(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第2の機械部品(5)の位置に対して第1の機械部品(4)の位置を変更するための可動キャリア(3)を有するコンピュータ制御機械(2)用のセンサ・デバイス(1)であって、
前記第1の機械部品(4)に取り付け可能なパターン発生器(6)と、
両方とも、空間光パターン(8)を作り出すために、前記第2の機械部品(5)に取り付け可能であり、コヒーレント光を用いて前記パターン発生器(6)を照射するように光学的に構成される第1の光照射器(7A)及び第2の光照射器(7B)と、
前記第2の機械部品(5)に取り付け可能であり、前記空間光パターン(8)の合成画像(30)を捕捉するように光学的に構成されるカメラ(9)とを備え、
前記カメラと、光照射器の前記第1の1つ(7A)及び光照射器の前記第2の1つ(7B)との組合せを使用して、前記カメラ(9)が前記空間光パターン(8)の第1の合成画像を第1のカメラ・ショットで捕捉することを可能にするように構成可能であり、その場合、光が前記空間光パターン(8)の第1の空間光パターン成分(8A)を作り出すために前記第1の照射器(7A)から前記パターン発生器(6)を介して前記カメラまでの光学経路に沿って伝搬される、第1の光学構成の有効光学距離の範囲(11A)が、光が前記空間光パターン(8)の第2の空間光パターン成分(8B)を作り出すために前記第2の照射器(7B)から前記パターン発生器(6)を介して前記カメラまでの光学経路に沿って伝搬される第2の光学構成(11B)の有効光学距離の範囲と重複しておらず、前記第1(7A)及び前記第2(7B)の照射器のそれぞれが、前記第1(11A)及び第2(11B)の光学構成のそれぞれ内の光学経路長における最大差よりも大きいコヒーレンス長のコヒーレント光を用いて、前記パターン発生器(6)を照射するように構成される、カメラ(9)とを備える、センサ・デバイス(1)。
前記合成画像(30)に出現する前記第1の成分(8A)と前記第2の成分(8B)との間の光学相互干渉を回避するための前記第1(11A)及び第2(11B)の光学構成のうちの少なくとも1つにおける手段を備え、前記手段が、
a)前記第2の光照射器(7B)に使用されるレーザの波長とは異なる波長を有する前記第1の光照射器(7A)におけるレーザ、
b)前記第1の成分の光の偏光の状態を前記第2の成分の光の偏光の状態と直交させるような、前記光学構成(11A)及び(11B)の光学経路における偏光子、波長板、二重屈折プリズム、及び偏光キューブ・ビーム・スプリッタなどの偏光光学系、
c)前記第1の成分(8A)と前記第2の成分(8B)との間の前記光学相互干渉が前記カメラ(9)によって解像されないように、前記光学構成(11B)の光とは十分に異なる角度において前記光学構成(11A)の光を前記カメラ(9)の感光面に入射させる光学構成部品配列、及び
d)前記光照射器(7B)に比較して前記合成画像の露出時間内に、前記カメラ感光面を異なる時間において露出する光を前記照射器(7A)に作り出させるように、前記光学構成(11A)及び(11B)の前記光学経路に配列されるシャッタ、デフレクタ、又は振幅変調器のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載のセンサ・デバイス(1)。
前記センサ・デバイスが、前記カメラが前記空間光パターン(8)の前記第1の成分(8A)の第2の画像を第2のカメラ・ショットで、及び前記空間光パターン(8)の前記第2の成分(8B)の第3の画像を第3のカメラ・ショットで捕捉することを可能にするように構成可能である、請求項1に記載のセンサ・デバイス(1)。
前記カメラが、多数の空間光パターン(8)を一緒に画像化することによって作成される前記合成画像(30)を単一のカメラ・ショットで捕捉するように配列される、請求項1から4のいずれか一項に記載のセンサ・デバイス(1)。
第2の機械部品(5)の位置に対する第1の機械部品(4)の位置を変更するための可動キャリア(3)を有するコンピュータ制御機械(2)における機械部品の位置を決定するためのシステムであって、
請求項1から8のいずれか一項に記載のセンサ・デバイス(1)と、
a)前記可動キャリアが、対応する可動基準キャリア(3−1−R、3−2−R)である基準機械における前記センサ・デバイス(1)を用いて別々に捕捉された第1(8A)及び第2(8B)の空間光パターン成分画像の基準画像データ、及び
b)前記基準画像データに関連付けられた前記基準キャリアの基準位置データ(31−R、32−R)を記憶するように適合されたデータ記憶手段(10)と、
対応する合成画像データ及び基準画像データの対に対する光パターン並進オフセット・データを導き出すために、及び複数の異なる光学構成(11)に関係した光パターン並進オフセット・データに基づいて前記コンピュータ制御機械(2)の位置読取り又は較正に対する並進及び回転データを導き出すために、前記センサ・デバイス及び前記記憶手段と通信し、前記センサ・デバイスから通信された合成画像データの前記記憶手段から通信された基準画像データとの一致を決定するように構成された処理手段(12)とを備える、システム。
第2の機械部品の位置に対する第1の機械部品の位置を変更するための少なくとも1つの可動キャリア(3)を有するコンピュータ制御機械の前記第2の部品の並進及び回転に対する前記第1の部品の並進及び回転を獲得するための方法であって、
前記第1の機械部品(4)に取り付け可能なパターン発生器(6)を提供するステップと、
両方とも、空間光パターン(8)を作り出すために、前記第2の機械部品(5)に取り付け可能であり、コヒーレント光を用いて前記パターン発生器(6)を照射するように光学的に構成される第1の光照射器(7A)及び第2の光照射器(7B)を提供するステップと、
前記第2の機械部品(5)に取り付け可能であり、前記空間光パターン(8)の合成画像(30)を捕捉するように光学的に構成されるカメラ(9)を提供するステップと、
前記カメラ(9)が前記カメラと、光照射器の前記第1の1つ(7A)及び光照射器の前記第2の1つ(7B)との組合せを使用して前記空間光パターン(8)の第1の合成画像を第1の単一のカメラ・ショットで捕捉することを可能にするステップであって、その場合、光が前記空間光パターン(8)の第1の空間光パターン成分(8A)を作り出すために前記第1の照射器(7A)から前記パターン発生器(6)を介して前記カメラまでの光学経路に沿って伝搬される第1の光学構成(11A)の有効光学距離の範囲が、光が前記空間光パターン(8)の第2の空間光パターン成分(8B)を作り出すために前記第2の照射器(7B)から前記パターン発生器(6)を介して前記カメラまでの光学経路に沿って伝搬される第2の光学構成(11B)の有効光学距離の範囲と重複せず、及び前記第1(7A)及び前記第2(7B)の照射器のそれぞれが、前記第1(11A)及び第2(11B)の光学構成のそれぞれ内の光学経路長における最大差よりも大きいコヒーレンス長のコヒーレント光を用いて前記パターン発生器(6)を照射するように構成される、可能にするステップとを含む、方法。
複数の機械部品位置において、第2の機械部品の位置に対する第1の機械部品の位置を変更するための少なくとも1つの可動キャリア(3)を有するコンピュータ制御機械の前記第2の部品の並進及び回転に対する前記第1の部品の並進及び回転を獲得するための方法であって、前記可動キャリアを複数の位置に移動させるステップと、各位置において、請求項10の方法を実施するステップと、前記キャリアの位置に関係した前記捕捉された合成画像(30)及び関連したキャリア位置データ(31、32)をデータ記憶手段(10)に記録するステップとを含む、方法。
前記キャリアの各位置において、前記第1(7A)及び第2(7B)の照射器が、前記第1(8A)及び第2(8B)の空間光パターン成分の画像を別々に、及び非並行に、及び前記第1(11A)及び第2(11B)の異なる光学構成のそれぞれの1つだけにおいて捕捉するように、交互に動作するように制御される、請求項11に記載の方法。
合成画像(30)が、前記キャリアの各位置において、それぞれの異なる対物面において画像を記録するように構成された複数の前記カメラ(9)を使用して記録される、請求項11に記載の方法。
較正のための、又は第2の機械部品の位置に対する第1の機械部品の位置を変更するための可動キャリアを備えるコンピュータ制御機械の部品の相対位置を改善するためのデータを導き出す方法であって、
請求項1に記載のセンサ・デバイスを前記コンピュータ制御機械に設けるステップと、
前記第2の機械部品の位置に対する前記第1の機械部品の位置が前記複数の位置のそれぞれに対して変化するように、前記キャリアを複数のキャリア位置に移動させるステップ及び、各キャリア位置において、前記キャリアの位置に関係した位置データを記録するステップ、及び前記第1(11A)及び第2(11B)の光学構成のそれぞれの1つにおける少なくとも第1(8A)及び第2(8B)の空間光パターン成分から構成された空間光パターン(8)の合成画像(30)の合成画像データを捕捉し、記録するように前記センサを動作させるステップ、及び前記センサ・デバイス(1)を基準機械において使用し、対応する合成画像データ及び基準画像データの対を見つけて、画像化され、捕捉された前記第1及び第2の空間光パターン成分に関係した相互に関連のある、別々に記録された基準画像及び位置データを備える基準データベースの基準画像データとともに、記録された合成画像データを処理するステップと、
対応する合成画像データ及び基準画像データの各対に対する画像並進オフセット・データを導き出すステップと、
較正のための、又は前記第1及び第2の光学構成に関係した光パターン並進オフセット・データに基づいて前記コンピュータ制御機械の部品の相対位置決めを改善するための並進及び回転データを導き出すステップとを備える、方法。
