(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6927126
(24)【登録日】2021年8月10日
(45)【発行日】2021年8月25日
(54)【発明の名称】ワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
H05K 9/00 20060101AFI20210812BHJP
H01B 7/00 20060101ALI20210812BHJP
【FI】
H05K9/00 L
H01B7/00 301
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-69921(P2018-69921)
(22)【出願日】2018年3月30日
(65)【公開番号】特開2019-179895(P2019-179895A)
(43)【公開日】2019年10月17日
【審査請求日】2020年6月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】広森 裕也
(72)【発明者】
【氏名】中井 洋和
【審査官】
木村 励
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2018/056460(WO,A1)
【文献】
特開2012−113949(JP,A)
【文献】
実開昭59−161219(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 7/18
H01B 7/00
H02G 3/04
H05K 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電線をそれぞれ有する複数の電線群と、
前記複数の電線群をそれぞれ包囲する筒状の複数の第1可撓性シールド部材と、
前記各電線における前記第1可撓性シールド部材から引き出された引き出し部が挿通された金属からなる筒状部材と、
前記各電線の前記引き出し部における前記筒状部材外の部位を纏めて包囲し、前記各第1可撓性シールド部材及び前記筒状部材と電気的に接続された筒状の第2可撓性シールド部材と、を備えたワイヤハーネス。
【請求項2】
前記第2可撓性シールド部材の軸方向の第1端部は、前記筒状部材に対してその全周を包囲する態様で連結され、
前記第2可撓性シールド部材の前記第1端部とは反対側の第2端部は、前記各第1可撓性シールド部材を纏めて包囲する態様で前記各第1可撓性シールド部材に連結されている、請求項1に記載のワイヤハーネス。
【請求項3】
前記第2可撓性シールド部材の前記第2端部と前記各第1可撓性シールド部材とに跨る範囲に巻着された可撓性を有する粘着テープを備えた、請求項2に記載のワイヤハーネス。
【請求項4】
前記各第1可撓性シールド部材を纏めて包囲する前記第2可撓性シールド部材の前記第2端部を外周側から締め付ける締め付け部材を備える、請求項2又は3に記載のワイヤハーネス。
【請求項5】
前記締め付け部材が前記粘着テープの外周側に装着されている、請求項3に従属する請求項4に記載のワイヤハーネス。
【請求項6】
前記各第1可撓性シールド部材及び前記第2可撓性シールド部材が、前記電線と前記締め付け部材とによって挟持されている、請求項4又は5に記載のワイヤハーネス。
【請求項7】
前記各第1可撓性シールド部材における前記引き出し部が引き出された端部は、前記筒状部材と直接的に連結されていない状態で前記第2可撓性シールド部材の内側に配置されている、請求項2〜6のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
【請求項8】
前記各第1可撓性シールド部材は、前記引き出し部が引き出された端部からそれぞれ延出され、前記第2可撓性シールド部材に形成された導出孔から該第2可撓性シールドの外側に引き出された第1延出部を有し、
前記第2可撓性シールド部材は、前記第2端部から延出された第2延出部を有し、
前記第2可撓性シールドの外側で前記各第1延出部と前記第2延出部とが連結されている、請求項2〜6のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両などに用いられるワイヤハーネスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用のワイヤハーネスでは、複数の電線を筒状の可撓性シールド部材で一括して包囲し、その可撓性シールド部材の端部を金属製の筒状部材(シールドシェルなど)に接続したシールド構造を備えたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−171952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなワイヤハーネスにおいて、筒状部材から導出される電線を、複数の電線(電線群)毎に分岐させて引き出す場合、分岐された電線群毎に可撓性シールド部材で一括包囲したシールド構造とするのが好ましい。この場合、各可撓性シールド部材の端部は筒状部材の外周面に接続される。一方で、各電線は、筒状部材に挿通される手前で可撓性シールド部材から露出状態で引き出されて筒状部材に挿通される。