(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、薬剤に限らず、医薬品、毒物及び劇物等は、国や地方自治体による法規制や業界における倫理規定に則って企業間で取引される。そのため、取引に関わる双方の企業は、いずれも、医薬品、毒物及び劇物等に対する専門性を有しており、かつ、法規制や倫理規定について熟知しているのが通常である。したがって、医薬品、毒物及び劇物等の取引に際し、各企業は、特許文献1に開示されるような技術によって、医薬品、毒物及び劇物等に関する詳細な情報を取得する必要性はそれほど高くない。
【0005】
しかし、法規制や倫理規定の対象となる医薬品、毒物及び劇物等の種類数は膨大であり、さらに、1社の企業の取引先も通常は多数におよぶ。また、法規制に則り医薬品、毒物及び劇物等を取り扱うためには、各企業が、国や地方自治体からの認可を受ける必要がある場合が多い。そのため、医薬品、毒物及び劇物等の取引に際し、その都度、法規制や倫理規定を確認した上で、自社が取扱い可能であるかどうかをチェックし、さらに、取引先企業が取扱い可能であるかどうかをチェックすることは容易ではない。これらのチェックは、取引に関する取引伝票(例えば、受注伝票、発注伝票)に基づき行われるのが一般的であり、多大な手間を要する。そして、チェックの結果、取引可能でないことが判明した医薬品、毒物及び劇物等については、取引が開始されないように、又は、取引に先立って必要書類(例えば承認書類)を準備する等の管理が必要となる。同様の問題は、法規制や倫理規定の対象となる医薬品、毒物及び劇物等に限られず、取引対象となる物品について同様に生じる。
【0006】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、取引先との間での物品の取引に関する情報を管理するに際し、その手間を軽減することができる物品取引管理装置、物品取引管理方法、及び物品取引管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る物品取引管理装置は、取引先との間での物品の取引に関する情報を管理するための、制御部を備えた物品取引管理装置であって、前記制御部は、物品に関する物品情報と、当該物品が属する分類を示す第1の分類情報と、取引先が取扱い可能な物品が属する分類を示す第2の分類情報とを互いに関連付けた分類マスタから、取引管理対象の物品の第1の分類情報と、当該取引管理対象の物品の取引先の第2の分類情報を取得する分類情報取得手段と、前記分類情報取得手段で取得した前記第1の分類情報が示す分類と前記第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属していない場合には、当該不一致の旨のメッセージ又はその代替メッセージを出力する不一致情報出力手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る物品取引管理装置は、前記物品取引管理装置が、表示画面を含む画像を表示するための表示部をさらに備え、前記不一致情報出力手段は、前記表示部に、前記不一致の旨のメッセージ又はその代替メッセージを表示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る物品取引管理装置は、前記制御部が、前記分類情報取得手段で取得した前記第1の分類情報が示す分類と前記第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属していない場合には、前記取引管理対象の物品の取引に関する情報の入力を制限する制限手段をさらに含むか、又は、前記不一致情報出力手段に代えて含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る物品取引管理装置は、前記制御部が、前記分類情報取得手段で取得した前記第1の分類情報が示す分類と前記第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属している場合には、前記取引管理対象の物品の取引に際し必要となる必要書類に関する情報又は当該必要書類の有無に関する情報を出力する必要書類情報出力手段をさらに含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る物品取引管理装置は、前記制御部が、前記分類マスタを構築するマスタ構築手段をさらに備え、前記マスタ構築手段が、物品に関する物品情報、及び、当該物品が属する分類に関する第1の分類情報を互いに関連付けた第1のマスタを参照して、取引管理対象となり得る物品の第1の分類情報を取得し、かつ、物品の取引先を識別するための取引先識別情報、及び、当該取引先が取扱い可能な物品が属する分類又はその業種に関する第2の分類情報を互いに関連付けた第2のマスタを参照して、取引管理対象となり得る物品の第2の分類情報を取得することにより、前記分類マスタを構築することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る物品取引管理装置は、前記分類マスタが、前記不一致の旨のメッセージ又は当該不一致に代わる代替メッセージ、及び、前記取引管理対象の物品の取引に際し必