(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6929440
(24)【登録日】2021年8月12日
(45)【発行日】2021年9月1日
(54)【発明の名称】ロードユニット交換のための交換方法および装置
(51)【国際特許分類】
B60P 1/48 20060101AFI20210823BHJP
F16D 65/16 20060101ALI20210823BHJP
F16D 121/14 20120101ALN20210823BHJP
F16D 121/24 20120101ALN20210823BHJP
F16D 125/60 20120101ALN20210823BHJP
【FI】
B60P1/48 Z
F16D65/16
F16D121:14
F16D121:24
F16D125:60
【請求項の数】22
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2020-505536(P2020-505536)
(86)(22)【出願日】2017年8月16日
(65)【公表番号】特表2020-516542(P2020-516542A)
(43)【公表日】2020年6月11日
(86)【国際出願番号】FI2017050577
(87)【国際公開番号】WO2017182719
(87)【国際公開日】20171026
【審査請求日】2020年8月12日
(31)【優先権主張番号】20175337
(32)【優先日】2017年4月11日
(33)【優先権主張国】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】521143099
【氏名又は名称】ロータス ディモリション オイ
(74)【代理人】
【識別番号】100120857
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 聡
(72)【発明者】
【氏名】レッピアホ トミ
【審査官】
川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第10311359(DE,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第0308615(EP,A1)
【文献】
独国特許出願公開第19526605(DE,A1)
【文献】
特開2000−326783(JP,A)
【文献】
特開2016−215916(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0215466(US,A1)
【文献】
特開2003−327330(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 1/30 − 1/32
B60P 1/48
B60P 1/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両により担持される少なくとも第1および第2のロードユニットを交換するための交換装置であり、前記第1のロードユニットは第1および第2の端部を有し、前記第2のロードユニットは第1および第2の端部を有する、交換装置であって、前記交換装置は、
−陸揚げ装置の第1部分が前記第1のロードユニットの前記第1端部に支持され、かつ陸揚げ装置の第2部分が前記第2のロードユニットの前記第2端部に支持されるように、前記第1のロードユニットの前記第1端部と前記第2のロードユニットの前記第2端部との間に配置される、陸揚げ装置を含み、
−前記陸揚げ装置は、前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部と出会った後、前記第1のロードユニットの前記第1端部を前記第2のロードユニットの前記第2端部よりも低いレベルに動かすように構成される、
交換装置。
【請求項2】
前記交換装置または前記陸揚げ装置は、前記第1のロードユニットの前記第1端部の陸揚げを遅くするように構成された制動部材を含む、請求項1に記載の交換装置。
【請求項3】
前記陸揚げ装置は、前記第1のロードユニットの前記第1および第2の端部並びに前記第2のロードユニットの前記第1および第2の端部に結合される第1部分、および、前記陸揚げ装置の前記第1部分と結合される第2部分を含み、前記陸揚げ装置は、前記陸揚げ装置の前記第1および第2の部分の間に配置される制動部材を含み、前記制動部材は、前記陸揚げ装置の前記第1および第2の部分を互いにさらに遠くへ動かすことに抵抗する力を適用するように構成される、請求項2に記載の交換装置。
【請求項4】
前記制動部材は、ばねまたは制動シリンダまたは、巻き戻しが制御されるケーブルを含み、前記制動部材の第1端部は前記陸揚げ装置の前記第1部分と結合され、かつ前記制動部材の第2端部は前記陸揚げ装置の前記第2部分と結合され、或いは、前記制動部材は摩擦ブレーキを含む、請求項3に記載の交換装置。
【請求項5】
前記陸揚げ装置の前記第1部分は、
−前記第1のロードユニットの前記第1端部に固定されて、前記陸揚げ装置の前記第2部分は、前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部と出会って通過した後に、前記第2のロードユニットの前記第2端部に結合されるように構成されるか、または、
−前記第2のロードユニットの前記第2端部に固定されて、前記陸揚げ装置の前記第2部分は、前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部と出会って通過した後に、前記第1のロードユニットの前記第1端部に結合されるように構成される、
請求項3または4に記載の交換装置。
【請求項6】
前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部よりも低いレベルに移動された後、前記陸揚げ装置は、結合を外されるように構成される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の交換装置。
【請求項7】
前記交換装置は、前記第2のロードユニットを前記車両の上に載せる間、前記第1のロードユニットが前記第2のロードユニットの上部上をそれに沿って摺動するときに、前記第1のロードユニットの摺動速度を制御するように構成される制動システムを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の交換装置。
【請求項8】
前記制動システムの第1端部は、前記第2のロードユニットにまたは前記車両に結合され、前記制動システムの第2端部は、前記第1のロードユニットに結合される、請求項7に記載の交換装置。
【請求項9】
前記制動システムは、ばね力によってまたは制動シリンダにより誘発される力を介して、摺動速度を制御するように構成される、ばねまたは制動シリンダを含み、または、前記制動システムは、固定長さを有するケーブルまたは巻き戻しが制御可能なモータによって制御されるケーブルを含み、または、前記制動システムは摩擦ブレーキを含み、または、前記制動システムは、ロッドまたはバーのような細長いアームである、請求項7または8に記載の交換装置。
