(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カメラ制御手段は、前記設定手段により前記対象オブジェクトとして、前記仮想カメラの撮影範囲外に配置されている前記ノンプレイヤオブジェクトが設定された場合、少なくとも前記対象オブジェクトが前記撮影範囲内に含まれるように、前記仮想カメラの撮影範囲または撮影方向を切り替える、請求項1に記載の情報処理プログラム。
前記優先順位設定手段は、前記動作制御手段により前記プレイヤオブジェクトの動作範囲が前記所定範囲内に制限されているときと、制限されていないときと、で異なる基準を用いて前記ノンプレイヤオブジェクトの優先順位を設定する、請求項5に記載の情報処理プログラム。
前記優先順位設定手段は、前記仮想カメラの撮影範囲外に配置されている敵オブジェクトの優先順位を、前記仮想カメラの撮影範囲内であって前記特定範囲外に配置されている物体オブジェクトの優先順位よりも高く設定する、請求項8に記載の情報処理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
本実施形態に係る情報処理プログラムは、アクションゲームのゲームプログラムに適用される。本実施形態のアクションゲームは、仮想空間(ゲーム空間)内のプレイヤオブジェクトを操作し、仮想空間内に出現する敵オブジェクトを攻撃して倒すことにより進行する。プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトを攻撃する際には、敵オブジェクトを含む複数のオブジェクトの中から1つのオブジェクトに照準を設定して攻撃対象として固定し、固定したオブジェクトを攻撃する。なお、以下では、複数のオブジェクトの中から1のオブジェクトに照準を設定して攻撃対象として固定することを「ロックオンする」ということがある。
【0012】
まず、
図1を参照して、情報処理装置1のハードウェア構成および機能的構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理プログラムが実行される情報処理装置1の構成例を示している。
【0013】
(情報処理装置1のハードウェア構成)
情報処理装置1は、スマートフォンや携帯ゲーム装置等の携帯端末装置であり、制御部10、操作部11、表示部12、スピーカ13、記憶部14、および通信部15を備える。
【0014】
操作部11、表示部12、スピーカ13、記憶部14、および通信部15は、バス100を介して、制御部10に接続される。
【0015】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)で構成され、記憶部14に記憶されているゲームプログラムや各種ゲームデータにしたがって、情報処理装置1の各種ゲーム処理を実行する。
【0016】
操作部11と表示部12は、重畳して構成されることにより、タッチパネルとして機能する。
【0017】
操作部11は、静電容量式または抵抗膜式(感圧式)の位置入力センサにより構成され、プレイヤのタッチ操作にもとづいた操作信号を出力する。タッチ操作は、タッチパネルに対してプレイヤの指やタッチペン等の操作体を接触または近接させる操作である。また、タッチ操作には、タッチパネルに操作体を一度接触または近接させ、すぐに接触または近接を解除するタップ操作や、タッチパネルに操作体を接触または近接させ、そのまま操作体を所定方向にスライドさせるスワイプ操作等が含まれる。
【0018】
表示部12は、液晶等のディスプレイにより構成され、ゲームに関する画像等を表示する。
【0019】
スピーカ13は、ゲームに関する音声等を出力する。
【0020】
記憶部14は、ROM(Read Only Memory)や、RAM(Random Access Memory)で構成され、ゲームを実行するためのゲームプログラムや各種ゲームデータを記憶する。
【0021】
通信部15は、インターネットや、携帯電話網や、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介した通信を行うことで、サーバ装置(不図示)との間でデータを送受信する。これにより、サーバ装置から情報処理装置1にゲームプログラムや各種ゲームデータが配信され、情報処理装置1の記憶部14に、配信されたゲームプログラムや各種ゲームデータが記憶される。なお、通信部15は、他の情報処理装置1との間でデータを送受信可能としてもよい。
【0022】
(情報処理装置1の機能的構成)
図1に示すとおり、情報処理装置1の制御部10(CPU)は、サーバ装置から配信され、記憶部14に記憶されているゲームプログラムを実行することで、操作検出部101、配置部102、仮想カメラ制御部103、プレイヤオブジェクト制御部104、優先順位設定部105、対象オブジェクト設定部106、表示制御部107、音声制御部108として機能する。
【0023】
操作検出部101は、操作部11(タッチパネル)に対するタッチ操作に基づいて出力された操作信号を検出する。また、操作検出部101は、操作信号を検出した場合、どのような操作内容であるか、例えば、タッチパネルのどの領域におけるタップ操作やスワイプ操作であるのかを特定する。
【0024】
配置部102は、仮想空間(ゲーム空間)において、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトや、プレイヤオブジェクト以外のノンプレイヤオブジェクト(後述する敵オブジェクトや物体オブジェクト)を配置するとともに、仮想空間を撮影する仮想カメラを配置する。また、配置部102は、仮想空間におけるノンプレイヤオブジェクトの動作を制御し、ノンプレイヤオブジェクトの配置を変更する。
【0025】
仮想カメラ制御部103は、仮想空間における仮想カメラの撮影範囲(仮想カメラの画角に相当する範囲)や、撮影方向(仮想カメラの向き)を制御する。なお、仮想空間において仮想カメラが撮影した撮影範囲に対応する画像が、表示部12に表示される。
【0026】
プレイヤオブジェクト制御部104は、操作検出部101により検出された操作信号に基づいて、プレイヤオブジェクトの動作(移動や攻撃等)を制御する。
【0027】
優先順位設定部105は、配置部102により配置される複数のノンプレイヤオブジェクトのそれぞれについて優先順位を設定する。
【0028】
対象オブジェクト設定部106は、優先順位設定部105により設定された複数のノンプレイヤオブジェクトの優先順位を比較して、最も優先順位の高いノンプレイヤオブジェクトを、ロックオンする対象として設定する。なお、以下では、ロックオンする対象のノンプレイヤオブジェクトを「対象オブジェクト」ということがある。また、対象オブジェクトには、ロックオンされていることを認識可能となるように照準画像が重畳表示される。
【0029】
表示制御部107は、仮想空間に配置された仮想カメラにより撮影された画像を生成し、生成した画像を表示部12に表示させるための制御処理を実行する。
【0030】
音声制御部108は、音楽、効果音、キャラクタボイス等のゲーム音声を生成し、生成した音声をスピーカ13から出力させるための制御処理を実行する。
【0031】
(ゲームの概要)
次に、
図2を参照して、情報処理装置1において行われるアクションゲームの概要について説明する。
図2(A)は、タッチパネルを構成する表示部12に表示されるゲーム画面の一例を示し、
図2(B)は、タッチパネルを構成する操作部11に対するゲーム操作の一例を示す。
【0032】
図2(A)に示すように、本実施形態のアクションゲームでは、表示部12において、主に、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトPと、プレイヤオブジェクトPとは異なるノンプレイヤオブジェクトとして、動作可能な敵オブジェクトEと、静止した物体オブジェクトMとが表示される。
【0033】
プレイヤは、プレイヤオブジェクトPを操作して敵オブジェクトEを攻撃して倒し、また、物体オブジェクトMを攻撃して破壊することでアイテムを獲得し、ゲームを進行させる。また、プレイヤオブジェクトPの周囲には、複数のノンプレイヤオブジェクトが配置されるが、プレイヤは、所定の操作(後述する特定操作)により、複数のノンプレイヤオブジェクトのうちのいずれか1つをロックオンする。なお、いずれがロックオンされるかは、複数のノンプレイヤオブジェクトのそれぞれに設定される優先度に基づいて決定されるが、その詳細については後述する。
