(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0007】
本願発明は、これらの問題の解決策を提供しようとするものである。
【0008】
本願発明の第一の側面によれば、ユーザーが消費する安定泡を吐出する安定泡吸入器具用のカートリッジが提供される。この吸入器具用カートリッジは、電気的な通電手段がなく、以下の要素から構成される。第1の泡生成要素を摺動的に受容するための第1の受容部と第2の泡生成要素を摺動的に受容するための第2の受容部とを有する可撓性混合室(ここで、可撓性混合室は、第1の端部にアクセス開口部を有し、第1の端部とは反対側の第2の端部で閉鎖され、アクセス開口部は、第1および第2の泡生成要素を貫通して受容するように寸法決めされていることを特徴とする)。仕切部材を介して可撓性混合室のアクセス開口部と流体的に連通している膨張室(ここで、仕切部材は、前記混合室から前記膨張室に通過する際に前記第1および第2の泡生成要素によって生成される消耗泡を撹拌するための1つ以上の混合部材を有する)。膨張室の一端に位置するかまたは隣接しており、ユーザーが膨張室から摂取可能な泡を吸入することを可能にするための排出口を有する排出部材(ここで、排出部材は、入口開口部と、入口開口部と前記排出口とを相互に接続する排出導管とを含み、排出導管は入口開口部を排出口よりも仕切部材に近い位置に位置させる長手方向の範囲を有する)。
【0009】
短期間に発散する物質や急速に吸入される吸入剤を使用した場合とは対照的に、安定泡は、ユーザーが泡内に含まれる物質をゆっくりと、長期間にわたって、複数回の吸入で消費または吸入することを可能にする。これにより、ユーザーに満足感と快感を与えることができる。通電要素のないカートリッジは、充電の必要性を減らすか、排除する。柔軟性のある混合室は、たとえば、泡生成要素手動で作動させる場合などに便利な方法を提供する。仕切部材は、カートリッジの出口から泡生成要素を空間的に分離し、それによって泡がその間の空間に膨張することを可能にする。このような空間は膨張室によって定義される。仕切部材が備える混合部材(混合アーム)は、泡が移動するための開口部を定義する。開口部を通る泡の動きは、泡の均質性を向上させるために泡を未反応の泡生成要素と混合するのに役立つ渦を生成してもよい。排出導管を有する排出口は、カートリッジの一端から離れて泡を吸い込むことを可能にする。言い換えれば、カートリッジの中心の領域から泡を排出口に引き寄せて、排出口における泡の均質性を向上することができる。
【0010】
混合室は可撓性であると記載されているが、そうでなくてもよい。たとえば、手動ではない活性化手段が考慮されている場合や、混合室と膨張室とが一体的に形成されている場合などには、混合室はそのためのアクセス開口を有していないことが想定され得る。
【0011】
混合室の第2の端部は混合室の残りの部分と一体的に形成されていてもよいが、分離可能な端部キャップが使用されてもよい。
【0012】
仕切部材が記載されているが不可欠ではない。また、仕切り部材が存在する場合でも混合部材は不可欠ではない。
【0013】
排出部材における排出導管が記載されているが、これは省略されてもよい。あるいは、排出導管が存在しても、排出導管の長手方向の範囲は、入口開口部が仕切要素よりも出口開口部に近いようなものであってもよい。
【0014】
カートリッジは、電気的通電手段を欠いていると記載されているが、これが含まれていてもよい。たとえば、カートリッジは、液体を撹拌して泡を生成するための電動モーターと、電動モーターに通電するための電池とを含んでもよい。
【0015】
装置は、安定泡のためのものとして記載されている一方で、装置は、他の吸入剤または消耗品と共に使用されてもよい。
【0016】
好ましくは、可撓性混合室は、熱可塑性エラストマーで構成されていてよい。熱可塑性エラストマーは、混合室のための食品安全性、耐久性、および十分な柔軟性のある素材を提供することができる。
【0017】
好ましくは、入口開口部は、膨張室に対してオフセンター(中心からはずれた位置)にあってもよい。好ましい実施形態では、入口開口部は、膨張室の側壁に位置していてもよいし、それと隣接していてもよい。このような配置により、入口開口部は、使用中の器具の下方位置にあることができる。こうすることで、泡が消費され、膨張室内で泡の量が減少しても、残りの泡が重力により膨張室の下部を占めることになるので、より多くの泡を利用することができる。
【0018】
好ましくは、仕切部材はストップを含み、アクセス開口部と膨張室は、ストップの両側で仕切部材に接続可能である。これにより、混合室と膨張室は、ストップに到達するまで仕切部材のシール面の上に押されることができるので、カートリッジの組み立てが容易になる。
【0019】
好ましい実施形態では、ストップは、仕切部材の周囲に延びる隆起部であってよい。
【0020】
好ましくは、仕切部材は、第1または第2の泡生成要素と接触するために可撓性混合室内に延在する軸方向に延びる突起を含む。これは、たとえば、そこから液体を排出するのに役立つ、第1または第2の泡生成要素に接触する小さな領域を提供してもよい。
【0021】
任意に、仕切部材を通る通路は、可撓性混合室から膨張室に向かって広がってもよい。通路の拡幅により、泡が混合室から膨張室に移動することを促してもよい。
【0022】
さらに、通路は、段差を介して拡幅されてもよい。これにより、拡幅の製造方法を容易にしてもよい。
【0023】
好ましくは、吸入器具用カートリッジは、第1の泡生成要素および第2の泡生成要素をさらに含んでもよい。
【0024】
好ましくは、第2の泡生成要素は液体の容器から成っていてよい。液体は、第1の泡生成要素を溶解することを可能にする。
【0025】
好ましい実施形態では、液体は水であってもよい。水は、摂取可能な液体であり、様々な容器材料を使用することができる。
【0026】
さらに、液体は、容器に適用される手動圧力を介して容器から吐出されてもよい。このように、ユーザーは、工具なしで容器から液体を便利に供給することができる。
【0027】
任意に、前記容器は、前記手動圧力を介して破壊可能であってもよい。壊れやすい(破裂しやすい、潰しやすい)容器は、通常は密閉された容器から液体を吐出することを可能にする。
【0028】
好ましくは、容器は、容器に手動圧力が加えられていないときに液体の通過が阻止または制限され、容器に手動圧力が加えられているときに液体が吐出される孔をその外壁に含んでいてもよい。これにより、容器から液体を吐き出させるために容器を壊す必要がないという利点がある。
【0029】
好ましくは、容器は、孔が第1の泡生成要素に面するように方向付けられていてもよい。こうすることで、液体は、第1の泡生成要素に向けて直接吐出され、これにより、たとえば、液体をより良く分配するためにカートリッジを振る必要性が低減されるか、または排除され得る。
【0030】
好ましくは、容器は、熱可塑性エラストマーから成っていてもよい。熱可塑性エラストマーは、食品に安全で、耐久性があり、十分に柔軟な材料を提供することができる。
【0031】
好ましくは、第1の泡生成要素は、炭酸塩と酸とから成る。これにより、化学反応を介して二酸化炭素を生成することにより発泡を可能にする。化学反応は、たとえば加圧された容器を放出するの場合よりも容易に泡を生成できる。
