(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1および第2の燃料供給ライン(206、218)に流体連通して結合されたパージ流体供給回路(228)をさらに含み、前記パージ流体供給回路(228)は、パージ流体の流れ(282)を前記少なくとも1つの水噴射ノズル(229)に導き、前記水供給ライン(254)をパージするように構成される、請求項1に記載の燃料供給システム(116)。
前記パージ流体供給回路(228)は、前記第1の燃料流(270)および前記第2の燃料流(272)のうちの少なくとも一方の一部(280、284)を含む前記パージ流体流(282)を導くようにさらに構成される、請求項2に記載の燃料供給システム(116)。
前記霧化流体供給回路(226)は、前記少なくとも1つの水噴射ノズルの先端部(302)で前記水流(276)を霧化するようにさらに構成される、請求項1に記載の燃料供給システム(116)。
前記第1の燃料供給ライン(206)と前記霧化流体供給回路(226)との間に結合されたバイパス供給ライン(264)をさらに含み、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第1の燃料供給ライン(206)と流体連通して結合された停止/速度比バルブ(208、220、256)の上流にあり、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第1の燃料流(270)を前記霧化流体供給回路(226)に導くように構成される、請求項1に記載の燃料供給システム(116)。
前記第2の燃料供給ライン(218)と前記霧化流体供給回路(226)との間に結合されたバイパス供給ライン(264)をさらに含み、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第2の燃料供給ライン(218)と流体連通して結合された停止/速度比バルブ(208、220、256)の上流にあり、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第2の燃料流(272)を前記霧化流体供給回路(226)に導くように構成される、請求項1に記載の燃料供給システム(116)。
前記第1および第2の燃料供給ライン(206、218)に流体連通して結合されたパージ流体供給回路(228)をさらに含み、前記パージ流体供給回路(228)は、パージ流体の流れ(282)を前記少なくとも1つの水噴射ノズル(229)に導き、前記水供給ライン(254)をパージするように構成される、請求項9に記載のタービンアセンブリ(100)。
前記パージ流体供給回路(228)は、前記第1の燃料流(270)および前記第2の燃料流(272)のうちの少なくとも一方の一部(280、284)を含む前記パージ流体流(282)を導くようにさらに構成される、請求項10に記載のタービンアセンブリ(100)。
前記霧化流体供給回路(226)は、前記少なくとも1つの水噴射ノズルの先端部(302)で前記水流(276)を霧化するようにさらに構成される、請求項9に記載のタービンアセンブリ(100)。
前記第1の燃料供給ライン(206)と前記霧化流体供給回路(226)との間に結合されたバイパス供給ライン(264)をさらに含み、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第1の燃料供給ライン(206)と流体連通して結合された停止/速度比バルブ(208、220、256)の上流にあり、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第1の燃料流(270)を前記霧化流体供給回路(226)に導くように構成される、請求項9に記載のタービンアセンブリ(100)。
前記第2の燃料供給ライン(218)と前記霧化流体供給回路(226)との間に結合されたバイパス供給ライン(264)をさらに含み、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第2の燃料供給ライン(218)と流体連通して結合された停止/速度比バルブ(208、220、256)の上流にあり、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第2の燃料流(272)を前記霧化流体供給回路(226)に導くように構成される、請求項9に記載のタービンアセンブリ(100)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
