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特許6923672情報送信方法、受信電力測定方法、デバイス、およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6923672
(24)【登録日】2021年8月2日
(45)【発行日】2021年8月25日
(54)【発明の名称】情報送信方法、受信電力測定方法、デバイス、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20210812BHJP
   H04W 52/32 20090101ALI20210812BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20210812BHJP
【FI】
   H04W24/10
   H04W52/32
   H04W72/04 136
【請求項の数】13
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2019-558412(P2019-558412)
(86)(22)【出願日】2017年4月28日
(65)【公表番号】特表2020-519086(P2020-519086A)
(43)【公表日】2020年6月25日
(86)【国際出願番号】CN2017082554
(87)【国際公開番号】WO2018195977
(87)【国際公開日】20181101
【審査請求日】2019年12月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 恒▲進▼
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲啓▼明
(72)【発明者】
【氏名】金 哲
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 哲
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 LG Electronics,WF on assistant information for RRM measurement enhancement,3GPP TSG-RAN WG1#88b R1-1706618,フランス,3GPP,2017年 4月 9日,Page 3
【文献】 ZTE,Remaining issues on NB-RS for NB-IoT,3GPP TSG-RAN WG1 adhoc_LTE_NB-IoT_1603 R1-161864,フランス,3GPP,2016年 3月16日,Section 3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスに対するサービングセルにおけるネットワークデバイスによって、第1の表示情報を入手するステップであって、前記第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、前記第1の信号は同期信号である、ステップと、
前記ネットワークデバイスによって、前記第1の表示情報を前記端末デバイスへ送信するステップと
を含み、
前記第1の信号および前記基準信号は、隣接セルの信号であり、
前記第1の表示情報は、前記基準信号の前記伝送電力に対する前記第1の信号の前記伝送電力の比率である、情報送信方法。
【請求項2】
前記ネットワークデバイスによって、前記第1の表示情報を前記端末デバイスへ送信する前記ステップは、
前記ネットワークデバイスによって、前記第1の表示情報をシステムメッセージ4またはシステムメッセージ5に従って前記端末デバイスへ送信することを含む
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の信号はセカンダリー同期信号(SSS)である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
端末デバイスに対するサービングセルにおけるネットワークデバイスによって送信された第1の表示情報を、前記端末デバイスによって受信するステップであって、前記第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、前記第1の信号は同期信号である、ステップと、
前記端末デバイスによって、前記第1の表示情報、前記第1の信号の受信電力、および前記基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を決定するステップと
を含み、
前記第1の信号および前記基準信号は、隣接セルの信号であり、
前記第1の表示情報は、前記基準信号の前記伝送電力に対する前記第1の信号の前記伝送電力の比率である、受信電力測定方法。
【請求項5】
ネットワークデバイスによって送信された前記第1の表示情報を、前記端末デバイスによって受信する前記ステップは、
前記ネットワークデバイスによって送信された前記第1の表示情報をシステムメッセージ4またはシステムメッセージ5に従って前記端末デバイスによって受信する
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の信号はセカンダリー同期信号(SSS)である
ことを特徴とする請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
第1の表示情報を入手するように構成されている処理モジュールであって、前記第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、前記第1の信号は同期信号である、処理モジュールと、
前記処理モジュールによって入手された前記第1の表示情報を端末デバイスへ送信するように構成されているトランシーバモジュールと
を含む通信機器であって、
前記第1の信号および前記基準信号は、隣接セルの信号であり、
前記第1の表示情報は、前記基準信号の前記伝送電力に対する前記第1の信号の前記伝送電力の比率であり、
前記通信機器は前記端末デバイスに対するサービングセル内にある、通信機器。
【請求項8】
前記トランシーバモジュールは特に、
前記第1の表示情報をシステムメッセージ4またはシステムメッセージ5に従って前記端末デバイスへ送信するように構成される
ことを特徴とする請求項に記載の機器。
【請求項9】
前記第1の信号はセカンダリー同期信号(SSS)である
ことを特徴とする請求項7または8に記載の機器。
【請求項10】
ネットワークデバイスによって送信された第1の表示情報を受信するように構成されているトランシーバモジュールであって、前記第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、前記第1の信号は同期信号である、トランシーバモジュールと、
前記第1の表示情報、前記第1の信号の受信電力、および前記基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を決定するように構成されている処理モジュールと
を含む通信機器であって、
前記前記第1の信号および前記基準信号は、隣接セルの信号であり、
前記第1の表示情報は、前記基準信号の前記伝送電力に対する前記第1の信号の前記伝送電力の比率であり、
前記通信機器は前記ネットワークデバイスのサービングセル内にある、通信機器。
【請求項11】
前記トランシーバモジュールは特に、
前記ネットワークデバイスによって送信された前記第1の表示情報をシステムメッセージ4またはシステムメッセージ5に従って受信するように構成される
ことを特徴とする請求項10に記載の機器。
【請求項12】
前記第1の信号はセカンダリー同期信号(SSS)である
ことを特徴とする請求項10または11に記載の機器。
【請求項13】
請求項乃至のいずれか一項に記載のネットワークデバイスと、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の端末デバイスとを含む通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ワイヤレス通信テクノロジーの分野に関連しており、詳細には、情報送信方法、受信電力測定方法、デバイス、およびシステムに関連している。
【背景技術】
【0002】
ロングタームエボリューション(Long Time Evolution、LTE)システムにおいては、基準信号受信電力(Reference Signal Received Power、RSRP)が、セル固有基準信号(Cell−specific Reference Signal、CRS)に基づいて測定され、主としてセル選択、セル再選択、およびアップリンク電力制御のために使用される。RSRPを測定する基本的な原理は、次のとおりである。基地局が、CRSを端末デバイスへ送信し、端末デバイスは、CRSを受信した後に、CRSを搬送しているリソース要素(Resource Element、RE)のうちのそれぞれの上の信号受信電力を決定し、CRSを搬送しているすべてのRE上の信号受信電力の平均をRSRPとして使用する。LTEシステムにおいては、CRSを搬送している比較的大量のREがある。したがって、CRSに基づいて端末デバイスによってRSRPを測定する精度は、比較的高く、それによって端末デバイスは、RSRPに基づいて比較的正確な選択を行うことが可能である。
【0003】
ナローバンドインターネットオブシングス(Narrowband Internet of Things、NB−IoT)システムにおける帯域幅は、LTEシステムにおける帯域幅よりも小さい。したがって、NB−IoTシステムにおいては、RSRPは、ナローバンド基準信号受信電力(Narrowband Resource Signal Received Power、NRSRP)と呼ばれる。現在、NRSRPは、ナローバンド基準信号(Narrowband Reference Signal、NRS)に基づいて測定されている。具体的には、基地局が、NRSを端末デバイスへ送信し、端末デバイスは、NRSを受信し、NRSを搬送しているREのうちのそれぞれの上の信号受信電力を決定し、NRSを搬送しているすべてのRE上の信号受信電力の平均をNRSRPとして使用する。NRSを搬送しているのは比較的少量のREである。したがって、NB−IoTシステムにおいては、NRSにのみ基づく測定を通じてNRSRPを入手する精度は、比較的貧弱である。その結果として、セルの信号強度が正確に測定されることが不可能であり、通信プロセスにおける信号伝送品質が影響される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施形態は、通信プロセスにおける信号伝送品質を改善するのを支援するための情報送信方法、受信電力測定方法、デバイス、およびシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、表示情報送信方法が提供され、
ネットワークデバイスによって第1の表示情報を入手するステップと、第1の表示情報を端末デバイスへ送信するステップとを含み、第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力を示すために使用され、第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。
【0006】
ネットワークデバイスは、第1の表示情報を端末デバイスへ送信し得る。したがって端末デバイスは、第1の表示情報、第1の信号の受信電力、および基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を入手し得る。第1の受信電力を使用することによって測定されるセルの信号強度は、従来技術において測定されるセルの信号強度よりも正確であり、それによって端末デバイスは、正しい選択を行うことが可能であり、それにより、通信プロセスにおける信号伝送品質を改善するのを支援する。
【0007】
第1の態様によれば、可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、サービングセルの信号であり、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力であり、または第1の表示情報は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0008】
