(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のRFシールドまたは前記第2のRFシールドは、RF吸収材料と、RF反射材料と、RF反射材料およびRF吸収材料の複数の層とのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のシステム。
前記第1のRFシールドまたは前記第2のRFシールドは、銅と、アルミニウムと、銅とアルミニウムの合金と、銅とアルミニウムの酸化物と、炭素繊維と、炭化ケイ素とのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0021】
磁気共鳴画像化を用いて放射線治療を組み合わせるためのシステム及び方法がここで開
示される。
図1は、構台106上に装着された複数の遮蔽容器104を含む放射線治療シ
ステムの一例の簡単化された概略図であり、構台106は様々な角度からの放射線照射を
可能にするために異なる位置に回転できる。
図1に示された例示的なシステムはまた、M
RI102を含み、MRI102は放射線治療中のリアルタイム画像化のために使用する
ことができ、(放射線ビームはMRIの側面を介して送信する必要がないので、有利であ
るので)分割タイプ又はオープンタイプのMRIであってもよい。放射線治療装置は、遮
蔽容器104の内部に配置されてもよく、寝台110の上に横たわる患者108内の標的
に治療ビームを向けるために使用することができる。導波管112がまた図示され、以下
にさらに説明するように、導波管112は、放射線治療装置のコンポーネントを連結する
ために使用することができる。
図2は、
図1に示した概略化した例示的なシステムの平面
図を示す。同様のシステムは特許文献1において開示され、これは参照によりここに組み
込まれる。本開示のシステムは、特許文献1において開示されたシステムと多くの点で異
なっており、大きな相違点は、本開示の放射線治療システムは、具体的にLINACを含
むことである。
【0022】
磁気共鳴画像化は、主に、最も一般的に身体の内部構造及び機能を可視化するために使
用される放射線医学的画像化技術である。MRIは、例えば、非特許文献1に記載されて
おり、これは参照によりここに組み込まれる。
図1に示される分割磁石システムは、1対
の主磁石を含み、また、分割勾配コイル、シムコイルとRFシステムとして図示されてい
ない従来のMRIのコンポーネントを含むことができる。主磁石が発生する磁界の強さを
変えることができるが、開示されたシステムの実施形態では主磁界強度が0.35Tであ
る。
【0023】
(LINACともいう)線形粒子加速器は、高速で亜原子イオンを加速するために使用
される粒子加速器の一種である。LINACは、非特許文献2によって、例えば、記載さ
れており、これは参照によりここに組み込まれる。LINACは、潜在的に加速4〜6メ
ガ電子ボルト(MV)の範囲内で、比較的低エネルギーの電子を加速するように設計され
、それをコンパクトに保持する定在波導波管を有し、例えば、Sバンド又はXバンドの周
波数で動作することができる。
【0024】
図3は、線形加速器300の主要なコンポーネントの一部の概略図を含む。簡単化され
た典型的なLINACはパルス変調器304を含んでもよく、パルス変調器304は電源
302からの交流電力を増幅して直流電力に整流し、電力を電子銃312及びRF電源3
06に供給するように使用される高電圧DCパルスを生成することができる。高電圧ケー
ブルは、電子銃312及びRF電源306にパルス変調器304を電気的に接続する。R
F電源306は、例えば、マグネトロンやクライストロンであってもよい。
【0025】
RF電源306は、パルスパワーとともに、マイクロ波のパルスを生成して送信し、当
該パルスパワーは、導波管307を介して共振キャビティ316を加速するために、約2
.5メガワット(MW)とすることができる。導波管307は、導波管ガスシステム30
8によって加圧されてもよい。加速共振キャビティ316は、真空ポンプ318により排
気され、電子銃312によって生成された電子ビーム314を加速するために、RF電源
306からRFパルスを利用することができる。電子銃312は、電子のバーストを生成
し、共振キャビティ316、RF電源306からRFパルスにより励起された共振キャビ
ティを加速して入り、光速近くに電子ビームを加速する。
【0026】
