特許第6934319号(P6934319)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6934319ローリング用磁気駆動ユニットおよび振れ補正機能付き光学ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6934319
(24)【登録日】2021年8月25日
(45)【発行日】2021年9月15日
(54)【発明の名称】ローリング用磁気駆動ユニットおよび振れ補正機能付き光学ユニット
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20210906BHJP
   G02B 7/04 20210101ALI20210906BHJP
【FI】
   G03B5/00 J
   G02B7/04 E
【請求項の数】15
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2017-92233(P2017-92233)
(22)【出願日】2017年5月8日
(65)【公開番号】特開2018-189814(P2018-189814A)
(43)【公開日】2018年11月29日
【審査請求日】2020年4月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】日本電産サンキョー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】南澤 伸司
(72)【発明者】
【氏名】須江 猛
(72)【発明者】
【氏名】五明 正人
【審査官】 三宅 克馬
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−082072(JP,A)
【文献】 特開2010−128390(JP,A)
【文献】 特開2011−013301(JP,A)
【文献】 特開2007−212876(JP,A)
【文献】 特開2008−065163(JP,A)
【文献】 特開2011−248101(JP,A)
【文献】 特開2014−085470(JP,A)
【文献】 特開2016−138929(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/00
G02B 7/02
H04N 5/232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学素子を備える光学モジュールを前記光学素子の光軸回りに回転させるためのローリング用磁気駆動ユニットにおいて、
前記光学モジュールを支持するための回転台座および当該回転台座を予め定めた軸線回りに回転可能に支持する軸受機構を備える回転支持機構と、
前記回転支持機構を介して前記光学モジュールを支持する固定部材と、
前記回転台座を回転させるローリング用磁気駆動機構と、を有し、
前記ローリング用磁気駆動機構は、前記回転台座および前記固定部材の一方に固定されたコイルと、
他方に固定されて前記軸線方向で前記コイルと対向する磁石と、を備え、
前記回転台座は、台座本体と、前記台座本体から前記固定部材に向かって前記軸線方向に延びる軸部と、前記軸線を囲んで前記固定部材と対向する台座側対向部と、を備え、
前記固定部材は、前記軸線方向で前記台座側対向部と対向する固定部材側対向部を備え

前記軸受機構は、前記軸部の外周側に取り付けられたボールベアリングと、前記ボールベアリングの外周側に、前記軸線方向で前記台座本体と前記固定部材との間に配置された複数の転動体と、前記台座側対向部と前記固定部材側対向部との間で前記軸線を囲む環状のリテーナと、 を備え、
前記台座側対向部は、前記軸線を囲む台座側環状溝を備え、
前記固定部材側対向部は、前記台座側環状溝に対向する固定部材側環状溝を備え、
前記リテーナは、周方向に配列された複数の貫通穴と、周方向で隣り合う2つの前記貫通穴の間に前記台座側対向部の側に突出する第1凸部と、前記固定部材側対向部の側に突出する第2凸部と、を備え、
前記第1凸部は、前記台座側対向部における前記台座側環状溝の縁部分に摺接可能であり、
前記第2凸部は、前記固定部材側対向部における前記固定部材側環状溝の縁部分に摺接可能であり、
複数の前記転動体は、前記台座側環状溝および前記固定部材側環状溝に挿入され、
複数の前記転動体のそれぞれは、複数の前記貫通穴のそれぞれに挿入されていることを特徴とするローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項2】
前記回転台座を前記軸線回りの基準角度位置に復帰させるための角度位置復帰機構を有することを特徴とする請求項1に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項3】
前記磁石は、周方向で分極着磁されており、
前記角度位置復帰機構は、前記回転台座および固定部材のうち前記コイルが固定されている側に取り付けられた角度位置復帰用磁性部材を備え、
前記回転台座が前記基準角度位置に位置する状態を前記軸線方向から見た場合に、前記角度位置復帰用磁性部材の中心は、前記磁石の着磁分極線と重なることを特徴とする請求項2に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項4】
前記角度位置復帰用磁性部材は、前記軸線方向において、前記コイルを間に挟んで前記磁石とは反対側に位置することを特徴とする請求項3に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項5】
前記回転台座および前記固定部材のうち前記コイルが固定される側は、前記角度位置復帰用磁性部材を固定するための固定領域を備え、
前記角度位置復帰用磁性部材の固定位置は、前記固定領域内で変更可能であることを特徴とする請求項4に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項6】
前記ローリング用磁気駆動機構は、前記磁石に対して前記コイルとは反対側に位置するヨークを備え、
前記固定部材は、前記軸線方向で前記回転台座と対向する対向面に磁石保持凹部を備え、前記軸線方向で前記回転台座とは反対側を向く非対向面にヨーク保持凹部を備え、
前記磁石は、前記磁石保持凹部に固定され、
前記ヨークは、前記ヨーク保持凹部に固定され、
前記コイルは、前記回転台座において前記固定部材と対向する対向面に固定されていることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか一項に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項7】
前記回転台座の回転角度範囲を規定する回転角度範囲規制機構を備え、
前記回転角度範囲規制機構は、前記回転台座および前記固定部材の一方から他方に向かって突出する突部と、他方において前記突部に周方向から当接可能な当接部と、を備えることを特徴とする請求項1から6のうちのいずれか一項に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項8】
前記固定部材は、前記ボールベアリングを外周側から保持する筒状の保持部と、前記ボールベアリングに前記回転台座とは反対側から前記軸線方向の与圧を付与する与圧付与機構と、を備えることを特徴とする請求項1から7のうちのいずれか一項に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項9】
前記軸受機構は、前記軸部の外周側に前記ボールベアリングと同軸に取り付けられた第2のボールベアリングを備え、
前記第2のボールベアリングは、前記ボールベアリングよりも前記回転台座の側に位置し、
前記保持部は、前記ボールベアリングおよび前記第2のボールベアリングを外周側から保持し、
前記与圧付与機構は、前記ボールベアリングを介して前記第2のボールベアリングに与圧を付与していることを特徴とする請求項8に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項10】
前記与圧付与機構は、前記ボールベアリングを介して前記固定部材を前記台座本体に接
近する方向の与圧を付与していることを特徴とする請求項8に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項11】
前記リテーナは、外周縁の離間する2か所に、切欠部を備えることを特徴とする請求項請求項1から10のうちのいずれか一項に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項12】
