(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0010】
図1は、本実施形態に係るシステム1の全体構成を示す図である。
図1に示すように、システム1は、工場100内の製造現場において、製造工程の進捗状態を管理するために用いられる製造工程の進捗管理システムである。
また、システム1は、製造工程の進捗管理の他に、不具合の発生状況およびその解決手段の共有、並びに製造現場における技術の伝承に用いることもできる。
【0011】
具体的には、システム1は、製造現場の状態を撮影した撮影データ(以下、画像情報という)を、その属性(撮影日、部材名称、工程名称、撮影者、保存者)、および当該画像情報に対するユーザからのコメントとともに記憶して、各ユーザに共有するシステムである。
【0012】
システム1のユーザとしては、製造現場における製造工程の進捗管理担当者、作業担当者、現場責任者の他、各部品の設計者等のように、製造現場の状況の把握が必要な者が挙げられる。
【0013】
図1に示すように、システム1は、情報処理サーバ10により構成されている。情報処理サーバ10は、撮影装置15、または撮影機能を備えた操作端末20、30と、ともに用いられる。
操作端末20、30は、ネットワーク50を介して情報処理サーバ10と接続されている。
図示の例では、操作端末として、スマートフォン20とタブレット端末30が用いられている。なお、スマートフォン20とタブレット端末30は、図示の例に限られず、複数台ずつ用いられてもよい。
【0014】
スマートフォン20とタブレット端末30は、ネットワーク50を介して通信接続されている。スマートフォン20とタブレット端末30は、ネットワーク50を介してと情報処理サーバ10と通信接続されている。
【0015】
情報処理サーバ10には、ユーザのアカウント情報が登録されている。情報処理サーバ10内のデータは、ユーザのアカウント情報を入力することで、閲覧、編集することができる。アカウント情報は、ユーザを特定するためのユーザIDと、情報処理サーバ10へのアクセスを許可するためのパスワードと、を含んでいる。
【0016】
システム1は、例えば、スマートフォン20、又はタブレット端末30により操作することができる。また、システム1は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCなどにより操作することができる。このように、操作端末として、撮影機能を有していない端末を使用する場合には、デジタルカメラ等の撮影装置15により撮影した画像情報を、別途操作端末に入力することができる。
【0017】
図1に示すように、情報処理サーバ10は、出力部11と、通信IF(Interface)12と、入出力IF(Interface)13と、メモリ14と、ストレージ15と、プロセッサ16と、を備える。
【0018】
情報処理サーバ10は、5G、4G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格に対応した無線基地局40、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LAN60等の通信機器と通信することによりネットワーク50に接続されている。
【0019】
出力部11は、ユーザに提示するための情報を、スマートフォン20又はタブレット端末30のディスプレイに出力する。
通信IF12は、情報処理サーバ10が、スマートフォン20又はタブレット端末30と通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
【0020】
入出力IF13は、入力装置と出力装置を備えている。
入力装置は、入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置は、情報を提示するための装置のうち、ディスプレイを除く装置であり、例えばスピーカ等が挙げられる。スマートフォン20およびタブレット端末30のような操作端末に代えて、入力装置により入力操作を行うこともできる。
【0021】
メモリ14は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリ14である。メモリ14は、画像情報を記憶する。
図2は、プロセッサ16およびメモリ14の構成を示す図である。
図2に示すように、メモリ14には、画像情報の他、第1の情報、第2の情報、予定日数情報、実績日数情報が記憶されている。
【0022】
図1に示すように、ストレージ15は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。ストレージ15には、プロセッサ16で実行される各種のプログラムが記憶されている。これらのプログラムをプロセッサ16が実行することで、後述するシステム1としての各種のステップが実行される。
