円の長軸と同軸でありかつ前記第2の楕円の長軸より短くなるように配置される請求項5を引用する請求項6に記載のパッケージ。
前記係止タブは、前記本体の前面壁上に配設され、折り畳み線によって前記本体の前面壁に接続され、前記係合凹部は、前記蓋の前面壁の内側に位置する請求項1から9のいずれか1つに記載のパッケージ。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の態様は、喫煙物品を収納するパッケージであって、喫煙物品を収納する体積を区画する複数の壁を備える本体であって、前面壁と前記前面壁に実質的に対向する後面壁と前記体積にアクセスし内部に収容された喫煙物品を挿入又は取り出すための開口部とを有する本体と、前記本体の開口部を閉じるための蓋であって、複数の壁を備えると共に前記本体の後面壁上でヒンジ結合され、この蓋を閉位置と開位置の間で移動可能にされた蓋と、係止タブと、前記蓋が閉位置にある際に前記係止タブと係合する係合凹部と、を備え、前記係止タブは(a)前記パッケージの本体の前面壁と(b)蓋の前面壁の内側とのうちの1つと接続され、前記係合凹部は(a)前記パッケージの本体の前面壁と(b)蓋の前面壁の内側とのうちの他方の1つ上に配置され、前記係止タブ及び前記係合凹部は、前記係止タブと前記係合凹部とを相互係合する係合縁をそれぞれ有し、前記係止タブと前記係合凹部の少なくとも1つの前記係合縁は、曲線に従う、パッケージを提供するものである。
【0007】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係止タブ及び前記係合凹部の両方の前記係合縁は、曲線に従う。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係合凹部の係合縁は第1の曲線に従い、前記係止タブの係合縁は、前記蓋が閉位置にある際に、前記第1の曲線と平行でかつ前記パッケージの長さ方向にオフセットしている第2の曲線に従う。
【0009】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係止タブの係合縁は、第1の楕円に内接してもよい。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係合縁の各端は、前記第1の楕円の長軸のそれぞれの異なる端に配置され、前記係止タブのヒンジは、前記第1の楕円の長軸に沿って延在する。
【0011】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係合凹部の係合縁は、第2の楕円に内接してもよい。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係合凹部の係合縁は、前記第2の楕円の長軸上における頂点間において前記第2の楕円の少なくとも半分に沿って延在し、前記第2の楕円の長軸は、前記蓋が閉位置にある際に、係止タブのヒンジに平行である。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係合凹部の係合縁は、前記第2の楕円まで延在し、前記第2の楕円によって完全に範囲が定められている。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係止タブ及び前記係合凹部は、前記蓋が閉位置にある際に、前記第1の楕円の長軸が、前記第2の楕円の長軸と同軸でありかつ前記第2の楕円の長軸より短くなるように、配置される。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係止タブは、前記本体の前面壁上に配設され、折り畳み線によって前記本体の前面壁に接続され、前記係合凹部は、前記蓋の前面壁の内側に位置する。
【0016】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係合凹部は、前記本体の前面壁上に配設され、その内部において切り抜きにより形成され、前記係止タブは、前記蓋の前面壁の内側に形成されている。
【0017】
本発明のいくつかの実施形態において、前記係止タブ及び前記係合凹部は、前記係止タブが前記蓋の閉位置において前記係合凹部に挿嵌され、前記蓋が開位置へ開口する際に、フック方式で前記係合凹部と係合するように配置される。
【0018】
本発明のいくつかの実施形態において、前記パッケージは、内枠を備え、前記パッケージの本体の前面壁は、前記内枠の前面壁を備える。
【0019】
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に記載のパッケージを形成するブランク又はブランクのセットであって、前記本体の壁と前記パッケージの蓋を形成する複数のパネルであって、前記本体の前面壁を形成する前面壁パネルと前記本体の前面壁に実質的に対向する前記本体の後面壁を形成する後面壁パネルとを備える複数のパネルと、前記蓋と前記パッケージの本体の後面壁を形成するパネルとの間のヒンジ接続を形成する折り目線と、を備え、前記ヒンジ接続は、前記蓋を閉位置と開位置と間で移動可能にし、前記係止タブは(a)前記パッケージの本体の前面壁パネルと(b)前記蓋の前面壁の内側を形成するパネルとのうちの1つの上に形成され、前記係合凹部は(a)前記パッケージの本体の前面壁と(b)前記蓋の前面壁の内側とのうち他方の1つの上に形成され、前記係止タブ及び前記係合凹部は、前記係止タブ及び前記係合凹部のそれぞれの係合縁間の相互係合を可能にするように配置され、前記係止タブ及び前記係合凹部の少なくとも1つの係合縁が曲線に従うように形成されている、ブランク又はブランクのセットを提供するものである。