【背景技術】
【0002】
XYZ座標軸に対して、ある部品の並進とは、以下において、その部品上の特定の位置のΧ、Y、Ζ座標を意味する。同じ部品の回転とは、その部品のRx、Ry、Rz回転角を意味し、その場合、Rx、Ry、及びRzは、それぞれ、所与のX、Y、及びZ軸を中心とした回転角を表す。部品の位置とは、広い意味で部品の並進と回転との組合せ、並進、又は回転のうちのいずれかを意味する。典型的には、上述の機械は、機械の異なる部品の正確な並進を読み取るために並進読取りデバイス、いわゆるエンコーダを使用する。例えば、そのような機械が3つの並進自由度、XYZ、及び1つの回転角自由度、θを用いて組み立てられた場合、リニア・エンコーダが、3つのそれぞれのX、Y及びZキャリアのそれぞれに配置され、角度エンコーダが、機械のθキャリアの回転軸に配置される。しかし、これらのエンコーダは、通常、機械の作業領域(又は作業空間)から距離を置いて配置される。そうでない場合、エンコーダは、機械の作業領域動作と衝突する。結果として、前記作業空間における特定の機械部品又はツールの並進を決定するために、いくつかの機械部品の並進及び回転は、それぞれのエンコーダによって行われた測定から決定される必要がある。前記測定に基づいて幾何学的情報を使用し、幾何学的計算を実施することによって、前記特定の機械部品の並進及び回転、又は典型的には、機械の作業空間に配置されたツールの並進及び回転が導き出される。しかし、機械的な不規則性、隙間、及び/又は機械的な遊びは、機械部品の移動に影響する。したがって、エンコーダ読取り位置と作業領域動作位置との間の並進及び回転オフセットにより、各それぞれの自由度に関連付けられた、測定しにくいオフセットが導入され、そのオフセットは、前記幾何学的計算には考慮されず、それは、今度は、決定された機械部品位置の、ある度合いの不確実性及び誤差をもたらす。
【0003】
例えば、工作機械、光機械式デバイス、及びエンコーダの3D(3次元)位置決めを測定及び較正するために、典型的には、いわゆるタッチ・プローブが使用される。タッチ・プローブは、工作機械のツール・ホルダに装着することができ、測定のために、鋼球又は棒鋼などのゲージの較正位置に接触するように移動させることができる。これは時間のかかるポイントごとのプロセスであり、高価な寸法較正されたゲージが、装着され、使用されることを必要とする。
【0004】
典型的には、エンコーダが、棒に沿って、又は回転軸の周辺の回転角、ID(1次元)回転を読み取るためにID並進を測定する。同じプロセスを拡大して、剛体の6つの(3つの並進+3つの回転)可能な機械的自由度の一部又は全部に対する並進及び回転の両方を同時に読み取るのには複雑で、高価であり得る。現代のエンコーダは、精度限界にもより、例えば、2つの棒に沿った並進の間の差を読み取り、場合により、それらの差の並進を棒の外側の遠くに達する場所の並進の値に外挿するのにあまり適切ではない場合がある。
【0005】
Christopher J. Dainty編、Laser Speckle and Related Phenomena、Springer Verlag、Berlin 1974などの文献において、ある範囲のいわゆるスペックル写真及びスペックル干渉法技法が説明されている。それらの技法の主な焦点は、物体内部変形及び表面トポグラフィの測定にある。スペックル写真技法は、3D空間の複数の部品位置における局所並進オフセット及び局所回転角オフセットの両方を測定することができない。それに対応して、及びさらに、干渉法技法は、振動感知型であり、多くの場合、産業用途にはあまり適していない。
【0006】
後に、例えば、Ichirou Yamaguchiらは、Applied Optics、Vol. 28、No.20、October 15,1989において、及びVijay Shilpiekandulaは、その修士論文、Massachusetts Institute of Technology、Feb.2004において、カメラの方程式の使用によりスペックル変位を記録することによって、どのようにして焦点がぼけた又は焦点が合ったカメラを回転角読取りエンコーダを製作するのに使用できるかを説明している。この技法も3D空間の複数部品位置における局所並進オフセット及び局所回転オフセットの両方を測定する能力に欠けている。
【0007】
欧州特許第1924400号は、機械式及び光機械式機械加工及び品質管理システムの部品の部品位置関係を見つけるための、並びにこれらの部品を認識するための装置及び方法を説明している。この技法は、とりわけ、焦点を合わせた表面構造の画像変位を見つけるための相関技法を説明している。しかし、この技法は、3D空間の複数の部品位置における並進オフセット及び回転オフセットの両方を測定する能力に欠けている。
【0008】
したがって、コンピュータ制御機械内の並進及び回転を見つけるための、周知の機械及び光学デバイス及び方法は、十分な測定能力、精度、又は速度に欠けており、或いは感度が良すぎるか又は誤差を生じやすい。さらに、それらは、典型的には、時間のかかる及び/又は高価な較正を必要とする。
【0009】
特許出願PCT/NO2015/050102において、Gudmund Slettemoenは、最小2つの構成A及びBにおける最小2つの画像の間の並進オフセット(dAx、dAy)及び(dBx、dBy)をどのように組み合わせて、2つの機械部品の間の並進オフセット(Dx、Dy)及び回転角オフセット(Tx、Ty)値を見つけることができるかを説明している。この技法は、3D空間の複数の部品位置における並進オフセット及び回転オフセットの両方を測定することができるが、画像が別々に捕捉されるので、光源波長のドリフト、又はカメラ若しくは他の光学構成部品の機械的ドリフトに感受性があり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、コンピュータ制御機械の作業空間内の部品の並進若しくは回転、又は部品の並進及び回転の両方のいずれかの決定における精度を改善することにある。本発明の別の目的は、コンピュータ制御機械の較正に必要な時間を低減することにある。本発明のさらに別の目的は、並進及び/又は回転補正データの速度及び精度における改善を機械のコンピュータ制御に提供すること、又は高度な並進及び/又は回転エンコーダとして直接作業する解決策を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の以下の説明から理解される、これらの及び他の目的及び利点は、添付の独立請求項によるデバイス、システム及び方法によって実現される。本発明の他の態様は、添付の従属請求項によって定義される。
【0014】
態様によれば、本発明は、コンピュータ制御機械の作業空間に配置された第2の機械部品に対する第1の機械部品の位置を変更するための可動キャリアを有する前記コンピュータ制御機械において使用するのに適切なセンサ・デバイスであって、第1の機械部品に取付け可能な第1のパターン発生器と、第2の機械部品に取付け可能であり、第1のパターン発生器によって散乱された光からの、前記作業空間における、以下、空間光パターン又は光の空間パターン又は単に光パターンと称する、3次元光回折及び干渉パターンを共同で作り出すために第1のパターン発生器を照射するように構成された少なくとも第1及び第2の照射器と、第2の機械部品に取付け可能なカメラとを備える、センサ・デバイスを提供する。センサ・デバイスは、カメラが、それぞれ、カメラと、第1及び第2の照射器のそれぞれの1つとが関与する少なくとも2つの異なる光学構成において形成された前記作業空間における空間光パターンの合成画像を捕捉することが可能になるように構成可能であり、合成画像は、異なる光学構成のそれぞれの1つにおいて生成された空間光パターン成分から構成された空間光パターンの全く同一のカメラ露出で捕捉された画像である。異なる光学構成は、空間光パターンの第1の空間光パターン成分を作り出すために光が第1のパターン発生器を介して第1の照射器から光学経路に沿ってカメラまで伝搬される第1の光学構成の有効光学距離の範囲が、空間光パターンの第2の空間光パターン成分を作り出すために光が第1のパターン発生器を介して第2の照射器から光学経路に沿ってカメラまで伝搬される第2の光学構成の有効光学距離の範囲と重複していない点において異なる。したがって、本発明によるセンサ・デバイスにおいて、照射発散中心からパターン発生器までの距離d−i、カメラ対物面からパターン発生器までの距離d−c、及び有効パターン発生器焦点距離fの高調波の和の逆数である、1つの光学構成の有効距離d−eは、別の光学構成の有効距離d−eとは異なり、その場合、(1/d−e)=(1/d−i)+(1/d−c)+(1/f)である。
【0015】
一実施例において、本発明のセンサ・デバイスは、有利には、合成画像における出現による異なる光学構成で形成された異なる空間光パターン成分の光の間の相互干渉を回避するための手段を含む。そのような相互干渉を回避するための手段の実例は、別のコヒーレント光照射器に使用されるレーザの波長とは異なる波長を有する1つのコヒーレント光照射器に使用されるレーザ、別の光パターン成分の光の偏光の状態に直交する1つの光パターン成分の光の偏光の状態を作る異なる光学構成の光学経路における偏光光学系、光を異なる光学構成の経路において伝搬させて、カメラ感光面を全く同じ合成画像露出時間内で異なる回数で露出するように光学構成の光学経路に配列されたシャッタ、デフレクタ、又は振幅変調器、及びカメラ感光面から測定したときの空間光パターン成分の間の最小角距離が、関与するカメラの画素サイズ及び光の波長によって決定された角距離よりも大きいことを確実にする光学構成部品の配列である。
