(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
更に、(F)アルキル基の炭素数が12〜16であり、かつエチレンオキサイドの平均付加モル数が19〜50であるポリオキシエチレンアルキルエーテル0.1質量%〜2質量%を含有する請求項1に記載の液体皮膚洗浄剤組成物。
前記(C)成分が、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、ホホバ油、イソステアリン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、及び流動パラフィンから選択される少なくとも1種である請求項1から3のいずれかに記載の液体皮膚洗浄剤組成物。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(液体皮膚洗浄剤組成物)
本発明の液体皮膚洗浄剤組成物は、(A)高級脂肪酸塩、(B)カチオン性ポリマー、(C)炭素数12〜22の高級アルコール、ホホバ油、オリーブ油、一価アルコール脂肪酸エステル、及び炭化水素から選択される少なくとも1種、(D)ポリエチレングリコールジメチコン、並びに(E)多価アルコールを含有し、(F)ポリオキシエチレンアルキルエーテル、及び(G)共重合体を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
【0011】
<(A)高級脂肪酸塩>
前記(A)成分の高級脂肪酸塩は、泡の量の多さ、泡のクリーミー性、及びタオルドライ後の肌のしっとり感を向上させるために含有される。
前記(A)成分の高級脂肪酸塩は、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、及びパルミチン酸塩をいずれも含有し、更に必要に応じてステアリン酸塩などのその他の高級脂肪酸塩を含有してもよい。
【0012】
前記(A)成分の高級脂肪酸塩の対イオンとしては、例えば、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、アルカノールアミン、塩基性アミノ酸などが挙げられる。
前記アルカリ金属イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどが挙げられる。
前記アルカノールアミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチルプロパンジオールなどが挙げられる。
前記塩基性アミノ酸としては、例えば、リジン、アルギニンなどが挙げられる。
これらの中でも、泡の量の多さ、及び泡のクリーミー性の点から、カリウムイオンが好ましい。
なお、前記(A)成分の高級脂肪酸塩は、特に制限はなく、高級脂肪酸塩として配合することも可能であるが、高級脂肪酸と、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等の塩と、を別々に、配合槽中に添加して中和反応させて高級脂肪酸塩としてもよい。
【0013】
前記(A)成分の高級脂肪酸塩の含有量としては、泡の量の多さ、泡のクリーミー性、及びタオルドライ後の肌のしっとり感の点から、前記液体皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、10質量%〜32質量%であり、20質量%〜32質量%が好ましい。前記含有量が、10質量%未満であると、泡の量の多さ、泡のクリーミー性、及びタオルドライ後の肌のしっとり感が不十分となることがあり、32質量%を超えると、タオルドライ後の肌のしっとり感が不十分となることがある。
【0014】
前記ラウリン酸塩の含有量としては、前記液体皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、3質量%〜12質量%が好ましく、7質量%〜12質量%がより好ましい。前記ミリスチン酸塩の含有量としては、前記液体皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、4質量%〜14質量%が好ましく、8質量%〜14質量%がより好ましい。前記パルミチン酸塩の含有量としては、前記液体皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、1質量%〜9質量%が好ましく、3質量%〜9質量%がより好ましい。前記ラウリン酸塩、前記ミリスチン酸塩、及び前記パルミチン酸塩の含有量が、前記数値範囲外であると、泡の量の多さ、泡のクリーミー性、及びタオルドライ後の肌のしっとり感が不十分となることがある。
【0015】
前記その他の高級脂肪酸塩としては、本発明の効果を阻害しない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ステアリン酸塩が好ましい。
前記ステアリン酸塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記高級脂肪酸塩の全量に対して、泡の量の多さの点から、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。前記ステアリン酸塩の含有量の下限値としては、0質量%が好ましい。
【0016】
<(B)カチオン性ポリマー>
前記(B)成分のカチオン性ポリマーは、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、及び塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリル酸共重合体から選択される少なくとも1種であり、タオルドライ後の肌のしっとり感を向上させるために含有される。
【0017】
前記(B)成分のうちの塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリル酸共重合体は、下記一般式(2)で表される。
【化2】
ただし、前記一般式(2)中、n、及びmは各構造単位のモル比を示し、n+m=100モル%であり、前記mは65モル%以上である。
【0018】
前記(B)成分のうちの塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリル酸共重合体における塩化ジメチルジアリルアンモニウムに由来する構造単位のモル比は、タオルドライ後の肌のしっとり感の点から、65モル%以上であり、95モル%が好ましい。前記モル比が、65モル%未満であると、タオルドライ後の肌のしっとり感が不十分となることがある。