【0032】
好ましい実施形態では、炭酸塩は炭酸水素ナトリウムからからなり、酸はクエン酸から成る。これらは、摂取可能性と食品安全性が高い2成分であるが、別の成分が使用されてもよい。
【0033】
好ましくは、第1の泡生成要素は安定剤を含む。安定剤は、短期間の泡の発散を安定泡に変換することを可能にする。
【0034】
選択肢として、安定剤はレクチン、または、キサンタンガムからなる。他の安定剤または増粘剤を使用してもよい。
【0035】
本願発明の第2の側面によれば、ユーザーが摂取する安定泡を調剤するための安定泡吸入器具が提供される。この吸入器具は、前記段落のいずれか1つに記載のカートリッジとキャリアとからなり、キャリアは以下の要素を含む。キャリア本体。キャリア本体内でカートリッジを受容するための受け部。キャリアが受け部で受けられた時に排出部材の排出口と流体通信するためのキャリア入口。安定泡をユーザーに分配するためのキャリア排出口。キャリア本体を通るキャリア入口とキャリア排出口との間の導管。
【0036】
キャリアとカートリッジを分離することにより、使い捨てのカートリッジと再利用可能なキャリアを使用することができる。こうすることで、装置全体が使い捨てでなくとも、予め装填されたカートリッジの利便性が提供される。また、キャリアは再利用可能であることから、材料の廃棄物について大きな心配をすることなく、追加の機能を含むことができ、人間工学的に十分な大きさで設計することができる。
【0037】
カートリッジの排出導管は、キャリアの少なくとも一部を通って延びてもよい。実際には、排出導管は、キャリアのみを通り、膨張室を通って延びていなくてもよい。
【0038】
好ましくは、安定泡吸入器具は、キャリア入口からキャリア出口への泡の移動を許容し、キャリア出口からキャリア入口への流体の移動を防止または制限するために、導管内に逆止弁をさらに含んでいてもよい。これにより、ユーザーは、装置内に息を吐くこと、および、装置内の泡の分布を乱すことを防止または制限されながら、泡を消費または吸入することができる。
【0039】
好ましくは、逆止弁はダックビルバルブであってもよい。
【0040】
好ましくは、安定泡の吸入器具は、泡が吸入されていることを表示するための表示要素をさらに含んでいてもよい。これは、ユーザーや傍観者に、装置が使用中であることを示す。
【0041】
さらに、表示要素は、泡が吸入されているときに照明を行うための発光素子を含んでいてよい。照明は、たとえば、音と比較して、押しつけがましくない信号である。発光素子は、吸入器具の主機能を妨害しない。すなわち、ユーザーは、光が存在して動作していてもいなくても、泡を摂取することができる。
【0042】
好ましくは、表示要素は、圧力センサーを含んでいてよい。これにより、ユーザーが吸入している状態を装置が検出することができる。
【0043】
任意に、圧力センサーは、導管からは独立しており、導管と流体的に通信可能なサブ導管内にあってもよい。この場合、圧力センサーは排出口から離れていてもよく、装置の電気的配置に便利であることもある。
【0044】
好ましくは、キャリア本体は、カートリッジを捕捉的に保持するために、キャリア本体の一部がキャリア本体の残りの部分に対して相対的に移動可能になっている、受容部を含む。キャリア本体の可動部材により、受容部のサイズを変更することができる。言い換えれば、カートリッジをそこに配置できるように、受容部を拡大または伸長させるために可動部材を移動させることができる。その後、カートリッジを所定の位置に固定するために、可動部材を所定の位置に戻すことができる。
【0045】
好ましくは、安定泡吸入器具は、キャリア本体の前記部分を受容部に向けて付勢するためのバイアス手段をさらに含んでいてもよい。バイアス手段は、可動部分が自動的にカートリッジに向かって後退することを可能にし、カートリッジを所定の位置にバイアス力で固定することができる。これは、細かい作業が困難なユーザー、たとえば関節炎のユーザーにとって有利であろう。
【0046】
好ましくは、前記バイアス手段は、ばねであってもよい。
【0047】
任意に、可動部分は、キャリア入口に位置していてもよいし、そこに隣接していてもよい。
【0048】
好ましくは、キャリア本体は、少なくとも1つの側壁を含んでもよく、その側壁は、カートリッジへの目視または触覚でのアクセスを提供するためのアクセス開口部をその中に含んでいてもよい。アクセス開口部は、たとえば、カートリッジを直接係合させて移動させることを可能にすることができる。たとえば、混合室の壁を通って泡生成要素を手動で操作して作動できるようにしてもよい。さらに、アクセス開口部を介したカートリッジの移動を許容することで、カートリッジの受容部からの解放することを支援してもよい。これと代替的または追加的に、アクセス開口部は、カートリッジ内に残っている泡の生産量またはレベルをユーザーが目視で検査することを可能にしてもよい。アクセス開口部を使用することで、カートリッジへのアクセスが可能になる一方で、側壁がカートリッジの側面からさらに上に伸び、カートリッジをより確実に横方向の所定の位置に保持することができる。また、アクセス開口部はカートリッジの下に梃子力をかけて、受容部からの取り外しを容易にすることにも貢献する。
【0049】
好ましくは、キャリア本体は、2つの側壁を有していてもよく、各側壁は、その中にアクセス開口部を有している。各側壁のアクセス開口部により、カートリッジを指の間で把持できるようにできる。
【0050】
好ましくは、キャリア本体および各アクセス開口部または各アクセス開口部は、細長いものであってよく、各アクセス開口部または各アクセス開口部の長手方向の範囲は、キャリア本体の長手方向の範囲と一致している。これにより、カートリッジのより大きな部分が視認可能になる。
【0051】
さらに、アクセス開口部は、バイアス手段に向かって延びてもよい。これにより、カートリッジをバイアス手段に向かって容易に移動できるようにしてもよい。
【0052】
好ましい実施形態では、アクセス開口部または各アクセス開口部は、テーパー状であってもよい。
【0053】
本願発明の第3の側面によれば、ニコチンからなる安定泡をユーザーに摂取させるためのニコチン安定泡吸入器具が提供される。この器具は、以下から構成される。通電手段がなく、第1の泡生成要素を摺動的に受容するための第1の受容部と、第2の泡生成要素を摺動的に受容するための第2の受容部とを有する可撓性混合室を含む、安定泡吸入器具用カートリッジ(ここで、可撓性混合室は、第1の端部にアクセス開口部を有し、前記第1の端部とは反対側の第2の端部で閉鎖され、開口部は、前記第1および第2の泡生成要素を貫通して受けるように寸法決めされており、前記仕切部材を介して前記可撓性混合室のアクセス口と流体的に連通する)。第1および第2の泡生成要素によって生成された消耗泡を混合室から膨張室に通過する際に撹拌するための1つ以上の混合部材を有する分割要素。膨張室の一端に位置するかまたは隣接しており、ユーザーが膨張室から消耗泡を吸入することを可能にするための排出口を有する排出部材(ここで、前記排出部材は、入口開口部と、前記入口開口部と前記排出口とを相互に連結する排出導管とを含み、前記排出導管は、前記入口開口部を前記排出口よりも前記分割要素に近い位置に位置させる長手方向の範囲を有しており、前記排出導管は、前記入口開口部を前記排出口よりも前記分割要素に近い位置に位置させる長手方向の範囲を有している)。第1の受容部および第2の受容部にそれぞれ受容された第1の泡生成要素および第2の泡生成要素(第1および/または第2の泡生成要素はニコチンを含む)。キャリア本体を含むキャリア(キャリア本体でまたはキャリア本体内でカートリッジを受容する受容部。排出部材の出口と流体的に通信するキャリア入口・およびユーザーに発泡体をディスペンスするためのキャリア出口を有する)。
