(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記光方向付け素子は、前記発光ダイオードアセンブリの前記第1の出力窓から出力された光が前記光方向付け素子の前記第1の入力窓に直接結合されるように、前記発光ダイオードアセンブリに直接結合され、且つ/或いは、前記更なる光方向付け素子は、前記更なる発光ダイオードアセンブリの前記第3の出力窓から出力された光が前記更なる光方向付け素子の前記第2の入力窓に直接結合されるように、前記更なる発光ダイオードアセンブリに直接結合される、請求項1に記載の発光ダイオードモジュール。
前記発光ダイオードアセンブリ及び前記更なる発光ダイオードアセンブリは、フレキシブル基板上にマウントされている、請求項1又は2に記載の発光ダイオードモジュール。
前記光方向付け素子及び前記更なる光方向付け素子はそれぞれ更に、それぞれ前記第1の入力窓及び前記第2の入力窓で第1の波長の光を受け取って、異なる波長を持つ更なる光を放つように適応され、それにより、それぞれ前記第2の出力窓及び前記第4の出力窓で出力される光が、それぞれ前記第1の入力窓及び前記第2の入力窓で受け取られる光よりも広い波長範囲を有する、請求項1乃至3の何れかに記載の発光ダイオードモジュール。
前記光方向付け素子及び前記更なる光方向付け素子はそれぞれ更に、それぞれ前記第1の入力窓及び前記第2の入力窓で第1の波長の光を受け取って、異なる波長を持つ更なる光を放つように適応され、それにより、それぞれ前記第2の出力窓及び前記第4の出力窓で出力される光が、それぞれ前記第1の入力窓及び前記第2の入力窓で受け取られる光よりも広い波長範囲を有するようにされる、請求項6に記載の方法。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、LEDモジュールが提供され、当該LEDモジュールは、複数のLEDを有するLEDアセンブリであり、該複数のLEDによって放たれた光が出力される第1の出力窓を有するLEDアセンブリと、第1の入力窓及び第2の出力窓を有する光方向付け素子であり、当該光方向付け素子は、第1の入力窓で光を受け取り、該受け取った光を、第2の出力窓で出力されるように方向付けるよう適応され、当該光方向付け素子は、第1の出力窓から出力された光を、第1の入力窓で受けるように位置付けられ、第2の出力窓は、第1の出力窓よりも小さい面積を有し、且つ第2の出力窓は、第1の出力窓の平面に対して実質的に垂直な平面内にある、光方向付け素子と、を有する。
【0007】
換言すれば、一実施形態によれば、(LEDアセンブリを形成する)複数の発光ダイオード又はLEDが提供され得る。これら複数のLEDから放たれた光が少なくとも第1の方向に通るLEDアセンブリの第1の出力窓が画成される。この第1の出力窓を通り抜ける光が、第1の入力窓で光方向付け素子によって受け取られる。光方向付け素子は、第1の入力窓で受け取った光を光方向付け素子の第2の出力窓へと方向付け、それにより光を放射する。故に、光方向付け素子によって受け取られた光は、入力窓から第2の出力窓へと方向付けられる。
【0008】
第2の出力窓は、(LEDアセンブリの)第1の出力窓よりも小さい表面積を有する。換言すれば、第2の出力窓から出力される光は、第1の出力窓を通ってLEDアセンブリから放たれる光よりも集中される(例えば、より明るい)。
【0009】
第2の出力窓は、第1の出力窓に対して垂直な平面内に位置付けられる。換言すれば、第2の出力窓は、第1の出力窓に対して実質的に垂直である。第1の出力窓から第1の方向に放たれた光が、第2の出力窓から第2の方向に出力されるように、光方向付け素子によって方向付けられると考えることができ、第2の方向は第1の方向に対して実質的に垂直である(例えば、第1の方向から85°−95°)。
【0010】
容易に理解されることには、これは、LEDアセンブリの面積が、LEDモジュールから光が出力される窓よりも大きいサイズのものになることを可能にする。また、この最終的な出力窓(すなわち、第2の出力窓)に対して垂直にLEDモジュールを位置付けることは、改善されたヒートスプレッド及びヒートシンク手段を実装することを可能にし得るものである3次元設計アプローチを可能にする。
【0011】
実際、ここで有利に認識されることには、3次元能力は、小さい光出口窓を達成しながら、高められた熱マネジメントを可能にする。これは少なくとも部分的に、LEDアセンブリのサイズがLEDモジュールの光出口窓(すなわち、第2の出力窓)のサイズによって制約される必要がないので、増大された領域がLEDアセンブリにおけるヒートシンク手段のために利用可能であることによる。