特に明記しない限り、本明細書で使用する「ほぼ」、「実質的に」、および「約」などの近似する文言は、当業者には理解されるように、そのように修飾された用語は絶対的なまたは完全な程度ではなく、近似的な程度にのみ適用できることを示している。近似する文言は、それが関連する基本的機能の変更をもたらすことなく許容範囲で変化することができる定量的表現を修飾するために適用することができる。したがって、「およそ」、「約」、および「実質的に」などの用語で修飾された値は、明記された厳密な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例では、近似する文言は、値を測定するための機器の精度に対応することができる。ここで、ならびに明細書および特許請求の範囲の全体を通じて、範囲限界を特定することができる。このような範囲は、組み合わせおよび/または置き換えが可能であり、文脈または文言が特に指示しない限り、本明細書に含まれるすべての部分範囲を含む。
【0010】
さらに、特に明記しない限り、「第1の」、「第2の」などの用語は、本明細書では単にラベルとして用いており、これらの用語が言及する項目について順序的、位置的、または階層的な要件を課すことを意図するものではない。さらに、例えば、「第2の」項目への言及は、例えば、「第1の」またはより小さい番号の項目、あるいは「第3の」またはより大きい番号の項目の存在を要求するものではなく、また排除するものでもない。
【0011】
本開示の実施形態は、燃焼タービンエンジン内の水噴射中に燃料流で水を霧化するためのシステムおよび方法に関する。例示的な実施形態では、燃料供給システムは、少なくとも1つの燃料源、例えば天然ガスまたは合成ガスから燃焼器アセンブリに配置されたノズルアセンブリに燃料の流れを選択的に導く。燃料流は圧縮空気と混合され、燃焼室内で燃焼ガスを生成する。いくつかの実施形態では、燃料流の一部はまた、燃焼排出物の低減を容易にするために燃焼室に噴射される水と混合される。さらに、水が燃焼室に噴射されない動作シナリオでは、燃料流は、燃焼ガスの逆流を低減するために水供給導管用のパージ流体として使用されてもよい。燃焼室に噴射された水を燃焼に使用される燃料流の一部で霧化することにより、霧化空気圧縮機などの追加の霧化流体源が燃焼タービンエンジンから除去され、設備およびメンテナンス費用が削減される。
【0012】
図1は、例示的な燃焼タービンアセンブリ100の概略図である。例示的な実施形態では、燃焼タービンアセンブリ100は、圧縮機104と、圧縮機104の下流の燃焼器アセンブリ106と、を含むタービンエンジン102を含む。タービンエンジン102はまた、燃焼器アセンブリ106の下流にタービン108を含む。
【0013】
動作中に、吸気110の流れは圧縮機104を通って導かれ、圧縮空気112の流れは圧縮機104から排出され、燃焼器アセンブリ106の方に導かれる。燃焼器アセンブリ106において、圧縮空気112は、燃料供給システム116から導かれた燃料流114と混合され、混合物は燃焼されて、タービン108に向かって排出される燃焼ガス118の流れを形成する。燃焼ガス118は、タービン108を通って導かれ、熱エネルギーを、燃焼タービンエンジン102の中心線120の周りでタービン108を駆動するために使用される機械的回転エネルギーに変換する。次いで、燃焼ガス118は、排気ガス122の流れの形態で燃焼タービンエンジン102から排出される。
【0014】
図2は、タービンアセンブリ100(
図1に示す)と共に使用することができる例示的な燃料供給システム116の概略図である。例示的な実施形態では、燃料供給システム116は、第1の燃料マニホールド202と、第1の燃料供給ライン206を介して燃焼器アセンブリ106(
図1に示す)の少なくとも1つの第1の燃料ノズル204と、に流体連通して結合される第1の燃料供給源200を含む。第1の燃料供給ライン206は、例えば停止/速度比バルブ208および第1の制御バルブ210などの、第1の燃料供給ライン206に沿って流体連通して結合された複数の操作バルブを含む。第2の制御バルブ212は、第1の燃料供給ライン206とタップオフライン230との間で流体連通して結合される。燃料供給システム116はまた、第2の燃料供給ライン218を介して第2の燃料マニホールド216および少なくとも1つの第2の燃料ノズル217に流体連通して結合された第2の燃料供給源214を含む。第2の燃料供給ライン218は、例えば停止/速度比バルブ220、第1の制御バルブ222、および第2の制御バルブ224などの、第2の燃料供給ライン218に沿って流体連通して結合された複数の操作バルブを含む。
