(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記画像データ取得部は、上記動画像データに符号化処理を施して得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信し、該ビデオストリームに復号化処理を施して上記動画像データを取得する
請求項1に記載の画像処理装置。
上記画像処理部は、上記外部機器から、上記デジタルインタフェースを介して、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報を取得し、該比率の情報に基づいて上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率を得る
請求項7に記載の画像処理装置。
上記画像データ取得部は、上記動画像データに符号化処理を施して得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信し、該ビデオストリームに復号化処理を施して上記動画像データを取得し、
超高品位映像配信である場合、上記取得された動画像データは、高速フレームシャッターで撮影された動画像データ、または上記高速フレームシャッターで撮影された動画像データが画像の尖鋭度が維持されたまま低周波数の動画像シーケンスに変換された動画像データであり、
上記画像処理部は、上記コンテナのレイヤに挿入されている上記超高品位映像配信であるか否かを示す情報が超高品位映像配信であることを示す場合に、上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、上記取得された動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を行う
請求項1に記載の画像処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本技術の目的は、高速フレームシャッターで撮影された尖鋭度の高い画像成分を有する動画像データを従来のフレーム補間技術で取扱い可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術の概念は、
所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを取得する画像データ取得部と、
上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、上記取得された動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を行う画像処理部を備える
画像処理装置にある。
【0008】
本技術において、画像データ処理部により、所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データが取得される。画像処理部により、所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、取得された動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理が行われる。例えば、画像処理部は、フレームレートおよび解像度の情報に基づいてカメラシャッター速度を推定する、ようにされてもよい。また、例えば、コンテナのレイヤおよび/または上記ビデオストリームのレイヤに、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報が挿入されており、画像処理部は、コンテナのレイヤおよび/またはビデオストリームのレイヤに挿入されている比率の情報に基づいて所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率を得る、ようにされてもよい。
【0009】
また、例えば、画像データ取得部は、動画像データに符号化処理を施して得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信し、このビデオストリームに復号化処理を施して動画像データを取得する、ようにされてもよい。この場合、例えば、画像処理部は、コンテナのレイヤに挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に基づいてカメラシャッター速度を推定する、ようにされてもよい。また、この場合、例えば、画像処理部は、ビデオストリームのレイヤに挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に基づいてカメラシャッター速度を推定する、ようにされてもよい。
【0010】
また、例えば、画像データ取得部は、動画像データを、外部機器からデジタルインタフェースを介して取得する、ようにされてもよい。この場合、例えば、画像処理部は、動画像データのブランキング期間に挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に基づいてカメラシャッター速度を推定する、ようにされてもよい。また、この場合、例えば、画像処理部は、上記外部機器から、デジタルインタフェースを介して、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報を取得し、この比率の情報に基づいて所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率を得る、ようにされてもよい。
【0011】
このように本技術においては、所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データに対して、所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理が行われる。そのため、高速フレームシャッターで撮影された尖鋭度の高い画像成分を有する動画像データを従来のフレーム補間技術で取り扱うことが可能となる。
【0012】
なお、本技術において、例えば、画像データ取得部は、動画像データに符号化を施して得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信し、このビデオストリームに復号化を施して動画像データを取得し、画像処理部は、コンテナのレイヤに挿入されている超高品位映像配信であるか否かを示す情報が超高品位映像配信であることを示す場合に、所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、取得された動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を行う、ようにされてもよい。この場合、高速フレームシャッターで撮影された尖鋭度の高い画像成分を有する動画像データのみにフィルタ処理を行うことが可能となる。
【0013】
また、本技術の他の概念は、
動画像データに符号化を施して得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信する受信部と、
上記ビデオストリームに復号化を施して所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを得るデコード処理と、該デコード処理で得られた動画像データのフレームレートをフレーム間動きベクトルによる補間フレーム生成により表示能力に合わせる補間処理と、上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、上記デコード処理で得られた動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を制御する制御部を備える
受信装置にある。
【0014】
本技術において、受信部により、動画像データに符号化を施して得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナが受信される。制御部により、デコード処理、補間処理およびフィルタ処理が制御される。デコード処理では、ビデオストリームに復号化が施されて所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データが得られる。補間処理では、この動画像データのフレームレートがフレーム間動きベクトルによる補間フレーム生成により表示能力に合わせられる。
【0015】
また、フィルタ処理では、所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度が上げられる。
【0016】
