特許第6934283号(P6934283)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6934283ディスプレイの画像表示方法、及びディスプレイ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6934283
(24)【登録日】2021年8月25日
(45)【発行日】2021年9月15日
(54)【発明の名称】ディスプレイの画像表示方法、及びディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/30 20060101AFI20210906BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20210906BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20210906BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20210906BHJP
【FI】
   G09G3/30 J
   G09G3/20 632G
   G09G3/20 641D
   G09G3/20 641P
   G09G3/20 642K
   H05B33/12 B
   H05B33/14 A
【請求項の数】10
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-206150(P2015-206150)
(22)【出願日】2015年10月20日
(65)【公開番号】特開2016-186629(P2016-186629A)
(43)【公開日】2016年10月27日
【審査請求日】2018年7月26日
【審判番号】不服2020-8044(P2020-8044/J1)
【審判請求日】2020年6月10日
(31)【優先権主張番号】201510142031.5
(32)【優先日】2015年3月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514016599
【氏名又は名称】上海和輝光電股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】EVERDISPLAY OPTRONICS (SHANGHAI) CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馮 佑 雄
【合議体】
【審判長】 中塚 直樹
【審判官】 濱野 隆
【審判官】 濱本 禎広
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−15521(JP,A)
【文献】 特開2004−157514(JP,A)
【文献】 特開2009−163251(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/30
G09G 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素領域、及び非画素領域を有する基板と、
画素領域に位置し、第1の電極、有機薄層、及び第2の電極を含む有機発光ダイオードと、
有機発光ダイオードを駆動するための駆動部とを含み、
前記画素領域の画素配列は、2行3列の6つの画素を含む複数の基本画素ユニットが水平方向、及び垂直方向に沿って繰り返されることにより構成され、前記画素配列は、2つの異色のサブピクセルから構成される画素のそれぞれに対応する複数の画素空間を有し、前記画素配列は、少なくとも2つの異なる画素空間にある少なくとも1つのサブピクセルを有し、かつ、第1の色の第1のサブピクセル、第2の色の第2のサブピクセル、及び第3の色の第3のサブピクセルを含むディスプレイであって、 前記駆動部は、
前記ディスプレイに表示しようとするカラー画像を示す画像信号を入力するための入力ユニットと、
前記画像において各色が存在する位置及び表示に必要な階調値を示す第1のデータをそれぞれ獲得し、さらに第2のデータをそれぞれ獲得し、各前記画素に含まれる各前記サブピクセルに対して、前記1のデータ及び前記第2のデータに基づいて、前記画素の各前記サブピクセルの前記画素配列において表示される前記階調値を示す第3のデータを得るサブピクセル表示ユニットと、
前記第3のデータに基づいて生成された複数の電気信号を前記ディスプレイに出力するための出力ユニットとを含み、
前記第2のデータは、割合マトリクスであり、各基本画素ユニットに対して、前記基本画素ユニットに対応する前記第2のデータを確定する場合、前記基本画素ユニットの各画素のために1つの割合ベクトルを確定して、前記割合ベクトルに基づいて前記割合マトリクスを確定し、
前記画素の前記割合ベクトルは、第1のサブピクセル、第2のサブピクセル、及び第3のサブピクセルの前記画素空間おいて占める程度を表示する割合係数にそれぞれ対応する3つの分量を有し、各画素の前記割合ベクトルにおける対応位置の前記分量がそれぞれ獲得されて前記割合マトリクスが得られることを特徴とするディスプレイ。
【請求項2】
