(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
錠剤が前記円形平板上を搬送される際に、前記円形平板の外周側から内周側に錠剤を誘導する規制体と、前記円形平板の内周側から外周側へ錠剤を誘導する規制体とを交互に設けたことを特徴とする請求項1に記載の汎用錠剤放出装置。
前記錠剤一括収容部において、第1の前記小部屋に向かう通路部分の、少なくとも片側に通路部分から外へと立ち上がる斜面を有する規制体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の汎用錠剤放出装置。
錠剤の搬送経路を形成する前記錠剤一括収容部・前記小部屋・前記規制体の寸法及び/または形状の異なる複数の前記円筒状枠体を交換可能とすることを特徴とする請求項1に記載の汎用錠剤放出装置。
【背景技術】
【0002】
調剤業務において、数百種類にも及ぶ多様な形状やサイズの錠剤やカプセル剤等の薬剤を処方箋に従って、たとえば朝昼晩で2週間分42回分を、それぞれ1回分ずつ、所定の複数種類の錠剤やカプセル剤を所定数計数した上で、1ケの個包に封入することができる薬剤分包装置(特許文献1)が実用化して、調剤業務の効率化と誤服用の防止などに大きく寄与してきた。
【0003】
これらの装置にあっては、各薬剤の形状やサイズに対応した専用の薬剤繰出し容器が用いられるので、ジェネリック薬剤の増加などによって新薬が発売されるごとに、専用の薬剤繰出し容器を新規に作成する必要があり、必要なタイミングでの分包ができないという問題があった。
【0004】
また持ち込みといって、他の薬局で処方された薬剤を分包だけを依頼されるケースでも、当該薬局でその薬剤用の薬剤繰出し容器がないと、やはり分包を行うことができない。
【0005】
これに対する対応策が、複数のマスを有する手撒きコンベア装置(特許文献2)であるが、これは手作業が多く、さらなる自動化・効率化が求められていた。
【0006】
それに対して近年、特定の薬剤形状やサイズ専用ではなく、種々の形状やサイズの薬剤を繰出し可能な薬剤フィーダ(汎用錠剤放出装置と言ってもよい)が開発されており、その一例として特許文献3がある。
【0007】
特許文献3記載の薬剤フィーダでは、軸回転可能な回転容器と、回転容器の外壁から薬剤を外へ導く導出部が設けられている。そして、導出部から薬剤が1つずつ放出されるように導出部の手前で導出部の高さを規制する高さ規制部材と、回転容器の周縁部に薬剤の幅を規制する幅規制部材とを設けている。
【0008】
そして、特許文献3記載の薬剤フィーダは、処理する薬剤と同一形状の代替物を採寸室に収容し、その採寸室に収容された代替物の高さに応じて昇降部材を昇降させて高さ規制部材の高さを決定している。
【0009】
また、代替物の幅に習うように多関節リンクによって幅規制部材を移動させることによって薬剤が1つずつ案内して放出するものである。
【0010】
しかしながら、上記の高さ規制部材と幅規制部材の構造を、特許文献3記載例では、多関節リンクによって実現しているが、この構造が複雑であるという問題がある。
【0011】
これとは別に、移動機構をモータによって代替して、指定寸法に自動設定する方法もあるが、この方法でも制御や多数の錠剤に関する設定寸法をプログラム上に保持する必要があって、全体的には複雑な構成にならざるを得ないという問題がある。
【0012】
更に、多様な形状の錠剤に対する搬送性能の維持について、特許文献3記載例では、丸型錠剤や長円錠剤では、非常に良好な搬送性能を有し、実質的には全錠剤に対する円形・長円錠剤の比率が高いので、本方式による錠剤自動分包機は広く利用されるようになっているが、少数ながら存在する小児用などの円形錠剤を半分にカットした半円形状の半錠や、菱形に近い形状の錠剤を扱うことが困難であるという問題もある。
【0013】
図13は、従来の錠剤放出装置の動作を示す説明図であり、上記2つの問題点を図にて、模式的に説明する。
図13(a)は従来の幅規制部材部を円形、長円錠剤が通過するときの挙動であるが、複数の錠剤群は矢印Y1方向に進み、外壁G1と、振り分けガイド板G2からなる幅規制部材側に入ってくる。
【0014】
たまたま2ケの錠剤が接近した状態で進入しても、錠剤自体がR形状をしているので、先に進入した錠剤T1は出口方向Y2方向に進み、次の錠剤T2は排除することができる。
【0015】
一方、
図13(b)のように半錠形状の場合は、錠剤がR形状でない部分があるので、先に幅規制部材側に進入した錠剤T3のR形状部に、T4の半錠角部が突っ込んで、この2錠剤が幅規制部材の入口においてブリッジ状態で詰まってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明が解決しようとする主な課題は、高さ規制部材や幅規制部材の規制寸法を変更するための複雑な機構を有しないで、単純な円筒状枠体を交換するだけで複数の単一種類錠剤の群れから、1錠ずつ放出できる汎用錠剤放出装置及びそのような汎用錠剤放出装置を組み込んだ薬剤分包機を提供することである。
