(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、説明の都合上、実施形態を例に取って説明するが、表示操作が可能な装置であれば、何れの装置であっても適用可能なことは勿論である。
【0015】
[1.第1実施形態]
[1.1 全体構成]
図1は、本発明のコンテンツ表示装置を適用したタッチパネルにより操作可能な表示装置10の外観を示す図である。表示装置10は、タッチパネルと一体に構成されており、操作者が操作可能となっている。
【0016】
ここで、表示装置10は、表示部の大きさ、形状から複数の操作者が操作できる。例えば、ディスプレイに対面した商談利用や、四方向から操作することによる種々の打合せでの利用が可能である。
【0017】
なお、本実施形態では、コンテンツを表示装置としてタッチパネルを利用するが、例えばコンテンツを表示し、操作が検出可能なものであれば他の装置であっても良い。例えば、コンテンツをプロジェクタにより表示し、空間センサや操作ペンの操作検出等により、コンテンツに対する操作を検出可能なコンテンツ表示システムというような、同等の機能を実現できるものであればよい。
【0018】
[1.2 機能構成]
続いて
図2を用いて表示装置10の機能構成について説明する。
図2に示すように、表示装置10は、制御部110と、表示部120と、入力検知部130と、画像処理部140と、通信部150と、記憶部160とを備えて構成されている。
【0019】
制御部110は、表示装置10の全体を制御するための機能部である。制御部110は、記憶部160に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えばCPU(Central Process Unit)等により構成されている。
【0020】
表示部120は、各種情報を表示するための機能部である。例えば、液晶ディスプレイ(LCD)や、有機ELディスプレイ等により構成されている。
【0021】
入力検知部130は、操作者からの入力を検知出来る機能部である。本実施形態においては、表示部120と一体となってタッチパネルとして形成されている。入力検知部130は、操作者からのタップ、ホールド、スライド、フリック、ピンチ、ホールドといった各種操作を検知することが可能である。また、操作者からの入力の検知を複数検知することが可能である。例えば、5点同時であったり、10点同時であったりする。
【0022】
また、検出範囲が所定の範囲内であり、かつ、検知点として複数検知された場合には、所定の範囲が選択されていると検知することも可能である。
【0023】
画像処理部140は、ファイル等から読み出されたコンテンツを展開し、表示画像を出力したり、画像にフィルタ等の画像処理を施すための機能部である。ここで、従来の画像処理(例えば、コンテンツから表示する画像を抽出する、表示画像を単純に拡大・縮小表示する)についてはその説明を省略する。
【0024】
通信部150は、インターネットの外部ネットワークや、他の機器と接続するためのネットワークインタフェース部である。例えば、NIC(Network Interface Card)等により構成されている。
【0025】
記憶部160は、表示装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部160は、例えば、半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。
【0026】
また、記憶部160には、主コンテンツが記憶される主コンテンツデータ格納領域162と、付加コンテンツが記憶される付加コンテンツデータ格納領域164とを有している。
【0027】
主コンテンツデータ格納領域162には、表示部120に表示されるコンテンツ(主コンテンツ)が記憶されている。このコンテンツは、例えば文字データ、画像データ、映像データであっても良いし、PDFやドキュメントファイル、プレゼンテーションファイル等といった表示部120に表示可能なファイルが含まれている。
【0028】
また、主コンテンツとしては、例えば通信手段等により他の装置から受信されても良いし、外部記憶装置から読み出されても良い。また、表示装置10により生成されてもよいし、スキャナ等により入力されても良い。
【0029】
