特許第6933906号(P6933906)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6933906多様な支持体の表面にナノ構造の触媒粒子の直接合成方法、これによって製造された触媒構造体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6933906
(24)【登録日】2021年8月24日
(45)【発行日】2021年9月8日
(54)【発明の名称】多様な支持体の表面にナノ構造の触媒粒子の直接合成方法、これによって製造された触媒構造体
(51)【国際特許分類】
   B01J 37/00 20060101AFI20210826BHJP
   B01J 35/02 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 27/24 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/42 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/46 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/745 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/75 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/755 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/89 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/656 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/62 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/34 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/58 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 27/18 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 27/047 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 27/049 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 37/18 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 37/08 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 37/14 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 37/04 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 35/08 20060101ALI20210826BHJP
   B01J 23/825 20060101ALI20210826BHJP
   B82Y 30/00 20110101ALI20210826BHJP
   B82Y 40/00 20110101ALI20210826BHJP
【FI】
   B01J37/00 Z
   B01J35/02 H
   B01J27/24 M
   B01J23/42 M
   B01J23/46 301M
   B01J23/46 M
   B01J23/745 M
   B01J23/75 M
   B01J23/755 M
   B01J23/89 M
   B01J23/656 M
   B01J23/62 M
   B01J23/34 M
   B01J23/58 M
   B01J27/18 M
   B01J27/047 M
   B01J27/049 M
   B01J37/18
   B01J37/08
   B01J37/14
   B01J37/04 101
   B01J35/08 B
   B01J23/825 M
   B82Y30/00
   B82Y40/00
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】124
(21)【出願番号】特願2017-28489(P2017-28489)
(22)【出願日】2017年2月17日
(65)【公開番号】特開2017-170428(P2017-170428A)
(43)【公開日】2017年9月28日
【審査請求日】2020年2月14日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0018209
(32)【優先日】2016年2月17日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0021649
(32)【優先日】2017年2月17日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502291252
【氏名又は名称】韓国エネルギー技術研究院
【氏名又は名称原語表記】KOREA INSTITUTE OF ENERGY RESEARCH
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】丁 ▲ナム▼條
(72)【発明者】
【氏名】金 燦洙
(72)【発明者】
【氏名】左 銀珍
(72)【発明者】
【氏名】崔 志連
(72)【発明者】
【氏名】南 珠▲ヨウン▼
(72)【発明者】
【氏名】朴 淳哲
(72)【発明者】
【氏名】張 文碩
(72)【発明者】
【氏名】徐 龍錫
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲教▼植
(72)【発明者】
【氏名】金 韓基
(72)【発明者】
【氏名】漢 枝亨
(72)【発明者】
【氏名】金 太榮
(72)【発明者】
【氏名】尹 英基
【審査官】 山口 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−239161(JP,A)
【文献】 特開2002−153760(JP,A)
【文献】 特表2016−527075(JP,A)
【文献】 特開2015−142882(JP,A)
【文献】 特開2004−283770(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第105324874(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J21/00−38/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温高圧密閉型の反応器を利用した単一工程で支持体に多数のナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を形成する方法であって、
前記単一工程は、
高温高圧密閉型の前記反応器に前記支持体および触媒ソースを供給し、
高温高圧密閉型の前記反応器を完全に密閉して前記反応器を加熱し、前記反応器内に自己生成された圧力及び合成温度下で前記支持体に前記多数のナノ構造の触媒粒子が分散された前記触媒構造体を形成し、
前記反応器の内部のガスを除去し、高温常圧状態にした後、不活性ガスを供給し、前記反応器内に残存する未反応物および副産物を除去し、
前記不活性ガスを供給し、前記反応器を常温状態まで冷却して前記触媒構造体を形成することを含む触媒構造体形成方法。
【請求項2】
高温高圧密閉型の前記反応器を完全に密閉する前に、
前記反応器内の雰囲気形成ガスを前記反応器内に供給することをさらに含む請求項1に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項3】
前記不活性ガスを供給し、前記反応器を常温状態に冷却させる前に、
酸化処理、還元処理、ドーピング処理、または、これらの組み合わせを実施することをさらに含む請求項1に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項4】
前記酸化処理は、不活性ガスと酸素を含む混合ガスを供給し、前記還元処理は、不活性ガスと水素を含む混合ガスを供給し、前記ドーピング処理は不活性ガスとアンモニウムガスを含む混合ガスを供給することである請求項3に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項5】
前記反応器内の雰囲気形成ガスを前記反応器内に供給する前に前記反応器内に不活性ガスを供給し、水分の気化に必要な温度に昇温させる段階をさらに含み、
前記不活性ガスの供給を中断し、高温高圧密閉型の前記反応器を完全に密閉することを含む請求項2に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項6】
前記得られた触媒構造体に対し、酸化/還元処理、熱処理、または、コーティング/ドーピング処理を、密閉型の前記反応器を利用してさらに追加で行う請求項1に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項7】
前記多数のナノ構造の触媒粒子の少なくとも一部は、炭素シェルまたはドーピングされた炭素シェルによってコーティングされている請求項1に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項8】
前記多数のナノ構造の触媒粒子は積層構造を形成し、隣接する前記ナノ構造の触媒粒子は互いに前記炭素シェルまたはドーピングされた炭素シェルによって分離され、前記ナノ構造の触媒粒子が固まらない請求項7に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項9】
前記積層構造は、単一成分の積層構造、2元以上の成分の積層構造、または、前記触媒の組み合わせによって形成された積層構造である請求項8に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項10】
前記支持体は、粉末、薄膜、箔、フォーム、メッシュ、または、ワイヤ形態である請求項1に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項11】
前記支持体は金属であり、前記触媒構造体は、Ptナノ粒子/Siナノ粒子支持体、Pt合金ナノ粒子/Siナノ粒子支持体、Coナノ粒子/Siナノ粒子支持体、Coナノ構造/Siナノ粒子支持体、Coナノフラワー/Siナノ粒子支持体、Ptナノ粒子/Tiナノ粒子支持体、Pt合金ナノ粒子/Tiナノ粒子支持体、Pt合金ナノ粒子/Znナノ粒子支持体、または、MoS2ナノ構造/Ti支持体である請求項10に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項12】
前記支持体は、カーボンブラック、グラフェン、ドーピングされたグラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、グラファイト、および、炭素球からなるグループから選ばれた炭素支持体であり、
前記触媒構造体は、MoS2ナノ構造/前記炭素支持体である請求項10に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項13】
前記合成される前記ナノ構造の触媒粒子は金属−非金属複合ナノ構造の触媒である請求項1に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項14】
前記金属−非金属複合ナノ構造の触媒は、MoS2−Ptナノ構造/前記支持体、MoS2−Pt合金ナノ構造/前記支持体、MoS2シェル−Ptコアナノ構造/前記支持体、または、MoS2シェル−Pt合金コアナノ構造/前記支持体構造である請求項13に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項15】
前記支持体は、六方晶窒化ホウ素である請求項1に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項16】
前記ナノ構造の触媒粒子の大きさは2nm以下に制御することが可能になっている請求項1に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項17】
前記触媒ソースは、損失なしに前記支持体に前記多数のナノ構造の触媒粒子が分散するのに用いられる請求項1に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項18】
前記触媒構造体を形成する合成温度を、200℃超過600℃未満になるようにする請求項1に記載の触媒構造体の形成方法。
【請求項19】
前記ナノ構造の触媒粒子の大きさまたは分散密度を、前記触媒ソースの金属含有量、前記合成温度の制御、または、前記雰囲気形成ガスの制御により変化させる請求項に記載の触媒構造体の形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多様な支持体にナノ構造の触媒粒子を直接合成する方法およびこれによって製造された触媒構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
高費用の白金系触媒の性能を向上させたり、これを代替できる技術に対する要求は触媒を用いるすべての技術分野において解決しなければならない課題である。
【0003】
特に、燃料電池システムで酸素を還元させる酸素還元反応(Oxygen Reduction Reaction, ORR)、逆電気透析で酸化還元カップル反応(Reduction-Oxygen Couple Reaction, REDOX couple reaction)、その他に陰極水素放出反応(Cathodic hydrogen Evolution Reaction)、水酸化反応(Water Oxidation Reaction)などの電気化学用反応触媒が必要な技術分野では既存の高費用の白金系触媒の費用を低くしたり、これを代替できる触媒の開発が何よりも至急に要求されている。
【0004】
大部分の金属触媒は表面に露出された原子のみが反応に寄与するので、値段が高い金属の使用量を減らし、金属の熱安定が低くいため、使用中に簡単に焼結されて活性が低下する現象を抑制し、金属自体だけでは適切な機械的な強度が得られにくいので、炭素系支持体または非炭素系支持体などに分散させて形成した触媒を用いる。
【0005】
Ki Chul Parkなどによる無電解(electroless)方法(Carbon-supported Pt-Ru nanoparticles prepared in glyoxylate-reduction system promoting precursor-support interaction, J. Mater. Chem.,2010,20,5545-5556)では最も古典的であり、一般に支持体に触媒をコーティングする方式について開始している。しかし、この方法によれば、複数の段階の工程を経なければならないなど工程が複雑である。そして、支持体の種類によって互いに異なる種類の還元剤を用いなければならず、粒子の大きさを2nm以下に制御することが困難であり、粒子の均一性および分散密度の確保が難しい。
【0006】
Dan Chenなどによる電気化学的手法(Ultra-high-performance core shell structured Ru@Pt/C catalyst prepared by a facile pulse electrochemical deposition method, Scientific Reports,2015,5,11624)では触媒の構造制御、特にコア−シェルのようなヘテロ構造の合成に非常に有利な方法を開始している。本方法は、工程が簡単でかつ常温で工程が可能であるという長所がある。しかし、この方法によれば、大量生産が容易でなく、粒子の大きさを2nm以下に制御することが難しく、粒子の均一性および分散密度の確保が難しい。また粉末形態の支持体の場合、触媒粒子を担持させることが難しい。
【0007】
J. R. Vargas Garciaなどによる CVD(Chemical Vapor Deposition) 方法(Chemical Vapor Deposition of Iridium, Platinum, Rhodium and Palladium. Materials Transactions,2003,44,1717-1728.)、K ZhangなどによるALD(Atomic Layer Deposition)方法(A highly active, stable and synergistic Pt nanoparticles/Mo2C nanotube catalyst for methanol electro-oxidation, NPG Asia Materials,2015,7,e155),HY ParkなどによるPVD(Physical Vapor Deposition)方法(Green synthesis of carbon-supported nanoparticle catalysts by physical vapor deposition on soluble powder substrates, Scientific Reports,2015,5,14245)は広い意味で触媒として使用可能な金属や有機物が含まれている前駆体を常圧または低圧で気化させて生成した分子を反応器に供給しながら支持体の表面にナノサイズで合成する方式である。これら方法は、支持体として粉末を用いる場合、均一な合成および制御は容易であるが、大容量の場合は、触媒コーティングが不均一になる可能性があるため、粉末の商用化された触媒コーティング方式であり、短所がある。何よりも用いられる前駆体ソースの損失が多いという致命的な短所があるため、経済性が落ちる。
【0008】
Srinivasan HarishなどによるMicrowave方法(Microwave assisted polyol method for the preparation of Pt/C, Ru/C and PtRu/C nanoparticles and its application in electrooxidation of methanol)では金属塩物質を触媒ソースとして用い、用いられる塩の種類に応じて100〜200℃内外の比較的低い温度で10分内外で合成が可能であるため、合成費用と時間を最少化することができる。しかし、2nm以下の大きさで触媒を合成することが容易でなく、粒子の均一性および分散密度の確保が難しい。またKg単位の大量生産が難しいため、経済性が落ちる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
単純化された工程で、粒子の均一性および分散密度を達成することができ、かつ粒子の大きさを2nm以下にも制御することができ、用いられる前駆体を100%活用しながらもKg以上の単位の大量生産が可能であるため、経済性を確保できる多様な支持体の表面にナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体の製造方法が要求される。
【0010】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、単純化された工程で、粒子の均一性および分散密度を達成することができ、また粒子の大きさを2nm以下にも制御することができ、用いられる前駆体を損失なしに100%触媒合成に活用しながらもKg以上の単位の大量生産が可能であるため、経済性および生産性を高めることができる多様な支持体の表面にナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体の製造方法を提供しようとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施例による触媒構造体の形成方法は、高温高圧密閉型反応器を利用した単一工程で支持体に多数のナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を形成する方法であって、前記単一工程は、前記高温高圧密閉型反応器に支持体および触媒ソースを供給し、前記高温高圧密閉型反応器を完全に密閉して前記反応器を加熱し、前記反応器内に自己生成された圧力と合成温度下で前記支持体に前記多数のナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を形成し、前記反応器の内部のガスを除去し、高温常圧状態にした後、不活性ガスを供給し、前記反応器内に残存する未反応物および副産物を除去し、前記不活性ガスを供給し、前記反応器を常温状態に冷却させて前記触媒構造体を形成することを含む。
【0012】
本発明の実施例による触媒構造体の形成方法は、高温高圧密閉型反応器を利用した単一工程で支持体に多数のナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を形成する方法であって、前記単一工程は、前記高温高圧密閉型反応器に支持体および触媒ソースを供給し、前記高温高圧密閉型反応器を完全に密閉して前記反応器を加熱し、前記反応器内に自己生成された圧力と200℃ないし500℃の合成温度下で前記支持体に前記多数のナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を形成することを含む。
【0013】
本発明の実施例により合成された触媒構造体は、Ptナノ粒子/Siナノ粒子支持体、Pt合金ナノ粒子/Siナノ粒子支持体、Coナノ粒子/Siナノ粒子支持体、Coナノフラワー/Siナノ粒子支持体、Ptナノ粒子/Tiナノ粒子支持体、Pt合金ナノ粒子/Tiナノ粒子支持体、Pt合金ナノ粒子/Znナノ粒子支持体、MoSナノ構造/Ti支持体形態の触媒構造体であり得る。
【0014】
本発明の実施例により合成された触媒構造体は、前記支持体は、カーボンブラック、グラフェン、ドーピングされたグラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、グラファイト、および炭素球からなるグループから選ばれた炭素支持体であり、MoSナノ構造/前記炭素支持体である触媒構造体であり得る。
【0015】
本発明の実施例により合成された触媒構造体は、支持体が六方晶窒化ホウ素である触媒構造体であり得る。
【0016】
本発明の実施例により合成された触媒構造体は、支持体に金属−非金属複合ナノ構造の触媒が分散された触媒構造体であり得る。
【発明の効果】
【0017】
本発明の実施例によれば、単純化された工程で、kg単位の大量生産が可能であるため、経済性に優れる。
【0018】
本発明の実施例によれば、支持体の表面に人為的ないかなる機能化(表面酸化、酸処理などによる機能基の追加)を行わなくとも、すべての支持体で単一工程で触媒構造体を合成することができる。
【0019】
本発明の実施例によれば、金属、非金属、白金、非白金系触媒の多様な材質と構造、成分の触媒構造体を合成することができる。
【0020】