このように本技術においては、デコード処理で得られた所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データに対して、所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理が行われる。そのため、補間処理では、従来のフレーム補間技術で良好にフレーム補間を行うことが可能となる。
【0017】
また、本技術の他の概念は、
外部機器からデジタルインタフェースを介して所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを受信する受信部と、
上記受信部で受信された動画像データのフレームレートをフレーム間動きベクトルによる補間フレーム生成により表示能力に合わせる補間処理と、上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、上記取得された動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を制御する制御部を備える
受信装置にある。
【0018】
本技術において、受信部により、外部機器からデジタルインタフェースを介して所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データが受信される。例えば、デジタルインタフェースは、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)である、ようにされてもよい。制御部により、補間処理およびフィルタ処理が制御される。
【0019】
補間処理では、動画像データのフレームレートがフレーム間動きベクトルによる補間フレーム生成により表示能力に合わせられる。フィルタ処理では、所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理が行われる。
【0020】
このように本技術においては、受信部で受信された所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データに対して、所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理が行われる。そのため、補間処理では、従来のフレーム補間技術で良好にフレーム補間を行うことが可能となる。
【0021】
また、本技術の他の概念は、
動画像データに符号化を施してビデオストリームを生成する画像符号化部と、
上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信部と、
上記コンテナのレイヤに、上記ビデオストリームのレイヤに挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に対応したフレームレートおよび解像度の情報を挿入する情報挿入部を備える
送信装置にある。
【0022】
本技術において、画像符号化部により、動画像データに符号化が施されてビデオストリームが生成される。送信部により、このビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナが送信される。例えば、コンテナは、デジタル放送規格で採用されているトランスポートストリーム(MPEG−2 TS)であってもよい。また、例えば、コンテナは、インターネットの配信などで用いられるMP4、あるいはそれ以外のフォーマットのコンテナであってもよい。情報挿入部により、コンテナのレイヤに、ビデオストリームのレイヤに挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に対応したフレームレートおよび解像度の情報が挿入される。
【0023】
このように本技術においては、コンテナのレイヤにビデオストリームのレイヤに挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に対応したフレームレートおよび解像度の情報が挿入される。そのため、受信側においては、コンテナのレイヤからフレームレートおよび解像度の情報を取得することが可能となる。
【0024】
なお、本技術において、例えば、情報挿入部は、コンテナのレイヤに、超高品位映像配信であるか否かを示す情報をさらに挿入する、ようにされてもよい。この場合、受信側においては、コンテナのレイヤから超高品位映像配信であるか否かを示す情報を容易に取得可能となる。
【0025】
また、本技術の概念は、
動画像データに符号化を施してビデオストリームを生成する画像符号化部と、
上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信部と、
上記コンテナのレイヤに、超高品位映像配信であるか否かを示す情報を挿入する情報挿入部を備える
送信装置にある。
【0026】
本技術において、画像符号化部により、動画像データに符号化が施されてビデオストリームが生成される。送信部により、このビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナが送信される。例えば、コンテナは、デジタル放送規格で採用されているトランスポートストリーム(MPEG−2 TS)であってもよい。また、例えば、コンテナは、インターネットの配信などで用いられるMP4、あるいはそれ以外のフォーマットのコンテナであってもよい。情報挿入部により、コンテナのレイヤに、超高品位映像配信であるか否かを示す情報が挿入される。
【0027】
このように本技術においては、コンテナのレイヤに超高品位映像配信であるか否かを示す情報が挿入される。そのため、受信側においては、コンテナのレイヤから超高品位映像配信であるか否かを示す情報を取得することが可能となる。
【0028】
また、本技術の概念は、
動画像データに符号化処理を施してビデオストリームを生成する画像符号化部と、
上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信部と、
上記コンテナのレイヤおよび/ビデオストリームのレイヤに、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報を挿入する情報挿入部を備える
送信装置にある。
【0029】
本技術において、画像符号化部により、動画像データに符号化が施されてビデオストリームが生成される。送信部により、このビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナが送信される。例えば、コンテナは、デジタル放送規格で採用されているトランスポートストリーム(MPEG−2 TS)であってもよい。また、例えば、コンテナは、インターネットの配信などで用いられるMP4、あるいはそれ以外のフォーマットのコンテナであってもよい。情報挿入部により、コンテナのレイヤおよび/ビデオストリームのレイヤに、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報が挿入される。
【0030】
このように本技術においては、コンテナのレイヤおよび/ビデオストリームのレイヤに、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報が挿入される。そのため、受信側においては、コンテナのレイヤおよび/ビデオストリームのレイヤから、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報を取得することが可能となる。
【0031】
なお、本技術において、例えば、情報挿入部は、コンテナのレイヤおよび/ビデオストリームのレイヤに、超高品位映像配信であるか否かを示す情報をさらに挿入する、ようにされてもよい。この場合、受信側においては、コンテナのレイヤおよび/ビデオストリームのレイヤから超高品位映像配信であるか否かを示す情報を容易に取得可能となる。
【発明の効果】
【0032】
本技術によれば、高速フレームシャッターで撮影された尖鋭度の高い画像成分を有する動画像データを従来のフレーム補間技術で取り扱うことが可能となる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0035】
<1.実施の形態>
[送受信システム]
図1は、実施の形態としての送受信システム10の構成例を示している。この送受信システム10は、送信装置100と、受信装置200とを有する構成となっている。
【0036】
送信装置100は、コンテナとしてのトランスポートストリームTSを放送波に載せて送信する。このトランスポートストリームTSには、動画像データが符号化されることで得られた1つまたは複数のビデオストリームが含まれる。この場合、例えば、H.264/AVC、H.265/HEVCなどの符号化が施される。
