(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
さらに、前記制御部は、前記蓄電素子を前記降圧回路の出力により間欠充電させるとともに前記蓄電素子の電圧を監視し、該電圧の推移に応じて前記蓄電素子を充電させ、前記蓄電素子が負荷に暗電流を供給することを特徴とする請求項3に記載の電源システム。
前記第一の負荷は、過渡電流を含む通常負荷であり、前記第二の負荷は、電源系喪失時に対応することが必要な負荷であって、前記蓄電素子から単独での供給ラインを持っていることを特徴とする請求項5に記載の電源システム。
前記出力切替部は、前記降圧回路と前記蓄電素子との間に接続された第一のスイッチ、前記降圧回路と前記第一の負荷との間に接続される第二のスイッチ、前記蓄電素子と前記第二の負荷との間に接続される第三のスイッチ、または前記降圧回路と前記第三の負荷との間に接続される第四のスイッチのいずれかまたは2以上を備えることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電源システム。
さらに、前記降圧回路とともに、前記二次電池の出力を降圧して出力する単一または複数の他の降圧回路を備え、該降圧回路の出力を前記第三の負荷に前記第四のスイッチを介して供給することを特徴とする請求項10に記載の電源システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、最近の車両では減速回生による環境対応が常識化しており、燃料を使用しているとき、オルタネーターによる発電を停止する傾向にある。発電を停止した場合、車両電源は鉛バッテリーのみで支えられることになる。
車両走行中、ABS(Antilock Brake System:アンチロック・ブレーキシステム)や電動パワーステアリングなどのように、駆動時、大電流を必要とするデバイスが動作すると、たとえば、大電流=100〔A〕時標準の鉛バッテリーの内部抵抗値=30〔mΩ〕では、3〔V〕程度の電圧降下を生じることになる。このような電圧降下が生じると、バッテリー供給電圧は通常時の電圧を12〔V〕とすれば、9〔V〕まで低下することになる。このような電圧低下を生じると、マイコンではリセットなどの問題を生じるおそれがある。このような不都合を回避するためにアイドリングストップ対策として、内部抵抗の低い高価なバッテリーが使用される。内部抵抗の低いバッテリーは一般的に10〔mΩ〕以下の内部抵抗であるから、オルタネーターが発電していない場合の電圧低下を抑えることができる。そして、急激な負荷電流など必要電流にオルタネーターなどの発電出力が追いつくまで、鉛バッテリーで電圧変動を吸収し、車両負荷の機能を低下させないための設計がなされている。
【0005】
電動化を狙ったHEV(Hybrid Electric Vehicle :ハイブリッド電気自動車)、マイルドμハイブリッドなどの負荷に給電する電源システムでは、
図9に示すように、一次電源に24〔V〕、48〔V〕、300〔V〕出力など、12〔V〕を超える高電圧の二次電池100を使用し、この二次電池100からの入力電圧をDC/DCコンバーター102で12〔V〕に降圧している。DC/DCコンバーター102は急激な電流変化に追従できないため、DC/DCコンバーター102の出力側に鉛バッテリー104を設置して電流変化を抑え、負荷106に対する給電の安定化を図っている。
しかしながら、駐車時、マイコンなどのメモリーではデータ消去を回避するための微小電流が流れている。この電流は5〔mA〕〜20〔mA〕程度であると報告されているが、車両装備でその電流値は変動する。微小電流とはいえ、加算されれば大きな消費電流となり、継続的に流れることで、鉛バッテリーを消耗させることになる。鉛バッテリーは、3年に1度程度の交換が必要であり、メンテナンス費用が高く、環境負荷へ影響を与えるといわれている。
このような電源システムから単純に鉛バッテリーを除いた場合には既述したように、急激な負荷変動に対してDC/DCコンバーターの出力が追従できないので、負荷106の機能が失われるおそれがある。
一般的に高出力のDC/DCコンバーターを用いた場合には、低い出力電力域、つまり小電流域では効率が悪化する。
【0006】
そこで、本発明の目的は上記課題に鑑み、一次側電源の電圧が24〔V〕、48〔V〕、300〔V〕など、12〔V〕より高い電圧の二次電池を用いて降圧回路でたとえば、12〔V〕に降圧して負荷に給電する電源システムにおいて、鉛バッテリーレス化を図ることにある。
また、本発明の他の目的は上記課題に鑑み、負荷に流れる暗電流など、小電流域での効率低下を改善することにある。