本発明の実施例によれば、触媒構造体の合成のために用いられる触媒ソース(前駆体)が損失なしに100%支持体の上に分散されるため、触媒の担持量を正確に制御することができる。また従来技術に比べて触媒ソース(前駆体)の使用費用を画期的に節減することができる。
【0021】
本発明の実施例によれば、合成されるナノ構造の触媒粒子の大きさを最小1nmから制御することができ、その大きさを2nm以下にも均一に形成することができる。
【0022】
本発明の実施例によれば、合成過程中に気化した前駆体は、密閉された高温高圧状態で支持体の間に形成された微細なナノ空隙の中でも均一な濃度で供給できるため、すべての位置でナノ構造の触媒粒子の大きさが均一でかつナノ構造の触媒粒子を均一な分散密度で合成することができる。
【0023】
本発明の実施例によれば、単一工程でナノ構造の触媒粒子の合成と1〜2層で構成された炭素シェルを同時に形成することができ、反応過程で反応物および副産物による触媒被毒を減らし、長期運転時の触媒粒子間の固まり現象による活性低下を防ぐことができる。
【0024】
本発明の実施例によれば、単一工程でナノ構造の触媒粒子が1〜2層の炭素シェルで積層され、合成され得るため、ナノ構造の触媒粒子を幾重にも積み上げることができる。したがって、多様な構造のナノ構造の触媒粒子をした支持体の表面に装飾することができ、触媒構造体の性能を極大化し、かつ単一成分触媒構造体の短所を減らす役割を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1a】本発明の実施例による多様な支持体にナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を製造する方法を説明するためのフローチャートである。
図1b】本発明の実施例による多様な支持体にナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を製造する方法を説明するためのフローチャートである。
図1c】本発明の実施例による多様な支持体にナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を製造する方法を説明するためのフローチャートである。
図2a】支持体が炭素ナノ球である場合の模式図である。
図2b】炭素ナノ球にPt触媒が分散された触媒構造体の高配率透過電子顕微鏡(HRTEM, High Resolution TEM)写真を示す。
図3a】支持体がカーボンナノチューブである場合の模式図である。
図3b】カーボンナノチューブにPt触媒が分散された触媒構造体のHRTEM写真を示す。
図4a】支持体がグラフェンである場合の模式図である。
図4b】グラフェンにPt触媒が分散された触媒構造体のHRTEM写真を示す。
図5a】カーボンナノチューブにPt触媒が分散された触媒構造体のHRTEM写真である。
図5b図5aの四角形領域を拡大したHRTEM写真である。
図6a】カーボンナノチューブにPt触媒が分散された触媒構造体のHRTEM写真である。
図6b】カーボンナノチューブにPt触媒が分散された触媒構造体のHRTEM写真である。
図7a】Ptナノ構造の触媒粒子と炭素シェルが形成された場合を示す。
図7b】FePtナノ構造の触媒粒子と炭素シェルが形成された場合を示すHRTEM写真である。
図8a】Ptナノ構造の触媒粒子が支持体に分散された場合を示す。
図8b】FePtナノ構造の触媒粒子が支持体に分散された場合を示すHRTEM写真である。
図9a】Ptナノ構造の触媒粒子が分散される前の炭素球支持体のHRTEMイメージである。
図9b図9bないし図9hは実施例1で得られた炭素球支持体にPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体に係る。図9bは、HRTEMイメージである。
図9c】Ptの主結晶面である0.223nm間隔を確認するHRTEMイメージである。
図9d】純粋な単結晶Pt金属の(111)結晶面を確認するFFTパターンである。
図9e】Ptナノ構造の触媒粒子が炭素球の表面に均一な大きさで形成された場合を示すSTEMイメージである。
図9f】EDXイメージである。
図9g】EDXイメージである。
図9h】EDXイメージである。
図10a図10aないし図11bは実施例2で得られたカーボンナノチューブにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体に係る。図10aは、300℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図10b】300℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図11a】600℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図11b】600℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図12a図12aないし図13bは実施例3で得られたグラフェンにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体に係る。図12aは、300℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図12b】300℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図13a】600℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図13b】600℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図14a図14aおよび図14bは実施例4で得られたN−ドーピングされたグラフェンにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体に係る。図14aは、STEMイメージである。
図14b】HRTEMイメージである。
図15a図15aないし図16bは実施例5で得られたメソポーラス炭素ナノ粒子にPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体に係る。図15aは、300℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図15b】300℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図16a】600℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図16b】600℃で形成した触媒構造体のSTEMイメージとHRTEMイメージである。
図17図17および図18は実施例6で得られたブラックカーボンにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体に係る。図17は、300℃で形成した触媒構造体のHRTEMイメージである。
図18】600℃で形成した触媒構造体のHRTEMイメージである。
図19a図19aないし図19dは実施例7で得られたCu/Nドーピングされたカーボンコア/シェルの表面にPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体に係る。図19aは、HRTEMイメージである。
図19b】HRTEMイメージである。
図19c】FFTパターンである。
図19d】EDXグラフである。
図20a図20aないし図20dは実施例8で得られたFe/Nドーピングされたカーボンコア/シェルにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体に係る。図20aは、STEMイメージである。
図20b】HRTEMイメージである。
図20c】得られた触媒構造体を構成する磁性成分により磁石に触媒構造体が引きずられる場合を示す写真である。
図20d】EDXグラフである。
図21】Pt金属の含有量が全体の含有量対比で50wt%になるようにして炭素球にPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体のHRTEMイメージである。
図22a】実施例10−1で得られた触媒構造体に対するSTEMイメージ(左側)とHRTEMイメージ(右側)である。
図22b】実施例10−2で得られた触媒構造体に対するSTEMイメージ(左側)とHRTEMイメージ(右側)である。
図22c】実施例10−3で得られた触媒構造体に対するSTEMイメージ(左側)とHRTEMイメージ(右側)である。
図22d】実施例10−4で得られた触媒構造体に対するSTEMイメージ(左側)とHRTEMイメージ(右側)である。
図22e】実施例10−5で得られた触媒構造体に対するSTEMイメージ(左側)とHRTEMイメージ(右側)である。
図23a】実施例11−1で得られた触媒構造体に対するSTEMイメージ(左側)とHRTEMイメージ(右側)である。
図23b】実施例11−2で得られた触媒構造体に対するSTEMイメージ(左側)とHRTEMイメージ(右側)である。
図23c】実施例11−3で得られた触媒構造体に対するSTEMイメージ(左側)とHRTEMイメージ(右側)である。
図24a】実施例12−1で得られた触媒構造体に対するHRTEMイメージ(左側)とその拡大図(右側)である。
図24b】実施例12−2で得られた触媒構造体に対するHRTEMイメージ(左側)とその拡大図(右側)である。
図24c】実施例12−3で得られた触媒構造体に対するHRTEMイメージ(左側)とその拡大図(右側)である。
図24d】実施例12−4で得られた触媒構造体に対するHRTEMイメージ(左側)とその拡大図(右側)である。
図24e】実施例12−5で得られた触媒構造体に対するHRTEMイメージ(左側)とその拡大図(右側)である。
図25a図25aないし図25dは実施例13で得られた触媒構造体に係る。図25aは、STEMイメージ(左側)とその拡大イメージ(右側)である。
図25b】TEMイメージ(左側)とその拡大イメージ(右側)である。
図25c】FFTパターンである。
図25d】EDXイメージである。
図26a図26aないし図26eは実施例14で得られたカーボンナノチューブにRuナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体に係る。図26aは、TEMイメージである。
図26b】HRTEMイメージである。
図26c】EDXイメージである。
図26d】EDXイメージである。
図26e】EDXイメージである。
図27a図27aないし図27eは実施例15で得られた触媒構造体に係る。図27aは、STEMイメージである。
図27b】HRTEMイメージである。
図27c】EDXイメージである。
図27d】EDXイメージである。
図27e】EDXイメージである。
図28a図28aないし図28dは実施例16−1で得られた触媒構造体に係る。図28aは、STEMイメージである。
図28b】TEMイメージである。
図28c】HRTEMイメージである。
図28d】EDXグラフである。
図29a図29aないし図29dは実施例16−2で得られた触媒構造体に係る。図29aは、STEMイメージである。
図29b】TEMイメージである。
図29c】HRTEMイメージである。
図29d】EDXグラフである。
図30a図30aないし図30dは実施例16−3で得られた触媒構造体に係る。図30aは、STEMイメージである。
図30b】TEMイメージである。
図30c】HRTEMイメージである。
図30d】EDXグラフである。
図31a図31aないし図31cは実施例17で得られた炭素球にFeナノ粒子が分散された触媒構造体に係る。図31aは、Fe触媒ソースであるフェロセン(Ferrocene)の含有量が5wt%である場合のHRTEMイメージである。
図31b】Fe触媒ソースであるフェロセン(Ferrocene)の含有量が10wt%である場合のHRTEMイメージである。
図31c】Fe触媒ソースであるフェロセン(Ferrocene)の含有量が15wt%である場合のHRTEMイメージである。
図32a図32aないし図32dは実施例18−1で得られた触媒構造体に係る。図32aは、STEMイメージである。
図32b】TEMイメージである。
図32c】HRTEMイメージである。
図32d】EDXグラフである。
図33a図33aないし図33dは実施例18−2で得られた触媒構造体に係る。図33aは、STEMイメージである。
図33b】TEMイメージである。
図33c】HRTEMイメージである。
図33d】EDXグラフである。
図34a図34aないし図34cは実施例18−3で得られた触媒構造体に係る。図34aは、STEMイメージである。
図34b】TEMイメージである。
図34c】HRTEMイメージである。
図35a図35aないし図35cは実施例19−1で得られた触媒構造体に係る。図35aは、STEMイメージである。
図35b】HRTEMイメージである。
図35c】EDXグラフである。
図36a図36aないし36fは実施例19−2で得られた触媒構造体に係る。図36aは、STEMイメージである。
図36b】HRTEMイメージである。
図36c】EDXイメージである。
図36d】EDXイメージである。
図36e】EDXイメージである。
図36f】EDXイメージである。
図37a図37aないし図37dは実施例19−3で得られた触媒構造体に係る。図37aは、STEMイメージである。
図37b】TEMイメージである。
図37c】HRTEMイメージである。
図37d】EDXグラフである。
図38a図38aないし図38cは実施例20−1で得られた触媒構造体に係る。図38aは、STEMイメージである。
図38b】HRTEMイメージである。
図38c】EDXグラフである。
図39a図39aないし図39cは実施例20−2で得られた触媒構造体に係る。図39aは、STEMイメージである。
図39b】TEMイメージである。
図39c】HRTEMイメージである。
図39d】EDXグラフである。
図40a図40aないし図40cは実施例20−3で得られた触媒構造体に係る。図40aは、STEMイメージである。
図40b】HRTEMイメージである。
図40c】EDXグラフである。
図41a図41aないし図41cは実施例20−4で得られた触媒構造体に係る。図41aは、STEMイメージである。
図41b】HRTEMイメージである。
図41c】EDXグラフである。
図42a図42aないし図42cは実施例20−5で得られた触媒構造体に係る。図42aは、TEMイメージである。
図42b】HRTEMイメージである。
図42c】EDXグラフである。
図43a図43aないし図43cは実施例20−6で得られた触媒構造体に係る。図43aは、STEMイメージである。
図43b】HRTEMイメージである。
図43c】EDXグラフである。
図44a図44aないし図44fは実施例20−7で得られた触媒構造体に係る。図44aは、STEMイメージである。
図44b】HRTEMイメージである。
図44c】EDXメージである。
図44d】EDXイメージである。
図44e】EDXイメージである。
図44f】EDXイメージである。
図45a図45aないし図45cは実施例20−8で得られた触媒構造体に係る。図45aは、TEMイメージである。
図45b】HRTEMイメージである。
図45c】EDXグラフである。
図46a図46aないし図46cは実施例20−9で得られた触媒構造体に係る。図46aは、STEMイメージである。
図46b】HRTEMイメージである。
図46c】EDXグラフである。
図47a図47aないし図47cは実施例20−10で得られた触媒構造体に係る。図47aは、TEMイメージである。
図47b】HRTEMイメージである。
図47c】EDXグラフである。
図48a図48aないし図48cは実施例20−11で得られた触媒構造体に係る。図48aは、TEMイメージである。
図48b】STEMイメージである。
図48c】HRTEMイメージである。
図49a図49aおよび図49bは実施例20−12で得られた触媒構造体に係る。図49aは、STEMイメージである。
図49b】HRTEMイメージである。
図50a図50aないし図50cは実施例20−13で得られた触媒構造体に係る。図50aは、TEMイメージである。
図50b】HRTEMイメージである。
図50c】EDXグラフである。
図51a図51aないし図51cは実施例21−1で得られた触媒構造体に係る。図51aは、STEMイメージである。
図51b】HRTEMイメージである。
図51c】EDXグラフである。
図52a図52aないし図52cは実施例21−2で得られた触媒構造体に係る。図52aは、STEMイメージである。
図52b】HRTEMイメージである。
図52c】EDXグラフである。
図53a図53aないし図53cは実施例21−3で得られた触媒構造体に係る。図53aは、STEMイメージである。
図53b】HRTEMイメージである。
図53c】EDXグラフである。
図54a図54aないし図54cは実施例21−4で得られた触媒構造体に係る。図54aは、STEMイメージである。
図54b】HRTEMイメージである。
図54c】EDXグラフである。
図55a図55aないし図55cは実施例21−5で得られた触媒構造体に係る。図55aは、STEMイメージである。
図55b】HRTEMイメージである。
図55c】EDXグラフである。
図56a図56aないし図56cは実施例21−6で得られた触媒構造体に係る。図56aは、STEMイメージである。
図56b】HRTEMイメージである。
図56c】EDXグラフである。
図57a図57aないし図57cは実施例21−7で得られた触媒構造体に係る。図57aは、STEMイメージである。
図57b】HRTEMイメージである。
図57c】EDXグラフである。
図58a図58aないし図58fは実施例22−1で得られた触媒構造体に係る。図58aは、TEMイメージである。
図58b】HRTEMイメージである。
図58c】EDXイメージである。
図58d】EDXイメージである。
図58e】EDXイメージである。
図58f】EDXイメージである。
図59a図59aないし図59fは実施例22−2で得られた触媒構造体に係る。図59aは、TEMイメージである。
図59b】HRTEMイメージである。
図59c】EDXイメージである。
図59d】EDXイメージである。
図59e】EDXイメージである。
図59f】EDXイメージである。
図60a図60aないし図60fは実施例22−3で得られた触媒構造体に係る。図60aは、TEMイメージである。
図60b】HRTEMイメージである。
図60c】EDXイメージである。
図60d】EDXイメージである。
図60e】EDXイメージである。
図60f】EDXイメージである。
図61a図61aないし図61gは実施例23で得られた触媒構造体に係る。図61aは、TEMイメージである。
図61b】HRTEMイメージである。
図61c】EDXイメージである。
図61d】EDXイメージである。
図61e】EDXイメージである。
図61f】EDXイメージである。
図61g】EDXイメージである。
図62a図62aないし図62eは実施例24−1で得られた触媒構造体に係る。図62aは、TEMイメージである。
図62b】HRTEMイメージである。
図62c】EDXイメージである。
図62d】EDXイメージである。
図62e】EDXイメージである。
図63a図63aないし図63fは実施例24−2で得られた触媒構造体に係る。図63aは、TEMイメージである。
図63b】HRTEMイメージである。
図63c】EDXイメージである。
図63d】EDXイメージである。
図63e】EDXイメージである。
図63f】EDXイメージである。
図64a図64aないし図64cは実施例24−3で得られた触媒構造体に係る。図64aは、TEMイメージである。
図64b】HRTEMイメージである。
図64c】EDXグラフである。
図65a図65aないし図65cは実施例24−4で得られた触媒構造体に係る。図65aは、TEMイメージである。
図65b】HRTEMイメージである。
図65c】EDXグラフである。
図66a図66aないし図66dは実施例25−1で得られた触媒構造体に係る。図66aは、TEMイメージである。
図66b】HRTEMイメージである。
図66c】FePtナノ粒子に対するEDXグラフである。
図66d】Alに対するEDXグラフである。
図67a図67aないし図67cは実施例25−2で得られた触媒構造体に係る。図67aは、STEMイメージである。
図67b】HRTEMイメージである。
図67c】EDXグラフである。
図68a図68aないし図68cは実施例25−3で得られた触媒構造体に係る。図68aは、STEMイメージである。
図68b】HRTEMイメージである。
図68c】EDXグラフである。
図69a図69aないし図69cは実施例25−4で得られた触媒構造体に係る。図69aは、TEMイメージである。
図69b】HRTEMイメージである。
図69c】EDXグラフである。
図70a図70aないし図70cは実施例25−5で得られた触媒構造体に係る。図70aは、TEMイメージである。
図70b】HRTEMイメージである。
図70c】EDXグラフである。
図71a】Ptが20%ローディングされたPt/C触媒と本発明の実施例によって製造された多様な触媒構造体のORR(Oxygen Reduction Reaction)を測定した結果を示すグラフである。
図71b】Ptが20%ローディングされたPt/C触媒と本発明の実施例によって製造された多様な触媒構造体のORR(Oxygen Reduction Reaction)を測定した結果を示すグラフである。
図72a】Ptが37%ローディングされたPt/炭素球触媒と本発明の実施例によって製造された多様な触媒構造体のORR(Oxygen Reduction Reaction)を測定した結果を示すグラフである。
図72b】Ptが37%ローディングされたPt/炭素球触媒と本発明の実施例によって製造された多様な触媒構造体のORR(Oxygen Reduction Reaction)を測定した結果を示すグラフである。
図73】互いに異なる温度およびPt金属含有量を用いた場合についてそれぞれ測定した分散密度(number of particles/100nm2)を示すグラフである。
図74a】互いに異なる温度で合成された触媒構造体でPtナノ構造の触媒粒子の平均大きさを測定した結果を示す。
図74b】互いに異なる温度で合成された触媒構造体でPtナノ構造の触媒粒子の平均大きさを測定した結果を示す。
図74c】互いに異なる温度で合成された触媒構造体でPtナノ構造の触媒粒子の平均大きさを測定した結果を示す。
図74d】互いに異なる温度で合成された触媒構造体でPtナノ構造の触媒粒子の平均大きさを測定した結果を示す。
図75a図75aないし図75bは実施例30(密閉反応以降の酸化と還元後処理工程の適用)で得られた触媒構造体に係る。図75aは、TEMイメージである。
図75b】HRTEMイメージである。
図76a図76aないし図76cは実施例31(密閉反応以降の酸化と還元後処理工程中の酸化温度の変化)で得られた触媒構造体に係る。図76aないし図76cはHRTEMイメージである。図76aは、後処理温度350℃の結果を示す。
図76b】後処理温度450℃の結果を示す。
図76c】後処理温度550℃の結果を示す。
図77a図77aないし図77bは実施例32(密閉反応以降の試料を得た後の酸化と還元後処理工程の適用)で得られた触媒構造体に係る。図77aは、TEMイメージである。
図77b】HRTEMイメージである。