【請求項10】
前記陸揚げ装置は、遅くとも前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部と出会って通過した後、前記制動システムを前記第1のロードユニットから解放するように構成される、請求項7〜9のいずれか1項に記載の交換装置。
【請求項11】
前記制動部材はケーブルを含み、前記ケーブルの第1部分は、前記第2のロードユニットの前記第2端部に支持されるかまたは結合され、前記ケーブルの第2部分は、前記第1のロードユニットの前記第1端部に支持されるかまたは結合される、請求項1または2に記載の交換装置。
【請求項12】
前記制動部材は制御可能なモータを含み、前記制御可能なモータは、前記ケーブルの巻き戻しを制御するように、そしてこれにより前記第1のロードユニットの前記第1端部の陸揚げを遅くするように構成される、請求項11に記載の交換装置。
【請求項13】
前記ケーブルは、前記第2のロードユニットを前記車両の上に載せる間、前記第1のロードユニットが前記第2のロードユニットの上部上をそれに沿って摺動するときに、前記第1のロードユニットの摺動速度を制御するための制動システムとして機能するようにさらに構成され、および、前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部と出会って通過した後に、前記ケーブルは、前記第1のロードユニットの前記第1端部の陸揚げを遅くするための前記制動部材として機能するようにさらに構成される、請求項11または12に記載の交換装置。
【請求項14】
前記ロードユニットは、前記ロードユニットを前記車両上に載せるかまたは前記車両から降ろす間、別のロードユニットを受容して摺動経路に沿って摺動させることを可能にする摺動経路を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の交換装置。
【請求項15】
前記第2のロードユニットは、前記摺動経路および、前記摺動経路に関連して配置されたロック部材を含み、前記第1のロードユニットは、前記摺動経路に沿って摺動するように構成された摺動部材を含み、前記ロック部材は、前記第1のロードユニットが前記摺動経路上を摺動するときに、前記第1のロードユニットの前記摺動部材との相互作用を介して前記第1のロードユニットの摺動を停止させるように構成される、請求項14に記載の交換装置。
【請求項16】
前記ロック部材は、前記第1のロードユニットが前記摺動経路上を摺動するときに、前記第1のロードユニットの前記摺動部材を停止部材に対して偏向させるための楔ランプを含む、請求項15に記載の交換装置。
【請求項17】
前記停止部材は、前記第1のロードユニットの移動を停止させるときに、前記第1のロードユニットの運動エネルギを吸収するためのショック吸収メカニズムを含む、請求項16に記載の交換装置。
【請求項18】
前記第2のロードユニットは、前記第2のロードユニットの前記第2端部の端部に導入部材を含み、前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部と出会って、これにより前記第2のロードユニットの前記第2端部よりも低いレベルへの前記第1のロードユニットの前記第1端部の移動を可能にした後、前記導入部材は、前記第1のロードユニットの前記第1端部を前記陸揚げ装置に導入するように構成される、請求項1〜17のいずれか1項に記載の交換装置。
【請求項19】
前記交換装置は、
−移動装置であって、
前記第1のロードユニットを前記車両から第1の方向に動かして、次に前記車両に位置する前記第2のロードユニットの上部上に降ろし、
前記第1のロードユニットを解放し、
前記第2のロードユニットの移動の開始で前記第1のロードユニットがまだ前記第2のロードユニットの上部上にあるように、そして、前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部と出会うまで、前記車両上への前記第2のロードユニットの載置の間、前記第1のロードユニットが前記第2のロードユニットの上部上をそれに沿って前記第1の方向に摺動するように、前記第1のロードユニットの下の前記第2のロードユニットを把持して、前記車両上へ前記第2のロードユニットを移動させて載せる、ために調整される移動装置、を含む、
請求項1〜18のいずれか1項に記載の交換装置。
【請求項20】
交換装置を含み、前記交換装置は、
−陸揚げ装置の第1部分が前記第1のロードユニットの前記第1端部に支持され、かつ陸揚げ装置の第2部分が前記第2のロードユニットの前記第2端部に支持されるように、前記第1のロードユニットの前記第1端部と前記第2のロードユニットの前記第2端部との間に配置される、陸揚げ装置を含み、
−前記陸揚げ装置は、前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部と出会った後、前記第1のロードユニットの前記第1端部を前記第2のロードユニットの前記第2端部よりも低いレベルに動かすように構成される、
ロードユニット。
【請求項21】
車両により担持される少なくとも第1および第2のロードユニットを交換するための交換装置を含み、前記交換装置は、
−陸揚げ装置の第1部分が前記第1のロードユニットの前記第1端部に支持され、かつ陸揚げ装置の第2部分が前記第2のロードユニットの前記第2端部に支持されるように、前記第1のロードユニットの前記第1端部と前記第2のロードユニットの前記第2端部との間に配置される、陸揚げ装置を含み、
−前記陸揚げ装置は、前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部と出会った後、前記第1のロードユニットの前記第1端部を前記第2のロードユニットの前記第2端部よりも低いレベルに動かすように構成される、
車両。
【請求項22】
車両により担持される少なくとも第1および第2のロードユニットを交換する方法であり、前記第1のロードユニットは第1および第2の端部を有し、前記第2のロードユニットは第1および第2の端部を有する、方法であって、前記方法は、
−陸揚げ装置の第1部分を前記第1のロードユニットの前記第1端部に支持し、かつ前記陸揚げ装置の第2部分を前記第2のロードユニットの前記第2端部に支持するステップと、
−前記第1のロードユニットの前記第1端部が前記第2のロードユニットの前記第2端部と出会った後、前記第1のロードユニットの前記第1端部を前記第2のロードユニットの前記第2端部よりも低いレベルに動かすステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両により担持されるロードユニット交換のための方法および装置に関する。特に本発明は、第1のロードユニットが最初に車両から降ろされて、第2のロードユニットが次いで車両に載せられるように、車両により最初に担持される第1のロードユニットを、最初は地上に位置して次に車両等に向かう第2のロードユニットと交換することに関する。
