(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電池充電部は、前記充電区間のために実現される定電流(CC)充電モード、定電圧(CV)充電モード、又は、定電力(CP)充電モード、のうちいずれか1つの充電モードによって、前記電池を前記低率充電区間において前記低充電率で充電する、
請求項1乃至3いずれか一項に記載の電池寿命推定装置。
前記電池充電部は、前記電池の寿命を推定するために使用される電圧の範囲、充電モード、現在の温度、および前記電池の電圧のうち少なくとも1つに基づいて、前記充電サイクル中における前記低率充電区間を設定する、
請求項1乃至4いずれか一項に記載の電池寿命推定装置。
前記比較部は、前記複数の低率充電区間における前記時間に伴う前記電池の電気的物理量の中心傾向の尺度値及び前記参照曲線の中心傾向の尺度値を抽出し、前記電池の抽出された電気的物理量の中心傾向の尺度値と前記抽出された参照曲線の中心傾向の尺度値とを比較する、
請求項10に記載の電池寿命推定装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一実施形態によると、電池の寿命をより正確に推定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る電池寿命推定装置は、充電サイクルの充電区間中に標準充電率、及び前記充電サイクルの低率充電区間中に低充電率を用いて電池を充電する電池充電部と、前記低率充電区間において時間に伴う前記電池の電気的物理量の決定された変化に基づいて前記電池の寿命を推定する寿命推定部と、を含む。
【0008】
前記電気的物理量は、電圧であってもよい。
【0009】
前記充電率は、前記充電のために前記電池に印加される電流と前記電池の容量の比率とを示す測定単位であってもよい。
【0010】
前記電池充電部は、前記充電区間のために実現される定電流(Constant Current:CC)充電モード、定電圧(Constant Voltage:CV)充電モード又は定電力(Constant Power:CP)充電モードのうちいずれか1つの充電モードによって、前記電池を前記低率充電区間において前記低充電率で充電してもよい。
【0011】
前記電池充電部は、前記電池の充電モード、現在の温度、電圧又は前記電池の寿命推定に利用可能な電圧の範囲内の少なくとも1つを考慮して、前記充電サイクル中における前記低率充電区間を設定してもよい。
【0012】
前記電池充電部は、前記充電モードが前記定電流充電モードの場合、前記電池の電圧を基準として前記充電サイクル中における前記低率充電区間を設定し、前記充電モードが前記定電圧充電モードの場合、前記電池の電流を基準として前記充電サイクル中における前記低率充電区間を設定してもよい。
【0013】
前記電池の電気的物理量の決定された変化と初期状態の電池の寿命に対応する参照曲線とを比較する比較部をさらに含んでもよい。
【0014】
前記電池充電部は、前記電池が前記初期状態にある場合、予め定められた充電区間において前記低充電率で前記初期状態の電池を充電し、前記比較部は、前記充電区間における前記初期状態の電池の時間に伴う電気的物理量の変化を演算して、前記初期状態の電池の電気的物理量の演算された変化に基づいて前記参照曲線を生成してもよい。
【0015】
前記予め定められた充電区間は、全体初期(entire initial)充電サイクル又は前記全体初期充電サイクルの予め定められた電圧区間の部分を含んでもよい。
【0016】
前記充電サイクルにおける前記低率充電区間は複数であり、前記比較部は、前記複数の低率充電区間それぞれにおける前記時間に伴う前記電池の電気的物理量の決定された平均変化と前記参照曲線とを比較してもよい。
【0017】
前記比較部は、前記複数の低率充電区間における前記時間に伴う前記電池の電気的物理量の中心傾向の尺度値及び前記参照曲線の中心傾向の尺度値を抽出し、前記電池の抽出された電気的物理量の中心傾向の尺度値と前記抽出された参照曲線の中心傾向の尺度値とを比較してもよい。
【0018】
前記比較部は、前記低率充電区間の開始点から予め定められた時間だけ遅れた時点からの前記電池の前記電気的物理量の変化を前記参照曲線と比較し、前記参照曲線は、通信インターフェースを用いて外部装置から受信してもよい。
【0019】
前記電池充電部は、前記電池の状態が予め定められた充電条件を満たす場合、前記低率充電区間において前記低充電率で前記電池を充電してもよい。
【0020】
前記充電条件は、前記電池が装着された電気駆動車両の走行距離、前記電池の充電回数、充電方式、温度又は電圧のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0021】
本発明の他の実施形態に係る電池寿命推定装置は、予め定められた充電区間において低充電率で前記電池の初期状態の電池を充電する電池充電部と、前記予め定められた充電区間において時間に伴う前記初期状態の電池の電気的物理量の変化を演算して、前記演算された電気的物理量の変化に基づいて参照曲線(前記参照曲線は、前記電池の充放電に基づいて前記電池の寿命を推定するのに用いられる)を生成する参照曲線生成部と、を含む。
【0022】
前記電池充電部は、他の充電サイクルの充電区間中に標準充電率、及び前記他の充電サイクルの低率充電区間中に低充電率を用いて前記電池を充電し、前記低率充電区間において前記参照曲線及び時間に伴う電池の電気的物理量の決定された変化間の比較に基づいて前記電池の寿命を推定する寿命推定部をさらに含んでもよい。
【0023】
前記予め定められた充電区間は、全充電サイクル又は前記全充電サイクルの予め定められた電圧区間の部分を含んでもよい。
【0024】
前記参照曲線を格納する格納部をさらに含み、前記参照曲線生成部は、前記生成された参照曲線を前記格納部に格納してもよい。
【0025】
前記参照曲線生成部は、通信インターフェースを用いて前記参照曲線を外部装置に送信してもよい。
【0026】
本発明の一実施形態に係る電池寿命推定方法は、充電サイクルの充電区間中に標準充電率、及び前記充電サイクルの低率充電区間中に低充電率を用いて電池を充電するステップと、前記低率充電区間において時間に伴う前記電池の電気的物理量の決定された変化と初期状態の電池の寿命に対応する参照曲線とを比較するステップと、前記時間に伴う前記電池の電気的物理量の変化と前記参照曲線の比較結果に基づいて前記電池の寿命とを推定するステップと、を含む。
【0027】
初期充電サイクルの予め定められた充電区間中に、低充電率で初期状態の電池を充電するステップと、前記予め定められた充電区間において時間に伴う前記初期状態の電池の電気的物理量の変化を演算し、前記電気的物理量の演算された変化に基づいて参照曲線(前記参照曲線は、前記電池の充放電に基づいて前記電池の寿命を推定するのに用いられる)を生成するステップと、を含んでもよい。
【0028】
他の充電サイクルの充電区間中に標準充電率、及び前記他の充電サイクルの低率充電区間中に低充電率を用いて前記電池を充電するステップと、前記低率充電区間において前記参照曲線及び時間に伴う電池の電気的物理量の決定された変化間の比較に基づいて前記電池の寿命を推定するステップと、をさらに含んでもよい。
【0029】