【0015】
各燃料供給源200、214は、タップオフライン230を介して霧化流体供給回路226およびパージ流体供給回路228と流体連通して結合される。タップオフライン230は、ドレイン232と流体連通して結合され、フィルタ234と、例えば制御バルブ236およびドレインバルブ238などの、タップオフライン230に沿って流体連通して結合された複数の操作バルブと、を含む。霧化流体供給回路226は、霧化流体供給ライン240を介して少なくとも1つの霧化ノズル227に流体連通して結合される。霧化流体供給ライン240は、例えば制御バルブ242などの少なくとも1つの操作バルブを含む。パージ流体供給回路228はまた、パージ流体供給ライン244を介して、少なくとも1つの水噴射ノズル229に流体連通して結合される。パージ流体供給ライン244は、例えば制御バルブ246および/または248などの少なくとも1つの操作バルブを含む。
【0016】
さらに、燃料供給システム116は、水供給ライン254を介して水マニホールド252および水噴射ノズル229に流体連通して結合された水供給源250を含む。水供給ライン254は、ドレイン232と流体連通して結合され、例えば停止/速度比バルブ256、制御バルブ258および/または260、ならびにドレインバルブ262などの、水供給ライン254に沿って流体連通して結合された複数の操作バルブを含む。燃料供給システム116はまた、第1の燃料供給ライン206および第2の燃料供給ライン218、ならびにタップオフライン230に結合され、かつそれらの間に延在するバイパス供給ライン264を含む。バイパス供給ライン264は、例えば制御バルブ266および/または268などの少なくとも1つの操作バルブを含む。さらに、燃料ノズル204、217、霧化ノズル227、および水噴射ノズル229は、ノズルアセンブリ269、例えば
図3に示す複数の同軸ノズルアセンブリを少なくとも部分的に画定する。
【0017】
例示的な実施形態では、燃料供給システム116は、2つのタイプの燃料流114(
図1に示す)のうちの一方を燃料ノズル204、217および燃焼タービンアセンブリ100に選択的に供給するデュアル燃料システムである。代替的な実施形態では、燃料供給システム116は、燃料供給システム116が本明細書で説明するように機能することを可能にする任意の他の部品構成を含んでもよい。例えば、第1の燃料供給源200は、合成ガスの流れ270を燃料ノズル204に向かって導き、第2の燃料供給源214は、天然ガスの流れ272を燃料ノズル217に向かって導く。代替的な実施形態では、燃料供給システム116は、燃焼タービンアセンブリ100が本明細書で説明するように機能することを可能にする任意の他の燃料流114を導いてもよい。
【0018】
動作中に、燃料供給システム116が、合成ガス流270または天然ガス流272のいずれかを燃料ノズル204または217に向かって選択的に導いて、燃料流274が燃焼室300(
図3に示す)に噴射され、圧縮空気112(
図1に示す)と混合され、燃焼のために点火され、燃焼ガス118(
図1に示す)を生成する。さらに、いくつかの実施形態では、水供給源250が、水噴射ノズル229に向かう水の流れ276を選択的に導き、水の流れ276が燃料流274と混合されて窒素酸化物(NOx)排出を低減するのを容易にする。水流276は、一般的には、燃料流274に直接噴射されるのではなく、むしろ、水流276は、燃焼室300で燃料流274と混合される前に、霧化流体供給回路226を通って霧化ノズル227に導かれる霧化流体流278によって水滴に霧化される例示的な実施形態では、霧化流体流278は、合成ガス流270または天然ガス流272のいずれかの燃料流274の一部280を使用する。いくつかの実施形態では、水流276が燃料流274で霧化されるので、別個の霧化空気圧縮機は燃料供給システム116に必要とされず、したがって燃焼タービンアセンブリ100の効率を改善しながらコストを低減する。
【0019】
