(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
当該電気光学装置は、ミラー、車両バックミラーアセンブリ、窓、表示装置、航空機透明装置からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれかに記載の電気光学装置。
1または複数の入力が、前記透明な光起電媒体または外部電源を通して前記電気光学装置に電圧を向けるように構成されたコントローラに情報を送信する、請求項1〜7のいずれかに記載の電気光学装置。
1または複数の入力が、前記透明な光起電媒体または外部電源を通して前記電気光学装置に電圧を向けるように構成されたコントローラに情報を送信する、請求項9〜11のいずれかに記載の電気光学装置。
当該電気光学装置は、ミラー、車両バックミラーアセンブリ、窓、表示装置、航空機透明装置からなる群から選択される、請求項9〜14のいずれかに記載の電気光学装置。
1または複数の入力が、前記透明な光起電媒体または外部電源を通して前記電気光学装置に電圧を向けるように構成されたコントローラに情報を送信する、請求項16〜18のいずれかに記載の電気光学装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の例証される実施形態は、主に、電気光学装置に関連する方法の工程及び装置の構成要素の組み合わせに属する。したがって、本装置の構成要素及び方法の工程は、該当する場合、本明細書の説明の利益を得る当業者には容易に明らかとなろう詳細によって本開示を不明瞭にしないように、本開示の実施形態の理解に関係する特定の詳細のみを示す図面において、慣習的記号によって表されている。さらに、説明及び図面において、同様の数字は、同様の要素を表す。
【0018】
この明細書では、関連する用語、例えば、第1及び第2、上及び下などは、1つの構成要素または動作を他の構成要素または動作と区別する目的でのみ用いられており、そのような構成要素または動作の間の実際の相互関係または順序を必ずしも要求ないし暗示するものではない。用語「comprises(備える)」、「comprising(備える)」、または任意の他の変形は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを含むのではなく、このようなプロセス、方法、物品、または装置に明示的に列挙されもせず、固有でもない他の要素を含んでもよいように、非排他的包括にわたるように意図される。「comprises a...」によって始められる要素は、さらなる制約を受けずに、その要素を備えるプロセス、方法、物品、または装置において、追加の同一要素の存在を除外しない。
【0019】
透明な光起電(TPV)媒体をエレクトロクロミック(EC)デバイスの構造に直接組み込むことは、少なくとも一つの基体を除去し、より均一な着色を提供できるという点で有益である。また、透明な光起電媒体をエレクトロクロミックデバイスに組み込むことにより、基体上の電気バスの必要性が低減または除去されうる。幾つかの実施形態では、TPVをECセルと一体的に位置付けることにより、TPVセルの一つの側面上の追加的な基体層または導電層の必要性が除去されうる。また、TPVセルをEC装置に組み込むことにより、外部配線及び外部電源の必要性が低減されうる。別の方法として、TPVは、エネルギ貯蔵装置を充電するのを支援することができ、当該エネルギ貯蔵装置は、太陽光が利用できない時にEC装置に給電するのに使用することができる。
【0020】
透明な光起電における透過レベルは変化し得るが、幾つかの実施形態では、光起電装置内に組み込まれたTPV層は、少なくとも60%、少なくとも50%、少なくとも45%、少なくとも40%、または少なくとも30%の可視スペクトルにおける透過率を有しうる。透明なPVを電気光学装置及び/または窓と組み合わせる方法は幾つかある。
【0021】
図1を参照すると、電気光学装置10は、その対向面上に配置された第1表面18と第2表面22を有し、第2表面22が第1導電層48を備える、第1の実質的に透明な基体14と、その対向面上に配置された第3表面30と第4表面34を有し、第4表面34が第3導電層56を備える、第2の実質的に透明な基体26と、その対向面上に配置された第五の表面42と第六の表面44を有し、第五の表面42が第4導電層60を備える、第三の実質的に透明な基体38と、を含む。電気光学装置10は、第2の実質的に透明な基体26と第三の実質的に透明な基体38との間に配置されたシール64であって、当該シール64及び第2の実質的に透明な基体26と第三の実質的に透明な基体38とがその間に空洞66を画定する、一次シール64と、第2の実質的に透明な基体26の第3表面30と第2導電層52との間に配置されたラミネーション材料76と、空洞66内に配置された電気光学媒体68であって、電気光学装置10が実質的に透明な状態と暗い状態との間で動作可能であるように可変透過性である、電気光学媒体68と、第1導電層48と第2導電層52との間に配置された透明な光起電媒体72であって、電気光学装置10を暗い状態に変換して維持する、透明な光起電媒体72と、を更に含む。
【0022】
図1に記載する太陽光セルまたは光起電セルは、透明な光起電媒体72及び結合された第1導電層48と第2導電層52とを含み、エレクトロクロミックセルは、第3導電層56と第4導電層60に結合された空洞66内に位置付けられた電気光学媒体68を含む。
図1は、透明な光起電媒体72が電気光学媒体68の外部にある装置を図示しており、二つの媒体68、72及びそれらのそれぞれの導電層48、52、56、60は、実質的に透明な基体14、26、38を共有していない。太陽光セルはこの時、エレクトロクロミックセルに積層されてもよいし、ワイヤが透明な光起電媒体72から電気光学媒体68まで延びて電気光学装置10に給電してもよい。この構成では、電気光学装置10はまた、光が利用できないときに当該電気光学装置10に給電するための外部電源88を有し得る。幾つかの態様では、透明な光起電媒体72は、外部電源88を電気的に充電するように構成されうる。
【0023】