【0037】
ここで、動画像データには、30Hz,60Hzなどのノーマルフレームシャッターで撮影された動画像のデータの他に、120Hz,240Hzなどの高速フレームシャッターで撮影された動画像のデータ、あるいはその動画像が低周波数の動画像シーケンスに変換された動画像のデータなども含まれる。高速フレームシャッターで撮影された動画像データは、尖鋭度の高い画像成分を有している。そのため、受信再生側のシャッター開口率が低くなると、従来のフレーム補間技術に画質的な問題を引き起こす要素をもつ。
【0038】
例えば、
図2に示すように、(1)高速フレームシャッター撮影のオリジナル画像シーケンスはカメラシャッター速度が240Hzで、3840x2160の4K解像度を持ち、フレームレートが120Hzで、3840x2160の4K解像度を持つ配信用画像シーケンスに変換されて送信される。
【0039】
(2)シングルストリーム配信の場合、240Hzから120Hzのシーケンスを生成する際、2フレームに1つを抜き出すと、画像の尖鋭度としては撮影時のオリジナル品質が維持される。しかし、配信フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率は50%(=120/240)と低くなる。
【0040】
(3)マルチストリーム配信、ここでは2ストリーム配信(時間方向のスケーラビリティ伝送)の場合、(2)のカメラシャッター速度に対する比率が50%のシーケンスの画像を交互に抜き出し、一方をベースグループ(Base Group)とし、他方をエンハンスグループ(Enhanced Group)とする。ベースグループのフレームレートは60Hz、同様に、エンハンスグループのフレームレートも60Hzである。
【0041】
ベースグループとエンハンスグループを両方デコード・表示する場合は、表示する全体の画像シーケンスのフレームレートは120Hzになるので、カメラシャッター速度に対する比率は50%であり、これはシングルストリームによる配信と変わらない。しかし、ベースグループのみを表示する場合は、フレームレートは60Hzになり、カメラシャッター速度に対する比率は25%(=60/240)と、さらに低くなる。
【0042】
図3は、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率を示している。オリジナル画像シーケンスの場合は、100%(=240/240)である。シングルストリーム配信の場合は、50%(=120/240)である。マルチストリーム配信の場合、ベースグループとエンハンスグループの各々は、25%(=60/240)であり、双方を合わせると、50%(60*2/240)となる。ベースのみの表示を行う場合は25%の比率となる。図示の例から明らかなように、比率が低くなるほど、前後のフレーム同士の相関が低くなる。
【0043】
図1に戻って、送信装置100は、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤに、フレームレートおよび解像度の情報を挿入する。ビデオストリームのSPS(Sequence Parameter Set)のNAL(Network Abstraction Layer)ユニットには、フレームレートおよび解像度の情報が存在する。上述したようにトランスポートストリームTSのレイヤに挿入されるフレームレートおよび解像度の情報は、ビデオストリームのSPS NALユニットに対応したものである。このようにトランスポートストリームTSのレイヤにフレームレートおよび解像度の情報が挿入されることで、受信側においては、トランスポートストリームTSのレイヤからこのフレームレートおよび解像度の情報を容易に取得可能となる。
【0044】
また、送信装置100は、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤに、超高品位映像配信であるか否かを示す情報を挿入する。例えば、120Hz,240Hzなどの高速フレームシャッターで撮影された動画像そのものの配信、あるいはその動画像から所定のフレームが単に抜き出されて画像の尖鋭度が維持されたまま低周波数の動画像シーケンスに変換された動画像の配信は、高品位映像配信に含まれる。このようにトランスポートストリームTSのレイヤに超高品位映像配信であるか否かを示す情報が挿入されることで、受信側においては、トランスポートストリームTSのレイヤからこの超高品位映像配信であるか否かを示す情報を容易に取得可能となる。
【0045】
この実施の形態において、送信装置100は、上述したフレームレートおよび解像度の情報と、超高品位映像配信であるか否かを示す情報を、例えば、プログラムマップテーブルの配下にビデオストリームに対応して配置されたビデオエレメンタリストリームループの中にデスクリプタとして挿入する。このデスクリプタの詳細については、後述する。
【0046】
受信装置200は、送信装置100から放送波に載せて送られてくる上述のトランスポートストリームTSを受信する。このトランスポートストリームTSには、動画像データが符号化されることで得られた1つのビデオストリーム、あるいは複数のビデオストリーム(例えば、ベースストリームおよびエンハンスストリームの2つのビデオストリーム)が含まれている。受信装置200は、ビデオストリームに復号化を施して、所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを得る。
【0047】
この場合、受信装置200は、動画像データがシングルストリームで配信される場合には、そのシングルストリームに復号化処理を施して、所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを得る。また、この場合、受信装置200は、動画像データがマルチストリームで配信される場合には、復号化能力に応じた所定数のストリームに復号化処理を施して、所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを得る。
【0048】
例えば、動画像データがベースストリームおよびエンハンスストリームの2ストリームで配信される場合、ベースストリームのみ、あるいはベースストリームおよびエンハンスストリームの双方を復号化して、所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを得る。
【0049】
受信装置200は、復号化処理で得られた所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データに対してフレーム間動きベクトルによる補間フレームを生成する補間処理を施し、表示用の動画像データを得る。ここで、受信装置200は、所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、補間処理の前に、復号化処理で得られた動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理をする。このフィルタ処理を行うことで、従来のフレーム補間技術で良好にフレーム補間を行うことが可能となる
【0050】
受信装置200は、カメラシャッター速度を、フレームレートおよび解像度の情報に基づいて推定する。例えば、受信装置200は、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤに挿入されている、あるいはビデオストリームのレイヤに挿入されているフレームレートおよび解像度の情報を用いる。
【0051】
なお、上述のフィルタ処理は、復号化処理で得られた動画像を構成する各フレームに高速フレームシャッターの撮影による画像の尖鋭度が維持されている場合に従来のフレーム補間技術で補間を行った場合に引き起こされる画質的な問題を回避することにある。この実施の形態において、受信装置200は、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤに挿入されている超高品位映像配信であるか否かを示す情報が超高品位映像配信であることを示す場合に、上述のフィルタ処理をする。
【0052】
「送信装置の構成」
図4は、送信装置100の構成例を示している。この送信装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、エンコーダ102と、マルチプレクサ103と、送信部104を有している。CPU101は、制御部であり、送信装置100の各部の動作を制御する。
【0053】
