(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。以下、本明細書において、同一機能を有するものは、特に断らない限り、同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。本発明の実施形態では、過去に放送された放送コンテンツ(過去コンテンツ)の再サービスの有無を常時検索し、最新の状態で保持し、ユーザの求めに応じて、番組表に反映させて表示する。
【0012】
まず、上記機能を実現する本発明の実施形態の構成および動作を説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係るコンテンツ視聴システム200の機能ブロック図である。なお、以下、本発明の実施形態では、放送コンテンツとネットワークコンテンツとを扱う。両者を、特に区別する必要がない場合は、放送コンテンツまたはコンテンツと呼ぶ。
【0014】
本図に示すように、本実施形態のコンテンツ視聴システム200は、放送サービス装置202と、VODサービス装置203と、ストリーミングサービス装置204と、検索エンジン205と、コンテンツ処理部206と、を備える。これらの各部は、ネットワーク201を介して接続される。
【0015】
ネットワーク201は、例えば、IP(Internet Protocol)によるネットワークである。本実施形態では、インターネットだけでなく、イントラネット、インターネットに接続するためのルータ装置等を含む。
【0016】
放送サービス装置202は、放送局(放送サービス事業者)等に配置される。放送サービス装置202は、電波などの手段で放送信号217として放送コンテンツをサービスする。なお、放送サービス装置202は、放送コンテンツを、ネットワーク201を介して、ストリーミング配信してもよい。なお、放送サービス事業者は、放送済みの放送コンテンツを、VODコンテンツプロバイダ(VODサービス事業者)やストリーミングサービスプロバイダ(ストリーミングサービス事業者)に供給する。
【0017】
VODサービス装置203は、VODサービス事業者が保有する。VODサービス装置203は、提供された放送コンテンツをVODコンテンツとして、ネットワーク201を介して要求元に提供する。
【0018】
ストリーミングサービス装置204は、ストリーミングサービス事業者が保有する。ストリーミングサービス装置204は、提供された放送コンテンツを、要求元の指示に応じて、ネットワーク201を介してストリーミング配信する。
【0019】
VODサービス装置203およびストリーミングサービス装置204から提供されるコンテンツは、例えば、映画やコンサート等のライブ、スポーツ中継、あるいは過去に放送された放送コンテンツなどである。
【0020】
ユーザの時間制約等により、放送コンテンツをリアルタイムに視聴できない場合が発生する。放送サービス装置202は、ユーザ216が、放送後も、保有する放送コンテンツを視聴できるよう、VODサービス装置203やストリーミングサービス装置204に提供する。特に、VOD配信サービスは、ユーザ216が希望の時間帯で放送コンテンツを視聴できるため、利便性が高い。
【0021】
これにより、放送局等の放送事業者は、放送コンテンツで得る事業リターンが増加する。なお、ストリーミングサービス装置204や、VODサービス装置203は、放送コンテンツのオーナが運営してもよいが、異なる事業者であっても良い。
【0022】
検索エンジン205は、コンテンツ処理部206等の指示に従って、ネットワーク201内の各種の情報を検索し、要求元に提示する。
【0023】
コンテンツ処理部206は、ユーザ216が選択した放送コンテンツを、ユーザが視聴可能な態様でユーザに提供する。放送コンテンツは、放送サービス装置202、VODサービス装置203、ストリーミングサービス装置204から提供を受ける。
【0024】
なお、放送サービス装置202と、VODサービス装置203と、ストリーミングサービス装置204と、検索エンジン205と、コンテンツ処理部206の数は問わない。
【0025】
次に、コンテンツ処理部206の構成を説明する。本実施形態のコンテンツ処理部206は、番組表エージェント211と、番組表再構築部212と、コンテンツ受信・制御部213と、ユーザ入力部214と、出力部215とを備える。
【0026】
また、本実施形態のコンテンツ処理部206は、上記各部が処理に用いるデータを保持したり、処理結果を保持したりするストレージ部として、番組情報蓄積部221と、ユーザ情報保持部222と、検索結果保持部223とを備える。
【0027】
コンテンツ受信・制御部213は、放送コンテンツをリアルタイムで受信し、再生し、出力部215を介してユーザに視聴可能な態様で出力する。また、VODサービス装置203、ストリーミングサービス装置204から送信されるコンテンツを受信し、再生し、出力部215を介して、ユーザに視聴可能な態様で出力する。すなわち、コンテンツ受信・制御部213と出力部215とは、受信再生部として機能する。
【0028】
さらに、コンテンツ受信・制御部213は、ユーザからの求めに応じて、放送サービス装置202から、放送コンテンツの番組情報を取得する。取得した番組情報は、番組表エージェント211を介して番組情報蓄積部221に蓄積される。番組情報は、例えば、EPG機能で用いられる情報で、番組タイトル、放送日時(放送開始時刻)、チャンネル、出演者、ジャンル、シリーズを特定する情報等を含む。
【0029】
番組表エージェント211は、所定の時間間隔で、放送サービス装置202等にアクセスし、番組情報を取得し、番組情報蓄積部221に蓄積する。また、番組情報蓄積部221に蓄積される放送コンテンツについて、再サービスの有無を検索し、検索結果を、放送コンテンツに対応づけて、番組情報蓄積部221に蓄積する。なお、検索結果には、再サービスの有無を含む再サービス情報、放送コンテンツの関連情報等が含まれる。
【0030】
番組表エージェント211は、検索キーワード等により、検索エンジン205を用いて、過去に放送された放送コンテンツの再サービスの有無を検索する。再サービスの検索は、例えば、所定の時間間隔で周期的に行われてもよい。例えば、上述のように、所定の時間間隔で、番組情報を取得する場合、番組情報を取得する毎に再サービスの検索を行うよう構成してもよい。
【0031】
また、再サービスの検索は、特定のイベントに応じて行われてもよい。特定のイベントは、例えば、コンテンツ受信・制御部213を介して、新たに番組情報を受信したタイミング等である。この場合、新たに受信した番組情報のうち、過去に放送された放送コンテンツ(過去コンテンツ)に関してのみ、検索するよう構成してもよい。例えば、ユーザ216が放送コンテンツを視聴した際、番組表エージェント211は、コンテンツ受信・制御部213を介して番組情報を受信する。そして、この放送コンテンツの終了直後に再サービスの検索を行う。
【0032】
なお、再サービスは、例えば、再放送、VODによる提供等、過去に放送された放送コンテンツを再度提供する手法全てを含み、その形態は問わない。また、再サービス情報は、例えば、再放送、VOD等の再サービスの形態、再放送であれば、その開始時刻等を含む。
【0033】
さらに、本実施形態の番組表エージェント211は、ユーザ入力部214と後述の再構築番組表とを介してユーザから視聴する放送コンテンツの選択の指示を受け付けると、当該放送コンテンツを視聴するようコンテンツ受信部に指示を出す。
【0034】
番組情報蓄積部221は、コンテンツ受信・制御部213で取得した番組情報および番組表エージェント211が取得した番組情報を蓄積する。番組情報蓄積部221は、リアルタイムに提供される現時点から未来の番組情報だけでなく、過去に取得した番組情報も、所定期間、保持し続ける。蓄積する番組情報の期間は、例えば、過去一か月分、過去一年分等、予め定めておく。
【0035】
ユーザ情報保持部222は、ユーザ216の個人情報を保持する。詳細は後述する。
【0036】
検索結果保持部223は、番組表エージェント211が検索した検索結果を保持する。検索結果のうち、放送コンテンツに関連する情報、例えば、再サービスの有無、有の場合の再サービス提供元の情報等は、番組情報蓄積部221が蓄積する番組情報に対応づけて保持される。例えば、放送コンテンツ毎に保持される。関連する情報には、例えば、放送コンテンツに従属するメタデータを含んでもよい。
【0037】
検索結果保持部223は、その他の情報として、例えば、図形記号等224と、課金情報225と、広告情報226と、評価情報227等を保持する。これらの詳細も後述する。
【0038】
番組表再構築部212は、ユーザ216の求めに応じて、番組情報蓄積部221に蓄積される番組情報から番組表を再構築し、ユーザに提示する。番組情報蓄積部221には、過去に放送されたコンテンツの番組情報も含まれる。従って、ここで、再構築される番組表は、現在から未来の番組情報だけでなく、過去に放送されたコンテンツの番組情報も含まれる。
【0039】
なお、番組表再構築部212が再構築する番組表は、必ずしも表形式でなくてもよい。番組情報が各放送コンテンツの開始時刻、放送時間等の時間情報に対応づけられた番組データ(再構築番組データ)であればよい。以下、このような番組データも含め、再構築番組表と呼ぶ。
【0040】
さらに、番組表再構築部212は、番組表を再構築するにあたり、検索結果保持部223に保持される検索結果と、ユーザ情報保持部222に保持されるユーザ情報とを用いる。以下、番組表再構築部212が、番組表を再構築する際に用いる番組情報、検索結果、ユーザ情報を合わせて、番組データ構築情報と総称する。
【0041】