【0012】
少なくとも1つの実施形態において、光方向付け素子は、LEDアセンブリの第1の出力窓から出力された光が光方向付け素子の第1の入力窓に直接結合されるように、LEDアセンブリに直接結合される。
【0013】
換言すれば、第1の出力窓と第1の入力窓とが、直ちに面して互いに近接するように、一緒に位置付けられる。これは、有利なことに、第1の出力窓から第1の入力窓への光のカップリングを改善させて、潜在的な光損失を最小にすることになる。
【0014】
一部の実施形態において、LEDアセンブリは、フレキシブル基板上にマウントされる。
【0015】
他の又は更なる実施形態において、光方向付け素子は更に、第1の入力窓で第1の波長の光を受けて異なる波長を持つ光を更に放つように適応され、それにより、第2の出力窓で出力される光が、第1の入力窓で受け取られる光よりも広い波長範囲を有するようにされる。
【0016】
少なくとも1つのそのような実施形態では、光方向付け素子によって受け取られた光のうちの少なくとも一部が異なる波長の光へと変換され得るように、光方向付け素子は変換素子としての役割を果たすように適応され得る。これは、光方向付け素子によって受け取られる光よりも広い波長範囲の光を光方向付け素子が放つことを可能にする。
【0017】
これは、有利なことに、より高い効率及び/又は輝度を持つLED(例えば、青色LED)をLEDアセンブリ内に配設することを可能にする。この光の一部を異なる色の光に変換する(例えば、一部の青色光を黄色光に変える)ことは、LEDモジュールによって、より広い且つ/或いはより望ましい波長範囲の光を放つことを可能にし得る。
【0018】
LEDモジュールは更に、LEDアセンブリ及び光方向付け素子からの光リークを抑制するように、LEDアセンブリ及び光方向付け素子を包み込むように適応されたエンケーシングモールドを有することができ、エンケーシングモールドは、第2の出力窓を覆わないように形成され、それにより、第2の出力窓から、光がLEDモジュールから出力されることを可能にする。
【0019】
換言すれば、LEDアセンブリ及び光方向付け素子は、LEDアセンブリ及び/又は光方向付け素子からの光リーク又は光の逃げ出しを抑制するように、エンケーシングモールドによって少なくとも部分的に覆われ得る。例えば、逃げ出る光をLEDアセンブリ又は光方向付け素子へと反射し返すように、それぞれ、LEDアセンブリ及び/又は光方向付け素子の外表面を覆うように反射素子が位置付けられ得る。
【0020】
エンケーシングモールドは、LEDモジュールから光が出力され得るように、第2の出力窓を覆わないように適応される。実施形態において、エンケーシングモールドは、LEDモジュールから(例えば空気中に)光が出力され得る領域が第2の出力窓のみであるように、LEDアセンブリ及び光方向付け素子の実質的に全てを覆う。
【0021】
有利には、光方向付け素子モジュールは三角プリズムとして形成され、第2の出力窓は三角プリズムの側縁(サイドエッジ)である。実施形態において、光方向付け素子は、先細るプリズム(すなわち、三角プリズム)として形成されることができ、先細るプリズムの底面(すなわち、最もテーパされていない側縁)が第2の出力窓である。これは、有利なことに、第2の出力窓に向かって付勢されるように、光方向付け素子の内部での光の指向性を最適化する。
【0022】
一部の実施形態において、複数のLEDを有する更なるLEDアセンブリであり、該複数のLEDによって放たれた光が出力される第3の出力窓を有する更なるLEDアセンブリと、第2の入力窓及び第4の出力窓を有する更なる光方向付け素子であり、当該更なる光方向付け素子は、第2の入力窓で光を受け取り、該受け取った光を、第4の出力窓で出力されるように方向付けるよう適応され、当該更なる光方向付け素子は、第3の出力窓から出力された光を、第2の入力窓で受けるように位置付けられ、第4の出力窓は、第3の出力窓よりも小さい面積を有し、且つ第4の出力窓は、第3の出力窓の平面に対して実質的に垂直な平面内にある、更なる光方向付け素子と、を更に有するLEDモジュールが提供され得る。
【0023】
換言すれば、LEDモジュールは、各々にそれぞれ第1及び第2の光方向付け素子が付随する第1及び第2のLEDアセンブリを有していてもよい。
【0024】
更なる一実施形態において、LEDアセンブリ及び更なるLEDアセンブリは両方とも、フレキシブル(可撓性)材料を有する単一の基板上にマウントされ、光方向付け素子は、第1の入力窓が第1の出力窓に直接結合されるように、LEDアセンブリ上にマウントされ、更なる光方向付け素子は、第2の入力窓が第3の出力窓に直接結合されるように、更なるLEDアセンブリ上にマウントされ、単一の基板は、光方向付け素子と更なる光方向付け素子とが背中合わせで位置付けられることができるよう、十分に屈曲可能であるように適応される。