前記固定部材の前記回転台座とは反対側において、前記ヨークと離間した位置で前記ヨークを軸線方向から被うカバー部材を備え、
前記コイルには、フレキシブルプリント基板が接続されており、
前記フレキシブルプリント基板は、前記ヨークと前記カバー部材との間を引き回されていることを特徴とする請求項6に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項13】
前記回転台座は、前記光軸と前記軸線とを一致させた状態で前記光学モジュールを固定するための位置決め部を備えることを特徴とする請求項1から12のうちのいずれか一項に記載のローリング用磁気駆動ユニット。
【請求項14】
請求項1から13のうちのいずれか一項に記載のローリング用磁気駆動ユニットと、
光学モジュール、前記光学モジュールを揺動可能に支持する揺動支持機構、前記揺動支持機構を介して前記光学モジュールを支持する支持体、および、前記光学モジュールを揺動させる揺動用磁気駆動機構を有する揺動機能付き光学ユニットと、を有し、
前記光学モジュールは、前記支持体を介して前記回転台座に取り付けられていることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項15】
請求項1から13のうちのいずれか一項に記載のローリング用磁気駆動ユニットと、
光学モジュールと、を有し、
前記光学モジュールは、前記回転台座に取り付けられていることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学モジュールを軸線回りに回転させるためのローリング用磁気駆動ユニット、および、光学素子携帯端末や移動体に搭載される振れ補正機能付き光学ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末や車両、無人ヘリコプターなどの移動体に搭載される光学ユニットの中には、光学ユニットの揺れに起因する撮影画像の乱れを抑制するために、光学素子を揺動および回転させて振れを補正する振れ補正機能を備えるものがある。このような振れ補正機能付き光学ユニットとしては、光学素子を備える光学モジュールと、光学モジュールを揺動可能に支持する揺動支持機構と、光学モジュールを光軸回りに回転可能に支持する回転支持機構とを備え、揺動用磁気駆動機構によって光学モジュールを光軸と交差するピッチング(縦揺れ:チルティング)方向およびヨーイング(横揺れ:パンニング)方向に揺動させ、ローリング用磁気駆動機構によって光学モジュールを光軸回りに回転させるものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−64501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
振れ補正機能付き光学ユニットは、その用途により、光学モジュールを揺動および回転させる振れ補正機能を必要とする場合と、光学モジュールを回転させる振れ補正機能のみを必要とする場合がある。このような場合に、従来は、光学モジュールを揺動および回転させる振れ補正機能付き光学ユニットと、光学モジュールを回転させる振れ補正機能付き光学ユニットとを、別々に開発して、製造していた。従って、双方の振れ補正機能付き光学ユニットに必要なローリング用磁気駆動機構について共通化を図ることができず、開発期間の長期化や、開発費用の増大を招いていた。
【0005】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、光学モジュールを揺動および回転させる振れ補正機能付き光学ユニットと、光学モジュールを回転させる振れ補正機能付き光学ユニットとの双方で用いることができるローリング用磁気駆動ユニットを提供することにある。また、かかるローリング用磁気駆動ユニットを備える振れ補正機能付き光学ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のローリング用磁気駆動ユニットは、光学素子を備える光学モジュールを前記光学素子の光軸回りに回転させるためのローリング用磁気駆動ユニットにおいて、前記光学モジュールを支持するための回転台座および当該回転台座を予め定めた軸線回りに回転可能に支持する軸受機構を備える回転支持機構と、前記回転支持機構を介して前記光学モジュールを支持する固定部材と、前記回転台座を回転させるローリング用磁気駆動機構と、を有し、前記ローリング用磁気駆動機構は、前記回転台座および前記固定部材の一方に固定されたコイルと、他方に固定されて前記軸線方向で前記コイルと対向する磁石と、を備え、前記回転台座は、台座本体と、前記台座本体から前記固定部材に向かって前記軸線方向に延びる軸部と、前記軸線を囲んで前記固定部材と対向する台座側対向部と、を備え、前記固定部材は、前記軸線方向で前記台座側対向部と対向する固定部材側対向部を備え 、前記軸受機構は、前記軸部の外周側に取り付けられたボールベアリングと、前記ボールベアリングの外周側に、前記軸線方向で前記台座本体と前記固定部材との間に配置された複数の転動体と、前記台座側対向部と前記固定部材側対向部との間で前記軸線を囲む環状のリテーナと、 を備え、前記台座側対向部は、前記軸線を囲む台座側環状溝を備え、前記固定部材側対向部は、前記台座側環状溝に対向する固定部材側環状溝を備え、前記リテーナは、周方向に配列された複数の貫通穴と、周方向で隣り
合う2つの前記貫通穴の間に前記台座側対向部の側に突出する第1凸部と、前記固定部材側対向部の側に突出する第2凸部と、を備え、前記第1凸部は、前記台座側対向部における前記台座側環状溝の縁部分に摺接可能であり、前記第2凸部は、前記固定部材側対向部における前記固定部材側環状溝の縁部分に摺接可能であり、複数の前記転動体は、前記台座側環状溝および前記固定部材側環状溝に挿入され、複数の前記転動体のそれぞれは、複数の前記貫通穴のそれぞれに挿入されていることを特徴とする。
【0007】
本発明のローリング用磁気駆動ユニットは、光学モジュールを取り付けるための回転台座を備える。従って、回転台座に光学モジュールを取り付ければ、光学モジュールを回転させる振れ補正機能付き光学ユニットを構成することができる。また、光学モジュールを、揺動支持機構を備える支持体を介して回転台座に取り付ければ、光学モジュールを揺動および回転させる振れ補正機能付き光学ユニットを構成することができる。よって、光学モジュールを揺動および回転させる振れ補正機能付き光学ユニットと、光学モジュールを回転させる振れ補正機能付き光学ユニットとの双方でローリング用磁気駆動ユニットを用いることができる。また、本発明では、ローリング用磁気駆動機構のコイルと磁石とが軸線方向で対向するので、ローリング用磁気駆動ユニットが径方向で大型化することを抑制できる。また、回転台座の軸部をボールベアリングで保持するとともに、回転台座の台座本体が転動体を介して固定部材に支持されていれば、回転台座が軸線に対して傾斜することを防止できるので、回転時に回転台座が振れることを抑制することができる。また、このようにすれば、リテーナの姿勢が安定する。また、このようにすれば、転動体は台座側環状溝および固定部材側環状を転動するので、転動体の挙動が安定する。従って、回転台座の回転が安定する。また、このようにすれば、リテーナの貫通穴内で転動するので、転動体の挙動が安定する。従って、回転台座の回転が安定する。
【0008】
本発明において、前記回転台座を前記軸線回りの基準角度位置に復帰させるための角度位置復帰機構を有することが望ましい。このようにすれば、回転させた回転台座を基準角度位置に復帰させることが容易である。従って、回転台座に取り付けられた光学モジュールを基準角度位置に復帰させることが容易となる。
【0009】
本発明において、前記磁石は、周方向で分極着磁されており、前記角度位置復帰機構は、前記回転台座および固定部材のうち前記コイルが固定されている側に取り付けられた角度位置復帰用磁性部材を備え、前記回転台座が前記基準角度位置に位置する状態を前記軸線方向から見た場合に、前記角度位置復帰用磁性部材の中心は、前記磁石の着磁分極線と重なることが望ましい。このようにすれば、回転台座が軸線回りに回転して、角度位置復帰用磁性部材の中心が磁石の着磁分極線から周方向にずれた場合には、角度位置復帰用磁性部材に対して、その中心を着磁分極線と重なる位置に戻す方向の磁気吸引力が働く。従って、回転台座は、この磁気吸引力によって、基準角度位置に復帰する。よって、電力などを消費することなく、回転台座を基準角度位置に復帰させることができる。また、角度位置復帰機構として、回転台座と固定部材との間に板バネを架け渡し、回転台座の回転に伴って変形する板バネの弾性復帰力によって回転台座を基準角度位置に復帰させる場合と比較して、角度位置復帰機構を小さく構成できる。さらに、板バネは回転台座と固定部材とが回転する相対回転角度を大きくすると変形、損傷するのに対し、角度位置復帰用磁性部材と磁石とは、機械的につながっている箇所がないので、相対回転角度を大きくすることができる。