本実施形態では、上述のように、番組表エージェント211が、所定のタイミングで、番組情報および検索結果を更新している。このため、番組表再構築部212は、指示を受けると、常に最新の状態に更新されたこれらの情報を用いて、番組表を再構築できる。
【0042】
なお、以下、実施形態において、番組表エージェント211および番組表再構築部212が実行する処理を、エージェントプロセスと呼ぶ。エージェントプロセスは、例えば、番組情報の収集および更新、検索結果の収集および更新等の処理、ユーザからの指示に応じて、番組情報および検索結果を用いて再構築番組表を作成し、ユーザに提示する処理、再構築番組表を介して、ユーザからの指示を受け付ける処理等である。
【0043】
ユーザ入力部214は、ユーザ216から指示を受け付けるインタフェースである。本実施形態では、例えば、再構築番組表の表示指示を受け付ける。指示は、番組表再構築部212に出力される。また、例えば、視聴する放送コンテンツの指定を受け付ける。指定は、例えば、再構築番組表を介して受け付ける。すなわち、ユーザ入力部214は、再構築番組表とともに、選択受付部として機能する。
【0044】
コンテンツ受信・制御部213は、ユーザ入力部214を介して指定を受け付けた放送コンテンツの配信元を特定し、当該配信元に送信要求を行う。
【0045】
これにより、ユーザ216は、ネットワーク201、および放送信号217から視聴するコンテンツの配信サービスを受ける。
【0046】
次に、ユーザ情報保持部222に保持されるユーザ情報、検索結果保持部223に保持される情報について説明する。
【0047】
ユーザ情報として、ひとつ以上のユーザもしくはユーザグループごとに、例えば、登録しているVODサービスへのログイン情報が登録される。番組表再構築部212は、ユーザ情報を参照することにより、ユーザもしくはユーザグループ毎に、異なる再構築番組表を作成できる。これにより、放送コンテンツの視聴を効果的に促すことができる。
【0048】
ユーザ情報310の具体例を
図2に示す。本図に示すように、ユーザ情報310は、ユーザ311毎に、ユーザ認証情報312と、サービスリスト313と備える。
【0049】
ユーザ認証情報312には、認証処理に用いる情報等が格納される。例えば、ユーザ311毎に、ユーザを特定するユーザIDと、当該ユーザのパスワードと、ユーザの個人情報とが格納される。個人情報として、例えば、IPアドレス、機器情報、氏名、性別、生年月日、Emailアドレス等が登録される。
【0050】
ユーザ認証情報312は、本図に示すように、1のユーザに対し、複数のユーザIDが登録されてもよい。これは、例えば、家族単位のユーザグループ等を想定したものである。
【0051】
サービスリスト313には、当該ユーザ311が契約している、あるいは、利用するVOD配信サービスの登録情報が登録される。本例では、MNKオンデマンド、Re:TV、Net Prime、You Castの4つのサービスが登録されている。例えば、それぞれのサービスについて、サービス名、ユーザID、サービスURI、ロゴデータのリンク先とデータ等が登録される。
【0052】
なお、ユーザ情報310の保存形式は、
図2に示す形式に限られるものではなく、汎用的に使われているデータベースソフトウェアに準じたものでも良い。また、登録される情報も、上記例に限定されない。
【0053】
図形記号等224は、例えば、VODサービス装置203を運用するVODサービス事業者のロゴや放送コンテンツのサムネイル等を含む。番組表再構築部212は、視覚的な効果を与えるため、これらの図形記号を再構築番組表に重畳表示する。
【0054】
課金情報225は、例えば、VODサービス装置203が配信する放送コンテンツが有料コンテンツである場合、価格情報や登録している支払い方法による決済情報等を含む。
【0055】
広告情報226は、再構築番組表に多重して表示するPR(プロモーション)情報や通常の広告情報を含む。PR情報や広告情報は、放送コンテンツに対応づけて保持されてもよい。番組表再構築部212は、番組表にこれらの情報が重畳表示されるよう、番組表を再構築する。PR情報や広告情報は、ユーザのプロファイルや視聴履歴情報などにより異なる。これらを重畳表示することにより、放送コンテンツの視聴への課金に加えて、広告料等の収入に繋がる。放送サービス装置202を運用する放送事業者、あるいは、VODサービス装置203を運用するVODサービス事業者の収益の多角化が達成できる。
【0056】
評価情報227は、放送コンテンツのレビュー等の番組評価情報を含む。評価情報227は、例えば、上述のように、番組表エージェント211が、関連情報、再サービス情報を取得する際、同時に取得される。なお、評価情報227を管理する評価情報収集部を備え、当該評価情報収集部が検索エンジン205を介して直接収集するよう構成してもよい。番組表再構築部212は、収集された評価情報が重畳表示されるよう、番組表を再構築する。これにより、ユーザ216に放送コンテンツの情報提供を行い、放送コンテンツに対する予備知識を与えることができ、放送コンテンツの視聴を助ける。
【0057】
[再構築番組表]
ここで、上記情報を用いて再構築され、出力部215によりディスプレイに表示される再構築番組表の例を説明する。
図3は、本実施形態の再構築番組表100を説明するための図である。
【0058】
本実施形態の再構築番組表100は、ユーザに、番組情報を提示するとともに、ユーザからの指示を受け付ける。
【0059】
再構築番組表100は、現在時刻表示領域101と、日付逆送り釦102aと、日付順送り釦102bと、日付表示領域103と、メディア種別表示領域104と、放送事業者(チャンネル)表示領域105と、時刻系列表示領域106と、放送情報表示領域107と、選択された放送コンテンツの説明表示領域114と、広告表示領域115と、操作指示受付部116と、を備える。
【0060】
現在時刻表示領域101には、現在時刻が表示される。日付表示領域103には、番組情報を表示可能な範囲が、日付単位で表示される。現在時刻表示領域101は、日付逆送り釦102aと日付順送り釦102bとを備える。これらは、日付表示領域103に表示される日付範囲の変更指示を受け付ける。ユーザ216は、表示可能な範囲が、日付表示領域103に収まらない場合、日付逆送り釦102aと日付順送り釦102bを介して、範囲を変更できる。
【0061】
例えば、本図の例では、現在時刻表示領域101に表示される現在時刻が1月5日(木)18:25である。日付表示領域103には、この現在時刻の前後の日付が表示される。本例では、1月1日(日)から1月7日(土)までの日付が表示されている。1月1日(日)から1月4日(水)までが過去の日付、1月5日(木)が現在の日付、1月6日(金)と1月7日(土)は未来の日付である。
【0062】
番組表再構築部212は、ユーザ216から日付表示領域103を介して選択の指示を受け付けた日付の番組情報が、表形式で放送情報表示領域107に表示されるよう、再構築番組表を作成する。本図の例では、1月3日(火)が選択され、放送情報表示領域107には、現在(1月5日)よりも過去である1月3日の放送番組情報が表示される。
【0063】
放送情報表示領域107には、番組情報が、日付ごと、放送事業者(チャンネル)毎に、時系列に表示される。各番組情報が表示される番組欄には、例えば、番組のタイトル、再サービスの有無を示す情報が表示される。
【0064】
本図の例では、例えば、放送事業者が「02ETE」の時刻20:00〜21:00の番組欄には、タイトルが「写真」の放送コンテンツの番組情報が表示される。
【0065】
なお、番組情報の表示において、再サービスの有無により、表示態様を変更してもよい。例えば、本図の例では、背景の色を変えている。背景色が白のものは、過去の放送コンテンツが再サービスされていることを示す。一方、背景色が他の色のものは、再サービスが無いことを示す。このような表示態様により、ユーザ216は、一目で再サービスの有無が確認できる。
【0066】
また、番組情報として、各番組欄に、評価情報表示オブジェクト111aと、再放送予定表示オブジェクト110と、有料コンテンツ表示オブジェクト112aと、VODサービス事業者のロゴ113aと、サムネイル画像109aとが表示されてもよい。これらの情報を表示することにより、各放送コンテンツの配信サービスがどのような形態で行われているのかを、ユーザは、把握しやすい。
【0067】
さらに、提供されている再サービスのうち、再構築番組表100の提供対象のユーザ216が契約しているサービス事業者による再サービスのみ表示されるよう作成してもよい。これは、サービスリスト313を参照して実現する。また、提供されている全ての再サービスを表示し、ユーザ216が契約しているサービス事業者によるものと、その他とを、識別可能な態様で表示されるよう作成してもよい。
【0068】
また、操作指示受付部116は、ユーザ216からの操作指示を受け付ける領域である。なお、上述のように、日付表示領域103および放送情報表示領域107を介して、ユーザ216は所望の日時、所望の番組を選択する。操作指示受付部116では、その選択を決定する意思、移動等の指示を受け付ける。
【0069】
操作指示受付部116は、決定の意思を受け付ける決定釦116bと、移動の指示を受け付ける十字キー釦116aとを備える。また、その他、放送コンテンツ視聴時の各種指示を受け付ける、移動釦117aと、各種設定画面を選択する設定釦117bと、音量調整画面を選択する音量釦117cと、ホーム画面等への戻る釦117dと、を備える。
【0070】
カーソルおよび操作指示受付部116での指示を介して選択された日付は、他とことなる表示態様で表示される。本例では、背景色、文字色を変えて表示される。また、同様に選択候補あるいは選択された放送コンテンツ(番組)は、選択候補であることが明示される態様で表示される。例えば、本例では、選択表示枠108で囲まれる。候補である場合と選択された場合とで、表示態様を変えてもよい。
