(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0016】
(移動体管理システム100)
図1は、移動体管理システム100の概略的な構成を示した説明図である。移動体管理システム100は、移動体110の移動を検出して、その移動体110の移動頻度を把握する。ここで、移動体110は、例えば、ユーザ10の自宅12などの屋内に収容された衣服や雑貨等の移動可能なものである。
【0017】
図1に示すように、移動体管理システム100は、撮像装置112と、制御装置140と、ネットワーク114と、センター装置116と、報知端末(報知部)118とを含んで構成される。
【0018】
撮像装置112は、自宅12の内部に1または複数設けられる。例えば、撮像装置112は、自宅12に設置された収納家具14を撮像して画像データを生成する。ここで、撮像装置112は、例えば、収納家具14の出し入れ口を撮像する。撮像装置112は、画像データを制御装置140に送信する。
【0019】
制御装置140は、詳しくは後述するが、撮像装置112から画像データを受信し、移動体110の移動を検出する。制御装置140は、ネットワーク114を介して検出内容をセンター装置116に送信する。ネットワーク114は、携帯電話網やPHS(Personal Handyphone System)網等を含む通信網であり、制御装置140とセンター装置116との通信、および、センター装置116と報知端末118との通信を確立する。
【0020】
センター装置116は、コンピュータ等で構成され、移動体管理システム100の管理者側に属する機器である。センター装置116は、制御装置140との通信により制御装置140からデータを収集する。センター装置116は、収集したデータを分析し、分析結果を報知端末118に送信する。報知端末118は、センター装置116から受信した分析結果をユーザ10に報知する。
【0021】
(制御装置140)
図2は、制御装置140の概略的な構成を示した機能ブロック図である。制御装置140は、通信部150と、記憶部152と、中央制御部154とを含んで構成される。通信部150は、撮像装置112との通信を確立する。また、制御装置140は、ネットワーク114を介してセンター装置116との通信を確立する。ここでは、通信部150が、有線通信によって撮像装置112、ネットワーク114に接続される例について説明した。ただし、通信部150は、無線通信によって撮像装置112、ネットワーク114に接続されてもよい。記憶部152は、ROM、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、制御装置140に用いられるプログラムや各種データを記憶する。
【0022】
中央制御部154は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)で構成され、記憶部152に格納されたプログラムを用い、制御装置140全体を制御する。また、中央制御部154は、画像解析部(移動検出部)160、期間導出部162、出力制御部164としても機能する。
【0023】
画像解析部160は、撮像装置112から受信された画像データを解析する。画像解析部160は、例えば、パターンマッチング、モデルマッチング、人工知能技術などにより、収納家具14に出し入れされた複数の移動体110を識別する。画像解析部160は、識別された複数の移動体110のリストを生成し、記憶部152に記憶させる。このリストには、移動体110に関連付けて、移動体110が抽出された少なくとも1つの画像データ(以下、識別画像という)、および、移動体110の特徴量データが含まれる。
【0024】
画像解析部160は、撮像装置112から受信された画像データ(例えば、動画データや定期的に取得される静止画データ)を、随時解析する。そして、画像解析部160は、新たに識別された移動体110の特徴量データを、記憶部152に記憶された特徴量データと比較し、同一の移動体110が以前に識別されているか判定する。
【0025】
画像解析部160は、同一の移動体110が以前に識別されてから、今回識別されるまでの経過時間が所定閾値(例えば、5秒)未満の場合、移動体110が連続して移動されているものと判定する。すなわち、画像解析部160は、移動体110の移動を、一回の連続した移動とみなす。
【0026】
一方、画像解析部160は、同一の移動体110が以前に識別されてから、今回識別されるまでの経過時間が所定閾値以上の場合、一旦収納された移動体110が取り出されたか、取り出された移動体110が収納されたものと判定する。すなわち、画像解析部160は、移動体110の移動を、前回と今回とで異なる移動と判定する。画像解析部160は、移動体110の移動ごとに、その時刻情報を記憶部152に記憶させる。
