(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記取得部は、前記クライアント端末装置により検出された前記ユーザの生体情報を、前記ユーザの感情に関連する情報として取得する、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
前記取得部は、前記クライアント端末装置のユーザが投稿したソーシャルメディアへの投稿内容を、前記ユーザの感情に関連する情報として取得する、請求項1または2に記載のナビゲーションシステム。
前記取得部は、前記クライアント端末装置のユーザの表情を、前記ユーザの感情に関連する情報として取得する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
前記取得部は、オブジェクト間のインタラクションに関連する情報に基づき生成されたそれぞれのオブジェクトの感性値を蓄積していくことによって構築された感性値データベースから、オブジェクトとして登録されている当該ユーザに対応する感性値を、当該ユーザの感情に関連する情報として取得する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
前記提供部は、前記クライアント端末装置においてユーザに対して音声出力により誘導方向をガイダンスさせる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
前記検出部は、前記クライアント端末装置のユーザが投稿したソーシャルメディアへの投稿内容を、前記ユーザの感情に関連する情報として検出する、請求項8または9に記載のクライアント端末装置。
前記検出部は、前記クライアント端末装置のユーザの表情を、前記ユーザの感情に関連する情報として検出する、請求項8〜10のいずれか1項に記載のクライアント端末装置。
前記検出部は、前記クライアント端末装置のユーザとオブジェクト間のインタラクションに関連する情報を、前記ユーザの感情に関連する情報として検出する、請求項8〜11のいずれか1項に記載のクライアント端末装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
また、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本開示の一実施形態によるナビゲーションシステムの概要
2.基本構成
2−1.避難誘導サーバ
2−2.感性サーバ
2−3.クライアント端末
3.動作処理
4.応用例
5.まとめ
【0019】
<<1.本開示の一実施形態によるナビゲーションシステムの概要>>
まず、本開示の一実施形態によるナビゲーションシステムの概要について
図1を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態によるナビゲーションシステムは、災害発生時等の緊急時において、ユーザを安全かつ安心な場所への誘導を、頭部装着型のウェアラブルデバイス(HHWD:Head-Hack Wearable Device)3により行う。HHWD3は、例えば避難時にユーザが装着することが想定される防災用ヘルメットに実装され、骨伝導スピーカや、頭部へのバイブレーションにより、避難指示を直感的にユーザに伝えることができる。
【0020】
そして、本実施形態によるナビゲーションシステムは、HHMD3aにより、災害カテゴリに応じた危険個所を示す環境ヒートマップに基づいて算定される安全な場所であって、かつ、各エリアに居る人々の現在の感情を示す感情ヒートマップに基づいて算定される安心な場所にユーザを誘導する。各エリアに居る人々の感情は、例えばHHMD3b〜3gにより取得される生体情報や顔の表情等から取得される。
【0021】
例えば、
図1に示す例では、エリアE1は災害による危険度が高く、かつ人々の不安度も高い場所であって、エリアE2は災害による危険度が低いが、人々の不安度は高い場所であって、エリアE3は災害による危険度が低く、人々の安心度が高い場所であることがナビゲーションシステムにより把握される。従来のナビゲーションシステムでは、災害による危険度が低いエリアE2またはE3に誘導されることが想定されるが、本実施形態によるナビゲーションシステムでは、場所に紐づいた人々の感情情報を用いて、安心度の高いエリアE3にユーザを優先的に誘導することができる。
【0022】
以上、本開示の一実施形態によるナビゲーションシステムの概要について説明した。続いて、本実施形態のナビゲーションシステムの全体構成について説明する。
図2は、本実施形態によるナビゲーションシステムの全体構成を示す図である。
図2に示すように、本実施形態によるナビゲーションシステムは、避難誘導サーバ1、感性サーバ2、HHMD3、およびヒートマップサーバ4を含む。これらは、例えばインターネット5を介して接続される。
【0023】
避難誘導サーバ1は、アクセスポイント等を介してHHMD3と通信し、安全かつ安心な場所への避難誘導を、HHMD3を介してユーザに対して行う。
図2では、共通の構成を有するHHMD3が一つ図示されているが、避難誘導サーバ1は、多数のユーザが災害時に装着する防災用ヘルメットに搭載された多数のHHMD3a〜3g(