【0018】
また、本発明が解決しようとする副次的な課題は、半円形状や菱形などの多様な形状の錠剤に対する搬送性能を維持して、錠剤を1錠ずつ放出できる汎用錠剤放出装置及びそのような汎用錠剤放出装置を組み込んだ薬剤分包機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、上述した課題を解決すべくなされたもので、本発明の第1の態様は、汎用錠剤放出装置であって、
−略水平面を有し、上面に錠剤を載置して回転可能な円形平板と、
−前記円形平板の上方で、前記円形平板とは僅かな間隙を有し、前記円形平板の外周を囲うように設けられた、底面が開放されている、回転しない円筒状枠体と、
−投入された錠剤を一括して収容する、前記円筒状枠体の内側に形成された錠剤一括収容部と、
−前記円筒状枠体の内側に形成され、入口と出口と規制体とを有し、前記錠剤一括収容部から放出される錠剤を、前記円形平板の回転と前記規制体とによって、順次、錠剤の向きを規制し、間隔を空けて搬送できるようにする、複数の連続した小部屋と、
−整列し離間して搬送される錠剤を最後の前記小部屋から放出する、前記円筒状枠体に設けた出口部と
を有することを特徴とする。
【0020】
なお、ここで、錠剤の向きを規制するとは、立位の錠剤を寝かせることや、長円形錠剤を長手方向に揃えることや、半円形や多角形の錠剤を安定した方向に整位することなどが含まれるが、そのいずれかを実施できればよいものとする。
【0021】
本発明における汎用錠剤放出装置は、単一種類の錠剤に特化して放出を行う専用錠剤放出装置とは異なり、錠剤の幅や厚さが変化しても、それぞれの錠剤を正確に計数して放出することができる装置である。
【0022】
このようにすると、錠剤一括収容部から放出される錠剤を、円形平板が錠剤に対して与える摩擦搬送力とそれぞれの小部屋の規制体による向きの規制の働きによって1錠ずつに分離することができる。
【0023】
ここで、規制体は、錠剤搬送部の一部を遮蔽し、略鉛直方向に屹立する平板構造が好適であり、高さ規制部材や幅規制部材の規制寸法を変更する機構は有しておらず、単純な構造で、1錠ずつの放出が可能となる。
【0024】
更に、規制体が単純な部材であり、錠剤が規制体にほぼ片側のみを接して搬送されるため、錠剤が挟まったり引っかかったりする要素が少ないため、半円形状や菱形などの多様な形状の錠剤に対する搬送性能が維持される。
【0025】
すなわち、具体的には
図13の従来の幅規制部材G1とG2のうち、G2を具備する必要がなく、結果としてG1とG2の間隔で半錠等の異形錠剤がブリッジして搬送不能となる恐れがなくなる。
【0026】
次に、本発明の第2の態様は、第1の態様の汎用錠剤放出装置であって、錠剤が前記円形平板上を搬送される際に、前記円形平板の外周側から内周側に錠剤を誘導する規制体と、前記円形平板の内周側から外周側へ錠剤を誘導する規制体とを交互に設けたことを特徴としてもよい。
【0027】
具体的には、錠剤が供給される上流部分では外周側から内周側に錠剤を誘導する規制体を設けて、円形平板の回転時に遠心力で外周側に寄って行く錠剤を、緩やかに内周側へ誘導し、錠剤の塊をほぐすことができる。
【0028】
次に、その下流では、円形平板の内周側から外周側へ錠剤を誘導する規制体を設けて、錠剤を外周側へ加速させて搬送し、錠剤の間隔を広げることができる。
【0029】
このような操作を繰り返すことにより、錠剤を1錠ずつ、適切な間隔で放出することができ、併せて、多様な形状の錠剤に対しても、厳しい高さ規制や幅規制を行わないため、搬送性能が維持される。
【0030】
次に、本発明の第3の態様は、第1または第2の態様の汎用錠剤放出装置であって、
前記規制体に、錠剤の片面のみを当接させて搬送することを特徴としてもよい。
【0031】
これまで述べたように、規制体は単純な平板構造が好適であり、錠剤は、単一の規制体のみに当接しており、複数の規制体に挟まれるようには構成されていない。
【0032】
このようにすると、単純な構造でありながら、錠剤の損傷などのトラブルが発生しにくく、また、多様な形状の錠剤の搬送にも対応が可能である。
【0033】
次に、本発明の第4の態様は、第1の態様の汎用錠剤放出装置であって、前記規制体の下部に、錠剤の進行方向に従って隙間が広くなる、重なり錠剤分離用開口部を有することを特徴としてもよい。
【0034】
なお、重なり錠剤分離用開口部は、錠剤搬送部の終端に近く、また、錠剤を外周側から内周側へ減速しながら誘導する規制体に設けることが、分離の効果を高める点から好適であるが、これに限定されず、他の規制体に設けてもよい。全体の構成から有利になる場合もあり得る。
