特許第6926465号(P6926465)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6926465
(24)【登録日】2021年8月10日
(45)【発行日】2021年8月25日
(54)【発明の名称】経路案内システム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20210812BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20210812BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20210812BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20210812BHJP
   H04W 4/024 20180101ALI20210812BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20210812BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20210812BHJP
   G06Q 90/00 20060101ALI20210812BHJP
【FI】
   G01C21/26 PZIT
   G08G1/005
   G09B29/00 A
   G09B29/10 A
   H04W4/024
   H04M11/00 302
   H04M1/00 R
   G06Q90/00 300
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-246055(P2016-246055)
(22)【出願日】2016年12月19日
(65)【公開番号】特開2018-100862(P2018-100862A)
(43)【公開日】2018年6月28日
【審査請求日】2019年12月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】507057952
【氏名又は名称】アシストプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180367
【弁理士】
【氏名又は名称】寺尾 康典
(72)【発明者】
【氏名】高橋 博
【審査官】 増子 真
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−169490(JP,A)
【文献】 特開2010−140420(JP,A)
【文献】 特開2003−227722(JP,A)
【文献】 特開2012−211880(JP,A)
【文献】 特開2007−078507(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0136312(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 − 21/36
G01C 23/00 − 25/00
G08G 1/00 − 99/00
G09B 23/00 − 29/14
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
H04M 1/00
H04M 1/24 − 1/82
H04M 99/00
G06Q 10/00 − 10/10
G06Q 30/00 − 30/08
G06Q 50/00 − 50/20
G06Q 50/26 − 99/00
G16Z 99/00
G16Y 10/00 − 40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
案内対象エリア内を移動する携帯端末に前記案内対象エリアに関する情報を送信する経路案内システムであって、
前記案内対象エリアの複数の位置に設置され、それぞれの個別位置情報が予め登録された複数の個別位置コードタグと、
GPSよりGPS位置情報を入手するGPS情報入手手段と、前記複数の個別位置コードタグから個別位置情報を読み取る個別位置情報読取手段と、センタより受信した経路案内情報に基づいて現在位置を特定する現在位置特定手段と、センタより受信した経路案内情報に基づいて案内対象エリア内の任意の位置を目的地として指定するための目的地指定手段と、現在位置から前記目的地まで案内する案内経路を算出する案内経路算出手段と、前記案内経路に基づいて前記目的地までの経路を画像表示又は音声により案内する経路案内手段と、無線通信によりインターネットを介して通信する携帯端末通信手段と、を有する携帯端末と、