このため、各電線において、可撓性シールド部材から露出され、筒状部材の内側にも入っていない箇所がシールドされていない状態となり、当該箇所から電磁ノイズが放出されるおそれがある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、複数の電線群毎に可撓性シールド部材で一括シールドするワイヤハーネスにおいて、電磁ノイズの放出を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するワイヤハーネスは、複数の電線をそれぞれ有する複数の電線群と、前記複数の電線群をそれぞれ包囲する筒状の複数の第1可撓性シールド部材と、前記各電線における前記第1可撓性シールド部材から引き出された引き出し部が挿通された金属からなる筒状部材と、前記各電線の前記引き出し部における前記筒状部材外の部位を纏めて包囲し、前記各第1可撓性シールド部材及び前記筒状部材と電気的に接続された筒状の第2可撓性シールド部材と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数の電線群毎に可撓性シールド部材で一括シールドするワイヤハーネスにおいて、電磁ノイズの放出を抑制できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、ワイヤハーネスの一実施形態について説明する。なお、各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際とは異なる場合がある。
【0010】
図1に示すように、本実施形態のワイヤハーネス10は、金属からなる筒状部材11と、筒状部材11に挿通された6本の電線12と、3つの筒状の第1可撓性シールド部材13と、1つの筒状の第2可撓性シールド部材14とを備えている。
【0011】
各電線12は、自身にシールド構造を有しないノンシールドタイプの被覆電線からなる。電線12は2本で1つの電線群12Gを構成している。つまり、本実施形態では、それぞれ2本の電線12を有する3つの電線群12Gが構成されている。
【0012】
本実施形態の筒状部材11は、例えば、車両のバッテリBに組み付けられるシールドシェルであり、ワイヤハーネス10の長さ方向の端部に設けられている。筒状部材11は、バッテリBとの接続部分において各電線12をシールドする機能を果たす。
【0013】
各電線12は筒状部材11に挿通されてバッテリB側に延びており、バッテリBの内部において、各電線12の一端部に設けられた端子15がバッテリB側の各端子16にそれぞれ接続されている。筒状部材11から導出された電線12は、3つの電線群12G毎に分岐して引き出されており、それら電線群12G毎にそれぞれ個別の機器(図示略)に接続されるようになっている。
【0014】
各第1可撓性シールド部材13は金属材料にて筒状に形成されている。各第1可撓性シールド部材13は、筒状部材11から導出された各電線群12Gをそれぞれ一括して包囲しており、電線12から放出される電磁ノイズを遮蔽するように機能する。また、各第1可撓性シールド部材13は、各電線群12Gの引き回しを容易にすべく可撓性に優れた構成をなしている。本実施形態の各第1可撓性シールド部材13は、例えば、複数の金属素線が網目状に編み込まれて構成された筒状の編組部材である。
【0015】
第2可撓性シールド部材14は金属材料にて筒状に形成されている。本実施形態の第2可撓性シールド部材14は、例えば、複数の金属素線が網目状に編み込まれて構成された筒状の編組部材である。第2可撓性シールド部材14は、筒状部材11及び各第1可撓性シールド部材13に対して電気的に接続されている。
【0016】
第2可撓性シールド部材14の軸方向(ワイヤハーネス10の長さ方向)の第1端部14aは、筒状部材11において各電線12が導出される開口端部11a(バッテリBとは反対側の端部)に連結されている。そして、第2可撓性シールド部材14には、各電線群12G及び各第1可撓性シールド部材13が挿通されている。
【0017】
図2に示すように、第2可撓性シールド部材14の第1端部14aは、筒状部材11に対してその全周を包囲するように外挿されるとともに、該第1端部14aの外周側に設けられたカシメリング17によって筒状部材11の外周面11bに連結されている。カシメリング17は、筒状部材11の外周面11bとの間に第2可撓性シールド部材14の第1端部14aを挟む態様で筒状部材11に外嵌されている。そして、カシメリング17がカシメ付けされることで、第1端部14aが筒状部材11の外周面11bに圧接されるようになっている。これにより、第2可撓性シールド部材14と筒状部材11との電気的導通が安定的に確保される。
【0018】
図1及び
図3に示すように、第2可撓性シールド部材14の第1端部14aとは反対側の第2端部14bは、各第1可撓性シールド部材13を纏めて包囲する態様で各第1可撓性シールド部材13に連結されている。詳しくは、第2可撓性シールド部材14の第2端部14bは、各第1可撓性シールド部材13の開口端部13a(長さ方向の端部)と、各第1可撓性シールド部材13内の電線12を一纏めに束ねた状態で、その束の周囲を包囲するように外挿されている。そして、第2可撓性シールド部材14と各第1可撓性シールド部材13とは、粘着テープ18のテープ巻きと、そのテープ巻きの上から装着される締め付け部材としての金属バンド19によって互いに連結されている。