図1参照)と接続し、感情情報因子となる生体情報や表情撮像画像、および現在位置情報を取得する。
【0024】
また、避難誘導サーバ1は、ヒートマップサーバ4から取得した災害カテゴリに応じた危険個所を示す環境ヒートマップ、および場所に紐づく人々の感情情報を示す感情ヒートマップを用いて、安全かつ安心な場所を推定し、ユーザを誘導する。環境ヒートマップは、ヒートマップサーバ4から取得してもよいし、避難誘導サーバ1により生成してもよい。また、場所に紐づく人々の感情情報は、多数のHHMD3a〜3gから受信した各ユーザの生体情報や表情撮像画像から取得可能である。さらに、本実施形態による避難誘導サーバ1は、感情情報因子として、感性サーバ2から、避難場所に居る人々の感性値を取得してもよい。感性サーバ2は、その人物がどのような人であるかを示す特定の指標である「感性値」を蓄積する。「感性値」は、人物や物を含む複数のオブジェクト間で生じたインタラクション(すなわち行為)の評価値に基づいて算出される、物や人に対する気持ちが数値化されたものであって、例えば物の扱いが乱暴な人は感性値が低く算出され、粗暴な人と判断される。また、感性値が高い場合、その人物は信頼できる人物と判断される。したがって、避難誘導サーバ1は、安心な場所を推定する際に、そのエリアに居る人々の感性値を感性サーバ2から取得して、安心度の高い場所を推定する際に利用することができる。
【0025】
以上、本実施形態によるナビゲーションシステムの全体構成について説明した。続いて、本実施形態のナビゲーションシステムに含まれる各装置の基本構成について具体的に説明する。
【0026】
<<2.基本構成>>
<2−1.避難誘導サーバ>
図3は、本実施形態による避難誘導サーバ1の構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、避難誘導サーバ1は、制御部10、通信部11、および記憶部12を有する。
【0027】
(制御部)
制御部10は、避難誘導サーバ1の各構成を制御する。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および不揮発性メモリを備えたマイクロコンピュータにより実現される。また、本実施形態による制御部10は、
図3に示すように、HHMD位置取得部10a、ユーザ感情取得部10b、感情ヒートマップ生成部10c、環境ヒートマップ生成部10d、安全・安心場所推定部10e、避難情報生成部10f、および避難誘導部10gとしても機能する。
【0028】
HHMD位置取得部10aは、多数のHHMD3の現在位置情報を取得する。HHMD3の現在位置情報は、例えばHHMD3から送信され、通信部11により受信される。HHMD位置取得部10aは、取得したHHMD3の現在位置情報を感情ヒートマップ生成部10cに出力する。
【0029】
ユーザ感情取得部10bは、HHMD3を装着しているユーザの感情に関連する情報を取得する。ユーザの感情情報は、例えばHHMD3から送信される生体センサ情報、表情情報、活動量の他、SNS(Social Networking Service)情報や感性値が想定される。具体的には、例えば生体センサ情報は、HHMD3に設けられた生体センサ33(
図10参照)により取得された脳波、心拍数、体温、血糖値等である。また、表情情報は、HHMD3に設けられた環境情報センサ34の一例であるカメラにより撮像されたユーザの顔画像や表情筋電位等から認識された笑顔度、不安顔度、怒り顔度等の表情認識結果である。また、活動量は、HHMD3に設けられた環境情報センサ34の一例である加速度、地磁気センサ、およびジャイロセンサ等により検知されたユーザの運動量や、マイクロフォン37により収音されたユーザの発話量である。また、SNS情報は、SNS等のネットワーク上の情報から取得できる情報であって、例えば避難誘導を行うユーザと、避難候補エリアに存在する人々との新密度が想定される。新密度は、例えばSNS上で友人関係か否か、ユーザがSNS上で興味を示した回数、または互いにやり取りした発言内容の言語解析結果に基づく好意的な発言の割合等から算出され得る。また、SNS情報には、メッセージツール、メール等の書き込みによるテキストメッセージの内容分析結果も含まれ、これらはリアルタイムの情報も含まれる。メッセージツールは、災害に遭遇したユーザが、自身の状況や不安、緊張感についてコメントを発信したり、安全な場所にいて安堵できたことを家族や友人に連絡したりする際に用いられるため、リアルタイムのユーザ感情を取得することが可能である。また、感性値は、感性サーバ2から取得される。例えばユーザ感情取得部10bは、避難候補エリアに存在する人々の感性値の総量を算出してもよい。これにより、一時的な感情(安心度)のみを判断材料にするのではなく、どのような人が避難している場所なのかを予め把握し、避難候補エリアの選定に有効となる。
【0030】
感情ヒートマップ生成部10cは、ユーザ感情を、ユーザ位置と紐付けてマッピングしたマップを生成する。ここで、
図5に、感情ヒートマップ42の一例を示す。
