(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6931440
(24)【登録日】2021年8月18日
(45)【発行日】2021年9月8日
(54)【発明の名称】ジャッキベースで支えるコンクリート構築物。
(51)【国際特許分類】
E04B 1/16 20060101AFI20210826BHJP
E04B 2/86 20060101ALI20210826BHJP
E04B 2/84 20060101ALI20210826BHJP
E04B 1/35 20060101ALI20210826BHJP
E04H 6/02 20060101ALI20210826BHJP
【FI】
E04B1/16 C
E04B2/86 601F
E04B2/86 601A
E04B2/84 E
E04B1/35 K
E04B1/35 L
E04B1/35 M
E04H6/02 A
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-213110(P2020-213110)
(22)【出願日】2020年12月23日
【審査請求日】2020年12月23日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502145830
【氏名又は名称】美藤 雅康
(72)【発明者】
【氏名】美藤雅康
(72)【発明者】
【氏名】美藤町子
(72)【発明者】
【氏名】北村知世
(72)【発明者】
【氏名】横畑直世
【審査官】
土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】
特開2017−122312(JP,A)
【文献】
特開2008−196179(JP,A)
【文献】
特許第5365858(JP,B2)
【文献】
特開2011−106088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/16
E04B 1/35
E04B 2/84,2/86
E04H 6/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凹加工した床盤板材を、間隔を開けて2枚を並置して、床盤板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の床盤板セパを均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の床盤型枠材、該梯子状の床盤型枠材を雇い実を用いて連結固定して成る床盤型枠躯体、該床盤型枠躯体の壁の部分に、複数のジャッキベースを取付けて、レベル調整した床盤型枠躯体の上に、板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に複数のダボ穴を設けた壁板材を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の壁板セパを均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材、該梯子状の壁型枠材をダボ木を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体、該壁型枠躯体の上に、前記、梯子状の床盤型枠材と板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凸加工した連結板材を交互に並置連結固定して、スラブの床盤型枠を成して成るコンクリートの打設開口部を有するコンクリート構築物の型枠躯体、該コンクリート構築物の型枠躯体内へ打設開口部から、コンクリートを連続打設して、コンクリートの凝固によってコンクリート構築物を成すことを特徴とするジャッキベースで支えるコンクリート構築物。
【請求項2】
請求項1に記載の、地面上で壁躯体の基盤となる角材に複数のジャッキベースを取付けて、レベル調整して成る基盤角材の上に、板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に複数のダボ穴を設けた壁板材を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の壁板セパを均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材、該梯子状の壁型枠材をダボ木を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体、該壁型枠躯体の上に、前記、梯子状の床盤型枠材と板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凸加工した連結板材を交互に並置連結固定して、スラブの床盤型枠を成して成るコンクリートの打設開口部を有するコンクリート構築物の型枠躯体、該コンクリート構築物の型枠躯体内へ打設開口部から、コンクリートを連続打設して、コンクリートの凝固によってコンクリート構築物を成すことを特徴とする請求項1に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物。
【請求項3】