前記案内対象エリアに関する施設情報を格納した施設情報格納手段と、前記施設情報に基づいて案内対象エリア情報を特定する案内対象エリア特定手段前記施設情報に基づいて位置情報を特定する現在位置特定手段とを含む経路案内特定手段と、無線通信により前記インターネットを介して通信するセンタ通信手段と、を有するセンタと、を備え、
前記携帯端末は、前記携帯端末通信手段により、前記GPS位置情報及び前記個別位置情報を前記センタに送信し、
前記センタは、前記センタ通信手段により、経路案内情報を前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、前記携帯端末通信手段により、前記経路案内情報を受信し、
前記携帯端末は、前記センタより受信した前記経路案内情報に基づいて、前記現在位置特定手段により現在位置を特定し、前記目的地指定手段により前記目的地を指定し、
前記センタは、前記案内対象エリア特定手段により、前記携帯端末より受信した前記GPS位置情報を前記施設情報と対比して前記案内対象エリア情報を特定し、
前記センタは、前記現在位置特定手段により、前記携帯端末から受信した前記個別位置情報を前記施設情報と対比して前記現在位置情報を特定し、
前記経路案内情報は、前記案内対象エリア情報、案内対象エリア地図情報、及び前記現在位置情報を含む、前記経路案内システム。
【請求項2】
前記携帯端末は、前記現在位置情報を駐車位置として指定するための駐車位置指定手段と、該駐車位置指定手段により駐車位置として指定された前記現在位置情報を駐車位置情報として登録する駐車位置情報格納手段と、をさらに有する請求項1の経路案内システム。
【請求項3】
前記携帯端末は、前記現在位置情報を入場位置として指定するための入場位置指定手段と、該入場位置指定手段により入場位置として指定された前記現在位置情報を入場位置として登録する入場位置情報格納手段と、をさらに有する請求項2の経路案内システム。
【請求項4】
前記携帯端末は、前記案内対象エリア内の所望の場所を目的地とする目的地情報を待合せ位置として指定するための待合せ位置指定手段と、該待合せ位置指定手段により待合せ位置として指定された前記目的地情報を待合せ位置として登録する待合せ位置情報格納手段と、をさらに有する請求項3の経路案内システム。
【請求項5】
複数の前記個別位置コードタグは、それぞれの個別位置コードタグが設置された位置を検知するための個別位置情報を無線により発信する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の経路案内システム。
【請求項6】
前記個別位置コードタグは、RFIDタグである請求項5の経路案内システム。
【請求項7】
前記個別位置コードタグは、それぞれの個別位置コードタグが設置された位置を検知するための個別位置情報を前記携帯端末により光学的に読み取り可能に発信する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の経路案内システム。
【請求項8】
前記個別位置コードタグは、バーコードである請求項7の経路案内システム。
【請求項9】
前記センタは、前記案内対象エリア内の他の携帯端末に、無線通信により前記携帯端末の現在位置情報又は前記待合せ位置情報を送信する位置情報通信手段をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の経路案内システム。
【請求項10】
前記携帯端末は、前記駐車位置として登録された駐車位置、前記入場位置として登録された入場位置、及び前記待合せ位置として登録された待合せ位置のうちの少なくとも1つを目的地に指定するための、当該目的地までの案内経路に対応する経路情報を算出する経路決定手段をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の経路案内システム。
【請求項11】
前記センタは、前記案内対象エリアの予め登録されているリアルタイム施設情報を、前記携帯端末に送信する経路情報送信手段をさらに含み、