【0054】
本願発明の第4の側面によれば、ニコチンを摂取する方法が提供されており、この方法は、a)カートリッジをキャリアの受容部で受け取ることにより、本願発明の第3の側面に従ったニコチン安定泡吸入器具を組み立てること、b)第1および/または第2の泡生成要素を作動させて、第1および第2の泡生成要素が一緒になってニコチンからなる安定泡を生成するようにすること、および、c)前記安定泡をキャリアの出口から吸入することから成る。
【0055】
本願発明の第5の側面によれば、ユーザーによって摂取される大麻成分を含む安定泡を調剤するための大麻成分安定泡吸入器具が提供される。この器具は以下から成る。電気的な通電手段がなく、第1の泡生成要素を摺動的に受容するための第1の受容部と、第2の泡生成要素を摺動的に受容するための第2の受容部とを有する可撓性混合室を含む、安定泡吸入器具用カートリッジ(前記可撓性混合室は、第1の端部にアクセス口を有し、前記第1の端部とは反対側の第2の端部で閉鎖され、前記アクセス口は、前記第1および第2の泡生成要素を貫通して受けるように寸法決めされている。前記仕切部材を介して前記可撓性混合室のアクセス口と流体的に連通する膨張室。第1および第2の泡生成要素によって生成された消耗泡を混合室から膨張室に通過する際に撹拌するための1つ以上の混合部材を有する分割要素。膨張室の一端に位置するかまたは隣接しており、ユーザーが膨張室から消耗泡を吸入することを可能にするための排出口を有する排出部材(排出部材は、入口開口部と、入口開口部と排出口とを相互に連結する排出導管とを含み、排出導管は、排出口開口部よりも分割要素に近い位置に入口開口部を位置決めする長手方向の範囲を有している)。第1の受容部および第2の受容部にそれぞれ受容された第1および第2の泡生成要素と、第1および/または第2の泡生成要素が大麻成分からなり、キャリア本体と、キャリア本体でまたはキャリア本体内でカートリッジを受容する受容部と、排出部材の排出口と流体的に通信するキャリア入口と、ユーザーに発泡体をディスペンスするためのキャリア出口。
【0056】
本願発明の第6の側面によれば、大麻成分を消費する方法が提供される。この方法は、以下の工程から成る。a)キャリア本体の受容部でカートリッジを受容することにより、本願発明の第5の側面に従った大麻成分安定泡吸入器具を組み立てる工程、b)第1および/または第2の泡生成要素を作動させて、第1および第2の泡生成要素が一緒になって大麻成分からなる安定泡を生成するようにする工程、および、c)キャリア出口から前記安定泡を吸入する工程。
【0057】
本願発明の第7の側面によれば、ユーザーが摂取する医薬品および/または栄養補助食品からなる安定泡を調剤するための医薬品および/または栄養補助食品の安定泡吸入器具が提供され、この器具は以下から構成される。電気的な通電手段がなく、第1の泡生成要素を摺動的に受容するための第1の受容部と、第2の泡生成要素を摺動的に受容するための第2の受容部とを有する可撓性混合室を含む、安定泡吸入器具用カートリッジ(前記可撓性混合室は、第1の端部にアクセス口を有し、前記第1の端部とは反対側の第2の端部で閉鎖され、前記アクセス口は、前記第1および第2の泡生成要素を貫通して受けるように寸法決めされている)。前記仕切部材を介して前記可撓性混合室のアクセス口と流体的に連通する膨張室。第1および第2の泡生成要素によって生成された消耗泡を混合室から膨張室に通過する際に撹拌するための1つ以上の混合部材を有する分割要素。膨張室の一端に位置するかまたは隣接しており、ユーザーが膨張室から消耗泡を吸入することを可能にするための排出口を有する排出部材(排出部材は、入口開口部と、入口開口部と排出口とを相互に連結する排出導管とを含み、排出導管は、排出口開口部よりも分割要素に近い位置に入口開口部を位置決めする長手方向の範囲を有している)。第1の受容部および第2の受容部にそれぞれ受容された第1および第2の泡生成要素(第1および/または第2の泡生成要素は、医薬品および/または栄養補助食品を含む)キャリア本体を含むキャリア(キャリア本体で、またはキャリア本体内でカートリッジを受容する受容部、排出部材の出口と流体的に通信するキャリア入口、および泡をユーザーに分配するためのキャリア出口を有する)。
【0058】
本願発明の第8の側面によれば、医薬品および/または栄養補助食品を消費する方法が提供されており、この方法は、以下の工程から成る。a)カートリッジをキャリアの受容部分で受け取ることにより、本願発明の第7の側面に従った医薬品および/または栄養補助食品安定泡吸入器具を組み立てる工程と、b)第1および第2の泡生成要素を作動させて、第1および第2の泡生成要素が一緒になって医薬品および/または栄養補助食品からなる安定泡を生成するようにする工程と、c)前記安定泡を前記キャリアの排出口から吸入する工程。
【0059】
本願発明の第9の側面によれば、ユーザーによって消費される食品または飲料物質からなる安定泡を調剤するための食品または飲料安定泡吸入器具が提供され、この装置は以下から構成される。電気的な通電手段がなく、第1の泡生成要素を摺動的に受容するための第1の受容部と、第2の泡生成要素を摺動的に受容するための第2の受容部とを有する可撓性混合室を含む、安定泡吸入器具用カートリッジ(前記可撓性混合室は、第1の端部にアクセス口を有し、前記第1の端部とは反対側の第2の端部で閉鎖され、前記アクセス口は、前記第1および第2の泡生成要素を貫通して受けるように寸法決めされている。)前記仕切部材を介して前記可撓性混合室の前記アクセス口と流体的に連通する膨張室。第1および第2の泡生成要素によって生成された消耗泡を混合室から膨張室に通過する際に撹拌するための1つ以上の混合部材を有する分割要素。膨張室の一端に位置するかまたは隣接しており、ユーザーが膨張室から消耗泡を吸入することを可能にするための排出口を有する排出部材(入口開口部と、入口開口部と排出口とを相互に連通する排出導管とを含み、排出導管は、排出口開口部よりも分割要素に近い位置に入口開口部を位置決めする長手方向の範囲を有する)。第1の受容部および第2の受容部にそれぞれ受容された第1および第2の泡生成要素(食品または飲料物質から成る)。キャリア本体を含むキャリア(前記キャリア本体で、または前記キャリア本体内で前記カートリッジを受容する受容部、前記排出部材の出口と流体的に通信するキャリア入口、および、前記泡をユーザーに分配するためのキャリア出口を有する)。
【0060】
本願発明の第10の側面によれば、飲食物物質を摂取する方法が提供されており、この方法は次の工程から成る。a)カートリッジをキャリアの受容部で受け取ることにより、本願発明の第9の側面に従った飲食物安定泡吸入器具を組み立てる工程と、b)第1および第2の泡生成要素を作動させて、第1および第2の泡生成要素が一緒になって飲食物物質からなる安定泡を生成する工程と、c)前記安定泡をキャリアの出口から吸入する工程。