図78a図78aないし図78cは実施例33(密閉反応前の反応器内の雰囲気ガスの変化)で得られた触媒構造体に係る。図78aないし図78cはそれぞれTEMとHRTEMのイメージである。密閉反応前の反応器の内部の雰囲気条件の変化を示す。雰囲気ガスの圧力は4気圧である。図78aは、酸素100%である。
図78b】アルゴンガス内の酸素は5%である。
図78c】アルゴン100%である。
図79a図79aないし図79bは実施例34(密閉反応以降の酸化と還元後処理工程の適用例−金属触媒コーティング量の制御)で得られた触媒構造体に係る。図79aは、触媒含有量は50wt%である。
図79b】触媒含有量は75wt%である。
図80a図80aないし図80bは実施例35(密閉反応以降の酸化と還元後処理工程の適用例−Mo基盤3相合金)で得られた触媒構造体に係る。図80aは、TEMイメージである。
図80b】HRTEMイメージである。
図81a図81aないし図81bは実施例36(密閉反応以降のドーピング後処理工程例−Moドーピング)で得られた触媒構造体に係る。図81aは、TEMイメージである。
図81b】HRTEMイメージである。
図82a図82aないし図82cは実施例37(炭素支持体の表面に非白金触媒のMoSコーティング)で得られた触媒構造体に係る。図82aは、TEMイメージである。
図82b】HRTEMイメージである。
図82c】XRDグラフである。
図83a図83aないし図83cは実施例38(炭素支持体の表面に非白金触媒のMoSと白金合金触媒のPtMo複合コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図83aは、TEMイメージである。
図83b】HRTEMイメージである。
図83c】XRDグラフである。
図84a図84aないし図84bは実施例39(チタニウム表面にPtコーティング)で得られた触媒構造体に係る。図84aは、TEMイメージである。
図84b】HRTEMイメージである。
図85a図85aないし図85bは実施例40(チタニウム表面にPtRuコーティング)で得られた触媒構造体に係る。図85aは、TEMイメージである。
図85b】HRTEMイメージである。
図86a図86aないし図86bは実施例41(チタニウム表面にPtCoコーティング)で得られた触媒構造体に係る。図86aは、TEMイメージである。
図86b】HRTEMイメージである。
図87a図87aないし図87bは実施例42(シリコンの表面にPtコーティング)で得られた触媒構造体に係る。図87aは、TEMイメージである。
図87b】HRTEMイメージである。
図88a図88aないし図88cは実施例43(シリコンの表面にCoナノ粒子コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図88aは、TEMイメージである。
図88b】HRTEMイメージである。
図88c】XRDグラフである。
図89a図89aないし図89fは実施例44(シリコンの表面にCoナノフラワーコーティング)で得られた触媒構造体に係る。図89aは、SEMイメージである。
図89b】STEMイメージである。
図89c】TEMである。
図89d】HRTEMである。
図89e】EDX mappingイメージである。
図89f】XRDグラフである。
図90a図90aないし図90fは実施例45(シリコンの表面にCo−カーボンナノチューブ複合ナノ構造コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図90aは、合成温度450℃のSEMイメージである。
図90b】合成温度550℃のSEMイメージである。
図90c】合成温度650℃のSEMイメージである。
図90d】合成温度750℃のSEMイメージである。
図90e】TEMイメージである。
図90f】HRTEMである。
図91a図91aないし図91cは実施例46(亜鉛表面にPtFeナノ粒子コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図91aは、STEMイメージである。
図91b】HRTEMイメージである。
図91c】EDX mappingイメージである。
図92a図92aないし図92cは実施例47(炭素シェルPtナノ粒子の層状コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図92aは、HRTEMイメージである。
図92b】SEMイメージである。
図92c】EDXグラフである。
図93a図93aないし図93cは実施例48(窒素ドーピングされた炭素シェルPtナノ粒子の層状コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図93aは、STEMイメージである。
図93b】SEMイメージである。
図93c】EDXグラフである。
図94a図94aないし図94cは実施例49(炭素シェルPtFeナノ粒子の層状コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図94aは、STEMイメージである。
図94b】TEMイメージである。
図94c】EDXグラフである。
図95a図95aないし図95cは実施例50(炭素シェルPtCoナノ粒子の層状コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図95aは、STEMイメージである。
図95b】TEMイメージである。
図95c】EDXグラフである。
図96a図96aないし図96cは実施例51(炭素シェルPtNiナノ粒子の層状コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図96aは、STEMイメージである。
図96b】TEMイメージである。
図96c】EDXグラフである。
図97a図97aないし図97cは実施例52(炭素シェルPt85FeCoNiナノ粒子の層状コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図97aは、STEMイメージである。
図97b】TEMイメージである。
図97c】EDXグラフである。
図98a図98aないし図98cは実施例53(炭素シェルPtFe/PtCo/PtNiナノ粒子の層状コーティング)で得られた触媒構造体に係る。図98aは、TEMイメージである。
図98b】STEMイメージである。
図98c】EDX イメージである。
図99】実施例53で行われた異種白金合金触媒間の層状構造の概念と可能な層状構造の組み合わせを示す。
図100a図100aないし図100bは実施例54(支持体が粉末でないカーボンフェルトの場合)で得られた触媒構造体に係る。図100aは、低倍率SEMイメージである。
図100b】高倍率SEMイメージである。
図101a図101aないし図101cは実施例54(支持体が粉末でない金属箔の場合)で得られた触媒構造体に係る。いずれもSEMイメージである。図101aは、銅箔である。
図101b】Ti箔である。
図101c】Stainless steel(SUS)箔である。
図102a図102aないし図102bは実施例54(支持体が粉末でないフォームの場合)で得られた触媒構造体に係る。図102aは、コーティング前・後のTiフォームの写真である。
図102b】高倍率SEMイメージである。
図103】実施例54(支持体が粉末でないワイヤの場合)で得られた触媒構造体に係るコーティング前・後のTiワイヤの写真である。
図104a図104aないし図104bは実施例54(支持体が粉末でない六方晶窒化ホウ素の場合)で得られた触媒構造体に係る。図104aは、STEMイメージである。
図104b】HRTEMイメージである。
図105】実施例55(多様な炭素支持体を用いた場合)で得られた触媒構造体に係るHRTEMイメージである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態で実現され得、ここで説明する実施例に限定されない。
【0027】
以下、本発明の実施例による多様な支持体にナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を製造する方法について図1aないし図1cに例示されているフローチャートを参照して説明する。
【0028】
まず、支持体と触媒ソースを高温高圧密閉型反応器内に共に供給する(S1)。
【0029】
高温高圧密閉型反応器とは、反応が起こる温度と圧力下で完全に密閉が可能な反応器を称す。高圧とは、常圧より高い圧力を意味し、10気圧以上の圧力、20気圧以上の圧力、30気圧以上の圧力、40気圧以上の圧力であり得る。高温とは、少なくとも300℃の以上の温度範囲を称し、本発明の実施例では300〜600℃の温度範囲を含み得る。
【0030】
高温高圧の密閉型反応器の形態は、反応原料、反応条件などにより多様な形態に変形することが可能である。反応器の容量は少なくは1ccから可能であるが、その容量は設計に応じて変わり得る。
【0031】
支持体としては、炭素系支持体、非炭素系支持体のいずれも使用可能である。炭素系支持体としては、炭素球のような0次元支持体、カーボンナノチューブのような1次元支持体、グラフェンやN−ドープされたグラフェンのような2次元支持体、その他黒鉛化メソポーラス炭素ナノ粒子、カーボンブラック、金属−炭素シェル粒子、酸化金属−炭素シェル粒子のような無定形支持体、また、前記各次元の組み合わせで構成された3次元支持体などが用いられ得る。非炭素系支持体としては、Al粒子、SiO粒子、CeO粒子、SnO粒子、ZnO粒子のような金属酸化物粒子、CaAl粒子、MgAlのようなスピネル(spinel)構造型粒子、Ti粒子、Si粒子、Zn粒子のような金属粒子Ehsms窒化ホウ素などのような非金属支持体が用いられ得る。
【0032】
支持体は、ナノメートル大きさの粒子の使用が代表的であり得るが、ミクロン以上の大きさの支持体も触媒コーティングの対象になることができる。また、前記支持体は、粉末形態でなく薄膜、バルク箔、フォーム、メッシュ、ワイヤなどの形態を有する支持体も使用可能である。
【0033】
触媒ソースとしては、貴金属触媒ソース、非貴金属触媒ソース、有機金属触媒ソースのいずれも使用可能である。貴金属触媒としては、Pt、Ru、Ir、Rh、Pd、Au、Ag、Reなどが例に挙げられ、非貴金属系触媒としては、Fe、Co、Ni、Mn、Mo、Zn、V、Cr、Cu、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sbなどが挙げられる。有機金属触媒としては、Fe系有機金属、Co系有機金属、Ni系有機金属、Mn系有機金属、Cu系有機金属、Sn系有機金属が例に挙げられる。
【0034】
Ptソースとしては、トリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(trimethyl(methylcyclopentadienyl)platinum、CCHPt(CH)、白金アセチルアセトネート(platinum(II)acetylacetonate、PtC1014)、シクロオクタジエンジメチル白金((1、5−Cyclooctadiene)dimethylplatinum(II)、C1018Pt)を、Ruソースとしては、ルテニウムアセチルアセトネート(ruthenium(III)acetylacetonate、Ru(C)、ルテノセン(Ruthenocene、Ru(C)、ビスエチルシクロペンタジエニルルテニウム(Bis(ethylcyclopentadienyl)ruthenium(II)、CRuC)、ビスジメチルペンタジエニルルテニウム(Bis(2、4dimethylpentadienyl)ruthenium(II)、C1422Ru)、ビスペンタメチルシクロペンタジエニルルテニウム(Bis(pentamethylcyclopentadienyl)ruthenium(II)、Ru(C(CH、)を、Irソースとしては、メチルシクロペンタジエニル(1、5−シクロオクタジエン)イリジウム(methylcyclopentadienyl)(1,5−cycloctadiene)iridium(I))、イリジウムアセチルアセトネート(iridium(III)acetylacetonate、Ir(C)、シクロオクタジエンインデニルイリジウム((1,5−Cyclooctadiene)−5−indenyl)iridium(I)、(C)Ir(CH1))を、Rhソースとしては、ロジウムアセチルアセトネート(rhodium(III)acetylacetonate、Rh(C)を、Pdソースとしては、パラジウムアセチルアセトネート(palladium(II)acetylacetonate、Pd(C)が用いられ得るが、これは例示に過ぎず、これに限定されるものではない。Agソースとしては、シアン化銀(silver cyanide、CAgN)、銀アセチルアセトネート(silver acetylacetonate、Ag(C))を、Auソースとしては、シアン化金(gold cyanide、CAuN)、メチル(トリフェニルホスフィン )金(Methyl(triphenylphosphine)gold(1),C1918AuP)、Reソースとしては、レニウムカルボキシル(Rhenium carboxyl、C1010Re)が用いられ得るが、これは例示に過ぎず、これに限定されるものではない。
【0035】
Feソースとしては、フェロセン(Ferrocene、C1010Fe)、ビニルフェロセン(C1212Fe)、鉄アセチルアセトネート(iron(III)acetylacetonate、Fe(C)を、Coソースとしては、コバルトセン(Cobaltocene、C1010Co)、コバルトアセチルアセトネート(cobalt(III)acetylacetonate、Co(C)を、Niソースとしては、ニッケロセン(Nickelocene、C1010Ni)、ニッケルアセチルアセトネート(nickel(II)acetylacetonate、Ni(C)を、Mnソースとしては、マンガノセン(manganocene、C1010Mn)、マンガンアセチルアセトネート(manganese(II)acetylacetonate、Mn(C)、バナジウムアセチルアセトネート(vanadium(III)acetylacetonate、V(C)、クロムアセチルアセトネート(chromium(III)acetylacetonate、Cr(C)、Moソースとしては、ビス(アセチルアセトナート)ジオキソモリブデン(VI)(Bis(acetylacetonato)dioxomolybdenum(VI)、MoO(C)2)、ビス(t−ブチルイミド)ビス(ジメチルアミノ)モリブデン(VI)(Bis(t−butylimido)bis(dimethylamino)molybdenum(VI)、C1230MoN)、モリブデンアセテートダイマー(molybdenum(II)acetate dimer、C12Mo)、モリブデンカルボキシル(molybdenum carboxyl、Mo(CO))、Znソースとしては、亜鉛アセチルアセトネート(zinc(II)acetylacetonate、Zn(CxHO)、ジエチル亜鉛(Diethylzinc、C10Zn)、ジメチル亜鉛(Dimethylzinc、CZn)、Cuソースとしては、銅アセチルアセトネート(copper(II)acetylacetonate、Cu(C)、シアン化銅(coppercyanide、CCuN)、Alソースとしては、アルミニウムアセチルアセトネート(aluminum(III)acetylacetonate、Al(C)、トリメチルアルミニウム(trimethylaluminum、CAl)、トリエチルアルミニウム(trimethylaluminum、C15Al)、トリブチルアルミニウム(tri−butylaluminum、C1227Al)、Gaソースとしては、ガリウムアセチルアセトネート(Gallium(III)acetylacetonate、Ga(C)、Inソースとしては、インジウムアセチルアセトネート(Indium(III)acetylacetonate、In(C)、Snソースとしては、錫アセチルアセトネート(Tin(II)acetylacetonate、Sn(C)、テトラメチル錫(tetramethyltin、C12Sn)、テトラフェニル錫(tetraphenyltin、C2420Sn)、Sbソースとしては、アンチモンアセテート(Antimony(III)acetate、CSb)、トリフェニルアンチモン(triphenylantimony、C1815Sb)、トリス(ジメチルアミノ)アンチモン(Tris(Dimethylamino)antimony、(CHN)Sb)、Geソースとしては、テトラエチルゲルマニウム(tetraethylgermanium、C20Ge)、テトラメチルゲルマニウム(tetramethylgermanium、C12Ge)、テトラブチルゲルマニウム(tetra−butylgermanium、C1636Ge)が用いられ得るが、これは例示に過ぎず、これに限定されるものではない。
【0036】
有機金属触媒ソースとしては、鉄フタロシアニン(Iron(II)phthalocyanine、C3216FeN)、鉄ポルフィリン(Iron porphyrin、C2014FeN)、コバルトフタロシアニン(Cobalt(II)phthalocyanine、C3216CoN)、ニッケルフタロシアニン(Nickel(II)phthalocyanine、C3216NiN)、マンガンフタロシアニン(Manganes(II)phthalocyanine(C3216MnN))、銅フタロシアニン(Copper(II)phthalocyanine(C3216CuN))、錫フタロシアニン(Tin(II)phthalocyanine(C3216SnN))が用いられ得るが、これは例示に過ぎず、これに限定されるものではない。
【0037】
貴金属触媒ソースを混合して用いる場合は貴金属系2元合金触媒、白金触媒ソースと遷移金属系触媒ソースを混合して用いる場合は白金−遷移金属系2元合金触媒、白金系触媒ソースと有機金属触媒ソースを混合して用いる場合は白金−有機金属系2元合金触媒、触媒ソースの組み合わせを三つ以上にする場合は多元合金触媒を形成することができる。
【0038】
触媒ソースの供給時(S1)触媒ソースの供給量を制御することにより、支持体に担持される触媒の含有量を所望する範囲に制御することができる。触媒ソースの供給量の制御は、支持体と触媒ソースとの重量比を基準に制御することができる。
【0039】
支持体と触媒ソースの供給が完了すると、反応器内の試料に存在する水分を除去する必要性があるのかを把握する(S2)。
【0040】
反応器の水分を除去する必要性がある場合は、不活性ガスを反応器内に供給しながら反応器の温度を水分気化に必要な温度、例えば100℃まで上昇させて一定時間維持する(S3)。水分除去工程(S3)は1ないし60分間維持する。
【0041】
反応器の水分を除去する必要性がない場合は、直ちに反応に必要な反応器内の雰囲気を作るために必要な反応雰囲気ガスを供給する(S4)。
【0042】
例えば、純粋金属触媒または支持体が酸化に脆弱な場合の触媒の製造時には酸素が存在しない不活性雰囲気が必要であり、白金のような触媒の大きさの制御のためには反応初期に微量の酸素が含まれている雰囲気が必要であり、窒素のような物質のドーピングのためには反応前に微量のアンモニウムガスの供給が必要である。
【0043】
このような理由により反応雰囲気ガスとしては、アルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス、または酸素、水素、またはアンモニウムが微量含まれている不活性ガス基盤の混合ガスを供給することができる。
【0044】
反応雰囲気ガスの供給は、反応器の体積対比で1気圧から10気圧以内に制御され得る。
【0045】
次に、高温高圧反応器を完全に密閉し、密閉した反応器の温度を昇温させる(S5)。
【0046】
反応器の温度が反応温度まで上昇する間の、反応器の内部では触媒ソースが気化、膨張しながら熱分解し、反応器の内部圧力が増加する。触媒ソースが気化しながら形成(または合成)温度に相当する気体常数だけ自己生成した圧力(self-generated pressure)が反応器の内部に生成される。
【0047】
反応温度は反応器の材質または反応器の容量に応じて変わり得る。本発明の実施例では、反応の経済性、ナノ構造の触媒粒子の大きさおよびコーティング分散密度などを考慮し、200℃超過600℃未満になるようにすることが好ましい。200℃以下、ナノ構造の触媒粒子が1nm以下に生成されることもできるが、触媒ソースの分解および支持体の表面との反応が円滑でないこともあり得、600℃を超過する場合にはナノ構造の触媒粒子の固まり現象が著しく現れ得る。また反応器の変形などに備えた設計および材質選定において困難があるため、反応器の製作単価が上昇し、結局生産費上昇の原因になる。反応温度は200℃ないし500℃になるようにすることが生産性および経済性の側面からさらに好ましい。
【0048】
反応温度(反応圧力)に到達すれば、支持体の表面にナノ構造の触媒粒子が合成され得るように一定時間の間反応を行う(S6)。
【0049】
反応時間は、1分ないし2時間の間であり得るが、これは例示的なものであり、合成された触媒の構造設計(大きさ、結晶性、形状)、反応の経済性、供給された触媒ソースの間の化学反応速度などに応じて変わり得る。
【0050】
反応完了後、高温高圧状態で反応器の内部のガスを除去し、高温常圧状態にした後、不活性ガスを供給し、残存する未反応物および副産物を除去する(S7)。
【0051】
その後、追加的な機能化が必要であるかを検討する(S8)。
【0052】
追加的な機能化が必要な場合は、機能化に必要な反応温度まで反応器の温度を変化させて必要な反応ガスを供給しながら反応を一定時間の間行う(S9)。
【0053】
機能化は、酸化処理、還元処理またはこれらの組み合わせであり得る。
【0054】
酸化処理は、触媒構造体を200℃超過600℃未満の温度に維持しながら不活性ガスと酸素を含むガスを供給することにより行い得る。酸化処理は1ないし2時間程度行い得る。200℃以下の温度に維持する場合、酸化反応が十分でないこともあり得、600℃以上で熱処理をする場合、触媒シェルまたは支持体の酸化促進および触媒間の固まり現象を加速化させ得る。ナノ構造の触媒粒子が遷移金属である場合、これを酸化させて遷移金属酸化物のナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を容易に形成することができる。金属酸化物の場合、金属酸化物に吸着して活性化された酸素や酸化物の格子酸素が酸化反応に関与し、酸化反応触媒として機能することができる。また金属酸化物は酸化反応の他にも脱水素、縮合、酸素含有物質の分解反応などにも用いることができる。また、触媒の表面に残存するリガンド(ligand)の除去にも効果的である。
【0055】
還元処理は触媒構造体を200℃超過600℃未満の温度に維持しながら不活性ガスと水素を含むガスを供給することにより行い得る。還元処理は1ないし2時間程度行い得る。還元処理により特に金属触媒の場合、表面に不純物を除去できる効果が得られ、支持体が酸化物である場合、その性質を金属性に変える役割を同時に果たすことができる。200℃以下の温度に維持する場合、還元反応が十分でないこともあり得、600℃以上で熱処理を行う場合は高温による触媒間の固まり現象を加速化させることができる。
【0056】
追加的な機能化が完了したり追加的な機能化が必要ない場合は、不活性ガスを供給しながら反応器を常温状態に冷却させた後、支持体にナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を反応器から得る(S10)。