【0020】
本発明の第3の態様は、前記第2の態様に記載のブランク又は複数のブランクを折ることによって前記第1の態様に記載のパッケージを形成する方法を提供するものである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1A及び
図1Bは、本発明による喫煙物品用パッケージ(又はパック、箱、容器)100を示す。
図1A及び
図1Bに示すパッケージ100は互いにわずかに異なるが、各パッケージ100は、本体110、蓋120、蓋ヒンジ130、係止タブ140、係合凹部150を備える。
【0023】
本体110は、複数の壁112、114、116及び118、下端壁(図示せず)、及び開口上端115を備える。これらの壁の1つは、本体110の前面壁112を形成し、別の壁は本体110の後面壁118を形成する。本体110の前面壁112は、実質的に本体110の後面壁118に対向するが、必ずしも本体110の後面壁118と精密に対向し、平行しているわけではない。残りの壁は、前面壁112と後面壁118を接続する側壁114及び116を形成する。任意の数の側壁を本体110の前面壁112と後面壁118との間に連続して配置して、所定の形状のパッケージ100を形成してもよい。例えば、対向する側壁114及び116の1つの対がパックを規則的な箱形の形にするように設けられている
図1A及び
図1Bに示す形態の替わりに、複数の側壁が、底部から視たとき(すなわち本体110の下端壁から見上げる)又は上部から視たとき(すなわち本体110の開口上端115から見下ろす)に、パックを実質的に楕円形とするように設けられてもよい。その他の数の側壁114及び116を、適宜、本体110を他の外形形状に形成するように設けられるようにしてもよい。
【0024】
蓋120は、本体110の開口上端115を閉じる(又は覆う)ように設けられている。蓋120は、複数の側壁122、124、126及び128と、上壁125とを備える。側壁の1つは、蓋120の前面壁122を形成する。側壁の1つは、任意選択で、蓋120の後面壁128を形成してもよいが、これは必須ではない。蓋120が後面壁128を備える場合、蓋120の前面壁122は実質的に蓋120の後面壁128と対向するが、必ずしも本体110の後面壁118と精密に対向し、平行している必要はない。
【0025】
蓋ヒンジ130は、蓋120をパッケージ100の本体110とヒンジ接続する。蓋ヒンジ130は、任意選択で、蓋120の後面壁128と本体110の後面壁118との間に形成されてもよい。しかし、蓋120の後面壁128は、絶対不可欠なものでは無く、代わりに、任意選択的に、蓋ヒンジ130は、本体110の後面壁118と蓋120の上壁125との間に直接形成されてもよい。いずれの場合においても、ヒンジ130は、蓋120の前面壁122と実質的に対向する蓋120の側に配設される。蓋ヒンジ130によって、蓋120は、蓋ヒンジ130の周りに回転でき、蓋120が本体110の上端115を閉じている閉位置と、蓋120が本体110の上端115を閉じない開位置との間を移動できるようになる。
【0026】
係止タブ140は、パッケージの蓋120が閉位置にある際に係合凹部150と係合する係合縁142を備える。係止タブ140は、係止タブヒンジ145を介してパッケージ100とヒンジ装着(又は接続)している。係止タブ140の基部はタブヒンジ145に隣接し、係止タブの先端は、タブヒンジ145に対して遠位側にある。係止タブ140は、パッケージ100の本体110の前面側に位置してもよく、例えば、パッケージ100の本体110の前面壁112、好ましくは、(
図1Aに示すように)開口上端において本体の前面壁112から延在している内枠112aの前面壁、または、(
図1Bに示すように)パッケージ100の蓋120の前面壁122の内側に位置してもよい。係止タブヒンジ145によって、係止タブ140はパッケージ100に対して係止タブヒンジ145の周りに回転することができる。
【0027】
係合凹部150は、パッケージ100の蓋120が閉位置にある際に係止タブ140と係合する係合縁152を備える。係止タブ140がパッケージ100の本体110の前面壁112または内枠112aに取り付けられる場合、係合凹部150は、(
図1Aに示すように)パッケージ100の蓋120の前面壁122の内側に位置する。または、係止タブ140がパッケージ100の蓋120の前面壁122の内側に取り付けられる場合、係合凹部150は、(
図1Bに示すように)パッケージ100の本体の前面壁112又は内枠112a上に位置する。
【0028】
壁の内側又は背面について言及する場合は、概ねパッケージ100の内側にある壁の側について言及することを意図するものであり、パッケージ100の蓋120が閉位置にある際には通常は見えないことを理解されたい。図においては、パッケージの壁の他の側についての特徴など、通常は見えない特定の視点からの特徴は破線を使用して示している。
【0029】