【0071】
なお、十字キー釦116a、決定釦116b、移動釦117a、設定釦117b、音量釦117c、戻る釦117dは、図示はしていないリモートコンコントローラの釦と対応しており、カーソルの移動や各種操作画面への移行などのユーザ操作のための釦である。ユーザは、十字キー釦116aを用い、放送情報表示領域107のスクロール指示を行う。
【0072】
コンテンツ受信・制御部213は、ユーザ入力部214を介して再構築番組表100の表示態様を変更する指示を受け付けると、当該指示を番組表再構築部212に送信する。番組表再構築部212は、指示を受け、指示に従った表示がなされる番組表を再構築し、出力部215に出力させる。
【0073】
また、コンテンツ受信・制御部213は、ユーザ入力部214を介して視聴する放送コンテンツの選択を受け付けると、ネットワーク201を介して、選択されたコンテンツの配信元にアクセスし、配信要求を行う。
【0074】
選択された放送コンテンツの説明表示領域114には、選択候補とされた放送コンテンツの付帯情報が表示される。付帯情報は、例えば、番組の説明情報と、評価情報と、課金情報と、代表画像等を含む。これらは、それぞれ、テキスト、評価情報表示オブジェクト111bと、課金情報表示オブジェクト112bと、放送コンテンツのサムネイル画像109b等で示される。番組表再構築部212は、ユーザが放送情報表示領域107で選択候補とした番組について、番組情報蓄積部221または検索結果保持部223から関連情報を抽出し、説明表示領域114に表示する。
【0075】
説明表示領域114には、例えば、選択表示枠108が付された選択された放送コンテンツの説明が表示されてもよい。ここでは、「Japan GPX」が選択されている場合を例示する。また、評価情報表示オブジェクト111bは、例えば、評価情報の評価スコアを星印で示す。
【0076】
また、説明表示領域114には、放送コンテンツの詳細説明画面へ移行するための指示を受け付ける「番組の説明」釦114aと、評価コメントの画面に移行するための指示を受け付ける「評価を見る」釦111cとを備えてもよい。さらに、選択された放送コンテンツの再サービスがVODの場合、VODサービス事業者のロゴ113bが表示されてもよい。これらにより、ユーザ216の視聴を補助する。
【0077】
広告表示領域115には、選択候補の放送コンテンツに関連づけられたPR(プロモーション)情報や広告情報が表示される。ここでは、一例として、選択されたまたは選択候補の放送コンテンツに関連する放送コンテンツの予告が表示される場合を例示する。予告として、例えば、次回の放送コンテンツの内容、放送予定時刻等を表示する。このような多彩な情報を提供し、ユーザの視聴を促す。
【0078】
本実施形態では、番組表再構築部212が、広告情報226を参照し、選択候補とされた放送コンテンツに関連づけて広告情報が登録されている場合、当該広告情報を抽出し、本欄に表示する。
【0079】
[コンテンツ処理部が実行するプロセス]
本実施形態のコンテンツ処理部206では、番組表エージェント211および番組表再構築部212によるエージェントプロセスと、コンテンツ受信・制御部213によるコンテンツ受信出力プロセスとが、別個独立に実行される。両プロセスの流れを、
図4を用いて説明する。
【0080】
コンテンツ処理部206は、ユーザ216から開始の指示を受け付けると、番組表エージェント211に、エージェントプロセスを実行させる(ステップS1001)。また、コンテンツ受信・制御部213に、コンテンツ受信出力プロセスを実行させる(ステップS1002)。コンテンツ処理部206は、ユーザ216によるパワーオフ等の終了の指示を受け付けるまで、これらのプロセスを実行させる。
【0081】
エージェントプロセス(S1001)と、コンテンツ受信出力プロセス(S1002)との間では、ネットワーク201を介して、プロセス間通信(S1003)が実行される。例えば、エージェントプロセスにおいて放送コンテンツが選択されると、該プロセス間通信により、コンテンツ受信出力プロセスに放送コンテンツの受信指示が送られる。
【0082】
ユーザ216は、開始、終了を指示するほか、該両プロセスに対しても、直接的あるいは間接的に入力操作を行う。
【0083】
さらに、本実施形態では、エージェントプロセス内でも、番組情報および検索結果の更新処理と、再構築番組表提示処理とは、別個独立に行われる。
【0084】
以下、これらの処理の流れを説明する。
図5は、実施形態の番組表エージェント211による、番組情報および検索結果の更新処理の処理フローである。ここでは、所定の時間間隔で行う周期的検索と、特定のイベントを契機に行う追加検索とを行う。周期的検索は、番組情報蓄積部221に番組情報が蓄積されている放送コンテンツのうち、再サービス検索を行うよう指定されている全ての放送コンテンツを対象に行う。一方、追加検索は、新たに受信した番組情報内の過去コンテンツを対象に検索を行う。
【0085】
番組表エージェント211は、所定時間が経過したか否かを判別する(ステップS1101)。所定時間が経過している場合は、まず、タイマーをリセットする(ステップS1102)。そして、対象の全ての放送コンテンツに関し、再サービスの有無を検索する(ステップS1103)。そして、得られた検索結果を検索結果保持部223に上書きすることにより、検索結果保持部223に保持される検索結果を更新する(ステップS1104)。
【0086】
一方、所定時間が経過していない場合、番組表エージェント211は、番組情報を受信したか否かを判別する(ステップS1106)。ここでは、自身が所定の時間間隔で、ネットワーク201を経由して取得してもよいし、コンテンツ受信・制御部213から受信したものであってもよい。受信していない場合、ステップS1101へ戻る。
【0087】
受信した場合(S1106:Yes)、番組表エージェント211は、まず、受信した番組情報を、番組情報蓄積部221に蓄積する(ステップS1107)。
【0088】
次に、番組表エージェント211は、受信した番組情報内に過去コンテンツがあるか否かを判別する(ステップS1108)。ここでは、現在時刻と、番組情報内の各コンテンツの終了時刻情報とを比較し、終了時刻情報の時刻が現在時刻以前のコンテンツを、過去コンテンツと判断する。過去コンテンツが無い場合、ステップS1101へ戻る。
【0089】
過去コンテンツがある場合(ステップS1108;Yes)、番組表エージェント211は、過去コンテンツについて、再サービスの有無を検索する(ステップS1101)。そして、ステップS1101へ戻る。
【0090】
番組表エージェント211は、以上の処理を、終了の指示を受け付けるまで、繰り返す。このとき、検索、収集過程において、再サービスの有無だけでなく、再サービスされる放送コンテンツに関する関連情報、例えば、サービス事業者の情報、放送コンテンツの内容説明、課金情報、放送コンテンツのレビューや評価情報等も検索、収集する。
【0091】
本実施形態の番組表エージェント211は、コンテンツ処理部206が起動中、ユーザ216が放送コンテンツを視聴中であるか否かにかかわらず、上記処理を繰り返す。これにより、番組データ構築情報は、常に最新のものに更新(refresh)される。
【0092】
なお、上記処理では、上記ステップS1103において、全ての番組について、再サービスの有無および関連情報等を検索しているが、これに限定されない。例えば、検索対象の番組の種別を予め決定しておいてもよい。例えば、5分以上の長さのある番組のみとする、ニュースや天気予報は除く、等である。
【0093】
次に、番組表エージェント211による再構築番組表作成処理の流れを、
図6(a)を用いて説明する。ここでは、ログイン処理により認証されたユーザの、選択指示を受け付ける場合の処理の流れを説明する。
【0094】
番組表エージェント211は、ユーザ入力部214を介して、ユーザ216から、ユーザIDとパスワードとの入力を受け付けると、ログイン処理を行う(ステップS1201)。
【0095】
認証に成功すると、番組表エージェント211は、番組表再構築部212に、再構築番組表を作成させる(ステップS1202)。このとき、番組表再構築部212は、番組情報蓄積部221に蓄積されている番組情報と、ユーザ情報保持部222に保持されるユーザ情報と、検索結果保持部223に保持される検索結果とを用いる。用いる検索結果、番組情報は、更新処理で更新された最新のものである。
【0096】
例えば、ログインしているユーザ216がユーザ情報として登録しているVODサービス事業者のVODサービスの情報のみ抽出し、再構築番組表を作成する。
【0097】
なお、作成された再構築番組表を介したVOD配信要求は、
図6(b)に示すように、ユーザ216が直接VODサービス装置203に送信する場合と、
図6(c)に示すように、番組表エージェント211を介してVODサービス装置203に送信する場合とがある。
【0098】
図6(b)の手法では、番組表エージェント211は、VODサービス装置203から番組情報を得て(ステップS1301)、
図6(a)の手順で再構築番組表を作成し(ステップS1302)、ユーザ216に提示する。再構築番組表に表示される各放送コンテンツ(VODコンテンツ)には、番組情報が対応づけられる。番組情報には、例えば、配信元のアクセス情報が含まれる。
【0099】
ユーザ216が再構築番組表を介して所望の番組を指定すると、ユーザ入力部214が当該指定を受け付け、コンテンツ受信・制御部213がVODサービス装置203に配信要求を送信する(ステップS1303)。このとき、コンテンツ受信・制御部213は、番組表に含まれる配信元のアクセス情報を利用する。VODサービス装置203は、配信要求を受け、送信元のコンテンツ受信・制御部213にVODコンテンツ(動画)を配信する(ステップS1304)。コンテンツ受信・制御部213は、配信された動画を出力部215に出力し、ユーザ216に提示する。