また、本発明の他の目的は上記課題に鑑み、負荷に駆動時に流れる過渡電流域での効率低下や二次電池の損耗を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の電源システムの一側面によれば、二次電池の出力を降圧して単一または複数の負荷に給電する単一または複数の降圧回路と、前記降圧回路の出力で充電される蓄電素子
と、前記降圧回路の出力で前記蓄電素子を充電する充電回路と、前記降圧回路および前記蓄電素子から第一の出力を取り出し、または前記蓄電素子から第二の出力を取り出し、前記第一の出力または前記第二の出力のいずれか一方または双方を前記負荷に給電する出力切替部を備え、出力電流の小電流域または過渡電流域で、前記蓄電素子より前記負荷に給電する。
【0008】
上記電源システムにおいて、前記蓄電素子は、キャパシタであり、または複数の電気二重層キャパシタを含
むキャパシタモジュールであってよい。
上記電源システムにおいて、さらに、前記降圧回路を制御する制御部を備え、前記出力電流が基準値未満であれば、前記降圧回路を停止して前記蓄電素子より前記負荷に給電させてよい。
上記電源システムにおいて、さらに、前記制御部は、前記蓄電素子を前記降圧回路の出力により間欠充電させるとともに前記蓄電素子の電圧を監視し、該電圧の推移に応じて前記蓄電素子を充電させ、前記蓄電素子が負荷に暗電流を供給してよい
。
【0009】
上記電源システムにおいて、前記出力切替部は、前記複数の負荷のうち、少なくとも第一の負荷に対し、前記降圧回路および前記蓄電素子から
前記第一の出力、または第二の負荷に対し、前記蓄電素子から
前記第二の出力を給電してよい。
上記電源システムにおいて、前記第一の負荷は、過渡電流を含む通常負荷であり、第二
の負荷は、電源系喪失時に対応することが必要な負荷であって、前記蓄電素子から単独で
の供給ラインを持ってよい。
上記電源システムにおいて、前記出力切替部は、前記複数の負荷のうち、少なくとも第一の負荷に対し、前記降圧回路および前記蓄電素子から
前記第一の出力、または第二の負荷に対し、前記蓄電素子から
前記第二の出力、または第三の負荷に対し、前記降圧回路および前記蓄電素子から第三の出力のいずれかの給電をしてよい。
上記電源システムにおいて、前記第三の負荷は過渡電流を含まない通常負荷でよい。
上記電源システムにおいて、さらに、少なくとも前記二次電池の出力を降圧して出力する単一または複数の他の降圧回路を含んでよい。
【0010】
上記電源システムにおいて、前記出力切替部は、前記降圧回路と前記蓄電素子との間に接続された第一のスイッチ、前記降圧回路と前記第一の負荷との間に接続される第二のスイッチ、前記蓄電素子と前記第二の負荷との間に接続される第三のスイッチ、または前記降圧回路と前記第三の負荷との間に接続される第四のスイッチのいずれかまたは2以上を備えてよい。
上記電源システムにおいて、さらに、前記降圧回路とともに、前記二次電池の出力を降圧して出力する単一または複数の他の降圧回路を備え、該降圧回路の出力を前記第三の負荷に前記第四のスイッチを介して供給してよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、次のいずれかの効果が得られる。
(1) 二次電池出力を降圧回路で降圧して負荷に給電するとともに、負荷に流れる電流が小電流域または過渡電流域で蓄電素子の出力で負荷に給電することができる。
(2) 負荷電流の小電流域または過渡電流域で降圧回路から蓄電素子に切り替えて給電するので、降圧回路に大電流降圧型のDC/DCコンバーターによる効率悪化を防止できるとともに、二次電池の損耗を防止でき、負荷に対する給電を安定化できる。
(3) 蓄電素子に電気二重層キャパシタを用いれば、従前の鉛蓄電池に比較してメンテナンスの簡略化、長寿命化に加え、環境負荷への影響を低減できる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<電源システム2>
図1のAは、一実施の形態に係る電源システム2を示している。
図1のAに係る構成は一例であり、本発明を限定するものではない。
この電源システム2には電源4および降圧部6が備えられる。この電源4にはオルタネーター8、二次電池10が備えられる。オルタネーター8は発電機の一例である。二次電池10には出力12〔V〕以上のたとえば、出力48〔V〕の二次電池が使用される。
【0015】
降圧部6は負荷12の駆動電圧より入力電圧Vinが高ければ、この入力電圧Vinへ降圧し、出力Voutを負荷12に給電する。負荷12はたとえば、12V駆動の車両負荷である。
降圧部6には降圧型DC/DCコンバーター(以下、単に「DC/DC」と称する)14、蓄電素子16および制御部18が備えられる。DC/DC14は入力電圧を降圧して出力する降圧回路の一例であり、このDC/DC14の動作は制御部18によって制御され、たとえば、入力電圧Vin=48〔V〕を出力電圧Vout1=12〔V〕に降圧する。このDC/DC14にはハイサイドスイッチとしてFET(Filed Effect Transistor:電界効果トランジスタ)20−1、ローサイドスイッチとしてFET20−2、インダクタ22、フィルタ24が含まれる。DC/DC14の停止状態では、FET20−1をOFFとし、高電圧が低圧側に印加されない構成としている。