【0027】
このように、画像解析部160は、画像解析によって、収納家具14の出し入れ口(所定の領域)を移動体110が通過したことを特定し、移動体110の移動を検出する。ただし、撮像装置112は、収納家具14の出し入れ口に限らず、自宅12の天井など、任意の場所から屋内を撮像して移動体110を検出してもよい。画像解析部160は、撮像された画像データから、移動体110の位置が変化したことを以て、移動体110の移動を検出してもよい。
【0028】
期間導出部162は、記憶部152に記憶された移動体110の移動ごとの時刻情報から、移動体110が移動していない期間(以下、不動期間という)を導出し、記憶部152のリストに追記する。
【0029】
また、期間導出部162は、例えば、移動体110の移動の周期性(日ごと、時間ごと、週(曜日)ごとなど)を特定する。期間導出部162は、例えば、毎週1回利用する移動体110に関しては、1週間移動しなくても不用品である可能性が低いと判定する。一方、期間導出部162は、高頻度で(常時)移動していたものが移動しなくなった場合、その移動体110が不用品である可能性が高いと判定する。
【0030】
具体的には、期間導出部162は、例えば、移動体110の移動の周期に対して、不動期間が所定比率(例えば、1.2倍)を超えると、移動体110が不用品である可能性が高いと判定する(第1判定処理)。
【0031】
また、期間導出部162は、移動体110の移動の周期性が特定できない場合(例えば、過去に1度しか移動が検出されていない場合)、不動期間を所定時間と比較する。期間導出部162は、不動期間が所定時間以上の場合、移動体110が不用品である可能性が高いと判定する(第2判定処理)。
【0032】
そして、期間導出部162は、不用品である可能性が高いと判定した移動体110に関連付けて、リストに不用情報を付与する。ここで、不用情報は、移動体110が不用品である可能性を示唆するものである。また、不用情報には、第1判定処理による判定によって付与されたのか、第2判定処理による判定によって付与されたのかを識別する識別子が含まれる。
【0033】
出力制御部164は、所定の周期ごとに、記憶部152に記憶されたリスト(識別画像、不用情報を含む)を、センター装置116に送信するように、通信部150を制御する。
【0034】
図1に戻って、センター装置116は、通信部150から受信したリストから、不用情報が付与された移動体110を抽出する。センター装置116は、報知端末118に対して、リストのうち、不用情報が付与された、すなわち、不用品である可能性が高いと判定された移動体110の識別画像、不動期間を送信する。報知端末118は、センター装置116から受信した移動体110の識別画像を、報知端末118の表示部に表示させる。ユーザ10が、識別画像に対して名称を入力することで、移動体110の名称が設定される。
【0035】
ここでは、ユーザ10が識別画像に対して移動体110の名称を設定する場合について説明した。ただし、例えば、制御装置140の画像解析部160が、人工知能技術により識別画像に示された品物を認識し、その一般名称を特定して設定してもよい。この場合、一般名称が同じ同種の品物が複数ある場合、末尾にナンバリングする(異なる数字を付記する)ことで、名称を異ならせてもよい。
【0036】
図3は、報知端末118の表示部118aの一例を示す図である。
図3に示すように、表示部118aには、上記の第2判定処理によって不用情報が付与された移動体110がリスト表示される。表示部118aには、移動体110の名称、不動期間、非表示化ボタン118bがリスト表示される。移動体110は、例えば、不動期間の長い順にソートされる。
【0037】
ここでは、上記の第2判定処理によって不用情報が付与された移動体110が、表示部118aにリスト表示される場合について説明した。報知端末118では、上記の第1判定処理によって不用情報が付与された移動体110のリスト表示に切換可能である。
【0038】
この場合、直近の所定期間において、移動頻度が減少した移動体110がリスト表示されることになる。表示部118aには、不動期間に加えて、移動体110の移動の周期(利用頻度)が表示される。
【0039】
また、ユーザ10が非表示化ボタン118bに触れ、そこを選択したことを示すマーク(例えば、チェックマーク)が表示された後、更新ボタン118cに触れると、対応する移動体110は、以降、表示部118aに表示されなくなる。具体的に、例えば、対象の移動体110が非表示化されたことを示す非表示化情報が、報知端末118からセンター装置116に送信される。センター装置116は、受信した非表示化情報に対応する移動体110について、以降、報知端末118に情報を送信しない。
【0040】