図5に示すように、感情ヒートマップ生成部10cは、場所に紐づけられたユーザ感情を安心と不安の軸でマッピングすることで、安心および不安の分布を示す感情ヒートマップ42を生成することができる。ここで、ユーザ感情は、上述したように様々な因子から判断され得る。このため、感情ヒートマップ生成部10cは、ユーザ感情取得部10bにより取得された多数ユーザの複数種類のユーザ感情情報因子を用いて、避難候補エリア全体の安心度を算出してもよい。また、避難候補エリアのユーザ感情は時間と共に変化する場合も想定される。
図6は、避難候補エリアの安心度算出について説明する図である。
図6左側に示すセンサ値のグラフ51は、避難候補エリアに存在する人々のユーザ感情情報因子となる各情報の時間経過による変化の一例を示すグラフ51である。本実施形態では、生体センサ情報、表情情報、および活動量は、リアルタイムに取得され、時間変化が想定される。一方、SNS情報や感性値は、蓄積された情報に基づいて後から演算され取得され得るユーザ感情情報因子であって、時間経過による大きな変化は想定し難いが、避難候補エリアの安心度を算出する際の一因子として参照される。これにより避難候補エリアに存在する人々の出入りによる感情の時間的変化が把握される。そして、感情ヒートマップ生成部10cは、グラフ51に基づいて、
図6右側に示すような、安心度のグラフ52を算出する。また、感情ヒートマップ生成部10cは、安心度/不安度の具体的な算出方法として、時間により変化するユーザ感情情報因子を用いて評価関数/モデル関数を予め定義若しくは学習し、算出する方法が考えられる。また、予め「安心度/不安度」の目安となる点数表等のルールテーブルを生成し、これを用いて避難候補エリアの安心度/不安度を算出する方法も考えられる。例えば、「心拍数」「体温」等の生体情報が適正値にあるか、笑顔等のポジティブな感情の総量、各センサ計測値の急激な変化量、または異常値を越えた時間量などに応じた点数表が用いられる。
【0031】
また、災害発生時は緊急を要する現場において優先的に救助活動が行われるため、避難した人々に対する組織的な救助活動は、数日経過してからとなることが想定されるため、その間、人々は自立避難が求められ、避難生活が長期化することが予想される。したがって、一時的に安心度が高い避難候補エリアであっても、災害発生時からの経過時間に応じて、不安度が高まっていく(避難者同士のトラブルや、犯罪の発生、避難物資が届かないことによる不安等)ことが考えられる。したがって、感情ヒートマップ生成部10cは、ある時点での一時的な安心度/不安度の分布を示す感情ヒートマップに限られず、安心度が長く保たれる避難候補エリアを予想して算出された感情ヒートマップを生成してもよい。例えば、
図7に示すように、エリアE1、E2、E3等の安心度の時間経過による変化を予測したグラフ53に基づいて、災害発生から組織的な救助開始までに安心度の高さが長持ちするエリアを、総じて安心度が高いエリアとして判断し、安心度の分布を示す感情ヒートマップが生成されてもよい。なお感性値やSNS情報(新密度)の高い集団は集団モラル的な行動も高いと推測でき、また、これらは時間による減衰度が低いため、より安心度を長持ちできる要素として重みを付けた上で、安心度が長持ちする避難候補エリアの算定に用いられる。
【0032】
以上説明したように、安心度/不安度の分布を示す感情ヒートマップの生成では、ある時刻における安心度の分布を示すマップを生成してもよいし、時間経過による変化を考慮して、より安心度が長持ちするエリアの分布を示すマップを生成してもよい。さらに、感情ヒートマップ生成部10cは、誘導対象のユーザがその避難候補エリアに実際に加わった場合における安心度/不安度の変化をシミュレーションして、安心度の分布を示すマップを生成してもよい。
【0033】
環境ヒートマップ生成部10dは、災害のカテゴリに応じて安全度の分布を示すヒートマップを生成する。なお環境ヒートマップ生成部10dは、ヒートマップサーバ4から取得されてもよい。災害のカテゴリに応じたヒートマップは、例えば雨災害ならば冠水や土砂崩れに関する危険度など、災害カテゴリに応じた危険度が示される。想定される災害(津波、首都直下型地震、集中豪雨、雪害など)により、危険な場所や避難の仕方も変わるためである。また、環境ヒートマップ生成部10dにより生成された環境ヒートマップは、避難誘導サーバ1の記憶部12に記憶されてもよいし、ヒートマップサーバ4に格納されてもよい。また、環境ヒートマップ生成部10dは、定期的に最新の環境ヒートマップに更新してもよい。
【0034】
ここで、
図4に、環境ヒートマップの生成について具体的に説明する図を示す。
図4に示すように、例えば大きな地震による津波想定被害の例では、地形や建造物のデータに基づいてシミュレーションを行い、例えば高度に応じて危険度・安全度を判断して環境ヒートマップ41が生成される。また、環境ヒートマップ41の生成は、国土交通省や自治体などから出ているオープンデータを用いて行われてもよい。また、熟練者の経験から手動で生成された環境ヒートマップ41がヒートマップサーバ4に格納されていてもよい。
【0035】
安全・安心場所推定部10eは、環境ヒートマップ41および感情ヒートマップ42に基づいて、安全かつ安心な場所を推定する。具体的には、安全・安心場所推定部10eは、例えば環境ヒートマップ41および感情ヒートマップ42を統合した統合ヒートマップを用いて、安全かつ安心な場所を推定する。ここで、