【0010】
本発明において、前記角度位置復帰用磁性部材は、前記軸線方向において、前記コイルを間に挟んで前記磁石とは反対側に位置することが望ましい。このようにすれば、角度位置復帰用磁性部材をバックヨークとして機能させることができる。従って、ローリング用磁気駆動機構が回転台座を回転させるトルクを向上させることができる。また、このようにすれば、磁石と角度位置復帰用磁性部材との間の距離を比較的長く確保できる。これにより、回転台座が回転した角度に対して、磁石と角度位置復帰用磁性部材との間で発生する磁気吸引力の線形性を確保することが容易となる。
【0011】
本発明において、前記回転台座および前記固定部材のうち前記コイルが固定される側は、前記角度位置復帰用磁性部材を固定するための固定領域を備え、前記角度位置復帰用磁性部材の固定位置は、前記固定領域内で変更可能であることが望ましい。このようにすれば、固定領域内において角度位置復帰用磁性部材の固定位置を変更することにより、回転台座の基準角度位置を規定できる。また、固定領域内において角度位置復帰用磁性部材の固定位置を径方向で変更することにより、回転台座が回転したときに磁石と角度位置復帰用磁性部材との間で発生する磁気吸引力(トルク)の大きさを変更できる。
【0012】
本発明において、前記ローリング用磁気駆動機構は、前記磁石に対して前記コイルとは反対側に位置するヨークを備え、前記固定部材は、前記軸線方向で前記回転台座と対向する対向面に磁石保持凹部を備え、前記軸線方向で前記回転台座とは反対側を向く非対向面
にヨーク固定用凹を備え、前記磁石は、前記磁石保持凹部に固定され、前記ヨークは、前記ヨーク保持凹部に固定され、前記コイルは、前記回転台座において前記固定部材と対向する対向面に固定されていることが望ましい。ローリング用磁気駆動機構がヨークを備えれば、ローリング用磁気駆動機構が回転台座を回転させるトルクが向上する。また、磁石およびヨークが固定部材に設けた凹部(磁石保持凹部およびヨーク保持凹部)内に固定されていれば、磁石およびヨークが固定部材から突出することを回避できるので、ローリング用磁気駆動ユニットの取り扱いが容易となる。また、コイルが回転台座において固定部材と対向する対向面に固定されていれば、コイルが固定部材および回転台座の外周側に突出することを防止できる。従って、ローリング用磁気駆動ユニットの取り扱いが容易となる。
【0013】
本発明において、回転台座が回転する回転角度範囲を規定するためには、前記回転台座の回転角度範囲を規定する回転角度範囲規制機構を備え、前記回転角度範囲規制機構は、前記回転台座および前記固定部材の一方から他方に向かって突出する突部と、他方において前記突部に周方向から当接可能な当接部と、を備えることが望ましい。
【0014】
本発明において、前記固定部材は、前記ボールベアリングを外周側から保持する筒状の保持部と、前記ボールベアリングに前記回転台座とは反対側から前記軸線方向の与圧を付与する与圧付与機構と、を備えるものとすることができる。
【0015】
本発明において、前記軸受機構は、前記軸部の外周側に前記ボールベアリングと同軸に取り付けられた第2のボールベアリングを備え、前記第2のボールベアリングは、前記ボールベアリングよりも前記回転台座の側に位置し、前記保持部は、前記ボールベアリングおよび前記第2のボールベアリングを外周側から保持し、前記与圧付与機構は、前記ボールベアリングを介して前記第2のボールベアリングに与圧を付与しているものとすることができる。回転台座の軸部を軸線方向に配列された2つのボールベアリングで支持すれば、軸部が軸線に対して傾斜することを防止できるので、回転時に回転台座が振れることを抑制することができる。
【0016】
本発明において、前記与圧付与機構は、前記ボールベアリングを介して前記固定部材を前記回転台座に接近する方向の与圧を付与しているものとすることができる与圧付与機構によって、固定部材を台座本体に接近する方向の与圧が付与されていれば、固定部材と台座本体との間が離間することを防止できるので、転動体がこれらの間から脱落することを防止できる。
【0020】
本発明において、前記リテーナは、外周縁の離間する2か所に、切欠部を備えるものとすることができる。このようにすれば、切欠部を介して治具などによりリテーナを保持することにより、軸線回りにおけるリテーナの姿勢(角度位置)を確定することができる。従って、装置の製造時などにおいて、リテーナの貫通穴に、球体などの転動体を配置することが容易となる。
【0021】
本発明において、前記固定部材の前記回転台座とは反対側において、前記ヨークと離間した位置で前記ヨークを軸線方向から被うカバー部材を備え、前記コイルには、フレキシブルプリント基板が接続されており、前記フレキシブルプリント基板は、前記ヨークと前記カバー部材との間を引き回されていることが望ましい。このようにすれば、ヨークを保護することができる。また、このようにすれば、ローリング用磁気駆動ユニットを扱う際に、フレキシブルプリント基板がふらつくことを抑制できる。
【0022】
本発明において、前記回転台座は、前記光軸と前記軸線とを一致させた状態で前記光学モジュールを固定するための位置決め部を備えることが望ましい。このようにすれば、光学モジュールを回転台座に固定することが容易となる。
【0023】
次に、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットは、上記のローリング用磁気駆動ユニットと、光学モジュール、前記光学モジュールを揺動可能に支持する揺動支持機構、前記揺動支持機構を介して前記光学モジュールを支持する支持体、および、前記光学モジュールを揺動させる揺動用磁気駆動機構を有する揺動機能付き光学ユニットと、を有し、前記光学モジュールは、前記支持体を介して前記回転台座に取り付けられていることを特徴とする。
【0024】
また、本発明の別の形態の振れ補正機能付き光学ユニットは、上記のローリング用磁気駆動ユニットと、光学モジュールと、を有し、前記光学モジュールは、前記回転台座に取り付けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、ローリング用磁気駆動ユニットを、光学モジュールを回転させる振れ補正機能付き光学ユニットと、光学モジュールを揺動および回転させる振れ補正機能付き光学ユニットとの間で共用できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明を適用した光学ユニットを被写体側から見た斜視図である。
図2図1のA−A線における光学ユニットの断面図である。
図3図1の光学ユニットを被写体側から見た分解斜視図である。
図4】第1ユニットを被写体側から見た分解斜視図である。
図5】第1ユニットを反被写体側から見た分解斜視図である。
図6】可動体を被写体側から見た斜視図である。
図7】可動体を被写体側および反被写体側から見た斜視図である。
図8】光学ユニットを軸線と直交する平面で切断した断面図である。
図9】第2ユニットを被写体側および反被写体側から見た斜視図である。
図10図9のB−B線における第2ユニットの断面図である。
図11】第2ユニットを被写体側から見た分解斜視図である。
図12】第2ユニットを反被写体側から見た分解斜視図である。
図13】固定部材を被写体側から見た分解斜視図である。
図14】角度位置復帰機構の説明図である。
図15】変形例の第2ユニットの斜視図である。
図16】変形例の第2ユニットの断面図である。
図17】変形例の第2ユニットを被写体側から見た分解斜視図である。
図18】変形例の第2ユニットを反被写体側から見た分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したローリング用磁気駆動ユニットを備える光学ユニットの実施形態を説明する。本明細書において、XYZの3軸は互いに直交する方向であり、X軸方向の一方側を+X、他方側を−Xで示し、Y軸方向の一方側を+Y、他方側を−Yで示し、Z軸方向の一方側を+Z、他方側を−Zで示す。Z軸方向は光学ユニットの軸線方向であり、光学素子の光軸方向である。+Z方向は光学ユニットの被写体側であり、−Z方向は光学ユニットの反被写体側(像側)である。
【0028】
(全体構成)
