【実施例】
【0137】
すべての非水性反応は、火で乾燥させた丸底フラスコ中で行われた。フラスコはゴム隔膜が付けられ、反応は別段の特定がない限りアルゴンの陽圧下で行われた。ステンレススチールのシリンジを用いて、空気感受性及び湿度感受性の液体を移した。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、Stillら(Still, W. C.; Kahn, M.; Mitra, A. J. Org. Chem. 1978, 43, 2923)に記載されるように230〜400メッシュシリカゲルを用いて行われた。薄層クロマトグラフィーは蛍光指示物質(254nm)で含浸さ
せた0.25mmの230〜400メッシュシリカゲルを用いて前もってコートされたアルミニウムプレートを用いて行われた。薄層クロマトグラフィープレートは、紫外線と「Seebach」染色溶液(700mLの水、10.5gの硫酸セリウム(IV)四水和物、15.0gのモリブデンリン酸塩、17.5gの硫酸)に曝露することにより可視化され、次いで、加温ガン(heating gun)を用いて加熱した(約1分、約250℃)。有機溶液はBuchi R−114ロータリーエバポレーター上で減圧下(15〜30トール、ハウスバキューム)、25〜40℃で濃縮された。
【0138】
市販の試薬と溶媒は、受領したとおりに用いた。抽出及びクロマトグラフィーに用いたすべての溶媒は、HPLCグレードであった。順相Si gel Sep paks(商標)は、Waters社から購入した。薄層クロマトグラフィーのプレートは、Kieselgel 60F
254であった。すべての合成試薬は、Sigma Aldrich社及びFisher Scientific Canada社から購入した。
【0139】
プロトン核磁気共鳴(
1H NMR)のスペクトルは、インバースプローブを備えたBruker400及びCruker400分光計を用いて25℃で記録され、δスケール上で100万個ごとに部分的に報告され、NMR溶媒(CDCl
3:δ7.27(CHCl
3))中で残留プロチウムから参照される。炭素−13核磁気共鳴(
13C NMR)スペクトルは、Bruker400分光器を用いて記録され、δスケール上で100万個ごとに部分的に報告され、溶媒(CDCl
3:δ77.23)の炭素共鳴から参照される。スペクトルの特徴は、以下の順で一覧にされる:化学シフト(δ、ppm);多重度(s=一重、d=二重、t=三重、m=多重、br=広範)、結合定数(J、Hz、プロトン数)。
【0140】
LNCaP細胞は内因性アンドロゲン受容体(AR)を発現し、前立腺特異抗原(PSA)を分泌している(Horoszewicz et al 1983 Cancer Res. 43, 1809−1818)ことから、これらの実験に用いた。LNCaP細胞は、細胞培養中で単層として、または去勢された宿主中でCRPCにまで進行する特徴解析が良く為された異種移植モデル中で腫瘍として、のいずれかで増殖させることができる(Sato et al 1996 J. Steroid
Biochem. Mol. Biol. 58, 139−146; Gleave et al 1991 Cancer Res. 51,
3753−3761; Sato et al 1997 Cancer Res. 57, 1584−1589;及びSadar et al 2002 Mol. Cancer Ther. 1(8), 629−637)。その安定性と、不安定な生理学的リガンドのジヒドロテストステロン(DHT)に関連した問題を回避することを理由としてR1881(合成アンドロゲン)が用いられる。広く用いられている、よく特徴解析されたAR作動性受容体遺伝子構築物は、いくつかのAREを含有し、アンドロゲンならびにFSK及びIL−6により高度に誘導性である、PSA(6.1kb)エンハンス/プロモーターである(Ueda et al 2002 A J. Biol. Chem. 277, 7076−7085)。
【0141】
実施例1
5,5,5−トリクロロ−1−ノルバリンメチルエステル(6)の合成
【化14】
しっかりと攪拌されたNaOH(10g、0.25mol)の水溶液(10mL)に対し、BnEt
3N
+Cl
−(0.20g、0.878mmol)、アクリル酸メチル(1)(4.0mL、44.4mmol)、及びクロロホルム(40g、500mmol)を0℃で連続して添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。DCM(50mL)及び水(50mL)を添加した後、分離した有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4上で脱水させ、ろ過し、及び減圧下で濃縮した。粗残留物の減圧蒸留により、81%の収率、無色の液体として4,4,4−トリクロロブタン酸メチル2(7.39g、36.0mmol)を得た。その粗残留物もまた、ヘキサン/アセトン(19:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製され、2を得た。bp 78℃〜80℃/1トール(文献値 bp 80℃/0.3トール);
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ3.72 (s, 3H), 2.95−3.13 (m, 2H), 2.68−2.86 (m, 2H)
;
13C NMR (75 MHz, CDCl
3) δ171.6, 98.7, 52.3, 50.0, 31.4;EI−またはESI−MSは検出
されなかった。
【0142】
−78℃で攪拌された4,4,4−トリクロロブタン酸メチル2(1.35g、6.57mmol)のDCM溶液(30mL)に対し、DIBAL−H(6.57mL、6.57mmol、1.0Mヘキサン溶液)を1.0mL/分の速度で添加した。反応混合物を1時間、−78℃で攪拌した。MeOH(7mL)、HCl(25mL、1M)及びRochelle塩溶液(25mL、1M)を連続して添加した後、反応混合物をさらに1時間室温で攪拌した。分離した有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(20:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、無色油状物として88%の収率で4,4,4−トリクロロブタナール3(1.15g、5.78mmol)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ9.85 (br. s., 1H), 3.03−3.11 (m, 2H), 2.96−3.02 (m,
2H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ198.5, 98.9, 47.5, 41.2。
【0143】
攪拌されたアルデヒド3(1.42g、8.09mmol)のDCM溶液(10mL)に対し、(S)−(−)−tert−ブタンスルフィンアミド(0.98g、6.33mmol)CuSO
4(3.88g、24.2mmol)を室温で添加した。反応混合物を4日間、室温で攪拌した。触媒を、DCM(200mL)でセライト(登録商標)パッドを通して除去し、ろ過物を減圧濃縮した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(100:3)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、90%の収率、無色油状物として(S)−4(2.0g、7.18mmol)を得た。[α]
20D +171.9°(c 0.68、CHCl
3);
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ8.14
(br. s., 1H), 3.03−3.15 (m, 2H), 2.93−3.03 (m, 2H), 1.18 (s, 9H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ166.0, 98.9, 57.0, 50.2, 33.3, 22.5; ES
I−MS m/z:280.2 [M+H]
+;ESI−HRMS:m/z C
8H
15NO
32S
35Cl
3[M+H]
+の計算値277.9940;実測値277.9942。
【0144】
攪拌されたスルフィンイミン(S)−4溶液(1.20g、4.3mmol)のDCM溶液(30mL)、0℃に対し、トリメチルシリルシアン化物(1.17mL、8.61mmol)及びSc(OTf)
3(0.32g、0.64mmol)を添加した。反応混合物を0℃で2日間攪拌し、さらに2日間室温で攪拌した。反応混合物はすぐに再結晶化される状態にあり、純粋なジアステレオマーシアン化物中間体(S,S)−5(1.13g、3.69mmol)を20%の収率(両ジアステレオマーに対し86%)で得た。 [α]
20D +22.7° (c 0.39, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3)δ4.36 (d, J
= 6.7 Hz, 1H), 4.15 (br. s., 1H), 2.92 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 2.34−2.47 (m, 2H), 1.28 (s, 9H);
13C NMR (150MHz, CDCl
3) δ118.5, 98.2,
57.6, 50.6, 45.0, 31.7, 22.7;ESI−MS m/z:329.3[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
9H
16N
2O
32S
35Cl
3[M+H]
+の計算値305.0049;実測値305.0051。
【0145】
HClガスは、無水CaCl
2顆粒(100g)上にHCl(100mL、濃)をポタポタと垂らすことにより作製された。攪拌された(S,S)−5(579mg、1.77mmol)の10mL MeOH溶液(10mL)に対し、1時間、HClガスで泡立たせた。その溶液を室温で一晩攪拌した。氷/水槽中に置き、反応混合物に飽和NaHCO
3溶液を、pH値がpH=10に調節されるまで滴下して加えた。水層はEtOAc(3×30mL)を用いて抽出した。混合有機層抽出物を無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧蒸着させた。粗残留物はヘキサン/EtOAc(5:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、6(300mg、1.28mmol)を73%の収率、無色油状物として得た。 [α]
20D +7.0° (c 1.0, CHCl
3);
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ3.74 (s, 3H), 3.50 (dd, J = 4.9, 8.2 Hz, 1H), 2.84−2.97 (m, 1H), 2.65−2.84 (m, 1H), 2.10−2.30 (m, 1H), 1.87−2.10 (m, 1H), 1.58 (br. s., 2H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ175.7, 99.7, 53.4, 52.4, 51.7, 31.6; ESI−MS m/z:234.3[M+H]
+;ESI−HRMS:m/z C
6H
11NO
235Cl
3 [M+H]
+の計算値、233.9855;実測値、233.9851。
【0146】
実施例2
N−Boc−5,5,5トリクロロ−d−ノルバリン(8)の合成
【化15】
(R)−エルマンのスルフィンアミド及び無水CuSO
4を用いて3を処置することに
より、93%の収率で(R)−スルフィンイミン(R)−4を得た。触媒量のSc(OTf)
3の存在下でTMSCNを用いた(R)−4のエナンチオ選択的Strecker反応により、一対のジアステレオマーを得た。ジアステレオマー的に純粋な(R,R)−シアン化物(R,R)−5は、再結晶化から収率25%で得た。
【0147】
化合物(R,R)−5(449mg、1.46mmol)を、0.5時間、HCl(10mL、6M)中で還流させた。反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(2x10mL)を用いて洗浄した。水層を50℃で減圧蒸着させ、一晩凍結乾燥させた。黄色がかった固形物7を、精製を行うことなく直接用いた。
【0148】
攪拌された粗残留物7(360mg、1.17mmol)の飽和NaHCO
3溶液(20mL)に、Boc
