【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 展示日:平成29年11月28日及び11月29日、展示会名:「NTT COMWARE’S DAY 2017」、開催場所:品川シーズンテラス3F タワー棟カンファレンスABC アネックス棟ホール
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通知先選択部は、前記コンテキスト情報に基づいて、前記利用者を前記コンテキスト情報に関連するグループに分類し、通知元の利用者によって指定された前記コンテキスト情報に基づいて、前記グループを選択し、選択した当該グループに分類された前記利用者を、前記通知先の利用者として選択する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報通知システム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態による情報通知システム及び情報通知方法について、図面を参照して説明する。
【0015】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態による情報通知システム1の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、情報通知システム1は、ユーザ端末(10−1、10−2、・・・)と、所在情報サーバ20と、チャットサーバ30とを備えている。
なお、ユーザ端末(10−1、10−2、・・・)は、情報通知システム1が備える任意のユーザ端末を示す場合、又は特に区別しない場合には、ユーザ端末10として説明する。
【0016】
また、複数のユーザ端末10と、所在情報サーバ20と、チャットサーバ30とは、ネットワークNW1を介して接続されている。
また、情報通知システム1は、ユーザ(利用者)間で、例えば、メッセージなどの情報の送受信を行うシステムである。
【0017】
ユーザ端末10(利用者端末の一例)は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの携帯可能な装置であり、ユーザが所持可能な端末装置である。ユーザ端末10は、ネットワークNW1を介して、所在情報サーバ20及びチャットサーバ30と接続可能である。また、ユーザ端末10は、ユーザ(利用者)の所在を示す所在情報を取得し、所在情報と、ユーザを識別するユーザ識別情報(利用者識別情報)を、ネットワークNW1を介して、所在情報サーバ20に送信する。
【0018】
ここで、所在情報には、例えば、場所名などの場所を特定する場所情報、位置を示す位置情報などが含まれる。また、ユーザ識別情報には、例えば、ユーザID、電話番号、氏名、ユーザが所持するユーザ端末10を識別する端末IDなどが含まれる。
また、ユーザ端末10は、NW(ネットワーク)通信部11と、入力部12と、表示部13と、端末制御部14と、位置検出部15とを備えている。
【0019】
NW通信部11は、無線LAN(Local Area Network)通信、携帯電話の移動体通信などを利用してネットワークNW1に接続し、ネットワークNW1を介して各種通信を行う。NW通信部11は、例えば、ネットワークNW1を介して、所在情報サーバ20及びチャットサーバ30に接続し、所在情報サーバ20又はチャットサーバ30との間で、各種通信を行う。
【0020】
入力部12は、例えば、キーボードやタッチパネルなどの入力装置であり、ユーザによるメッセージの入力や選択肢の選択などのユーザの入力情報を受け付ける。入力部12は、受け付けたユーザの入力情報を端末制御部14に出力する。
表示部13(出力部の一例)は、例えば、液晶ディスプレイ装置などであり、各種情報を表示する。表示部13は、例えば、各種操作画面や情報の入力画面、ユーザ端末10に通知されたメッセージなどの各種情報を表示する。
【0021】
端末制御部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを含むプロセッサであり、ユーザ端末10を統括的に制御する。端末制御部14は、例えば、チャットやWeb表示処理などの各種処理を実行する。また、端末制御部14は、NW通信部11を介して、所在情報サーバ20及びチャットサーバ30から受信した選択肢や通知情報などの各種情報を含む表示画面及び操作画面のデータを受信して、当該表示画面及び当該操作画面を表示部13に表示させる。また、端末制御部14は、後述する位置検出部15が検出した位置情報又は位置情報に基づく場所名などの所在情報とユーザ識別情報とを、定期的(例えば、1分毎)に、NW通信部11を介して、所在情報サーバ20に送信する。
【0022】
位置検出部15は、例えば、GPS(Global Positioning System)、位置検出のためのビーコン、無線LAN通信、各種場所を示す2次元コード、位置検出のための各種センサなどを用いて、位置を示す位置情報を検出する。ここで、位置情報は、例えば、GPSによる経度・緯度情報、無線LAN通信のアクセスポイントを示すアクセスポイント情報、ビーコンのUUID、QRコード(登録商標)などの2次元コードから得られる位置情報などである。なお、位置検出部15は、検出した経度・緯度情報、アクセスポイント情報、UUIDなどを、そのまま所在情報として、端末制御部14に出力してもよいし、これらの位置情報に対応する場所名などに変換して、所在情報として端末制御部14に出力してもよい。
【0023】
所在情報サーバ20は、ネットワークNW1を介して、ユーザ端末10と接続可能なサーバ装置であり、ユーザ端末10が取得した所在情報を蓄積し、当該所在情報に基づいて、ユーザの状況を推定する。所在情報サーバ20は、推定したユーザの状況を、後述するチャットサーバ30を利用した情報通知機能(チャット機能)やWeb機能により、外部に通知する。
【0024】
ここで、ユーザの状況とは、ユーザが、いつ(時刻など)、どこ(場所名などの所在情報)で、誰と、何をしているか(ユーザの状態や行動)を示すコンテキスト情報であり、いつ(時刻など)、どこ(場所名などの所在情報)で、誰と、何をしているかなどのいずれかを示す一部の情報であってもよい。所在情報サーバ20は、いつ(時刻など)、どこ(場所名などの所在情報)で、誰と、何をしているかのうちのいずれかの情報を推定する。
また、所在情報サーバ20は、NW通信部21と、サーバ記憶部22と、サーバ制御部23とを備えている。
【0025】
NW通信部21は、無線LAN通信、有線LAN通信などを利用してネットワークNW1に接続し、ネットワークNW1を介して各種通信を行う。NW通信部21は、例えば、ネットワークNW1を介して、ユーザ端末10及びチャットサーバ30に接続し、ユーザ端末10及びチャットサーバ30との間で、各種通信を行う。
サーバ記憶部22は、所在情報サーバ20が利用する各種情報を記憶する。サーバ記憶部22は、例えば、ユーザ情報記憶部221と、所在情報記憶部222と、関連情報記憶部223と、ユーザ状況記憶部224とを備えている。
【0026】
ユーザ情報記憶部221は、例えば、情報通知システム1を利用するユーザの情報であるユーザ情報を記憶する。ユーザ情報記憶部221は、例えば、
図2に示すように、「ユーザID」と、「端末ID」と、「氏名」と、「所属」と、「上司ID」とを対応付けて記憶する。
【0027】
図2は、本実施形態におけるユーザ情報記憶部221のデータ例を示す図である。
この図において、「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報であり、「端末ID」は、ユーザが所持するユーザ端末10を識別する識別情報であり。また、「氏名」は、ユーザの氏名を示し、「所属」は、ユーザの所属部署などの所属情報を示し、「上司ID」は、ユーザの上司のユーザIDを示している。
