(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記第1シール部及び前記第2シール部の少なくとも一方を含むシール部の状態が良好であるときの前記シール部における前記電磁波の前記検出強度に依存した閾値を、前記シール部における位置ごとに複数決定する、
請求項2又は3に記載の検査装置。
前記制御部は、一の前記包装体に対して前記測定データの取得を終了してから他の前記包装体に対して前記測定データの取得を開始するまでの間に、一の前記包装体に対して取得された前記測定データを補正する、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の検査装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の検査装置は、搬送方向の上流側に形成されている包装体のシール部の状態の良否を判定するにあたり、包装体における当該シール部と反対側の端部を基準として、当該端部からシール部までの包装体における搬送方向の幅に基づきシール部に関する検査を実行するのが通常である。すなわち、従来の検査装置は、当該端部から検査を開始して、被包装物が内包されている収容空間及びシール部の順に検出情報を取得しながら、当該端部からシール部までの包装体における搬送方向の幅に対応する所定時間経過後に、シール部の検査を連続して実行していた。
【0006】
しかしながら、包装体が製造過程における何らかの要因によって傾いたり、変形したりすると、実際のシール部の位置は、包装体におけるシール部と反対側の端部を基準として既知の包装体の幅に基づき算出された位置と相違する恐れもある。このとき、従来の検査装置はシール部を正確に識別できず、したがって、シール部の状態に対する検査精度が十分ではなかった。
【0007】
このような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、包装体のシール部の状態に対する検査精度が向上する検査装置、検査方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、第1の観点に係る検査装置は、
第1シール部と共に被包装物が内包されている包装体の前記第1シール部の状態を検査する検査装置であって、
前記包装体における前記第1シール部と反対側の第1端部から前記第1シール部まで電磁波を照射する照射部と、
前記包装体を透過した前記電磁波を検出する検出部と、
前記検出部から出力される検出情報に基づいて、前記第1端部から前記第1シール部までの前記電磁波の検出強度の変化を示す測定データを取得する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第1シール部側の前記包装体の第2端部を基準として前記第1シール部における閾値に関する情報を決定し、前記閾値に関する情報と前記第1シール部における前記電磁波の前記検出強度とに基づいて前記第1シール部の状態の良否を判定する。
【0009】
第2の観点に係る検査装置では、
前記制御部は、前記包装体の前記第1端部を基準として、前記包装体において前記第1端部側に形成されている第2シール部における閾値に関する情報を決定し、前記閾値に関する情報と前記第2シール部における前記電磁波の前記検出強度とに基づいて前記第2シール部の状態の良否を判定してもよい。
【0010】
第3の観点に係る検査装置は、
前記照射部及び前記検出部を2組備え、
前記測定データは、前記包装体の搬送方向に沿った前記電磁波の前記検出強度の変化を、前記搬送方向と直交する方向の2箇所に対して取得され、
前記制御部は、前記測定データに基づいて、前記搬送方向に対する前記包装体の傾きにより生じる前記搬送方向の見かけ上の幅を前記第1シール部及び前記第2シール部の少なくとも一方を含むシール部に対して算出し、前記見かけ上の幅に基づいて前記測定データ上で前記シール部の領域を決定してもよい。
【0011】
第4の観点に係る検査装置では、
前記制御部は、前記第1シール部及び前記第2シール部の少なくとも一方を含むシール部の状態が良好であるときの前記シール部における前記電磁波の前記検出強度に依存した閾値を、前記シール部における位置ごとに複数決定してもよい。
【0012】
第5の観点に係る検査装置では、
前記閾値に関する情報は、前記電磁波の前記検出強度に対する下限値を含み、
前記制御部は、前記第1シール部及び前記第2シール部の少なくとも一方を含むシール部における前記電磁波の前記検出強度が前記下限値を下回ると、前記シール部の状態が不良であると判定してもよい。
【0013】
第6の観点に係る検査装置では、
前記閾値に関する情報は、前記電磁波の前記検出強度に対する上限値を含み、
前記制御部は、前記第1シール部及び前記第2シール部の少なくとも一方を含むシール部における前記電磁波の前記検出強度が前記上限値を上回ると、前記シール部の状態が不良であると判定してもよい。
【0014】
第7の観点に係る検査装置では、
前記制御部は、一の前記包装体に対して前記測定データの取得を終了してから他の前記包装体に対して前記測定データの取得を開始するまでの間に、一の前記包装体に対して取得された前記測定データを補正してもよい。
【0015】
第8の観点に係る検査方法は、