2O(254mg、1.17mmol)のTHF溶液(20mL)を室温で添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。氷/水槽に置き、反応混合物に、pH値がpH=3に調節されるまで1M HClを滴下して加えた。水性懸濁液を、EtOAc(3×15mL)を用いて抽出した。混合有機抽出物を無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。粗残留物は、ヘキサン/EtOAc(2:1→1:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、80%の収率で無色油状物として8(300mg、0.935mmol)を得た。[α]
20D −24.7° (c 4.7, CHCl
3);
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4) δ5.09 (br. s., 2H), 4.19 (dd, J = 4.7, 7.8 Hz, 1H), 2.66−2.91 (m, 2H), 2.21−2.37 (m, 1H), 2.01−2.18 (m, 1H), 1.38 (s, 9H);
13C NMR (100 MHz, MeOH-d
4) δ174.9, 158.0, 100.6, 80.8, 53.6, 52.6, 50.0, 30.1, 28.8; ESI−MS m/z:320.3[M+H]
+;ESI−HRMS:m/z C
10H
16NO
4NaCl
3 [M+Na]
+の計算値、342.0043; 実測値、342.0044。
【0149】
実施例3
1−1D及び1−1Cの合成
【化16】
室温で攪拌された6(89mg、0.380mmol)、8(122mg、0.380mmol)及びHOAt(155mg、1.14mmol)のTHF(10mL)溶液に対し、EDCI(218mg、1.14mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。HCl(20mL、1M)を添加した後、水層を、EtOAc(3×20mL)を用いて抽出した。混合有機抽出物を無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(6:1→3:1)を用いて溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ジペプチド9(150mg、0.279mmol)を収率73%、淡黄色油状物として得た。 [α]
20D +21.9° (c 0.50, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.97 (br. s., 1H), 5.14 (d, J = 6.7
Hz, 1H), 4.66−4.78 (m, 1H), 4.30 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 2.72−2.89 (m, 3H), 2.63−2.71 (m, 1H), 2.35−2.47 (m, 2H), 2.14
−2.21 (m, 1H), 2.07−2.13 (m, 1H), 1.48 (s, 9H);
13C NMR (150 MHz,
CDCl
3)δ171.8, 171.3, 155.9, 99.2, 98.9, 81.2, 53.3, 53.2, 51.3, 51.1, 51.1, 29.6, 29.3, 28.5;ESI−MS m/z:559.2[M+Na]
+;E
SI−HRMS:m/z C
16H
24N
2O
5NaCl
6 [M+Na]
+の計算値、
556.9714;実測値、556.9713。
【0150】
0℃で攪拌されたジペプチド9(150mg、0.279mmol)のH
2O/THF(8mL、1:1)溶液に、LiOH(0.6mL、0.3mmol、0.5M H
2O溶液)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、次いでTHFを減圧下で除去した。氷/水槽中に置き、反応混合物に、pH値がpH=3に調節されるまで1M HClを滴下して添加した。水層は、EtOAc(3×20mL)を用いて抽出した。混合有機抽出物を無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。粗残留物を、さらに精製することなく次の工程に直接使用した。
【0151】
−10℃で攪拌された粗カルボン酸、メルドラム酸(Meldrum’s acid)(48.2mg、0.334mmol)、及びDMAP(170.4mg、1.39mmol)のDCM溶液(10mL)に、IPCC(63μl、0.558mmol)のDCM(100μl)溶液を10μl/分の速度で添加した。反応混合物をさらに5時間、−10℃で攪拌し、次いでKHSO
4溶液(30mL、5%)上に注いだ。分離した水層を、EtOAc(3×30mL)を用いて抽出した。混合有機抽出物をブラインで洗浄し、無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。黄色がかった粗残留物をMeCN(20mL)中で3時間還流し、次いで溶媒を減圧下で除去した。粗残留物をさらなる精製を行うことなく次の工程に直接使用した。
【0152】
室温で攪拌したトルエン/MeOH(5mL、4:1)溶液に、TMSCHN
2(0.15mL、0.3mmol、2.0Mのヘキサン溶液)を滴下して添加した。AcOH(0.15mL)を添加した後、反応混合物を減圧下で脱水した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(5:1→3:2)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1−3d及び1−3cを得た。
【0153】
粗1−3dを、MeCN:H
2O(3:1)で溶離するHPLCを通して精製し、純粋な化合物2.5mgを得た。t
R=25.3分。 [α]
20D −14.8° (c 0.27, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ5.37 (dt, J = 3.0, 9.2 Hz, 1H), 5.21
(d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.18 (s, 1H), 4.75 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H), 2.93−3.00 (m, 1H), 2.85−2.92 (m, 1H), 2.73 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 2.45 (br. s., 1H), 2.28−2.39 (m, 2H), 1.86−1.94 (m, 1H), 1.45 (s, 9H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.5, 172.4, 169.4, 155.9, 99.5, 99.3, 94.7, 80.6, 59.4, 58.3, 53.3, 51.7, 48.4, 29.6, 28.5,
26.0; ESI−MS m/z:583.2[M+H]
+;ESI−HRMS:m/z
C
18H
25N
2O
535Cl
537Cl
[M+H]
+の計算値、560.9865;実測値、560.9860。
【0154】
粗1−3cはMeCN:H
2O(7:3)で溶離するHPLCを通して精製し、純粋な化合物4.6mgを得た。t
R=38.5分。[α]
20D +45.4° (c 1.3, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ5.48 (dt, J = 3.5, 8.9 Hz, 1H), 5.30 (d,
J = 8.7 Hz, 1H), 5.18 (s, 1H), 4.80 (br. s., 1H), 3.94 (s, 3H),
2.95−3.03 (m, 1H), 2.78−2.86 (m, 1H), 2.56−2.63 (m, 1H), 2.54 (dd, J = 5.8, 9.4 Hz, 2H), 2.39−2.44 (m, 1H), 2.33−2.38 (m, 1H), 1.95−2.02 (m, 1H), 1.46 (s, 9H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.6, 172.0, 169.0, 155.8, 99.4, 98.9, 94.5, 80.4, 59.5, 57.8, 53.6, 51.5, 48.9, 30.9, 28.5, 26.3; ESI−MS m/z:583.2[M+H]
+;ESI−
HRMS:m/z C
18H
25N
2O
535Cl
537Cl[M+H]
+の計算値、560.9865;実測値、560.9873。
【0155】
化合物1−3dをTFA/DCM(3mL、25%)に溶解し、1時間、0℃で攪拌し、次いで減圧蒸着させた。飽和NaHCO
3溶液(15mL)を添加した後、水層は、EtOAc(3×15mL)を用いて抽出した。混合有機抽出物を、ブラインを用いて洗浄し、無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(9:2→3:2)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、遊離アミン1−4dを得た。ESI−MS m/z:461.0[M+H]
+;ESI−HRMS:m/z C
13H
17N
2O
3Cl
6 [M+H]
+の計算値、458.9370;実測値、458.9372。
【0156】
攪拌した粗遊離アミン1−4dのTHF溶液(2mL)、0℃に、塩化プロピニル(34μl、0.38mmol)及びEt
3N(6μl、0.046mmol)を添加した。反応混合物を3時間、室温で攪拌した。飽和NaHCO
3溶液(10mL)を添加した後、水層を、EtOAc(3×10mL)を用いて抽出した。混合有機抽出物をブラインで洗浄し、無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(7:1→3:2)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1−1d(2.4mg、0.0047mmol)を、1.7%の収率で無色固形物として得た。[α]
20D −28.3°(c 0.53, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.22 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.70 (td, J = 3.6, 9.0 Hz, 1H), 5.19
(s, 1H), 4.75 (dd, J = 3.1, 5.6 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H), 2.933.01 (m, 1H), 2.75−2.84 (m, 1H), 2.63−2.72 (m, 2H), 2.43−2.51 (m, 1H), 2.33−2.40 (m, 2H), 2.28 (qd, J = 3.3, 7.6 Hz, 2H), 1.91−1.99 (m, 1H), 1.17 (t, J = 7.7 Hz, 3H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.6, 174.1, 171.7, 169.3, 99.5, 99.2, 94.7, 59.4, 58.3, 51.7, 51.6, 48.4, 30.2, 29.8, 26.1, 9.9;ESI−MS m/z:539.2[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
16H
21N
2O
435Cl
537Cl[M+H]
+の計算値、516.9603;実測値、516.9608。
【0157】
化合物1−3cを、TFA/DCM(3mL、25%)に溶解し、0℃で1時間攪拌し、次いで減圧下で蒸着させた。飽和NaHCO
3溶液(15mL)を添加した後、水層を、EtOAc(3×15mL)を用いて抽出した。混合有機抽出物をブラインで洗浄し、無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(9:2→1:2)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、アミン1−4cを得た。
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ5.14 (s, 1H), 4.29 (t,
J = 5.0 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 2.78 (ddd, J = 4.3, 11.4, 14.2 Hz, 1H), 2.54−2.63 (m, 1H), 2.23−2.31 (m, 1H), 2.13−2.22 (m, 1H), 1.75 (br. s., 4H); ESI−MS m/z:461.0[M+H]