【0061】
本願発明の第11の側面によれば、長期にわたってユーザーが吸入するための安定泡を吐出する安定泡吸入器具用の非電気式吸入カートリッジが提供され、この吸入器具は以下の構成から成る。泡生成成分受容部分(安定泡を生成するための安定泡生成成分であって、前記成分は、前記成分受容部で受容受信可能であり、前記成分の少なくとも1つは、開放可能なバリアによって前記コンポーネントの別のものから分離されている)。安定泡をユーザーに分配するための出口。バリアが開放されたときに、コンポーネントが相互に作用して安定泡を生成するように、前記泡生成コンポーネント受信部分と前記出口とを流動的に連絡する導管(安定泡は前記導管を介して前記出口に流れ、長期にわたってユーザーによって吸入されるようになっている)。
【0062】
本願発明の第12の側面によれば、吸入活動の持続時間を増加させる方法が提供される。この方法は次のステップを含む。a)本願発明の第11の側面に従ってカートリッジを提供するステップ、b)泡生成要素が反応して導管を介して出口に流れる安定泡を生成するようにバリアを開くステップ、c)安定泡を複数回の吸入で吸入するステップ。
【0063】
本願発明の第13の側面によれば、ユーザーに吸入剤を分配するための吸入器具が提供され、この器具は以下の要素を含む。可撓性材料からなる部品受け容器、吸入剤を生成するための部品、前記部品は、部品受け容器で受け取られ、前記部品のうちの少なくとも1つは、部品受け容器の屈曲を介して前記サブ容器に加えられた圧力によって前記少なくとも1つの部品が分配可能なサブ容器内で受け取られる。吸入剤をユーザーに分配するための出口。前記少なくとも1つの成分が前記サブ容器から分配されるときに、前記成分が相互作用して前記出口に流れる吸入剤を生成するように、前記成分受け入れ容器と前記出口とを流体的に連絡する導管(前記出口に流れて前記ユーザーによって吸入されるように、前記成分受け入れ容器と前記出口とを流体的に連絡する)。
【0064】
次に、添付の図面を参照して、本願発明を例示に過ぎないがより具体的に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0066】
最初に
図1から
図3を参照する。安定泡状物質の吸入器具用カートリッジ(10)の第1の実施形態が示されている。吸入器具用カートリッジ(10)は、可撓性混合室(12)、膨張室(14)、仕切部材(16)、および、排出部材(18)から構成されている。
【0067】
可撓性混合室(12)は、第1の端部(22)にアクセス開口部(20)を有し、第1の端部(22)とは反対側の第2の端部(24)で閉鎖されている。アクセス開口部(20)は、第1および第2の泡生成要素(26、28)を貫通して受容できるように寸法決めされている。アクセス開口部(20)は、円形または実質的に円形の形状であるが、正方形または三角形などの他の形状であってもよい。同様に、可撓性混合室(12)は、円形の断面を有することが望ましいが、他の形状であってもよい。好ましくは、第2の端部(24)は半球状とみなせるよう湾曲している。しかし、これは必須ではなく、第2の端部(24)は平面状であってもよい。
【0068】
可撓性混合室(12)は、第1の泡生成要素(26)を摺動的に受容するための第1の受容部分(30)と、第2の泡生成要素(28)を摺動的に受容するための第2の受容部分(32)とを有する。第1の受容部分(30)は、アクセス開口部(20)に対して第2の受容部分(32)と比較して遠位にあり、この例では第2の端部(24)に位置するか、またはそれと隣接している。第2の受容部分(32)は、アクセス開口部(20)に位置するか、またはそれと隣接している。好ましくは、可撓性混合室(12)は、第1の受容部分(30)と第2の受容部分(32)の長さの合計が可撓性混合室(12)の長さの大部分になるよう、より好ましくは、可撓性混合室(12)の全長と実質的に等しくように、大きさが決められている。
【0069】
好ましくは、可撓性混合室(12)は、所望の可撓性を提供する熱可塑性エラストマーからなる。しかしながら、シリコーンや他のエラストマー材料、たとえば、ゴム、または、他の可撓性プラスチックのような他の可撓性材料を使用してもよい。可撓性混合室(12)の可撓性は、第1の泡生成要素、第2の泡生成要素、または、その両方に対する圧縮による手動作動または活性化を可能にする。しかしながら、他の作動または活性化方法が採用された場合には、可撓性混合室(12)は必ずしも可撓性を有していなくてもよい。可撓性混合室(12)好ましくは透明または半透明であってもよい。
【0070】
膨張室(14)は、好ましくは円筒形または実質的に円筒形であり、チューブとみなされるが、他の形状であってもよい。たとえば、膨張管は、扁平な円の断面形状、すなわち、楕円形の断面形状を有していてもよい。また、他の形状として、たとえば、長方形や三角形などの任意の形状であってもよい。これは、可撓性混合室(12)、仕切部材(16)、および、排出部材(18)にも同様に適用され得る。膨張室(14)は、好ましくは、混合室近位開口部(34)および排出部材近位開口部(36)を有する。ここでは、各開口部は同一であるが、必ずしもそうでなくてもよい。膨張室(14)はまた、熱可塑性エラストマーのような可撓性材料から形成されているが、これは必ずしも必要ではない。膨張室(14)は、好ましくは透明または半透明であってよい。
【0071】
膨張室(14)の混合室近位開口部(34)は、仕切部材(16)を介して可撓性混合室(12)のアクセス開口部(20)と流体的に連絡可能である。仕切部材(16)は、好ましくは、膨張室(14)と可撓性混合室(12)とを密封的に接続する。すなわち、仕切部材(16)は、泡の漏出を防止するために、膨張室(14)と可撓性混合室(12)とを一体に接続し、密封する。
【0072】
シール接続を達成するために、仕切部材(16)は、混合室シール面(38)と膨張室シール面(40)とを有する。好ましくは、各シール面(38、40)は、環状または実質的に環状である。混合室シール面(38)および膨張室シール面(40)の直径は、それぞれアクセス開口部(20)および膨張室(14)の混合室近位開口部(34)の直径とほぼ同一または同一である。これは、シーリング面(38, 40)が、膨張室(14)または混合室(12)の関連する開口部(端部部分)との干渉嵌合を形成するためである。これにより、いずれかのチャンバからの泡などの成分の漏出が防止または制限される。シール面(38, 40)は、それぞれのチャンバ内で、その内壁に接するように受容されている。アクセス開口部(20)および混合室近位開口部(34)は、好ましくは、ほぼ同一または同一の直径を有しており、こうすることで、いずれかのシール面を任意の開口部に使用することが可能にしてもよい。しかしながら、アクセス開口部(20)と膨張室(14)の開口部の直径が異なっていてもよい。
【0073】
仕切部材(16)は、好ましくは、外部ストップ(42)を含み、混合室(12)と膨張室(14)は、ストップ(42)のいずれかの側で仕切部材(16)に接続可能である。ストップ(42)は、ここでは、仕切部材(16)の周囲に環状に延び、2つのシール面(38, 42)を互いに分離する尾根状の部分である。