本出願のこの実施形態においては、サービングセルは、端末デバイスが現在配置されているセル、具体的には、端末デバイスに現在サービス提供しているセルであるということを理解されたい。
【0009】
たとえば、第1の指数は、基準信号の受信電力に対する第1の信号の受信電力の比率に対応する。たとえば、基準信号の受信電力に対する第1の信号の受信電力の比率が1.2である場合には、対応する指数は5である。指数と比率との間における対応が、端末デバイスおよびネットワークデバイスにおいて事前に構成され得る。加えて、指数と比率との間における対応の表が、代替としてネットワークデバイスにおいて事前に構成され得、ネットワークデバイスおよび端末デバイスが同じ対応表を使用するならば、ネットワークデバイスによって端末デバイスへ配信される。具体的な実施態様は、本明細書においては限定されない。第1の表示情報が第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である場合には、状況は同様であり、詳細がここで再び記述されることはない。
【0010】
第1の態様によれば、可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、隣接セルの信号であり、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0011】
端末デバイスへ送信される第1の表示情報は、隣接セルにおける基準信号の伝送電力に対する隣接セルにおける第1の信号の伝送電力の比率、または隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と隣接セルにおける基準信号の伝送電力との間における差を示し、第1の表示情報は、ネットワークデバイスによってサービングセルにおいて端末デバイスへ送信される。したがって、サービングセルにおける信号が隣接セルにおける信号に比較的大きく干渉する場合に端末デバイスが隣接セルから第1の表示情報を直接入手することが不可能であるケースが回避され、端末デバイスの電力消費が低減される。
【0012】
第1の態様によれば、可能な設計においては、第1の表示情報は、第1のパラメータ値および第2のパラメータ値を含み、第1のパラメータ値は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第1のパラメータ値は、サービングセルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくはサービングセルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、第2のパラメータ値は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第2のパラメータ値は、隣接セルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である。
【0013】
第1のパラメータ値が第1の指数であり、第2のパラメータ値が第2の指数である場合に、第1の指数および第2の指数の両方が
【0014】
【数1】
【0015】
という値に対応するならば(この場合、W1は第1の信号の受信電力であり、W2は基準信号の受信電力である)、第1の指数および第2の指数は、1つの指数表を共有し得る。
【0016】
第1の態様によれば、可能な設計においては、ネットワークデバイスは、第2の表示情報を端末デバイスへ送信し、第2の表示情報は、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるかどうかを示すために使用される。
【0017】
ネットワークデバイスは、第2の表示情報を端末デバイスへ送信する。第2の表示情報を受信した後に、端末デバイスは、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるということを決定した後に第1のパラメータ値に基づいて隣接セルの第1の受信電力を直接入手し得、第2のパラメータ値は、デコーディングを通じて入手されることを必要としない。通常、第2の表示情報をエンコードすることは比較的シンプルであり、それによって、隣接セルの第1の受信電力を測定する様式を簡略化するのを支援する。
【0018】
第2の態様によれば、受信電力測定方法が提供され、
ネットワークデバイスによって送信された第1の表示情報を端末デバイスによって受信するステップと、第1の表示情報、第1の信号の受信電力、および基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を決定するステップとを含み、第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力を示すために使用され、第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。
【0019】
第1の信号およびパラメータ信号が同じセルに属する場合には、第1の受信電力は、そのセルの信号強度を示すために使用されるということを理解されたい。
【0020】
端末デバイスは、第1の表示情報、第1の信号の受信電力、および基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を入手し得、第1の受信電力を使用することによって測定されるセルの信号強度は、従来技術において測定されるセルの信号強度よりも正確であり、それによって端末デバイスは、第1の受信電力に基づいて正しい選択を行うことが可能であり、それにより、通信プロセスにおける信号伝送品質を改善するのを支援する。
【0021】
第2の態様によれば、可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、サービングセルの信号である。
【0022】
第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力であり、または第1の表示情報は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0023】
本出願のこの実施形態においては、サービングセルは、端末デバイスが現在配置されているセル、具体的には、端末デバイスに現在サービス提供しているセルであるということを理解されたい。
【0024】
たとえば、第1の指数は、基準信号の受信電力に対する第1の信号の受信電力の比率に対応する。たとえば、基準信号の受信電力に対する第1の信号の受信電力の比率が1.5である場合には、対応する指数は2である。指数と比率との間における対応が、端末デバイスおよびネットワークデバイスにおいて事前に構成され得る。加えて、指数と比率との間における対応の表が、代替としてネットワークデバイスにおいて事前に構成され得、ネットワークデバイスおよび端末デバイスが同じ対応表を使用するならば、ネットワークデバイスによって端末デバイスへ配信される。具体的な実施態様は、本明細書においては限定されない。第1の表示情報が第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である場合には、状況は同様であり、詳細がここで再び記述されることはない。
【0025】
第2の態様によれば、可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、隣接セルの信号であり、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0026】
第1の表示情報は、隣接セルにおける基準信号の伝送電力に対する隣接セルにおける第1の信号の伝送電力の比率、または隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と隣接セルにおける基準信号の伝送電力との間における差を示し、第1の表示情報は、ネットワークデバイスによってサービングセルにおいて端末デバイスへ送信される。したがって、サービングセルにおける信号が隣接セルにおける信号に比較的大きく干渉する場合に端末デバイスが隣接セルから第1の表示情報を直接入手することが不可能であるケースが回避され、端末デバイスの電力消費が低減される。
【0027】
第2の態様によれば、可能な設計においては、第1の受信電力は、第1の信号の受信電力と基準信号の受信電力との線形平均である。
【0028】
第2の態様によれば、可能な設計においては、第1の表示情報は、第1のパラメータ値および第2のパラメータ値を含み、第1のパラメータ値は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第1のパラメータ値は、サービングセルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくはサービングセルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、第2のパラメータ値は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第2のパラメータ値は、隣接セルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である。
【0029】
第2の態様によれば、可能な設計においては、端末デバイスは、ネットワークデバイスによって送信された第2の表示情報を受信し、第2の表示情報は、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるかどうかを示すために使用される。
【0030】
端末デバイスは、第1の表示情報における第1のパラメータ値と、サービングセル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいてサービングセルの第1の受信電力を決定し、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるということを第2の表示情報が示している場合に、第1のパラメータ値と、隣接セル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいて隣接セルの第1の受信電力を決定し、または第1のパラメータ値が第2のパラメータ値とは異なるということを第2の表示情報が示している場合に、第2のパラメータ値と、隣接セル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいて隣接セルの第1の受信電力を決定する。
【0031】
第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるということを第2の表示情報に従って決定した後に、端末デバイスは、第1のパラメータ値に基づいて隣接セルの第1の受信電力を直接入手し得、第2のパラメータ値は、デコーディングを通じて入手されることを必要としない。通常、第2の表示情報をエンコードすることは比較的シンプルであり、それによって、隣接セルの第1の受信電力を測定する様式を簡略化するのを支援する。
【0032】
第3の態様によれば、情報送信方法が提供され、
ネットワークデバイスによって第1の表示情報を決定するステップと、第1の表示情報を端末デバイスへ送信するステップとを含み、第1の表示情報は、第1の受信電力の測定様式を端末デバイスに示すために使用され、第1の受信電力は、セルの信号強度を示すために使用される。
【0033】
ネットワークデバイスは、第1の受信電力の測定様式を端末デバイスに示し得、それによって、端末デバイスがセルの信号強度をより正確に測定するのを支援する。
【0034】
第3の態様によれば、可能な設計においては、端末デバイスによって第1の信号受信電力を測定する柔軟性を改善するために、第1の受信電力の測定様式は、基準信号に基づく測定、基準信号および第1の信号に基づく測定、ならびに第1の信号に基づく測定を含み得る。第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。
【0035】
たとえば、基準信号に基づく測定中には、基準信号の受信電力が、第1の受信電力として使用され、基準信号および第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、基準信号の受信電力および第1の信号の受信電力に基づいて決定され、第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、第1の信号の受信電力に基づいて決定される。