請求項1に記載の、板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凹加工した床盤板材を、間隔を開けて2枚を並置して、床盤板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の床盤板セパを均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の床盤型枠材、該梯子状の床盤型枠材の上の板材に設けた蟻溝に、複数の空気抜き穴を設けて、前記、梯子状の床盤成型部材の上の板材に設けた蟻溝にコンクリートが充填しやすくすることを特徴とする、請求項1又は2に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジャッキベースで支えるコンクリート構築物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のプレハブ構築物はコンクリートブロックや木杭等で支えられているのが支流である。
【0003】
従来のプレハブ構築物は全てが軽量鉄骨で仮設構築物として利用されている。
【0004】
従来のプレハブ構築物は簡易的に転倒固定されているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】無し
【0006】
【非特許文献1】無し
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
在来のプレハブ構築物は次の課題があった。
〇プレハブ構築物は転倒防止固定困難。
〇プレハブ構築物は地球温暖化構築物。
〇プレハブ構築物の避難所活用は困難。
〇プレハブ構築物の防災対策が困難。
〇プレハブ構築物の断熱対策が困難。
【0008】
プレハブ構築物を設置する場合、コンクリートブロックや木杭等の上に設置するため、精度を高く設置することは困難であった。さらに、プレハブ保管庫等は火災の発生で保管物が焼失する問題もあった。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みて、高低差の大きい場所でも、構築物が容易に設置できるとともに、木の型枠材で包むコンクリート構築物は、強度・断熱・気密性に優れ、地球環境に最も優れた、脱炭素化時代に対応ができるジャッキベースで支えるコンクリート構築物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、
板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凹加工した
床盤板材を、間隔を開けて2枚を並置して、
床盤板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の
床盤板セパを均等間隔に差し込み、
梯子状に組固定して成る梯子状の床盤型枠材、該梯子状の床盤型枠材を雇い実を用いて連結固定して成る床盤型枠躯体、該床盤型枠躯体の壁の部分に、複数のジャッキベースを取付けて、レベル調整した
床盤型枠躯体の上に、板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に複数のダボ穴を設けた壁板材を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の壁板セパを均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材、該梯子状の壁型枠材をダボ木を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体、該壁型枠躯体の上に、前記、梯子状の床盤型枠材と板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凸加工した連結板材を交互に並置連結固定して、スラブの床盤型枠を成して成るコンクリートの打設開口部を有するコンクリート構築物の型枠躯体、該コンクリート構築物の型枠躯体内へ打設開口部から、コンクリートを連続打設して、コンクリートの凝固によってコンクリート構築物を成すことを特徴とするジャッキベースで支えるコンクリート構築物(請求項1)を提供する。
【0011】
請求項1に記載の、地面上で
壁躯体の基盤となる角材に複数のジャッキベースを取付けて、レベル調整し
て成る基盤角材の上に、
板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に複数のダボ穴を設けた壁板材を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の壁板セパを均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材、該梯子状の壁型枠材をダボ木を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体、該壁型枠躯体の上に、前記、梯子状の床盤型枠材と板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凸加工した連結板材を交互に並置連結固定して、スラブの床盤型枠を成して成るコンクリートの打設開口部を有するコンクリート構築物の型枠躯体、該コンクリート構築物の型枠躯体内へ打設開口部から、コンクリートを連続打設して、コンクリートの凝固によってコンクリート構築物を成すことを特徴とする請求項1に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物(請求項2)を提供する。
【0012】
請求項1に記載の、
板材の板面に蟻溝と設けて、両側面に凹加工した
床盤板材を、間隔を開けて2枚を並置して、
床盤板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の
床盤板セパを均等間隔に差し込み、
梯子状に組固定して成る梯子状の床盤型枠材、該梯子状の床盤型枠材の上の板材に設けた蟻溝に、複数の空気抜き穴を設けて、前記、