前記携帯端末は、前記リアルタイム施設情報に基づき前記リアルタイム施設情報を表示又は音声により通知する手段をさらに含む、請求項1〜10のいずれか一項の経路案内システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行者の経路案内システムに関し、特に、目的地までの経路を携帯端末により案内する経路案内に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、歩行者の目的地までの経路を案内する経路案内(ナビゲーション・システム)として、GPS(Global Positioning System)を搭載した携帯電話機を利用して、GPSにより歩行者の位置を把握し、画像表示装置上に表示した地図情報と音声により経路を案内するシステムが知られている。
【0003】
しかしながら、当該システムは、GPSを利用していることから、屋外では利用可能であるが、GPS衛星からの情報を捕捉できない屋内などにおいては、経路案内を実行できない問題があった。そこで、特許文献1には、GPSを搭載しない携帯端末を利用して、当該携帯端末に案内情報を提供する経路案内システムが提案されている。また、特許文献2には、経路案内用の案内情報をユーザーの携帯端末だけでなく、経路周囲の環境内に設置された表示装置で表示するシステムも提案されている。
【0004】
しかしながら、一時に非常に多くの人が集まり往来する商業施設やイベント会場では、一人一人のユーザーに経路周囲の環境内に設置された表示装置で表示するシステムでは対応することができない。また、これらの商業施設やイベント会場は近年では大型化しており、これらの商業施設やイベント会場の駐車場では、ユーザーが自分の車を駐車した位置を把握することにも問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−162246号公報
【特許文献2】特開2002−54945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、一時に非常に多くの人が集まり往来する商業施設やイベント会場において、RFID又はバーコードを個別位置情報として各位置に配置し、GPS位置情報と補完することにより、安価かつ密に個別位置情報を得ることができ、携帯端末により効率よく経路案内を実行するシステムを提供することを目的とする。また、これらの商業施設やイベント会場の駐車場において、ユーザーが自分の車を駐車した位置を容易に把握することができるようにすることも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る経路案内システムは、案内対象エリア内を移動する携帯端末に案内対象エリアに関する情報を送信する経路案内システムであって、
案内対象エリアの複数の位置に設置され、それぞれの個別位置情報が予め登録された複数の個別位置コードタグと、
GPSよりGPS位置情報を入手するGPS情報入手手段と、複数の個別位置コードタグから個別位置情報を読み取る個別位置情報読取手段と、センタより受信した経路案内情報に基づいて現在位置情報を特定する現在位置特定手段と、センタより受信した経路案内情報に基づいて案内対象エリア内の任意の位置を目的地として指定するための目的地指定手段と、現在位置から目的地まで案内する案内経路を算出する案内経路算出手段と、案内経路に基づいて目的地までの経路を画像表示又は音声により案内する経路案内手段と、無線通信によりインターネットを介して通信する携帯端末通信手段と、を有する前記携帯端末と、
案内対象エリアに関する施設情報を格納した施設情報格納手段と、施設情報に基づいて案内対象エリア情報を特定する案内対象エリア特定手段及び施設情報に基づいて現在位置情報を特定する現在位置特定手段とを含む経路案内情報特定手段と、施設情報に基づいて現在位置情報を特定する現在位置特定手段と、無線通信によりインターネットを介して通信するセンタ通信手段と、を有するセンタと、を備え、
携帯端末は、携帯端末通信手段により、GPS位置情報及び個別位置情報をセンタに送信し、
センタは、センタ通信手段により、経路案内情報を携帯端末に送信し、
携帯端末は、携帯端末通信手段により、経路案内情報を受信し、
携帯端末は、センタより受信した経路案内情報に基づいて、現在位置特定手段により現在位置を特定し、目的地指定手段により、センタより受信した経路案内情報に基づいて目的地を指定し、
センタは、案内対象エリア特定手段により、携帯端末より受信したGPS位置情報を施設情報と対比して案内対象エリア情報を特定し、
センタは、現在位置特定手段により、携帯端末から受信した個別位置情報を施設情報と対比して現在位置情報を特定し
経路案内情報は、案内対象エリア情報、案内対象エリア地図情報、及び現在位置情報を 含む、経路案内システムである。
【0008】
本発明に係る経路案内システムであれば、一時に非常に多くの人が集まり往来する商業施設やイベント会場であっても、携帯端末毎に効率よく経路案内を実行するシステムを提供できる。