本発明の他の実施形態に係る電池寿命推定装置は、充電サイクルの複数の充電区間中に標準充電率、及び前記充電サイクルの低い低率充電区間中に低充電率を用いて電池を充電する電池充電部と、前記低率充電区間において時間に伴う前記電池の電気的物理量の決定された変化及び前記低充電率を用いて前記電池の事前充電のために事前に取得された電池情報の比較に基づいて前記電池の寿命を推定する寿命推定部と、を含む。
【0030】
前記低率充電区間において時間に伴う前記電池の電気的物理量の決定された変化は、前記低率充電区間中の時間に伴う前記電池の電圧の決定された傾きであってもよい。
【0031】
前記低率充電区間中の前記電池の電圧の決定された傾きは、時間により前記低率充電区間のさらに小さい部分(lesser portion)を横切る電圧勾配であってもよい。
【0032】
前記電圧勾配は、現在の温度に対して、低率充電区間中に、充電曲線における時間に伴う前記電池の電圧変化であり、前記低充電率は、電圧値の区間に対して、実質的に互いに異なる温度で低充電率が用いられた場合、前記現在の温度に対する電圧勾配が前記電池の他の充電の電圧勾配と類似の充電率であってもよい。
【0033】
前記低充電率は、実質的に互いに異なる温度で個別的な充電曲線が類似のパターンを有する充電率であってもよい。
【発明の効果】
【0034】
一実施形態によると、電池の寿命をより正確に推定することを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付の図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。各図面に提示された同一の参照符号は、同一の部材を示す。
【0037】
以下で説明する実施形態は様々な変更が加えられてもよい。以下で説明する実施形態は実施形態に対して限定しようとするものではなく、これに対する全ての変更、均等物ないし代替物を含むものとして理解しなければならない。
【0038】
実施形態で用いる用語には、単に特定の実施形態を説明するために用いられるものとして、実施形態を限定しようとする意図はない。単数の表現は文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又は、これらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又は、これらを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0039】
異なる定義がされない限り、技術的であるか科学的な用語を含み、ここで用いられる全ての用語は、実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義されているような用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈するべきであって、本出願で明白に定義しない限り、理想的であるか過度に形式的な意味と解釈されることはない。
【0040】
また、添付図面を参照して説明することにおいて、図面符号に関係なく同一の構成要素は同一の参照符号を付与し、それに対する重複説明は省略することにする。実施形態を説明において関連の公知技術に対する具体的な説明が実施形態の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0041】
図1は、電池の充電及び放電サイクルを例示的に示す図である。
図1を参照すると、グラフ(a)は、完全充放電を行う電池の時間に伴う電圧変化を例示的に示している。グラフ(a)の横軸は、時間を示し、縦軸は、電圧を示す。電池が最大に充電した時点111,112,113,114,115は、完全充電を示し、電池が最大に放電した時点121,122,123,124,125は、完全放電を示す。
【0042】
ここで、電池の充電及び放電と関連する1つのサイクルは、電池が完全に充電した後に充電された電力を全部放電して再び充電されることを示すことができる。例えば、
図1では、完全充電した2つの時点111,112の間の区間が1つのサイクルになる。一実施形態において、1回の充電サイクル(single charging cycle)は、完全放電状態又は部分放電状態から電池が完全に充電されないポイントまでの電池の充電を示すことができる。1回の放電サイクル(single discharging cycle)は、完全充電状態又は部分充電状態から電池が完全に放電されないポイントまでの電池の放電を示すことができる。また、1回の充電サイクルは、完全放電状態又は部分放電状態から完全充電状態までの電池の充電を示してもよく、1回の放電サイクルは、完全充電状態又は部分充電状態から完全放電状態までの電池の放電を示してもよい。
【0043】
グラフ(b)は、電池の完全充放電に伴う容量の変化を例示的に示す。グラフ(b)の横軸は、時間を示し、縦軸は、電池の容量を示す。線131,132,133,134,135は、それぞれ電池が最大に充電した時点111,112,113,114,115に対応する電池の容量を示す。グラフ(b)に示したように、電池が繰り返し完全に充電又は完全に放電するほど電池の容量は、継続的に減少し得る。
【0044】
図2は、電池の使用サイクルの増加による電池寿命の減少を例示的に示した図である。
図2は、電池が充電及び放電されるサイクル数が増加するほど電池寿命が減少することを示す。ここで、電池寿命は、電池がアプリケーション、例えば、1つ以上のモータ又は電気自動車のシステムのような物理的アプリケーションに正常に電力などを供給できる期間として示される。
図2に示したように、サイクル数が増加するほど電池の寿命は、電池の容量210に対応することができる。ここで、初期サイクルにおける容量210は、電池に格納することができる最大電荷量を示してもよい。ここで、電池の容量210が閾値220以下に減少すると、電池が特定の物理的アプリケーションで要求される電力要件などを満たすことができず、電池の交換が必要なものと決定され得る。このように、電池寿命は、電池の使用時間又は使用サイクルと高い相関関係を有し得る。
【0045】
図3は、互いに異なる温度に対する低率充電曲線を例示的に示した図である。
図3を参照すると、グラフは、充電率(Charge Rate:C−rate)が0.01Cである場合の互いに異なる温度に対する充電曲線を示す。グラフにおいて、横軸は、充電状態(State Of Charge:SOC)を示し、縦軸は、電圧の大きさを示す。ここで、充電率は、電池の充電の際、様々な使用条件下における電流値設定及び電池の使用可能時間を予測したり、表記するのに用いられる測定単位で示すことができる。例えば、充電率の単位は、Cで表してもよく、C−rate=(充電電流)/(電池容量)と定義してもよい。一実施形態における充電率1Cは、1時間に電池を充電することができる充電量を示す。以下、充電率0.01Cは、低充電率、即ち、低率とみなしてよく、1C又は5Cの充電率は、例えば、低率ではない充電率とみなしてよい。低充電率が実現される場合、低充電率は、区間の外部の電池を充電するのに用いられる標準充電率(例えば、10又は100倍)より小さい充電率とみなすことができる。
【0046】
図3に示すように、低充電率0.01Cにおける充電曲線は、温度に関係なく類似のパターンを示すことができる。一実施形態における低充電率は、実質的に互いに異なる温度で個別的な充電曲線が類似のパターンを有する充電率である。例えば、−20℃の充電曲線と60℃の充電曲線のパターンは類似する。それにより、グラフは、低率充電の間の低充電率に対する充電曲線が温度に影響を受けないことを示すことができる。