【0057】
得られた結果物内のナノ構造の触媒粒子は、支持体のすべての位置で均一に分布され、分散密度が非常に高い。またナノ構造の触媒粒子間に固まり現象がほぼ発生しない。またナノ構造の触媒粒子を2nm以下、好ましくは1nm水準まで制御することができる。
【0058】
S1ないしS10は、一つの反応器内で起こる単一工程である。したがって、本発明の実施例によれば、単一工程で数または数十kg単位以上で支持体にナノ構造の触媒粒子が均一に分散された触媒構造体を生産できるので経済性に優れる。
【0059】
また、支持体の表面に人為的ないかなる機能化(表面酸化、酸処理などによる機能基の追加)を行わなくとも、すべての支持体で単一工程でナノ構造の触媒粒子を分散させて触媒を合成することができる。
【0060】
本発明の実施例によれば、金属、非金属、白金、非白金系触媒の多様な材質と構造、成分の触媒構造体を合成することができる。
【0061】
また、触媒の合成のために用いられる触媒ソース(前駆体)が100%損失なしに支持体の上に分散されるため、触媒の担持量を正確に制御することができ、触媒ソース(前駆体)の使用費用を画期的に節減することができる。
【0062】
また、密閉された高温高圧雰囲気下で気化した触媒ソースがすべての支持体の表面で一定の濃度分布に存在するため、すべての支持体の表面にナノ構造の触媒粒子を均一な大きさと向上した分散密度で合成することができる。
【0063】
そして、合成されるナノ構造の触媒粒子の大きさを最小1nmから制御することができ、支持体のすべての位置で大きさが一定であるナノ触媒粒子を均一な分散密度で合成することができる。図2aは支持体が炭素ナノ球である場合の模式図を、図2bは炭素ナノ球にPt触媒が分散された触媒構造体の高配率透過電子顕微鏡(HRTEM, High Resolution, TEM)写真を示す。図3aは支持体がカーボンナノチューブである場合の模式図を、図3bはカーボンナノチューブにPt触媒が分散された触媒構造体のHRTEM写真を示す。図4aは支持体がグラフェンである場合の模式図を、図4bはグラフェンにPt触媒が分散された触媒構造体のHRTEM写真を示す。図2b、図3b、図4bの結果からナノ触媒粒子の大きさ均一性および分散密度が向上することが分かる。
【0064】
図2b、図3b、図4bのようにナノ触媒粒子の大きさが非常に均一に制御され、分散密度が大きくなる理由は、触媒合成のために供給される前駆体が密閉された高温高圧反応器で合成条件に応じて気化し、反応器の内部で損失なしに膨張するが、この時気化した前駆体は支持体のすべての位置で均一な圧力下で均一な濃度を形成する。このような理由により支持体のすべての表面で一定の大きさのナノ構造の触媒粒子が形成され得、ナノ粒子が固まることなく合成されるため、分散密度も大きくなる。そして、ナノ構造の触媒粒子が支持体に堅固な結合力を有するようになる。図5bは図5aの四角形領域を拡大したHRTEM写真であり、図6bは図6aの四角形領域を拡大したHRTEM写真である。図5aないし図6bのHRTEM写真からナノ構造の触媒粒子が支持体と非常に堅固な結合力を有していることが分かる。これは製造工程時、支持体の表面とナノ構造の触媒粒子が強い結合をしながら合成されるものと解釈される。このように堅固な結合力を有すれば、触媒構造体の長期安定性が向上する長所がある。
【0065】
つまり、本発明の実施例によれば、最小2〜3工程以上を経る既存工程に比べ、単一工程で支持体の上に一定の大きさのナノ構造の触媒粒子を向上した分散密度で分散可能であるため、工程費用を節減することができ、工程の数行段階における原料損失費用が殆どないため経済的であり、有害物質の排出がないため環境にやさしい工程であり、製造された触媒構造体の長期安定性もまた向上する。
【0066】
また、本発明では図7a(Ptナノ構造の触媒粒子)および図7b(FePtナノ構造の触媒粒子)に例示されているように単一工程でナノ構造の触媒粒子の合成と1〜2層で構成された炭素シェル(矢印領域)を同時に形成することができる。このような構造は合成された触媒構造体が電気化学および一般化学反応で反応物に含まれている被毒物質および反応過程で発生する副産物などによって活性が低下することを最小化できるだけでなく、長期的に支持体との安定した結合力を持たせる役割を果たすことができるため、ナノ構造の触媒粒子間の固まり現象を防止することができる。また本発明で形成されたシェルの数を2層以内に制御し得、非常に欠陥が多いという点はシェル構造体が厚くなり完全な結晶体になる場合に発生し得る触媒性能低下の問題を最小化し、かつ前記した利点を極大化できるということを意味する。
【0067】
そして、単一工程でナノ構造の触媒粒子が1〜2層の炭素シェルで積層されて合成され得るため、ナノ構造の触媒粒子を幾重にも積層することができる。図8aはPtナノ構造の触媒粒子が支持体に分散された場合を、図8bはFePtナノ構造の触媒粒子が支持体に分散された場合を示すHRTEMイメージが例示されている。図8aおよび図8bを参照すれば、触媒構造体の合成過程においてナノ構造の触媒粒子が1〜2層の炭素シェル層で囲まれた構造で生成され、ナノ構造の触媒粒子が炭素シェルによって分離されてナノ構造の触媒粒子が互いに固まり現象なしに多層構造で支持体に分散することが分かる。
【0068】
コーティング/ドーピング処理、熱処理または酸化/還元処理を含む追加的な処理が必要であるかどうかを判断する(S11)。
【0069】
追加的な処理は、触媒構造体を形成した高温高圧密閉型反応器内で反応終了後、直ちに行い得るが、結果物を得た後に一般処理用反応器を介して行うこともできる。
【0070】
得られた触媒構造体に対し、酸化処理/還元処理をさらに行い得る(S12−1)。酸化処理は得られた触媒構造体を200℃超過600℃未満の温度に維持しながら空気または酸素を供給することにより行い得る。酸化処理はS9段階と実質的に同様に行い得る。
【0071】
場合によっては得られた触媒構造体に対し、還元処理をさらに行い得る(S12−1)。還元処理はS9段階と実質的に同様に行い得る。
【0072】
熱処理(S12−2)は触媒構造体の結晶性を高めるために実施し得る。
【0073】
熱処理(S12−2)は不活性ガス、不活性ガスと水素の混合ガス、不活性ガスと気体型炭化水素ガスの混合ガス、不活性ガスと窒素含有ガスの混合ガスなどを用いて行い得る。
【0074】
熱処理(S12−2)の温度は、常圧の非活性気体雰囲気下で900〜1300℃の温度範囲で1ないし6時間程度行い得る。900℃未満の温度で熱処理をするとき、合成温度との差が少ないため、その効果について大きな期待をすることは難しく、1300℃超過の温度で熱処理をするとき、触媒構造体が変形する現象が深化され得、触媒構造体に酸化物を含む場合は、炭素シェルが酸化物との反応により炭素シェルが除去され得る。
【0075】
また、得られた触媒構造体に対し、コーティング/ドーピング処理をさらに行い得る(S12−)。コーティング/ドーピング処理は得られた触媒構造体を200℃超過600℃未満の温度に維持しながらコーティングまたはドーピングソースを密閉型反応器に共に供給することにより行い得る。コーティング/ドーピング処理(S12−3)は、S2ないしS11と同様の工程を経て高温高圧の密閉型反応器で行い得る。
【0076】
例えば、ナノ構造の触媒粒子結晶の中または炭素シェルなどにN−ドーピング(doping)を行おうとするときは、約500℃程度でアンモニアガスを供給したり、反応器内にN−含有ソースをと共に供給した後行ってもよい。その他にもホウ素(boron)、リン(phosphorus)、バナジウム(vanadium)、モリブデン(molybdenum)、硫黄(Sulfur)なども類似の方式でドーピングすることができる。ドーピング処理は1ないし2時間程度行い得る。ドーピング温度はドーピングのために供給されるソースに応じて異なり得るが、200℃以下の温度に維持する場合、ドーピング反応が十分でないこともあり得、600℃以上で熱処理をするときは、高温による触媒間の固まり現象を加速化させることができる。
【0077】
本発明の実施例により製造された触媒構造体の応用分野は、燃料電池(fuelcell)、逆電気透析塩分差発電(reverse electrodialysia)、海水淡水化用電気透析(electrodialysis for desalination)、水素生産反応(hydrogen evolution reaction)その他電気化学用触媒(catalysts for electrochemistry)、バッテリー(batteries)、改質触媒(catalysts for reformer)、光触媒(photocatalysts)など多様な触媒分野とナノ素材分野に適用可能である。
【0078】
以下の実施例と図面は、本発明の実施例の概念的な側面と方法についてさらなる理解と、作用および効果についてより詳細に説明するために提供する。ただし、このような実施例は発明の例示として提示されたものに過ぎず、これによって発明の権利範囲が定められるものではない。
【0079】
以下の実施例において密閉前の反応器の内部の雰囲気ガスの条件に対し特に言及しない実施例の場合、密閉前雰囲気ガスは不活性ガスを意味する。
【0080】
〈実施例1〉
常圧常温で反応器に0次元支持体として直径が約200nmであり、ガラス質構造(glassy structure)の炭素球を、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(IV)(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で15wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて300℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後、再び常温に冷却させて反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、炭素球支持体にPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。
【0081】
図9aはPtナノ構造の触媒粒子が分散する前の炭素球支持体のHRTEMイメージであり、表面結晶構造はガラス質構造を示す。図9bはPtナノ構造の触媒粒子の分散後のHRTEMイメージであり、炭素球支持体の表面に1〜1.5nmの大きさのPtナノ構造の触媒粒子が非常に均一に分布していることが分かる。図9cはHRTEMイメージであり、Ptの主結晶面である0.223nm間隔を確認することができる。図9dはFFTパターンで純粋な単結晶Pt金属の(111)結晶面を確認することができる。図9eはSTEMイメージであり、Ptナノ構造の触媒粒子が炭素球の表面に均一な大きさで分布していることを示し、図9fないし図9hはEDXイメージであり、図9fから炭素球に該当するC成分の分布を、図9gからPtナノ粒子の分布を、図9hからは最終触媒構造体の表面酸化層をそれぞれ確認することができる。
【0082】
図9aないし図9hの結果から炭素球支持体の表面に1〜1.5nmの大きさのPtナノ粒子が非常に均一に分散されて形成されることが分かる。
【0083】
〈実施例2〉
常圧常温で反応器に1次元支持体として直径が約10〜20nmであり、長さが5μmである多重壁カーボンナノチューブを、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(IV)(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で15wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて300℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後、再び常温に冷却させて反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、カーボンナノチューブにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。図10aは得られた触媒構造体のSTEMイメージであり、図10bは得られた触媒構造体のHRTEMイメージである。
【0084】
なお、他の条件を同様にし、昇温温度を600℃に変更して触媒構造体を得た。図11aは得られた触媒構造体のSTEMイメージであり、図11bは得られた触媒構造体のHRTEMイメージである。
【0085】
図10aないし図11bの結果から多重壁カーボンナノチューブの表面にPtナノ粒子が非常に均一に分散されて形成されることが分かる。300℃で反応させたときは、約1〜1.5nmの大きさのPtナノ粒子(図10aおよび図10b)が多重壁カーボンナノチューブの表面に均一に合成されたことに対し、600℃で反応させたときは、約2nmの大きさに大きくなったPtナノ粒子(図11aおよび図11b)が多重壁カーボンナノチューブの表面に形成されることが分かる。
【0086】
〈実施例3〉
常圧常温で反応器に2次元支持体として厚さが約1.6nmであり、大きさが約5μmであり、層数が1〜3層であるグラフェンを、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(IV)(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で20wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて300℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後再び常温に冷却させ、反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、グラフェンにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。図12aは得られた触媒構造体のSTEMイメージであり、図12bは得られた触媒構造体のHRTEMイメージである。
【0087】
なお、他の条件を同様にし、昇温温度を600℃に変更して触媒構造体を得た。図13aは得られた触媒構造体のSTEMイメージであり、図13bは得られた触媒構造体のHRTEMイメージである。
【0088】
図12aないし図13bの結果からグラフェンの表面にPtナノ粒子が非常に均一に分散されて形成されることが分かる。300℃で反応させたときは、約1〜1.5nmの大きさのPtナノ粒子(図12aおよび図12b)がグラフェンの表面に均一に合成されたことに対し、600℃で反応させたときは、約2nmの大きさに大きくなったPtナノ粒子(図13aおよび図13b)がグラフェンの表面に形成されることが分かる。
【0089】
〈実施例4〉
常圧常温で反応器に2次元支持体として厚さが約1.5nmであり、大きさが約5μmであり、層数が1〜3層であるN−ドーピングされた(N-doped)グラフェンを、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(IV)(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で20wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて300℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後、再び常温に冷却させて反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、N−ドーピングされたグラフェンにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。図14aは得られた触媒構造体のSTEMイメージであり、図14bは得られた触媒構造体のHRTEMイメージである。図14aおよび図14bから1〜1.5nmの大きさのPtナノ構造の触媒粒子がN−ドーピングされたグラフェンの表面に均一に分散されて合成されたことが分かる。
【0090】
〈実施例5〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約500nmであり、黒鉛化されたメソポーラス炭素ナノ粒子を、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(IV)(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で15wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて300℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後再び常温に冷却させ、反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、メソポーラス炭素ナノ粒子にPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。図15aは得られた触媒構造体のSTEMイメージであり、図15bは得られた触媒構造体のHRTEMイメージである。
【0091】
なお、他の条件を同様にし、昇温温度を600℃に変更して触媒構造体を得た。図16aは得られた触媒構造体のSTEMイメージであり、図16bは得られた触媒構造体のHRTEMイメージである。
【0092】
図15aないし図16bの結果からメソポーラス炭素ナノ粒子の表面にPtナノ粒子が非常に均一に分散されて形成されることが分かる。300℃で反応させたときは、約1〜1.5nmの大きさのPtナノ粒子(図15aおよび図15b)がメソポーラス炭素ナノ粒子の表面に均一に合成されたことに対し、600℃で反応させたときは、約2nmの大きさに大きくなったPtナノ粒子(図16aおよび図16b)がメソポーラス炭素ナノ粒子の表面に形成されることが分かる。
【0093】
〈実施例6〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約50nmであるカーボンブラックを、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(IV)(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で20wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて300℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後再び常温に冷却させ、反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、ブラックカーボンにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。図17は得られた触媒構造体のHRTEMイメージである。
【0094】
なお、他の条件を同様にし、昇温温度を600℃に変更して触媒構造体を得た。図18は得られた触媒構造体のHRTEMイメージである。
【0095】
図17および図18の結果からカーボンブラックの表面にPtナノ粒子が非常に均一に分散されて形成されることが分かる。300℃で反応させたときは、約1〜1.5nmの大きさのPtナノ粒子(図17)がカーボンブラックの表面に均一に合成されたことに対し、600℃で反応させたときは、約2nmの大きさに大きくなったPtナノ粒子(図18)がカーボンブラックの表面に形成されることが分かる。
【0096】
〈実施例7〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が100nmであり、Nドーピングされたカーボンシェルの厚さが20nmであるCu/Nドーピングされたカーボン−コア/シェルを、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(IV)(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で15wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて300℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後再び常温に冷却させ、反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、Cu/Nドーピングされたカーボンコア/シェルにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。
【0097】
図19aおよび19bはPtナノ粒子の分散後のHRTEMイメージであり、Cu/Nドーピングされたカーボンコア/シェルの表面に1.5〜2nmの大きさのPtナノ構造の触媒粒子が非常に均一に分布したことが分かる。図19cはFFTパターンであり、純粋な単結晶Pt金属の(111)結晶面とCu金属の(111)結晶面を確認することができる。図19dはEDXグラフであり、得られた結果物からCu、C、N、Pt成分が観察されることを確認することができ、Oは表面酸化層に起因したものと解釈される。
【0098】
〈実施例8〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が100nmであり、Nドーピングされたカーボンシェルの厚さが20nmであるFe/Nドーピングされたカーボンコア/シェルを、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(IV)(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で15wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて300℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後再び常温に冷却させ、反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、Fe/Nドーピングされたカーボンコア/シェルにPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。
【0099】
図20aはPtナノ粒子の分散後のSTEMイメージであり、Ptナノ構造の触媒粒子が非常に均一にFe/Nドーピングされたカーボンコア/シェルに分散されて合成されていることが分かる。図20bはPtナノ構造の触媒粒子の分散後のHRTEMイメージであり、Fe/Nドーピングされたカーボンコア/シェルの表面に1.5〜2nmの大きさのPtナノ構造の触媒粒子が非常に均一に分布したことが分かる。図20cは得られた触媒構造体を構成する磁性成分により磁石に触媒構造体が引きずられることを確認することができる。図20dはEDXグラフであり、得られた結果物からFe、O、C、N、Pt成分が観察されることを確認することができる。CuはTEMグリッドのピークを示す。
【0100】
〈実施例9〉
Pt金属の含有量が全体の含有量対比で50wt%になるようにすることだけを変更し、実施例1と同様にし、炭素球にPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。
【0101】