係止タブ140及び係合凹部150のそれぞれの係合縁142及び152のうち少なくとも1つ、好ましくは両方は、曲線に従う(曲線に沿う)。つまり、係止タブ140及び係合凹部150のそれぞれの係合縁142及び152のうち少なくとも1つは、直線に従うこと無く、また直線部分を備えることもない。好ましくは、係止タブ140の係合縁142及び係合凹部150は双方とも曲線に沿い、これらの曲線は互いに同様であっても、異なってもよい。係合凹部150の係合縁152は、第1の曲線に従ってもよく、係止タブ140の係合縁142は、蓋が閉位置にある際に第1の曲線と平行で第1の曲線からオフセットしている第2の曲線に従ってもよい。係止タブ140又は係合凹部150の係合縁、又は、係止タブ140及び係合凹部150の双方の係合縁が従う曲線は、任意の形態の楕円などの規則的な形状の外形に少なくとも部分的に従ってもよい。言い換えると、係止タブ140の係合縁142及び/又は係合凹部150の係合縁が従う曲線は、各楕円に内接してもよい(すなわち、係止タブの係合縁は第1の楕円に内接してもよい、及び/又は、係合凹部の係合縁は第2の楕円に内接してもよい)。係止タブ140及び/又は係合凹部150の係合縁142及び152が内接する各楕円は、それぞれ同じ楕円でもよく、又は異なる楕円であってもよい。同様に、係止タブ140及び/又は係合凹部150の係合縁142及び152が内接する各楕円の中心は、蓋120が閉位置にある際にそれぞれ重なっていてもよい(すなわち、両楕円の長軸は平行又は共軸であってもよい)し、または、長さ方向にオフセットしていてもよい。係止タブ140及び/又は係合凹部150の係合縁142及び152が内接する各楕円の長軸の寸法は、異なる長さとしてもよい。例えば、係止タブ140の係合縁142が内接する第1の楕円の長軸の長さは、第2の楕円の長軸よりも短くてもよい。係止タブ140の係合縁142が第1の楕円に内接する場合、係合縁142の端は、第1の楕円の長軸における異なる2つの端(すなわち最も長い直径)に位置してもよく、係止タブヒンジは、第1の楕円の長軸に沿って延在し、準楕円形の係止タブ140となっていてもよい。係合凹部150の係合縁152が第2の楕円に内接する場合、この第2の楕円の長軸は、係止タブヒンジ145と平行であってもよく、係合縁152は、第2の楕円の少なくとも半分に沿ってもよく、そして任意選択で、第2の楕円の全範囲にわたって(すなわち、係合凹部150が第2の楕円によって完全に画定されるように)延在してもよい。
【0030】
上記したように、好ましくは、パッケージ100は、(
図1A及び
図1Bに示すように)開口上端115に関してパッケージ100の本体110の上部に向けて位置する内枠110aを備えてもよい。内枠110aは、前面壁112aを含む複数の壁を備えてもよい。従って、パッケージ100の前面壁は、パッケージ100の本体110の前面壁112とパッケージの内枠110aの前面壁112aとの組み合わせから形成されてもよい。内枠110aは、必ずしもパッケージ100の開口上端115を完全に取り囲む必要はない。内枠110aは、パッケージ100内において製品を掴みやすくするように、パックの内側に向かってわずかに内向きに傾けられていてもよい。パッケージ100がこうした内枠110aを備える場合、係止タブ140又は係合凹部150のどちらかが、パッケージ100の本体110の前面壁112ではなく、内枠110aの前面壁112a上に位置してもよい(すなわち取り付けられる又は形成されてもよい)。しかし、内枠110aは、必ずしも本発明のパッケージ100にとって必要不可欠なものではない。
【0031】
パッケージ100上における係止タブ140及び係合凹部150の位置は、2つの異なる
図1A及び
図1Bに示すように、交換可能であるが、その他の点では、パッケージは同じであることを理解されたい。
【0032】
図2A及び
図2Bは、本発明のパッケージ100の上端の斜視図を示す。パッケージ100に関するこれらの図において、パッケージ100の蓋120における前面壁122の一部分202が切り取られ、係止タブ140と係合凹部150との間の相互係合がより明確に示されている。この切り取り部202は、単に例示の目的のために含まれており、こうした切り取り部分202は、好ましくは、組み立てられたパッケージ100においては存在しないことを理解されたい。
図2A及び
図2Bに示された斜視図において、パッケージ100の蓋120は、部分的に開いた位置にあり、この位置において、係止タブ140及び係合凹部150によって形成された係止機構はその動作限界にある。この係止機構の動作限界は、蓋120が開く際に、係止タブ140と係合凹部150との間の係合が係止機構の解除直前の最終段階において、達するものである。
【0033】
図2A及び
図2Bに示すように、パッケージ100の蓋120の前面壁122は、2つ以上の層を備えてもよい。好ましくは、蓋120の前面壁122は、前面壁122が外層及び内層222からなるように、2つの別個の材料層から形成される。
図2A及び
図2Bは、蓋120の前面壁122の外層の裏側に位置し、蓋120の前面壁122の切り取り部210によって明らかになったこうした内層222を示す。
図2A及び
図2Bにおいて、パッケージ100の内枠110aにおける上部の外形は、破線を使用して示され、前面壁122のこの内層222の裏側にあることを示している(従って、切り取り部210があったとしても通常は見ることができない)。パッケージ100の蓋120の前面壁122が2つ以上の層を備える場合、これらの層は、互いに面一で積層している必要は無く、少なくとも前面壁122の所定の部分や領域において層の間にエアギャップやポケットがあってもよい。例えば、係合凹部が蓋120の前面壁122の内側に位置する場合、蓋120の前面壁122の内層222と外層の間にギャップがあってもよい。このギャップは、係止タブと係合凹部150とが相互に係合している間、少なくとも係止タブ140の一部を収容するのに十分な大きさであってもよい。係止タブ140をこのギャップにアクセスできるようにすることで、係止機構のより確実な係止効果を提供することができる。しかし、パッケージ100の蓋120の前面壁122は、2つ以上の層を備えている必要は無く、変わりに、1つの材料層からなっていてもよい。