【0019】
前記(B)成分のうちの塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリル酸共重合体における構造単位のモル比は、核磁気共鳴(NMR)により下記測定条件で測定することで決定することができる。
[測定条件]
溶媒:重水(D
2O)
測定器:JNM−LA300(300MHz、日本電子株式会社製)
【0020】
前記(B)成分のカチオン性ポリマーの重量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、タオルドライ後の肌のしっとり感の点から、10,000〜1,000,000が好ましく、15,000〜450,000がより好ましい。
前記(B)成分のカチオン性ポリマーの重量平均分子量は、例えば、SEC−MALLS−RIシステム(測定条件:カラム:東ソー株式会社製TSKgelαシリーズ α−Mカラム30cm、溶媒:硝酸ナトリウム0.3M水溶液)で測定することができる。
【0021】
前記(B)成分のカチオン性ポリマーにおける固形分30質量%〜44質量%の前記共重合体溶液の25℃での粘度は、タオルドライ後の肌のしっとり感の点から、10mPa・s〜15,000mPa・sが好ましく、20mPa・s〜12,000mPa・sがより好ましい。
前記粘度は、例えば、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて測定することができる。
【0022】
前記(B)成分のカチオン性ポリマーとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、以下のものなどが挙げられる。
マーコート100(成分名:塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、ルーブリゾール社製、固形分39質量%〜44質量%の25℃での粘度:8,000mPa・s〜12,000mPa・s、重量平均分子量:150,000)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.3のローターを使用し、6回転/分間の条件において測定することができる。
【0023】
マーコート106(成分名:塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、ルーブリゾール社製、固形分30質量%〜36質量%の25℃での粘度:20mPa・s〜65mPa・s、重量平均分子量:15,000)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.1のローターを使用し、60回転/分間の条件において測定することができる。
【0024】
マーコート295(成分名:塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリル酸共重合体、ルーブリゾール社製、固形分35質量%〜40質量%の25℃での粘度:3,500mPa・s〜9,000mPa・s、重量平均分子量:190,000、前記一般式(1)におけるn:m=5:95(モル比)、塩化ジメチルジアリルアンモニウムに由来する構造単位のモル比が95モル%)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.4のローターを使用し、30回転/分間の条件において測定することができる。
【0025】
マーコート280(成分名:塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリル酸共重合体、ルーブリゾール社製、固形分39質量%〜43質量%の25℃での粘度:3,000mPa・s〜6,000mPa・s、重量平均分子量:450,000、前記一般式(1)におけるn:m=35:65(モル比)、塩化ジメチルジアリルアンモニウムに由来する構造単位のモル比が65モル%)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.4のローターを使用し、60回転/分間の条件において測定することができる。
【0026】
これらの中でも、タオルドライ後の肌のしっとり感の点から、前記(B)成分のカチオン性ポリマーとしては、マーコート100、マーコート106、マーコート295が好ましく、マーコート100がより好ましい。
【0027】
前記(B)成分のカチオン性ポリマーの含有量としては、タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のベタツキのなさの点から、前記液体皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、0.2質量%〜0.4質量%であり、0.3質量%〜0.4質量%が好ましい。前記含有量が、0.2質量%未満であると、タオルドライ後の肌のしっとり感が不十分となることがあり、0.4質量%を超えると、タオルドライ後の肌のベタツキのなさが不十分となることがある。
【0028】
<(C)高級アルコール、ホホバ油、オリーブ油、一価アルコール脂肪酸エステル、及び炭化水素から選択される少なくとも1種>
前記(C)成分は、炭素数12〜22の高級アルコール、ホホバ油、オリーブ油、一価アルコール脂肪酸エステル、及び炭化水素から選択される少なくとも1種であり、タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のすべすべ感を向上させるために含有される。
【0029】
前記高級アルコールの炭素数としては、12〜22であり、16〜20が好ましい。
前記高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、ステアリルアルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のすべすべ感の点から、ベヘニルアルコールが好ましい。
【0030】
前記一価アルコール脂肪酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸イソステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソブチル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸イソブチル、パルミチン酸オクチル、イソパルミチン酸オクチル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸バチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のすべすべ感の点から、イソステアリン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、ネオペンタン酸イソデシル、及びネオペンタン酸イソステアリルが好ましく、ミリスチン酸オクチルドデシルがより好ましい。