【0028】
図2に示す例では、「ユーザID」が“U001”に対応する「端末ID」が“T001”であり、「氏名」が“○○太郎”であることを示している。また、当該ユーザの「所属」が、“○○部”であり、「上司ID」が“U005”であることを示している。
なお、ユーザ情報記憶部221は、
図2に示す情報の他に、例えば、ユーザのメールアドレス、情報通知システム1のWeb機能などを使用する際に用いるログインパスワードなどを記憶してもよい。
【0029】
図1の説明に戻り、所在情報記憶部222は、所在情報と、ユーザを識別する利用者識別情報とを対応付けて記憶する。所在情報記憶部222は、例えば、
図3に示すように、「端末ID」と、「所在情報」と、「取得日時」と、「手動入力フラグ」とを対応付けて記憶する。
【0030】
図3は、本実施形態における所在情報記憶部222のデータ例を示す図である。
この図において、「端末ID」は、ユーザ端末10の識別情報であり、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。また、「所在情報」は、ユーザの所在を示す情報であり、「取得日時」は、所在情報を取得した日付及び時刻を示している。また、「手動入力フラグ」は、「所在情報」が、ユーザの人手によって手動で入力されたものか、GPSや無線LAN通信、ビーコンなどによって機械的且つ自動で取得されたものかを判定するフラグ情報を示している。「手動入力フラグ」は、“1”である場合に、ユーザの人手によって手動で入力されたことを示す。
【0031】
図3に示す例では、「端末ID」が“T001”に対応する「所在情報」は、無線LAN通信のアクセスポイント“AP1”であり、「取得日時」が“18/01/30 09:00”であることを示している。また、この「手動入力フラグ」が“0”であり、「所在情報」が自動で取得されたことを示している。
また、「端末ID」が“T002”に対応する「所在情報」は、GPSにより検出された緯度・経度情報“(XX.XXX,YYY.YY)”であり、「取得日時」が“18/01/30 10:00”であることを示している。また、この「手動入力フラグ」が“0”であり、「所在情報」が自動で取得されたことを示している。
【0032】
また、「端末ID」が“T003”に対応する「所在情報」は、 “顧客A”であり、「取得日時」が“18/01/30 10:00”であることを示している。また、この「手動入力フラグ」が“1”であり、「所在情報」が手動で入力されたことを示している。
【0033】
再び
図1の説明に戻り、関連情報記憶部223は、所在情報及びユーザに関連する関連情報を記憶する。関連情報記憶部223は、例えば、
図4(a)に示すように、所在情報の関連情報を記憶する。また、関連情報記憶部223は、例えば、
図4(b)に示すように、ユーザの関連情報を記憶する。
【0034】
図4は、本実施形態における関連情報記憶部223のデータ例を示す図である。
図4(a)は、関連情報記憶部223が記憶する所在情報の関連情報のデータ例を示している。
図4(a)に示すように、関連情報記憶部223は、「所在情報」と、「場所名」と、「状態」と、「属性情報」とを対応付けて、所在情報の関連情報として記憶する。
ここで、「場所名」は、場所の名称などを示し、「状態」は、所在情報に関連するユーザの状態を示している。また、「属性情報」は、所在情報に関連する属性情報を示している。
【0035】
図4(a)に示す例では、「所在情報」の“AP1”に対応する「場所名」が“会議室A”であり、「状態」が“会議”であることを示している。また、「属性情報」が、“会議をする場所、プロジェクタあり”であり、用途や使用可能な設備を示している。
また、「所在情報」の“bXXXXX_XX・・・”に対応する「場所名」が“エリアB”であり、「状態」が“在席”であることを示している。また、「属性情報」が、“フリーアドレスエリア”であり、フリーアドレスで業務可能なエリアであることを示している。
【0036】
また、
図4(b)は、関連情報記憶部223が記憶するユーザの関連情報のデータ例を示している。
図4(b)に示すように、関連情報記憶部223は、「ユーザID」と、「氏名」と、「属性情報」と。「スケジュール情報」と、「予定情報」とを対応付けて、ユーザの関連情報として記憶する。
ここで、「氏名」は、ユーザの氏名を示し、「属性情報」は、ユーザに関連する属性情報を示している。また、「スケジュール情報」は、ユーザのスケジュール情報を保管する保管場所を示し情報を示し、「予定情報」は、スケジュール情報により取得したユーザの現在の予定情報を示している。
【0037】
図4(b)に示す例では、「ユーザID」の“U001”の「氏名」が“○○太郎”であり、「属性情報」が、“○○プロジェクトメンバ”であることを示している。また、「スケジュール情報」が“ABC/xxx/U001”であり、「予定情報」が“10:00〜11:00 会議”であることを示している。
なお、関連情報記憶部223が記憶する関連情報は、例えば、所在情報やユーザの状態等が手動で入力された場合などに、追加、変更、及び更新される。
【0038】
再び
図1の説明に戻り、ユーザ状況記憶部224は、ユーザの状況(コンテキスト情報)を記憶する。ユーザ状況記憶部224は、例えば、
図5に示すように、「ユーザID」と、「氏名」と、「場所」と、「状態」と、「同じ場所にいる人」とを対応付けて記憶する。
【0039】
図5は、本実施形態におけるユーザ状況記憶部224のデータ例を示す図である。
この図において、「状態」は、ユーザの状態を示し、「同じ場所にいる人」は、同じ場所にいる人のユーザIDを示している。
図5に示す例では、「ユーザID」が“U001”の「氏名」は、“○○太郎”であり、「場所」が“会議室A”であることを示している。また、この「状態」が“会議中”であり、「同じ場所にいる人」が“U008、U010,・・・”であることを示している。すなわち、「ユーザID」が“U001”の“○○太郎”さんが、“会議室A”で、“U008、U010,・・・”の人達と“会議中”であることを示している。
【0040】
また、「ユーザID」が“U002”の「氏名」は、“○○花子”であり、「場所」が“5FエリアA”であることを示している。また、この「状態」が“在席中”であり、「同じ場所にいる人」が“−”(いない)であることを示している。すなわち、「ユーザID」が“U002”の“○○花子”さんが、“5FエリアA”で、一人で“在席中”であることを示している。
なお、「状態」として記憶されるユーザの状態は、後述する状況推定部233によって推定された際に、ユーザ状況記憶部224に記憶又は更新される。
【0041】
再び
図1の説明に戻り、サーバ制御部23は、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、所在情報サーバ20を統括的に制御する。サーバ制御部23は、例えば、所在情報をユーザ端末10から取得して、所在情報記憶部222に記憶させる処理や、ユーザの状況を推定して、ユーザに通知する処理などを実行する。サーバ制御部23は、所在情報収集部231と、関連情報取得部232と、状況推定部233と、通知処理部234と、Web処理部235とを備えている。
【0042】
関連情報取得部232は、ユーザ端末10が取得した所在情報を収集して、所在情報記憶部222に記憶させる。関連情報取得部232は、例えば、所在情報及びユーザ識別情報(例えば、端末ID)を、NW通信部21を介して、ユーザ端末10から受信し、受信した所在情報及びユーザ識別情報を、
図3に示すように、所在情報記憶部222に記憶させる。すなわち、関連情報取得部232は、「端末ID」と、「所在情報」と、「取得日時」と、「手動入力フラグ」とを対応付けて記憶する。