【0034】
係止機構を係合するプロセスは、蓋120が開位置から閉位置へと移動する際に発生する。蓋を閉じている間に、係止タブ140は、係合凹部150からの係合の解除が始まる。蓋120が閉じると、係止タブ140がずれ、パッケージ100が閉じることに対する抵抗がほとんど無くなる。例えば、係止タブ140がパッケージ100の前面壁122に取り付けられている場合(
図1A及び
図2Aに示すように)、蓋120の前面壁122の内側は、係止タブ140を係止タブ140が取り付けられているパッケージ100の前面壁に向かって下側に押す。または、係止タブ140が蓋120の前面壁122の内側に取り付けられている場合、パッケージ100の本体110の前面壁112(及び/又は内枠110aの前面壁112a)は、係止タブ140を係止タブ140が取り付けられている蓋120の前面壁122に向かって上側に押す。結果として、係止タブ140と係合凹部150とが実質的にそろうポイントである閉位置に蓋が実質的になるまで、係止タブ140は係合凹部150と係合しない。蓋がこの位置にあることで、係止タブ140は、少なくとも部分的に係合凹部150に侵入してもよく、これにより相互に係合する。このポイントにおいて、パッケージ100の係止機構は、係合する。係止機構の係合を補助するために、係止タブ140は、この係止タブ140が取り付けられているパッケージ100の部分から離れる方向に付勢されていてもよい。例えば、(
図1A及び
図2Aに示すように)係止タブ140がパッケージ100の本体110の前面壁112上に配置される場合、係止タブ140はパッケージの本体から離れる方向に付勢されてもよい。または、(
図1B及び
図2Bに示すように)係止タブ140がパッケージ100の蓋120の前面壁122の内側に位置される場合、係止タブ140は、蓋120の前面壁122の内側からパッケージの本体110に向かって内側に付勢されてもよい。係止タブ140がこうして付勢されていることによって、蓋120が閉位置にある際に係止タブ140が係合凹部150内に付勢され、係止タブ140と係合凹部150との間の係合が補助される。この付勢が強いほど、係止タブは、より短時間でかつ効果的に係合部分と係合することになる。係止タブ140が係合凹部150と係合することによって、聴覚可能な及び/又は触覚可能なクリック音となり、ユーザに、係止機構が係合し蓋120が固定されたというフィードバックを提供するになる。従って、この係止機構は、パッケージが不意に開いてしまうことを防ぐのに役立ち、上記「スマイリング(smiling)」効果を防ぐのにも役立つ。
【0035】
係止タブ140と係合凹部150は、蓋120が開位置から閉位置へと移動する際に蓋120が容易に係止タブ140を移動させることができるように、そして蓋120が開位置から閉位置へと移動する際に係止タブ140が係合凹部150に対してラッチするように、配置されている。係止タブ140がパッケージ100の本体110の前面壁上に位置する場合、係止タブ140は、係止タブ140の先端がパッケージの本体110の開口上端115から離れるように(すなわち、係止タブ140の基部が開口上端115に最も接近して)、配置されている。一方、係止タブ140が蓋120の前面壁122の内側に位置する場合、係止タブ140は、係止タブ140の先端がパッケージ100の蓋120の上壁125に向けられるように(すなわち、係止タブ140の基部が、蓋120とパッケージの本体110とが合流するポイントに最も接近するように)、配置される。係止タブ140と係合凹部150との相互係合によるラッチ(又はフッキング)のため、蓋120が開くと同時に係止タブ140が回転する必要がある。このため、蓋120は、揺動動作によって開く必要があり、これにより係止タブ140は、求められる方法で回転させられる。また、このラッチによって、蓋が部分的に開く際に係止機構の係合が解除するポイントまで蓋120は閉位置に向かって付勢され続ける。係止機構の係合が解除するポイントまで蓋120を揺動動作によって移動させるために、ユーザは、この付勢に打ち勝つように十分な力を蓋120を介して与えなければならない。蓋を動かすようにユーザによって与えられた力は、係止タブ140及び係合凹部150のそれぞれの係合縁142及び152間にある接触の点(場合によっては、接触点と称する)を介して係止タブ140に伝達される。係止タブと係合凹部150との間の接触点は、係止タブヒンジ145から離れたところに位置するので、係止タブヒンジ145を中心にモーメントが作用する。係止タブ140及び係合凹部150のそれぞれの係合縁142及び152のうち少なくとも1つが曲線形状なので、係合縁142及び152間の接触点の位置は、蓋120が開いている間の係止タブ140の回転中に移動する。特に、蓋120の開き始めにおいては(すなわち、蓋120が実質的に閉位置にある際)、係止タブ140と係合凹部150との間の接触点は、係止タブ140の基部に向かっている。蓋120の開位置への移動中、係止タブ140と係合凹部150との間の接触点は、係合縁142及び152に沿って係止タブ140の先端に向かう点へと移動する。