【0036】
第4の態様によれば、情報受信方法が提供され、
基地局によって送信された第1の表示情報を端末デバイスによって受信するステップと、第1の表示情報に基づいて第1の受信電力を測定するステップとを含み、第1の表示情報は、第1の受信電力の測定様式を示すために使用され、第1の受信電力は、セルの信号強度を示すために使用される。
【0037】
端末デバイスは、第1の表示情報によって示されている第1の受信電力の測定様式に基づいて第1の受信電力を測定し得、それにより、ネットワークデバイスによって送信された信号の信号強度を端末デバイスがより正確に測定するのを支援する。
【0038】
第4の態様によれば、可能な設計においては、端末デバイスによって第1の信号受信電力を測定する柔軟性を改善するために、第1の受信電力の測定様式は、基準信号に基づく測定、基準信号および第1の信号に基づく測定、ならびに第1の信号に基づく測定を含み得る。第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。
【0039】
たとえば、基準信号に基づく測定中には、基準信号の受信電力が、第1の受信電力として使用され、基準信号および第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、基準信号の受信電力および第1の信号の受信電力に基づいて決定され、第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、第1の信号の受信電力に基づいて決定される。
【0040】
第5の態様によれば、ネットワークデバイスが提供され、処理モジュールおよびトランシーバモジュールを含む。処理モジュールは、第1の表示情報を入手するように構成されており、第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力を示すために使用され、第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。トランシーバモジュールは、処理モジュールによって入手された第1の表示情報を端末デバイスへ送信するように構成されている。
【0041】
第5の態様によれば、可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、サービングセルの信号であり、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力であり、または第1の表示情報は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0042】
第5の態様によれば、可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、隣接セルの信号であり、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0043】
第5の態様によれば、可能な設計においては、第1の表示情報は、第1のパラメータ値および第2のパラメータ値を含み、第1のパラメータ値は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第1のパラメータ値は、サービングセルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくはサービングセルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、第2のパラメータ値は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第2のパラメータ値は、隣接セルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である。
【0044】
第5の態様によれば、可能な設計においては、トランシーバモジュールは、第2の表示情報を端末デバイスへ送信するようにさらに構成されており、第2の表示情報は、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるかどうかを示すために使用される。
【0045】
第6の態様によれば、本出願の実施形態の第5の態様において提供されているネットワークデバイスにおいては、処理モジュールに対応する物理デバイスは、プロセッサであり得、トランシーバモジュールに対応する物理デバイスは、トランシーバであり得る。
【0046】
第7の態様によれば、本出願の実施形態は、前述のネットワークデバイスによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を格納するように構成されているコンピュータストレージメディアを提供する。このコンピュータストレージメディアは、前述の態様を実行するように設計されているプログラムを含む。
【0047】
第8の態様によれば、端末デバイスが提供され、処理モジュールおよびトランシーバモジュールを含む。トランシーバモジュールは、ネットワークデバイスによって送信された第1の表示情報を受信するように構成されており、第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力を示すために使用され、第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。処理モジュールは、第1の表示情報、第1の信号の受信電力、および基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を決定するように構成されている。
【0048】
第8の態様によれば、可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、サービングセルの信号であり、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力であり、または第1の表示情報は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0049】
第8の態様によれば、可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、隣接セルの信号であり、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0050】
第8の態様によれば、可能な設計においては、第1の受信電力は、第1の信号の受信電力と基準信号の受信電力との線形平均である。
【0051】
第8の態様によれば、可能な設計においては、第1の表示情報は、第1のパラメータ値および第2のパラメータ値を含み、第1のパラメータ値は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第1のパラメータ値は、サービングセルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくはサービングセルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、第2のパラメータ値は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第2のパラメータ値は、隣接セルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である。
【0052】
第8の態様によれば、可能な設計においては、トランシーバモジュールは、ネットワークデバイスによって送信された第2の表示情報を受信するようにさらに構成されており、第2の表示情報は、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるかどうかを示すために使用される。処理モジュールは、第1の表示情報における第1のパラメータ値と、サービングセル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいてサービングセルの第1の受信電力を決定し、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるということを第2の表示情報が示している場合に、第1のパラメータ値と、隣接セル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいて隣接セルの第1の受信電力を決定し、または第1のパラメータ値が第2のパラメータ値とは異なるということを第2の表示情報が示している場合に、第1の表示情報における第2のパラメータ値と、隣接セル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいて隣接セルの第1の受信電力を決定する。
【0053】
第9の態様によれば、本出願の実施形態の第8の態様において提供されている端末デバイスにおいては、処理モジュールに対応する物理デバイスは、プロセッサであり得、トランシーバモジュールに対応する物理デバイスは、トランシーバであり得る。
【0054】
第10の態様によれば、本出願の実施形態は、前述の端末デバイスによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を格納するように構成されているコンピュータストレージメディアを提供する。このコンピュータストレージメディアは、前述の態様を実行するように設計されているプログラムを含む。
【0055】
第11の態様によれば、本出願の実施形態は、前述の実施形態におけるネットワークデバイスおよび端末デバイスを含む通信システムを提供する。
【0056】
第12の態様によれば、ネットワークデバイスが提供され、処理モジュールおよびトランシーバモジュールを含む。処理モジュールは、第1の表示情報を決定するように構成されている。トランシーバモジュールは、第1の表示情報を端末デバイスへ送信するように構成されており、第1の表示情報は、第1の受信電力の測定様式を端末デバイスに示すために使用される。
【0057】
第12の態様によれば、可能な設計においては、第1の受信電力の測定様式は、基準信号に基づく測定、基準信号および第1の信号に基づく測定、ならびに第1の信号に基づく測定を含む。第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。
【0058】
たとえば、基準信号に基づく測定中には、基準信号の受信電力が、第1の受信電力として使用され、基準信号および第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、基準信号の受信電力および第1の信号の受信電力に基づいて決定され、第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、第1の信号の受信電力に基づいて決定される。
【0059】
第13の態様によれば、本出願の実施形態の第12の態様において提供されているネットワークデバイスにおいては、処理モジュールに対応する物理デバイスは、プロセッサであり得、トランシーバモジュールに対応する物理デバイスは、トランシーバであり得る。
【0060】
第14の態様によれば、本出願の実施形態は、前述のネットワークデバイスによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を格納するように構成されているコンピュータストレージメディアを提供する。このコンピュータストレージメディアは、前述の態様を実行するように設計されているプログラムを含む。
【0061】
第15の態様によれば、端末デバイスが提供され、トランシーバモジュールおよび処理モジュールを含む。トランシーバモジュールは、基地局によって送信された第1の表示情報を受信するように構成されている。処理モジュールは、第1の表示情報に基づいて第1の受信電力を測定するように構成されており、第1の表示情報は、第1の受信電力の測定様式を示すために使用され、第1の受信電力は、セルの信号強度を示すために使用される。
【0062】
第15の態様によれば、可能な設計においては、第1の受信電力の測定様式は、基準信号に基づく測定、基準信号および第1の信号に基づく測定、ならびに第1の信号に基づく測定を含む。第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。