【0043】
関連情報取得部232は、所在情報及びユーザの関連情報を取得し、関連情報記憶部223に記憶させる。関連情報取得部232は、例えば、ユーザ端末10や関連情報記憶部223の「スケジュール情報」に示されるスケジュールの格納場所などから、NW通信部21を介して、所在情報の関連情報、及びユーザの予定情報などのユーザの関連情報を取得する。関連情報取得部232は、取得した関連情報を、
図4(a)、及び
図4(b)に示すように、関連情報記憶部223に記憶させる。
【0044】
状況推定部233は、所在情報記憶部222が記憶する所在情報及びユーザ識別情報に基づいて、ユーザが置かれている状況を示すユーザの状況であって、少なくともユーザが居る場所を示す場所情報及びユーザの状態を含むユーザの状況を推定する。状況推定部233は、例えば、関連情報取得部232が記憶する少なくとも所在情報及びユーザのいずれかに関連する関連情報を取得し、取得した当該関連情報と、所在情報及びユーザ識別情報とに基づいて、ユーザの状況を推定する。
【0045】
状況推定部233は、例えば、
図3に示すように、所在情報及びユーザ識別情報が、「所在情報」の“AP1”及び「端末ID」の“T001”である場合に、
図4(a)に示す所在情報の関連情報により、「場所」が“会議室A”であり、「状態」が“会議”であることを取得する。また、状況推定部233は、ユーザ情報記憶部221を検索して、「端末ID」の“T001”に対応する「ユーザID」の“U001”を取得し、“U001”に対応する関連情報として、
図4(b)に示す「氏名」の“○○太郎”、及び「予定情報」の“10:00〜11:00 会議”などの関連情報を取得する。状況推定部233は、これらの取得した「所在情報」及び「端末ID」と、関連情報に基づいて、“○○太郎さんが、会議室Aで、会議中である”というユーザの状況を推定する。状況推定部233は、推定したユーザの状況を、上述した
図5に示すように、ユーザ状況記憶部224に記憶させる。
【0046】
状況推定部233は、例えば、ユーザが休憩室や喫煙室にいる場合には、ユーザの状態を“休憩中”と推定し、例えば、ユーザがフリーアドレスのエリア(居室)にいる場合には、ユーザの状態を“在席中”と推定する。また、状況推定部233は、ユーザと一緒にいる(近くにいる)人物を、ユーザ端末10を介して、又は予定情報などから取得して、ユーザ及び場所との関連性(関係性)から、ユーザの状態を推定してもよい。
なお、ユーザの状況には、ユーザが、いつ(時刻など)、どこ(場所名などの所在情報)で、誰と、何をしているか(ユーザの状態や行動)などの情報が含まれ、状況推定部233は、これらの情報のうちのいずれかを推定する。
【0047】
また、状況推定部233は、ユーザの状況を推定するために情報が不足している場合には、後述する通知処理部234に、ユーザに対して問合せ処理などを実行させて、不足している情報である不足情報を取得させ、取得された不足情報に基づいて、ユーザの状況を推定する。
また、状況推定部233は、ユーザの状況が複数推定される場合に、複数推定されたユーザの状況のうちからユーザの状況を確定可能な情報を取得するための通知を、後述する通知処理部234に送信させ、当該確定可能な情報に基づいて、複数推定されたユーザの状況のうちからユーザの状況を確定する。
【0048】
通知処理部234は、状況推定部233が推定したユーザの状況を指定されたユーザに対応するユーザ端末10に送信する。通知処理部234は、例えば、推定対象のユーザの上司などに、ユーザの状況を送信する。また、通知処理部234は、予め定められた通知条件を満たした場合に、ユーザの状況を指定されたユーザに対応するユーザ端末10に送信する。ここで、予め定められた通知条件とは、例えば、予め指定された時刻になった場合、1日の最初に所在情報が取得された場合、上司などの他のユーザからユーザの状況に対する問合せや通知要求があった場合などである。通知処理部234は、ユーザの状況を通知する場合に、NW通信部21及び後述するチャットサーバ30を介して、指定されたユーザに対応するユーザ端末10に送信する。
【0049】
また、通知処理部234は、状況推定部233によって、推定対象のユーザに対してユーザの状況が複数推定される場合に、複数推定されたユーザの状況のうちからユーザの状況を確定可能な情報を取得するための通知を、推定対象のユーザに対応するユーザ端末10に送信する。通知処理部234は、例えば、チャットサーバ30を介して、推定対象のユーザに対して、問合せの通知や複数推定されたユーザの状況のうちの1つを選択させる通知を送信する。
【0050】
また、通知処理部234は、状況推定部233によって、ユーザの状況を推定するための情報が不足している場合に、ユーザの状況を推定するために不足している不足情報を取得するための通知を、推定対象のユーザに対応するユーザ端末10に送信する。通知処理部234は、例えば、所在情報から場所名が特定できない場合には、現在の場所名を問合せる通知を推定対象のユーザに対して送信する。なお、通知処理部234は、不足情報など問合せで得られた情報を関連情報として、関連情報記憶部223に記憶させる。
【0051】
Web処理部235は、各種情報の通知、提供及び各種入力情報を取得するWeb処理を実行する。Web処理部235は、例えば、居室のエリアの座席表に、ユーザの位置を付加して、ユーザ端末10に表示させるなどの処理、情報通知システム1の各種情報の設定処理、及び登録処理などを実行する。
【0052】
チャットサーバ30は、ネットワークNW1を介して、ユーザ端末10と接続可能なサーバ装置であり、ユーザに対して、メッセージ通知やチャットなどの情報通知を行う。チャットサーバ30は、例えば、NW通信部31と、チャット処理部32とを備えている。
【0053】
NW通信部31は、無線LAN通信、有線LAN通信などを利用してネットワークNW1に接続し、ネットワークNW1を介して各種通信を行う。NW通信部31は、例えば、ネットワークNW1を介して、ユーザ端末10及び所在情報サーバ20に接続し、ユーザ端末10及び所在情報サーバ20との間で、各種通信を行う。
チャット処理部32は、ユーザ端末10間又はユーザ端末10と所在情報サーバ20との間で、メッセージ(通知)の送受信を行うなどのチャット処理を実行する。
【0054】
次に、図面を参照して、本実施形態による情報通知システム1について説明する。
図6は、本実施形態におけるユーザの状況の推定処理の一例を示すフローチャートである。
【0055】
図6に示すように、情報通知システム1では、ユーザの状況の推定する場合に、まず、所在情報サーバ20の状況推定部233は、対象ユーザ(推定対象のユーザ)の所在情報を取得する(ステップS101)。状況推定部233は、対象ユーザに対応する所在情報を所在情報記憶部222から取得する。
【0056】
次に、状況推定部233は、関連情報を取得する(ステップS102)。状況推定部233は、対象ユーザに関連する関連情報及び所在情報に関連する関連情報を、関連情報記憶部223から取得する。
【0057】
次に、状況推定部233は、対象ユーザの状況を推定可能であるか否かを判定する(ステップS103)。状況推定部233は、対象ユーザの状況を推定可能である場合(ステップS103:YES)に、処理をステップS105に進める。また、状況推定部233は、対象ユーザの状況を推定可能でない(不可能である)場合(ステップS103:NO)に、処理をステップS104に進める。
【0058】
ステップS104において、状況推定部233は、不足情報を取得する処理を実行する(ステップS104)。状況推定部233は、例えば、通知処理部234に、ユーザに対して問合せ処理などを実行させて、不足情報を取得させる。通知処理部234は、チャットサーバ30を介して、対象ユーザのユーザ端末10に問合せの通知を送付し、チャットサーバ30を介して、不足情報を取得する。