【0034】
ロックオンされたノンプレイヤオブジェクト(対象オブジェクト)には、ロックオンされていることを認識可能となるように照準画像Tが重畳表示される。そして、プレイヤが攻撃操作を行うことにより、プレイヤオブジェクトPが、照準画像Tが重畳表示された対象オブジェクトに対して攻撃動作を行う。具体的には、対象オブジェクトが敵オブジェクトEの場合には、攻撃動作に応じて敵オブジェクトEの体力ゲージを減少させ、対象オブジェクトが物体オブジェクトMの場合には、攻撃動作に応じて物体オブジェクトMを破壊する。
【0035】
また、本実施形態のアクションゲームでは、所定タイミングにおいて、ゲーム状況が戦闘外から戦闘中に切り替わる。戦闘中に切り替わると、プレイヤオブジェクトPの移動範囲が、仮想空間内における所定範囲内(
図5(A)を参照して後述する戦闘領域R2内)に制限される。また、戦闘外のときには、プレイヤオブジェクトPの周囲には、ノンプレイヤオブジェクトとして敵オブジェクトEが配置されないのに対して、戦闘中のときには、プレイヤオブジェクトPの周囲には、ノンプレイヤオブジェクトとして敵オブジェクトEが配置される。なお、戦闘外のときと、戦闘中のときにおけるノンプレイヤオブジェクトの配置の詳細については、
図3、
図5を用いて後述する。
【0036】
図2(B)に示すように、タッチパネルを構成する操作部11において、タッチ操作を検出するタッチ操作検出領域は、第1領域11a、第2領域11b、および第3領域11cに区分される。
【0037】
第1領域11aにおいてタッチ操作が検出されると、タッチ操作に基づいて仮想カメラの撮影方向や撮影範囲が変更される。具体的には、スワイプ操作に基づいて、仮想カメラの撮影方向がスワイプ操作におけるスライド方向に向けて変更される。
【0038】
第2領域11bにおいてタッチ操作が検出されると、タッチ操作に基づいてプレイヤオブジェクトPの移動方向が制御される。具体的には、スワイプ操作に基づいて、プレイヤオブジェクトPが、スワイプ操作におけるスライド方向に移動制御される。
【0039】
第3領域11cには、表示部12の対応する領域において、「攻撃」を示すアイコン画像等の複数の画像が表示される。第3領域11cにおいて、アイコン画像をタッチするタップ操作に基づいて、プレイヤオブジェクトPが、アイコン画像が示す内容の動作を実行する。例えば、「攻撃」を示すアイコン画像をタッチするタップ操作に基づいて、プレイヤオブジェクトPが対象オブジェクトに対して攻撃を実行する。なお、本実施形態では、「攻撃」を示すアイコン画像をタッチするタップ操作に基づいて、複数のノンプレイヤオブジェクトのうちのいずれか1つをロックオンすることもできる。
【0040】
したがって、プレイヤは、第1領域11aにおいてスワイプ操作を行うことで仮想カメラの撮影方向を変化させて表示画面を変更し、第2領域11bにおいてスワイプ操作を行うことでプレイヤオブジェクトPを移動させ、第3領域11cにおいて「攻撃」を示すアイコン画像をタップ操作することで複数のノンプレイヤオブジェクトのうちのいずれか1つをロックオンして、ロックオンした対象オブジェクトを攻撃し、ゲームを進行させる。
【0041】
(戦闘外における仮想カメラとノンプレイヤオブジェクトの配置例)
次に、
図3を参照して、戦闘外における仮想カメラとノンプレイヤオブジェクトの配置例、およびこのときに表示部12に表示される表示画面の一例について説明する。
図3(A)は、戦闘外における仮想カメラとノンプレイヤオブジェクトの配置の一例を示し、
図3(B)は、
図3(A)の配置例のときに、表示部12に表示される表示画面の一例を示す。
【0042】
図3(A)に示すように、仮想空間VS内において、プレイヤオブジェクトPと、ノンプレイヤオブジェクトとしての物体オブジェクトM1〜M5が配置され、プレイヤオブジェクトPの後方に仮想カメラCMが配置されている。なお、戦闘外においては、ノンプレイヤオブジェクトとして敵オブジェクトEは配置されない。
【0043】
ノンプレイヤオブジェクトとしての物体オブジェクトM1〜M5のうち、物体オブジェクトM1〜M4は、プレイヤオブジェクトPを中心とした特定距離内に配置されている。すなわち、物体オブジェクトM1〜M4は、プレイヤオブジェクトPを中心とした半径が特定距離の円形状の非戦闘領域R1内に配置されている。これに対して、物体オブジェクトM5は、非戦闘領域R1外に配置されている。
【0044】
また、物体オブジェクトM1〜M5のうち、物体オブジェクトM1、M2は、仮想カメラCMの撮影範囲CR内に配置されている。これに対して、物体オブジェクトM3〜M5は、撮影範囲CR外に配置されている。なお、プレイヤオブジェクトPは、撮影範囲CR内に配置されている。
【0045】
また、物体オブジェクトM1〜M5のうち、物体オブジェクトM1、M3は、プレイヤ入力方向(
図3の矢印Dが示す方向)を中心軸とした特定範囲IR内に配置されている。これに対して、物体オブジェクトM2、M4、M5は、特定範囲IR外に配置されている。ここで、プレイヤ入力方向とは、操作部11の第2領域11bにおいてプレイヤにより行われるスワイプ操作のスライド方向であり、したがって、プレイヤオブジェクトPの移動方向に対応する。また、特定範囲IRは、例えば、プレイヤ入力方向を中心軸として±10度の範囲として設定されるが、この範囲は、配置するノンプレイヤオブジェクトの数等に応じて適宜設定されるものとすればよい。
【0046】
なお、
図3(A)に示すように、非戦闘領域R1は、撮影範囲CRを含むように、撮影範囲CRよりも広い領域として設定される。また、非戦闘領域R1は、予め決められた範囲であってもよく、プレイヤの操作に基づいて任意に決定されてもよい。
【0047】
図3(A)に示すように、プレイヤオブジェクトPの周りにノンプレイヤオブジェクトが配置されている場合、
図3(B)に示すように、表示部12には、撮影範囲CR内に配置されている、プレイヤオブジェクトPと、物体オブジェクトM1、M2とが表示される。
【0048】
(戦闘外優先順位設定テーブル)
次に、
図4を参照して、戦闘外において複数のノンプレイヤオブジェクトのそれぞれについて優先順位を設定する際に参照される戦闘外優先順位設定テーブルについて説明する。
図4は、戦闘外優先順位設定テーブルの一例を示す。
【0049】
図4に示すように、戦闘外優先順位設定テーブルでは、特定範囲IR、撮影範囲CR、非戦闘領域R1という3つの基準軸に基づいて優先順位が設定される。例えば、ノンプレイヤオブジェクトの配置が、非戦闘領域R1内、かつ、撮影範囲CR内、かつ、特定範囲IR外である場合には、
図4に示す戦闘外優先順位設定テーブルが参照されることにより、ノンプレイヤオブジェクトの配置に対応する優先順位として2番目に高い「2」が設定される。
【0050】
したがって、
図3(A)に示す例においては、非戦闘領域R1内、かつ、撮影範囲CR内、かつ、特定範囲IR内に配置された物体オブジェクトM1の優先順位として最も高い「1」が設定される。また、非戦闘領域R1内、かつ、撮影範囲CR内、かつ、特定範囲IR外に配置された物体オブジェクトM2の優先順位として2番目に高い「2」が設定される。また、非戦闘領域R1内、かつ、撮影範囲CR外、かつ、特定範囲IR内に配置された物体オブジェクトM3の優先順位として3番目に高い「3」が設定される。また、非戦闘領域R1内、かつ、撮影範囲CR外、かつ、特定範囲IR外に配置された物体オブジェクトM4の優先順位として4番目に高い「4」が設定される。また、非戦闘領域R1外に配置された物体オブジェクトM5の優先順位として最も低い「5」が設定される。このため、
図3(A)に示す例では、複数のノンプレイヤオブジェクト(物体オブジェクトM1〜M5)のうち、最も優先順位の高い物体オブジェクトM1が対象オブジェクトとして設定される。
【0051】
(戦闘中における仮想カメラとノンプレイヤオブジェクトの配置例)
次に、
図5を参照して、戦闘中における仮想カメラとノンプレイヤオブジェクトの配置例、およびこのときに表示部12に表示される表示画面の一例について説明する。
図5(A)は、戦闘中における仮想カメラとノンプレイヤオブジェクトの配置の一例を示し、
図5(B)は、
図5(A)の配置例のときに、表示部12に表示される表示画面の一例を示す。
【0052】
図5(A)に示すように、仮想空間VS内において、プレイヤオブジェクトPと、ノンプレイヤオブジェクトとしての敵オブジェクトE1、E2、E4、E5と、物体オブジェクトM3、M6、M7、M8が配置され、プレイヤオブジェクトPの後方に仮想カメラCMが配置されている。