要となる必要書類に関する情報又は当該必要書類の有無に関する情報を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る物品取引管理方法は、制御部を備えた情報処理装置において実行される、取引先との間での物品の取引に関する情報を管理するための物品取引管理方法であって、前記制御部において実行される、物品に関する物品情報と、当該物品が属する分類を示す第1の分類情報と、取引先が取扱い可能な物品が属する分類を示す第2の分類情報とを互いに関連付けた分類マスタから、取引管理対象の物品の第1の分類情報と、当該取引管理対象の物品の取引先の第2の分類情報を取得する分類情報取得ステップと、前記分類情報取得ステップで取得した前記第1の分類情報が示す分類と前記第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属していない場合には、当該不一致の旨のメッセージ又はその代替メッセージを出力する不一致情報出力ステップとを含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る物品取引管理プログラムは、制御部を備えた情報処理装置において実行させるための、取引先との間での物品の取引に関する情報を管理するための物品取引管理プログラムであって、前記制御部において実行させるための、物品に関する物品情報と、当該物品が属する分類を示す第1の分類情報と、取引先が取扱い可能な物品が属する分類を示す第2の分類情報とを互いに関連付けた分類マスタから、取引管理対象の物品の第1の分類情報と、当該取引管理対象の物品の取引先の第2の分類情報を取得する分類情報取得ステップと、前記分類情報取得ステップで取得した前記第1の分類情報が示す分類と前記第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属していない場合には、当該不一致の旨のメッセージ又はその代替メッセージを出力する不一致情報出力ステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、取引先との間での物品の取引に関する情報を管理するに際し、ユーザの手間を軽減することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0018】
[1.構成]
本実施形態に係る物品取引管理装置を含む物品取引管理システムの構成の一例について、
図1を参照して説明する。
図1は、物品取引管理装置を含む物品取引管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
図1に示す物品取引管理システム1000は、情報処理装置としての物品取引管理装置100と、サーバ200と、物品取引管理装置100及びサーバ200を通信可能に接続するネットワーク300とを含んでいる。
【0020】
物品取引管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータであり、取引先との間での物品の取引に関する情報を管理するための情報処理装置である。この物品取引管理装置100は、例えば、受注部門又は発注部門といった事業者において物品管理を行う部署に1台設置されている。なお、物品取引管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。また、物品取引管理装置100は、物品取引管理システム1000内において複数台設置されていてもよく、この場合、複数台の物品取引管理装置100の間で同期をとることで1台の物品取引管理装置100として機能してもよい。
【0021】
物品取引管理装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108とを備えている。物品取引管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0022】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、物品取引管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、物品取引管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。したがって、通信インターフェース部104は、他の部署に備え付けの情報処理装置からの入力情報、受注元(納品先)又は発注先(納品元)といった取引先からの入力情報等を、ネットワーク300又はネットワーク300及びサーバ200を介して受け付けることが可能に構成されているとともに、所定の情報処理装置や、取引先に対して所定の情報を出力することが可能に構成されている。
【0023】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラム(本発明のプログラムを含む)が記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。また、この記憶部106には、本発明のプログラムを実施するために用いられる各種のデータが書き出し/読み出し可能に格納されている。