【0100】
なお、ユーザ216とVODサービス装置203との間のやり取り、すなわち、コンテンツ受信・制御部213とVODサービス装置203との間のやり取りの際は、ログイン処理等の認証処理を行うよう構成してもよい。
【0101】
一方、
図6(c)に示すように、番組表エージェント211を介する場合、上記同様、番組表エージェント211は、VODサービス装置203から番組情報を得て(ステップS1401)、
図6(a)の手順で再構築番組表を作成し(ステップS1402)、ユーザ216に提示する。
【0102】
ユーザ216が再構築番組表を介して所望の番組を指定すると、ユーザ入力部214が当該指定を受け付け、コンテンツ受信・制御部213が番組表エージェント211に配信要求と会員情報とを送信する(ステップS1403)。そして、番組表エージェント211は、配信要求されたVODコンテンツ(動画)の配信元のVODサービス装置203に、当該配信要求を送信する(ステップS1404)。このとき、番組表エージェント211は、VODコンテンツ(動画)の配信先を特定する情報(配信先情報)を合わせて送信する(ステップS1404)。配信先情報は、例えば、コンテンツ受信・制御部213のIPアドレス等である。
【0103】
VODサービス装置203は、配信要求に応じ、配信先情報で特定されるコンテンツ受信・制御部213にVODコンテンツ(動画)を配信する(ステップS1405)。コンテンツ受信・制御部213は、配信された動画を出力部215に出力し、ユーザ216に提示する。なお、ログイン処理等の認証処理を行う場合は、コンテンツ受信・制御部213は、番組表エージェント211に対して認証情報を送信し、番組表エージェント211がその認証情報をVODサービス装置203に送信する。
【0104】
なお、再構築番組表100の表示態様は、上記例に限定されない。例えば、過去方向において、所定の期間を超える期間については、シリーズものの放送コンテンツのみを、放送局ごとに表示するよう構成してもよい。
【0105】
この場合の再構築番組表100aの表示例を
図7に示す。例えば、本図の例では、現在日時は、2017年1月5日18時25分である。そして、過去コンテンツとして表示可能な期間(過去表示期間)を、1か月とする。すなわち、12月5日までは、上記の再構築番組表100に示す態様で、各番組情報を放送情報表示領域107に表示する。
【0106】
一方、過去表示期間である1か月を超える期間については、シリーズものである放送コンテンツについてのみ、放送局ごとに表示する。この場合、放送番組を、時系列には、表示しない。
【0107】
なお、全てのシリーズものの放送コンテンツを表示させなくてもよい。例えば、過去表示期間より前の放送コンテンツリストとして、番組表再構築部212は、ユーザが興味関心を有しているコンテンツに限定して表示してもよい。
【0108】
また、番組表エージェント211は、例えば、さらに、ユーザの視聴履歴を保持しておいてもよい。そして、このユーザの視聴履歴を参照し、視聴されたコンテンツ、視聴履歴と関連するコンテンツ、あるいは過去あるいは未来の放送番組表に表示されるコンテンツのシリーズに制限して、ユーザに提示する。関連の有無の判別は、例えば、コンテンツの番組情報を用いて行う。例えば、番組情報に登録されているキーワードが一致するもの、番組名の一部が一致するもの、出演者名が一致するもの、等を関連有りと判別する。
【0109】
このように構成することにより、本実施形態では、膨大な過去コンテンツの中から、所望するコンテンツを見つけることを容易にさせる。また、過去コンテンツの検索結果のデータ総容量を適切に制限できる。
【0110】
なお、このとき、番組表再構築部212は、放送コンテンツがシリーズものである場合には、例えば、12月5日以前の範囲で最も新しいシリーズを前面に、さらに過去の放送コンテンツが把握可能な態様118で表示してもよい。
【0111】
この場合、番組表再構築部212は、各放送コンテンツの説明表示領域114に、シリーズ選択を受け付けるシリーズ選択釦119を表示させ、本釦を介して、シリーズの選択を受け付ける。すなわち、番組表再構築部212は、ユーザが放送情報表示領域107を介して選択した放送コンテンツのシリーズの付帯情報とともに、シリーズ選択釦119を表示させる。そして、シリーズ選択釦119を介して、当該放送コンテンツの1以上のシリーズの中の、出力部215に表示させるシリーズの選択を受け付ける。
【0112】
また、未来分の番組表表示において、過去に同シリーズとして提供された番組の有無、および/または、その評価情報を表示するよう構成してもよい。
【0113】
図8にこの場合の、再構築番組表100bの表示例を示す。
図8に示す再構築番組表100bにおいて、現在時刻は、1月5日である。従って、1月5日以降分の番組情報は、未来のものである。
【0114】
例えば、未来の日時、および、当該日時における放送コンテンツが選択された場合、番組表再構築部212は、番組情報蓄積部221に保持される番組情報および検索結果保持部223に保持される検索結果、評価情報227を参照し、当該放送コンテンツに対応づけて保持されるシリーズ情報および評価情報が表示されるよう作成する。
【0115】
この場合、例えば、番組情報は、同一シリーズの放送コンテンツを特定するシリーズ特定情報を含む。番組表再構築部212は、シリーズ特定情報を用いて、未来コンテンツの番組情報とともに、当該シリーズの過去コンテンツの評価情報が表示されるよう再構築番組表を作成する。
【0116】
例えば、本図の例では、放送情報表示領域107内で、選択表示枠108により、「ドラマ01」が選択されている。選択された放送コンテンツに対応づけて、番組情報蓄積部221にシリーズ特定情報が登録されている場合、番組表再構築部212は、例えば、選択表示枠108内に、さらに、シリーズ情報としてシリーズ表示オブジェクト120aを表示する。また、同一のシリーズ特定情報を有する番組情報に対応づけて評価情報が登録されている場合、選択表示枠108内に、評価情報表示オブジェクト111bを表示する。
【0117】
なお、シリーズ表示オブジェクト120bおよび評価情報表示オブジェクト111bは、説明表示領域114にも表示させてもよい。
【0118】
また、説明表示領域114には、さらに、過去の放送コンテンツを選択する画面に遷移させる指示を受け付ける「過去放送番組を見る」釦120cを表示してもよい。番組表再構築部212は、本釦120cを介して指示を受け付けると、選択表示枠108により選択候補とされている放送コンテンツの、過去のシリーズ情報が表示されるよう、再構築番組表を作成する。
【0119】
このような表示態様にすることにより、未来と過去の放送コンテンツの存在をわかりやすく示すことができる。また、ユーザ216は、再構築番組表で、過去の同シリーズの評価を見ることができる。すなわち、ユーザ216に有用な情報を新たに提供できる。
【0120】
なお、放送情報表示領域107の各放送コンテンツの番組表示内で、さらに、VOD予定オブジェクト121を表示させてもよい。番組表再構築部212は、番組情報蓄積部221または検索結果保持部223に、当該放送コンテンツに対応づけて、さらなる未来においてVOD配信サービスの予定があるとの情報が保持されている場合、当該情報に基づき、このVOD予定オブジェクト121を表示させる。なお、このVOD配信サービスの予定の有無は、VODサービス装置203が提供する。これにより、ユーザは、ライブで視聴するかVODで視聴するかの判断を行うことができる。
【0121】
本発明の実施形態では、コンテンツ処理部206の上記各機能を、ユーザ側の装置およびサービス側の装置に様々に分配し、実装する。これにより、サービス指向なシステムからユーザ指向のシステムまでを柔軟に提供する。以下、具体的な実装態様毎の実施形態を説明する。
【0122】
<<第一の実施形態>>
まず、第一の実施形態を説明する。本実施形態では、コンテンツ処理部206のうち、
図1の破線231で囲まれた機能、すなわち、コンテンツ受信・制御部213と、ユーザ入力部214と、出力部215とが、ユーザ216側の装置で実現され、残りの番組表エージェント211および番組表再構築部212とは、ネットワーク201を介してアクセス可能な他の装置で実現される例である。
【0123】
まず、本実施形態のシステム構成を説明する。本実施形態のコンテンツ視聴システム200は、
図9(a)に示すように、放送サービス装置202と、VODサービス装置203と、ストリーミングサービス装置204と、検索エンジン205と、エージェントサービス装置400と、コンテンツ視聴装置500と、を備える。
【0124】
上述のように、エージェントサービス装置400は、
図1のコンテンツ処理部206のうち、番組表エージェント211と番組表再構築部212とを実現するとともに各種のデータとを備える。また、コンテンツ視聴装置500は、コンテンツ受信・制御部213と、ユーザ入力部214と、出力部215とを実現する。なお、本実施形態においても、各装置の数は問わない。
【0125】
次に、本実施形態のエージェントサービス装置400のハードウェア構成を説明する。
図10は、本実施形態のエージェントサービス装置400の構成図である。本図に示すように、本実施形態のエージェントサービス装置400は、サーバ装置410と、ストレージ装置430とを備える。
【0126】
サーバ装置410は、CPU411と、RAM412と、ストレージIF部413と、IPネットワーク部414と、内部ストレージ415とを備える。
【0127】
ストレージ装置430は、番組情報データベース(DB)431と、ユーザ情報DB432と、検索結果DB433と、を保持する。これらは、それぞれ、