【0053】
また、戦闘中においては、プレイヤオブジェクトPを中心とした戦闘領域R2が形成され、プレイヤオブジェクトPの移動範囲は、この戦闘領域R2内に制限される。本実施形態では、戦闘領域R2は、所定条件を満たしたとき、具体的には、戦闘外から戦闘中に切り替わるときに自動的に形成される。戦闘領域R2は、例えば、プレイヤオブジェクトPを中心とした円形状の領域であるが、プレイヤオブジェクトPやノンプレイヤオブジェクトが配置される地形等に応じて適宜変更される可変領域としてもよい。なお、戦闘領域R2は、仮想カメラCMの撮影範囲CRを含むように、撮影範囲CRよりも広い領域として設定される。
【0054】
戦闘中において、ノンプレイヤオブジェクトは全て戦闘領域R2内に配置されている。これは、戦闘中においては、プレイヤオブジェクトPの移動範囲が戦闘領域R2内に制限されるためである。
【0055】
また、ノンプレイヤオブジェクトのうち、敵オブジェクトE1、E2、物体オブジェクトM3、M7は、仮想カメラCMの撮影範囲CR内に配置されている。これに対して、敵オブジェクトE4、E5、物体オブジェクトM6、M8は、撮影範囲CR外に配置されている。なお、プレイヤオブジェクトPは、撮影範囲CR内に配置されている。
【0056】
また、ノンプレイヤオブジェクトのうち、敵オブジェクトE1、E4、物体オブジェクトM3、M6は、プレイヤ入力方向(
図5(A)の矢印Dが示す方向)を中心軸とした特定範囲IR内に配置されている。これに対して、敵オブジェクトE2、E5、物体オブジェクトM7、M8は、特定範囲IR外に配置されている。
【0057】
図5(A)に示すように、プレイヤオブジェクトPの周りにノンプレイヤオブジェクトが配置されている場合、
図5(B)に示すように、表示部12には、撮影範囲CR内に配置されている、プレイヤオブジェクトPと、敵オブジェクトE1、E2と、物体オブジェクトM3、M7とが表示される。
【0058】
(戦闘中優先順位設定テーブル)
次に、
図6を参照して、戦闘中において複数のノンプレイヤオブジェクトのそれぞれについて優先順位を設定する際に参照される戦闘中優先順位設定テーブルについて説明する。
図6は、戦闘中優先順位設定テーブルの一例を示す。
【0059】
図6に示すように、戦闘中優先順位設定テーブルでは、特定範囲IR、撮影範囲CR、ノンプレイヤオブジェクトの種類(敵オブジェクトまたは物体オブジェクト)、戦闘領域R2という4つの基準軸に基づいて優先順位が設定される。ただし、上記したように、戦闘中においては、ノンプレイヤオブジェクトは全て戦闘領域R2内に配置される。例えば、ノンプレイヤオブジェクトの種類が敵オブジェクトであり、その配置が、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR内、かつ、特定範囲IR外である場合には、
図6に示す戦闘中優先順位設定テーブルが参照されることにより、ノンプレイヤオブジェクトの種類および配置に対応する優先順位として2番目に高い「2」が設定される。
【0060】
したがって、
図5(A)に示す例においては、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR内、かつ、特定範囲IR内に配置された敵オブジェクトE1の優先順位として最も高い「1」が設定される。また、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR内、かつ、特定範囲IR外に配置された敵オブジェクトE2の優先順位として2番目に高い「2」が設定される。また、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR内、かつ、特定範囲IR内に配置された物体オブジェクトM3の優先順位として3番目に高い「3」が設定される。また、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR外、かつ、特定範囲IR内に配置された敵オブジェクトE4の優先順位として4番目に高い「4」が設定される。また、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR外、かつ、特定範囲IR外に配置された敵オブジェクトE5の優先順位として5番目に高い「5」が設定される。また、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR外、かつ、特定範囲IR内に配置された物体オブジェクトM6の優先順位として6番目に高い「6」が設定される。また、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR内、かつ、特定範囲IR外に配置された物体オブジェクトM7の優先順位として7番目に高い「7」が設定される。また、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR外、かつ、特定範囲IR外に配置された物体オブジェクトM8の優先順位として最も低い「8」が設定される。このため、
図5(A)に示す例では、複数のノンプレイヤオブジェクトのうち、最も優先順位の高い敵オブジェクトE1が対象オブジェクトとして設定される。
【0061】
(照準設定処理)
次に、
図7を参照して、
図1の機能的構成を有する情報処理装置1の制御部10(CPU)が実行する照準設定処理について説明する。なお、照準設定処理は、複数のノンプレイヤオブジェクトの中から1つのノンプレイヤオブジェクトを対象オブジェクトとして設定する処理や、設定した対象オブジェクトに対して照準画像を重畳表示させる処理等を含む。また、
図7に示す照準設定処理は、本実施形態において特徴的な処理について説明するためのものであり、ゲーム処理において必要な他の処理を排除するものではない。
【0062】
ステップS1において、操作検出部101は、特定条件が成立したか否かを判定する。ここで、特定条件が成立するとは、プレイヤにより、1つのノンプレイヤオブジェクトをロックオンするための操作として、操作部11の第3領域11cにおいて「攻撃」を示すアイコン画像をタッチするタップ操作が行われることである。なお、以下では、このロックオンするための操作のことを特定操作ということがある。操作検出部101により、操作部11から出力された操作信号が、特定操作が行われたことを示すものであると判定された場合(ステップS1;YES)、処理はステップS2に進み、特定操作が行われたことを示すものでないと判定された場合(ステップS1;NO)、処理は終了する。
【0063】
ステップS2において、操作検出部101は、操作部11の第2領域11bにおけるスワイプ操作の検出に基づいて、プレイヤ入力方向を特定し、プレイヤ入力方向を中心軸とした特定範囲IRを記憶部14に記憶する。なお、プレイヤ入力方向に基づいて、プレイヤオブジェクトPの移動方向が制御される。また、ステップS2において、仮想カメラ制御部103は、現在の仮想カメラCMの撮影範囲CRを記憶部14に記憶する。
【0064】
ステップS3において、優先順位設定部105は、対象となる全てのノンプレイヤオブジェクトの優先順位の設定が終了したか否かを判定する。ここで、対象となるノンプレイヤオブジェクトとは、仮想空間VSにおいて、プレイヤオブジェクトPの周囲に配置された敵オブジェクトEおよび物体オブジェクトMである。なお、ノンプレイヤオブジェクトの優先順位が設定されると、当該ノンプレイヤオブジェクトに紐づけて優先順位が記憶部14に記憶される。したがって、優先順位設定部105は、記憶部14に優先順位が紐づけて記憶されていないノンプレイヤオブジェクトが存在するか否かを判定する。優先順位設定部105により、記憶部14に優先順位が紐づけて記憶されていないノンプレイヤオブジェクトが存在する(すなわち、全てのノンプレイヤオブジェクトの優先順位の設定が終了していない)と判定された場合(ステップS3;NO)、処理はステップS4に進み、記憶部14に優先順位が紐づけて記憶されていないノンプレイヤオブジェクトが存在しない(すなわち、全てのノンプレイヤオブジェクトの優先順位の設定が終了している)と判定された場合(ステップS3;YES)、処理はステップS8に進む。
【0065】
