特許第6929310号(P6929310)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6929310
(24)【登録日】2021年8月12日
(45)【発行日】2021年9月1日
(54)【発明の名称】コンパクトな成長を示す観賞植物
(51)【国際特許分類】
   A01H 1/00 20060101AFI20210823BHJP
   A01H 6/32 20180101ALI20210823BHJP
【FI】
   A01H1/00 Z
   A01H6/32
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-567958(P2018-567958)
(86)(22)【出願日】2017年6月22日
(65)【公表番号】特表2019-519240(P2019-519240A)
(43)【公表日】2019年7月11日
(86)【国際出願番号】EP2017065455
(87)【国際公開番号】WO2018001870
(87)【国際公開日】20180104
【審査請求日】2020年3月5日
(31)【優先権主張番号】2017054
(32)【優先日】2016年6月27日
(33)【優先権主張国】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】517309157
【氏名又は名称】デュメン・グループ・ベー・フェー
【氏名又は名称原語表記】DUMMEN GROUP B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】チュンティン・ラン
【審査官】 松田 芳子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第03/073838(WO,A1)
【文献】 特開2012−125243(JP,A)
【文献】 特開2012−130337(JP,A)
【文献】 特表2013−516187(JP,A)
【文献】 特開平11−103704(JP,A)
【文献】 特表2002−543827(JP,A)
【文献】 特表2007−534322(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第101595833(CN,A)
【文献】 国際公開第2015/110635(WO,A1)
【文献】 US 2005/0204444 P1
【文献】 Flower seeds: biology and technology,2005年,p.53-86
【文献】 Canadian Journal of Forest Research,1999年,Vol.29,p.662-668
【文献】 '初心者にも育てやすい観葉植物 初心者にもおすすめ!ミニ観葉植物の魅力', 2015年6月20日, [2020年10月28日検索], インターネット<https://www.apego.jp/contents/house-plants-easy/410.html>
【文献】 'サンスベリア ハーニーの種木でオリジナルのミニ観葉植物を作る', 2015年05月06日, [2020年10月28日検索], インターネット<https://www.bloom-s.co.jp/bloom-blog/2015/index0430.html>
【文献】 Acta Horticulturae (ISHS),2003年,Vol.624,p.43-49
【文献】 日本植物園協会誌,2015年,No.50,p.126-129
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01H 1/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな植物成長を示す第1の観賞植物から栄養繁殖され又はそれに由来し、前記第1の観賞植物は、栽培中に植物成長調節物質を使用しないとコンパクトな植物成長を示さない第2の観賞植物の少なくとも世代にわたる近親交配での繁殖により得られ、
前記観賞植物はカランコエ観賞植物であり
前記コンパクトな植物成長は、草高、花序の長さ及び植物体の幅として表されるコンパクトさであり、前記草高、花序の長さ及び植物体の幅はその前の近親交配世代(Fx-1)と比較して近親交配世代毎(Fx)に減少し、xは少なくとも2であり、草高、花序の長さ及び植物体の幅のFxとFx-1との比(Fx/Fx-1)は<1であり、
前記観賞植物は、栽培中に植物成長調節物質を使用しないとコンパクトな植物成長を示さない前記第2の観賞植物のヘテロ接合と比較して少なくとも20%低いヘテロ接合を有する、栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな植物成長を示す観賞植物。
【請求項2】