【0063】
たとえば、基準信号に基づく測定中には、基準信号の受信電力が、第1の受信電力として使用され、基準信号および第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、基準信号の受信電力および第1の信号の受信電力に基づいて決定され、第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、第1の信号の受信電力に基づいて決定される。
【0064】
第16の態様によれば、本出願の実施形態の第15の態様において提供されている端末デバイスにおいては、処理モジュールに対応する物理デバイスは、プロセッサであり得、トランシーバモジュールに対応する物理デバイスは、トランシーバであり得る。
【0065】
第17の態様によれば、本出願の実施形態は、前述の端末デバイスによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を格納するように構成されているコンピュータストレージメディアを提供する。このコンピュータストレージメディアは、前述の態様を実行するように設計されているプログラムを含む。
【0066】
第18の態様によれば、本出願の実施形態は、前述の実施形態におけるネットワークデバイスおよび端末デバイスを含む通信システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1】本出願の実施形態による通信システムの概略構造図である。
図2】本出願の実施形態による受信電力測定方法の概略フローチャートである。
図3】本出願の実施形態によるリソースロケーションの概略図である。
図4】本出願の実施形態による表示情報伝送方法の概略フローチャートである。
図5a】本出願の実施形態によるネットワークデバイスの概略構造図である。
図5b】本出願の実施形態によるネットワークデバイスの概略構造図である。
図6a】本出願の実施形態による端末デバイスの概略構造図である。
図6b】本出願の実施形態による端末デバイスの概略構造図である。
図7】本出願の実施形態による通信システムの概略構造図である。
図8a】本出願の実施形態によるネットワークデバイスの概略構造図である。
図8b】本出願の実施形態によるネットワークデバイスの概略構造図である。
図9a】本出願の実施形態による端末デバイスの概略構造図である。
図9b】本出願の実施形態による端末デバイスの概略構造図である。
図10】本出願の実施形態による通信システムの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以降では、本明細書の添付の図面を参照しながら本出願の実施形態について詳細に記述している。
【0069】
本出願の実施形態は、NB−IoTシステムなどのLTEシステムに適用され得、またはグローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(Global System for Mobile Communication、GSM)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、および新たなネットワークシステムなどのその他の通信システムに適用され得る。
【0070】
本出願の実施形態において言及されているネットワークデバイスは、基地局、アクセスポイント、または、アクセスネットワーク内にあって1つまたは複数のセクタを使用することによってエアインターフェースを介してワイヤレス端末と通信するデバイスであり得る。ネットワークデバイスが基地局である場合には、基地局は、受信された無線フレームおよびインターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)パケットを相互に変換して、ワイヤレス端末と、アクセスネットワークの残りの部分との間におけるルータとしての役割を果たすように構成され得る。アクセスネットワークの残りの部分は、IPネットワークを含み得る。基地局は、エアインターフェース上の属性管理を調整するようにさらに構成され得る。たとえば、基地局は、GSMまたはCDMAシステムにおけるベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)であり得、またはワイドバンド符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)におけるノードB(NodeB)であり得、またはLTEシステムにおけるエボルブドノードB(evolutional Node B、eNB)であり得る。これは、本出願の実施形態においては限定されない。
【0071】
本出願の実施形態における端末デバイスは、ユーザに音声および/もしくはデータ接続性を提供するデバイス、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続されている別の処理デバイスであり得る。端末は、さらにワイヤレス端末であり得る。ワイヤレス端末は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RAN)を通じて1つまたは複数のコアネットワークと通信し得る。ワイヤレス端末は、モバイル電話(もしくは「セルラー」電話と呼ばれている)などのモバイル端末、またはモバイル端末を有するコンピュータであり得る。たとえば、モバイル端末を有するコンピュータは、無線アクセスネットワークとの間で言葉および/またはデータをやり取りすることが可能である、ポータブルな、ポケットサイズの、ハンドヘルドの、もしくはコンピュータ内蔵のモバイル装置、または車載のモバイル装置であり得る。たとえば、ワイヤレス端末は、代替として、パーソナル通信サービス(Personal Communication Service、PCS)電話、コードレス電話セット、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)ステーション、または携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)などのデバイスであり得る。ワイヤレス端末は、システム、サブスクライバーユニット(Subscriber Unit)、サブスクライバーステーション(Subscriber Station)、移動局(Mobile Station)、モバイルコンソール(Mobile)、リモートステーション(Remote Station)、アクセスポイント(Access Point、AP)、リモート端末(Remote Terminal)、アクセス端末(Access Terminal)、ユーザ端末(User Terminal)、ユーザエージェント(User Agent)、ユーザデバイス(User Device)、またはユーザ機器(User Equipment)と呼ばれることもある。これは、本出願の実施形態においては限定されない。
【0072】
本出願の実施形態における基準信号は、CRSであり得、またはNB−IoTシステムにおけるNRSであり得るということを理解されたい。これは、本明細書においては限定されない。
【0073】
本出願の実施形態においては、セルの信号強度を示すために第1の受信電力が使用される。具体的には、第1の受信電力は、セル選択、セル再選択、アップリンク電力制御などのために使用され得る。セル選択の目的は、端末デバイスが適切なセル上にキャンプすることを可能にすることである。セル再選択の目的は、端末デバイスが最良のサービングセル上にキャンプすることを可能にすることである。アップリンク電力制御の目的は、端末デバイスのアップリンク伝送電力を制御することである。加えて、NB−IoTシステムにおいては、第1の受信電力は、カバレッジレベル選択などのためにさらに使用される。カバレッジレベル選択は、端末デバイスが、ナローバンド物理ランダムアクセスチャネル(Narrowband Physical Random Access Channel、NPRACH)の繰り返し時間の量をさらに決定するために、第1の受信電力を使用することによって端末デバイスのカバレッジレベルを測定することを意味する。
【0074】
本出願の実施形態においては、ネットワークデバイスは、入手された第1の表示情報を端末デバイスへ送信し得、それによって端末デバイスは、第1の表示情報を使用することによって第1の受信電力を決定し得、端末デバイスはさらに、セルの信号強度をより正確に測定し得、それにより、通信プロセスにおける信号伝送品質を改善するのを支援する。
【0075】
説明を容易にするために、本出願の実施形態においては、ネットワークデバイスが基地局である例が、詳細な説明のために使用されている。これは、本出願の実施形態において列挙されている例にすぎず、本出願は、この例を含むが、それには限定されない。
【0076】
具体的には、図1は、本出願の実施形態による通信システムの概略構造図である。この通信システムは、基地局および端末デバイスを含む。
【0077】
図1において示されている通信システムのアーキテクチャーは、本出願の実施形態を詳細に記述するための例として使用されている。
【0078】
図2において示されているように、本出願の実施形態は、下記のステップを含む受信電力測定方法を提供する。
【0079】
ステップ210: 基地局が、第1の表示情報を入手し、第1の表示情報を端末デバイスへ送信し、端末デバイスは、第1の表示情報を受信し、第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力を示すために使用され、第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つであり得る。
【0080】
同期信号は、プライマリー同期信号(Primary Synchronization Signal、PSS)およびセカンダリー同期信号(Secondary Synchronization Signal、SSS)を含むということに留意されたい。本出願のこの実施形態においては、第1の信号は、独立してPSS、SSS、測位基準信号、もしくはブロードキャスト信号であり得、またはSSSおよび測位基準信号であり得る、といった具合である。第1の信号内に含まれる信号の量は、本出願のこの実施形態においては限定されない。
【0081】
ステップ220: 端末デバイスは、第1の表示情報、第1の信号の受信電力、および基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を決定する。
【0082】
本出願のこの実施形態においては、端末デバイスが、第1の受信電力を測定するために第1の信号を導入する場合で、かつ第1の信号および基準信号が同じセルの信号である場合には、そのセルの信号強度は、入手された第1の受信電力を使用することによって、より正確に測定されることが可能である。
【0083】
端末デバイスがサービングセルの第1の受信電力を測定する際には、第1の信号および基準信号は、サービングセルの信号である。端末デバイスは、第1の受信電力を決定するために、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を使用することを必要とする。しかしながら、従来技術においては、第1の受信電力を測定するプロセスにおいて、基地局は、基準信号の伝送電力を端末デバイスへ既に送信している。したがって、第1の受信電力が本出願のこの実施形態における測定様式で測定される場合には、基地局は、第1の信号の伝送電力を示すために使用される第1の表示情報のみを端末デバイスに通知し得る。このケースにおいては、端末デバイスは、基準信号の伝送電力と第1の信号の伝送電力とに基づいて、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を決定することが可能である。加えて、代替として、基地局は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を決定した後に、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示す第1の表示情報を端末デバイスに直接通知して、端末デバイスのオペレーションを低減し得る。したがって、サービングセルの第1の受信電力の測定のために、第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され得、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力を示すために使用され得る。