【0031】
前記炭化水素としては、例えば、流動パラフィンなどが挙げられる。
前記流動パラフィンとしては、40℃において液体である流動パラフィンが好ましい。
前記40℃で液体である流動パラフィンの動粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のすべすべ感の点から、40℃において、12.8mm
2s
−1〜70mm
2s
−1が好ましく、18.5mm
2s
−1〜70mm
2s
−1がより好ましい。
前記流動パラフィンとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、商品名:80−S(動粘度12.8mm
2s
−1〜14.8mm
2s
−1)、商品名:90−S(動粘度14.4mm
2s
−1〜16.4mm
2s
−1)、商品名:100−S(動粘度16.0mm
2s
−1〜20.0mm
2s
−1)、商品名:120−S(動粘度18.5mm
2s
−1〜22.5mm
2s
−1)、商品名:150−S(動粘度23.4mm
2s
−1〜27.4mm
2s
−1)、商品名:260−S(動粘度46.0mm
2s
−1〜52.0mm
2s
−1)、商品名:350−S(動粘度64.0mm
2s
−1〜70.0mm
2s
−1)(以上、三光化学工業株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、商品名:120−S、商品名:150−S、商品名:260−S、商品名:350−Sが好ましく、商品名:350−Sがより好ましい。
【0032】
これらの中でも、前記(C)成分としては、ベヘニルアルコール、ホホバ油、ミリスチン酸オクチルドデシル、及び流動パラフィン(商品名:350−S)が好ましい。
【0033】
前記(F)成分を含まない場合、前記(C)成分の含有量としては、溶解性、タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のすべすべ感の点から、前記液体皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、0.05質量%〜0.7質量%であり、0.2質量%〜0.7質量%が好ましい。前記含有量が、0.05質量%未満であると、タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のすべすべ感が不十分となることがあり、0.7質量%を超えると、溶解性が不十分となることがある。
【0034】
また、前記(F)成分を含む場合、前記(C)成分の含有量としては、溶解性、泡の量の多さ、泡のクリーミー性、タオルドライ後の肌のしっとり感、タオルドライ後の肌のすべすべ感の点から、前記液体皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、0.05質量%〜0.7質量%、又は0.7質量%超1.5質量%以下であり、0.2質量%〜0.7質量%、又は0.7質量%超1質量%以下が好ましい。前記含有量が、0.05質量%未満であると、タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のすべすべ感が不十分となることがあり、1.5質量%を超えると、溶解性、泡の量の多さ、泡のクリーミー性が不十分となることがある。
【0035】
なお、タオルドライ後の肌のしっとり感を向上させる効果については、前記(C)成分の方が前記(B)成分のカチオン性ポリマーよりも優れている。
【0036】
<(D)ポリエチレングリコールジメチコン>
前記(D)成分のポリエチレングリコールジメチコンは、タオルドライ後の肌のサラサラ感を付与するために含有される。
前記(D)成分のポリエチレングリコールジメチコンは、ポリエーテル変性シリコーンの1種であり、ポリオキシエチレンとジメチルシリコーンの共重合体であり、下記一般式(3)で表される。
【化3】
ただし、前記一般式(3)中、n、mは各構造単位のモル比(モル%)を示し、n+m=100である。aはポリエチレングリコールの平均付加モル数を示し、前記aは9〜17であり、12がより好ましい。
【0037】
前記(D)成分のポリエチレングリコールジメチコンは、25℃において液体であり、HLBが8〜13である。
【0038】
ここでいう、HLBとは、グリフィンの式により算出される値である。グリフィンの式は下記の計算式の通りである。
【数1】
【0039】
前記(D)成分のポリエチレングリコールジメチコンとしては、東レ・ダウコーニング株式会社のPEG−12ジメチコン(SH3771M、動粘度100mm
2s
−1〜500mm
2s
−1、HLB13)、PEG−12ジメチコン(SH3773M、動粘度350mm
2s
−1〜1050mm
2s
−1、HLB8)、PEG−12ジメチコン(SS−2802、動粘度250mm
2s
−1〜750mm
2s
−1、HLB13)、信越化学工業株式会社のPEG−9ジメチコン(KF−6013、動粘度200mm
2s
−1〜800mm
2s
−1、HLB10)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社のPEG−12ジメチコン(Silsoft 875、動粘度150mm
2s
−1〜550mm
2s
−1、HLB13)、PEG−17ジメチコン(Silsoft 895、動粘度200mm
2s
−1〜700mm
2s
−1、HLB13)などが挙げられる。
なお、PEGはポリエチレングリコールの略である。
これらの中でも、タオルドライ後の肌のサラサラ感、及びタオルドライ後の肌のなめらかさの点から、PEG−12ジメチコンが好ましく、SH3771M、SH3773Mがより好ましい。
【0040】
前記(D)成分の含有量としては、泡の量の多さ、泡のクリーミー性、及びタオルドライ後の肌のサラサラ感、及びタオルドライ後の肌のなめらかさの点で、0.2質量%〜1質量%であり、0.5質量%〜0.8質量%が好ましい。前記含有量が、0.2質量%未満であると、タオルドライ後の肌のサラサラ感、及びタオルドライ後の肌のなめらかさが不足することがあり、1質量%を超えると、泡の量の多さ、泡のクリーミー性、及びタオルドライ後の肌のなめらかさが低下することがある。