【0074】
ここで
図4を参照する。仕切部材(16)はさらに、膨張室(14)とアクセス開口部(20)とを流体的に連絡するための少なくとも1つの孔(44)(貫通孔)を含む。好ましくは、2つの別々の孔(44)があり、孔(44)は少なくとも1つの(本例では2つの)混合部材(46)によって分離されている。混合部材(46)は、アームであると考えてもよい。さらに、混合部材(46)は、初期状態の泡生成要素の可撓性混合室(12)から膨張室(14)への移動を防止または制限してもよい。好ましくは、孔(44)は湾曲しており、孔(44)の開口部はスロットとみなせるような細長い形状であってよい。
【0075】
仕切部材(16)は、さらに、可撓性混合室(12)内を軸方向に延びる突起(48)を含んでもよい。図では一つの突起(48)が示されているが、複数の突起(48)があってもよい。さらに、突起(48)は、図では、仕切部材(16)上で中心にあるように示されているが、中心から外れていてもよい。突起(48)は、好ましくはテーパー状または尖った形状である。いくつかの実施形態では、混合室の側壁もまた、突起を含んでいてよい。
【0076】
図1と
図2を参照する。仕切部材(16)を通る通路(50)は、少なくとも一部が孔(44)によって構成されており、混合室シール面(38)から膨張室シール面(40)に向かって広がっている。この通路(50)の広がりは、急角度であり、たとえばステップ(52)によって形成されることが好ましい。
【0077】
排出部材(18)は、膨張室(14)の一端に位置するか、または隣接しており、泡を吐出または排出するための排出口(54)を有する。ここで、排出部材(18)は、膨張室(14)の端部の排出部材近位開口部(36)を閉じる。排出部材(18)は、仕切部材(16)のシール面と同じまたは同様の方法で膨張室(14)と接続してシールするシール面(56)を含む。すなわち、排出部材(18)のシール面(56)は、環状またはほぼ環状であり、膨張室(14)の近位開口部と同様または同一の直径を有し、そこに受容される。排出部材(18)は、膨張室(14)内に過剰に挿入されるのを防止するための停止部材(58)をさらに含む。
【0078】
排出部材(18)の内部表面(60)は、泡の方向決めを補助できるよう凹状または実質的に凹状である。排出部材(18)の外側表面(62)は凸状である。
【0079】
排出口(54)は、好ましくは、排出部材(18)の本体の外面から突出し、離間している。排出口(54)は、排出部材(18)の残りの部分に対して中心から外れており、排出部材(18)の使用時の下側部分に位置するか、またはそこと隣接している。
【0080】
排出部材(18)は、排出導管(64)と入口開口部(66)とをさらに含み、排出導管(64)は、入口開口部(66)と排出口(54)とが流体的に連通するように相互に接続する。排出導管(64)は、入口開口部(66)を、排出口(54)よりも仕切部材(16)に近い位置に位置させる長手方向の広がりを有する。さらに、入口開口部(66)は、排出部材(18)の残りの部分または膨張室(14)に対して相対的に中心から外れた位置にあってよい。使用時には、入口開口部(66)は、好ましくは、膨張室(14)の下部内面に位置するか、または隣接している。
【0081】
可撓性混合室(12)は、第1および第2の泡生成要素(26, 28)を含む。これらは、対応する受容部(30, 32)において混合室(12)の内部に配置される。泡生成要素(26、28)がそこに受けられた状態で、仕切部材(16)が混合室(12)に接続され、膨張室(14)が仕切部材(16)に接続され、排出部材(18)が膨張室(14)に接続されている。これらの部品は、分解または分離を防止するために一緒に固着されていてもよい。さらに、2つ以上の部品が一体的に形成されていてもよい。
【0082】
第1および第2の泡生成要素(26, 28)を構成する物質が反応または相互作用すると、安定泡が生成される。これは、好ましくは、安定化され、増粘され、またはその両方を伴う発泡体の発泡によって達成される。
【0083】
たとえば、第1の泡生成要素(26)は、炭酸塩(たとえば、炭酸水素ナトリウム)、および、酸(たとえば、クエン酸)から成る。炭酸水素ナトリウムおよびクエン酸が好ましいが、他の任意の摂食性または食品安全性を備えた炭酸塩(たとえば、炭酸カルシウム)、または、酸(たとえば、酒石酸)が使用されてもよい。炭酸塩および酸は、ここでは固体形態であり、たとえば、粉末化され、第1の泡生成要素に圧縮される。第1の泡生成要素は、したがって、非圧縮であり、単に粉末であってもよいことが理解されるであろうが、錠剤または錠剤でであってもよい。固体状態では、炭酸塩と酸は反応しない。第1の泡生成要素(26)は、安定剤、増粘剤、またはその両方をさらに含む。レシチンおよびキサンタンガムなどの安定化剤や増粘剤が使用されるが、その他の任意の増粘剤または安定化剤を使用してもよい。
【0084】
第1および第2の泡生成要素(26, 28)のそれぞれの断面は、可撓性混合室の断面に対応するように、好ましくは円形である。
【0085】
図5を参照すると、第2の泡生成要素(28)は、好ましくは液体の容器(68)から成る。本例では、第2の容器(68)は水の容器(68)から成るが、他の液体であってもよい。水は、視覚的識別性を補助するための着色剤を含んでいてもよい。容器(68)は中空であり、密封されており、好ましくは湾曲した端部を有している(たとえば、本例では容器(68)の長手方向断面はスタジアム形状を有している)。しかし、他の形状、たとえばボール状の形状であってもよい。また、そのような容器(68)を使用せず、液体と第1の泡生成要素(26)が、平面シールによって分離されていてもよい。
【0086】
容器(68)は、好ましくは可撓性であり、他の部材と同様に熱可塑性エラストマーから形成されてもよいが、他の可撓性材料が使用されてもよい。可撓性容器の例では、容器(68)は、好ましくは、そこに孔(70)を含み、孔(70)は、容器(68)が絞られたときに液体がそこから排出されることを可能にする。孔(70)は、圧力が加えられていないときに液体の表面張力が容器(68)内の液体を維持するように小さいことが好ましい。たとえば、孔(70)の直径は、0ミリメートル1ミリメートルの間であってもよく、より好ましくは実質的に0.5ミリメートル(たとえば、0.45ミリメートル)である。孔(70)を有する可撓性容器(68)は、スクイズボールと呼んでもよい。孔(70)は、理想的には容器の端部にあり、第1の泡生成要素(26)に面するように配向されている。
【0087】
しかしながら、容器(68)は可撓性ではなく、剛性を備えていてもよい。硬質の(柔軟性のない)容器(68)の例では、容器(68)の少なくとも一部は、好ましくは、そこに加えられる手動圧力により壊れやすく、破裂可能または破砕可能であってもよい。容器(68)の少なくとも一部の破断により、そこから流体を放出してもよい。容器(68)が剛体である例では不可欠ではないが、孔(70)が存在していてもよい。
【0088】
液体は好ましくは水から成るが、その代わりに酸性溶液または炭酸塩溶液であってもよく、この場合には第1の泡生成要素(26)は酸または炭酸塩を欠いていてもよい。
【0089】