幾つかの実施形態では、コントローラ80が、透明な光起電媒体72によって提供される電力が電気光学媒体68を暗くするのに十分であるときを決定するように構成される。追加的な実施形態では、例えば、光センサ、温度センサなどを含む1または複数の入力84が、コントローラ80と通信してもよい。コントローラ80は、1または複数の入力84から入力/情報を受信し、電気光学媒体68に電圧を供給するために使用される電源が透明な光起電媒体72及び/または外部電源88のいずれ(または両方)から供給されるべきかを決定するように構成される。外部電源88は、コンデンサ、スーパーコンデンサ、及び/または再充電可能電池を含むが、これらに限定されない。外部電源88は、コントローラ80及び1または複数の入力84に電気的に結合され、これらに給電するように構成される。当然のことながら、複数の外部電源88が電気光学装置10に実装されてもよい。外部電源88は、電気光学装置10が閾値光エネルギを吸収していない時に電荷を保存及び/または送達するように構成される。
【0024】
ここで
図2を参照すると、電気光学装置110は、その対向面上に配置された第1表面118と第2表面122を有し、第2表面122が第1導電層138を備える、第1の実質的に透明な基体114と、その対向面上に配置された第3表面130と第4表面134を有し、第3表面130が第3導電層142を備える、第2の実質的に透明な基体126と、第1の実質的に透明な基体114と第2の実質的に透明な基体126との間に配置された一次シール148であって、当該シール148及び第1の実質的に透明な基体114と第2の実質的に透明な基体126とがその間に空洞150を画定する、一次シール148と、を含む。電気光学装置110は、第2の実質的に透明な基体126の第3表面130上で空洞150内に配置された電気光学媒体152であって、電気光学装置110が実質的に透明な状態と暗い状態との間で動作可能であるように可視透過性である、電気光学媒体152と、第1導電層138上で空洞150内に配置された透明な光起電媒体156であって、電気光学装置110を暗い状態に変換して維持する、透明な光起電媒体156と、電気光学媒体152と透明な光起電媒体156との間に配置された第2導電層144と、を含む。
【0025】
図2に記載する太陽光電池ないし光起電電池は、透明な光起電媒体156及び結合された第1導電層138と第2導電層144とを含み、エレクトロクロミック電池は、第2導電層144と第3導電層142に結合された空洞150内に位置付けられた電気光学媒体152を含む。
図2は、透明な光起電媒体156が電気光学媒体152内と一体的に位置付けられた電気光学装置110を図示する。透明な光起電媒体156は、第2導電層144に結合されてもよく、当該第2導電層144は電気光学装置110の電気光学媒体152に追加的に結合される。この構成では、電気光学装置110はまた、光が利用できないときに当該電気光学装置110に給電するための外部電源168を有し得る。幾つかの態様では、透明な光起電媒体156は、外部電源168を電気的に充電するように構成されうる。
【0026】
幾つかの実施形態では、コントローラ160が、透明な光起電媒体156によって提供される電力が電気光学媒体152を暗くするのに十分であるときを決定するように構成される。追加的な実施形態では、例えば、光センサ、温度センサなどを含む1または複数の入力164が、コントローラ160と通信してもよい。コントローラ160は、1または複数の入力164から入力/情報を受信し、電気光学媒体152に電圧を供給するために使用される電源が透明な光起電媒体156及び/または外部電源168のいずれ(または両方)から供給されるべきかを決定するように構成される。外部電源168は、コンデンサ、スーパーコンデンサ、及び/または再充電可能電池を含むが、これらに限定されない。外部電源168は、コントローラ160及び1または複数の入力164に電気的に結合され、これらに給電するように構成される。当然のことながら、複数の外部電源168が電気光学装置110に実装されてもよい。外部電源168は、電気光学装置110が閾値光エネルギを吸収していない時に電荷を保存及び/または送達するように構成される。
【0027】
ここで
図3を参照すると、電気光学装置210は、その対向面上に配置された第1表面218と第2表面222を有し、第2表面222が第1導電層238を備える、第1の実質的に透明な基体214と、その対向面上に配置される第3表面230と第4表面234を有し、第3表面230が第2導電層242を備える、第2の実質的に透明な基体226と、第1の実質的に透明な基体214と第2の実質的に透明な基体226との間に配置された一次シール246であって、当該シール246及び第1の実質的に透明な基体214と第2の実質的に透明な基体226とがその間に空洞248を画定する、一次シール246と、を含む。電気光学装置210は、第1の実質的に透明な基体214の第2表面222上で空洞248内に配置された第1の透明な光起電媒体250と、第2の実質的に透明な基体226の第3表面230上で空洞248内に配置された第2の透明な光起電媒体254と、第1の透明な光起電媒体250と第2の透明な光起電媒体254との間の空洞248内に配置された電気光学媒体258であって、電気光学装置210が実質的に明るい状態と暗い状態との間で動作可能であるように可変透過性である、電気光学媒体258と、を含む。
【0028】
図3にさらに記載するように、電気光学装置210は、電気光学媒体258を、二つの透明な光電池媒体250、254と組み合わせている。第1の透明な光起電媒体250は、電気光学媒体258の一方の側面上にドナー材料を含む。第2の透明な光起電媒体254は、電気光学媒体258の対向面上にアクセプタ材料を含む。第1の透明な光起電媒体250及び第2の透明な光起電媒体254は、活性の第1の透明な光起電媒体250と活性の第2の透明な光起電媒体254との間に結合されたインジウムスズ酸化物(ITO)などの、第1導電層238及び第2導電層242を有してもよく、第1導電層238及び第2導電層242並びに第1の透明な光起電媒体250及び第2の透明な光起電媒体254は、電気光学媒体258と直接接触してもよい。幾つかの実施形態では、二つの導電層238、242間の電気接続を使用することで、電気光学装置210を暗くすることが要求される。二つの導電層238、242間で電気接続が切断される場合、電気光学装置210は暗くならない。
【0029】
この構成では、電気光学装置及び/または窓は、太陽光エネルギが各場所で受信されるのに基づいて、各場所で暗くなりうる。第1導電層238と第2導電層242の導電率に基づいて、端部から中心までの着色(虹彩)効果はなおも存在しうる。これらの第1の透明な光起電媒体250と第二の光起電媒体254を使用する際、電荷または電子の十分な透過が第1の透明な光起電媒体250を通して及び電気光学媒体258を通して伝達されて、第2の透明な光起電媒体254が機能できるようにすることが重要である。電気光学媒体258に近赤外線における高い光透過率を提供させることが、電気光学装置210の適切な機能のために重要である。この構成では、電気光学装置210はまた、光が利用できないときに当該電気光学装置210に給電するための外部電源270を有し得る。幾つかの態様では、透明な光起電媒体254は、外部電源270を電気的に充電するように構成されうる。