前記第1の色、第2の色、及び第3の色は、それぞれ赤色、青色、緑色であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記画素配列は、delta画素配列によるものであることを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記基本画素ユニットは、4つのサブピクセル列を有することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
前記基本画素ユニットは、第1行における左から右に配列される第1の画素、第2の画素、及び第3の画素と、第2行における左から右に配列される第4の画素、第5の画素、及び第6の画素とを含み、第2の画素〜第5の画素は2つの上下方向に隣り合う異色のサブピクセルにより構成され、第1の画素及び第6の画素は上下方向に配列されるが1つのサブピクセルを間隔する異色のサブピクセルにより構成されることを特徴とする請求項4に記載のディスプレイ。
【請求項6】
前記割合マトリクスを獲得した後、前記基本画素ユニットにおける各サブピクセルは、当該サブピクセルが存在する画素の表示に必要な前記階調値に前記割合マトリクスにおいて対応する前記分量をそれぞれかけて、当該サブピクセルの前記画素配列において表示される前記階調値を獲得することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項7】
前記色のサブピクセルの全体が1つの前記画素の画素空間に位置する場合,前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が「1」に設定され、前記色のサブピクセルが前記画素の画素空間に位置しない場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が「0」に設定されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項8】
前記色のサブピクセルの大部分が前記画素の画素空間に位置する場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が0.5より大きい第1の割合係数であり、前記色のサブピクセルの小部分が前記画素の画素空間に位置する場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が0.5より小さい第2の割合係数であり、前記第1の割合係数と第2の割合係数との和が1であることを特徴とする請求項7に記載のディスプレイ。
【請求項9】
前記第1の割合係数は、0.7に設定されることを特徴とする請求項8に記載のディスプレイ。
【請求項10】
前記色のサブピクセルの一部分が前記画素の画素空間に位置する場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が0.5に設定されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特にディスプレイの画像表示方法、及びディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
アクティブマトリクス式有機発光ダイオード(以下、AMOLEDと略称する)は、新世代のディスプレイである。伝統的な画素配列の画素ユニットは、赤、緑、青の3つのサブピクセルからなる。しかし、現在のAMOLEDの画素配列の設計は、サブピクセルの数量を減少する傾向がある。よって、画素配列の個別画素(画素ドットや画素ユニットとも称する)は、赤、緑、青の3つのサブピクセルからなることではない。
【0003】
図1の画素配列は、Delta配列によるものであり、その行周期が2であり、列周期が3である。当該画素配列の画素は、赤と緑、赤と青、又は、緑と青等の異なる方式によって構成されてもよい。
【0004】
三原色の場合こそ、すべての色を再現することができることはよく知られており、2種類の色によってはすべての色を再現することが不可能であるため、実際に画像を表示する場合、1つの画素は、それと隣り合う画素から他の1種類の色を「借」用することにより、三原色を構成し、即ち、表示するように画素補償を行う必要がある。
【0005】
従来ディスプレイの表示方法では、使用される画素補償アルゴリズムは、「隣り合う画素の借用方法」であり、即ち、水平方向や垂直方向において、各画素ユニットとそれに隣り合う画素ユニットは、自分自身が備えていない色のサブピクセルを共用して、白色を表示する効果を達成する。「隣り合う画素の借用方法」の具体的なステップは、以下の通りである。
【0006】
なお、以下の説明において、R′は、表示待機ピクチャにおけるある画素の実際な階調値であり、R′′は、Delta画素配列において対応する画素が表示すべき階調値であり、Rは、Delta画素配列における最終表示の階調値である。
【0007】
図1における画素Pixel(2、2)を例として、当該画素は、G、Bの2種のサブピクセルのみを備え、欠ける赤色R′(2、2)は、隣り合う左右両方の画素における赤色R(2、1)及びR(2、3)中の0.5RRealで表示する。
【0008】
R′′(2、1)=R′(2、1)+1/2R′(2、2)。
Rの面積がR′の面積の1.5倍であるため、同じ表示効果を得る場合、Rの階調値は、1.5を減少できる。
【0009】
【数1】
【0010】
しかしながら、上記補償アルゴリズムに基づく従来技術の表示方法を使用して得られた画像品質は、図2図5に示すように、画面エッジがぼんやりし、飽和度が良くないという技術問題が存在する。