【0025】
換言すれば、第1及び第2のLEDアセンブリは両方とも、フレキシブル材料を有する同一の基板上にマウントされ得る。基板は、第1及び第2の光方向付け素子(各々がLEDアセンブリからの光を受けるように位置付けられる)が背中合わせで位置付けられるように、屈曲可能である(例えば、フレキシブル材料が十分に可撓性である)ように適応される。換言すれば、基板は、第1及び第2のLEDアセンブリが互いに面し得るように(それらは互いに対向していると見なされ得るように)、十分に屈曲可能である。
【0026】
本発明の第2の態様によれば、LEDアセンブリの第1の出力窓によって放たれる光を方向付ける方法が提供され、当該方法は、光方向付け素子の第1の入力窓にて、LEDアセンブリの第1の出力窓から放たれた光を受け取り、且つ第1の入力窓から光方向付け素子の第2の出力窓へと光を方向付けることを有し、第2の出力窓は、第1の出力窓の平面に対して実質的に垂直な平面内にあり、第2の出力窓は、第1の出力窓よりも小さい面積を有する。
【0027】
実施形態において、この方法は更に、第1の入力窓で第1の波長の光を受けて、異なる波長を持つ光を更に放つことを有し、それにより、第2の出力窓で出力される光が、第1の入力窓で受け取られる光よりも広い波長範囲を有するようにされる。
【0028】
本発明の第3の態様によれば、LEDモジュールを形成する方法が提供され、当該方法は、複数のLEDを有するLEDアセンブリを用意し、該LEDアセンブリは、上記複数のLEDによって放たれた光が出力される第1の出力窓を有し、第1の入力窓及び第2の出力窓を有する光方向付け素子を用意し、該光方向付け素子は、第1の入力窓で光を受け取り、該受け取った光を、第2の出力窓で出力されるように方向付けるよう適応され、第2の出力窓は、第1の出力窓よりも小さい面積を有し、且つ、第1の出力窓から出力された光を第1の入力窓で受けるように光方向付け素子の入力窓を位置付けることを有する。
【0029】
光方向付け素子は更に、第1の入力窓で第1の波長の光を受けて異なる波長を持つ光を更に放つように適応されることができ、それにより、第2の出力窓で出力される光が、第1の入力窓で受け取られる光よりも広い波長範囲を有するようにされる。
【0030】
この方法は更に、光リークを抑制するように、エンケーシングモールドで、LEDアセンブリ及び光方向付け素子を包み込むことを有することができ、エンケーシングモールドは、第2の出力窓を覆わないように形成され、それにより、第2の出力窓から、光が当該LEDモジュールから出力されることを可能にする。
【0031】
この方法はオプションで、複数のLEDを有する更なるLEDアセンブリを用意し、該更なるLEDアセンブリは、該複数のLEDによって放たれた光が出力される第3の出力窓を有し、第2の入力窓及び第4の出力窓を有する更なる光方向付け素子を用意し、該更なる光方向付け素子は、第2の入力窓で光を受け取り、該受け取った光を、第4の出力窓で出力されるように方向付けるよう適応され、第4の出力窓は、第3の出力窓よりも小さい面積を有し、且つ、第3の出力窓から出力された光を第2の入力窓で受けるように、更なる光方向付け素子の入力窓を位置付けることを有する。
【0032】
更なる実施形態において、この方法は、第1の入力窓が第1の出力窓に直接結合されるように、光方向付け素子をLEDアセンブリにマウントし、第2の入力窓が第3の出力窓に直接結合されるように、更なる光方向付け素子を更なるLEDアセンブリにマウントし、LEDアセンブリ及び更なるLEDアセンブリを、フレキシブル部分を有する単一の基板上にマウントし、フレキシブル部分は、光方向付け素子と更なる光方向付け素子とが背中合わせで位置付けられることができるよう、十分に屈曲可能であるように適応され、且つ、光方向付け素子と更なる光方向付け素子とが背中合わせで位置付けられるように、フレキシブル部分を屈曲させる、ことを有する。
【0033】
本発明のこれら及び他の態様が、以下に記載される1つ以上の実施形態を参照して明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明は、集中された光出力窓を有するLEDモジュールを提供する。LEDアセンブリの第1の出力窓から出力される(例えば、複数のLEDからの)光が、光方向付け素子の入力窓に渡され、そして、光方向付け素子の第2の、より小さい出力窓から放射されるように向け直される。この大きさの差は、それにより、光方向付け素子によって出力される光を集中させる。(光方向付け素子の)第2の出力窓は、第1の出力窓に対して実質的に垂直であり、特定の次元におけるLEDアセンブリのサイズが、第2の出力窓のサイズによって必ずしも制約されないことを可能にする。
