(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6923786
(24)【登録日】2021年8月3日
(45)【発行日】2021年8月25日
(54)【発明の名称】収容容器
(51)【国際特許分類】
B65D 77/06 20060101AFI20210812BHJP
B65D 47/34 20060101ALI20210812BHJP
B65D 1/02 20060101ALI20210812BHJP
【FI】
B65D77/06 F
B65D47/34 110
B65D1/02 111
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-122079(P2017-122079)
(22)【出願日】2017年6月22日
(65)【公開番号】特開2018-154404(P2018-154404A)
(43)【公開日】2018年10月4日
【審査請求日】2020年3月16日
(31)【優先権主張番号】特願2017-50583(P2017-50583)
(32)【優先日】2017年3月15日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000104674
【氏名又は名称】キョーラク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】山内 由夫
(72)【発明者】
【氏名】花房 照久
【審査官】
宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−073770(JP,A)
【文献】
特開2003−252338(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 77/04
B65D 77/06
B65D 81/38
B65D 1/02
B65D 47/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容器と、外容器とを備える収容容器であって、
前記内容器は、前記外容器内に収容され、
前記内容器は、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する積層剥離容器であり、
前記内容器は、胴部と、前記胴部から径方向外側に突出するフランジ部を備え、
前記胴部と前記フランジ部は、一体成形されており、
前記フランジ部が前記外容器の支持部によって支持されており、
前記フランジ部の下面は、前記支持部に当接している、収容容器。
【請求項2】
内容器と、外容器とを備える収容容器であって、
前記内容器は、前記外容器内に収容され、
前記内容器は、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する積層剥離容器であり、
前記内容器は、胴部と、前記胴部から径方向外側に突出するフランジ部を備え、
前記フランジ部が前記外容器によって支持されており、
前記フランジ部は、前記胴部から径方向外側に環状に突出する環状部と、環状部から径方向外側に突出する突出部を備え、
前記突出部が前記外容器によって支持されている、収容容器。
【請求項3】
内容器と、外容器とを備える収容容器であって、
前記内容器は、前記外容器内に収容され、
前記内容器は、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する積層剥離容器であり、
前記内容器は、胴部と、前記胴部から径方向外側に突出するフランジ部を備え、
前記フランジ部が前記外容器によって支持されており、
前記フランジ部と前記外容器の間に外気流通路が設けられている、収容容器。
【請求項4】
前記内容器及び前記外容器は、それぞれ、胴部を備え、
前記内容器の胴部と前記外容器の胴部の間に胴部隙間が設けられている、請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の収容容器。
【請求項5】
前記内容器の外殻の厚さをTs、前記胴部隙間の厚さをTgとすると、
Tg/Ts≧0.3である、請求項4に記載の収容容器。
【請求項6】
Tg/Ts≧0.5である、請求項5に記載の収容容器。
【請求項7】
前記フランジ部は、中空である、請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の収容容器。
【請求項8】
前記内容器及び前記外容器は、それぞれ、底部を備え、
前記内容器の底部と前記外容器の底部の間に底部隙間が設けられている、請求項1〜請求項7に記載の収容容器。
【請求項9】
前記内容器は、前記外殻と前記内袋の間に外気を導入する外気導入孔が前記底部に設けられている、請求項8に記載の収容容器。
【請求項10】
前記内袋は、前記底部側において外部に露出された内袋露出部を有し、
前記内袋露出部と前記外殻の間に前記外気導入孔が設けられている、請求項9に記載の収容容器。
【請求項11】
前記内容器内には前記内容物が充填されており、
前記内容物の充填後、ユーザーが前記内容物の吐出を開始する前の状態で前記内袋と前記外殻の間に隙間が設けられている、請求項1〜請求項10の何れか1つに記載の収容容器。
【請求項12】