+;ESI−HRMS:m/z C
13H
17N
2O
3Cl
6 [M+H]
+の計算値、458.9370;実測値、458.9381。
【0158】
攪拌された粗遊離アミン1−4cのTHF溶液(2mL) 0℃に、塩化プロピオニル(34μl、0.38mmol)及びEt
3N(6μl、0.046mmol)を添加した。反応混合物を3時間室温で攪拌した。飽和NaHCO
3溶液(10mL)を添加した後、水層を、EtOAc(3×10mL)で抽出した。混合有機抽出物をブラインで洗浄し、無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(3:2→1:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1−1c(3.0mg、0.0058mmol)を、2.1%の収率で無色固形物として得た。[α]
20D +27.6° (c 0.65, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.28 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.79 (td, J = 3.6, 8.4 Hz, 1H), 5.19 (s, 1H), 4.79 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 2.98 (ddd, J = 4.6, 11.8, 14.3
Hz, 1H), 2.71−2.79 (m, 1H), 2.57−2.63 (m, 1H), 2.54 (dd, J = 6.1
, 9.2 Hz, 2H), 2.42−2.49 (m, 1H), 2.34−2.41 (m, 1H), 2.30 (qd, J = 3.8, 7.6 Hz, 2H), 1.99−2.08 (m, 1H), 1.19 (t, J = 7.7 Hz, 3H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.6, 174.0, 171.7, 168.9, 99.3, 98.9,
94.5, 59.5, 57.9, 51.9, 51.4, 48.9, 31.1, 29.9, 26.3, 9.9; ESI−
MS m/z:539.2[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
16H
21N
2O
435Cl
537Cl[M+H]
+の計算値、516.9603;実測値、516.9598。
【0159】
実施例4
1−5Dの合成
【化17】
攪拌された粗遊離アミン1−4d(6mg、0.013mmol)のTHF(2mL)溶液 0℃に、塩化ピバロイル(34μl、0.38mmol)及びEt
3N(6μl、0.046mmol)を添加した。反応混合物を3時間室温で攪拌した。飽和NaHCO
3溶液(10mL)を添加した後、水層をEtOAc(3×10mL)で抽出した。混合有機抽出物をブラインで洗浄し、無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(25:2→5:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1−5d(2.2mg、0.0040mmol)を31%の収率で無色固形物として得た。[α]
20D −17.3° (c 0.23, CHCl
3);
1H NMR
(600 MHz, CDCl
3) δ6.41 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.60 (dt, J = 3.4,
8.7 Hz, 1H), 5.18 (s, 1H), 4.76 (dd, J = 3.2, 5.1 Hz, 1H), 3.94
(s, 3H), 2.96 (ddd, J = 4.9, 11.4, 14.4 Hz, 1H), 2.76 (ddd, J =
3.5, 11.5, 14.6 Hz, 1H), 2.65−2.73 (m, 2H), 2.43−2.50 (m, 1H), 2.37−2.43 (m, 1H), 2.29−2.37 (m, 1H), 1.94−2.03 (m, 1H), 1.23 (s, 9H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.9, 178.5, 171.8, 169.3, 99.5, 99.2,
94.6, 59.4, 58.3, 51.9, 51.7, 48.4, 39.0, 29.9, 27.7, 26.0; ESI−MS m/z:567.0[M+Na]
+;ESI−HRMS: m/z C
18H
24N
2O
4NaCl
6 [M+Na]
+の計算値、564.9765;実測値、564.9756。
【0160】
実施例5
化合物(R)−4の調製
【化18】
実施例1に記載される方法と類似した方法で、(R)−4(2.92g、10.5mm
ol)を3(2.0g、11.3mmol)から93%の収率で無色油状物として調製した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(36:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D −162.3° (c 1.0, CHCl
3);
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ8.16 (br. s., 1H), 3.05−3.17 (m, 2H), 2.98−3.04 (m, 2H), 1.19 (s, 9H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ166.0, 99.0, 57.0,
50.3, 33.3, 22.5; ESI−MS m/z:280.3 [M+H]
+;ESI−
HRMS:m/z C
8H
15NO
32S
35Cl
3 [M+H]
+の計算値、277.9940;実測値、277.9938。
【0161】
実施例6
化合物(R,R)−5の調製
【化19】
実施例1に記載される方法と類似した方法で、(R,R)−5(2.27g、7.42mmol)を、(R)−4(2.50g、8.97mmol)から25%の収率(両ジアステレオマーに対して83%)で無色油状物として調製した。[α]
20D −28.0° (c 0.4, CHCl
3);
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ4.36 (br. s., 1H), 4.16 (br. s., 1H), 2.92 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.28−2.52 (m, 2H), 1.28 (s, 9H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ118.5, 98.2, 57.8, 50.6, 45.2, 31.7, 22.8; ESI−MS m/z:329.3[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
9H
16N
2O
32S
35Cl
3 [M+H]
+の計算値、305.0049;実測値、305.0056。
【0162】
実施例7
1−7C及び1−7Dの調製
【化20】
11(196mg、0.436mmol)は、10(140mg、0.770mmol)及び8(165mg、0.514mmol)から上記に解説されるように調製され、85%の収率で無色油状物として単離された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(5:1→3:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D +6.4° (c 1.0, CHCl
3);
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ6.90及び6.82 (各br. s.、1H), 5.35及び5.25 (各d、各J = 5.5 Hz及び7.9 Hz、1H), 4.60 (td, J
= 4.4, 8.8 Hz, 1H), 4.32 (br. s., 1H), 3.72 (s, 3H), 2.67−2.85 (m, 2H), 2.29−2.41 (m, 1H), 2.01−2.15 (m, 1H), 1.59−1.70 (m, 2H), 1.52−1.59 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 0.87−0.97 (m, 6H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ173.4, 171.2, 155.9, 99.4, 80.7, 52.6, 51.2, 50.9, 41.5, 41.4, 29.7, 28.5, 25.1, 23.0, 21.9; ESI−MS m/z:471.3[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
17H
29N
2O
5Na
35Cl
3 [M+Na]
+の計算値、469.1040;実測値、469.1044。
【0163】
1−7d(2.5mg、0.0058mmol)は、11(100mg、0.223mmol)から無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(5:1→3:2)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。1−13dからの収率は72%であった。[α]
20D −76.0° (c 0.5, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.30 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.74 (td, J = 3.1, 9.0 Hz, 1H), 5.09 (s, 1H), 4.60 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H),
2.98 (ddd, J = 4.6, 11.6, 14.5 Hz, 1H), 2.73−2.80 (m, 1H), 2.32−2.39 (m, 1H), 2.29 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.88−1.95 (m, 1H), 1.82−1.85 (m, 2H), 1.74−1.80 (m, 1H), 1.18 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 0.94 (d
, J = 6.1 Hz, 3H), 0.89 (d, J = 6.7 Hz, 3H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ181.3, 173.8, 171.3, 169.8, 99.6, 93.6, 59.0, 59.0, 51.6, 51.5, 39.2, 30.6, 29.9, 24.4, 23.9, 22.7, 10.0; ESI−MS m/z:45
1.2[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
17H
26N
2O
4Cl
3 [M+H]
+の計算値、427.0958;実測値、427.0961。
【0164】
1−7c(3.9mg、0.00914mmol)は、1−13c(8.5mg、0.0228mmol)から40%の収率で無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(3:2→1:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D +47.5° (c 0.4, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.33 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.77 (td, J = 3.3, 8.6 Hz, 1H), 5.09 (s, 1H), 4.66 (dd, J = 3.1, 6.7 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 2.99 (ddd, J = 4.4, 12.0, 14.3 Hz, 1H), 2.71−2.78 (m, 1H), 2.46 (tt, J = 4.2, 12.7 Hz, 1H), 2.29 (qd, J = 3.8, 7.6 Hz, 2H), 1.95−2.03 (m, J = 3.8, 9.0, 12.5, 12.5 Hz, 1H), 1.80−1.85 (m, 1H), 1.73−1.80 (m, 2H), 1.18 (t, J = 7.7 Hz, 3H), 0.94 (d, J = 5.6 Hz, 3H), 0.91 (d, J = 6.1 Hz, 3H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ181.2, 173.9, 171.3, 169.5, 99.5, 93.5, 59.1, 58.6, 51.8, 51.5, 39.4, 31.0, 29.9, 24.5, 24.0, 22.8, 10.0; ESI−MS m/z:451.2[M+Na]