主コンテンツデータ格納領域より主コンテンツが読みだされて、表示部120に表示される。この主コンテンツは表示部120に複数表示可能であるが、例えば全画面表示のように一つが表示されても良い。
【0030】
そして、この主コンテンツに対応づけて付加コンテンツが付加コンテンツデータ格納領域164に記憶されている。付加コンテンツとしては、例えば主コンテンツの識別情報(ファイルID、ファイル番号、コンテンツIDといった一意に識別可能な情報)に対応づけて記憶されている。
【0031】
付加コンテンツとしては、種々のコンテンツが考えられるが、本実施形態では、利用者がタッチパネルを利用して手書き入力をした場合の手書き図形を記憶している。すなわち、手書き入力領域に入力されたデータが、ラスタデータとして付加コンテンツとして記憶される。
【0032】
ここで、主コンテンツと付加コンテンツとの関係について
図3を用いて説明する。
図3(a)は、付加コンテンツが主コンテンツに重畳して表示されている場合の図である。主コンテンツC100に、付加コンテンツC102を手書きで記載した場合の表示画面の例である。
【0033】
ここで、各コンテンツは例えばそれぞれのレイヤを用いて表示されている。例えば、
図3(b)に示すように、レイヤL100に主コンテンツを表示し、レイヤL102に付加コンテンツを表示する。このようにすることで、主コンテンツを表示しているレイヤと、付加コンテンツを表示しているレイヤ(又は付加コンテンツ)を異なる倍率で縮小/拡大表示をすることが可能となる。
【0034】
例えば、本実施形態の処理を適用した場合、
図3(c)のように、主コンテンツを縮小表示したとしても、付加コンテンツを大きく表示させるといったことが可能となる。これは、従来の
図3(d)のように、一律に縮小表示するときと比較し、付加コンテンツを目立たせることが可能となる。
【0035】
[1.3 処理の流れ]
続いて、第1実施形態における処理の流れについて
図4、
図5を用いて説明する。
図4は、本実施形態におけるメイン処理である。
【0036】
まず、マルチタッチが検出されると(ステップS102;Yes)、当該操作が縮小操作であるか否かを判定する(ステップS104)。
【0037】
もし縮小操作(例えば、指二本によるピンチイン操作)が検出された場合には、現在の操作開始サイズを記憶する(ステップS104;Yes→ステップS106)。そして、操作量に応じて表示倍率を決定し、主コンテンツについてリサイズ処理を行う(ステップS108)。
【0038】
ここで、主コンテンツのリサイズ処理としては、主コンテンツを表示したまま処理を実行しても良いし、主コンテンツの大きさのレイアウト枠のみを表示し、レイアウト枠にて大きさを示してもよい。
【0039】
この表示については、どちらかの表示でも良いし、利用者が任意に選択出来ることとしてもよい。また、表示装置の処理能力に応じて自動的に切り替えて表示しても良いし、コンテンツの種類に応じて切り替えても良い。
【0040】
ここで、マルチタッチが解除された場合には(ステップS110;Yes)、表示倍率変更操作が終了したと判定し、主コンテンツのサイズを現在の表示倍率で表示する。例えば、ステップS108において、リアルタイムで主コンテンツを表示していれば、マルチタッチが解除された主コンテンツの大きさで決定される。また、レイアウト枠で大きさを示した場合には、当該レイアウト枠の中に、主コンテンツを表示する。
【0041】
ここで、付加コンテンツがある場合には、付加コンテンツ表示処理が実行される(ステップS114)。
【0042】
なお、
図4における表示倍率変更操作の一つである縮小操作について、マルチタッチを検出して判断しているが、他の表示倍率変更操作であっても良いことは勿論である。例えば、他のジェスチャ入力であっても良いし、表示されている縮小ボタンをタッチするといった、他の縮小操作が検出されても良い。
【0043】
つづいて、付加コンテンツ表示処理について、
図5を用いて説明する。まず付加領域が特定される(ステップS152)。付加領域が特定されることにより、付加コンテンツが決定される。例えば、付加コンテンツが入力される位置が決まっている場合には、当該領域に入力された画像等のコンテンツを付加コンテンツと決定される。
【0044】
つづいて、決定された付加コンテンツの縮小画像が生成される(ステップS154)。ここで、付加コンテンツの縮小画像を生成する方法としては、主コンテンツの表示倍率(縮小倍率)と同じであるか、それより大きくなるように縮小画像を生成する。