エンコーダ102は、配信用画像シーケンスを構成する非圧縮の動画像データVDを入力する。そして、エンコーダ102は、この動画像データVDに、例えば、H.264/AVC、H.265/HEVCなどの符号化処理を施し、シングルストリーム配信の場合は1つのビデオストリーム、マルチストリーム配信の場合は複数のビデオストリームを生成する。以下、この実施の形態においては、説明を簡単にするため、複数のビデオストリームは、ベースストリームおよびエンハンスストリームの2つのビデオストリームであるとする。
【0054】
マルチプレクサ103は、エンコーダ102で生成されたビデオストリームを、PES(Packetized Elementary Stream)パケット化し、さらにトランスポートパケット化して多重し、多重化ストリームとしてのトランスポートストリームTSを得る。この実施の形態において、このトランスポートストリームTSには、ベースストリームのみ、あるいはベースストリームおよびエンハンスストリームの双方が含まれる。
【0055】
また、マルチプレクサ103は、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤに、フレームレートおよび解像度の情報と、超高品位映像配信であるか否かを示す情報を挿入する。これらの情報は、プログラムマップテーブルの配下にビデオストリームに対応して配置されたビデオエレメンタリストリームループの中にデスクリプタとして挿入される。送信部104は、マルチプレクサ103で得られたトランスポートストリームTSを、放送波に載せて、受信装置200に送信する。
【0056】
[情報の挿入について]
マルチプレクサ103における情報の挿入についてさらに説明する。マルチプレクサ103は、新規定義するコーディング・パラメータ・デスクリプタ(Coding Parameter_descriptor)を挿入する。
図5は、コーディング・パラメータ・デスクリプタの構造例(Syntax)を示している。
図6は、その構造例における主要な情報の内容(Semantics)を示している。
【0057】
「coding parameter_descriptor_tag」の8ビットフィールドは、デスクリプタタイプを示す。ここでは、コーディング・パラメータ・デスクリプタであることを示す。「coding parameter_descriptor length」の8ビットフィールドは、デスクリプタの長さ(サイズ)を示し、デスクリプタの長さとして、以降のバイト数を示す。ここでは、3バイトを示す。
【0058】
「service_quality_type」の4ビットフィールドは、超高品位映像配信であるか否かを示す。“0x01”は、超高品位映像配信であることを示す。“0x10”は、単なる、高品位映像配信であることを示す。「temporal_scalablility_flag」の1ビットフィールドは、テンポラルスケーラビリティを持つマルチストリーム構成であるか否かを示す。“1”は、テンポラルスケーラビリティを持つマルチストリーム構成であることを示す。“0”は、テンポラルスケーラビリティを持たないシングルストリーム構成であることを示す。
【0059】
「Resolution_type」の8ビットフィールドは、解像度を示す。例えば、“0x01”は1920x1080の解像度、つまりHD解像度であることを示し、“0x02”は3840x2160の解像度、つまり4K解像度であることを示し、“0x03”は7680x4320の解像度、つまり8K解像度であることを示す。「FrameRate_type」の8ビットフィールドは、配信全体のフレームレートを示す。例えば、“0x01”は30Hzを示し、“0x02”は60Hzを示し、“0x03”は120Hzを示す。
【0060】
[トランスポートストリームTSの構成]
図7は、シングルストリームによる配信を行う場合のトランスポートストリームTSの構成例を示している。このトランスポートストリームTSには、1つのビデオストリームが含まれている。すなわち、この構成例では、ビデオストリームのPESパケット「video PES1」が存在する。PESペイロードに含まれる各ピクチャの符号化画像データは、「AUD」、「VPS」、「SPS」、「PPS」、「PSEI」、「SLICE」、「SSEI」、「EOS」などのNALユニットにより構成されている。
【0061】
また、トランスポートストリームTSには、PSI(Program Specific Information)として、PMT(Program Map Table)が含まれている。このPSIは、トランスポートストリームに含まれる各エレメンタリストリームがどのプログラムに属しているかを記した情報である。PMTには、プログラム全体に関連する情報を記述するプログラム・ループ(Program loop)が存在する。また、PMTには、各エレメンタリストリームに関連した情報を持つエレメンタリストリームループが存在する。この構成例では、ビデオエレメンタリストリームループ(video ES1 loop)が存在する。
【0062】
ビデオエレメンタリストリームループには、ビデオストリーム(video PES1)に対応して、ストリームタイプ、パケット識別子(PID)等の情報が配置されると共に、そのビデオストリームに関連する情報を記述するデスクリプタも配置される。このデスクリプタの一つとして、HEVCデスクリプタ(HEVC_descriptor)、上述したコーディング・パラメータ・デスクリプタ(Coding Parameter_descriptor)が挿入される。
【0063】
図8は、マルチストリーム、ここでは2ストリームによる配信を行う場合のトランスポートストリームTSの構成例を示している。このトランスポートストリームTSには、2つのビデオストリームが含まれている。すなわち、この構成例では、ベースストリームのPESパケット「video PES1」が存在すると共に、エンハンスストリームのPESパケット「video PES2」が存在する。PESペイロードに含まれる各ピクチャの符号化画像データは、「AUD」、「VPS」、「SPS」、「PPS」、「PSEI」、「SLICE」、「SSEI」、「EOS」などのNALユニットにより構成されている。
【0064】
また、トランスポートストリームTSには、PSI(Program Specific Information)として、PMT(Program Map Table)が含まれている。このPSIは、トランスポートストリームに含まれる各エレメンタリストリームがどのプログラムに属しているかを記した情報である。PMTには、プログラム全体に関連する情報を記述するプログラム・ループ(Program loop)が存在する。また、PMTには、各エレメンタリストリームに関連した情報を持つエレメンタリストリームループが存在する。この構成例では、この構成例では、2つのビデオエレメンタリストリームループ(video ES1 loop, video ES2 loop )が存在する。
【0065】
各ビデオエレメンタリストリームループには、ビデオストリーム(video PES1, video PES2)に対応して、ストリームタイプ、パケット識別子(PID)等の情報が配置されると共に、そのビデオストリームに関連する情報を記述するデスクリプタも配置される。このデスクリプタの一つとして、HEVCデスクリプタ(HEVC_descriptor)、上述したコーディング・パラメータ・デスクリプタ(Coding Parameter_descriptor)が挿入される。
【0066】
なお、
図8に示すトランスポートストリームTSの構成例では、各ビデオエレメンタリストリームループにコーディング・パラメータ・デスクリプタが挿入されている。しかし、ベースストリームに対応したビデオエレメンタリストリームループのみにコーディング・パラメータ・デスクリプタを配置する構成例も考えられる。
【0067】
図4に示す送信装置100の動作を簡単に説明する。エンコーダ102には、配信用画像シーケンスを構成する非圧縮の動画像データVDが入力される。エンコーダ102では、この動画像データVDに、例えば、H.264/AVC、H.265/HEVCなどの符号化処理が施され、シングルストリーム配信の場合は1つのビデオストリーム、マルチストリーム配信の場合はベースストリームおよびエンハンスストリームの2つのビデオストリームが生成される。このビデオストリームは、マルチプレクサ103に供給される。
【0068】
マルチプレクサ103では、ビデオストリームのPESパケット化、さらにトランスポートパケット化が行われて多重され、多重化ストリームとしてのトランスポートストリームTSが得られる。このトランスポートストリームTSには、例えば、ベースストリームのみ、あるいはベースストリームおよびエンハンスストリームの双方が含まれる。