【0011】
そして、上記補償アルゴリズムを応用する従来技術の表示方法は、例えば、主文字表示を主とする応用や、画像表示を主とする応用などのディプレイ応用の異なる状況を区別・対応できないため、それぞれの満足な表示効果を得られない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、従来技術に存在する上記の問題を解消するためになされたものであり、その目的は、ディスプレイの画像表示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のもう一つの目的は、ディスプレイを提供することである。
本発明の上記発明目的は、以下の技術案により実現する。
【0014】
本発明の第1の態様に係る画像をディスプレイに表示するための表示方法であって、
前記ディスプレイの画素配列は、複数の基本画素ユニットが水平方向、及び垂直方向に沿って繰り返されることにより構成され、前記画素配列は、少なくとも2つの異なる画素の画素空間に位置するサブピクセルを有し、且つ、第1の色の第1のサブピクセル、第2の色の第2のサブピクセル、及び第3の色の第3のサブピクセルを含み、
前記表示方法は、
前記画像における各色が存在する位置及び表示に必要な階調値を示す第1のデータをそれぞれ獲得するステップと、
各色の前記画素配列における各画素で占められる空間割合を示す第2のデータをそれぞれ得るステップと、
各前記画素に含まれる各前記サブピクセルに対して、前記第1のデータ及び前記第2のデータに基づいて、前記画素の各前記サブピクセルの前記画素配列における表示階調値を示す第3のデータを獲得して前記画像表示を行うステップとを含む。
【0015】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記第1の色、第2の色、及び第3の色は、それぞれ赤色、青色、緑色であることが好ましい。
【0016】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記画素配列は、delta画素配列によるものであることが好ましい。
【0017】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記基本画素ユニットは、2行3列の6つの画素を含むと共に、4つのサブピクセル列を有することが好ましい。
【0018】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記基本画素ユニットは、第1行における左から右に配列される第1の画素、第2の画素、及び第3の画素と、第2行における左から右に配列される第4の画素、第5の画素、及び第6の画素とを含み、第2の画素〜第5の画素は2つの隣り合う水平行にそれぞれ位置する異色のサブピクセルにより構成され、第1の画素及び第6の画素は同一列にそれぞれ位置するが1つの水平行を間隔する異色のサブピクセルにより構成されることが好ましい。
【0019】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記第2のデータは、割合マトリクスであり、各基本画素ユニットに対して、前記基本画素ユニットに対応する前記第2のデータを確定する場合、前記基本画素ユニットの各画素のために割合ベクトルを確定して、前記割合ベクトルに基づいて前記割合マトリクスを確定することが好ましい。
【0020】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記画素の前記割合ベクトルは、第1のサブピクセル、第2のサブピクセル、及び第3のサブピクセルの前記画素での割合係数をそれぞれ示す3つの分量を有し、前記割合マトリクスを得るように、各前記割合ベクトルにおける同一位置の前記分量をそれぞれ獲得することが好ましい。
【0021】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記割合マトリクスを獲得した後、前記基本画素ユニットにおける各サブピクセルに対して、当該サブピクセルが存在する画素の表示に必要な階調値に前記割合マトリクスにおいて対応するマトリクス要素値をそれぞれかけて、当該サブピクセルの前記画素配列における表示階調値を獲得することが好ましい。
【0022】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記色のサブピクセルの全体が1つの前記画素の画素空間に位置する場合,前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が「1」に設定され、前記色のサブピクセルが前記画素の画素空間に位置しない場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が「0」に設定されることが好ましい。
【0023】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記色のサブピクセルの大部分が前記画素の画素空間に位置する場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が0.5より大きい第1の割合係数であり、前記色のサブピクセルの小部分が前記画素の画素空間に位置する場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が0.5より小さい第2の割合係数であり、前記第1の割合係数と第2の割合係数との和が1であることが好ましい。