第1シール部と共に被包装物が内包されている包装体の前記第1シール部の状態を検査する検査方法であって、
前記包装体における前記第1シール部と反対側の第1端部から前記第1シール部まで電磁波を照射するステップと、
前記包装体を透過した前記電磁波を検出するステップと、
前記検出するステップにおいて出力される検出情報に基づいて、前記第1端部から前記第1シール部までの前記電磁波の検出強度の変化を示す測定データを取得するステップと、
前記第1シール部側の前記包装体の第2端部を基準として前記第1シール部における閾値に関する情報を決定するステップと、
前記閾値に関する情報と前記第1シール部における前記電磁波の前記検出強度とに基づいて前記第1シール部の状態の良否を判定するステップと、
を含む。
【0016】
第9の観点に係るプログラムは、
第1シール部と共に被包装物が内包されている包装体の前記第1シール部の状態を検査する検査装置に、
前記包装体における前記第1シール部と反対側の第1端部から前記第1シール部まで電磁波を照射するステップと、
前記包装体を透過した前記電磁波を検出するステップと、
前記検出するステップにおいて出力される検出情報に基づいて、前記第1端部から前記第1シール部までの前記電磁波の検出強度の変化を示す測定データを取得するステップと、
前記第1シール部側の前記包装体の第2端部を基準として前記第1シール部における閾値に関する情報を決定するステップと、
前記閾値に関する情報と前記第1シール部における前記電磁波の前記検出強度とに基づいて前記第1シール部の状態の良否を判定するステップと、
を実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一実施形態に係る検査装置、検査方法、及びプログラムによれば、包装体のシール部の状態に対する検査精度が向上する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書において、以下で述べる「搬送方向」は、一実施形態に係る検査装置が設置されている任意の包装機において、被包装物を内包するように製造された包装体が搬送される方向を意味する。「フロントシール部」は、包装体における搬送方向の両端に形成されている2つのシール部のうち、搬送方向の下流側に位置する包装体のシール部を意味する。「エンドシール部」は、包装体における搬送方向の両端に形成されている2つのシール部のうち、搬送方向の上流側に位置する包装体のシール部を意味する。
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る検査装置について主に説明する。
【0021】
図1は、一実施形態に係る検査装置10の構成の一例を示す機能ブロック図である。
図1を参照しながら、検査装置10の構成及び機能について主に説明する。
【0022】
検査装置10は、例えば、被包装物を包装袋に内包することで包装体を得る包装機に取り付けられ、包装体のフロントシール部及びエンドシール部を含むシール部の状態を検査する。例えば、被包装物を内包した包装体を包装機が連続的に製造しながら、製造された包装体のシール部の状態を検査装置10が検査する。ここで、「シール部の状態」は、シール部における夾雑物、しわ、被包装物の噛み込み、斜めシール、及びシールの合わせずれ等の存否に関する状態を含む。
【0023】
検査装置10は、制御部11と、照射部12と、検出部13と、記憶部14と、通信部15と、出力部16と、入力部17と、を有する。
【0024】
制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。制御部11は、検査装置10の種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供する。一実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(IC)として、又は複数の通信可能に接続されているIC及びディスクリート回路の少なくとも一方として構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、種々の既知の技術に従って構成されてもよい。
【0025】
制御部11は、検査装置10を構成する各構成部に接続され、各構成部をはじめとして検査装置10全体を制御及び管理する。制御部11は、記憶部14に記憶されているプログラムを取得して、当該プログラムを実行する。これにより、制御部11は、検査装置10の各構成部に係る種々の機能を実現する。制御部11から他の構成部に制御信号又は各種情報等を送信する場合、制御部11と他の構成部とは、有線又は無線により通信接続されていればよい。
【0026】
照射部12は、包装体を透過できる所定の波長の電磁波を包装体に対して照射する任意の照射源を含む。照射部12は、例えば軟X線を照射する軟X線源を含む。軟X線は、包装体を構成するフィルム材が透明フィルム、不透明な樹脂フィルム、及び表面に印刷が施された樹脂フィルム、並びにアルミニウムフィルム等のいずれであっても包装体を適度に透過する。照射部12は、包装体を構成するフィルム材の種類に応じて、例えば可視光を照射する光源又は赤外線を照射する線源等を含んでもよい。
【0027】