【0036】
同様の又は同じ機構は、同じ参照符号を用いて識別するものとする。
【0037】
本発明の第1の実施形態に従ったLEDモジュール1の基本構造は、
図1−3を参照して理解され得る。
図1は、第2の出力窓125に面して見たときのLEDモジュール1の断面を例示している。
【0038】
LEDモジュール1は、基板160上にマウントされたLEDアセンブリ110を有している。LEDアセンブリは、各々が光を発するように適応された複数の発光ダイオードLED(例えば、第1のLED112、第2のLED114、及び第3のLED116)を有しており、それにより、LEDアセンブリ全体が光を放つことを可能にしている。光方向付け素子120が、LEDアセンブリによって放たれた光を受け取るように位置付けられるとともに、この光を、光方向付け素子の面又は端部(すなわち、第2の出力窓125)で出力されるように方向付けるよう適応される。明らかになるように、基板160はオプションの機構である(すなわち、LEDアセンブリ及び光方向付け素子は、自立したチップであってもよい)。
【0039】
複数のLEDは、LEDのラインとして、又はその他の方法でLEDの分散アレイとして形成され得る。
【0040】
本実施形態において、LEDモジュールは、エンケーシングモールド150なるオプションの機構を有している。エンケーシングモールド150は、LEDモジュールから逃げ出る光の量を低減するよう、LEDアセンブリ110及び光方向付け素子120を十分に覆うように適応される。例えば、エンケーシングモールド150は、逃げ出る可能性のある光をLEDアセンブリ及び/又は光方向付け素子へと反射し返すように適応された反射表面とし得る。エンケーシングモールドは、光が第2の出力窓でLEDモジュールから出力されることを可能にするように適応される。
【0041】
図2及び3を特に参照して、LEDモジュール1の動作がいっそう容易に理解され得る。
図2は、LEDアセンブリ110に対する光方向付け素子120の位置付けを更に明瞭に特定するLEDモジュール1の等角図を提供している。
図3は、
図2の等角図の分解図である。
図2及び3は、内部コンポーネントを明らかにするために、半分に切断されたデバイスを示すデバイス断面である。
【0042】
LEDアセンブリから放たれた光は、少なくとも第1の方向301に第1の出力窓115(例えば、LEDアセンブリの上面にある)を通り抜けると考え得る。光方向付け素子120は、第1の出力窓115を通って放たれた光を、第1の入力窓123(例えば、光方向付け素子120の下側又は下面にある)で受けるように位置付けられる。光方向付け素子は、第1の入力窓を通して受け取った光を、第2の出力窓125から出力されるように方向付けるように適応される。
【0043】
第1の出力窓115は、LEDアセンブリ110の面又は表面として形成されてもよいし、又は、単に、LEDによって放たれる光が通り抜ける仮想平面を表してもよい。
【0044】
第1の入力窓123及び第2の出力窓125は、光方向付け素子120のそれぞれの面又は表面として形成され得る。故に、光方向付け素子は、複数の表面又は面を持つ単一ピースの材料から形成されることができ、第1の表面又は面が、LEDアセンブリからの光を受けるように位置付けられ、第2の表面又は面が、向け直された光を光方向付け素子から出力するように位置付けられる。
【0045】
好ましくは、第1の入力窓123及び第1の出力窓115は、同じ面積を有するとともに、同じ形状に形成される。
【0046】
本実施形態においては、第2の出力窓125でのみLEDモジュールから光が放出されることを確保するために、(オプションの)エンケーシングモールド150が、光が逃げ出ることを防止するように光方向付け素子120及びLEDアセンブリ110の他の表面又は面を覆うように適応されている。
【0047】
換言すれば、例えば特定の表面(すなわち、第2の出力窓125)でのみLEDモジュールから光が放出されることを可能にするように形成され得るものであるエンケーシングモールドの支援を受けて、光の方向付けが実行され得る。従って、エンケーシングモールドは、第2の出力窓に達するまで光が光方向付け素子内で跳ね返されるように、光方向付け素子120の表面(その表面が第2の出力窓表面ではない場合)で光を反射し得る。