【0045】
例えば、主コンテンツを70%縮小表示する場合、付加コンテンツは90%の縮小にするといった処理を行う。この割合としては、主コンテンツと比例することとしても良いし、設定された所定の大きさ(例えば、設定された大きさとして100ピクセル)まで縮小表示するといった処理を実行する。
【0046】
つづいて、付加コンテンツを縮小した縮小画像を、主コンテンツに重畳して表示する(ステップS156)。これにより、主コンテンツと付加コンテンツとは異なる表示倍率で表示されることとなる。
【0047】
なお、付加コンテンツが小さくなることを防ぐことが目的であるため、所定の大きさの場合は主コンテンツと付加コンテンツとを同じ倍率(縮小率)で表示しても良い。例えば、95%の倍率までは、付加コンテンツも併せて同一の倍率で縮小するとしてもよい。
【0048】
[1.4 動作例]
つづいて、本実施形態における動作例について、図を用いて説明する。
図6は、主コンテンツが領域R100に表示されている表示画面W100の一例である。主コンテンツには、付加コンテンツが表示されている。このとき、ピンチイン操作が行われて、主コンテンツが縮小表示された状態を示すのが、
図7のR110、
図8のR120である。
【0049】
ここで、タッチ操作が解除された状態(縮小操作が完了した状態)が
図9である。R130に表示されている主コンテンツに、付加コンテンツがR135として表示されている。この付加コンテンツが表示されているR135は、主コンテンツの縮小率に比べて変化が小さくなっている。また、主コンテンツは、表示画面W100で整列表示され、表示画面W100の左上に表示されている。
【0050】
このように、本実施形態によれば、主コンテンツと付加コンテンツとを異なる表示倍率(縮小率)で表示することができる。したがって、付加コンテンツが、利用者が想定しているより小さく表示されるといったことを防ぐことが可能となる。
【0051】
[2.第2実施形態]
つづいて、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と構成・処理は同様であるが、付加コンテンツとしてベクトルデータを利用した場合について説明する。
【0052】
本実施形態については、付加コンテンツデータ格納領域164に記憶される付加コンテンツはベクトルデータとして記憶されている。ここで、
図5のステップS154において付加コンテンツが縮小される場合、ベクトルデータの座標を再計算することにより、元の付加コンテンツより小さい縮小画像の表示を行う。
【0053】
なお、ベクトルデータの座標を倍率に基づいて再計算を行えば良いため、例えばステップS156において、縮小画像を表示するタイミングで計算してもよい。すなわち、縮小画像を生成せず、倍率(縮小倍率)を併せて管理すれば良い。
【0054】
このように、本実施形態によれば、第1実施形態の動作は、付加コンテンツがベクトルデータであっても実現可能となる。
【0055】
[3.第3実施形態]
つづいて、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態と構成・処理は同様であるが、付加コンテンツとしてテキストデータを利用した場合について説明する。
【0056】
本実施形態については、付加コンテンツデータ格納領域164に記憶される付加コンテンツはテキストデータとして記憶されている。テキストデータとしては、通常の文字データと併せて、例えばテキストを表示する位置、文字の大きさ(フォントサイズ)が併せて記憶される。
【0057】
ここで、
図5のステップS154において付加コンテンツが縮小される場合、フォントサイズを変更することにより、元の付加コンテンツより小さい付加コンテンツを生成し、表示することとなる。
【0058】
この場合、縮小画像として画像データとしても良いし、フォントサイズに基づいてテキストデータを表示することとしても良い。なおテキストデータの入力は、手書き文字認識などを用いても良い。
【0059】
すなわち、付加コンテンツとして入力された手書きデータに基づいて、文字や記号が認識され、当該認識された文字・記号が付加コンテンツとして記憶されることとしても良い。例えば、利用者が「星のマーク」を書くことにより、テキストデータの「星」の記号が付加コンテンツとして記憶される。
【0060】