記カランコエ観賞植物、カランコエ・アデラエ、カランコエ・アルボレセンス、カランコエ・ビウベルディ、カランコエ・ベハレンシス、カランコエ・ベンチ、カランコエ・ブロッスフェルディアナ、カランコエ・ボウベチイ、カランコエ・ブラクテアタ、カランコエ・カンパヌラタ、カランコエ・クレナタ、カランコエ・クルンダリイ、カランコエ・ダイグレモンティアナ、カランコエ・デラゴエンシス、カランコエ・ジンクラゲイ、カランコエ・エリオフィラ、カランコエ・ファリナセア、カランコエ・フェドチェンコイ、カランコエ・フィグエレイドイ、カランコエ・フラメア、カランコエ・ガストニス、カランコエ・グラウケスケンス、カランコエ・グラシリペス、カランコエ・グランディディエリ、カランコエ・グランディーフローラ、カランコエ・ヒルデブランチイ、カランコエ・ヨングマンシィ、カランコエ・キューエンシス、カランコエ・ラキニナータ、カランコエ・ラエチビレンス、カランコエ・ラテリティア、カランコエ・ラクシフロラ、カランコエ・リネアリフォリア、カランコエ・ロンギフローラ、カランコエ・ルシアエ、カランコエ・マクロクラミス、カランコエ・マンギニー、カランコエ・マルニエリアナ、カランコエ・マルモラータ、カランコエ・ミロッティー、カランコエ・ミニアータ、カランコエ・ニカエ、カランコエ・オブツーサ、カランコエ・オルギアリス、カランコエ・ペルタタ、カランコエ・ペティティアナ、カランコエ・ピンナタ、カランコエ・ポルフィロカリクス、カランコエ・プロリフェラ、カランコエ・プベスセンス、カランコエ・プミラ、カランコエ・クアルチニアナ、カランコエ・ロンボピロサ、カランコエ・ロブスタ、カランコエ・ロランジ、カランコエ・ロゼイ、カランコエ・ロツンディフォリア、カランコエ・シゾフィラ、カランコエ・セラタ、カランコエ・セキサングラリス、カランコエ・ストレプタンサ、カランコエ・スアレゼンシス、カランコエ・シンセパラ、カランコエ・シンセパラf.ディセクタ、カランコエ・ティルシフローラ、カランコエ・トメントサ、カランコエ・ツビフローラ、カランコエ・ユニフローラ、カランコエ・ベルチナ及びカランコエ・ビグエリーから成る群から選択される装飾的な花を咲かせるカランコエ植物である、請求項1に記載の観賞植物。
【請求項3】
前記第1の観賞植物が、少なくとも4世代の近親交配での繁殖により得られる、請求項1又は2に記載の観賞植物。
【請求項4】
(a)栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな植物成長を示す第1の観賞植物を栄養繁殖させ、前記第1観賞植物は、栽培中に植物成長調節物質を使用しないとコンパクトな植物成長を示さない第2の観賞植物の少なくとも世代にわたる近親交配での繁殖により得られる
ステップを含む、栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな植物成長を示す、請求項1〜3のいずれか一項に記載の観賞植物を提供する方法。
【請求項5】
近親交配が自殖を通して行われる、請求項に記載の方法。
【請求項6】
なくとも4世代の近親交配による繁殖を含む、請求項又はに記載の方法。
【請求項7】
栽培中に植物成長調節物質を使用せずともコンパクトな植物成長を示す観賞植物を得るための、請求項1〜3のいずれか一項に定義される少なくとも世代にわたる近親交配の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンパクトな成長を示す、あるいは異なって構成された、コンパクトな成長の表現型を有する観賞植物に関する。本発明はさらに、コンパクトな成長を示す植物を得る方法及び、コンパクトに成長する観賞植物を得るための、自殖等による、近親交配の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
観賞植物のカランコエ(Kalanchoe)は商業的に重要な室内向け鉢植え植物である。現在流通している品種は、高ヘテロ接合性の親同士の交配及びクローン増殖により得られる。これらの品種は高い成長力を示すため、商業的に求められているよりコンパクトな形状にするためには成長調節物質を与える必要がある。しかしながら、成長調節物質は規制当局により禁止されつつある。例えば、成長調節物質であるTILT(Syngenta)は米国、カナダ、ドイツ及びスウェーデンで禁止されている。
【0003】
カランコエ属はベンケイソウ(Crassulaceae)科に属する。この属には約140種の種が含まれ(B.Descoings et.2003)、この属の多くの種及びそれらの種間交配種は観賞目的で栽培されている。これらの種内でも、花の形、花の色、花の大きさ、花弁の数、葉の形状及び植物の構造といった商業的に重要な特徴に関しては大きな違いがある。
【0004】
現在流通している全てのカランコエの品種の成長力は、植物の形状をコンパクトに維持するために植物成長調節物質(PGR)を使用することで制御する必要がある。PGRの投与のタイミングは最終的な産物の形状にとって極めて重要であるが、正しい投与時期は温度に影響される。これは、栽培業者にとって、正しい時期にPGRを与えるのは困難なことを意味する。正しくない時期に定期的にPGRを与えることは、栽培中の経済的損失につながる。