図1の番組情報蓄積部221、ユーザ情報保持部222、および検索結果保持部223が保持するデータを格納するデータベースである。このデータベースには、番組表再構築部212が作成したユーザ毎の再構築番組表が格納される。
【0128】
内部ストレージ415には、
図1の番組表エージェント211と、番組表再構築部212とを実現するプログラムが保持される。CPU411は、内部ストレージ415内のこれらのプログラムをRAM412に展開し、それぞれの機能を実現する。このとき、CPU411は、必要に応じてストレージIF部413を介してストレージ装置430のデータを読み出し、処理に用いる。得られた結果は、ストレージ装置430に格納される。さらに、処理結果として得られた再構築番組表100は、IPネットワーク部414を介して、コンテンツ視聴装置500に提供される。
【0129】
このように、本実施形態のエージェントサービス装置400は、番組表エージェント211と番組表再構築部212とで実現されるエージェントサービスをユーザ216に提供する。
【0130】
さらに、本実施形態のエージェントサービス装置400は、再構築番組表100を介してユーザ216から各種の指示を受け付けると、指示に応じた処理を行う。例えば、選択候補としての指示を受け付けると、番組表再構築部212は、説明表示領域114に当該放送コンテンツの番組情報等が表示されるよう、再構築番組表を作成し、コンテンツ視聴装置500に送信する。
【0131】
また、ユーザから放送コンテンツの視聴の指示を受け付けると、番組表エージェント211は、当該放送コンテンツの配信元へのアクセス情報を、コンテンツ視聴装置500に送信する。例えば、VODコンテンツの配信の指示を受け付けると、該当するVODコンテンツを配信するVODサービス装置203のIPアドレスをコンテンツ視聴装置500に送信する。
【0132】
なお、番組表エージェント211が、配信元に、配信先のコンテンツ視聴装置500のアクセス情報を送信し、配信を要求するよう構成してもよい。
【0133】
次に、本実施形態のコンテンツ視聴装置500の構成を説明する。
図11は、本実施形態のコンテンツ視聴装置(コンテンツ視聴端末)500の構成図である。
【0134】
本実施形態のコンテンツ視聴装置500は、TV装置510と、情報端末装置530と、コンテンツ端末装置550とを備える。
【0135】
情報端末装置530は、例えばスマートフォンやタブレットPC(Personal Computer)等で実現できる。コンテンツ端末装置550は、スティック型PC等で実現できる。これらを用いることにより、TV装置510も含め、専用のハードウェアを用いることなく、既存記のハードウェアにソフトウェアを実装するだけでコンテンツ視聴装置500を実現できる。
【0136】
TV装置510は、IPネットワーク(NW)部511と、CPU512と、RAM513と、内部ストレージ514と、デジタルIF部515と、受信選局部516と、ユーザ入力部517と、信号分離部518と、映像処理部519と、グラフィックス部521と、表示出力部522と、音声処理部520と、音声出力部523と、ディスプレイ524と、スピーカ525と、を備える。
【0137】
TV装置510は、
図1の出力部215と、コンテンツ受信・制御部213の一部の機能である放送コンテンツ受信機能と、を実現する。
【0138】
受信選局部516は、放送信号217を受信し、信号分離部518に出力する。受信選局部516は、RFチューナー等を含み、ユーザがユーザ入力部517を介してリモコン等により指定するチャンネルを放送信号217から選択する。そして、選択した放送信号217を復調して放送番組の受信データとして、信号分離部518に送る。放送番組の受信データは、映像データ、音声データ、放送データなどが多重されたものである。
【0139】
信号分離部518は、受信データから映像データと音声データを分離し、それぞれ映像処理部519、音声処理部520に送る。映像データ、音声データは、オリジナルデータの情報量を圧縮する符号化がなされている。映像処理部519および音声処理部520は、それぞれ、映像データ音声データに対し、伸張・復号処理を行い、TV放送番組の映像データ、音声データを得、それぞれグラフィックス部521、音声出力部523に送る。グラフィックス部521では、表示する映像をプレーン単位で管理し、例えばOSD(On Screen Display)プレーンを放送番組の映像データに重畳して、表示出力部522に送る。
【0140】
ディスプレイ524では、該OSD等が重畳された映像データを表示する。スピーカ525は、前記TV放送番組の音声データを音として出力する。これにより、TV装置510は、放送コンテンツの視聴をユーザに提供する。なお、TV装置510は、ディスプレイ524、スピーカ525の全部もしくは一部を分離した装置であっても良い。
【0141】
デジタルIF部515は、例えばHDMI(登録商標)、もしくはUSBのデジタルIF機能を有する。デジタルIF部515は、映像及び音声のコンテンツデータを外部入力として受け付け、グラフィックス部521、表示出力部522、音声出力部523を介して、ディスプレイ524、スピーカ525に出力する。
【0142】
コンテンツ端末装置550は、
図1のコンテンツ受信・制御部213の一部の機であるネットワークコンテンツ受信機能を実現する。なお、ネットワークコンテンツは、例えば、VODコンテンツ、ストリーミングコンテンツ等を含む。
【0143】
コンテンツ端末装置550は、CPU551と、RAM552と、内部ストレージ553と、ネットワーク(NW)通信部555と、音声プロセッサ556と、グラフィックプロセッサ557と、デジタルIF部559と、を備える。内部ストレージ553には、番組提示アプリ554がインストールされている。また、グラフィックプロセッサ557は、映像処理部558を備える。
【0144】
NW通信部555は、IPネットワークの機能を少なくとも有し、他通信機能も包含するものであってよい。
【0145】
コンテンツ端末装置550のCPU551は、内部ストレージ553に記憶しているプログラムをRAM552に展開して、実行する。
【0146】
内部ストレージ553に記憶されるプログラムには、HTML等のデータを処理するWEBブラウザ、番組提示アプリ554を含む。また、グラフィックプロセッサ557内の映像処理部558を補助プロセッサとして活用し、圧縮符号化されている映像データの復号を行うプログラム、音声プロセッサ556を補助プロセッサとして活用し、圧縮符号化されている音声データを復号するプログラムをさらに含む。
【0147】
デジタルIF部559は、グラフィックプロセッサ557からの映像データと音声プロセッサ556からの音声データを多重して、TV装置510のデジタルIF部515に送出する。
【0148】
番組提示アプリ554は、NW通信部555を介して受信するネットワークコンテンツを処理し、デジタルIF部559を介してTV装置510に送信する。すなわち、番組提示機能を実現する。CPU551は、番組提示アプリ554を、RAM552に展開して実行することにより、番組提示機能を実現する。
【0149】
なお、コンテンツ端末装置550の機能は、TV装置510が備えていてもよい。この場合、IPNW部511を介してネットワーク201に接続し、VODサービスから放送コンテンツを受信する。また、内部ストレージ514は、番組提示アプリ554のプログラムを保持する。CPU512が、番組提示アプリ554をRAM513に展開し、実行する。
【0150】
情報端末装置530は、
図1のユーザ入力部214の機能を実現する。図示はしていないが、コンテンツ端末装置550と同様な構成、すなわち、NW通信部、CPU、RAM、内部ストレージ、音声プロセッサ、グラフィックプロセッサを含む。さらに、情報端末装置530は、ユーザインターフェースとして、入力表示部を備える。入力表示部は、例えば、入力センサ付きの液晶パネルで構成される。また、情報端末装置530には、番組表アクセスアプリ531がインストールされている。
【0151】
番組表アクセスアプリ531は、ネットワーク201を介して受信する再構築番組表を入力表示部に表示し、ユーザ216からの指示を受け付ける。CPUは、番組表アクセスアプリを、RAMに展開して実行することにより、番組表アクセス機能を実現する。
【0152】
なお、コンテンツ端末装置550の番組提示アプリ554と、情報端末装置530の番組表アクセスアプリ531とは、連携して、エージェントサービス装置400が実現するエージェントサービスの提供を受ける。
【0153】
この場合の動作シーケンスを、
図12を用いて説明する。ここでは、再構築番組表を要求し、当該再構築番組表において、VODコンテンツの視聴を要求する場合を例にあげて説明する。また、
図6(b)に示すように、VOD配信要求を、ユーザ216が直接、VODサービス装置203に送信する場合を例にあげて説明する。
【0154】
番組表アクセスアプリ531は、ユーザ216から開始の指示を受け付けると、ログイン画面を表示する。そして、ユーザ216がログイン情報を入力すると(S101)、それを受け付ける(S17)。なお、開始の指示は、例えば、番組表アクセスアプリを起動するなどであってもよい。また、ログイン情報は、例えば、ユーザIDとパスワード等であってもよい。
【0155】
番組表アクセスアプリ531は、受け付けたログイン情報を、再構築番組表要求として、エージェントサービス装置400に送信する(S102)。エージェントサービス装置400では、エージェントプロセスとして、ログイン情報を受け、ユーザ216の認証処理を行う(S18)。ここでは、例えば、ユーザ情報DB432を用いて、ユーザ216の認証を行う。そして、認証が成功した場合、再構築番組表を作成し(S18a)、要求元の番組表アクセスアプリ531に送信する(S103)。