このように、本実施形態によれば、第1実施形態の動作は、付加コンテンツが文字データであっても実現可能となる。
【0061】
上述した実施形態で説明した様に、付加コンテンツのデータとしては、ラスタデータ、ベクトルデータ、テキストデータといった何れのデータ形式でも同様の処理を実行可能である。なお、以下の実施形態についても同様である。
【0062】
[4.第4実施形態]
つづいて、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、第1実施形態と構成・処理は同様であるが、付加コンテンツの領域を任意の領域で設定する場合、すなわち追加で記載されたコンテンツを付加コンテンツとして認識する場合について説明する。
【0063】
本実施形態では、付加コンテンツが含まれる任意の領域を、
図5の付加領域特定処理(ステップS152)にて特定する。例えば、入力された付加コンテンツの範囲を抽出し、当該付加コンテンツが含まれる範囲を矩形で抽出し、当該領域を付加領域と決定すればよい。
【0064】
そして、決定された付加領域に含まれている付加コンテンツに対して、倍率(縮小倍率)に基づいて縮小表示を実行する。
【0065】
図10及び
図11は、本実施形態における動作例を説明するための図である。表示画面W200に、主コンテンツがR200に表示されている。その上に利用者によって手書き入力で付加コンテンツが書き込まれている。
【0066】
この手書き入力の付加コンテンツが含まれる領域R210を付加領域として決定する。そして、
図11のR220に示すように、主コンテンツと、付加コンテンツが含まれる付加領域とは異なる倍率(縮小率)にて表示が行われることとなる。
【0067】
[5.第5実施形態]
つづいて、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、第1実施形態と構成・処理は同様であるが、付加コンテンツが複数の領域に別れる場合について説明する。
【0068】
本実施形態では、付加コンテンツが含まれる任意の領域を、
図5の付加領域特定処理(ステップS152)で特定する。このとき、複数の付加コンテンツが入力されている場合、例えば所定の距離を離れている場合は別の付加コンテンツと認識し、異なる付加領域と判定する。
【0069】
具体的には、
図12の表示画面W300のR300に表示された主コンテンツに、付加コンテンツが入力されている。ここで、付加コンテンツは、R310と、R320と離れた位置に入力されている。この場合、R310の付加コンテンツと、R320の付加コンテンツで異なる付加コンテンツと認識する。これは、R310と、R320とが所定位置離れたところに記入されているためである。
【0070】
図13のR330に示すように、主コンテンツに2つの付加コンテンツが異なる倍率(縮小率)で表示されている。ここで、付加領域は2つ認識されているが、付加コンテンツ毎に異なる表示倍率を利用しても良い。
【0071】
また、付加コンテンツは複数の種類を組み合わせても良い。例えば、ラスタデータの付加コンテンツと、テキストデータの付加コンテンツといった組み合わせで用いられても良い。
【0072】
また、当該付加コンテンツが異なる付加コンテンツと判定する方法としては、入力された時間で判断しても良い。例えば、R310に含まれる付加コンテンツを所定時間内で記載した場合は、R310で一つの付加コンテンツとする。そして、所定時間経過後、R320の付加コンテンツを記載することで、R310と、R320とは異なるコンテンツであると認識される。
【0073】
また、入力手段によって異なる付加コンテンツと認識してもよい。例えば、入力するペンの種類(端末ID)に基づいて領域を設定しても良いし、利用者による選択(例えば、プルダウンメニューにより属性を選択)して付加コンテンツをそれぞれ設定してもよい。
【0074】
[6.第6実施形態]
つづいて、第6実施形態について説明する。第6実施形態は、付加コンテンツについてもリアルタイムで縮小表示が行われる場合について説明する。なお、第6実施形態は第1実施形態と構成は同様であり、
図4及び
図5の処理を
図14に置き換えたものである。なお、
図4と同一の処理については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0075】
利用者により縮小操作が開始されると(ステップS104;Yes)、操作開始サイズが記憶されて、付加領域が特定される(ステップS202)。ここで、付加領域の特定は、