【0041】
<(E)多価アルコール>
前記(E)成分の多価アルコールは、溶解性、及びタオルドライ後の肌のしっとり感を向上させるために含有される。
前記(E)成分の多価アルコールは、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、及びジプロピレングリコールから選択される少なくとも1種である。これらの中でも、溶解性の点から、プロピレングリコールが好ましい。
【0042】
前記(E)成分の多価アルコールの含有量としては、溶解性、泡の量の多さ、泡のクリーミー性、タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のすべすべ感の点から、前記液体皮膚洗浄剤組成物全量に対して、8質量%〜20質量%であり、8質量%〜15質量%が好ましい。前記含有量が、8質量%未満であると、溶解性、タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のすべすべ感が不十分となることがあり、20質量%を超えると、泡の量の多さ、及び泡のクリーミー性が不十分となることがある。
【0043】
<(F)ポリオキシエチレンアルキルエーテル>
前記(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルは、溶解性を向上させるために含有される。
前記(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルは、アルキル基の炭素数が12〜16であり、かつエチレンオキサイドの平均付加モル数が19〜50であるポリオキシエチレンアルキルエーテルである。
【0044】
前記(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルのアルキル基の炭素数としては、溶解性、及びタオルドライ後の肌のなめらかさの点から、12〜16であり、16が好ましい。前記エチレンオキサイドのアルキル基の炭素数が12未満であると、溶解性が不十分となることがあり、16を超えると、タオルドライ後の肌のなめらかさが不十分となることがある。
【0045】
前記(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルのエチレンオキサイドの平均付加モル数としては、溶解性、及びタオルドライ後の肌のなめらかさの点から、19〜50であり、20〜40が好ましい。前記エチレンオキサイドの平均付加モル数が19未満であると、溶解性が不十分となることがあり、50を超えると、タオルドライ後の肌のなめらかさが不十分となることがある。
【0046】
前記(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、エマレックス120(POE(20)セチルエーテル)、エマレックス130(POE(30)セチルエーテル)、エマレックス720(POE(20)ラウリルエーテル)、エマレックス750(POE(50)ラウリルエーテル)(以上、日本エマルジョン株式会社製)、NIKKOL BC−40(POE(40)セチルエーテル、日光ケミカルズ株式会社製)、ブラウノンEL−1519P(POE(19)ラウリルエーテル)、ブラウノンEL−1521(POE(40)ラウリルエーテル)(以上、青木油脂工業株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、POEの後の( )内の数値は、エチレンオキサイドの平均付加モル数を表す。
これらの中でも、溶解性の点から、エマレックス120(POE(20)セチルエーテル)が好ましい。
【0047】
前記(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルの含有量としては、前記(C)成分の配合量に応じ異なる。
前記(C)成分が0.05質量%〜0.7質量%である場合、前記(F)成分の含有量としては、溶解性、泡の量の多さ、及び泡のクリーミー性の点から、前記液体皮膚洗浄剤組成物全量において、0.1質量%〜2質量%が好ましく、0.2質量%〜1質量%がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、溶解性が不十分となることがあり、2質量%を超えると、泡の量の多さ、及び泡のクリーミー性が不十分となることがある。
前記(C)成分が0.7質量%超1.5質量%以下である場合、前記(F)成分の含有量としては、溶解性、泡の量の多さ、及び泡のクリーミー性の点から、前記液体皮膚洗浄剤組成物全量において、0.4質量%〜2質量%であり、0.4質量%〜1質量%が好ましい。前記含有量が、0.4質量%未満であると、溶解性が不十分となることがあり、2質量%を超えると、泡の量の多さ、及び泡のクリーミー性が不十分となることがある。
【0048】
<(G)共重合体>
前記(G)成分の共重合体は、すすぎ時の肌のなめらかさを向上させるために含有される。
【0049】
前記(G)成分の共重合体は、下記一般式(1)で表される共重合体である。
【化4】
ただし、前記一般式(1)中、n、m、及びzは各構造単位のモル比(モル%)を示し、n+m+z=100である。
前記nは0〜34が好ましく、前記mは26.5〜31が好ましく、前記zは35〜70が好ましい。
これらの中でも、すすぎ時の肌のなめらかさの点から、前記一般式(1)におけるn:m:z=(0:30:70)が好ましい。
【0050】
前記(G)成分の共重合体における各構造単位のモル比は、核磁気共鳴(NMR)により下記測定条件で測定することで決定することができる。
[測定条件]
溶媒:重水(D
2O)
測定器:JNM−LA300(300MHz、日本電子株式会社製)
【0051】
前記(G)成分の共重合体の重量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100,000〜3,000,000が好ましく、150,000〜1,600,000がより好ましい。前記(G)成分の共重合体の重量平均分子量は、例えば、SEC−MALLS−RIシステム(測定条件:カラム:東ソー株式会社製TSKgelαシリーズ α−Mカラム30cm、溶媒:硝酸ナトリウム0.3M水溶液)で測定することができる。
【0052】