すなわち、パッケージ100の蓋120の開き始めにおいては、接触点は係止タブ140の基部よりにあり、係止機構の係合が解除される直前のポイントにおいては、接触点は係止タブ140の先端よりにある。係合縁142及び152のうち少なくとも1つが曲線形状なので、蓋120が開いている間の接触点の係止タブヒンジ145から離れる方向に動く速度は、移動中を通じて異なる速度に変化し、速度の変化は、各ポイントにおいて曲線の勾配に従って円滑に変わる。接触点の係止タブヒンジ145からの距離は、係止タブ140に加わる蓋を開く力によって与えられるモーメントを決めるので、係止タブ140を回転させるのに必要な力は、接触点の位置が係止タブヒンジ145から離れる方向に滑るに従って移動の進路に渡って減少する。このことは、ユーザがパッケージ100の蓋120を開けるために加えなければならない力が、移動の初期段階において最大になり、蓋が開かれるに従って係止機構の係合が解除されるポイントまで、速度が減少しながら徐々に小さくなることを意味する。力の変化が円滑に変わるため、蓋120が開く動作の進行状況についてユーザに触覚的なフィードバックを提供することができ、よりよいユーザ体験に繋がる。また、係止機構の初期段階を乗り越えるためにより大きな力が必要となるので、蓋120が偶発的に開く可能性が減少する。さらに、
係止タブ140の回転に必要な力が蓋120の開動作や閉動作に渡って円滑に変化するので、係止タブヒンジ145が摩耗や損傷するような係止タブヒンジ145への衝撃を引き起こす可能性がある力の急激な変化(又は段階的な変化)がない。また、係止タブ140及び係合凹部150のそれぞれの係合縁142及び152のうち少なくとも1つの曲線形状は、長軸が蓋ヒンジと平行に延在する楕円形状に従うこと(すなわち、係止タブヒンジ145に沿った係止タブ140の場合)が好ましく、こうすることにより、楕円の長い縁の連続的な曲率によって係止が円滑に開き、それと同時に、蓋が閉じた際の係止効果を確実に実現することができる。
【0036】
図3A及び
図3Bは、それぞれ
図1A及び
図1Bに示す本発明によるパッケージ100を形成するのに使用してもよいブランク300を示す(すなわち、
図3Aに示すブランク300は、
図1A及び
図2Aに示すパッケージ100を形成するのに使用してもよく、
図3Bに示すブランク300は、
図1B及び
図2Bに示すパッケージ100を形成するのに使用してもよい)。ブランク300は、パッケージ100の本体110を形成する第1の部分310と、パッケージ100の蓋120を形成する第2の部分320とを備える。
【0037】
ブランク300の第1の部分310は、複数のパネルを備え、これら複数のパネルは、本体110の前面壁112を形成する本体前面壁パネル312と、本体110の中間側壁114の1つを形成する第1の本体側壁パネル314と、本体110の中間側壁114の別の1つを形成する第2の本体側壁パネル316と、本体110の下端壁を形成する本体底壁パネル317と、本体110の後面壁118を形成する本体後面壁パネル318とを含む。本体前面壁パネル312は、パネルの一方側における折り畳み線によって第1の本体側壁パネル314と接続し、本体前面壁パネル312の反対側における折り畳み線によって第2の本体側壁パネル316と接続する。本体前面壁パネル312は更に、パネルの別の側における折り畳み線によって本体底壁パネル317と接続する。本体底壁パネル317は、本体底壁パネル317を本体前面壁パネル312と接続する折り畳み線とは反対側にある本体底壁パネル317の側において、折り畳み線によって本体後面壁パネル318と接続する。ブランク300の第1の部分310は更に、第1の本体側壁タブ364、第1の本体側底壁タブ362、第2の本体側壁タブ366、及び第2の本体側底壁タブ368を含む複数のタブを備えている。第1と第2の本体側壁タブ364及び366は、本体後面壁パネル318関してそれぞれ反対する側において、それぞれの折り畳み線によって本体後面壁パネル318と接続する。第1の本体側底壁タブ362は、折り畳み線を介して第1の本体側壁タブ364と接続する。第2の本体側底壁タブ368は、折り畳み線を介して第2の本体側壁タブ366と接続する。
【0038】
ブランク300の第2の部分320は、複数のパネルを備え、これら複数のパネルは、蓋120の前面壁122を形成する蓋前面壁パネル322と、蓋120の側壁124を形成する第1の蓋側壁パネル324と、蓋120の側壁126を形成する第2の蓋側壁パネル326と、蓋120の上壁125を形成する蓋上壁パネル325とを含む。蓋前面壁パネル322は、パネルの一方側における折り畳み線によって第1の蓋側壁パネル324と接続し、パネルの反対側における折り畳み線によって第2の蓋側壁パネル326と接続する。蓋前面壁パネル322は更に、蓋前面壁パネル322のもう一つの側における折り畳み線によって蓋上壁パネル325と接続する。任意選択で、第2の部分320は、蓋上壁パネル325を蓋前面壁パネル322と接続する折り畳み線とは反対側にある蓋上壁パネル325の側において、折り畳み線によって蓋上壁パネル325と接続する蓋後面壁パネル328を備えてもよい。ブランク300の第2の部分320は更に、パッケージ100の蓋120の前面壁122の内層を形成する蓋前面壁内部パネル323(又はフラップ)を備えてもよい。蓋前面壁内部パネル323は、蓋前面壁パネル322に対して、蓋前面壁パネル322を蓋上壁パネル325と接続する折り畳み線とは反対側において、折り畳み線によって蓋前面壁パネル322(以降、蓋前面壁外部パネルと呼ぶ場合もある)と接続してもよい。