【0059】
また、ステップS105において、状況推定部233は、対象ユーザの状況を推定する。状況推定部233は、例えば、上述したユーザ識別情報、所在情報、及び関連情報に基づいて、ユーザの場所及びユーザの状態などのユーザの状況を推定する。ここで、状況推定部233は、対象ユーザの状況が複数推定可能な場合には、複数推定する。
【0060】
次に、状況推定部233は、推定した対象ユーザの状況が一意となるか否かを判定する(ステップS106)。状況推定部233は、推定した対象ユーザの状況が一意となる場合(ステップS106:YES)に、処理をステップS108に進める。また、状況推定部233は、推定した対象ユーザの状況が一意とならない(複数である)場合(ステップS106:NO)に、処理をステップS107に進める。
【0061】
ステップS107において、状況推定部233は、対象ユーザの状況を確定する処理を実行する。すなわち、状況推定部233は、ユーザの状況を確定可能な情報を取得する処理を実行する。状況推定部233は、例えば、通知処理部234に、ユーザの状況を確定可能な情報を取得するための通知を送信させて、対象ユーザの状況を確定させる情報を取得する。通知処理部234は、チャットサーバ30を介して、対象ユーザのユーザ端末10に問合せの通知を送付し、チャットサーバ30を介して、確定させる情報を取得する。そして、状況推定部233は、当該確定させる情報に基づいて、対象ユーザの状況を確定する。
【0062】
また、ステップS108において、状況推定部233は、対象ユーザの状況をユーザ状況記憶部224に記憶させる。状況推定部233は、例えば、上述した
図5に示すように、対象ユーザの状況をユーザ状況記憶部224に記憶させる。ステップS108の処理後に、状況推定部233は、推定処理を終了する。
【0063】
次に、
図7を参照して、本実施形態による情報通知システム1の動作の一例について説明する。
図7は、本実施形態による情報通知システム1の動作の一例を示す図である。
図7に示す例は、ユーザ端末10−1を所持するユーザAの状況を、所定の通知条件を満たした場合に、別のユーザであるユーザB(例えば、上司など)が所持するユーザ端末10−2に通知する場合の動作を示している。
【0064】
図7に示すように、まず、ユーザ端末10−1は、所在情報を検出し、定期的に所在情報及び端末IDを、所在情報サーバ20に送信する(ステップS201)。ユーザ端末10−1の端末制御部14は、位置検出部15が検出したビーコンのUUIDなどの位置情報を所在情報とし、端末IDとともに、NW通信部11を介して所在情報サーバ20に送信する。
【0065】
なお、
図8(a)は、ビーコンにより所在情報を検出した場合のユーザ端末10−1の表示画面の一例である。また、この場合、ユーザ端末10−1は、表示画面G1を表示部13に表示させる。また、ユーザ端末10−1は、表示画面G1に示すように、ビーコンにより所在情報を検出した場合に、検出した日時及び場所名を表示するようにしてもよい。
【0066】
次に、所在情報サーバ20は、所在情報及び端末IDを蓄積する(ステップS202)。すなわち、所在情報サーバ20の所在情報収集部231は、NW通信部21を介して所在情報及び端末IDを受信し、例えば、
図3に示すように、日時情報とともに、所在情報記憶部222に記憶させる。また、ステップS202の処理の際に、所在情報サーバ20の通知処理部234は、
図8(b)に示すように、所在情報を登録した旨を、チャットサーバ30を介して、ユーザAのユーザ端末10−1に通知するようにしてもよい。
図8(b)に示す表示画面G2は、ユーザAのユーザ端末10−1の表示部13に所在情報を登録した旨を表示した表示例を示している。
なお、ステップS201及びステップS202の処理は、各ユーザ端末10に対して、定期的に実行される。
【0067】
また、所在情報サーバ20は、通知条件に合致したか否かを判定する(ステップS203)。所在情報サーバ20のサーバ制御部23は、通知条件に合致したか否かを判定する。ここでは、通知処理部234は、例えば、1日の最初に所在情報が取得された場合であるか否かを判定する。サーバ制御部23は、1日の最初に所在情報が取得されて、通知条件に合致している場合(ステップS203:YES)に、処理をステップS204に進める。また、サーバ制御部23は、通知条件に合致していない場合(ステップS203:NO)に、処理をステップS203に戻す。
【0068】
ステップS204において、サーバ制御部23の状況推定部233は、ユーザAの状況を推定する。状況推定部233は、所在情報記憶部222が記憶するユーザAに対応する所在情報と、関連情報記憶部223が記憶する関連情報とに基づいて、ユーザAの状況(ユーザAが、どこで、誰と、何をしている状況であるか)を推定する。状況推定部233は、推定したユーザAの状況を、ユーザ状況記憶部224に記憶させる。
【0069】
次に、所在情報サーバ20は、ユーザAの状況を通知するメッセージをチャットサーバ30に送信する(ステップS205)。すなわち、所在情報サーバ20の通知処理部234は、予め指定されていたユーザB(例えば、上司)に、ユーザAの状況を通知するために、ユーザAの状況を含むメッセージを、NW通信部21を介して、チャットサーバ30に送信する。
【0070】
次に、チャットサーバ30は、ユーザAの状況を通知するメッセージをユーザ端末10−2に送信する(ステップS206)。チャットサーバ30のチャット処理部32は、ユーザAの状況を含むメッセージを、NW通信部31を介して、ユーザBのユーザ端末10−2に送信する。
【0071】
次に、ユーザ端末10−2は、ユーザAの状況を表示する(ステップS207)。ユーザ端末10−2の端末制御部14は、例えば、
図8(c)の表示画面G3に示すように、ユーザAの状況を示すメッセージを、表示部13に表示させる。
【0072】
なお、上述した
図7に示す例では、所在情報サーバ20は、ステップS204において、状況推定部233によりユーザAの状況を推定して、ユーザAの状況をユーザBのユーザ端末10−2に通知する例を説明したが、状況推定部233による推定を行わずに、所在情報の登録があった旨を通知するようにしてもよい。
【0073】
また、本実施形態による情報通知システム1では、ユーザ端末10は、ビーコンなどにより自動で所在情報を検出できない場合に、手動により所在情報を入力することが可能である。
図9は、本実施形態によるユーザ端末10のメニュー画面例と、手動で所在情報を登録する場合の表示画面例を示す図である。
【0074】
ユーザ端末10は、
図9(a)に示すような表示画面G4を、表示部13に表示する。この表示画面G4において、選択ボタンBT1の中から“所在情報を登録”のボタンが、入力部12を介して入力されると、ユーザ端末10は、
図9(b)に示すような表示画面G5を、表示部13に表示する。ユーザ端末10は、入力部12を介して、入力ウインドウW1に所在情報を受け付けることで、手動で所在情報を取得する。
なお、ユーザ端末10は、予め登録されている所在情報の候補や過去に手動で入力された所在情報を、選択ボタンBT2として、表示部13に表示させるようにしてもよい。
【0075】
ユーザ端末10は、このように手動で取得された所在情報を、自動で取得された場合と同様に、NW通信部11を介して、所在情報サーバ20に送信する。所在情報サーバ20は、手動で取得された所在情報を、
図3に示すように、「手動入力フラグ」を“1”にして、所在情報記憶部222に記憶させる。
【0076】
次に、
図10を参照して、本実施形態による情報通知システム1の別の動作について説明する。
図10は、本実施形態による情報通知システム1の別の動作の一例を示す図である。