図8に、本実施形態による統合ヒートマップ43の一例を示す。なお環境ヒートマップ41および感情ヒートマップ42を統合する際に、一方のヒートマップに重みを付けることで、環境ヒートマップ41または感情ヒートマップ42を重視にした統合ヒートマップを生成することができる。
図8に示す統合ヒートマップ43は、総合的に「ユーザにとって最適な避難場所」を判断するための情報となる。安全・安心場所推定部10eは、統合ヒートマップ43に基づいて、安全度が高く、かつ安心度も高い避難場所を推定し、推定結果を避難情報生成部10fに出力する。また、統合ヒートマップ43は、環境ヒートマップ41または感情ヒートマップ42の更新に応じて更新される。特に災害時にはユーザ感情の起伏が激しいため、感情ヒートマップ42は継続的に更新されることが望ましい。
【0036】
避難情報生成部10fは、安全・安心場所推定部10eにより推定された安全かつ安心な場所に、HHMD3を装着するユーザを案内するためのガイダンスを生成するガイダンス生成部として機能する。具体的には、避難情報生成部10fは、ユーザの現在地から避難場所までのルートを選定し、ユーザに直感的にガイダンスするための情報を生成する。また、ユーザの現在位置が、通常のユーザの行動範囲内であれば、ユーザは周辺の道や目印とする建物の場所がよく分かるが、出張や観光中等、不慣れな土地の場合、直感的な避難経路のガイダンスが有効となる。
【0037】
避難誘導部10gは、避難情報生成部10fにより生成されたガイダンスをHHMD3からユーザに提供する提供部として機能する。HHMD3は、上述したように、例えば防災用ヘルメットに実装された頭部装着型のウェアラブルデバイスであって、音声出力(「まっすぐ歩いてください」「右に曲がってください」等)または振動出力(ユーザから見て進行方向の部位を振動させる等)により、ユーザに対して避難経路を直感的に示すことができる。また、避難の際にユーザは画像を注視する必要がないため、外部環境と遮断されずに、周囲に対する注意力も保ちながら、音声等に従って安全に避難することができる。
【0038】
(通信部)
通信部11は、外部装置とデータの送受信を行う。例えば通信部11は、HHMD3と接続して生体センサ情報や表情情報、および現在位置情報を受信したり、感性サーバ2と接続し、ユーザの感性値を受信したりする。また、通信部11は、避難誘導部10gの制御に従って、ユーザへの避難ガイダンスをHHMD3に送信する。
【0039】
(記憶部)
記憶部12は、例えば制御部10による上記各処理を実施するためのプログラムが格納されている。また、記憶部12は、環境ヒートマップ41、感情ヒートマップ42、統合ヒートマップ43、HHMD3の現在位置情報等を記憶していてもよい。
【0040】
<2−2.感性サーバ>
次に、本実施形態による感性サーバ2の構成について説明する。
図9は、本実施形態による感性サーバ2の構成の一例を示すブロック図である。
図9に示すように、感性サーバ2は、制御部20、通信部21、オブジェクトDB22、および感性情報DB24を有する。
【0041】
(通信部)
通信部21は、ネットワークを介して避難誘導サーバ1と接続し、避難誘導サーバ1から指定された対象ユーザのオブジェクトIDに紐付けられた感性値を返信する。また、通信部21は、各オブジェクト(人物、物体)に装着/搭載されたセンシングデバイス(不図示)から、インタラクション情報を受信する。
【0042】
(制御部)
制御部20は、感性サーバ2の各構成を制御する。また、制御部20は、CPU、ROM、RAM、および不揮発性メモリを備えたマイクロコンピュータにより実現される。さらに、本実施形態による制御部20は、インタラクション記憶制御部20a、評価部20b、オブジェクト管理部20c、関連オブジェクト検索部20d、および感性値算出部20eとして機能する。
【0043】
インタラクション記憶制御部20aは、オブジェクトに装着/搭載されたセンシングデバイスから受信したインタラクション情報を感性情報DB24に記憶するよう制御する。センシングデバイスは、湿度センサ、温度センサ、振動センサ、赤外線センサ、カメラ、触覚センサ、またはジャイロセンサ等により実現され、オブジェクトに対する他のオブジェクトからのインタラクションを検知する。インタラクションとは、行為であって、例えば人物間では会話、電話、メール、一緒に出掛けた、プレゼントの贈与等であって、人物と物体間では、物の手入れ、保管、掃除、鑑賞、着用等が挙げられる。
【0044】
評価部20bは、感性情報DB24に記憶したインタラクションの評価を行う。インタラクションの評価方法については特に限定しないが、例えば評価部20bは、インタラクションを受けたオブジェクトにとって好ましいインタラクションである程高く評価し、具体的には−1.0〜1.0の点数を付ける。評価結果は、インタラクションに対応付けて感性情報DB24に記憶される。
【0045】
オブジェクト管理部20cは、オブジェクトDB22に記憶されているオブジェクトに関する情報の登録、変更、削除等の管理を行う。
【0046】