【0016】
蓄電素子16は降圧部6の出力部26に接続されている。この蓄電素子16にはたとえば、出力電圧Vc=12〔V〕のEDLC(Electric Double-layer Capacitor :電気二重層コンデンサ)モジュール、リチウム電池などが用いられる。蓄電素子16は電源4により充電され、負荷12に流れる出力電流の小電流域で、DC/DC14に代わって出力を負荷12に給電する。
制御部18はマイクロプロセッサを含み、DC/DC14の動作、蓄電素子16の充放電を制御する。この制御部18には制御情報として出力電圧Vout1、蓄電素子16の電圧Vc、入力電圧Vin、イグニッション信号IGを受け、DC/DC14の制御出力Vcsを出力する。
【0017】
<DC/DC14>
DC/DC14は
図1のAに示すように、単一(一層)の大容量のDC/DCで構成してもよいし、
図1のBに示すように、多層化したDC/DC141、142・・・14Nを以て構成してもよい。
【0018】
<降圧部6の動作>
この降圧部6では蓄電素子16をたとえば、EDLCで構成する。DC/DC14にたとえば、大電流降圧型のDC/DCコンバーターを使用し、DC/DC14を間欠駆動させることにより、小電流域ではDC/DC14から負荷12への給電を避け、蓄電素子16から給電する。つまり、小電流域では負荷12に対する給電を蓄電素子16に担当させ、小電流域を超える電流域では負荷12に対する給電をDC/DC14に担当させる。
【0019】
<一実施の形態の効果>
一実施の形態の電源システム2によれば、次の効果が得られる。
(1) 電源システム2の効率の改善
図2のAは、大電流降圧型のDC/DCコンバーターについて、出力電力と効率の関係を示している。
特性aは入力電圧Vin=最大電圧Vmaxの場合、特性bは入力電圧Vin=最小電圧Vminの場合、特性cは入力電圧Vin=中間電圧Vn(Vmax>Vn>Vmin)の場合である。何れの入力電圧Vinであっても小出力電力域では効率の悪化が見られる。
【0020】
車両では駐車時、車両負荷としてたとえば、メモリーにはバックアップのために暗電流が流れる。この暗電流は一般的に10〔mA〕程度の消費電流であるが、数百W出力のDC/DCコンバーターから斯かる負荷に給電しようとすれば、一般的に10〔%〕以下の変換効率しか得られない。これに対し、DC/DCコンバーターを効率の良い出力範囲で動作させ、キャパシタに充電を行い、キャパシタから暗電流の供給を行えば、DC/DCコンバーターは常に動作させる必要がなく、高効率な給電が可能である。
【0021】
(2) 蓄電素子16の給電時間および充電時間
図2のBは、小出力に対応する降圧部6から負荷12への給電、蓄電素子16の充放電を示している。
時点t1から時点t2まで時間T1:蓄電素子16から負荷12への暗電流供給時間
時点t2から時点t3まで時間T2:蓄電素子16の充電時間
時点t3から時点t4まで時間T3:蓄電素子16から負荷12への暗電流供給時間
このような動作形態を以て、蓄電素子16から負荷12に暗電流を供給し、蓄電素子16にEDLCを用いれば、電圧Vc=12.6〔V〕が12〔V〕までの電圧降下が生じる。
この電圧降下に対し、時点t2からDC/DC14を稼動させ、DC/DC14から充電電流を蓄電素子16に流して充電し、充電を行えば、EDLCの場合、電圧Vcは12〔V〕から12.6〔V〕程度に回復し、時点t3から時点t4までの時間T3で蓄電素子16から負荷12に給電している。
【0022】
(3) EDLCの優位性
図3は、Li(リチウム)バッテリーおよびEDLCを定電流で放電させた場合のEDLCの放電カーブE、Liバッテリーの放電カーブLiを示している。この場合、横軸に放電量(使用量)〔%〕を取り、縦軸が電圧変化〔V〕を表している。
【0023】
各放電カーブにおいて、Dが一般的な使用可能範囲を示している。Liバッテリーでは使用量〔%〕と電圧変化〔V〕に比例関係がなく、使用量=80〔%〕程度の放電で急激な電圧降下が見られる。これに対し、EDLCモジュール(=1000〔F〕)では使用量〔%〕の増加によって電圧変化〔V〕が一次関数的に低下しており、使用量と電圧変化がほぼ比例する関係にある。
これらLiバッテリーとEDLCの優位性を比較すれば、Liバッテリーは使用量が電圧変化に現れないので、使用による電圧変化が小さいという利点があるが、反面、電圧から使用量を知ることができない。これに対し、EDLCでは使用量に比例して電圧変化が生じるので、電圧が使用量を表し、電圧変化により使用量の監視が容易である。