前記(G)成分の共重合体における固形分8質量%〜45質量%の前記共重合体溶液の25℃での粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,500mPa・s〜16,000mPa・sが好ましく、7,500mPa・s〜15,000mPa・sがより好ましい。
これらの中でも、前記(G)成分の前記粘度としては、7,500mPa・s〜15,000mPa・sが好ましい。
前記粘度は、例えば、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて測定することができる。
【0053】
前記(G)成分の共重合体としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、以下のものなどが挙げられる。
マーコート550PR(成分名:塩化ジメチルアリルアンモニウム−アクリルアミド共重合体、ルーブリゾール社製、固形分8.8質量%〜9.8質量%の25℃での粘度:7,500mPa・s〜15,000mPa・s、重量平均分子量:1,600,000、前記一般式(1)におけるn:m:z=0:30:70)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.4のローターを使用し、10回転/分間の条件で測定することができる。
【0054】
マーコート3330PR(成分名:アクリル酸−塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリルアミド共重合体、ルーブリゾール社製、固形分10.2質量%〜11.5質量%の25℃での粘度:1,000mPa・s〜6,000mPa・s、重量平均分子量:1,500,000、前記一般式(1)におけるn:m:z=34:31:35)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.4のローターを使用し、30回転/分間の条件で測定することができる。
【0055】
マーコート3331PR(成分名:アクリル酸−塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリルアミド共重合体、ルーブリゾール社製、固形分9.7質量%〜10.7質量%の25℃での粘度:2,000mPa・s〜12,000mPa・s、重量平均分子量:1,600,000、前記一般式(1)におけるn:m:z=22.5:26.5:51)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.5のローターを使用し、30回転/分間の条件で測定することができる。
【0056】
マーコート3940(成分名:アクリル酸−塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリルアミド共重合体、ルーブリゾール社製、固形分41質量%〜45質量%の25℃での粘度:1,500mPa・s〜4,500mPa・s、重量平均分子量:150,000、前記一般式(1)におけるn:m:z=31:29:40)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.3のローターを使用し、10回転/分間の条件で測定することができる。
【0057】
これらの中でも、前記(G)成分の共重合体としては、すすぎ時の肌のなめらかさの点から、マーコート550PRが好ましい。
【0058】
前記(G)成分の共重合体の含有量としては、泡の量の多さ、及びすすぎ時の肌のなめらかさの点から、前記液体皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、0.2質量%〜2質量%が好ましく、0.4質量%〜1質量%がより好ましい。前記含有量が、0.2質量%未満であると、すすぎ時の肌のなめらかさが不十分となることがあり、2質量%を超えると、泡の量の多さが不十分となることがある。
【0059】
<その他の成分>
本発明の液体皮膚洗浄剤組成物には、前記(A)〜前記(G)の各成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、その他の成分を配合することができる。
前記その他の成分としては、例えば、精製水、前記(B)成分以外のカチオン性ポリマー、及び前記(G)成分の共重合体以外の水溶性ポリマー、アーモンド油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ゴマ油、サフラワー油、ダイズ油、ナタネ油、ヒマシ油、パーム油等の前記(C)成分以外の油分、低級アルコール、前記(C)成分以外の高級アルコール等のアルコール類、ラノリン誘導体、蛋白誘導体、アクリル樹脂分散液、ビタミンなどの薬剤、殺菌剤、防腐剤、pH調整剤、粘度調整剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、紫外線吸収剤、動植物抽出物又はその誘導体、色素、香料、顔料、無機粉体、粘土鉱物;ナイロン、ポリエチレン等の水不溶性ポリマー粉体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0060】
−pH−
前記液体皮膚洗浄剤組成物の25℃におけるpHとしては、泡の量の多さの点から、9.5〜11.0が好ましく、9.8〜10.6がより好ましい。前記pHの値が前記数値範囲であれば、泡の量の多さが良好となり、皮膚刺激がない。
前記pHは、例えば、pHメーター(HM−30R、TOA DKK社製)を使用して測定することができる。
【0061】
−粘度−
前記液体皮膚洗浄剤組成物の25℃における粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1mPa・s〜6,000mPa・sが好ましく、50mPa・s〜4,000mPa・sがより好ましい。
前記粘度は、例えば、BM型粘度計(株式会社東京計器製)を用いて、試料温度25℃にて、以下の条件で測定することができる。前記粘度が、1mPa・s〜3,000mPa・sであれば、BMアダプター、回転数30rpm、No.3のローターを用いて1分間後の粘度を測定し、3,000mPa・sを超える場合は、BMアダプター、回転数30rpm、No.4のローターにて1分間後の粘度を測定することにより測定できる。
【0062】
−容器−