例示的な実施形態では、燃料供給システム116は、第1の動作モードで動作可能である。第1の動作モードでは、燃料供給システム116は、燃焼室300内の燃焼のために天然ガス流272を燃料ノズル217に導く。より具体的には、天然ガス流272は、第2の燃料供給源214から第2の燃料供給ライン218を介して導かれ、バルブ220、222、224によって制御される。さらに、水276は、水供給源250から水供給ライン254を介して水噴射ノズル229に導かれる。水流276は、NOx排出物の低減を容易にするために、バルブ256、258、260によって制御される。天然ガス流272の一部280は、タップオフライン230を介して第2の燃料供給ライン218から抽出され、フィルタ234を通って霧化流体供給回路226に導かれ、霧化流体流278として使用される。霧化流体流278、すなわちこの実施形態における天然ガスは、霧化流体供給ライン240を通って導かれ、バルブ236、242によって制御される。流れ278は、霧化ノズル227からの水流276との霧化接触に導かれる。例示的な実施形態では、タップオフライン230および水供給ライン254内の余分な流体は、それぞれ重力によってバルブ238、262を介してドレイン232に導かれる。
【0020】
いくつかの実施形態では、水流276は、燃焼室300において天然ガス流272中に噴射されない。より具体的には、そのような実施形態では、水流276は水噴射ノズル229に導かれるのではなく、むしろパージ流体流282を使用して、燃焼室300から水供給導管への燃焼ガス118の逆流を低減するのを容易にする。このような実施形態では、天然ガス流の一部280は、パージ流体流282として使用するためにパージ流体供給回路228に導かれる。パージ流体流282は、バルブ246、248を介して、パージ流体供給ライン244を通って水噴射ノズル229に導かれ、水供給ライン254をパージすることを容易にし、燃焼ガス118の逆流を低減する。
【0021】
例示的な実施形態では、燃料供給システム116はまた、第2の動作モードでも動作可能である。第2の動作モードでは、燃料供給システム116は、燃焼室300内の燃焼のために合成ガス流270を燃料ノズル204に導く。より具体的には、合成ガス流270は、第1の燃料供給源200から第1の燃料供給ライン206を介して導かれ、バルブ208、210によって制御される。さらに、水276は、水供給源250から水供給ライン254を介して水噴射ノズル229に導かれる。水流276は、NOx排出物の低減を容易にするために、バルブ256、258、260によって制御される。合成ガス流270の一部280は、タップオフライン230を介して第1の燃料供給ライン206から抽出され、フィルタ234を通って霧化流体供給回路226に導かれ、霧化流体流278として使用される。霧化流体流278、すなわちこの実施形態における合成ガスは、霧化流体供給ライン240を通って導かれ、バルブ236、242によって制御される。流れ278は、霧化ノズル227からの水流276との霧化接触に導かれる。例示的な実施形態では、タップオフライン230および水供給ライン254内の余分な流体は、それぞれ重力によってバルブ238、262を介してドレイン232に導かれる。
【0022】
いくつかの実施形態では、水276は、燃焼室300において合成ガス流270中に噴射されない。より具体的には、そのような実施形態では、水流276は水噴射ノズル229に導かれるのではなく、むしろパージ流体流282を使用して、燃焼室300から水供給導管への燃焼ガス118の逆流を低減するのを容易にする。このような実施形態では、合成ガス流の一部280は、パージ流体流282として使用するためにパージ流体供給回路228に導かれる。パージ流体流282は、バルブ246、248を介して、パージ流体供給ライン244を通って水噴射ノズル229に導かれ、水供給ライン254をパージすることを容易にし、燃焼ガス118の逆流を低減する。
【0023】
特定の実施形態では、合成ガス流270または天然ガス流272のいずれかの燃料流274の一部284が、停止/速度比バルブ208、220の上流でそれぞれ抽出される。燃料流の一部284は、バイパス供給ライン264を通り、バルブ266、268によって制御されて、霧化流体供給回路226および/またはパージ流体供給回路228に導かれる。停止/速度比バルブ208、220の上流の燃料流の一部284を抽出することによって、霧化流体供給回路226における燃料流274の圧力が増加する。燃料流274の圧力を増加させることによって、水流276の霧化が増加するが、それは、バルブ208、220などの操作バルブおよび/または他の任意のバルブを通過した後に燃料流274の圧力が減少し得るからである。
【0024】
図3は、燃料供給システム116(
図2に示す)と共に使用することができる例示的なノズルアセンブリ269の断面図である。例示的な実施形態では、ノズルアセンブリ269は、少なくとも部分的に燃焼室300内に配置される。ノズルアセンブリ269は、水ノズル先端部302を有する水噴射ノズル229を含み、水ノズル先端部302から水279が燃焼室300内に排出される。水噴射ノズルはまた、先端部302まで延在し、水供給源250(