【0035】
次に、本発明の第5の態様は、第1の態様の汎用錠剤放出装置であって、
前記錠剤一括収容部において、第1の前記小部屋に向かう通路部分の、少なくとも片側に通路部分から外へと立ち上がる斜面を有する規制体を設けたことを特徴としてもよい。
【0036】
ここで、通路部分の外周側は、円形平板にほぼ垂直な規制体で、内周側は、通路部分から外へと立ち上がる斜面を有する規制体、言い換えれば、円形平板と断面が鈍角を形成するような規制体、通路部分から外に向けて緩やかに傾斜するくさび状の断面を有する規制体であることが好ましい。
【0037】
このようにすると、錠剤一括収容部から大量の錠剤が送り出される際に、通路に対して過剰の錠剤が、斜面上に押し上げられて、円形平板に接しなくなり、円形平板の回転による搬送力を失うため、錠剤詰まりが発生しにくくなるという効果を奏する。
【0038】
なお、外周側と内周側との規制体の構造を入れ替えたり、両側を斜面を有する規制体とすることによっても、同様の効果が得られる場合もあり得る。
【0039】
次に本発明の第6の態様は、第1の態様の汎用錠剤放出装置であって、
錠剤の搬送経路を形成する前記錠剤一括収容部・前記小部屋・前記規制体の寸法及び/または形状の異なる複数の前記円筒状枠体を交換可能とすることを特徴としてもよい。
【0040】
このようにすると、寸法・形状の異なる錠剤を効率よく分離して1錠ずつ放出することができる。
【0041】
次に本発明の第7の態様は、第6の態様の汎用錠剤放出装置であって、
前記錠剤一括収容部において、第1の前記小部屋に向かう隘路部分の、幅の異なる複数の前記円筒状枠体を交換可能とすることを特徴としてもよい。
【0042】
例えば、大型錠剤用、中型錠剤用、小型錠剤用に、錠剤一括収容部から第1の小部屋(第1室)に向かう隘路部分の寸法の異なる円筒状枠体を用意しておき、調剤する錠剤に最も適切な円筒状枠体に交換して運用することで、より幅広い錠剤寸法に対応できるようになる。
【0043】
また、本発明の第8の態様は、薬剤分包機であって、本発明の第1の態様の汎用錠剤放出装置を複数搭載し、前記複数の汎用錠剤放出装置からの錠剤をまとめて分包しうることを特徴としてもよい。
【0044】
このようにすると、異なる直径の円形あるいは長円錠剤、及び半円形の半錠錠剤をそれぞれ別の汎用錠剤放出装置に事前に収容することで、異なる形状の複数の錠剤を同時に分包することができる薬剤分包機が実現でき、実用的な価値が大きい。
【発明の効果】
【0045】
本発明によれば、高さ規制部材や幅規制部材の規制寸法を変更する機構を有しないで、複数の単一種類錠剤の群れから、1錠ずつ放出できる汎用錠剤放出装置を提供することができる。
【0046】
また、本発明によれば、半円形状や菱形などの多様な形状の錠剤に対する搬送性能を維持して、錠剤を1錠ずつ放出できる汎用錠剤放出装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、実施形態に係る汎用錠剤放出装置及び薬剤分包機を、図面を用いて説明する。
本実施形態では、汎用錠剤放出装置を例にして説明するが、錠剤に限定されるものではなく、カプセル剤等の薬剤にも適用可能である。
【0049】
図1は本発明に係る薬剤分包機1の一実施形態の正面図であり、一部、内部を透視した状態を示している。また、
図2は本発明に係る薬剤分包機の一実施形態の部分断面図であり、専用錠剤収容容器3を配列した前後スライド棚2部分の断面図である。
【0050】
薬剤分包機1の筐体には、前面から見て横方向に配列した3台の前後スライド棚2a〜2cが取り付けられている。これらの前後スライド棚2a〜2cは、機械が動作中は奥側に収納されていて、錠剤の補充等の場合に手動あるいは電動で前方に引き出され、左右の側面から専用錠剤収容容器3を脱着するようになっている。
【0051】
これらの前後スライド棚2a〜2cの左右には
図2に示すように専用錠剤収容容器設置台4が前後方向、上下方向に直交配列している。専用錠剤収容容器設置台4のモータ5の軸端のカップリング6は、専用錠剤収容容器3が専用錠剤収容容器設置台4に装着されると、回転羽根7の下部カップリング8と係合するようになっている。
【0052】
そして、錠剤払い出し指令によってモータ5が回転すると、回転羽根7が回転し内蔵する錠剤Pが専用錠剤収容容器設置台4を通過して1錠ずつ放出される。このとき図示しないセンサで、この錠剤通過を検出した上で、垂直シュート9の内部を落下していき、前後スライド棚2a〜2cの下部に設けられた下部開口10から、落下していく。
【0053】
図1のように下部開口10から落下する錠剤Pは、スライド棚の貯留シャッタ11に一旦集積される。