第1の泡生成要素(26)、第2の泡生成要素(28)、または、その両方は、ユーザーが消費または吸入することを望むかもしれない追加の成分を含んでいてもよい。第1の泡生成要素(26)、第2の泡生成要素(28)、または、その両方は、ユーザーの経験を向上させるための香料を含んでいてよい。さらなる追加成分については後述する。
【0090】
第1の泡生成要素(26)、第2の泡生成要素(28)、または、その両方医薬品、医薬品や栄養補助食品を含んでよい。これは、ビタミン類、運動前組成物のようなサプリメント、分岐鎖アミノ酸、クレアチン、持久力向上のためにワークアウト中に通常服用される他のサプリメント、咳止めまたは痛み止めのような市販医薬品、シルデナフィルのような勃起不全薬を含んでもよい。必要に応じて少量で摂取される化合物が特に適する。
【0091】
第1の泡生成要素(26)、第2の泡生成要素(28)、または、その両方は、食品または飲料物質、またはその化合物を含んでもよい。これは、たとえば電解質タイプのスポーツ飲料またはアイスティーなどの清涼飲料の香料または成分を含んでもよく、これらはいずれも従来は粉末形態で存在してよい。アルコール飲料であってもよい、この場合、アルコールが容器(68)内の液体として使用され得る。菓子またはデザートの香料または成分も考慮されてもよく、これにより、ユーザーは、それに典型的に関連するカロリーの数を消費することなく、菓子またはデザートを体験することができる。第1の泡生成要素(26)、第2の泡生成要素(28)、または、その両方は、カフェインを含んでもよく、たとえば、第1の泡生成要素(26)、第2の泡生成要素(28)、または、その両方の総カフェイン含有量は、従来のエスプレッソショットと実質的に同等であってよい。
【0092】
第1の泡生成要素(26)、第2の泡生成要素(28)、または、その両方は、ニコチンを含んでもよく、喫煙の代替手段を提供してもよい。第1の泡生成要素(26)、第2の泡生成要素(28)、または、その両方、タバコまたはタバコ自体の他の成分を含んでもよい。
【0093】
第1の泡生成要素(26)、第2の泡生成要素(28)、または、その両方は、所望に応じて精神活性化や薬効を提供するために、大麻または大麻の成分、たとえばテトラヒドロカンナビノール(THC)および/またはカンナビジオール(CBD)を含んでもよい。なお、本明細書には大麻が記載されているが、世界的に異なる大麻の法的および道徳的地位に鑑み、必要に応じて本明細書から大麻およびその成分への言及を削除してもよいことを理解されたい。
【0094】
図6および
図7に示すように、カートリッジ(10)は、吸入器具(74)の第1の実施形態を形成するための第1の実施形態のキャリア(72)(ホルダー)内に受容される。キャリア(72)は、キャリア本体(76)と、キャリア本体(76)内でカートリッジ(10)を受容するためのカートリッジ受容部(78)と、キャリア泡入口(80)と、キャリア出口(82)と、キャリア本体(76)を通るキャリア泡入口(80)とキャリア出口(82)との間の通路(84)(導管)とから構成されている。
【0095】
カートリッジ受容部(78)は、ここではキャリア本体(76)内の孔(凹部)であり、カートリッジ(10)を保持できる大きさを有している。キャリア本体(76)の後部部分(86)は、カートリッジ(10)の挿入を可能にするように、キャリア本体(76)の残りの部分に着脱可能に取り付けられている。
【0096】
カートリッジ(10)の排出口(54)は、キャリア(72)のキャリア泡入口(80)と流体的に連通しており、そこに挿入可能であってよい。キャリア泡入口(80)は、カートリッジ(10)の排出口(54)をシールするためのシール(88)を含む。シール(88)は、好ましくはOリングであり、エラストマーであってもよい。
【0097】
キャリア泡入口(80)に、またはそれに隣接して、キャリア空気入口(90)が設けられている。空気入口(90)は、泡への空気の添加または泡への空気の巻き込みを可能にする。空気入口(90)は、好ましくは、キャリア本体(76)を通って装置の外部に至るチャネルまたは導管である。代替的に、空気入口(90)は、キャリア本体(76)内の空隙部を通じて外部と導通可能であってもよい。
【0098】
ベンチュリー管(92)は、好ましくは、キャリア泡入口(80)と流体的に導通可能であり、また好ましくは、キャリア空気入口(90)と流体的に導通可能である。ベンチュリー管(92)は、両方の入口(80, 92)と流体的に通じる後部開口を有する。ベンチュリー管(92)を通る通路は、流体の流れの速度を増加させるためにテーパー状になっていてもよいが、それが必須ではない。ベンチュリー管(92)の頭部部分は、先細りの、好ましくは房状円錐形の形状を有している。ベンチュリー管(92)は、泡と空気が混合するのを助けてもよい。
【0099】
キャリア(72)は、キャリア泡入口(80)とキャリア出口(82)との間に逆止弁(96)をさらに含む。逆止弁(96)は、ユーザーがカートリッジ(10)または装置内に息を吐き出し、そこにある泡の分布を乱すことを防止するように配置されている。逆止弁(96)は、好ましくはダックビルバルブである。ダックビルバルブは、可撓性材料からなり、円錐形または実質的に円錐形の形状をしており、基部に開口部(98)を有する。逆止弁(96)は、先端部(前方部)から逆止弁(96)本体に沿や一部に切り口(100)を含む。切り口(100)は、流体が基部から先端部の外に流れることを可能にする。これは、切り口(100)によって区画された本体の部分が、バルブの本体の内部から外向きの圧力を受けているときに、逆止弁(96)に前方への開口部を形成するために、互いに分離するからである。先端部分(104)が弁の本体の外部から内向きの圧力を受けているときには、切り口(100)によって区画された本体の部分は接触したままであり、流体の流れが妨げられる。
【0100】
ベンチュリー管(92)のテーパー状の端部は、好ましくは、逆止弁(96)の基部の開口部(98)を介して受容される。
【0101】
キャリア本体(76)の前部部分(106)は、好ましくは、たとえば清掃を補助するために、キャリア本体(76)の残りの部分、または、キャリア本体(76)の中央部分(108)から取り外し可能である。前部部分(106)は、図示されていないが、逆止弁(96)、または、ベンチュリー管(92)を含むことができる。前部部分(106)、または、キャリア本体(76)の中央部分(108)は、着脱の利便性向上のための磁気要素を含んでもよい。キャリア本体(72)はまた、前部部分(106)と中央部分(108)との間にシール要素を含んでもよい。
【0102】
特に
図8から
図10を参照すると、吸入器具(74)はまた、ユーザーが吸入器具(74)から吸入している状態を表示(合図)するための表示(合図)手段または表示要素(110)を含んでもよい。表示要素(110)は、負圧が印加されたときにそれを検出するための圧力センサー(112)(流量センサー)を含んでもよい。
図8に示すように、導管(114)(チャネル()が、キャリア泡入口(80)とキャリア出口(82)との間の通路(84)から圧力センサー(112)まで延びている。圧力センサー(112)は、好ましくは、キャリア(72)の後部部分(86)内に、またはキャリア(72)の後部部分(86)に配置される。しかし、いくつかの実施形態では、圧力センサー(112)は、通路に直接、または通路内に配置されてもよい。