【0016】
実施例において、センサ・デバイスは、合成画像データを前記少なくとも1つのカメラから受け取り、前記キャリアの位置データを受け取るための記憶手段をさらに備え、前記少なくとも第1及び第2の照射器、前記カメラ、及び前記パターン発生器の少なくとも第1及び第2の異なる光学構成における空間光パターンの合成画像を受け取るように構成される。
【0017】
本発明の態様によれば、少なくとも第1及び第2の照射器は、少なくとも部分的にコヒーレントな光を用いてパターン発生器を照射するように構成される。有利には、光のコヒーレンスの度合いが高ければ高いほど、空間光パターンが空間において広く延びる。
【0018】
別の態様によれば、本発明のセンサ・デバイスは、有利には、第2の機械部品に取付け可能な第2のパターン発生器を含み、前記第1及び第2の光学構成における前記第1のパターン発生器に加えて第3の光学構成における第2のパターン発生器を使用して形成された空間光パターンの合成画像をカメラを用いて捕捉するように構成される。その場合、照射器のうちの少なくとも1つは、空間光パターンの第3の空間光パターン成分を作り出すために第2のパターン発生器を照射するようにも配列される。
【0019】
本発明の別の態様によれば、基準画像を作り出す目的のために、センサ・デバイス構成手段は、関与する異なる光学構成のそれぞれの1つにおいて別々に形成された光パターンの基準画像をカメラが捕捉することが可能になるように動作可能である。
【0020】
本発明の態様によるシステムは、上記の態様のうちのいずれかの1つによるセンサ・デバイスと、基準データベースを装備する記憶手段とを備える。基準データベースは、パターン発生器に対して基準機械部品の正確な並進及び回転を表す、相互に関連のある基準画像とキャリア位置データとを備える。基準データベースの用意により、第1のコンピュータ制御機械に記録された合成画像を、前に又は後で第2のコンピュータ制御機械に、又は第1のコンピュータ制御機械に記録された基準画像に関連付けることが可能になる。第2の機械は、基準画像を記録するとき第1の機械と同じ光学構成が使用される基準機械である。
【0021】
態様によれば、システムは、対応する画像の各組に対する画像並進オフセット・データを導き出すために、及び複数の異なる光学構成に関連付けられた画像並進オフセット・データに基づいてコンピュータ制御機械の較正に対する位置データを導き出すために、対応する画像の組を見つけるために基準画像データとともに、前記記録された合成画像データを処理するように構成された処理手段をさらに備える。処理には、典型的には、記録された合成画像データと基準画像データとを比較するステップが関与し、対応する画像の組は、典型的には、対応する画像の対である。処理手段は、システムが合成画像と基準画像との対応を自動的に決定し、決定された対応に基づいて、コンピュータ制御機械の較正に対する位置データを導き出すことを可能にする。
【0022】
別の態様は、コンピュータ制御機械の第1及び第2の部品の相対並進及び回転に関連付けられたデータを記録する方法を説明している。コンピュータ制御機械は、第2の機械部品に対する第1の機械部品の位置を変更するための可動キャリアを備える。方法は、キャリアを複数の位置に移動させるステップを含む。各位置において、照射器は、空間光パターンが作り出されるように、第1の機械部品に取り付けられたパターン発生器を照射するのに使用される。各位置においても、少なくとも2つの異なる光学構成において形成された前記空間光パターンの合成画像が、前記照射器及び少なくとも1つのカメラを使用して記録される。そのような方法は、第2の機械部品の並進及び回転に対する第1の機械部品の並進及び回転に関連付けられたデータの迅速で正確な捕捉を可能にする。したがって、方法は、工作機械又は座標測定機などのコンピュータ制御機械における並進及び回転オフセットの高密度サンプリングを可能にする。したがって、合成画像を記録することによって、方法は、光源波長のドリフト、コンピュータ制御機械の構成部品の機械的ドリフト、及び光学構成部品及びカメラの機械的ドリフトに対して感受性が低い。
【0023】
態様によれば、方法は、各位置において前記キャリアの位置を記録する他の方法ステップを含む。
【0024】
態様によれば、各位置において、複数の前記照射器が、パターン発生器を同時に又は交互に照射するように制御される。
【0025】
態様によれば、コンピュータ制御機械の較正に対するデータを導き出す方法が提供される。コンピュータ制御機械は、第2の機械部品に対する第1の機械部品の位置を変更するための可動キャリアを備える。この方法は、本発明のセンサ・デバイスのそれぞれの要素をコンピュータ制御機械の第1及び第2の機械部品に提供するステップと、第2の機械部品に対する第1の機械部品の位置が各位置に対して変化するように、キャリアを複数のキャリア位置に移動させるステップと、各キャリア位置において、本発明のセンサ・デバイスを動作させるステップとを含み、照射器が、空間光パターンが作り出されるように、第1の機械部品に取り付けられたパターン発生器を照射するように動作され、各キャリア位置において、前記キャリアの位置に関係した位置データが、やはり記録され、各キャリア位置において、空間光パターンの合成画像が、前記少なくとも2つの照射器、前記第1のパターン発生器及び少なくとも1つのカメラのうちの少なくとも2つの異なる光学構成において捕捉され、記録され、各それぞれのキャリア位置に対して、同様の光パターン・データの対が、前記記録された合成画像データを基準データベースの基準画像データと比較することによって見つけられ、前記光パターン・データが、内部パターン発生器を含むパターン発生器から反射され、又は透過される独自の空間光パターンに関連付けられている相互に関連のある光パターン及び位置データを含み、同様の光パターン・データが、同様の光パターンの各対に対する光パターン並進オフセット・データを導き出すように分析される。さらに、コンピュータ制御機械の較正又は補償のデータが、複数の異なる光学構成に関連付けられた光パターン並進オフセット・データに基づいて導き出される。
【0026】
態様によれば、パターン発生器は、少なくとも部分的にコヒーレントな光を用いて照射される。光のコヒーレンスにより、空間光パターンを発生させることが可能になる。
【0027】
本発明の利点の中で、光パターンの基準画像の記録及びこれらの基準画像の使用が、異なる機械で実行されることである。有利には、機械はその後の性能の基準であることも可能である。本発明の他の利点は、本発明が、有利には、異なって構成された光パターンの記録をエンコーダ位置読取りと関連付けるように配列されるので、コンピュータ制御機械の並進及び回転を見つけ、較正するその適用性である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の方法は、第2の機械部品の並進及び回転に対して第1の機械部品の並進及び回転に関連付けられたデータの迅速で正確な捕捉を可能にする。したがって、方法は、基準機械のものに対する、工作機械又は座標測定機などのコンピュータ制御機械における並進及び回転オフセットの高密度サンプリングを可能にする。これは、最小2つの光学構成によって形成された空間光パターンの合成画像の基準データベースにおける画像との比較によって達成され、その場合、基準データベースにおける画像は、異なる構成によって別々に形成された基準空間光パターンの画像である。パターン発生器の空間光学特性に関連付けられた、相互に関連のある空間光パターン及び位置データに頼る比較により、第1のコンピュータ制御機械に捕捉され、記録された空間光パターンの位置を、同じ光学構成を使用して、座標測定機などの基準コンピュータ制御機械に前に捕捉され、又は後で記録された基準空間光パターン又は較正設定と比較することが可能になる。それにより、各サンプル位置における並進及び回転オフセットを正確に決定し、第1のコンピュータ制御機械の位置較正又は補償に対するデータを導き出すためにオフセット・データを使用することが可能である。較正データは、第1のコンピュータ制御機械の移動が基準データを記録するのに使用される基準機械の移動によって補正されるように、第1のコンピュータ制御機械の移動を読み取り、又は制御するのに使用することができる。画像捕捉を簡単にすることによって、本発明は、特許出願PCT/NO2015/050102から導き出すことができる適用例の範囲も拡大させる。
【0030】
カメラ及び照射器の光学構成の正確な位置及び角度を、本明細書においてパターン発生器と称する物理的部品の位置及び角度に関連付けることによって、本発明は、パターン発生器、又はパターン発生器の真の姉妹複製を1つの機械(基準)から他の機械に持って行くことによって、及び同じ光学構成によって画定されたセンサ・デバイスを用いて、作り出された光パターンを観察することによって、コンピュータ制御機械における正確なツール・ホルダ並進及び回転を見つけることを可能にする。各合成画像は画像が捕捉されたときのコンピュータ制御機械に関するすべての必要な位置及び回転情報を含むので、合成画像を捕捉することによって、本発明は、速度及び精度の両方を同時に改善することができる。これにより、高度の信頼性及び精度が生じる。
【0031】
パターン発生器は、例えば、市販エンコーダのエンコーダ・ガラス棒とまったく同じ目的にかなう。合成画像を捕捉することによって、本発明は、パターン発生器の外側の自由空間における空間光パターンの並進及び回転の記録を可能にし、この情報を使用して、機械部品の正確な並進及び回転オフセット状態を見つける。
【0032】