【0009】
本発明に係る経路案内システムの携帯端末は、現在位置情報を駐車位置として指定するための駐車位置指定手段と、駐車位置情報格納手段により駐車位置として指定された現在位置情報を駐車位置情報として登録する駐車位置情報格納手段をさらに有する経路案内システムである。
【0010】
本発明に係る経路案内システムであれば、一時に非常に多くの人が集まり往来する商業施設やイベント会場であっても、車を駐車した位置を忘失して迷子になる恐れがない。
【0011】
本発明に係る経路案内システムの携帯端末は、現在位置情報を入場位置として指定するための入場位置指定手段と、入場位置指定手段により入場位置として指定された現在位置情報を入場位置として登録する入場位置情報格納手段と、をさらに有する経路案内システムである。
【0012】
本発明に係る経路案内システムであれば、施設に入場した位置を忘失して迷子になる恐れがない。
【0013】
本発明に係る経路案内システムの携帯端末は、案内対象エリア内の所望の場所を目的地とする目的地情報を待合せ位置として指定するための待合せ位置指定手段と、待合せ位置指定手段により待合せ位置として指定された目的地情報を待合せ位置として登録する待合せ位置情報格納手段と、をさらに有する経路案内システムである。
【0014】
本発明に係る経路案内システムであれば、他者と容易に待合せることが可能である。
【0015】
本発明に係る経路案内システムの複数の個別位置コードタグは、それぞれの個別位置コードタグが設置された位置を検知するための個別位置情報を無線により発信する、経路案内システムである。
【0016】
本発明に係る経路案内システムの個別位置コードタグであれば、案内対象エリア内に、案内経路を決定するために必要な位置に配置され、容易に携帯端末が個別位置情報を取得できる。
【0017】
本発明に係る経路案内システムの個別位置コードタグは、RFIDタグである、経路案内システムである。
【0018】
本発明に係る経路案内システムの個別位置コードタグが、RFIDタグであれば、安価に所望の位置に配置することができる。
【0019】
本発明に係る経路案内システムの個別位置コードタグは、それぞれの個別位置コードタグが設置された位置を検知するための個別位置情報を携帯端末により光学的に読み取り可能に発信する、請経路案内システムである。
【0020】
本発明に係る経路案内システムの個別位置コードタグは、携帯端末により光学的に個別位置情報を読み取り可能であり、携帯端末の光学的読み取り機能を利用することができる。
【0021】
本発明に係る経路案内システムの個別位置コードタグは、バーコードである、経路案内システムである。
【0022】
本発明に係る経路案内システムの個別位置コードタグが、バーコードであれば、安価に所望の位置に配置することができる。
【0023】
本発明に係る経路案内システムのセンタは、案内対象エリア内の他の携帯端末に、無線通信により携帯端末の現在位置情報又は待合せ位置情報を送信する位置情報通信手段をさらに含む、経路案内システムである。
【0024】
本発明に係る経路案内システムであれば、他者に待ち合わせ場所を連絡することができる。
【0025】
本発明に係る経路案内システムの携帯端末は、 駐車位置として登録された駐車位置、入場位置として登録された入場位置、及び待合せ位置として登録された待合せ位置のうちの少なくとも1つを目的地に指定するための、その目的地までの案内経路に対応する経路情報を算出する経路決定手段をさらに含む、経路案内システムである。
【0026】
本発明に係る経路案内システムであれば、確実に駐車位置、入場位置、又は待合せ位置まで経路案内をすることができる。
【0027】
本発明に係る経路案内システムのセンタは、特定案内対象エリアの予め登録されているリアルタイム施設情報を、携帯端末に送信する経路情報送信手段をさらに含み、
携帯端末は、リアルタイム施設情報に基づきリアルタイム施設情報を表示又は音声により通知する手段をさらに含む、経路案内システムである。
【0028】
本発明に係る経路案内システムであれば、予め登録された現在位置周辺の施設に関する情報をリアルタイムに提供することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係る経路案内システムであれば、一時に非常に多くの人が集まり往来する商業施設やイベント会場において、安価かつ密に個別位置情報を得ることができ、携帯端末により効率よく経路案内を実行するシステムを提供することができる。また、これらの商業施設やイベント会場の駐車場において、ユーザーが自分の車を駐車した位置を容易に把握することができるようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、本発明の実施形態に係る経路案内システムの構成を示す。