【0048】
エンケーシングモールドは、例えば、フォイルアシスト(foil assisted)成形法によって形成され得る。他の又は更なる実施形態において、エンケーシングモールドは、LEDアセンブリ及び/又は光方向付け素子を覆う高反射コーティングとして形成され得る。
【0049】
理解されるように、エンケーシングモールド150は単にオプション機構であり、光方向付け素子120は、また/代わりに、例えば全反射に基づいて動作してもよい。例えば、光は、光方向付け素子の材料と(光方向付け素子に対して)外部の材料(例えば、空気)との間の屈折率の違いによって、光方向付け素子120に戻るように内部反射され得る。光が光方向付け素子から逃げ出ることを可能にするよう、光方向付け素子の特定の表面が、光を内部反射しないように適応され得る(例えば、表面が波状にされ且つ/或いは反射防止コーティングで被覆され得る)。この特定の表面が、それにより、第2の出力窓としての役割を果たし得る。
【0050】
光方向付け素子は、第2の出力窓125が第1の出力窓115に対して実質的に直角又は垂直な平面内にあるように形成されて位置付けられ得る。換言すれば、第1の方向は第1の出力窓に対して垂直であるとして、第1の方向301に放たれた光が、第1の方向301の光に対して実質的に垂直な第2の方向302に放たれるように向け直される。
【0051】
第1の出力窓に対して実質的に垂直な平面内に第2の出力窓を位置付けることは、特定の方向(例えば、長さ、幅、及び/又は高さ)におけるLEDアセンブリの面積又はサイズが、第2の出力窓(すなわち、LEDモジュールの出力窓)の面積によって必ずしも制約されない又はその他で制限されないことを可能にする。これは、ヒートシンク及び/又は更なるLEDのためにいっそう大きい面積を提供して、LEDモジュールの効率/光度を改善することを可能にし得る。
【0052】
例えば、LEDモジュールは、2つの次元で制約され得る(例えば、LEDモジュールの幅及び高さが、所望サイズの第2の出力窓に関して利用可能なフットプリントによって制約され得る)が、任意の深さ/長さのものであり得る。第1の出力窓(従って、例えばLEDアセンブリ)を第2の出力窓に対して垂直に位置付けることは、LEDアセンブリを深さ方向に延ばすことを可能にし、より多数のLEDをLEDアセンブリ上に配置することを可能にする(故に、LEDモジュール当たりの出力に利用可能な光が増える)。
【0053】
第2の出力窓125は、第1の出力窓115よりも小さい面積のものである。例えば、第2の出力窓125の領域のサイズは、第1の出力窓の領域のサイズの半分以下とすることができ、例えば1/4以下、例えば1/10以下とし得る。この面積の違いは、LEDアセンブリ110によって放出される光をいっそう小さい領域に集中させ、それによりLEDモジュールによって出力される光の実効的な光強度/照度(lux又はlm/m
2)を上昇させると考えられる。
【0054】
単に例として、第2の出力窓125は、0.1mm
2の面積を有することができ、第1の出力窓115は、1.0mm
2の面積を有することができる。100%の光効率の向け直し(すなわち、LEDアセンブリによって出力される光の全てが、光方向付け素子によって向け直される)を仮定すると、実効的な光強度の10倍の上昇が実現される。
【0055】
第1の出力窓115が第2の出力窓125よりも大きい面積を持つことを可能にすることは、更なるLEDをLEDアセンブリ内に位置付けることを可能にし、LEDモジュールによって出力されるのに利用可能な光を増加させる。故に、所与又は所望のLEDモジュール出力窓サイズに対して(例えば、出力窓は0.1mm
2のサイズを有することが望ましい)、より大きいサイズのLEDアセンブリを設けることができ(例えば、10mm
2、例えば20mm
2以上)、それにより、その出力窓サイズから出力される光を従来製品よりも多く提供するよう、より多数のLEDを配置することを可能にする。
【0056】
1つの例示的な光方向付け素子は、光方向付け素子によって受け取られた光を光方向付け素子内で散乱させるよう、光散乱粒子又は反射粒子(例えば、液晶又はTiO
2)を含み得る。これは、例えば、受け取られた光が、光方向付け素子の全ての表面(第2の出力窓を含む)に向けられることを可能にする。実施形態において、光は、LEDモジュールから第2の出力窓を介してのみ逃げ出ることができ、例えば、LEDモジュールのその他の表面は、エンケーシングモールド/高反射コーティングによって覆われ、又は全反射による。そのような実施形態において、反射光は、光散乱粒子又は反射粒子によって再び散乱され得る。故に、光は、全体として、第2の出力窓へと導かれる。