【0019】
粘着テープ18は、第2可撓性シールド部材14の第2端部14bと各第1可撓性シールド部材13とに跨る範囲に亘って巻着されている。これにより、第2可撓性シールド部材14と各第1可撓性シールド部材13とがワイヤハーネス10の長さ方向にずれることなく互いに固定される。
【0020】
金属バンド19は、第2可撓性シールド部材14と各第1可撓性シールド部材13とが互いに重なる部分において、粘着テープ18の外周に装着されている。そして、粘着テープ18の外周側からの金属バンド19の締め付けにより、粘着テープ18、第2可撓性シールド部材14の第2端部14b、各第1可撓性シールド部材13及びその内部の各電線12が圧縮状態で固定されている。この状態では、各第1可撓性シールド部材13及び第2可撓性シールド部材14の第2端部14bは、電線12と金属バンド19とによって挟持されている。これにより、各第1可撓性シールド部材13と第2可撓性シールド部材14との電気的導通が安定的に確保される。なお、金属バンド19の締め付けにより、第2可撓性シールド部材14と各第1可撓性シールド部材13との連結部分における断面形状が略円形となるように構成されている。
【0021】
図1に示すように、第2可撓性シールド部材14の内側には、各第1可撓性シールド部材13の開口端部13aと、その開口端部13aの各々から引き出された各電線12の引き出し部12aとが挿通されている。そして、各電線12の引き出し部12aが、筒状部材11に挿通されてバッテリB側に延びている。
【0022】
本実施形態の作用について説明する。
第2可撓性シールド部材14は、筒状部材11の開口端部11aから導出された直後の各電線12(引き出し部12a)を纏めて包囲しており、これにより、当該箇所において各電線12から放出される電磁ノイズが遮蔽される。また、各第1可撓性シールド部材13は、分岐して引き出された各電線群12Gをそれぞれ包囲し、これにより、分岐された各電線群12Gから放出される電磁ノイズが遮蔽される。
【0023】
本実施形態の効果について説明する。
(1)第1可撓性シールド部材13から引き出されて筒状部材11に挿通される各電線12の引き出し部12aが、第2可撓性シールド部材14によって纏めて包囲されてシールドされる。これにより、複数の電線群12G毎に第1可撓性シールド部材13で一括シールドする構成としながらも、電磁ノイズの放出を抑制できる。
【0024】
(2)第2可撓性シールド部材14の軸方向の第1端部14aは、筒状部材11に対してその全周を包囲する態様で連結される。一方、第2可撓性シールド部材14の第1端部14aとは反対側の第2端部14bは、各第1可撓性シールド部材13を纏めて包囲する態様で各第1可撓性シールド部材13に連結される。この構成によれば、第2可撓性シールド部材14にて各電線12の引き出し部12aを纏めて包囲しつつ、該第2可撓性シールド部材14が各第1可撓性シールド部材13及び筒状部材11と電気的に接続された構成とすることができる。
【0025】
(3)ワイヤハーネス10は、第2可撓性シールド部材14の第2端部14bと各第1可撓性シールド部材13とに跨る範囲に巻着された可撓性を有する粘着テープ18を備える。これにより、粘着テープ18によって各第1可撓性シールド部材13と第2可撓性シールド部材14とを互いに固定できる。
【0026】
(4)各第1可撓性シールド部材13を纏めて包囲する第2可撓性シールド部材14の第2端部14bを外周側から締め付ける金属バンド19を備え、各第1可撓性シールド部材13及び第2可撓性シールド部材14が、電線12と金属バンド19とによって挟持されている。この構成によれば、各第1可撓性シールド部材13及び第2可撓性シールド部材14が、金属バンド19の締め付け力によって電線12と金属バンド19との間で挟持されるため、各第1可撓性シールド部材13と第2可撓性シールド部材14とを強固に連結することができる。また、金属バンド19の締め付け力によって各第1可撓性シールド部材13と第2可撓性シールド部材14とが圧接されるため、各第1可撓性シールド部材13と第2可撓性シールド部材14との間の電気的導通を好適に確保することができる。
【0027】
(5)金属バンド19が粘着テープ18の外周側に装着されている。すなわち、粘着テープ18が金属バンド19と第2可撓性シールド部材14との間に介在するように構成される。このため、金属バンド19の締め付け力によって粘着テープ18が変形し、その金属バンド19の締め付け力が第2可撓性シールド部材14の周方向に万遍なく加わるようになる。これにより、各第1可撓性シールド部材13と第2可撓性シールド部材14との間の電気的導通をより好適に確保することができる。
【0028】
(6)各第1可撓性シールド部材13における引き出し部12aが引き出された開口端部13aは、筒状部材11と直接的に連結されていない状態で第2可撓性シールド部材14の内側に配置されている。この構成によれば、各第1可撓性シールド部材13を筒状部材11に直接的に連結する必要が無いことから、ワイヤハーネス10の組付性の向上に寄与できる。