【0084】
特定の実施中に、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり得、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力であり、または第1の表示情報は、第1の指数であり得、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0085】
たとえば、第1の表示情報が基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率である場合には、その比率は、次のとおりであり得る。第1の信号の伝送電力が分子である場合には、基準信号の伝送電力は分母であり、または第1の信号の伝送電力が分母である場合には、基準信号の伝送電力は分子である。第1の表示情報が第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である場合には、その差は、次のとおりであり得る。基準信号の伝送電力が第1の信号の伝送電力から差し引かれ、または第1の信号の伝送電力が基準信号の伝送電力から差し引かれる。第1の表示情報が指数である場合には、第1の指数が基準信号の受信電力に対する第1の信号の受信電力の比率に対応する例が使用される。たとえば、基準信号の受信電力に対する第1の信号の受信電力の比率が1.2である場合には、対応する指数は5である。指数と比率との間における対応が、表1において示されており、端末デバイスおよびネットワークデバイスにおいて事前に構成され得る。加えて、指数と比率との間における対応の表が、代替としてネットワークデバイスにおいて事前に構成され得、ネットワークデバイスおよび端末デバイスが同じ対応表を使用するならば、ネットワークデバイスによって端末デバイスへ配信される。具体的な実施態様は、本明細書においては限定されない。第1の表示情報が第1の信号の受信電力と基準信号の受信電力との間における差である場合には、状況は同様であり、詳細がここで再び記述されることはない。
【0086】
【表1】
【0087】
サービングセルに関して、基地局は、第1の表示情報をシステムメッセージまたは別の無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)シグナリングなど、より高いレイヤのシグナリングに付加して、そのシグナリングを端末デバイスへ送信し得る。
【0088】
加えて、ステップ200において、基地局によって入手される第1の表示情報が、基地局によって決定される。
【0089】
端末デバイスが隣接セルの第1の受信電力を測定する際には、第1の信号および基準信号は、隣接セルの信号である。しかしながら、従来技術においては、第1の受信電力を測定するプロセスにおいて、端末デバイスは通常、隣接セルにおける基準信号の伝送電力を入手することが不可能である。したがって、本出願のこの実施形態においては、端末デバイスが隣接セルの第1の受信電力を測定することを可能にするために、基地局によって端末デバイスへ送信される第1の表示情報が、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用される。端末デバイスが基準信号の伝送電力を入手することが可能である場合には、第1の表示情報は、代替として、第1の信号の伝送電力のみを示すために使用され得る。
【0090】
特定の実施中に、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり得、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力であり、または第1の表示情報は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。加えて、第1の表示情報は、代替として、第1の信号の伝送電力および基準信号の伝送電力であり得る、といった具合である。これは、本明細書においては限定されない。
【0091】
たとえば、第1の表示情報が基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率である場合には、その比率は、次のとおりであり得る。第1の信号の伝送電力が分子である場合には、基準信号の伝送電力は分母であり、または基準信号の伝送電力が分子である場合には、第1の信号の伝送電力は分母である。第1の表示情報が第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である場合には、その差は、次のとおりであり得る。基準信号の伝送電力が第1の信号の伝送電力から差し引かれ、または第1の信号の伝送電力が基準信号の伝送電力から差し引かれる。第1の表示情報が指数である場合に、具体的な実施形式に関しては、サービングセルの第1の受信電力が測定される場合に第1の表示情報が指数である実施態様を参照されたい。詳細がここで再び記述されることはない。
【0092】
隣接セルに関して、基地局は、第1の表示情報をシステムメッセージまたは別のRRCシグナリングなど、より高いレイヤのシグナリングに付加して、そのシグナリングを端末デバイスへ送信し得る。基地局が第1の表示情報をシステムメッセージに付加する場合に、そのシステムメッセージは、具体的には、システム情報ブロック(System Information Block、SIB)4またはSIB5であり得る。これは、本明細書においては限定されない。
【0093】
加えて、隣接セルに関して、ステップ200において基地局によって入手される第1の表示情報が、隣接セルの基地局によって決定され、次いでサービングセルの基地局へ送信される。あるいは、隣接セルの基地局は、対応するパラメータ情報をサービングセルの基地局へ送信し得、サービングセルの基地局は、第1の表示情報を決定し、次いで第1の表示情報を端末デバイスへ送信する。これは、本明細書においては限定されない。
【0094】
第1の表示情報は、端末デバイスによって隣接セルから直接入手されず、その代わりに、サービングセルの基地局によって端末デバイスへ送信されて、サービングセルにおける信号が隣接セルにおける第1の表示情報の信号に大きく干渉する場合、たとえば、端末デバイスがサービングセルの中央に配置されている場合に端末デバイスがデコーディングを通じて第1の表示情報を正しく入手することが不可能であるケースを回避し、それにより、端末デバイスによって第1の表示情報を入手する正確さを改善しながら端末デバイスの電力消費を低減する。
【0095】
本出願のこの実施形態においては、サービングセルは、端末デバイスが現在配置されているセルであり、隣接セルは、隣接セルリストにおけるセル識別子によって示されるセルであるということに留意されたい。隣接セルリストは、基地局によって構成される。隣接セルリストは通常、システムメッセージを使用することによって端末デバイスへ送信される。加えて、本出願のこの実施形態においては、隣接セルは、代替として、サービングセルに地理的に隣接しているセルであり得る。前述の説明は、本出願においてはサービングセルおよび隣接セルに適用可能であり、詳細が以降で再び記述されることはない。
【0096】
加えて、本出願のこの実施形態においては、第1の表示情報は、サービングセルにおける第1の信号の伝送電力とサービングセルにおける基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示す情報のみを含み得、またはサービングセルにおける第1の信号の伝送電力に関する情報のみを含み得、または隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と隣接セルにおける基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示す情報のみを含み得る。特定の実施中に、シグナリングオーバーヘッドを低減するために、第1の表示情報は、サービングセルにおける第1の信号の伝送電力とサービングセルにおける基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示す情報を含むだけでなく、隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と隣接セルにおける基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示す情報も含み得る。あるいは、第1の表示情報は、サービングセルにおける第1の信号の伝送電力に関する情報を含むだけでなく、隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示す情報も含む。これは、本明細書においては限定されない。
【0097】
第1の表示情報は、別々の隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示す一片または複数片の情報を含み得る。
【0098】
第1の表示情報が複数片の表示情報を含む場合には、第1の表示情報を送信することの特定の実施中に、基地局は、第1の表示情報を一片のシグナリングに付加して、そのシグナリングを端末デバイスへ送信する。あるいは、基地局は、第1の表示情報の一部分を第1のシグナリングに付加して、第1のシグナリングを端末デバイスへ送信し、第1の表示情報の残りの部分を第2のシグナリングに付加して、第2のシグナリングを端末デバイスへ送信し得る。第1のシグナリングおよび第2のシグナリングは異なる。第1の表示情報を搬送する送信されるシグナリングの量は、本出願のこの実施形態においては限定されない。
【0099】
たとえば、第1の表示情報は、第1のパラメータ値および第2のパラメータ値を含み、第1のパラメータ値は、第1の指数であり、または第1のパラメータ値は、サービングセルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくはサービングセルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、第2のパラメータ値は、第2の指数であり、または第2のパラメータ値は、隣接セルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である。
【0100】
第1の表示情報は、第1のパラメータ値および第2のパラメータ値を含む。任意選択で、基地局は、第2の表示情報を端末へ送信して、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるかどうかを端末デバイスに示す。
【0101】
第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるかどうかを第2の表示情報が端末デバイスに示す際に、第1のパラメータ値のオペレーションルールは通常、第2のパラメータ値のオペレーションルールと同じであるということに留意されたい。たとえば、サービングセルに関して、第1の伝送電力がW1であり、第2の伝送電力がW2である場合には、第1のパラメータ値はW1/W2である。隣接セルに関して第2のパラメータ値がW1/W2である場合には、第1のパラメータ値のオペレーションルールは、第2のパラメータのオペレーションルールと同じである。サービングセルに関して第1のパラメータ値がW1/W2であり、隣接セルに関して第2のパラメータ値がW2/W1であり、または隣接セルに関して第2のパラメータ値が(基準信号の伝送電力−第1の信号の伝送電力)である場合には、第1のパラメータ値のオペレーションルールは、第2のパラメータのオペレーションルールとは異なる。
【0102】
加えて、第1のパラメータ値が第1の指数であり、第2のパラメータ値が第2の指数である場合に、たとえば、第1の指数が基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率に対応し、第2の指数が第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差に対応するならば、第1の指数のオペレーションルールは、第2の指数のオペレーションルールとは異なる。第1の指数がW1/W2に対応し、第2の指数もW1/W2に対応する場合には(この場合、第1の伝送電力がW1であり、第2の伝送電力がW2である)、第1の指数のオペレーションルールは、第2の指数のオペレーションルールと同じである。