関連オブジェクト検索部20dは、要求されたオブジェクトIDとの間にインタラクションが発生した他のオブジェクトを関連オブジェクトとしてオブジェクトDB22や感性情報DB24から検索する。
【0047】
感性値算出部20eは、対象ユーザのオブジェクトIDに対応付けられたインタラクション評価に基づいて対象ユーザの感性値(他のオブジェクトに対しての気持ち)を算出する。例えば感性値算出部20eは、インタラクション評価値の総和により、対象ユーザのトータル感性値を算出してもよいし、インタラクション評価値の平均値により対象者のトータル感性値を算出してもよい。
【0048】
(オブジェクトDB)
オブジェクトDB22は、各オブジェクトのオブジェクトIDを格納する記憶部である。また、オブジェクトDB22には、オブジェクトIDの他、氏名、年齢、性別、商品名、商品種類、メーカーID、型番、製造日時等の、オブジェクトに関する多々の情報が格納されている。
【0049】
(感性情報DB)
感性情報DB24は、オブジェクト間のインタラクションや、インタラクションの評価を格納する記憶部である。
【0050】
<2−3.HHMD>
次に、本実施形態によるクライアント端末の一例であるHHMD3の構成について
図10を参照して説明する。
図10は、本実施形態によるHHMD3の構成の一例を示すブロック図である。
図10に示すように、HHMD3は、制御部30、通信部31、現在位置計測部32、生体センサ33、環境情報センサ34、スピーカ35、振動部36、マイクロフォン37、および記憶部38を有する。
【0051】
(制御部30)
制御部30は、例えばCPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ、インターフェース部を備えたマイクロコンピュータにより構成され、HHMD3の各構成を制御する。また、制御部20は、避難誘導サーバ1から受信した避難誘導指示信号に基づいて、スピーカ35から避難誘導の音声出力を行うよう制御したり、振動部36から避難誘導のための振動出力を行うよう制御したりする。
【0052】
(通信部31)
通信部31は、無線/有線により外部装置と接続し、データの送受信を行う機能を有する。本実施形態による通信部31は、例えば避難誘導サーバ1と接続し、生体センサ33で検知されたユーザの生体センサ情報や、現在位置計測部32により計測されたHHMD3の現在位置情報を継続的に送信する。また、通信部31は、避難誘導サーバ1から、避難誘導指示信号を受信する。
【0053】
(現在位置計測部32)
現在位置計測部32は、外部からの取得信号に基づいてHHMD3の現在位置を検知する機能を有する。具体的には、例えば現在位置計測部32は、GPS(Global Positioning System)測位部により実現され、GPS衛星からの電波を受信して、HHMD3が存在している位置を検知し、検知した位置情報を制御部30に出力する。また、現在位置計測部32は、GPSの他、例えばWi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、携帯電話・PHS・スマートフォン等との送受信、または近距離通信等により位置を検知するものであってもよい。
【0054】
(生体センサ33)
生体センサ33は、HHMD3を装着するユーザの生体情報を検知する機能を有する。本実施形態によるHHMD3は、上述したようにユーザの頭部に装着されるため、装着時にユーザの皮膚に接触する個所に、生体センサ33の一例である体温センサ、発汗量センサ、心拍数センサ、脳波検知センサ等が設けられる。生体センサ33は、以上説明した複数種類のセンサが複数個設けられていてもよい。
【0055】
(環境情報センサ34)
環境情報センサ34は、ユーザを含めた周辺の環境に関する情報を検知する機能を有する。本実施形態による環境情報センサ34は、例えば湿度センサ、温度センサ、空気質センサにより実現される。また、環境情報センサ34は、HHMD3を装着したユーザの動きを検知する3軸加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ等により実現されてもよい。さらに、環境情報センサ34は、ユーザの周囲に存在する物体情報を取得するための赤外線カメラや、ユーザの表情情報を取得するためのカメラにより実現されてもよい。環境情報センサ34は、以上説明した複数種類のセンサが複数個設けられていてもよい。
【0056】
(スピーカ35)
スピーカ35は、音声出力機能を有し、具体的には例えば骨伝導スピーカにより実現される。また、スピーカ35は、HHMD3に複数個設けられていてもよい。
【0057】
(振動部36)
振動部36は、振動機能を有し、例えばHHMD3に複数個設けられる。これにより、制御部30の制御に従って、避難経路方向に対応する振動部36が振動することで、ユーザに直感的な避難誘導を行うことができる。また、振動部36は、ユーザが危険地帯に向かっている場合は警告として全体が振動してもよい。
【0058】
(マイクロフォン37)
マイクロフォン37は、音声収音機能を有し、具体的には例えば骨伝導マイクにより実現される。また、マイクロフォン37は、HHMD3に複数個設けられていてもよい。
【0059】