検出部13は、照射部12によって包装体に照射され、包装体を透過した所定の波長の電磁波を検出する任意の検出器を含む。検出部13は、例えば照射部12を構成する軟X線源によって照射された軟X線を検出する検出器を含む。検出部13は、例えば可視光又は赤外線等を検出する検出器を含んでもよい。検出部13は、包装体を透過した電磁波の検出強度に関する情報を制御部11に出力する。
【0028】
記憶部14は、半導体メモリ又は磁気ディスク等を含む。記憶部14は、これらに限定されず、任意の記憶装置を含んでもよい。例えば、記憶部14は、光ディスクのような光学記憶装置を含んでもよいし、又は光磁気ディスク等を含んでもよい。記憶部14は、制御部11から取得した情報を記憶する。記憶部14は、制御部11によって実行されるプログラム等を記憶する。その他、記憶部14は、例えば制御部11による演算結果等の各種データも記憶する。記憶部14は、制御部11が動作する際のワークメモリ等も含んでもよい。
【0029】
通信部15は、有線又は無線を介する任意の通信規格に対応する通信インタフェースを含む。通信部15は、例えば包装機と通信可能であり、包装機から必要に応じて検査に関する情報を受信する。「検査に関する情報」は、例えば、包装体の搬送速度、包装体全体の幅、包装体のフロントシール部の幅、及び包装体のエンドシール部の幅等の情報を含む。
【0030】
出力部16は、例えば液晶ディスプレイ等を含む。出力部16は、これに限定されず、任意の表示デバイスを含んでもよいし、視覚的に作用するデバイスではなく音を出力するような聴覚的に作用するデバイスを含んでもよい。出力部16は、制御部11から取得した情報を必要に応じて出力する。例えば、出力部16は、包装体のシール部の状態に関する検査装置10の検査結果を表示してもよいし、包装体のシール部の状態が不良であると制御部11が判定したときに警告音等を出力してもよい。
【0031】
入力部17は、検査装置10のユーザによる入力操作を受け付ける任意の入力インタフェースを含む。入力部17は、検査装置10のユーザによる入力操作を受け付け、当該ユーザによる入力情報を取得する。入力部17は、取得した入力情報を制御部11に出力する。入力情報は、例えば、ユーザによって入力される後述の閾値に関する情報を含む。
【0032】
図2は、
図1の検査装置10によって検査される包装体100の一例を示す模式図である。
図2を参照しながら、包装体100の構成について主に説明する。
【0033】
包装体100は、2つ折りにして重ね合わせた1枚のフィルム材を熱溶着し、被包装物を内包可能な収容空間110を区画したものである。より具体的には、包装体100は、被包装物が内包されている収容空間110と、収容空間110を搬送方向の両側から挟むように形成されているフロントシール部120及びエンドシール部130と、を有する。包装体100は、包装体100における搬送方向の下流側の端部E1から搬送方向の上流側の端部E2までの幅全体にわたって形成されているセンタシール部140を有する。包装体100は、2つ折りにして重ね合わせた1枚のフィルム材の折り返し部分を内側にさらに折り込むことで形成されているガゼット部150を有する。ガゼット部150は、フロントシール部120において、搬送方向と直交する方向の両端に形成されている。ガゼット部150は、エンドシール部130において、搬送方向と直交する方向の両端に形成されている。
【0034】
フロントシール部120は、搬送方向の下流側において、搬送方向と直交する方向に沿って包装体100の幅全体に形成されている。フロントシール部120は、
図2の左から右に向かって順に、ガゼット部150により4つ折りにして重ね合わされた状態、2つ折りにして重ね合わされた状態、センタシール部140と共に重なっている状態、2つ折りにして重ね合わされた状態、及びガゼット部150により4つ折りにして重ね合わされた状態で形成されている。
【0035】
エンドシール部130は、搬送方向の上流側において、搬送方向と直交する方向に沿って包装体100の幅全体に形成されている。エンドシール部130は、
図2の左から右に向かって順に、ガゼット部150により4つ折りにして重ね合わされた状態、2つ折りにして重ね合わされた状態、センタシール部140と共に重なっている状態、2つ折りにして重ね合わされた状態、及びガゼット部150により4つ折りにして重ね合わされた状態で形成されている。
【0036】
図3は、
図1の検査装置10によって取得される測定データの一例を示すグラフ図である。
図3において、縦軸は、照射部12によって照射され、包装体100を透過した電磁波の検出強度を示す。横軸は、照射部12によって照射され、包装体100を透過した電磁波の検出時間を示す。
図3の横軸は、例えば
図2に示す包装体100の端部E1に対応する検出時間を基準点として当該基準点からの経過時間に包装体100の搬送速度を乗算することで、包装体100の端部E1からの搬送方向に沿った距離に対応することになる。
【0037】
制御部11は、例えば、検査中は常時電磁波を照射するように照射部12を制御する。制御部11は、検査に関する情報に基づいて、検出部13により電磁波を検出するタイミング及び検出時間等を算出する。より具体的には、制御部11は、例えば、搬送方向に搬送されている包装体100の端部E1が照射部12と検出部13との間を通過するタイミングに基づいて、検出部13が電磁波の検出を開始するタイミングを算出する。制御部11は、例えば、搬送方向に搬送されている包装体100の端部E2が照射部12と検出部13との間を通過するタイミングに基づいて、検出部13が電磁波の検出を停止するタイミングを算出する。