図2に示す)と流体連通して結合された水供給導管304を含む。水供給導管304はまた、パージ流体供給回路228(
図2に示す)と流体連通して結合される。例示的な実施形態では、水供給導管304は、ノズルアセンブリ269が同軸ノズルアセンブリとなるように、ノズルアセンブリ269内に実質的にセンタリングされる。
【0025】
例示的な実施形態では、ノズルアセンブリ269内で、霧化ノズル227の霧化流体供給導管306は、少なくとも部分的に水供給導管304を取り囲んでいる。霧化流体供給導管306は、霧化流体供給回路226(
図2に示す)と流体連通して結合される。第2の燃料ノズル217の第2の燃料供給導管308は、第2の燃料供給源214(
図2に示す)と流体連通して結合され、霧化流体供給導管306の周りに少なくとも部分的に延在する。さらに、例示的な実施形態では、第1の燃料供給源200(
図2に示す)と流体連通して結合された第1の燃料ノズル204の第1の燃料供給導管310は、第2の燃料供給導管308の周りに少なくとも部分的に延在する。代替的な実施形態では、霧化流体供給導管306、第2の燃料供給導管308、および/または第1の燃料供給導管310は、燃料供給システム116が本明細書に記載するように機能することを可能にする、ノズルアセンブリ269内の任意の他の向きに配置することができる。
【0026】
動作中に、燃料供給システム116は、第1の燃料供給導管310を通る合成ガス流270、または第2の燃料供給導管308を通る天然ガス流272のいずれかを選択的に導いて、燃料流270または272が燃焼室300内に噴射される。さらに、いくつかの実施形態では、水供給源250は、水供給導管304を通って燃焼室300内に水流276を導く。例示的な実施形態では、水流276は、霧化流体流278との接触を介してノズル先端部302に隣接して霧化される。例示的な実施形態における流れ278は、霧化流体供給導管306を通って流れる合成ガス流270または天然ガス流272であってもよい。代替的な実施形態では、水流276は、燃料供給システム116が本明細書で説明するように機能することを可能にする任意の他の位置で霧化されてもよい。水流276と混合された後の燃料流270または272は、ノズルアセンブリ269から噴射され、圧縮空気112と混合され、燃焼のために点火される。
【0027】
いくつかの実施形態では、水流276は、燃焼室300において合成ガス流270または天然ガス流272のいずれかと共に噴射されない。このような実施形態では、パージ流体流282はパージ流体供給回路228から水供給導管304に導かれ、燃焼室300から水供給導管304への燃焼ガス118の逆流を低減するのを容易にする。さらに、代替的な実施形態では、ノズルアセンブリ269は、燃焼室300内の異なる別々の位置に配置されたノズル、例えば燃料ノズル204、217、霧化ノズル227、および/または水噴射ノズル229を含むことができる。
【0028】
図4は、燃焼タービンアセンブリ100などの燃焼タービンアセンブリに使用する、燃料供給システム116などの燃料供給システムを組み立てる例示的な方法400を示す。
図1〜
図3も参照すると、例示的な方法400では、第1の燃料供給ライン206などの第1の燃料供給ラインは、第1の燃料ノズル204などの少なくとも1つの第1の燃料ノズルと流体連通して結合される(ステップ402)。第1の燃料供給ラインは、合成ガス流270などの第1の燃料の流れを少なくとも1つの第1の燃料ノズルに導くことを容易にする。第2の燃料供給ライン218などの第2の燃料供給ラインは、第2の燃料ノズル217などの少なくとも1つの第2の燃料ノズルと流体連通して結合される(ステップ404)。第2の燃料供給ラインは、天然ガス流272などの第2の燃料の流れを少なくとも1つの第2の燃料ノズルに導くことを容易にする。水供給ライン254などの水供給ラインはまた、水噴射ノズル229などの少なくとも1つの水噴射ノズルと流体連通して結合される(ステップ406)。水供給ラインは、水流276などの水の流れを少なくとも1つの水噴射ノズルに導くことを容易にする。霧化流体供給回路226などの霧化流体供給回路は、第1の燃料供給ラインおよび第2の燃料供給ラインと流体連通して結合されて(ステップ408)、霧化流体流278などの霧化流体の流れを、霧化ノズル227などの少なくとも1つの霧化ノズルに導いて、水流と霧化接触させることを容易にする。
【0029】