ステップS4において、優先順位設定部105は、対象となるノンプレイヤオブジェクトのうち、記憶部14に優先順位が紐づけて記憶されていない1のノンプレイヤオブジェクトを選択し、当該ノンプレイヤオブジェクトが配置されている位置、およびノンプレイヤオブジェクトの種類(敵オブジェクトまたは物体オブジェクト)の情報を取得する。
【0066】
ステップS5において、優先順位設定部105は、現在のゲーム状況が戦闘中であるか否かを判定する。なお、現在のゲーム状況が戦闘中であるか否かは、例えば、表示制御部107によって戦闘中であることを示す戦闘中モード背景等が表示されているか否かによって、判定されるものとすればよい。優先順位設定部105により、戦闘中であると判定された場合(ステップS5;YES)、処理はステップS6に進み、戦闘中でない(戦闘外である)と判定された場合(ステップS5;NO)、処理はステップS7に進む。
【0067】
ステップS6において、優先順位設定部105は、ステップS4において取得したノンプレイヤオブジェクトの位置および種類の情報と、
図6に示した戦闘中優先順位設定テーブルとに基づいて、ノンプレイヤオブジェクトの優先順位を設定し、当該ノンプレイヤオブジェクトに紐づけて優先順位を記憶部14に記憶する。
【0068】
ステップS7において、優先順位設定部105は、ステップS4において取得したノンプレイヤオブジェクトの位置および種類の情報と、
図4に示した戦闘外優先順位設定テーブルとに基づいて、ノンプレイヤオブジェクトの優先順位を設定し、当該ノンプレイヤオブジェクトに紐づけて優先順位を記憶部14に記憶する。
【0069】
なお、ステップS4〜S7の処理は、ステップS3においてYESと判定されるまで(すなわち、全てのノンプレイヤオブジェクトの優先順位の設定が終了するまで)繰り返される。
【0070】
ステップS8において、対象オブジェクト設定部106は、記憶部14に記憶されている優先順位のうち、最も高い優先順位に紐づけられたノンプレイヤオブジェクトを、対象オブジェクトとして設定する。
【0071】
ステップS9において、表示制御部107は、対象オブジェクトに重畳するように照準画像Tを重畳表示する。
【0072】
ステップS10において、表示制御部107は、対象オブジェクトの設定を解除するか否かを判定する。なお、対象オブジェクトの設定は、後述するステップS14の処理により対象オブジェクトが攻撃され、所定回数の攻撃の結果として対象オブジェクトが倒される(例えば、体力ゲージが0になる)ことによって解除される。また、対象オブジェクトの設定は、プレイヤによる所定の解除操作によっても解除されるものとしてもよい。表示制御部107により、対象オブジェクトの設定を解除すると判定された場合(ステップS10;YES)、処理はステップS15に進み、対象オブジェクトの設定を解除しないと判定された場合(ステップS10;NO)、処理はステップS11に進む。
【0073】
ステップS11において、仮想カメラ制御部103は、対象オブジェクトが配置されている位置が仮想カメラCMの撮影範囲CR内であるか否かを判定する。仮想カメラ制御部103により、対象オブジェクトが撮影範囲CR内に位置すると判定された場合(ステップS11;YES)、処理はステップS12に進み、対象オブジェクトが撮影範囲CR外に位置すると判定された場合(ステップS11;NO)、処理はステップS13に進む。
【0074】
ステップS12において、仮想カメラ制御部103は、撮影範囲CR内の対象オブジェクトが撮影範囲CR内に含まれ続けるように仮想カメラCMの撮影範囲または撮影方向を制御する。これにより、対象オブジェクトは、対象オブジェクトの設定が解除されない限り、撮影範囲CR内に含まれ、したがって表示部12の表示画面において常に表示され続ける。このため、プレイヤは、プレイヤオブジェクトPを操作しながら、対象オブジェクトを常に視認し続けることができる。
【0075】
ステップS13において、仮想カメラ制御部103は、撮影範囲CR外の対象オブジェクトが撮影範囲CR内に含まれるように仮想カメラCMの撮影範囲または撮影方向を切り替える。これにより、対象オブジェクトは、撮影範囲CR内に含まれるようになり、したがって表示部12の表示画面においては、今まで表示されていなかったノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして突然表示されることになる。このため、プレイヤは、プレイヤオブジェクトPを操作しながら、見えていない画面外のノンプレイヤオブジェクトを容易にロックオンできるとともに、ロックオンした対象オブジェクトを確認することができる。
【0076】
なお、ステップS12、S13において、仮想カメラ制御部103は、対象オブジェクトのみならず、プレイヤオブジェクトPも撮影範囲CR内に含まれるように仮想カメラCMの撮影範囲または撮影方向を制御するものとするが、プレイヤオブジェクトPは、撮影範囲CRに含まれないようにしてもよい。
【0077】
ステップS14において、プレイヤオブジェクト制御部104は、プレイヤオブジェクトPに対して、対象オブジェクトに対する攻撃動作を実行させ、処理は終了する。なお、上記したように、特定操作は、ロックオンするための操作であると同時に、操作部11の第3領域11cにおいて「攻撃」を示すアイコン画像をタッチするタップ操作であることから、攻撃操作としても機能する。このため、ステップS14では、ステップS1において特定操作(本実施形態では攻撃操作でもある)が行われたと判定されたことに基づいて、対象オブジェクトに対する攻撃動作が実行される。
【0078】
なお、ステップS10〜S14の処理により、対象オブジェクトの設定が解除される(例えば、対象オブジェクトを倒す)まで、対象オブジェクトが表示部12の表示画面において表示され続け、対象オブジェクトに対して攻撃を行うことが可能となる。
【0079】
ステップS15において、仮想カメラ制御部103は、対象オブジェクトが倒される場合には、これに伴って照準画像Tを消去し、対象オブジェクトが倒されない場合(例えば、プレイヤによる所定の解除操作が行われた場合)には、照準画像Tのみを消去する。
【0080】
ステップS16において、優先順位設定部105は、ステップS6またはS7の処理により記憶部14に記憶された優先順位の設定をリセットし、処理は終了する。
【0081】
以上のように、プレイヤが特定操作(本実施形態では攻撃操作でもある)を一度行うだけで、対象オブジェクトの設定(ロックオン)と、対象オブジェクトに対する攻撃とを連続して進行させることができ、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0082】
なお、本実施形態では、ステップS14で対象オブジェクトに対して攻撃動作を実行した後に処理を終了させたが、例えば、以下のような処理を実行するものとしても良い。すなわち、複数のノンプレイヤオブジェクトが存在する場合には、ステップS14で対象オブジェクトに対する攻撃が終了した(対象オブジェクトが倒された(例えば、体力ゲージが0になった)または対象オブジェクトとしての物体オブジェクトが破壊された)後、ステップS8に戻って優先順位が2番目のノンプレイヤオブジェクトを対象オブジェクトに設定する。そして、ステップS9で当該対象オブジェクトに照準を表示させ、ステップS10の後に攻撃操作が行われたか否かを判定する処理を加え、攻撃操作が行われた場合にステップS14で攻撃動作を行う処理を実行する。このステップS8〜ステップS14の処理を全てのノンプレイヤオブジェクトが無くなるまで続けてもよい。
【0083】
(戦闘中における画面内のノンプレイヤオブジェクトをロックオンする一例)
次に、
図8を参照して、戦闘中において画面内のノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定される(ロックオンされる)ときに、表示部12に表示される表示画面の一例について説明する。なお、
図8において(A)→(B)→(C)の順にゲームが進行する。
【0084】
いま、戦闘中において、
図5(A)に示すように、仮想空間VS内に、プレイヤオブジェクトPと、ノンプレイヤオブジェクトとしての敵オブジェクトE1、E2、E4、E5と、物体オブジェクトM3、M6、M7、M8が配置され、プレイヤオブジェクトPの後方に仮想カメラCMが配置されているものとする。このとき、
図8(A)に示すように、表示部12には、撮影範囲CR内に配置されている、プレイヤオブジェクトPと、敵オブジェクトE1、E2と、物体オブジェクトM3、M7とが表示される。また、このとき、