【0156】
番組表アクセスアプリ531では、受信した再構築番組表を入力表示部に表示する(S19)。なお、再構築番組表は、ユーザ216がより大画面で確認しやすくするために、コンテンツ端末装置550を経由して(S104)、TV装置510に送信し(S105)、TV装置510にも表示しても良い。
【0157】
ユーザ216は、表示されている再構築番組表から、視聴する放送コンテンツを選択する(S106)。番組表アクセスアプリ531は、ユーザ216による選択を受け付ける(S20)と、選択された放送コンテンツ(VOD)のURIを、選択結果として番組提示アプリ554に送信する(S107)。このとき、エージェントサービス装置400にも送信する(S108)。これは、エージェントサービス装置400において、システム全体の動作状態をモニタリングするためである。
【0158】
番組提示アプリ554は、放送コンテンツのURIで特定されるVODサービス装置203に配信要求を送信し(S20a)、当該配信要求に応じて送信される放送コンテンツを受信する(S21)。そして、コンテンツ端末装置550は、受信した放送コンテンツを復号してTV装置510に送信する(S109)。
【0159】
TV装置510は、該放送コンテンツの表示(S22)を行う。
【0160】
ユーザ216が終了(ログアウト)の指示を行う(S110)、番組表アクセスアプリ531は、これを受け(S23)、エージェントサービス装置400に送信する(S111)。
【0161】
エージェントサービス装置400は、エージェントプロセス(S18)を終了させる。
【0162】
なお、
図6(c)に示すように、番組表エージェント211を介してVOD配信要求を送信する場合は、S20aの代わりに、エージェントサービス装置400が放送コンテンツのURIで特定されるVODサービス装置203に配信要求を送信する(S18b)。
【0163】
以上説明したように、本実施形態では、再サービスされる放送コンテンツである再サービスコンテンツの提供を受けて再生するコンテンツ視聴システム200であって、過去に放送された放送コンテンツである過去コンテンツの番組情報を、放送開始時刻に対応づけて蓄積するストレージ部と、前記ストレージ部に番組情報が蓄積される前記過去コンテンツの再サービスの有無を検索し、得られた検索結果を、当該過去コンテンツの番組情報に対応づけて番組データ構築情報として番組情報蓄積部221および検索結果保持部223に蓄積する番組表エージェント211と、前記番組データ構築情報を用いて再構築番組データを作成し、ユーザ216に提示する番組表再構築部212と、前記再構築番組データを介して視聴する前記再サービスコンテンツの選択を受け付ける選択受付部として機能するユーザ入力部214および出力部215と、選択された前記再サービスコンテンツを受信し再生するコンテンツ受信・制御部213および出力部215と、を備える。そして、前記番組表エージェント211は、前記再サービスの有無を繰り返し検索し、検索結果を得る毎に当該検索結果を反映させて前記番組データ構築情報を更新し、前記番組表再構築部212は、更新された前記番組データ構築情報を用いて前記再構築番組データを作成する、コンテンツ視聴システム200を提供する。
【0164】
このように、本実施形態によれば、常に、過去コンテンツの再サービスの有無等の情報である番組データ構築情報を、最新の状態に保つことができる。そして、ユーザの求めに応じて、その番組データ構築情報を用いて、番組表を再構築し、ユーザに提示する。
【0165】
このため、本実施形態によれば、過去コンテンツの再サービスをネットワーク上で検索する場合において、ユーザの検索結果待ちの時間を無くすこと、過去コンテンツの再サービスの有無等を直ちに、かつわかりやすく提示することが可能なシステムを提供できる。すなわち、ユーザは、番組表に表示される複数の過去コンテンツについて、一度に再サービスの有無を知ることができる。また、常に最新の状態に保たれている番組データ構築情報を用いて番組表が再構築される。ユーザの要求を受けてから検索を行わないため、ユーザの待ち時間も低減する。
【0166】
さらに、本実施形態よれば、ユーザ216側の装置であるコンテンツ視聴装置500が、専用のハードウェアを用いることなく、ソフトウェアの実装で実現できる。このため、サービス指向のシステムが実現できる。
【0167】
また、番組データ構築情報を、サービス側のエージェントサービス装置400で検索、収集している。このため、多数のユーザが利用する場合であっても、検索処理が重複しない。このため、効率がよい。
【0168】
<<第二の実施形態>>
次に、第二の実施形態を説明する。本実施形態では、コンテンツ処理部206のうち、
図1の破線232で囲まれた機能、すなわち、コンテンツ受信・制御部213と、ユーザ入力部214と、出力部215と、番組表再構築部212と、が、ユーザ216側の装置で実現され、残りの番組表エージェント211は、ネットワーク201を介してアクセス可能な他の装置に配される例である。
【0169】
本実施形態では、番組表再構築部212が、ユーザ216側の装置で実現されるため、再構築番組表を作成する際、ユーザ216側の装置が保有する情報を反映することができる。例えば、ユーザ216側の装置が保持する録画コンテンツに関連する情報を反映することができる。
【0170】
なお、本実施形態のコンテンツ視聴システム200のシステム構成は、
図9(a)に示す第一の実施形態と基本的に同じである。ただし、上述のように、本実施形態では、
図1のコンテンツ処理部206のうち、破線232で囲まれた機能をコンテンツ視聴装置500aが備える。そして、コンテンツ処理部206の、その他の機能を、エージェントサービス装置400が備える。
【0171】
従って、本実施形態のエージェントサービス装置400は、
図10に示す第一の実施形態のエージェントサービス装置400と基本的に同様の構成を備える。ただし、内部ストレージ415は、番組表再構築部212を実現するプログラムを備えない。
【0172】
本実施形態のコンテンツ視聴装置500aを、
図13に示す。本実施形態では、コンテンツ視聴装置500aは、TV装置510aと、セットトップボックス(コンテンツ受信装置とも記す。)570と、コンテンツストレージ600とを備える。
【0173】
TV装置510aは、
図1の出力部215の機能を実現する。また、コンテンツ受信装置570は、
図1のコンテンツ受信・制御部213、番組表再構築部212およびユーザ入力部214の機能を実現する。
【0174】
TV装置510aは、
図11を用いて説明したTV装置510と基本的に同様の構成を有する。ただし、IPNW部511は備えなくてもよい。
【0175】
コンテンツ受信装置570は、ユーザ入力部571と、ネットワークIF部577と、受信選局部576と、信号分離部578と、映像処理部579と、音声処理部580と、グラフィックス部581と、デジタルIF部582と、CPU572と、RAM573と、内部ストレージ574と、を備える。これらは、基本的にTV装置510の同名の機能と同じ機能を実現する。
【0176】
コンテンツ受信装置570は、さらに、ストレージIF部575を備える。ストレージIF部575は、コンテンツストレージ600とのインタフェースである。CPU572は、ストレージIF部575を介して、コンテンツストレージ600に格納されるデータにアクセスする。
【0177】
コンテンツストレージ600には、番組表アプリ601と、録画コンテンツ603と、が保持される。さらに、再構築番組表602もコンテンツストレージ600に保持される。
【0178】
録画コンテンツ603は、コンテンツ受信装置570が放送コンテンツを録画したデータである。コンテンツストレージ600に蓄積された録画コンテンツ603は、放送コンテンツを再視聴可能とさせるものであり、再サービスの一種である。
【0179】
録画コンテンツ603は、放送コンテンツを特定する情報に対応づけて蓄積される。
【0180】
番組表アプリ601は、エージェントサービス装置400のエージェントサービスの提供を受ける。また、本実施形態では、番組表再構築部212の機能も実現する。コンテンツ受信装置570では、CPU572が、番組表アプリ601を、RAM573に展開して実行することにより、これらの機能を実現する。
【0181】
番組表アプリ601による番組表再構築部212が作成した再構築番組表602は、デジタルIF部582を介し、TV装置510aに送られ、ディスプレイ524に表示される。このように、番組表再構築部212は、再構築番組表602をユーザ216に提示し、放送コンテンツの選択を促す。
【0182】
番組表再構築部212は、番組表を再構築する際、エージェントサービス装置400側の番組情報蓄積部221、ユーザ情報保持部222、検索結果保持部223にアクセスし、必要なデータ(番組データ構築情報)を取得する。さらに、本実施形態では、コンテンツストレージ600に、取得した各放送コンテンツに対応づけて録画コンテンツ603が蓄積されている場合、その情報も、再構築番組表602に反映させる。
【0183】
このように、本実施形態では、番組表再構築部212が、コンテンツ視聴装置500a側で実現される。このため、番組表再構築部212は、コンテンツ視聴装置500aが蓄積する録画コンテンツ603の有無を、再構築番組表602に反映させることができる。
【0184】
次に、本実施形態の番組表アプリ601が、エージェントサービス装置400が実現するエージェントサービスの提供を受ける際の動作シーケンスを、
図14を用いて説明する。ここでは、
図12を用いた説明と同様に、再構築番組表において、VODコンテンツの視聴を要求する場合を例にあげて説明する。また、