電子ビーム314は、必要に応じて、X線/光子線治療のための制動放射X線を生成す
るために、一般的にタングステンからなるターゲット320を標的とすることができ、も
しくは、ターゲットは電子ビーム治療のために除去することができる。結果として得られ
るビームは、必要に応じて、コリメータ326の前段にあるヘッド324におけるフィル
タ322を平坦化を通過することができ、これは以下にさらに記載されるようにマルチリ
ーフコリメータであってもよい。
【0027】
図3に示されている典型的で簡単化された線形加速器300は、サーキュレータ310
及び自動周波数制御システム(AFC)328を含む。サーキュレータ310は、RF波
の流れを制御することができる。例えば、RF電源306にそれを戻すことを可能にする
ことに代えて、RFダンプに対して導波管によって反射されたエネルギーを送ることがで
き、このことは干渉や損傷を引き起こす可能性がある。サーキュレータ310はまた、反
射されたRF波を用いてAFC328と通信を行ってもよい。AFC328は、例えば加
熱のために、加速共振キャビティ316の共振周波数が変化したかを決定するために反射
波をモニタしてもよい。次いで、AFC328はRF電源306によって放射されるRF
波の周波数を調整するために、制御部332と通信を行い、もしくは、RF電源306と
直接に通信してもよい。
【0028】
本開示の一実施形態において、
図3に示すLINACコンポーネントを含むがこれに限
定されるものではない線形加速器の種々のコンポーネントは、構台106に取り付けるこ
とができるコンポーネントのうちの2つ以上のコンポーネントに分割することができる。
図4は、このような構成の一実施形態を示す。ここで、線形加速器コンポーネントをグル
ープ化することができ、構台106の周りの遮蔽容器104内に配置してもよい。線形加
速器コンポーネントの特定のグループができるかぎり大きなものを必要とする場合、RF
導波管112は、構台106の周囲に配置することができ、これにより、その中の様々な
遮蔽容器104と線形加速器のコンポーネントを連結する。例えば、RF導波管112は
以下の場合において必要とされる。RF電源306が1つの遮蔽容器内に載置され、電子
銃312、加速共振キャビティ316、ターゲット320及びヘッド324を含む線形加
速器が別の遮蔽容器104に載置された場合である(
図3に示すように、導波管307は
、加速共振キャビティ316にRF電源306からRFエネルギーを送信する必要がある
)。
【0029】
本開示は、線形加速器コンポーネントの可能性がある任意数の分割又は任意数のグルー
プ化を意図し、並びに、構台106の周りに間隔を置いた遮蔽容器104の任意の数を意
図する。さらに、複数の放射線治療ビームを所望された場合においては、複数の線形加速
器を作成するためのコンポーネントは、遮蔽容器に構台106の周りに104を分割して
グループ化することができる。
【0030】
図4に図示された一実施形態では、複数の遮蔽容器104を直接に連結する複数の導波
管112とともに、構台106の周囲に互いにほぼ等距離に間隔をあけられた3つの遮蔽
容器を有してもよい。線形加速器コンポーネントの種々のグループ分けは、遮蔽容器10
4のそれぞれに配置することができる。例示的な実施形態では、線形加速器の主要なコン
ポーネントは以下のように分割することができる。RF電源コンポーネント404を1つ
の遮蔽容器104内に配置されてもよく、サーキュレータ及びAFCコンポーネント40
6は他の遮蔽容器104内に配置してもよい。また線形加速器コンポーネント402(例
えば、電子銃312、加速共振キャビティ316、ターゲット320、ヘッド324及び
コリメート装置326)は第3の遮蔽容器104内に配置することができる。本実施形態
では、便利であるだけでなく、他の企図される実施形態と同様に、追加の線形加速器のコ
ンポーネントは、遮蔽容器104の中に分散してもよい。加えて、特定の線形加速器のコ
ンポーネントは、構台106の外に配置することができる。例えば、パルス変調器304
は構台106上に配置してもよく、構台支持台の上に配置してもよく、構台106の外に
ある別のキャビネットにおいて配置してもよく、もしくは、システムのRFシールドルー
ムの外側に配置することもできる。本開示のシステム及び方法は、特定の数の遮蔽容器1
04を必要とせず、もしくは、線形加速器コンポーネントの特定のグループ化又は位置を