本発明の液体皮膚洗浄剤組成物は、特に制限はなく、通常の容器に充填して使用される。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポンプディスペンサー容器、チューブ、フォーマー容器、袋状容器などが挙げられる。これらの中でも、ポンプディスペンサー容器が好ましい。前記ポンプディスペンサー容器としては、例えば、株式会社吉野工業所製のノズル口径(内径)3.5mm、吐出量3mLのポンプディスペンサー容器などが挙げられる。
【0063】
−製造方法−
本発明の液体皮膚洗浄剤組成物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記(A)〜(E)成分、必要に応じて、前記(F)〜(G)成分、前記その他の成分、及び前記精製水(液体皮膚洗浄剤組成物全体が100質量%となるように残量配合)を混合して得ることができる。
具体的には、以下のようにして製造することができる。70℃〜80℃に加温した精製水、及び前記(E)成分の多価アルコールに、前記(A)成分の高級脂肪酸塩、前記(C)成分の油分、必要に応じて前記(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルを溶解し、40℃以下に冷却してから、前記(B)成分のカチオン性ポリマー、前記(D)成分のポリエチレングリコールジメチコン、及び必要に応じて前記(G)成分の共重合体を添加して製造できる。
前記液体皮膚洗浄剤組成物は、装置を用いて調製してもよい。前記装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、剪断力があり、全体を混合することができる攪拌羽根を備えた攪拌装置などが挙げられる。
前記攪拌羽根としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プロペラ、タービン、ディスパーなどが挙げられる。
【0064】
−用途−
本発明の液体皮膚洗浄剤組成物は、溶解性、泡の量の多さ、及び泡のクリーミー性、タオルドライ後の肌のしっとり感、タオルドライ後の肌のすべすべ感、タオルドライ後の肌のベタツキのなさ、タオルドライ後の肌のサラサラ感、並びにタオルドライ後の肌のなめらかさのすべてにおいて良好であるため、例えば、洗顔料、ハンドソープ、ボディソープ、クレンジングフォーム、メイク落としなどに用いられ、特にボディソープに好適に用いられる。
【実施例】
【0065】
以下に、本発明を実施例、及び比較例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に制限されるものではない。なお、実施例、及び比較例の記載の各成分の含有量は、全て純分換算した値である。
【0066】
(実施例1〜40、比較例1〜28)
下記表1〜表12に示す組成、及び含有量の液体皮膚洗浄剤組成物を常法により調製した。具体的には、以下の方法により調製した。
最終的に得られる液体皮膚洗浄剤組成物の全量の95質量%になる量の精製水、及び(E)成分の多価アルコールを、70℃〜80℃に加温し、(A)成分の高級脂肪酸塩、(C)成分の油分、必要に応じて(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルを溶解し、40℃以下に冷却してから、(B)成分のカチオン性ポリマー、及び(D)成分のポリエチレングリコールジメチコン、及び必要に応じて前記(G)成分の共重合体を添加することにより液体皮膚洗浄剤組成物を調製した。その後、所定のpHに満たない場合は、共通成分である水酸化カリウムを添加し、所定のpHに調整後、全体量が100質量%になるように精製水を加えて、目的とする液体皮膚洗浄剤組成物を得た。また、攪拌羽根としてはプロペラを使用し、スリーワンモーター(HEIDON BL1200、新東化学株式会社製)を用いて攪拌した。なお、pHは、pHメーター(HM−30R、TOA DKK社製)を用いて、25℃で測定した。
【0067】
得られた実施例1〜40、及び比較例1〜28の各液体皮膚洗浄剤組成物を、ポンプディスペンサー付き容器[吐出量3mL、ノズル口径(内径)3.5mm、株式会社吉野工業所製]に充填した。
【0068】
次に、得られた各液体皮膚洗浄剤組成物について、以下のようにして、「溶解性」、「泡の量の多さ」、「泡のクリーミー性」、「タオルドライ後の肌のしっとり感」、「タオルドライ後の肌のすべすべ感」、「タオルドライ後の肌のベタツキのなさ」、「タオルドライ後の肌のサラサラ感」、及び「タオルドライ後の肌のなめらかさ」を評価した。結果を下記表1〜表12に併記した。
【0069】
<溶解性>
ビーカーで実施例1〜40、及び比較例1〜28の各液体皮膚洗浄剤組成物を調製し、調製後、1日室温にて静置した後に、「溶解性」を下記評価基準に従って評価した。なお、評価点が3点以上であれば、「溶解性」は良好である。
−「溶解性」の判定基準−
6点:透明性が非常に良好で均一に溶解
5点:透明性が良好で均一に溶解
4点:微濁を生じるが均一に溶解
3点:濁りを生じるが均一に溶解
2点:白濁を生じるが溶解
1点:配合直後から沈殿、又は分離を生じる
【0070】
<泡の量の多さ、及び泡のクリーミー性>
専門評価者10名が、40℃の温水に濡らして、軽く水気をとったナイロンタオルに、実施例1〜40、及び比較例1〜28の液体皮膚洗浄剤組成物を2プッシュ(約6g)取り、ナイロンタオルを10回擦って泡立てたときの、泡の量の多さ、及び泡のクリーミー性を観察し、下記評価基準に従って評価した。結果は、前記専門評価者10名の平均評価点を求め、「泡の量の多さ」、及び「泡のクリーミー性」を評価した。なお、平均評価点が3.0点以上であれば、「泡の量の多さ」、及び「泡のクリーミー性」は良好である。
−「泡の量の多さ」の評価基準−
5点:ナイロンタオルから泡があふれる
4点:ナイロンタオルの70%以上100%以下が泡で覆われている
3点:ナイロンタオルの50%以上70%未満が泡で覆われている
2点:ナイロンタオルの20%以上50%未満が泡で覆われている
1点:ナイロンタオルの20%未満が泡で覆われている、又はほとんど泡がない
−「泡のクリーミー性」の評価基準−
5点:ほとんどの泡が細かい泡で、非常にクリーミーである
4点:細かい泡の中の一部に大きな泡が混ざっているが、クリーミーである
3点:細かい泡の中に大きな泡が半分ぐらい混ざり、ややクリーミーである
2点:細かい泡よりも大きく粗い泡の方が多く、クリーミーではなかった
1点:大きく粗い泡しか立たず、全くクリーミーではなかった
【0071】
<タオルドライ後の肌のしっとり感、及びタオルドライ後の肌のすべすべ感>