【0005】
したがって、PGRなしで植物が成長できるようにカランコエ植物を繁殖させることは商業的にも関心が高い。カランコエ・ブロッスフェルディアナ(K.blossfeldiana)をA.リゾゲネス(A.rhizogenes)で形質転換するとRol遺伝子が発現してそれが成し遂げられることは実証されている(B.Christensen et al.2008;H.Lutken et al.2012;EP2698432 A1;US9253952;US20140053297;US20160032311)。しかしながら、この方法の欠点は、植物のコンパクトな成長が多くの世代にわたっては受け継がれない場合があるということである。また、細菌を感染させた植物の商業化は望ましくなく、国家及び地域の植物衛生に関する規制に準拠しない可能性がある。
【0006】
以上に鑑みて、成長調節物質を投与することなくコンパクトな形状で成長できるカランコエ等の観賞植物を作り出すことが当該分野で必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的はとりわけ、当該分野における上記の需要を満たすことである。
【0008】
本発明において、とりわけ上記の目的は、添付の請求項で大要が述べられている植物、方法及び使用により果たされる。
【0009】
具体的には、本発明の上記の目的はとりわけ、栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな成長を示す観賞植物を提供することで果たされ、
栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな成長を示す観賞植物は、栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな成長を示す第1の観賞植物から栄養繁殖、例えばクローン増殖され、この第1の観賞植物は、栽培中に植物成長調節物質を使用しないとコンパクトな成長を示さない第2の観賞植物の少なくとも2世代にわたる近親交配での繁殖により得られ、
この観賞植物は、ユリ科(Liliaceae)、サトイモ科(Araceae)、ナス科(Solanaceae)、トウダイグサ科(Euphorbiaceae)、フウロソウ科(Geraniaceae)、キク科(Asteraceae)、ラン科(Orchidaceae)、バラ科(Rosaceae)、ナデシコ科(Caryophyllaceae)及びベンケイソウ科(Crassulaceae)から成る群から選択される科に属する植物から選択され、
この観賞植物は、栽培中に植物成長調節物質を使用しないとコンパクトな成長を示さない第2の観賞植物のヘテロ接合率と比較して少なくとも20%低いヘテロ接合率を有する。
【0010】
本発明において、ヘテロ接合率の低下は少なくとも20%、例えば少なくとも25%、30%、35%、40%、50%、55%、60%、70%、75%である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
発明者は驚くべきことに、幾つかの世代間で近親交配することで、安定した、すなわち遺伝的に伝達可能な、コンパクトな成長表現型が得られることを発見した。基礎を成すいずれかのメカニズムに限定することを望むものではないが、特に、コンパクトな成長という表現型が多数の遺伝的背景で観察されることを考慮すると、F3子孫における、また近親交配による繁殖又は自殖を通して生得的に起きるホモ接合率の上昇が、観察される表現型の原因であると考えられる。
【0012】
好ましい実施形態において、本発明で見られる、栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな成長は、その子孫へと安定的に受け継がれる。異なる形で構成した場合であっても、コンパクトな成長を示す植物の子孫は、この特性と同じ表現型を有する。
【0013】
別の好ましい実施形態において、本発明の観賞植物は、少なくとも3世代(F4)、好ましくは少なくとも4(F5)、より好ましくは少なくとも5(F6)、より一層好ましくは少なくとも6(F7)、最も好ましくは少なくとも7(F8)、例えば8(F9)、9(F10)、10(F11)、11(F12)又は12(F13)世代の近親交配による繁殖で得られる。
【0014】