【0023】
プロセッサ16は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0024】
プロセッサ16の機能的な構成について説明する。
図2に示すように、プロセッサ16は、ストレージ15に記憶されるプログラムを実行することで、受付部16A、管理表作成部16B、データ表示部16C、日数算出部16D、としての機能を実現する。
【0025】
受付部16Aは、第1の情報の入力を受け付ける。第1の情報とは、製造現場において製造される完成品の一部を構成する部品の名称を示す情報である。
この説明において、部品とは、製造現場において、材料に対して少なくとも1つ以上の加工が施され、後工程において完成品の一部を構成するように用いられる中間生成物を指す。例えば、完成品がボイラである場合には、ボイラの一部を構成する構成物であって、少なくとも1つ以上の加工が施される要素部品(中間生成物)が部品に該当する。即ち、要素部品同士の連結に用いられる締結部材のように、入荷された状態で一切の加工を必要とせずに使用される部材は、この説明における部品には該当しない。例えば完成品がボイラである場合には、部品名称としては、燃焼室、バーナ、水管、煙管等が挙げられる。以下の説明では、部品名称として、部品1、部品2、…を用いる。
【0026】
受付部16Aは、第2の情報の入力を受け付ける。第2の情報とは、部品の製造工程の名称を示す情報である。工程名称としては、例えば、材料入荷、部品切断、組み立て、溶接等である。工程名称としては、部品に必要な工程の名称を任意に入力することができる。
また、第2の情報には、各部品同士を組み立てて完成品とする組み立て工程を含んでもよい。
【0027】
図3は、第1情報と第2情報の関係を示すデータ構造図である。
図3に示すように、第1の情報である部品の名称毎に、第2の情報である工程部品が設定されている。すなわち、各部品によって、必要となる製造工程が異なるため、部品毎に必要な工程が設定され、入力される。
【0028】
受付部16Aは、画像情報の入力を受け付ける。画像情報は、製造工程の様子を撮影した画像情報である。画像情報は、付帯情報として、撮影日、撮影端末、撮影者情報、保存者情報、データ容量等のメタ情報を含んでもよい。
【0029】
画像情報には、コメント情報が関連付けられて記憶されている。コメント情報は、画像情報を閲覧したユーザが、当該画像に撮影された内容に関して、留意するべきことを記載した情報である。
図5は、画像情報とコメント情報を説明する図である。
【0030】
図5に示すように、画像情報に対して右上に表示されるコメント欄にユーザが入力した情報が、コメント情報とした右下にコメント情報として記載される。ユーザが、入力装置、又は操作端末10、20を操作して入力したコメント情報を、受付部16Aが受け付ける。
画像情報の右上には、第1情報、第2情報、撮影日の情報、および撮影者の情報が記載されている。なお、撮影者情報とともに、保存者情報を記載してもよい。保存者情報とは、撮影した画像データを、本システム1に写真を保存する作業を行った者を指す。
【0031】
受付部16Aは、画像情報が入力された際に、画像情報と、第1の情報と、第2の情報と、を関連付ける。
図4は、画像情報と関連付けられた情報の構造を示す図である。
図4に示すように、画像情報は、第1の情報および第2の情報と関連付けられている。すなわち、画像情報が、どの部品のどの工程の様子を撮影したものであるかという情報が、それぞれの画像情報と関連付けて記憶されている。なお、一つの部品の一つの工程に対して、複数の画像情報が記憶されていてよい。
【0032】
各情報の関連付けは、ユーザの操作に応答して行われる。具体的には、ユーザが新たに画像情報を登録した後に、既に入力されている部品名称および第2の情報を選択することで、画像情報に対する第1の情報および第2の情報の対応付けが行われる。
【0033】
また、例えば、撮影装置15により撮影を行い、取得した複数の画像情報に対して、後述する管理表における所定のフレームに向けてドラッグ&ドロップすることにより、第1の情報および第2の情報が選択されてもよい。
【0034】
また、例えば、操作端末10、20により工程画像の撮影を行う前に、予め第1の情報および第2の情報の選択を行うことで、その後に取得した画像情報に対する第1の情報および第2の情報の対応付けを行ってもよい。
また、例えば、操作端末10、20により工程画像の撮影を行った後に、受付部16Aに入力した画像情報に対して、入力装置を操作して、第1の情報および第2の情報を指定することにより、第1の情報および第2の情報を選択してもよい。