専門評価者10名が、40℃の温水に濡らして、軽く水気をとったナイロンタオルに、実施例1〜40、及び比較例1〜28の液体皮膚洗浄剤組成物を2プッシュ(約6g)取り、10回擦って泡立て、前記ナイロンタオルで全身を擦った後、40℃の温水で、前記液体皮膚洗浄剤組成物をすすぎ流し、タオルで水滴を拭き取った。水滴を拭き取った後すぐに「タオルドライ後の肌のしっとり感」、及び「タオルドライ後の肌のすべすべ感」を、下記評価基準に従って評価した。
結果は、前記専門評価者10名の平均評価点を求め、「タオルドライ後の肌のしっとり感」、及び「タオルドライ後の肌のすべすべ感」を評価した。なお、平均評価点が3.0点以上であれば、「タオルドライ後の肌のしっとり感」、及び「タオルドライ後の肌のすべすべ感」は良好である。
−「タオルドライ後の肌のしっとり感」の評価基準−
5点:しっとり感を強く感じる
4点:しっとり感を感じる
3点:しっとり感をやや感じる
2点:しっとり感をあまり感じない
1点:しっとり感を全く感じない
−「タオルドライ後の肌のすべすべ感」の評価基準−
5点:すべすべ感を強く感じる
4点:すべすべ感を感じる
3点:すべすべ感をやや感じる
2点:すべすべ感をあまり感じない
1点:すべすべ感を全く感じない
【0072】
<タオルドライ後の肌のベタツキのなさの評価>
専門評価者10名が、実施例1〜40、及び比較例1〜28の液体皮膚洗浄剤組成物2プッシュ(約6g)をナイロンタオルで10回泡立て、全身を洗浄し、タオルドライ直後、乾き際の首筋のベタツキ強度を下記評価基準に基づいて評価した。結果は、10名の評点平均値を求めた。なお、平均評価点が3.0点以上であれば、「タオルドライ後の肌のベタツキのなさ」は良好である。
−タオルドライ後の肌のベタツキのなさの評価基準−
5点:ベタツキを全く感じない
4点:ベタツキをほとんど感じない
3点:わずかにベタツキを感じるが、問題ないレベル
2点:ベタツキを感じる
1点:ベタツキを強く感じる
【0073】
<タオルドライ後の肌のサラサラ感の評価>
専門評価者10名が、実施例1〜40、及び比較例1〜28の液体皮膚洗浄剤組成物2プッシュ(約6g)をナイロンタオルで10回泡立て、全身を洗浄したときの、タオルドライ後の肌のサラサラ感として5分間後のサラサラ感を下記評価基準に基づいて判断し、下記判定基準に基づいて評価した。結果は、10名の評点の平均値(平均評価点)を求めた。なお、平均評価点が3.0点以上であれば、「タオルドライ後の肌のサラサラ感」は良好である。
−「タオルドライ後の肌のサラサラ感」の評価基準−
5点:サラサラ感を強く感じる
4点:サラサラ感を感じる
3点:サラサラ感をやや感じる
2点:サラサラ感をあまり感じない
1点:サラサラ感を全く感じない
−「タオルドライ後の肌のサラサラ感」の判定基準−
◎ :平均評価点4.5点以上5.0点
◎〜○:平均評価点4.0点以上4.5点未満
○ :平均評価点3.0点以上4.0点未満
△ :平均評価点2.0点以上3.0点未満
× :平均評価点1.0点以上2.0点未満
【0074】
<タオルドライ後の肌のなめらかさの評価>
専門評価者10名が、実施例1〜91、及び比較例1〜64の液体皮膚洗浄剤組成物2プッシュ(約6g)をナイロンタオルで10回泡立て、全身を洗浄したときの、タオルドライ後の肌のなめらかさとして5分間後のなめらかさを5段階で評価した。結果は、下記評価基準に基づいて10名の評点の平均値(平均評価点)を判断し、下記判定基準に基づいて評価した。なお、平均評価点が3.0点以上であれば、「タオルドライ後の肌のなめらかさ」は良好である。
−「タオルドライ後の肌のなめらかさ」の評価基準−
5点:肌表面がなめらかで、良くすべる
4点:肌表面がややなめらかで、すべる
3点:肌表面がややなめらかである
2点:肌表面がややなめらかではなく、すべりが悪い
1点:肌表面にざらつきを感じ、すべりが悪い
−「タオルドライ後の肌のなめらかさ」の判定基準−
◎ :平均評価点4.0点以上5.0点
○ :平均評価点3.0点以上4.0点未満
△ :平均評価点2.0点以上3.0点未満
× :平均評価点1.0点以上2.0点未満
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】
【表5】
【0080】
【表6】
【0081】
【表7】
【0082】
【表8】
【0083】
【表9】
【0084】
【表10】
【0085】
【表11】
【0086】
【表12】
【0087】
(実施例41〜78、比較例29〜64)
下記表13〜表25に示す組成、及び含有量の液体皮膚洗浄剤組成物を常法により調製した。具体的には、以下の方法により調製した。
最終的に得られる液体皮膚洗浄剤組成物の全量の95質量%になる量の精製水、及び(E)成分の多価アルコールを、70℃〜80℃に加温し、(A)成分の高級脂肪酸塩、(C)成分の油分、(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルを溶解し、40℃以下に冷却してから、(B)成分のカチオン性ポリマー、及び(D)成分のポリエチレングリコールジメチコンを添加することにより液体皮膚洗浄剤組成物を調製した。その後、所定のpHに満たない場合は、共通成分である水酸化カリウムを添加し、所定のpHに調整後、全体量が100質量%になるように精製水を加えて、目的とする液体皮膚洗浄剤組成物を得た。また、攪拌羽根としてはプロペラを使用し、スリーワンモーター(HEIDON BL1200、新東化学株式会社製)を用いて攪拌した。なお、pHは、pHメーター(HM−30R、TOA DKK社製)を用いて、25℃で測定した。
【0088】
得られた実施例41〜78、及び比較例29〜64の各液体皮膚洗浄剤組成物を、ポンプディスペンサー付き容器[吐出量3mL、ノズル口径(内径)3.5mm、株式会社吉野工業所製]に充填した。
【0089】
次に、得られた各液体皮膚洗浄剤組成物について、実施例1と同様にして、「溶解性」、「泡の量の多さ」、「泡のクリーミー性」、「タオルドライ後の肌のしっとり感」、「タオルドライ後の肌のすべすべ感」、「タオルドライ後の肌のベタツキのなさ」、「タオルドライ後の肌のサラサラ感」、及び「タオルドライ後の肌のなめらかさ」を評価した。結果を下記表13〜表25に併記した。
【0090】
【表13】
【0091】
【表14】
【0092】
【表15】
【0093】
【表16】
【0094】
【表17】
【0095】
【表18】
【0096】
【表19】
【0097】
【表20】
【0098】
【表21】
【0099】
【表22】
【0100】
【表23】
【0101】
【表24】
【0102】
【表25】
【0103】
(実施例79〜91)