梯子状の床盤成型部材の上の板材に設けた蟻溝にコンクリートが充填しやすくすることを特徴とする、請求項1又は2に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物(請求項3)を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の特筆すべき大きな効果を列挙する。
イ)高低差の大きい場所でも水平精度の高い構築物がつくれる。
ロ)強度・断熱・気密性に優れたコンクリート構築物が造れる。
ハ)強度・断熱性に優れた構築物は避難所として活用ができる
二)地球環境に最も優しい脱炭素化時代対応の構築物が造れる。
ホ)基礎を必要としないコンクリート構築物は迅速容易に造れる。
【0014】
以上で説明したように、請求項1に係る発明によれば、
板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凹加工した
床盤板材を、間隔を開けて2枚を並置して、
床盤板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の
床盤板セパを均等間隔に差し込み、
梯子状に組固定して成る梯子状の床盤型枠材、該梯子状の床盤型枠材を雇い実を用いて連結固定して成る床盤型枠躯体、該床盤型枠躯体の壁の部分に、複数のジャッキベースを取付けて、レベル調整した
床盤型枠躯体の上に、板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に複数のダボ穴を設けた壁板材を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の壁板セパを均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材、該梯子状の壁型枠材をダボ木を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体、該壁型枠躯体の上に、前記、梯子状の床盤型枠材と板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凸加工した連結板材を交互に並置連結固定して、スラブの床盤型枠を成して成るコンクリートの打設開口部を有するコンクリート構築物の型枠躯体、該コンクリート構築物の型枠躯体内へ打設開口部から、コンクリートを連続打設して、コンクリートの凝固によってコンクリート構築物が構築できることで、多種多様なコンクリート構築物が迅速且つ容易に構築できる効果が得られる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、請求項1に記載の、地面上で
壁躯体の基盤となる角材に複数のジャッキベースを取付けて、レベル調整し
て成る基盤角材の上に、
板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に複数のダボ穴を設けた壁板材を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の壁板セパを均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材、該梯子状の壁型枠材をダボ木を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体、該壁型枠躯体の上に、前記、梯子状の床盤型枠材と板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凸加工した連結板材を交互に並置連結固定して、スラブの床盤型枠を成して成るコンクリートの打設開口部を有するコンクリート構築物の型枠躯体、該コンクリート構築物の型枠躯体内へ打設開口部から、コンクリートを連続打設して、コンクリートの凝固によってコンクリート構築物が構築できることで、多種多様なコンクリート構築物が迅速且つ容易に構築できる効果が得られる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、請求項1に記載の、
板材の板面に蟻溝を設けて、両側面に凹加工した
床盤板材を、間隔を開けて2枚を並置して、
床盤板材の蟻溝に、両端に蟻ホゾ加工した複数の
床盤板セパを均等間隔に差し込み、
梯子状に組固定して成る梯子状の床盤型枠材、該梯子状の床盤型枠材の上の板材に設けた蟻溝に、複数の空気抜き穴を設けて、前記、
梯子状の床盤成型部材の上の板材に設けた蟻溝にコンクリートが充填しやすくすることで、より強度が得られる効果は多大である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態は添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】
図1は、請求項1に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物の平面図。
図2は、
図1のD部の断面図。
図3は、本発明に係る
図1のE部の断面図。
図4は、請求項2に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物の平面図。
図5は、
図4の
F部の断面図。
図6は、
図4の
G部の断面図。
図7は、
梯子状の壁型枠材の鳥観図。
図8は、
梯子状の床盤型枠材の鳥観図。
図9は、
連結板材の鳥観図。
図10は、
図2のA部の断面詳細図。
図11は、
図2のB部の断面詳細図。
図12は、
図3のC部の断面詳細図。
図13は、
図4のH部の断面詳細図である。
【0019】
本発明の実施形態を図面で説明すれば、
板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に凹加工した
床盤板材3を、間隔を開けて2枚を並置して、
床盤板材3の蟻溝2に、両端に蟻ホゾ加工した複数の