【0103】
たとえば、特定の実施中に、第2の表示情報は、1ビットを使用することによって示され得る。たとえば、1ビットの表示情報が、それぞれの隣接セルのパラメータ値を搬送するリソースに付加される。図3において示されているように、SIB4においては、隣接セル1のパラメータ値がリソースロケーション1において搬送され、隣接セル2のパラメータ値がリソースロケーション2において搬送され、隣接セル3のパラメータ値がリソースロケーション4において搬送される。隣接セル1のパラメータ値がサービングセルのパラメータ値と同じである場合には、二進数「1」が、表示のために使用される。隣接セル1のパラメータ値が0101であると想定すると、1ビット情報「1」が、隣接セル1のパラメータ値0101の終わりのロケーションの後に、または始まりのロケーションの前に付加される。たとえば、1ビット情報「1」が0101の始まりのロケーションの前に付加される場合には、リソースロケーション1に付加される情報は、10101である。パラメータ値における第2の表示情報のロケーションは、本出願においては限定されない。隣接セル1のパラメータ値がサービングセルのパラメータ値とは異なる場合には、隣接セル1のパラメータ値がサービングセルのパラメータ値と同じであるということを示す特定の値が、隣接セル1のパラメータ値がサービングセルのパラメータ値とは異なるということを示す特定の値とは異なるならば、二進数「0」が、表示のために使用され得る。第2の表示情報を搬送するビットの量は、本出願のこの実施形態においては限定されない。
【0104】
あるいは、1つのビットマップが、MIB、SIB、またはRRCシグナリングにおいて搬送され得、そのビットマップにおけるそれぞれのビットは、1つの隣接セルのビット値がサービングセルのビット値と同じであるかどうかを示すために使用される。たとえば、そのビットマップは101であり、この場合、第1のビットにおける1および第3のビットにおける1はそれぞれ、隣接セル1のパラメータ値および隣接セル3のパラメータ値がサービングセルのパラメータ値と同じであるということを示すために使用され、第2のビットにおける0は、隣接セル2のパラメータ値がサービングセルのパラメータ値とは異なるということを示すために使用される。具体的には、この実施態様においては、第1の表示情報および第2の表示情報はそれぞれ、別々のシグナリングメッセージにおいて搬送され得、または同じシグナリングメッセージにおいて搬送され得る。これは、特に限定されない。
【0105】
ステップ220においては、端末デバイスが第1の表示情報を受信した後に、特定の実施中に、端末デバイスは、第1の表示情報、第1の信号の受信電力、および基準信号の受信電力に基づいて、または従来技術における、基準信号の受信電力を測定することによって第1の受信電力を直接決定する様式で第1の受信電力を決定し得るということに留意されたい。これは、本出願のこの実施形態においては限定されない。
【0106】
端末デバイスによってセルの信号強度を測定する正確さを改善するために、任意選択で、端末デバイスは、第1の表示情報、第1の信号の受信電力、および基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を決定する。
【0107】
具体的には、第1の受信電力は、第1の信号の受信電力と基準信号の受信電力との線形平均である。
【0108】
たとえば、第1の表示情報が基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率である場合には、端末デバイスは、第1の表示情報に基づいて第1の係数および第2の係数を決定し、第1の係数、第2の係数、第1の信号の受信電力、および基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を決定する。第1の係数は、第1の信号の受信電力の重みであり、第2の係数は、基準信号の受信電力の重みである。
【0109】
任意選択で、端末デバイスは、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率に基づいて第1の係数および第2の係数を決定する。端末デバイスは、下記の式に従って第1の信号の受信電力と基準信号の受信電力との線形平均W0を決定し、W0は第1の受信電力である。
0=σ1・W1+σ2・W2、この場合、
【0110】
σ1は第1の係数であり、σ2は第2の係数であり、W1は第1の信号の受信電力であり、W2は基準信号の受信電力である。たとえば、
【0111】
【数2】
【0112】
である場合には、σ1=0.3であり、σ2=0.7である。
【0113】
たとえば、第1の表示情報が第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である場合には、端末デバイスは、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差に基づいて第1の係数および第2の係数を決定する。第1の係数および第2の係数は、差、第1の係数、および第2の係数の間における事前に構成されている対応の表に基づいて決定され得る。たとえば、表2は、差、第1の係数、および第2の係数の間における対応を示している。
【0114】
【表2】
【0115】
第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差が1である場合には、第1の係数は0.6であり、第2の係数は0.4である。
【0116】
加えて、たとえば、第1の表示情報が、
【0117】
【数3】
【0118】
を示すために使用される場合には(この場合、W1は第1の信号の受信電力であり、W2は基準信号の受信電力である)、第1の信号の受信電力と基準信号の受信電力との線形平均W0は、下記の式に従って決定され得、W0は第1の受信電力である。
【0119】
【数4】
【0120】
、この場合、
【0121】
Kは、第1の信号および基準信号を搬送するREの総量である。この例においては、W1−Aは、第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力を増減または調整するために使用される。加えて、第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力を増減または調整する様式は、本出願のこの実施形態においては限定されない。
【0122】
第1の表示情報、第1の信号の受信電力、および基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を決定することの実施態様は、本出願のこの実施形態においては限定されないということに留意されたい。前述の内容は、説明のための例にすぎない。
【0123】
端末デバイスが第2の表示情報を受信した場合には、端末デバイスは、下記の様式に基づいて第1の受信電力を決定し得る。
【0124】
端末デバイスは、第1の表示情報における第1のパラメータ値と、サービングセル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいてサービングセルの第1の受信電力を決定し、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるということを第2の表示情報が示している場合に、第1のパラメータ値と、隣接セル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいて隣接セルの第1の受信電力を決定し、または第1のパラメータ値が第2のパラメータ値とは異なるということを第2の表示情報が示している場合に、第1の表示情報における第2のパラメータ値と、隣接セル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいて隣接セルの第1の受信電力を決定する。
【0125】
たとえば、第1のパラメータ値および第2のパラメータ値の両方が0.5である場合には、隣接セルの第1の受信電力は、第1のパラメータ値と、隣接セル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいて決定される。具体的な実施態様は、前述の実施態様と同様であり、詳細がここで再び記述されることはない。
【0126】
加えて、NB−IoTシステムにおけるインバンド展開モードにおいては、第1の信号はさらに、CRSであり得、2つのシナリオ、すなわち、同じ物理セル識別子(Physical Cell Identifier、PCI)のシナリオおよび異なるPCIのシナリオが、インバンド展開モードにおける分類を通じて入手され得る。インバンド展開モードは、NB−IoTシステムにおいて使用される周波数帯域が、従来のLTEシステムにおいて使用される周波数帯域の周波数サブバンドであるということを意味している。したがって、NB−IOTシステムがNRSの受信電力を測定する場合には、LTEにおけるCRSが測定のために導入されることが可能である。具体的には、サービングセルの同じPCIのシナリオにおいては、基地局は、P−CID、ポート量、電力オフセット、およびRB指数など、CRSの関連したパラメータを端末デバイスに提供し得る。電力オフセットは、SIB1において搬送され、RB指数は、MIBにおいて搬送され、それによって端末デバイスは、電力オフセットに基づいてCRSの伝送電力を入手し得る。したがって、端末デバイスが同じPCIのシナリオにおいて第1の受信電力を測定する、図2において示されている様式における第1の信号はさらに、CRSであり得る。しかしながら、異なるPCIのシナリオにおいては、既存のメカニズムにおいて、基地局は、LTEシステムにおけるCRSのものであるP−CID、電力オフセット、およびRB指数を端末デバイスに提供することが不可能である。したがって、サービングセルに関する異なるPCIのシナリオにおいては、サービングセルの基地局は、LTEシステムにおけるセルのものであるP−CID、電力オフセット、およびRB指数を示す情報を端末デバイスへ送信する。隣接セルに関する異なるPCIのシナリオにおいては、サービングセルの基地局は、LTEシステムにおける隣接セルのものであるP−CID、電力オフセット、およびRB指数を示す情報を端末デバイスへ送信する。隣接セルに関する同じPCIのシナリオにおいては、サービングセルの基地局は、LTEシステムにおける隣接セルのものであるP−CID、電力オフセット、およびRB指数を示す情報を端末デバイスへ送信する。CRSのものであるP−CID、電力オフセット、およびRB指数を入手した後に、端末デバイスは、CRSのコンテンツ、ロケーション、および電力を決定することが可能であり、したがって、図2において示されている、第1の受信電力を測定する様式でCRSおよびNRSに基づいて第1の受信電力を入手することが可能である。
【0127】
図4において示されているように、本出願の例は、下記のステップを含む表示情報伝送方法をさらに提供する。
【0128】
ステップ410: 基地局が、第3の表示情報を決定し、第3の表示情報を端末デバイスへ送信し、端末デバイスは、基地局によって送信された第3の表示情報を受信し、第3の表示情報は、第1の受信電力の測定様式を端末デバイスに示すために使用され、第1の受信電力は、セルの信号強度を示すために使用される。
【0129】
ステップ420: 端末デバイスは、第3の表示情報によって端末デバイスに示される第1の受信電力の測定様式で第1の受信電力を測定する。
【0130】
基地局は、第1の受信電力の測定様式を端末デバイスに示し、それによって端末デバイスは、基地局によって示される測定様式で第1の受信電力を測定することが可能であり、それにより、端末デバイスの電力消費を低減するのを支援する。
【0131】
任意選択で、端末デバイスに関する第1の受信電力の測定様式は、基準信号に基づく測定、基準信号および第1の信号に基づく測定、ならびに第1の信号に基づく測定を含む。基準信号に基づく測定中には、基準信号の受信電力が、第1の受信電力として使用され得、基準信号および第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、基準信号の受信電力および第1の信号の受信電力に基づいて決定され、第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、第1の信号の受信電力に基づいて決定される。