センサ・デバイスは、第2の機械部品の並進及び回転に対して第1の機械部品の並進及び回転に関連付けられた画像の迅速で正確な捕捉を可能にする。したがって、デバイスは、工作機械又は座標測定機などのコンピュータ制御機械における並進及び回転オフセットの高密度サンプリングを可能にする。最小2つの異なる光学構成の用意により、第2の部品の並進に対して第1の部品の並進の信頼できる情報を第2の部品の回転に対して第1の部品の回転から別々に導き出すことが可能になる。また、第1の光学構成の有効距離が第2の光学構成の有効距離と異なるので、各サンプル位置において十分な並進及び回転情報を含む前記空間光パターンの1つの合成画像を記録することが可能である。それにより、第1の機械における位置決めが基準データを記録するのに使用される基準機械における位置決めに酷似するように、各サンプル位置における並進及び回転オフセットを迅速に決定し、第1のコンピュータ制御機械における位置決めを補償するために並進及び回転オフセット・データを使用することが可能である。したがって、センサ・デバイスは、機械的な不規則性、軸受隙間、及び/又は機械的な遊びが、すべて、機械部品位置決め誤差を作り出すが、その影響を多かれ少なかれ除去する。
【0033】
キャリア位置を記録することにより、光パターンの記録された画像を記録されたキャリア位置に関連付け、したがって、実験室の機械などの基準コンピュータ制御機械の座標系を表す位置を別のコンピュータ制御機械、すなわち、使用されているコンピュータ制御機械の座標系を表す位置に関連付けることが可能になる。これにより、パターン発生器に関連付けられた正確な並進及び回転データを発生させることも可能になり、一緒に高度なエンコーダとして作業することも可能になる。
【0034】
本発明は、各利用可能なカメラに対する複数の異なる光学構成の使用に役立ち、したがって、多数の機械的自由度及び多数の機械部品の機械的状態を同時に表す合成画像を捕捉するのに単一のカメラでも使用することを可能にする。また、より多数の光学構成が、合成画像によって画像化された、空間光パターンに寄与するようにされるとき、より多くの自由度からのより多くの並進及び回転が、同時に測定され、又は並進及び回転オフセットの決定において、より高い精度が得られる。
【0035】
「実例1」
次に、
図1を参照して本発明の実施例によるセンサ・デバイス1を説明する。センサ・デバイス1は、この実例において、フライス盤2の整合及び較正に適合される。
図1において、フライス盤2は、作業領域テーブル4と、ツール・ホルダ5と、支持部品100−1、100−2、及び100−3と、キャリア3−1及び3−2とを備える。本実例において、フライス盤2のキャリア3−1及び3−2が装着されたとき、それらの軸は、互いに直角となるように整合される必要がある。フライス盤2の内部座標系100−4とできる限り最善に整合させるために、キャリア3−1及び3−2が機械的に調整された後でも、残余誤差が、キャリアが移動するときに依然生じることがある。これらの誤差は、高い機械加工精度が必要な場合、考慮に入れなければならない。センサ・デバイス1は、これらの誤差を見つけるのに使用される。本実施例は、
図2によって表されるように、これらの誤差をCMM(座標測定機)2−Rの使用によって別々に記録される対応する基準データからの並進及び回転オフセットとして提供する。これらの誤差は、フライス盤2の可動部品の位置に関係している。本実例において、フライス盤は、X、Y及びZキャリア位置を参照する(簡単にするためにXキャリア軸3−1及びZキャリア軸3−2だけを
図1に概略的に示すことに留意されたい)内部3D機械座標系100−4を有する。本実施例の目的は、フライス盤の可動範囲内の3D位置の組のそれぞれの位置に関連付けられている並進及び回転オフセット・データの組を見つけることにある。これらのオフセット・データは、装着性及び整合性を改善するために機械メーカによって、又は空間内の意図した位置に物理的にツールを配置している実際のX−Y−Zキャリア移動の誤差を補償するために機械CNC(コンピュータ数値制御:Computer Numerical Control)によって使用される。
【0036】
図1は、本発明の実施例とともにフライス盤2の概略図を示す。センサ・デバイス1は、2つの照射器7A及び7Bと、1つのカメラ9とを備える。2つの光学構成、構成11Aと構成11Bとを区別する。照射器7Aがパターン発生器6を照射するように動作可能にされる構成において、カメラ9は光学構成Aに属すると言う。それに対応して、照射器7Bがパターン発生器6を照射するように動作可能にされる構成において、カメラは光学構成Bに属すると言う。「照射器」という用語は、光源と照射光学系とのある組合せを意味する。したがって、同じ光源から生じるが、パターン発生器6に達する前又は後に異なる光学経路をたどり、又は異なる光学系を通過する光も、異なる「照射器」に属すると言われる。この実例において、照射器7A及び7B、並びにカメラ9は、ツール・ホルダ5に取り付けられ、パターン発生器6は、ワーク・ピース・ホルダ4に取り付けられる。同様にうまくいくはずの別の可能な設定は、第1及び第2の照射器7A、7B、並びにカメラ9がワーク・ピース・ホルダ4に取り付けられ、パターン発生器6がツール・ホルダ5に取り付けられるものであることに留意されたい。パターン発生器6は、例えば、光散乱面を有する材料片などの光散乱体であり、それは照射器7A及び7Bによってパターン発生器に向かって放射された光の少なくとも一部をカメラ9に向かった方向に返し、又は透過させるのに適切である。本文書において、光がパターン発生器6によって互換可能に反射され、又は透過されるとき起こる光回折を回折、反射、透過、又は散乱のいずれかと呼ぶ。照射器7A及び7Bは空間内の空間光パターン8がカメラによって見られること、及びカメラ9の画像平面において画像化されること、並びに合成画像が捕捉されることが可能になるように、ワーク・ピース・ホルダ4とツール・ホルダ5との間の、前記空間内のどこかに空間光パターン8を共同で作り出すためのパターン発生器6を照射するように構成される。光学教科書の定義により、概して、ワーク・ピース・ホルダ4とツール・ホルダ5との間の前記空間は、物体空間と呼ばれ、対物面15から測定したとき、負の無限大から正の無限大まで拡大することができる。したがって、この実例において、空間光パターン8は、パターン発生器によって散乱された第1の照射器7Aからの光によって前記空間内に作り出された前記空間における第1の光パターン成分8Aと、パターン発生器によって散乱された第2の照射器7Bからの光によって同じ前記空間内に作り出された前記空間における第2の光パターン成分とを備え、空間光パターン8の単一のカメラ・ショットで捕捉された合成画像は、両方の成分8A及び8Bによって形成される。したがって、成分8A及び8Bは、それらが、両方共、同じカメラによって同じカメラ・ショットで画像化されている限り、時間が経てば、明色によって、偏光によって、カメラ感光面から見たときの角度によって、又は他のパラメータによって分離させることができる。成分8A及び8Bが角度によって分離された場合、カメラのカメラ感光面から測定したときの、成分8Aの光と成分8Bの光との間の最小の角距離は、2
*arcsin(lambda/(4
*p))よりも大きいはずであり、その場合、arcsin()は三角関数であり、lambdaは関与する光の波長であり、pはカメラの画素サイズである。カメラ・ショット、カメラ露出、及びカメラ捕捉という用語は、ビデオ画像のシーケンスの1つの静止画像又は1つのスチル画像のカメラの撮影に対しては、本明細書において互換可能に使用される。カメラは、有利には、前記空間光パターン8の2D(二次元)合成画像を捕捉するように構成される。センサ・デバイス1は、少なくとも第1の11A及び第2の11Bの異なる光学構成において合成画像を捕捉するように構成される。前記第1の光学構成11Aは、前記パターン発生器6を介して前記第1の照射器7Aから、この構成においてカメラ9Aと呼ばれる前記カメラ9までの経路を画定する。前記第2の光学構成11Bは、前記パターン発生器6を介して前記第2の照射器7Bから、この構成においてカメラ9Bと呼ばれる前記カメラ9までの経路を画定する。したがって、各それぞれの光学構成は、パターン発生器6、カメラ9並びに照射器7A及び7Bの相対位置によって画定される。したがって、それぞれ、指数A及びBによって識別される、異なる光学構成のそれぞれの組においてカメラ9によって捕捉された各合成画像は、別々に独自であり、パターン発生器6、カメラ9並びにそれぞれの照射器7A及び7Bの相対位置に直接関係している。
【0037】
上記に説明したセンサ・デバイス1を採用する全システム実施例において、センサ・デバイス1に加えてシステムは、フライス盤2からの相互に関連のあるキャリア位置31及び32並びにカメラ9からの捕捉された合成画像30を記憶するためのコンピュータ・ハード・ディスク10又は同様のデータ記憶デバイスも備える。本実施例において、光学構成11Aにおいて作り出された光パターンは、光学構成11Bにおいて作り出された光パターンと同時にカメラ9を露出する。すなわち、捕捉された合成画像30は、カメラによって単一のカメラ・ショットで画像化され、捕捉された光パターン成分8A及び8Bで形成された画像である。コンピュータは、前に記録されたキャリア基準位置データ31−R及び32−Rをフライス盤2からもたらされるキャリア位置データ31、32と比較し、第1の基準光パターン8A−Rのそれぞれの、前に記録された第1の画像データと、第2の基準光パターン8B−Rの第2の画像データとを比較するように構成されるプロセッサ12も含み、それらは、異なる第1及び第2の光学構成のそれぞれの1つにおいて撮影された別々のカメラ・ショットで捕捉されており、捕捉された合成画像データ30は、カメラ9からもたらされる。
【0038】