【0024】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記第1の割合係数は、0.7に設定されることが好ましい。
【0025】
本発明に係るディスプレイの画像表示方法において、前記色のサブピクセルの一部分が前記画素の画素空間に位置する場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が0.5に設定されることが好ましい。
【0026】
また、本発明の第2の態様に係るディスプレイであって
画素領域、及び非画素領域を有する基底と、
画素領域に位置し、第1の電極、有機薄層、及び第2の電極を含む有機発光ダイオードと、
有機発光ダイオードを駆動するための駆動部とを含み、
前記画素領域の画素配列は、複数の基本画素ユニットが水平方向、及び垂直方向に沿って繰り返されることにより構成され、前記画素配列は、少なくとも2つの異なる画素の画素空間にあるサブピクセルを有し、且つ、第1の色の第1のサブピクセル、第2の色の第2のサブピクセル、及び第3の色の第3のサブピクセルを含むディスプレイであって、
前記駆動部は、
前記ディスプレイに表示しようとするカラー画像を示す画像信号を入力するための入力ユニットと、
前記画像において各色が存在する位置及び表示に必要な階調値を示す第1のデータをそれぞれ獲得し、さらに各色の前記画素配列における各画素が占められる空間割合を示す第2のデータをそれぞれ獲得し、各前記画素に含まれる各前記サブピクセルに対して、前記第1のデータ及び前記第2のデータに基づいて、前記画素の各前記サブピクセルの前記画素配列における表示階調値を示す第3のデータを得るサブピクセル表示ユニットと、
前記第3のデータに基づいて生成された複数の電気信号を前記ディスプレイに出力するための出力ユニットとを含む。
【0027】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記第1の色、第2の色、及び第3の色は、それぞれ赤色、青色、緑色であることが好ましい。
【0028】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記画素配列は、delta画素配列によるものであることが好ましい。
【0029】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記基本画素ユニットは、2行3列の6つの画素を含むと共に、4つのサブピクセル列を有することが好ましい。
【0030】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記基本画素ユニットは、第1行における左から右に配列される第1の画素、第2の画素、及び第3の画素と、第2行における左から右に配列される第4の画素、第5の画素、及び第6の画素とを含み、第2の画素〜第5の画素は2つの隣り合う水平行にそれぞれ位置する異色のサブピクセルにより構成され、第1の画素及び第6の画素は同一列にそれぞれ位置するが1つの水平行を間隔する異色のサブピクセルにより構成されることが好ましい。
【0031】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記第2のデータは、割合マトリクスであり、各基本画素ユニットに対して、前記基本画素ユニットに対応する前記第2のデータを確定する場合、前記基本画素ユニットの各画素のために1つの割合ベクトルを確定して、前記割合ベクトルに基づいて前記割合マトリクスを確定することが好ましい。
【0032】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記画素の前記割合ベクトルは、第1のサブピクセル、第2のサブピクセル、及び第3のサブピクセルの前記画素での割合係数をそれぞれ示す3つの分量を有し、前記割合マトリクスを得るように各前記割合ベクトルにおける同一位置の前記分量をそれぞれ獲得することが好ましい。
【0033】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記割合マトリクスを獲得した後、前記基本画素ユニットにおける各サブピクセルは、当該サブピクセルが存在する画素の表示に必要な階調値に前記割合マトリクスにおいて対応するマトリクス要素値をそれぞれかけて、当該サブピクセルの前記画素配列における表示階調値を獲得することが好ましい。
【0034】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記色のサブピクセルの全体が1つの前記画素の画素空間に位置する場合,前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が「1」に設定され、前記色のサブピクセルが前記画素の画素空間に位置しない場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が「0」に設定されることが好ましい。