図2図2は、本発明の実施形態に係る経路案内システムによる目的地案内のフローチャートである。
図3図3は、本発明の実施形態に係るリアルタイム処理フローのフローチャートである。
図4図4は、本発明の実施形態に係る待合せ位置指定フローのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0032】
図1は、本実施形態に係る経路案内システム99の構成を示す。経路案内システム99は、案内対象エリアとして、例えば、ショッピングセンターやアウトレットモールを想定し、歩行者である来場者(ユーザー)を目的地である店舗までの経路案内を行うシステムであり、携帯端末1、センタ2及び複数の個別位置コードタグ3を備える。
【0033】
携帯端末1は、中央処理装置(CPU(不図示))を有する端末であり、CPUにより例えば記憶装置(不図示)に記憶された専用プログラムを実行することにより、後述する各手段を発現する。なお、携帯端末1は、本発明のための専用端末である必要はなく、これらの手段を有すれば、携帯電話器でも良い。
【0034】
携帯端末1は、GPSよりGPS位置情報を取得するGPS位置情報入手手段001、個別位置情報コードタグ3から無線又は光学的に個別位置情報を読み込む個別位置情報読取手段007、無線でインターネット経由センタ2と通信する携帯端末通信手段11、センタ2より受信した経路案内情報に基づいて現在位置を特定する現在位置特定手段013、センタ2より受信した経路案内情報に基づいて案内対象エリア内の任意の位置を目的地として指定する目的地指定手段016、現在位置から案内対象エリア内の目的地まで案内する経路を算出する案内経路算出手段017、及び、案内経路算出手段により算出した経路を案内する経路案内手段018を有する。また、携帯端末1は、現在位置情報を駐車位置として指定する駐車位置指定手段014、駐車位置指定手段により駐車位置として指定された現在位置情報を駐車位置情報として登録する駐車位置情報格納手段(051)、現在位置情報を入場位置として指定する入場位置指定手段015、入場位置指定手段により入場位置として指定された現在位置情報を入場位置として登録する入場位置情報格納手段(052)、案内対象エリア内の任意の位置を目的地として指定する目的地指定手段016、目的地情報を待合せ位置として指定する待合せ位置指定手段(不図示)と、待合せ位置指定手段により待合せ位置として指定された目的地情報を待合せ位置として登録する待合せ位置情報格納手段(不図示)、他のユーザーとの待合せ位置を指定する方法を選択する待合せ位置指定方法選択手段(不図示)と、をさらに有する。
【0035】
携帯端末通信手段11は、GPS位置情報をセンタ2に送信するGPS位置情報送信手段002、センタ2から案内対象エリア情報121を受信する案内対象エリア情報受信手段006、個別位置コードタグ3から読み取った個別位置情報をセンタ2に送信する個別位置情報送信手段008、センタ2より現在位置情報123を受信する位置情報受信手段012を有する。また、携帯端末通信手段11は、他のユーザーの携帯端末1に待合せ位置054を送信する待合位置通信手段320を、さらに有する。
【0036】
センタ2は、中央処理装置(CPU(不図示))を有するコンピュータシステムであり、CPUにより例えば記憶装置(不図示)に記憶された専用プラグラムを実行することにより、後述する各手段を発現する。
【0037】
センタ2は、センタ通信手段21、経路案内特定手段22、及び案内対象エリアに関する情報(施設情報124)を格納する施設情報格納手段151を含む。センタ通信手段21は、GPS位置情報送信手段002からGPS位置情報031を受信するGPS位置情報受信手段103、個別位置情報送信手段008から個別位置情報032を受信する個別位置情報受信手段109、案内対象エリア特定手段104により特定された案内対象エリア情報121を案内対象エリア情報受信手段006に送信する案内対象エリア情報送信手段105、及び個別位置情報送信手段008より個別位置情報032を受信して位置特定情報123を特定する位置特定手段109、案内対象エリア内の他の携帯端末に、無線通信により携帯端末の現在位置情報又は待合せ位置情報を送信する位置情報通信手段111をさらに含む。経路案内特定手段22は、案内対象エリアを特定する案内対象エリア特定手段104並びに携帯端末の位置を特定する位置特定手段110を含む。