+;ESI
−HRMS:m/z C
17H
25N
2O
4NaCl
3 [M+Na]
+の計算値、449.0778;実測値、449.0775。
【0165】
実施例8
1−8C及び1−8Dの調製
【化21】
13(82mg、0.183mmol)は、6(52mg、0.221mmol)及び11(80mg、0.350mmol)から82%の収率で無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(6:1→3:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製された。[α]
20D +36.1° (c 0.8, CHCl
3);
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ7.04及び6.93 (各br. s.、1H), 5.01 (br. s., 1H),
4.69 (td, J = 4.9, 7.9 Hz, 1H), 4.16 (br. s., 1H), 3.77 (s, 3H),
2.73−2.82 (m, 1H), 2.61−2.71 (m, 1H), 2.32−2.43 (m, 1H), 2.06−2.17 (m, 1H), 1.61−1.72 (m, 2H), 1.47−1.53 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 0.90−0.95 (m, 6H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ172.9, 171.9, 155.9, 99.1, 80.4, 53.3, 52.9, 51.1, 50.9, 41.0, 29.7, 28.5, 25.0, 23.1, 22.3; ESI−MS m/z:469.2[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
17H
30N
2O
535Cl
3 [M + H]
+の計算値、447.1220;実測値、447.1231。
【0166】
1−8d(4.0mg、0.0093mmol)は、13(79.2mg、0.176mmol)から無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(5:1→3:2)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。1−12dからの収率は23%であった。[α]
20D −25.0° (c 0.4, CHCl
3);
1H NMR
(600 MHz, CDCl
3) δ5.97 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 5.70 (ddd, J = 3.1,
8.4, 11.0 Hz, 1H), 5.15 (s, 1H), 4.72 (dd, J = 3.1, 5.6 Hz, 1H),
3.92 (s, 3H), 2.76 (ddd, J = 4.4, 11.9, 14.0 Hz, 1H), 2.65−2.72 (m, 1H), 2.43 (ddd, J = 3.8, 11.6, 14.2 Hz, 1H), 2.28−2.35 (m, 1H), 2.24 (qd, J = 4.1, 7.5 Hz, 2H), 1.69−1.76 (m, 1H), 1.60−1.63 (m, 1H), 1.41−1.46 (m, 1H), 1.15 (t, J = 7.7 Hz, 3H), 1.04 (d, J =
6.7 Hz, 3H), 0.94 (d, J = 6.7 Hz, 3H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3)
δ178.2, 173.8, 173.7, 169.1, 99.4, 94.7, 59.3, 58.3, 51.7, 48.2, 41.0, 29.7, 26.0, 25.2, 23.8, 21.4, 9.9; ESI−MS m/z: 451.3[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
17H
25N
2O
4NaCl
3 [M+Na]
+の計算値、449.0778;実測値、449.0780。
【0167】
1−8c(1.3mg、0.003mmol)は、1−12c(8.0mg、0.0215mmol)から14%の収率で無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(3:2→1:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D +60.0° (c 0.33, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3)
δ5.96 (br. s., 1H), 5.78 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 5.15 (s, 1H), 4.77 (dd, J = 3.3, 5.4 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 2.55−2.62 (m, 1H), 2.50 (dd, J = 6.7, 9.2 Hz, 2H), 2.30−2.36 (m, 1H), 2.27 (qd, J = 2.3, 7.6 Hz, 2H), 1.71−1.77 (m, 1H), 1.65 (ddd, J = 3.1, 10.2, 13.3
Hz, 1H), 1.44−1.50 (m, 1H), 1.17 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 1.07 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.95 (d, J = 6.7 Hz, 3H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.3, 173.9, 173.5, 168.9, 99.0, 94.6, 59.4, 57.8, 51.9, 48.8,
42.1, 29.8, 26.1, 25.4, 23.8, 21.3, 9.9; ESI−MS m/z:451.3[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
17H
25N
2O
4NaCl
3 [M+Na]
+の計算値、449.0778;実測値、449.0781。
【0168】
実施例9
1−1A及び1−1Bの調製
【化22】
化合物(S,S)−5(258mg、0.844mmol)をHCl(10 mL、6M)中で0.5時間、還流した。反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(2x10mL)で洗浄した。水層を50℃で減圧蒸着を行い、一晩凍結乾燥させた。黄色がかった固形物を、精製を行わずに用いた。
【0169】
当該固形物の攪拌させた飽和NaHCO
3溶液(20mL)に、Boc
2O(184mg、0.844mmol)のTHF溶液(20mL)を室温で添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。氷/水槽に置き、反応混合物に、pH値がpH=3に調節されるまで1M HClを滴下して加えた。水性懸濁液を、EtOAc(3×15mL)を用いて抽出した。混合有機抽出物を、無水MgSO
4上で脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(2:1→1:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、14(186mg、0.575mmol)を68%の収率で無色油状物として得た。[α]
20D +26.1° (c 1.8, CHCl
3);
1H NMR (400 MHz, MeOH-d
4) δ5.09 (br. s., 2H), 4.19 (dd, J = 4.7, 7.8 Hz, 1H), 2.66
−2.91 (m, 2H), 2.21−2.37 (m, 1H), 2.01−2.18 (m, 1H), 1.38 (s, 9H);
13C NMR (100 MHz, MeOH-d
4) δ174.9, 158.0, 100.6, 80.8, 53.6, 52.6,
50.0, 30.1, 28.8; ESI−MS m/z:320.3[M+H]
+;ESI−H
RMS:m/z C
10H
16NO
4NaCl
3 [M+Na]
+の計算値、342.0043;実測値、342.0044。
【化23】
【0170】
上述のスキームに従い、ストレッカー(Strecker)産物15のメタノリシスにより、83%の収率でラセミ体5,5,5−トリクロロノルバリンメチルエステル16を得た。
【化24】
【0171】
上述の実施例の方法と類似した方法で、17(70mg、0.130mmol)は、16(36mg、0.153mmol)及び14(49mg、0.153mmol)から85%の収率で無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(6:1→3:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製された。[α]
20D +3.3° (c 1.2, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.85 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 5.11 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.72 (td, J = 5.1, 7.9 Hz, 1H), 4.22 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 2.74−2.85 (m, 3H),
2.64−2.72 (m, 1H), 2.40−2.47 (m, 1H), 2.32−2.38 (m, 1H), 2.07−2.20 (m, 2H), 1.46 (s, 9H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ171.7, 171.2, 155.9, 99.2, 99.0, 81.2, 53.4, 53.2, 51.3, 51.2, 51.0, 29.7, 29.1, 28.5; ESI−MS m/z:559.2[M+Na]
+;ESI−HRMS: m/z cC
16H
24N
2O
5NaCl
6 [M+Na]
+の計算値、556.9714;実測値、556.9713。
【0172】
上述に記載される方法と類似の方法で、1−1a(3.8mg、0.0073mmol)は19(60.8mg、0.113mmol)から無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(5:1→3:2)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。1−3aからの収率は60%であった。[α]
20D +50.0° (c 0.16, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.21 (d, J = 8.2 Hz,
1H), 5.70 (td, J = 3.6, 9.0 Hz, 1H), 5.19 (s, 1H), 4.75 (dd, J = 3.3, 5.4 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H), 2.94−3.01 (m, 1H), 2.76−2.82 (m,
1H), 2.64−2.72 (m, 2H), 2.43−2.50 (m, 1H), 2.33−2.40 (m, 2H), 2.28 (qd, J = 3.6, 7.7 Hz, 2H), 1.91−1.99 (m, 1H), 1.17 (t, J = 7.7
Hz, 3H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.6, 174.0, 171.7, 169.3, 99.