【0030】
幾つかの実施形態では、コントローラ262が、第一及び第2の透明な光起電媒体250、254によって提供される電力が電気光学媒体258を暗くするのに十分であるときを決定するように構成される。追加的な実施形態では、例えば、光センサ、温度センサなどを含む1または複数の入力266が、コントローラ262と通信してもよい。コントローラ262は、1または複数の入力266から入力/情報を受信し、電気光学媒体258に電圧を供給するために使用される電源が第一及び第2の透明な光起電力媒体250、254及び/または外部電源270のいずれ(または両方)から供給されるべきかを決定するように構成される。外部電源270は、コンデンサ、スーパーコンデンサ、及び/または再充電可能電池を含むが、これらに限定されない。外部電源270は、コントローラ262及び1または複数の入力266に電気的に結合され、これらに給電するように構成される。当然のことながら、複数の外部電源270が電気光学装置210に実装されてもよい。外部電源270は、電気光学装置210が閾値光エネルギを吸収していない時に電荷を保存及び/または送達するように構成される。
【0031】
図3をさらに参照すると、電気光学媒体258が第1の透明な光起電媒体250が提供するよりも大きな電位を必要とする場合、図示するように、第2の透明な光起電媒体254がシステムに追加され得る。電気光学媒体258の両端の電位は、第1の透明な光起電媒体250の電位と第2の透明な光起電媒体254の電位の合計と同程度に高くなる。別の実施形態では、電気光学媒体258によって見られる電位の増大は、複数のセル(電池)を組み込むことで達成でき、当該セル(電池)はECセル(電池)の外側に位置付けられ得る。
【0032】
ここで
図4を参照すると、電気光学装置310は、その対向面上に配置された第1表面318と第2表面322を有し、第2表面322が第1導電層338を備える、第1の実質的に透明な基体314と、その対向面上に配置された第3表面330と第4表面334を有し、第3表面330が第2導電層342を備える、第2の実質的に透明な基体326と、第1の実質的に透明な基体314と第2の実質的に透明な基体326との間に配置された一次シール346であって、当該シール346及び第1の実質的に透明な基体314と第2の実質的に透明な基体326がその間に空洞348を画定する、一次シール346と、を含む。電気光学装置310は、第1導電層338上で空洞348内に配置された第1の透明な光起電媒体350と、第2導電層342上で空洞348内に配置された第2の透明な光起電媒体354と、第1の透明な光起電媒体350と第2の透明な光起電媒体354との間で空洞348内に配置される電気光学媒体358であって、電気光学装置310が実質的に明るい状態と暗い状態との間で動作可能であるように可変透過性である、電気光学媒体358と、当該電気光学媒体358と第1の透明な光起電媒体350と第2の透明な光起電媒体354とを横切って、第1導電層338から延在し当該第1導電層338を第2導電層342に電気的に接続する、空洞348内に配置される複数の絶縁電気接続362と、をさらに含む。複数の絶縁電気接続362の各々は、導電性コア370を囲む絶縁部366を含む。絶縁部366は、導電性コア370を、電気光学媒体358と第1の透明な光起電媒体350と第2の透明な光起電媒体354とから絶縁するため、これらのそれぞれの領域の間には電気接点が作られない。
【0033】
図4に記載されるように、電気光学装置310は、電気光学媒体358を二つの透明な光起電媒体350、354と組み合わせている。第1の透明な光起電媒体350は、ドナー領域とアクセプタ領域とを含み、当該第1の透明な光起電媒体350は、電気光学媒体358の一方側面上に位置付けられる。第2の透明な光起電媒体354もまた、ドナー領域とアクセプタ領域とを含み、当該第2の透明な光起電媒体354は、電気光学媒体358の対向面上に位置付けられる。第1の透明な光起電媒体350及び第2の透明な光起電媒体354は、活性の第1の透明な光起電媒体350及び活性の第2の透明な光起電媒体354と第一の基体314及び第二の基体326との間に結合される、透明な導電層338、342、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)、を有しうる。第1の透明な光起電媒体350及び第2の透明な光起電性媒体354は、電気光学媒体358と直接接触してもよい。幾つかの実施形態では、電気光学媒体358は、第1の透明な光起電媒媒体350のドナー領域と第2の透明な光電圧媒体354のアクセプタ領域との間に挟まれ、他の実施形態では、電気光学媒体358は、第1の透明な光起電媒体350のアクセプタ領域と第2の透明な光電圧媒体354のドナー領域との間に挟まれる。追加的な実施形態では、二つの導電層338、342間の電気接続を使用することで電気光学装置310を暗くすることが要求される。二つの導電層338、342間で電気接続が切断される場合、電気光学装置310は暗くならない。
【0034】
図3に示す電気光学装置210では、各場所で受け取られる太陽光エネルギに基づいて、各場所が暗くなりうる。端部から中心への着色(虹彩)効果は、導電層238、242の導電性に基づいて、生じ得るまたは存在し得る。これらの潜在的な着色効果または虹彩効果に対処するために、第1の透明な光起電媒体350及び第2の透明な光起電媒体354を複数の絶縁電気接続362と共に使用して複数のセル(電池)を形成することは、第1の透明な光起電媒体350を通して及び電気光学媒体358を通しての電荷または電子の十分な透過(率)を提供し、第2の透明な光起電媒体354が機能することを可能にし得る。電気光学媒体358に近赤外線における高い光透過率を提供させることは、電気光学装置310の適切な機能のために重要である。
【0035】
図4に示す幾つかの実施形態では、電気光学装置310は、外部配線を用いることなく製造ないし使用され得る。二つの導電層338、342は、電気光学装置310内の様々な位置において電気的に接続され得る。電気ビアは、これらの表面への電気接点を作ることなく、電気光学媒体358を通過し、第1の透明な光起電媒体350の活性層を通過し得る。当該電気接続は、抵抗導電層338、342を通って流れる電流に起因する電位の降下を低減し得る。当該接続は、