特に好ましい実施形態において、本発明の観賞植物は、ベンケイソウ科、より具体的にはカランコエ属に属する植物であり、カランコエ・アデラエ(Kalanchoe adelae)、カランコエ・アルボレセンス(Kalanchoe arborescens)、カランコエ・ビウベルディ(Kalanchoe beauverdii)、カランコエ・ベハレンシス(Kalanchoe beharensis)、カランコエ・ベンチ(Kalanchoe bentii)、カランコエ・ブロッスフェルディアナ(Kalanchoe blossfeldiana)、カランコエ・ボウベチイ(Kalanchoe bouvetii)、カランコエ・ブラクテアタ(Kalanchoe bracteata)、カランコエ・カンパヌラタ(Kalanchoe campanulata)、カランコエ・クレナタ(Kalanchoe crenata)、カランコエ・クルンダリイ(Kalanchoe crundallii)、カランコエ・ダイグレモンティアナ(Kalanchoe daigremontiana)、カランコエ・デラゴエンシス(Kalanchoe delagoensis)、カランコエ・ジンクラゲイ(Kalanchoe dinklagei)、カランコエ・エリオフィラ(Kalanchoe eriophylla)、カランコエ・ファリナセア(Kalanchoe farinacea)、カランコエ・フェドチェンコイ(Kalanchoe fedtschenkoi)、カランコエ・フィグエレイドイ(Kalanchoe figuereidoi)、カランコエ・フラメア(Kalanchoe flammea)、カランコエ・ガストニス(Kalanchoe gastonis)、カランコエ・グラウケスケンス(Kalanchoe glaucescens)、カランコエ・グラシリペス(Kalanchoe gracilipes)、カランコエ・グランディディエリ(Kalanchoe grandidieri)、カランコエ・グランディーフローラ(Kalanchoe grandiflora)、カランコエ・ヒルデブランチイ(Kalanchoe hildebrantii)、カランコエ・ヨングマンシィ(Kalanchoe jongmansii)、カランコエ・キューエンシス(Kalanchoe kewensis)、カランコエ・ラキニナータ(Kalanchoe laciniata)、カランコエ・ラエチビレンス(Kalanchoe laetivirens)、カランコエ・ラテリティア(Kalanchoe lateritia)、カランコエ・ラクシフロラ(Kalanchoe laxiflora)、カランコエ・リネアリフォリア(Kalanchoe linearifolia)、カランコエ・ロンギフローラ(Kalanchoe longiflora)、カランコエ・ルシアエ(Kalanchoe luciae)、カランコエ・マクロクラミス(Kalanchoe macrochlamys)、カランコエ・マンギニー(Kalanchoe manginii)、カランコエ・マルニエリアナ(Kalanchoe marnieriana)、カランコエ・マルモラータ(Kalanchoe marmorata)、カランコエ・ミロッティー(Kalanchoe millottii)、カランコエ・ミニアータ(Kalanchoe miniata)、カランコエ・ニカエ(Kalanchoe nyikae)、カランコエ・オブツーサ(Kalanchoe obtusa)、カランコエ・オルギアリス(Kalanchoe orgyalis)、カランコエ・ペルタタ(Kalanchoe peltata)、カランコエ・ペティティアナ(Kalanchoe petitiana)、カランコエ・ピンナタ(Kalanchoe pinnata)、カランコエ・ポルフィロカリクス(Kalanchoe porphyrocalyx)、カランコエ・プロリフェラ(Kalanchoe prolifera)、カランコエ・プベスセンス(Kalanchoe pubescens)、カランコエ・プミラ(Kalanchoe pumila)、カランコエ・クアルチニアナ(Kalanchoe quartiniana)、カランコエ・ロンボピロサ(Kalanchoe rhombopilosa)、カランコエ・ロブスタ(Kalanchoe robusta)、カランコエ・ロランジ(Kalanchoe rolandi)、カランコエ・ロゼイ(Kalanchoe rosei)、カランコエ・ロツンディフォリア(Kalanchoe rotundifolia)、カランコエ・シゾフィラ(Kalanchoe schizophylla)、カランコエ・セラタ(Kalanchoe serrata)、カランコエ・セキサングラリス(Kalanchoe sexangularis)、カランコエ・ストレプタンサ(Kalanchoe streptantha)、カランコエ・スアレゼンシス(Kalanchoe suarezensis)、カランコエ・シンセパラ(Kalanchoe synsepala)、カランコエ・シンセパラf.ディセクタ(Kalanchoe synsepala f.dissecta)、カランコエ・ティルシフローラ(Kalanchoe thyrsiflora)、カランコエ・トメントサ(Kalanchoe tomentosa)、カランコエ・ツビフローラ(Kalanchoe tubiflora)、カランコエ・ユニフローラ(Kalanchoe uniflora)、カランコエ・ベルチナ(Kalanchoe velutina)及びカランコエ・ビグエリー(Kalanchoe viguieri)から成る群から選択され、好ましくはK.