【背景技術】
【0002】
ロードユニットを車両から降ろすかまたは取り外して、次いで別のロードユニットを車両に載せる、車両(例えばトラック)によってスキップまたは交換可能なロードユニットの輸送は、公知である。ロードユニット(例えばコンテナ)を頻繁に交換する目的は、新規な空のコンテナを例えば建設現場または他のサイトに持ち込み、満杯のコンテナを持ち去ることである。概して、現場では空間が非常に制限されて、またはさもなければ、新規な空のコンテナは満杯のコンテナが位置するのと同じ場所に正確に残されなければならず、そしてそれによって問題が生じる。例えば空のコンテナがサイトに持ち込まれるときに、そのコンテナを一時的でさえ降ろす自由空間が無いかもしれない。そして、空のコンテナは他のどこかに残されなければならず、満杯のコンテナを取り扱ってそれをサイト外のどこか他の場所へ転送し、その後この空のコンテナをサイトに戻し、その後、既にサイト外へ転送された満杯のコンテナを、輸送し終わるために再び車両に載せる。これは特に市街地または他の人口密度の高い領域または建設現場のケースであり、そこではコンテナの交換プロセスのための自由空間がない。時々、最初のトラックが空のトラックとともに空のコンテナを持ち込み、その空のトラックが最初に満杯のコンテナを持ち去り、その後、最初のトラックが空のコンテナを残すことができて、そして空で戻るかもしれない。
【0003】
これによって多くの不必要なステップおよび不必要なドライブが生じることは明白である。そしてそれは、多くの時間がかかるかまたは、あるトラックが空でサイトまでドライブし、別のトラックが空でサイトから戻るために多くのトラック台数が必要であり、そして、全部の交換プロセスが著しく効果がなくす。したがって、不必要なステップおよびドライブが回避できるように、限られた空間を有するサイトにおいてもコンテナまたはロードユニットを交換する有効な仕方を可能にするシステムの明白な必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、周知の先行技術に関する問題を軽減し、除去することである。特に本発明の目的は、コンテナの交換プロセスが、最初に空のコンテナをどこか他の場所へ残すことを必要とせずに、満杯のコンテナを取り扱ってそれをどこか他の場所へ転送し、再び空のコンテナを取り扱ってそれを目的サイトへ転送し、そしてその後、最初の満杯のコンテナを再び取り扱って車両上に載せることをサイトにおいてなされることができるように、コンテナまたは他のロードユニットを交換する装置および方法を提供することである。特に本発明の目的は、車両を動かすいかなる必要もなしにコンテナが配置換えまたは交換されることができるような、そしてサイトに持ち込まれた新規なコンテナが、取り去られるコンテナと同じ位置に基本的に配置されるような、装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、独立クレームの特徴によって達成されることができる。
【0006】
本発明は
、少なくとも2つのロードユニットを交換するための装置に関する。加えて、本発明は
、少なくとも2つのロードユニットを交換する方法に、ならび
にロードユニットおよび交換装置を含
む車両にも関する。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、交換装置は、車両により担持される少なくとも第1および第2のロードユニットの交換のために提供される。ロードユニットの交換は、例えば、第1のロードユニットを車両から地上に降ろして、第2のロードユニットを同じ車両に載せることを意味する。ロードユニットは、例えば、第1および第2の端部を有する交換可能なプラットフォームまたはコンテナ等である。装置は、車両上にまたはロードユニットに、特にロードユニットの端部に、都合よく装着可能である。
【0008】
交換装置または車両は、例えば従来のフックシステムまたは、例えば、第1のロードユニットを車両から第1の方向(典型的に後ろ向き)に動かして降ろすために調整されるチェーン、ストラップ、ベルトまたはケーブルのような他の任意の考えうる実施態様のような、移動装置を都合よく含む。加えて、第1のロードユニットは、例えば接地点上でかつ車両の後方または後部延長上に位置する、次に車両のための第2のロードユニットの上部上に移動される。第1のロードユニットを第2のロードユニットの上部上に動かした後に、移動装置は、第1のロードユニットを解除して、第1のロードユニットの下の第2のロードユニットを把持する。第2のロードユニットの移動の少なくとも開始で第1のロードユニットがまだ(少なくとも部分的に)第2のロードユニットの上部上にあるように、そして、車両上への第2のロードユニットの載置の間、第1のロードユニットが第2のロードユニットの上部上をそれに沿って基本的に第2のロードユニットに関して前記第1の方向に摺動するように、把持したときに移動装置は、第2のロードユニットを車両上へ移動させて載せる。第1のロードユニットの第1端部が第2のロードユニットの第2端部と出会いおよび/または通過するまで、第1のロードユニットは、都合よく第2のロードユニットの上部上をそれに沿って摺動する。また、第1のロードユニットが第2のロードユニットに沿って摺動するときに、第1のロードユニットの第2端部は、概して接地点と出会う。
【0009】
有利な実施形態によれば、交換装置はまた、第1のロードユニットの第1端部を安全でかつ都合よく制御可能でもある仕方で接地点まで移動させて降ろす、第1のロードユニットの第1端部と第2のロードユニットの第2端部との間に配置された陸揚げ装置を含む。都合よく、陸揚げ装置の第1部分は、第1のロードユニットの第1端部に支持され、かつ陸揚げ装置の第2部分は、第2のロードユニットの第2端部に支持される。例えば、陸揚げ装置は、例えば制動シリンダを有するケーブルまたはフックによって実施されることができる。
【0010】
陸揚げ装置は、第1のロードユニットの第1端部を第2のロードユニットの第2端部よりも低いレベルに、都合よく接地点に、動かすように構成される。第1のロードユニットの第1端部を降ろすことは、移動装置が第2のロードユニットを車両上に動かして載せるときに、そして第1のロードユニットの第1端部が第2のロードユニットの第2端部と出会って都合よくも通過したかまたは通過している後に、都合よく起こるように構成される。
【0011】
有利な実施形態によれば、交換装置または陸揚げ装置はまた、第1のロードユニットの第1端部が重力に起因して接地点をヒットせず、そしていかなる損傷または危険な状況も生じないように、第1のロードユニットの第1端部の陸揚げを遅くする制動部材を含む。例えば、制動部材は、例えば、制動シリンダ(例えば空気または油圧シリンダ)またはばねまたは機械的構造(例えば摩擦ブレーキ)によって実施されることができる。加えて、電気または油圧モータも、接地点に向かう第1のロードユニットの第1端部の動きを制動するかまたは抵抗するために使用されることができる。モータ等によってケーブルを巻き戻すような制御可能な仕方で第1のロードユニットが下へ移動することができるように、例えば、ケーブル、ベルトまたはチェーン等が第1のロードユニットに、特に第1のロードユニットの第1端部に取り付けられることもできる。一実施形態によれば、制動装置は、制御可能な仕方で、そして、また、第1のロードユニットの第1端部の動きまたは下降を制御する方法で作動されるように構成される。