【0069】
また、マルチプレクサ103では、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤに、フレームレートおよび解像度の情報と、超高品位映像配信であるか否かを示す情報が挿入される。これらの情報は、プログラムマップテーブルの配下にビデオストリームに対応して配置されたビデオエレメンタリストリームループの中にデスクリプタとして挿入される。具体的には、マルチプレクサ103において、HEVCデスクリプタと共に、新規定義するコーディング・パラメータ・デスクリプタ(
図5参照)が挿入される。
【0070】
マルチプレクサ103で生成されるトランスポートストリームTSは、送信部104に送られる。送信部104では、このトランスポートストリームTSが、例えば、QPSK/OFDM等の放送に適した変調方式で変調され、RF変調信号が送信アンテナから送信される。
【0071】
「受信装置の構成」
図9は、受信装置200の構成例を示している。この受信装置200は、CPU(Central Processing Unit)201と、受信部202と、デマルチプレクサ203と、デコーダ204と、ミッド処理部(画像処理部)205と、ポスト処理部(補間処理部)206と、表示部207を有している。CPU201は、制御部を構成し、受信装置200の各部の動作を制御する。
【0072】
受信部202は、送信装置100から放送波あるいはネットのパケットに載せて送られてくるトランスポートストリームTSを受信する。このトランスポートストリームTSには、シングルストリーム配信の場合は1つのビデオストリーム、マルチストリーム配信の場合はベースストリームおよびエンハンスストリームの2つのビデオストリームが含まれている。
【0073】
デマルチプレクサ203は、トランスポートストリームTSから、PIDのフィルタリングによって、シングルストリーム配信の場合は1つのビデオストリームを取り出し、マルチストリーム配信の場合はデコーダ204の復号化能力に応じて、ベースストリームのみ、あるいはベースストリームおよびエンハンスストリームの双方を取り出してデコーダ204に供給する。この場合、マルチストリーム配信の場合であってベースストリームおよびエンハンスストリームの双方を取り出す場合には、デコードタイミング情報に基づいて1つのビデオストリームに統合してデコーダ204に供給する。
【0074】
また、デマルチプレクサ203は、トランスポートストリームTSのレイヤに含まれるセクション情報を抽出し、CPU201に送る。この場合、コーディング・パラメータ・デスクリプタ(
図5参照)も抽出される。これにより、CPU201は、配信に係る動画像のフレームレートおよび解像度の情報、さらには超高品位映像配信であるか否かを示す情報を得ることができる。
【0075】
デコーダ204は、デマルチプレクサ203から供給されるビデオストリームに復号化処理を施して、所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを取得する。ポスト処理部206は、デコーダ204で取得された動画像データのフレームレートをフレーム間動きベクトルによる補間フレーム生成により表示能力に合わせる。例えば、デコーダ204で取得された動画像データのフレームレートが30Hz、60Hz、120Hzであり、表示能力が240Hzであるとき、フレームレートを240Hzに変換する。
【0076】
ミッド処理部205は、デコーダ204とポスト処理部206との間に介在される。ミッド処理部205は、CPU201の制御のもと、デコーダ204で得られた動画像データのフレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値(例えば、50%)を下回るとき、当該動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を行う。このフィルタ処理により、ポスト処理部206では、従来のフレーム補間技術で良好にフレーム補間を行うことが可能となる。
【0077】
図10は、ミッド処理部205におけるフィルタ処理例を概略的に示している。入力画像シーケンスの対象フレームとその前後の所定数のフレームが重み付け加算されて、出力画像シーケンスの対象フレームが得られる。例えば、対象フレームがNフレームであるとき、入力画像シーケンスのN−3,N−2,N−1,N,N+1,N+2,N+3の各フレームがそれぞれ係数d,c,b,a,b,c,dで重み付けされて加算されることで、入力画像シーケンスのNフレームが得られる。例えば、係数「a,b,c,d」の一例として、「4/8,2/8,1/8,1/8」、「2/4,1/4,1/4,0」などが考えられる。なお、タップ数や係数値は、この例に限定されない。補間に寄与するフレーム数とフィルタ効果の選択に応じてタップ数と係数値の設定が可能である。
【0078】
ミッド処理部205は、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、フィルタ処理結果としての動画像データ(
図10の出力画像シーケンス)をポスト処理部206に供給する。一方、ミッド処理部205は、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値以上であるとき、デコーダ204で得られた動画像データをそのままポスト処理部206に供給する。
【0079】
デコーダ204で得られた動画像データのフレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るか否かはCPU201が判断する。例えば、コンテナとしてのトランスポートストリームTSに挿入して、送信装置100から受信装置200にカメラシャッター速度の情報を直接与えることも考えられる。あるいは、受信装置200に、ユーザの入力操作で、カメラシャッター速度の情報を直接与えることも考えられる。
【0080】
この実施の形態において、CPU201は、コーディング・パラメータ・デスクリプタから得られたフレームレートおよび解像度の情報に基づいて、カメラシャッター速度を推定する。CPU201は、送受信間で予め決められているシャッター速度推定テーブルを保持しており、このテーブルを参照して、カメラシャッター速度を推定する。
【0081】
図11は、シャッター速度推定テーブルの一例を示している。この例で、「Normal Shutter Speed」は、フレームレートの周波数と同じ速度であることを意味している。また、「Short Shutter Speed」は、「Normal Shutter Speed」よりも速い速度の値を意味している。例えば、フレームレートが60Hzで解像度が3840x2160に対応する「Short Shutter Speed」は、120Hzあるいは240Hzなどとされている。
【0082】
図12のフローチャートは、CPU201におけるミッド処理部205の制御処理の一例を示している。CPU201は、ステップST1において、処理を開始する。その後、CPU201は、ステップST2において、高品位映像配信か否かを判断する。CPU201は、この判断を、コーディング・パラメータ・デスクリプタ(
図5参照)から得られた超高品位映像配信であるか否かを示す情報「service_quality_type」に基づいて行う。
【0083】
高品位映像配信でないとき、CPU201は、ステップST3において、フィルタ処理をしないようにミッド処理部205を制御し、その後、ステップST4において、処理を終了する。この場合、ミッド処理部205は、デコーダ204で得られた動画像データをそのままポスト処理部206に供給する状態となる。
【0084】
一方、高品位映像配信であるとき、CPU201は、ステップST5の処理に移る。このステップST5において、CPU201は、フレームレートおよび解像度の情報を得る。CPU201は、この情報を、例えば、コーディング・パラメータ・デスクリプタ(
図5参照)から取得する。なお、CPU201は、この情報を、ビデオストリームのSPSのNALユニットから得ることも可能である。
【0085】
次に、CPU201は、ステップST6において、シャッター速度推定テーブル(
図11参照)を参照し、ステップST5で得られたフレームレートおよび解像度の情報に基づいてカメラシャッター速度を推定する。そして、CPU201は、このステップST6において、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率を求める。
【0086】
