特許第6925654号(P6925654)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6925654
(24)【登録日】2021年8月6日
(45)【発行日】2021年8月25日
(54)【発明の名称】滑走練習装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/18 20060101AFI20210812BHJP
   A63C 5/16 20060101ALI20210812BHJP
   A63K 3/00 20060101ALI20210812BHJP
【FI】
   A63B69/18 Z
   A63C5/16
   A63K3/00
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-202442(P2019-202442)
(22)【出願日】2019年11月7日
(65)【公開番号】特開2021-74220(P2021-74220A)
(43)【公開日】2021年5月20日
【審査請求日】2020年7月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】394006462
【氏名又は名称】株式会社クレブ
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】岸野 悦雄
【審査官】 槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】 特開平9−671(JP,A)
【文献】 特開2001−149518(JP,A)
【文献】 特開平9−305099(JP,A)
【文献】 特開平8−206276(JP,A)
【文献】 特開平8−131595(JP,A)
【文献】 特開平11−4970(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0176631(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第1510236(EP,A1)
【文献】 米国特許第4021033(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/18
A63C 5/16
A63K 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキーやスノーボードなどの雪上滑走板に載って滑走面を滑走する際に使用される滑走練習装置であって、滑走面に対して平行方向に配置され、前記雪上滑走板に載った滑走者が滑走のための滑走補助手摺りとして掴む手摺り部と、この手摺り部に連設され該手摺り部を下端部の差し込み部を前記滑走面に差し込み設置して前記手摺り部を所定高さ位置に保持する手摺り支承部とを有し、前記手摺り支承部は、前記滑走面への差し込み設置状態において、前記手摺り部を滑走補助手摺りとして掴んで滑走する滑走者が載った雪上滑走板の接触を避けるために前記手摺り部より外方に退避した形状に構成されていることを特徴とする滑走練習装置。
【請求項2】
前記手摺り支承部は、前記滑走面に差し込む差し込み部と、この差し込み部と前記手摺り部との間に設けられる連設部とから成り、前記差し込み部を前記滑走面に差し込んだ状態において、前記雪上滑走板に載った滑走者が通過する前記手摺り部の内側でなく外側に前記差し込み部が位置する形状に前記連設部が構成されていることを特徴とする請求項1記載の滑走練習装置。
【請求項3】
前記手摺り支承部は、前記手摺り部を滑走面に対して平行状態で支持するように設けられ、前記連設部は、前記差し込み部を前記滑走面に差し込んだ状態において、前記雪上滑走板に載った滑走者が通過する前記手摺り部の内側でなく外側に前記差し込み部が位置する形状に設定されて、この手摺り部の下方であって前記手摺り支承部の内側に滑走者が載った雪上滑走板の接触をさけるための接触回避空間部が形成されるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の滑走練習装置。
【請求項4】
前記連設部は、前記手摺り部から下方に向けて設けられる第一縦設部と、この第一縦設部の下端部から外方に向けて横設される横設部と、この横設部の側端部から下方に向けて設けられ下端部に前記差し込み部が設けられる第二縦設部とから成る形状であることを特徴とする請求項2,3のいずれか1項に記載の滑走練習装置。
【請求項5】
前記手摺り支承部には前記滑走面への差し込み位置を規制して前記手摺り部を所定高さ位置に保持する差し込み係止部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の滑走練習装置。