(記憶部38)
記憶部38は、例えば制御部30による上記各処理を実施するためのプログラムが格納されている。また、記憶部38は、避難誘導サーバ1から受信した避難誘導指示信号を記憶してもよいし、現在位置計測部32により検知したHHMD3の位置情報を記憶してもよいし、各種センサ(生体センサ33、環境情報センサ34)により検知した情報を記憶してもよい。
【0060】
以上、本実施形態によるHHMD3の具体的な構成について説明した。なお
図10に示すHHMD3の構成は一例であって、本実施形態はこれに限定されない。例えば、HHMD3は、スピーカまたは振動部以外の出力部により避難誘導をユーザに対して直感的に行ってもよい。
【0061】
<<3.動作処理>>
続いて、本実施形態によるナビゲーションの動作処理について
図11を参照して説明する。
図11は、本実施形態によるナビゲーションの避難誘導処理を示すフローチャートである。
【0062】
図11に示すように、まず、ステップS103において、避難誘導サーバ1は、災害が発生したか否かを判断する。本動作処理は一例として災害発生をナビゲーション処理のトリガとしている。災害発生通知は、例えば所定の災害報知サーバから通知され得る。
【0063】
次に、災害が発生した場合(S103において「Yes」)、ステップS106において、避難誘導サーバ1のHHMD位置取得部10aは、ユーザの現在位置情報(すなわちHHMD3の現在位置情報)を取得する。
【0064】
次いで、ステップS109において、避難誘導サーバ1の制御部10は、ユーザの現在位置に応じて、ユーザに避難誘導支援が必要か否かを判断する。例えばユーザの現在位置が災害場所と遠く離れた場所である場合は、特に避難誘導支援は不要となる。
【0065】
次に、避難誘導支援が必要な場合(S109において「Yes」)、ステップS112において、環境ヒートマップ生成部10dは、発生した災害カテゴリに応じて、安全度/危険度の分布を示す環境ヒートマップ41を生成(若しくは既に生成されている環境ヒートマップを取得)する。
【0066】
次いで、ステップS115において、HHMD位置取得部10aは、HHMD3の現在位置を取得し、また、ユーザ感情取得部10bは、HHMD3の所有ユーザの感情を取得する。
【0067】
次に、ステップS118において、感情ヒートマップ生成部10cは、取得したHHMD3の現在位置およびユーザ感情情報に基づいて、場所に紐付いた人々の安心度/不安度の分布を示す感情ヒートマップ42を生成する。
【0068】
続いて、ステップS121において、安全・安心場所推定部10eは、環境ヒートマップ41および感情ヒートマップ42に基づいて統合ヒートマップ43を生成する。
【0069】
次いで、ステップS124において、安全・安心場所推定部10eは、統合ヒートマップ43に基づいて、安全度および安心度が所定値を上回る場所を、安全かつ安心な避難場所として推定する。
【0070】
次に、ステップS127において、避難情報生成部10fにより避難場所へユーザを誘導するためのガイダンスを生成し、避難誘導部10gにより、ユーザの避難場所への避難誘導を開始する。具体的には、避難誘導部10gは、HHMD3に避難誘導信号を送信し、HHMD3によりユーザへの避難誘導を行う。
【0071】
次いで、ステップS130において、避難誘導サーバ1の制御部10は、HHMD位置取得部10aにより継続的に取得されるユーザの位置情報に基づいて、ユーザが避難誘導に従って避難場所に到着したか否かを判断する。
【0072】
次に、避難場所にまだ到着していない場合(S130において「No」)、ステップS133において、避難誘導サーバ1は、多数のHHMD3の現在位置、所持ユーザの感情情報、およびHHMD3の周囲の環境情報をHHMD3からリアルタイムに取得する。
【0073】
そして、ステップS136において、新たに取得したユーザ感情に基づいて、避難誘導サーバ1では、感情ヒートマップの更新が行われ、また、環境情報に基づいて環境ヒートマップの更新が行われ、これらの更新に伴って統合ヒートマップの更新も行われる。
【0074】
次いで、ステップS124に戻り、最新の統合ヒートマップに基づいて避難誘導が行われる。
【0075】
以上、本実施形態によるナビゲーションシステムの避難誘導処理について説明した。
【0076】
<<4.応用例>>
<4−1.第1の応用例>
上述したナビゲーションでは、主に避難誘導処理に特化した誘導を説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、HHMD3は、通常時は観光ナビゲーションを行い、災害発生時には災害ナビゲーションに切り替わるようにしてもよい。
【0077】
図12は、本実施形態によるナビゲーションシステムの応用例を説明する図である。例えばオリンピックや国際的なフォーラム等、一定期間にわたって開催されるイベントのために、海外から多くの訪問者が来る場合を想定する。このような海外の訪問者に対して、空港や宿泊施設において、本実施形態によるHHMD3を着用させることで、通常時は観光ナビゲーションが行われ、災害発生時は災害ナビゲーションとして動作することで、海外からの旅行客が不慣れな土地でも安全に避難することができる。