【0038】
制御部11は、フロントシール部120、収容空間110、及びエンドシール部130の順に連続して電磁波を照射するように照射部12を制御する。例えば、制御部11は、所定の位置に固定されている照射部12及び検出部13の間を搬送方向に通過する包装体100に対して、端部E1近傍を起点として包装体100に電磁波を照射するように照射部12を制御する。制御部11は、端部E1近傍を起点として検査を開始してから端部E2が通過して検査を終了するまでに、検出部13から出力される検出情報を継続して記憶部14に格納する。制御部11は、一の包装体100について検査開始から検査終了までに記憶された検出情報に基づいて、フロントシール部120、収容空間110、及びエンドシール部130にわたって連続して電磁波の検出強度の変化を示す測定データを取得する。
【0039】
図3に示す測定データでは、左端で電磁波の検出強度が急峻に立ち下がっている部分は、包装体100における搬送方向の下流側の端部E1に対応する。端部E1に対応する検出時間から、電磁波の検出強度が所定の範囲で変化している時間領域は、包装体100のフロントシール部120に対応する。電磁波の検出強度が略ゼロまで急峻に立ち下がっている部分は、フロントシール部120と収容空間110との境界に対応する。電磁波の検出強度が略ゼロに維持されている時間範囲は、被包装物が内包されている収容空間110に対応する。電磁波の検出強度が略ゼロから急峻に立ち上がっている部分は、収容空間110とエンドシール部130との境界に対応する。当該境界に対応する検出時間から、電磁波の検出強度が所定の範囲で変化している時間領域は、包装体100のエンドシール部130に対応する。右端で電磁波の検出強度が急峻に立ち上がっている部分は、包装体100における搬送方向の上流側の端部E2に対応する。
【0040】
制御部11は、取得された測定データを用いて、エンドシール部130側の包装体100の端部E2を基準としてエンドシール部130における閾値に関する情報を決定する。一方で、制御部11は、取得された測定データを用いて、フロントシール部120側の包装体100の端部E1を基準としてフロントシール部120における閾値に関する情報を決定してもよい。「閾値に関する情報」は、例えば、包装体100の端部E1又は端部E2に対応する測定データ上の基準時間としてのオフセット基準、オフセット基準からのオフセット時間、オフセット基準からオフセット時間だけ離れた時点からの検査時間範囲に対応する検査幅、電磁波の検出強度に対する上限又は下限、及び閾値の高さ等を含む。
【0041】
例えば、
図3に示す測定データに対しては、制御部11は、入力部17を用いたユーザからの入力情報に基づいて、フロントシール部120側及びエンドシール部130側に対して、破線にて示す下限値としての閾値1及び閾値2をそれぞれ決定する。ユーザによって入力部17を用いて設定された
図3に示すような場合の閾値に関する情報の詳細を
図4に示す。
【0042】
図4は、入力部17を用いてユーザにより設定される閾値に関する情報の一例を示す図である。
図4を参照しながら、閾値に関する情報の具体例について主に説明する。
【0043】
制御部11は、閾値1の設定を有効にする入力情報を入力部17から取得する。制御部11は、その他、ユーザにより設定された、閾値1に対する閾値に関する情報を入力部17から取得する。このとき、制御部11は、閾値1のオフセット基準として、フロントシール部120側の端部E1を決定する。制御部11は、当該オフセット基準からのオフセット時間として3msを決定する。制御部11は、検査時間範囲として18msを決定する。制御部11は、上限及び下限のうち下限を決定する。制御部11は、閾値の高さとして1400を決定する。このように、制御部11は、閾値1に対して、フロントシール部120側の包装体100の端部E1を基準としてフロントシール部120における閾値に関する情報を決定する。
【0044】
制御部11は、閾値2の設定を有効にする入力情報を入力部17から取得する。制御部11は、その他、ユーザにより設定された、閾値2に対する閾値に関する情報を入力部17から取得する。このとき、制御部11は、閾値2のオフセット基準として、エンドシール部130側の端部E2を決定する。制御部11は、当該オフセット基準からのオフセット時間として3msを決定する。制御部11は、検査時間範囲として18msを決定する。制御部11は、上限及び下限のうち下限を決定する。制御部11は、閾値の高さとして1400を決定する。このように、制御部11は、閾値2に対して、エンドシール部130側の包装体100の端部E2を基準としてエンドシール部130における閾値に関する情報を決定する。
【0045】
制御部11は、閾値に関する情報とエンドシール部130における電磁波の検出強度とに基づいてエンドシール部130の状態の良否を判定する。制御部11は、閾値に関する情報とフロントシール部120における電磁波の検出強度とに基づいてフロントシール部120の状態の良否を判定してもよい。
【0046】
例えば、
図3及び