図10では、ユーザを指定してユーザの状況を確認する場合の本実施形態による情報通知システム1の動作について説明する。ここでは、情報通知システム1が、ユーザBによって指定されたユーザAの状況を、ユーザBが所持するユーザ端末10−2に通知する一例を示している。
【0077】
図10において、ステップS301及びステップS302の処理は、上述した
図7に示すステップS201及びステップS202の処理と同様であるため、ここでは省略する。
【0078】
次に、ユーザ端末10−2は、ユーザAの状況の問合せをチャットサーバ30に送信する(ステップS303)。ユーザBが所持するユーザ端末10−2の端末制御部14は、入力部12を介して、指定されたユーザAに対するユーザの状況を問合せる要求を、NW通信部11を介してチャットサーバ30に送信する。
【0079】
なお、
図11(a)は、ユーザ端末10−2が、ユーザAの指定を受け付ける際の表示画面の一例である。また、この場合、ユーザ端末10−2は、表示画面G6を表示部13に表示し、入力部12を介して、ユーザの氏名として「社員名」を受け付ける。また、ユーザ端末10−2は、ユーザの氏名(「社員名」)の候補を、選択ボタンBT3として、表示部13に表示させるようにしてもよい。
【0080】
次に、チャットサーバ30は、ユーザAの状況の問合せを所在情報サーバ20に送信する(ステップS304)。チャットサーバ30のチャット処理部32は、ユーザAの状況の問合せを、NW通信部31を介して、所在情報サーバ20に送信する。
【0081】
次に、所在情報サーバ20は、ユーザAの状況を推定する(ステップS305)。所在情報サーバ20の状況推定部233は、ユーザAの状況を推定する。状況推定部233は、所在情報記憶部222が記憶するユーザAに対応する所在情報と、関連情報記憶部223が記憶する関連情報とに基づいて、ユーザAの状況(ユーザAが、どこで、誰と、何をしている状況であるか)を推定する。
【0082】
続く、ステップS306からステップS308の処理は、
図7に示すステップS205からステップS307の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
なお、ステップS307において、ユーザ端末10−2は、例えば、
図11(b)の表示画面G7に示すように、ユーザAの状況を示すメッセージを、表示部13に表示させる。
【0083】
また、ユーザ端末10−2は、ユーザAの状況に含まれる場所(場所情報)がさらに詳細な情報を表示可能な場合には、
図11(c)に示すように、追加で詳細な情報を、表示部13に表示するようにしてもよい。
図11(c)は、「○○ビル5F エリアA」の座席表を示す表示画面G7を示している。ユーザ端末10−2は、表示画面G7に示すような、座席表を表示部13に表示するようにしてもよい。
【0084】
以上説明したように、本実施形態による情報通知システム1は、ユーザ端末10(利用者端末)と、所在情報記憶部222と、状況推定部233と、通知処理部234とを備える。ユーザ端末10は、ユーザ(利用者)の所在を示す所在情報を取得する。所在情報記憶部222は、ユーザ端末10によって取得された所在情報とユーザを識別するユーザ識別情報とを対応付けて記憶する。状況推定部233は、所在情報記憶部222が記憶する所在情報及びユーザ識別情報に基づいて、ユーザが置かれている状況を示すユーザの状況であって、少なくともユーザが居る場所を示す場所情報及びユーザの状態を含むユーザの状況を推定する。通知処理部234は、状況推定部233が推定したユーザの状況を指定されたユーザに対応するユーザ端末10に送信する。
【0085】
これにより、本実施形態による情報通知システム1は、例えば、ユーザBはユーザAにどこで何をしているかの問合せを行うことなく、ユーザAの状況を把握することができる。そのため、本実施形態による情報通知システム1は、例えば、フリーアドレス等における対面での対話の障壁を低減することができ、利便性を向上させることができる。
【0086】
また、本実施形態では、状況推定部233は、少なくとも所在情報及びユーザのいずれかに関連する関連情報を取得し、取得した関連情報と、所在情報及びユーザ識別情報とに基づいて、ユーザの状況を推定する。
これにより、本実施形態による情報通知システム1は、関連情報により、ユーザの状況を推定する精度を向上させることができる。
【0087】
また、本実施形態では、通知処理部234は、状況推定部233によって、推定対象のユーザに対してユーザの状況が複数推定される場合に、複数推定されたユーザの状況のうちからユーザの状況を確定可能な情報を取得するための通知を、推定対象のユーザに対応するユーザ端末10に送信する。そして、状況推定部233は、通知処理部234のよる確定可能な情報を取得するための通知に応じて取得された確定可能な情報に基づいて、複数推定されたユーザの状況のうちからユーザの状況を確定する。
これにより、本実施形態による情報通知システム1は、より適切なユーザの状況を推定することができる。
【0088】
また、本実施形態では、通知処理部234は、状況推定部233によって、ユーザの状況を推定するための情報が不足している場合に、ユーザの状況を推定するために不足している不足情報を取得するための通知を、推定対象のユーザに対応するユーザ端末10に送信する。状況推定部233は、通知処理部234のよる不足情報を取得するための通知に応じて取得された不足情報に基づいて、ユーザの状況を推定する。
これにより、本実施形態による情報通知システム1は、情報不足により、ユーザの状況が推定できない場合を低減することができ、利便性をさらに向上させることができる。
【0089】
なお、特許文献1に記載の従来技術では、事前に指定された機器及びプログラムが配置された場所以外では、利用できなかった。これに対して、本実施形態による情報通知システム1は、不足情報を取得してユーザの状況を推定するため、事前に指定された機器及びプログラムが配置された場所以外であっても利用することができる。
【0090】
さらに、本実施形態による情報通知システム1は、ユーザにより入力された情報を次回のユーザの状況の推定に利用するようにしてもよい。このようにすることにより、本実施形態による情報通知システム1は、ユーザの状況の推定精度を向上させることができる。
【0091】
また、本実施形態では、通知処理部234は、予め定められた通知条件を満たした場合に、ユーザの状況を指定されたユーザに対応するユーザ端末10に送信する。
これにより、本実施形態による情報通知システム1は、通知条件により適切なタイミングで、ユーザの状況を把握することができる。
【0092】
また、本実施形態による情報通知方法は、ユーザの所在を示す所在情報を取得するユーザ端末10と、ユーザ端末10によって取得された所在情報とユーザを識別するユーザ識別情報とを対応付けて記憶する所在情報記憶部222と、を備える情報通知システム1の情報通知方法であって、状況推定ステップと、通知処理ステップとを含む。状況推定ステップにおいて、状況推定部233が、ユーザ端末10から送信された所在情報とユーザを識別するユーザ識別情報とを対応付けて記憶する所在情報記憶部222が記憶する所在情報及びユーザ識別情報に基づいて、ユーザが置かれている状況を示すユーザの状況であって、少なくともユーザが居る場所を示す場所情報及びユーザの状態を含むユーザの状況を推定する。通知処理ステップにおいて、通知処理部234が、状況推定ステップによって推定されたユーザの状況を指定されたユーザに対応するユーザ端末10に送信する。
これにより、本実施形態による情報通知方法は、上述した情報通知システム1と同様の効果を奏し、利便性を向上させることができる。
【0093】
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態による情報通知システム1aについて説明する。