図4に示す装置の領域を通して分配されてもよく、線または個々のコラムとして形成されてもよい。導電層338、342は、電気光学媒体358から及び第1の透明な光起電媒体350と第2の透明な光起電媒体354とから絶縁され得る。幾つかの実施形態では、非導電性のエポキシによって囲まれた導電性ビーズが絶縁電気接続362として使用され得る。
【0036】
再び
図4の実施形態を参照すると、複数の絶縁電気接続362は、電気光学装置310内の第1の実質的に透明な基体314と第2の実質的に透明な基体326との間のほぼ等しいセル間隔を維持するために、空洞348内に配置され得る。電気光学装置の組立及び製造では、複数の絶縁電気接続362は、当該絶縁ビーズを第1の実質的に透明な基体314または第2の実質的に透明な基体326のいずれかの第2表面322または第3表面330のいずれかに付着させることで、空洞348内に配置されうる絶縁ビーズを含み得る。幾つかの実施形態では、複数の絶縁電気接続362は、非導電性エポキシによって囲まれた複数の導電性ビーズであり得る。絶縁ビーズは、一次シール348の硬化前または硬化中の製造工程中に、空洞348の適切なセル間隔を一時的に維持するように位置付けられ得る。幾つかの実施形態において、
図4に示すように、絶縁ビーズは第2表面322と第3表面330との間に位置付けられて結合され、第1の実質的に透明な基体314と第2の実質的に透明な基体326とを物理的に分離し、これによって、空洞348のセル間隔を、絶縁ビーズの最大寸法として設定する。絶縁ビーズは、当該絶縁ビーズの構造剛性を考慮に入れることで装置製造中の歪み及び二重像を防止するのを助けるため、大きな基体または薄い基体を有する電気光学装置の製造において、特に有用でありうる。この剛性は、電気光学媒体358のゲル化が起こるまで、第1の実質的に透明な基体314と第2の実質的に透明な基体326との間の均一なセル間隔を維持する。また、絶縁ビーズの使用は、高度に専門化された機器を使用することなくセル間隔を維持するための費用効果のある方法であるため、コスト節約の観点からも有利である。
【0037】
少なくとも一つの実施形態によると、電気光学装置310の空洞348は、約0.5ミリメートルのセル間隔、すなわち、第1の実質的に透明な基体314と第2の実質的に透明な基体326との間の間隔、を有するように構成され得る。こうした実施形態では、絶縁ビーズは、高さ及び/または直径がおよそ0.5ミリメートルとなるように構成される。一般的に、絶縁ビーズは、電気光学装置の製造中の比較的短い時間の間にセル間隔を維持するために使用される。したがって、絶縁ビーズは、電気光学装置310の所望のセル間隔と等しいかまたはわずかに大きい直径または最大寸法を有するべきである。適切にサイズ設定された絶縁ビーズの選択は、連続的なふるい(スクリーン)を通してふるい処理することによって所望のサイズを得ることで、達成することができる。絶縁ビーズの直径は、約100ミクロン〜約2000ミクロンであってもよく、より望ましくは、約250ミクロン〜約1000ミクロンであってもよい。限定としてではなく説明として、絶縁ビーズは、
図4に示す通り、円柱状または柱状の配向であってもよく、あるいは、絶縁ビーズは、実質的に円状または球状の配向を有してもよい。本開示全体を通して記載される絶縁ビーズは、実質的に球状ではなく、実質的に立方体、円錐体、円筒体、直方体、三角ピラミッド形、印刷技術によって無作為に形成される形状、またはセル間隔を維持するのに適切な任意の他の形状、を有する任意の形態の間隔部材で置き換えられてもよいことを当業者は理解するであろう。
【0038】
絶縁ビーズは、色をほぼ均一とすることができる。幾つかの実施形態では、絶縁ビーズは、実質的に暗く、暗い状態の電気光学装置310の色と一致してもよい。絶縁ビーズはまた、電気光学装置310が暗い状態にあるときに絶縁ビーズが高い光の透過率の点をもたらさないように、実質的に不透明であってもよい。したがって、絶縁ビーズが不透明である時、電気光学装置310は、暗い状態の間、実質的に均一なレベルの光の透過率を維持する。
【0039】
次に
図5を参照すると、電気光学装置410は、その対向面上に配置された第1表面418と第2表面422を有し、第2表面422が第1導電層438を備える、第1の実質的に透明な基体414と、その対向面上に配置された第3表面430と第4表面434を有し、第3表面430が第2導電層442を備える、第2の実質的に透明な基体426と、第1の実質的に透明な基体414と第2の実質的に透明な基体426との間に配置された一次シール446であって、当該シール446及び第1の実質的に透明な基体414と第2の実質的に透明な基体426とがその間に空洞448を画定する、一次シール446と、を含む。電気光学装置410は、第2導電層442上で空洞448内に配置された電気光学媒体454であって、電気光学装置410が実質的に透明な状態と暗い状態との間で動作可能であるように可変透過性である、電気光学媒体454と、をさらに含む。透明な光起電媒体450が、第1導電層438上で空洞448内に配置され、当該透明な光起電媒体450は、電気光学装置410を暗い状態に変換して維持し、電気光学媒体454上に追加的に配置される。
【0040】
図5の実施形態をさらに説明すると、透明な光起電媒体450と電気光学媒体454との間に位置付けられた第2導電層144(
図2に示す)は、除去されてもよく、透明な光起電媒体450は、電気光学媒体454に直接結合され得て、ドナー材料またはアクセプタ材料として機能してもよい。透明な光起電媒体450の表面は、電気光学媒体454用の電極となる。この実施形態では、透明な光起電媒体450を含む電極上の電気バスシステムの必要性が除去されうる。反対側の電極は、バスシステムから利益を得て、装置全体にわたって電位を分散させる。透明な光起電媒体450の一方側を反対側の電極バスシステムに接続するために、配線が必要とされ得る。また、外部配線システムが使用されて、透明な光起電媒体450を電気光学媒体454から切断して、電気光学装置410を短絡させて、透明化を可能にし得る。この構成では、電気光学装置410はまた、光が利用できないときに電気光学装置410に給電するための外部電源466を有し得る。幾つかの態様では、透明な光起電媒体450は、外部電源466を電気的に充電するように構成されうる。
【0041】