ブロッスフェルディアナ、K.ラキニナータ、K.ロツンディフォリア、K.アロマティカ(aromatica)、K.プベスセンス(pubescens)、K.グランディーフローラ、K.シトリナ(citrina)、K.アムボレンシス(ambolensis)、K.ファウスチイ(faustii)、K.スクマケリイ(schumacherii)、K.プリトウィトジイ(pritwitzii)、K.フラメア、K.フィグエレドイ(figueredoi)、K.ラウヒイ(rauhii)、K.オブツーサ、K.プミラ、K.マルモラータ、K.ポルフィロカルクス(porphyrocalux)、K.ヨングマンシィ、K.ピンナタ、K.ジアグレモンチアナ(diagremontiana)、K.グラシリペス、K.カンパヌラタ、K.ラチセペラ(latisepela)、K.コッシネア(coccinea)、K.フェドチェンコイ、K.ツビフローラ、K.デクンベンス(decumbens)、K.マンギニー、K.オルギアリス、K.クレナタ、K.トメントサ及びこれらの交配種から成る群から選択される装飾的な花を咲かせるカランコエ植物である。
【0015】
さらに別の特に好ましい実施形態において、本発明のコンパクトな植物成長は、草高、花序の長さ及び植物体の幅の1つ以上として表されるコンパクトさであり、好ましくは、草高、花序の長さ及び植物体の幅はその前の世代(Fx-1)と比較して世代毎(Fx)に減少し、最も好ましくは、草高、花序の長さ及び/又は植物体の幅のFxとFx-1との比(Fx/Fx-1)は<1である。
【0016】
本発明は、栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな成長を示す本発明の観賞植物を提供する方法に関し、この方法は、
(a)栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな成長を示す第1の観賞植物を栄養繁殖させ、この第1観賞植物は、栽培中に植物成長調節物質を使用しないとコンパクトな成長を示さない第2の観賞植物の少なくとも2世代にわたる近親交配での繁殖により得られる
ステップを含む。
【0017】
好ましくは、本発明の方法では、近親交配するために自殖又は自家受粉を用いる。
【0018】
本方法は、別の好ましい実施形態では、少なくとも3世代(F4)、好ましくは少なくとも4(F5)、より好ましくは少なくとも5(F6)、より一層好ましくは少なくとも6(F7)、最も好ましくは少なくとも7(F8)世代の近親交配による繁殖を含む。
【0019】
特に好ましい実施形態において、本方法の観賞植物は、ユリ科、サトイモ科、ナス科、トウダイグサ科、フウロソウ科、キク科、ラン科、バラ科、ナデシコ科及びベンケイソウ科から成る群から選択される科に属する植物、より好ましくはカランコエであり、例えばカランコエ観賞植物は、カランコエ・アデラエ、カランコエ・アルボレセンス、カランコエ・ビウベルディ、カランコエ・ベハレンシス、カランコエ・ベンチ、カランコエ・ブロッスフェルディアナ、カランコエ・ボウベチイ、カランコエ・ブラクテアタ、カランコエ・カンパヌラタ、カランコエ・クレナタ、カランコエ・クルンダリイ、カランコエ・ダイグレモンティアナ、カランコエ・デラゴエンシス、カランコエ・ジンクラゲイ、カランコエ・エリオフィラ、カランコエ・ファリナセア、カランコエ・フェドチェンコイ、カランコエ・フィグエレイドイ、カランコエ・フラメア、カランコエ・ガストニス、カランコエ・グラウケスケンス、カランコエ・グラシリペス、カランコエ・グランディディエリ、カランコエ・グランディーフローラ、カランコエ・ヒルデブランチイ、カランコエ・ヨングマンシィ、カランコエ・キューエンシス、カランコエ・ラキニナータ、カランコエ・ラエチビレンス、カランコエ・ラテリティア、カランコエ・ラクシフロラ、カランコエ・リネアリフォリア、カランコエ・ロンギフローラ、カランコエ・ルシアエ、カランコエ・マクロクラミス、カランコエ・マンギニー、カランコエ・マルニエリアナ、カランコエ・マルモラータ、カランコエ・ミロッティー、カランコエ・ミニアータ、カランコエ・ニカエ、カランコエ・オブツーサ、カランコエ・オルギアリス、カランコエ・ペルタタ、カランコエ・ペティティアナ、カランコエ・ピンナタ、カランコエ・ポルフィロカリクス、カランコエ・プロリフェラ、カランコエ・プベスセンス、カランコエ・プミラ、カランコエ・クアルチニアナ、カランコエ・ロンボピロサ、カランコエ・ロブスタ、カランコエ・ロランジ、カランコエ・ロゼイ、カランコエ・ロツンディフォリア、カランコエ・シゾフィラ、カランコエ・セラタ、カランコエ・セキサングラリス、カランコエ・ストレプタンサ、カランコエ・スアレゼンシス、カランコエ・シンセパラ、カランコエ・シンセパラf.ディセクタ、カランコエ・ティルシフローラ、カランコエ・トメントサ、カランコエ・ツビフローラ、カランコエ・ユニフローラ、カランコエ・ベルチナ及びカランコエ・ビグエリーから成る群から選択され、好ましくはK.ブロッスフェルディアナ、K.ラキニナータ、K.ロツンディフォリア、K.アロマティカ、K.プベスセンス、K.グランディーフローラ、K.シトリナ、K.アムボレンシス、K.ファウスチイ、K.スクマケリイ、K.プリトウィトジイ、K.フラメア、K.フィグエレドイ、K.ラウヒイ、K.オブツーサ、K.プミラ、K.マルモラータ、K.ポルフィロカルクス、K.ヨングマンシィ、K.ピンナタ、K.ジアグレモンチアナ、K.グラシリペス、K.カンパヌラタ、K.ラチセペラ、K.コッシネア、K.フェドチェンコイ、K.ツビフローラ、K.デクンベンス、K.マンギニー、K.オルギアリス、K.クレナタ、K.トメントサ及びこれらの交配種から成る群から選択される装飾的な花を咲かせるカランコエ植物である。