前記外殻の容積をVs、前記内袋に収容されている内容物の体積をVcとすると、
Vc/Vs≦0.95である、請求項11に記載の収容容器。
【請求項13】
前記収容容器は、固定リングを備え、
前記内容器及び前記外容器は、前記固定リングに装着される、請求項1〜請求項12に記載の収容容器。
【請求項14】
前記収容容器は、前記内容物を吐出させるためのポンプを備え、
前記ポンプは、前記固定リングに装着される、請求項13に記載の収容容器。
【請求項15】
前記内容器は、ブロー成形体である、請求項1〜請求項14の何れか1つに記載の収容容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外容器内に配置された内容器内に内容物を収容可能な収容容器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、外容器内に配置された内容器内に内容物を収容可能な収容容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−292073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の内容器内には、高温環境下で劣化しやすい内容物(例:化粧品)が収容される場合があり、高温環境下での内容物の劣化を抑制できる収容容器が求められている。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、高温環境下での内容物の劣化を抑制できる収容容器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、内容器と、外容器とを備える収容容器であって、前記内容器は、前記外容器内に収容され、前記内容器は、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮する積層剥離容器である、収容容器が提供される。
【0007】
本発明の収容容器は、内容器が積層剥離容器であるので、内容物の減少に伴って内袋が収縮し、内袋と外殻の間に隙間が形成される。この隙間によって断熱性が向上するので、高温環境下での内容物の劣化が抑制される。
【0008】
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記内容器及び前記外容器は、それぞれ、胴部を備え、前記内容器の胴部と前記外容器の胴部の間に胴部隙間が設けられている。
好ましくは、前記内容器の外殻の厚さをTs、前記胴部隙間の厚さをTgとすると、Tg/Ts≧0.3である。
好ましくは、Tg/Ts≧0.5である。
好ましくは、前記内容器は、胴部と、前記胴部から径方向外側に突出するフランジ部を備え、前記フランジ部が前記外容器によって支持されている。
好ましくは、前記フランジ部は、前記胴部から径方向外側に環状に突出する環状部と、環状部から径方向外側に突出する突出部を備え、前記突出部が前記外容器によって支持されている。
好ましくは、前記フランジ部は、中空である。
好ましくは、前記フランジ部と前記外容器の間に外気流通路が設けられている。
好ましくは、前記内容器及び前記外容器は、それぞれ、底部を備え、前記内容器の底部と前記外容器の底部の間に底部隙間が設けられている。
好ましくは、前記内容器は、前記外殻と前記内袋の間に外気を導入する外気導入孔が前記底部に設けられている。
好ましくは、前記内袋は、前記底部側において外部に露出された内袋露出部を有し、前記内袋露出部と前記外殻の間に前記外気導入孔が設けられている。
好ましくは、前記内容器内には前記内容物が充填されており、前記内容物の充填後、ユーザーが前記内容物の吐出を開始する前の状態で前記内袋と前記外殻の間に隙間が設けられている。
好ましくは、前記外殻の容積をVs、前記内袋に収容されている内容物の体積をVcとすると、Vc/Vs≦0.95である。
好ましくは、前記収容容器は、固定リングを備え、前記内容器及び前記外容器は、前記固定リングに装着される。
好ましくは、前記収容容器は、前記内容物を吐出させるためのポンプを備え、前記ポンプは、前記固定リングに装着される、
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態の収容容器1の断面斜視図である。
【
図3】
図1からポンプ4を除いた状態の断面斜視図である。
【
図5】
図1中の外容器2と固定リング5の斜視図である。
【
図6】
図3から固定リング5を除いた状態の断面斜視図である。
【
図8】
図8Aは、内容器3を底部3b側から見た斜視図であり、
図8Bは、底部3b近傍の拡大斜視図である。
【
図9】
図1の収容容器1の内袋6と外殻7の間に隙間が設けられている状態を示す断面図である。
【
図10】本発明の第2実施形態の収容容器1の、
図2に対応する断面図である。
【
図11】本発明の第3実施形態の収容容器1の、ポンプ4及び固定リング5の斜視図である。
【
図12】
図11からポンプ4を固定リング5から分離した状態の斜視図である。
【
図13】
図11中の固定リング5の下側から見た斜視図である。
【
図14】本発明の第4実施形態の収容容器1の、
図2に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