【0024】
Liバッテリーは一般的に充放電可能な回数が少なく、車両の駐車時、充放電を繰り返す場合には不向きであるのに対し、EDLCはLiバッテリーに比較して充放電可能な回数が多く、充放電サイクルを伴う蓄電素子16に適している。
急激な過渡電流が流れる車両負荷に対して給電するDC/DC14において、Liバッテリーに対し、EDLCは出力密度が高く、急激な過渡電流が想定される場合の負荷12の給電を行う蓄電素子16に適している。
【0025】
(4) DC/DC14の出力を蓄電素子16で補完できる。
DC/DC14の出力部26に蓄電素子16を備えたことにより、第一に、急激な負荷12の過渡電流などの電流変動に対し、蓄電素子16の出力でDC/DC14の出力を補完することができる。第二に、負荷12の消費電流の小領域でDC/DC14を間欠動作させ、DC/DC14の動作の際、たとえば、0.4〔kW〕以上で充電を行えば、効率低下を防止できる。
【実施例1】
【0026】
図4のAは、実施例1に係る電源システムを示している。
図4のAにおいて、
図1と共通部分には同一符号を付してある。
この電源システム2では出力12〔V〕以上の二次電池10の一例として、出力48〔V〕のLiバッテリー28が設置されている。降圧部6から給電される第一の負荷として、一系統の負荷12−1と、他の系統の負荷として負荷13が接続されている。負荷12−1は過渡電流が流れるデバイスなどを含む駆動電圧12〔V〕の車両負荷、EPAS、ABS、E−BOOST(電子ブレーキ制御)、電気ブレーキ、EHC(Electric Heating Catalyst :電気触媒ヒーター)などが含まれる。負荷13は駆動電圧12〔V〕の車両負荷である。この負荷13は後述の第三の負荷であり、過電流が流れない通常負荷である。
【0027】
蓄電素子16には一例として、出力電圧Vc=12〔V〕のEDLCモジュール30が設置されている。EDLCモジュール30は複数のEDLC32の直列回路または並列回路であり、充電時の充電バランスや過充電を防止するバイパス回路等のバランス回路を設置してもよい。この蓄電素子16にはDC/DC14の出力部26で構成される過電流/暗電流の供給ラインがスイッチ素子34−1を介して接続され、スイッチ素子34−1および蓄電素子16で12〔V〕の安定電流供給ラインが構成される。スイッチ素子34−1にはラッチ型リレー、半導体リレー、スイッチ回路などを使用すればよい。EDLCモジュール30には充電回路36が接続され、DC/DC14の出力により充電電流が供給される。充電回路36は、充電抵抗、充電時に導通させるスイッチ素子の一例であるトランジスタが含まれる。DC/DC14の出力部26にはスイッチ素子34−2が備えられている。
【0028】
制御部18はたとえば、マイクロプロセッサを含み、入力電圧Vin、出力Vout1、EDLCモジュール30の電圧Vc、イグニッション信号IGなどが加えられ、DC/DC14を制御するための制御信号Vcs1、スイッチ素子34−1、34−2を切り替えるスイッチ制御信号SW1、SW2が出力される。
制御部18は、入力電圧Vin、出力Vout1、電圧Vcの監視機能、イグニッション信号IGの入力の有無の監視機能、DC/DC14を制御するための制御信号Vcs1、DC/DC14の間欠動作制御、スイッチ制御信号SW1、SW2の出力機能、EDLCモジュール30によるバックアップ機能などの制御を司る。
【0029】
スイッチ素子34−1、34−2に用いられるラッチ型リレーでは
図4のBに示すように、接点38、開閉用のソレノイド40−1、開または閉の保持用のソレノイド40−2が備えられる。ラッチ型リレーを用いれば消費電流を抑制できるが、ラッチ型リレーに代えて半導体リレーなどを使用してもよい。短絡保護や電圧維持ができるなど、切り離しが不要であれば、一実施の形態(
図1)のようにリレーレスとしても必要な機能を確保できる。
【0030】
<出力動作>
(1) イグニッション信号(IG)がOFFの場合
スイッチ素子34−1、34−2を共に導通させてラッチ状態とする。このとき、DC/DC14を間欠動作させ、負荷12−1、13に給電する。このとき、効率の良い電流値を出力させることができる。
このとき、DC/DC14のON区間で、EDLCモジュール30に充電電流を流し、暗電流を出力する。また、DC/DC14のOFF区間で、EDLCモジュール30から負荷12−1に暗電流を出力する。
具体的な仕様や小電流域の出力について、一実施の形態(
図1)の効果の(2) ないし(4) と同一であるので、その説明を割愛する。
【0031】
(2) IGがONの場合