下記表26〜表28に示す組成、及び含有量の液体皮膚洗浄剤組成物を常法により調製した。具体的には、以下の方法により調製した。
最終的に得られる液体皮膚洗浄剤組成物の全量の95質量%になる量の精製水、及び(E)成分の多価アルコールを、70℃〜80℃に加温し、(A)成分の高級脂肪酸塩、(C)成分の油分、必要に応じて(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルを溶解し、40℃以下に冷却してから、(B)成分のカチオン性ポリマー、及び(D)成分のポリエチレングリコールジメチコン、及び前記(G)成分の共重合体を添加することにより液体皮膚洗浄剤組成物を調製した。その後、所定のpHに満たない場合は、共通成分である水酸化カリウムを添加し、所定のpHに調整後、全体量が100質量%になるように精製水を加えて、目的とする液体皮膚洗浄剤組成物を得た。また、攪拌羽根としてはプロペラを使用し、スリーワンモーター(HEIDON BL1200、新東化学株式会社製)を用いて攪拌した。なお、pHは、pHメーター(HM−30R、TOA DKK社製)を用いて、25℃で測定した。
【0104】
得られた実施例79〜91の各液体皮膚洗浄剤組成物を、ポンプディスペンサー付き容器[吐出量3mL、ノズル口径(内径)3.5mm、株式会社吉野工業所製]に充填した。
【0105】
次に、得られた各液体皮膚洗浄剤組成物について、実施例1と同様にして、「溶解性」、「泡の量の多さ」、「泡のクリーミー性」、「タオルドライ後の肌のしっとり感」、「タオルドライ後の肌のすべすべ感」、「タオルドライ後の肌のベタツキのなさ」、「タオルドライ後の肌のサラサラ感」、及び「タオルドライ後の肌のなめらかさ」を評価した。また、上記の評価に加えて、以下のようにして、「すすぎ時の肌のなめらかさ」を評価した。結果を下記表26〜表28に併記した。
【0106】
<すすぎ時の肌のなめらかさ>
専門評価者10名が、40℃の温水に濡らして、軽く水気をとったナイロンタオルに、実施例79〜91の液体皮膚洗浄剤組成物を2プッシュ(約6g)取り、ナイロンタオルを10回擦って泡立て、全身を洗浄した。すすぎ流した時の肌のなめらかさについて、下記評価基準に従って評価した。結果は、前記専門評価者10名の評点の平均値(平均評価点)を求め、「すすぎ時の肌のなめらかさ」を評価した。なお、平均評価点が3.0点以上であれば、「すすぎ時の肌のなめらかさ」は良好である。
−「すすぎ時の肌のなめらかさ」の評価基準−
5点:すすぎ時のなめらかさを強く感じる
4点:すすぎ時のなめらかさを感じる
3点:すすぎ時のなめらかさをやや感じる
2点:すすぎ時のなめらかさをあまり感じない
1点:すすぎ時のなめらかさを全く感じない
【0107】
【表26】
【0108】
【表27】
【0109】
【表28】
【0110】
(実施例92)
下記表29に示す組成、及び含有量の液体皮膚洗浄剤組成物を常法により調製した。具体的には、以下の方法により調製した。
最終的に得られる液体皮膚洗浄剤組成物の全量の95質量%になる量の精製水、及び(E)成分の多価アルコールを、70℃〜80℃に加温し、(A)成分の高級脂肪酸塩、(C)成分の油分、(F)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテル、並びにイソステアリン酸ポリオキシエチレン(3)グリセリル、及びエチレンジアミン四酢酸を溶解した。その後、モノエタノールアミン、及びメタクリル酸―アクリル酸エチル―アクリル酸ブチル共重合体を加え、完全に溶解したことを確認した後に、冷却を開始し、スチレン共重合体エマルジョンを加えた。40℃以下に冷却してから、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、(B)成分のカチオン性ポリマー、(D)成分のポリエチレングリコールジメチコン、(G)成分の共重合体、フェノキシエタノール、黄色4号、及び香料を添加することにより液体皮膚洗浄剤組成物を調製した。その後、所定のpHに満たない場合は、共通成分である水酸化カリウムを添加し、pH10.2に調整後、全体量が100質量%になるように精製水を加えて、目的とする液体皮膚洗浄剤組成物を得た。また、攪拌羽根としてはプロペラを使用し、スリーワンモーター(HEIDON BL1200、新東化学株式会社製)を用いて攪拌した。なお、pHは、pHメーター(HM−30R、TOA DKK社製)を用いて、25℃で測定した。
【0111】
【表29】
【0112】
なお、前記実施例、及び前記比較例で使用した各種成分の詳細について、下記表30〜表33に示す。
【0113】
【表30】
※1:ラウリン酸カリウムとして、ラウリン酸(NAA−122、日油株式会社製)を、水酸化カリウム(液体苛性カリ、旭硝子株式会社製)を用いて100%中和したものを使用した。
※2:ミリスチン酸カリウムとして、ミリスチン酸(NAA−142、日油株式会社製)を、水酸化カリウム(液体苛性カリ、旭硝子株式会社製)を用いて100%中和したものを使用した。
※3:パルミチン酸カリウムとして、パルミチン酸(NAA−160、日油株式会社製)を、水酸化カリウム(液体苛性カリ、旭硝子株式会社製)を用いて100%中和したものを使用した。
※4:ステアリン酸カリウムとして、ステアリン酸(NAA−180、日油株式会社製)を、水酸化カリウム(液体苛性カリ、旭硝子株式会社製)を用いて100%中和したものを使用した。
なお、カチオン化セルロースは、グルコースに由来する構造単位を有するポリマーである。
【0114】
【表31】
【0115】
−(B)成分−
【表32】
*1:ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)、スピンドルNo.3、6回転/分間、25℃
*2:ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)、スピンドルNo.4、30回転/分間、25℃
*3:ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)、スピンドルNo.4、60回転/分間、25℃
【0116】
−(G)成分−
【表33】
*1:ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)、スピンドルNo.4、10回転/分間、25℃
*2:ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)、スピンドルNo.4、30回転/分間、25℃