図21はHRTEMイメージであり、約1〜1.5nmの大きさのPtナノ粒子が炭素球の表面に均一な大きさで分布していることを確認することができる。Ptナノ粒子が炭素球の全体表面を全て覆うほど非常に分散密度が高く合成されたが、粒子の固まり現象は殆どなく大きさが一定のPtナノ粒子が支持体の表面に合成されたことを確認することができる。これは触媒の表面に薄く形成されたシェルによるものと判断される。これにより触媒ソースの含有量を制御することによって分散密度を容易に制御できることが分かる。
【0102】
〈実施例10〉
表1に記載されているように合成温度だけを200℃、300℃、400℃、500℃、600℃に変更し、実施例1と同様にし、炭素球にPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た後Ptナノ構造の触媒粒子の大きさを測定した。
【0103】
【表1】
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【0104】
図22aないし図22eはそれぞれの実施例で得られた結果物に対するSTEMイメージ(左側)とHRTEMイメージ(右側)を共に示したものである。図22aを参照すれば、合成温度が200℃であるHRTEMイメージでは、非常に小さい黒色点が炭素球の結晶面の内部に存在することがかすかに確認されるが、炭素と白金の二つの物質に対する密度の差異に対するイメージを示すSTEMイメージの場合、1nm未満のPtナノ粒子が炭素球の表面で非常にまばらに合成されたことが明確に確認される。しかし、分散密度から見る時、200℃温度条件では供給されたPtソースすべてが触媒合成のための反応に用いられなかったことが確認される。図22bを参照すれば、合成温度が300℃であるとき、Ptナノ粒子の大きさが均一であり、分散密度も高く合成されたことが分かる。Ptナノ粒子の大きさは約1〜1.5nmであることが分かる。200℃で得られた触媒構造体の分散密度と比較する時、供給されたPtソースの反応がより活発に行われたことを確認することができる。図22cを参照すれば、合成温度が400℃であるとき、Ptナノ粒子の大きさが均一であり、分散密度も高く合成されたことが分かる。Ptナノ粒子の大きさは約1.5nmであることが分かる。図22dを参照すれば、合成温度が500℃であるとき、Ptナノ粒子の大きさが均一であり、分散密度も高く合成されたことが分かる。Ptナノ粒子の大きさは約1.5〜2.0nmであることが分かる。図22eを参照すれば、合成温度が600℃であるとき、Ptナノ粒子の大きさが均一であり、分散密度も高く合成されたことが分かる。Ptナノ粒子の大きさは約2.0nmであることが分かる。
【0105】
実施例10−1ないし10−5の結果から合成温度が上昇することでPtナノ粒子の大きさが大きくなり、合成されるPtナノ粒子間の距離が遠くなることを確認することができる。これは供給されたPtソースの量が同一の条件で粒子の大きさが大きく形成されると、当然支持体の表面で粒子間の距離は増加するようになり、分散密度が低くなるため、当然の結果である。
【0106】
〈実施例11〉
表2に記載されているようにPt触媒ソースの含有量を10wt%、20wt%、70wt%に変更し、合成温度を600℃に変更して設定したこと以外は、実施例3と同様にグラフェンにPtナノ粒子が分散されたナノ構造体の触媒を得た後Pt触媒の分散密度を確認した。
【0107】
【表2】
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【0108】
図23aないし図23cはそれぞれの実施例で得られた結果物に対するSTEMイメージ(左側)とHRTEMイメージ(右側)を共に示したものである。図23aを参照すれば、Ptナノ粒子がグラフェンの表面で非常に均一な大きさで分散されていることが分かる。図23bを参照すれば、Ptナノ粒子の大きさの変化なしにコーティングされたPtの分散密度がさらに増加したことが分かる。図23cを参照すれば、Ptナノ粒子の大きさの変化なしにコーティングされたPtがグラフェンの表面をほぼ覆っていることを確認することができる。これによりPtソース(前駆体)の量が増加しても合成されるPtナノ粒子の大きさの変化なしにPtナノ粒子の分散密度が前駆体の含有量増加に比例して増加することであるが分かる。
【0109】
〈実施例12〉
触媒構造体でPtナノ構造の触媒粒子をN−ドーピングされたカーボンシェルでコーティングできるかどうかを確認するために以下の表3の条件で触媒構造体をN−ドーピング(doping)合成した。N−ドーピングされたカーボンシェルソースとしては、ピリジン(CN)を用い、合成温度を600℃として、1時間の間反応させてN−ドーピングされた触媒構造体を得た。
【0110】
【表3】
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【0111】
図24aないし図24eはそれぞれの実施例で得られた結果物に対するHRTEMイメージ(左側)とそれの拡大図(右側)を共に示したものである。図24aないし図24eを参照すれば、支持体の種類に関係なく表面にコーティングされたPtは1〜2層で構成された黒鉛層でうまくカプセル化されたことを確認することができる。反応温度を600℃にしたため、Ptナノ粒子の大きさが300℃で合成した1.5nmの大きさのPtナノ粒子対比で4〜5nm程度に大きくなったことが分かる。しかし、分布の均一性はそのまま維持されたことを確認することができる。
【0112】
〈実施例13〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約200nmであり、ガラス質構造(glassy structure)の炭素球を、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(Platinum(II)acetylacetonate、PtC1014)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で15wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後再び常温に冷却させ、反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、炭素球支持体にPtナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。
【0113】
図25aはSTEMイメージ(左側)およびその拡大イメージ(右側)であり、Ptナノ粒子が炭素球の表面に均一に分散されて形成されたことが分かる。図25bはTEMイメージ(左側)およびその拡大イメージ(右側)であり、5nmの大きさのPtナノ粒子が炭素球の表面に均一に分散されて形成されたことが分かる。図25cはFFTパターンであり、純粋なPt金属の(111)結晶面を確認することができる。図25dはEDXイメージであり、Ptナノ粒子のピークを確認することができる。
【0114】
〈実施例14〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約10〜20nmであり、長さが5μmの多重壁カーボンナノチューブを、Ru触媒ソース(前駆体)としてルテニウム(III)アセチルアセトネート(Ruthenium(III)acetylacetonate、Ru(C)を供給し、Ru金属の含有量が全体の含有量対比で10wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて300℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後再び常温に冷却させ、反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、カーボンナノチューブにRuナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。
【0115】
図26aはTEMイメージであり、図26bはHRTEMイメージであり、カーボンナノチューブの表面に1〜2nmの大きさのRu触媒が均等に分散されて形成されたことが分かる。図26cないし図26eはEDXイメージであり、図26cからカーボンナノチューブのC成分の分布を、図26dからRuナノ粒子の分布を、図26eからは最終触媒構造体の表面酸化層をそれぞれ確認することができる。
【0116】
〈実施例15〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約200nmであり、ガラス質構造の炭素球を、Ir触媒ソース(前駆体)としてメチルシクロペンタジエニル(1、5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)(methylcyclopentadienyl(1、5−cycloocatdien)iridium(I)、C1419Ir)を供給し、Ir金属の含有量が全体の含有量対比で10wt%になるように供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後再び常温に冷却させ、反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、炭素球にIrナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。
【0117】
図27aはSTEMイメージであり、図27bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に1nmの大きさのIr触媒が均等に分散されて形成されたことが分かる。図27cないし図27eはEDXイメージであり、図26cから炭素球のC成分の分布を、図27dからIrナノ粒子の分布を、図27eからは最終触媒構造体の表面酸化層をそれぞれ確認することができる。
【0118】
〈実施例16〉
遷移金属の場合にも同じ方式で触媒構造体の合成が可能であるかを調べるために表4に記載されているように遷移金属触媒ソースのみを変更して、実施例1のように炭素球にナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体を得た。
【0119】
【表4】
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【0120】
図28aないし図28dは実施例16−1で得られた触媒構造体を示す図であって、図28aはSTEMイメージであり、図28bはTEMイメージであり、図28cはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に5〜10nmの大きさのFe触媒が均等に分散されて形成されたことが分かる。図28dはEDXグラフであり、Feのピークが確認されることから図28aないし図28cのナノ粒子がFeナノ粒子であることを確認することができる。
【0121】
図29aないし図29dは実施例16−2で得られた触媒構造体を示す図であって、図29aはSTEMイメージであり、図29bはTEMイメージであり、図29cはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に10〜30nmの大きさのCo触媒が均等に分散されて形成されたことが分かる。図29dはEDXグラフであり、Coのピークが確認されることから図29aないし図29cのナノ粒子がCoナノ粒子であることを確認することができる。
【0122】
図30aないし図30dは実施例16−3で得られた触媒構造体を示す図であって、図30aはSTEMイメージであり、図30bはTEMイメージであり、図30cはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に5〜20nmの大きさのNi触媒が均等に分散されて形成されたことが分かる。図30dはEDXグラフであり、Niのピークが確認されることから図30aないし図30cのナノ粒子がNiナノ粒子であることを確認することができる。
【0123】
〈実施例17〉
遷移金属ソース(前駆体)の含有量変化による影響を調べるため、Fe触媒ソースであるフェロセン(Ferrocene)の含有量を5wt%、10wt%、15wt%に変更し、実施例16−1のように炭素球にFeナノ粒子が分散された触媒構造体を得た後Feナノ構造の触媒粒子の分散密度を確認した。
【0124】
図31aは5wt%であるときを、図31bは10wt%であるときを、図31cは15wt%であるときをそれぞれ示す。図31aないし図31cから5〜10nmの大きさのFeナノ粒子が比較的に均一に分散され、炭素球の表面に合成されたことが分かる。また、触媒ソース(前駆体)の供給濃度の増加により炭素球に分散されたナノ粒子の分散密度が増加することを確認することができる。
【0125】
〈実施例18〉
遷移金属ナノ粒子が分散された触媒構造体で遷移金属を酸化させて遷移金属酸化物のナノ粒子が分散された触媒構造体の製造が可能であるかを調べるため、実施例16−1ないし16−3と同様の方法で触媒構造体を一次的に合成した後、それぞれを下記の条件で酸化反応を行った。
【0126】
【表5】
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【0127】
図32aないし図32dは実施例18−1で得られた触媒構造体を示す図であって、図32aはSTEMイメージであり、図32bはTEMイメージであり、図32cはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に小さいときは5nmの大きさのFeナノ粒子が、大きいときは10nm程度のFeナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図32dはEDXグラフであり、Fe、Oのピークが確認されることから図32aないし図32dのナノ粒子がFeナノ粒子であることを確認することができる。以下の表6は、原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がFeナノ粒子であることを確認することができる。
【0128】
【表6】
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【0129】
図33aないし図33dは実施例18−2で得られた触媒構造体を示す図であって、図33aはSTEMイメージであり、図33bはTEMイメージであり、図33cはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に小さいときは10nmの大きさのCoナノ粒子が、大きいときは40nm程度のCoナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図32dはEDXグラフであり、Co、Oのピークが確認されることから図33aないし図33dのナノ粒子がCoナノ粒子であることを確認することができる。以下の表7は原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がCoナノ粒子であることを確認することができる。
【0130】
【表7】
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【0131】
図34aないし図34cは実施例18−3で得られた触媒構造体を示す図であって、図34aはSTEMイメージであり、図34bはTEMイメージであり、図34cはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に小さいときは5nmの大きさのNiOナノ粒子が、大きいときは20nm程度のNiOナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。以下の表8は原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がNiOナノ粒子であることを確認することができる。
【0132】
【表8】
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【0133】
〈実施例19〉
白金系2元合金ナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体の合成を実施した。常圧常温で反応器に直径が約200nmであり、ガラス質構造の炭素球を、触媒ソースは以下の表9に記載された形態に第1触媒ソースと第2触媒ソースと共に供給した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後再び常温に冷却させ、反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、触媒構造体を得た。
【0134】
【表9】
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【0135】
図35aおよび図35bは実施例19−1で得られた触媒構造体を示す図であって、図35aはSTEMイメージであり、図35bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に1〜2nmの大きさのPtIrナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図35cはEDXグラフであり、C、Ir、Ptのピークが確認されることから図35aおよび図35bのナノ粒子がPtIrナノ粒子であることを確認することができる。
【0136】
図36aないし36fは実施例19−2で得られた触媒構造体を示す図であって、図36aはSTEMイメージであり、図36bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に1〜2nmの大きさのPtRuナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図36cないし図36fはEDXイメージであり、図36cから炭素球に該当するC成分の分布を、図36dからRuナノ粒子の分布を、図36eからPtナノ粒子の分布を、図36fからは触媒構造体の表面酸化層をそれぞれ確認することができる。これら結果からナノ粒子がPtIrナノ粒子であることを確認することができる。図37aないし図37dは実施例19−3で得られた触媒構造体を示す図であって、図37aはSTEMイメージであり、図37bはTEMイメージであり、図37cはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に小さいときは2nmの大きさのPtRuナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図37dはEDXグラフであり、C、Pt、Ruピークが確認されることから図37aないし図37cのナノ粒子がPtRuナノ粒子であることを確認することができる。以下の表10は原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がPtRuであることを確認することができる。
【0137】
【表10】
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【0138】
〈実施例20〉
白金−遷移金属系2元合金ナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体の合成を実施した。基本的な合成工程は、実施例1に基づき行い、以下の表11に記載された互いに異なる条件を用いて触媒構造体を得た。
【0139】
【表11-1】
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【0140】
【表11-2】
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【0141】
図38aないし図38cは実施例20−1で得られた触媒構造体を示す図であって、図38aはSTEMイメージであり、図38bはHRTEMイメージであり、多重壁カーボンナノチューブの表面に2nmの大きさのPtFeナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図38cはEDXグラフであり、C、Pt、Feのピークが確認されることから図38aおよび38cのナノ粒子がPtFeナノ粒子であることを確認することができる。
【0142】
図39aないし図39cは実施例20−2で得られた触媒構造体を示す図であって、図39aはSTEMイメージであり、図39bはTEMイメージであり、図39cはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に20nm厚さの薄い帯がコーティングされたことが確認され、2nmの大きさのFePtナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図39dはEDXグラフであり、C、Pt、Feのピークが確認されることから図39aないし図39cのナノ粒子がFePtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表12は原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がFePt2元合金ナノ粒子であることを確認することができる。
【0143】
【表12】
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【0144】
図40aないし図40cは実施例20−3で得られた触媒構造体を示す図であって、図40aはSTEMイメージであり、図40bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nm厚さの薄い帯がコーティングされたことが確認され、2nmの大きさのFePtナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図40cはEDXグラフであり、C、Pt、Feのピークが確認されることから図40aおよび図40cのナノ粒子がFePtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表13は原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がFePt2元合金ナノ粒子であることを確認することができる。
【0145】
【表13】
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【0146】
図41aないし図41cは実施例20−4で得られた触媒構造体を示す図であって、図41aはSTEMイメージであり、図41bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのPtCoナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図41cはEDXグラフであり、C、Pt、Coのピークが確認されることから図41aおよび図41bのナノ粒子がPtCoナノ粒子であることを確認することができる。
【0147】
図42aないし図42cは実施例20−5で得られた触媒構造体を示す図であって、図42aはTEMイメージであり、図42bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に1〜2nmの大きさのCoPtナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図42cはEDXグラフであり、C、Pt、Coのピークが確認されることから図41aおよび図41bのナノ粒子がCoPtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表14は原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がCoPt2元合金ナノ粒子であることを確認することができる。