【0047】
図4は、互いに異なる温度に対する電圧勾配の曲線を例示的に示した図である。
図4を参照すると、グラフは、互いに異なる温度に対する電圧と電圧勾配(dV/dt)の関係を示す。グラフにおいて、横軸は、電圧の大きさを示し、縦軸は、電圧勾配の大きさを示す。ここで、電圧勾配は、
図3のグラフの充電率が0.01Cである場合の互いに異なる温度に対する充電曲線における時間に伴う電圧の個別的な変化量を示したものである。
【0048】
一実施形態において、電圧値の区間に対して、実質的に互いに異なる温度で低充電率が用いられる場合、低充電率は、現在の温度の電圧勾配が電池の他の充電の電圧勾配と類似の充電率である。例えば、
図4に示すように、グラフの3.5V〜4.05V区間において、電圧勾配は、温度に関係なく類似の値を示す。これは、低率充電によって電池の内部抵抗による効果が減少したことに起因し得る。実質的に互いに異なる温度において、
図4は、電圧値の区間内で類似のパターンを有する−20℃に対する電圧勾配及び60℃に対する電圧勾配を示す。
【0049】
以下において、電池システムは、電池及び電池制御装置を含んでもよい。一例として、電池制御装置は、電池管理システム(Battery Management System:BMS)と表現してもよい。
【0050】
電池は、電池システムが装着された電気駆動車両(例えば、電気自動車)に電力を供給してもよく、複数の電池モジュールを含んでもよい。複数の電池モジュールそれぞれは、複数のセルを含んでもよい。複数の電池モジュール相互間は、直列及び並列に混合接続されてもよい。一実施形態における複数の電池モジュールは、リチウムイオン電池のような二次電池であってもよい。また、複数の電池モジュールの容量は、互いに同一であってもよく、互いに異なってもよい。また、電池システムは、電力貯蔵装置(Energy Storage System:ESS)を意味する。
【0051】
電池制御装置は、電池の状態をモニタリングして、電池寿命情報(state of health、SoH)に基づいて電池を制御する。ここで、寿命情報は、電池の残った寿命を示す。一実施形態における電池制御装置は、電池に含まれた複数の電池モジュールの熱制御を行う。また、電池制御装置は、電池の過充電及び過放電を防止し、セルのバランシングを行って電池に含まれた複数の電池モジュール間の充電状態が均等になるように制御する。それにより、電池のエネルギー効率が高まり、電池の寿命を延ばすことができる。
【0052】
電池制御装置は、寿命情報、充電情報、機能情報などを電子制御装置(Electronic Control Unit:ECU)、例えば、電気自動車のECUに提供することができる。一実施形態における電池制御装置は、CAN(Controller Area Network)通信を用いて電子制御装置と通信を行うことができる。
【0053】
図5は、一実施形態に係る電池寿命推定装置を示すブロック図である。
図5を参照すると、電池寿命推定装置500は、充電部510、比較部520、及び寿命推定部530を含む。
【0054】
電池寿命推定装置500は、電気自動車のエネルギー源の電池の状態(例えば、寿命情報、寿命終了時点(End Of Life:EOL))を推定する。寿命情報又は寿命終了時点に対するより正確な推定を用いて電気自動車の運転者に電気自動車の正確な状態情報を提供してもよい。それにより、電気自動車の運転者は、ガソリン自動車に対して有するように、電気自動車に対する肯定的な見解を有することができる。また、電池寿命推定装置500は、事前推定システム(previous estimation system)と比較して軽量化され、電池制御装置に装着されてもよい。さらに、電池寿命推定装置500は、事前推定システムと比較し、電池状態を推定するのに所要する時間を短縮させてもよい。電池寿命推定装置500は、電気自動車以外にも、電池を用いる全ての物理的アプリケーションに適用されてもよい。
【0055】
充電サイクルの間、充電部510は、標準充電率で電池を充電し、低率充電区間において低充電率で電池を充電する。ここで、充電率は、充電のために電池に印加される電流と電池の容量の比率を示すものであって、C−rateと表現してもよい。
【0056】
低充電率は、完全充電サイクル(full charging cycle)の間、主に用いられる標準充電率より充電率が低いことを意味する。例えば、充電部510は、標準充電率を0.5Cに設定して、区間において標準充電率で電池を充電し、低率充電区間において0.01Cの低充電率で電池を充電して、他の区間で標準充電率に戻ってもよい。標準充電率が適用される区間は、低率充電区間より長い場合もある。また、低率充電区間は、完全充電サイクルの小数の部分(minority portion)であってもよく、低率充電区間は複数であってもよい。
【0057】
充電部510は、電池に低充電率に対応する電流を選択的に印加し、標準充電率及び低充電率を用いて電池を充電する。例えば、低充電率が0.01Cの場合、充電部510は、充電率が1Cである場合の1/100倍又は標準充電率0.5Cの1/50倍に対応する電流を電池に印加するように設定することができる。
【0058】
また、充電部510は、所望の又は選択可能な充電モードに基づいて互いに異なる方式を用いて電池を充電する。一例として、充電モードは、定電流充電モード、定電圧充電モード又は定電力充電モードのうちのいずれか1つであってもよい。定電流充電モードにおける充電部510は、標準充電率によって一定量の基準電流を電池に印加し、低率充電区間では低充電率によって基準電流より低い電流を電池に印加することができる。定電圧充電モードにおける充電部510は、一定量の通常電圧が保持されるように標準充電率に対応する電流を電池に印加し、低率充電区間では電池の電圧が通常電圧より低い電圧になるよう、充電モードを定電流充電モードに切り替え、低充電率で電池を充電することができる。定電力充電モードにおける充電部510は、標準充電率によって一定量の通常電力を印加し、低率充電区間では低充電率によって低い電力を電池に印加することができる。
【0059】
また、充電サイクルの間、充電部510は、充電モード、温度、電圧又は電池の寿命推定に利用可能な電圧の範囲内の少なくとも1つを考慮して、低率充電区間を選択又は設定してもよい。例えば、充電部510は、標準充電率の適用からスイッチするために、低率充電区間を選択又は設定することができる。
【0060】
一実施形態における充電部510は、電池の充電モードを確認することができる。電池の充電モードが定電流充電モードの場合、充電部510は、電池の電圧を基準として、低率充電区間を設定することができる。定電流充電モードにおける充電部510は、電圧が3.6V〜3.65Vである時、低率充電区間を設定することができる。充電モードが定電圧充電モードの場合、充電部510は、電池の電流を基準として、低率充電区間を設定することができる。定電圧充電モードにおける充電部510は、0.15C〜0.17Cの範囲に対応する電流区間に基づいて低率充電区間を設定することができる。
【0061】
別の例として、電池の寿命推定に利用可能な電圧の範囲が3.5V〜4Vの場合、充電部510は、電池の寿命推定に利用可能な電圧の範囲内で3.7V〜3.75Vのサブ範囲を設定することができる。サブ範囲は、低率充電区間が発生する場合に対するインジケータであってもよい。
【0062】