図4に示すとおり、閾値に関する情報が電磁波の検出強度に対する下限値を含むとき、制御部11は、フロントシール部120における電磁波の検出強度が対応する下限値を下回ると、フロントシール部120の状態が不良であると判定する。同様に、制御部11は、エンドシール部130における電磁波の検出強度が対応する下限値を下回ると、エンドシール部130の状態が不良であると判定する。
【0047】
これに限定されず、例えば、閾値に関する情報が電磁波の検出強度に対する上限値を含むとき、制御部11は、フロントシール部120における電磁波の検出強度が対応する上限値を上回ると、フロントシール部120の状態が不良であると判定する。同様に制御部11は、エンドシール部130における電磁波の検出強度が対応する上限値を上回ると、エンドシール部130の状態が不良であると判定する。
【0048】
このように、制御部11は、検査開始から検査終了までに記憶部14に記憶された検出情報に基づいて測定データを取得した後、フロントシール部120及びエンドシール部130のそれぞれに対して検査を実行する。フロントシール部120に対してはこれに限定されず、例えば、制御部11は、包装体100の端部E1近傍を起点として検査を開始して実行しながら、検出情報を取得する順に従ってフロントシール部120の状態の検査を実行してもよい。
【0049】
図3及び
図4では、制御部11は、フロントシール部120及びエンドシール部130のそれぞれに対して閾値を1つ決定すると説明したが、これに限定されない。制御部11は、フロントシール部120及びエンドシール部130のそれぞれに対して閾値を複数決定してもよい。このとき、制御部11は、フロントシール部120の状態が良好であるときのフロントシール部120における電磁波の検出強度に依存した閾値を、フロントシール部120における位置ごとに複数決定してもよい。制御部11は、エンドシール部130の状態が良好であるときのエンドシール部130における電磁波の検出強度に依存した閾値を、エンドシール部130における位置ごとに複数決定してもよい。
【0050】
例えば、ユーザは、包装機によって連続的に製造される包装体100に対して検査装置10を用いて一連の検査を行う前に、シール部の状態が良好な検査対象の包装体100をサンプルとして事前に検査する。ユーザは、このような事前検査により得られた、シール部の状態が良好であるときの電磁波の検出強度を参考にして、複数の閾値に対して上述した閾値に関する情報を設定してもよい。
【0051】
図5は、測定データに対して複数の閾値が決定される様子を示したグラフ図である。
図5に示すグラフは、
図3と異なり、例えば
図2のエンドシール部130に対して搬送方向と直交する方向に沿って照射部12が電磁波を照射したときの測定データを示すが、
図5を用いた以下の説明は、
図3に示す測定データに対しても当てはまる。
図5において、縦軸は、照射部12によって照射され、包装体100を透過した電磁波の検出強度を示す。横軸は、照射部12によって照射され、包装体100を透過した電磁波の検出時間を示す。
図5の横軸は、例えば
図2に示す包装体100のエンドシール部130の左端に対応する検出時間を基準点として当該基準点からの経過時間に後述する電磁波の掃引速度を乗算することで、エンドシール部130の左端からの搬送方向と直交する方向に沿った距離に対応することになる。
【0052】
図5に示す測定データを取得する場合、制御部11は、例えば、照射部12による電磁波の照射位置が固定された状態で、一定の速度で搬送されて移動している包装体100に対し、エンドシール部130の左端から右端に向かって電磁波が照射されるように照射部12を制御する。制御部11は、エンドシール部130の左端から右端まで順に連続して電磁波を照射するように照射部12を制御する。制御部11は、エンドシール部130の左端を起点として検査を開始してからエンドシール部130の右端を終点として検査を終了するまでに、検出部13から出力される検出情報を継続して記憶部14に格納する。制御部11は、一の包装体100について検査開始から検査終了までに記憶された検出情報に基づいて、エンドシール部130全体にわたって連続して電磁波の検出強度の変化を示す測定データを取得する。
【0053】
図5に示す測定データでは、左端で電磁波の検出強度が急峻に立ち下がっている部分は、包装体100のエンドシール部130における左端に対応する。エンドシール部130における左端に対応する検出時間から、電磁波の検出強度が略一定の値を示している時間領域は、左側のガゼット部150に対応する。左側のガゼット部150に対応する時間領域の右端から急峻に立ち上がり、電磁波の検出強度が略一定の値を示している時間領域は、2つ折りにして重ね合わされている部分に対応する。当該時間領域の略中央付近に現れているディップは、センタシール部140と共に重なっている部分に対応する。当該時間領域の右端から急峻に立ち下がり、電磁波の検出強度が略一定の値を示している時間領域は、右側のガゼット部150に対応する。右端で電磁波の検出強度が急峻に立ち上がっている部分は、包装体100のエンドシール部130における右端に対応する。
【0054】
制御部11は、取得された測定データを用いて、エンドシール部130の左端又は右端をオフセット基準として上述した閾値に関する情報を複数の閾値に対して決定する。