また、例えば、操作端末10、20により工程画像の撮影を行った後に、受付部16Aに入力する前の画像情報に対して、操作端末10、20を操作して、第1の情報および第2の情報を予め指定しておくことにより、第1の情報および第2の情報を選択してもよい。
【0035】
なお、各情報の関連付けは、ユーザの操作ではなく、受付部16Aの自動判別により行われてもよい。
この場合には、例えば、画像情報の取得に用いたスマートフォン10の位置情報から、撮影が行われた場所を特定して、該当する部品名称、および工程名称を判断してもよい。また、例えば、新規の画像情報に対して、類似する過去の画像情報を用いた画像解析を行い、部品名称、および工程名称を判断してもよい。
【0036】
受付部16Aは、部品の製造工程毎の製造スケジュールを示すスケジュール情報の入力を受け付ける。スケジュール情報は、予め定められている部品毎の製造スケジュール、および部品同士の組み立て作業に関するスケジュールを、ユーザが入力装置、又は操作端末から入力することで、受付部16Aに入力される。
図6は、スケジュール情報の例を説明する図である。
【0037】
図6に示すように、各部品について、製造工程毎のスケジュールが予め設定されている。ユーザは、この情報を、入力装置、又は操作端末を用いて情報処理サーバ10に入力する。
スケジュール情報は、各品の工程毎に、開始予定日と終了予定日を設定することで入力される。
図6の例では、部品1の材料入荷は5月1日に開始が予定され、5月10日に終了が予定されている。スケジュール情報の入力の際は、全ての部品の全ての工程に対して、開始予定日と終了予定日を設定する。
【0038】
本発明のシステム1は、画像情報を、第1の情報および第2の情報とともにユーザに対して提示する。この機能について説明する。
管理表作成部16Bは、第1の情報、第2の情報が管理項目となる管理表を作成する。管理表は、第1の情報を行の項目、すなわち表側とし、第2の情報を列の項目、すなわち表頭として構成されている。そして、データ表示部16Cは、画像情報を、管理表の管理内容、すなわち表体として表示する。
図7は、管理表を示す図である。
【0039】
図7に示すように、管理表では、部品名称が左端に表側として縦並びに配置され、工程名称がそれぞれのフレームの上端に表頭として横並びに配置されている。各フレームには画像情報の縮小画像が配列されている。ここで、左端の上段に位置するフレームを説明する。
各フレームでは、図示の例では、撮影日順に9枚の写真が表示されている。フレーム上にマウスのアイコンを配置した状態で下方に向けてスクロールをすると、他の写真が順次表示される。そして、いずれか1つを選択すると(図示の符号A)、当該画像情報を表示する画面(
図5参照)が表示される。なお、各フレームに表示される画像情報の枚数は任意に変更することができる。
【0040】
本発明のシステム1は、スケジュール情報を参照し、画像情報を閲覧する操作に応答して、当該操作の時点で作業がされているべき製造工程を示す第2の情報を強調して表示する。この機能について説明する。
管理表作成部16Bは、管理表に第2の情報を強調して表示する機能を有するインジケータ70を付す。インジケータ70は、ユーザにおける管理表の閲覧時の操作に応答して、スケジュール情報に即して作業がされているべき工程名称(第2の情報)に対応する管理表のフレームに付される表示である。図示の例では、インジケータ70は、矩形状を呈している。
【0041】
データ表示部16Cは、インジケータ70を表体に表示した状態で、管理表を表示する。
具体的に説明すると、
図6に示すように、部材1の溶接1の工程は、5月27日から6月3日となっている。そして、例えば6月1日に画像情報を閲覧すると、
図7に示すように、部材1および部材2それぞれの溶接1の工程に該当するフレームに対して、インジケータ70が付されている。
ここで、部材1については、溶接1のフレーム内に画像情報が保存されているので、概ね予定通り作業が進んでいることが確認できる。一方、部材2については、5月27日に開始される予定の溶接1のフレーム内に、画像情報が一枚も保存されていないので、部材2の組み立て作業に遅れが生じていることが確認できる。
【0042】
データ表示部16Cは、画像情報を表示する際に、画像情報がメタファイルとして有する撮影日に関する情報を、画像情報とともに表示する。
図7の例では、各画像情報の下端部Bに、撮影日が記載されている。
各画像情報の左下部には、コメント情報の有無を示すコメント表示Cが表示されている。このコメント表示Cが表示された画像情報は、コメント情報が保存されている。
【0043】
日数算出部16Dは、製造工程に対応付けられる画像情報が有する撮影日に関する撮影日情報に基づいて、当該製造工程に要した実績日数を算出する。具体的には、日数算出部16Dは、第2の情報と対応づけられた一群の画像情報のうち、最も古い撮影日と、最も新しい撮影日と、の間の期間を、当該工程に要した実績日数とする。