前に記録されたキャリア基準位置データ31−R及び32−R並びに前に記録された第1の基準光パターン8A−R及び第2の基準光パターン8B−R画像データは、
図2によって表されるように、別個のCMMにおいて前に記録され、ハード・ディスク10−Rに記憶され、
図1のハード・ディスク10に転送されている。
図2において、これらのデータは、収集された基準データ33−Rである。
図1において、プロセッサ12によってハード・ディスク10から受け取られた、収集されたデータ33は、収集された基準データ33−R、キャリア位置データ31及び32、並びに捕捉された合成画像30データである。
【0039】
第1及び第2の照射器7A及び7Bは、それぞれ、前記第1の空間光パターン成分8A及び前記第2の空間光パターン成分8Bを作り出すためにパターン発生器6を照射するのに適切な光を放射することができるタイプである。典型的には、実質的にコヒーレントな光を放射することができる照射器は、記述した目的に適切である。本発明の目的のためには、照射器7のコヒーレンス長を、10%よりも大きいコヒーレンスの度合いを作り出す最大光学経路長差と定義する。この特定の実施例において、照射器は、光学構成A及びBのそれぞれ内の経路長差のうちの最大の1つよりも大きいコヒーレンス長を有するレーザ発光ダイオードである。照射器7A及び7Bのそれぞれから放射された光は、多くの異なるそれぞれの経路を無限にたどる。光学構成Aの場合、経路の2つの実例を照射目的のために
図3に示す。第1の経路は、第1の照射器7Aからパターン発生器6に進む第1の照射器光軸16Aと一致し、パターン発生器6からカメラ9に進むカメラ光軸20と一致する鎖線に沿って続いている鎖線で示す。第2の経路は、第1の照射器7Aからパターン発生器6に進み、パターン発生器からカメラ9に進む完全に引かれた二重線22Aに沿って続いている、完全に引かれた二重線21Aで示す。第1の照射器7Aからパターン発生器6を介してカメラ9までのすべての可能な光学経路及び経路長を考慮することによって、照射器7Aのレーザ・ダイオード光源は、これらの光学経路間の長さの最大差よりも大きいコヒーレンス長の光を照射するはずである。同じコヒーレンス状態を、第2の照射器7B、パターン発生器6、及びカメラ9が関与するB構成によっても別箇に満足するはずである。しかし、照射器7Aの光学波長は、光パターン成分8Aと8Bとの間の相互干渉が合成画像30において出現しないことを回避するために照射器7Bの光学波長とは十分に異なるべきである。カメラ9は、典型的には、好ましくは1000x1000画素以上の分解能を有するCCD(電荷結合素子)又はCMOSタイプの2D電子カメラである。パターン発生器6は、平面/平ステンレス鋼板によって適切に設けられる。アルミニウム及びガラスなどの他の材料は、パターン発生器6の反射面が、意図された空間光パターン成分8A、8Bを作り出すのに適切である限り、パターン発生器6を設けるために本発明の範囲内で使用することができる。パターン発生器6は、反射ホログラムによって、又はガラス板表面上に蒸着させた金属面光パターン複製によって、又はマスター表面から別の適切な表面上へのエンボス・インプリントによって設けることもできる。しかし、重要要件は、表面詳細が、例えば、腐食、取扱い、又は同様のものによりなど、経時的に変化しないことである。本実施例において、鋼板の反射面は、照射器7A、7Bによって放射されたレーザ光波長に匹敵する表面粗さを有し、それにより、カメラ9によって検出されるくらいに十分な角度範囲の散乱角度及び十分な量の光が作り出されることである。本実施例において、コンピュータがハード・ディスク10とプロセッサ12とを内蔵する。キャリア位置データ31及び32をそれぞれ受け取るために、コンピュータは、Ethernetケーブルを通してフライス盤、CNCに接続され、コンピュータは、USBポート・ケーブル接続又はFireWireポート・ケーブル接続の使用を通じてカメラ9から合成画像30を受け取る。基準位置データ31−R及び32−Rは、それぞれ、及び個々の基準光パターン8A−R及び8B−Rの画像は、それぞれ、USBタイプのメモリ・スティック又は同様の携帯型データ記憶デバイスの使用によって基準データ・ハード・ディスク10−Rからハード・ディスク10に好都合に転送される。
【0040】
以下において、
図1、2、及び3を参照して本発明の実施例による方法を説明する。上記に説明したセンサ・デバイス1、又は同じ光学構成を有するセンサ・デバイス1−Rは、ハード・ディスク10−R、
図2の記憶手段10−Rに記憶された基準データを記録するのに使用される。基準光パターン8A−R及び8B−Rの画像を、それぞれ、並びに基準キャリア位置データ31−R及び32−Rを、それぞれ、記録するために、本実施例において、以下、CMM2−Rと称する、較正された座標測定機に頼る。概略的に、このCMM2−Rは、フライス盤2と同様であるが、
図2で表す。このCMMは、本実施例において、位置の固定3Dマトリックスにおけるサンプリング位置の間を段階的に移動するようにプログラムされる。位置の数は、ユーザ及びその適用例に強く依存する。フライス盤2が組立品質に関して点検するだけである場合、5x5x5位置で十分である可能性がある。そうでない場合、CNCへの詳細なフィードバック補正データを必要とするならば、1000x1000x1000などの大きな数を必要とする可能性がある。本実例において、これらの位置は400x400x400mmの容積を扱う。概して、サンプリング位置の分布は、線形1Dアレイから2Dマトリックスまで、上述の3Dマトリックスまで、何でもである可能性があり、その場合、有利にも場合により位置は、不均等に配分される。これらの位置のそれぞれに対して、コンピュータ・ハード・ディスク10−Rは、対応するキャリア位置データ31−RA、32−RA、31−RB、及び32−RBとともに、2つの画像8(49A−R、49B−R)、各光学構成11A−R、11B−Rに対して1つを記憶する。CMMが、画像記録の間、機械的に安定していると仮定して、キャリア位置31−RAはキャリア位置31−RBに等しく、キャリア位置32−RAはキャリア位置32−RBに等しい。これらのデータは、その後のフライス盤2の生産/補修整合活動のための基準データであり、そのうちに、ハード・ディスク10−R(
図2)からハード・ディスク10(
図1)に転送される。第1及び第2の照射器7A−R、7B−Rの光源(図に示さず)は、後でフライス盤2において使用すべき同じタイプのレーザ・ダイオード及びコヒーレンス特性である。本実施例において、及び概略的に
図2に示すように、並びに
図1においてフライス盤の構成にも対応して、第1の照射器7A−Rは、集束光にその焦点位置を提供し、それは第1の照射器7A−Rとパターン発生器6−Rとの間に配置されたその発散中心17A−Rでもある。レーザ光は、この発散中心17A−Rからパターン発生器6−Rに向かって発散する。
図1にやはり概略的に示すように、第2の照射器7B−Rは、パターン発生器6−Rに向かって伝搬するコリメート光を提供する光学系を内蔵する。すなわち、その発散中心17B−Rは、この実例において、無限遠に設定され、したがって、
図2の図面の範囲内に示すことができない。
図3は、2つの光学構成A及びBの照射/観察配置を概略的に示し、
図1の図面で概略的に表すフライス盤2及び
図2の図面で概略的に表すCMM2−Rに両方とも使用される光学構成を表す。明確にするために、本実施例において、第2の照射器7Bの発散中心17Bは無限遠に設定されるが、発散中心17A及び17Bに対応する、両方の発散中心17A−R及び17B−Rは、
図3の範囲内に示す。
図3にやはり示すように、カメラ画像化特性は、対物面の位置及びサイズ15並びにこの対物面を中心とした対応する被写界深度19で画定される。被写界深度は、それぞれ平面19−1から平面19−2に延びる。本実例において、対物面は、カメラ9とパターン発生器6との間に配置される。カメラ光軸20は、空間における2つの点を通り抜けるように画定され、第1の点はカメラ9の入射瞳中心であり、第2の点は対物面15中心である。カメラ光軸20は、点23を画定するように延び、その場合、カメラ9光軸20は、パターン発生器6と交わる。
図3にやはり示すように、照射器の光学特性は、それぞれの発散中心17A及び17B並びにこれらのそれぞれの発散中心を中心としたそれぞれの対応する被写界深度18A及び18Bによって画定される。照射器7Aの被写界深度は、平面18A1から平面18A2に延びる。それに対応して、照射器7Bの被写界深度は、平面18B1から平面18B2に延びる。明確にするために、本実例において、発散中心は、それぞれの照射器7A、7Bとパターン発生器6との間に配置される。照射器光軸16A、16Bのそれぞれは、空間における2つの点、それらのそれぞれの発散中心17A、17Bを点23まで通り抜けるように画定され、その場合、カメラ光軸20は、パターン発生器6と交わる。照射器の発散中心距離diA40、diB41は、それらのそれぞれの光軸16A、16Bに沿って発散中心17A、17Bからパターン発生器6上の反射面点23まで測定される。カメラ対物面距離dcA42、dcB43は、本実例において等しく、光軸20に沿ってパターン発生器6上の反射面点23から対物面15まで測定される。これらの配置はCMMキャリア3−1−R、3−2−R及びフライス盤キャリア3−1、3−2が移動するとき、CMM2−R基準記録及びフライス盤2測定の間、変化することに留意されたい。画定された軸、位置、及び距離は、それらのプロセスの間、変化する。第1の光学構成の有効距離Aは、方程式deA=diA
*dcA/(diA+dcA)によって与えられ、同じやり方で、第2の光学構成の有効距離Bは、方程式deB=diB
*dcB/(diB+dcB)によって与えられる。パターン発生器6が湾曲した反射鏡であるか、又は透過のレンズ効果を含む場合、上記の方程式におけるdiA及びdiBは、それぞれの方程式diA