図1は本発明を適用した光学ユニットを被写体側から見た斜視図である。図2図1のA−A線における光学ユニットの断面図である。図3図1の光学ユニットを被写体側から見た場合の分解斜視図である。図1に示す光学ユニット1は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ドライブレコーダー等の光学機器や、ヘルメット、自転車、ラジコンヘリコプター等の移動体に搭載されるアクションカメラやウエアラブルカメラ等の光学機器に用いられる。このような光学機器では、撮影時に光学機器に振れが発生すると、撮像画像に乱れが発生する。本例の光学ユニット1は、撮影画像の乱れを回避するため、搭載する光学モジュール2の傾きや回転を補正する振れ補正機能付き光学ユニットである。
【0029】
図2図3に示すように、光学ユニット1は、光学モジュール2を有する第1ユニット3(揺動機能付き光学ユニット)と、−Z方向の側から第1ユニット3を回転可能に支持する第2ユニット4(ローリング用磁気駆動ユニット)を備える。
【0030】
図2に示すように、第1ユニット3は、光学モジュール2を備える可動ユニット5と、可動ユニット5を揺動可能に支持する揺動支持機構6と、揺動支持機構6を介して可動ユニット5を支持するホルダ7(支持体)と、可動ユニット5およびホルダ7を外周側から囲むケース体8とを備える。光学モジュール2は、光学素子9と、光学素子9の光軸上に配置された撮像素子10と、を備える。揺動支持機構6は、可動ユニット5を、予め定めた軸線Lと光学素子9の光軸とが一致する基準姿勢および軸線Lに対して光軸が傾斜する傾斜姿勢の間で揺動可能に支持する。揺動支持機構6はジンバル機構である。ここで、軸線LはZ軸と一致する。
【0031】
また、第1ユニット3は、可動ユニット5を揺動させる揺動用磁気駆動機構11と、揺動する可動ユニット5を基準姿勢に復帰させるための姿勢復帰機構12を備える。揺動用磁気駆動機構11は、可動ユニット5に保持された揺動駆動用コイル13と、ケース体8に保持された揺動駆動用磁石14と、を備える。揺動駆動用コイル13と揺動駆動用磁石
14とは軸線Lと直交する径方向で対向する。姿勢復帰機構12は、可動ユニット5に保持されて揺動駆動用磁石14と対向する姿勢復帰用磁性部材15を備える。
【0032】
さらに、第1ユニット3は、可動ユニット5の揺動範囲を規制する揺動ストッパ機構17を備える。また、第1ユニット3は、揺動駆動用コイル13に電気的に接続されたフレキシブルプリント基板18と、撮像素子10に電気的に接続されたフレキシブルプリント基板19と、を備える。
【0033】
次に、第2ユニット4は、ホルダ7を軸線L回りに回転可能に支持する回転支持機構21と、回転支持機構21を介してホルダ7を支持する固定部材22とを備える。回転支持機構21は、回転台座24と、軸受機構25と、を備える。回転台座24は、軸受機構25を介して、固定部材22に回転可能に支持されている。軸受機構25は、Z軸方向に配列された第1ボールベアリング27と第2ボールベアリング28とを備える。第1ボールベアリング27は第2ボールベアリング28の+Z方向に位置する。
【0034】
また、第2ユニット4は、回転台座24を回転させるローリング用磁気駆動機構31と、回転した回転台座24を予め定めた基準角度位置に復帰させるための角度位置復帰機構32を備える。ローリング用磁気駆動機構31は、回転台座24に保持されたローリング駆動用コイル35と、固定部材22に保持されたローリング駆動用磁石36とを備える。ローリング駆動用コイル35とローリング駆動用磁石36とはZ軸方向で対向する。角度位置復帰機構32は、回転台座24に固定された角度位置復帰用磁性部材37を備える。角度位置復帰用磁性部材37はZ軸方向から見た場合にローリング駆動用磁石36と重なる。さらに、第2ユニット4は、回転台座24の回転角度範囲を規制する回転ストッパ機構38(回転角度範囲規制機構)を備える。また、第2ユニット4は、ローリング駆動用コイル35に電気的に接続されたフレキシブルプリント基板39と、固定部材22に固定されたカバー部材40を備える。
【0035】
ここで、回転台座24には、第1ユニット3のホルダ7が取り付けられる。従って、回転台座24が回転すると、第1ユニット3の可動ユニット5およびホルダ7が回転台座24と一体にZ軸回り(軸線L回り)を回転する。よって、第1ユニット3の可動ユニット5およびホルダ7と第2ユニット4の回転台座24とは、Z軸回りに一体に回転する可動体41を構成している。一方、固定部材22には第1ユニット3のケース体8が取り付けられる。これにより、固定部材22とケース体8とは可動体41を回転可能に支持する固定体42を構成する。回転台座24は回転支持機構21を構成するとともに、可動体41を構成している。
【0036】
(第1ユニット)
図3に示すように、ケース体8は、Z軸方向から見た場合に略8角形の外形をした筒状ケース45と、筒状ケース45に対して+Z方向の側(被写体側)から組み付けられる被写体側ケース46と、を備える。筒状ケース45は磁性材料から形成される。被写体側ケース46は樹脂材料から形成される。
【0037】
筒状ケース45は、略8角形の筒状の胴部47と、胴部47の+Z方向の端部から内側に張り出した枠状の端板部48を備える。端板部48の中央には略8角形の開口部49が形成されている。胴部47は、X軸方向に対向する側板51、52と、Y軸方向に対向する側板53、54と、X軸方向およびY軸方向に対して45度傾いた4箇所の角部に設けられた側板55とを備える。X軸方向に対向する側板51、52とY軸方向に対向する側板53、54の内周面には、それぞれ、揺動駆動用磁石14が固定されている。各揺動駆動用磁石14はZ軸方向で分極着磁されている。各揺動駆動用磁石14の着磁分極線14aはZ軸(軸線L)と直交する方向を周方向に延びる。
【0038】
また、筒状ケース45は、+X方向の下端縁部分、+Y方向の下端縁部分、および、−Y方向の下端縁部分に、それぞれ位置決め用切欠き部56を備える。また、胴部47は、−X方向の下端縁部分に、フレキシブルプリント基板18、19を引き回すための矩形の切欠き部57を備える。
【0039】
被写体側ケース46は、筒状ケース45の端板部48に当接する筒状の胴部58と、胴部58の+Z方向の端部から内側に張り出した端板部59とを備える。端板部59の中央には円形開口部60が形成されている。円形開口部60には、光学モジュール2の+Z方向の端部分が挿入される。
【0040】
(ホルダ)
図4は可動ユニット5およびホルダ7を+Z方向の側から見た場合の分解斜視図である。図5は可動ユニット5およびホルダ7を−Z方向の側から見た場合の分解斜視図である。図4に示すように、ホルダ7は、可動ユニット5の+Z方向の端部分が挿入されるホルダ環状部62と、ホルダ環状部62の−Z方向側に連続するホルダ胴部63とを備える。ホルダ胴部63は、周方向に配列された4つの窓部64と、周方向に隣り合う窓部64を区画する4本の縦枠部65を備える。4つの窓部64のうちの2つの窓部64はX軸方向に開口し、他の2つはY軸方向に開口する。4本の縦枠部65は、それぞれ、X軸方向とY軸方向の間の角度位置に配置されている。
【0041】
ホルダ胴部63は、+X方向の下端縁部分、+Y方向の下端縁部分、および、−Y方向の下端縁部分に、それぞれ位置決め用切欠き部67を備える。また、ホルダ胴部63は、−X方向の下端縁部分に、フレキシブルプリント基板18、19を引き回すための矩形の切欠き部68を備える。
【0042】
(可動ユニット)
図6は可動ユニット5を+Z方向の側(被写体側)から見た場合の斜視図である。図7(a)は可動ユニット5を+Z方向の側(被写体側)から見た場合の斜視図であり、図7(b)は可動ユニット5を−Z方向から見た場合の斜視図である。図6図7に示すように、可動ユニット5は、光学モジュール2と、光学モジュール2を外周側から保持する光学モジュールホルダ71とを備える。光学モジュール2は、内周側に光学素子9を保持する鏡筒部72と、鏡筒部72の−Z方向の端部分において内周側に基板73を保持する角筒部74を備える。基板73には撮像素子10が搭載されている。鏡筒部72の+Z方向の端部分の外周面にはZ軸方向の一定幅の領域に雄ネジ部75が設けられている。
【0043】
雄ネジ部75には可動ユニット5の重心位置を調節するためのウエイト77が取り付けられている。ウエイト77は環状であり、内周面に雄ネジ部75と螺合可能な雌ネジ部77aを備える(図2参照)。ここで、雄ネジ部75は、ウエイトを固定するための固定領域である。ウエイト77をZ軸回りに回転させることにより、ウエイト77の位置を固定領域内でZ軸方向に移動させて、可動ユニット5の重心位置をZ軸方向で調節する。