【0054】
次に、横に配列する3台の前後スライド棚2a〜2cの貯留シャッタ11を同時に開放して、錠剤Pを斜めシュート12に落下させる。斜めシュート12の斜面に沿って落下する錠剤は中央下部出口13に集められ、さらに包装機Aのホッパ14で、さらに一旦集積される。
【0055】
次にホッパ14のシャッタを開いて、連続して搬送される分包紙Bの1包分のスペースに落下させることで、複数の錠剤Pが、1包に収容することができる。
【0056】
各棚のどの場所に配置した専用錠剤収容容器3の錠剤であっても、他の錠剤に遅れることなく1包に収納することができる。
【0057】
図3は本発明に係る汎用錠剤放出装置の一実施形態を実装した薬剤分包機の斜視図である。
【0058】
汎用錠剤放出装置100とは、専用錠剤収容容器3とは異なり、錠剤の幅や厚さが変化しても、それぞれの錠剤を正確に計数して放出することができる装置である。
【0059】
汎用錠剤放出装置100は、スライド棚2aの最前面側に搭載され、前面小扉16の内側に、上下3台の汎用錠剤放出装置100が搭載されている。
図3(a)はスライド棚2aが奥側に収納され、分包動作が可能な状態を示す図である。
【0060】
また、
図3(b)はスライド棚2aを引き出して、専用錠剤収容容器3の脱着が可能な状態を示す図である。さらに、
図3(c)は前面小扉16を開いて、さらに汎用錠剤放出装置100を引き出して、係員の操作を可能とする状態を示している。
【0061】
なお、スライド棚2aにのみ3台の汎用錠剤放出装置100を搭載した例を示したが、他のスライド棚2b、2cの最前面にも汎用錠剤放出装置100を搭載するように変更することも可能である。
【0062】
次に、
図4は本発明に係る汎用錠剤放出装置の一実施形態の斜視図(閉状態)、
図5は同じく汎用錠剤放出装置の斜視図(開状態)、
図6は同じく汎用錠剤放出装置の断面図、
図7は同じく汎用錠剤放出装置の背面図、
図8は同じく汎用錠剤放出装置の上本体の一部を取り除いた状態の平面図、
図9は同じく汎用錠剤放出装置の部分断面図、
図10は同じく汎用錠剤放出装置の一部〈円筒状枠体〉の平面図である。
【0063】
汎用錠剤放出装置100は下本体101と上本体102から構成されており、上本体102は下本体101に対して軸103を中心に回動することで開閉可能となっている。
【0064】
すなわち、上本体102に設けられたロックボタン104に連動したロック爪105が、下本体101に設けられたロック穴106に係合することで、
図4のように下本体101に対して上本体102が閉じて一体となる。
【0065】
また、ロックボタン104を押すことでロック爪10とロック穴106の係合が解除されて、
図5のように下本体101に対して上本体102が開くようになっている。
【0066】
下本体101上面には錠剤収容部の底面を形成する円形平板107が設けられている。この円形平板107には、内周から外周にかけて放射線状の突起リブ108が形成されていて、その回転軸心には、モータM01がカサ歯車109を介して取り付けられ、円形平板107を回転駆動するものである。
【0067】
この円形平板107の表面の突起リブ108は収容された錠剤に対する摩擦搬送力を強化しているものであり、他に回転円板107の表面の摩擦係数を増加させるような粗面としてもよいが、錠剤が粗面によって削られる、或いはその削りカスが残留し、その清掃が必要になることから、円形平板107の表面は平滑にして、突起リブ108を設けることが好適である。
【0068】
さらに円形平板107とモータM01の接続を磁石による結合にすることによって、モータM01から円形平板107を取り外しできるようにすることで、円形平板107を取り外して清掃するようにすることもできる。
【0069】
上本体102には錠剤の搬送を規制するために、本体が閉じた状態で円形平板107にほぼ接して、その外周部を円筒状に囲み、内側を複数の連続する小部屋を有する円筒状枠体110が
図5に示すようにネジ110aと110bによって固定される。
【0070】
なお、円筒状枠体110及びその内部に形成される錠剤一括収容部121及び複数の小部屋は、円形平板107と異なり、回転することはなく、円形平板107と円筒状枠体110との間には接触しないような間隙が設けられているが、その間隙は、錠剤が挟まったり、飛び出したりしない程度の僅かな間隙である。
【0071】
図8から
図10によって、円筒状枠体110の内側に設けられた錠剤一括収容部121と複数の連続する小部屋とについて説明する。
【0072】
錠剤一括収容部121は、汎用錠剤放出装置10の下本体101と上本体102とを閉じた状態で、上本体102の上面に設けられた小フタ113の直下の、円形平板107のほぼ中央付近に、円形平板107と、上方から垂下する規制体(