【0038】
複数の個別位置コードタグ3は、案内対象エリア内複数個所の位置の壁や柱などに設置され、それぞれの位置に対応した識別情報が個別位置情報として予め記録されている。個別位置コードタグ3は、識別情報がそれぞれの位置に対応して個別位置情報として記録でき、携帯端末で個別位置情報を無線又は光学的に読み取れることができればよく、例えば、無線により読み取るのであればRFIDタグ、光学的に読み取るのであればバーコードタグ又はマトリックス型二次コードタグであれば良い。無線で個別位置情報を読み取る個別位置コードタグであれば、ユーザーは、個別位置コードタグに近接すれば個別位置情報を読み取ることが可能であり、個別位置情報を読み取る煩雑さが軽減され、好ましい。一方、光学的に読み取る個別位置コードタグであれば、ユーザーは、個別位置コードタグを目視確認する必要があるものの、確実に現在位置を認識することができる点で好ましい。
【0039】
次に、本実施形態に係る経路案内システム99の経路案内方法について、説明する。
【0040】
図2は、本発明の実施形態に係る経路案内システム99による目的地案内のフローチャートである。ユーザーが、案内対象エリアに自動車で到着し、駐車場に駐車後、携帯端末1の本実施例に係る経路案内システム99のプログラムを起動することでフローがスタートする。
【0041】
携帯端末1は、ステップ1において、GPS位置情報入手手段001を用いてGPS位置情報031を取得し、ステップ2において、GPS位置情報送信手段002により、センタ2にGPS位置情報031を無線で送信する。
【0042】
センタ2は、ステップ3において、GPS情報受信手段103によりGPS位置情報031を受信し、ステップ4において、案内対象エリア特定手段104により、GPS位置情報031と予め登録されていた施設情報124とを照合して案内対象エリア情報121と案内対象エリア地図情報122を特定する。
【0043】
次に、センタ2は、ステップ5において、案内対象エリア地情報送信手段105により、無線で、携帯端末1に案内対象エリア情報121と案内対象エリア地図情報122を送信する。なお、ユーザーが屋内などに居て、GPS情報を入手できない場合には、携帯端末1は、近隣の個別位置コードタグ3から、個別位置情報33を読み込むようメッセージを出力し、近隣の個別位置コードタグ3から読み込んだ個別位置情報33をセンタ2に送信し、案内対象エリア情報121と案内対象エリア地図情報122を特定することもできる。
【0044】
次に、携帯端末1は、ステップ6において、案内対象エリア情報受信手段006により、案内対象エリア情報121と案内対象エリア地図情報122を受信する。
【0045】
その後、ユーザーは、ステップ7において、近隣の個別位置コードタグ3から、個別位置情報読取手段006にて個別位置情報032を読み取り、ステップ8において、個別位置情報送信手段007によって個別位置情報032をセンタ2に送信する。
【0046】
センタ2は、ステップ9において、個別位置情報受信手段108で個別位置情報032を受信し、ステップ10において、施設情報格納手段151に格納された施設情報124と個別位置情報032とを照合し、位置特定手段110でその個別位置コードタグ3の位置を現在位置情報123として特定する。そして、センタ2は、ステップ11において、位置特定情報通信手段111を用いてインターネットを経由して現在位置情報123を携帯端末1に送信する。
【0047】
携帯端末1は、ステップ12において、位置情報受信手段012により、センタ2より送信された現在位置特定情報123を受信し、ステップ13において、現在位置特定手段013により、現在位置情報123を現在位置として特定する。
【0048】
一方、ステップ014において、ユーザーが、案内対象エリアに車で来場し、車を駐車場で駐車した際に近隣の個別位置コードタグ3から個別位置情報031を読み取り、駐車位置情報指定手段014にて現在位置と駐車位置と指定した場合には、センタ2から受信した現在位置情報123を、駐車位置情報格納手段051により駐車位置として登録することができる。また、ステップ015において、駐車場から案内対象エリアの施設(建物)内に入場する際に、入り口付近に設けられた位置情報コードタグ3から個別位置情報032を読み取り現在位置情報とした場合には、センタ2から受信した現在位置情報123を入場位置指定手段015により入場位置として指定して入場位置情報格納手段052により登録することができる。