ここでは、センター装置116が非表示化情報に対応する移動体110の情報の送信を判定する場合について説明した。ただし、センター装置116を介さず、報知端末118が単体で移動体110の非表示化処理を行ってもよい。
【0041】
これにより、ユーザ10が不用品ではないと判定した移動体110について、何度も表示部118aに表示されるといった事態が回避される。
【0042】
ここでは、非表示化ボタン118bが設けられる場合について説明した。ただし、非表示化ボタン118bは必須構成ではない。また、表示部118aに一度表示された移動体110は、以降、表示部118aに表示されないとしてもよい。非表示化ボタン118bに替えて、または、非表示化ボタン118bに加えて、以降の所定時間、表示部118aに表示させないようにする一時的非表示化ボタンが設けられてもよい。
【0043】
また、報知端末118には、移動体110の検索機能が設けられる。ユーザ10は、例えば、新規に商品を購入する際、その商品の名称などで報知端末118を用いて検索する。こうすることで、購入しようとした商品に類似する移動体110が、不用品となった可能性があること(利用(移動)頻度が低かったこと)を、ユーザ10は容易に把握できる。
【0044】
このように、ユーザ10は、報知端末118の表示によって、不動期間(未使用の期間)や移動体110の移動頻度(利用頻度)を適切に把握することができる。そのため、ユーザ10は、自宅12にある複数の移動体110のうち、不用品を特定し易くなる。その結果、不用品を自宅12から除去(廃棄、売却)し、自宅12の生活空間を広く確保できる。また、不用品とされた移動体110について、以降の購入を控えることで、不用品の購入が抑制される。
【0045】
図4は、移動体管理処理の概略的な流れを示すフローチャートである。
図4に示す処理は、所定周期で繰り返し実行される。
【0046】
(S200)
画像解析部160は、撮像装置112の画像データに基づいて、移動体110の移動を検出する。画像解析部160は、移動体110の移動ごとに、その時刻情報を記憶部152に記憶させる。
【0047】
(S202)
期間導出部162は、記憶部152に記憶された移動体110の移動ごとの時刻情報から、不動期間を導出し、記憶部152のリストに追記する。
【0048】
(S204)
報知端末118は、センター装置116から受信した不用情報が付与された移動体110について、名称、不動期間、非表示化ボタン118bをリスト表示する。
【0049】
図5は、第1変形例の移動体管理システム300の概略的な構成を示した説明図である。第1変形例では、撮像装置112の代わりに、無線タグ312A、312Bが設けられる。無線タグ312Aは、移動体110に取り付けられる。無線タグ312Bは、収納家具14に取り付けられる。制御装置340は、RFID(Radio Frequency IDentifier)などの技術により、無線タグ312A、312Bとの無線通信を行う。
【0050】
ここで、無線タグ312A、312Bは、例えば、無線タグ312A、312B同士で無線通信を遂行する。収納家具14に設けられた無線タグ312Bは、収納家具14の出し入れ口を通過した無線タグ312Aに対して、収納家具14の出し入れ口を通過したことを示す収納情報を送信する。移動体110に設けられた無線タグ312Aは、収納家具14に収容されるとき、無線タグ312Bから収納情報が送信、付与される。収納情報には、無線タグ312Bを特定する識別子が含まれる。
【0051】
また、収納家具14から移動体110が取り出されるとき、再び、無線タグ312Bから無線タグ312Aに収納情報が送信される。このとき、無線タグ312Aには、すでに収納情報が記憶されている。この場合、無線タグ312Aから収納情報が削除される。こうして、無線タグ312Aに収納情報が付与されていれば、収納家具14に収容されていると推定可能となる。
【0052】
また、無線タグ312A、312Bには、加速度センサが内蔵されている。加速度センサの出力により、無線タグ312A、312Bの移動が検知される。
【0053】
図6は、第1変形例の制御装置340の概略的な構成を示した機能ブロック図である。ここでは、上述した実施形態の制御装置140と実質的に同じ機能を有する構成については説明を省略する。制御装置340の通信部350は、無線タグ312A、312Bとの無線通信を確立する。
【0054】
制御装置340の中央制御部354は、上述した期間導出部162、出力制御部164の他に、位置解析部(移動検出部)360としても機能する。位置解析部360は、通信部350を介して、無線タグ312A、312Bから加速度センサの出力情報を取得する。
【0055】
位置解析部360は、加速度センサの出力情報に基づいて、無線タグ312A、312Bの移動を特定する。具体的には、位置解析部360は、例えば、加速度センサの出力(加速度)が加速閾値以上であれば、出力元の無線タグ312A、312Bが移動したと判定する。