幾つかの実施形態では、コントローラ458が、透明な光起電媒体450によって提供される電力が電気光学媒体454を暗くするのに十分であるときを決定するように構成される。追加的な実施形態では、例えば、光センサ、温度センサなどを含む1または複数の入力462が、コントローラ458と通信してもよい。コントローラ458は、1または複数の入力462から入力/情報を受信し、電気光学媒体454に電圧を供給するために使用される電源が透明な光電圧媒体450及び/または外部電源466のいずれ(または両方)から供給されるべきかを決定するように構成される。外部電源466は、コンデンサ、スーパーコンデンサ及び/または再充電可能電池を含むが、これらに限定されない。外部電源466は、コントローラ458及び1または複数の入力462に電気的に結合され、これらに給電するように構成される。当然のことながら、複数の外部電源466が電気光学装置410に実装されてもよい。外部電源466は、電気光学装置410が閾値光エネルギを吸収していない時に電荷を保存及び/または送達するように構成される。
【0042】
ここで
図6を参照すると、電気光学装置510は、その対向面上に配置された第1表面534と第2表面530とを有し、第1表面534が第2導電層546を備え、第2表面530が第3導電層542を備える、第1の実質的に透明な基体526と、その対向面上に配置された第3表面522と第4表面518とを有し、第3表面522が第4導電層538を備える、第2の実質的に透明な基体514と、第1の実質的に透明な基体526と第2の実質的に透明な基体514との間に配置された一次シール554であって、当該シール554及び第1の実質的に透明な基体526と第2の実質的に透明な基体514とがその間に空洞556を画定する、一次シール554と、を含む。電気光学装置510は、空洞556内に配置された電気光学媒体558であって、電気光学装置510が実質的に透明な状態と暗い状態との間で動作可能であるように可変透過性である、電気光学媒体558と、第1導電層550と第1の実質的に透明な基体526の第2導電層546との間に配置された透明な光起電媒体562であって、電気光学装置510を暗い状態に変換して維持する、透明な光起電媒体562と、をさらに含む。この構成では、電気光学装置510はまた、光が利用できないときに電気光学装置510に給電するための外部電源574を有し得る。
【0043】
幾つかの実施形態では、コントローラ566が、透明な光起電媒体562によって提供される電力が電気光学媒体558を暗くするのに十分であるときを決定するように構成される。追加的な実施形態では、例えば、光センサ、温度センサなどを含む1または複数の入力570が、コントローラ566と通信してもよい。コントローラ566は、1または複数の入力570から入力/情報を受信し、電気光学媒体558に電圧を供給するために使用される電源が透明な光電圧媒体562及び/または外部電源574のいずれ(または両方)から供給されるべきかを決定するように構成される。外部電源574は、コンデンサ、スーパーコンデンサ及び/または再充電可能電池を含むが、これらに限定されない。外部電源574は、コントローラ566及び1または複数の入力570に電気的に結合され、これらに給電するように構成される。当然のことながら、複数の外部電源574が電気光学装置510に実装されてもよい。外部電源574は、電気光学装置510が閾値光エネルギを吸収していない時に電荷を保存及び/または送達するように構成される。幾つかの態様では、透明な光電圧媒体562は、外部電源574を電気的に充電するように構成されうる。
【0044】
図示の実施形態では、電気光学装置10、110、210、310、410、510は、電磁放射を電力に変換するための透明な光起電媒体(例えば、太陽光セル)を含む。透明な光起電媒体は、限定するものではないが、テルル化カドミウム(CdTe)、シリコン(Si)、ガリウムヒ素(GaAs)、及び、セレン化銅インジウムガリウム(CIGS)、または、限定するものではないが紫外線(紫外線及び/または近赤外(NIR))でのピーク吸収を示すヘテロ接合有機光起電(OPV)セルなどの透明な光起電セル、などの様々な材料から構築されうる。一実施形態では、OPVセルは、視認可能な電気光学装置及び/または窓領域の一部上またはその全体上に堆積することができる。
【0045】
本明細書に記載される実施形態の各々において、電気光学装置10、110、210、310、410、510が大きく、導電層の導電率が調光装置の均一な着色を提供するのに不十分である場合、電気光学装置の中心からの距離の関数として、透明な光起電媒体の電位を増大させることは有利である。例えば、透明な光起電媒体が、電流が流れていない調光装置にわたって均一な電位を有するとき、表面のいずれの電位も0.7ボルトであり得る。電流が流れ始めるにつれて、導電層に抵抗が存在するため、これが電気バスから遠い位置における電位降下を引き起こす。中央は、電気バスの近くの0.7ボルトと比較して、0.5ボルトの電位を有し得る。透明な光起電媒体が調光装置にわたって非均一であった場合、電位は、中央の近くでは0.9ボルトであり得て、電流がない端部の近くでは0.7ボルトであり得て、電流が流れる装置全体の両端は0.7ボルトであり得る。電位の降下は、コーティング及び電流の流れの関数である。幾つかの実施形態では、透明な光起電媒体の電位勾配は、機能している電気光学装置10、110、210、310、410、510の電位の降下に対抗しうる。
【0046】
幾つかの実施形態では、透明な光起電媒体は、可視光の吸光率または反射率に起因して無彩色ではない場合がある。基板、ラミネーション、コーティングの一部に、または電気光学媒体に、補色を提供して、透明な光起電媒体の色を調整し、無彩色の外観を提供することが可能である。一例では、透明な光起電媒体の透過色は青色に見える。電気光学媒体は、当該青色を吸収して全体的な透過色が無彩色に見えるように作成され得る。このアプローチにより、装置の全体的透過率が低減されることになる。
【0047】
幾つかの配線構成(図示せず)があり、本明細書に記載する実施形態の各々では、透明な光起電媒体は電気光学装置10、110、210、310、410、510に直接接続されてもよく、または、透明な光起電媒体それぞれを、以後の使用のために電気貯蔵装置を充電するのに使用してもよい。電気光学装置10、110、210、310、410、510の制御は、制御無し(透明な光起電媒体を起動させるのに光が利用可能であるときはいつでも装置が暗くなる)から、電池または他の電力貯蔵装置の使用を制御するための、装置の透明化に対する制限された制御まで、範囲が広がり得る。
【0048】