【0148】
【表14】
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【0149】
図43aないし図43cは実施例20−6で得られた触媒構造体を示す図であって、図43aはSTEMイメージであり、図43bはHRTEMイメージであり、グラフェンの表面に2nmの大きさのCoPtナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図43cはEDXグラフであり、C、Pt、Coのピークが確認されることから図43aおよび図43bのナノ粒子がCoPtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表15は原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がCoPt2元合金ナノ粒子であることを確認することができる。
【0150】
【表15】
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【0151】
図44aないし図44fは実施例20−7で得られた触媒構造体を示す図であって、図44aはSTEMイメージであり、図44bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に1〜1.5nmの大きさのPtより少し大きい2nmの大きさのPtNiナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図44cないし図44fはEDXイメージであり、図44cからカーボンナノチューブのC成分の分布を、図44dからPtナノ粒子の分布を、図44eからNiナノ粒子の分布を、図44fからは最終触媒構造体の表面酸化層をそれぞれ確認することができる。
【0152】
図45aないし図45cは実施例20−8で得られた触媒構造体を示す図であって、図45aはTEMイメージであり、図45bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面にNiPtナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図45cはEDXグラフであり、C、Pt、Niのピークが確認されることから図45aおよび図45bのナノ粒子がNiPtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表16は原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がNiPt2元合金ナノ粒子であることを確認することができる。
【0153】
【表16】
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【0154】
図46aないし図46cは実施例20−9で得られた触媒構造体を示す図であって、図46aはSTEMイメージであり、図46bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのNiPtナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図46cはEDXグラフであり、C、Pt、Niのピークが確認されることから図46aおよび図46bのナノ粒子がNiPtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表17は原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がNiPt2元合金ナノ粒子であることを確認することができる。
【0155】
【表17】
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【0156】
図47aないし図47cは実施例20−10で得られた触媒構造体を示す図であって、図47aはTEMイメージであり、図47bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのMnPtナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図47cはEDXグラフであり、C、Pt、Mnのピークが確認されることから図47aおよび図47bのナノ粒子がMnPtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表18は原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がMnPt2元合金ナノ粒子であることを確認することができる。
【0157】
【表18】
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【0158】
図48aないし図48cは実施例20−11で得られた触媒構造体を示す図であって、図48aはTEMイメージであり、図48bはSTEMイメージであり、図48cはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に5nmの大きさと20nmの大きさのCuPtナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。以下の表19は5nmの大きさのナノ粒子の原子比を測定した結果を示し、表20は20nmの大きさのナノ粒子の原子比を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がCuPt2元合金ナノ粒子であることを確認することができる。
【0159】
【表19】
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【0160】
【表20】
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【0161】
図49aおよび図49bは実施例20−12で得られた触媒構造体を示す図であって、図49aはSTEMイメージであり、図49bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのナノ粒子が均一にコーティングされたときと2nmの大きさのナノ粒子と50nm未満の無定形のナノ構造が同時に合成された炭素球が観察された。以下の表21は2nmの大きさのナノ粒子の原子比を測定した結果を示し、表22は50nmの大きさのナノ粒子の原子比を測定した結果を示し、原子比から2nmの大きさのナノ粒子がSnPt2元合金ナノ粒子であり、50nmの大きさは純粋なSn構造であることを確認することができる。
【0162】
【表21】
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【0163】
【表22】
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【0164】
図50aないし図50cは実施例20−13で得られた触媒構造体を示す図であって、図50aはTEMイメージであり、図50bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのナノ粒子が均一にコーティングされたことを確認することができる。図50cはEDXグラフであり、C、Pt、Gaのピークが確認されることから図50aおよび図50bのナノ粒子がGaPtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表23は2nmの大きさのナノ粒子の原子比(atomic ratio)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がGaPt2元合金ナノ粒子であることを確認することができる。
【0165】
【表23】
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【0166】
〈実施例21〉
多元合金ナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体の合成を実施した。基本的な合成工程は、実施例1と同様に実施し、触媒ソースは以下の表24に記載された互いに異なる条件を用いて触媒構造体を得た。
【0167】
【表24】
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【0168】
図51aないし図51cは実施例21−1で得られた触媒構造体を示す図であって、図51aはSTEMイメージであり、図51bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのナノ粒子が均一にコーティングされたことを確認することができる。図51cはEDXグラフであり、C、Pt、Fe、Co、Niのピークが確認されることから図51aおよび図51bのナノ粒子がPt85FeCoNiナノ粒子であることを確認することができる。
【0169】
図52aないし図52cは実施例21−2で得られた触媒構造体を示す図であって、図52aはSTEMイメージであり、図52bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのナノ粒子が均一にコーティングされたことを確認することができる。図52cはEDXグラフであり、C、Pt、Fe、Co、Niのピークが確認されることから図52aおよび図52bのナノ粒子がPt87FeCoNiナノ粒子であることを確認することができる。
【0170】
図53aないし図53cは実施例21−3で得られた触媒構造体を示す図であって、図52aはSTEMイメージであり、図52bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのナノ粒子が均一にコーティングされたことを確認することができる。図52cはEDXグラフであり、C、Pt、Cr、Coのピークが確認されることから図53aおよび図53bのナノ粒子がPt35Co40Cr25ナノ粒子であることを確認することができる。
【0171】
図54aないし図54cは実施例21−4で得られた触媒構造体を示す図であって、図54aはSTEMイメージであり、図54bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのナノ粒子が均一にコーティングされたことを確認することができる。図54cはEDXグラフであり、C、Pt、Co、Vのピークが確認されることから図54aおよび図54bのナノ粒子がPt45Co3915ナノ粒子であることを確認することができる。
【0172】
図55aないし図55cは実施例21−5で得られた触媒構造体を示す図であって、図55aはSTEMイメージであり、図55bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのナノ粒子が均一にコーティングされたことを確認することができる。図55cはEDXグラフであり、C、Pt、Co、Niのピークが確認されることから図55aおよび図55bのナノ粒子がPt75Co20Niナノ粒子であることを確認することができる。
【0173】
図56aないし図56cは実施例21−6で得られた触媒構造体を示す図であって、図56aはSTEMイメージであり、図56bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのナノ粒子が均一にコーティングされたことを確認することができる。図56cはEDXグラフであり、C、Pt、Fe、Coのピークが確認されることから図56aおよび図56のナノ粒子がPt75Fe20Coナノ粒子であることを確認することができる。
【0174】
図57aないし図57cは実施例21−7で得られた触媒構造体を示す図であって、図57aはSTEMイメージであり、図57bはHRTEMイメージであり、炭素球の表面に2nmの大きさのナノ粒子が均一にコーティングされたことを確認することができる。図57cはEDXグラフであり、C、Pt、Fe、Niのピークが確認されることから図57aおよび図57bのナノ粒子がPt75Fe20Niナノ粒子であることを確認することができる。
【0175】
〈実施例22〉
有機金属ナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体の合成を実施した。基本的な合成工程は、多重壁カーボンナノチューブを用いた実施例2と同様に実施し、触媒ソースは以下の表25に記載された互いに異なる条件を用いて合成条件は450℃、1hrとして触媒構造体を得た。
【0176】
【表25】
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【0177】
図58aないし図58fは実施例22−1で得られた触媒構造体を示す図であって、図58aはTEMイメージであり、図58bはHRTEMイメージであり、カーボンナノチューブの表面にFe−N−Cナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図58cないし図58fはEDXイメージであり、図58cからカーボンナノチューブのC成分の分布を、図58dからFeナノ粒子の分布を、図58eからNナノ粒子の分布を、図58fからは最終触媒構造体の表面酸化層をそれぞれ確認することができる。
【0178】
図59aないし図59fは実施例22−2で得られた触媒構造体を示す図であって、図59aはTEMイメージであり、図59bはHRTEMイメージであり、カーボンナノチューブの表面にCo−N−Cナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図59cないし図59fはEDXイメージであり、図59cからカーボンナノチューブのC成分の分布を、図59dからCoナノ粒子の分布を、図59eからNナノ粒子の分布を、図59fからは最終触媒構造体の表面酸化層をそれぞれ確認することができる。
【0179】
図60aないし図60fは実施例22−3で得られた触媒構造体を示す図であって、図60aはTEMイメージであり、図60bはHRTEMイメージであり、カーボンナノチューブの表面にMn−N−Cナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図60cないし図60fはEDXイメージであり、図60cからカーボンナノチューブのC成分の分布を、図60dからMnナノ粒子の分布を、図60eからNナノ粒子の分布を、図60fからは最終触媒構造体の表面酸化層をそれぞれ確認することができる。
【0180】
〈実施例23〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が10〜20nmであり、長さが約5μmであり、Fe−Nドーピングされたカーボンでコーティングされたカーボンナノチューブを、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(IV)(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属含有量が全体の含有量対比で10wt%になるように供給した。Fe−Nドーピングされたカーボンでコーティングされたカーボンナノチューブは鉄ポルフィリン(C0H14FeN)処理された多重壁カーボンナノチューブを900℃で熱処理して準備した。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて300℃になるようにした後、1時間の間反応を行わせた。反応が完了した後再び常温に冷却させ、反応器の温度が常温まで下がると、反応器の中の圧力を常圧に下げるために圧力調節バルブを徐々に開放した後、触媒構造体を得た。
【0181】
図61aないし図61gは得られたFe−Nドープされたカーボン/Ptナノ粒子のハイブリッド触媒を示す図であり、図61aはTEMイメージであり、図61bはHRTEMイメージであり、Fe−Nドープされたカーボンでコーティングされたカーボンナノチューブの表面にPtナノ粒子が均等に分散されて形成されたことが分かる。図61cないし図61gはEDXイメージであり、図61cからカーボンナノチューブのC成分の分布を、図61dからFeナノ粒子の分布を、図61eからPtナノ粒子の分布を、図61fからN成分の分布を、図61gからは最終触媒構造体の表面酸化層をそれぞれ確認することができる。
【0182】
〈実施例24〉
炭素系以外の支持体を用いて分散された触媒構造体の合成を実施した。基本的な合成工程は、白金触媒ソースとしてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金を用いた実施例1と同様に実施し、支持体は以下の表26に記載された互いに異なる条件を用いて触媒構造体を得た。
【0183】
【表26】
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【0184】
図62aないし図62eは実施例24−1で得られた触媒構造体を示す図であって、図62aはTEMイメージであり、図62bはHRTEMイメージであり、Alナノ粒子の表面にPtナノ粒子が約2nmの大きさで均一に分散されて形成されたことが分かる。図62cないし図62eはEDXイメージであり、図62cからAl成分の分布を、図62dからO成分の分布を、図62eからはPtナノ粒子の分布を確認することができる。
【0185】
図63aないし図63fは実施例24−2で得られた触媒構造体を示す図であって、図63aはTEMイメージであり、図63bはHRTEMイメージであり、CaAlナノ粒子の表面にPtナノ粒子が約2nmの大きさで均一に分散されて形成されたことが分かる。図63cないし図63fはEDXイメージであり、図63cからAl成分の分布を、図63dからO成分の分布を、図63eからCa成分の分布を、図63fからはPtナノ粒子の分布を確認することができる。
【0186】
図64aないし図64cは実施例24−3で得られた触媒構造体を示す図であって、図64aはTEMイメージであり、図64bはHRTEMイメージであり、Siナノ粒子の表面に約1〜1.5nmの大きさで均一に分散されて形成されたことが分かる。図64cはEDXグラフであり、Si、Ptのピークが確認されることから図64aおよび図64bの触媒構造体がSi支持体の上に形成されたPtナノ粒子からなる触媒であることを確認することができる。Oは表面酸化層に起因したピークであり、CuとCはTEMグリッド(grid)に起因した値である。
【0187】
図65aないし図64cは実施例24−4で得られた触媒構造体を示す図であって、図65aはTEMイメージであり、図65bはHRTEMイメージであり、アパタイトナノ粒子の表面に約2nmの大きさで均一に分散されて形成されたことが分かる。図65cはEDXグラフであり、C、Pt、P、Ca、Oのピークが確認されることから図65aおよび図65bの触媒構造体がアパタイト支持体の上に形成されたPtナノ粒子からなる触媒であることを確認することができる。
【0188】
〈実施例25〉
炭素系以外の支持体に白金−遷移金属系2元合金ナノ構造の触媒粒子が分散された触媒構造体の合成を実施した。基本的な合成工程は、実施例1に基づき行い、以下の表27に記載された互いに異なる条件を用いて触媒構造体を得た。
【0189】
【表27】
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【0190】
図66aないし図66dは実施例25−1で得られた触媒構造体を示す図であって、図66aはTEMイメージであり、図66bはHRTEMイメージであり、Alナノ粒子の表面にFePtナノ粒子が約2nmの大きさで均一に分散されて形成されたことが分かる。図66cはFePtナノ粒子に係るEDXグラフであり、図66dはAlに係るEDXグラフである。図66cおよび図66dからAl支持体の上にFePtナノ粒子が形成されたことを確認することができる。
【0191】
図67aないし図67cは実施例25−2で得られた触媒構造体を示す図であって、図67aはSTEMイメージであり、図67bはHRTEMイメージであり、SiOナノ粒子の表面にFePtナノ粒子が約2nmの大きさで均一に分散されて形成されたことが分かる。図67cはEDXグラフであり、C、Pt、Fe、Si、Oのピークが確認されることから図67aおよび図67bのナノ粒子がSiOナノ粒子の表面に形成されたFePtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表28に記載された原子比からSiOナノ粒子の表面に形成されたFePtナノ粒子が形成されたことを確認することができる。
【0192】
【表28】
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【0193】
図68aないし図68cは実施例25−3で得られた触媒構造体を示す図であって、図68aはSTEMイメージであり、図68bはHRTEMイメージであり、CeOナノ粒子の表面にFePtナノ粒子が約2nmの大きさで均一に分散されて形成されたことが分かる。図68cはEDXグラフであり、C、Pt、Fe、Ce、Oのピークが確認されることから図68aおよび図68bのナノ粒子がCeOナノ粒子の表面に形成されたFePtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表29に記載された原子比からCeOナノ粒子の表面にFePtナノ粒子が形成されたことを確認することができる。
【0194】
【表29】
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【0195】
図69aないし図69cは実施例25−4で得られた触媒構造体を示す図であって、図69aはTEMイメージであり、図69bはHRTEMイメージであり、SnOナノ粒子の表面にFePtナノ粒子が約2nmの大きさで均一に分散されて形成されたことが分かる。図69cはEDXグラフであり、C、Pt、Fe、Snのピークが確認されることから図69aおよび図69bのナノ粒子がSnOナノ粒子の表面に形成されたFePtナノ粒子であることを確認することができる。EDXグラフから発見されるO成分はSnOナノ粒子がFePtナノ粒子の分散過程で還元されて形成されたものと解釈される。以下の表30に記載された原子比からSnOナノ粒子の表面にFePtナノ粒子が形成されたことを確認することができる。
【0196】
【表30】
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【0197】
図70aないし図70cは実施例25−5で得られた触媒構造体を示す図であって、図70aはTEMイメージであり、図70bはHRTEMイメージであり、ZnOナノ粒子の表面にFePtナノ粒子が約2nmの大きさで均一に分散されて形成されたことが分かる。図70cはZnOの表面にコーティングされたナノ粒子に係るEDXグラフであり、C、Pt、Feのピークが確認されることから図70aおよび図70bのナノ粒子がZnOナノ粒子の表面に形成されたFePtナノ粒子であることを確認することができる。以下の表31に記載された原子比からFePtナノ粒子が形成されたことを確認することができる。
【0198】
【表31】