【0035】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記色のサブピクセルの大部分が前記画素の画素空間に位置する場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が0.5より大きい第1の割合係数であり、前記色のサブピクセルの小部分が前記画素の画素空間に位置する場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が0.5より小さい第2の割合係数であり、前記第1の割合係数と第2の割合係数との和が1であることが好ましい。
【0036】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記第1の割合係数は、0.7に設定されることが好ましい。
【0037】
本発明の実施例のディスプレイにおいて、前記色のサブピクセルの一部分が前記画素の画素空間に位置する場合、前記画素における前記色のサブピクセルの前記割合係数が0.5に設定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、以下のような作用効果が獲得できる。
本発明のディスプレイは、サブピクセルを節約できるとともに、従来技術の画素配列に存在する画面エッジがぼんやりし、飽和度が良くないという欠陥を克服することができる。そして、本発明に係るディスプレイの画像表示方法は、例えば、文字表示を主とする応用や、画像表示を主とする応用などのディスプレイ表示の異なる状況を区別して対応でき、それぞれの満足な表示効果を獲得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】従来技術の隣り合う画素の借用方法の模式図である。
図2】従来技術の隣り合う画素の借用方法により矢印を表示する表示効果図である。
図3】従来技術の隣り合う画素の借用方法により矢印を表示する画素効果模式図である。
図4】従来技術の隣り合う画素の借用方法により矢印を表示する画素模式図である。
図5】従来技術の隣り合う画素の借用方法により文字を表示する表示効果図である。
図6】従来技術の隣り合う画素の借用方法により白い矢印を表示する画素効果図である。
図7】本発明の実施例に係るディスプレイの模式図である。
図8】本発明の実施例に係るディスプレイの画素配列の模式図である。
図9図8に示すような画素配列の基本画素ユニットの模式図である。
図10】本発明の第2の実施例に係る表示方法により画像を表示する表示効果図である。
図11】本発明の第2の実施例に係る表示方法により図10の画像を表示する第1種類の画素効果図の一部である。
図12】本発明の第2の実施例に係る表示方法により図10の画像を表示する第1種類の画素効果図の一部である。
図13】本発明の第2の実施例に係る表示方法により図10の画像を表示する第1種類の画素効果図の一部である。
図14】本発明の第2の実施例に係る表示方法により赤色の縦線を表示する第1種の画素模式図である。
図15】本発明の第2の実施例に係る表示方法により赤色の縦線を表示する第2種の画素模式図である。
図16】本発明の第2の実施例に係る表示方法により赤色の縦線を表示する第3種の画素模式図である。
図17】本発明の第1の実施例に係る表示方法により矢印を表示する画素模式図である。
図18】本発明の第1の実施例に係る表示方法により矢印を表示する表示効果図である。
図19】本発明の第1の実施例に係る表示方法により矢印を表示する画素効果図である。
図20】本発明の第1の実施例に係る表示方法により文字を表示する表示効果模式図である。
図21】本発明の第1の実施例に係る表示方法により白い矢印を表示する画素効果図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の特徴と利点を表す典型的な実施例を詳細に説明する。なお、本発明は、異なる実施例に対して各種の変形を行うことができ、何れも本発明の範囲に属するものである。また、実施例における説明と図面は、本質上、本発明を詳しく説明するためのものであり、本発明を制限するためのものではない。
【0041】
本発明の各実施例に係る表示方法(又は、具現方法と称する)は、本発明の実施例に係るディスプレイに適用することができる。本発明のディスプレイは、携帯電話のディスプレイに適用することが好ましく、携帯電話のAMOLEDディスプレイに適用することがより好ましい。
【0042】
図7は、本発明のディスプレイ装置の模式図である。ディスプレイ装置は、OLEDディスプレイ装置20である。図7を参照すると、OLEDディスプレイ装置20は、少なくとも表示ユニット200、走査駆動部220、データ駆動部230を含む。OLEDディスプレイ装置20は、他のデバイス及び/又は素子を含んでも良い。
【0043】
表示ユニット200は、走査線(S1〜Sn)、発光制御線(EM1〜EMn)、及びデータ線(D1〜Dn)に接続される複数の画素ドット210を含んでも良い。さらに、1つの画素ドット210は、1つのOLEDを備え、例えば、赤と緑、赤と青、又は、緑と青などの異色の光を出射するための2つのサブピクセルから構成されてもよい。
【0044】
表示ユニット200は、外部から供給される第1のパワーソース(ELVdd)及び外部から供給される第2のパワーソース(ELVss)に対応するように画像を表示することができる。表示ユニット200は、さらに、走査駆動部220により生成される走査線S1〜Snからの走査信号、発光制御線EM1〜EMnからの発光制御信号、及びデータ駆動部230により生成されるデータ線D1〜Dmからのデータ信号に対応する画像を表示することもできる。