【0011】
1.第1実施形態
図1〜
図9に示すように、本発明の第1実施形態の収容容器1は、外容器2と、内容器3と、ポンプ4と、固定リング5を備える。
【0012】
<外容器2>
外容器2は、有底筒状であり、胴部2aと、底部2bを備える。胴部2aの上端の外面側には胴部2aの外面が縮径された縮径部2cが設けられている。縮径部2cには雄ねじ部2fが設けられている。胴部2aの上端近傍の内面側には、内容器3のフランジ部3cを支持する支持部2dが設けられている。支持部2dは、胴部2aの内径が上端近傍において拡径されることによって形成されている。つまり、支持部2dよりも上側は、支持部2dの下側よりも胴部2aの内径が大きい拡径部2gとなっており、支持部2dに段差が形成されている。支持部2d及び拡径部2gには、外気流通路2eが設けられており、内容器3を外容器2内に装着した状態でも外気流通路2eを通じた外気の流通が可能になっている。底部2bは平坦であり、外容器2は、自立可能になっている。外容器2の製法及び材質は、特に限定されないが、例えば射出成形によって形成された樹脂成形体であることが好ましい。
【0013】
<内容器3>
内容器3は、外殻7と内袋6とを有し且つ内容物の減少に伴って内袋6が収縮する積層剥離容器である。内容物の減少に伴って内袋6が外殻7から離れることによって、内袋6が外殻7から離れて収縮する。
【0014】
外殻7は、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体及びその混合物などで構成される。
【0015】
内袋6は、容器外面側に設けられたEVOH層と、EVOH層の容器内面側に設けられた内面層と、EVOH層と内面層の間に設けられた接着層を備える。EVOH層を設けることでガスバリア性、及び外殻7からの剥離性を向上させることができる。接着層は省略してもよい。
【0016】
EVOH層は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂からなる層であり、エチレンと酢酸ビニル共重合物の加水分解により得られる。EVOH樹脂のエチレン含有量は、例えば25〜50mol%であり、酸素バリア性の観点から32mol%以下が好ましい。エチレン含有量の下限は、特に規定されないが、エチレン含有量が少ないほどEVOH層の柔軟性が低下しやすいので25mol%以上が好ましい。
【0017】
内面層は、内容物に接触する層であり、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、シクロオレフィンポリマー、EVOH及びその混合物などからなり、EVOHからなることが好ましい。内容物に接触する層をEVOHで形成することによってバリア性を向上させることができる。
【0018】
接着層は、EVOH層と内面層とを接着する機能を有する層であり、例えば上述したポリオレフィンにカルボキシル基を導入した酸変性ポリオレフィン(例:無水マレイン酸変性ポリエチレン)を添加したものや、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)である。接着層の一例は、低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンと、酸変性ポリエチレンの混合物である。
【0019】
内容器3は、有底筒状であり、胴部3aと、底部3bと、フランジ部3cと、口部3dを備える。フランジ部3cは、胴部3aの上端に設けられている。フランジ部3cは、胴部3aから径方向外側に突出するように設けられている。フランジ部3cの外径は、拡径部2gとほぼ一致している。内容器3を外容器2内に挿入すると、フランジ部3cの下面が支持部2dに当接することによって内容器3が外容器2に対して上下方向に位置決めされる。つまり、フランジ部3cが外容器2によって支持されている。また、フランジ部3cの外周面が拡径部2gの内周面に当接することによって内容器3が外容器2に対して水平方向に位置決めされる。フランジ部3cが拡径部2g及び支持部2dに密着すると、外容器2と内容器3の間の隙間に外気が導入されにくくなるが、本実施形態では、外気流通路2eを通じた外気の流通が可能になっている。フランジ部3cは中空であり、フランジ部3c内にも内容物が収容可能になっている。
【0020】
内容器3の胴部3aと外容器2の胴部2aの間には胴部隙間10が設けられている。この隙間によって、断熱性が一層高められている。外殻7の厚さをTs、胴部隙間10の厚さをTgとすると、Tg/Ts≧0.3であることが好ましく、Tg/Ts≧0.5であることがさらに好ましい。この場合、外殻7を厚くすることなく、断熱性が特に高められる。Tg/Tsは、例えば0.3〜100であり、具体的には例えば、0.3、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。内容器3の体積V1、外容器2の体積をV2とすると、V1/V2≦0.99が好ましく、V1/V2≦0.90がさらに好ましい。V1/V2は、例えば0.1〜0.95であり、具体的には例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、0.95、0.99であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0021】