【0056】
このとき、位置解析部360は、例えば、加速度の時間積分を行ってもよい。この場合、位置解析部360は、所定の期間における加速度の積分値が、予め設定された積分閾値を超えると、出力元の無線タグ312A、312Bが移動したと判定する。加速度の積分値を用いることで、移動の判定精度を向上することが可能となる。
【0057】
また、収納家具14ごと、移動体110が移動する場合がある。この場合、移動体110を使用していない(収納家具14から出していない)にも拘らず、移動体110の移動が記録されてしまう。そこで、位置解析部360は、無線タグ312Aに収納情報が付与されている場合、無線タグ312Aから収納情報を取得する。位置解析部360は、収納情報が付与された無線タグ312Aが移動した場合、対応する無線タグ312Bが移動しているか否かを判定する。
【0058】
位置解析部360は、無線タグ312Bが移動していれば、無線タグ312Aが、無線タグ312Bごと移動されたと判定する。この場合、位置解析部360は、無線タグ312Aの移動をカウント(記録)しない。こうして、無線タグ312Aが取り付けられた移動体110の移動の検出精度が向上する。
【0059】
このとき、位置解析部360は、無線タグ312A、312Bの加速度の類似性を判定してもよい。位置解析部360は、無線タグ312A、312Bの加速度の相関関係などに基づいて、無線タグ312A、312Bの加速度の類似性を示す指標値を導出する。位置解析部360は、導出された指標値が予め設定された類似閾値を超えると、無線タグ312Aが、無線タグ312Bごと移動されたと判定する。類似性の指標値を用いることで、例えば、ユーザ10が移動体110を取り出すために収納家具14を移動させたとき、無線タグ312Aの移動がカウント(記録)されないといった誤作動を回避することが可能となる。
【0060】
無線タグ312Aが取り付けられた移動体110の名称は、例えば、予め報知端末118を通じてユーザ10が設定する。設定された名称は、対応する無線タグ312Aの識別子と関連付けられて報知端末118に記憶されている。
【0061】
制御装置340、センター装置116では、移動体110の名称は特定されず、制御装置340、センター装置116では、無線タグ312Aの識別子によって無線タグ312Aが特定される。センター装置116から制御装置340には、移動体110の名称の代わりに無線タグ312Aの識別子が送信される。報知端末118において、無線タグ312Aの識別子に対応する移動体110の名称が特定される。報知端末118は、無線タグ312Aの識別子と共に、移動体110の名称を表示する。
【0062】
ただし、報知端末118で設定された移動体110の名称は、センター装置116に送信され、センター装置116で無線タグ312Aの識別子に対応する移動体110の名称が特定されてもよい。
【0063】
また、無線タグ312A、312Bには、GPS端末が搭載されてもよい。この場合、位置解析部360は、無線タグ312A、312Bから送信されるGPS端末の出力や、上記の加速度センサの出力に基づいて、無線タグ312Aの移動を総合的に判定することで、判定精度が向上する。
【0064】
図7は、第2変形例の移動体管理システム400の概略的な構成を示した説明図である。第2変形例では、撮像装置112の代わりに、形状測定センサ412(距離センサ)が設けられる。形状測定センサ412は、非接触式の複数の測距センサで構成される。形状測定センサ412は、1つのみ設けられてもよいが、移動体110が配置された空間(例えば、部屋)ごとに1つずつ設けられてもよい。また、形状測定センサ412は、複数の測距センサが一体化されて構成されてもよいし、複数の測距センサが離隔して別体に設けられてもよい。形状測定センサ412は、例えば、電磁波(レーザ光を含む)や音波(超音波を含む)などを照射し、その反射波を受信することで、移動体110の各部位までの距離を測定する。このとき、形状測定センサ412を構成する複数の測距センサそれぞれから移動体110の各部位までの距離が測定される。ただし、非接触で移動体110までの距離を測定できれば、形状測定センサ412の測定原理は問わない。また、形状測定センサ412を構成する測距センサは、移動体110の各部位までの距離が測定可能であれば、複数に限らず1つでもよい。形状測定センサ412は、移動体110の各部位までの距離を複数の方向から測定することで移動体110の形状を測定する。形状測定センサ412による測定結果は、制御装置440に出力される。
【0065】
図8は、第2変形例の制御装置440の概略的な構成を示した機能ブロック図である。ここでは、上述した実施形態の制御装置140と実質的に同じ機能を有する構成については説明を省略する。制御装置440の通信部450は、形状測定センサ412との通信を確立する。