【0045】
走査駆動部220は、走査信号及び発光制御信号を生成することができる。走査駆動部220により生成される走査信号は、走査線(S1〜Sn)に順次に供給され、発光制御信号は、各発光制御線(EM1〜EMn)に順次に供給される。また、走査信号及び発光信号は、走査線S1〜Sn及び発光制御線EM1〜EMnに非順次に供給されても良い。他の実施例において、発光制御信号は、発光制御駆動部により生成されても良い。
【0046】
データ駆動部230は、例えばRGBデータ等の入力信号を受信することができるとともに、受信した入力信号に対応するデータ信号を生成することができる。データ駆動部230により生成されたデータ信号は、走査信号に同期するように、データ線(D1〜Dm)を介して画素ドット210に供給されても良く、走査信号に同期しないように、データ線D1〜Dmに供給されても良い。
【0047】
また、画素配列における各同色のサブピクセル行は、走査駆動部から信号を供給され、画素配列における各異色のサブピクセル列は、データ駆動部から信号を供給される。
【0048】
以下、図8に示すような画素配列を例として、本発明の2つの実施例に係るディスプレイの画像表示方法を説明する。図9は、図8に示すような画素配列の基本画素ユニット30である。図8に示すような画素配列において、当該画素配列は、行周期が2であり、列周期が3であるdelta分布の画素配列である。本発明に係るディスプレイの画像表示方法は、delta配列に応用される画素配列に限定されない。他の画素配列方式の画素配列に適用してもよい。
【0049】
図8において、第1行のサブピクセルのすべてが赤色のサブピクセルRであり、第2行のサブピクセルのすべてが青色のサブピクセルBであり、第3行のサブピクセルのすべてが緑色のサブピクセルGである。以下、順次に循環する。そして、本発明に係るディスプレイ及び表示方法は、上記の画素配列に限定されない。例えば、第1行のサブピクセルは、緑色のサブピクセル及び青色のサブピクセルであってもよい。
【0050】
図9に示すような画素配列は、実質上、2つのサブピクセルで1つの画素210を具現する。図9において、画素210を構成する2つのサブピクセルは、楕円形の破線でマークされた。
【0051】
図8に示すような画素配列は,複数の図9に示すような基本画素ユニット30が水平方向、及び垂直方向に沿って繰り返されることによって構成される。各基本画素ユニット30は、2行3列の6つの画素を含み、具体的には、第1行における左から右に配列される第1の画素P11、第2の画素P12、及び第3の画素P13と、第2行における左から右に配列される第4の画素P21、第5の画素P22、及び第6の画素P23とを含む。ここで、第2の画素P12〜第5の画素P22は、それぞれ2つの隣り合う水平行に位置する異色のサブピクセルにより構成される。また、第1の画素P11と第6の画素P23とは、それぞれ同一列に位置するが1つの水平行を間隔する異色のサブピクセルにより構成される。図9から分かるように、画素マトリクスの基本ユニット30において、赤色のサブピクセルR12、緑色のサブピクセルG13、及び青色のサブピクセルB22は、2つの異なる画素の画素空間にある。
【0052】
図9に示すように、第1の画素P11の2つのサブピクセルと第4の画素P21の青色のサブピクセルB21とは、垂直方向において第1の間隔をもって上から下に順次に第1列を構成する。
【0053】
第2の画素P12における青色のサブピクセルB12、第4の画素P21における赤色のサブピクセルR21、及び第5の画素P22における緑色のサブピクセルG22は、垂直方向において第1の間隔をもって上から下に順次に第2列を構成する。上記第2列と上記第1列とは、水平方向において第2の間隔をもってずらす。基本画素ユニット30において、図9に示すように、すべて4つのサブピクセル列を有する。
【0054】
より具体的には、同一の画素ドットを構成される2つのサブピクセルの間に混色を発生しないように、上記第1の間隔が1つのサブピクセルの高さより小さく、上記第2の間隔が0以上であってもよい。
【0055】
三原色である場合のみ、すべての色を再現することができるが、2種類の色ではすべての色を再現することが不可能であるため、実際に画像を表示する場合、1つの画素は、他の画素の他の1種類の色を含んで三原色を構成し、協力して白色を表示する効果を達成する。本発明の実施例に係る表示方法は、各色が前記画素において占められる割合、及び当該色が原画像における所在位置及び階調値を算出することにより、画素マトリクスにおける当該色の表示階調値を確定する。
【0056】
第1の実施例
本実施例において、まず、表示待機画像における各色の位置と表示に必要な階調値を表示するデータを獲得する。例えば、赤色の場合、画素P11〜P23における表示に必要な階調値は、R′11、R′12、R′13、R′21、R′22、R′23であるとする。
【0057】
その後、各色のサブピクセルが各画素で占められる割合の割合ベクトルを得り、各割合ベクトルは、赤色のサブピクセル、緑色のサブピクセル、及び青色のサブピクセルのそれぞれが上記画素における割合係数を表示する3つの分量を備える。
【0058】