【0078】
HHMD3は、上述したような防災用ヘルメットに実装されるものに限定されず、帽子やウィッグに実装されていてもよく、これにより、
図12左側に示すように、旅行客は、HHMD3h、3i、3jを日常的に装着してオリンピック観光等のナビゲーションサービスを享受することができる。例えばスタジアムでスポーツ観戦をしている状況において、HHMD3h、3i、3jのスピーカからは、母国語の音声ガイド情報が再生される。
【0079】
そして、地震や噴火等、大規模な災害が発生した場合、HHMD3h、3i、3jは、災害ナビゲーションに切り替わり、母国語での避難誘導が行われ得る。ここで行われる避難誘導処理は、
図11に示す通りである。
【0080】
例えばスタジアムで観戦中に大規模な災害が発生した場合、本実施形態によるナビゲーションシステムは、HHMD3を装着するユーザの現在位置に基づいて、まずスタジアムの非常口まで誘導し、その後、避難先候補として登録されているホテル、大使館、近くの避難所(学校など)への避難誘導を開始する。この際、ナビゲーションシステムは、感情ヒートマップ42に基づいて、避難先候補1および避難先候補2の安心度を参照する。避難先候補1よりも避難先候補2の方の安心度が高い場合、ユーザを避難先候補2に誘導する。
【0081】
このように、HHMD3が帽子やウィッグに実装され、通常時は観光ナビゲーションとして用いられてもよい。また、本実施形態によるナビゲーションシステムは、感情ヒートマップ42のみに基づいて、より安心な場所へユーザを誘導することが可能である。
【0082】
<4−2.第2の応用例>
感情ヒートマップ42のみに基づいて、より安心な場所へユーザを誘導する場合の応用例としては、例えばイベント会場や観光地において、混雑している場所から空いている場所へ誘導するナビゲーションが考えられる。すなわち、観光地において、混雑している場所は不安度が高い場所となり、空いている場所は安心度が高い場所となるためである。この場合も、HHMD3が帽子やウィッグに実装されることで、通常時は観光ナビゲーションとして用いられ、かつ必要に応じて安心度の高い場所へユーザを誘導することができる。
【0083】
<<5.まとめ>>
上述したように、本開示の実施形態によるナビゲーションシステムでは、場所に紐づく人々の感情情報に基づいて安心度の高い場所に誘導することを可能とする。
【0084】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本技術はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0085】
例えば、上述した避難誘導サーバ1、感性サーバ2、またはHHMD3に内蔵されるCPU、ROM、およびRAM等のハードウェアに、避難誘導サーバ1、感性サーバ2、またはHHMD3の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記憶させたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も提供される。
【0086】
また、HHMD3のユーザの表情情報が、HHMD3に設けられるカメラにより撮像された撮像画像に基づいて認識される旨を説明したが、本実施形態はこれに限定されず、周辺の設置カメラで撮像された撮像画像に基づいて認識されてもよい。
【0087】
また、
図3に示す避難誘導サーバ1の制御部10の各機能の少なくともいずれかが、HHMD3に設けられていてもよい。
【0088】
また、本実施形態による避難誘導サーバ1は、
図6、
図7に示すような安心度の時間変化や、
図8に示すような統合ヒートマップをユーザに通知した上で避難誘導を行ってもよい。
【0089】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0090】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
クライアント端末装置の位置を表す位置情報と、当該クライアント端末装置のユーザの感情に関連する情報とを取得する取得部と、
前記位置情報と前記ユーザの感情に関連する情報に基づき、当該位置情報が表す位置の安心度を生成することにより、感情マップを生成する生成部と、
前記感情マップに基づいて、安心度の高い場所を推定する推定部と、
前記安心度の高い場所に前記クライアント端末装置のユーザを案内するためのガイダンスを生成するガイダンス生成部と、
前記ガイダンスを前記クライアント端末装置のユーザに提供する提供部と、
を備える、ナビゲーションシステム。
(2)
前記取得部は、前記クライアント端末装置により検出された前記ユーザの生体情報を、前記ユーザの感情に関連する情報として取得する、前記(1)に記載のナビゲーションシステム。
(3)
前記取得部は、前記クライアント端末装置のユーザが投稿したソーシャルメディアへの投稿内容を、前記ユーザの感情に関連する情報として取得する、前記(1)または(2)に記載のナビゲーションシステム。
(4)
前記取得部は、前記クライアント端末装置のユーザの表情を、前記ユーザの感情に関連する情報として取得する、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