図5に示す測定データでは、制御部11は、5つの下限値(破線)と3つの上限値(二点鎖線)とを決定する。このとき、制御部11は、エンドシール部130の状態が良好であるときのエンドシール部130における電磁波の検出強度に依存した閾値を、エンドシール部130における位置ごとに複数決定している。
【0055】
図6は、搬送方向に対して包装体100が傾いている様子を示した模式図である。
図7は、
図6に示すケースにおいて取得される測定データの一例を示すグラフ図である。
図6及び
図7を参照しながら、搬送方向に対して包装体100が傾いているときに測定データ上でシール部の領域を決定するための制御部11による処理について主に説明する。
図6では、一例としてエンドシール部130が示されており、以下ではエンドシール部130の領域を決定するための制御部11による処理について主に説明するが、同様の説明がフロントシール部120に対しても当てはまる。
【0056】
検査装置10は、照射部12及び検出部13の第1の組C1と、照射部12及び検出部13の第2の組C2と、を有してもよい。このとき、
図7に示すとおり、制御部11によって取得される測定データは、包装体100の搬送方向に沿った電磁波の検出強度の変化を、搬送方向と直交する方向の2箇所に対して示す。
図7では、包装体100の搬送方向に沿った全領域のうちエンドシール部130を含む領域に対応する時間領域のみを拡大して示している。
図7を参照すると、搬送方向に対する包装体100の傾きに応じて、照射部12及び検出部13の第1の組C1と、照射部12及び検出部13の第2の組C2とを用いて取得されたグラフ上で、エンドシール部130側の端部E2に対応する検出時間がΔtだけ互いに異なっている。
【0057】
制御部11は、
図7に示すような測定データに基づいて、搬送方向に対する包装体100の傾きにより生じる搬送方向のエンドシール部130の見かけ上の幅を算出し、見かけ上の幅に基づいて測定データ上でエンドシール部130の領域を決定する。
【0058】
例えば、包装体100が搬送方向に対して
図6に示すような角度で傾いているとき、制御部11によって取得された測定データ上では、エンドシール部130の見かけ上の幅bは、実際の幅aよりも大きくなる。照射部12及び検出部13の第1の組C1と、照射部12及び検出部13の第2の組C2とに含まれる照射部12によってそれぞれ照射される電磁波がエンドシール部130を含む平面と交差する仮想点をP1及びP2とし、P1とP2との間の距離をxとする。搬送方向に沿ったP1と端部E2との間の距離yは、
図7に示す測定データから算出されるΔtに包装体100の搬送速度を乗算することで得られる。このとき、z=(x
2+y
2)
1/2となり、a:b=x:zとなることから、b=(a×z)/xとなる。実際の幅aは、例えば包装機の仕様により既知である。したがって、a、x、及びzが既知であるので、制御部11は、容易にbを算出可能である。
【0059】
制御部11は、
図7に示すグラフ上において、エンドシール部130側の端部E2に対応する検出時間から見かけ上の幅bに対応する時間範囲にわたる時間領域がエンドシール部130に対応すると決定する。制御部11は、決定したエンドシール部130に対応する時間領域において、例えば電磁波の検出強度が対応する下限値を下回ると、エンドシール部130の状態が不良であると判定する。
【0060】
図8は、
図1の検査装置10によって実行される測定データの補正処理の一例を示す模式図である。
図8を参照しながら、検査装置10によって実行される測定データの補正処理の一例について主に説明する。
【0061】
制御部11は、一の包装体100に対して測定データの取得を終了してから他の包装体100に対して測定データの取得を開始するまでの間に、一の包装体100に対して取得された測定データを補正する。例えば、制御部11は、検査に関する情報に基づく外部トリガを包装機等から取得すると検査を開始する。制御部11は、所定時間後に検査を終了し、所定の待ち時間が経過した後、時間T1の間に補正処理を実行する。制御部11は、当該補正処理を周期的に実行してもよい。制御部11は、例えば、補正処理の時間範囲に検査開始のタイミングが含まれるようなときは、補正処理を実行しない。
【0062】
例えば、制御部11は、照射部12に含まれる照射源から照射される電磁波の照射強度の変動に応じた補正係数を算出し、算出された補正係数を電磁波の検出強度に乗算することで測定データを補正する。補正係数は、任意の関数に基づく任意の演算方法により算出される。例えば、補正係数は、補正処理が実行される前の所定時間内における電磁波の照射強度の平均値を基準値と比較することで算出される。例えば、補正係数は、電磁波の照射強度における平均値の基準値からのずれを測定データ上で相殺するように算出される。例えば、電磁波の照射強度の平均値が基準値の2倍になるときの補正係数は、1/2として算出される。
【0063】
図9は、
図1の検査装置10によって実行される測定データの補正処理の他の例を示す模式図である。
図9を参照しながら、検査装置10によって実行される測定データの補正処理の他の例について主に説明する。
【0064】