図5におけるステップS152と略同一の処理である。
【0076】
つづいて、主コンテンツのリサイズ処理が行われるのと併せて(ステップS108)、付加コンテンツの縮小・表示処理が行われる(ステップS204、S206)。なお、ステップS204、S206は、
図5におけるステップS154、S156と略同一の処理である。
【0077】
すなわち、本実施形態では、ステップS108において主コンテンツがリサイズ処理で縮小されたコンテンツが表示されるのと併せて、付加コンテンツが縮小されたものが表示されている。これにより、利用者は実際の付加コンテンツの大きさを確認しながら縮小操作を行うことが可能となる。
【0078】
動作例について図を用いて説明する。
図15は、表示画面W400の一例を示す図である。主コンテンツR400が表示され、付加コンテンツR410が表示されている。ここで、縮小操作(ピンチイン操作)が行われている状態が
図16である。主コンテンツがR420として縮小表示されるのと併せて、付加コンテンツもR430に示すように縮小表示がされている。ここで、R420と、R430との倍率(縮小率)は異なっている。
【0079】
そして、ピンチイン操作が解除された場合が
図17である。主コンテンツがR440に表示されているが、倍率(縮小率)の異なる付加コンテンツが併せて表示されている。このように、本実施形態では、利用者が付加コンテンツの大きさも確認して縮小操作を行うことも可能である。
【0080】
[7.第7実施形態]
つづいて、第7実施形態について説明する。第7実施形態は、付加コンテンツが段階的に縮小表示される場合について説明する。なお、第7実施形態は第1実施形態と構成は同様であり、
図4及び
図5の処理を
図18に置き換えたものである。なお、
図4と同一の処理については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0081】
利用者により縮小操作が開始されると(ステップS104;Yes)、操作開始サイズが記憶されて、付加領域が特定される(ステップS302)。ここで、付加領域の特定は、
図5におけるステップS152と略同一の処理である。
【0082】
つづいて、主コンテンツのリサイズ処理が行われるのと併せて(ステップS108)、付加コンテンツが縮小条件に一致する場合には(ステップS302;Yes)、付加コンテンツの縮小・表示処理が行われる(ステップS304、S306)。なお、ステップS304、S306は、
図5におけるステップS154、S156と略同一の処理である。
【0083】
ここで、縮小条件とは、付加コンテンツが縮小表示をされるかどうかの判断をするための条件である。
【0084】
縮小条件としては、例えば、付加コンテンツのサイズが、所定の閾値を超えるまではそのまま表示されるが、閾値を超える条件となったら縮小表示が開始される。例えば、閾値を主コンテンツのサイズの大きさとした場合、主コンテンツが縮小表示され、主コンテンツを超える状況になってから、縮小表示が開始される。また、主コンテンツとの割合であっても良い。例えば、主コンテンツとのサイズ比が90%を超える状況になった場合には縮小表示を開始する。
【0085】
この場合の動作例について、図を用いて説明する。
図19は、主コンテンツについて縮小表示をしている表示画面W500を示した図である。主コンテンツはR500に表示されているが、主コンテンツに表示されている付加コンテンツは、主コンテンツのサイズと略同一になるまで縮小表示が行われない。
【0086】
そして、付加コンテンツと、主コンテンツとがほぼ同じ大きさ(主コンテンツの縦方向のピクセル数と、付加コンテンツを含む付加領域の縦方向のピクセル数が同じ)となったら、付加コンテンツが縮小表示される。
【0087】
したがって、
図20のR510に表示される主コンテンツでも、付加コンテンツは大きく表示されている。この場合は、付加コンテンツは小さくても主コンテンツの縦方向(又は横方向)と同一のサイズで表示されることとなる。
【0088】
また、付加コンテンツは段階的に縮小表示されることから、最初縮小表示されることとしてもよい。この場合、
図18のステップS302において、「Yes」と「No」との処理を逆に行う。
【0089】
例えば、付加コンテンツのピクセル数の一辺が「100」までは縮小表示を行うが、「100」になると、それ以降は付加コンテンツの縮小表示を行わないといった処理を実現しても良い。