例示的な実施形態では、パージ流体供給回路228などのパージ流体供給回路は、第1の燃料供給ラインおよび第2の燃料供給ラインと流体連通して結合される(ステップ410)。パージ流体供給回路は、パージ流体流282などのパージ流体の流れを少なくとも1つの水噴射ノズルに導いて、水供給ラインをパージするのを容易にする。パージ流体の流れは、第1の燃料供給ラインから導かれる第1の燃料流および第2の燃料供給ラインから導かれる第2の燃料流の少なくとも一方の少なくとも一部を含む。さらに、バイパス供給ライン264などのバイパス供給ラインは、バルブ208または220などの停止/速度比バルブの上流で、霧化流体供給回路と、第1の燃料供給ラインおよび第2の燃料供給ラインの少なくとも一方との間に結合される(ステップ412)。
【0030】
上述のシステムおよび方法は、燃焼タービンエンジン内の水噴射中に燃料流で水を霧化するための費用効果の高い方法を提供する。具体的には、タービンエンジン内の燃焼のために使用される燃料流の一部が迂回され、霧化流体のために使用される。霧化流体として燃料流を使用することにより、別個の霧化空気圧縮機が必要とされず、それによって、関連する設置および保守コストが低減されると共に、タービンエンジンの全体コストが低減される。さらに、霧化された水を燃焼室内に噴射することにより、燃焼排出物を低減することが容易になる。さらに、水が燃焼室に噴射されない動作シナリオにおいて、システムは、迂回された燃料流を水供給導管用のパージ流体として使用して、燃焼ガスの逆流を低減することを提供する。パージ流体として燃料流を使用することにより、別個のパージシステムが必要とされず、それによって、関連する設置および保守コストがさらに低減されると共に、タービンの全体コストが低減される。
【0031】
本明細書に記載の方法、システムおよび装置の例示的な技術的効果は、以下の少なくとも1つを含む。(a)燃焼のために供給されたガス燃料流の一部で燃焼室内に噴射された水を霧化すること、(b)燃焼排出物を低減すること、(c)水供給導管用のパージ流体を提供すること、(d)霧化空気圧縮機を除去すること、(e)設備コストを削減すること、(f)設置コストを削減すること、(g)保守コストを削減すること。
【0032】
本明細書に記載したシステムおよび方法は、本明細書に記載した特定の実施形態に限定されない。例えば、各システムの構成要素および/または各方法のステップは、本明細書に記載した他の構成要素および/またはステップから独立してかつ別個に使用および/または実施することができる。さらに、各構成要素および/またはステップはまた、他のアセンブリおよび方法で使用および/または実施することができる。
【0033】
様々な特定の実施形態によって本開示を説明してきたが、当業者であれば、本開示は特許請求の範囲の趣旨および範囲内で変更して実施することができることを認識するであろう。本開示の様々な実施形態の具体的な特徴をいくつかの図面には示してあって、他の図面には示していないが、これは単に便宜上のためである。さらに、上記の説明における「一実施形態」への言及は、記載した特徴も組み込んだ付加的な実施形態の存在を除外するものと解釈されることを意図しない。本開示の原理によれば、図面の任意の特徴は、他の任意の図面の任意の特徴と組み合わせて参照および/または請求することができる。
[実施態様1]
燃料供給システム(116)であって、
少なくとも1つの第1の燃料ノズル(204)と流体連通して結合され、第1の燃料の流れ(270)を前記少なくとも1つの第1の燃料ノズル(204)に導くように構成された第1の燃料供給ライン(206)と、
少なくとも1つの第2の燃料ノズル(217)と流体連通して結合され、第2の燃料の流れ(272)を前記少なくとも1つの第2の燃料ノズル(217)に導くように構成された第2の燃料供給ライン(218)と、
少なくとも1つの水噴射ノズル(229)と流体連通して結合され、前記少なくとも1つの水噴射ノズル(229)に水の流れ(276)を導くように構成された水供給ライン(254)と、
前記第1および第2の燃料供給ライン(206、218)に流体連通して結合された霧化流体供給回路(226)であって、前記霧化流体供給回路(226)は、霧化流体の流れ(278)を少なくとも1つの霧化ノズル(227)に導き、前記水流(276)と霧化接触させるように構成され、前記霧化流体は、前記第1の燃料流(270)および前記第2の燃料流(272)の少なくとも一方の少なくとも一部(280、284)を含む、霧化流体供給回路(226)と
を含む、燃料供給システム(116)。
[実施態様2]