蓋前面壁内部パネル323が存在する場合、ブランク300の蓋前面壁パネル322は、パッケージ100の蓋120の前面壁122の外層を形成する。ブランク300の第2の部分320は更に、複数のタブを備え、これら複数のタブは、第1の蓋側壁タブ374と、第1の蓋側上壁タブ372と、第2の蓋側壁タブ376と、第2の蓋側上壁タブ378とを含む。第1と第2の蓋側壁タブ374及び376は、蓋後面壁パネル328に関して反対する側において、それぞれの折り畳み線によって蓋後面壁パネル328と接続する。第1の蓋側上壁タブ372は、折り畳み線を介して第1の蓋壁タブ374と接続する。第2の蓋側上壁タブ378は、折り畳み線を介して第2の蓋側壁タブ376と接続する。上記したように、ブランク300は必ずしも蓋後面壁パネル328を備えている必要はない。こうした構成において、第1と第2の蓋側上壁タブ372及び378は、それぞれ第1と第2の蓋側壁パネル324及び326と折り畳み線を介して接続してもよく、一方で、第1と第2の蓋側壁タブ374及び376を省略してもよい。
【0039】
ブランク300の第1の部分310は、折り目線330によってブランク300の第2の部分320と接続している。折り目線330が折り畳まれる際に、折り目線330はパッケージ100の蓋ヒンジ130を形成する。折り目線330は、本体後面壁パネル318と蓋後面壁パネル328の間に形成される。しかし、ブランクが蓋後面壁パネル328を備えない場合、代わりに、折り目線330を本体後面壁パネル318と蓋上パネル325との間に形成するようにしてもよい。
【0040】
ブランク300は更に、
図3A及び
図3Bに示すように、パッケージ100の内枠110aを形成するブランク310aを備えてもよい。内枠110aを形成するブランク310aは、少なくとも内枠110aの前面壁112aを形成する内枠前面壁パネル312aを備える。内枠110aを形成するブランク310は更に、任意選択的に、第1の内枠側壁パネル314aと第2の内枠側壁パネル316aのような追加のパネルを備えてもよい。しかし上記したように、パッケージ100は必ずしも内枠110aを備えている必要はないので、パッケージ100を形成するブランク300は、内枠110aを形成するブランク310aを必ずしも備えている必要はない。
【0041】
ブランク300は更に、係合凹部150と係止タブ140とを備える。
【0042】
係止タブ140は、パッケージ100の本体の前面壁110、特に(
図3Aに示すように)内枠110aを形成するブランク310aの前面壁パネル312a、又は、パッケージ100の蓋120の前面壁112を形成するパネルの内側、特に(
図3Bに示すように)蓋前面壁内部パネル323の内側に形成してもよい。
【0043】
好ましくは、係合凹部150は、
図3A及び
図3Bの両方に示すように、ブランク300のパネルの1つにおいて適宜形状付けられた切り抜きによって形成されてもよい。係合凹部150は、係止タブ140の位置に応じて、パッケージ100の本体の前面壁110を形成するパネル上、特に内枠ブランク310aの前面壁312aに、又は、パッケージ100の蓋120の前面壁112を形成するパネルの内側上、特に蓋前面壁内部パネル323の内側上に形成してもよい。ブランク300でパッケージ100を形成するために、パネルやタブのそれぞれは、これらをブランク300の他のパネル及び/又はタブと接続するそれぞれの折り畳み線を中心に折り畳まれる。
【0044】
パッケージ100の本体110は、以下のようにブランク300の第1の部分310から形成される。第1の本体側底壁タブ362は、第1の本体側底壁タブ362を第1の本体側壁タブ364と接続する折り畳み線と第1の本体側壁タブ364を本体後面壁パネル318と接続する折り畳み線のそれぞれが折り畳まれた際に第1の本体側底壁タブ362と本体底壁パネル317とが重なるポイントにおいて、本体底壁パネル317の内側に取り付けられる。同様に、第2の本体側底壁タブ368もまた、第2の本体側底壁タブ368を第2の本体側壁タブ366と接続する折り畳み線と第2の本体側壁タブ366を本体後面壁パネル318と接続する折り畳み線のそれぞれが折り畳まれた際に第2の本体側底壁タブ368と本体底壁パネル317とが重なるポイントにおいて、本体底壁パネル317の内側に取り付けられる。次ぎに、第1の側壁パネル314及び第2の側壁パネル316は、本体前面壁パネル312と本体底壁パネル317とが接続する折り畳み線の周りに本体前面壁パネル312が折り畳まれると、第1の側壁パネル314と第2の側壁パネル316をそれぞれ本体前面壁パネル312と接続する各折り畳み線を中心に回転され、第1の本体側壁タブ364と第2の本体側壁タブ366のそれぞれに取り付けられてもよい。ブランクの第1の部分310のタブ及びパネルがこのように取り付けられることで、パッケージ100の本体110の構造が形成される。
【0045】