必要としない。ここで記載の実施形態は、単に説明された要旨に関連する側面と一致する
複数の例であり、特定の構成上の制限は、特許請求の範囲のみで行うことができる。
【0031】
本開示の一実施形態では、ここで記載のように1つ又は複数の遮蔽容器104を含み、
もしくは、線形加速器のコンポーネントを含まない構台106の周りに配置され、単に遮
蔽容器の強磁性導電性の側面を模倣する材料からなる遮蔽容器104を含んでもよい。そ
のような追加の遮蔽容器は線形加速器のコンポーネントを保持し及び/又は遮蔽するため
に必要とされない場合含まれていてもよいが、MRI102による品質画像化のために必
要な磁界均一性のためにシステム全体をシムする能力を簡単化するのに有益である。同様
に、本開示の実施形態は、1つ又はそれ以上の導波管112を含むことができ、これは単
に、他の導波管112の強磁性体と導電性の側面を模倣する類似の材料で形成できる。こ
のことは、別の遮蔽容器104からRF電波を送信する必要がない場合である(遮蔽容器
内のコンポーネントは、RF波の送信を伴わないため、コンテナは、線形加速器のコンポ
ーネントを含むか、していないため)。
【0032】
遮蔽容器104の実施形態は、特許文献2に記載されており、これは参照によりここに
組み込まれる。遮蔽容器104は、MRI102の磁界からの様々な線形加速器コンポー
ネントを遮蔽するように設計することができる。このようなシールドの一例は、高透磁率
材料からなるシェルを含み、シェルは、当該シェルの一端又は両端がオープンである円筒
形状であってもよい。円筒形状が好ましい場合、開示された遮蔽シェルが、他の形状であ
ってもよい。シェルは遮蔽されているシェル材料及び磁界の特性に応じて選択された厚さ
を有することができる。シェルは、例えば、「530−50 AP」の商標名でティッセ
ンクルップスチールにより販売されている商業利用可能であって、例えば約5mmの厚さ
を有する材料であり、例えばニッケルと鉄の合金である、非方向性珪素鋼で形成すること
ができる。その他の材料の選択肢は、M19鋼、M45鋼、及びカーペンター高透過性「
49」鋼が含まれる。シェルの外径及び長さを変えることができ、一実施形態では、外径
は約30cmで、長さは約70cmである。
【0033】
いくつかの実施形態では、遮蔽容器104は、複数のシールドシェルを含むことができ
る。複数のシールドシェルは、鋼の同心層/同軸層であってもよい。ここで、空気又は他
の絶縁材料の層によって分離することができる。このような実施形態では、外殻は、すで
に大きくMRI102からの磁界が減少しているように、内側シェル(単数又は複数)は
、高い透磁率が、外殻よりも低い飽和磁束密度であることができる。別の実施形態では、
通電コイルは残留磁界を相殺するために、外殻の内殻の内部又は外部で使用することがで
きる。
【0034】
遮蔽容器104の実施形態はまた、周囲の線形加速器のコンポーネントからのRFエネ
ルギーの漏出を減少させるためにRFシールドを含んでもよい。さらに、特許文献2に詳
述して後述するように、このようなシールドは、RF吸収材料及び/又はRF反射材料の
追加のシェルの形状をとることができる。
【0035】
上述したように、無線周波導波管112は、例えばRF電源306からサーキュレータ
310にRF波エネルギーを送信し、共振キャビティ316を加速させることができる構
造である。本開示の実施形態において、少なくとも1つの導波管112は、線形加速器の
コンポーネントを含む2つの遮蔽容器104を連結することが企図される。他の実施形態
では、導波管112は、複数対の遮蔽容器104を連結する。例示的な実施形態では、導
波管112は、構台106上に配置された複数の遮蔽容器104のそれぞれを連結して、
構台106の全周にわたって実質的に架設される。以上詳述したように、このような実施
形態は、遮蔽容器104のそれぞれに含まれる線形加速器のコンポーネントは、導波管に
よって連結する必要がない場合でも実施することができる。本実施形態では、最適な磁界
均一性のためにMRI102のシミングを容易にするために有益である。
【0036】
一実施形態では、
図4に示すように、導波管112は、RF電源コンポーネント404
からサーキュレータ及びAFCコンポーネント406に延在し、また線形加速器コンポー
ネント402に延在し、RF電源コンポーネント404に戻る。必要に応じて、複数のR
F導波管112は、遮蔽容器104との間に延在することができる。例えば、内部に含ま