【0020】
本発明は、栽培中に植物成長調節物質を使用せずともコンパクトな成長を示す上記の観賞植物を得るために少なくとも2世代にわたる近親交配の使用にも関する。
【0021】
本発明はさらに、栽培中に植物成長調節物質を使用しないとコンパクトな成長を示さないカランコエ植物の少なくとも2世代にわたる近親交配での繁殖により得られる、栽培中に植物成長調節物質を使用しなくともコンパクトな成長を示すカランコエ植物に関する。このカランコエ植物は、栽培中に植物成長調節物質を使用しないとコンパクトな成長を示さない第2のカランコエ植物のヘテロ接合率と比較して、少なくとも20%、例えば少なくとも25%、30%、35%、40%、50%、55%、60%、70%、75%低いヘテロ接合率を有する。
【0022】
上記のカランコエ植物は好ましくは、カランコエ・アデラエ、カランコエ・アルボレセンス、カランコエ・ビウベルディ、カランコエ・ベハレンシス、カランコエ・ベンチ、カランコエ・ブロッスフェルディアナ、カランコエ・ボウベチイ、カランコエ・ブラクテアタ、カランコエ・カンパヌラタ、カランコエ・クレナタ、カランコエ・クルンダリイ、カランコエ・ダイグレモンティアナ、カランコエ・デラゴエンシス、カランコエ・ジンクラゲイ、カランコエ・エリオフィラ、カランコエ・ファリナセア、カランコエ・フェドチェンコイ、カランコエ・フィグエレイドイ、カランコエ・フラメア、カランコエ・ガストニス、カランコエ・グラウケスケンス、カランコエ・グラシリペス、カランコエ・グランディディエリ、カランコエ・グランディーフローラ、カランコエ・ヒルデブランチイ、カランコエ・ヨングマンシィ、カランコエ・キューエンシス、カランコエ・ラキニナータ、カランコエ・ラエチビレンス、カランコエ・ラテリティア、カランコエ・ラクシフロラ、カランコエ・リネアリフォリア、カランコエ・ロンギフローラ、カランコエ・ルシアエ、カランコエ・マクロクラミス、カランコエ・マンギニー、カランコエ・マルニエリアナ、カランコエ・マルモラータ、カランコエ・ミロッティー、カランコエ・ミニアータ、カランコエ・ニカエ、カランコエ・オブツーサ、カランコエ・オルギアリス、カランコエ・ペルタタ、カランコエ・ペティティアナ、カランコエ・ピンナタ、カランコエ・ポルフィロカリクス、カランコエ・プロリフェラ、カランコエ・プベスセンス、カランコエ・プミラ、カランコエ・クアルチニアナ、カランコエ・ロンボピロサ、カランコエ・ロブスタ、カランコエ・ロランジ、カランコエ・ロゼイ、カランコエ・ロツンディフォリア、カランコエ・シゾフィラ、カランコエ・セラタ、カランコエ・セキサングラリス、カランコエ・ストレプタンサ、カランコエ・スアレゼンシス、カランコエ・シンセパラ、カランコエ・シンセパラf.ディセクタ、カランコエ・ティルシフローラ、カランコエ・トメントサ、カランコエ・ツビフローラ、カランコエ・ユニフローラ、カランコエ・ベルチナ及びカランコエ・ビグエリーから成る群から選択されるカランコエ植物であり、好ましくはK.ブロッスフェルディアナ、K.ラキニナータ、K.ロツンディフォリア、K.アロマティカ、K.プベスセンス、K.グランディーフローラ、K.シトリナ、K.アムボレンシス、K.ファウスチイ、K.スクマケリイ、K.プリトウィトジイ、K.フラメア、K.フィグエレドイ、K.ラウヒイ、K.オブツーサ、K.プミラ、K.マルモラータ、K.ポルフィロカルクス、K.ヨングマンシィ、K.ピンナタ、K.ジアグレモンチアナ、K.グラシリペス、K.カンパヌラタ、K.ラチセペラ、K.コッシネア、K.フェドチェンコイ、K.ツビフローラ、K.デクンベンス、K.マンギニー、K.オルギアリス、K.クレナタ、K.トメントサ及びこれらの交配種から成る群から選択される装飾的な花を咲かせるカランコエ植物である。
【0023】
特に好ましい実施形態では、上記のカランコエ植物は、少なくとも3世代、好ましくは少なくとも4、より好ましくは少なくとも5、より一層好ましくは少なくとも6、最も好ましくは少なくとも7世代の近親交配での繁殖により得られる。
【0024】
本発明は、好ましくは栽培中に植物成長調節物質を使用せずともコンパクトな成長を示すカランコエ植物を得るための本発明のカランコエ植物の使用にも関する。本使用は、栄養繁殖又は生殖繁殖を含み得る。
【0025】