また別の例として、充電部510は、電池の対応充電サイクル(corresponding charging cycle)が始まる時、即ち、電池の充電が始まる時、測定された電圧を基準として、低率充電区間を設定することができる。例えば、充電部510は、電池の充電を始める時の電圧が3.5Vの場合、充電部510は、電圧が少なくとも3.5Vである時、低率充電区間を設定することができる。
【0063】
また、一実施形態における電池寿命推定装置500は、電池の状態が予め定められた充電条件を満たす場合、電池の寿命の推定を開始する。例えば、電池寿命推定装置500は、低率充電区間を用いて電池の寿命を推定する。予め定められた充電条件を満たさない場合、電池の寿命を推定することができず、対応充電区間(corresponding charging interval)中に低率充電区間が発生しない場合がある。例えば、充電部510は、電池の状態が予め定められた充電条件を満たす場合、充電サイクルの大部分の期間、標準充電率で電池を充電することができ、1つ以上の低率充電区間中に、低充電率で電池を充電することができる。ここで、予め定められた充電条件は、電池が装着された電気駆動車両の走行距離、電池の充電回数、充電方式、温度又は電圧のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0064】
例えば、電池寿命推定装置500は、電池が装着された電気自動車の走行距離が1000kmになる度に、電池の寿命を推定し、充電回数が5回になる度に、電池の寿命を推定してもよい。また、電池寿命推定装置500は、充電方式が電池を高速で充電する高速充電方式ではない場合に電池の寿命を推定し、電池の温度が+15度以上である場合に電池の寿命を推定し、電池の電圧が2.4V以下の場合に電池の寿命を推定し、電池が完全に充電を行う場合に電池の寿命を推定してもよい。
【0065】
比較部520は、低率充電区間において時間に伴う電池の電気的物理量の変化と初期状態の電池の寿命に対応する参照曲線とを比較する。ここで、電気的物理量は電圧を示す。しかし、これに限定されることなく、電気的物理量は、電池の電流、電力など他の電気的物理量を含んでもよい。
【0066】
初期状態の電池は、事前に充放電を行わない電池又は電気自動車に装着された後の電池を示す。一実施形態における参照曲線は、初期状態の電池を低充電率で充電する場合の電池の時間に伴う電気的物理量の変化を示す。例えば、参照曲線は、低充電率だけを用いたり、予め定められた区間で低充電率を用いて初期に充電された電池に基づいたものであってもよい。
【0067】
例えば、電池を低充電率で充電する場合、電池の時間に伴う電圧変化を示す電圧勾配は、電池の寿命によって相違する。それにより、比較部520は、1つ以上の低い充電区間中に、低充電率で充電する場合の電池の電圧勾配と初期状態の電池の電圧勾配とを比較し、比較結果に基づいて電池の寿命を推定することができる。
【0068】
一実施形態における比較部520は、参照曲線を予め格納する格納部を含み、格納部から参照曲線を抽出することができる。また、比較部520は、電池が初期状態の電池である場合、参照曲線を生成してもよく、通信インターフェースを用いて外部装置(例えば、サーバ)から参照曲線を受信してもよい。ここで、通信インターフェースはWLAN(Wireless LAN)、WiFi(Wireless Fidelity)Direct、DLNA
(登録商標)(Digital Living Network Alliance)、Wibro(Wireless broadband)、Wimax(World Interoperability for Microwave Access)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)などの無線インターネットインターフェースと、ブルートゥース
(登録商標)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association;IrDA)、UWB(Ultra Wideband)、ZigBee
(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの近距離通信インターフェースを含んでもよい。それだけでなく、通信インターフェースは、外部装置と通信を行うことができる全てのインターフェース(例えば、有線インターフェース)を示してもよい。一実施形態における通信インターフェースは、代替通信(alternate communications)及び情報操作(information operations)の共有のために用いることができる。
【0069】
比較部520は、低率充電区間の開始点から予め定められた時間だけ遅れた時点からの電池の電気的物理量の決定された変化を参照曲線と比較してもよい。例えば、
図8の拡大された部分のように、充電部510が標準充電率で充電している間、低率充電区間812において低充電率で充電する場合、低率充電区間812の開始点から電圧が急降下した後、低率充電区間812において電圧が不規則に高まることがある。ここで、充電率の変化による影響によって、低率充電区間812の開始点から電圧が急降下した後、所定時間の間、電圧が不規則に上昇し、充電率の変化による影響が緩和された後には、低率充電区間812の残りの区間で電圧が一定に上昇し得る。それにより、比較部520は、より正確に電圧勾配を演算するために、低率充電区間の開始点から予め定められた時間だけ遅れた時点から低率充電区間における電圧勾配を演算してもよい。電圧勾配を演算したり、測定する場合、低率充電区間812内のサブ区間821で示すこともできる。
【0070】
また、充電部510は、電池の充電モード、温度、電圧又は電池の寿命推定に利用可能な電圧の範囲内の少なくとも1つを考慮して低率充電区間を複数に設定してもよい。この場合、比較部520は、複数の低率充電区間それぞれにおける時間に伴う電池の電気的物理量の演算された平均変化と参照曲線とを比較する。例えば、上記で説明したように、比較部520は、複数の低率充電区間それぞれにおいて、各低率充電区間の開始点から予め定められた時間だけ遅れた時点からの電圧勾配を測定し、複数の低率充電区間それぞれにおいて測定された電圧勾配の平均を示す平均傾きを演算することができる。比較部520は、平均傾きと参照曲線とを比較する。
【0071】
また、比較部520は、複数の低率充電区間それぞれにおける時間に伴う電池の電気的物理量の中心傾向の尺度値及び参照曲線の中心傾向の尺度値を抽出し、電池の電気的物理量の中心傾向の尺度値と参照曲線の中心傾向の尺度値とを比較する。ここで、中心傾向の尺度値は、時間に伴う電池の電気的物理量の変化の代表値又は参照曲線の代表値を意味するものであって、例えば、中心傾向の尺度値は、算術平均、加重平
均、などを含んでもよい。一例として、充電サイクルの間、低率充電区間が3つである場合、比較部520は、3つの低率充電区間それぞれにおける電圧勾配の
算術平均と参照曲線の
算術平均とを比較する。
【0072】