パッケージ100の蓋120は、以下のようにブランク300の第2の部分320から形成される。第1の蓋側上壁タブ372は、第1の蓋側上壁タブ372を第1の蓋側タブ374と接続する折り畳み線と第1の蓋側タブ374を蓋後面壁パネル328と接続する折り畳み線のそれぞれが折り畳まれた際に第1の蓋側上壁タブ372と蓋上壁パネル325とが重なるポイントにおいて、蓋上壁パネル325の内側に取り付けられる。同様に、第2の蓋側上壁タブ378もまた、第2の蓋側上壁タブ378を第2の蓋側タブ376と接続する折り畳み線と第2の蓋側タブ376を蓋後面壁パネル328と接続する折り畳み線のそれぞれが折り畳まれた際に第2の蓋側上壁タブ378と蓋上壁パネル325とが重なるポイントにおいて、蓋上壁パネル325の内側に取り付けられる。次ぎに、第1の蓋側壁パネル324及び第2の蓋側壁パネル326は、蓋前面壁パネル322と蓋上壁パネル325とを接続する折り畳み線の周りに蓋前面壁パネル322が折り畳まれると、第1の蓋側壁パネル324と第2の蓋側壁パネル326を蓋前面壁パネル322と接続する各折り畳み線を中心に回転され、それぞれ第1の蓋側タブ374及び第2の蓋側タブ376に取り付けられてもよい。ブランク300の第2の部分320のタブ及びパネルがこのように取り付けられることで、パッケージ100の蓋120の構造が形成される。ブランク300が蓋前面壁内部パネル323を備える場合、これは、蓋前面壁パネル322と接続する折り畳み線の周りに折り畳まれ、蓋前面壁パネル322の背面に取り付けられてもよい。蓋前面壁内部パネル323を蓋前面壁パネル322の背面に取り付けることは、これら2つのパネルの間にギャップを残すようにして行ってもよい。
【0046】
パッケージ100の蓋ヒンジ130は、折り目線330に折り目を付けることで形成され、これによって、ブランク300の第2の部分320がブランク300の第1の部分310に関して折り目線330の周りに回転することを可能にしている。
【0047】
パッケージ100の内枠110aを形成するブランク300部分310aは、そのパネルによって、これらのパネルを接続する折り畳み線に沿って、形成される。好ましくは、内枠110aは、パッケージ内に挿入される前に喫煙物品の束を平行六面体ユニットに維持するインナーライナー(通常は紙やアルミフォイルで形成される)内において包まれた喫煙物品の束の周りに形成される。好ましくは、次ぎに、パッケージ100の本体110が、内枠110aと包まれた喫煙物品の束との組み合わせによって形成されたユニットの周りに形成される。パッケージ100の本体110内に挿入されると、少なくとも内枠110aの一部はパッケージ100の本体110によって包まれ、内枠110aは、本体110が内枠110aと重なる場所において、パッケージ100の本体110の前面及び側壁112、114及び116に取り付けられる。
【0048】
パッケージ100を形成する
図3A及び
図3Bに示すブランク300は、パネルとタブに関して特定の寸法、形状及び構成を備えて示されているが、幾何的ネット(geometric nets)の分野でよく知られているように、こうした寸法、形状及び/又は構成に対する軽微な変更をしてもよいことを理解されたい。例えば、1つのパネルを別のパネルと接続するためにタブを使用する場合、概して、このタブは、これら2つのパネルのうちのどちらかと、他方のパネルと接続される一方のパネルの縁において、折り畳み線を介して接続されてもよい。同様に、ブランクにおける別のパネルと折り畳み線を介して接続するパネルは、ブランクを折り畳む際にそのパネルがブランク上の他の場所に移動し、2つのパネルを互いに接続するのにタブが使用されるように、変更してもよい。
【0049】
図4A及び
図4Bは、上記したパッケージ100の正面図を示す。
図4A及び
図4Bにおいて、パッケージ100が、パッケージ100の中心を通って延びる中心長手軸410と共に示されている。係止タブ140の中心を通って延びる第2の長手軸420もまた示されている。第2の長手軸420はまた、蓋120が閉位置にある際に係止タブ140との相互係合に関与する係合凹部150の一部の中心を通って延びる。好ましくは、係止タブ140と係合凹部150は、第2の長手軸420が中心長手軸410から横方向にオフセットするように配置されている。典型的には、ユーザが故意にパッケージ100の蓋120を開く際に、それらは、中心長手軸410が前面壁122の縁と合流するおおよそのポイントにおいて、パッケージ100の蓋120の前面壁122の縁の中心から力を及ぼす。パッケージ100の蓋120の前面壁122の底縁の中心に力が加わった際に、蓋120の前面壁122は、わずかに変形して更なるレバー動作をもたらし、ユーザが係止機構の付勢を克服してパッケージ100を開くのを補助する。
【0050】
図4A及び
図4Bは更に、パッケージ100内に収容されることもできる複数の喫煙物品410を示している。複数の喫煙物品410の配列が、パッケージ100の上に示されているが、これは、パッケージ100及びパッケージ100が収容してもよい喫煙物品410の様々な特徴間の位置関係を表すことのみのため示されている。図示された喫煙物品410の配列は、パッケージ100の上部から(すなわち、本体110の開口上端115から)視た際のパッケージ100の中身に見えるであろう喫煙物品410の配列である。通常の使用において、喫煙物品410は、パッケージ100内において
図5A及び
図5Bに示されるように収容されていることを理解されたい。
図5A及び
図5Bは、本発明によるパッケージ100と、開位置にあるパッケージ100の蓋120と、パッケージ100内に配列された喫煙物品410との斜視図を示す。
【0051】
喫煙物品430の典型的な配列は、1つ以上の列に配列された数多くの喫煙物品430からなる。喫煙物品430の前列は、パッケージ100の本体110の前面壁112に沿って存在してもよい。大部分の喫煙物品410が円筒状であるため、喫煙物品410の配列における交互の列は、喫煙物品410の埋め尽くし(tessellation)を改善するようにオフセットされ、充填密度を改善するようにしてもよい。喫煙物品の共通の(しかしこれに限られるわけではない)配列は、