【0132】
たとえば、本出願のこの実施形態においては、基準信号に基づく測定は、従来技術における基準信号の受信電力の測定様式と同じであり得、基準信号および第1の信号に基づく測定は、図2において示されている第1の受信電力の測定様式と同じであり得、第1の信号に基づく測定中には、従来技術における基準信号に基づく測定における基準信号が、第1の信号と置き換えられ得る。
【0133】
たとえば、本出願のこの実施形態は、基準信号の測定様式を端末デバイスに示すための特定の方法を提供する。
【0134】
基地局は、端末デバイスのアップリンク信号の受信電力を決定する。アップリンク信号の受信電力とプリセット予測値との間におけるずれがプリセットしきい値を超えている場合には、第3の表示情報によって示される第1の受信電力の測定様式は、第1の信号および基準信号に基づく測定であるということが決定され、またはアップリンク信号の受信電力とプリセット予測値との間におけるずれがプリセットしきい値を超えていない場合には、第3の表示情報を使用することによって示される第1の受信電力の測定様式は、基準信号に基づく測定または第1の信号に基づく測定であるということが決定される。
【0135】
端末デバイスが貧弱なチャネル環境にある場合には、基地局は、第1の信号および基準信号に基づいて第1の受信電力を測定するように端末デバイスに指示し得、端末デバイスが良好なチャネル環境にある場合には、第1の信号または基準信号に基づいて第1の受信電力を測定するように端末デバイスに指示し得、それによって、端末デバイスの電力消費を低減するのを支援し、セルの信号強度を測定する正確さを改善するのを支援する。
【0136】
同じコンセプトに基づいて、本出願の実施形態は、ネットワークデバイスをさらに提供し、このネットワークデバイスは、前述の方法実施形態におけるネットワークデバイスのアクションまたは機能を実行するように構成されている。
【0137】
同じコンセプトに基づいて、本出願の実施形態は、端末デバイスをさらに提供し、この端末デバイスは、前述の方法実施形態における端末デバイスのアクションまたは機能を実行するように構成されている。
【0138】
本出願の実施形態は、前述の実施形態におけるネットワークデバイスおよび端末デバイスを含む通信システムをさらに提供する。
【0139】
簡潔にするために、装置部分における内容に関しては、具体的には方法実施形態を参照されたい。詳細が繰り返し記述されることはない。
【0140】
図5aにおいて示されているように、本出願の実施形態におけるネットワークデバイス500aは、処理モジュール510aおよびトランシーバモジュール520aを含む。処理モジュール510aは、第1の表示情報を入手するように構成されている。第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力を示すために使用され、第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。トランシーバモジュール520aは、処理モジュールによって入手された第1の表示情報を端末デバイスへ送信するように構成されている。
【0141】
可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、サービングセルの信号である。
【0142】
第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力であり、または第1の表示情報は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0143】
可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、隣接セルの信号であり、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0144】
可能な設計においては、第1の表示情報は、第1のパラメータ値および第2のパラメータ値を含み、第1のパラメータ値は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第1のパラメータ値は、サービングセルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくはサービングセルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、第2のパラメータ値は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第2のパラメータ値は、隣接セルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である。
【0145】
可能な設計においては、トランシーバモジュール520aは、第2の表示情報を端末デバイスへ送信するようにさらに構成されており、第2の表示情報は、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるかどうかを示すために使用される。
【0146】
本出願のこの実施形態においては、処理モジュール510aは、プロセッサによって実施され得、トランシーバモジュール520aは、トランシーバによって実施され得るということに留意されたい。図5bにおいて示されているように、ネットワークデバイス500bは、プロセッサ510b、トランシーバ520b、およびメモリ530bを含み得る。メモリ530bは、基地局500bが配達される際に事前にインストールされるプログラム/コードを格納するように構成され得、またはプロセッサ510bによって実行されることになるコードなどを格納するように構成され得る。
【0147】
プロセッサ510bは、汎用中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、または1つもしくは複数の集積回路であり得、本出願のこの実施形態において提供されている技術的なソリューションを実施するために、関連したオペレーションを実行するように構成される。
【0148】
図5bにおいて示されているネットワークデバイス500bは、特定の実施プロセスにおいて、プロセッサ510b、トランシーバ520b、およびメモリ530bのみを示しているが、基地局500bは、通常の稼働に必要な別のコンポーネントをさらに含むということを当業者なら理解するはずであるということに留意されたい。加えて、特定の要件に従って、基地局500bは、その他のさらなる機能を実施するためのハードウェアコンポーネントをさらに含み得るということを当業者なら理解するはずである。加えて、基地局500bは、本出願のこの実施形態を実施するために必要なコンポーネントまたはモジュールのみを含み得るが、図5bにおいて示されているすべてのコンポーネントを必ずしも含むとは限らないということを当業者なら理解するはずである。
【0149】
これらの実施形態における方法の手順のうちのすべてまたはいくつかは、関連するハードウェアに指示するコンピュータプログラムによって実施され得るということを当技術分野における標準的な技術者なら理解し得る。そのプログラムは、コンピュータ可読ストレージメディア内に格納され得る。そのプログラムが稼働するときに、これらの実施形態における方法の手順が実行され得る。前述のストレージメディアは、磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)などを含み得る。
【0150】
図6aにおいて示されているように、本出願の実施形態における端末デバイス600aは、処理モジュール610aおよびトランシーバモジュール620aを含む。トランシーバモジュール620aは、ネットワークデバイスによって送信された第1の表示情報を受信するように構成されており、第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を示すために使用され、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力を示すために使用され、第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。処理モジュール610aは、第1の表示情報、第1の信号の受信電力、および基準信号の受信電力に基づいて第1の受信電力を決定するように構成されている。
【0151】
可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、サービングセルの信号であり、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第1の信号の伝送電力であり、または第1の表示情報は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0152】
可能な設計においては、第1の信号および基準信号は、隣接セルの信号であり、第1の表示情報は、基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、または第1の表示情報は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用される。
【0153】
可能な設計においては、第1の受信電力は、第1の信号の受信電力と基準信号の受信電力との線形平均である。
【0154】
可能な設計においては、第1の表示情報は、第1のパラメータ値および第2のパラメータ値を含み、第1のパラメータ値は、第1の指数であり、第1の指数は、第1の信号の伝送電力、もしくは第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第1のパラメータ値は、サービングセルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくはサービングセルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差であり、第2のパラメータ値は、第2の指数であり、第2の指数は、第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における大きさ関係を指数化するために使用され、または第2のパラメータ値は、隣接セルにおける基準信号の伝送電力に対する第1の信号の伝送電力の比率、もしくは隣接セルにおける第1の信号の伝送電力と基準信号の伝送電力との間における差である。
【0155】
可能な設計においては、トランシーバモジュール620aは、ネットワークデバイスによって送信された第2の表示情報を受信するようにさらに構成されており、第2の表示情報は、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるかどうかを示すために使用される。処理モジュール620aは、第1の表示情報における第1のパラメータ値と、サービングセル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいてサービングセルの第1の受信電力を決定し、第1のパラメータ値が第2のパラメータ値と同じであるということを第2の表示情報が示している場合に、第1のパラメータ値と、隣接セル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいて隣接セルの第1の受信電力を決定し、または第1のパラメータ値が第2のパラメータ値とは異なるということを第2の表示情報が示している場合に、第1の表示情報における第2のパラメータ値と、隣接セル内にある第1の信号の受信電力および基準信号の受信電力とに基づいて隣接セルの第1の受信電力を決定する。
【0156】
本出願のこの実施形態においては、処理モジュール610aは、プロセッサによって実施され得、トランシーバモジュール620aは、トランシーバによって実施され得るということに留意されたい。図6bにおいて示されているように、端末デバイス600bは、プロセッサ610b、トランシーバ620b、およびメモリ630bを含み得る。メモリ630bは、端末デバイス600bが配達される際に事前にインストールされるプログラム/コードを格納するように構成され得、またはプロセッサ610bによって実行されることになるコードなどを格納するように構成され得る。
【0157】