【0024】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。
【0025】
制御部102は、物品取引管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0026】
さらに
図1を参照しながら、記憶部106及び制御部102の構成について詳述する。
【0027】
記憶部106は、
図1に示されるように、第1のマスタ106aと、第2のマスタ106bと、分類マスタ106cとを含む。
【0028】
第1のマスタ106aは、物品に関する物品情報、及び、当該物品が属する分類に関する第1の分類情報を互いに関連付けたマスタである。第2のマスタ106bは、物品の取引先を識別するための取引先識別情報、及び、当該取引先が取扱い可能な物品が属する分類又はその業種に関する第2の分類情報を互いに関連付けたマスタである。
【0029】
分類マスタ106cは、物品に関する物品情報と、当該物品が属する分類を示す第1の分類情報と、取引先が取扱い可能な物品が属する分類を示す第2の分類情報とを互いに関連付けたマスタである。本実施形態では、分類マスタ106cは、物品取引管理装置100によって、第1のマスタ106aに含まれる第1の分類情報と、第2のマスタ106bに含まれる第2の分類情報とを用いて構築されるが、これに代えて、分類マスタ106cは、予め作成されたものであってもよく、この場合には、第1のマスタ106a及び第2のマスタ106bはなくてもよい。分類マスタ106cは、不一致の旨のメッセージ又は当該不一致に代わる代替メッセージ、及び、取引管理対象の物品の取引に際し必要となる必要書類に関する情報又は当該必要書類の有無に関する情報の一方又は双方を含むことが好ましい。
【0030】
制御部102は、
図1に示されるように、複数のモジュールを備えている。
図1に示す例では、制御部102は、マスタ構築部102aと、分類情報取得部102bと、不一致情報出力部102cと、制限部102dと、必要書類情報出力部102eとを備えている。
【0031】
マスタ構築部102aは、上記分類マスタ(分類マスタ106c)から、取引管理対象の物品の第1の分類情報と、当該取引管理対象の物品の取引先の第2の分類情報を取得する分類情報取得手段として機能するモジュールである。
【0032】
分類情報取得部102bは、上記分類マスタ(分類マスタ106c)から、取引管理対象の物品の第1の分類情報と、当該取引管理対象の物品の取引先の第2の分類情報を取得する分類情報取得手段として機能するモジュールである。
【0033】
不一致情報出力部102cは、取引管理対象の物品の第1の分類情報が示す分類と取引先の第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属していない場合には、当該不一致の旨のメッセージ又はその代替メッセージを出力する不一致情報出力手段として機能するモジュールである。不一致情報出力部102cは、本実施形態では、表示部に、前記不一致の旨のメッセージ又はその代替メッセージを表示する機能も有する。
【0034】
制限部102dは、取引管理対象の物品の第1の分類情報が示す分類と取引先の第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属していない場合には、取引管理対象の物品の取引に関する情報の入力を制限する制限手段として機能するモジュールである。制御部102は、不一致情報出力部102cと制限部102dの双方を有していることが好ましいが、制限部102dを有していなくてもよいし、不一致情報出力部102cに代えて有していてもよい。
【0035】
必要書類情報出力部102eは、取引管理対象の物品の第1の分類情報が示す分類と取引先の第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属している場合には、取引管理対象の物品の取引に際し必要となる必要書類に関する情報又は当該必要書類の有無に関する情報を出力する必要書類情報出力手段として機能するモジュールである。
【0036】
[2.処理]
次に、
図1に示す物品取引管理システム1000において実行される物品取引管理方法を例示的に説明する。
【0037】
図2は、
図1の物品取引管理システム1000において、物品取引管理装置100が実行する物品取引管理方法の処理手順を示すフローチャートである。この
図2に示す処理は、概略的には、取引先との間での物品の取引に関する情報を管理するに際し、取引管理対象の物品の分類と、取引先が取扱い可能な物品の分類とが一致しない場合に不一致の旨のメッセージ又はその代替メッセージを出力するというものであり、本処理の大部分は、物品取引管理装置100の制御部102において実行される。以下では、取引管理対象の物品が、国や地方自治体による法規制の対象となる医薬品、毒物及び劇物である場合を例に挙げて説明する。
【0038】
図2において、まず、ステップS201では、物品取引管理装置100は、第1のマスタの登録(メンテナンス)を行う。第1のマスタとは、物品に関する物品情報、及び、当該物品が属する分類に関する第1の分類情報を互いに関連付けたマスタをいう。
図3は、
図2のステップS201で登録された第1のマスタの構成例を模式的に示す図であり、