【請求項6】
前記手摺り支承部は、棒状体で構成され、前記手摺り部の前後端部に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の滑走練習装置。
【請求項7】
前記手摺り部として直線棒形状の手摺り部を採用したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の滑走練習装置。
【請求項8】
前記手摺り部として湾曲棒形状の手摺り部を採用したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の滑走練習装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の滑走練習装置を複数用意し、この各滑走練習装置を前記手摺り部の長手方向が滑走方向となるように並設して形成される2つの列を、左右対向位置に間隔を介した状態で前記滑走面に設けることで、左右の前記手摺り部同士間を前記雪上滑走板に載った滑走者が通過する練習用コースが形成されるように構成されていることを特徴とする滑走練習装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばスキーやスノーボードなどの雪上滑走板に載って滑走面を滑走する際に使用される滑走練習装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、スキーやスノーボードなどの練習装置として、例えば特開平9−671号や特開2001−149518号に開示されるような練習装置(以下、従来例)が種々提案されている。
【0003】
これら従来例は、ハンドル部が立設された装置本体に足載せ部を左右回転方向に揺動自在に設けたものであり、季節関係なく屋内でターン練習(ターン感覚の修得)ができるものとして有用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−671号公報
【特許文献2】特開2001−149518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した従来例は、いずれも主に雪面を滑走した事のある経験者を対象としたものであって、しかも、実際に雪面を滑走するものではなく、特に初心者においては、実際のゲレンデで雪面を滑走しながら気軽に練習したいという要求がある。
【0006】
本発明は、前述した要求に鑑みてなされたもので、従来に無い実用的な滑走練習装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
スキーやスノーボードなどの雪上滑走板30に載って滑走面Gを滑走する際に使用される滑走練習装置であって、滑走面Gに対して平行方向に配置され、前記雪上滑走板30に載った滑走者Pが滑走のための滑走補助手摺りとして掴む手摺り部1と、この手摺り部1に連設され該手摺り部1を下端部の差し込み部2’を前記滑走面Gに差し込み設置して前記手摺り部1を所定高さ位置に保持する手摺り支承部2とを有し、前記手摺り支承部2は、前記滑走面Gへの差し込み設置状態において、前記手摺り部1を滑走補助手摺りとして掴んで滑走する滑走者Pが載った雪上滑走板30の接触を避けるために前記手摺り部1より外方に退避した形状に構成されていることを特徴とする滑走練習装置に係るものである。
【0009】
また、前記手摺り支承部2は、前記滑走面Gに差し込む差し込み部2’と、この差し込み部2’と前記手摺り部1との間に設けられる連設部2”とから成り、前記差し込み部2’を前記滑走面Gに差し込んだ状態において、前記雪上滑走板30に載った滑走者Pが通過する前記手摺り部1の内側でなく外側に前記差し込み部2’が位置する形状に前記連設部2”が構成されていることを特徴とする請求項1記載の滑走練習装置に係るものである。
【0010】
また、前記手摺り支承部2は、前記手摺り部1を滑走面Gに対して平行状態で支持するように設けられ、前記連設部2”は、前記差し込み部2’を前記滑走面Gに差し込んだ状態において、前記雪上滑走板30に載った滑走者Pが通過する前記手摺り部1の内側でなく外側に前記差し込み部2’が位置する形状に設定されて、この手摺り部1の下方であって前記手摺り支承部2の内側に滑走者Pが載った雪上滑走板30の接触をさけるための接触回避空間部Sが形成されるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の滑走練習装置に係るものである。
【0011】
また、前記連設部2”は、前記手摺り部1から下方に向けて設けられる第一縦設部2aと、この第一縦設部2aの下端部から外方に向けて横設される横設部2bと、この横設部2bの側端部から下方に向けて設けられ下端部に前記差し込み部2’が設けられる第二縦設部2cとから成る形状であることを特徴とする請求項2,3のいずれか1項に記載の滑走練習装置に係るものである。