次に、CPU201は、ステップST7において、マルチストリーム配信の場合、ベースストリームのみを表示するか否かを判断する。マルチストリーム配信で、デコーダ204でベースストリームのみが復号化される場合、CPU201は、ステップST8の処理に移る。このステップST8において、CPU201は、ステップST6で求めた比率に1/2を乗じて修正する。その後、CPU201は、ステップ9の処理に移る。
【0087】
一方、シングルストリーム配信の場合、あるいはマルチストリーム配信で、デコーダ204でベースストリームおよびエンハンスストリームの双方が復号化される場合、CPU201は、ステップST7からステップST9に直ちに移る。このステップST9において、CPU201は、比率が閾値を下回るか否かを判断する。
【0088】
比率が閾値以上であるとき、CPU201は、ステップST3において、フィルタ処理をしないようにミッド処理部205を制御し、その後、ステップST4において、処理を終了する。一方、比率が閾値を下回るとき、CPU201は、ステップST10において、フィルタ処理をするようにミッド処理部205を制御し、その後、ステップST4において、処理を終了する。この場合、ミッド処理部205は、フィルタ処理結果としての動画像データをポスト処理部206に供給する状態となる。
【0089】
なお、
図12のフローチャートにおいて、ステップST2の処理は必ずしも必要ではなく、この処理を除いた制御処理も考えられる。その場合、CPU201は、ステップST1で処理を開始した後、直ちに、ステップST5の処理に移ることとなる。
【0090】
図13は、フレーム間動きベクトルによる補間フレームの生成処理の一例を概略的に示している。この例は、N−1フレームとNフレームとの間に補間フレームを生成する例である。所定の動き予測ブロックの中で動きのあるオブジェクトと背景が共存する。背景の三角形はN−1フレームからNフレームにかけて左から右へと画面内を動くのに対し、オブジェクトの大きな丸は画面内を右から左へ動く。
【0091】
補間フレームを生成する場合、一点鎖線で示すブロックAの動き予測においては、ブロック内のテクスチャはほぼ一様にN−1フレームへの予測もNフレームの予測も動きベクトルに一致する。しかし、二点鎖線で示すブロックBに関しては、ブロック内のテクスチャは動きベクトル通りの一様なものにはならない。この場合、ブロックBの中でも、大きな丸の部分は動きベクトルと一致するが、背景部分は大きな丸とは異なる動きに相当するので、動きベクトルとは一致しない。
【0092】
その結果、補間フレームのブロックBに関して、大きな丸の部分は画質がよく、それ以外の背景部分は画質が悪くなる。一方、補間フレームのブロックAではブロック内は全体が背景部分であり、その画質はよい。このように、補間フレームの画質は、部分的に善し悪しの差が目立つような結果となる。
【0093】
また、このような補間フレームでの画質劣化は、画像のフレームレートに比べてカメラシャッター速度が速くなるとテクスチャ自体の尖鋭度が上がるために、動き予測が当たる部分と、そうでない部分との画質差がより歴然とする場合がある。
【0094】
動き予測ブロックの大きさをより小さくしてブロックに含まれるテクスチャが動きベクトルと一致するようにする方法が考えられる。しかし、極端に小さいサイズのブロックは実装コストがかさむ。
【0095】
従来型の動き予測によるフレーム補間で画質的な破たんを起こさないようにするには、カメラシャッター速度が速い場合に、テクスチャの尖鋭度を下げることが考えられる(
図9のミッド処理部205参照)。
【0096】
このようにクスチャの尖鋭度が下げられた画像から補間画像を従来型の動き予測で生成するようにすると、尖鋭度が低減し、幾分ぼやけた画像による補間となりため、ブロックBの中の大きな丸の部分および背景部分における動きベクトルとの違いによる画質差は小さくなり、画像全体として破綻が避けられる。
【0097】
図9に戻って、表示部207は、ポスト処理部206で得られた動画像データによる動画像を表示する。この表示部207は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Organic Electro-Luminescence)パネル等で構成されている。なお、この表示部207は、受信装置200に接続される外部機器であってもよい。
【0098】
図9に示す受信装置200の動作を簡単に説明する。受信部202では、受信アンテナで受信されたRF変調信号が復調され、トランスポートストリームTSが取得される。このトランスポートストリームTSは、デマルチプレクサ203に送られる。デマルチプレクサ203では、トランスポートストリームTSから、PIDのフィルタリングによって、復号化処理をすべきビデオストリームが取り出される。
【0099】
この場合、シングルストリーム配信の場合は1つのビデオストリームが取り出され、マルチストリーム配信の場合はデコーダ204の復号化能力に応じて、ベースストリームのみ、あるいはベースストリームおよびエンハンスストリームの双方が取り出される。このように取り出されたビデオストリームは、デコーダ204に供給される。
【0100】
また、デマルチプレクサ203では、トランスポートストリームTSのレイヤに含まれるセクション情報が抽出され、CPU201に送られる。この場合、コーディング・パラメータ・デスクリプタ(
図5参照)も抽出される。これにより、CPU201では、配信に係る動画像のフレームレートおよび解像度の情報、さらには超高品位映像配信であるか否かを示す情報が得られる。
【0101】
デコーダ204では、デマルチプレクサ203から供給されるビデオストリームに復号化処理が施されて、所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データが得られる。この動画像データは、ミッド処理部205を介して、ポスト処理部206に供給される。ミッド処理部205では、CPU201の制御のもと、デコーダ204で得られた動画像データのフレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値(例えば、50%)を下回るとき、当該動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理が行われる。
【0102】
そのため、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、ミッド処理部205からポスト処理部206には、フィルタ処理結果としての動画像データ(
図10の出力画像シーケンス)が供給される。一方、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値以上であるとき、ミッド処理部205からポスト処理部206には、デコーダ204で得られた動画像データがそのまま供給される。
【0103】
ポスト処理部206では、動画像データのフレームレートがフレーム間動きベクトルによる補間フレーム生成により表示能力に合わせられる。このポスト処理部206で処理された動画像データは表示部207に供給され、動画像の表示が行われる。
【0104】
以上説明したように、
図1に示す送受信システム10において、受信装置200では、デコーダ204で得られた動画像データに対して、そのフレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、ミッド処理部205で隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理が行われる。そのため、ポスト処理部206は従来のフレーム補間技術で良好にフレーム補間を行うことが可能となる。
【0105】
また、
図1に示す送受信システム10において、受信装置200では、フレームレートおよび解像度の情報に基づいてカメラシャッター速度が推定され、この推定されたカメラシャッター速度が使用されてデコーダ204で得られた動画像データのフレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が求められる。そのため、送信装置100から受信装置200に、カメラシャッター速度の情報を送信することが不要となる。
【0106】
また、
図1に示す送受信システム10において、送信装置200では、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤに、フレームレートおよび解像度の情報を含むコーディング・パラメータ・デスクリプタが挿入される。そのため、受信側では、このコーディング・パラメータ・デスクリプタから、フレームレートおよび解像度の情報を容易に取得できる。
【0107】
また、