【0049】
ユーザーは、ステップ16において、携帯端末1に案内対象エリア地図情報122を受信後、目的地情報指定手段016にて、案内対象エリア内の所望の場所(店舗)を目的地情報として指定し、目的地情報格納手段053により目的地情報を登録する。
【0050】
そして、携帯端末1は、ステップ17において、経路決定手段017を用いて、現在地情報と目的地情報から現在地から目的地までの経路を算出し、ステップ18において、携帯端末1が有する経路を画像または音声にて案内する経路案内手段018を用いてユーザーに経路を案内する。また、ユーザーが目的地までの移動中に、携帯端末1は、一定の間隔で案内対象エリア内各所に配置された各個別位置コードタグ3から各個別位置情報031を読み取り、経路決定手段017を用いて都度目的地までの経路を算出し、経路案内手段018により目的地まで経路を案内することができる。この経路の案内は、例えば、目的地の経路がユーザーの進行方向の右方向である場合には、右方向へと通知し、左方向であれば左方向へと通知する。また、例えば、施設に複数階層が存在し、ユーザーが目的地の階層にいない場合には、目的地の階へ移動するよう案内し、案内対象エリア内に複数の施設が存在し、ユーザーが目的地の施設内にいない場合には、目的地の施設へ移動するように案内する。なお、案内は、携帯端末1の画像表示機能を用いて視覚的に行っても良いし、音声機能を用いて音声で行っても良い。
【0051】
図3は、リアルタイム処理フローに係るフローチャートである。案内対象エリア情報121には、案内対象エリア内の店舗などが予めリアルタイム検索サービスに登録している案内対象エリア内の店舗などの情報が含まれ、ユーザーに案内対象エリア内の店舗などの情報として画像表示機能又は音声機能を用いて案内することができる。
【0052】
先ず、ユーザーは、ステップ401において、携帯端末1のリアルタイム処理を起動し、ステップ403において、GPS位置情報入手手段001によりGPS位置情報を入手する。次に、ステップ405では、携帯端末1は、GPS位置情報送信手段002でセンタ2にGPS位置情報を送信し、センタ2は、GPS位置情報受信手段003によりGPS位置情報を受信する。
【0053】
センタ2は、ステップ406において、案内対象エリア特定手段104でGPS位置情報と予め施設情報格納手段151にて格納された施設情報124とを対比して案内対象エリアを特定する。そして、ステップ407において、リアルタイム検索サービスに登録している案内対象エリア内の店舗などの店舗情報が登録されているか確認し、店舗情報が登録されている場合には、センタ2は、案内対象エリア情報送信手段105にて店舗情報を携帯端末1に送信し、携帯端末1は、案内対象エリア情報受信手段006にて店舗情報を受信する。
【0054】
次に、携帯端末1は、ステップ408において、店舗情報を表示するか、確認のメッセージを出力し、ステップ409において、登録店舗情報を表示することを選択した場合には、携帯端末1の専用プログラムまたはブラウザを起動して店舗のホームページなどを表示する。これにより、ユーザーは、案内対象エリア内の店舗などの情報をリアルタイムで入手することができる。
【0055】
他方、ユーザーが、案内対象エリア内の当初の目的から他の目的地まで移動すること希望した場合には、改めて目的地情報特定手段014にて新たな目的地を指定して、経路案内を開始すればよい。また、入場位置又は駐車位置まで戻ることを希望する場合には、入場位置又は駐車位置を目的地として指定し、経路案内を開始すればよい。
【0056】
また、案内対象エリア内に所在する他のユーザーと待ち合わせを行う場合には、案内対象エリア内の任意の位置を待合位置054として指定する待合位置指定手段300にて案内対象エリア内の任意の位置を待合位置054として指定し、他のユーザーの携帯端末1に待合せ位置054を送信する待合位置通信手段320を用いて携帯端末1から他のユーザーの携帯端末1に送信することができる。待合位置054を送信したユーザーおよび受信したユーザーそれぞれは、待合位置054を目的地として指定し、経路案内を実行すれば、待合位置で他のユーザーと待合せることができる。また、待合せ位置として現在位置を送信すれば、他のユーザーが経路案内されて現在位置まで来ることもできる。
【0057】