【0057】
少なくとも1つの実施形態において、光方向付け素子120は、更に又は代わりに、波長変換材料(例えば、蛍光体粒子又は蛍光材料)を有していてもよく、それにより変換素子としての役割を果たし得る。そのような例示的な実施形態において、光方向付け素子は、第1の波長範囲を持つ光を入力窓で受け取って、波長変換材料を励起させる。これは、波長変換材料が、第2の異なる波長範囲を持つ光を放出することをもたらし得る。第1の範囲を持つ光と第2の範囲を持つ光とが混合されることで、より広い全体波長範囲を持つ光が第2の出力窓から出力されるようにし得る。
【0058】
例として、LEDアセンブリの第1のLED112、第2のLED114、及び第3のLED116は、高輝度青色LED(例えば、GaNを有する)とし得る。そのような実施形態において、光方向付け素子120によって受け取られる光は青色とし得る。光方向付け素子内の蛍光体粒子が励起され、蛍光体粒子に黄色光を放出させ得る。故に、光方向付け素子は、青色光及び黄色光を有する光(例えば、白色光を有する)を第2の出力窓で出力し得る。
【0059】
波長変換材料は、光散乱粒子としても作用し得る(例えば、波長変換材料によって放出される光は、あらゆる方向にあり得る)。
【0060】
図4は、本発明の第2の実施形態に従ったLEDモジュール4の上面図である。LEDモジュール4の構造は、
図1−3を参照して説明したLEDモジュールと同様であり、共に結合された、基板460と、LEDアセンブリ410と、光方向付け素子420とを有している。簡潔さのため、以下では、異なるように具現化される又は未だ詳述されていない機構のみを説明する。故に、LEDアセンブリ410及び光方向付け素子420は概して、先述したのと同じように動作すると考えることができる。
【0061】
本実施形態の光方向付け素子420は、三角プリズムの形状にされている。換言すれば、光方向付け素子420はくさび形とし得る。光方向付け素子420の第1の端部421(すなわち、第2の出力窓が形成される端部)が、当該第1の端部421に対向して反対側の光方向付け素子420の第2の端部422よりも幅広であるように、第2の出力窓は、くさび形の光方向付け素子の底面として形成され得る。
【0062】
換言すれば、光方向付け素子420は、光方向付け素子420の第1の端部421が光方向付け素子420の第2の端部422よりも大きい面積のものであるように、三角プリズムの形状に形成されることができ、第2の出力窓は、光方向付け素子の第1の端部に形成される。
【0063】
ここで認識されることには、このような形状にされた光方向付け素子は、第2の出力窓の方への変換器素子内部での光の指向性を最適化する。これは、くさび形の光方向付け素子を有しないLEDモジュールに対して、LEDモジュール4の光収集及び全体効率を向上させる。
【0064】
図4にはまた、LEDアセンブリ410に接続された第1の接続配線490及び第2の接続配線491が示されている。このような第1の接続配線490及び第2の接続配線491は、例えば、LEDアセンブリに電力を供給し、又はLEDアセンブリの複数のLEDのスイッチングを制御し得る。明らかなように、如何なる数の接続配線がLEDアセンブリに設けられてもよく、そのような接続配線は、例えば、基板460の一態様として形成され得る。
【0065】
明らかなように、LEDモジュール4も、当該LEDモジュールから逃げ出る光の量を減らす(すなわち、第2の出力窓を介して放出されないLEDモジュールからの放出光の量を減らす)ように、エンケーシングモールド(図示せず)を備え得る。
【0066】
次に
図5を参照して、本発明の第3の実施形態に従ったLEDモジュール5を説明する。LEDモジュール5は、第1及び第2のサブモジュール501、502を有している。第1のサブモジュール501は、第1の実施形態を参照して説明したようにして形成された、第1の光方向付け素子120と、第1のLEDアセンブリ110と、第1のエンケーシングモールド150とを有している。簡潔さのために、以下では、異なるように具現化される又は未だ詳述されていない機構のみを説明する。
【0067】
第2のサブモジュール502は、第2の光方向付け素子520と、第2のLEDアセンブリ510と、第2のエンケーシングモールド550とを有している。理解されるように、第2の光方向付け素子は、第2の光方向付け素子の第2の入力窓
523で(第2のLEDアセンブリの第3の出力窓