【0044】
図6に示すように、光学モジュールホルダ71は、Z軸方向から見た場合に略8角形の底板部80と、底板部80のX軸方向の両端において、+Z方向に立ち上がりY軸方向に延在する一対の壁部81、82と、底板部80のY軸方向の両端において、+Z方向に立ち上がりX軸方向に延在する一対の壁部83、84とを備える。また、光学モジュールホルダ71は、底板部80の中心に設けられた光学モジュール保持部85を備える。光学モジュール保持部85は筒状であり、軸線Lと同軸である。光学モジュール保持部85には光学モジュール2の鏡筒部72が挿入されている。光学モジュール保持部85は鏡筒部72を外周側から保持する。各壁部81、82、83、84における+Z方向の端面には、
+Z方向に突出する2つの揺動ストッパ用凸部87が設けられている。2つの揺動ストッパ用凸部87は、各壁部81、82、83、84における周方向の両端部分から、それぞれ突出する。
【0045】
各壁部81、82、83、84において径方向の外側を向く外側面には、コイル固定部88が設けられている。各コイル固定部88には、中心穴を径方向の外側に向けた姿勢で揺動駆動用コイル13が固定される。また、−X方向の側に位置する壁部82および+Y方向の側に位置する壁部83のコイル固定部88にはホール素子固定部89が設けられている。ホール素子固定部89にはホール素子90が固定される。ホール素子90は、Z軸方向で各揺動駆動用コイル13の中心に位置する。ホール素子90は、フレキシブルプリント基板18に電気的に接続されている。
【0046】
各壁部81、82、83、84において径方向の内側を向く内側面には、姿勢復帰用磁性部材15を固定するための固定領域92が設けられている。固定領域92は、内側面を一定幅でZ軸方向に延びる溝93である。姿勢復帰用磁性部材15は矩形板状であり、Z軸方向の寸法が周方向の寸法よりも長い。また、姿勢復帰用磁性部材15のZ軸方向の寸法は、溝93のZ軸方向の寸法よりも短い。姿勢復帰用磁性部材15は、長手方向をZ軸方向に向けた姿勢で溝93内(固定領域92内)に固定されている。ここで、姿勢復帰用磁性部材15は、可動ユニット5が基準姿勢の状態を径方向から見た場合に、姿勢復帰用磁性部材15の中心が揺動駆動用磁石14の着磁分極線14aと重なるように、その固定位置が溝93内(固定領域92内)においてZ方向で調整された後に、接着剤によって、溝93内(固定領域92内)に固定される。
【0047】
(揺動支持機構)
図8はZ軸(軸線L)と直交して揺動支持機構6を通過する平面で光学ユニット1を切断した断面図である。揺動支持機構6は、光学モジュールホルダ71とホルダ7との間に構成されている。図8に示すように、揺動支持機構6は、光学モジュールホルダ71の第1軸R1上の対角位置に設けられた2箇所の第1揺動支持部101と、ホルダ胴部63の第2軸R2上の対角位置に設けられた2箇所の第2揺動支持部102と、第1揺動支持部101および第2揺動支持部102によって支持される可動枠103と、を備える。ここで、第1軸R1および第2軸R2はZ軸方向と直交し、且つ、X軸方向およびY軸方向に対して45度傾いた方向である。従って、第1揺動支持部101および第2揺動支持部102はX軸方向とY軸方向との間の角度位置に配置される。図4図5に示すように、第2揺動支持部102は、ホルダ胴部63の内側面に形成された凹部である。
【0048】
図8に示すように、可動枠103は、Z軸方向から見た平面形状が略8角形の板状ばねである。可動枠103の外側面には、Z軸回りの4か所に溶接等によって金属製の球体104が固定されている。この球体104は、光学モジュールホルダ71に設けられた第1揺動支持部101、および、ホルダ胴部63に設けられた第2揺動支持部102に保持される接点ばね105と点接触する。図4および図5に示すように、接点ばね105は板状ばねであり、第1揺動支持部101に保持される接点ばね105は第1軸R1方向に弾性変形可能であり、第2揺動支持部102に保持される接点ばね105は第2軸R2方向に弾性変形可能である。従って、可動枠103は、Z軸方向と直交する2方向(第1軸R1方向および第2軸R2方向)の各方向回りに回転可能な状態で支持される。
【0049】
(揺動用磁気駆動機構)
揺動用磁気駆動機構11は、図8に示すように、可動ユニット5と筒状ケース45の間に設けられた第1揺動用磁気駆動機構11Aおよび第2揺動用磁気駆動機構11Bを備える。第1揺動用磁気駆動機構11Aは、X軸方向で対向する揺動駆動用磁石14と揺動駆動用コイル13とからなる組を2組備える。また、第1揺動用磁気駆動機構11Aは、−
X方向の側の組の揺動駆動用コイル13の内側に配置されたホール素子90を備える。第2揺動用磁気駆動機構11Bは、Y軸方向で対向する揺動駆動用磁石14と揺動駆動用コイル13とからなる組を2組備える。また、第2揺動用磁気駆動機構11Bは、+Y方向の側の組の揺動駆動用コイル13の内側に配置されたホール素子90を備える。
【0050】
各揺動駆動用コイル13は光学モジュールホルダ71のX軸方向の両側の壁部81、82およびY軸方向の両側の壁部83、84の外側面に保持される。揺動駆動用磁石14は、筒状ケース45の筒状ケース45に設けられた側板51、52、53、54の内側面に保持される。各揺動駆動用磁石14は、図2および図3に示すようにZ軸方向に2分割され、内面側の磁極が着磁分極線14aを境にして異なるように着磁されている。揺動駆動用コイル13は、+Z方向側および−Z方向側の長辺部分が有効辺として利用される。可動ユニット5が基準姿勢のときに、各ホール素子90は、外周側に位置する揺動駆動用磁石14の着磁分極線14aと対向する。ここで、筒状ケース45は磁性材料から構成されているので、揺動駆動用磁石14に対するヨークとして機能する。
【0051】
可動ユニット5の+Y方向側および−Y方向側に位置する2組の第2揺動用磁気駆動機構11Bは、揺動駆動用コイル13への通電時にX軸回りの同一方向の磁気駆動力が発生するように配線接続されている。また、可動ユニット5の+X方向側および−X方向側に位置する2組の第1揺動用磁気駆動機構11Aは、揺動駆動用コイル13への通電時にY軸回りの同一方向の磁気駆動力が発生するように配線接続されている。揺動用磁気駆動機構11は、第2揺動用磁気駆動機構11BによるX軸回りの回転、および第1揺動用磁気駆動機構11AによるY軸回りの回転を合成することにより、光学モジュール2を第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに回転させる。X軸回りの振れ補正、およびY軸回りの振れ補正を行う場合は、第1軸R1回りの回転および第2軸R2回りの回転を合成する。
【0052】
(揺動ストッパ機構)
図2に示すように、可動ユニット5の揺動範囲を規制する揺動ストッパ機構17は、可動ユニット5(光学モジュールホルダ71)に設けられた揺動ストッパ用凸部87と、ホルダ環状部62とから構成される。可動ユニット5が所定の揺動範囲を超える傾斜姿勢となると、揺動ストッパ用凸部87がホルダ環状部62に当接して、それ以上、可動ユニット5が傾斜することを規制する。また、揺動ストッパ機構17は、外力によって可動ユニット5が+Z方向に移動した場合に、揺動ストッパ用凸部87がホルダ環状部62に当接して、可動ユニット5がそれ以上、+Z方向に移動することを規制する。
【0053】
(姿勢復帰機構)
姿勢復帰機構12は、姿勢復帰用磁性部材15と、揺動駆動用磁石14と、を備える。図2に示すように、姿勢復帰用磁性部材15は、径方向において、揺動駆動用コイル13を間に挟んで揺動駆動用磁石14とは反対側に配置されている。ホルダ7が基準姿勢の状態を径方向から見た場合には、姿勢復帰用磁性部材15の中心は、外周側に位置する揺動駆動用磁石14の着磁分極線14aと重なる位置にある。換言すれば、可動ユニット5が基準姿勢の状態では、着磁分極線14aを含んで軸線Lと直交する仮想面12a(図2参照)が姿勢復帰用磁性部材15の中心を通過する。
【0054】
ここで、可動ユニット5が基準姿勢から傾斜すると(光学モジュール2の光軸が軸線Lに対して傾斜すると)、姿勢復帰用磁性部材15の中心が、揺動駆動用磁石14の着磁分極線14aからZ軸方向にずれる。これにより、姿勢復帰用磁性部材15と揺動駆動用磁石14との間には、姿勢復帰用磁性部材15の中心を揺動駆動用磁石14の着磁分極線14aの位置する側に向わせる方向の磁気吸引力が働く。すなわち、可動ユニット5が基準姿勢から傾斜すると、姿勢復帰用磁性部材15と揺動駆動用磁石14との間に、可動ユニット5を基準姿勢に復帰させる方向の磁気吸引力が働く。従って、姿勢復帰用磁性部材1