【0029】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・
図4に示すような構成によって、各第1可撓性シールド部材13と第2可撓性シールド部材14との電気的導通の確保を図ってもよい。なお、同図では、第2可撓性シールド部材14の一部を破断して示している。同図に示す構成では、各第1可撓性シールド部材13は、電線12の引き出し部12aが引き出される端部(上記実施形態の開口端部13aを参照)から延出された第1延出部13bを有している。各第1延出部13bは、第1可撓性シールド部材13を構成する金属素線を束ねて形成されている。各第1延出部13bは、第2可撓性シールド部材14に形成された導出孔14cから第2可撓性シールド部材14の外側に引き出されている。また、第2可撓性シールド部材14は、第2端部14bから延出された第2延出部14dを有している。第2延出部14dは、第2可撓性シールド部材14を構成する金属素線を束ねて形成されている。そして、各第1延出部13bと第2延出部14dとは、連結部材21によって互いに連結されている。なお、各第1延出部13bと第2延出部14dとの連結態様としては、連結部材21をスプライス端子(圧着端子)として各第1延出部13bと第2延出部14dとを圧着する構成や、抵抗溶接または半田付けによる接続などが挙げられる。
【0030】
この構成によれば、各第1可撓性シールド部材13から引き出した第1延出部13bと、第2可撓性シールド部材14から引き出した第2延出部14dとを、第2可撓性シールド部材14の外側で連結できる。このため、第1及び第2可撓性シールド部材13,14同士を接続する接続手段の選択自由度が向上し、それらの間の電気的な接続信頼性の向上に寄与できる。なお、
図4に示す構成では、粘着テープ18の外周に金属バンド19を装着しない構成としているが、これに限らず、上記実施形態のように金属バンド19を装着してもよい。
【0031】
・上記実施形態では、第2可撓性シールド部材14の第2延出部14dを外周側から締め付ける締め付け部材として金属バンド19を用いたが、これに限らず、金属バンド19の代わりに例えば樹脂バンドやカシメリングなどを用いてもよい。また、上記実施形態において、金属バンド19を省略した構成としてもよい。
【0032】
・上記実施形態において粘着テープ18を省略し、金属バンド19を第2可撓性シールド部材14の外周に直接装着してもよい。
・上記実施形態では、各第1可撓性シールド部材13の開口端部13aを筒状部材11と直接的に連結していないが、これに限らず、筒状部材11と直接的に連結してもよい。例えば、各第1可撓性シールド部材13の開口端部13aから延出させた延出部を、筒状部材11の外周面11bまで延ばし、該各延出部を第2可撓性シールド部材14の第1端部14aと共にカシメリング17で固定してもよい。
【0033】
・上記実施形態において、電線12(電線群12G)に外挿されたスリーブを、各第1可撓性シールド部材13の開口端部13aの内側に配置し、該スリーブと金属バンド19とによって第1及び第2可撓性シールド部材13,14が挟持される構成としてもよい。この構成によれば、第1及び第2可撓性シールド部材13,14同士の電気的導通をより好適に図ることができる。
【0034】
・上記実施形態では、第2可撓性シールド部材14の第1端部14aを筒状部材11に連結する連結部材としてカシメリング17を用いたが、これに限定されない。例えば、カシメリング17の代わりに、金属バンドや粘着テープを用いてもよい。
【0035】
・上記実施形態における電線群12G及びその電線群12Gを包囲する第1可撓性シールド部材13の数は例示であり、車両の仕様などに応じて2つ、または4つ以上に適宜変更可能である。
【0036】
・上記実施形態における各電線群12Gが有する電線12の数は例示であり、車両の仕様などに応じて3本以上に適宜変更可能である。
・上記実施形態では、第1可撓性シールド部材13及び第2可撓性シールド部材14として編組部材を用いたが、これに限定されない。第1及び第2可撓性シールド部材13,14としては、可撓性を有するシールド部材であればよく、例えば、編組部材の代わりに金属箔を用いてもよい。
【0037】
・上記実施形態では、ワイヤハーネス10の長さ方向の端部に設けられバッテリBに組み付けられるシールドシェルとしての筒状部材11から各電線群12Gが分岐して導出される構成を例にとって説明した。しかしながら、これに特に限定されるものではなく、例えば、ワイヤハーネス10の長さ方向の中間部に設けられた金属製のシールドパイプ(筒状部材)に各電線12が挿通され、該シールドパイプの開口端から各電線群12Gが分岐して導出される構成にも適用可能である。
【符号の説明】
【0038】
10…ワイヤハーネス
11…筒状部材
12…電線
12a…引き出し部
12G…電線群
13…第1可撓性シールド部材
13a…開口端部
13b…第1延出部
14…第2可撓性シールド部材
14a…第1端部
14b…第2端部
14c…導出孔
14d…第2延出部
18…粘着テープ
19…金属バンド(締め付け部材)