ここで、「割合」とは、占められる空間の割合である。従って、本発明の実施例において使用された補償アルゴリズムは、「占める空間アルゴリズム」と称してもよい。なお、本発明の実施例に係る表示方法において、サブピクセルの画素空間における割合係数を正確に計算する必要がなく、当該画素の画素空間内に当該色のサブピクセルがあるか否かを判断だけである。当該色のサブピクセルの全体が当該画素の画素空間(面積の概念であり、体積の概念ではない)に位置する場合,割合係数が「1」に設定され、当該色のサブピクセルの全体が当該画素の画素空間に位置しない場合、割合係数が「0」に設定され、当該色のサブピクセルの一部が当該画素の画素空間に位置する場合、その大部分が当該画素の画素空間に位置しても、小部分が当該画素の画素空間に位置しても、割合係数が「0.5」に設定される。
【0059】
上記から分かるように、図9に示すような基本画素ユニット30の6つの画素P11、P12、P13、P21、P22、P23の各割合ベクトルは、それぞれ
P11(1、1、0)、P12(0.5、0.5、1)、P13(0.5、0.5、1)
P21(0、0、1)、P22(1、1、0.5)、P23(1、1、0.5)
である。
【0060】
割合マトリクスを得るように、各上記割合ベクトルにおける同一位置の分量をそれぞれ取る。割合マトリクスは、各色の上記画素配列における各画素に占められた空間割合のデータを表示する。従って、次式が得られる。即ち、
【0061】
【数2】
【0062】
割合マトリクスを獲得した後、上記基本画素ユニット30内の各サブピクセルに対しては、当該サブピクセルが存在する画素の表示に必要な階調値に、上記割合マトリクスにおいて対応するマトリクス要素値をそれぞれかけて、当該サブピクセルの上記画素配列における表示階調値を獲得する。具体的には、以下の通りである。
【0063】
R11=R′11;R12=0.5R′12+0.5R′13
R21=R′22;R23=R′23
G11=G′11;G13=0.5G′12+0.5G′13
G22=G′22;G23=G′23
B12=B′12;B13=B′13
B21=B′21;B22=0.5B′22+0.5B′23
上記各公式において、Rは、画素配列における赤色が存在する位置及び階調値であり、R′は、原画像における赤色が存在する位置及び階調値であり、Gは、画素配列における緑色が存在する位置及び階調値であり、G′は、原画像における緑色が存在位置及び階調値であり、Bは、画素配列における青色が存在する位置及び階調値であり、B′は、原画像における青色が存在する位置及び階調値である。
【0064】
第2の実施例
本実施例の上記実施例と同じ部分は贅言しない。
【0065】
本実施例と上記実施例との異なることは、本実施例の表示方法においても、当該画素の画素空間の百分率を正確に計算する必要なく、当該画素の画素空間内に当該色のサブピクセルがあるか否かを判断する。当該色のサブピクセルの全体当該画素の画素空間(面積の概念であり、体積の概念ではない)に位置する場合、割合係数が「1」に設定され、当該色のサブピクセルの全体が当該画素の画素空間に位置しない場合、割合係数が「0」に設定され、当該色のサブピクセルの一部が当該画素の画素空間に位置する場合、その大部分が当該画素の画素空間に位置するか、それとも小部分が当該画素の画素空間に位置するかを判断必要があり、その大部分が当該画素の画素空間に位置する場合、割合係数が0.5より大きい「0.7」に設定されてもよく、小部分が当該画素の画素空間に位置する場合、割合係数が0.5より小さい「0.3」に設定されてもよい。つまり、両者の和は、1である。
【0066】
上記から分かるように、本実施例において、図9に示す基本画素ユニット30の6つの画素のように、その赤、緑、青のサブピクセルが各画素で占められる割合の割合ベクトルは、それぞれ
P11(1,1,0)、P12(0.7,0.7,1)、P13(0.3,0.3,1)
P21(0,0,1)、P22(1,1,0.7)、P23(1,1,0.3)
である。
【0067】
従って、割合ベクトルに基づいて獲得される割合マトリクスは、
【0068】
【数3】
【0069】
である。
本実施例の表示方法により、確定された各サブピクセルの画素マトリクスにおける表示階調値は、
R11=R′11;R12=0.7R′12+0.3R′13
R21=R′22;R23=R′23
G11=G′11;G13=0.7G′12+0.3G′13
G22=G′22;G23=G′23
B12=B′12;B13=B′13
B21=B′21;B22=0.7B′22+0.3B′23
である。
【0070】
以上の2つの実施例から分かるように、同一の画素空間において、同色のサブピクセルの割合は、最大値が1であり、最小値が0であり、異色のサブピクセルの割合の和は、2である。
【0071】
次に、本発明の2つの実施例に係る表示方法のいくつか具体的な画像の表示状況をさらに説明する。
【0072】
まず、第2の実施例に係る表示方法により図10に示すような画像を表示することを例に挙げて説明する。図10の画像において、枠線の幅は、3つの画素であり、内部の横線の幅は、1〜7つの画素で増加するように構成され、内部の縦線の幅も1〜7つの画素で増加するように構成される。画像面積を考慮して、図11図13は、図10に示すような画像の画素効果図の一部を示す図である。図13に示すように、その中の1列の低階調レベルのサブピクセル列は、表示できない。図10の画像は、赤色で表示するが、本発明がそれに限定しない。青色や、緑色で表示する場合、同じ効果を有する。ここでは赤色を例に挙げて説明する。