図6(b)に示すように、VOD配信要求を、ユーザ216が直接、VODサービス装置203に送信する場合を例にあげて説明する。なお、
図12と同一の処理については、同一の符号を付す。
【0185】
番組表アプリ601は、ユーザから開始の指示を受け付けると、ログイン画面を表示する。そして、ユーザ216がログイン情報を入力すると(S101)、それを受け付ける(S17)。
【0186】
番組表アプリ601は、受け付けたログイン情報を、再構築番組表要求として、エージェントサービス装置400に送信する(S102)。エージェントサービス装置400では、エージェントプロセスとして、ログイン情報を受け、ユーザ216の認証処理を行う(S18)。ここでは、例えば、ユーザ情報DB432を用いて、ユーザ216の認証を行う。そして、認証が成功した場合、番組データ構築情報を、要求元の番組表アプリ601に送信する(S18a、S121)。
【0187】
番組表アプリ601が実現する番組表再構築部212は、番組データ構築情報を用いて、再構築番組表を作成する(S24)。このとき、自身のコンテンツ視聴装置500のコンテンツストレージ600が保持する録画コンテンツの関する情報も反映させる。そして、作成した再構築番組表をTV装置510aに送信し(S105)、表示させる(S19)。
【0188】
ユーザ216は、表示されている再構築番組表から、視聴する放送コンテンツを選択する(S106)。番組表アプリ601は、ユーザ216による選択を受け付ける(S20)と、選択された放送コンテンツ(VOD)のURIを、選択結果としてエージェントサービス装置400に送信する(S108)。
【0189】
また、番組表アプリ601は、放送コンテンツのURIで特定されるVODサービス装置203に配信要求を送信し(S20a)、当該配信要求に応じて送信される放送コンテンツを受信する(S21)。そして、受信した放送コンテンツを復号してTV装置510に送信する(S109)。
【0190】
TV装置510は、該放送コンテンツの表示(S22)を行う。
【0191】
ユーザ216が終了(ログアウト)の指示を行う(S110)、番組表アプリ601は、これを受け(S23)、エージェントサービス装置400に送信する(S111)。
【0192】
エージェントサービス装置400は、エージェントプロセス(S18)を終了させる。
【0193】
なお、
図6(c)に示すように、番組表エージェント211を介してVOD配信要求を送信する場合は、S20aの代わりに、エージェントサービス装置400が放送コンテンツのURIで特定されるVODサービス装置203に配信要求を送信する(S18b)。
【0194】
ここで、本実施形態の番組表再構築部212が再構築し、TV装置510aのディスプレイ524に表示させる再構築番組表の例を説明する。
【0195】
図15は、本実施形態の再構築番組表100cの一例である。再構築番組表100cは、録画コンテンツを反映させたものである。再構築番組表100,100a、100bと同一の部分には同一の番号を付与し、重複した説明は省く。
【0196】
再構築番組表100cには、録画コンテンツ603が反映される。過去に放送された放送コンテンツが録画コンテンツ603のリストにある場合、放送情報表示領域107内の放送コンテンツに、例えば、録画コンテンツ表示オブジェクト131が重畳表示される。
【0197】
また、説明表示領域114においても、録画コンテンツであることを示す録画コンテンツ表示オブジェクト131aが重畳表示される。
【0198】
次に、本実施形態のコンテンツ視聴装置500に表示される再構築番組表の他の例を
図16に示す。
【0199】
再構築番組表100dは、放送コンテンツの録画予約釦131bを配置したものである。録画予約釦131bは、本図に示すように、説明表示領域114に表示される。
【0200】
番組表再構築部212は、再構築番組表100dの説明表示領域114に、録画予約釦121bを表示させる。
【0201】
番組表アプリ601は、録画予約釦121bの押下を検出すると、その時点で説明表示領域114に表示されている番組情報に対応する放送コンテンツを特定する。番組表アプリ601は、特定された放送コンテンツの録画を行うよう図示しない録画再生アプリに指示を行う。
【0202】
録画再生アプリは、時間の経過により、放送開始時刻になった時、録画を行う。録画されたコンテンツは、録画元の放送コンテンツを特定する情報に対応づけて、録画コンテンツ603としてコンテンツストレージ600に保存される。
【0203】
以上説明したように、本実施形態によれば、第一の実施形態と同様に、過去コンテンツの再サービスをネットワーク上で検索する場合において、ユーザの検索結果待ちの時間を無くすこと、過去コンテンツの再サービスの有無等を直ちに、かつわかりやすく提示すること、さらに、多数のユーザ間で、検索処理の重複を無くすことが可能なシステムを提供できる。すなわち、ユーザは、番組表に表示される複数の過去コンテンツについて、一度に再サービスの有無を知ることができる。また、少ない待ち時間で、再構成番組表を得ることができる。
【0204】
さらに、本実施形態によれば、上述のように、ユーザ216が使用するコンテンツ視聴装置500で番組表再構築部212の機能を実現する。このため、再構成番組表に、自身の装置固有の情報、例えば、録画の有無等の情報を反映することができる。
【0205】
これに加えて、TV装置、スマホ、タブレットPC、スティック型PCなど、汎用の製品を用いてコンテンツ視聴装置500aが構成可能になること、録画コンテンツの存在を反映させることにより、ユーザの視聴コストを低減すること、等が実現できる。
【0206】
なお、上記実施形態では、
図13に示すように、コンテンツ視聴装置500aは、TV装置510aと、コンテンツ受信装置570とにより実現されるものとして説明した。しかしながら、この形態に限定されない。コンテンツ視聴装置500aは、
図11に示すように、TV装置510と、情報端末装置530と、コンテンツ端末装置550と、で実現されてもよい。
【0207】
この場合、コンテンツ端末装置550が、内部ストレージ553に、番組表再構築部212を実現するプログラムを備える。そして、CPU551がRAM552に展開して実行することにより、番組表再構築部212を実現する。
【0208】
また、
図11に示す構成に加え、コンテンツストレージ600を備えてもよい。この場合、コンテンツ端末装置550が、ストレージIF機能を備え、コンテンツストレージ600にアクセス可能に構成する。
【0209】
なお、コンテンツ受信装置570では、
図1の番組表再構築部212の全ての機能を実現しなくてもよい。再構築番組表に録画コンテンツ603を反映させる機能が最小限実現されればよい。この場合、その他の機能は、エージェントサービス装置400側が実現する。
【0210】
さらに、本実施形態の番組表アプリ601は、ユーザ216による選択の優先順位を決定する優先順位決定機能を実現してもよい。例えば、複数種の再サービスがなされている放送コンテンツが選択された場合、優先順位決定部は、予め定めた優先順位に従って、再生するコンテンツを選択する。
【0211】
優先順位は、再サービス種によって定められてもよいし、条件により定められてもよい。
【0212】
例えば、録画コンテンツ603を最優先するという優先順位が定められている場合、VODコンテンツと、録画コンテンツ603とにより再サービスがなされている放送コンテンツが選択された場合、録画コンテンツ603が自動的に選択される。また、より価格が低い方等の条件で優先順位が定められている場合、有料のVODコンテンツと、無料のVODコンテンツとがある場合、無料のVOD配信が選択される。その他、例えば、より通信量を抑えられるものを選択する等の条件であってもよい。
【0213】
このように優先順位決定部を備えることにより、ユーザ216は、手間なく所望のコンテンツの再サービスを受けることができる。
【0214】
優先順位決定部は、例えば、コンテンツストレージ600または内部ストレージ574に格納されるプログラムを、CPU572がRAM573に展開して実行することにより実現される。
【0215】
<<第三の実施形態>>
次に、本発明の第三の実施形態を説明する。本実施形態では、コンテンツ処理部206の全ての機能がユーザ216側の装置で実現される例である。
【0216】
本実施形態では、番組表エージェント211の機能もユーザ216側の装置で実現される。このため、本実施形態では、例えば、番組表エージェント211が番組データ構築情報を収集する際、ユーザ216固有の情報を用いて収集範囲を限定することができる。
【0217】
なお、本実施形態のコンテンツ視聴システムの構成は、
図9(a)に示す第一の実施形態、第二の実施形態のシステム構成から、エージェントサービス装置400を取り除いたものである。
【0218】
まず、本実施形態のコンテンツ視聴装置500bを説明する。
図17は、本実施形態のコンテンツ視聴装置500bの構成図である。
【0219】
本実施形態のコンテンツ視聴装置500bは、表示装置590と、コンテンツ受信装置570とコンテンツストレージ600bとを備える。
【0220】
表示装置590は、
図11および
図13に示したTV装置510、510aの表示機能を実現可能な構成を少なくとも備える。例えば、デジタルIF部515と、表示出力部522と、音声出力部523と、ディスプレイ524と、スピーカ525とを備える。コンテンツ受信装置570の出力をデジタルIF部515で受信し、ディスプレイ524およびスピーカ525から出力する。表示装置590の代わりに、TV装置510、510aを用いてもよい。
【0221】
コンテンツストレージ600bには、番組表エージェント211の機能と番組表再構築部212の機能を実現するプログラムであるエージェントアプリ611が格納される。また、本実施形態では、さらに、サービスリスト612と、番組データ構築情報613と、再構築番組表614と、録画コンテンツ615と、が格納される。