5, 99.2, 94.7, 59.4, 58.3, 51.7, 51.6, 48.4, 30.2, 29.8, 26.1, 9.9; ESI−MS m/z:539.1[M+Na]
+;ESI−HRMS: m/z C
16H
20N
2O
4Na
35Cl
6 [M+Na]
+の計算値、536.9453;実測値、536.9441。
【0173】
上述に記載される方法と類似の方法で、1−1b(2.2mg、0.0042mmol)は1−3b(8.9mg、0.0193mmol)から22%の収率で無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(3:2→1:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D −56.0° (c 0.25, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.27 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.79 (td, J = 3.6, 8.7 Hz, 1H), 5.19 (s, 1H), 4.79 (m, 1H), 3.95 (s, 3H),
2.98 (ddd, J = 4.6, 11.8, 14.3 Hz, 1H), 2.75 (ddd, J = 3.6, 12.3, 14.3 Hz, 1H), 2.57−2.63 (m, 1H), 2.54 (dd, J = 6.1, 8.7 Hz, 2H), 2.46 (tt, J = 4.2, 12.7 Hz, 1H), 2.35−2.41 (m, 1H), 2.30 (qd, J
= 3.8, 7.6 Hz, 2H), 2.00−2.08 (m, 1H), 1.19 (t, J = 7.4 Hz, 3H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.6, 174.0, 171.7, 168.9, 99.3, 98.9,
94.5, 59.5, 57.9, 51.9, 51.4, 48.9, 31.1, 29.9, 26.3, 9.9; ESI−
MS m/z:539.1[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
16H
20N
2O
4Na
35Cl
6 [M+Na]
+の計算値、536.9452;実測値、536.9456。
【0174】
実施例10
1−9Cの調製
【化25】
1−9c(1.6mg、0.0035mmol)は、1−13c(6.0mg、0.0161mmol)の遊離アミンアナログ及び塩化ペンチノイルから調製され、収率21%で無色油状物として単離された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(5:1→2:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D +50.0°
(c 0.14, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ 6.50 (d, J = 8.1 Hz,
1H), 5.80 (dt, J = 3.3, 8.5 Hz, 1H), 5.10 (s, 1H), 4.66 (dd, J = 3.07, 6.66 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 2.97−3.04 (m, 1H), 2.75−2.83 (m, 1H), 2.56−2.64 (m, 1H), 2.50−2.55 (m, 1H), 2.44−2.50 (m, 3H), 2.02−2.05 (m, 1H), 1.96−2.02 (m, 1H), 1.80−1.87 (m, 1H), 1.72−1.80 (m, 2H), 0.94 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 0.91 (d, J = 6.1 Hz, 3H);
13C
NMR (150 MHz, CDCl
3) δ181.2, 171.0, 170.9, 169.5, 99.5, 93.5, 83.0,
69.8, 59.1, 58.6, 52.0, 51.4, 39.3, 35.6, 31.0, 24.5, 24.0, 22.8, 15.2. ESI−MS m/z:475.2[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
19H
25N
2O
4NaCl
3 [M+Na]
+の計算値、473.0778;実測値、473.0781。
【0175】
実施例11
1−2Dの調製
【化26】
1−2d(1.6mg、0.0035mmol)は、1−4d(5mg、0.0108mmol)及び塩化ペンチノイルから39%の収率で無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(10:1→5:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D −30.0° (c 0.2, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.41 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.74 (dt, J = 3.2, 8.9 Hz, 1H), 5.19 (s, 1H), 4.70−4.79 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 2.95−3.02 (m, 1H), 2.81−2.88 (m, 1H), 2.64−2.72 (m, 2H), 2.55−2.63 (m, 1H), 2.51−2.55 (m, 1H), 2.44−2.51 (m, 3H), 2.33−2.42 (m, 2H), 2.03 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 1.93−2.00 (m, 1H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.6, 171.4, 171.1, 169.2, 99.5, 99.2, 94.6, 83.0, 69.9, 59.4, 58.4,
51.8, 51.6, 48.5, 35.6, 30.2, 26.2, 15.1; ESI−MS m/z:562
.9[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
18H
20N
2O
4Na
35Cl
537Cl
[M+Na]
+の計算値、562.9422;実測値、562.9424。
【0176】
実施例12
1−2Cの調製
【化27】
1−2c(1.6mg、0.0035mmol)は、1−4c(5mg、0.0108mmol)及び塩化ペンチノイルから37%の収率で無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(5:1→2:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D +25.9° (c 0.27, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.47 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.83 (dt, J = 3.6, 8.4
Hz, 1H), 5.20 (s, 1H), 4.80 (dd, J = 3.7, 4.8 Hz, 1H), 3.95 (s,
3H), 2.97−3.03 (m, 1H), 2.75−2.82 (m, 1H), 2.57−2.64 (m, 2H), 2.52−2.57 (m, 2H), 2.45−2.52 (m, 3H), 2.35−2.42 (m, 1H), 2.04 (t, J = 2.57 Hz, 1H), 2.01−2.09 (m, 1H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.7, 171.4, 171.0, 168.9, 99.3, 98.9, 94.5, 82.9, 69.9, 59.5, 57.9, 52.1
, 51.3, 48.9, 35.6, 31.0, 26.3, 15.2; ESI−MS m/z:562.9[
M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
18H
20N
2O
4Na
35Cl
537Cl
[M+Na]
+の計算値、562.9422;実測値、562.9427。
【0177】
実施例13
1−5Cの調製
【化28】
実施例4に記載される方法と類似の方法で、1−5c(2.4mg、0.0044mmol)は1−4c(6mg、0.013mmol)及び塩化ピバロイルから34%の収率で無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(5:1→5:2)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D +24.2°
(c 0.33, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ6.51 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.75 (dt, J = 3.5, 8.3 Hz, 1H), 5.19 (s, 1H), 4.78−4.80 (m, 1H), 3.94 (s, 3H), 2.97 (ddd, J = 4.7, 11.7, 14.4 Hz, 1H), 2.72 (ddd, J = 3.4, 11.7, 14.7 Hz, 1H), 2.57−2.63 (m, 1H), 2.53−2.56 (m,