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【0199】
〈実施例26〉
Ptが20%ローディングされたPt/C触媒と本発明の実施例によって製造された多様な触媒構造体のORR(Oxygen Reduction Reaction)を測定した結果を図71aと図71bに示す。また、各触媒の電気化学的特性を測定した結果値を以下の表32に示す。
【0200】
ORR測定と電気化学的測定のために触媒約1〜2mgをナフィオン(nafion)とアルコール混合溶液に浸して超音波分散させた。準備されたインクはガラス質炭素(glassy carbon, GC)支持体の表面にピペットを利用してコーティングした。準備された触媒電極は赤外線(infrared)ランプを利用して乾燥させた。電気化学測定はポテンシオスタット(potentiostat)を利用して測定した。ORR測定は0.1M HClO溶液で1,600rpmで行われた。ORR偏光曲線(polarization curves)は0.0で1.2V(vsRHE)区間で10mV/sのアノード掃引速度(anodic sweep rate)で行われた。すべての測定は常温で行われた。
【0201】
【表32】
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【0202】
CS300は炭素球支持体にPtナノ粒子が分散された触媒を、CNT300はカーボンナノチューブ支持体にPtナノ粒子が分散された触媒を、CNG300は黒鉛化メソポーラス炭素ナノ粒子支持体にPtナノ粒子が分散された触媒をそれぞれ示す。
【0203】
図71aおよび図71bのグラフおよび表32の結果を見れば、商用の20%Pt/C触媒に比べて本発明の実施例により合成した触媒の場合、Pt担持量を15%に下げても優れたORR特性を示す。特に、黒鉛化メソポーラス炭素ナノ粒子(CNG)にPtナノ粒子が分散された触媒(CNG300)がECSA(Electro Chemical Surface Area)および集団活性(mass activity)に最も優れることが分かる。CNG300の集団活性は、商用の触媒(20%商用のPt/C)より約2倍優れたものであることが示された。その次に、カーボンナノチューブ支持体にPtナノ粒子が分散された触媒(CNT300)、炭素球支持体にPtナノ粒子が分散された触媒(CS300)順に活性が良いことが示された。本結果は、炭素支持体の結晶性に優れるほどORR性能が向上することを示す。このような結果は、電気化学反応過程で発生し得る炭素支持体の表面酸化による触媒と支持体との間の結合力の弱化が触媒の活性に影響を与えられるが、結晶性に優れるときにはこのような影響をさほど受けないからである。ORR特性に相当部分の影響を及ぼすことが示された。E1/2である場合にもPtの担持量が15%で、商用の触媒の20%より減少したにもかかわらずほぼ似た水準を示す。
【0204】
〈実施例27〉
Ptが37%ローディングされたPt/炭素球触媒に関する実施例である。炭素球を基盤にしたPt触媒のORR(Oxygen Reduction Reaction)の長期性能を測定した結果を図72aと図72bに示す。そして、各触媒の電気化学的特性を測定した結果値を以下の表33に示す。ORR測定と電気化学的測定は実施例26と同様である。
【0205】
【表33】
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【0206】
Freshは初期性能を示し、ADT_5kは5,000回のサイクル、ADT_50kは50,000回のサイクル以降の触媒性能を示す。
【0207】
図72aおよび図72bのグラフおよび表33の結果を見れば、50,000回のサイクル反応以降の触媒性能は、初期性能対比で約1%減少したことが確認される(E1/2値)。普通40wt.%Pt含有Pt/C商用の触媒が30,000回のサイクル以降、約7〜10%の性能減少があることに比べて長期性能が非常に向上したことが分かる。また図72aで確認されたように、サイクルが増加しても触媒の固まりによる触媒性能の低減現象は発生しないことが分かる(X軸の約0.1Vで各サイクル別グラフのシャープネス(sharpness)は減少しなかった)。このような結果から本発明による触媒構造体の性能および長期性能に非常に優れることを確認することができる。
【0208】
〈実施例28〉
分散密度はTEMとSTEMの結果に基づいて測定し、100nm当たりコーティングされたナノ粒子の個数を測定して計算した。図において反応温度は、それぞれ200〜600℃に対して行い、触媒ソースはPt金属含有量が約10wt%、20wt%、30wt%、40wt%、50wt%になるように供給した。200℃、300℃、400℃、500℃、600℃の温度に対するPtナノ粒子の平均大きさはそれぞれ1.0nm、1.25nm、1.5nm、1.75nm、2.0nmであった。
【0209】
図73は互いに異なる温度およびPt金属含有量を用いた場合に対し、それぞれ測定した分散密度(number of particles/100nm2)を示すグラフである。分散密度はすべての温度区間およびPt金属含有量10wt%以上で10粒子/100nm以上の分散密度を示す。さらに好ましくは25粒子/100nm以上の分散密度を示す。さらに好ましくは45粒子/100nm以上の分散密度を示す。
【0210】
合成温度が300℃であるときを調べると、支持体の表面積に対する1.25nm−Ptナノ粒子の分散密度を見ると、全てのPt金属含有量に対し、支持体の面積の約10%以上に該当するPtナノ粒子のコーティング面積が計算される。より具体的にはPt金属含有量が10wt%であるとき、支持体の面積の約62%に該当するPtナノ粒子のコーティング面積が計算される。20wt%であるとき、約115%であって、支持体の面積よりさらに広い面積に相当するPtナノ粒子のコーティング面積が計算され、最大50wt%であるとき、支持体の面積の2.8倍に相当する面積のPtナノ粒子のコーティング面積が計算される。これはPtナノ粒子が炭素シェルで積層されて固まることなく支持体の表面に継続して積層されながらコーティングされ得ることを意味し、このような結果は実施例のTEMまたはSTEMイメージから確認することができる。
【0211】
〈実施例29〉
ナノ構造体の触媒粒子の大きさはTEMとSTEMの結果に基づいてナノ粒子の直径を測定する方式で計算し、炭素球にコーティングされたPtナノ粒子の直径に相当する個数を測定して計算した。反応温度はそれぞれ300℃、400℃、500℃、600℃に変更し、触媒ソースはPt金属含有量が約10wt%になるように供給した。図73aは300℃で合成されたときを示し、ナノ構造体の触媒粒子の大きさは大部分1.2と1.3nmとの間に分布するものと測定された。ナノ構造体の触媒粒子の平均大きさは1.260nmである。同じ方式で400℃、500℃、600℃で合成されたナノ構造体の触媒粒子の大きさの分布図は図74aないし図74dに示し、平均大きさはそれぞれ1.260nm、1.485nm、1.75nm、2.02nmであることが分かる。
【0212】
〈実施例30〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約50nmであるカーボンブラックを、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(PtC1014)を、Co触媒ソース(前駆体)としてコバルト(II)アセチルアセトネート(CoC1014)を供給し、Pt金属とCo金属の含有量が全体の含有量対比でそれぞれ40wt%および5wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、30分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後(工程S7)、ナノ粒子の表面に残存する不純物を除去するために同じ温度(350℃)で、まず酸化処理を行い、その後還元処理を行った(工程S9)。最後に不活性ガス雰囲気で温度を常温に下げて試料を得た(工程S10)。
【0213】
図75の(a)と(b)は得られた触媒構造体のTEMとHRTEMのイメージである。図75の(a)と(b)の結果からカーボンブラックの表面に1.5〜2.5nmの大きさの触媒ナノ粒子が非常に均一に分散されて形成されることが分かる。
【0214】
表34は得られた触媒構造体のEDX分析により原子比(atomic ration)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がPtCoナノ粒子であることが分かる。XRDによる結晶構造分析もEDX分析結果と一致することを確認することができた。
【0215】
【表34】
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【0216】
〈実施例31〉
使用前駆体と支持体、およびその他の反応工程は、実施例30と同様に行い、工程S9に該当する酸化/還元処理の温度をそれぞれ350℃、450℃、550℃に変更して触媒構造体を得た。その結果が図76に例示されている。
【0217】
350℃で形成したときは1.8〜2.2nmの触媒ナノ粒子が、450℃で形成したときは2.3〜2.7nmのナノ粒子が、550℃で形成したときは、2.8〜3.2nmの触媒ナノ粒子が形成されることを確認した。これにより反応温度が増加することによって触媒ナノ粒子の大きさが少しずつ大きくなることを確認することができた。
【0218】
〈実施例32〉
使用の前駆体と支持体は実施例30と同様にし、反応工程においては、反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、30分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後(図1のS7段階)、常温まで冷却させる。その後再び反応器の温度を350℃まで上昇させて維持しながら酸化処理を行い、その後反応器の温度を再び700℃まで上昇させて維持しながら還元処理を行った。最後に不活性ガス雰囲気で温度を常温に下げて試料を得た。その結果が図77に例示されている。
【0219】
図77の(a)と(b)は得られた触媒構造体のTEMとHRTEMのイメージである。図77の(a)と(b)の結果からカーボンブラックの表面に3〜4nmの大きさの触媒ナノ粒子が非常に均一に分散されて形成されることが分かる。冷却後再び温度を上昇しながら後処理を行った結果、ナノ粒子の大きさが1〜2nm程度増加した。
【0220】
表35は得られた触媒構造体のEDX分析により原子比(atomic ration)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がPtCoナノ粒子であることが分かる。XRDによる結晶構造分析もEDX分析結果と一致することを確認することができた。
【0221】
【表35】
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【0222】
〈実施例33〉
使用の前駆体と支持体、およびその他の反応工程は、実施例30と同様に行い、反応器の密閉前の反応器の内部の雰囲気条件を以下の表36に記載されている互いに異なる条件を用いて触媒構造体を得た。その結果が図78に例示されている。
【0223】
【表36】
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【0224】
図78の(a)ないし(c)は得られた触媒構造体のTEMとHRTEMのイメージである。図78の(a)ないし(c)の結果から反応器を密閉する前に反応器の内部のガス条件に対し、酸素が100%であるとき、ナノ粒子の大きさは約10nmであり、酸素の存在が減るほどナノ粒子の大きさが小さくなり、不活性ガスであるアルゴンが100%であるときは、約1〜2nmであった。本結果から反応器を密閉する前の雰囲気ガスの制御によりナノ粒子の大きさ、分散密度だけでなく微量元素のドーピングを制御できることが分かる。反応ガスは、酸素の他にも反応中の酸化物の還元のために水素、反応物の窒素ドーピングのためのアンモニウムのようなガスも使用可能である。
【0225】
〈実施例34〉
支持体と反応条件は実施例30と同様にし、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(PtC1014)を、Ru触媒ソース(前駆体)としてルテニウム(III)アセチルアセトネート(RuC151O)を供給した。
【0226】
図79は得られた触媒構造体のTEMとHRTEMのイメージである。(a)は総金属が50st%であり、(b)は75wt%である。図79の結果からカーボンブラックの表面に1.5〜2.5nmの大きさのPtRu触媒ナノ粒子が非常に均一に分散されて形成されることが分かる。
【0227】
〈実施例35〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約50nmであるカーボンブラックを、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(PtC1014)を、Co触媒ソース(前駆体)としてコバルト(II)アセチルアセトネート(CoC1014)を、Mo触媒ソース(前駆体)としてビス(アセチルアセトナート)ジオキソモリブデン(Bis(acetylacetonato)dioxomolybdenum(VI))([CHCOCH=C(O−)CHMoO)を供給し、Pt金属、Co金属およびMo金属の含有量が全体の含有量対比でそれぞれ40wt%、5wt%、0.5wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、30分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、同じ温度(350℃)で、まず酸化処理を行い、その後還元処理を行った。最後に不活性ガス雰囲気で温度を常温に下げて試料を得た。
【0228】
図80の(a)と(b)は得られた触媒構造体のTEMとHRTEMのイメージである。図77の結果からカーボンブラックの表面に1.5〜2.5nmの大きさの触媒ナノ粒子が非常に均一に分散されて形成されることが分かる。
【0229】
表37は得られた触媒構造体のEDX分析により原子比(atomic ration)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がPtCoMo0.2ナノ粒子であることが分かる。
【0230】
【表37】
[この文献は図面を表示できません]
【0231】
〈実施例36〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約50nmであるカーボンブラックを、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(PtC1014)を、Co触媒ソース(前駆体)としてコバルト(II)アセチルアセトネート(CoC1014)を供給し、Pt金属、Co金属の含有量が全体の含有量対比でそれぞれ40wt%、5wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、30分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、同じ温度(350℃)で、まず酸化処理を行い、その後還元処理を行わせた。最後に不活性ガス雰囲気で温度を常温に下げて試料を得た。
【0232】
次に、Mo触媒ソース(前駆体)としてヘキサカルボキシルモリブデン(Mo(CO))を、Pt前駆体を得られた試料と共に密閉型反応器に再び入れて密閉型反応を再び行った。その結果、図81の(a)と(b)のように、カーボンブラック支持体にMoがドーピングされたCoPtナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。
【0233】
表38は得られた触媒構造体のEDX分析により原子比(atomic ration)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がPtCoMo0.2ナノ粒子であることが分かる。
【0234】
【表38】
[この文献は図面を表示できません]
【0235】
〈実施例37〉
炭素支持体としてカーボンブラックを供給し、Mo触媒ソース(前駆体)としてヘキサカルボキシルモリブデン(Mo(CO))と硫黄(sulfur)を供給し、MoSの含有量が全体の含有量対比で30wt%になるようにして供給した後、反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて550℃になるようにした後、60分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げてMoSナノ粒子が分散された触媒構造体を得た。
【0236】
図82の(a)と(b)は得られた触媒構造体のTEMとHRTEMのイメージである。カーボンブラックの表面に0.65nmの結晶面層を有するナノ構造体が合成された。これは(c)のXRDの分析によりMoS結晶構造であることが確認される。
【0237】
〈実施例38〉
実施例37から得られたものを再び反応器に入れて、これと共にトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(iv)、CCHPt(CH、Pt前駆体を全体の含有量対比で5wt%以内になるようにし、密閉型反応器に入れて密閉型反応を再び行った。この時温度は350℃になるようにした後、30分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げて試料を得た。その結果図83の(a)と(b)のTEMとHRTEMのイメージから、カーボンブラックの表面に0.65nmの結晶面層を有するナノ構造体と約2nmのナノ粒子が合成された。これは(c)のXRDの分析によりMoS結晶とPtMoナノ触媒が同時に合成された構造であることが確認される。
【0238】
〈実施例39〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約80nmであるチタニウムナノ粒子を、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(iv)、(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で30wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、60分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げて試料を得た。
【0239】
図84の(a)と(b)のように、チタニウムナノ粒子支持体にPtナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。
【0240】
表39は得られた触媒構造体のEDX分析により原子比(atomic ration)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がPtナノ粒子であることが分かる。
【0241】
【表39】
[この文献は図面を表示できません]
【0242】
〈実施例40〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約80nmであるチタニウムナノ粒子を、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(iv)、(CCHPt(CH)を、Ru触媒ソース(前駆体)としてビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム(II)(CRuC)を供給し、触媒の全体の含有量が30wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、60分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げて試料を得た。
【0243】
図85の(a)と(b)のように、チタニウムナノ粒子支持体にPtRuナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。
【0244】
表40は得られた触媒構造体のEDX分析により原子比(atomic ration)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がPtRuナノ粒子であることが分かる。
【0245】
【表40】
[この文献は図面を表示できません]
【0246】
〈実施例41〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約80nmであるチタニウムナノ粒子を、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(iv)、(CCHPt(CH)を、Co触媒ソース(前駆体)としてビス(エチルシクロペンタジエニル)コバルト(II)(CCoC)を供給し、触媒の全体の含有量が30wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、60分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げて試料を得た。
【0247】
図86の(a)と(b)のように、チタニウムナノ粒子支持体にPtCoナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。
【0248】
表41は得られた触媒構造体のEDX分析により原子比(atomic ration)を測定した結果を示し、原子比から5nmのPtCoナノ粒子であることが分かる。
【0249】
【表41】
[この文献は図面を表示できません]
【0250】
〈実施例42〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約80nmであるシリコンナノ粒子を、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(iv)、(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で30wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、60分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げて試料を得た。
【0251】
図87の(a)と(b)のように、シリコンナノ粒子支持体に1nmのPtナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。
【0252】
表42は得られた触媒構造体のEDX分析により原子比(atomic ration)を測定した結果を示し、原子比からナノ粒子がPtナノ粒子であることが分かる。
【0253】
【表42】
[この文献は図面を表示できません]
【0254】
〈実施例43〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約80nmであるシリコンナノ粒子を、Co触媒ソース(前駆体)としてコバルトセン(C1010Co)を供給し、Co金属の含有量が全体の含有量対比で30wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、60分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げて試料を得た。