通常、電気光学装置10、110、210、310、410、510は、実質的に透明な状態と実質的に暗い状態、ならびにそれらの中間状態との間で透過状態を変化させる。電気光学装置10、110、210、310、410、510の暗い状態は、実質的に透明な状態の透過率に対して定義される。実質的に透明な状態の電気光学装置10、110、210、310、410、510の典型的な透過率は、約50%より大きく、約55%より大きく、そして約60%より大きい。実質的に暗い状態の電気光学装置10、110、210、310、410、510の典型的な透過率は、約1%未満、約0.1%未満、そして約0.001%未満である。発光表示システムが、透明な光起電媒体がON状態で光を吸収しているときに電気光学装置10、110、210、310、410、510が暗い状態にあるように、構成され得る。このように、電気光学装置10、110、210、310、410、510は、ディスプレイの表示を強化するために、実質的に暗い背景を画定する。逆に、透明な光起電媒体がOFF状態にあるとき、または光を吸収していないとき、電気光学装置10、110、210、310、410、510は、発光表示システムが実質的に透明な窓を画定するように、実質的に透明な状態にある。従って、発光表示システムが透明な窓の状態にある時、これは家庭、オフィス、自動車、飛行機、または他の車両及び構造の窓として機能し得る。
【0049】
本明細書に記載される実施形態の各々によると、電気光学媒体68、152、258、358、454、558は、エレクトロクロミック媒体である。エレクトロクロミック媒体は、少なくとも一つの溶媒、少なくとも一つの陽極材料、及び、少なくとも一つの陰極材料を含むことができる。通常、陽極材料及び陰極材料は、両方とも電気活性であり、また、それらの少なくとも一つは、エレクトロクロミックである。1または複数の実施形態によれば、「電気活性」という用語は、特定の電位差に晒されるとその酸化状態に改質を受ける材料であり得て、及び/または、「エレクトロクロミック」という用語は、特定の電位差に晒されると、1または複数の波長でその消衰係数の変化を示す材料であり得る。
【0050】
エレクトロクロミック媒体は、以下のカテゴリーのうちの一つでありうる。
【0051】
(I)単一層、単相-エレクトロクロミック媒体は、小さな非均質の領域を含み得る材料の単一の層を備えてもよく、溶液相デバイスを含む。当該溶液相デバイスでは、材料が、イオン伝導性電解質の溶液に含まれ得て、電気化学的に酸化または還元された場合に電解質中で溶液状態のままである。溶液相電気活性材料が、「Electrochromic Layer And Devices Comprising Same」と題された米国特許第5,928,572号と、「Electrochromic Polymeric Solid Films,Manufacturing Electrochromic Devices Using Such Solid Films,And Processes For Making Such Solid Films And Devices」と題された国際特許出願第PCT/US98/05570号と、の教示に基づいて、ゲル媒体の連続溶液相に含まれ得る。なお、これら両方の文献が、それらに組み込まれた及び/または引用された参照文献の全てを含む全体として、当該参照により本明細書に組み込まれる。
【0052】
複数の陽極材料及び陰極材料が、あらかじめ選択された色を示すために組み合わせられ得る。このことは、「Electrochromic Compounds」と題された米国特許第5,998,617号、「Electrochromic Medium Capable Of Producing A Pre−selected Color」と題された米国特許第6,020,987号、「Electrochromic Compounds」と題された米国特許第6,037,471号、及び「Electrochromic Media For Producing A Pre−selected Color」と題された米国特許第6,141,137号、に記載されており、これらのすべてが、それらに組み込まれた及び/または引用された参照文献の全てを含む全体として、当該参照により本明細書に組み込まれる。
【0053】
陽極材料及び陰極材料も、架橋部によって組み合わせられまたは結合され得る。このことは、「Electrochromic System」と題された米国特許第6,241,916号及び/または「Electrochromic Device」と題された米国特許出願公開第2002/0015214A1号に記載されており、これらが、それらに組み込まれた及び/または引用された参照文献の全てを含む全体として、当該参照により本明細書に組み込まれる。エレクトロクロミック材料は、さらに近赤外線(NIR)吸収化合物を含んでもよい。このことは、「Near Infrared−Absorbing Electrochromic Compounds And Devices Comprising Same」と題された米国特許第6,193,912号に記載されており、これのすべてが、それに組み込まれた及び/または引用された参照文献の全てを含む全体として、当該参照により本明細書に組み込まれる。
【0054】
また、同様の方法によって、陽極材料または陰極材料を結合させることも可能である。さらに、これらの特許に説明される概念を組み合わせて、陽極及び/または陰極材料に対して、色安定化部分の結合などの、酸化還元バッファの結合を含む、結合またはカップリングされる様々な電気活性材料を作り出すことができる。
【0055】
陽極及び陰極のエレクトロクロミック材料はまた、「Coupled Electrochromic Compounds With Photostable Dication Oxidation States」と題された米国特許第6,249,369号に記述されたような結合材料を含み得る。この文献は、それに組み込まれた及び/または引用された参照文献の全てを含む全体として、当該参照により本明細書に組み込まれる。
【0056】
エレクトロクロミック材料の概念は、「Electrochromic Media With Concentration Enhanced Stability, Process For The Preparation Thereof and Use In Electrochromic Devices」と題された米国特許第6,137,620号に教示されたように選択され得る。この文献は、それに組み込まれた及び/または引用された参照文献の全てを含む全体として、当該参照により本明細書に組み込まれる。