例えば、制御部11は、一の包装体100に対して測定データの取得を終了してから他の包装体100に対して測定データの取得を開始するまでの間に包装体100の搬送が一時的に停止しているような場合、検出部13に含まれる検出器の暗電流に基づく補正処理を実行してもよい。ここで、「暗電流」は、検出部13に含まれる検出器が電磁波を検出していないときに当該検出器から出力される電流を意味する。例えば、制御部11は、暗電流に基づく補正処理を時間T2で繰り返し実行してもよい。例えば、制御部11は、照射部12に含まれる照射源を時間T3だけオフにして、検出部13に含まれる検出器による電磁波の検出を一時的に停止する。制御部11は、所定の待ち時間が経過した後、時間T3の間に検出器から取得した信号レベルをゼロ点に合わせることで、測定データ上で暗電流に基づく補正処理を実行してもよい。
【0065】
図10は、
図1の検査装置10の動作の例を示すフローチャートである。
図10を参照しながら、
図1の検査装置10が実行する動作について主に説明する。
【0066】
ステップS101では、制御部11は、照射部12により、包装体100のフロントシール部120、収容空間110、及びエンドシール部130の順に連続して電磁波を照射する。
【0067】
ステップS102では、制御部11は、包装体100を透過した電磁波を検出する。
【0068】
ステップS103では、制御部11は、ステップS102において出力される検出情報に基づいて、フロントシール部120、収容空間110、及びエンドシール部130にわたって連続して電磁波の検出強度の変化を示す測定データを取得する。
【0069】
ステップS104では、制御部11は、ステップS103において一の包装体100に対する測定データの取得を終了すると、一の包装体100に対して取得された測定データを補正する。
【0070】
ステップS105では、制御部11は、シール部における閾値に関する情報を決定する。例えば、制御部11は、エンドシール部130側の包装体100の端部E2を基準としてエンドシール部130における閾値に関する情報を決定する。
【0071】
ステップS106では、制御部11は、閾値に関する情報とシール部における電磁波の検出強度とに基づいてシール部の状態の良否を判定する。例えば、制御部11は、閾値に関する情報とエンドシール部130における電磁波の検出強度とに基づいてエンドシール部130の状態の良否を判定する。
【0072】
ステップS107では、制御部11は、検査対象となる全ての包装体100に対して検査が終了したか否かを判定する。制御部11は、全ての包装体100に対して検査が終了したと判定すると、動作を終了する。制御部11は、全ての包装体100に対して検査が終了していないと判定すると、ステップS102の処理を再度実行する。
【0073】
以上のような一実施形態に係る検査装置10によれば、包装体100のエンドシール部130の状態に対する検査精度が向上する。例えば、エンドシール部130側の包装体100の端部E2を基準としてエンドシール部130における閾値に関する情報を制御部11が決定することで、検査装置10は、包装体100が製造過程における何らかの要因によって傾いたり、変形したりしたとしてもエンドシール部130を正確に識別することができる。加えて、閾値に関する情報とエンドシール部130における電磁波の検出強度とに基づいてエンドシール部130の状態の良否を制御部11が判定することで、検査装置10は、画像処理を実行することなく精度の高い検査を実行することができる。これにより、検査装置10のコストも低減可能である。
【0074】
フロントシール部120側の包装体100の端部E1を基準としてフロントシール部120における閾値に関する情報を制御部11が決定することで、検査装置10は、エンドシール部130のみならず、フロントシール部120に対しても精度良く検査を実行できる。加えて、閾値に関する情報とフロントシール部120における電磁波の検出強度とに基づいてフロントシール部120の状態の良否を制御部11が判定することで、検査装置10は、画像処理を実行することなく精度の高い検査を実行することができる。これにより、検査装置10のコストも低減可能である。
【0075】
見かけ上の幅bに基づいて測定データ上でシール部の領域を制御部11が決定することで、検査装置10は、包装体100が搬送方向に対して傾いていたとしても、シール部と収容空間110との境界を正確に識別することができる。したがって、検査装置10は、被包装物に基づく電磁波の検出強度の急峻な立ち下がりがシール部の領域の内部にあるのか外部にあるのかを測定データ上で正確に識別することができる。これにより、検査装置10による包装体100のシール部の状態に対する検査精度が向上する。
【0076】
シール部の状態が良好であるときのシール部における電磁波の検出強度に依存した閾値を、シール部における位置ごとに制御部11が複数決定することで、検査装置10は、シール部の構造が均一でないような場合であっても、シール部における位置ごとに精度良く検査を実行することができる。検査装置10は、様々なシール部の構造を有する様々な包装体100に対して個別に精度の高い検査を実行することができる。
【0077】
シール部における電磁波の検出強度が下限値を下回るとシール部の状態が不良であると制御部11が判定することで、検査装置10は、例えばシール部に夾雑物が挟まっていたり、しわ又は被包装物の噛み込みが発生していたりする包装体100を精度良く識別することができる。したがって、検査装置10は、このような検査結果を包装機に出力することで、対応する包装体100を不良品として包装機に排除させることもできる。