内容器3の底部3bと外容器2の底部2bの間には底部隙間11が設けられている。内袋6は、底部3b側において外部に露出された内袋露出部6aを有する。本実施形態では、内袋露出部6aは、底部3bから突出しているが突出する内袋露出部6aは底部3bから突出していなくてもよい。内袋露出部6aは、外殻7の挟持部7aによって挟まれており、内袋露出部6aと挟持部7aの間には外気導入孔8が設けられている。内袋露出部6a及び挟持部7aの先端と外容器2の底部2bの間にも隙間が設けられている。内容物の排出に伴って内袋6が収縮する際に外気導入孔8を通じて内袋6と外殻7の間に外気が導入される。これによって、内袋6のみが収縮され、外殻7は元の形状のまま維持されるので、内袋6と外殻7の間に隙間が形成される。この隙間によって収容容器の断熱性が高められて、内容物の劣化が抑制される。
【0022】
内容器3は、一例では、筒状の積層パリソンをブロ−成形することによって形成することができる。内袋露出部6a及び挟持部7aは、積層パリソンの下端を分割金型のピンチオフ部で挟んで潰すことによって形成することができる。内容器3の成形直後は内袋露出部6aと挟持部7aがくっついていて外気導入孔8が設けられていないが、内袋露出部6aと挟持部7aは剥離されやすいので、内袋露出部6aと挟持部7aが剥離されるように衝撃やねじり力などを加えることによって、内袋露出部6aと挟持部7aを剥離させてその間に外気導入孔8を形成することができる。
【0023】
内容器3は、口部3dを有し、口部3dの外面には雄ねじ部3eが設けられている。
【0024】
内容器3は、例えばシュリンクフィルムで覆うことによって加飾してもよい。外容器2を透明にすることによって内容器3の加飾を外部から視認することができる。
【0025】
<ポンプ4>
ポンプ4は、内容器3内へ外気を導入させずに内容物を内容器3から排出させるように構成されている。ポンプ4は、本体部4aと、ピストン部4bと、ノズル4cと、チューブ4dを備える。本体部4aは、筒部4a1と、シリンダ部4a2と、上壁部4a3を備える。筒部4a1の内面には、雄ねじ部3eに螺合される雌ねじ部4a4が設けられている。シリンダ部4a2は、口部3d内に挿入される。シリンダ部4a2の外径は、口部3dの内径とほぼ一致している。シリンダ部4a2は、筒状であり、ピストン部4bがシリンダ部4a2内で摺動可能になっている。シリンダ部4a2の内部空間は、ノズル4c及びチューブ4dに連通されている。シリンダ部4a2の内部空間には、弾性部材と弁で構成されるポンプ機構が内蔵されている。ピストン部4bを摺動させてポンプ機構を作動させることによって、チューブ4dを通じて吸い上げた内容物をノズル4cから排出することが可能になっている。
【0026】
<固定リング5>
固定リング5は、外筒部5aと、上壁部5bと、内筒部5dを備える。外筒部5aと内筒部5dは、上壁部5bで連結されている。外筒部5aの内面には、雄ねじ部2fと螺合可能な雌ねじ部5fが設けられている。上壁部5bには、開口部5cが設けられている。開口部5cの内径は、シリンダ部4a2の外径よりも大きい。このため、
図1に示すように、ポンプ4を口部3dに装着し、固定リング5を外容器2に装着した状態で、ポンプ4の筒部4a1の外面と開口部5cの内面の間に隙間ができて通気が可能になっている。また、内容器3を外容器2内に挿入した状態で固定リング5を外容器2に装着すると、内筒部5dの先端が内容器3の上面3fに当接することによって内容器3が上下方向に完全に固定される。なお、内容器3のフランジ部3cにおいて、内容器3が外容器2に凹凸嵌合しているので、固定リング5を設けなくても、内容器3を外容器2に対して固定させることができる。内筒部5dが上面3fに密着すると、外容器2と内容器3の間の隙間に外気が導入されにくくなるが、本実施形態では、内筒部5dに外気流通路5eが設けられており、外気流通路5eを通じた外気の流通が可能になっている。
【0027】
本実施形態の構成では、開口部5c、外気流通路5e,2e、胴部隙間10、底部隙間11、及び外気導入孔8を通じて、内袋6と外殻7の間の隙間に外気が導入される。このため、収容容器1が急に高温環境下に曝された場合にも、高温の外気が内袋6に接触しにくくなっている。
【0028】
<製造及び使用方法>
本実施形態の収容容器1は、内容器3内に内容物を充填した後に、ポンプ4を口部3dに装着したものを外容器2内に挿入し、その状態で固定リング5を外容器2に装着することによって製造することができる。
【0029】
内容物は、
図2に示すように、内袋6と外殻7の間に隙間がないように満充填させてもよいが、
図9に示すように、内袋6と外殻7の間に隙間が設けられているように充填(つまり、部分充填)させてもよい。この場合、内容物の充填後、ユーザーが内容物の吐出を開始する前の状態でも内袋6と外殻7の間に隙間があるので、断熱性が一層向上する。外殻7の容積をVs、内袋6に収容されている内容物の体積をVcとすると、Vc/Vs≦0.95であることが好ましく、Vc/Vs≦0.9であることがさらに好ましい。Vc/Vsは、例えば0.5〜0.95であり、具体的には例えば、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0030】