DC/DC14のON区間で所定の出力電圧Vout1を出力する。この出力電圧Vout1はたとえば、12〔V〕の固定電圧の出力である。この場合、負荷12−1の大電流の消費時や過渡電流の対応では、出力電圧Vout1を若干高めの電圧たとえば、14.5〔V〕で出力すればよい。このような高い出力電圧とすれば、EDLCモジュール30での過渡電流の対応が容易となる。
【0032】
<実施例1の効果>
実施例1の電源システム2によれば、次の効果が得られる。
(1) 降圧部6の鉛バッテリーレスを図ることができる。鉛バッテリーを用いて12〔V〕出力系の安定化と過渡電流に対応してきた従来の電源システムでは、鉛バッテリーのメンテナンスが必要であり、3年に1回程度のバッテリー交換が必要であった。これに対し、この電源システム2では鉛バッテリーを蓄電素子16にEDLCモジュール30を用いたので、過電流および暗電流に対応し、鉛バッテリーレスを図っている。鉛バッテリーのような交換などが不要であり、メンテナンスを簡略化できる。
【0033】
(2) DC/DC14の間欠動作により、EDLCモジュール30を間欠充電し、負荷12−1に暗電流を供給できる。高容量DC/DCコンバーターでは暗電流供給に対し、小電力時の効率が低下する。これに対し、この電源システム2では、DC/DC14を間欠動作とすることにより、EDLCモジュール30に数十アンペアの充電電流で間欠充電を行い、DC/DC14が機能停止区間でEDLCモジュール30から暗電流を供給するので、小電流時の効率低下を防止できる。
(3) この電源システム2では出力部26を以てたとえば、電圧12〔V〕の安定電流の供給ラインを構成している。これにより、給電出力の二重化保証が可能となり、給電の信頼性を向上させている。
【実施例2】
【0034】
図5は、実施例2に係る電源システムを示している。
図4と共通部分には共通符号を付してある。
この電源システム2では、DC/DC14およびEDLCモジュール30を備えて、出力Vout1、Vout2を生成し、3系統の負荷12−1、12−2、13に給電する構成である。負荷12−2はドアロック緊急解除システムが含まれる。負荷12−2は、第二の負荷の一例であり、ドアロック緊急解除などの電源の消失時の給電バックアップを必要とする負荷である。
DC/DC14の出力は第一の出力Vout1を構成し、第一の出力部26−1から各負荷12−1、12−2、13に給電する。
EDLCモジュール30の出力は第二の出力Vout2として第二の出力部26−2から負荷12−2に給電する。出力Vout1、Vout2はダイオード(以下、「D」と称する)44−1、44−2により絶縁されている。
【0035】
制御部18は実施例1と同様にマイクロプロセッサを含み、入力電圧Vin、出力Vout1、Vout2、EDLCモジュール30の電圧Vc、イグニッション信号IGなどが加えられ、DC/DC14を制御するための制御信号Vcs1、スイッチ素子34−1、34−2、34−3を切り替えるスイッチ制御信号SW1、SW2、SW3が出力される。
この制御部18では、入力電圧Vin、出力Vout1、Vout2または電圧Vcの監視機能、イグニッション信号IGの入力の有無の監視機能、DC/DC14を制御するための制御信号Vcs1、DC/DC14の間欠動作制御、スイッチ制御信号SW1、SW2、SW3の出力機能、EDLCモジュール30によるバックアップ機能などの制御を司る。
【0036】
スイッチ素子34−1、34−2、34−3に用いられるラッチ型リレーでは既述の
図4のBに示すように、接点38、開閉用のソレノイド40−1、開または閉の保持用のソレノイド40−2が備えられる。ラッチ型リレーを用いれば消費電流を抑制できるが、ラッチ型リレーに代えて半導体リレーなどを使用してもよい。短絡保護や電圧維持ができるなど、切り離しが不要であれば、一実施の形態(
図1)のようにリレーレスとしても必要な機能を確保できる。
【0037】
係る構成としても、基本的な動作は実施例1と同様である。スイッチ素子34−3は導通時、ラッチ状態となる。
このスイッチ素子34−3の導通時、EDLCモジュール30の出力がスイッチ素子34−3、D44−2を通して負荷12−2に供給される。これにより、EDLCモジュール30がドアロック緊急解除などの電源系消失時のバックアップ電源として機能する。
【0038】
<実施例2の効果>
実施例2の電源システム2によれば、次の効果が得られる。
(1) 事故などの不測の事態、たとえば、ハーネスショートや断線などの原因により、出力Vout1、Vout2の何れかが給電不能となった場合、EDLCモジュール30による出力でたとえば、12〔V〕の給電が行える。
(3) 事故などの不測の事態、たとえば、ハーネスショートや断線などの原因により、出力Vout1、Vout2の何れかが給電不能となった場合、スイッチ素子34−2を遮断状態に保持すれば、DC/DC14をショートから防護できる。