図3(a)は、物品が医薬品に分類される場合を、
図3(b)は、物品が劇物に分類される場合を示す。
図3に示す第1のマスタの例では、物品の物品情報である品番名及び品番コードが、国や自治体による法規制の対象となる物品の分類と関連付けられる。第1のマスタは、新規に構築されたものであってもよいし、予め構築されたものを読み出したものであってもよい。
【0039】
また、ステップS202では、第2のマスタの登録(メンテナンス)を行う。第2のマスタとは、物品の取引先を識別するための取引先識別情報、及び、当該取引先が取扱い可能な物品又はその業種が属する分類に関する第2の分類情報を互いに関連付けたマスタをいう。
図4は、
図2のステップS202で登録された第2のマスタの構成例を模式的に示す図である。
図4に示す例では、第2のマスタでは、取引先の取引先識別情報である得意先名及び取引先コードが、当該取引先が取扱い可能な物品(例えば国や地方自治体から製造又は販売について認可を受けた物品)の分類又はその業種(例えば国や地方自治体から認可を受けた業種)と関連付けられる。第2のマスタは、新規に構築されたものであってもよいし、予め構築されたものを読み出したものであってもよい。なお、ステップS201の処理に先立ってステップS202の処理が行われてもよいし、ステップS201の処理とステップS202の処理が並行して行われてもよい。
【0040】
そして、ステップS203では、分類マスタの構築を行う。分類マスタとは、物品に関する物品情報と、当該物品が属する分類を示す第1の分類情報と、取引先が取扱い可能な物品が属する分類を示す第2の分類情報とを互いに関連付けたマスタをいう。分類マスタは、例えば、ステップS201で登録された第1のマスタから第1の分類情報を取得し、かつ、ステップS202で登録された第2のマスタから第2の分類情報を取得することで、物品ごとに第1の分類情報と第2の分類情報を関連付けたマスタとして構築することができる。ここで、構築された分類マスタに適宜修正等の加工が施されてもよい。なお、ステップS203では、分類マスタを新規に構築することに代えて、予め構築された分類マスタを読み出してもよい。
【0041】
図5は、
図2のステップS203で構築される分類マスタの構成例を模式的に示す図である。
図5に示す分類マスタの例では、法規制分類コードと、商品分類コードとか互いに関連付けられており、ここで、法規制分類コードは、第2の分類情報に該当し、商品分類コードは、第1の分類情報に該当する。また、
図5に示す分類マスタの例では、法規制分類コードと商品分類コードの組み合わせごとに、所定のメッセージと、セットすべき取引OKフラグ及び取引NGフラグとが関連付けられている。ここで、所定のメッセージは、第1の分類情報と第2の分類情報の組み合わせに応じて出力すべき情報として設定されるメッセージである。取引OKフラグ及び取引NGフラグは、第1の分類情報と第2の分類情報の組み合わせに応じてセットされるフラグである。なお、ステップS203では、ステップS201及びS202で登録された第1のマスタ及び第2のマスタに含まれる第1の分類情報及び第2の分類情報を用いて分類マスタを構築する例について述べたが、これに代えて、ステップS201及びS202で第1のマスタ及び第2のマスタに登録されることが見込まれる第1の分類情報及び第2の分類情報の全て又は一部の組み合わせについて分類マスタを用意してもよい。
【0042】
図2に戻り、次に、ステップS204では、取引データの入力がなされるのを待機する。ステップS204の判別は、例えば、
図6に示すような受注入力画面及び
図6から遷移可能な受注明細入力画面が起動されて、取引対象となる物品に関する情報が入力されて登録されるかどうかを判別することによって行う。なお、表示画面は、受注注力画面に限られることはなく、取引対象の物品に関する情報と取引先に関する情報を取得可能な表示画面であればよい。また、ステップS204における取引データの入力は、指定された取引データの読み出しであってもよい。
【0043】
そして、取引データの入力がなされた場合には(ステップS204でYes)、取引データから、取引対象の物品を特定するとともに、取引対象の物品の取引先を特定する(ステップS205及びS206)。
【0044】
続いて、ステップS207では、分類不一致であるかどうかを判別する。具体的には、ステップS205及びS206で取得した物品が属する分類の分類情報と取引先が取扱い可能な物品の分類の組み合わせにつき、ステップS203で構築された分類マスタ(
図5に示されるような分類マスタ)を参照して、取引NGフラグをON(値「1」)にセットすべきかどうかを判別する。これに代えて、ステップS205及びS206で取得した物品が属する分類の分類情報と取引先が取扱い可能な物品の分類の組み合わせが、
図8に示すような第1の分類情報と第2の分類情報の組み合わせに該当しないかどうかを判別してもよい。ここで、
図8に示すような第1の分類情報と第2の分類情報の関係は、第1の分類情報が示す物品の分類が、第2の分類情報が示す取引先が取扱い可能な分類(すなわち、法規制等に則った分類)に属する関係を意味している。
【0045】