図4A及び
図4Bで示すように、7−6−7配列であり、この配列では、前列と後列は7つの喫煙物品からなり、中間列は6つの喫煙物品からなる。しかしながら、異なる配列(及び数)の喫煙物品410を使用してもよいことを理解されたい。
【0052】
パッケージ内の無駄なスペースを最小限にすることとパッケージをより携帯可能にするように、パッケージ100を内容物にできるだけ接近してはめ込むことが望ましい。このため、パッケージ100の寸法は、パッケージの蓋120が開位置から閉位置に移動した際に、パッケージ100の蓋120の前面壁122の内側がパッケージ内において収納されている喫煙物品430を軽くこするように、設定されてもよい。蓋120の前面壁122の内側が軽くこすることは、パッケージ内に収容されている喫煙物品430を軽く押すようにしてもよいが、喫煙物品430に実質的な損傷を与えるものではない。しかしながら、パッケージ100の蓋120の前面壁122の内側に係止タブ140又は係合凹部150のどちらかが位置することによって、蓋が閉じる際に喫煙物品430が引っかかる場合もあり、喫煙物品430が裂けたり重大な変形を被ったりする可能性がある。好ましくは、蓋120の前面壁122の内側に形成されたのが係止タブ140であろうが係合凹部150であろうが、その形成が前面壁122の内側から材料を取り除く(すなわち、切り抜く)ことによってなされるので、その特徴は、同じ程度に前面壁122の内側から突出することはない。しかしながら、パッケージ100内において喫煙物品430が密接してはめ込まれているため、喫煙物品430が引っかかることは依然として発生する場合がある。引っかかりに関する問題を最小限に抑えるため、好ましくは、蓋120の前面壁122の内側に位置するのが係止タブ140であろうが係合凹部150であろうが、それを形成する切り抜き部の形状は、頂点440を形成するポイントに向かって徐々に狭くなっている。この頂点440は、蓋120の前面壁122の上部に向かって位置し、切り抜き部は、頂点440の下に形成される。この頂点440は、
図4Aに示すように、係止タブ140の中心を通って延び且つ蓋が閉位置にある際に係止タブ140との相互係合に関与する係合凹部150の一部の中心を通って延びる同じ第2の長手軸420上にあってもよい。しかしながら、このことは必ずしもそうである必要は無く、この頂点440は、
図4Bに示すように、第3の長手軸450上に配置されていてもよい。
図4Aにおいては、頂点440が、係止タブの中心を通って延び且つ蓋が閉位置にある際に係止タブ140との相互係合に関与する係合凹部150の一部の中心を通って延びる同じ軸420上に示されているが、
図4Bに示すように、
図4Aに示すパッケージ100内における頂点440は、異なる第3の長手軸450上にあってもよい。同様に、
図4Bに示すパッケージ100は、係止タブの中心を通って延び且つ蓋が閉位置にある際に係止タブ140との相互係合に関与する係合凹部150の一部の中心を通って延びる同じ軸420上にある頂点440を備える切り抜き部を備えてもよい。好ましくは、切り抜き部の頂点440は、頂点440を通過する長手軸420又は450が喫煙物品の配列の前列における喫煙物品430の中心に合うように、配置されている。頂点440がこの位置にあるということは、切り抜き部の縁が、蓋120が閉じられると喫煙物品430の実質的な円形状の上部の外周より外に位置することを意味する。このことは、蓋120が閉じる際に、喫煙物品430と切り抜き部との間の接触に関しては、切り抜き部の縁は関与しないことを意味し、これにより、喫煙物品430が切り抜き部上で引っかかることを防止する。
【0053】
上記したように、係止タブ140の中心及び蓋120が閉位置にある際に係止タブ140との相互係合に関与する係合凹部150の一部の中心を通って延びる長手軸420は、必ずしも切り抜き部の頂点440を通って延びる長手軸450と同じ長手軸上に存在する必要は無く、代わりに、そのような軸450から横方向にオフセットしてもよい。この係止タブ140及び係合凹部150の主要部分(すなわち、蓋120が閉位置にある際に係止タブ140との相互係合に関与する係合凹部150の一部)の横方向へのずれによって、他の構造に関する検討を考慮に入れることができるようになる。例として、
図4B及び
図5Bに示すパッケージ100(これはまた、
図1B及び
図2Bに示すパッケージ100に対応する)において、内枠110aは、上縁に沿って形成された不規則形状を有する。
図4B及び
図5Bに示すパッケージ100において、係合凹部150は内枠110a上に形成される。係合凹部150が切り抜き部の頂点440を通過する同軸450上に位置すると、(内枠110aが不規則形状を有するため)係合凹部150を内枠110aの上部から隔てる部材がほとんど無くなってしまい、係合凹部150が弱くなり、比較的直ぐに(例えば裂けることによって)損傷する可能性がある。しかしながら、本発明によれば、係合凹部150は、パッケージ100の蓋120の内側において切り抜き部の頂点440を通って延びる軸450からオフセットしていてもよいので、係合凹部150を内枠110aの不規則形状の上縁から離れる位置に配置することができ、より強くしなやかな係合凹部150を実現できる。しかしながら、切り抜き部の頂点440を通って延びる軸450は、依然としてパッケージ100内における喫煙物品430の配列の前列にある喫煙物品430の中心に合っているので、喫煙物品430の引っかかりを防止することができる。