本実施形態では、場所やユーザの状態などのユーザの状況(コンテキスト情報)に基づいて、通知情報の通知先を選択する場合の変形例について説明する。
【0094】
図12は、第2の実施形態による情報通知システム1aの一例を示すブロック図である。
図12に示すように、情報通知システム1aは、ユーザ端末10(10−1、10−2、・・・)と、所在情報サーバ20aと、チャットサーバ30とを備えている。
なお、この図において、上述した
図1と同一の構成には、同一の符号を付与して、ここでの説明を省略する。
【0095】
所在情報サーバ20aは、ネットワークNW1を介して、ユーザ端末10及びチャットサーバ30と接続可能なサーバ装置であり、基本的な機能は、第1の実施形態の所在情報サーバ20と同様である。所在情報サーバ20aは、ユーザの状況を示すコンテキスト情報に基づいて、メッセージなど通知情報の通知先のユーザを選択し、選択したユーザに対して通知情報を通知する。
また、所在情報サーバ20aは、NW通信部21と、サーバ記憶部22aと、サーバ制御部23aとを備えている。
【0096】
サーバ記憶部22aは、所在情報サーバ20aが利用する各種情報を記憶する。サーバ記憶部22aは、例えば、ユーザ情報記憶部221と、所在情報記憶部222と、関連情報記憶部223と、ユーザ状況記憶部224と、グループ記憶部225とを備えている。サーバ記憶部22aの基本的な機能は、第1の実施形態によるサーバ記憶部22と同様であり、サーバ記憶部22aは、グループ記憶部225を備える点が、第1の実施形態と異なる。
【0097】
グループ記憶部225は、通知先のグループに関するグループ情報を記憶する。グループ記憶部225は、例えば、
図13に示すように、「グループ名」と、「対象ユーザ」とを対応付けて記憶する。
図13は、本実施形態におけるグループ記憶部225のデータ例を示す図である。
この図において、「グループ名」は、グループを識別する識別情報であって、例えば、コンテキスト情報の一部である。また、「対象ユーザ」は、このグループに分類されたユーザのユーザIDを示している。
【0098】
図13に示す例では、「グループ名」が“会議室A”に対応する「対象ユーザ」が“U001、U003、・・・”であることを示している。また、「グループ名」が“外出中”に対応する「対象ユーザ」が“U002、U009、・・・”であることを示している。
【0099】
図12の説明に戻り、サーバ制御部23aは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、所在情報サーバ20aを統括的に制御する。サーバ制御部23aは、所在情報収集部231と、関連情報取得部232と、状況推定部233と、通知処理部234と、Web処理部235と、通知先選択部236とを備えている。サーバ制御部23aの基本的な機能は、第1の実施形態によるサーバ制御部23と同様であり、サーバ制御部23aは、通知先選択部236を備える点が、第1の実施形態と異なる。
【0100】
通知先選択部236は、ユーザの状況を示すコンテキスト情報に基づいて、通知情報の通知先のユーザを選択する。通知先選択部236は、例えば、コンテキスト推定部が推定したユーザの状況(コンテキスト情報)に基づいて、通知先のユーザを選択する。例えば、通知先選択部236は、コンテキスト情報に基づいて、ユーザをコンテキスト情報に関連するグループに分類し、通知元のユーザによって指定されたコンテキスト情報に基づいて、グループを選択し、選択した当該グループに分類されたユーザを、通知先のユーザとして選択する。
【0101】
具体的に、通知先選択部236は、指定されたコンテキスト情報に関連するグループにユーザを分類し、
図13に示すように、「グループ名」と「対象ユーザ」とを対応付けて、グループ記憶部225に記憶させる。また、通知先選択部236は、グループ記憶部225において、指定されたコンテキスト情報に関連するグループに対応する「対象ユーザ」を、通知先のユーザとして選択する。
【0102】
なお、コンテキスト情報に基づいて、通知先を選択する際には、例えば、会議中やセミナーなどで、出席者全員に資料やメッセージを通知する場合のように、送信元と同一の状況のユーザに通知する場合と、例えば、外出中のユーザにメッセージを通知する場合のように、送信元と異なる状況のユーザに通知する場合とがある。例えば、送信元と同一の状況のユーザに通知する場合には、通知先選択部236は、通知元のユーザのコンテキスト情報に対応するグループを選択する。
【0103】
また、通知先選択部236は、上述したグループの分類を、毎回行う必要はなく、例えば、2回目以降に通知する場合には、グループの分類を行わずに、グループ記憶部225に記憶されているグループを選択するようにしてもよい。
また、通知先選択部236は、ユーザの状況の変化に応じて、グループ記憶部225が記憶するグループ情報の生成、追加、変更、及び削除を行うようにしてもよい。なお、ここでの生成、追加、変更、及び削除には、各グループ自体の生成、追加、変更、及び削除と、対象ユーザの追加、変更、及び削除とが含まれる。
【0104】
本実施形態における通知処理部234は、基本的な機能は、第1の実施形態と同様であるが、通知先選択部236に関連する処理がことなる。通知処理部234は、例えば、通知先選択部236によって選択された通知先のユーザに対応するユーザ端末10に、通知情報を送信する。
【0105】
次に、図面を参照して、本実施形態による情報通知システム1aの動作について説明する。
なお、本実施形態におけるユーザの状況の推定処理は、上述した
図6に示す処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。また、本実施形態における所定の通知条件を満たした場合に、別のユーザにユーザの状況を通知する処理、及びユーザを指定してユーザの状況を確認する場合の処理は、
図7及び
図10に示す処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0106】
図14は、本実施形態におけるユーザの状況により通知先の選択処理の一例を示すフローチャートである。
図14に示すように、情報通知システム1aでは、ユーザの状況により通知先の選択場合に、まず、所在情報サーバ20aの通知先選択部236は、指定された状況に対応するユーザをユーザ状況記憶部224から選択してグループを生成する(ステップS401)。すなわち、通知先選択部236は、ユーザ状況記憶部224を検索して、指定された状況に対応するユーザを抽出する。そして、通知先選択部236は、
図13に示すように、「グループ名」と「対象ユーザ」とを対応付けてグループ記憶部225に記憶させる。ここでの「グループ名」は、指定された状況の名称であり、「対象ユーザ」は、抽出したユーザのユーザIDの一覧である。
【0107】
次に、通知処理部234は、グループに分類されたユーザを通知先としてメッセージを送信する(ステップS402)。通知処理部234は、例えば、グループ(指定された状況)に対応するユーザを、グループ記憶部225から読み出して通知先とする。通知処理部234は、通知先のユーザに、チャットサーバ30を介して、メッセージなどの通知情報を送信する。ステップS402の処理後に、通知処理部234は、処理を終了する。
【0108】
次に、
図15を参照して、本実施形態による情報通知システム1aの動作の一例について説明する。
図15は、本実施形態による情報通知システム1aの動作の一例を示す図である。
図15に示す例は、ユーザ端末10−1を所持するユーザAが、会議室Aにいるユーザ全員(ユーザB、ユーザC、・・・)にメッセージを通知する場合の動作を示している。ここで、ユーザ端末10−2は、ユーザBが所持するユーザ端末10であり、ユーザ端末10−3は、ユーザCが所持するユーザ端末10である。