床盤板セパ4を均等間隔に差し込み、
梯子状に組固定して成る梯子状の床盤型枠材5、該梯子状の床盤型枠材5を雇い実6を用いて連結固定して成る床盤型枠躯体A、該床盤型枠躯体Aの壁の部分に、複数のジャッキベース7を取付けて、レベル調整した
床盤型枠躯体Aの上に、板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に複数のダボ穴8を設けた壁板材9を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材9の蟻溝2に、両端に蟻ホゾ加工した複数の壁板セパ10を均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材11、該梯子状の壁型枠材11をダボ木12を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体B、該壁型枠躯体Bの上に、前記、梯子状の床盤型枠材5と板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に凸加工した連結板材13を交互に並置連結固定して、スラブの床盤型枠躯体Cを成して成るコンクリートの打設開口部14を有するコンクリート構築物の型枠躯体D、該コンクリート構築物の型枠躯体D内へ打設開口部から、コンクリート15を連続打設して、コンクリート15の凝固によってコンクリート構築物を成すことを特徴とするジャッキベースで支えるコンクリート構築物の平面図。
【0020】
図2は、
図1のD部の断面図。
【0021】
図3は、本発明に係る
図1のE部の断面図。
【0022】
図4は、地面上で
壁躯体の基盤となる角材16に複数のジャッキベース7を取付けて、レベル調整し
て成る基盤角材17の上に、
板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に複数のダボ穴8を設けた壁板材9を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材9の蟻溝2に、両端に蟻ホゾ加工した複数の壁板セパ10を均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材11、該梯子状の壁型枠材11をダボ木12を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体B、該壁型枠躯体Bの上に、前記、梯子状の床盤型枠材5と板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に凸加工した連結板材13を交互に並置連結固定して、スラブの床盤型枠を成して成るコンクリートの打設開口部14を有するコンクリート構築物の型枠躯体D、該コンクリート構築物の型枠躯体D内へ打設開口部から、コンクリート15を連続打設して、コンクリート15の凝固によってコンクリート構築物を成すことを特徴とする請求項1に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物の平面図。
【0023】
図5は、
図4のC部の断面図。
【0024】
図6は、
図4のD部の断面図。
【0025】
図7は、壁の成型部材の鳥観図。
【0026】
図8は、床の成型部材の鳥観図。
【0027】
図9は、連結用板材の鳥観図。
【0028】
図10は、
図2のA部の断面詳細図。
【0029】
図11は、
図2のB部の断面詳細図。
【0030】
図12は、
図3のC部の断面詳細図。
【0031】
図13は、
図4のH部の断面詳細図である。
【0032】
以上、図面について説明したが、本発明は、二枚の板を複数の板セパで固定した型枠材を用いることで、複雑な形状の型枠躯体が容易に形成できるとともに、コンクリートの連続打設で止水のコンクリート躯体が構築できる。さらに、鉄筋を必要としない強固な無筋コンクリート躯体の構築を可能にすることを目的としたものである。
【0033】
また、本発明で使用する板材やセパ材は我が国の木材を使用することから、全国市町村の疲弊する山村林業の活性化に貢献ができる。
【実施例1】
【0034】
「請求項1に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物の実施例」
30mm×120mm×1,500mmの
板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に凹加工した
床盤板材3を、90mmの間隔を開けて2枚を並置して、
床盤板材3の蟻溝2に、両端に蟻ホゾ加工した複数の30mm×120mm×90mmの
床盤板セパ4を均等間隔に差し込み、
梯子状に組固定して成る梯子状の床盤型枠材5、該梯子状の床盤型枠材5を9mm×20mmの
雇い実6を用いて連結固定して成る床盤型枠躯体A、該床盤型枠躯体Aの壁の部分に、複数のジャッキベース7を取付けて、レベル調整した
床盤型枠躯体Aの上に、前記、板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に複数の10mmφのダボ穴8を設けた壁板材9を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材9の蟻溝2に、両端に蟻ホゾ加工した複数の30mm×60mm×90mmの壁板セパ10を均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材11、該梯子状の壁型枠材11を10mmφのダボ木12を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体B、該壁型枠躯体Bの上に、前記、梯子状の床盤型枠材5と板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に凸加工した30mm×120mm×1,500mmの連結板材13を交互に並置連結固定して、スラブの床盤型枠を成して成るコンクリートの打設開口部14を有するコンクリート構築物の型枠躯体D、該コンクリート構築物の型枠躯体D内へ、120mm巾の打設開口部から、コンクリートを連続打設して、コンクリートの凝固によってコンクリート構築物を成し、屋上の立ち上がり部分に笠木付けて成るジャッキベースで支えるコンクリート構築物。