一実施形態における比較部520は、参照曲線を生成することができる。例えば、比較部520は、電池が初期状態の電池であるか否かを判断してもよく、電池が初期状態の電池と判断される場合、比較部520は、初期状態の電池を用いて参照曲線を生成してもよい。充電部510は、予め定められた充電区間において低充電率で初期状態の電池を充電する。ここで、予め定められた充電区間は、全充電サイクル又は全充電サイクルの予め定められた電圧区間の部分を含んでもよい。一例として、比較部520は、電池の充電モード、温度、電圧又は電池の寿命推定に利用可能な電圧の範囲内の少なくとも1つを考慮して、全充電サイクルにおいて低充電率で電池を充電するか又は全充電サイクル中の予め定められた電圧区間の部分においてのみ低充電率で充電するか否かを決定してもよい。ここで、寿命を推定するための電池を低充電率で充電する低率充電区間は、初期状態の電池の予め定められた充電区間に含まれてもよい。予め定められた充電区間は、全充電サイクル又は全充電サイクルの部分だけを示す。
【0073】
充電部510が予め定められた充電区間において低充電率で初期状態の電池を充電する場合、比較部520は、予め定められた充電区間の間、初期状態の電池の時間に伴う電気的物理量の変化を演算して参照曲線を生成することができる。一実施形態における比較部520は、予め定められた充電区間における初期状態の電池の電圧(又は電圧勾配)変化を測定して参照曲線を生成することができる。別の一実施形態における充電部510は、0.1Cの充電率に予め定められた充電区間で初期状態の電池を充電し、比較部520は、予め定められた充電区間における初期状態の電池の電圧変化を測定して参照曲線を生成する。この場合、比較部520は、0.1Cの充電率に基づいて測定された変化を補整(又は補間)し、0.01Cの充電率で予め定められた充電曲線において、初期状態の電池が充電される場合における初期状態の電池の電圧変化を推定してもよく、推定された電圧変化を用いて参照曲線を生成してもよい。
【0074】
寿命推定部530は、比較部520の比較出力に基づいて電池の寿命を推定する。また、比較部520の出力時間に伴う電池の電気的物理量の変化と参照曲線との比較結果を用いて電池の寿命を推定する。一実施形態では、低率充電区間における電圧勾配がn
1であり、参照曲線の電圧勾配がn
2である場合、寿命推定部530は、電池の寿命を初期状態の電池の事前に決定された寿命のn
2/n
1倍で推定する。別の一実施形態における寿命推定部530は、低率充電区間における電圧勾配及び参照曲線の電圧勾配の比率と初期状態の電池の寿命との相関関係に関する情報を含むルックアップテーブルを含んでもよい。この場合、寿命推定部530は、低率充電区間における電圧勾配と参照曲線の電圧勾配との比率を用いてルックアップテーブルから電池の寿命を抽出してもよい。
【0075】
図3及び
図4において説明したように、低率充電区間における電圧勾配は、温度による影響を受けない。寿命推定部530が低率充電区間における電圧勾配と参照曲線の電圧勾配とを用いて電池の寿命を推定することによって、寿命推定部530で推定された電池の寿命は、温度とは関係なく正確性が高まる。
【0076】
図6は、別の一実施形態に係る電池寿命推定装置を示すブロック図である。
図6を参照すると、電池寿命推定装置600は、充電部610及び参照曲線生成部620を含む。
【0077】
充電部610は、予め定められた充電区間において低充電率で初期状態の電池を充電する。ここで、予め定められた充電区間は、全充電サイクル又は全充電サイクルの予め定められた電圧区間の部分を含んでもよい。全充電サイクルは、電池が完全放電された状態又は初期状態において完全充電される状態で充電される全体区間を示す。例えば、充電部610は、全充電サイクルの区間、初期状態の電池を低充電率で充電し、初期状態の電池の電圧が3.0V〜3.5V区間において、初期状態の電池を低充電率で充電する。一実施形態では、初期状態の電池を低充電率で充電する区間は、外部装置から選択されてもよく、充電部610が選択されてもよい。例えば、充電部610は、初期状態の電池の充電モード、温度、電圧又は電池の寿命推定に利用可能な電圧の範囲内の少なくとも1つを考慮して低充電率で充電する区間を選択してもよい。
【0078】
また、充電部610は、充電モードにより他の方式で初期状態の電池を充電する。例えば、充電部610は、定電流充電モード、定電圧充電モード又は定電力充電モードのうち各充電モードに対応する方式で初期状態の電池を充電する。
【0079】
参照曲線生成部620は、予め定められた充電区間において、時間に伴う前記初期状態の電池の電気的物理量の変化を演算して電池の充放電に伴う寿命推定のための参照曲線を生成する。
【0080】
一実施形態における参照曲線生成部620は、予め定められた充電区間における初期状態の電池の電圧(又は電圧勾配)変化を測定して参照曲線を生成する。例えば、参照曲線生成部620は、低充電率で充電される区間における初期状態の電池の電圧値を測定し、測定された電圧値を用いて参照曲線を生成する。
【0081】
別の一実施形態における充電部610は、0.1Cの充電率で予め定められた充電区間において、初期状態の電池を充電し、参照曲線生成部620は、予め定められた充電区間における初期状態の電池の電圧変化を測定して参照曲線を生成する。この場合、参照曲線生成部620は、0.1Cの充電率に基づいて測定された変化を補整(又は補間)し、0.01Cの充電率で予め定められた充電曲線において、初期状態の電池が充電される場合における初期状態の電池の電圧変化を推定することができ、推定された電圧変化を用いて参照曲線を生成することができる。
【0082】
また、電池寿命推定装置600は、格納部を含む。電池寿命推定装置600は、参照曲線生成部620で生成された参照曲線を格納することができる。また、電池寿命推定装置600は、通信インターフェースを用いて参照曲線を外部装置に送信してもよい。
【0083】
図7は、一実施形態に係る電池寿命推定方法を示した動作フローチャートである。
図7を参照すると、ステップS710において、電池の寿命情報又は残った寿命が決定されるか、又は、更新されるかに関する決定が行われる。一実施形態における
図5又は
図6の電池寿命推定装置は、電池の状態が予め定められた条件を満たすか否かを考慮し、例えば、前述した低率充電区間を用いて電池の寿命情報を更新するか否かを判断することができる。
図7〜
図13及び
図16〜
図17のステップは、電池寿命推定装置に対する参照を用いて説明し、電池寿命推定装置に対する参照に制限されない。一例として、予め定められた条件は、電池が装着された電気駆動車両の走行距離、電池の充電回数、充電方式、温度又は電圧のうち少なくとも1つを含んでもよい。例えば、電池寿命推定装置は、電池が装着された電気自動車の走行距離が500kmになる時、電池の充電回数が5回になる度に又は電池の温度が+15度以上である場合に電池の寿命情報を更新することができる。また、電池寿命推定装置は、充電方式が電池を高速で充電する高速充電方式ではない場合又は電池の電圧が2.4V以下の場合に電池の寿命情報を更新してもよい。
【0084】
また、電池寿命推定装置が電池の寿命情報(SoH)を更新すると判断した場合、電池寿命推定装置は、電池を標準充電率で充電する(S720)。ここで、標準充電率は、SoHが更新されなかった場合、完全充電サイクルに適用され、SoHが更新された場合、充電サイクルの大部分に適用される充電率を示す。例えば、電池寿命推定装置は、標準充電率を0.5Cに設定して、設定された標準充電率で電池を充電してもよい。
【0085】