【0109】
図15に示すように、まず、ユーザ端末10−1は、会議室Aにいるユーザ全員へのメッセージの通知依頼を、所在情報サーバ20aに送信する(ステップS501)。ユーザ端末10−1の端末制御部14は、当該通知依頼、NW通信部11を介して所在情報サーバ20aに送信する。
【0110】
なお、
図16(a)は、本実施形態によるユーザ端末10−1のメニュー画面例を示している。この
図16(a)に示すメニュー画面G8において、選択ボタンBT4の中から、“特定エリアの人にメッセージを送る”のボタンが、入力部12を介して入力されると、ユーザ端末10−1は、
図16(b)に示すような表示画面G9を、表示部13に表示する。ユーザ端末10−1は、入力部12を介して、入力ウインドウW2に“会議室A”などの情報を受け付ける。
【0111】
次に、所在情報サーバ20aは、通知先を選択する(ステップS502)。所在情報サーバ20aの通知先選択部236は、ユーザの状況が“会議室A”に対応するユーザをユーザ状況記憶部224から選択して、グループ情報(グループGR1のグループ情報)を、
図13に示すように、グループ記憶部225に記憶させる。
【0112】
次に、所在情報サーバ20aは、選択した通知先にメッセージを送信する(ステップS503)。すなわち、通知先選択部236は、選択した“会議室A”に対応するユーザを、通知先として、グループ記憶部225から読み出し、当該通知先を宛先としたメッセージを、チャットサーバ30に送信する。なお、所在情報サーバ20aは、選択したグループ情報のユーザの状態を確認し、通知してよい状態のユーザに対しメッセージを送信するようにしてもよい。すなわち、通知先選択部236は、選択した“会議室A”に対応するユーザを、通知先候補として、グループ記憶部225から読み出したのち、状況推定部233を呼び出し通知先ユーザの状態を推定し、例えば、ユーザの状態が“「顧客応対中」でない”場合等、該当ユーザへの通知可否を判定する。通知先選択部236は、通知可と判定したユーザを通知先として、当該通知先を宛先としたメッセージを、チャットサーバ30に送信する。
【0113】
次に、チャットサーバ30は、ユーザBにメッセージを送信する(ステップS504)。チャットサーバ30のチャット処理部32は、ユーザB宛のメッセージを、NW通信部31を介して、ユーザBのユーザ端末10−2に送信する。
【0114】
次に、ユーザ端末10−2は、メッセージを表示する(ステップS505)。ユーザ端末10−2の端末制御部14は、例えば、
図16(c)の表示画面G10に示すように、ユーザAからのメッセージを、表示部13に表示させる。
【0115】
また、チャットサーバ30は、ユーザCにメッセージを送信する(ステップS506)。チャットサーバ30のチャット処理部32は、ユーザC宛のメッセージを、NW通信部31を介して、ユーザCのユーザ端末10−3に送信する。
【0116】
次に、ユーザ端末10−3は、メッセージを表示する(ステップS507)。ユーザ端末10−3の端末制御部14は、例えば、
図16(c)の表示画面G10に示すように、ユーザAからのメッセージを、表示部13に表示させる。
また、チャットサーバ30は、会議室Aにいる他のユーザに対しても同様にメッセージを送信する。
【0117】
なお、上述した
図15に示す例では、通知先選択部236が、会議室Aにいるユーザ全員にメッセージを送信する例を説明したが、例えば、セミナーの参加者全員にメッセージや追加資料、アンケートなどを送信する場合には、通知先選択部236は、セミナーの参加者全員を通知先に選択する。また、通知先選択部236は、コンテキスト情報として、例えば、外出中と指定された場合には、外出中のユーザ全員を通知先として選択する。
また、上述した
図15に示す例では、通知先選択部236が、通知元のユーザ(ユーザA)と同じ場所にいるユーザを通知先に選択する場合の例であったが、外出中のように通知元のユーザの状況と異なる状況のユーザを通知先に選択してもよい。
【0118】
以上説明したように、本実施形態による情報通知システム1aは、ユーザに対応付けられたユーザ端末10と、通知先選択部236と、通知処理部234とを備える。通知先選択部236は、ユーザの状況を示すコンテキスト情報に基づいて、通知情報の通知先のユーザを選択する。通知処理部234は、通知先選択部236によって選択された通知先のユーザに対応するユーザ端末10に、通知情報を送信する。
これにより、本実施形態による情報通知システム1aは、例えば、情報の通知先をユーザが一つ一つ手動で選択する煩雑な処理を行わずに、通知先を選択してメッセージを通知できるため、利便性を向上させることができる。
【0119】
また、本実施形態による情報通知システム1aは、ユーザ端末10によって取得されたユーザの所在を示す所在情報に基づいて、少なくともユーザが居る場所を示す場所情報及びユーザの状態を含むコンテキスト情報(ユーザの状況)を推定する状況推定部233(コンテキスト推定部の一例)を備える。通知先選択部236は、状況推定部233が推定したコンテキスト情報に基づいて、通知先のユーザを選択する。
これにより、本実施形態による情報通知システム1aは、推定された場所情報及びユーザの状態を含むコンテキスト情報に基づいて、通知先を選択するため、コンテキスト情報(ユーザの状況)をユーザが入力する必要がない。そのため、本実施形態による情報通知システム1aは、さらに利便性を向上させることができる。
【0120】
また、本実施形態では、通知先選択部236は、コンテキスト情報(ユーザの状況)に基づいて、ユーザをコンテキスト情報に関連するグループに分類し、通知元のユーザによって指定されたコンテキスト情報に基づいて、グループを選択し、選択した当該グループに分類されたユーザを、通知先のユーザとして選択する。
これにより、本実施形態による情報通知システム1aは、グループによって、通知元のユーザを適切に選択することができる。また、本実施形態による情報通知システム1aは、グループを選択することで、2回目以降の通知の際に、既に分類されたグループを選択するだけでよく、処理を簡略化することができる。
【0121】
また、本実施形態による情報通知方法は、通知先選択ステップと、通知処理ステップとを含む。通知先選択ステップにおいて、通知先選択部236が、ユーザの状況を示すコンテキスト情報に基づいて、通知情報の通知先のユーザを選択する。通知処理ステップにおいて、通知処理部234が、通知先選択ステップによって選択された通知先のユーザに対応するユーザ端末10に、通知情報を送信する。
これにより、本実施形態による情報通知方法は、上述した情報通知システム1aと同様の効果を奏し、利便性を向上させることができる。
【0122】
[第3の実施形態]
次に、図面を参照して、第3の実施形態による情報通知システム1bについて説明する。
本実施形態では、所在情報の履歴を所在履歴情報として蓄積し、当該所在履歴情報を利用して各種分析を行う場合の変形例について説明する。
【0123】
図17は、第3の実施形態による情報通知システム1bの一例を示すブロック図である。
図17に示すように、情報通知システム1bは、ユーザ端末10(10−1、10−2、・・・)と、所在情報サーバ20bと、チャットサーバ30とを備えている。
なお、この図において、上述した
図12と同一の構成には、同一の符号を付与して、ここでの説明を省略する。
【0124】
所在情報サーバ20bは、ネットワークNW1を介して、ユーザ端末10及びチャットサーバ30と接続可能なサーバ装置であり、基本的な機能は、第2の実施形態の所在情報サーバ20aと同様である。所在情報サーバ20bは、NW通信部21と、サーバ記憶部22bと、サーバ制御部23bとを備えている。
【0125】