【0255】
図88の(a)と(b)のように、シリコンナノ粒子支持体に5nmのCoナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。XRD結果である(c)は生成されたナノ粒子が純粋コバルト結晶体であることを示す。
【0256】
〈実施例44〉
支持体と反応条件は実施例43と同様にし、Co触媒ソース(前駆体)としてコバルト(II)アセチルアセトネート(CoC1014)を供給し、Co金属の含有量が全体の含有量対比で30wt%になるようにした。
【0257】
図89の(a)ないし(d)のように、シリコンナノ粒子支持体に花形状の板状構造になっているナノ構造体が確認される。EDX結果(e)とXRD結果の(c)は生成されたナノ粒子がコバルト結晶体であり、表面に酸素が存在することを示す。
【0258】
〈実施例45〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約80nmであるシリコンナノ粒子を、Co触媒ソース(前駆体)としてコバルトセン(C1010Co)を供給し、Co金属の含有量が全体の含有量対比で30wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて(a)450℃、(b)550℃、(c)650℃、(d)750℃になるようにした後、60分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げて試料を得た。
【0259】
図90のように、SEMイメージからシリコンナノ粒子支持体にカーボンナノチューブの成長が確認される。温度が増加することによってカーボンナノチューブの成長が促進されることが確認される。TEMイメージは生成された構造体がシリコンの表面にコバルトナノ粒子とカーボンナノチューブが結合された複合構造であることを示す。
【0260】
〈実施例46〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約300nmである亜鉛ナノ粒子を、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(PtC1014)を、Fe触媒ソース(前駆体)としてフェロセン(C1010Fe)を供給し、金属の含有量が全体の含有量対比で30wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、60分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げて試料を得た。
【0261】
図91の(a)と(b)のように、亜鉛ナノ粒子支持体に1〜2nmのPtFeナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。EDX結果である(c)からこのような構造を確認することができる。
【0262】
〈実施例47〉
常圧常温で反応器に支持体として直径が約200nmである炭素球ナノ粒子を、Pt触媒ソース(前駆体)としてトリメチル(メチルシクロペンタジエニル)白金(iv)、(CCHPt(CH)を供給し、Pt金属の含有量が全体の含有量対比で40wt%になるようにした。反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて350℃になるようにした後、60分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げて試料を得た。
【0263】
図92の(a)と(b)のように、炭素球ナノ粒子支持体に2nmのPtナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。Ptナノ粒子は薄い炭素シェルで積層されており、層状構造をなしている。EDX(c)結果はこのような結果を確認する。
【0264】
〈実施例48〉
支持体、触媒前駆体、および反応条件は実施例47と同様にし、窒素(N)ドーピングのためにUREA(CHO)を追加的に反応器に供給する。
【0265】
図93の(a)と(b)のように、炭素球ナノ粒子支持体に2nmのPtナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。Ptナノ粒子は薄い炭素シェルで積層されており、層状構造をなしている。EDX(c)結果は炭素シェルが窒素ドーピングされたことを確認する。
【0266】
〈実施例49〉
支持体、反応条件は実施例47と同様にし、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(PtC1014)を、Fe触媒ソース(前駆体)としてフェロセン(C1010Fe)を供給し、金属の含有量が全体の含有量PtとFeそれぞれ対比で18wt%、10wt%になるようにした。
【0267】
図94の(a)と(b)のように、炭素球ナノ粒子支持体に2nmのPtFeナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。PtFeナノ粒子は薄い炭素シェルで積層されており、層状構造をなしている。図94の(c)のEDX結果はこのような結果を確認する。
【0268】
〈実施例50〉
支持体、反応条件は実施例47と同様にし、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(PtC1014)を、Co触媒ソース(前駆体)としてコバルトセン(C1010Co)を供給し、金属の含有量が全体の含有量対比でPtとFeがそれぞれ18wt%、10wt%になるようにした。
【0269】
図95の(a)と(b)のように、炭素球ナノ粒子支持体に2nmのPtCoナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。PtCoナノ粒子は薄い炭素シェルで積層されており、層状構造をなしている。図95の(c)のEDX結果はこのような結果を確認する。
【0270】
〈実施例51〉
支持体、反応条件は実施例47と同様にし、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(PtC1014)を、Ni触媒ソース(前駆体)としてニッケル(II)アセチルアセトネート(NiC1014)を供給し、金属の含有量が全体の含有量対比でPtとFeがそれぞれ18wt%、10wt%になるようにした。
【0271】
図96の(a)と(b)のように、炭素球ナノ粒子支持体に2nmのPtNiナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。PtNiナノ粒子は薄い炭素シェルで積層されており、層状構造をなしている。図96の(c)のEDX結果はこのような結果を確認する。
【0272】
〈実施例52〉
支持体、反応条件は実施例47と同様にし、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(PtC1014)を、Fe触媒ソース(前駆体)としてフェロセン(C1010Fe)を、Co触媒ソース(前駆体)としてコバルト(II)アセチルアセトネート(CoC1014)を、Ni触媒ソース(前駆体)としてニッケル(II)アセチルアセトネート(NiC1014)を供給する。
【0273】
図97の(a)と(b)のように、炭素球ナノ粒子支持体に2nmのPt85FeCoNiナノ粒子が分散された触媒構造体を得ることができた。Pt85FeCoNiナノ粒子は薄い炭素シェルで積層されており、層状構造をなしている。図97の(c)のEDX結果はこのような結果を確認する。
【0274】
〈実施例53〉
支持体、反応条件は実施例52と同様にし、Pt触媒ソース(前駆体)として白金(II)アセチルアセトネート(PtC1014)を、Fe触媒ソース(前駆体)としてフェロセン(C1010Fe)を、Co触媒ソース(前駆体)としてコバルト(II)アセチルアセトネート(CoC1014)を、Ni触媒ソース(前駆体)としてニッケル(II)アセチルアセトネート(NiC1014)が用いられる。具体的に説明すれば、まず、PtとFe前駆体を用いて密閉反応を行い試料を得、この試料にPtとCo前駆体を供給し、再び密閉反応を行う。その後再びPtとNi前駆体を得られた試料と密閉型反応器に供給して反応を行い最終的に試料を得る。
【0275】
図98(a)は触媒構造体の概略図である。また、図98(b)と(c)のように、炭素球ナノ粒子支持体に2nmのPtFe、PtCo、PtNiナノ粒子が幾重にもコーティングされた触媒構造体を得ることができた。図98の(c)において赤、青、緑点に相当するEDX結果を示す表43、44、45はこのような結果を確認する。
【0276】
【表43】
[この文献は図面を表示できません]
【0277】
【表44】
[この文献は図面を表示できません]
【0278】
【表45】
[この文献は図面を表示できません]
【0279】
図99はこのような層状構造の一般的な概念を示し、Pt−Me合金触媒の場合、MeがFe、Co、Niが可能な時の層状構造は6個の場合の数が可能である。
【0280】
〈実施例54〉
その他、他の形態の支持体にも触媒ナノ粒子の分散合成が可能であるかを調べるため、以下の表46の条件を用いて触媒構造体を得た。
【0281】
【表46】
[この文献は図面を表示できません]
【0282】
カーボン素材としてはフェルト以外にファイバーペーパー、フォーム、箔などが可能である。
【0283】
金属箔の金属としてはCu、Ti、SUSのいずれもの物質も使用可能である。このような物質はフォームやワイヤ形態でも可能である。
【0284】
図100はカーボンフェルトの表面にPtナノ粒子が非常に密度を有してコーティングされたことが確認される。
【0285】
図101の(a)、(b)、(c)はそれぞれCu、Ti、SUS箔の表面にコーティングされたPtナノ粒子を示す。
【0286】
図102の(a)はPtRu触媒のコーティング前後のTiフォーム写真を示す。コーティング前は銀色であったものがコーティング後に黒色に変わった。(b)はTiフォームの表面にコーティングされたナノ粒子を示す。
【0287】
図103はMoS触媒のコーティング前後のTiwire写真を示す。コーティング前は銀色であったものがコーティング後に黒灰色に変わった。
【0288】
図104はPtCo触媒のコーティング前後の六方晶窒化ホウ素写真を示す。約2nmのナノ粒子がコーティングされた。
【0289】
〈実施例55〉
炭素支持体として(a)カーボンブラックナノ粒子、(b)グラファイトナノ粒子、(c)炭素球ナノ粒子、(d)カーボンナノチューブ、(e)グラフェン、(f)窒素ドーピングされたグラフェンを供給し、Mo触媒ソース(前駆体)としてヘキサカルボキシルモリブデン(Mo(CO))と硫黄(sulfur)を供給し、MoSの含有量が全体の含有量対比で50wt%になるようにし、供給した後、反応器を完全に密閉し、温度を昇温させて500℃になるようにした後、60分の間反応を行わせた。反応が完了した後反応器の内部圧力を解除し、不活性ガスを供給しながら安定化させて未反応物および副産物を除去した後、温度を常温に下げてMoSナノ粒子が分散された触媒構造体を得た。
【0290】
図105は得られた触媒構造体のTEMとHRTEMのイメージである。すべての炭素支持体の表面でMoS結晶構造がうまく形成された。
【0291】
以上で本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態もまた本発明の権利範囲に属するものである。
図1a
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図1b
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図1c
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図2a
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図2b
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図3a
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図3b
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図4a
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図4b
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図5a
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図5b
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図6a
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図6b
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図7a
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図7b
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図8a
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図8b
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図9a
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図9d
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図9e
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図10a
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図10b
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図11a
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図11b
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図12a
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図12b
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図13a
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図13b
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図14a
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図14b
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図15a
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図15b
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図16a
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図16b
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図17
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図18
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図19a
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図19b
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図19c
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図20a
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図20b
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図21
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図22a
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図22b
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図23a
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図24a
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図25b
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図26b
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図27d
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図28a
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図28b
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図28d
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図29a
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図29b
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図30a
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図30b
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図30c
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図30d
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図31a
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図31b
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図31c
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図32a
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図32b
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図32c
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図32d
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図33a
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図33b
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図33c
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図33d
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図34a
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図34b
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図34c
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図35a
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図35b
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図35c
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図36a
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図36b
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図36c
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図36d
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図36e
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図36f
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図37a
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図37b
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図37c
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図37d
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図38a
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図38b
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図38c
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図39a
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図39b
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図39c
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図39d
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