ステップS207の判別の結果、分類不一致である場合には(ステップS207でYes)、取引管理対象の物品につき、当該物品はこのままでは取引できない物品であると判断して、取引NGフラグをONにセットして(ステップS208)、さらに、当該不一致情報を出力する(ステップS209)。不一致情報の出力の好ましい一例は、
図5に例示される分類マスタに含まれるメッセージ2の表示であり、これにより、当事者に、例えば、医薬品、毒物及び劇物等の取引ができないことを報知することができる。なお、表示されるメッセージは、上記メッセージ2の内容に限られることはなく、その代替メッセージであってもよい。なお、不一致情報の出力は、表示に限られず、又は、表示とともに、所定の端末装置(例えば管理者の端末)へのメッセージを送信してもよく、これにより、例えば、法規制等の知識を十分に持っていない者や医薬品、毒物及び劇物等に対する専門性を十分に持っていない者が、物品の取引(受注又は納品)を試みていることを管理者が把握することができる。
【0046】
また、ステップS209における不一致情報の出力に代えて、又は、出力とともに、取引管理対象の物品の取引に関する情報の入力を制限するようにすることが好ましい。入力の制限のために、数値等の入力そのもの又は取引データ全体を受け付けないように制御してもよいし、受け付けてしまった入力内容を編集できないように制御してもよいし、数値の入力箇所又は登録ボタンの表示箇所の上に畳重してエラーメッセージを表示するようにしてもよい。より好ましくは、さらに、取引伝票の発行を制限するよう制御される。
【0047】
その後、ステップS210では、取引データの修正がなされたかどうかを判別する。取引データの修正としては、例えば、物品情報、取引先情報の修正が挙げられ、さらには、不一致情報として「上長に販売申請を起票」の旨のメッセージを表示した場合には、販売申請済みのチェックボックスをONにする修正も含まれる。取引データの修正がなされた場合には、ステップS207に戻って、分類不一致であるかどうかを再び判別し、一方、修正がなされない場合には、ステップS211に進む。
【0048】
一方、ステップS207の判別の結果、分類が一致している場合には(ステップS207でNo)、取引管理対象の物品につき、当該物品はこのままでも取引可能な物品であると判断して、取引OKフラグをONにセットして(ステップS212)、必要に応じて、必要書類情報を出力する(ステップS213)。必要書類情報とは、取引管理対象の物品の取引に際し必要となる必要書類に関する情報又は当該必要書類の有無に関する情報をいう。必要書類情報の出力の好ましい一例は、
図5に例示される分類マスタに含まれるメッセージ1の表示であるが、必要書類のデフォルトデータを印刷するようにしてもよい。また、必要書類情報がない場合には、ステップS213の処理はスキップされる。そして、ステップS211に進む。
【0049】
ステップS211では、分類不一致に関する判別を行っていない他の取引データがあるかどうかを判別し、他の取引データがある場合には(ステップS211でYes)、ステップS204に戻って、当該取引データの読み出しを行い、一方、他の取引データがない場合には(ステップS211でNo)、本処理を完了する。
【0050】
以上詳細に説明したように、
図2に示した物品取引管理方法の処理によれば、取引先との間での物品の取引に関する情報を管理するに際し、物品に関する物品情報と、当該物品が属する分類を示す第1の分類情報と、取引先が取扱い可能な物品が属する分類を示す第2の分類情報とを互いに関連付けた分類マスタから、取引管理対象の物品の第1の分類情報と、当該取引管理対象の物品の取引先の第2の分類情報を取得し(ステップS205及びS206)、取得した第1の分類情報が示す分類と第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属していない場合には(ステップS207でYes)、当該不一致の旨のメッセージ又はその代替メッセージが出力される(ステップS209)。これにより、ユーザは、物品管理に要する手間が軽減される。具体的には、法規制等を確認した上で、自社が取扱い可能であるかどうかをチェックし、さらに、取引先企業が取扱い可能であるかどうかをチェックする手間を省くことができる。また、ユーザが法規制に対する専門性を十分に有していない場合であっても、法規制等に則って物品管理を行うことができる。また、
図2の処理によれば、不一致の旨のメッセージ又はその代替メッセージが表示されるので、ユーザは取引伝票を確認せずとも、取引管理対象の物品が法規制等に則っていないことを速やかに把握することができる。
【0051】
また、
図2の処理によれば、第1の分類情報が示す分類と第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属していない場合には(ステップS207でYes)、取引管理対象の物品の取引に関する情報の入力が制限される(ステップS209)。これにより、法規制等に則っていない状態で物品の取引が進行するのを抑制することができる。
【0052】
さらに、
図2の処理によれば、第1の分類情報が示す分類と第2の分類情報を示す分類とが一致する分類に属している場合には(ステップS207でNo)、取引管理対象の物品の取引に際し必要となる必要書類に関する情報又は当該必要書類の有無に関する情報が出力される(ステップS213)。これにより、ユーザの手間をさらに軽減することができる。