サーバ記憶部22bは、所在情報サーバ20bが利用する各種情報を記憶する。サーバ記憶部22bは、例えば、ユーザ情報記憶部221と、所在情報記憶部222と、関連情報記憶部223と、ユーザ状況記憶部224と、グループ記憶部225と、所在履歴記憶部226とを備えている。サーバ記憶部22bの基本的な機能は、第2の実施形態によるサーバ記憶部22aと同様であり、サーバ記憶部22bは、所在履歴記憶部226を備える点が、第2の実施形態と異なる。
【0126】
所在履歴記憶部226は、所在情報記憶部222が記憶する情報の履歴を所在履歴情報として記憶する。なお、所在履歴記憶部226は、所在履歴情報にユーザ状況記憶部224が記憶する推定されたユーザの状況を含めて記憶するようにしてもよい。
【0127】
サーバ制御部23bは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、所在情報サーバ20bを統括的に制御する。サーバ制御部23bは、所在情報収集部231と、関連情報取得部232と、状況推定部233と、通知処理部234と、Web処理部235と、通知先選択部236と、履歴情報分析部237とを備えている。サーバ制御部23bの基本的な機能は、第2の実施形態によるサーバ制御部23aと同様であり、サーバ制御部23bは、履歴情報分析部237を備える点が、第2の実施形態と異なる。
【0128】
履歴情報分析部237は、所在履歴記憶部226に蓄積された所在履歴情報に基づいて各種分析を行う。履歴情報分析部237は、所在履歴情報に基づいて、例えば、各ユーザの業務での居室の使用面積を分析し、最適な使用面積などを推定する。また、履歴情報分析部237は、所在履歴情報に基づいて、例えば、各ユーザの業務時間(業務負荷など)の分析を行い、業務効率の改善に利用可能なデータを生成する。また、履歴情報分析部237は、所在履歴情報に基づいて、状況推定部233によって推定されたユーザの状況を分析し、ユーザの状況の推定精度を向上する対応案を生成する。
【0129】
以上説明したように、本実施形態による情報通知システム1bは、所在履歴情報を記憶する所在履歴記憶部226を備える。
これにより、本実施形態による情報通知システム1bは、例えば、ユーザの状況の推定精度の向上、適切な業務改善に利用することができる。
【0130】
また、本実施形態による情報通知システム1bは、蓄積された所在履歴情報に基づいて分析を行う履歴情報分析部237を備える。
これにより、本実施形態による情報通知システム1bは、例えば、ユーザの業務状況の分析、利用状況の分析などを分析することができる。
【0131】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態において、所在情報サーバ20(20a、20b)を1つのサーバ装置として構成する例を説明したが、これに限定されるものではなく、複数のサーバ装置により構成するようにしてもよい。
【0132】
また、上記の各実施形態において、チャットサーバ30は、所在情報サーバ20(20a、20b)の外部に備えられる例を説明したが、所在情報サーバ20(20a、20b)が、チャットサーバ30の機能を含むようにしてもよい。この場合、所在情報サーバ20(20a、20b)及びチャットサーバ30を1つの情報通知装置として構成してもよい。また、チャットサーバ30が、通知処理部234を備える構成であってもよい。また、通知処理部234とチャットサーバ30とを併せて、通知処理部としてもよい。
【0133】
また、上記の各実施形態において、所在情報サーバ20(20a、20b)は、Web処理部235を備える例を説明したが、外部にWebサーバとしてWeb処理部235を備えるようにしてもよい。また、Web処理部235は、メッセージや情報をユーザ端末10に送信(通知)する通知処理部の一例としてもよい。
【0134】
また、上記の各実施形態において、所在情報サーバ20(20a、20b)は、サーバ記憶部22(22a、22b)を備える例を説明したが、サーバ記憶部22(22a、22b)の一部又は全部を所在情報サーバ20(20a、20b)の外部に備えるようにしてもよい。
【0135】
また、上記の各実施形態において、ユーザが手動で所在情報を入力する場合に、ユーザ本人がユーザ端末10に入力して、所在情報サーバ20(20a、20b)が蓄積する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本人以外の他人が、所在情報を手動で入力するようにしてもよい。この場合、所在情報収集部は、上司などの役職者の入力を優先して採用する、多数決により多くの他人が入力した所在情報を採用するなどをおこなってもよい。
【0136】
また、上記の各実施形態において、ユーザ端末10は、スマートフォンやタブレット端末などである例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、携帯可能なパーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)などの他の端末装置であってもよい。また、ユーザ端末10は、所在情報の他に、Bluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信を用いて、ユーザの周辺にいる他のユーザの情報を取得し、当該他のユーザの情報を関連情報として、所在情報サーバ20(20a、20b)に送信するようにしてもよい。
【0137】
また、上記の各実施形態において、状況推定部233が、ユーザの状況を推定する例を説明したが、既に判明しているユーザの状況に基づいて、さらに詳細な状況を推定するようにしてもよい。状況推定部233は、例えば、会議室や居室などの大雑把な場所の情報から、詳細な座席情報を推定したり、出席メンバから○○プロジェクトの会議中など、より詳細なユーザの状況を推定したりするようにしてもよい。
【0138】
また、上記の第2の実施形態において、通知先選択部236は、状況推定部233によって推定されたユーザの状況(コンテキスト情報)に基づいて、通知先を選択する例を説明したが、これに限定されるものではない。通知先選択部236は、単にユーザ状況記憶部224に予め記憶されているユーザの状況に基づいて通知先を選択する例を説明するようにしてもよい。
また、上記の第2の実施形態において、通知先選択部236は、グループを生成して、グループ記憶部225に記憶させる例を説明したが、これに限定されるものではなく、グループ記憶部225を備えずに、通知を行う際に、コンテキスト情報に基づいて、毎回通知先を選択するようにしてもよい。
【0139】
また、上記の第3の実施形態において、所在情報サーバ20bが、履歴情報分析部237を備える例を説明したが、これに限定されるものではなく、履歴情報分析部237を外部に備えるようにしてもよい。
【0140】
なお、上述した情報通知システム1(1a、1b)が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した情報通知システム1(1a、1b)が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した情報通知システム1(1a、1b)が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0141】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に情報通知システム1(1a、1b)が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0142】
また、上述した機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。