図10では、錠剤一括収容部121の周囲に点線で示している)とで形成されている。
【0073】
錠剤一括収容部121に引き続き、小部屋としての第1室122、第2室123、第3室124、第4室125、第5室126が迷路状に連続して形成されている。
【0074】
錠剤一括収容部121は、特に、錠剤の搬送方向Y1の前方の左側に斜面規制体121aがあり、搬送方向Y2の地点の右側には弾性体規制体121bが設けられている。
【0075】
斜面規制体121aは
図9(a)(
図8の断面A−A)に示すように、錠剤の通路部分から外へと立ち上がる斜面を有する規制体である。
【0076】
別の言い方をすれば、円形平板と断面が鈍角を形成するような規制体、あるいは、通路部分から外に向けて緩やかに傾斜するくさび状の断面を有する規制体とも表せる。
【0077】
弾性体規制体121bは、円形平板107にほぼ垂直な規制体で、錠剤の量が多い場合にその圧力によってたわむことが可能な、例えばバネ性を有するゴム板、樹脂板のような弾性体で形成されている。
【0078】
更に進んで、搬送方向Y3の地点では、
図9(b)(
図8の断面B−B)に示すように、片側が円筒状枠体110の一部である鉛直状規制体121e、反対側が斜面状規制体121fとなっている。
【0079】
斜面状規制体121fは、先に述べた斜面状規制体121aと同様の、錠剤の通路部分から外へと立ち上がる斜面を有する規制体である。
【0080】
次に、搬送方向Y4の先に、
図9(c)(
図8の断面C−C)に示すような、錠剤一括収容部121の出口121hが設けられている。なお、この部分は小部屋のうちの第1室122の入口でもある。
【0081】
第1室122は、錠剤がそれに沿って円形平板107の中心方向へと搬送される鉛直状規制体122aを有し、搬送方向Y5のように、錠剤が第2室123へと搬出される第1室122の出口122bを備えている。
【0082】
また、第1室122には、特記して説明する以外にも、
図10に点線で示す規制体によってその区域が画されている。なお、この後の小部屋についても特記以外の規制体によって区域が画されているものとする。
【0083】
第2室123は、錠剤がそれに沿って円形平板107の外周方向へと搬送される鉛直状規制体123aを有し、搬送方向Y6のように錠剤が第3室124へと搬出される第2室123の出口123bを備えている。
【0084】
第3室124は、錠剤がそれに沿って円形平板107の内周方向へと搬送される鉛直状規制体124aを有し、搬送方向Y7のように、錠剤が第4室125へと搬出される第3室124の出口124bを備えている。
【0085】
図11は本発明に係る汎用錠剤放出装置の一実施形態の第3室124の鉛直状規制体124aの説明図である。
【0086】
ここで、第3室124の鉛直状規制体124aの出口部は、
図11に示すように、下部が錠剤の進行方向に従って隙間が広くなる、略円弧状の重なり錠剤分離用開口部124b(重なり錠剤分離機構)になっている。その作用については後述する。
【0087】
第4室125は、錠剤がそれに沿って円形平板107の外周方向へと搬送される鉛直状規制体125aを有し、搬送方向Y8のように、錠剤が第5室126へと搬出される第4室125の出口125bを備えている。
【0088】
第5室126は、錠剤がそれに沿って円形平板107の外周へと搬送される鉛直状規制体126aを有している。ここで、鉛直状規制体126aは、錠剤の搬送方向に対してなす角度は、他の規制体に比べて緩やかに構成されている。
【0089】
鉛直状規制体126aの搬送方向Y9で示す終端部近傍には、円筒状枠体110に出口部115が設けられている。
【0090】
出口部115は、錠剤Pが落下できるように開放されているが、錠剤放出時以外には、円形平板107上の錠剤が誤って落下することのないように、ソレノイド116によって開閉駆動される回動型シャッタ117が上本体102側に設けられている。
【0091】
更に、出口部115の先には、放出された錠剤を受け取る出口シュート114が設けられている。
【0092】
出口シュート114の入り口の下方には、透過型光センサS1が設けられ、これで通過する錠剤の数量をカウントする。
【0093】
さらにシュートを落下する錠剤Pは出口シュート出口118から、斜めシュート119を滑り落下し、前後スライド棚2aの垂直シュート9の内部を落下していき、さらに下部開口10から、落下していく。
【0094】
また、円形平板107の出口部115近傍に反射型センサS2が設けられ、これによって錠剤の通過の有無を検出して、一定時間錠剤の通過がなかったら、それによって、錠剤の放出完了を判定して、円盤の回転を停止する制御がされたり、錠剤の間隔が制御上で設定した間隔より狭くなったことを検出した場合は、これを制御部に報知して、制御部は、モータM1の回転数を低下させる制御を行って錠剤間隔を拡大するということも行うことができる。