515から)光が受け取られるように、第1の光方向付け素子と同様に具現化され得る。この光方向付け素子は、受け取ったこの光を、第2の光方向付け素子の第4の出力窓525へと方向付ける。
【0068】
第1のLEDアセンブリ110及び第2のLEDアセンブリ510は両方とも、フレキシブル材料を有する同一で単一の基板560上にマウントされている。可能なフレキシブル材料は、例えばポリイミド、ポリエチレン、及び/又はポリエチレンナフタレートといった、ポリマーを含み得る。実施形態において、基板が単一のフレキシブル部分からなるように、基板の全体を可撓性とし得る。
【0069】
故に、第1のサブモジュール501及び第2のサブモジュール502が存在し、各サブモジュールが同一基板560にマウントされ、そして、各サブモジュールが、それぞれのLEDアセンブリ、光方向付け素子、及びエンケーシングモールドを有すると考えることができる。
【0070】
本実施形態の単一基板560は、基板560を曲げることで第1及び第2の光方向付け素子を背中合わせで位置付けることができるように、実質的にフレキシブル材料で形成される。換言すれば、第1及び第2の光方向付け素子は、互いに近接して(例えば、非ゼロの間隔を持って)並走するように位置付けられることができ、それにより、第1及び第2の光方向付け素子のそれぞれの光出力領域(すなわち、第2の光出力領域125及び第4の光出力領域525)を、LEDモジュールから光が出力される単一のまとまり領域として考え得る。
【0071】
各光方向付け素子の頂面(例えば、第1の光方向付け素子120の頂面127、及び第2の光方向付け素子の頂面527)が存在し、これらの頂面が、互いに並走するように位置付けられた光方向付け素子の表面として特定されると考え得る。
【0072】
少なくとも1つの実施形態において、それぞれのサブモジュール501、502の各々のエンケーシングモールド150、550は、それぞれの光方向付け素子120、520の各々の頂面を覆わないように適応される。換言すれば、各モジュールのエンケーシングモールドは、第1のサブモジュール501の光方向付け素子120と第2のサブモジュール502の光方向付け素子520との間に配置されないように形成され得る。
【0073】
このようにして(単一のいっそう大きい出力領域を形成するように)2つのそれぞれの光出力領域を一緒にして位置付けることは、有利なことに、それぞれのLEDアセンブリに利用可能にされる放熱を低減することなく(すなわち、各LEDアセンブリと単一基板との間に依然として熱経路が形成されている)、特定の領域又は選択された領域から出力される光の全体的な増加を可能にする。さらに、所望のLEDモジュール出力窓サイズにおいて、増大された放熱領域又はLEDアセンブリ全体サイズが利用可能にされる。
【0074】
図6は、本発明の第4の実施形態に従ったLEDモジュール6の断面を示しており、LEDモジュール6は、本発明の第3の実施形態に従ったLEDモジュール5を参照して説明したのと同様の又は同じ機構を有している。簡潔さの目的で、以下では、異なるように具現化される機構のみを説明する。
【0075】
その上に第1のサブモジュール501及び第2のサブモジュール502がマウントされる単一の基板が、第1の基板部分661と、第2の基板部分662と、第3の基板部分663とに分離又は分割されている。第1の基板部分661及び第3の基板部分663(これらの上にそれぞれのサブモジュールがマウントされ得る)は、必ずしもフレキシブル材料で作製されなくてもよく、むしろ、機械的にいっそう硬い材料(例えば、AlN、シリコン、Al
2O
3、セラミック又はメタルコアプリント回路基板)で作製されることができる。本実施形態において、第1及び第2の光方向付け素子が互いに面して並んで位置付けられることを可能にするように、第2の基板部分が曲げられ得るよう、第2の基板部分662は十分にフレキシブルな材料で作製される。換言すれば、第2の基板部分は、基板が一つにまとめられ得るようにされた、基板のフレキシブル部分として考え得る。
【0076】
故に、容易に理解されるように、その上に第1及び第2のLEDアセンブリがマウントされる単一基板の全てがフレキシブル材料で作製される必要はないが、基板は代わりに、第1及び第2の光方向付け素子が背中合わせで位置付けられることを可能にするよう、十分にフレキシブルな材料を有し得る。
【0077】
当業者によって容易に理解されるように、本発明の範囲から逸脱することなく、如何なる数のLEDサブモジュールが単一基板上にマウントされてもよい。例えば、4つのサブモジュールが提供されて、第1及び第2のサブモジュールが互いに近接して位置付けられ、第3及び第4のサブモジュールが互いに近接して位置付けられてもよい。