【0090】
[8.第8実施形態]
つづいて、第8実施形態について説明する。第8実施形態は、操作方法によって、付加コンテンツの縮小方法を変更する実施形態について説明する。なお、本実施形態は、上述した実施形態の何れにも適用可能である。例えば、第1実施形態と構成は同様であり、
図4及び
図5の処理を
図21に置き換えたものである。なお、
図4と同一の処理については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0091】
利用者により縮小操作が開始されると(ステップS104;Yes)、操作開始サイズが記憶されて、付加領域が特定される(ステップS402)。ここで、付加領域の特定は、
図5におけるステップS152と略同一の処理である。
【0092】
つづいて、第2操作が検出されたか否かを判定する。もし、第2操作が検出されていなければ(ステップS404;No)、主コンテンツのリサイズ処理が行われるのと併せて(ステップS108)、付加コンテンツの縮小・表示処理が行われる(ステップS406、S408)。なお、ステップS406、S408は、
図5におけるステップS154、S156と略同一の処理である。
【0093】
ここで、第2操作が検出された場合には(ステップS404;Yes)、主コンテンツと付加コンテンツとを一体で縮小表示を行う(ステップS410)。すなわち、その時点で表示されている主コンテンツ、付加コンテンツに対して、これ以降同じ倍率(縮小率)で画像の縮小表示が行われ、主コンテンツと付加コンテンツとが連動して縮小表示されることとなる。
【0094】
図22は本実施形態における動作例を示す図である。利用者がPにてピンチイン操作を行うことにより、R600に表示されている主コンテンツについて縮小表示を行っている。このとき、主コンテンツと、主コンテンツに表示されている付加コンテンツとは異なる倍率(縮小率)で表示されている。
【0095】
ここで、利用者がP2で画面をタッチすると、主コンテンツと付加コンテンツとは同一の縮小率で縮小表示が行われることとなる。
図23は、操作が終わった状態を示す図である。主コンテンツがR610に表示されているが、単純に縮小表示を行った場合と比較して、付加コンテンツが小さく表示されている。
【0096】
このように、本実施形態によれば、利用者の操作に応じて、付加コンテンツの縮小率を変化させることができる。また、この第2の操作は、第2の操作が行われている間だけ縮小率が連動するとしても良いし、第2の操作が行われた以降は縮小率が連動するとしても良い。
【0097】
また、第2の操作を行う/行わないといったことを組み合わせることにより、例えば、付加コンテンツの大きさを任意の大きさに調整することも可能となる。結果として、第1実施形態のような縮小率を変える操作を、第2の操作をキャンセル操作として、その挙動をキャンセルするといったことが可能となる。
【0098】
[9.第9実施形態]
つづいて、第9実施形態について説明する。第9実施形態は、付加コンテンツの種類に応じて縮小方法を切り替える場合について説明する。第9実施形態は、上述した実施形態(例えば、第1実施形態)と構成・処理は同様である。
【0099】
本実施形態は、付加コンテンツの種類(例えば属性情報)に応じて倍率(縮小率)が変化する。
図24の表示画面W700のR700に表示された主コンテンツは、付加コンテンツとして、テキストコンテンツと、画像コンテンツとが表示されている。例えば、テキストコンテンツは付箋のような使用がされている。
【0100】
ここで、本実施形態の場合、テキストコンテンツについては縮小率を主コンテンツより緩やかになっており、他のコンテンツ(例えば、右下の星の絵の手書き入力されたコンテンツ)は主コンテンツと同じ縮小率で縮小表示がされる設定となっている。
【0101】
この場合、
図25のR710に表示された主コンテンツのように、テキストコンテンツは大きく表示されるが、手書きコンテンツは小さく表示されている。このように、コンテンツの属性に応じて縮小率を変化させることが可能となる。
【0102】
ここで、コンテンツの属性としては、コンテンツの種類であっても良いし、コンテンツを書いた人の属性(識別ID)であっても良い。また、重要マークといった重要度属性であっても良いし、手書き入力された形を自動認識し、重要度属性が付加されても良い。