図5(A)に示すプレイヤ入力方向(矢印Dが示す方向)となるように、プレイヤは、
図8(A)に示すように、操作部11の第2領域11bにおいて図面上方向にスライドさせるスワイプ操作を行っているものとする。
【0085】
次に、
図8(B)に示すように、プレイヤが、操作部11の第3領域11cにおいて「攻撃」を示すアイコン画像をタッチする特定操作(攻撃操作でもある)を行うと、複数のノンプレイヤオブジェクトの中から1つのノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定される。具体的には、
図8(A)に示すスワイプ操作のスライド方向に対応して特定される
図5(A)に示すプレイヤ入力方向(矢印Dが示す方向)を中心軸として特定範囲IRが設定される。そして、
図5(A)に示す複数のノンプレイヤオブジェクトのそれぞれについて、
図6に示す戦闘中優先順位決定テーブルが参照されることにより優先順位が設定され、敵オブジェクトE1の優先順位として最も高い「1」が設定される。これにより、表示部12に表示されている(画面内の)ノンプレイヤオブジェクト(敵オブジェクトE1)が対象オブジェクトとして設定され、
図8(B)に示すように、敵オブジェクトE1に照準画像Tが重畳表示される。
【0086】
次に、
図8(B)でプレイヤが、特定操作(攻撃操作でもある)を行ったことに基づいて、
図8(C)に示すように、プレイヤオブジェクトPが、照準画像Tが重畳表示された対象オブジェクトとしての敵オブジェクトE1を攻撃する。なお、
図8(B)〜(C)に示すゲーム進行において、対象オブジェクトの設定が解除されるまで、プレイヤオブジェクトPと、対象オブジェクトとしての敵オブジェクトE1は、撮影範囲CR内に含まれ続けることにより表示部12に表示され続ける。このため、プレイヤは、プレイヤオブジェクトPを操作しながら、対象オブジェクトを常に視認し続けることができ、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0087】
なお、上記したように、プレイヤが、複数のノンプレイヤオブジェクトを対象として攻撃を行う場合、攻撃操作としてのタップ操作を行うだけで、画面内の1つのノンプレイヤオブジェクトを攻撃の対象を固定し(ロックオンし)、さらに対象オブジェクトに対して攻撃を行うことができる。このため、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0088】
(戦闘中において仮想カメラの撮影範囲が切り替わる一例)
次に、
図9を参照して、戦闘中において仮想カメラCMの撮影範囲CRが切り替わる一例について説明する。
【0089】
いま、戦闘中において、
図5(A)に示すノンプレイヤオブジェクトの配置状況から、プレイヤオブジェクトPが敵オブジェクトE1、E2、E4を攻撃して倒し、物体オブジェクトM3を攻撃して破壊したものとする。すると、敵オブジェクトE1、E2、E4、物体オブジェクトM3が消去されることにより、
図9(A)に示すように、仮想空間VS内に、プレイヤオブジェクトPと、ノンプレイヤオブジェクトとしての敵オブジェクトE5と、物体オブジェクトM6、M7、M8が配置され、プレイヤオブジェクトPの後方に仮想カメラCMが配置される。
【0090】
このとき、プレイヤにより特定操作が行われると、
図9(A)に示す複数のノンプレイヤオブジェクトのそれぞれについて優先順位が設定される。具体的には、
図6に示す戦闘中優先順位設定テーブルが参照されることにより、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR外、かつ、特定範囲IR外に配置された敵オブジェクトE5の優先順位として5番目に高い「5」が設定される。また、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR外、かつ、特定範囲IR内に配置された物体オブジェクトM6の優先順位として6番目に高い「6」が設定される。また、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR内、かつ、特定範囲IR外に配置された物体オブジェクトM7の優先順位として7番目に高い「7」が設定される。また、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR外、かつ、特定範囲IR外に配置された物体オブジェクトM8の優先順位として最も低い「8」が設定される。このため、
図9(A)に示す例では、複数のノンプレイヤオブジェクトのうち、他のノンプレイヤオブジェクトよりも優先順位が高い敵オブジェクトE5が対象オブジェクトとして設定される。
【0091】
ところが、敵オブジェクトE5は、
図9(A)に示すように、撮影範囲CR外に配置されているため、表示部12には表示されていない。このため、敵オブジェクトE5が対象オブジェクトとして設定されると、
図9(B)に示すように、仮想カメラCMは、撮影範囲CR内に対象オブジェクトとしての敵オブジェクトE5が含まれるように、その撮影方向や撮影位置を変化させる。これにより、結果として撮影範囲CRが変化し、敵オブジェクトE5が撮影範囲CR内に含まれるようになる。
【0092】
(戦闘中における画面外のノンプレイヤオブジェクトをロックオンする一例)
次に、
図10を参照して、戦闘中において画面外のノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定される(ロックオンされる)ときに、表示部12に表示される表示画面の一例について説明する。なお、
図10において(A)→(B)→(C)の順にゲームが進行する。
【0093】
いま、戦闘中において、
図9(A)に示すように、仮想空間VS内に、プレイヤオブジェクトPと、ノンプレイヤオブジェクトとしての敵オブジェクトE5と、物体オブジェクトM6、M7、M8が配置され、プレイヤオブジェクトPの後方に仮想カメラCMが配置されているものとする。このとき、
図10(A)に示すように、表示部12には、撮影範囲CR内に配置されている、プレイヤオブジェクトPと、物体オブジェクトM7とが表示される。また、このとき、
図9(A)に示すプレイヤ入力方向(矢印Dが示す方向)となるように、プレイヤは、
図10(A)に示すように、操作部11の第2領域11bにおいて図面上方向にスライドさせるスワイプ操作を行っているものとする。
【0094】
次に、
図10(B)に示すように、プレイヤが、操作部11の第3領域11cにおいて「攻撃」を示すアイコン画像をタッチする特定操作(攻撃操作でもある)を行うと、複数のノンプレイヤオブジェクトの中から1つのノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定される。具体的には、
図10(A)に示すスワイプ操作のスライド方向に対応して特定される
図9(A)に示すプレイヤ入力方向(矢印Dが示す方向)を中心軸として特定範囲IRが設定される。そして、
図9(A)に示す複数のノンプレイヤオブジェクトのそれぞれについて、
図6に示す戦闘中優先順位決定テーブルが参照されることにより優先順位が設定され、敵オブジェクトE5の優先順位として他のノンプレイヤオブジェクトの優先順位よりも高い「5」が設定される。これにより、表示部12に表示されていない(画面外の)ノンプレイヤオブジェクト(敵オブジェクトE5)が対象オブジェクトとして設定される。そして、対象オブジェクトとして敵オブジェクトE5が設定されると、
図9(B)に示すように、敵オブジェクトE5が撮影範囲CR内に含まれるように、仮想カメラCMの撮影方向や撮影位置が変化する。これにより、
図10(B)に示すように、敵オブジェクトE5が表示部12に表示されるようになり、表示された敵オブジェクトE5に照準画像Tが重畳表示される。
【0095】
次に、
図10(B)でプレイヤが、特定操作(攻撃操作でもある)を行ったことに基づいて、
図10(C)に示すように、プレイヤオブジェクトPが、照準画像Tが重畳表示された対象オブジェクトとしての敵オブジェクトE5を攻撃する。なお、
図10(B)〜(C)に示すゲーム進行において、対象オブジェクトの設定が解除されるまで、プレイヤオブジェクトPと、対象オブジェクトとしての敵オブジェクトE5は、表示部12に表示され続ける。このため、プレイヤは、プレイヤオブジェクトPを操作しながら、見えていない画面外のノンプレイヤオブジェクトを容易にロックオンできるとともに、ロックオンした対象オブジェクトを確認することができ、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0096】