【0095】
<変形例>
なお、これまでの説明で、小部屋の数を5としたが、これより多くしてもよい。より精緻な錠剤の整列分離効果が得られる場合もある。
【0096】
また、逆に、小部屋の数が5よりも少なくしてもよい。構造がより簡素となり、製造コストが低減することもあり得る。
【0097】
なお、これまでの説明で、規制体のうち、鉛直方向(円形平板に垂直方向)のものを鉛直状規制体として説明したが、必ずしも鉛直方向に限定せず、若干の傾きを有していてもよく、あるいは、鉛直状規制体に代えて斜面状規制体を採用してもよい場合もあり得る。
【0098】
次に、このような構成の汎用錠剤放出装置100の動作を説明する。
【0099】
<分包作業の準備>
図示しない電子処方箋システムによって、複数種類の錠剤の分包が指示されると、あらかじめ専用錠剤収容容器3に該当錠剤が装填されている場合は、そこから分包の指示に従って、錠剤を放出する。
【0100】
該当錠剤が専用錠剤収容容器3に装填されていない場合には、その錠剤は、専用錠剤収容容器での取り扱いが困難な、菱形のような異形であったり、円形錠剤を半分に切断した半錠形状などの錠剤、あるいは新規に発売されて、まだ専用錠剤収容容器3が準備できていない特殊錠剤である。
【0101】
処方箋でこの特殊錠剤が指定された場合は、汎用錠剤放出装置100を
図3(c)のように引き出して、上部の小フタ113を開いて、該当の特殊錠剤を処方箋に指定される数量分だけ内部の錠剤一汎用錠剤放出装置100にそれぞれ装填する。
【0102】
ただし、装填する量は必ずしも処方箋の指定数量に一致させる必要はなく、それより多ければよいが、この場合は当該処方の分包が完了した後に、残りの錠剤が残留するので、これを別の処理にて回収する作業が必要になる。
【0103】
<汎用錠剤放出装置への錠剤投入>
上本体102の上面に設けられた小フタ113を開いて、所定の錠剤を人手によって投入すると、そのほぼ真下は円形平板107に対して区切られた錠剤一括収容部121であるので、錠剤はそこに収容される。
【0104】
次にソレノイド116を駆動して、回動型シャッタ117を開いて、回転平板107の出口部115から錠剤が落下可能としておく。
【0105】
<錠剤一括収容部での動作>
次に円形平板107が駆動されると錠剤一括収容部121に収容されている複数の錠剤群は
図9(a)のA−A断面のような重なりあった状態で、下側から円形平板107による摩擦力によって矢印Y1方向に付勢される。
【0106】
さらに進んで矢印Y2部分は錠剤の進入量を制限する第1の隘路121cであるが、片側は斜面状規制体121a、対向側は弾性体規制体121bとして、複数の錠剤がこの隘路で詰まらないように、部分的に錠剤が斜面状規制体121aに乗り上げたり、弾性体規制体121bがたわんだりして、通過する錠剤量を少なくする。
【0107】
この状態でも、錠剤は少なくなるものの連なったり、重なったりしている。錠剤は斜面状規制体121aに沿って、円形平板107の外周側に搬送され、矢印Y3のように次の第2の隘路121dに導入される。
【0108】
この第2の隘路121dは、
図9(b)のB−B断面のごとくに片側は鉛直状規制体121e、対向側は斜面状規制体121fとして、この二つの規制体で形成される通路の幅W1は、この円筒状枠体110で扱いうる最大幅錠剤よりも若干広く設定されている。
【0109】
例えばW1=8mmとすると、扱い得る最大錠剤の幅は7mmとなる。なお異形錠剤で短径と長径が異なる場合が多いが、第1の隘路121cで、錠剤の姿勢は概ね進行方向に対して長手向きになっているので、この幅W1は、錠剤の短径方向の幅とすればよい。
【0110】
一方で扱い得る最少錠剤幅はW1/2+α、例えばW=8mmであれば4mm+α=4.5mmと設定する。すなわちこの例の円筒状枠体110では錠剤幅7mm〜4.5mmの錠剤が取り扱い得ることになる。例えば4mm幅の錠剤であると、この幅W1に2錠の錠剤が並んで、8mm幅となって詰まってしまう恐れがあることを防止するためのものである。
【0111】
このような寸法関係を維持することによって、第2の隘路121dの出口121gに向かって、徐々に錠剤が連なった整列状態になる。
【0112】
次に錠剤は矢印Y4のごとく円形平板107の内周側に導かれ、
図9(c)の断面C−Cで示すように錠剤一括収容部121の出口121hから第1室122に入っていく。
【0113】
ただしこの出口幅W2は、取扱い得る錠剤幅より十分に広く、すなわちW2>W1になるように設定されている。これは第1室122以降の搬送は、錠剤の片面だけに搬送力が発生するようにしていて、例えば長円径錠剤(短径6mm×長径12mm)のような錠剤の姿勢か変わって通過しようとするときにも、できるだけ抵抗にならないようにするためである。