【0012】
また、前記手摺り支承部2には前記滑走面Gへの差し込み位置を規制して前記手摺り部1を所定高さ位置に保持する差し込み係止部3が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の滑走練習装置に係るものである。
【0013】
また、前記手摺り支承部2は、棒状体で構成され、前記手摺り部1の前後端部に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の滑走練習装置に係るものである。
【0014】
また、前記手摺り部1として直線棒形状の手摺り部1を採用したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の滑走練習装置に係るものである。
【0015】
また、前記手摺り部1として湾曲棒形状の手摺り部1を採用したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の滑走練習装置に係るものである。
【0016】
また、請求項1〜8のいずれか1項に記載の滑走練習装置を複数用意し、この各滑走練習装置を前記手摺り部1の長手方向が滑走方向となるように並設して形成される2つの列を、左右対向位置に間隔を介した状態で前記滑走面Gに設けることで、左右の前記手摺り部1同士間を前記雪上滑走板30に載った滑走者Pが通過する練習用コースが形成されるように構成されていることを特徴とする滑走練習装置に係るものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は上述のように構成したから、例えばスキーやスノーボードにおける初心者の滑走練習に適するなど、従来に無い実用的な滑走練習装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施例を示す斜視図である。
図2】本実施例を示す斜視図である。
図3】本実施例を示す斜視図である。
図4】本実施例を示す斜視図である。
図5】本実施例の使用状態説明図である。
図6】本実施例の使用状態説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0020】
手摺り支承部2を滑走面Gに差し込み設置すると、手摺り部1が所定高さ位置に保持される。
【0021】
この状態で、雪上滑走板30に載った滑走者Pは、手摺り部1を滑走補助手摺りとして掴みながら滑走面Gを滑走することができる。この際、手摺り支承部2は、滑走面Gへの差し込み設置状態において、手摺り部1を滑走補助手摺りとして掴んで滑走する滑走者Pが載った雪上滑走板30の接触を避けるために手摺り部1より外方に退避した形状に構成されており、滑走中に雪上滑走板30が手摺り支承部2に接触することが無い。
【0022】
従って、滑走者は自分でスピードを調整しながら安心して滑走することができ、気軽に練習することができる。
【実施例】
【0023】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0024】
本実施例は、スキーやスノーボードなどの雪上滑走板30に載って滑走面Gを滑走する際に使用される滑走練習装置である。
【0025】
尚、本実施例では滑走面Gとしてスノーゲレンデ面(傾斜雪面)で使用した場合で説明しているが、例えば人工芝が敷設された人工ゲレンデ面でも良いなど、本実施例の特性を発揮する場所であれば適宜採用し得るものである。
【0026】
具体的には、滑走練習装置は、滑走面Gに対して平行方向に配置され、雪上滑走板30に載った滑走者Pが滑走のための滑走補助手摺りとして掴む手摺り部1と、この手摺り部1に連設され該手摺り部1を下端部の差し込み部2’を滑走面Gに差し込み設置して手摺り部1を所定高さ位置に保持する手摺り支承部2とを有するものである。
【0027】
本実施例では、図1に図示したように手摺り部1及び手摺り支承部2を、適宜な金属製の棒状部材(パイプ部材)をコ字状に折曲形成して構成されており、手摺り支承部2は、手摺り部1の前後端部に一対設けられ、手摺り部1を滑走面Gに対して平行状態で支持するように設けられている。尚、手摺り部1と手摺り支承部2とは別々の部材同士を連結して構成しても良いし、その素材も金属製に限らない。また、手摺り部1が滑走面Gに対して平行状態とは完全に平行というものに限られない。
【0028】
手摺り部1は、図1に図示したような直線棒形状の手摺り部1と、図2,3に図示したような湾曲棒形状の手摺り部1とを設けている。滑走面Gに練習用コースを形成する場合、図1の滑走練習装置X1はストレート部を形成する場合に使用し、図2の滑走練習装置X2はコーナー部の内側を形成する場合に使用し、図3の滑走練習装置X3はコーナー部の外側を形成する場合に使用する。尚、手摺り部1の形状は前述したものに限らず、コースの形状に合わせて適宜設計し得るものである。