【0012】
一実施形態によれば、第1のロードユニットが制御されない仕方で接地点をヒットしないように、第2のロードユニットを車両上へ載せる間、第1のロードユニットが第2のロードユニットの上部上をそれに沿って前記第1の方向にまたは第2のロードユニットに関して摺動するときに、交換装置は、第1のロードユニットの摺動速度を制御するための制動システムを含んでもよい。第1のロードユニットが第2のロードユニットに沿って摺動するときに、交換装置は、遅くとも第1のロードユニットの第1端部が第2のロードユニットの第2端部と出会って通過した後、制動システムを第1ユニットから解放するように都合よく構成される。
【0013】
一実施形態によれば、交換装置で用いられるロードユニットは、ロードユニットを車両上に載せるかまたは車両から降ろす間、別のロードユニットを受容して摺動経路に沿って第1の方向にまたはより下のロードユニットに関して摺動させることを可能にする、ロードユニットの上部において都合よく配置される例えばレールまたは溝等の摺動経路を都合よく含む。
【0014】
一実施形態によれば、第2のロードユニットは、摺動経路および加えてロック部材を含んでよい。例えば、前記第1のロードユニットを車両から降ろすおよび/または前記第2のロードユニットを車両上に載せる間、第1のロードユニットが摺動経路上を摺動するときに、ロック部材が第1のロードユニットの摺動を停止させるように、ロック部材は、摺動経路と関連して配置されてもよい。一例によれば、第1のロードユニットは、前記摺動経路に沿って摺動するように構成される摺動部材を含んでもよい。そして、摺動部材は、ロック部材をヒットするかまたはタッチするように構成されて、これにより、摺動を停止させる。例えば第1のロードユニットが第2のロードユニットを落下することができないように、摺動部材を有する摺動経路はまた、第2のロードユニットに沿って制御可能な仕方で摺動する第1のロードユニットを導いて、そして保つ。
【0015】
ロック部材は、第1のロードユニットが摺動経路を摺動するときに、第1のロードユニットの前記摺動部材との相互作用を介して停止部材に対して第1のロードユニットの摺動部材を偏向させるための楔ランプのような偏向部材(都合よくランプ)を含んでもよい。ロック部材は、摺動部材がロック部材と出会うときに、摺動する第1のロードユニットの大部分(または重心、概して幾何学的な中心部)が摺動して、第2のロードユニットの第2端部をちょうど通過したかまたは少なくとも通過しているような位置に、都合よく配置される。第1のロードユニットの第2端部が第2のロードユニットによってもう支持されないときに、この位置でまたはその直後に、第1のロードユニットの第2端部は、重力に起因して下に傾けられる。偏向部材がこの位置の停止部材に対して第1のロードユニットの摺動部材を偏向させるときに、第1のロードユニットの摺動部材は、次いで、重力に起因して停止部材に対して保たれて、これにより、第1のロードユニットのいかなるさらなる摺動も防止する。例えば、第1のロードユニットの第2端部が接地点に支持されるときに、第1のロードユニットが終わりまで再び摺動することができる点に留意する必要がある。
【0016】
都合よく、ロック部材は、ロック部材の位置が第2のロードユニットに関して調整されることのできる調節可能なロック部材である。偏向部材が偏向するように、そして特に、第1のロードユニットの重心が第2のロードユニットの第2端部を通過するときに停止部材が摺動部材を停止させるように、ロック部材の位置は、前記摺動経路に沿って摺動する前記第1のロードユニットの寸法、特に長さ、および重心(概して幾何学的な中心部)に基づいて選択されなければならない。このようにして、第1のロードユニットの第2端部が下に傾けられて、再び第1端部であり、したがってまた摺動部材は、上方へ、そして重力に起因して停止部材に対して傾けられることを確実にされることができる。したがって、停止部材は、第2のロードユニットに関して第1のロードユニットを停止させることができて、保つことができる。一例によれば、第2のロードユニットに関して第1のロードユニットの摺動を停止させることをさらに確実にするために、ロック部材は、摺動経路の上方部分および下方部分において多くの停止部材を含む。
【0017】
第1のロードユニットの第1端部が停止部材を通過するときに、第1のロードユニットは、第2のロードユニットに関してそして第2のロードユニットを越えてさえさらに摺動することができる。これは、例えば摺動部材の第1端部がわずかに下に移動することによって達成されることができる。そしてそれは、例えば第1のロードユニットの第2端部を少し持ち上げることによって再び達成されることができる。第1のロードユニットの第2端部の持ち上げは、第2のロードユニットを直立位置に上げて、これにより第1のロードユニットのロックを解放するような、接地点に対してそれを押圧することによってなされることができる。
【0018】
ロック部材が長さ以外の異なる位置も有してよい点に留意する必要がある。そして、第2のロードユニットの摺動の停止は、より大胆に保証されることができる。加えて、前記第1のロードユニットの移動を停止させるときに、停止部材は、第1のロードユニットの運動エネルギを吸収するためのショック吸収メカニズムを含んでよい点に留意する必要がある。ショック吸収メカニズムは、例えば、当業者によって公知であるゴム部材、ばね等によって実施されることができる。加えて、ショック吸収メカニズムは、第2のロードユニットに都合よく固定して配置される。そして、第1のロードユニットが摺動して、停止部材と衝突するときに、ロック部材の全体は、ショック吸収メカニズムに起因してそしてそれよって制御されて第2のロードユニットに関して移動する。
【0019】
ロック部材に起因して、交換装置は、制動システムなしでさえ実施されることができる。制動システムは、さもなければ、第1のロードユニットの摺動速度を制御するために用いられる。ロック部材は、安全性を増加させるために用いられることもできる。すなわちそれは、偏向部材および停止部材に起因して常に第1のロードユニットの摺動を停止させる。そしてそれは、機械的に都合よく実施される。
【0020】
加えて、第2のロードユニットは、第2のロードユニットの第2端部の端部に導入部材を含んでよい。そこでは、前記導入部材は、第1のロードユニットの第1端部を陸揚げ装置にもたらすように構成される。
【0021】