れる線形加速器のコンポーネントに基づいて、2つの遮蔽容器104との間の両方向にR
F電波を送信する必要があった。そのような実施形態では、同一数の導波管は好ましくは
、実質的な対称性が構台106の全周の周りに存在するように、遮蔽容器104の各対の
間に配置される。
【0037】
一実施形態では、導波管112は銅から形成してもよい。他の実施形態では、導波管1
12は、例えば、銅、銀、金又は他の導電性金属との内側にコーティングされた非強磁性
金属などの複数の材料から形成することができる。例示的な実施形態では、導波管112
は、絶縁破壊を防止するために、例えば、SF−6のような不活性ガスを用いて、導波管
ガスシステム308によって加圧されるとき以下の仕様を有することができる。中空方形
導波管、EIA:WR284、RCSC:WG10、IEC:R32、Sバンド、推奨周
波数帯域(GHz):2.60から3.95まで、より低いカットオフ周波数GHz:2
.078、より高いカットオフ周波数GHz:4.156、内部導波管の寸法(インチ)
:2.840×1.340インチ、このときの壁厚WG10:0.08インチ。導波管1
12は、当技術分野で知られているように、曲げ半径の制限内で設計されるべきである。
【0038】
複数の導波管112は、RF波を送信するために必要とされない実施形態では、単に他
の導波管112の強磁性体と導電性の性質を模倣する材料で形成できる。
【0039】
一実施形態では、複数の導波管112は、例えば、遮蔽容器104に関して上述した概
念、材料及び設計を利用して、磁気的に遮蔽することができる。また、使用することがで
きるシールドの概念及び設計は、特許文献3に開示され、これは参照によりここに組み込
まれる。
【0040】
例示的な実施形態では、導波管112は、磁気シールドを必要としない。代わりに主M
RI磁石の磁力線に実質的に垂直になるように配向されている。
図5は、0.35Tの主
磁石を有する分割MRI102のための磁界強度の大きさの輪郭502の典型的なマップ
を示す。
図5は、磁石半部102として、
図2に示されているように、例示的な主磁石5
04の上面図を示す。
図5の等高線マップにおける直角の指示子506は、
図2に示した
複数の導波管112の好ましい位置におけるMRI102のための磁力線が、磁力線に実
質的に垂直である導波管112にもたらすことを示す。
【0041】
本開示のシステム及び方法は、無線周波数の遮蔽材料及び吸収材料の多数の種類及び配
置を含む。上述したように、線形加速器のRF電源306及び電子銃312は、多大の無
線周波数エネルギーの生成を伴いる。このようなエネルギーはまた、サーキュレータ31
0やAFC328として導波管を経由して、追加の線形加速器コンポーネント内にシステ
ム全体に伝達される。ここで開示された無線周波シールドの実施形態は、RFエネルギー
の分散及び送信に対して、MRIの能力に負の影響を制限して、渦電流又はMRIの無線
周波数コイルとの干渉に起因する品質の画像を取得するように制御する。
【0042】
上述したように、本開示の一実施形態は、例えば、銅やアルミニウムのようなRF反射
材料、及び/又は、炭素繊維又はシリコンカーバイド(SIC)などのRF吸収材料の1
つ又は複数のシェルを複数の遮蔽容器104の一部の形態としてRFシールドを含めるこ
とを含む。いくつかの実施形態では、シェルの層は、異なる材料又は同じ材料の組み合わ
せから形成できる。例えば、いくつかの実施形態では、複数の遮蔽シェル層はRF吸収材
料及びRF反射材料で形成された交互の複数のを含むことが可能である。そのような実施
形態では、シールドシェルの層の間のエアギャップを提供することが望ましい。
【0043】
遮蔽容器104は、RFエネルギーの実質的な発生を伴う線形加速器コンポーネントを
含む場合、容器104はまた、必要に応じて上部及び開放円筒状のシールドの底部をカバ
ーするRFシールドを含むことができる。遮蔽容器104は、線形加速器自体を含む場合
、治療ビームは、このようにRFシールドを通過する。このような場合には、RFシール
ド材料は、好ましくは均一であり、最小限の放射線ビームを減衰させる。
【0044】
複数の遮蔽容器104とともにRFシールドを含むことに加えて、本開示の特定の実施
形態では、複数の導波管112の周囲に、例えば、追加のRFシールドを提供する。複数
の導波管112からのRFエネルギーの漏洩量は小さい可能性が高いが、必ずしもシール