プロセッサ610bは、汎用CPU、マイクロプロセッサ、ASIC、または1つもしくは複数の集積回路であり得、本出願のこの実施形態において提供されている技術的なソリューションを実施するために、関連したオペレーションを実行するように構成される。
【0158】
図6bにおいて示されている端末デバイス600bは、特定の実施プロセスにおいて、プロセッサ610b、トランシーバ620b、およびメモリ630bのみを示しているが、端末デバイス600bは、通常の稼働に必要な別のコンポーネントをさらに含むということを当業者なら理解するはずであるということに留意されたい。加えて、特定の要件に従って、端末デバイス600bは、その他のさらなる機能を実施するためのハードウェアコンポーネントをさらに含み得るということを当業者なら理解するはずである。加えて、端末デバイス600bは、本出願のこの実施形態を実施するために必要なコンポーネントまたはモジュールのみを含み得るが、図6bにおいて示されているすべてのコンポーネントを必ずしも含むとは限らないということを当業者なら理解するはずである。
【0159】
これらの実施形態における方法の手順のうちのすべてまたはいくつかは、関連するハードウェアに指示するコンピュータプログラムによって実施され得るということを当技術分野における標準的な技術者なら理解し得る。そのプログラムは、コンピュータ可読ストレージメディア内に格納され得る。そのプログラムが稼働するときに、これらの実施形態における方法の手順が実行され得る。ストレージメディアは、磁気ディスク、光ディスク、ROM、RAMなどであり得る。
【0160】
図7において示されているように、本出願の実施形態は、図5において示されているネットワークデバイス500aと、図6において示されている端末デバイス600aとを含む通信システム700を提供する。
【0161】
図8aにおいて示されているように、本出願の実施形態におけるネットワークデバイス800aは、処理モジュール810aおよびトランシーバモジュール820aを含む。処理モジュール810aは、第1の表示情報を決定するように構成されている。トランシーバモジュール820aは、第1の表示情報を端末デバイスへ送信するように構成されている。第1の表示情報は、第1の受信電力の測定様式を端末デバイスに示すために使用される。
【0162】
可能な設計においては、第1の受信電力の測定様式は、基準信号に基づく測定、基準信号および第1の信号に基づく測定、ならびに第1の信号に基づく測定を含む。第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。
【0163】
たとえば、基準信号に基づく測定中には、基準信号の受信電力が、第1の受信電力として使用され、基準信号および第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、基準信号の受信電力および第1の信号の受信電力に基づいて決定され、第1の信号に基づく測定中には、第1の受信電力は、第1の信号の受信電力に基づいて決定される。
【0164】
本出願のこの実施形態においては、処理モジュール810aは、プロセッサによって実施され得、トランシーバモジュール820aは、トランシーバによって実施され得るということに留意されたい。図8bにおいて示されているように、ネットワークデバイス800bは、プロセッサ810b、トランシーバ820b、およびメモリ830bを含み得る。メモリ830bは、基地局800bが配達される際に事前にインストールされるプログラム/コードを格納するように構成され得、またはプロセッサ810bによって実行されることになるコードなどを格納するように構成され得る。
【0165】
プロセッサ810bは、汎用CPU、マイクロプロセッサ、ASIC、または1つもしくは複数の集積回路であり得、本出願のこの実施形態において提供されている技術的なソリューションを実施するために、関連したオペレーションを実行するように構成される。
【0166】
図8bにおいて示されているネットワークデバイス800bは、特定の実施プロセスにおいて、プロセッサ810b、トランシーバ820b、およびメモリ830bのみを示しているが、基地局800bは、通常の稼働に必要な別のコンポーネントをさらに含むということを当業者なら理解するはずであるということに留意されたい。加えて、特定の要件に従って、基地局800bは、その他のさらなる機能を実施するためのハードウェアコンポーネントをさらに含み得るということを当業者なら理解するはずである。加えて、基地局800bは、本出願のこの実施形態を実施するために必要なコンポーネントまたはモジュールのみを含み得るが、図8bにおいて示されているすべてのコンポーネントを必ずしも含むとは限らないということを当業者なら理解するはずである。
【0167】
これらの実施形態における方法の手順のうちのすべてまたはいくつかは、関連するハードウェアに指示するコンピュータプログラムによって実施され得るということを当技術分野における標準的な技術者なら理解し得る。そのプログラムは、コンピュータ可読ストレージメディア内に格納され得る。そのプログラムが稼働するときに、これらの実施形態における方法の手順が実行され得る。ストレージメディアは、磁気ディスク、光ディスク、ROM、RAMなどであり得る。
【0168】
図9aにおいて示されているように、本出願の実施形態における端末デバイス900aは、トランシーバモジュール920aおよび処理モジュール910aを含む。トランシーバモジュール920aは、基地局によって送信された第1の表示情報を受信するように構成されている。処理モジュール910aは、第1の表示情報に基づいて第1の受信電力を測定するように構成されている。第1の表示情報は、第1の受信電力の測定様式を示すために使用され、第1の受信電力は、セルの信号強度を示すために使用される。
【0169】
可能な設計においては、第1の受信電力の測定様式は、基準信号に基づく測定、基準信号および第1の信号に基づく測定、ならびに第1の信号に基づく測定を含む。第1の信号は、同期信号、測位基準信号、およびブロードキャスト信号のうちの少なくとも1つである。
【0170】
本出願のこの実施形態においては、処理モジュール910aは、プロセッサによって実施され得、トランシーバモジュール920aは、トランシーバによって実施され得るということに留意されたい。図9bにおいて示されているように、端末デバイス900bは、プロセッサ910b、トランシーバ920b、およびメモリ930bを含み得る。メモリ930bは、端末デバイス900bが配達される際に事前にインストールされるプログラム/コードを格納するように構成され得、またはプロセッサ910bによって実行されることになるコードなどを格納するように構成され得る。
【0171】
プロセッサ910bは、汎用CPU、マイクロプロセッサ、ASIC、または1つもしくは複数の集積回路であり得、本出願のこの実施形態において提供されている技術的なソリューションを実施するために、関連したオペレーションを実行するように構成される。
【0172】
図9bにおいて示されている端末デバイス900bは、特定の実施プロセスにおいて、プロセッサ910b、トランシーバ920b、およびメモリ930bのみを示しているが、端末デバイス900bは、通常の稼働に必要な別のコンポーネントをさらに含むということを当業者なら理解するはずであるということに留意されたい。加えて、特定の要件に従って、端末デバイス900bは、その他のさらなる機能を実施するためのハードウェアコンポーネントをさらに含み得るということを当業者なら理解するはずである。加えて、端末デバイス900bは、本出願のこの実施形態を実施するために必要なコンポーネントまたはモジュールのみを含み得るが、図9bにおいて示されているすべてのコンポーネントを必ずしも含むとは限らないということを当業者なら理解するはずである。
【0173】
これらの実施形態における方法の手順のうちのすべてまたはいくつかは、関連するハードウェアに指示するコンピュータプログラムによって実施され得るということを当技術分野における標準的な技術者なら理解し得る。そのプログラムは、コンピュータ可読ストレージメディア内に格納され得る。そのプログラムが稼働するときに、これらの実施形態における方法の手順が実行され得る。ストレージメディアは、磁気ディスク、光ディスク、ROM、RAMなどであり得る。
【0174】
図10において示されているように、本出願の実施形態における通信システム1000は、図8aにおいて示されているネットワークデバイス800aと、図9aにおいて示されている端末デバイス900aとを含む。
【0175】
本出願の実施形態は、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供され得るということを当業者なら理解するはずである。したがって、本出願の実施形態は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、または、ソフトウェアとハードウェアとの組合せを伴う実施形態という形態を使用し得る。加えて、本出願の実施形態は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1つまたは複数のコンピュータ使用可能ストレージメディア(ディスクメモリ、CD−ROM、光メモリを含むが、それらには限定されない)の上に実装されているコンピュータプログラム製品という形態を使用し得る。
【0176】
本出願の実施形態は、本出願の実施形態による方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照しながら記述されている。コンピュータプログラム命令は、フローチャートおよび/またはブロック図におけるそれぞれのプロセスおよび/またはそれぞれのブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図におけるプロセスおよび/またはブロックの組合せを実施するために使用され得るということを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生み出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、またはその他の任意のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサに提供され得、それによって、コンピュータまたはその他の任意のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサによって実行されるこれらの命令は、フローチャートにおける1つもしくは複数のプロセスにおいて、および/またはブロック図における1つもしくは複数のブロックにおいて特定の機能を実施するための装置を生み出す。
【0177】
これらのコンピュータプログラム命令は、特定の様式で機能するようにコンピュータまたはその他の任意のプログラム可能なデータ処理デバイスに指示することが可能であるコンピュータ可読メモリ内に格納され得、それによって、そのコンピュータ可読メモリ内に格納されているこれらの命令は、命令装置を含むアーチファクトを生み出す。その命令装置は、フローチャートにおける1つもしくは複数のプロセスにおいて、および/またはブロック図における1つもしくは複数のブロックにおいて特定の機能を実施する。
【0178】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは別のプログラム可能なデータ処理デバイス上にロードされ得、それによって、そのコンピュータまたはその別のプログラム可能なデバイス上で一連のオペレーションおよびステップが実行され、それによってコンピュータ実施処理を生み出す。したがって、そのコンピュータまたはその別のプログラム可能なデバイス上で実行されるこれらの命令は、フローチャートにおける1つもしくは複数のプロセスにおいて、および/またはブロック図における1つもしくは複数のブロックにおいて特定の機能を実施するためのステップを提供する。
【0179】
明らかに、当業者なら、本出願の趣旨および範囲から逸脱することなく、本出願に対するさまざまな修正および変形を行うことが可能である。本出願は、本出願のこれらの修正および変形が、本出願の添付の特許請求の範囲およびそれらの均等なテクノロジーによって定義されている保護の範囲内に収まるならば、これらの修正および変形をカバーすることを意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8a
図8b
図9a
図9b
図10