【0222】
CPU572は、エージェントアプリ611をRAM573に展開して実行することにより、番組表エージェント211の機能と番組表再構築部212の機能とを実現する。
【0223】
番組データ構築情報613は、番組表エージェント211により収集され、番組表再構築部212が、再構築番組表を作成する際に用いる情報である。例えば、
図1の、番組情報蓄積部221、ユーザ情報保持部222、検索結果保持部223に保持される情報である。
【0224】
サービスリスト612は、ユーザ216の、各VODサービス事業者との契約情報を格納したリストである。本実施形態では、番組表エージェント211が、検索時に参照するとともに、番組表再構築部212が、再構築時に参照する。
【0225】
ここで、サービスリスト612に登録される情報を説明する。
図18は、サービスリスト612の一例である。
【0226】
本図に示すようにサービスリスト612は、VODサービスを特定する情報(ここでは、サービス名)612a毎に、当該サービスを利用する場合のログイン情報(ここでは、ユーザID612bと、パスワード612c)と、当該VODサービスのURI612dと、表示に用いるロゴ等の関連情報612eとが登録される。
【0227】
なお、本図に示すように、未契約のVODサービスのサービス名も登録されていてもよい。すなわち、契約の有無によらず、コンテンツ視聴装置500bが、ネットワーク201を介して再サービスの有無を検索するVODサービスのリストが登録されてもよい。未契約のVODサービスのリストは、ユーザ216または、コンテンツ視聴装置500bの製造業者がリスト化する。
【0228】
サービスリスト612では、ユーザ216が視聴契約しているVODサービスについては、ログイン情報としてユーザID612bおよびパスワード612cが登録される。一方、未契約のVODサービスについては、ログイン情報が未登録となる。
図18に示すサービスリスト612は、「MNKオンデマンド」サービスのみ、ユーザ216が視聴契約している例である。
【0229】
なお、ユーザ216が、サービスリスト612を編集可能なように構成してもよい。例えば、ユーザの求めに応じて、エージェントアプリ611は、編集釦612fをリストとともに表示する。そして、編集釦612fの押下を受け付けると、エージェントアプリ611は、サービスリスト612へのユーザによる入力を受け付ける。
【0230】
なお、編集釦612fは、便宜上
図18に示しているが、ユーザ情報として管理されるものでなく、編集画面に遷移させるための釦である。
【0231】
コンテンツ視聴装置500bは、通常、個人もしくは家族で所有する。このため、本実施形態では、サービスリスト612は、コンテンツ視聴装置500bの起動とともに、使用可能状態とする。
【0232】
エージェントアプリ611で実現される番組表エージェント211は、再サービスを検索する際、例えば、VOD配信の有無については、サービスリスト612で契約ありとしているVODサービス事業者のサービスのみ検索する。
【0233】
なお、他の実施形態同様、契約、未契約を問わず、検索対象の全てのVODサービスについて検索を行うよう構成してもよい。この場合、番組表再構築部212が、サービスリスト612を参照し、契約、未契約の有無が識別可能な態様で表示されるよう、再構築番組表を作成する。
【0234】
上記構成を有する本実施形態のコンテンツ視聴装置500bにおいて、エージェントアプリ611は、VODサービス装置203、放送サービス装置202、ストリーミングサービス装置204に直接、もしくは間接的に放送コンテンツの再サービスの有無を確認し、確認した結果を検索結果として保持する。また、ユーザ情報を管理する。上述のように、このような番組データ構築情報の収集は、周期的、あるいは、所定のイベントの発生を受けて、実行される。
【0235】
さらに、本実施形態のエージェントアプリ611は、ユーザ216の求めに応じて放送番組表を再構築する。
【0236】
そして、本実施形態では、再サービスの提供を受ける際、ユーザ216は、コンテンツ視聴装置500bで再構築番組表を確認し、視聴する放送コンテンツを選択する。コンテンツ視聴装置500bは、ユーザの選択に応じてVODサービス装置203、放送サービス装置202、または、ストリーミングサービス装置204から再サービスの提供を受け、再生する。
【0237】
ここで、本実施形態における、再構築番組表の例を
図19に示す。再構築番組表100eは、基本的に、再構築番組表100、100a、100b、100c、100dのいずれかと同様の構成を有する。
【0238】
再構築番組表100eでは、過去コンテンツについて、再サービスのある放送コンテンツの一覧が、識別可能な態様で表示される。ここでは、例えば、放送情報表示領域107の各放送コンテンツ欄に、VODサービス事業者のロゴ113aを表示する。また、説明表示領域114にも、同様にロゴ113eを表示させてもよい。
【0239】
さらに、ユーザ216が契約しているVODサービス事業者による再サービスがある放送コンテンツと、未契約のVODサービス事業者によるものとも、例えば、背景色、文字色を変える等、識別可能な態様で表示される。
【0240】
例えば、
図19の例では、契約有の放送コンテンツは、背景色が白色で表示され、契約無しの放送コンテンツについては、背景色が白以外で表示される。
【0241】
このような態様で表示することにより、ユーザ216は、視聴を希望する放送コンテンツの視聴契約の有無を知ることができる。
【0242】
なお、例えば、視聴契約をしていないVODサービス事業者による再サービスであっても、一時的に無料で視聴可能な再サービスがある。番組表再構築部212は、このような再サービスを、さらに、識別可能な態様で表示させてもよい。
【0243】
具体的には、
図19に示すように、スポット視聴可能表示オブジェクト123を、放送情報表示領域107の放送コンテンツ表示に重畳表示させる。このとき、契約有の放送コンテンツと同じ表示態様で表示させてもよい。これにより、ユーザは視聴可能であることを容易に把握できる。
【0244】
以上説明したように、本実施形態によれば、第一の実施形態と同様に、過去コンテンツの再サービスをネットワーク上で検索する場合において、ユーザの検索結果待ちの時間を無くすこと、過去コンテンツの再サービスの有無等を直ちに、かつわかりやすく提示することが可能なシステムを提供できる。
【0245】
さらに、本実施形態によれば、番組表エージェント211の機能も、ユーザ216側装置が備える。すなわち、番組データ構築情報の検索、収集を、ユーザ側装置で行う。このため、VODサービス事業者との契約の有無等の、ユーザ固有の条件を、検索時に反映することができる。すなわち、ユーザの個人情報を用いて、検索範囲を制限することができる。
【0246】
このため、本実施形態によれば、ユーザにとって有用な情報を含む再構築番組表を効率よく収集できる。そして、そのような情報を用いて再構築番組表が生成されるため、より、ユーザにとって使いやすい再構築番組表を、少ない待ち時間で提供できる。
【0247】
なお、上記各実施形態においては、コンテンツビューワ700を備えてもよい。この場合のシステム構成を、
図9(b)に示す。本図に示すように、コンテンツビューワ700は、ネットワーク201を介して、他の装置と接続される。また、コンテンツ視聴装置500とは、直接接続される。
【0248】
このような構成の場合、ユーザ216は、VOD配信される放送コンテンツを、コンテンツビューワ700で視聴してもよい。この場合、コンテンツ視聴装置500は、再構築番組表をコンテンツビューワ700に提供するサーバとして機能する。一方、コンテンツビューワ700はクライアントとして機能し、再構築番組表を受信する。
【0249】
ユーザ216は、コンテンツビューワ700に表示される再構築番組表を確認し、VODサービス装置203から配信サービスの提供を受ける。
【0250】
すなわち、コンテンツビューワ700は、再構築番組表を介してユーザから選択された放送コンテンツを特定し、コンテンツ視聴装置500に通知する。そして、コンテンツ視聴装置500は、当該放送コンテンツに対応づけられたVOD配信サービスの配信元情報(配信元アドレス)をコンテンツビューワ700に通知する。コンテンツビューワ700は、それを受け、当該配信元に、配信リクエストを送信し、配信を受ける。
【0251】
コンテンツビューワ700は、例えば、タブレットPCなどで実現される。コンテンツビューワ700とコンテンツ視聴装置500とは、ホームネットワークなどのLANで接続する。これにより、ユーザ216の個人情報などは保護される。ユーザ216の個人情報保護される手段であれば、ネットワーク手段は、これに限られるものではない。
【0252】
以上、
図1から
図19を用いて説明した本発明の実施形態が、これらに限るものでなく、例えば、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に、他の実施形態の構成を加えることも可能である。これらは全て本発明の範疇に属するものである。
【0253】
さらに、文中や図中に現れる数値やメッセージ等もあくまで一例であり、異なるものを用いても本発明の効果を損なうものではない。
【0254】
また、発明の機能等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実装してもよい。また、マイクロプロセッサユニット、CPU等がそれぞれの機能等を実現する動作プログラムを解釈して実行することによりソフトウェアで実装してもよい。また、ソフトウェアの実装範囲を限定するものでなく、ハードウェアとソフトウェアを併用しても良い。