本発明を以下の実施例においてさらに詳細に説明する。実施例においては図を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】近親交配がコンパクトな成長に与える影響を示す、品種「パソ」の近親交配群。
図2】2つの遺伝的に異なるコンパクトな近親交配株を交配させたところ、コンパクトな成長を示さない植物が得られることを示す。
図3】近親交配の世代の関数としてのヘテロ接合性の系統特異的傾向(バーは標準誤差を示す)。
【実施例】
【0027】
実施例1:コンパクトな成長を示すカランコエ植物
序論
カランコエは商業的に重要な室内向け鉢植え植物である。現在流通している品種は、高ヘテロ接合性の親同士の交配及びクローン増殖により得られる。これらの品種は高い成長力を示すため、商業的に求められているよりコンパクトな形状にするためには成長調節物質を与える必要がある。しかしながら、成長調節物質は規制当局により禁止されつつある。例えば、成長調節物質であるTILT(Syngenta)は米国、カナダ、ドイツ及びスウェーデンで禁止されている。ここでは、少なくとも2世代にわたって近親交配を行うことで成長調節物質を投与せずともコンパクトな形状に成長するカランコエ品種を得るための新規な方法について説明する。
【0028】
材料及び方法
K.ブロッスフェルディアナの変種及びカランコエ属内での種間交配種の子孫を自家受粉させ、種子を得た。種を蒔いた後、F2世代の苗を成熟(最初の開花)するまで育て、重要な農学的特性、また花の色及び形状について選択した。選択した植物の花を再度自家受粉させ、種子を蒔いた。これらの苗がF3世代となり、育ててF2世代と同じやり方で選択した。この工程を、最低でもF3世代繰り返す。この近親交配工程は、コンパクトな少なくとも1つの苗が得られたときに完成したと見なされる。
【0029】
コンパクトさは以下のように決定される。
・草高。土の表面から成熟した植物の最も高いところまでを測定。
・植物の幅。植物の両側の葉の先端間の最大距離として測定。
・花序の長さ。成熟した植物の最も高い位置にあるロゼット葉柄及び最も高い位置から測定。
【0030】
結果
F1(最初の交配種)、F2、F3、F4及び続く世代から構成される近親交配群を、市販の品種「パソ」及び「スワン」から、繰り返し自殖及び選択を行うことで作り出した。各近親交配世代からの選択された苗も栄養繁殖させた。同一サイズのさし穂を全世代から同じタイミングで作成し、根付かせ、同一条件下で育てた(10cmの鉢、温室で日長14時間で3週間にわたって根付かせ、日長10時間で9週間にわたって育てた)。全体として、発明者は、選択された苗が草高及び花序の長さにおいて同程度の減少を示したことに驚いた。両方のパラメータ間の比は、植物の幅のように、続く世代で完全に一定のままであった。図1の写真は、さし穂を根付かせてから12週後に撮影したものであり、近親交配の連続した世代の効果を示す。F3世代より先では、植物は、成長調節物質を与える必要もなく、十分にコンパクトに成長する(表1)。パソ由来のF5からのさし穂は、品種「スワン」からの同様にコンパクトなF5近親交配株と交配させた(図2)。得られたF1交配種は最初の成長力を取り戻した。この結果は、両方のF5株のコンパクトさがコンパクトな植物についての反復的選択の結果ではなく、近交退化により引き起こされることを証明している(成長力の高い交配種が得られるF5xF5交配により否定される)。
【0031】
【表1】


【0032】
考察
観賞植物において、これは極めて新規なアプローチである。近親交配では、近交退化により、商業的には無価値の著しく発育不全の植物が生まれることが多いからである。近親交配と選択とのバランスをとることで、発明者は、植物の健康状態への近親交配の作用を回避し、その一方で商業的に価値があるコンパクトな植物を作り出すために、植物の高さに対してその作用を利用している。
【0033】
実施例2:近親交配の世代を超えたカランコエ近親交配株のホモ接合性
序論
近親交配は、自然の中の自然な状況下、また商業的繁殖中の人工的な状況下で起きる過程である。近親交配の公知の作用の1つは遺伝的多様性の低下であり、それによりホモ接合性レベルは上昇する。
【0034】
近親交配下のホモ接合性の上昇は一般に近親交配の負の作用として捉えられているが、発明者は、驚くべきことに、カランコエ品種の繁殖における近親交配には正の作用があることに気付いた。発明者は、この多肉多汁の植物において繰り返し近親交配を行うと、コンパクトな成長という望ましい特性が得られることに気付いた。この繰り返しの近親交配がヘテロ接合性のレベルとも相関関係にあるかを調べるために、発明者は分子遺伝学的スクリーニングを行い、近親交配の工程に沿ってヘテロ接合性のレベルを評価した。
【0035】
材料及び方法
連続した1−4世代にわたる近親交配の結果としての22個のカランコエ植物を、ヘテロ接合性レベルの測定値について選択した。これらの植物は4つの独立した系統由来であった。
【0036】