【0114】
<第1室での動作>
第1室122に導入された錠剤は、鉛直状規制体122aに沿って、矢印Y5のように円形平板107の中心方向へと搬送され、先の第1室の断面C−Cと同様の構造の第1室の出口122bから第2室123に入っていく。
【0115】
<第2室での動作>
第2室123に導入された錠剤は、鉛直状規制体123aに沿って、矢印Y6のように円形平板107の外周方向へと搬送され、先の第1室の断面C−Cと同様の形態の第2室の出口123bから第3室124に入っていく。
【0116】
このように、第1室・第2室では、片側の鉛直状規制体ガイド122a、123aに沿って錠剤を整列搬送し、また第2室の鉛直状規制体123aに沿う錠剤は、円形平板107の外周側に進むに従って、その円周方向速度が大きくなるので、連なった錠剤同士の間隔をあけることができる。
【0117】
<第3室での動作>
第3室124では、錠剤は第3室鉛直状規制体124aに接して外周側から内周側に向けて搬送されるが、第3室鉛直状規制体124aの下部は、錠剤の進行方向に従って隙間が広くなる、略円弧状の重なり錠剤分離用開口部124b(重なり錠剤分離機構)になっている。
【0118】
稀ではあるが
図11(a)のようにP3・P4のごとくに2枚重なって搬送された錠剤については、
図11(b)のように、円形平板107に接した錠剤P3は、円形平板107
の回転力と第3室鉛直状規制体124aの誘導とによって内周側へと進んでいって、錠剤P3の上角が、重なり錠剤分離用開口部124bの上側から離れることで、矢印Y7のように次の第4室125側に移動できるが、その瞬間では上側の錠剤P4は重なり錠剤分離用開口部124bの上側によって前進を阻止されて、
図11(c)から
図11(d)に示すように、2枚重なりを崩して1枚ずつにすることができる。
【0119】
なお、重なり錠剤分離用開口部124bは、錠剤搬送経路の終端に近く、また、錠剤を外周側から内周側へ減速しながら誘導する第3室鉛直状規制体124aの第3室124の出口付近に設けることが、分離の効果を高める点から好適であるが、これに限定されず、他の規制体に設けてもよい。全体の構成から有利になる場合もあり得る。
【0120】
なお、この部分は、厳密な高さ規制ではなく、錠剤に合わせて変更する必要はほとんどない。万一、複数の錠剤が続けて落下してしまった場合には、透過型光センサS1の出力波形の異常として検出して信号を出して、装置を停止することで、計数不一致を防止することができる。
【0121】
<第4室での動作>
第4室125に導入された錠剤は、鉛直状規制体125aに沿って、矢印Y8のように円形平板107の外周方向へと搬送される。
【0122】
その際には、内周側から外周側に移動するに従って増速されることによって、徐々に錠剤間隔が拡げられる。
【0123】
その状態で、錠剤は、先の第1室の断面C−Cと同様の形態の第4室の出口125bから第5室126に入っていく。
【0124】
<第5室での動作>
第5室126に導入された錠剤は、鉛直状規制体126aに沿って搬送される。ここで、第5室126の鉛直状規制体126aは、円形平板107の内周側から外周側へと延伸しているが、その搬送方向に対してなす角度が小さい(言い換えれば、円の接線方向に近い)ため、錠剤への摩擦搬送力が大きくなるので、さらに増速され、次の錠剤との間隔を十分に開けて、出口部115から出口シュート114に落下していく。
【0125】
錠剤落下センサS1は、落下してくる錠剤をカウントすることで、別に指示される錠剤数量に達すると、制御部を介して駆動モータM1の停止を指示し、駆動モータM1が停止したときには、次の錠剤が落下する恐れはない。
【0126】
ただし、出口部115の手前の錠剤搬送間隔は反射型センサS2で監視しており、錠剤間隔があらかじめ指定した値より小さくなった場合には、落下センサS1のカウント以前に制御部に対して、駆動モータM1の停止を指示することで、駆動モータM1が停止したときには、次の錠剤が落下する恐れを排除する。
【0127】
以上のごとくに1包分ずつ落下させ、当該処方分全ての錠剤を落下し終えたら、ソレノイド116の駆動を解除して、回動型シャッタ117を閉じて、回転平板107の出口部115を閉鎖して錠剤の落下を不能とする。
【0128】
ここで最初に投入した錠剤数が処方指定数と同一であれば、回転平板107の上には錠剤は残留しないが、処方指定より多く投入した場合は錠剤が残量し、しかもそれを検知できないので、処方動作を完了した後に、再度ソレノイド116を駆動して回動シャッタ117を開いて、回転平板107を一定時間回転させ、落下センサS1が錠剤の通過を検知しなければ、回転平板107での錠剤残留はなかったものと判定して本処方動作は完了とする。