また、電池寿命推定装置は、標準充電率で充電される電池をモニタリングして、電池の充電区間が低率充電区間でなければならないか否か、例えば、充電率が標準充電率から低充電率に変更されなければならないか否かを判断する(S730)。例えば、低率充電区間が3.5V〜4.0V区間に設定された場合、電池寿命推定装置は、電池の電圧が3.5V〜4.0V区間に含まれるか否か検出することができる。電池の電圧が3.5V〜4.0V区間に含まれない場合、電池寿命推定装置は、電池の充電区間が低率充電区間でないと判断し、充電率は、標準充電率で保持することができる。電池の電圧が3.5V〜4.0V区間に含まれる場合、電池寿命推定装置は、電池の充電区間が低率充電区間であると判断することができ、充電率は低充電率に変更され得る。
【0086】
別の例として、電池の電圧が3.0Vに到達する時点から5分間が低率充電区間に設定された場合、電池寿命推定装置は、電池の電圧が3.0Vに到達したか否かを検出し、電池の電圧が3.0Vに到達した場合に電池の充電区間が低率充電区間であると判断することができ、充電率は低充電率に変更され得る。
【0087】
一実施形態における低率充電区間は複数であってもよい。例えば、低率充電区間が3.0V〜3.3V区間及び3.7V〜4.0V区間に設定された場合、電池寿命推定装置は、電池の電圧が3.0V〜3.3V区間及び3.7V〜4.0V区間に含まれるか否かを検出して、電池の充電区間が低率充電区間であるか否かを判断することができる。
【0088】
また、電池寿命推定装置は、電池の充電区間が低率充電でないと判断した場合、電池を標準充電率で充電し(S720)、電池の充電区間が低率充電であると判断した場合、充電率を低充電率に変更して電池を低充電率で充電する(S740)。
【0089】
また、電池寿命推定装置は、低率充電区間における電池の時間に伴う電圧勾配を演算する(S750)。例えば、電池寿命推定装置は、より正確に電圧勾配を演算するために、低率充電区間の開始点から予め定められた時間だけ遅れた時点から低率充電区間における電圧勾配を演算することができる。また、低率充電区間が複数の場合、電池寿命推定装置は、複数の低率充電区間それぞれにおいて、各低率充電区間の開始点から予め定められた時間だけ遅れた時点からの電圧勾配を測定し、複数の低率充電区間それぞれにおいて測定された電圧勾配の平均を示す平均傾きを演算してもよい。
【0090】
また、電池寿命推定装置は、電池の充電が完了したか否かを判断する(S760)。一実施形態における電池寿命推定装置は、電池の電圧を検出し、電池の電圧は、電池が完全に充電される場合の電圧であるか否かを判断することができる。例えば、電池寿命推定装置は、電池の電圧が4.2V以上の場合に電池の充電が完了されたと判断してもよい。電池の充電が完了されなかったと判断した場合、電池寿命推定装置は、標準充電率で電池を充電する状態に切り替えることができる(S720)。
【0091】
また、電池の充電が完了されたと判断した場合、電池寿命推定装置は、電池の寿命を推定する(S770)。電池寿命推定装置は、電池の時間に伴う電圧勾配と参照曲線とを比較し、比較結果を用いて電池の寿命を推定する。
【0092】
また、ステップS710において、電池寿命推定装置が電池の寿命情報を更新しないと判断した場合、電池寿命推定装置は、電池を、例えば、完全充電サイクルのために、標準充電率で充電する(S780)。
【0093】
また、電池寿命推定装置は、電池の充電が完了されたか否かを判断する(S790)。電池の充電が完了されなかったと判断した場合、電池寿命推定装置は、標準充電率で電池を充電し(S780)、電池の充電が完了されたと判断した場合、電池寿命推定装置は、電池の充電を中断することができる。
【0094】
図8及び
図9は、一実施形態に係る定電流充電モードにおける低率充電曲線を例示的に示した図である。
【0095】
図8を参照すると、グラフ(a)は、定電流充電モードにおける電池の時間に伴う電圧勾配を示し、グラフ(b)は、グラフ(a)における時間区間812を拡大して示したものである。グラフ(a)及びグラフ(b)の横軸は、時間を示し、縦軸は、電圧、電流、及び充電率の大きさを示す。
【0096】
電池寿命推定装置は、標準充電率で電池を充電してもよい。
図8の例において、標準充電率は、0.5Cに設定されてもよい。電池寿命推定装置が時間区間811中に、標準充電率で電池を充電することによって電池の電圧831は増加する。
【0097】
また、電池寿命推定装置は、標準充電率で充電される電池をモニタリングして電池の充電区間が低率充電区間であるか否かを判断することができる。例えば、低率充電区間は、電池の電圧831が電圧V1に到達した時点から予め定められた時間であってもよい。電池寿命推定装置は、時間区間812を低率充電区間に設定し、時間区間812中に、低充電率で電池を充電してもよい。
【0098】
電池寿命推定装置は、時間区間812中に、0.01Cの充電率で電池を充電することができる。充電率を低くするために、電池寿命推定装置は、0.01Cの充電率に対応するように電流を低くすることができる。充電率が標準充電率0.5Cから低充電率0.01Cに低くなることによって、時間区間812の開始点における電池の電圧831は、急激に低くなり、所定時間の電圧831が不規則に高まり得る。充電率の変化による影響が緩和されたり、過ぎた場合、時間区間821中に、例えば、時間区間812の残りの区間、電池の電圧831は、一定に上昇することができる。それにより、電池寿命推定装置は、より正確に電圧勾配を演算するために、充電率の変化による影響が緩和されたり、過ぎた時間区間821における電池の電圧勾配を演算することができる。
【0099】
時間区間821が終了した後、電池寿命推定装置は、充電率を0.5Cに戻してもよく、時間区間813で電池を充電してもよい。低充電率から充電率を高めるために、電池寿命推定装置は、電流を0.5Cの充電率に対応するように高めることができる。充電率が低充電率0.01Cから標準充電率0.5Cに高くなるにつれ、時間区間813における電池の電圧831は、上昇することができる。電池が完全充電された場合、電池寿命推定装置は、電池の充電を終了することができる。
【0100】
図9を参照すると、グラフは、定電流充電モードにおける電池の時間に伴う電圧勾配を示している。グラフの横軸は、時間を示し、縦軸は、電圧、電流、及び充電率の大きさを示す。
【0101】
電池寿命推定装置は、標準充電率で電池を充電してもよい。
図9の例において、標準充電率は、0.5Cに設定されてもよい。電池寿命推定装置が時間区間911,913,915における標準充電率で電池を充電することによって電池の電圧931は増加する。
【0102】
また、電池寿命推定装置は、標準充電率で充電される電池をモニタリングして電池の充電区間が低率充電区間であるか否かを判断することができる。例えば、個別的な低率充電区間は、電池の電圧931が電圧V1に到達した時点から経過した予め定められた時間と電圧V2に到達した時点から経過した予め定められた時間であってもよい。電池寿命推定装置は、時間区間912及び時間区間914を低率充電区間に設定し、時間区間912及び時間区間914中に、低充電率で電池を充電してもよい。例えば、電池寿命推定装置は、時間区間912及び時間区間914における0.01Cの充電率で電池を充電することができる。
【0103】
また、電池寿命推定装置は、時間区間912及び時間区間914における電圧勾配を演算してもよい。この場合、電池寿命推定装置は、より正確に電圧勾配を演算するために、標準充電率で低充電率における充電率の変化による影響が緩和された後の時間区間921及び時間区間922における電池の電圧勾配を演算することができる。また、電池寿命推定装置は、時間区間921における電圧勾配と時間区間922における電圧勾配との中心傾向の尺度値を算出し、算出された中心傾向の尺度値を用いて電池の寿命を推定することができる。