*f/(diA+f)及びdiB
*f/(diB+f)で置き換えるべきであり、その場合、fは等価パターン発生器の等価焦点距離を表し、その場合、パターン発生器6の表面は、粗さのない光学的に滑らかな表面で置き換えられる。例えば、パターン発生器6がRの符号付き曲率半径で湾曲している場合、焦点距離fはR/2に等しいはずである。これらの光学構成のそれぞれに対して、被写界深度は、範囲を画定し、その範囲内で被写体は焦点が合っているとみなされる。これらの範囲は、本実例において、視野面19−1から視野面19−2に延び、対物面距離dcA42、dcB43の範囲を、それぞれ、dcA1=dcB1からdcA2=dcB2にする。それに対応して、照射器は、それぞれの発散平面18A1から18A2に、及び18B1から18B2にわたる異なる距離を扱うことができ、発散中心距離diA40、diB41の範囲をそれぞれ、diA1からdiA2、及びdiB1からdiB2にすることができる。dcA1、diA1、dcA2、及びdiA2を第1の有効距離deAの方程式に挿入した場合、deA1からdeA2に延びる有効距離の範囲を得る。それに対応して、dcB1、diB1、dcB2、及びdiB2を第2の有効距離deBの方程式に挿入した場合、deB1からdeB2に延びる有効距離の範囲を得る。典型的には、関与するカメラ及び照射器の被写界深度が+/−(2
*lambda
*F
*F)であり、その場合、lambdaは光学波長であり、Fは有効な光学的F値であり、パターン発生器6側を表す。有効F値とは、方程式F=1/[2
*sin(v/2)]による照射器射出瞳及びカメラ入射瞳の角度範囲を画定するF値を意味し、その場合、vは発散中心及び対物面から観察したときのそれらの瞳の角の範囲である。しかし、照射器及びカメラは、異なるF値を用いて構成することができることに留意されたい。また、代替光学構成において、照射器7A、7Bは、非点収差の焦点を含むことができ、したがって、発散中心17A、17Bが、直交横断方向で観察されたときの対応する発散中心距離に対して1つの横断方向で、例えばX軸に平行に観察されたとき、異なる照射距離diA(
図3においては40)及びdiB(
図3においては41)にあることに留意されたい。他の代替光学構成において、概して、2つの直交横断方向の外観に集束したとき、対物面位置15A及び15Bを異なるカメラ対物面距離dcA(
図3においては42)及びdcB(
図3においては43)に配置させるカメラ画像化特性の場合も同じである。非点収差性能は、典型的には、照射及び/又は観察経路に円筒形光学系を含めることによって得られる。光学構成A、Bは、それらの有効距離が重複しないように、すなわち、各センサ・デバイス1の位置に対して、deA1からdeA2にわたる任意の有効距離がdeB1からdeB2にわたる任意の有効距離と等しくならないように構成される。代替光学構成が非点収差の発散中心17A、17B、又は非点収差の対物面位置15A、15Bを含む場合、要件は、光学構成A、Bの有効距離が別々に評価された横断方向のそれぞれに対して重複してはならないことである。有効距離の分離を増加させると、並進オフセットと回転オフセットとを区別するのがより容易になり、したがって、測定誤差による影響が低減されるので、より良い画像分析性能のためには、有効距離の範囲は分離すべきである。
【0041】
パターン発生器6がコヒーレント・レーザ光によって照射されるので、パターン発生器6より上の3D空間における構造的に安定した空間光パターン8が作り出される。この空間光パターン8は、カメラ9を用いて観察される。光学構成A及びBのそれぞれは、他の1つと異なる光パターンを作り出す。典型的には、これらの光パターンは、すべての異なる記録位置に対して独自である。キャリア3−1、3−2、及び3−1−R、3−2−Rが第1の時間T1において第1の記録位置に画像を記録するように制御され、次いで、その後の記録位置に画像を記録するように移動され、最後に、正確に第1の位置に第2の時間T2において画像を記録するように移動して戻る場合、時間T1において記録された光パターンの画像は、時間T2において正確に再現される。しかし、Ο.Ο1μmなど、第1の記録時間と第2の記録時間との間の非常に小さな位置オフセットでも、光パターン位置に影響することがあり、したがって、検出可能である。
【0042】
CMM基準記録が本実施例によるセンサ・デバイス1−R、又は同様に光学的に構成されたセンサ・デバイス1を使用して完了した後、ハード・ディスク10−Rに記録された、収集された基準データ33−Rは、フライス盤2を組み立て、使用し、補修しながら不整合を数値化するのに使用される。数値化されると、不整合は、フライス盤2の機械整合を改善し、及び/又はその後のCNC移動を制御するのに使用される。これは、通常の較正及び調整方法を使用して補正するのが可能でない、フライス盤2におけるいずれかの機械的並進及び回転不規則性にかかわらず、より良い位置決めを実現する。CMM2−R基準データを記録するのに使用されるのと同じ光学構成A、Bを含むセンサ・デバイス1が使用される。
図1は、フライス盤2の概略図を示す。本実施例において、パターン発生器6−Rは、フライス盤に移動され、パターン発生器6と呼ばれる。しかし、本実施例は、パターン発生器6−R及びパターン発生器6の両方が同じマスターの正確な複製である場合、同様にうまく作業するはずである。パターン発生器6に対する照射−カメラ組立品7A、9、7Bの新たな位置は、CMM機械の位置を厳密に再現するはずである。それが起きるようにするために、照射器−カメラ組立品7A、9、7B及びパターン発生器6は、事前整合させる必要がある。その目的のために、あらかじめ位置決めされた機械的ロケータの使用又はパターン発生器6の位置の反復機械的整合が実行されるものとする。次いで、フライス盤2 CNC−制御を使用して、照射器−カメラ組立品7A、9、7Bを、パターン発生器6に対して前にCMM2−Rにより記録された位置のうちの1つの近傍に移動させ、次いで、オフセットを光学的に観察/測定し、次いで、機械的にパターン発生器6を移動させ、次いで、位置がやや一致するまで整合プロセスを繰り返す。代替案として、定規/キャリパ又はタッチ・プローブ又は同様のものなどの他の整合ツールの手動使用だけによって、パターン発生器6に対して照射器−カメラ組立品7A、9、7Bを機械的に整合させることが可能である。事前整合の後、CMM2−R基準記録に対して測定したとき、このフライス盤2設定は、その正確な整合性を見つける用意ができる。一連の対応する基準キャリア位置データ31−R、32−Rによって表される、収集された基準データ33−R及び基準光パターン・データ8A−R、8B−Rを表す画像49A−R、49B−Rは、ハード・ディスク10に複写される。次いで、フライス盤2は、前の名目上の位置、すなわち、基準CMM2−Rによって記録された位置に対応する位置の間を名目上ステップ移動するように指示される。これらの位置のそれぞれに対して、コンピュータ・ハード・ディスク10は、空間光パターン8の合成画像30、及び合成画像30のそれぞれと同時に記録される、対応するキャリア位置31、32をカメラ9から受け取る。これらの合成画像のそれぞれに対して、空間光パターン8は、異なる構成11A、11Bにおいて形成される。パターン発生器6の並進及び回転に対する照射−カメラ組立品7A、9、7Bの並進及び回転は、CMM2−R基準記録の間使用される対応する並進及び回転に見かけ上、等しいはずである。結果として、すべての位置に対して、フライス盤2に記録された、新たな空間光パターンの合成画像8は、それぞれ、組み合わされた光パターン成分8A及び8Bの画像となる。光パターン成分8A及び8Bのそれぞれは、それぞれ、対応するCMM2−R基準光パターン8A−R、8B−Rと別々に同様である。より具体的には、光パターン画像表現は、それらが同じ光パターン表現として認識されるのに十分に同様のデータを含むが、あるオフセット及び場合によりわずかな非相関を有する。しかし、カメラ9感光面に関して、光パターン成分8A及び8Bの画像は、一般に、それぞれの基準光パターン8A−R及び8B−Rの画像に比較して相対的に少量で置き換えられる。感光面のこれらの2D光パターン並進オフセットを参照して、それぞれ、(DAX、DAY)及び(DBX、DBY)と呼ぶ。これらのオフセット・データを計算するために、基準光パターン8A−R及び8B−Rのそれぞれの1つのそれぞれ捕捉された基準画像49A−R及び49B−Rは、対応するフライス盤2合成画像30と数学的に2D相互相関される(画像の相互相関計算については、例えば、Athanasios Papoulis著、Systems and Transforms with Applications in Optics、1968年、McGraw−Hill Book Company、New Yorkという名称の書籍参照)。空間光パターン8の合成画像30が空間光パターン成分8A及び8Bから構成された、この配列を通して、合成画像データは、光学構成11A及び11Bの両方で形成され、レーザ波長及び機械的ドリフトによる誤差は、最小にまで低減される。キャリア位置31及び32のそれぞれに対して、結果として最大の2D相互相関となる位置が、2つの光学構成A及びBの画像オフセット(DAX、DAY)及び(DBX、DBY)を決定する。基準CMM2−Rキャリア3−1−R、3−2−Rのエンコーダがわずかに異なるキャリア位置31−R、32−Rを機械2キャリア3−1、3−2の指示されたキャリア位置31、32から戻すことができるので、同じ見かけ上のキャリア位置に対しても、キャリア位置又は測定された光パターン並進オフセットは、これらの可能な差によって補正されるはずである。本実例において、これらの補正を、光パターン並進オフセットを表すデータに適用し、(dAx、dAy)及び(dBx、dBy)の対応する補正された画像並進オフセットと呼ぶ。これらの補正された画像並進オフセットは、パターン発生器6に対する照射器−カメラ組立品7A、9、7Bの並進オフセット(Dx、Dy)と回転角オフセット(Tx、Ty)との組合せによって生じる。すなわち、補正された画像並進オフセットは、第2の部品5−R位置に対するCMM2−R第1の部品4−Rを基準として使用して、ツール・ホルダ5に対するフライス盤2ワーク・ピース・ホルダ4の並進オフセット(Dx、Dy)及び回転角オフセット(Tx、Ty)によって生じる。Dx及びDyは、それぞれx及びy方向の並進オフセットを表すが、Tx及びTyは、x及びy軸を中心とした回転角オフセットを表す。これらのオフセットは、