【実施例2】
【0035】
「請求項2に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物の実施例」
地面上で
壁躯体の基盤となる120mm×150mmの角材16に複数のジャッキベース7を取付けて、レベル調整し
て成る基盤角材17の上に、
板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に複数の10mmφのダボ穴を設けた壁板材9を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材9の蟻溝2に、両端に蟻ホゾ加工した複数の30mm×60mm×90mmの壁板セパ10を均等間隔に差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材11、該梯子状の壁型枠材11を10mmφのダボ木12を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体B、該壁型枠躯体Bの上に、前記、梯子状の床盤型枠材11と板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に凸加工した連結板材13を交互に並置連結固定して、スラブの床盤型枠を成して成るコンクリートの打設開口部14を有するコンクリート構築物の型枠躯体D、該コンクリート構築物の型枠躯体D内へコンクリートの打設開口部14から、コンクリート15を連続打設して、コンクリートの凝固によってコンクリート構築物を成したジャッキベースで支えるコンクリート構築物。
【実施例3】
【0036】
「請求項3に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物の実施例」
前記、
板材1の板面に蟻溝2を設けて、両側面に凹加工した、前記、
床盤板材3を、90mmの間隔を開けて2枚を並置して、
床盤板材3の蟻溝2に、両端に蟻ホゾ加工した複数の、前記、
床盤板セパ4を均等間隔に差し込み、
梯子状に組固定して成る梯子状の床盤型枠材5、該梯子状の床盤型枠材5の上の板材1に設けた蟻溝2に、複数の空気抜き穴18を設けて、前記、
梯子状の床盤成型部材5の上の板材1に設けた蟻溝2にコンクリートが充填しやすくするジャッキベースで支えるコンクリート構築物。
【0037】
この発明において、実施例に示した寸法は、一例を示したものであり、他の寸法に置き換えることは可能である。例えば、板材の長さや板厚、さらにセパ板の寸法は強度によって自由に設定できる。また、型枠材の大きさも自由に設定ができる。さらに、木材に代わる材料など強度が得られるものであれば発明を支障なく実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
災害が多発する我が国で、既存のプレハブに代わる災害に強い構築物が必要であることから、本発明のジャッキベースで支えるコンクリート構築物に至った、ジャッキベースで支えるコンクリート構築物によって、災害に強い構築物が高低差の異なる地盤面でも容易に造れることから、我が国の防災化に貢献ができる。さらに、森林資源を使用するコンクリート構築物は地球環境に最も優しく、脱炭素社会に適合した発明となる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】請求項1に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物の平面図。
【
図4】請求項2に記載のジャッキベースで支えるコンクリート構築物の平面図。
【符号の説明】
【0040】
1.
板材2.
蟻溝3.
床盤板材4.
床盤板セパ5.
梯子状の床盤型枠材6.
雇い実7. ジャッキベース
8.
ダボ穴9.
壁板材10.
壁板セパ11.
梯子状の壁型枠材12.
ダボ木13.
連結板材14.
コンクリートの打設開口部15.
コンクリート16.
壁躯体の基盤となる角材17.
基盤角材18.
空気抜き穴A、
床盤型枠躯体B、
壁型枠躯体C、
スラブの床盤型枠躯体D、コンクリート構築物の型枠躯体
【要約】 (修正有)
【課題】コンクリート構築物が容易に造れるジャッキベースで支えるコンクリート構築物を提供する。
【解決手段】板面に蟻溝を設けて、両側面に凹加工した床盤板材を、間隔を開けて2枚を並置して、床盤板材の蟻溝に複数の床盤板セパを差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の床盤型枠材を雇い実を用いて、連結固定して成る床盤型枠躯体Aの壁の部分に、複数のジャッキベース7を取付けて、レベル調整した床盤型枠躯体Aの上に、板面に蟻溝を設けて、両側面に複数のダボ穴を設けた壁板材を、間隔を開けて2枚を並置して、壁板材の蟻溝に複数の壁板セパを差し込み、梯子状に組固定して成る梯子状の壁型枠材をダボ木を用いて、千鳥状に組積組固定して成る壁型枠躯体Bの上に、前記、梯子状の床盤型枠材と連結板材を交互に連結固定して、スラブの床盤型枠躯体Cを成して成るコンクリート構築物の型枠躯体Dにコンクリート15を打設凝固する。
【選択図】
図3