5と、揺動駆動用磁石14とは、可動ユニット5を基準姿勢に復帰させる姿勢復帰機構として機能する。
【0055】
(第2ユニット)
図9(a)は+Z方向の側から見た場合の第2ユニット4の斜視図であり、図9(b)は−Z方向の側から見た場合の第2ユニット4の斜視図である。図10図9のB−B線における第2ユニット4の断面図である。図11は+Z方向の側(被写体側)から見た場合の第2ユニット4の分解斜視図である。図12は−Z方向の側(反被写体側)から見た場合の第2ユニット4の分解斜視図である。図13は固定部材22、ローリング駆動用磁石36およびヨーク120の分解斜視図である。図9および図10に示すように、第2ユニット4は、ホルダ7を軸線L回りに回転可能に支持する回転支持機構21と、回転支持機構21を介してホルダ7を支持する固定部材22と、フレキシブルプリント基板39と、カバー部材40と、を備える。回転支持機構21は、回転台座24と軸受機構25(第1ボールベアリング27および第2ボールベアリング28)とを備える。
【0056】
図11に示すように、固定部材22はZ軸方向が薄い偏平形状をしている。固定部材22は−X方向の端縁部分に、矩形の切欠き部112を備える。固定部材22は、切欠き部112を除く外周縁部分に段部113を備える。段部113には、+X方向、+Y方向および−Y方向の各方向に突出する3つの突部114が設けられている。
【0057】
図11および図12に示すように、固定部材22は、Y軸方向の中央部分に+Z方向および−Z方向に突出する筒部115を備える。筒部115の中心穴116は固定部材22をZ軸方向に貫通する。図10に示すように、筒部115の内周側には、第1ボールベアリング27および第2ボールベアリング28が保持される。換言すれば、筒部115は第1ボールベアリング27の外輪および第2ボールベアリング28の外輪を外周側から保持する。
【0058】
また、固定部材22は、図11に示すように、+Z方向の端面に一対のローリング駆動用磁石保持凹部117を備える。一対のローリング駆動用磁石保持凹部117は、筒部115を間に挟んだ両側に設けられている。各ローリング駆動用磁石保持凹部117には、それぞれローリング駆動用磁石36が挿入されて固定されている。各ローリング駆動用磁石36は、固定部材22により、外周側から保護されている。ここで、ローリング駆動用磁石36は周方向に分極着磁されている。各ローリング駆動用磁石36の着磁分極線36aは、ローリング駆動用磁石36の周方向の中央を径方向に延びる。また、固定部材22は、筒部115から+X方向に離間する位置に、+Z方向に突出する回転ストッパ用凸部118を備える。
【0059】
さらに、固定部材22は、図12に示すように、−Z方向の端面(非対向面)にヨーク保持凹部121を備える。ヨーク保持凹部121は筒部115を囲んで設けられている。ヨーク保持凹部121はY軸方向に延びており、Z軸方向から見た場合に一対のローリング駆動用磁石保持凹部117と重なる重なり部分を備える。図13に示すように、重なり部分は、Z軸方向でローリング駆動用磁石保持凹部117とヨーク保持凹部121とを連通させる矩形の連通部122となっている。ヨーク保持凹部121には、−Z方向からヨーク120が挿入される。ヨーク120は磁性材料から形成されている。ヨーク120は、ローリング駆動用磁石保持凹部117に保持されたローリング駆動用磁石36に、連通部122を介して、−Z方向から当接する。
【0060】
また、固定部材22は、図12に示すように、ヨーク保持凹部121の外周側に−Z方向に突出する4つのカバー部材固定用凸部123を備える。4つのカバー部材固定用凸部123のうちの2つは、固定部材22の+Y方向の端縁部分において、X軸方向でヨーク
保持凹部121を間に挟んだ両側に設けられている。4つのカバー部材固定用凸部123のうちの他の2つは、固定部材22の−Y方向の端縁部分において、X軸方向でヨーク保持凹部121を間に挟んだ両側に設けられている。4つのカバー部材固定用凸部123には、−Z方向からカバー部材40が固定される。カバー部材40は、ヨーク120を−Z方向から被う。カバー部材40の中心には円形の開口部40aが設けられている。図9(b)に示すように、カバー部材40が固定部材22に固定されたときに、開口部40aには軸部132の先端が挿入される。ここで、図9(b)に示すように、固定部材22とカバー部材40との間をフレキシブルプリント基板39が引き回される。
【0061】
次に、回転台座24は、図12に示すように、Z軸方向が薄い偏平形状の台座本体131と、台座本体131から−Z方向に突出する軸部132を備える。図10に示すように、軸部132は、固定部材22の筒部115に保持された第1ボールベアリング27および第2ボールベアリング28に挿入される。すなわち、軸部132は、第1ボールベアリング27の内輪および第2ボールベアリング28の内輪によって外周側から保持される。軸部132は第1ボールベアリング27および第2ボールベアリング28を貫通し、その先端部分が第2ボールベアリング28から−Z方向に突出する。軸部132の先端部分には、バネ座金134が挿入される。また、軸部132の先端部分には、環状部材135が溶接などにより固定される。ここで、バネ座金134は、第2ボールベアリング28の内輪と環状部材135の間で圧縮され、第1ボールベアリング27および第2ボールベアリング28に与圧を付与する。すなわち、バネ座金134と軸部132の先端部分に固定された環状部材135とは、与圧付与機構を構成する。
【0062】
図12に示すように、台座本体131における固定部材22に対向する面(対向部)には、軸部132を間に挟んだ両側に一対のコイル固定部138が設けられている。一対のコイル固定部138には、中心穴をZ軸方向に向けた姿勢でローリング駆動用コイル35が保持される。一方のコイル固定部138に固定されたローリング駆動用コイル35の内側にはホール素子140が固定されている。ホール素子140は、周方向でローリング駆動用コイル35の中心に位置する。ホール素子140は、ローリング駆動用コイル35に電気的に接続されたフレキシブルプリント基板39に電気的に接続されている。
【0063】
図11に示すように、台座本体131の+Z方向の側の端面には、その外周縁から内側に一定幅だけ内側にオフセットした外周縁部分に、当該端面を+X方向の側およびY軸方向の両側から囲む略コの字形状の周壁142が設けられている。周壁142には、+X方向、+Y方向および−Y方向の各方向に突出する3つの突部143が設けられている。
【0064】
また、台座本体131の+Z方向の側の端面には、筒部115を間に挟んだY軸方向の両側に、角度位置復帰用磁性部材37を固定するための固定領域144が設けられている。固定領域144は一定幅でX軸方向に平行に延びる溝145である。角度位置復帰用磁性部材37は、四角柱形状であり、周方向(X軸方向)の寸法が径方向の寸法よりも長い。また、角度位置復帰用磁性部材37は周方向(X軸方向)の寸法が、溝145の周方向(X軸方向)の寸法よりも短い。
【0065】
角度位置復帰用磁性部材37は、長手方向を周方向に向けた姿勢で溝145内(固定領域144内)に固定されている。角度位置復帰用磁性部材37は、回転台座24が予め定めた基準角度位置にある状態をZ軸方向から見た場合に、角度位置復帰用磁性部材37の中心がローリング駆動用磁石36の着磁分極線36aと重なるように、その固定位置が溝145内(固定領域144内)において調整され、しかる後に、接着剤によって溝145内(固定領域144内)に固定される。
【0066】
ここで、台座本体131は、周方向で固定領域144と異なる位置に開口部146を備
える。本例では、開口部146は、軸部132から+X方向に離間した位置に設けられている。
【0067】
(ローリング用磁気駆動機構)
図9および図10に示すように、回転台座24が第1ボールベアリング27および第2ボールベアリング28を介して固定部材22に保持されると、ローリング用磁気駆動機構31が構成される。図10に示すように、ローリング用磁気駆動機構31は、回転台座24の軸部132を間に挟んだ両側に保持された一対のローリング用磁気駆動機構31を備える。各ローリング用磁気駆動機構31は、回転台座24に保持されたローリング駆動用コイル35と、固定部材22に保持されて、Z軸方向で各ローリング駆動用コイル35と対向するローリング駆動用磁石36とを備える。ローリング駆動用磁石36は、周方向に2分割され、ローリング駆動用コイル35と対向する面の磁極が着磁分極線36aを境にして異なるように着磁されている。ローリング駆動用コイル35は空芯コイルであり、径方向に延びる長辺部分が有効辺として利用される。ホール素子140は、回転台座24が予め定めた基準角度位置にあるときに、−Z方向に位置する揺動駆動用磁石14の着磁分極線36aと対向する。