導入部材は、例えば、楔ランプのような偏向部材(都合よくランプ)を含んでよい。それが陸揚げ装置と出会うように、そして例示的実施形態によれば陸揚げ装置の第2端部(自由端)と都合よく出会うように、偏向部材は、第1のロードユニットの第1端部または第1のロードユニットの摺動部材を偏向させる。第1のロードユニットの第1端部が第2のロードユニットの第2端部および陸揚げ装置の第2端部と出会ったときに、本明細書の他の部分に記載されているように、陸揚げ装置は、第1のロードユニットの第1端部を、第2のロードユニットの第2端部よりも低いレベルに動かす。導入部材は、加えて、第1のロードユニットの第2端部が陸揚げ装置によって、そして都合よく陸揚げ装置の自由端によって、捕えられることを確実にする。
【0022】
本発明は、周知の先行技術に勝る利点を提供する。例えば、それは、コンテナの輸送のために用いられる車両が全部の交換プロセスの間じっとしていることができるように、非常に限られた空間において非常に簡単でかつ時間がかかるコンテナの交換プロセスも可能にする。特に本発明は、第1のロードユニットを車両から接地点まで降ろして、車両を動かすことなく第2のロードユニットを車両に載せ、その結果、交換プロセス後に、第1のロードユニットは、第2のロードユニットが最初に位置していた基本的に同じ場所に残されることを可能にする。
【0023】
本明細書に示される例示的実施形態は、添付の請求の範囲の適用可能性を制限するように解釈されてはならない。動詞「含む」は、詳述されない特徴の存在も除外しない開いた限定として、本明細書において使われる。従属請求項において詳述される特徴は、明確に述べられない限り、相互に自由に組み合わせ可能である。
【0024】
本発明の特徴と思われる新しい特徴は、特に添付の請求の範囲に記載される。しかしながら、本発明自体は、その追加の目的および利点と共に、その構造およびその操作方法の両方として、添付図面に関連して読み込まれるときに、特定の例示の実施形態の以下の説明から、最も理解される。
【0025】
次に、本発明は、添付図面にしたがって例示的実施形態に関してより詳細に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1A】
図1Aは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両により担持される第1および第2のロードユニット交換のための例示的な交換装置および方法の原理を示す。
【
図1B】
図1Bは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両により担持される第1および第2のロードユニット交換のための例示的な交換装置および方法の原理を示す。
【
図1C】
図1Cは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両により担持される第1および第2のロードユニット交換のための例示的な交換装置および方法の原理を示す。
【
図1D】
図1Dは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両により担持される第1および第2のロードユニット交換のための例示的な交換装置および方法の原理を示す。
【
図1E】
図1Eは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両により担持される第1および第2のロードユニット交換のための例示的な交換装置および方法の原理を示す。
【
図1F】
図1Fは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両により担持される第1および第2のロードユニット交換のための例示的な交換装置および方法の原理を示す。
【
図1G】
図1Gは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両により担持される第1および第2のロードユニット交換のための例示的な交換装置および方法の原理を示す。
【
図1H】
図1Hは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両により担持される第1および第2のロードユニット交換のための例示的な交換装置および方法の原理を示す。
【
図1I】
図1Iは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両により担持される第1および第2のロードユニット交換のための例示的な交換装置および方法の原理を示す。
【
図1J】
図1Jは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両により担持される第1および第2のロードユニット交換のための例示的な交換装置および方法の原理を示す。
【
図2A】
図2Aは、本発明の有利な実施形態にしたがう例示的な交換装置を示す。
【
図2B】
図2Bは、本発明の有利な実施形態にしたがう例示的な交換装置を示す。
【
図2C】
図2Cは、本発明の有利な実施形態にしたがう例示的な交換装置を示す。
【
図3A】
図3Aは、本発明の有利な実施形態にしたがう例示的な陸揚げ装置を示す。
【
図3B】
図3Bは、本発明の有利な実施形態にしたがう例示的な陸揚げ装置を示す。
【
図4A】
図4Aは、本発明の有利な実施形態にしたがう、摺動経路を有する例示的なロードユニットの断面図を示す。
【
図4B】
図4Bは、本発明の有利な実施形態にしたがう、摺動部材を有する摺動経路の別の例を示す。
【
図5A】
図5Aは、本発明の有利な実施形態にしたがう、制動部材を有する例示的な陸揚げ装置を示す。
【
図5B】
図5Bは、本発明の有利な実施形態にしたがう、制動部材を有する例示的な陸揚げ装置を示す。
【
図6A】
図6Aは、本発明の有利な実施形態にしたがう陸揚げ装置の原理を示す。
【
図6B】
図6Bは、本発明の有利な実施形態にしたがう陸揚げ装置の原理を示す。
【
図6C】
図6Cは、本発明の有利な実施形態にしたがう陸揚げ装置の原理を示す。
【
図7A】
図7Aは、本発明の有利な実施形態にしたがう、ロードユニットを導くための摺動経路構造の例を示す。
【
図7B】
図7Bは、本発明の有利な実施形態にしたがう、ロードユニットを導くための摺動経路構造の例を示す。
【
図7C】
図7Cは、本発明の有利な実施形態にしたがう、ロードユニットを導くための摺動経路構造の例を示す。
【
図7D】
図7Dは、本発明の有利な実施形態にしたがう、ロードユニットを導くための摺動経路構造の例を示す。
【
図7E】
図7Eは、本発明の有利な実施形態にしたがう、ロードユニットを導くための摺動経路構造の例を示す。
【
図7F】
図7Fは、本発明の有利な実施形態にしたがう、ロードユニットを導くための摺動経路構造の例を示す。
【
図7G】
図7Gは、本発明の有利な実施形態にしたがう、ロードユニットを導くための摺動経路構造の例を示す。
【
図7H】
図7Hは、本発明の有利な実施形態にしたがう、ロードユニットを導くための摺動経路構造の例を示す。
【
図8A】
図8Aは、本発明の有利な実施形態にしたがうロードユニットの例を示す。
【
図8B】
図8Bは、本発明の有利な実施形態にしたがうロードユニットの例を示す。