【0103】
[10.第10実施形態]
つづいて、第10実施形態について説明する。第10実施形態は、付加コンテンツに応じて他の処理を実行する場合について説明する。
【0104】
すなわち、上述した実施形態につづく処理として、付加された付加コンテンツに基づいて、各処理を実行するという構成としてもよい。
【0105】
例えば、
図26の表示画面W800には、主コンテンツが4つ表示されている。すなわち、R800、R810、R820、R830と表示されているが、このうち、R800と、R830とに表示されている付加コンテンツが略同一である。
【0106】
付加コンテンツが同一であるか否かは、例えば略同一の形状を検出して判定してもよいし、付加コンテンツの種類で判定しても良い。また、入力された付加コンテンツから認識された文字・記号が同一であるものを、同一の付加コンテンツとして判定しても良い。
【0107】
この場合、例えば、
図27のように選択処理といったことを行うことが可能である。すなわち、略同一の付加コンテンツが表示された(記入された)主コンテンツを選択するといった処理を行うことが可能となる。
【0108】
そして、選択されたコンテンツを
図28に示すように整列したり、
図29に示すように保存したりするといった処理を実行することが可能となる。
【0109】
[11.第11実施形態]
つづいて、第11実施形態について説明する。第11実施形態は、主コンテンツを拡大した場合に、不必要に付加コンテンツが拡大されないように抑制する場合の実施形態である。
【0110】
上述した実施形態は、主コンテンツと付加コンテンツとが異なる倍率を適用される例として縮小される場合について説明した。この、異なる倍率を適用するのは、拡大処理に適用することも可能である。
【0111】
具体的には、主コンテンツを拡大するときに、付加コンテンツをそれ以下の緩やかな倍率で拡大するといった処理を実行すれば良い。すなわち、付加コンテンツが大きく表示されすぎるといったことを防ぐことが可能となる。
【0112】
図30は、コンテンツ(R900)を拡大表示した図である。例えば、付加コンテンツとして、テキストコンテンツがR910に表示されている。ピンチアウト操作されることにより、主コンテンツは拡大表示されているが、付加コンテンツの大きさはR910に示すように抑制されている。
【0113】
本実施形態が適用されない場合は、
図31のように、付加コンテンツであるテキストコンテンツが大きく表示されてしまう。これに比較すると、
図30では、適切なサイズで拡大されており、不必要に大きく表示するといったことが抑制されることとなる。
【0114】
[12.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
【0115】
なお、上述した実施形態では、大型のコンテンツ表示装置について説明したが、小型のコンテンツ表示装置であってもよいし、タブレットのような端末であっても良い。また、タッチ入力可能なテレビ、カーナビゲーションといった他の装置においても実現可能なことは勿論である。
【0116】
また、上述した実施形態は、説明の都合上分けて説明しているが、必要に応じて明細書を通じて組み合わせて動作させても良い。例えば、付加コンテンツとしては、ベクトルデータとして説明した実施形態であっても、文字や記号を付加コンテンツとしても良いし、手書き入力された付加コンテンツがテキスト認識され、文字や記号として付加コンテンツが記憶されていても良いことは勿論である。
【0117】
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0118】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
【0119】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【0120】
また、上述した実施形態における各装置の一部又は全部を典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現してもよい。各装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術宇3のが出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能であることは勿論である。