【0057】
さらに、単層、単相媒体は、「Electrochromic Polymer System」と題された国際特許出願第PCT/EP98/03862号と「Electrochromic Polymeric Solid Films, Manufacturing Electrochromic Devices Using Such Solid Films, And Processes For Making Such Solid Films And Devices」と題された国際特許出願第PCT/US98/05570号とに記述されたような、ポリマーマトリックス状に陽極材料及び陰極材料が組み込まれる媒体を含んでもよい。これらの文献は、それらに組み込まれた及び/または引用された参照文献の全てを含む全体として、当該参照により本明細書に組み込まれる。
【0058】
(II)多層-エレクトロクロミック媒体は、層状にも調製され得て、導電性の電極に直接付着またはそれに極めて近接して閉じ込められる材料であって、電気化学的に酸化または還元される際に付着または閉じ込められたままである材料を含み得る。
【0059】
(III)多相-エレクトロクロミック媒体はさらに、当該媒体内における1または複数の材料が当該装置の動作中に相変化する多相を使用して、調製され得る。例えば、イオン導電性電解質における溶液中に含有される材料が、電気化学的に酸化または還元される場合に当該導電性電解質上に層を形成する。
【0060】
本明細書に記載される電気光学装置は、例えば、ミラー、ミラーアセンブリ、車両バックミラーアセンブリ、窓、表示装置、航空機透明装置、またはそれらの組み合わせ、を含む、多くの異なるタイプの装置で使用され得る。
【0061】
記述された装置及び他の構成要素の構築は、いなかる特定の材料にも限定されないことが、当業者によって理解されるだろう。本明細書に開示された装置の他の例示的な実施形態は、本明細書に別段の記載がある場合を除き、広範な材料から形成され得る。
【0062】
本開示用に、用語「coupled(結合された)」(couple,coupling,coupledなどその形式のすべてにおいて)は、直接的であれ間接的であれ、互いに2つの構成要素(電気的または機械的)が接合することを概して意味する。このような接合は、本質的に静止状態かまたは本質的に可動状態であってもよい。このような接合は、2つの構成要素(電気的または機械的)、ならびに、互いとまたは2つの構成要素と1つの単体として一体成形される付加的中間部材で、達成されてもよい。このような接合は、本質的に永続的であってよいか、または、別段の記載がない限り、本質的に取外し可能つまり遊離可能であってもよい。
【0063】
例示的な実施形態において示されるような本装置の要素の構築及び配置は、単に説明的であることに注意することも重要である。本発明の少数の実施形態だけが、本開示において詳細に記述されているが、本開示を検討する当業者は、列挙された主題の新規の教示及び利点から逸脱することなく、多くの修正が可能(例えば、さまざまな要素のサイズ、寸法、構造、形及び比率、パラメータ値、取り付け方法、材料の使用、色、向きなど)であることを容易に認識するだろう。例えば、一体成形として示される要素は、複数の部品が一体成形されてもよいように示される複数の部品または要素から構成されてもよく、インターフェースの操作が逆にまたは他の態様に変化されてもよく、システムの構造及び/または部材またはコネクタまたは他の要素の長さまたは幅が変化されてもよく、要素間に提供された調整位置の性質または個数が変化されてもよい。システムの要素及び/またはアセンブリは、任意の広範な色、質感、及び組合せにおいて、十分な強度または耐久性を提供する、任意の広範な材料から構成されてもよい。その結果、すべてのこのような修正は、本発明の範囲内に含まれるように意図される。他の代用、修正、変化、及び省略は、本発明の精神から逸脱することなく、所望の他の例示的な実施形態のデザイン、操作条件及び配置において、なされ得る。
【0064】
いずれの説明されたプロセスまたは説明されたプロセス内のステップも、その他の開示されたプロセスまたはステップと組み合わされ、本装置の範囲内で構造を形成し得ることが理解されるであろう。本明細書に開示された例示的な構造及びプロセスは、説明のためのものであり、制限として解釈してはならない。
【0065】
変形及び修正が、本装置の概念から逸脱することなく、前述の構造及び方法においてなされ得ることも理解されるべきであり、更に、このような概念は、特許請求の範囲がそれらの言葉で別段に明確に述べられていない限り、以下の特許請求の範囲に含まれるものとされることが理解されるべきである。
【0066】
以上の記載は、例示的な実施形態についての記載のみとみなされる。当業者、及び本装置の製作者または使用者は、当該装置に変形を施すであろう。従って、図面に示され前述された実施形態は、単に例示の目的のためであり、均等論を含む、特許法の原理に従い解釈されるものとして、特許請求の範囲によって定義される本発明装置の範囲を制限する意図はないことが理解される。
【0067】
非限定的実施形態の一覧
実施形態Aは、電気光学装置であって、その対向面上に配置された第1表面と第2表面を有する第1の実質的に透明な基体であって、前記第2表面は第1導電層を含む、第1の実質的に透明な基体と、その対向面上に配置された第3表面と第4表面を有する第2の実質的に透明な基体であって、前記第3表面は第2導電層を含む、第2の実質的に透明な基体と、前記第1の実質的に透明な基体と第2の実質的に透明な基体との間に配置された一次シールであって、当該シール及び前記第1の実質的に透明な基体と前記第2の実質的に透明な基体とがその間に空洞を画定する、一次シールと、前記第2導電層上で前記空洞内に配置された電気光学媒体であって、前記電気光学媒体は当該電気光学装置が実質的に透明な状態と暗い状態との間で動作可能であるように可変透過性である、電気光学媒体と、前記第1導電層上で前記空洞内に配置される透明な光起電媒体であって、当該透明な光起電媒体が当該電気光学装置を暗い状態に変換して維持し、当該透明な光起電媒体が前記電気光学媒体上に追加的に配置される、透明な光起電媒体と、を備える、電気光学装置である。
【0068】
実施形態Aの電気光学装置は、第1導電層及び第2導電層に電気的に結合されたコントローラをさらに備え得る。
【0069】