【0053】
また、
図2の処理によれば、分類マスタが構築される(ステップS203)、具体的には、物品に関する物品情報、及び、当該物品が属する分類に関する第1の分類情報を互いに関連付けた第1のマスタを参照して、取引管理対象となり得る物品の第1の分類情報を取得し、かつ、物品の取引先を識別するための取引先識別情報、及び、当該取引先が取扱い可能な物品が属する分類又はその業種に関する第2の分類情報を互いに関連付けた第2のマスタを参照して、取引管理対象となり得る物品の第2の分類情報を取得することにより、分類マスタが構築される(ステップS203)。これにより、分類マスタを、第1のマスタ及び第2のマスタに含まれる第1の分類情報と第2の分類情報の組み合わせで構築することができ、その結果、分類マスタの情報量を抑えることができる。さらに、
図2の処理によれば、分類マスタに、不一致の旨のメッセージ又は当該不一致に代わる代替メッセージ、及び、取引管理対象の物品の取引に際し必要となる必要書類に関する情報又は当該必要書類の有無に関する情報を含ませることもできる(ステップS203,
図5)。これにより、ステップS207の分類不一致に関する判別を
図8に用いたような関係を参照せずに行うことができ、速やかに処理を進めることができる。
【0054】
なお、上述した
図2の処理において、ステップS201〜S203の処理は、任意のタイミングにおいて実行されてもよく、割り込み処理によって各種のマスタのメンテナンスが行われてもよい。また、
図2の処理において、他の取引データがある場合には(ステップS211)、ステップS204の処理に戻るとしたが、これに代えて、複数の取引データにつき、ステップS204〜S210の処理を並行して行ってもよい。
【0055】
また、
図2に示す処理に加えて、取引管理対象の物品の取引先との取引総量を管理したり、譲渡書の有無を管理したり、ピッキング表の作成を管理したりするようにしてもよい。
【0056】
上述した実施形態では、取引管理対象の物品が、国や地方自治体による法規制の対象となる医薬品、毒物及び劇物である場合を例に挙げて説明したが、取引管理対象の物品は、これに限られることはなく、例えば、倫理規定に則って扱われるべき物品であってもよいし、独自のルールに従って扱うべき物品であってもよい。さらに、上述した実施形態では、取引データとして、受注データを扱う場合について説明したが、上記実施形態は、発注データを扱う場合であっても同様に適用できる。すなわち、取引先は、受注元であっても発注先であってもよい。また、上述した実施形態を利用することにより、取引管理対象の物品の移動を管理することも可能であり、このためには、取引先として、例えば倉庫等の保管先、又は、例えば出荷先又は入荷元の地域名若しくは国名を設定すればよい。
【0057】
また、上述した実施形態では、これから取引が行われる物品について説明を行ったが、既に取引が行われた物品について、分類不一致があったかどうかのチェックのために
図2に示した処理を行ってもよい。
【0058】
[3.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0059】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0060】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0061】
また、物品取引管理装置100及び物品取引管理システム1000に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0062】
例えば、物品取引管理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて物品取引管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0063】
また、このコンピュータプログラムは、物品取引管理装置100に対して任意のネットワーク(例えばネットワーク300)を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0064】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明した処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
【0065】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0066】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0067】
また、物品取引管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、物品取引管理装置100は、当該装置に本明細書で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0068】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。