【
図8C】
図8Cは、本発明の有利な実施形態にしたがうロードユニットの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1A〜
図1Jは、本発明の有利な実施形態にしたがう、車両103により担持される第1のロードユニット101および第2のロードユニット102の交換のための例示的な交換装置100および方法の原理を示し、
図1Aにおいて、車両103は、第1のロードユニット101をサイトに載せていて、第2のロードユニット102を降ろしている。
図1B〜
図1Dにおいて、移動装置104は、第1のロードユニット101を車両から第1の方向105へはるか後方に動かして、そして第2のロードユニット102の上部上に降ろす。移動装置104は、従来のフックシステムとしてのものであるが、他の任意の実施態様(例えば、ロードユニットを動かすのに適しているチェーン、ストラップ、ベルト、またはケーブル)であってもよい。
【0028】
図1Eにおいて、移動装置104は、第1のロードユニット101を解放して、そして第1のロードユニット101の下の第2のロードユニット102を把持する。また、第2のロードユニット102が車載のために把持されるときに、制動システム108は、第1のロードユニットの第1端部101Aに取り付けられることができる。
図1Fにおいて、第2のロードユニット102を車両103に載せる間、第1のロードユニット101が第2のロードユニットに関して基本的に前記第1の方向105において第2のロードユニット102の上部上をそれに沿って摺動するように、移動装置104は、第2のロードユニット102を動かして、そして車両上に載せる。制動システム108は、第2のロードユニット102に沿ったそれの上の第1のロードユニット101の摺動速度を減速させるかまたは制御する。それに沿って第1のロードユニット101が摺動している第2のロードユニット102の上部に配置された摺動経路109(
図4により詳細に示される)が、都合よく存在する。
【0029】
図1G(陸揚げ装置106の一部が
図1Gにおいて少なくとも部分的に開いて示されて、しかしこれは陸揚げ装置の機能的な原理を表すためだけである)の場合のように、第1のロードユニット101の第1端部101Aが第2のロードユニット102の第2端部102Bに都合よく出会うおよび/または通過するまで、第1のロードユニット101は、第2のロードユニット102の上部(重力のため都合よく、しかし他の機構が実施されることもできる)上をそれに沿って摺動する。第1のロードユニット101の第1端部101Aが第2のロードユニット102の第2端部102Bに出会うおよび/または通過するときに、陸揚げ装置106は、第1のロードユニット101の第1端部101Aと第2のロードユニット102の第2端部102Bとの間に都合よく起動される(
図6A〜
図6Cにより詳細)。例えば、陸揚げ装置106の第1部分106A(固定部)は、第1のロードユニットの第1端部101Aに固定される。そして、第2部分106B(自由端)は、第2のロードユニット102の第2端部102Bをキャッチするように構成される。
【0030】
第2のロードユニット102が車両の上の方へ(105の反対方向に)まだ移動されるときに、陸揚げ装置106の自由端106Bは、第2のロードユニット102の第2端部102Bに支持される。そして、
図1H〜
図1Jに示されるように、陸揚げ装置106は、第1のロードユニット101の第1端部101Aを第2のロードユニット102の第2端部102Bよりも低いレベルへと(都合よく接地点まで)移動させるように構成される。
【0031】
第2のロードユニット102を車両103上に載せる間、第1のロードユニット101が第2のロードユニット102の上部をそれに沿って摺動するときに、制動システム108が第1のロードユニット101の摺動速度を制御するために使用されることができる点に留意する必要がある。制動システム108は、遅くとも第1のロードユニット101の第1端部101Aが第2のロードユニット102の第2端部102Bと出会って通過した後に、第1ユニット101から解放される。一例によれば、
図2Cに示されるように、制動システム108の第1端部108Aは、第2のロードユニット102にまたは車両103に結合されることができて、制動システム108の第2端部108Bは、第1ユニット101に、そして特に前記第1ユニット101の第1端部101Aに結合されることができる。
【0032】
図1Gおよび
図2Cに示される例示的な制動システム108は、ケーブル108によって実施され、そしてその巻き戻しは、例えば、制御可能なモータ110によって(例えば油圧または電気モータによって)制御されることができる。しかしながら、例示的実施形態によれば、そして特にケーブルの他端が車両に固定されるときに、ケーブルの長さ(巻き戻されるかまたは巻かれる)を制御する必要はないかもしれない点に留意する必要がある。しかし、ロードユニットが例えば従来のフックシステム104によって降ろされるときに、第1のロードユニット101の第1端部101Aの軌道がケーブルの固定長さが十分である軌道に調整されるように、ケーブルは、調整された特定の固定長さを有してもよい。これは、例えば第1のロードユニット101の第1端部101Aの陸揚げまたは下降プロセスに適用されることもできる。なぜなら、それが下降されるときに第1端部101Aは、接地点または車両に関して方向105において基本的に移動しないからである。
【0033】
制動システム108は、他のシステム(ばねまたは制動シリンダ(例えば空気または油圧シリンダ)のような)によって実施されることもできる。そしてそれは、ばね力によって、または制動シリンダにより誘発される力を介して、第1のロードユニットの摺動速度を制御するように構成される。加えて、制動システムは、適切かつ当業者に公知の摩擦ブレーキまたは他の制動システム(例えば、ロッドまたはバーのような細長いアーム)を含んでもよい。
【0034】
図2A〜
図2Cおよび
図3A〜
図3Bは、本発明の有利な実施形態にしたがう例示的な交換装置100を示し、
図2Aおよび
図3Aにおいて、陸揚げ装置106は、第1のロードユニット101の第1端部101Aに一体化されて、
図2Bおよび
図3Bにおいて、陸揚げ装置106は、第2のロードユニット102の第2端部102Bに一体化される。
【0035】
(
図1A〜
図1Jに示された装置および方法100に基本的に対応する)
図2Aおよび
図3Aの例において、陸揚げ装置106の第1部分106Aは、第1のロードユニット101の第1端部101Aに一体的に固定される。そして、
図1G〜
図1Hの場合のように、第1のロードユニット101の第1端部101Aが第1の方向105に第2のロードユニットの第2端部102Bを通過したときに、陸揚げ装置106の第2自由部分106Bは、第2のロードユニット102の第2端部102Bをキャッチしてそれに支持されるように構成される。
【0036】
あるいは、
図2Bおよび