【0044】
日数算出部16Dは、スケジュール情報に定められた当該製造工程の予定日数を算出する。具体的には、日数算出部16Dは、スケジュール情報において、ある工程を行うために設定された期間を、当該工程の予定日数とする。
そして、データ表示部16Cは、実績日数を予定日数とともに表示する。
【0045】
また、データ表示部16Cは、管理表の表示形態を変更することができる。
図8は、管理表の変形例の第1例を示す図である。
図9は、管理表の変形例の第2例を示す図である。
図8に示すように、データ表示部16Cは、選択した第1の情報に該当する画像情報を、時系列に沿って一覧表示することができる。図示の例では、部品として、部品1が選択されている。そしてこの場合には、部品1の各工程に関する画像情報が、時系列に沿って表示されている。
【0046】
図9に示すように、データ表示部16Cは、選択した第2の情報に該当する画像情報を、時系列に沿って一覧表示することができる。図示の例では、工程として、材料入荷が選択されている。そしてこの場合には、各部品の材料入荷に関する画像情報が、時系列に沿って表示されている。
【0047】
<システム1の処理の第1例>
次に、システム1の処理について説明する。
図10は、システム1における処理フローの前半を説明する図である。
図11は、入力操作画面を説明する図である。
図12は、システムにおける処理フローの後半を説明する図である。
【0048】
図10に示すように、ユーザが、入力装置、又は操作端末を操作して、第1の情報の入力(S101)を行う。この際、ユーザは、工事名、およびユーザ登録等の初期設定も同時に行う。
ステップS101により入力された第1の情報を、プロセッサの受付部16Aが受け付ける処理を実行する(S201)。
【0049】
ステップS201の後に、ユーザが、入力装置、又は操作端末を操作して、第2の情報の入力(S102)を行う。ステップS201により入力された第1の情報を、受付部16Aが受け付ける処理を実行する(S202)。ここまでの入力操作を行った画面を
図11に示す。
図11に示すように、部品名称毎に、工程名称が設定されて入力される。部品により工程数がことなるため、部品毎に工程名称の数量は異なっていてもよい。部品名称、および工程名称の入力欄は、その数量を任意に追加することができる。
【0050】
ステップS202の後に、ユーザが、入力装置、又は操作端末を操作して、スケジュール情報の入力(S103)を行う。ステップS103により入力されたスケジュール情報を、受付部16Aが受け付ける処理を実行する(S203)。
【0051】
ステップS203の後に、ユーザが、入力装置、又は操作端末のカメラを操作して、工程画像を取得する(ステップS104)。ステップS104の後に、受付部16Aが、画像情報を受け付ける処理を実行する(S204)。
【0052】
ステップS204の後に、受付部16Aが、画像情報に対して、部品名称および工程名称を関連付ける処理を実行する(S205)。
ステップS205の後に、管理表作成部16Bが、管理表を作成する処理を実行する(S206)。
【0053】
ステップS206の後に、データ表示部16Cが、管理表を表示する処理を実行する(S207)。この際、データ表示部16Cは、管理表にインジケータ70を表示する。インジケータ70は、ユーザが管理表を閲覧している日付と、スケジュール情報の日付と、を参照し、スケジュール情報において、閲覧日に該当する日付に作業が予定されている工程名称(第2の情報)に対応するフレームを囲むように表示される。なお、インジケータ70は矩形状の表示である必要はなく、その表示形態は任意に変更することができる。例えば、インジケータ70は円形状や直線状に示してもよいし、矢印等の記号により示してもよい。
【0054】
次に、
図12に示すように、ユーザが、、入力装置、又は操作端末を使用して、スケジュールの予実を表示させるための指示を行う(S105)。ステップS106の後に、日数算出部16Dは、スケジュール予実の算出を行う処理を実行する(S208)。
ステップS208の後に、データ表示部16Cは、スケジュールの予定日数と、実際に作業に要した日数の出力を行う(S209)。
【0055】
以上、説明したように、本発明によれば、部品の製造工程の様子を撮影した画像情報を、第1の情報および第2の情報が項目となる管理表における管理内容として体系的に表示する。
このため、納期管理担当者が、管理表に表示された画像情報を確認することで、各部品における各工程の進捗状況を即座に把握することができる。
【0056】