なお、上記したように、プレイヤが、複数のノンプレイヤオブジェクトを対象として攻撃を行う場合、攻撃操作としてのタップ操作を行うだけで、画面外の1つのノンプレイヤオブジェクトを攻撃の対象を固定し(ロックオンし)、さらに対象オブジェクトに対して攻撃を行うことができる。このため、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0097】
以上のように、本実施形態によれば、
図10を用いて説明したように、戦闘中において撮影範囲CR外に配置されることで表示部12に表示されていない(画面外の)ノンプレイヤオブジェクトを対象オブジェクトとして設定する(ロックオンする)ことができる。このため、ノンプレイヤオブジェクトをいったん表示部12に表示させる操作を要することがなくロックオンすることができるので、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0098】
また、
図7(ステップS13)や、
図9を用いて説明したように、戦闘中において撮影範囲CR外に配置されることで表示部12に表示されていない(画面外の)ノンプレイヤオブジェクトを対象オブジェクトとして設定する(ロックオンする)場合、対象オブジェクトが撮影範囲CRに含まれるように、仮想カメラCMの撮影範囲等が切り替えられる。このため、表示部12に表示されていないノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定されても、当該対象オブジェクトをすぐに視認することができる。また、画面外のノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定されると、未だ見つけられていない(表示部12に表示されていない)ノンプレイヤオブジェクトを見つける(表示部12に表示させる)ことになるため、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0099】
また、
図7(ステップS12)や、
図8を用いて説明したように、戦闘中において撮影範囲CR内に配置されることで表示部12に表示されている(画面内の)ノンプレイヤオブジェクトを対象オブジェクトとして設定する(ロックオンする)場合、対象オブジェクトが撮影範囲CRに含まれ続けるように、仮想カメラCMの撮影範囲等が制御される。このため、表示部12に表示されているノンプレイヤオブジェクトは、対象オブジェクトとして設定されると、その後、対象オブジェクトとして設定されている期間において常に表示部12に表示され続けるので、対象オブジェクトに対する攻撃等を行いやすくなり、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0100】
また、
図5、
図6を用いて説明したように、戦闘外から戦闘中に切り替わるときに、戦闘領域R2が形成され、プレイヤオブジェクトPの移動範囲が戦闘領域R2内に制限される。そして、この戦闘領域R2内に配置された全てのノンプレイヤオブジェクトに対して優先順位が設定されることにより、撮影範囲CR外に配置されたノンプレイヤオブジェクトであっても対象オブジェクトとして設定可能となる。このように、プレイヤオブジェクトPが移動できる範囲内に配置されたノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定されるので、プレイヤオブジェクトの移動操作や攻撃操作においてプレイヤの操作性を向上させることができる。
【0101】
また、
図7を用いて説明したように、プレイヤによる特定操作が行われることに基づいて(ステップS1参照)、
図4に示す戦闘外優先順位設定テーブル、または
図6に示す戦闘中優先順位設定テーブルが参照されて、複数のノンプレイヤオブジェクトのそれぞれについて優先順位が設定される(ステップS3〜S7参照)。そして、優先順位の最も高いノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定される(ステップS8参照)。このため、プレイヤからみて最適なノンプレイヤオブジェクトを対象オブジェクトとして設定することができ、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0102】
また、
図4、
図6、
図7(ステップS6、S7)を用いて説明したように、戦闘中と戦闘外とで、すなわち、プレイヤオブジェクトPの移動範囲が戦闘領域R2内に制限されているときと、制限されていないときとで、異なる優先順位設定テーブルを用いてノンプレイヤオブジェクトの優先順位が設定される。このように、状況(プレイヤオブジェクトPの移動が制限されているか否か)に応じて異なる基準を用いてノンプレイヤオブジェクトの優先順位を設定できるので、最適なノンプレイヤオブジェクトを対象オブジェクトとして設定することができ、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0103】
また、
図5、
図6を用いて説明したように、プレイヤオブジェクトPの移動範囲が戦闘領域R2内に制限されているとき(戦闘中)において、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR内に配置されている複数のノンプレイヤオブジェクト(
図5に示す敵オブジェクトE1、E2、物体オブジェクトM3、M7)のうち、敵オブジェクトE1、E2の優先順位(「1」、「2」)は、物体オブジェクトM3、M7の優先順位(「3」、「7」)よりも高く設定される。このように、物体オブジェクトMよりも敵オブジェクトEを優先して対象オブジェクトとして設定することができるので、敵を倒すアクションゲームにおけるプレイヤの操作性を向上させることができる。
【0104】
また、
図5、
図6を用いて説明したように、プレイヤオブジェクトPの移動範囲が戦闘領域R2内に制限されているとき(戦闘中)において、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR内に配置されている複数の敵オブジェクト(
図5に示す敵オブジェクトE1、E2)のうち、特定範囲IR内に配置されている敵オブジェクトE1の優先順位(「1」)は、特定範囲IR外に配置されている敵オブジェクトE2の優先順位(「2」)よりも高く設定される。このように、同じように撮影範囲CR内に配置されている敵オブジェクトEであっても、プレイヤ入力方向に近い敵オブジェクトEを優先して対象オブジェクトとして設定することができるので、プレイヤの操作意図を反映させて対象オブジェクトを設定することができ、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0105】
また、
図5、
図6を用いて説明したように、プレイヤオブジェクトPの移動範囲が戦闘領域R2内に制限されているとき(戦闘中)において、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR外に配置されている敵オブジェクト(
図5に示す敵オブジェクトE4、E5)の優先順位(「4」、「5」)は、戦闘領域R2内、かつ、撮影範囲CR内、かつ、特定範囲IR外に配置されている物体オブジェクト(
図5に示す物体オブジェクトM7)の優先順位(「7」)よりも、高く設定される。このように、敵オブジェクトEが撮影範囲CR外に配置されている場合であっても、優先して対象オブジェクトとして設定することができるので、敵を倒すアクションゲームにおけるプレイヤの操作性を向上させることができる。
【0106】
また、
図8、
図10を用いて説明したように、複数のノンプレイヤオブジェクトのうち1のノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定される場合、プレイヤの攻撃操作に基づいて、対象オブジェクトのみが攻撃される。このように、攻撃動作をする際に対象(標的)を1つに固定する(ロックオンする)ことができるので、プレイヤの操作性を向上することができる。
【0107】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、以下の変形例のように変形してもよい。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で複数の変形例を組み合わせてもよい。