【0068】
(回転ストッパ機構)
また、回転台座24が第1ボールベアリング27および第2ボールベアリング28を介して固定部材22に保持されると、図9(a)に示すように、固定部材22の回転ストッパ用凸部118が回転台座24の開口部146に挿入される。これにより、固定部材22の回転ストッパ用凸部118と回転台座24の開口部146とは、回転台座24のZ軸回りの回転角度範囲を規制する回転ストッパ機構38を構成する。すなわち、回転台座24は、回転ストッパ用凸部118が開口部146の内周壁(当接部)と干渉しない範囲でZ軸回りを回転するものとなる。換言すれば、回転ストッパ機構38は、開口部146の内周壁が周方向から回転ストッパ用凸部118に当接することにより、回転台座24の回転角度範囲を規制する。
【0069】
(角度位置復帰機構)
図14は角度位置復帰機構32の説明図である。図14に示すように、角度位置復帰機構32は、角度位置復帰用磁性部材37と、ローリング駆動用磁石36とを備える。図10に示すように、角度位置復帰用磁性部材37は、Z軸方向において、ローリング駆動用コイル35を間に挟んでローリング駆動用磁石36とは反対側に配置されている。また、図14(a)に示すように、回転台座24が軸受機構25を介して固定部材22に回転可能に支持された状態であって、回転台座24が基準角度位置にある状態をZ軸方向から見た場合には、角度位置復帰用磁性部材37の中心37aは、−Z方向に位置するローリング駆動用磁石36の着磁分極線36aと重なる位置にある。換言すれば、回転台座24が基準角度位置にある状態では、着磁分極線36aを含んで軸線Lと平行に延びる仮想面32aが角度位置復帰用磁性部材37の中心37aを通過する。
【0070】
次に、図14(b)、図14(c)に示すように、回転台座24が基準回転位置からCW方向またはCCW方向に回転すると、角度位置復帰用磁性部材37の中心37aが、ローリング駆動用磁石36の着磁分極線36aから周方向にずれる。これにより、角度位置復帰用磁性部材37とローリング駆動用磁石36との間には、角度位置復帰用磁性部材37の中心37aをローリング駆動用磁石36の着磁分極線36aの位置する側に向わせる方向の磁気吸引力が働く。すなわち、回転台座24が基準角度位置から回転すると、角度位置復帰用磁性部材37とローリング駆動用磁石36との間に、回転台座24を基準角度位置に復帰させる方向の磁気吸引力が働く。従って、角度位置復帰用磁性部材37とローリング駆動用磁石36とは、回転台座24を基準角度位置に復帰させる角度位置復帰機構32として機能する。
【0071】
なお、図14(b)に示す状態では、固定部材22の回転ストッパ用凸部118に回転台座24の開口部146の内周壁が周方向の一方側から当接して、これ以上、回転台座24がCW方向に回転することを規制している。また、図14(c)に示す状態では、固定部材22の回転ストッパ用凸部118に回転台座24の開口部146の内周壁が周方向の他方側から当接して、これ以上、回転台座24がCCW方向に回転することを規制している。従って、回転台座24は、図14(b)に示す角度位置から図14(c)に示す角度位置までの角度範囲で回転する。
【0072】
ここで、図14(a)〜図14(c)に示すように、回転台座24が所定の角度範囲を回転する間に、角度位置復帰用磁性部材37は、ローリング駆動用磁石36の着磁分極線36aを含んで軸線Lと平行延びる仮想面32aと重なっており、角度位置復帰用磁性部材37が仮想面32aから外れることはない。従って、角度位置復帰機構32によれば、角度位置復帰用磁性部材37の中心37aを着磁分極線36aと重なる位置に戻す方向の磁気吸引力を確実に発生させることができる。よって、回転した可動ユニット5を確実に基準角度位置に復帰させることができる。
【0073】
(第1ユニットの第2ユニットへの取り付け)
ここで、第1ユニット3が第2ユニット4に取り付けられる際には、ホルダ7のホルダ胴部63の下端部分に第2ユニット4の周壁142が挿入され、ホルダ胴部63に設けられた位置決め用切欠き部67に、第2ユニット4の周壁142から突出する突部143(位置決め部)が挿入される。従って、ホルダ7は、径方向および周方向に位置決めされた状態で回転台座24に固定される。また、第1ユニット3が第2ユニット4に取り付けられる際には、筒状ケース45の下端部分に固定部材22の外周縁の段部113の+Z方向の側の部分が挿入され、筒状ケース45に設けられた位置決め用切欠き部56に、段部113に設けられた突部114が挿入される。従って、ケース体8は径方向および周方向に位置決めされた状態で固定部材22に固定されて、固定体42を構成する。これにより、光学ユニット1が完成する。
【0074】
(光学ユニットの振れ補正)
光学ユニット1は、上記のように、第1ユニット3が、X軸回りの振れ補正、およびY軸回りの振れ補正を行う揺動用磁気駆動機構11を備える。従って、ピッチング(縦揺れ)方向およびヨーイング(横揺れ)方向の振れ補正を行うことができる。また、光学ユニット1は、第2ユニット4が、第1ユニット3のホルダ7を回転させるローリング用磁気駆動機構31を備えるので、ローリング方向の振れ補正を行うことができる。ここで、光学ユニット1は、可動ユニット5にジャイロスコープを備えるため、ジャイロスコープによって直交する3軸回りの振れを検出して、検出した振れを打ち消すように揺動用磁気駆動機構11およびローリング用磁気駆動機構31を駆動する。
【0075】
(作用効果)
本例では、第2ユニット4(ローリング用磁気駆動ユニット)は、第1ユニット3(揺動機能付き光学ユニット)と独立して構成されている。従って、揺動による振れ補正機能を備える第1ユニットを第2ユニット4に取り付けることにより、光学モジュール2を揺動および回転させる振れ補正機能付き光学ユニットを容易に構成することができる。また、本例では、ローリング用磁気駆動機構31のローリング駆動用コイル35とローリング駆動用磁石36とがZ軸方向で対向するので、第2ユニット4が径方向で大型化することを抑制できる。
【0076】
また、本例では、第2ユニット4の回転台座24には、第1ユニット3のホルダ7のホルダ胴部63に挿入されて嵌合する周壁142と、ホルダ胴部63の位置決め用切欠き部
67に係止される突部143とが設けられている。これにより、光軸とZ軸とを一致させた状態で第1ユニット3(光学モジュール2)を第2ユニット4に装着することができる。
【0077】
また、第2ユニット4は、回転台座24をZ軸回りの基準角度位置に復帰させるための角度位置復帰機構32を有する。これにより、回転させた回転台座24を基準角度位置に復帰させることが容易である。従って、回転台座24にホルダ7を介して取り付けられた光学モジュール2を基準角度位置に復帰させることが容易となる。
【0078】
ここで、角度位置復帰機構32は、角度位置復帰用磁性部材37とローリング駆動用磁石36を備えるものである。従って、光学モジュール2(ホルダ7)を基準角度位置に復帰させるために、回転台座24と固定部材22との間に板バネなどを架け渡す必要がない。これにより、角度位置復帰用の板バネの可動範囲を確保する必要がなくなるので、装置を小型化できる。さらに、板バネは回転台座24と固定部材22とが回転する相対回転角度を大きくすると変形、損傷するのに対し、角度位置復帰用磁性部材37とローリング駆動用磁石36とは、機械的につながっている箇所がないので、相対回転角度を大きくすることができる。
【0079】
また、角度位置復帰用磁性部材37は、Z軸方向において、ローリング駆動用コイル35を間に挟んでローリング駆動用磁石36とは反対側に配置されている。これにより、角度位置復帰用磁性部材37がバックヨークとして機能するので、ローリング用磁気駆動機構31が可動ユニット5を回転させるトルクを向上させることができる。また、角度位置復帰用磁性部材37が、ローリング駆動用コイル35を間に挟んでローリング駆動用磁石36とは反対側に配置されているので、角度位置復帰用磁性部材37とローリング駆動用磁石36との間の距離を比較的長く確保できる。これにより、可動ユニット5が回転した角度に対して、角度位置復帰用磁性部材37とローリング駆動用磁石36との間で発生する磁気吸引力の線形性を確保することが容易である。
【0080】