【0104】
時間区間915において、電池が完全に充電されたと判断された場合、電池寿命推定装置は、電池の充電を終了してもよい。
【0105】
図10及び
図11は、一実施形態に係る定電圧充電モードにおける低率充電曲線を例示的に示した図である。
【0106】
図10を参照すると、グラフ(a)は、定電圧充電モードにおける電池の時間に伴う電圧勾配を示し、グラフ(b)は、グラフ(a)における時間区間1012を拡大して示したものである。グラフ(a)及びグラフ(b)の横軸は、時間を示し、縦軸は、電圧、電流、及び充電率の大きさを示す。
【0107】
電池寿命推定装置は、基準定電圧で電池を充電してもよい。
図10の例において、基準定電圧は4.2Vに設定されてもよい。電池寿命推定装置が時間区間1011における基準定電圧で電池を充電することによって電池の電流1032は減少する。
【0108】
また、電池寿命推定装置は、基準定電圧で充電される電池をモニタリングして電池の充電区間が低率充電区間であるか否かを判断することができる。例えば、低率充電区間は、電池の電流1032が電流C1に到達した時点から経過した予め定められた時間であってもよい。電池寿命推定装置は、時間区間1012を低率充電区間に設定し、時間区間1012中に低充電率で電池を定電流充電してもよい。
【0109】
電池寿命推定装置は、時間区間1012において、充電モードを定電圧充電モードから定電流充電モードに変更することができ、時間区間1012中に、0.01Cの低充電率で電池を充電することができる。低率定電流充電に切り替えられることによって、時間区間1012における電池の電圧1031は、急激に変化し、所定時間の電圧1031が不規則に上昇することができる。
【0110】
定電圧充電モードから定電流充電モードへの充電モードの変化による影響が緩和されたり、過ぎた場合、時間区間1021中にの電池の電圧1032は、一定に上昇することができる。それにより、電池寿命推定装置は、より正確に電圧勾配を演算するために、充電モードの変化による影響が緩和されたり、過ぎた後の時間区間1021中に、例えば、時間区間1012の残りの区間、電池の電圧勾配を演算することができる。
【0111】
時間区間1021が終了した後、電池寿命推定装置は、時間区間1013において、再び基準定電圧で電池を充電することができる。電池が完全に充電された場合、電池寿命推定装置は、電池の充電を終了してもよい。
【0112】
図11を参照すると、グラフは、定電圧充電モードにおける電池の時間に伴う電圧勾配を示している。グラフの横軸は、時間を示し、縦軸は、電圧、電流、及び充電率の大きさを示す。
【0113】
電池寿命推定装置は、基準定電圧で電池を充電してもよい。
図11の例において、基準定電圧は、4.2Vに設定されてもよい。電池寿命推定装置が時間区間1111,1113,1115における基準定電圧で電池を充電することによって電池の電流1132は低くなる。
【0114】
また、電池寿命推定装置は、標準充電率で充電される電池をモニタリングして電池の充電区間が低率充電区間であるか否かを判断することができる。例えば、個別的な低率充電区間が電池の電流1132が電流C1に到達した時点から経過した予め定められた時間及び電流C2に到達した時点から経過した予め定められた時間であってもよい。電池寿命推定装置は、時間区間1112及び時間区間1114を低率充電区間に設定して、時間区間1112及び時間区間1114において低充電率で電池を充電してもよい。例えば、電池寿命推定装置は、時間区間1112及び時間区間1114中に、充電モードを定電圧充電モードから定電流充電モードに変更することができ、0.01Cの充電率で電池を充電することができる。充電モードが定電圧充電モードから低率定電流充電に変更される場合、電池の電圧1131は、急激に変化し、所定時間の電圧1131が不規則に高まり得る。また、電池寿命推定装置は、時間区間1112及び時間区間1114における電圧勾配を演算してもよい。この場合、電池寿命推定装置は、より正確に電圧勾配を演算するために、定電圧充電モードから定電流充電モードへの充電モードの変化による影響が緩和されたり、過ぎた時間区間1121及び時間区間1122における電池の電圧勾配を演算することができる。また、電池寿命推定装置は、時間区間1121における電圧勾配と時間区間1122における電圧勾配との中心傾向の尺度値を算出し、算出された中心傾向の尺度値を用いて電池の寿命を推定することができる。
【0115】
時間区間1115において、電池が完全に充電されたと判断された場合、電池寿命推定装置は電池の充電を終了してもよい。
【0116】
図12及び
図13は、一実施形態に係る低率充電区間における電圧勾配の演算を説明するための図である。
【0117】
図12を参照すると、グラフは、電池の充電時間に伴う電圧変化を電池の寿命別に示している。グラフの横軸は、時間又は充電状態(State Of Charge:SOC)を示し、縦軸は、電圧の大きさを示す。
【0118】
電池寿命推定装置は、標準充電率(例えば、0.5C)で電池を充電し、低率充電区間において低充電率(例えば、0.01C)で充電してもよい。電池寿命推定装置は、互いに異なるSoHに対して個別的に低率充電区間における電圧勾配(1211〜1214)を演算することができる。ここで、電圧勾配(1211〜1214)は、電池の寿命により互いに異なってもよい。例えば、電池の寿命が40%である時の電圧勾配1211は、電池の寿命が100%である時の電圧勾配1214より高い場合もある。電池寿命推定装置は、電圧勾配(1211〜1213)と電圧勾配1214とを比較して電池の寿命を推定する。
【0119】
図13を参照すると、グラフは、電池の充電時時間に伴う電圧変化を電池の寿命別に示している。グラフの横軸は、時間又は充電状態(SOC)を示し、縦軸は、電圧の大きさを示す。
【0120】
電池寿命推定装置は、標準充電率(例えば、0.5C)で電池を充電し、低率充電区間において低充電率(例えば、0.01C)で充電することができる。ここで、低率充電区間は、2つであってもよい。
【0121】
電池寿命推定装置は、互いに異なるSoHに対して個別的に、2つの低率充電区間を用いて電圧勾配(1311〜1314)を演算してもよい。低率充電区間が2つであることによって、電池寿命推定装置は、それぞれのSoHに対して、2つの低率充電区間それぞれにおける電圧勾配を演算し、2つの低率充電区間それぞれにおける電圧勾配の中心傾向の尺度値を演算することができる。例えば、電池寿命推定装置は、2つの低率充電区間それぞれにおける電圧勾配の算術平均を演算してもよい。
【0122】
電池寿命推定装置は、電圧勾配(1311〜1313)の中心傾向の尺度値と電圧勾配(1311〜1313)の中心傾向の尺度値とを比較して電池の寿命を推定する。
【0123】
図14は、一実施形態に係るユーザインターフェースを説明するための図である。
図14を参照すると、
図5及び
図6の電池制御装置のような電池制御装置は、外部からトリガ信号を受信し、トリガ信号の受信に応答して電池の寿命を推定する。それにより、電池制御装置は、リアルタイムで電池の寿命を推定することができる。例えば、電子制御装置は、電池及び電池制御装置が装着された電気自動車の始動がオンの状態である時、