ドを必要としない。しかしながら、RFシールドは、好ましくは、例えば複数のフランジ
、複数の導波管のための連結点、複数のRFシンク、複数のカプラなどの漏れがある可能
性がある任意の点で含まれる。
【0045】
遮蔽材料は、炭素繊維又は炭化シリコン(SIC)などのRF吸収材料、及び/又は、
銅やアルミニウムなどのRF反射材料を含んでもよい。いくつかの実施形態において、R
F反射材料及びRF吸収材料の交互の複数層を提供することが有利である。
【0046】
さらに、そのようなRF吸収材料及びRF遮蔽材料は、本開示のシステムが配置されて
いる室の内面を裏打ちするために使用することができ、部屋の壁、天井、床は、メッシュ
化され又はチョップ化された炭素繊維、炭素繊維壁紙、炭素繊維パネル、炭素繊維塗料で
裏打ちすることができる。また、RF吸収材料およびRF遮蔽材料は、MRI102の外
面上、構台106上に配置され、並びに、任意の線形加速器コンポーネント上、もしくは
(例えばパルス変調器304が構台上に配置されていない場合)構台106又はMRI1
02上に配置されていない他のコンポーネント上に配置される。
【0047】
ここで開示されたRF遮蔽材料は、柔軟でかつ様々なコンポーネントに巻回してもよく
、もしくはコンポーネントの形状に適合するように成形することができる。
【0048】
RF吸収材料及びRF遮蔽材料に必要な冷却を提供することができる。既知の冷却の様
々な方法を用いることができる。冷却システムは、遮蔽材料及び吸収材料の近傍に流体を
循環させるための、例えば、流体伝送導管を含むことができる。また、空冷装置は、RF
遮蔽材料及びRF吸収材料の表面を横切る空間を移動するためのシステムを含むことによ
り提供される。
【0049】
図4はまた、構台106に取り付けられた遮蔽容器104のそれぞれに関連するコリメ
ータデバイス408を示す。コリメータデバイス408は、例えば、複数のマルチリーフ
コリメータ(MLC)であってもよい。マルチリーフコリメータは、典型的には独立して
動くリーフの対向ペアの2つのバンクを有し、様々な形状及び大きさの開口部を形成する
ために開くことができる。複数のリーフは、放射線を遮断するため、タングステン又は任
意の適切な材料もしくは放射をブロックする材料で形成できる。複数のMLCはまた、リ
ーフ間の放射漏れを制限するために、複数のリーフの長辺及び前面上に舌部と溝部の配置
を採用してもよく、閉位置にあるリーフ間の指状突起のために構成することができる。複
数のリーフの各バンクの各リーフは、独立して移動可能であってもよく、連結棒を介して
リーフモータによって駆動することができる。MLC制御システムは、独立して指定され
た場所に各リーフの縁部を位置決めすることで放射ビームを遮断して特定の形状のフィー
ルドサイズを形成するためにリーフの対向する2つのバンクを制御することができる。複
数のMLCリーフ、複数のモータ及び他のコンポーネントは構台106に取り付けられる
ハウジングによって支持されてもよい。ハウジングは、例えばアルミニウムから形成され
てよい。
【0050】
一実施形態では、実際の治療ビームを生成する線形加速器コンポーネントを含む1つの
遮蔽コンテナ104に関連する唯一のコリメータデバイス408を設けてもよい。追加の
デバイス408は、単に、MRIの傾斜磁界コイルの動作中に発生する渦電流の負の画像
化の影響を低減するために利用される追加の導電性素子であってもよい。特許文献3に記
載されているような装置を設計することができ、これは参照によりここで組み込まれる。
組み込まれた出願の教示と一致して、本開示のシステムの実施形態は、例えば、追加の導
電性素子を含むことができる。一実施形態では、マルチリーフコリメータは、線形加速器
を含む408に隣接する遮蔽容器104として示される領域を占有する一方、5つの追加
の等間隔導体素子は、構台106の残りの周囲に取り付けられている。
【0051】
特許文献3及び特許文献2に開示されている追加のシミングシールド概念はまた、ここ
に開示されたシステム及び方法に適用可能であり、また、完全に援用される。例えば、磁
界の均一性のための追加のシムは、任意にネオジム(NdFeB磁石)から作られた永久
磁石によって提供することができる。永久磁石の極性配向は、MRIの主磁界及びMRI
102の周辺に様々な強磁性体に誘導磁界を打ち消すように設定する必要がある。磁石設
計時の強度、磁界配向、及び位置の相殺効果は、統合されたエンジニアリングソフトウェ