【0103】
表示要素(110)は、圧力センサー(112)によって負圧が感知されたときに点灯するように構成された発光ダイオードなどの発光素子(116)をさらに含む。発光素子(116)は、好ましくは、キャリア本体(76)内に配置され、カートリッジ(10)に位置するか、または隣接している。たとえば、キャリア本体(72)のカートリッジ受容部(78)の中央領域にあるか、または隣接している。この位置に発光素子(116)を収容するために、後部部分(86)は、後部部分(86)の本体部分から突出し、発光素子(116)と配線または電気トラックとを支持する突起部分(118)を含んでもよい。キャリア(72)の中央部分(108)は、突起部分(118)を受けるための孔を含んでもよい。
【0104】
発光素子(116)は、圧力センサー(112)と電気的、電子的または通信的に接続されている。表示要素(110)は、圧力センサー(112)が負圧を測定したときに判断して、発光素子(116)を点灯させるように指示するように構成されたコントローラを含んでもよい。
【0105】
表示要素(110)は、好ましくは、発光素子(116)、および存在する場合にはコントローラに電力を供給するように構成された電池を含む。電池は、好ましくは充電可能な電池であり、キャリア(72)は、電池を充電するための電気端子(120)を含む。
【0106】
表示要素(110)は、泡を供給するための装置にとって不可欠ではないので、本願発明に係る装置に含まれていなくてもよい。泡を供給する目的のためには、本願発明に係る装置、電気的構成要素を欠いており、通電は不要である。
【0107】
特に
図10を参照すると、後部部分(86)は、好ましくはカートリッジ受容部(78)の一部を含む。後部部分(86)は、キャリア本体(76)の中央部分(108)上の磁気要素と取り外し可能に結合するための少なくとも1つの磁気要素(122)を含んでもよい。これにより、後部部分(86)は、中央部分(108)に着脱可能に取り付けられるので有利である。
【0108】
使用時には、カートリッジ受容部(78)は、後部部分(86)を取り外すことによって開かれる。カートリッジ(10)は、カートリッジ受容部(78)内に位置決めされ、カートリッジ受容部(78)は、後部部分(86)を再び取り付けることによって閉じられる。カートリッジ受容部(78)内にあるとき、排出部材(18)の排出口(54)は、キャリア(72)のキャリア泡入口(80)に挿入(接続)さされる。
【0109】
次に、ユーザーは、第2の泡生成要素(28)の上に可撓性混合室(12)に圧力をかけてもよい。こうすることで、可撓性混合室(12)は変形し、第2の泡生成要素(28)に圧力が加えられ、これにより、液体が孔(44)を介して容器(68)から排出される。仕切部材(16)の突起(48)が、容器(68)が仕切部材(16)に向かう方向に変形するのを制限することで、容器(68)からの液体の排出を補助してもよい。突起(48)によって加えられる圧力が、液体の吐出を促すために容器(68)に追加の圧力を生じさせてもよい。
【0110】
液体は、第1の泡生成要素(26)内の成分または化学物質を溶解させる。こうすることで、たとえば、炭酸塩と酸が反応して二酸化炭素を生成し、噴出されることができる。この噴出された泡は、安定剤によって安定泡に安定化され、泡は増粘剤によって増粘される。
【0111】
安定泡を形成するためには、二酸化炭素の泡を安定化させるための安定化剤が好ましいが、他の方法を利用してもよい。たとえば、従来の炭酸ガス泡よりも安定した小さな泡サイズを生成するために窒素ガスを利用してもよい。発泡および泡の生成として化学反応が記載されているが、発泡または泡の生成の他の方法が考慮されてもよい。たとえば、気体の加圧容器(68)を放出してもよいし、液体を撹拌して泡を生成してもよい。
【0112】
泡が生成されると、混合室(12)から出て、泡の膨張が収容される膨張室(14)に移動してよい。仕切部材(16)の混合アームは、泡が仕切部材(16)を通過する際に泡を混合する。この混合は、泡が混合アームによって形成された開口部を通過するときに、混合アームが泡に渦を発生させることによって達成される。この混合は、第1の泡生成要素(26)の溶解を助け、それにより、粉末が吸い込まれるのを防ぐか、または制限することができる。
【0113】
次いで、ユーザーは、キャリア出口(82)から吸い込むことができる。吸入によって加えられる負圧または吸引は、逆止弁(96)を開き、泡が膨張室(14)から、排出導管(64)に沿って、キャリア泡入口(80)に引き込まれる。泡は、キャリア空気入口(90)を通って吸引される空気と混合される。泡と空気の混合物は、ベンチュリー管(92)を通り、開いた逆止弁(96)を通り、キャリア出口(82)を介してユーザーの口の中に入る。
【0114】
ユーザーは一回の吸入で泡の一部だけを吸入する。泡は安定しているので、長期間にわたって複数回吸入することができる。たとえば、泡は15分から30分の間安定しているか、または存在しており、泡の複数回の吸入、たとえば実質的に50回の吸入を可能にする。
【0115】
ユーザーがキャリア出口(82)から吸入すると、これにより、負圧が圧力センサー(112)に作用し、これにより発光素子(116)の照明が点灯される。これにより、装置が使用されていることをユーザー、または、他の人に示す表示が提供される。
【0116】
泡が完全に利用されると、ユーザーは、後部部分(86)を取り外すことにより、カートリッジ(10)を取り外すことができる。その後、必要に応じて、新しいカートリッジ(10)をカートリッジ受容部(78)に挿入してもよい。
【0117】
図11から
図13に、安定泡吸入器具のキャリア(272)の第2の実施形態を示す。前述のカートリッジを、キャリア(272)内に受容して、吸入器具を形成可能である。第1の実施形態と同一または類似の要素に対する参照数字には、第1の実施形態における数字に200が加えられている。第2の実施形態のキャリア(272)は、好ましくは第1の実施形態のキャリア(72)と類似しており、少なくともいくつかの類似または同一の特徴を有する。
【0118】
第2の実施形態のキャリア(272)のキャリア本体(276)は、カートリッジ受容部(278)上に位置するかまたはそれと隣接して、キャリア泡入口(280)上に位置するかまたはそれと隣接して、移動可能な可動部材(324)を含む。可動部材(324)の端部がカートリッジ受容部(278)の一部を構成してもよい。可動部材(324)は、好ましくは、キャリア出口(282)に向かってさらに受容部を拡大するように、すなわち、カートリッジ受容部(278)の中心から離れるように移動可能である。これは、カートリッジ受容部(278)を拡大(伸長)させる。キャリア本体(276)は、キャリア出口(282)方向への可動部材(324)の移動を収容するための溝、凹部、または、その両方を含んでもよい。しかしながら、可動部材は、たとえばキャリア本体の後端部に隣接しているなど、受容部分上または受容部分に隣接している別の位置にあってもよい。この場合、可動部材は、受容部分の中心から離れるように、後端に向かって移動可能である。