図1に示す送受信システム10において、送信装置200では、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤに、高品位映像配信であるか否かを示す情報を含むコーディング・パラメータ・デスクリプタが挿入される。そのため、受信側では、ミッド処理部205で、この高品位映像配信であるか否かを示す情報に基づいて、高速フレームシャッターで撮影された尖鋭度の高い画像成分を有する動画像データのみにフィルタ処理を行うことが可能となる。つまり、無駄にフィルタ処理を行うことを回避できる。
【0108】
<2.変形例>
なお、上述実施の形態においては、送信装置100は、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤに、フレームレートおよび解像度の情報を含むコーディング・パラメータ・デスクリプタを挿入する例を示した。しかし、受信装置200で、ビデオストリームのSPSのNALユニットからフレームレートおよび解像度の情報を取得できるので、このコーディング・パラメータ・デスクリプタを挿入しない構成も考えられる。
【0109】
そして、その場合、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤに、コーディング・パラメータ・デスクリプタからフレームレートおよび解像度の情報を除いた構造のデスクリプタを挿入することも考えられる。
図14は、その場合の新規定義するスーパーハイクォリティ・デスクリプタ(SuperHighQuality_descriptor)の構造例(Syntax)を示している。また、
図15は、その場合におけるTS構造の一例(シングルストリーム配信)を示している。
【0110】
また、上述実施の形態においては、受信装置200でフレームレートおよび解像度の情報からカメラシャッター速度を推定してフレームレートのカメラシャッター速度に対する比率を求める例を示した。しかし、送信装置100から受信装置200に、この比率の情報を送信する構成も考えられる。この場合、コンテナとしてのトランスポートストリームTSのレイヤおよび/またはビデオストリームのレイヤにこの比率の情報が挿入される。
【0111】
例えば、この比率の情報は、プログラムマップテーブルの配下にビデオストリームに対応して配置されたビデオエレメンタリストリームループの中にデスクリプタとして挿入される。例えば、マルチプレクサ103は、新規定義するフレームクォリティ・デスクリプタ(FrameQuality_descriptor)を挿入する。
図16は、フレームクォリティ・デスクリプタの構造例(Syntax)を示している。
図17は、その構造例における主要な情報の内容(Semantics)を示している。
【0112】
「framequality_descriptor_tag」の8ビットフィールドは、デスクリプタタイプを示す。ここでは、フレームクォリティ・デスクリプタであることを示す。「framequality_descriptor length」の8ビットフィールドは、デスクリプタの長さ(サイズ)を示し、デスクリプタの長さとして、以降のバイト数を示す。ここでは、3バイトを示す。
【0113】
「service_quality_type」の4ビットフィールドは、超高品位映像配信であるか否かを示す。“0x01”は、超高品位映像配信であることを示す。“0x10”は、単なる、高品位映像配信であることを示す。「temporal_scalablility_flag」の1ビットフィールドは、テンポラルスケーラビリティを持つマルチストリーム構成であるか否かを示す。“1”は、テンポラルスケーラビリティを持つマルチストリーム構成であることを示す。“0”は、テンポラルスケーラビリティを持たないシングルストリーム構成であることを示す。
【0114】
「ratio_shutter_speed_vs_frame_rate」の3ビットフィールドは、画像フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率示す。例えば、“0x0”は100%(シャッター速度は画像フレームレートと同じ)を示し、“0x1”は50%(シャッター速度は画像フレームレートの2倍)、“0x2”は33%(シャッター速度は画像フレームレートの3倍)を示し、“0x3”は25%(シャッター速度は画像フレームレートの4倍)を示す。
【0115】
また、例えば、この比率の情報は、ビデオストリームのアクセスユニット(AU)の“SEIs”の部分に、SEIメッセージとして挿入される。エンコーダ102は、新規定義するフレームクォリティSEIメッセージ(FrameQuality SEI message)を挿入する。
図18は、フレームクォリティSEIメッセージの構造例(Syntax)を示している。
【0116】
「FrameQuality_cancel_flag」の1ビットのフラグ情報は、このメッセージをリフレッシュするか否かを示す。“0”は、リフレッシュすることを示す。“1”は、リフレッシュしないこと、つまり前のメッセージをそのまま維持することを示す。なお、「service_quality_type」、「temporal_scalablility_flag」、「ratio_shutter_speed_vs_frame_rate」の各フィールドの情報は、上述のフレームクォリティ・デスクリプタ(
図17参照)で説明したものと同じ情報である。
【0117】
図19は、シングルストリームによる配信を行う場合のトランスポートストリームTSの構成例を示している。
図20は、マルチストリーム、ここでは2ストリームによる配信を行う場合のトランスポートストリームTSの構成例を示している。SEIメッセージとして、フレームクォリティSEIメッセージ(
図18参照)が挿入される。また、ビデオエレメンタリストリームループに、フレームクォリティ・デスクリプタ(
図16参照)が挿入される。なお、
図19、
図20では、フレームクォリティSEIメッセージおよびフレームクォリティ・デスクリプタの双方が挿入されているが、いずれか一方のみを挿入することも考えられる。
【0118】
図21のフローチャートは、送信装置100からフレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報が送られてくる場合における、CPU201におけるミッド処理部205の制御処理の一例を示している。この
図21において、
図12と対応する部分には、同一符号を付して示している。
【0119】
CPU201は、ステップST1で高品位映像配信であるとき、ステップST6Aの処理に移る。このステップST6Aにおいて、CPU201は、フレームクォリティ・デスクリプタあるいはフレームクォリティSEIメッセージからフレームレートのカメラシャッター速度に対する比率を検知する。CPU201は、このステップST6Aの後、ステップST7の処理に移る。詳細説明は省略するが、その他は、
図12のフローチャートにおける処理と同じである。
【0120】
また、上述実施の形態においては、送信装置100と受信装置200からなる送受信システム10を示したが、本技術を適用し得る送受信システムの構成は、これに限定されるものではない。例えば、
図22に示すような送受信システム10Aも考えられる。この送受信システム10Aにおいては、
図1の送受信システム10における受信装置200の部分が、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)などのデジタルインタフェースで接続されたセットトップボックス200Aおよびモニタ200Bの構成とされている。なお、「HDMI」は登録商標である。
【0121】
この場合、
図9に示す受信装置200の構成において、例えば、デコーダ204の部分までがセットトップボックス200Aに含まれ、ミッド処理部205以降がモニタ200Bに含まれる。モニタ200Bでは、セットトップボックス200Aから送信されてくる所定フレームおよび所定解像度の動画像データのブランキング期間に挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に基づいてカメラシャッター速度を推定でき、この推定されたカメラシャッター速度を使用して動画像データのフレームレートのカメラシャッター速度に対する比率を求めることができる。
【0122】
なお、セットトップボックス200Aからモニタ200Bに、HDMIのインタフェースを介して、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報が送られてくる構成も考えられる。この比率の情報は、例えば、動画像データのブランキング期間に挿入されて送られてくる。この場合、モニタ200Bでは、フレームレートおよび解像度の情報に基づいてカメラシャッター速度を推定して比率を求めることが不要となる。