【0073】
図11図13に示すように、本発明の第2の実施例に係る表示方法を使用して表示する場合、線の幅が1つの画素である縦線は、3種類の表示方法を有する。図9に示すような画素配列の横方向の画素の周期が3つの列であるため、3種類の異なる縦線を表示できる。3種類の異なる縦線は、赤色のサブピクセルを例に挙げて、それぞれ図14図16に示される。
【0074】
図14に示すように、第1種の縦線が表示される場合、1つの赤色のサブピクセル列のみで表示するとともに、1行を間隔して1つの赤色のサブピクセルを点灯し、表示に必要な赤色の階調値の100%で表示する。
【0075】
図15に示すように、第2種の縦線が表示される場合、2つの赤色のサブピクセル列でそれぞれ表示し、ここで、1列の赤色のサブピクセルは、表示に必要な赤色の階調値の100%で表示し、他の1列の赤色のサブピクセル(図の左から第3列)は、第2の実施例に係る表示方法により表示に必要な赤色の階調値の70%で表示し、即ち、実際に表示する階調値は、原画像における赤色の階調値の0.7倍である。
【0076】
図16に示すように、第3種の縦線が表示される場合、2つの赤色のサブピクセル列でそれぞれ表示し、ここで、1列の赤色のサブピクセルは、表示に必要な赤色の階調値の100%で表示し、他の1列のサブピクセル(図の左から第3列)は、第2の実施例に係る表示方法により表示も必要な赤色の階調値の30%で表示し、即ち、実際に表示する階調値は、原画像における赤色の階調値の0.3倍である。
【0077】
1つの画素の幅の横線を表示する場合、2つの異なる表示方式のみがある。2種類の表示方式はすべてが同一のサブピクセル行で表示するが、他の幅の横線を表示する場合、実際に発光するサブピクセルの行数が当該横方向の線に含まれる画素の個数に等しい。例えば、表示幅が4つの画素の横線であれば、実際に発光するサブピクセルが4行である。縦線を表示する場合、実際に発光するサブピクセルの行数は、多くの場合、当該縦線の幅に含まれる画素の個数に等しくない。
【0078】
以上、本発明の第2の実施例に係る表示方法による表示線の例を説明したが、以下、本発明の第1の実施例に係る表示方法による表示矢印の例をさらに説明する。
【0079】
図17に示すように、図9に示すような画素配列が本発明の第1の実施例に係る表示方法を応用して緑色の矢印を表示する場合、矢印が覆う領域の大部分の緑色のサブピクセルは、表示に必要な緑色の階調値の100%で表示し、ある境界の場合、緑色のサブピクセルは、表示に必要な赤色の階調値の50%で表示する。ここで、第1行第1列の画素における緑色のサブピクセルG0101、第7行第7列の画素における緑色のサブピクセルG0707、第5行第16列の画素における緑色のサブピクセルG0516を含む。
【0080】
また、図18は、本発明の第1の実施例に係る表示方法により矢印を表示する表示効果図である。図19は、本発明の第1の実施例に係る表示方法により矢印を表示する画素効果図である。図20は、本発明の第1の実施例に係る表示方法により文字を表示する表示効果模式図である。図21は、本発明の第1の実施例に係る表示方法により白い矢印を表示する画素効果図である。図18図21をそれぞれ図2図3図5、及び図6と比較すると、本発明の表示方法の従来技術の表示方法に対する技術効果を分かる。従って、本発明の表示方法によれば、例えば、文字表示を主とする応用や、画像表示を主とする応用などのディスプレイ表示の異なる状況に対して、2つの実施例から適切な表示方法を選択でき、それぞれ満足な表示効果を獲得することができる。
【0081】
本発明の実施例に係るディスプレイは、画素領域、及び非画素領域を備える基底と、画素領域に位置し、第1の電極、有機薄層、及び第2の電極を含む有機発光ダイオードと、有機発光ダイオードを駆動するための駆動部とを含む。本発明の実施例に係るディスプレイの画素領域における画素配列は、図8に示す画素配列であってもよいが、それに限定されない。
【0082】
有機発光ダイオードを駆動するための駆動部は、入力ユニット、サブピクセル表示ユニット、及び出力ユニットを含む。本発明の上記実施例に係るディスプレイの画像表示方法は、上記サブピクセル表示ユニットにおいて実現される。
【0083】
ここで、入力ユニットは、上記表示装置に表示される画像を示す画像信号を入力する。サブピクセル表示ユニットは、上記画像において各色が存在する位置及び表示に必要な階調値を示す画像データをそれぞれ獲得しし、さらに各色の上記画素配列における各画素が占められる空間割合を示す割合マトリクスをそれぞれ獲得し、各上記画素に含まれる各上記サブピクセルに対して、上記画像データ及び上記割合マトリクスに基づいて、上記画素の各上記サブピクセルの上記画素配列における表示階調値を示すサブピクセル表示データを得る。出力ユニットは、画像表示を行うように、上記サブピクセル表示データに基づいて生成された複数の電気信号を上記ディスプレイに出力する。
【0084】
当業者は、本発明に付属される特許請求の範囲に開示された本発明の範囲及び主旨を逸脱しない範囲で実施する変更及び修正は、すべてが本発明の特許範囲に含まれるものであると考えるべきである。
図1
図2
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