図14に示された計器盤にユーザインターフェース1410を表示することができる。ユーザインターフェース1410は、トリガ信号を生成するためのインターフェース1420を含んでもよい。ユーザからインターフェース1420が選択された場合、電子制御装置は、電池制御装置にトリガ信号を送信することができる。電池制御装置は、低充電率が適用される低率充電区間を用いて電池を選択的に充電し、低率充電区間中に、時間に伴う電池の電気的物理量の変化と初期状態の電池の寿命に対応する参照曲線とを比較することができる。また、電池制御装置は、低率充電区間中に、時間に伴う電気的物理量の変化と参照曲線との比較を行う比較部の出力に基づいて電池の寿命を推定することができる。
【0124】
一実施形態における電池制御装置は、推定した電池の寿命を電子制御装置に送信することができ、電子制御装置は、電池制御装置から受信された電池の寿命を表示することができる。
【0125】
図15は、一実施形態に係る電池寿命情報を提供するためのユーザインターフェースを説明するための図である。
図15を参照すると、電気自動車1510は、電池システム1520を含む。電池システム1520は、電池1530及び電池制御装置1540を含んでもよい。電池制御装置1540は、電池1530の寿命を抽出した後、無線インターフェースを用いて端末1550に電池1530の寿命を送信してもよい。電池制御装置1540は、
図5、
図6、及び
図14の電池制御装置及び
図7〜
図13の動作と同様に動作することができる。
【0126】
一実施形態における電池制御装置1540は、無線インターフェースを用いて端末1550からトリガ信号を受信し、トリガ信号の受信に応答して電池1530の寿命を推定することができる。電池制御装置1540は、抽出した寿命を無線インターフェースを用いて端末1550に送信してもよい。端末1550は、ユーザインターフェース1560を用いて電池1510の寿命1561を表示してもよい。
【0127】
図16は、別の一実施形態に係る電池寿命推定方法を示した動作フローチャートである。
図16を参照すると、電池寿命推定装置は、低率充電区間において低充電率で電池を充電する(S1610)。
【0128】
また、電池寿命推定装置は、低率充電区間において時間に伴う電池の電気的物理量の変化と初期状態の電池の寿命に対応する参照曲線とを比較する(S1620)。
【0129】
また、電池寿命推定装置は、時間に伴う電池の電気的物理量の変化と参照曲線との比較結果に基づいて電池の寿命を推定する(S1630)。
【0130】
図16に示された別の一実施形態に係る電池寿命推定方法には、
図1〜
図15で説明された内容がそのまま適用されるため、より詳細な説明は省略する。
【0131】
図17は、また別の一実施形態に係る電池寿命推定方法を示した動作フローチャートである。
図17を参照すると、電池寿命推定装置は、予め定められた充電区間において低充電率で初期状態の電池を充電する(S1710)。
【0132】
また、電池寿命推定装置は、予め定められた充電区間において時間に伴う初期状態の電池の電気的物理量の変化を演算して、電池の充放電に伴う寿命推定のための参照曲線を生成する(S1720)。
【0133】
図17に示されたまた別の一実施形態に係る電池寿命推定方法には、
図1〜
図15で説明された内容がそのまま適用されるため、より詳細な説明は省略する。
【0134】
以上で説明された装置はハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、及び/又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組合で実現してもよい。例えば、実施形態で説明された装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は、命令(instruction)を実行して応答できる異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的コンピュータを用いて実現されてもよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及び前記オペレーティングシステム上で行われる1つ以上のソフトウェアアプリケーションを行ってもよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理及び生成してもよい。理解の便宜のために、処理装置は1つが使用されるものと説明される場合もあるが、当該の技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含んでいることを理解する。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ又は1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含んでもよい。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0135】
ソフトウェアはコンピュータプログラム、コード、命令、又は、これらのうちの1つ以上の組合を含んでもよく、希望通りに動作するように処理装置を構成したり独立的または結合的に処理装置を命令してもよい。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり、処理装置に命令又はデータを提供するためどのような類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、又は送信される信号波に永久的又は一時的に具現化できる。ソフトウェアは、ネットワークに接続されたコンピュータシステム上に分散し、分散された方法で格納されたり実行されてもよい。ソフトウェア及びデータは1つ以上のコンピュータ読取可能な記録媒体に格納されてもよい。
【0136】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段を介して実施することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータで読取可能な媒体に記録してもよい。前記記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独で又は組合せて含んでもよい。前記記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードが含まれる。上述のハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアモジュールとして動作するように構成されてもよく、その逆も同様である。
【0137】
上述したように、実施形態が限定された実施形態と図面によって説明されたが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、前記の記載から様々な修正及び変形が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序で行われたり、及び/又は、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組合わせたり、他の構成要素又は均等物によって代替、置換されても適切な結果が達成され得る。
【0138】
従って、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。