【0078】
シール部における電磁波の検出強度が上限値を上回るとシール部の状態が不良であると制御部11が判定することで、検査装置10は、例えばシール部において斜めシール又はシールの合わせずれが発生していたりする包装体100を精度良く識別することができる。したがって、検査装置10は、このような検査結果を包装機に出力することで、対応する包装体100を不良品として包装機に排除させることもできる。
【0079】
一の包装体100に対して取得された測定データを制御部11が補正することで、検査装置10は、包装体100のシール部の状態を精度良く検査することができる。例えば、包装機による包装体100の製造環境における温度変動等によって照射部12に含まれる照射源からの電磁波の照射強度が変動したり、検出部13に含まれる検出器の暗電流が変動したりしたとしても、検査装置10は、その影響を打ち消すように測定データをリアルタイムに補正することができる。したがって、検査装置10は、製品として同型の包装体100に対して、製造環境に依存せずに常に同様の閾値に関する情報を用いてシール部の状態の良否を判定することができる。
【0080】
照射部12に含まれる照射源として軟X線源を用いることで、検査装置10は、例えばアルミニウムフィルムのシール部に発生した低密度物質の噛み込みに対しても、電磁波の検出強度の変化に基づいて精度良く検査を実行できる。加えて、照射部12に含まれる照射源として軟X線源を用いることで金属により構成される大型のシールドも不要となり、検査装置10が小型化される。したがって、検査装置10は、低コスト化及び小型化に寄与できる。検査装置10が小型化されることで、ユーザは、すでに完成品として構築されている包装機の内部に付加的に検査装置10を組み込むことも可能となる。これにより、検査装置10に対するユーザの利便性も向上する。
【0081】
本発明は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。したがって、先の記述は例示的であり、これに限定されない。発明の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含されるとする。
【0082】
例えば、上述した各構成部の形状、配置、向き、及び個数等は、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の形状、配置、向き、及び個数等は、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。
【0083】
例えば、上述した検査装置10の動作における各ステップ及び各ステップに含まれる機能等は、論理的に矛盾しないように再配置可能であり、ステップの順序を変更したり、複数のステップを1つに組み合わせたり、又は分割したりすることが可能である。
【0084】
例えば、本発明は、上述した検査装置10の各機能を実現する処理内容を記述したプログラム又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得る。本発明の範囲には、これらも包含されると理解されたい。
【0085】
検査装置10は、任意の包装機に対して設置されてもよい。例えば、検査装置10は、鉛直方向に沿って被包装物が包装袋に内包され、包装体100が鉛直方向に沿って搬送される縦ピロー型の包装機に設置されてもよい。例えば、検査装置10は、水平方向に沿って被包装物が包装袋に内包され、包装体100が水平方向に沿って搬送される横ピロー型の包装機に設置されてもよい。例えば、検査装置10は、包装体100が鉛直方向に支持された状態で鉛直方向の回転軸周りに回転するように搬送されるロータリー型の包装機に設置されてもよい。
【0086】
検査装置10は、搬送される包装体100に限定せずに、例えば静止した状態で水平に配列された連続する複数の包装体100に対して、包装体100の配列方向に沿って検査装置10自体が移動することで、包装体100のシール部を検査してもよい。検査装置10は、一の包装体100のみを単体で検査してもよい。
【0087】
照射部12に含まれる照射源は、包装体100上の1点に対して電磁波を照射するような点状の照射源であってもよいし、包装体100の搬送方向と直交する方向に沿って包装体100上に線状に電磁波を照射するような線状の照射源であってもよい。
【0088】
図6及び
図7に示す検査装置10の処理において、検査装置10は、照射部12及び検出部13を3組以上有してもよい。
【0089】
上記では、検査装置10は、フロントシール部120とエンドシール部130とを有する包装体100に対してシール部の状態の検査を実行すると説明したが、これに限定されない。検査装置10が検査対象とする包装体100は、フロントシール部120を有さずにエンドシール部130のみを有してもよい。このとき、包装体100におけるエンドシール部130と反対側の端部E1は、フィルム材の折り返し部分に対応する。その他にも、包装体100は、任意に構成されてもよい。例えば、包装体100は、ガゼット部150を有さなくてもよい。