内容物を部分充填する方法としては、例えば、口部3dから内袋6内の空気を吸い出すことによって、内袋6を外殻7から剥離させると共に内袋6を収縮させ、その後に、内容物を部分充填する方法が挙げられる。このような方法によれば、内袋6と外殻7の間に隙間を設けつつ、内袋6内に空気が残らないように内袋6を部分充填させることができる。
【0031】
2.第2実施形態
図10を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、基本構成及び機能は第1実施形態と同じであり、各部材の形状が第1実施形態とは異なっている点が主な相違点である。以下、相違点を中心に説明する。
【0032】
本実施形態では、内容器3の外径が第1実施形態よりも小さく、外容器2が底部2b近傍において大きく膨らんでいる。その結果、胴部隙間10が非常に大きくなり、断熱性が高められている。また、本実施形態においても、底部3bに設けられた外気導入孔8から内袋6と外殻7の間に外気が導入されるが、本実施形態では、内容器3の底部3bにおいて内袋6及び外殻7が突出していない点が第1実施形態とは相違している。このため、底部2bと底部3bの間において外気の流れがスムーズになっている。
【0033】
3.第3実施形態
図11〜
図13を用いて、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、基本構成及び機能は第1実施形態と同じであり、外容器2及び内容器3が固定リング5に装着され、ポンプ4も固定リング5に装着されている点が主な相違点である。以下、相違点を中心に説明する。
【0034】
本実施形態では、固定リング5は、第1実施形態の構成に加えて、外気導入孔5hと、突出部5iと、凹部5jと、雌ねじ部5lを有する筒部5kを備える。ポンプ4は、筒部4a1を有さず、フランジ部4a5を有する。フランジ部4a5は、筒部4a1から径方向外側に突出する。
【0035】
外気導入孔5hは、上壁部5bに形成されている。突出部5iは、上壁部5bの中央に形成されている。突出部5iは省略可能である。凹部5jは、突出部5iに形成されている。開口部5cは、シリンダ部4a2を挿通可能で、かつフランジ部4a5を挿通不能なサイズになっている。凹部5jは、フランジ部4a5と係合可能に構成されている。雌ねじ部5lを有する筒部5kは、第1実施形態の雌ねじ部4a4を有する筒部4a1と同様に構成されている。
【0036】
このような構成によれば、内容器3と外容器2の両方を固定リング5に装着(ネジ止め)することができる。ポンプ4も固定リング5に装着される。ポンプ4は、固定リング5と分離可能であってもよく、固定リング5と一体に形成されていてもよい。
【0037】
第1実施形態では、ポンプ4と固定リング5の間に隙間から外気が外容器2内に導入されることが想定されていたが、本実施形態では、ピンホール状の外気導入孔5hから外容器2内に外気が導入される。外気導入孔5hは別の位置に設けてもよい。
【0038】
4.第4実施形態
図14〜
図16を用いて、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、基本構成及び機能は第1実施形態と同じであり、外容器2、内容器3、及び固定リング5の形状の違いが主な相違点である。以下、相違点を中心に説明する。
【0039】
本実施形態では、フランジ部3cは、環状部3c1と、突出部3c2を備える。突出部3c2は、環状部3c1から径方向外側に突出する。突出部3c2は、周方向に間隔を空けて複数(本実施形態では2つ)設けられている。外容器2の上端には、切欠部2hが設けられている。切欠部2hは、突出部3c2と相補形状になっている。内容器3を外容器2内に収容し、突出部3c2を切欠部2hに係合させると、内容器3が外容器2に対して周方向に位置決めされる。この際、環状部3c1は外容器2によって支持されていない。
【0040】
外容器2の縮径部2cには環状凹部2iが設けられている。固定リング5の内周面には、環状凸部5gが設けられている。縮径部2cを固定リング5に挿入すると、環状凹部2iと環状凸部5gが係合して、固定リング5が外容器2に対して固定される。
【符号の説明】
【0041】
1 :収容容器
2 :外容器
2a :胴部
2b :底部
2c :縮径部
2d :支持部
2e :外気流通路
2f :雄ねじ部
2g :拡径部
2h :切欠部
2i :環状凹部
3 :内容器
3a :胴部
3b :底部
3c :フランジ部
3c1 :環状部
3c2 :突出部
3d :口部
3e :雄ねじ部
3f :上面
4 :ポンプ
4a :本体部
4a1 :筒部
4a2 :シリンダ部
4a3 :上壁部
4a4 :雌ねじ部
4a5 :フランジ部
4b :ピストン部
4c :ノズル
4d :チューブ
5 :固定リング
5a :外筒部
5b :上壁部
5c :開口部
5d :内筒部
5e :外気流通路
5f :雌ねじ部
5g :環状凸部
5h :外気導入孔
5i :突出部
5j :凹部
5k :筒部
5l :雌ねじ部
6 :内袋
6a :内袋露出部
7 :外殻
7a :挟持部
8 :外気導入孔
10 :胴部隙間
11 :底部隙間
V1 :体積