図3Bで分かるように、陸揚げ装置106の第1部分106Aは、第2のロードユニット102の第2端部102Bに一体的に固定されることもできる。そして、第1のロードユニット101の第1端部101Aが第1の方向105に第2のロードユニットの第2端部102Bを通過した(
図1G〜
図1Hに示される状況に対応する)ときに、陸揚げ装置106の第2自由部分106Bは、第1のロードユニット101の第1端部101Aをキャッチしてそれに支持されるように構成される。
【0037】
陸揚げ装置106が起動して第1のロードユニット101の第1端部101Aを接地点まで動かすかまたは降ろすときに、第1および第2の部分106A、106B間の角度が開くように、第1および第2の部分106A、106Bは、互いに回転式(例えばヒンジ結合した)に結合される。陸揚げ装置106は、第1および第2の部分106A、106Bの互いにさらに離れる動きに抵抗するか、または、第1および第2の部分106A、106B間の角度を開いて、これにより第1のロードユニット101の第1端部101Aのスローモーションの下降を可能にすることに抵抗する、力を適用するように構成される制動部材107を都合よく含む。
【0038】
図2Cは別の例を示し、制動部材107を有する陸揚げ装置106は、ケーブルによって実施される。そしてその巻き戻しおよび/または再巻きは制御されることができる。一実施形態において、ケーブルの第1部分107Aは、第2のロードユニット102の第2端部102Bに支持されるかまたは結合されて、ケーブルの第2部分107Bは、第1のロードユニット101の第1端部101Aに支持されるかまたは結合される。一実施形態によれば、ケーブルの第1部分107Aを支持するための第2端部102Bに、都合よく第2のロードユニットの第2端部の上部に、支持位置102Cが設けられる。ケーブル107の巻き戻しおよび/または再巻きは、例えば、ケーブルの第1端部107AAが結合されるモータ110によって制御されることができる。また、他の機構が用いられることができる。ケーブル107の巻き戻しおよび/または再巻きを制御することによって、第1のロードユニットの第1端部101Aの移動または下降速度は、管理されることができて、制御されることができる。
【0039】
一例によれば、ケーブル107(または同類)は、第2のロードユニット102を車両上に載せる間、第1のロードユニット101が第2のロードユニット102の上部上にそれに沿って摺動するときに、第1のロードユニット101の摺動速度を制御するための制動システム108として機能するように、しかしまた、第1のロードユニット101の第1端部101Aが第2のロードユニット102の第2端部102Bと出会って通過した後に、第1のロードユニット101の第1端部101Aの陸揚げを減速させるための制動部材107として機能するように、構成されることができる。有利な実施形態によれば、ケーブル107/108(2つの異なる機能のための1つのかつ同じケーブル)は、支持位置102Cを介して第1のロードユニット101の第1端部101Aにまず接続されることができて、その後、第1のロードユニット101の第1端部101Aが第2のロードユニット102の第2端部102Bと出会って通過した後、ケーブル107/108は、制動部材107として自動的に機能する。
【0040】
図3Aおよび
図3Bは、陸揚げ装置106および制動部材107のより詳細な実施形態をまだ示す。制動部材107は、例えば、制動シリンダ(例えば空気または油圧シリンダ)またはばねまたは機械的構造(例えば摩擦ブレーキのような)によって実施されることができるかまたはそれらを備えることができる。加えて、電気または油圧モータも、接地点の方への第1のロードユニット101の第1端部101Aの動きに抵抗する制動のために使用されることができる。例えば、ケーブル107は、第1のロードユニット101(
図2Cに示すように)に取り付けられることができ、そして特に、第1端部101A/第1のロードユニット101が制御可能な仕方(例えば、モータ110等によってケーブル107を巻き戻す)で下に移動されることができるように、第1のロードユニット101の第1端部101Aに取り付けられることができる。一実施形態によれば、制動装置は、制御可能な仕方で作動されるように構成される。
【0041】
一例によれば、制動部材107の作動は制御されることができる。そして、第1のロードユニット101の第1端部101Aの移動または下降速度は、無段式に、そして例えば第1のロードユニット101の第1端部101Aが安全かつ制御された仕方で接地点まで降ろされるように、都合よく制御されることができる。
【0042】
図4Aは、本発明の有利な実施形態にしたがう、摺動経路109を有する例示的なロードユニット101、102の断面図を示し、摺動経路109は、ロードユニット101、102を車両103上に載せるかまたは車両103から降ろす間、別のロードユニット101、102を受容して、摺動経路109に沿って第1の方向105に摺動させるか、またはそのロードユニットの長手方向軸線と平行にそしてより低いロードユニット101に関して摺動させるように構成される。摺動経路109は、例えばレールまたは溝を含み、それはロードユニット101の上部に都合よく準備される。あるいは、それは、ロードユニット102の底部に配置されることもできる。
【0043】
摺動経路109に沿って摺動するロードユニット101は、摺動部材111(例えば車輪またはスライドまたはスキー等)を都合よく含む。
図5A〜
図5Bおよび
図6A〜
図6Cにより詳細に分かるように、摺動部材111は、陸揚げ装置106に都合よく配置される点に留意する必要がある。加えて、摺動部材111は、摺動経路109の両側に配置されてもよい点に留意する必要がある。そして、摺動経路109は摺動部材111と一緒に、摺動するロードユニット101の下に位置するロードユニット102に対して摺動経路109に沿って摺動しているロードユニット101を係止するかまたは確保する。
【0044】
図4Bは、摺動経路109の別の例を示し、摺動経路はレールまたはバー109で実施される。摺動経路109に沿って摺動する第1のロードユニット101は、受容構造116に摺動経路109を受容するための溝またはスロットを形成する受容構造116を含む。受容構造116は、例えば、第1のロードユニット101の基礎構造物(例えば、第1のロードユニットの構造に配置される摺動部材111と一緒の第1のロードユニット101の底部)によって形成されることができる。
【0045】
図5A〜
図5Bは、本発明の有利な実施形態にしたがう、制動部材107を有する例示的な陸揚げ装置106の側面図および正面図を示し、摺動部材111は明らかに見られることができる。例示的な摺動部材111は、第1車輪111Aが摺動経路109の下に結合されるように構成されて、第2車輪111Bが摺動経路109の上に結合されるように構成される、2つの車輪を含む。
【0046】
図6A〜
図6Cは、本発明の有利な実施形態にしたがう、制動部材107を有する陸揚げ装置106の原理を示す。
図6A〜