【0029】
また、手摺り支承部2は、滑走面Gへの差し込み設置状態において、手摺り部1を滑走補助手摺りとして掴んで滑走する滑走者Pが載った雪上滑走板30及び滑走者Pの下半身(足部)の接触を避けるために手摺り部1より外方に退避した形状に構成されている。
【0030】
具体的には、手摺り支承部2は、滑走面Gに差し込む差し込み部2’と、この差し込み部2’と手摺り部1との間に設けられる連設部2”とから成り、連設部2”は、差し込み部2’を滑走面Gに差し込んだ状態において、雪上滑走板30に載った滑走者Pが通過する前記手摺り部1の内側でなく外側に差し込み部2’が位置する形状に設定されて、この手摺り部1の下方であって手摺り支承部2の内側に滑走者Pが載った雪上滑走板30及び滑走者Pの下半身(足部)の接触をさけるための接触回避空間部Sが形成されるように構成されている(図5参照)。
【0031】
この連設部2”について更に説明すると、手摺り部1から下方に向けて設けられる第一縦設部2aと、この第一縦設部2aの下端部から外方に向けて横設される横設部2bと、この横設部2bの側端部から下方に向けて設けられ下端部に前記差し込み部2’が設けられる第二縦設部2cとから成る形状(クランク形状)であり、この形状により前述した接触回避空間部Sが形成されることになる。
【0032】
尚、連設部2”の形状は、前述したクランク形状に限らず、滑走面Gの斜度や雪質や滑走者Pのレベルなどに応じ、例えば図4に図示したような横設部2bを傾斜形状としたり、その他、湾曲形状としても良い。
【0033】
また、手摺り支承部2(差し込み部2”)には、滑走面Gへの差し込み位置を規制して手摺り部1を所定高さ位置に保持する差し込み係止部3が設けられている。
【0034】
この差し込み係止部3は、手摺り支承部2(差し込み部2”)に対する高さ位置を可変自在に設けられ、決めた位置で固定し得るように構成されている。尚、差し込み係止部3は無くても良い。
【0035】
また、前後の手摺り支承部2(連設部2”)の間には補強棒体4が架設されており、この補強棒体4も手摺り部として機能する。
【0036】
符号5は差し込み部2’の差し込みを良好にしつつ抜け方向への抵抗となる先鋭径大部である。
【0037】
以上の構成から成る本実施例に係る滑走練習装置X1,X2,X3を用いて練習用コースを作ることができる。
【0038】
具体的には、図6に図示したように滑走練習装置X1,X2,X3を手摺り部1の長手方向が滑走方向となるように並設して形成される2つの列を、左右対向位置に間隔を介した状態で滑走面Gに設けると、この左右の手摺り部1同士間を雪上滑走板30に載った滑走者Pが通過する練習用コースが形成される。
【0039】
この状態で、雪上滑走板30に載った滑走者Pは、手摺り部1を滑走補助手摺りとして掴みながら滑走面Gを滑走することができる。滑走者Pは手摺り部1を強く掴んだり軽く掴んだり、時には掴んだ手を離したりしながらスピードを調整しながら滑走でき、また、直滑降だけでなく斜滑降など、練習コースのレイアウトに応じて滑走することになる為、自然にスキーやスノーボードのターン技術を修得することができる。
【0040】
この際、手摺り支承部2は、滑走面Gへの差し込み設置状態において、手摺り部1を滑走補助手摺りとして掴んで滑走する滑走者Pが載った雪上滑走板30の接触を避けるために手摺り部1より外方に退避した形状に構成されており、滑走中に雪上滑走板30が手摺り支承部2に接触することが無い。
【0041】
よって、本実施例によれば、滑走者Pは自分でスピードを調整しながら安心して滑走することができ、気軽にスキーやスノーボードを練習することができる。
【0042】
また、本実施例は、連設部2”は、手摺り部1から下方に向けて設けられる第一縦設部2aと、この第一縦設部2aの下端部から外方に向けて横設される横設部2bと、この横設部2bの側端部から下方に向けて設けられ下端部に前記差し込み部2’が設けられる第二縦設部2cとから成る形状であるから、雪上滑走板30に載った滑走者Pが、手摺り部1を滑走補助手摺りとして掴みながら滑走面Gを滑走した際にかかる力(鉛直方向への力)を良好に支持することができる。
【0043】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0044】
G 滑走面
P 滑走者
S 接触回避空間部
1 手摺り部
2 手摺り支承部
2’ 差し込み部
2” 連設部
2a 第一縦設部
2b 横設部
2c 第二縦設部
3 差し込み係止部
30 雪上滑走板
図1
図2
図3
図4
図5
図6