図4は、待合せ位置指定フローに係るフローチャートである。ユーザーは、ステップ314において、他のユーザーとの待合せ位置を指定する方法を選択する待合せ位置指定方法選択手段(不図示)で待合せ位置選択方法を選択する。案内対象エリア地図を用いて待合せ位置を選択する場合には、ステップ317において、案内対象エリア地図上の任意の位置を案内対象エリア地図による待合せ位置選択手段にて待合せ位置を選択する。一方、ユーザーが居る位置を待合せ位置として選択する場合には、ステップ315において、個別位置情報読取手段007で個別位置コードタグ3から個別位置情報032を読み取り、個別位置情報032を個別位置情報送信手段008にてセンタ2に送信する。
【0058】
センタ2は、ステップ330において、現在位置特定手段110を用いて、個別位置情報受信手段109にて受信した個別位置情報032と、予め施設情報格納手段151で格納された施設情報124を比較し、現在位置情報123を特定し、携帯端末1に現在位置情報123を位置特定情報送信手段111で送信する。
【0059】
携帯端末1は、ステップ316において、現在位置特定手段013により、位置情報受信手段012で受信した現在位置情報032に基づき現在位置を特定する。そして、ステップ318において、現在位置又は案内対象エリア地図による待合せ位置選択手段にて待合せ位置を選択した待合せ位置を待合せ位置として指定の上、ステップ319において、待合せ位置格納手段で登録する。次に、ステップ320において、待合位置通信手段320により他のユーザーに待合せ位置を送信する。その後、待合せ位置を送信したユーザー及び待合せ位置を受信した他のユーザーは、待合せ位置を目的地指定手段015にて目的地を指定すれば、それぞれ待合せ位置まで経路案内がされ、待合せ位置で会うことができる。
【0060】
なお、案内対象エリアは、商業施設やイベント会場に限られず、商業エリアであっても良い。商業エリアであれば、ユーザーは屋外の道路を移動するので、GPS情報を容易に取得可能であり、個別情報コードタグを駐車場などの限定された場所に配置すればよく、効率よく経路案内が可能である。一方、案内対象エリア内の電車や地下鉄の駅の改札や出口に個別情報コードタグを配置すれば、ユーザーが案内対象エリアへの入場位置を容易に特定することが可能となり、目的地から駅の改札や出口まで容易に戻ることもできる。また、案内対象エリアは、空港施設であっても良い。ユーザーが空港へ到着後、先ず目的地として搭乗する航空会社を指定すれば、その航空会社のチェックカウンターまで経路案内がされ、その後、搭乗口を目的地として指定すれば、安全検査を経て搭乗口まで確実に経路安内をすることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、一時に非常に多くの人が集まり往来する商業施設やイベント会場において、RFID、又はバーコードを個別位置情報として各位置に配置し、GPS位置情報と補完することにより、安価かつ密に個別位置情報を得ることができ、携帯端末により効率よく経路案内を実行するシステムを提供することができる。
【符号の説明】
【0062】
1 携帯端末
2 センタ
3 個別位置コードタグ
11 携帯端末通信手段
21 センタ通信手段
22 経路案内特定手段
001 GPS位置情報取得手段
002 GPS位置情報送信手段
006 案内対象エリア情報受信手段
007 個別位置情報読取手段
008 個別位置情報送信手段
012 位置情報受信手段
013 現在位置特定手段
014 駐車位置指定手段
015 入場位置指定手段
016 目的地指定手段
017 案内経路算出手段
018 経路案内手段
031 GPS位置情報
032 個別位置情報
051 駐車位置情報格納手段
052 入場位置情報格納手段
053 目的地情報格納手段
103 GPS位置情報受信手段
104 案内対象エリア特定手段
105 案内対象エリア情報送信手段
109 個別位置情報受信手段
110 位置特定手段
111 位置情報送信手段
121 案内対象エリア情報
122 案内対象エリア地図情報
123 現在位置情報
124 施設情報
151 施設情報格納手段
300 待合せ位置指定手段
S1 ステップ1
S2 ステップ2
S3 ステップ3
S4 ステップ4
S5 ステップ5
S6 ステップ6
S7 ステップ7
S8 ステップ8
S9 ステップ9
S10 ステップ10
S11 ステップ11
S12 ステップ12
S13 ステップ13
S14 ステップ14
S15 ステップ15
S16 ステップ16
S17 ステップ17
S18 ステップ18
S314 ステップ314
S315 ステップ315
S316 ステップ316
S317 ステップ317
S318 ステップ318
S319 ステップ319
S320 ステップ320
S330 ステップ330

図1
図2
図3
図4