【0066】
制御装置440の中央制御部454は、上述した期間導出部162、出力制御部164の他に、変位解析部(移動検出部)460としても機能する。変位解析部460は、通信部450を介して、形状測定センサ412の出力情報を取得する。変位解析部460は、形状測定センサ412の出力情報に基づいて、移動体110の形状(例えば、3次元形状)を特定する。
【0067】
変位解析部460は、形状が特定されて識別された複数の移動体110のリストを生成し、記憶部152に記憶させる。このリストには、移動体110に関連付けて、移動体110の形状情報から生成された画像データ(上記実施形態の識別画像に対応)、および、移動体110の形状情報(上記実施形態の特徴量データに対応)が含まれる。
【0068】
変位解析部460は、形状測定センサ412から連続的に、または、周期的に出力される出力情報を、随時解析する。そして、変位解析部460は、新たに識別された移動体110の形状情報を、記憶部152に記憶された形状情報と比較し、同一の移動体110が以前に識別されているか判定する。以降の処理は、上述した画像解析部160と同様である。
【0069】
上述した第1変形例、第2変形例においても、上述した実施形態と同様、ユーザ10は、報知端末118の表示によって、移動体110の移動頻度を適切に把握することができる。そのため、不用品の特定、除去(廃棄、売却)が容易となり、自宅12の生活空間を広く確保できる。また、不用品の購入が抑制される。
【0070】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0071】
例えば、コンピュータを、センター装置116や制御装置140、340、440として機能させるプログラムや、当該プログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能なフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD、DVD、BD等の記憶媒体も提供される。ここで、プログラムは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理手段をいう。
【0072】
また、上述した実施形態および変形例では、報知端末118は、不動期間が所定時間以上となると移動体110と不動期間とを対応付けて表示する場合について説明した。ただし、報知端末118は、他の処理によって、不動期間を表示する移動体110を抽出してもよい。不動期間が所定時間以上となると移動体110と不動期間とを対応付けて表示する場合、低負荷で精度よく、不用品の可能性がある移動体110を表示できる。
【0073】
また、上述した実施形態および変形例では、報知端末118は、不動期間が長い順に移動体110と不動期間とを対応付けて表示する場合について説明した。ただし、報知端末118は、任意の順序で移動体110や不動期間を表示してもよい。不動期間が長い順に移動体110と不動期間とを対応付けて表示する場合、ユーザ10には、不用品の可能性が高い移動体110の把握が容易となる。
【0074】
また、上述した実施形態では、画像解析部160は、撮像した画像に基づいて移動体110の移動を検出する場合について説明した。この場合、パターンマッチングなど、既存の実績のある安定的な技術が利用可能であるため、移動体110の移動が精度よく検出可能となる。また、人工知能技術を用いることで、より汎用性の高い移動体110の識別が可能となる。
【0075】
また、上述した第1変形例では、移動体110には無線通信可能な無線タグ312A、312Bが設けられ、位置解析部360は、無線タグ312A、312Bの移動を検出することで移動体110の移動を検出する場合について説明した。この場合、ユーザ10が無線タグ312Aを取り付ける移動体110を選別するため、ユーザ10の意図に沿って移動体110が設定可能となる。
【0076】
また、上述した第2変形例では、変位解析部460は、形状測定センサ412(距離センサ)の出力に基づいて移動体110の移動を検出する場合について説明した。この場合、移動体110の3次元形状が計測されるため、移動体110の識別精度が向上する。
【0077】
また、上述した実施形態および変形例では、センター装置116が設けられる場合について説明した。ただし、センター装置116は必須の構成ではない。センター装置116の機能を制御装置140、340、440が遂行し、制御装置140、340、440が直接、報知端末118と通信してもよい。また、制御装置140、340、440の機能の一部をセンター装置116が担ってもよい。
【0078】
なお、本明細書の移動体管理方法の各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。