【0078】
次に
図7を参照するに、LEDアセンブリ(例えば、複数のLEDを有する)の第1の出力窓によって放たれた光を方向付ける方法が記載されており、この方法は、光方向付け素子の第1の入力窓によって受け取られるように、LEDアセンブリの出力窓から、(第1の波長範囲を持つ)光を放つこと705を有する。この方法は、次いで、光方向付け素子の第1の入力窓で光を受け取ること710と、第1の入力窓から光方向付け素子の第2の出力窓へと光を方向付けること720とを有し、第2の出力窓は、第1の出力窓の平面に対して実質的に垂直な平面内にあり、第2の出力窓は、第1の出力窓よりも小さい面積を有する。
【0079】
オプションで、この方法は更に、第2の出力窓で出力される光が、第1の入力窓で受け取られる光よりも広い波長範囲を有するように、光方向付け素子の第1の入力窓で受け取られる光とは異なる波長範囲を有する更なる光を放つこと730を有し得る。
【0080】
図8を参照して、LEDモジュールを形成する方法が容易に理解され得る。
【0081】
この方法は、複数のLEDを有するLEDアセンブリを用意すること810を有し、LEDアセンブリは、該複数のLEDによって放たれた光が出力される第1の出力窓を有する。この方法はまた、第1の入力窓及び第2の出力窓を有する光方向付け素子を用意すること820を有し、光方向付け素子は、第1の入力窓で光を受け取り、該受け取った光を、第2の出力窓で出力されるように方向付けるよう適応され、第2の出力窓は、第1の出力窓よりも小さい面積を有する。この方法はまた、第1の出力窓から出力された光を第1の入力窓で受けるように光方向付け素子の入力窓を位置付けること830を有する。
【0082】
オプションで、この方法は更に、光リークを抑制するように、エンケーシングモールドで、LEDアセンブリ及び光方向付け素子を包み込むこと840を有することができ、エンケーシングモールドは、第2の出力窓を覆わないように形成され、それにより、第2の出力窓から、光がLEDモジュールから出力されることを可能にする。
【0083】
少なくとも1つの実施形態において、この方法は更に、複数のLEDを有する更なるLEDアセンブリを用意すること815を有し、更なるLEDアセンブリは、該複数のLEDによって放たれた光が出力される第3の出力窓を有し、この方法はまた、第2の入力窓及び第4の出力窓を有する更なる光方向付け素子を用意すること825を有し、更なる光方向付け素子は、第2の入力窓で光を受け取り、該受け取った光を、第4の出力窓で出力されるように方向付けるよう適応され、第4の出力窓は、第3の出力窓よりも小さい面積を有し、この方法はまた、第3の出力窓から出力された光を第2の入力窓で受けるように、更なる光方向付け素子の入力窓を位置付けること835を有する。
【0084】
同様に、オプションの一実施形態において、この方法は更に、光リークを抑制するように、エンケーシングモールドで、更なるLEDアセンブリ及び更なる光方向付け素子を包み込むこと845を有することができ、エンケーシングモールドは、第4の出力窓を覆わないように形成され、それにより、第4の出力窓から、光がLEDモジュールから出力されることを可能にする。
【0085】
オプションで、光方向付け素子はLEDアセンブリに直接結合され、且つ/或いは、更なる光方向付け素子は更なるLEDアセンブリに直接結合され、
少なくとも1つの更なる実施形態において、この方法は、LEDアセンブリ及び更なるLEDアセンブリを、フレキシブル部分を有する単一の基板上にマウントすること850を有し、フレキシブル部分は、光方向付け素子と更なる光方向付け素子とが背中合わせで位置付けられることができるよう、十分に屈曲可能であるように適応され、この方法はまた、光方向付け素子と更なる光方向付け素子とが背中合わせで位置付けられるように、フレキシブル部分を屈曲させること860を有する。
【0086】
光変換を提供するのに適した蛍光体材料は、広く入手可能である。
【0087】
開示した実施形態へのその他の変形が、図面、本開示及び添付の請求項の検討から、請求項に係る発明を実施する当業者によって理解されて実現され得る。請求項において、用語“有する”はその他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞“a”又は“an”は複数であることを排除するものではない。特定の複数の手段が相互に異なる従属項に記載されているという単なる事実は、それらの手段の組合せが有利に使用され得ないということを指し示すものではない。請求項中の如何なる参照符号も、範囲を限定するものとして解されるべきでない。