図6Cにおいて、第1のロードユニット101は、摺動経路109に沿って第2のロードユニット102の上部上を方向105に摺動している。制動システム108は、本明細書の他の部分に開示されているように、第1のロードユニット101の自由な摺動に抵抗するためにも(任意に)使用される。制動システム108の第2端部108Bは、第1のロードユニット101に結合されて、摺動経路109に沿った第1のロードユニットの摺動速度は、制御装置(例えばモータ)によって都合よく制御される。加えて、制御装置は、当業者により公知の他のシステムによって実施されることができる。
【0047】
図6A〜
図6Cに示される実施形態において、陸揚げ装置106の第1部分106Aは、第1のロードユニット101の第1端部101Aに固定される。第1のロードユニット101の第1端部101Aまたはより詳しくは摺動部材111が第2のロードユニット102の第2端部102Bまたは支点102Dと出会って通過したときに、陸揚げ装置106の第2部分106Bは、第2のロードユニット102の第2端部102Bまたは支点102Dに止まるように構成されて、支点102Dによって支持され、陸揚げ装置106の第1および第2の部分106A、106Bの間の角度が開かれるように、支点102Dの周りに回転するように構成される。開口は、第1および第2の部分106A、106Bの間の制動部材107によって都合よく抵抗される。
【0048】
第1のロードユニット101の第1端部101Aが第2のロードユニット102の第2端部102Bと出会ったときに、摺動部材111は、支点102Dの周りに(
図6A〜
図6Cで時計回りに)回転されるように構成される。同時に、結合部材111Dは、使用する場合、摺動部材111から、そしてこれにより第1のロードユニット101からも、回転して、制動システム108(
図6A〜
図6Cの実施形態のケーブル)を解放するように構成される。
【0049】
また、第2のロードユニット102が車両103上に載せられるときに、陸揚げ装置106は、第1のロードユニット101の第1端部101Aを接地点まで、または少なくとも第2のロードユニット102の第2端部102Bよりも低いレベルまで、動かすかまたは降ろす。陸揚げ装置の第1および第2の部分106A、106Bの間の開口角が十分に増加するかまたは、陸揚げ装置の第2端部106Bまたは実際には摺動部材111が支点102Dの周りに閾値角度回転したときに、第2端部106Bは、第2端部102Bの接点または第2のロードユニット102の支点102Dから解放される。したがって、第1のロードユニット101の第1端部101Aが第2のロードユニット102の第2端部102Bよりも低いレベルに動かされた後、陸揚げ装置106は、結合を外されるように構成される。
【0050】
図7A〜
図7Hは、本発明の有利な実施形態にしたがう、ロードユニット101、102を導くための摺動通路構造109並びにロック部材の例を示す。
図7A〜
図7Hで分かるように、第2のロードユニット102は、摺動経路109および加えて、それが摺動経路109を摺動するときに、第1のロードユニット101(特に
図7C〜
図7Gに示される)の摺動を停止させるためのロック部材112を含む。
【0051】
ロック部材112は、第1のロードユニット101が摺動経路109を摺動するときに、停止部材114(
図7C〜
図7G)に対して第1のロードユニット101の摺動部材111を偏向させるための偏向部材113(例えば楔ランプ113)を都合よく含む。第1のロードユニット101は、例えば
図4Bに関連して記載されていているように、都合よく摺動部材111を含む。摺動部材111がロック部材112と出会ってこれにより摺動を停止させるように、摺動部材111は、それが偏向部材113によって偏向されるまで、摺動経路109に沿って摺動する。
【0052】
より詳細には、第1のロードユニット101の重心が第2のロードユニット102の第2端部102Bを通過するときに偏向部材113が摺動部材111を偏向させるように、ロック部材112の位置は、第2のロードユニット102に関して方向119に都合よく調整されることができる。そして、第1端部101Aおよびしたがってまた摺動部材111は、停止部材114の上方をそれに対してスキップされる。ロック部材は、摺動経路109の上部および下部の両方において、複数の停止部材114を含んでもよい。
【0053】
本明細書の他の部分におよび特に
図7C〜
図7Gに記載されているように、第1のロードユニット101は、摺動部材111が例えば第1端部101Aおよびしたがってまた摺動部材111を動かすことによって停止部材114を通過するときに、第2のロードユニット102に関して方向119にさらに摺動することができる。
【0054】
停止部材112は、前記第1のロードユニットの移動を停止させるときに、第1のロードユニット101の運動エネルギを吸収するためのショック吸収メカニズム118も含んでよい。
【0055】
加えて、第2のロードユニット102は、
図7Hに記載されているように、第2のロードユニット102の第2端部102Bの端部に導入部材115を含んでもよい。導入部材115は、第1のロードユニット101の第1端部101Aを陸揚げ装置106に導く。このために、導入部材115は、例えば偏向部材117を含む。偏向部材117は、第1のロードユニット101が陸揚げ装置106とよりよく出会うように、第1のロードユニット101の第1端部101Aまたは第1のロードユニット101の摺動部材111を偏向させる。
【0056】
図8A〜
図8Cは、本発明の有利な実施形態にしたがうロードユニット101、102の例を示し、
図8Aには、1つのロードユニット101の側面図が示される。
図8Bにおいて、第1のロードユニット101は、摺動経路109を都合よく介して、第2のロードユニット102の上部上に積み重ねられるかまたは載せられる。
図8Cは、積み重ねられたロードユニット101、102の正面図を示し、陸揚げ装置の制動部材107も示される。
【0057】
本発明は、上述した実施形態に関して上で説明されて、本発明のいくつかの利点は示された。本発明は、これらの実施形態だけに制限されるのではなく、発明の考えおよび以下の特許クレームの精神および範囲内のすべての可能な具体化も含むことは、明白である。例えば、ケーブルは、制動部材107およびシステム108の例として示されるが、しかし例えば、ベルト、ストラップまたはチェーンのような、他のタイプの好適な装置が用いられることができる。
【0058】
加えて、2つのロードユニットだけが図に示されるとはいえ、それらはただ例であり、2つ以上のロードユニットは互いの上に載置されることができて、担持されることができる。さらに、図に表されるロードユニットが側壁および/または端壁を有するとはいえ、側壁および/または端壁は、しかしながら本質ではなく、例えばロードユニットは、端部(101A、101B、102A、102B)を有しかつ実際の壁のないプラットフォームとして実施されることもできる点に留意する必要がある。
【0059】
従属クレームにおいて詳述される特徴は、明確に述べられない限り、相互に自由に組み合わせ可能である。