【0119】
可動部材(324)は、好ましくは、バイアス手段を介してカートリッジ受容部(278)に向かって付勢される。これは、ばねの使用を介して達成されてもよい。たとえば、コイルばねが、可動部材(324)とキャリア本体(276)の残りの部分との間に取り付けられてもよく、これにより可動部材(324)はカートリッジ受容部(278)に向かって強制的に付勢される。キャリア本体(276)は、カートリッジがカートリッジ受容部(278)に受け取られていないときに可動部材(324)の位置を維持するために、可動部材(324)のストッパーを含んでもよい。
【0120】
可動部材(324)は、カートリッジ出口に対応して接続するための開口部(326)を含んでもよい。可動部材(324)の開口部(326)は、実際にはキャリア泡入口(280)を構成してもよい。あるいは、カートリッジ出口が、キャリア泡入口が可動部材の下に配置された状態で、可動部材の下で受容されてもよい。
【0121】
可動部材(324)は、好ましくは、カートリッジの膨張室の形状に対応する凹部(328)を含む。
【0122】
可動部材(324)の使用は、キャリア本体(276)の一部を取り外すことなくカプセルを挿入することができるので、第1の実施形態について説明したような取り外し可能な後部部材(286)が必要ないという結果をもたらしてもよい。しかしながら、使用の利便性を高めるために必要とされる場合には、取り外し可能な後部部材が依然として使用されてもよい。
【0123】
キャリア本体(276)は、好ましくは、カートリッジ受容部(278)の位置に、またはそれに隣接して側壁(330)を含む。側壁(330)の少なくとも1つ、好ましくは両方の側壁(330)は、そこにアクセス開口部(332)を有する。アクセス開口部(332)は、細長い形状であり、キャリア本体(276)の長手方向に整列している。アクセス開口部(332)は、可動部(324)に向かって延伸している。これにより、カートリッジがカートリッジ受容部(278)に受容されたときに、ユーザーの指によって可動部材(324)に向かって移動され、カートリッジの解放が可能であってよい。
【0124】
アクセス開口部(332)はテーパー状になっており、開口部のより大きな部分が後部部材(286)またはキャリア本体(276)の一部の近くに位置するようになっている。アクセス開口部(332)のより大きい部分が後部部材(286)に近位であることは、泡生成要素を作動させるために、手動圧力を泡生成要素に容易に適用することを可能にし、カートリッジの取り外しを補助するために下から大きな梃子力を適用することを可能にする。
【0125】
キャリア本体(276)は、カートリッジ受容部(278)がカートリッジを受容したときに、カートリッジの下のアクセス開口部(332)に開口するギャップ(334)(空間、空隙)を構成してもよい。そのようなギャップ(334)は、混合室の第2の端部を受容する湾曲部分(336)(座部)を示す
図13を見れば理解しやすい。ギャップ(334)は、シートまたは湾曲部分(336)からキャリア泡入口(280)まで延びる線の下にあってもよい。ギャップ(334)は、たとえば、カートリッジの下に梃子をかけることを可能にするなどにより、カートリッジの取り外しを支援してもよい。第2の実施形態のキャリア(272)は、カートリッジの挿入および取り外し、および泡生成要素に適用される手動圧力の適用位置を除いて、第1の実施形態のキャリア(72)のと同様または同一の方法で使用されてよい。可動部材(324)は、
図11の矢印Aの方向にキャリア出口(282)に向かって移動し、受容部(278)を拡大する。可動部材(324)は、たとえばカートリッジと共に押されることを介して移動されてもよい。その後、カートリッジは、カートリッジ受容部(278)内に位置決めされ、可動部材(324)は、バイアス手段の影響を受けて、元の位置に向かって移動し、カートリッジを所定の位置に保持してもよい。
【0126】
泡生成要素は、アクセス開口部(332)を介して混合室に手動圧力を加えることによって作動されてもよい。次いで、泡は、前述の説明と同じまたは同様の方法で生成され、吸入される。
【0127】
使用後、アクセス開口部(332)を介してカートリッジを把持することにより、カートリッジ受容部(278)を拡大するように可動部材(324)を移動させて、カートリッジを、キャリア出口(282)に向かって移動させることができる。その後、カートリッジは、必要に応じてギャップ(334)を介してカートリッジに梃子力をかけることで、カートリッジ受容部(278)から取り外すことができる。
【0128】
アクセス開口部が記載されているが、凹部を規定する上壁(リブ)がなく、開口部は単純に切り取られた部分であってもよい。
【0129】
第2の実施形態では、アクセス開口部および可動部が記載されているが、いずれかまたは両方の特徴が省略されてもよい。
【0130】
したがって、短期間に発散、または、急速に吸入される吸入剤とは対照的に、本願発明により、安定泡を生成するカートリッジを提供することが可能であり、これにより、ユーザーは、泡の中に含まれる物質を長期間にわたって、複数回の吸入で消費や吸入することが可能となる。また、カートリッジには通電手段がないため、電気的な充電の必要性を低減または排除することができる。
【0131】
したがって、短期間に発散、または、急速に吸入される吸入剤とは対照的に、本願発明により、安定泡を生成するカートリッジを提供することが可能であり、これにより、ユーザーは、泡の中に含まれる物質を長期間にわたって、複数回の吸入で消費や吸入することが可能となる。また、カートリッジには通電手段がないため、電気的な充電の必要性を低減または排除することができる。
【0132】
本願発明に関連して本明細書で使用される場合、「成る/備える」および「有する/含む」という語は、記載された特徴、整数、ステップまたは構成要素の存在を特定するために使用されるが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、構成要素またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではない。
【0133】
明確性のために、別個の実施形態の文脈で説明されている本願発明の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことを理解されたい。逆に、簡潔さのために単一の実施形態の文脈で説明されている本願発明の様々な特徴もまた、別々に、または任意の好適なサブコンビネーションとして提供されてもよい。
【0134】
上記で説明した実施形態は例示のためだけに提供されており、当分野に熟練した当業者には、本明細書で定義した本願発明の範囲から逸脱することなく、他の様々な修正が可能なことは明らかである。
【解決手段】カートリッジ10には電気的な通電手段がなく、カートリッジは、可撓性混合室12、第1および第2の泡生成要素26、28、膨張室14、泡を撹拌するための1つ以上の混合部材を有する仕切部材16、および、排出部材18を含む。排出部材は、排出口54と、入口開口部と、入口開口部と排出口とを相互に接続する排出導管64とを有する。排出導管は、入口開口部を排出口よりも仕切部材に近い位置に配置する長手方向の広がりを有する。