アのようなファラデーとして利用するモデリングソフトウェア、利用可能に決定すること
ができ、あるいはベクトル場のような任意の他の適切なソフトウェア、例えば、結果をさ
らに分析して、潜在的にMATLABなどのプログラムで実行され、又は、例えばFOR
TRAN、任意の他の適切なソフトウェアで計算することができる。永久磁石の代わりに
、アクティブな巻線を使用することもできる。このような活性シミングの概念はまた、参
照によりここに組み込まれる特許文献4に開示されている。
【0052】
ここに記載の要旨は、所望の構成に応じてシステム、装置、方法、及び/又は物品にお
いて具体化することができる。前述の説明に記載の実施態様は、ここに記載の要旨に一致
するすべての実施例を表すものではない。代わりに、彼らは単に説明の要旨に関連する側
面と一致していくつかの例である。いくつかの変形例は、上記で詳細に説明したが、他の
修正や追加が可能である。具体的には、さらなる特徴及び/又は変形は、ここに記載され
たものに加えて提供することができる。例えば、上述の実施態様は、種々の組み合わせ及
び開示された特徴のサブコンビネーション及び/又はそれらの組み合わせ、及び上記に開
示したいくつかの他の特徴群のサブコンビネーションを対象とすることができる。従って
、本発明(単数又は複数)の広さ及び範囲は、上述の例示的な実施態様のいずれによって
も限定されるべきではなく、本開示から生じる特許請求の範囲及びその均等物によっての
み定義されるべきである。また、添付の図面に示されかつ/又はここに記載されたロジッ
クフローは、必ずしも望ましい結果を達成するために、示された特定の順序、又はシーケ
ンシャルな順序を必要としない。
【0053】
本発明は、ここで開示された実施例の計算は、本明細書で教示する同じ概念を適用し、
いくつかの方法で実施することができること、そのような計算は、開示された実施例に相
当することを意図する。また、上述の利点は、利点のいずれか又はすべてを達成するプロ
セス及び構造体に対して、登録された特許請求の範囲の適用を制限するものではない。他
の実施例は、以下の特許請求の範囲内に存在しうる。
【0054】
また、セクションの見出しは、本開示から発行することができる任意の請求項に記載発
明(複数可)を制限したり、特徴づけるものではない。具体的に、一例として、見出しは
「技術分野」を参照するが、このような主張は、いわゆる技術分野を記述するために、こ
の見出しの下に選択した言語によって限定されるべきではない。さらに、「背景」におけ
る技術の説明は、当該技術が本開示の任意の本発明(単数又は複数)の先行技術であると
いう承認として解釈されるべきではない。「概要」(発明を解決するための手段)は、登
録された特許請求の範囲に記載の本発明の特徴として考慮されるべきではない。また、単
数形の単語「発明」についての一般的なこの開示又は使用に対する参照は、以下に記載の
特許請求の範囲に限定することを意図していない。複数発明はこの開示から、登録された
請求項の制限に応じて定めることができ、従って、そのような請求項は、それに応じて、
それによって保護される発明(複数可)及びその均等物を定義する。
【0055】
上記の説明及び特許請求の範囲において、「のうちの少なくとも1つ」又は「1つ又は
それ以上」などの句は、そのような素子又は特徴の連言リストに続いて発生することがで
きる。用語「及び/又は」は2つ以上の素子又は特徴のリストで起こり得る。それ以外の
場合は暗黙的又は明示的に文脈と矛盾しない限り、その中では使用され、そのような語句
は、列挙された素子のいずれかを意味することを意図し、又は他の列挙の素子又は特徴の
いずれかと組み合わせて、又は個別に列挙の素子又は特徴の任意の特徴とされる。例えば
、語句「A及びBのうちの少なくとも一つ」、「AとBの1つ又はそれ以上」及び「A及
び/又はB」は、A単独、B単独、もしくはA及びBともにをそれぞれ意味することが意
図されている。同様の解釈は、3つ以上のアイテムを含むリストを対象とする。例えば、
句「A、B及びCのうちの少なくとも1つ」、「A、B及びCのうちの1つ又はそれ以上
」及び「A、B及び/又はC」は、A単独、B単独、C単独、A及びBともに、A及びC
ともに、B及びCともに、もしくはA,B及びCともにをそれぞれ意味する。
【0056】
上記及び特許請求の範囲における用語「に基づいて」の使用は、列挙されていない特徴
又は素子も許容されるように、「少なくとも部分的に基づいて」を意味することを意図す
る。