(4) スイッチ素子34−3は閉状態で維持すればよいが、負荷12−2から切り離す必要性がない場合には省略できる。この場合、EDLCモジュール30による負荷12−2に対するバックアップ電源の供給は、出力Vout1、Vout2と別のハーネスを使用し、別経路とすれば冗長性を持たせることができ、電源の信頼性を高めることができる。
(5) 実施例2において、スイッチ素子34−1、34−2、34−3は異常時、切り離しを主たる機能としているが、この切り離しが不要であれば除くことができ、回路構成を簡略化しても給電機能が損なわれない。
【実施例3】
【0039】
図6は、実施例3に係る電源システムを示している。
図5と共通部分には共通符号を付してある。
この電源システム2では第一のDC/DC14−1、第二のDC/DC14−2およびEDLCモジュール30を備えて、第一の出力Vout1、第二の出力Vout2、第三の出力Vout3を生成し、3系統の負荷12−1、12−2、13に給電する。
EDLCモジュール30の出力は出力Vout1または出力Vout2を構成する。
DC/DC14−2の出力は第三の出力Vout3または出力Vout1を構成する。
【0040】
制御部18には入力電圧Vin、出力Vout1、Vout2、Vout3、EDLCモジュール30の電圧Vc、イグニッション信号IG、温度検出信号Smなどが加えられ、DC/DC14−1、14−2を制御するための制御信号Vcs1、Vcs2、スイッチ素子34−1、34−2、34−3、34−4、34−5を切り替えるスイッチ制御信号SW1、SW2、SW3、SW4、SW5が出力される。
この制御部18では、入力電圧Vin、出力Vout1、Vout2、Vout3または電圧Vcの監視機能、イグニッション信号IGの入力の有無の監視機能、温度監視機能、DC/DC14−1、14−2を制御するための制御信号Vcs1、Vcs2、DC/DC14−1、14−2の間欠動作制御、スイッチ素子34−1、34−2、34−3、34−4、34−5を切り替えるスイッチ制御信号SW1、SW2、SW3、SW4、SW5の出力機能、EDLCモジュール30によるバックアップ機能などの制御を司る。
【0041】
<基本的な制御および出力動作>
この電源システム2は出荷時、スイッチ素子34−1、34−2、34−3、34−4、34−5は遮断状態であり、初期状態で入力電圧Vinが印加される。スイッチ素子34−1を導通させると、DC/DC14−1が動作を開始し、充電回路36から充電電流によりEDLCモジュール30が充電される。このとき、電源によりEDLC32をプリチャージするプリチャージ回路を備えて充電してもよい。EDLCモジュール30の電圧Vcと指定電圧の関係は、指定電圧がたとえば、12.5〔V〕であれば、電圧Vc>指定電圧となる。つまり、EDLCモジュール30は指定電圧を超えて充電される。この充電時点で、制御部18がスイッチ素子34−2、23−3、34−4、34−5を導通させる。
このような動作状態が確立すると、DC/DC14−1を間欠駆動し、EDLCモジュール30の出力により、暗電流が負荷12−1、12−2、13に供給される。高効率の暗電流供給状態が図れる。
【0042】
IG=ONではDC/DC14−1、14−2の連続動作により、一定電圧の出力を負荷12−1、12−2、13に供給する。このとき、大電流である過渡電流に対応することができる。
IG=OFFでは、DC/DC14−1を間欠駆動状態とし、暗電流を負荷12−1、12−2、13に供給する。このとき、Vout3に暗電流が流れる負荷がない場合は、スイッチ素子34−5は遮断状態に維持して出力部26−3を出力部26−1から絶縁状態にし、出力Vout3が負荷12−1側の過電流の影響を受けないようにする。又、たとえばVout3に暗電流が流れる負荷がある場合にはスイッチ素子34−4、34−5を導通状態にする。これにより、高効率で暗電流供給状態が維持される。
【0043】
地絡、高電圧異常などが原因で入力電圧Vinが異常となった場合には、DC/DC14−1、14−2の動作を停止させる。電圧Vcが異常電圧である場合には、スイッチ素子34−1、34−2、34−4、34−5を遮断状態とし、スイッチ素子34−3を導通状態に制御する。これにより、2重系バックアップを必要とする負荷12−2に対してのみ、EDLCモジュール30から給電する。
地絡、高電圧異常などで出力Vout1に異常が生じた場合には、スイッチ素子34−2を遮断状態とし、スイッチ素子34−3、34−4を導通状態とし、EDLCモジュール30から出力Vout2を負荷12−2に給電し、DC/DC14−2から出力Vout3を負荷13に給電する。このとき、電圧Vcが異常電圧であれば、スイッチ素子34−1、34−2、34−3を遮断状態とする。
【0044】