【0123】
また、この場合、
図9に示す受信装置200の構成において、例えば、ミッド処理部205の部分までがセットトップボックス200Aに含まれ、ポスト処理部206以降がモニタ200Bに含まれる構成とすることも考えられる。
【0124】
また、上述実施の形態においては、コンテナがトランスポートストリーム(MPEG−2 TS)である例を示した。しかし、本技術は、インターネット等のネットワークを利用して受信端末に配信される構成のシステムにも同様に適用できる。インターネットの配信では、MP4やそれ以外のフォーマットのコンテナで配信されることが多い。つまり、コンテナとしては、デジタル放送規格で採用されているトランスポートストリーム(MPEG−2 TS)、インターネット配信で使用されているMP4などの種々のフォーマットのコンテナが該当する。
【0125】
また、本技術は、以下のような構成を取ることもできる。
(1)所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを取得する画像データ取得部と、
上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、上記取得された動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を行う画像処理部を備える
画像処理装置。
(2)上記画像処理部は、フレームレートおよび解像度の情報に基づいて上記カメラシャッター速度を推定する
前記(1)に記載の画像処理装置。
(3)上記画像データ取得部は、上記動画像データに符号化処理を施して得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信し、該ビデオストリームに復号化処理を施して上記動画像データを取得する
前記(1)または(2)に記載の画像処理装置。
(4)上記画像処理部は、上記コンテナのレイヤに挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に基づいて上記カメラシャッター速度を推定する
前記(3)に記載の画像処理装置。
(5)上記画像処理部は、上記ビデオストリームのレイヤに挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に基づいて上記カメラシャッター速度を推定する
前記(3)に記載の画像処理装置。
(6)上記コンテナのレイヤおよび/または上記ビデオストリームのレイヤに、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報が挿入されており、
上記画像処理部は、上記コンテナのレイヤおよび/または上記ビデオストリームのレイヤに挿入されている上記比率の情報に基づいて上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率を得る
前記(3)に記載の画像処理装置。
(7)上記画像データ取得部は、上記動画像データを、外部機器からデジタルインタフェースを介して取得する
前記(1)または(2)に記載の画像処理装置。
(8)上記画像処理部は、上記動画像データのブランキング期間に挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に基づいて上記カメラシャッター速度を推定する
前記(7)に記載の画像処理装置。
(9)上記画像処理部は、上記外部機器から、上記デジタルインタフェースを介して、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報を取得し、該比率の情報に基づいて上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率を得る
前記(7)に記載の画像処理装置。
(10)上記画像データ取得部は、上記動画像データに符号化処理を施して得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信し、該ビデオストリームに復号化処理を施して上記動画像データを取得し、
上記画像処理部は、上記コンテナのレイヤに挿入されている超高品位映像配信であるか否かを示す情報が超高品位映像配信であることを示す場合に、上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、上記取得された動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を行う
前記(1)から(9)のいずれかに記載の画像処理装置。
(11)所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを取得する画像データ取得ステップと、
上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、上記取得された動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を行う画像処理ステップを有する
画像処理方法。
(12)動画像データに符号化処理を施して得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信する受信部と、
上記ビデオストリームに復号化処理を施して所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを得るデコード部と、
上記デコード部で得られた動画像データのフレームレートをフレーム間動きベクトルによる補間フレーム生成により表示能力に合わせる補間処理部と、
上記デコード部と上記補間処理部との間に介在され、上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、上記デコード部で得られた動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を行う画像処理部を備える
受信装置。
(13)外部機器からデジタルインタフェースを介して所定フレームレートおよび所定解像度の動画像データを受信する受信部と、
上記受信部で受信された動画像データのフレームレートをフレーム間動きベクトルによる補間フレーム生成により表示能力に合わせる補間処理部と、
上記受信部と上記補間処理部との間に介在され、上記所定フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、上記受信された動画像データに対して隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を行う画像処理部を備える
受信装置。
(14)動画像データに符号化処理を施してビデオストリームを生成する画像符号化部と、
上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信部と、
上記コンテナのレイヤに、上記ビデオストリームのレイヤに挿入されているフレームレートおよび解像度の情報に対応したフレームレートおよび解像度の情報を挿入する情報挿入部を備える
送信装置。
(15)上記情報挿入部は、上記コンテナのレイヤに、超高品位映像配信であるか否かを示す情報をさらに挿入する
前記(14)に記載の送信装置。
(16)動画像データに符号化処理を施してビデオストリームを生成する画像符号化部と、
上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信部と、
上記コンテナのレイヤに、超高品位映像配信であるか否かを示す情報を挿入する情報挿入部を備える
送信装置。
(17)動画像データに符号化処理を施してビデオストリームを生成する画像符号化部と、
上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信部と、
上記コンテナのレイヤおよび/ビデオストリームのレイヤに、フレームレートのカメラシャッター速度に対する比率の情報を挿入する情報挿入部を備える
送信装置。
(18)上記情報挿入部は、上記コンテナのレイヤおよび/ビデオストリームに、超高品位映像配信であるか否かを示す情報をさらに挿入する
前記(17)に記載の送信装置。
【0126】
本技術の主な特徴は、動画像データに対して、そのフレームレートのカメラシャッター速度に対する比率が閾値を下回るとき、隣接するフレーム間の相関度を上げるためのフィルタ処理を行うことで、従来のフレーム補間技術で良好にフレーム補間を行うことを可能としたことである(
図9−12参照)。