実施形態A、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態A、の電気光学装置では、コントローラは、1または複数の入力及びエネルギ貯蔵装置に電気的に結合され得る。
【0070】
実施形態A、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態A、の電気光学装置は、透明な光起電媒体が閾値光エネルギを吸収していない時に電荷を保存及び送達するように構成された外部電源をさらに備え得る。
【0071】
実施形態A、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態A、の電気光学装置では、透明な光起電媒体が外部電源を電気的に充電するように構成され得る。
【0072】
実施形態A、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態A、の電気光学装置では、透明な光起電媒体が少なくとも45%の可視光透過を有し得る。
【0073】
実施形態A、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態A、の電気光学装置では、当該電気光学装置が、ミラー、車両バックミラーアセンブリ、窓、表示装置、航空機透明装置からなる群から選択され得る。
【0074】
実施形態A、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態A、の電気光学装置は、電気光学媒体と透明な光起電媒体との間に配置された第3導電層をさらに備え得る。
【0075】
実施形態A、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態A、の電気光学装置では、1または複数の入力が透明な光起電媒体または外部電源を通して電気光学装置に電圧を向けるように構成されたコントローラに情報を送信し得る。
【0076】
実施形態Bは、電気光学装置であって、その対向面上に配置された第1表面と第2表面を有する第1の実質的に透明な基体であって、前記第2表面は第1導電層を含む、第1の実質的に透明な基体と、その対向面上に配置された第3表面と第4表面を有する第2の実質的に透明な基体であって、前記第3表面は第3導電層を含む、第2の実質的に透明な基体と、前記第1の実質的に透明な基体と第2の実質的に透明な基体との間に配置された一次シールであって、当該シール及び前記第1の実質的に透明な基体と前記第2の実質的に透明な基体とがその間に空洞を画定する、一次シールと、前記第2の実質的に透明な基体の第3表面上で前記空洞内に配置された電気光学媒体であって、前記電気光学媒体は当該電気光学装置が実質的に透明な状態と暗い状態との間で動作可能であるように可変透過性である、電気光学媒体と、前記第1導電層上で前記空洞内に配置された透明な光起電媒体であって、当該透明な光起電媒体が当該電気光学装置を暗い状態に変換して維持する、透明な光起電媒体と、前記電気光学媒体と前記透明な光起電媒体との間に配置された第2導電層と、を備える、電気光学装置である。
【0077】
実施形態Bの電気光学装置は、第1導電層、第2導電層、及び第3導電層に結合されたコントローラをさらに備え、コントローラは、1または複数の入力及びエネルギ貯蔵装置に結合され得る。
【0078】
実施形態B、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態B、の電気光学装置は、透明な光起電媒体が閾値光エネルギを吸収していない時に電荷を保存及び送達するように構成された外部電源をさらに備え得る。
【0079】
実施形態B、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態B、の電気光学装置では、1または複数の入力が透明な光起電媒体または外部電源を通して電気光学装置に電圧を向けるように構成されたコントローラに情報を送信し得る。
【0080】
実施形態B、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態B、の電気光学装置では、透明な光起電媒体が外部電源を電気的に充電するように構成され得る。
【0081】
実施形態B、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態B、の電気光学装置では、透明な光起電媒体が少なくとも45%の可視光透過を有し得る。
【0082】
実施形態B、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態B、の電気光学装置では、当該電気光学装置が、ミラー、車両バックミラーアセンブリ、窓、表示装置、航空機透明装置からなる群から選択され得る。
【0083】
実施形態Cは、電気光学装置であって、その対向面上に配置された第1表面と第2表面を有する第1の実質的に透明な基体であって、前記第1表面は第2導電層を含み、前記第2表面は第3導電層を含む、第1の実質的に透明な基体と、その対向面上に配置された第3表面と第4表面を有する第2の実質的に透明な基体であって、前記第3表面は第4導電層を含む、第2の実質的に透明な基体と、前記第1の実質的に透明な基体と第2の実質的に透明な基体との間に配置された一次シールであって、当該シール及び前記第1の実質的に透明な基体と前記第2の実質的に透明な基体とがその間に空洞を画定する、一次シールと、前記空洞内に配置される電気光学媒体であって、前記電気光学媒体は前記電気光学装置が実質的に透明な状態と暗い状態との間で動作可能であるように可変透過性である、電気光学媒体と、第1導電層と前記第1の実質的に透明な基体の前記第2導電層との間に配置される透明な光起電媒体であって、前記透明な光起電媒体が当該電気光学装置を暗い状態に変換して維持する、透明な光起電媒体と、を備える、電気光学装置である。
【0084】
実施形態Cの電気光学装置は、第1導電層、第2導電層、第3導電層、及び第4導電層に結合されたコントローラをさらに備え、コントローラは、1または複数の入力及びエネルギ貯蔵装置に結合され得る。
【0085】
実施形態C、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態C、の電気光学装置では、透明な光起電媒体が閾値光エネルギを吸収していない時に電荷を保存及び送達するように構成された外部電源をさらに備え得る。
【0086】
実施形態C、または介在する特徴のいずれかを有する実施形態C、の電気光学装置では、1または複数の入力が透明な光起電媒体または外部電源を通して電気光学装置に電圧を向けるように構成されたコントローラに情報を送信し得る。