地絡、高電圧異常などで出力Vout2が異常であれば、スイッチ素子34−3を遮断状態とし、スイッチ素子34−2を導通させて出力Vout1を負荷12−1、12−2に給電するとともに、スイッチ素子34−4を導通させて出力Vout3を負荷13に給電する。このとき、電圧Vcが異常電圧であれば、スイッチ素子34−1、34−2、34−3を遮断状態にする。
地絡、高電圧異常などにより出力Vout3に異常が生じた場合、スイッチ素子34−4を遮断状態とし、スイッチ素子34−2を導通状態にして出力Vout1を負荷12−1、12−2に給電し、出力Vout2を負荷12−2に給電する。このとき、電圧Vcが異常電圧であれば、スイッチ素子34−1、34−2、34−3を遮断状態とする。
DC/DC14−1またはDC/DC14−2が動作異常であれば、異常が生じているDC/DC14−1またはDC/DC14−2の動作を停止し、スイッチ素子34−1、34−2、34−3、34−4、34−5を遮断状態にする。
【0045】
<バックアップ機能が必要な場合の制御>
DC/DC14−1は降圧制御とし、その出力電圧はたとえば、EDLCモジュール30のバックアップ可能電圧より一定電圧たとえば、バックアップ可能電圧+0.5〔V〕以上の降圧出力とする。
EDLCモジュール30の電圧Vcの監視では、バックアップ可能電圧+0.5〔V〕を基準にしてスイッチ素子34−1を遮断状態とする。
EDLCモジュール30の電圧Vcの監視により、電圧Vcがバックアップ可能電圧に到達すれば、スイッチ素子34−1を導通させ、DC/DC14−1を動作させる。
以上、DC/DC14−1の降圧動作、スイッチ素子34−1の遮断、スイッチ素子34−1の導通を繰り返すことにより、EDLCモジュール30を充電する。
【0046】
出力Vout1が一定電圧たとえば、11〔V〕以下に低下すると、スイッチ素子34−3を導通させ、EDLCモジュール30によるバックアップ機能を開始する。これにより、負荷12−2に対してEDLCモジュール30のバックアップ出力を給電する。
応答時間について、たとえば、2〔msec〕以下の場合など、速い応答速度が求められる場合には、スイッチ素子34−3はハード回路の構成が望ましい。
【0047】
<エコ発電による降圧動作>
この場合、エコ発電による降圧動作モードが実行される。このモードでは、スイッチ素子34−5を遮断状態とし、出力Vout3が負荷13に供給される。つまり、出力Vout3には安定電流デバイスが接続される。
このとき、制御部18では出力Vout3の電圧をモニターし、DC/DC14−2の出力により出力Vout3が負荷13に給電される。この給電では、電圧12〔V〕以下の出力とし、負荷13の消費電流を抑制する。通常、たとえば、電圧13.5〔V〕、電流10〔A〕のデバイスを電圧12〔V〕で動作させると、電圧12〔V〕、電流8.8〔A〕で動作するので、消費電流は約1〔A〕だけ低減でき、燃費換算で0.2〔%〕の改善がある。
【0048】
<実施例3の効果>
実施例3によれば、次の効果が得られる。
(1) DC/DC14−1は間欠動作により、過渡電流デバイスを含む負荷12−1、12−2に対し、過渡電流時の給電と、常時の給電を行う。出力Vout1は過渡電流デバイスを含む負荷12−1、バックアップが必要なデバイスを含む負荷12−2に供給される。そして、急激な電源変動など、DC/DC14−1が応答できない場合に対し、DC/DC14−1が対応可能な状態に到達するまでの時間中、スイッチ素子34−3を導通させ、EDLCモジュール30から負荷12−2に給電することができる。出力Vout2に接続される負荷12−2は過渡電流レベルに負荷電流がならないデバイスを接続して給電することができる。
【0049】
(2) 消費電流を制限する場合には、各出力Vout1、Vout2、Vout3の電圧を個別に制御でき、これにより消費電流を低減できる。たとえば、出力Vout1には過渡電流対応が必要なデバイスを接続し、たとえば、電圧12.6〔V〕を給電する。出力Vout3はたとえば、電圧11〔V〕を給電できる。
通常走行時、電圧13.5〔V〕でオルタネーター8を発電させ、電源4の鉛バッテリーの充電と、車両電子デバイスの給電を想定し、車両電子デバイスの消費電流を40〔A〕、電圧13.5〔V〕と仮定すれば、電圧を11〔V〕に下げれば、消費電流は約7〔
A〕の削減が可能となる。電流1〔A〕の削減で約0.2〜0.25〔%〕の燃費削減効果が得られる。この例の燃費換算では、1.4〔%〕〜1.75〔%〕の燃費削減効果が得られる。
【0050】
(3) 実施例3の電源システムでは、2組のDC/DC14−1、DC/DC14−2を備え、スイッチ素子34−5を備えたので、DC/DC14−1、DC/DC14−2の各出力をスイッチ素子34−5により選択的に取り出すことができ、一方で他方の出力補完が可能となる。DC/DC14−1が故障した場合には、スイッチ素子34−5を導通状態とし、DC/DC14−2の出力を出力部26−1から取り出すことができる。DC/DC14−2が故障した場合には、スイッチ素子34−5を遮断状態とし、DC/DC14−1の出力を給電に利用できる。