【0108】
(変形例)
上記では、
図5(A)に示す戦闘領域R2が形成される所定条件は、戦闘外から戦闘中に切り替わることであるとしたが、所定条件はこれに限るものではない。例えば、所定条件として、プレイヤが特定の操作を行ったときに戦闘領域R2が形成されてもよいし、特定のノンプレイヤオブジェクトが出現したときに戦闘領域R2が形成されてもよい。
【0109】
また、上記では、
図7を用いて説明したように、ロックオンするための特定操作が行われることにより特定条件が成立し(ステップS1参照)、ロックオンするための特定操作は、攻撃操作としても機能する(ステップS14参照)としたが、特定操作と攻撃操作は異なる操作であってもよい。例えば、特定操作として、操作部11の第3領域11cにおいて「ロックオン」を示すアイコン画像をタッチするタップ操作(ロックオン操作)が行われるものとしてもよい。すなわち、攻撃操作が行われることに基づいて特定条件が成立することに限るものではなく、ロックオン操作が行われることに基づいて特定条件が成立するものとしてもよい。なお、この場合には、例えば、
図7のステップS10の後に攻撃操作が行われたか否かを判定する処理を加え、攻撃操作が行われた場合に攻撃動作を行うものとする。
【0110】
また、上記では、
図3、
図5に示すように、プレイヤオブジェクトPは、撮影範囲CR内に配置されているものとしたが、撮影範囲CR外に配置されてもよく、少なくとも対象オブジェクトが撮影範囲CR内に配置されるように、仮想カメラCMが制御されるものとしてもよい。
【0111】
また、上記では、
図3〜
図6を用いて説明したように、プレイヤ入力方向を中心軸として特定範囲IRが設定され、特定範囲IRに基づいてノンプレイヤオブジェクトの優先順位が設定されるものとし、すなわち、プレイヤ入力方向が検出されることを前提に、ノンプレイヤオブジェクトの優先順位が設定されるものとした。しかしながら、プレイヤが、操作部11の第2領域11bにおけるスワイプ操作を行わないこと等により、プレイヤ入力方向が検出されない場合には、プレイヤオブジェクトPの現在の向き(例えば、正対する向き)を中心軸として特定範囲IRが設定されるものとしてもよい。また或いは、プレイヤ入力方向が検出されない場合には、特定範囲IRが設定されていないとみなして全てのノンプレイヤオブジェクトは特定範囲IR外に配置されているとみなしてもよい。なお、この場合には、例えば、
図6に示す戦闘中優先順位決定テーブルでは、優先順位「2」、「5」、「7」、「8」のいずれかが設定されることになり、プレイヤ入力方向が検出される場合に比べて、優先順位の設定精度が低くなるが、制御部10(CPU)等の制御負荷を軽減することができる。
【0112】
また、上記では、
図7を用いて説明したように、対象オブジェクトを倒すことにより対象オブジェクトの設定が解除されると(ステップS10;YES参照)、優先順位の設定がリセットされるものとした(ステップS16参照)。すなわち、1つのノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定され、この対象オブジェクトの設定が解除されると、既に設定された他のノンプレイヤオブジェクトの優先順位を含めてすべての優先順位の設定がリセットされるものとした。したがって、上記では、対象オブジェクトの設定が解除された後には、再度、プレイヤによる特定操作が行われる(特定条件が成立する)ことにより、
図7に示す照準設定処理が再度行われ、複数のノンプレイヤオブジェクトのそれぞれの優先順位が再度設定されることになる。しかしながら、他の実施形態においては、特定条件が成立し、複数のノンプレイヤオブジェクトのそれぞれについて優先順位が設定されると、設定された対象オブジェクトが倒されたとしても、複数のノンプレイヤオブジェクトの全て(或いは、複数の敵オブジェクトEの全て)が倒されるまで、優先順位の設定がリセットされなくてもよい。なお、この場合には、プレイヤによる所定の切り替え操作が行われることに基づいて、対象オブジェクトの設定を切り替え可能とし、切り替え操作が無い場合には、対象オブジェクトの設定が解除されると、既に設定されている他のノンプレイヤオブジェクトの優先順位に基づいて、優先順位の高いノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして自動的に設定されるものとしてもよい。
【0113】
また、上記では、
図3、
図5を用いて説明したように、ノンプレイヤオブジェクトが、特定範囲IR内に配置されているか、特定範囲IR外に配置されているかに応じて優先順位が設定されるものとし、特定範囲IR内に配置され、かつ、撮影範囲CR内に配置され、かつ、同じ種類の複数のノンプレイヤオブジェクトの優先順位の高低については言及しなかった。このような場合には、同じ特定範囲IR内に配置されているとしても、よりプレイヤ入力方向に近い位置に配置されているノンプレイヤオブジェクトの方が優先順位が高く設定されるものとしてもよい。同様に、他の条件が同じであり、同じ撮影範囲CR内に配置されている複数のノンプレイヤオブジェクトについては、よりプレイヤオブジェクトPに近い位置に配置されているノンプレイヤオブジェクトの方が優先順位が高く設定されるものとしてもよい。
【0114】
また、上記では、
図5(A)を用いて説明したように、戦闘中において、ノンプレイヤオブジェクトは全て戦闘領域R2内に配置されるものとしたが、戦闘領域R2外に配置されるものとしてもよい。また、この場合、戦闘領域R2外に配置されたノンプレイヤオブジェクトの優先順位は最も低くなるように設定されるものとすればよい。
【0115】
また、上記では、
図1に示すように、通信部15を介してサーバ装置から情報処理装置1にゲームプログラムや各種ゲームデータが配信されるものとしたが、ゲームプログラムや各種ゲームデータが情報処理装置1の記憶部14に予め記憶されていてもよい。なお、この場合には、通信部15の構成は省略されてもよい。
【0116】
また、上記では、
図1に示す情報処理装置1は、スマートフォン等の携帯端末装置であるものとして説明したが、これに限るものではなく、例えば、パーソナルコンピュータや据え置き型のゲーム装置等であってもよい。
【0117】
また、上記では、
図1に示すように、情報処理装置1が、操作部11を備えるものとしたが、操作部11は、情報処理装置1とは別に設けられてもよい。例えば、操作部11は、情報処理装置1と外部接続されるゲーム用コントローラや、キーボード、マウス等であってもよい。同様に、表示部12は、情報処理装置1とは別に設けられてもよく、例えば、情報処理装置1と外部接続されるディスプレイ装置等であってもよい。同様に、記憶部14は、情報処理装置1とは別に設けられるものとしてもよく、例えば、フラッシュメモリ、磁気ディスク、光ディスク等の外部記憶媒体であってもよい。
【0118】
また、
図7に示す照準設定処理は、単なる例示であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、例えば各ステップの順番を入れ替えたり、他のステップが加えられたり、ステップの一部が省略されたりしてもよい。
【0119】
以上のように、本発明の実施形態および変形例について説明したが、本発明には、以下に示す種々の構成が含まれる。
【0120】
すなわち、操作部(例えば、操作部11)に対する操作に基づいて情報処理を行い、表示部(例えば、表示部12)に画像を表示させる情報処理装置(例えば、情報処理装置1)のコンピュータで実行される情報処理プログラムであって、前記コンピュータを、仮想空間内の仮想カメラの撮影範囲または撮影方向を制御するカメラ制御手段(例えば、仮想カメラ制御部103)と、前記仮想カメラにより撮影された画像を前記表示部に表示させる表示制御手段(例えば、表示制御部107)と、前記操作部に対する操作に基づいて前記仮想空間内のプレイヤオブジェクトの動作を制御する動作制御手段(例えば、プレイヤオブジェクト制御部104)と、前記プレイヤオブジェクトとは異なる複数のノンプレイヤオブジェクトのうち、いずれか1つを照準の対象である対象オブジェクトとして設定する設定手段(例えば、対象オブジェクト設定部106)と、して機能させ、前記設定手段は、前記仮想カメラの撮影範囲外に配置されている前記ノンプレイヤオブジェクトを前記対象オブジェクトとして設定可能である。このような構成によれば、仮想カメラの撮影範囲外の(すなわち、表示部において表示されていない)ノンプレイヤオブジェクトであっても対象オブジェクトとして設定できるので、表示部においてノンプレイヤオブジェクトをいったん表示させる操作を要することがなく、プレイヤの操作性を向上させることができる。また、表示部において表示されていないノンプレイヤオブジェクトを、いったん表示部において表示することなく対象オブジェクトとして設定することができるので、対象オブジェクトの設定に際して、コンピュータの処理負荷を軽減することもできる。