2H), 2.47 (tt, J = 4.1, 12.6 Hz, 1H), 2.34−2.41 (m, 1H), 2.01−2.08 (m, 1H), 1.25 (s, 9H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ178.8, 178.6, 171.8, 168.9, 99.4, 98.9, 94.5, 59.5, 57.9, 51.9, 51.4, 48.9, 39.1, 31.0, 27.7, 26.3; ESI−MS m/z:567.0[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
18H
24N
2O
4NaCl
6 [M+Na]
+の計算値、564.9765;実測値、564.9764。
【0178】
実施例14
1−6Dの調製
【化29】
1−6d(1.3mg、0.0023mmol)は、1−4d(5mg、0.0108mmol)及び塩化エタンスルホニルから21%の収率で無色油状物として調製した。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(25:2→5:1)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D +14.2° (c 0.21, CHCl
3);
1H NMR
(600 MHz, CDCl
3) δ5.22−5.24 (m, 1H), 5.21 (s, 1H), 5.15−5.20 (m,
J = 2.8, 9.5 Hz, 1H), 4.78 (dd, J = 3.0, 5.5 Hz, 1H), 3.96 (s,
3H), 3.00−3.07 (m, 2H), 2.92−3.00 (m, 2H), 2.74−2.81 (m, 1H), 2.65−2.71 (m, 1H), 2.44−2.50 (m, 1H), 2.35−2.42 (m, 1H), 2.26−2.32 (m, 1H), 1.87−1.95 (m, 1H), 1.39 (t, J = 7.3 Hz, 3H);
13C NMR (150
MHz, CDCl
3) δ179.0, 171.7, 169.6, 99.1, 99.0, 94.6, 59.6, 58.5, 55.7, 51.6, 48.4, 48.0, 30.6, 26.1, 8.4; ESI−MS m/z:574.9[
M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
15H
20N
2O
5NaSCl
6 [M+Na]
+の計算値、572.9122;実測値572.9114。
【0179】
実施例15
1−6Cの調製
【化30】
1−6c(1.2mg、0.0021mmol)は、1−4c(5mg、0.013mmol)及び塩化エタンスルホニルから20%の収率で無色油状物として調製された。粗残留物を、ヘキサン/EtOAc(5:1→5:2)で溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。[α]
20D −13.8° (c 0.36, CHCl
3);
1H NMR (600 MHz, CDCl
3) δ5.31 (br. s., 1H), 5.23 (s, 1H), 4.85−4.89 (m, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.01−3.10 (m, 2H), 2.92−3.00 (m, 2H), 2.59−2.65 (m, 1H), 2.57 (dd, J = 5.3, 10.0 Hz, 2H), 2.40−2.44 (m, 1H), 2.35
−2.40 (m, J = 4.1 Hz, 1H), 2.07 (br. s., 1H), 1.41 (t, J = 7.3 Hz, 3H);
13C NMR (150 MHz, CDCl
3) δ179.0, 171.5, 169.2, 99.0, 98.9,
94.4, 59.6, 58.0, 56.0, 51.3, 48.9, 48.1, 31.5, 26.2, 8.4; ESI−
MS m/z:574.9[M+Na]
+;ESI−HRMS:m/z C
15H
20N
2O
5NaS
35Cl
537Cl
[M+Na]
+の計算値、574.9092;実測値、574.9084。
【0180】
実施例16
例示化合物のin vitro活性
血清フリー、赤色フェノールフリーの培地にてPSA(6.1kb)−ルシフェラーゼプラスミド(0.25ug/ウェル)を用いたトランスフェクションの前にLNCaP細胞(2.4x10
4個の細胞/ウェル)を一晩、24プレート上に播種した。翌日、アンドロゲン受容体(AR)をトランス活性化するための合成アンドロゲンのR1881(1nM)の添加前に、本発明化合物を用いて細胞を1時間、前処置した。R1881とのインキュベーションの48時間後、細胞を回収し、相対ルシフェラーゼ活性を、対照に対するアンドロゲン受容体(AR)の転写活性に対する出力情報として測定した。検証化合物を様々な濃度で細胞に添加し、各処置に対する活性は、予測最大活性誘導(検証化合物の非存在下、ビヒクルのみ)に対し標準化した。トランスフェクション実験は三連のウェルを用いて行われた。
【0181】
化合物1−1a、1−1b、1−1c、1−1d、1−2c、1−2d、1−3c、1−3d、1−4c、1−4d、1−5c、1−6d、1−7c、1−7d、1−8c、1−8d及び1−9cを各々、上述の手順に従い検証した。検証化合物の各々は、1−8dを除き、対照と比較しルシフェラーゼ活性の低下を示した(すなわち、AR転写活性の阻害物質としての活性を有していた)。化合物1−8dは、対照と比較しルシフェラーゼ活性の若干の増加を示し、これはおそらく分析の再現性における変動で説明できるであろう。
【0182】
シントカミドA及びシントカミドB(それぞれ、「SintA」及び「SintB」)に対する例示化合物の活性を比較したデータを
図1〜3に示す。
【化31】
シントカミドA シントカミドB
【0183】
さらに、毒性を顕微鏡検査及びタンパク質レベルの低下の両方により評価する。可溶性は肉眼的(濁った培地)及び顕微鏡的(顆粒または結晶の形成)の両方を評価する。
【0184】
例示的な実施形態は、以下を含有する。
【0185】
実施形態1。
以下の構造(I)
【化32】
(I)
を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、互変異性体、もしくは立体異性体であって、式中、
Y
1及びY
2は、各々独立してOまたはSであり、
R
1は、H、C
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルであり、
R
2は、H、−C−(=O)R
7または−S(O)
nR
8であり、
R
3またはR
4の内の少なくとも1つは、直鎖状C
1−C
6ハロアルキルであり、R
3またはR
4の内の他の1つはC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルであり、
R
5及びR
6は各々独立してH、OH、C
1−C
6アルキル、C
1−C
6アルコキシ、C
1−C
6ハロアルキル、またはC
1−C
6ハロアルコキシであり、
R
7は、C
1−C
6アルキル、C
1−C
6アルコキシ、C
1−C
6ハロアルキル、またはC
1−C
6ハロアルコキシであり、
R
8は、C
1−C
6アルキル、またはC
1−C
6ハロアルキルであり、
【化33】
は、すべての原子価が満たされるよう、炭素−炭素の二重結合または炭素−炭素の一重結合であり、及び
nは、0、1、または2である、前記化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、互変異性体、もしくは立体異性体。
【0186】
実施形態2。
前記化合物が、以下の構造(Ia)、(Ib)、(Ic)または(Id):
【化34】
のうちの1つを有する、実施形態1に記載の化合物。
【0187】
実施形態3。
Y
1がOである、実施形態1または2のいずれか1つに記載の化合物。
【0188】
実施形態4。
Y
2がOである、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の化合物。
【0189】
実施形態5。
R
1がHである、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の化合物。
【0190】
実施形態6。
R
2がHである、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の化合物。
【0191】
実施形態7。
R
2が−C(=O)R
7である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の化合物。
【0192】
実施形態8。
R
7が、C
1−C
6アルキルである、実施形態7に記載の化合物。
【0193】
実施形態9。
C
1−C
6アルキルがエチル、t−ブチル、または
【化35】
である、実施形態8に記載の化合物。
【0194】
実施形態10。
R
7が、C
1−C
6アルコキシである、実施形態7に記載の化合物。
【0195】
実施形態11。
C
1−C
6アルコキシが、t−ブトキシである、実施形態10に記載の化合物。
【0196】