図1のフライス盤座標軸100−4を表す。基準キャリア位置31−R、32−Rは、CMM2−R座標軸100−4−Rを表す。
【0043】
線形近似において、画像並進オフセット(dAx、dAy)及び(dBx、dBy)と、相対部品並進オフセット(Dx、Dy)及び回転角オフセット(Tx、Ty)との関係は以下の4つの方程式で表される。dAx=m11
*Dx+m12
*Dy+m13
*Tx+m14
*Ty、dAy=m21
*Dx+m22
*Dy+m23
*Tx+m24
*Ty、dBx=m31
*Dx+m32
*Dy+m33
*Tx+m34
*Ty、dBy=m41
*Dx+m42
*Dy+m43
*Tx+m44
*Ty。これらの方程式において、それぞれの因数(m11、m12、m13、m14、m21、m22、m23、m24、m31、m32、m33、m34、m41、m42、m43、m44)は、それぞれ、第1及び第2の光学構成A、Bの正確な照射−観察配置によって与えられる。光学教科書において、これらの因数は、回折公式の使用によって計算され、その場合、光を所与の照射方向から所与の観察方向に向け直す、特定の反射/透過物体の所与の空間周波数が、観察波動ベクトルと入射波動ベクトルとの差によって与えられる。これらの公式の変形は、多くの場合、回折格子の式とも呼ばれる。光学構成Aの光パターン8A、8A−Rを作り出すための有効距離deAが光学構成Bの光パターン8B、8B−Rを作り出すための有効距離deBと異なる限り、上記の方程式は、並進オフセット(Dx、Dy)及び回転角オフセット(Tx、Ty)の値で表されたときのツール・ホルダ5に対するワーク・ピース・ホルダ4の並進及び回転オフセットを見つけるために逆数にされる。数値実例として、照射距離diA40は60mmに等しく、カメラ距離dcA42は100mmに等しく、照射距離diB41は無限遠であり、カメラ距離dcB43はやはり100mmに等しく、座標軸XYZはフライス盤2の対応するXYZ座標軸100−4に平行である(
図1)と仮定し、及びオリゴが点23に配置され(
図3)、その場合、カメラ9光軸20はパターン発生器6と交わると仮定する。距離を表す数については
図3を参照されたい。照射器光軸16A、16Bはカメラ光軸20と同軸であり、カメラ倍率は−1/3に等しく、カメラ感光面のX軸及びY軸は、フライス盤座標軸100−4(
図1)及びCMM座標軸100−4−R(
図2)で示すように、対応する機械のX軸及びY軸に平行であるとも仮定する。同軸とは、関与する軸が平行であることを意味する。この場合、照射の方向は、観察の方向に対向して向く。透過同軸で照射されるパターン発生器の場合、照射の方向は観察の方向と同じであることを意味する。線形近似において、これらの構成パラメータは、因数(m11、m12、m13、m14、m21、m22、m23、m24、m31、m32、m33、m34、m41、m42、m43、m44)に対して、それぞれの値(−0.8889、0.0、0.0mm、−66.667mm、0、−0.8889、66.6667mm、0.0mm、−0.3333、0.0、0.0mm、−66.6667mm、0.0、−0.3333、66.6667mm、0.0mm)を与える。対応するキャリア位置31、32と基準キャリア位置31−R、32−Rとの間の差による補正がないとも仮定する。次いで、補正された画像並進オフセット(dAx、dAy、dBx、dBy)は、それぞれ、(−59.6、−4.0、−30.7、+2.7)μmに等しいことが分かる。次いで、これらの式は、それぞれの並進オフセット(Dx、Dy)の探索値を(52.0、12.0)μmとして、及び回転角オフセット(Tx、Ty)を(100、200)μRadianとして与えるために逆数にすることができる。上記に説明した一次式は、光の照射、回折、及び観察プロセスを記述する。並進及び回転オフセットが大きい実際の適用例において、上記に説明したm因数は、追加された非線形偏差を考慮に入れなければならない可能性がある。代替案として、正確な解決策を見つけるために完全非線形方程式が反復される。
【0044】
キャリア位置31、32で表される並進及び回転データ34、関連する部品並進オフセット(Dx、Dy)、及び関連する回転角オフセット(Tx、Ty)は、その後のフライス盤生産、補修、又は整合活動の較正データとなる。代替案として、フライス盤2のCNCは、フライス加工の間のキャリア3−1、3−2の誤差移動を補償するためにこれらのデータを使用する。
【0045】
「実例2」
次に、
図4及び5を参照して、本発明の実施例によるセンサ・デバイス1を説明する。概して、最小2つの光学構成A、Bが、並進及び回転成分を別々に同時に見つけるのに必要である。しかし、2つの異なる光学構成が実例1において提供されているが、より多い数の光学構成を他の実施例において提供することができる。光学構成の数が多いと、より多くの情報が得られ、より多い数の空間基準が提供されるが、記録されたデータの分析に、より大きな計算能力も必要とする。光学構成の正確な設定は、光パターンが何度も再現されるように繰り返し可能である限り、本発明の範囲内で変更される。剛体移動のすべての6つの自由度(3つの並進+3つの回転)を、適用されるすべてのキャリア位置31、32に対して見つけることを可能とする実例を概略的に
図4及び5に示す。
図5は、
図4において(破線)、機械部品5に締結された組立品60の詳細を示す。
図5は、カメラ9によって合成画像30に捕捉される4つの光パターン成分8A、8B、8C、8Dを一緒に形成する4つの光学構成11A、11B、11C、11Dを有する設定を概略的に示す。明確にする目的のために、この実施例の異なる照射器7の外形/境界は
図5に示していないが、それらの成分は、それらの共通光源52を含む、対応する構成11の経路をたどることによってリストにすることができる。本実例において、構成11Aの光は、光源52からビーム・スプリッタ50−1、ビーム・スプリッタ50−2、ミラー51−1、パターン発生器6、ミラー51−4を介して、カメラ9までの経路をたどる。構成11Bの光は、光源52からビーム・スプリッタ50−1、ビーム・スプリッタ50−2、パターン発生器6、ミラー51−4を介してカメラ9までの経路をたどる。構成11Cの光は、光源52からビーム・スプリッタ50−1、ミラー51−2、ビーム・スプリッタ50−3、パターン発生器6を介してカメラ9までの経路をたどる。構成11Dの光は、光源52からビーム・スプリッタ50−1、ミラー51−2、ビーム・スプリッタ50−3、ミラー51−3、パターン発生器6を介してカメラ9までの経路をたどる。本実例において、ビーム・スプリッタ50−1は、偏光の状態に関して中立的に50−50%で光を分割するが、ビーム・スプリッタ50−2及び50−3は、光を直交線形偏光に分割することができる偏光キューブ・ビーム・スプリッタである。パターン発生器6が偏光保存反射鏡として働くという条件で、この配列を通して、構成11Aにおいてカメラ9に達する光は、構成11Bにおいてカメラに達する光に比較して直角に偏光されるように構成することができる。同様に、構成11Cの経路を介してカメラに達する光6は、構成11Dの経路をたどる光に比較して直角に偏光されるように配列される。この配列を通して、構成11B経路をたどる光に対する構成11A経路をたどる光の間の相互干渉は、最小まで低減され、合成画像30に出現しない。同様に、この配列を通して、構成11C及び11D経路をたどる光に対する構成11A及び11B経路をたどる光の間の相互干渉は、最小まで低減され、合成画像30に出現しない。構成(11C、11D)経路をたどる光に対する構成(11A、11B)経路をたどる光の間の角度61により、光パターン成分8Aと光パターン成分8C及び8Dのうちのいずれかの一つとの間の相互干渉、及び光パターン成分8Bと光パターン成分8C及び8Dのうちのいずれかの一つとの間の相互干渉は、カメラ9によって解像されない。すなわち、カメラ感光面側に変換され、構成(11C、11D)の経路をたどる光に対する構成(11A、11B)の経路をたどるすべての光に対する変換された角度61は、2
*arcsin(lambda/(4
*p))よりも大きいはずであり、その場合、arcsin()は三角関数であり、lambdaは関与する光の波長であり、pはカメラ画素サイズである。
図5に示さないが、カメラ9内部光学系により、対物面位置15は分割され、
図5に15−1及び15−2として示し、その場合、対物面15−1は、構成11A及び11Bの対物面であり、対物面15−2は、構成11C及び11Dの対物面である。基準キャリア位置31−R及び32−R、並びに基準光パターン8A−R、8B−R、8C−R、及び8D−Rの画像を記録するために、
図5の配列は、パターン発生器6とともに、概略的に
図4に示すものと同様のキャリアを有する機械に配置すべきである。基準記録段階の間、基準光パターン8A−R、8B−R、8C−R、及び8D−Rの画像は、別々に連続して捕捉される。これは、カメラがそれらを別々の画像49A−R、49B−R、49C−R、及び49D−Rとして捕捉することを可能にするシャッタ(