【0121】
また、前記カメラ制御手段は、前記設定手段により前記対象オブジェクトとして、前記仮想カメラの撮影範囲外に配置されている前記ノンプレイヤオブジェクトが設定された場合、少なくとも前記対象オブジェクトが前記撮影範囲内に含まれるように、前記仮想カメラの撮影範囲または撮影方向を切り替える。このような構成によれば、仮想カメラの撮影範囲外に配置されていることにより表示部に表示されていないノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定されても、当該対象オブジェクトをすぐに視認することができる。また、対象オブジェクトが設定されると、未だ見つけられていない(画面外の)ノンプレイヤオブジェクトを見つける(画面に表示する)ことになるため、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0122】
また、前記設定手段は、前記仮想カメラの撮影範囲内に配置されている前記ノンプレイヤオブジェクトを前記対象オブジェクトとして設定可能であり、前記カメラ制御手段は、前記設定手段により前記対象オブジェクトとして、前記仮想カメラの撮影範囲内に配置されている前記ノンプレイヤオブジェクトが設定された場合、前記対象オブジェクトが設定されている期間において、少なくとも前記対象オブジェクトが前記撮影範囲内に含まれ続けるように、前記仮想カメラの撮影範囲または撮影方向を制御する。このような構成によれば、仮想カメラの撮影範囲内に配置されていることにより表示部に表示されているノンプレイヤオブジェクトは、対象オブジェクトとして設定されると、その後、対象オブジェクトとして設定されている期間において常に表示部に表示され続けるので、対象オブジェクトに対する攻撃等を行いやすくなり、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0123】
また、前記動作制御手段は、所定条件(例えば、戦闘外から戦闘中に切り替わること)に基づいて、前記プレイヤオブジェクトの動作範囲を、前記仮想空間における前記仮想カメラの撮影範囲よりも広い所定範囲内に制限し、前記設定手段は、前記所定範囲内であって前記仮想カメラの撮影範囲外に配置されている前記ノンプレイヤオブジェクトを前記対象オブジェクトとして設定可能である。このような構成によれば、対象オブジェクトとして設定可能なノンプレイヤオブジェクトを、プレイヤオブジェクトの動作が制限された所定範囲内に制限することができるので、コンピュータの処理負荷を軽減することができる。また、プレイヤオブジェクトが動作できる範囲内のノンプレイヤオブジェクトが対象オブジェクトとして設定されるので、プレイヤオブジェクトの移動操作や攻撃操作においてプレイヤの操作性を向上させることができる。
【0124】
また、前記コンピュータを、前記操作部に対する操作(例えば、特定操作)に基づいて、前記複数のノンプレイヤオブジェクトの各々について優先順位を設定する優先順位設定手段(例えば、優先順位設定部105)と、してさらに機能させ、前記設定手段は、前記優先順位設定手段により設定された前記複数のノンプレイヤオブジェクトの各々の優先順位を比較して、優先順位の最も高い前記ノンプレイヤオブジェクトを前記対象オブジェクトとして設定する。このような構成によれば、プレイヤからみて最適なノンプレイヤオブジェクトを対象オブジェクトとして設定することができるので、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0125】
また、前記優先順位設定手段は、前記動作制御手段により前記プレイヤオブジェクトの動作範囲が前記所定範囲内に制限されているとき(例えば、戦闘中)と、制限されていないとき(例えば、戦闘外)と、で異なる基準(例えば、異なる優先順位設定テーブル)を用いて前記ノンプレイヤオブジェクトの優先順位を設定する。このような構成によれば、状況に応じて最適なノンプレイヤオブジェクトを対象オブジェクトとして設定することができるので、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0126】
また、前記ノンプレイヤオブジェクトは、動作可能な敵オブジェクトと、静止した物体オブジェクトと、を含み、前記優先順位設定手段は、前記動作制御手段により前記プレイヤオブジェクトの動作範囲が前記所定範囲内に制限されているときに、前記所定範囲内に配置されている前記複数のノンプレイヤオブジェクトの各々について優先順位を設定し、前記仮想カメラの撮影範囲内に配置されている前記複数のノンプレイヤオブジェクトのうち、前記敵オブジェクトの優先順位を、前記物体オブジェクトの優先順位よりも高く設定する。このような構成によれば、物体オブジェクトよりも敵オブジェクトを優先して対象オブジェクトとして設定することができるので、敵を倒すアクションゲームにおいてプレイヤの操作性を向上させることができる。
【0127】
また、前記動作制御手段は、前記操作部に対する所定の入力方向を指示する操作に基づいて、前記プレイヤオブジェクトを前記所定の入力方向に向けて動作させ、前記優先順位設定手段は、前記仮想カメラの撮影範囲内に配置されている複数の前記敵オブジェクトのうち、前記所定の入力方向を基準とした特定範囲内に配置されている前記敵オブジェクトの優先順位を、前記特定範囲外に配置されている前記敵オブジェクトの優先順位よりも高く設定する。このような構成によれば、特定範囲外に配置されている敵オブジェクトよりも特定範囲内に配置されている敵オブジェクトを優先して対象オブジェクトとして設定することができるので、プレイヤの操作意図を反映し、プレイヤの操作性を向上させることができる。
【0128】
また、前記優先順位設定手段は、前記仮想カメラの撮影範囲外に配置されている敵オブジェクトの優先順位を、前記仮想カメラの撮影範囲内であって前記特定範囲外に配置されている物体オブジェクトの優先順位よりも高く設定する。このような構成によれば、敵オブジェクトが仮想カメラの撮影範囲外に配置されている場合であっても、優先して対象オブジェクトとして設定することができるので、敵を倒すアクションゲームにおけるプレイヤの操作性を向上させることができる。
【0129】
また、前記動作制御手段は、前記設定手段により前記対象オブジェクトが設定された場合、前記操作部に対する操作(例えば、攻撃操作)に基づいて、前記対象オブジェクトに対する攻撃動作を前記プレイヤオブジェクトに実行させる。このような構成によれば、攻撃動作をする際に攻撃対象を1つに固定する(ロックオンする)ことができるので、プレイヤの操作性を向上することができる。
【0130】
また、本発明は、情報処理方法や、情報処理プログラムに適用することもできる。
【0131】
以上、本発明について説明したが、上記説明は本発明の例示に過ぎず、種々の改良や変形が加えられてもよい。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる好適な効果を列挙しているに過ぎず、本発明による効果は、これに限られるものではない。
【課題】複数のノンプレイヤオブジェクトの中から1つのノンプレイヤオブジェクトに照準を設定する際に、プレイヤの操作性を向上させる情報処理プラグラムを提供すること。
【解決手段】情報処理プログラムが、コンピュータを、仮想空間内の仮想カメラの撮影範囲または撮影方向を制御するカメラ制御手段と、仮想カメラにより撮影された画像を表示部に表示させる表示制御手段と、操作部に対する操作に基づいて仮想空間内のプレイヤオブジェクトの動作を制御する動作制御手段と、プレイヤオブジェクトとは異なる複数のノンプレイヤオブジェクトのうち、いずれか1つを照準の対象である対象オブジェクトとして設定する設定手段と、して機能させ、設定手段は、仮想カメラの撮影範囲外に配置されているノンプレイヤオブジェクトを対象オブジェクトとして設定可能である。