そして、例えば、当該担当者が現地に出向いて進捗状況を確認するような作業を省くことができ、進捗確認の作業効率を向上することができる。
また、関係者に管理表を共有することで、進捗状況の一覧性を確保して、関係者間で進捗状況を円滑に共有することができる。
また、例えば製造現場における実際の加工方法に対する理解の乏しい設計者等に対して、当該加工方法の様子を、画像情報を用いて伝えることで、技術伝承の役割を果たすこともできる。
また、製造現場の画像情報が、部材の名称、および工程の名称で整理されることで、現場を一度も見たことが無い設計者が、過去の製造実績の様子を、システム1を用いて確認することができる。これにより、当該製造現場における製造プロセスを円滑に理解することができる。
【0057】
また、システム1は、管理表の工程名称に対して、管理表の閲覧時を示すインジケータ70を表示する。このため、インジケータ70が示された工程名称に該当する画像情報が保存されているかどうかを確認することで、スケジュールが予定通り進んでいるかどうかを容易に確認することができる。これにより、進捗確認の作業効率をより一層向上することができる。
【0058】
また、システム1は、製造工程に要した実績日数を、予め登録された製造工程の予定日数とともに表示する。このため、スケジュールに対してどの程度の遅れが生じたか等の予実の確認を容易に行うことができる。
またこれにより、これまで把握が困難であった製造現場における生産能力を、部品毎、工程毎に正確に把握して、データベースとして蓄積することが可能になる。
【0059】
また、管理表作成部16Bが、第1の情報を行の項目とし、第2の情報を列の項目として、管理表を作成する。このため、管理表において、各部品名称を縦に並べた状態で、工程名称が横に並ぶ状態となり、管理表の一覧性を確保することができる。
【0060】
また、データ表示部16Cが、画像情報が有する撮影日を、当該画像情報とともに表示する。このため、工程画像を取得した日付を容易に確認することができる。
【0061】
また、データ表示部16Cは、選択した第1の情報に該当する画像情報を、時系列に沿って一覧表示する。このため、ある部品の製造工程での経過を確認したい際の利便性を確保することができる。
【0062】
また、データ表示部16Cは、選択した第2の情報に該当する画像情報を、時系列に沿って一覧表示する。このため、ある工程に関する各部品の状態を確認する際の利便性を確保することができる。
【0063】
<変形例>
次に、変形例について説明する。
上記実施形態では、プログラムが、製造工場100内の製造現場で使用される例を示したが、このような例に限られない。プログラムは、例えば建築現場等の屋外で用いられてもよい。このような場合には、第1の情報に代えて、施工の内容を示す施工名称情報を採用してもよい。
【0064】
上記実施形態における処理の流れは、矛盾しない範囲で変更可能である。例えば、第2の情報を第1の情報の前に入力してもよいし、工程画像を最初に取得してもよい。
【0065】
上記実施形態では、第1の情報を行の項目、すなわち表側とし、第2の情報を列の項目、すなわち表頭として、管理表を作成する構成を示したが、このような態様に限られない。第1の情報を列の項目、すなわち表頭とし、第2の情報を行の項目、すなわち表側として、管理表を作成してもよい。
【0066】
上記実施形態では、閲覧時に作業がされているべき製造工程を示す第2の情報を、インジケータ70により強調して表示する構成を示したが、このような態様に限られない。
例えば、インジケータ70を用いることなく、該当する第2の情報が明るく表示されるような態様により、該当する第2の情報を強調表示してもよい。また、該当する第2の情報のフレームに含まれる画像情報を明るく表示してもよい。また、該当する第2の情報を点滅させるような態様により、該当する画像情報を強調表示してもよい。
【0067】
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本開示には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。
また、上記実施形態及び変形例で説明した装置の構成は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせ可能である。
【解決手段】本発明は、コンピュータのプロセッサに、製造現場において製造される完成品の一部を構成する部品の名称を示す第1の情報の入力を受け付けるステップと、部品の製造工程の名称を示す第2の情報の入力を受け付けるステップと、製造工程の様子を撮影した画像情報の入力を受け付けるステップと、画像情報と、第1の情報と、第2の情報と、を関連付けるステップと、画像情報を、第1の情報および第2の情報とともにユーザに対して提示するステップと、を実行させるプログラム。