前記第1および第2の燃料供給ライン(206、218)に流体連通して結合されたパージ流体供給回路(228)をさらに含み、前記パージ流体供給回路(228)は、パージ流体の流れ(282)を前記少なくとも1つの水噴射ノズル(229)に導き、前記水供給ライン(254)をパージするように構成される、実施態様1に記載の燃料供給システム(116)。
[実施態様3]
前記パージ流体供給回路(228)は、前記第1の燃料流(270)および前記第2の燃料流(272)のうちの少なくとも一方の一部(280、284)を含む前記パージ流体流(282)を導くようにさらに構成される、実施態様2に記載の燃料供給システム(116)。
[実施態様4]
前記霧化流体供給回路(226)は、前記少なくとも1つの水噴射ノズルの先端部(302)で前記水流(276)を霧化するようにさらに構成される、実施態様1に記載の燃料供給システム(116)。
[実施態様5]
前記第1の燃料供給ライン(206)と前記霧化流体供給回路(226)との間に結合されたバイパス供給ライン(264)をさらに含み、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第1の燃料供給ライン(206)と流体連通して結合された停止/速度比バルブ(208、220、256)の上流にあり、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第1の燃料流(270)を前記霧化流体供給回路(226)に導くように構成される、実施態様1に記載の燃料供給システム(116)。
[実施態様6]
前記第2の燃料供給ライン(218)と前記霧化流体供給回路(226)との間に結合されたバイパス供給ライン(264)をさらに含み、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第2の燃料供給ライン(218)と流体連通して結合された停止/速度比バルブ(208、220、256)の上流にあり、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第2の燃料流(272)を前記霧化流体供給回路(226)に導くように構成される、実施態様1に記載の燃料供給システム(116)。
[実施態様7]
前記第1の燃料供給ライン(206)は、合成ガスの流れ(270)を導くように構成される、実施態様1に記載の燃料供給システム(116)。
[実施態様8]
前記第2の燃料供給ライン(218)は、天然ガスの流れ(272)を導くように構成される、実施態様1に記載の燃料供給システム(116)。
[実施態様9]
タービンアセンブリ(100)であって、
燃焼器(106)と、
前記燃焼器(106)に燃料の流れ(274)を供給するように構成された燃料供給システム(116)とを含み、前記燃料供給システム(116)は、
少なくとも1つの第1の燃料ノズル(204)と流体連通して結合され、第1の燃料の流れ(270)を前記少なくとも1つの第1の燃料ノズル(204)に導くように構成された第1の燃料供給ライン(206)と、
少なくとも1つの第2の燃料ノズル(217)と流体連通して結合され、第2の燃料の流れ(272)を前記少なくとも1つの第2の燃料ノズル(217)に導くように構成された第2の燃料供給ライン(218)と、
少なくとも1つの水噴射ノズル(229)と流体連通して結合され、前記少なくとも1つの水噴射ノズル(229)に水の流れ(276)を導くように構成された水供給ライン(254)と、
前記第1および第2の燃料供給ライン(206、218)に流体連通して結合された霧化流体供給回路(226)であって、前記霧化流体供給回路(226)は、霧化流体の流れ(278)を少なくとも1つの霧化ノズル(227)に導き、前記水流(276)と霧化接触させるように構成され、前記霧化流体は、前記第1の燃料流(270)および前記第2の燃料流(272)の少なくとも一方の少なくとも一部(280、284)を含む、霧化流体供給回路(226)と
を含む、タービンアセンブリ(100)。
[実施態様10]
前記第1および第2の燃料供給ライン(206、218)に流体連通して結合されたパージ流体供給回路(228)をさらに含み、前記パージ流体供給回路(228)は、パージ流体の流れ(282)を前記少なくとも1つの水噴射ノズル(229)に導き、前記水供給ライン(254)をパージするように構成される、実施態様9に記載のタービンアセンブリ(100)。
[実施態様11]