【0129】
落下センサS1で通過を検知した場合は、この通過した錠剤は、処方包とは別の包装紙部に回収し、さらに一定時間の錠剤通過のなかったことをもって本処方動作を完了する。
【0130】
なお、これまでの説明で明らかなように、錠剤の搬送経路において、錠剤を両側から挟むような規制体は用いていない。このことから、錠剤の詰まりや破損などのトラブルの発生は極めて少なく、安定した稼働が期待できる。
【0131】
次に、本発明の別の実施形態について説明する。
図12は本発明に係る汎用錠剤放出装置の別の実施形態である一部(円筒状枠体110c)の平面図である。
【0132】
錠剤の寸法・形状は、その相違が大きく、これまでに説明した単一の汎用錠剤放出装置100では対応できない、あるいは、対応できても、効率・性能が満足できない場合もあり得る。
【0133】
そのような場合について、装置の内部を調節したり、細部の部品を交換したりして対応するのではなく、錠剤一括収容部121と複数の小部屋とを内蔵した円筒状枠体110を一括して交換する対応ができれば、調整や試運転などの時間が少なくて済み、極めて好ましい。
【0134】
なお、汎用錠剤放出装置100は、ある程度の寸法及び形状に対する許容度があることから、個別の錠剤についての専用装置を準備する必要はなく、例えば、大型錠剤用、中型錠剤用、小型錠剤用などの限定した種類の円筒状枠体110を準備しておけば、幅広い錠剤の種類に対応が可能である。
【0135】
図12に示す円筒状枠体110cにおいては、これまでの説明の円筒状枠体110(
図10参照)と比べて、第2の隘路121dの横幅W1だけを幅狭く形成しており、これにより、「小型錠剤用」の汎用錠剤放出装置100が実現できる。
【0136】
例えばW1=5mmとすると、扱い得る最大錠剤の幅は4.5mmとなり、最少錠剤幅はW1/2+αとして5mm/2+α=3mmと設定する。すなわちこの例の円筒状枠体110cでは錠剤幅4.5mm〜3mmの錠剤を取り扱うことができる。
【0137】
具体的な交換方法は、
図5に示すネジ110aと110bを取り外すことで、上本体102から円筒状枠体110を取り外し、新たに別の円筒状枠体110cを用意し、その取り付け穴110dと110eとを、ネジ110aと110bとによって上本体102に固定する。
【0138】
なお、この固定方法は、ネジに限定することなく、磁石による固定、スナップフィットのような弾性はめ込みであってもよい。構造や交換作業が簡便になる場合もあり得る。
【0139】
同様に、W1を幅広く形成すれば、「大型錠剤用」の汎用錠剤放出装置100が実現でき、数種類の円筒状枠体110で、錠剤幅約3mmから約12mm程度までの錠剤を処理できることが確認されている。
【0140】
また、その他にも、斜面状規制体の形状や角度、各小部屋の大きさ、各小部屋出口の寸法、鉛直状規制体の平面上での延伸方向など、異なる設定の円筒状枠体110を備えてもよく、そのようにすれば、更に広範囲の寸法・形状の錠剤への対応が可能となる。
【0141】
このように、これまでに詳述したごとく、錠剤一括収容部121、複数の小部屋、各種の規制体による錠剤に対する規制・整列効果によって、
図13で述べた従来の問題点を解決することができる。
【0142】
すなわち、一括で受け入れた錠剤群を次の工程に進む段階で、隘路を設けて、進入量を規制するが、その規制体は円形平板107に対して両側に鉛直した壁とするのではなく、片側は鉛直、片側は斜面とすることで錠剤の詰まりを防止することができる。
【0143】
また、上記の場所を含め、ほぼ全ての場所で、円形平板107上の錠剤が、その両側を規制されることなく、常に片面だけが規制体に接触して案内されるようになっており、そのために、錠剤の詰まり、損傷を防止することができる。
【0144】
これによって、円形錠剤はもとより、円形ではない半円状の半錠や、異形形状の錠剤であっても、つまりなく搬送することができる。
【課題】高さ規制部材や幅規制部材の規制寸法を変更するための複雑な機構を有しないで、単純な円筒状枠体を交換するたけで複数の単一種類錠剤の群れから、1錠ずつ放出できる汎用錠剤放出装置及び汎用錠剤放出装置を組み込んだ薬剤分包機を提供すること。
【解決手段】上面に錠剤を載置して回転可能な円形平板107、円形平板の外周を囲うように設けられた回転しない円筒状枠体110、円筒状枠体の内側に形成された錠剤一括収容部、円筒状枠体の内側に形成され、入口と出口と規制体とを有し、錠剤一括収容部から放出される錠剤を円形平板の回転と規制体とによって順次錠剤の向きを規制し、間隔を空けて搬送できるようにする、複数の連続した小部屋、整列し離間して搬送される錠剤を最後の小部屋から放出する円筒状枠体に設けた出口部とを有する汎用錠剤放出装置及び汎用錠剤放出装置を組み込んだ薬剤分包機。