全ての植物からサンプルを採取し、DNAを抽出し、DNAを、一塩基遺伝子多型(SNP)をKASPアッセイを用いて同定するために外部サービスプロバイダーに提出した。
【0037】
SNPは高PIC値(多型情報含有値;デュメン・オレンジ・カランコエ生殖質における情報マーカーの見込みを最大化する)に基づいて選択された。これらのSNPのうちの7つ(独特のコンティグ上に位置し且つ多型である)を分析で用いた。これら7つのSNPの結果について、発明者は、系統内の非独立性及び植物内作用を考慮した一般化線形混合モデル(GLMM)を用いて、繰り返される近親交配イベントの結果としてヘテロ接合性が有意に変化したか否かを分析した。
【0038】
結果
世代を超えたヘテロ接合性の平均レベルを見る場合、1−4世代にわたる自殖間でヘテロ接合性に低下が観察された(図3、表2)。概して、ヘテロ接合性は全ての系統で低下し、系統KA13−000023での低下は特に顕著であった。発明者は、世代の関数として、全てのSNPについて同時に個々のヘテロ接合性をモデル化するために(ホモ接合状態は0、ヘテロ接合状態は1)二項誤差構造を用いる一般化線形混合モデル(GLMM)を利用した。系統及び個々のIDを、系統内の非独立性及び個体内観察結果を説明する、また世代を通じての系統の不均等な分布を説明する変量効果としてフィットさせた。
【0039】
ヘテロ接合性は有意に低下した(パラメータはロジットスケールで予測;−0.71、P=0.0009)。これは95%信頼区間で56−76%の低下に及ぶ平均67%のヘテロ接合度の低下を意味し、これは理論的予測値である50%より若干高い(1/2Nに続いてヘテロ接合性は低下するため。Nは自家受粉の場合、1である)。系統KA13−000023はヘテロ接合性において顕著に大きな低下を示した(二項誤差構造を用いる変量効果として個々の植物IDを用いたGLMM:パラメータ推定値:−1.52、P=0.009)。
【0040】
各SNPについて別々にヘテロ接合性における系統内変化を分析する、系統を変量効果としてフィットさせた二項誤差構造を用いたGLMMからのSNP特異的パラメータ推定値を表2に示す。各SNPについて個別にデータを分析した時、おそらくは統計的検出力が弱い結果として有意な効果は検出されなかったが、7つのSNPのうち7つについて、推定値は近親交配の予測される結果、すなわち時間の経過に伴うヘテロ接合性の低下をサポートした(表2)。
【0041】
【表2】

【0042】
結論
1−4世代の近親交配では、混合モデル統計学的アプローチを用いたロバストな分析により、4つの独立した系統について、ヘテロ接合性が有意に低下し、推定された世代間の低下は理論予測値よりずっと大きく、ヘテロ接合性の低下は系統KA13−000023において劇的に強かったことが判明した。ヘテロ接合性パターンにおける全体的な低下は強力なSNP特異的パターンによりもたらされたものではない。7つ全てのSNPが、繰り返される近親交配のエピソードの結果としてヘテロ接合性が低下するという予測されたパターンを示したからである。
【0043】
参考文献
Brian Christensen,Sridevy Sriskandarajah,Margrethe Serek,Renate Muller(2008)Transformation of Kalanchoe blossfeldiana with rol−genes is useful in molecular breeding towards compact growth.Plant Cell Reports,Volume 27,pp1485−1495.

Henrik Lutken,Saba Victoria Wallstrom,Erik Bjorn Jensen,Brian Christensen,Renate Muller(2012)Inheritance of rol−genes from Agrobacterium rhizogenes through two generations in Kalanchoe. Euphytica,Volume 188,pp397−407.

EP 2698432 A1:Agrobacterium rhizogenes transformation and expression of rol genes in Kalanchoe

US 9253952 B2:Agrobacterium rhizogenes transformation and expression of rol genes in Kalanchoe

US 20140053297 A1:Agrobacterium rhizogenes transformation and expression of rol genes in kalanchoe

US 20160032311 A1:Agrobacterium rhizogenes transformation and expression of rol genes in kalanchoe
図1
図2
図3