実施形態12。
R
2が−S(O)
nR
8である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の化合物。
【0197】
実施形態13。
R
8が、C
1−C
6アルキルである、実施形態12に記載の化合物。
【0198】
実施形態14。
C
1−C
6アルキルがエチルである、実施形態12に記載の化合物。
【0199】
実施形態15。
nが2である、実施形態12〜14のいずれか1つに記載の化合物。
【0200】
実施形態16。
R
5が、C
1−C
6アルコキシである、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の化合物。
【0201】
実施形態17。
C
1−C
6アルコキシが、メトキシである、実施形態16に記載の化合物。
【0202】
実施形態18。
R
6がHである、実施形態1〜17のいずれか1つに記載の化合物。
【0203】
実施形態19。
R
3が、直鎖状C
1−C
6ハロアルキルであり、及びR
4が、C
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルである、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の化合物。
【0204】
実施形態20。
R
4が、C
1−C
6ハロアルキルである、実施形態19に記載の化合物。
【0205】
実施形態21。
C
1−C
6ハロアルキルが分枝状C
1−C
6ハロアルキルである、実施形態20に記載の化合物。
【0206】
実施形態22。
C
1−C
6ハロアルキルが直鎖状C
1−C
6ハロアルキルである、実施形態20に記載の化合物。
【0207】
実施形態23。
R
4が、直鎖状C
1−C
6ハロアルキルであり、及びR
3が、C
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルである、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の化合物。
【0208】
実施形態24。
R
3が、C
1−C
6ハロアルキルである、実施形態23に記載の化合物。
【0209】
実施形態25。
C
1−C
6ハロアルキルが分枝状C
1−C
6ハロアルキルである、実施形態24に記載
の化合物。
【0210】
実施形態26。
C
1−C
6ハロアルキルが直鎖状C
1−C
6ハロアルキルである、実施形態24に記載の化合物。
【0211】
実施形態27。
R
3またはR
4の内の少なくとも1つは、直鎖状C
1−C
6クロロアルキルであり、R
3またはR
4の内の他の1つはC
1−C
6クロロアルキルである、実施形態1〜26のいずれか1つに記載の化合物。
【0212】
実施形態28。
C
1−C
6クロロアルキルが、ペルクロロ置換された炭素を含有する、実施形態27に記載の化合物。
【0213】
実施形態29。
R
3もしくはR
4、または両方が3,3,3−トリクロロプロピルである、実施形態1〜28のいずれか1つに記載の化合物。
【0214】
実施形態30。
【化36】
が、炭素−炭素二重結合である、実施形態1〜29のいずれか1つに記載の化合物。
【0215】
実施形態31。
前記化合物が以下の構造:
【化37-1】
【化37-2】
【化37-3】
【化37-4】
【化37-5】
のうちの1つを有する、実施形態1に記載の化合物。
【0216】
実施形態32。
実施形態1〜31のいずれか1つに記載の化合物、及び薬学的に受容可能な担体を含有する医薬組成物。
【0217】
実施形態33。
実施形態1〜31のいずれか1つに記載の化合物、追加の治療剤、及び薬学的に受容可能な担体を含有する医薬組成物。
【0218】
実施形態34。
前記追加の治療剤が、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、膀胱癌、膵臓癌、肝細胞癌、腎癌、肝癌、唾液腺癌、脱毛、にきび、多毛症、卵巣嚢胞、多嚢胞性卵巣疾患、性的
早熟、球脊髄性筋萎縮症、または加齢性黄斑変性症を治療するためである、実施形態33に記載の医薬組成物。
【0219】
実施形態35。
前記追加の治療剤が、エンザルタミド、ガレテロン、ARN−509、ODM−201、アビラテロン、ビカルタミド、ニルタミド、フルタミド、酢酸シプロテロン、ドセタキセル、ベバシズマブ(アバスチン)、OSU−HDAC42、バイタクシン、スニツミブ、ZD−4054、カバジタキセル(XRP−6258)、MDX−010(イピリムマブ)、OGX 427、OGX 011、フィナステリド、デュタステライド、ツロステリド、ベクスロステリド、イゾンステリド、FCE 28260、SKF105,111
ラジウム233、またはプレドニゾンである、実施形態33に記載の医薬組成物。
【0220】
実施形態36。
前記医薬組成物が局所投与用に製剤化される、実施形態32〜35のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【0221】
実施形態37。
アンドロゲン受容体(AR)活性を調節するための、実施形態32〜36のいずれか1つに記載の医薬組成物の使用。
【0222】
実施形態38。
アンドロゲン受容体(AR)活性の調節が、哺乳類細胞で行われる、実施形態37に記載の使用。
【0223】
実施形態39。
アンドロゲン受容体(AR)活性の調節が、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、膀胱癌、膵臓癌、肝細胞癌、腎癌、肝癌、唾液腺癌、脱毛、にきび、多毛症、卵巣嚢胞、多嚢胞性卵巣疾患、性的早熟、球脊髄性筋萎縮症、または加齢性黄斑変性症からなる群から選択される少なくとも1つの疾患の治療のためである、実施形態37または38のいずれか1つに記載の使用。
【0224】
実施形態40。
前記疾患が、前立腺癌である、実施形態39に記載の使用。
【0225】
実施形態41。
前記前立腺癌が、去勢抵抗性前立腺癌である、実施形態40に記載の使用。
【0226】
実施形態42。
前記前立腺癌が、アンドロゲン依存性前立腺癌である、実施形態40に記載の使用。
【0227】
実施形態43。
アンドロゲン受容体(AR)活性を調節するための方法であって、前記方法は、その必要のある対象に対し、実施形態32〜36のいずれか1つに記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
【0228】
実施形態44。
アンドロゲン受容体(AR)活性の調節が、以下のうちの1つ以上の治療のためである、実施形態43に記載の方法:前立腺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、膀胱癌、膵臓癌、肝細胞癌、腎癌、肝癌、唾液腺癌、脱毛、にきび、多毛症、卵巣嚢胞、多嚢胞性卵巣疾患、性的早熟、球脊髄性筋萎縮症、または加齢性黄斑変性症。
【0229】
実施形態45。
前記方法が、前立腺癌の治療のためである、実施形態44に記載の方法。
【0230】
実施形態46。
前記前立腺癌が、去勢抵抗性前立腺癌である、実施形態45に記載の使用。
【0231】
実施形態47。
前記前立腺癌が、アンドロゲン依存性前立腺癌である、実施形態45に記載の使用。
【0232】
実施形態48。
前記投与が、局所である、実施形態43〜47のいずれか1つに記載の方法。
【0233】
実施形態49。
前記投与が、静脈内である、実施形態43〜47のいずれか1つに記載の方法。
【0234】
実施形態50。
アンドロゲン受容体(AR)活性を調節するための方法であって、前記方法が、実施形態1〜31のいずれか1つに記載の化合物、及び追加の治療剤を、その必要のある対象に投与することを含む、前記方法。
【0235】
実施形態51。
前記追加の治療剤が、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、膀胱癌、膵臓癌、肝細胞癌、腎癌、肝癌、唾液腺癌、脱毛、にきび、多毛症、卵巣嚢胞、多嚢胞性卵巣疾患、性的早熟、球脊髄性筋萎縮症、または加齢性黄斑変性症を治療するためである、実施形態50に記載の方法。
【0236】
実施形態52。
前記追加の治療剤が、エンザルタミド、ガレテロン、ARN−509、ODM−201、アビラテロン、ビカルタミド、ニルタミド、フルタミド、酢酸シプロテロン、ドセタキセル、ベバシズマブ(アバスチン)、OSU−HDAC42、バイタクシン、スニツミブ、ZD−4054、カバジタキセル(XRP−6258)、MDX−010(イピリムマブ)、OGX 427、OGX 011、フィナステリド、デュタステライド、ツロステリド、ベクスロステリド、イゾンステリド、FCE 28260、SKF105,111
ラジウム233、またはプレドニゾンである、実施形態50に記載の方法。
【0237】
上記に記載される様々な実施形態を組合せ、さらなる実施形態を提供することができる。本明細書に参照されている、及び/または出願データシートに列記されている米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、及び非特許公開文献のすべては、その全体において参照により本明細書に援用される。さらなる実施形態を提供するために様々な特許、出願、及び公開文献の主旨を採用することが必要である場合、実施形態の態様を改変することができる。上記の詳細な記述を考慮して実施形態にこれら及び他の変更を作成することができる。概して、以下の請求項において、用いられている用語は、本明細書及び請求項に開示される特定の実施形態に対する請求項を制限するとみなされるべきではないが、かかる請求項に権利が与えられる均等物の全範囲と併せて、すべての可能性のある実施形態を含有するとみなされるべきである。従って、請求項は、本開示に限定されない。