(4) 出力Vout1と出力Vout3のいずれか一方の出力電流が不足した場合には、スイッチ素子34−5を導通状態にし、これをラッチ状態で維持することができる。
(5) 出力Vout2は出力Vout1または出力Vout3のいずれにも接続可能である。この場合、出力電圧が異なれば、調整すればよい。
(6) 各スイッチ素子34−1、34−2、34−3、34−4、34−5は異常時の切り離しを主たる機能としているが、切り離し不要の場合にはこれらを削除することができる。
(7) この実施例3では、DC/DC14−2を付加しているが、DC/DC14−1を
図1のBに示すように、多層化すれば、降圧回路をDC/DC14−1のみで構成してもよい。
【実施例4】
【0051】
図7は、実施例4に係る電源システムを示している。
図7において、
図6と共通部分には共通符号を付してある。
この電源システム2ではDC/DC14−1、DC/DC14−2およびEDLCモジュール30を備え、出力Vout1、Vout3を生成し、2系統の負荷12−1、13に給電する。
出力Vout1、Vout3は、スイッチ素子34−1、34−2、34−4、34−5の切替により、DC/DC14−1、14−2またはEDLCモジュール30の出力で構成される。
【0052】
制御部18には制御入力として入力電圧Vin、出力Vout1、Vout3、EDLCモジュール30の電圧Vc、イグニッション信号IG、温度検出信号Smなどが加えられ、DC/DC14−1、14−2を制御するための制御信号Vcs1、Vcs2、スイッチ素子34−1、34−2、34−4、34−5を切り替えるスイッチ制御信号SW1、SW2、SW4、SW5が出力される。
【0053】
<実施例4の効果>
この実施例4によれば、次の効果が得られる。
(1) 一実施の形態(
図1)、実施例1(
図4)と同様の効果が得られる。
(2) この実施例4の電源システムでは、実施例3におけるEDLCモジュール30から負荷12−2のバックアップ回路を除いて構成しており、2系統の負荷12−1、13への給電を行うことができる。この回路では、スイッチ素子34−3が不要である。
(3) 2重系の必要時には、出力Vout1と出力Vout2を別ハーネス配線とすればよく、これにより、二重系給電を確保できる。
【実施例5】
【0054】
図8は、実施例5に係る電源ユニットを示している。この電源ユニット44には筐体46の底面側にEDLCモジュール30が設置される。このEDLCモジュール30では、複数のEDLC32を立設して上側に電極端子を配置し、接続導体48を以て複数のEDLC32を直列接続または並列接続している。このEDLCモジュール30の上側に単一または複数のDC/DC14が配置される空間部50が設定されている。この空間部50の上部一端にはLA端子エリア52が設定され、このLA端子エリア52にコネクタなどの外部接続手段が設置される。
【0055】
<実施例5の効果>
実施例5によれば、次の効果が得られる。
(1) 一実施の形態および実施例1〜4と同様に電源システム2の搭載によりコンパクトな電源ユニットを実現できる。
(2) 48〔V〕−12〔V〕系の降圧部6を搭載した電源ユニット44ではたとえば、空間部50に出力3〔kW〕のDC/DC14を実装でき、出力ワット数により小型化を実現できる。EDLCモジュール30はたとえば、φ40×L110で構成でき、EDLCモジュール30は過渡電流の大きさおよびその継続時間に応じて小型化することができる。たとえば、機能統合案として、鉛バッテリーレスを実現し、アイドリングストップ用DC/DC=出力電流30〔A〕、0.5〔sec〕、Eブースト(電子ブレーキ制御)用出力=出力電流100〔A〕、0.5〔sec〕、バックアップ回数を3回とし、ドアロック緊急解除用出力=出力電流28〔A〕、0.4〔sec〕、バックアップ回数を3回としたコンパクトな電源システムとして電源ユニット44を実現できる。
【0056】
〔他の実施の形態〕
(1) オルタネーター8に代え、他の発電機を使用してもよい。
(2) DC/DC14−2側も多層化構成としてもよい。
(3) 蓄電素子16としてEDLCモジュール30やLiバッテリー28を例示したが、蓄電素子16には充放電が可能な素子であればよく、広く二次電池を用いればよい。
(4) 少なくとも二次電池10の出力を降圧して出力する単一または複数の他の降圧回路を備えてもよい。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態や実施例について説明した。本発明は上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。