図5に示さず)の使用によって達成される。実例1によって説明された計算を通して、基準キャリア位置31−R、32−R、基準光パターン8A−R及び8B−Rの画像、合成画像30、並びにキャリア位置31及び32の使用により、機械部品5に対して、及び座標軸(X1、Y1、Z1)を基準として機械部品4の合計6つの剛体移動の2つの並進及び2つの回転成分を見つけることが可能になる。実例1によって説明された計算を通して、基準キャリア位置31−R、32−R、基準光パターン49C−R及び49D−Rの画像、合成画像30、並びにキャリア位置31及び32の使用により、機械部品5に対するが、ここでは座標軸(X2、Y2、Z2)を基準としない、機械部品4の移動の合計6つの自由度の2つの他の並進及び2つの他の回転成分を見つけることが可能になる。これにより、機械部品4と5との間の剛体移動の6つの自由度を計算する際に8つの成分がすべて一緒に得られ、そのうちの2つは余剰である。
【0046】
「実例3」
次に、
図6及び7を参照して、本発明の実施例によるセンサ・デバイス1を説明する。
図6は、照射器(7)の詳細をより詳細に
図7に示す設定を示す。本実施例において、実例1及び2においても説明したように、空間光パターン(8)は、照射器(7)において生じ、パターン発生器(6)から反射され、カメラ(9)に達する光から作り出される。さらに、それぞれの照射器(7A、7B)の内部の他の「内部」パターン発生器(54C、54D)が追加される。これにより、内部の構成(11C、11D)と呼ぶ、4つの構成(11A、11B、11C、11D)がすべて一緒に作り出される。これらの内部パターン発生器(54C、54D)から反射された光は、機械部品(4)と(5)との間の相対並進/回転によって影響を受けない光パターン成分(57C、57D)を作り出す目的を果たす。しかし、それらは、それぞれの、光源(52A、52B)の波長ドリフト及びカメラ感光面の位置ドリフトによって生じた、照射器(7)及びカメラ(9)における内部変化によって影響される。この実例において、光源(52A、52B)は、ダイオード・レーザである。ダイオード・レーザの波長は、典型的にはナノメートル及びサブ・ナノメートルの範囲で、特に温度ドリフト及びレーザ・モード遷移により、わずかにドリフトすることがある。この波長ドリフトは、実例1及び2によって説明されているように、本センサ・デバイス1の総精度を低減する。本発明の主要な特徴は、基準光パターンの画像を別々に捕捉し、後で合成画像と比較するためにこれらを記憶する能力であり、その場合、合成画像を作り出すために光パターンの一部又は全部がカメラ感光面を露出する。本実例において、
図6及び7で示すように構成されたセンサ・デバイス1が、実験室基準機械に配置される。この実験室機械は、温度安定化レーザ・ダイオード、特に頑丈な機構及び位置エンコーダを内蔵する。この機械は、容積x−y−zにおいて機械部品(5−R)に対して機械部品(4−R)を段階的に移動させ、基準光パターン(8A−R)、基準光パターン(8B−R)、光パターン(57C−R)、及び光パターン(57D−R)の画像を別々に捕捉する。各相対機械部品位置に対して、ドリフトを回避するために、実験室基準機械は、4つの画像を可能な限り高速に連続して捕捉するように構成される。これらの画像は、基準ハード・ディスク(10−R)に記憶される。基準光パターン(8A−R)は、光源(52A)から及びビーム・スプリッタ(50−1)、パターン発生器(6)、ビーム・スプリッタ(50−4)、ビーム・スプリッタ(50−2)を介して、及びカメラ(9)までの経路をたどる光によって作り出される。基準光パターン(8B−R)は、光源(52B)から及びビーム・スプリッタ(50−3)、パターン発生器(6)、ビーム・スプリッタ(50−4)、ビーム・スプリッタ(50−2)を介して、及びカメラ(9)までの経路をたどる光によって作り出される。基準光パターン(57C−R)は、光源(52A)から及びビーム・スプリッタ(50−1)、パターン発生器(54−C)、ビーム・スプリッタ(50−2)を介して、及びカメラ(9)までの経路をたどる光によって作り出される。基準光パターン(57D−R)は、光源(52B)から及びビーム・スプリッタ(50−3)、パターン発生器(54D)、ビーム・スプリッタ(50−4)、ビーム・スプリッタ(50−2)を介して、及びカメラ(9)までの経路をたどる光によって作り出される。
図7における円形(50−1、50−2、50−3、50−4)は、ビーム・スプリッタを表す。全空間光パターン(8)の合成画像が捕捉される、後の動作の間、異なる光パターン成分(8A、8B)及び光パターン成分(57C、57D)のうちのいずれかの間の相互干渉が合成画像(30)に出現することを回避するために、2つのレーザ・ダイオード(52A)及び(52B)は、わずかに異なる波長で動作し、ビーム・スプリッタ(50−1)及び(50−3)は、線形偏光ビーム・スプリッタである。さらに、パターン発生器(6)及び内部パターン発生器(54C、54D)は、線形偏光の状態を維持する金属反射鏡である。ビーム・スプリッタ(50−2、50−4)は、偏光の異なる方向と独立して光を均等に分割する偏光方向に関して中立である。
図7において、カメラ(9)の4つの異なる対物面(15A、15B、15C、15D)も示す。実例1においてより詳細に説明し、及び「dc」と示したように、これらの対物面からそれぞれのパターン発生器(6)及び内部パターン発生器(54C、54D)までの距離は、有効距離のそれぞれの計算の一部になる。同様に、「di」として示す、4つの異なる照射発散中心からそれぞれのパターン発生器(6)及び内部パターン発生器(54C、54D)までの距離は、有効距離のそれぞれの計算の一部となる。簡単にするために、本実施例において、照射器(7A)及びカメラ(9)に対して、パターン発生器(6)までの相対照射及び観察方向、距離、及び有効距離は、パターン発生器(54C)までの相対照射及び観察方向、距離、及び有効距離と同じであると仮定する。同様に、照射器(7B)及びカメラ(9)に対して,パターン発生器(6)までの相対照射及び観察方向、距離、及び有効距離は、内部パターン発生器(54D)までの相対照射及び観察方向、距離、及び有効距離と同じであると仮定する。レーザ・ダイオード(52A)の波長ドリフトを補償するために、これにより、後で単純に、光パターン(57C−R)位置に対する光パターン成分(57C)位置の並進シフトを基準光パターン(8A−R)位置に対する光パターン成分(8A)位置の対応する並進シフトから減算し、それに対応して、構成B位置から構成D位置を減算してから、実例1において説明したように、(dAx、dAy)及び(dBx、dBy)の補正された画像並進オフセットを計算することが可能になる。
【0047】
本実施例によるセンサ・デバイス1は、機械的並進段階におけるエンコーダ又はロボット・アームなどの異なる適用例に使用することができる。本実例において、それは、概略的に
図6に示すように、EDM(放電加工機)機に使用されると仮定する。センサ・デバイスを効果的に動作させるために、EDM機は、基準記録中に記録されたように、センサ・デバイス1を機械部品(4)と(5)との間のおよそ同じ相対位置まで移動させて、並進オフセット(Dx、Dy)及び回転角オフセット(Tx、Ty)値で表されるそれらの正確な新たなオフセットを見つけるように製作される。しかし、基準記録中に捕捉された画像に反して、空間光パターン(8)の合成画像(30)は、ここでカメラ(9)によって捕捉される。空間光パターン(8)は、2つの外部構成(11A、11B)及び2つの内部構成(11C、11D)によって形成される。これにより、可能な機械的及びレーザ・ドリフトが2つの構成(11A)及び(11B)の状態として除去され、構成(11C、11D)の導入を通して、2つの経路の正確なレーザ波長及びカメラ(9)位置の状態が同時に捕捉されることが確実になる。対応する基準光パターン(8A−R、8B−R)及び内部基準光パターン(8C−R、8D−R)がこれらの4つの画像のそれぞれをすべての4つの構成(11A、11B、11C、11D)によって形成された合成画像(30)と別々に相関させることによってすべて別々の画像として捕捉されたので、機械部品(4)と(5)との間の並進オフセット(Dx、Dy)及び回転角オフセット(Tx、Ty)値を見つけるのに必要な、(dAx、dAy)及び(dBx、dBy)の補正された画像並進オフセットを見い出す。値(dAx、dAy、dBx、dBy)から(Dx、Dy、Tx、Ty)をどのように計算するかの説明については実例1を参照されたい。
【0048】
この実例は、どのようにして、光源波長のわずかなドリフト、内部光学構成部品の小さな位置変化、又はカメラの小さな位置変位を、内部構成を追加して光パターンを形成することによって、及びカメラ(9)に空間光パターン(8)の合成画像(30)を確実に捕捉させるによって、補償することができるのかを説明する。別の特許出願PCT/NO2015/050102において、Gudmunn Slettemoenは、どのようにして、最小2つの構成A及びBにおける最小2つの画像の間の並進オフセット(dAx、dAy)と(dBx、dBy)とを組み合わせて、2つの機械部品(4)と(5)との間の並進オフセット(Dx、Dy)及び回転角オフセット(Tx、Ty)値を見つけることができるのかも説明している。本実例において説明されている実施例により、内部基準経路を作り出す構成を特許出願PCT/NO2015/050102に説明されている構成のいずれかに追加することによって、光源波長のわずかなドリフト、内部光学構成部品の小さな位置変化、又はカメラ感光面小さな位置変位をそれらの構成において補償することもできる。