【0238】
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
以下の構造(I)
【化38】
(I)
を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、互変異性体、もしくは立体異性体であって、式中、
Y1及びY2は、各々独立してOまたはSであり、
R1は、H、C1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルであり、
R2は、H、−C(=O)R7または−S(O)nR8であり、
R3またはR4の内の少なくとも1つは、直鎖状C1−C6ハロアルキルであり、R3またはR4の内の他の1つはC1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルであり、
R5及びR6は各々独立してH、OH、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、C1−C6ハロアルキル、またはC1−C6ハロアルコキシであり、
R7は、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、C1−C6ハロアルキル、またはC1−C6ハロアルコキシであり、
R8は、C1−C6アルキル、またはC1−C6ハロアルキルであり、
【化39】
は、すべての原子価が満たされるよう、炭素−炭素の二重結合または炭素−炭素の一重結合であり、及び
nは、0、1、または2である、前記化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、互変異性体、もしくは立体異性体。
(項目2)
前記化合物が、以下の構造(Ia)、(Ib)、(Ic)または(Id):
【化40】
のうちの1つを有する、項目1に記載の化合物。
(項目3)
Y1がOである、項目1に記載の化合物。
(項目4)
Y2がOである、項目1に記載の化合物。
(項目5)
R1がHである、項目1に記載の化合物。
(項目6)
R2がHである、項目1に記載の化合物。
(項目7)
R2が−C(=O)R7である、項目1に記載の化合物。
(項目8)
R7が、C1−C6アルキルである、項目7に記載の化合物。
(項目9)
C1−C6アルキルがエチル、t−ブチル、または
【化41】
である、項目8に記載の化合物。
(項目10)
R7が、C1−C6アルコキシである、項目7に記載の化合物。
(項目11)
C1−C6アルコキシが、t−ブトキシである、項目10に記載の化合物。
(項目12)
R2が−S(O)nR8である、項目1に記載の化合物。
(項目13)
R8が、C1−C6アルキルである、項目12に記載の化合物。
(項目14)
C1−C6アルキルがエチルである、項目12に記載の化合物。
(項目15)
nが2である、項目12に記載の化合物。
(項目16)
R5が、C1−C6アルコキシである、項目1に記載の化合物。
(項目17)
C1−C6アルコキシが、メトキシである、項目16に記載の化合物。
(項目18)
R6がHである、項目1に記載の化合物。
(項目19)
R3が、直鎖状C1−C6ハロアルキルであり、及びR4が、C1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルである、項目1に記載の化合物。
(項目20)
R4が、C1−C6ハロアルキルである、項目19に記載の化合物。
(項目21)
C1−C6ハロアルキルが分枝状C1−C6ハロアルキルである、項目20に記載の化合物。
(項目22)
C1−C6ハロアルキルが直鎖状C1−C6ハロアルキルである、項目20に記載の化合物。
(項目23)
R4が、直鎖状C1−C6ハロアルキルであり、及びR3が、C1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルである、項目1に記載の化合物。
(項目24)
R3が、C1−C6ハロアルキルである、項目23に記載の化合物。
(項目25)
C1−C6ハロアルキルが分枝状C1−C6ハロアルキルである、項目24に記載の化合物。
(項目26)
C1−C6ハロアルキルが直鎖状C1−C6ハロアルキルである、項目24に記載の化合物。
(項目27)
R3またはR4の内の少なくとも1つは、直鎖状C1−C6クロロアルキルであり、R3またはR4の内の他の1つはC1−C6クロロアルキルである、項目1に記載の化合物。
(項目28)
C1−C6クロロアルキルが、ペルクロロ置換された炭素を含有する、項目27に記載の化合物。
(項目29)
R3もしくはR4、または両方が3,3,3−トリクロロプロピルである、項目1に記載の化合物。
(項目30)
【化42】
が、炭素−炭素二重結合である、項目1に記載の化合物。
(項目31)
前記化合物が以下の構造:
【化43-1】
【化43-2】
【化43-3】
【化43-4】
【化43-5】
のうちの1つを有する、項目1に記載の化合物。
(項目32)
項目1に記載の化合物、及び薬学的に受容可能な担体を含有する医薬組成物。
(項目33)
項目1に記載の化合物、追加の治療剤、及び薬学的に受容可能な担体を含有する医薬組成物。
(項目34)
前記追加の治療剤が、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、膀胱癌、膵臓癌、肝細胞癌、腎癌、肝癌、唾液腺癌、脱毛、にきび、多毛症、卵巣嚢胞、多嚢胞性卵巣疾患、性的早熟、球脊髄性筋萎縮症、または加齢性黄斑変性症を治療するためである、項目33に記載の医薬組成物。
(項目35)
前記追加の治療剤が、エンザルタミド、ガレテロン、ARN−509、ODM−201、アビラテロン、ビカルタミド、ニルタミド、フルタミド、酢酸シプロテロン、ドセタキセル、ベバシズマブ(アバスチン)、OSU−HDAC42、バイタクシン、スニツミブ、ZD−4054、カバジタキセル(XRP−6258)、MDX−010(イピリムマブ)、OGX 427、OGX 011、フィナステリド、デュタステライド、ツロステリド、ベクスロステリド、イゾンステリド、FCE 28260、SKF105,111、ラジウム233、またはプレドニゾンである、項目33に記載の医薬組成物。
(項目36)
前記医薬組成物が局所投与用に製剤化される、項目32〜35のいずれか1項に記載の医薬組成物。
(項目37)
アンドロゲン受容体(AR)活性を調節するための、項目32〜35のいずれか1項に記載の医薬組成物の使用。
(項目38)
アンドロゲン受容体(AR)活性の調節が、哺乳類細胞で行われる、項目37に記載の使用。
(項目39)
アンドロゲン受容体(AR)活性の調節が、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、膀胱癌、膵臓癌、肝細胞癌、腎癌、肝癌、唾液腺癌、脱毛、にきび、多毛症、卵巣嚢胞、多嚢胞性卵巣疾患、性的早熟、球脊髄性筋萎縮症、及び加齢性黄斑変性症からなる群から選択される少なくとも1つの疾患の治療のためである、項目37に記載の使用。
(項目40)
前記疾患が、前立腺癌である、項目39に記載の使用。
(項目41)
前記前立腺癌が、去勢抵抗性前立腺癌である、項目40に記載の使用。
(項目42)
前記前立腺癌が、アンドロゲン依存性前立腺癌である、項目40に記載の使用。
(項目43)
アンドロゲン受容体(AR)活性を調節するための方法であって、前記方法は、その必要のある対象に対し、項目32〜35のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
(項目44)
アンドロゲン受容体(AR)活性の調節が、以下のうちの1つ以上の治療のためである、項目43に記載の方法:前立腺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、膀胱癌、膵臓癌、肝細胞癌、腎癌、肝癌、唾液腺癌、脱毛、にきび、多毛症、卵巣嚢胞、多嚢胞性卵巣疾患、性的早熟、球脊髄性筋萎縮症、及び加齢性黄斑変性症。
(項目45)
前記方法が、前立腺癌の治療のためである、項目44に記載の方法。
(項目46)
前記前立腺癌が、去勢抵抗性前立腺癌である、項目45に記載の使用。
(項目47)
前記前立腺癌が、アンドロゲン依存性前立腺癌である、項目45に記載の使用。
(項目48)
前記投与が、局所である、項目43〜47のいずれか1項に記載の方法。
(項目49)
前記投与が、静脈内である、項目43〜47のいずれか1項に記載の方法。
(項目50)
アンドロゲン受容体(AR)活性を調節するための方法であって、前記方法が、項目1〜31のいずれか1項に記載の化合物、及び追加の治療剤を、その必要のある対象に投与することを含む、前記方法。
(項目51)
前記追加の治療剤が、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、膀胱癌、膵臓癌、肝細胞癌、腎癌、肝癌、唾液腺癌、脱毛、にきび、多毛症、卵巣嚢胞、多嚢胞性卵巣疾患、性的早熟、球脊髄性筋萎縮症、または加齢性黄斑変性症を治療するためである、項目50に記載の方法。
(項目52)
前記追加の治療剤が、エンザルタミド、ガレテロン、ARN−509、ODM−201、アビラテロン、ビカルタミド、ニルタミド、フルタミド、酢酸シプロテロン、ドセタキセル、ベバシズマブ(アバスチン)、OSU−HDAC42、バイタクシン、スニツミブ、ZD−4054、カバジタキセル(XRP−6258)、MDX−010(イピリムマブ)、OGX 427、OGX 011、フィナステリド、デュタステライド、ツロステリド、ベクスロステリド、イゾンステリド、FCE 28260、SKF105,111、ラジウム233、またはプレドニゾンである、項目50に記載の方法。