(5)
前記取得部は、オブジェクト間のインタラクションに関連する情報に基づき生成されたそれぞれのオブジェクトの感性値を蓄積していくことによって構築された感性値データベースから、オブジェクトとして登録されている当該ユーザに対応する感性値を、当該ユーザの感情に関連する情報として取得する、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
(6)
前記ナビゲーションシステムは、
安全度の分布を示す環境マップを生成する環境マップ生成部をさらに備え、
前記推定部は、前記感情マップと前記環境マップに応じて、安心度および安全度が高い場所を推定する、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
(7)
前記環境マップ生成部は、災害の種類に応じて安全度の分布が異なる環境マップを生成し、
前記推定部は、前記感情マップと前記環境マップに応じて、安心度および安全度が高い場所を推定する、前記(6)に記載のナビゲーションシステム。
(8)
前記提供部は、前記クライアント端末装置においてユーザに対して音声出力により誘導方向をガイダンスさせる、前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
(9)
クライアント端末装置の位置を検出し、当該位置を表す位置情報を生成する位置情報検出部と、
前記クライアント端末装置のユーザの感情に関連する情報を検出する検出部と、
前記位置情報と前記ユーザの感情に関連する情報を外部装置に送信する送信部と、
前記外部装置により、前記位置情報と前記ユーザの感情に関連する情報とに基づいて生成された当該位置情報が表す位置の安心度を表す感情マップを取得する取得部と、
前記感情マップに基づいて安心度が高いと推定される場所に、前記クライアント端末装置のユーザを案内するガイダンスを、当該クライアント端末装置のユーザに出力する出力部と、
を備える、クライアント端末装置。
(10)
前記検出部は、前記クライアント端末装置のユーザの生体情報を、前記ユーザの感情に関連する情報として検出する、前記(9)に記載のクライアント端末装置。
(11)
前記検出部は、前記クライアント端末装置のユーザが投稿したソーシャルメディアへの投稿内容を、前記ユーザの感情に関連する情報として検出する、前記(9)または(10)に記載のクライアント端末装置。
(12)
前記検出部は、前記クライアント端末装置のユーザの表情を、前記ユーザの感情に関連する情報として検出する、前記(9)〜(11)のいずれか1項に記載のクライアント端末装置。
(13)
前記検出部は、前記クライアント端末装置のユーザとオブジェクト間のインタラクションに関連する情報を、前記ユーザの感情に関連する情報として検出する、前記(9)〜(12)のいずれか1項に記載のクライアント端末装置。
(14)
前記取得部は、安全度の分布を示す環境マップを取得し、
前記出力部は、前記感情マップと前記環境マップに基づき安心度と安全度が高いと推定される場所に、前記クライアント端末装置のユーザを案内するガイダンスを、当該クライアント端末装置のユーザに出力する、前記(9)〜(13)のいずれか1項に記載のクライアント端末装置。
(15)
前記取得部は、災害の種類に応じて安全度の分布が変わる環境マップを取得し、
前記出力部は、前記感情マップと前記環境マップに基づき安心度と安全度が高いと推定される場所に、前記クライアント端末装置のユーザを案内するガイダンスを、当該クライアント端末装置のユーザに出力する、前記(9)〜(14)のいずれか1項に記載のクライアント端末装置。
(16)
前記出力部は、ユーザを案内するガイダンスを音声出力または振動により提供する、前記(9)〜(15)のいずれか1項に記載のクライアント端末装置。
(17)
クライアント端末装置の位置を表す位置情報と、当該クライアント端末装置のユーザの感情に関連する情報とを取得することと、
前記位置情報と前記ユーザの感情に関連する情報に基づき、当該位置情報が表す位置の安心度を生成することにより、感情マップを生成することと、
前記感情マップに基づいて、安心度の高い場所を推定することと、
前記安心度の高い場所に前記クライアント端末装置のユーザを案内するためのガイダンスを生成することと、
前記ガイダンスを前記クライアント端末装置のユーザに提供することと、
を含む、制御方法。
(18)
コンピュータを、
クライアント端末装置の位置を検出し、当該位置を表す位置情報を生成する位置情報検出部と、
前記クライアント端末装置のユーザの感情に関連する情報を検出する検出部と、
前記位置情報と前記ユーザの感情に関連する情報を外部装置に送信する送信部と、
前記外部装置により、前記位置情報と前記ユーザの感情に関連する情報とに基づいて生成された当該位置情報が表す位置の安心度を表す感情マップを取得する取得部と、
前記感情マップに基づいて安心度が高いと推定される場所に、前記クライアント端末装置のユーザを案内するガイダンスを、当該クライアント端末装置のユーザに出力する出力部と、
として機能させるためのプログラムが記憶された、記憶媒体。