前記パージ流体供給回路(228)は、前記第1の燃料流(270)および前記第2の燃料流(272)のうちの少なくとも一方の一部(280、284)を含む前記パージ流体流(282)を導くようにさらに構成される、実施態様10に記載のタービンアセンブリ(100)。
[実施態様12]
前記霧化流体供給回路(226)は、前記少なくとも1つの水噴射ノズルの先端部(302)で前記水流(276)を霧化するようにさらに構成される、実施態様9に記載のタービンアセンブリ(100)。
[実施態様13]
前記第1の燃料供給ライン(206)と前記霧化流体供給回路(226)との間に結合されたバイパス供給ライン(264)をさらに含み、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第1の燃料供給ライン(206)と流体連通して結合された停止/速度比バルブ(208、220、256)の上流にあり、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第1の燃料流(270)を前記霧化流体供給回路(226)に導くように構成される、実施態様9に記載のタービンアセンブリ(100)。
[実施態様14]
前記第2の燃料供給ライン(218)と前記霧化流体供給回路(226)との間に結合されたバイパス供給ライン(264)をさらに含み、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第2の燃料供給ライン(218)と流体連通して結合された停止/速度比バルブ(208、220、256)の上流にあり、前記バイパス供給ライン(264)は、前記第2の燃料流(272)を前記霧化流体供給回路(226)に導くように構成される、実施態様9に記載のタービンアセンブリ(100)。
[実施態様15]
前記第1の燃料供給ライン(206)は、合成ガスの流れ(270)を導くように構成される、実施態様9に記載のタービンアセンブリ(100)。
[実施態様16]
前記第2の燃料供給ライン(218)は、天然ガスの流れ(272)を導くように構成される、実施態様9に記載のタービンアセンブリ(100)。
[実施態様17]
タービンアセンブリ(100)に使用するための燃料供給システム(116)を組み立てる方法(400)であって、
第1の燃料供給ライン(206)を少なくとも1つの第1の燃料ノズル(204)と流体連通して結合するステップであって、前記第1の燃料供給ライン(206)は、前記少なくとも1つの第1の燃料ノズル(204)に第1の燃料の流れ(270)を導くように構成される、ステップと、
第2の燃料供給ライン(218)を少なくとも1つの第2の燃料ノズル(217)と流体連通して結合するステップであって、前記第2の燃料供給ライン(218)は、前記少なくとも1つの第2の燃料ノズル(217)に第2の燃料の流れ(272)を導くように構成される、ステップと、
水供給ライン(254)を少なくとも1つの水噴射ノズル(229)と流体連通して結合するステップであって、前記水供給ライン(254)は、前記少なくとも1つの水噴射ノズル(229)に水の流れ(276)を導くように構成される、ステップと、
霧化流体供給回路(226)を前記第1および第2の燃料供給ライン(206、218)に流体連通して結合するステップであって、前記霧化流体供給回路(226)は、霧化流体の流れ(278)を少なくとも1つの霧化ノズル(227)に導き、前記水流(276)と霧化接触させるように構成され、前記霧化流体は、前記第1の燃料流(270)および前記第2の燃料流(272)の少なくとも一方の少なくとも一部(280、284)を含む、ステップと
を含む、方法(400)。
[実施態様18]
パージ流体供給回路(228)を前記第1および第2の燃料供給ライン(206、218)に流体連通して結合するステップをさらに含み、前記パージ流体供給回路(228)は、パージ流体の流れ(282)を前記少なくとも1つの水噴射ノズル(229)に導き、前記水供給ライン(254)をパージするように構成される、実施態様17に記載の方法(400)。
[実施態様19]
前記パージ流体供給回路(228)は、前記第1の燃料流(270)および前記第2の燃料流(272)のうちの少なくとも一方の一部(280、284)を含む前記パージ流体流(282)を導くようにさらに構成される、実施態様18に記載の方法(400)。
[実施態様20]
前記霧化流体供給回路(226)と、停止/速度比バルブ(208、220、256)の上流の前記第1の燃料供給ライン(206)および前記第2の燃料供給ライン(218)の少なくとも一方との間に、バイパス供給ライン(264)を結合するステップをさらに含む、実施態様17に記載の方法(400)。