さらに、本例では、角度位置復帰用磁性部材37は、回転台座24に設けられた固定領域144内(溝145内)において、固定位置を調整された後に、固定される。すなわち、回転台座24は、角度位置復帰用磁性部材37を固定するための固定領域144を備え、角度位置復帰用磁性部材37の固定位置は、固定領域144内で変更可能である。従って、固定領域144内において角度位置復帰用磁性部材37の固定位置を変更することにより、可動ユニット5の基準角度位置を規定できる。また、固定領域144内において角度位置復帰用磁性部材37の固定位置を径方向で変更することにより、可動体41が回転したときに角度位置復帰用磁性部材37とローリング駆動用磁石36との間で発生する磁気吸引力(トルク)の大きさを変更できる。
【0081】
また、本例では、ローリング用磁気駆動機構31として、回転台座24の軸部132を間に挟んだ両側に保持された一対のローリング用磁気駆動機構31を備えるととともに、各ローリング用磁気駆動機構31のローリング駆動用磁石36に吸引される2つの角度位置復帰用磁性部材37を備える。従って、可動体41を基準角度位置に確実に復帰させることができる。
【0082】
さらに、ローリング用磁気駆動機構31は、ローリング駆動用磁石36に対してローリング駆動用コイル35とは反対側に位置するヨーク120を備える。従って、ローリング用磁気駆動機構31が回転台座24を回転させるトルクが向上する。
【0083】
ここで、ローリング駆動用磁石36およびヨーク120を固定部材22に設けた凹部(ローリング駆動用磁石保持凹部117およびヨーク保持凹部121部)内に固定している
。これにより、ローリング駆動用磁石36およびヨーク120が固定部材22から突出することを防止できるので、第2ユニット4の取り扱いが容易である。また、ローリング駆動用コイル35は回転台座24において固定部材22と対向する位置(対向面)に設けられたコイル固定部138に固定されて、Z軸方向で固定部材22と回転台座24との間に位置する。これにより、ローリング駆動用コイル35が固定部材22と回転台座24から外周側に突出しないので、第2ユニット4の取り扱いが容易である。
【0084】
また、本例は、回転台座24の回転角度範囲を規制する回転ストッパ機構38を備えるので、回転台座24が回転する回転角度範囲を規制することができる。
【0085】
さらに、本例では、回転支持機構21は、回転台座24から固定部材22に向かってZ軸方向に延びる軸部132と、軸部132の外周側に取り付けられた第1ボールベアリング27および第2ボールベアリング28を備える。回転台座24が2つのボールベアリング27、28によって支持されているので、回転台座24が軸線Lに対して傾斜することがなく、回転時に回転台座24が振れることがない。
【0086】
また、ローリング駆動用コイル35にはフレキシブルプリント基板39が接続されており、フレキシブルプリント基板39は、固定部材22とカバー部材40との間を引き回されている。従って、第2ユニット4を扱う際に、フレキシブルプリント基板39がふらつくことを抑制できる。
【0087】
なお、上記の例では、光学モジュール2は、揺動支持機構6を介してホルダ7に支持された状態で第2ユニット4の回転台座24に支持されているが、光学モジュール2が回転台座24に直接取り付けられていてもよい。この場合には、光学ユニット1は、撮影画像の乱れを回避するため、搭載する光学モジュール2を光軸回りに回転させる振れ補正機能付き光学ユニットとなる。
【0088】
また、上記の例では、ローリング駆動用コイル35および角度位置復帰用磁性部材37が回転台座24に取り付けられ、ローリング駆動用磁石36が固定部材22に固定されているが、ローリング駆動用コイル35および角度位置復帰用磁性部材37が固定部材22に取り付けられ、ローリング駆動用磁石36が回転台座24に固定されていてもよい。
【0089】
なお、回転台座24と固定部材22との間に板バネを架け渡して角度位置復帰機構32とすることもできる。この場合には、回転台座24の回転に伴って回転台座24と固定部材22との間で変形する板バネの弾性復帰力によって回転台座24を基準角度位置に復帰させる。
【0090】
(第2ユニットの変形例)
図15(a)は+Z方向の側から見た場合の変形例の第2ユニットの斜視図であり、図15(b)は−Z方向の側から見た場合の変形例の第2ユニットの斜視図である。図16は変形例の第2ユニットの断面図である。図17は+Z方向の側(被写体側)から見た場合の変形例の第2ユニットの分解斜視図である。図18は−Z方向の側(反被写体側)から見た場合の変形例の第2ユニットの分解斜視図である。以下に図15から図18を参照して変形例の第2ユニット4Aを説明する。なお、変形例の第2ユニット4Aは、上記の第2ユニット4と対応する構成を備えるので、対向する構成には同一の符号を付して説明する。図15から図18では、ローリング駆動用コイルに接続されたフレキシブルプリント基板39は省略してある。変形例の第2ユニット4Aにおいても、上記の第2ユニット4と同様に、第1ユニット3のホルダ7を回転台座24に取り付け、第1ユニット3のケース体8を固定部材22に固定可能することができる。変形例の第2ユニット4Aにおいても、上記の第2ユニット4と同様に、光学モジュール2を、直接、回転台座24に取り
付けてもよい。
【0091】
図15および図16に示すように、第2ユニット4Aは、回転支持機構21と、回転支持機構21を介してホルダ7を支持可能な固定部材22を備える。図16に示すように、回転支持機構21は、回転台座24と軸受機構25とを備える。軸受機構25は、ボールベアリング28を備える。また、軸受機構25は、回転台座24と固定部材22との間で回転する球体151(転動体)と、回転台座24と固定部材22との間に配置されて球体151を転動可能に保持するリテーナ152とを備える。
【0092】
図17に示すように、固定部材22はZ軸方向が薄い偏平形状をしている。固定部材22の輪郭形状は8角形形状である。図17および図18に示すように、固定部材22は、Y軸方向の中央部分に+Z方向および−Z方向に貫通する貫通穴155を備える。また、固定部材22は、図16図17に示すように、貫通穴155の+Z方向の端部分に、内周側に突出する環状突部156を備える。図16に示すように、貫通穴155の内周側には、ボールベアリング28が保持される。従って、固定部材22はボールベアリング28の外輪を外周側から保持する。また、環状突部156には、ボールベアリング28の外輪が−Z方向から当接する。
【0093】
また、固定部材22は、図17に示すように、+Z方向で回転台座24と対向する固定部材側対向部22aに、Z軸と同軸の固定部材側環状溝158と、固定部材側環状溝158を外周側から囲む環状リブ159とを備える。環状リブ159はZ軸と同軸である。貫通穴155と固定部材側環状溝158との間には、Z軸と直交する内周側環状面160が設けられており、固定部材側環状溝158と環状リブ159との間にはZ軸と直交する外側環状面161が設けられている。固定部材側環状溝158は周方向に一定幅で延びている。固定部材側環状溝158の断面形状は円弧形状である。
【0094】
さらに、固定部材22は、+Z方向の固定部材側対向部22aに、一対のローリング駆動用磁石保持凹部117を備える。一対のローリング駆動用磁石保持凹部117は、環状リブ159を間に挟んだY軸方向の両側に設けられている。各ローリング駆動用磁石保持凹部117には、それぞれローリング駆動用磁石36が挿入されて固定されている。各ローリング駆動用磁石36は、固定部材22により、外周側から保護されている。ここで、ローリング駆動用磁石36は周方向に分極着磁されている。各ローリング駆動用磁石36の着磁分極線36aは、ローリング駆動用磁石36の周方向の中央を径方向に延びる。
【0095】
また、固定部材22は、図18に示すように、−Z方向の固定部材側対向部22a(被対向面)にヨーク保持凹部121を備える。ヨーク保持凹部121は貫通穴155を囲んで設けられている。ヨーク保持凹部121はY軸方向に延びており、Z軸方向から見た場合に一対のローリング駆動用磁石保持凹部117と重なる重なり部分を備える。重なり部分は、Z軸方向でローリング駆動用磁石保持凹部117とヨーク保持凹部121とを連通させる矩形の連通部122となっている(図16参照)。従って、ヨーク120がヨーク保持凹部121内に固定されると、ヨーク120はローリング駆動用磁石保持凹部117に保持されたローリング駆動用磁石36に、連通部122を介して、−Z方向から当接する。
【0096】
次に、回転台座24は、図18に示すように、Z軸方向が薄い偏平形状の台座本体131と、台座本体131から−Z方向に突出する軸部132を備える。また、回転台座24は、−Z方向に突出して軸部132を外周側から保持する筒部164を備える。さらに、回転台座24は、台座本体131において−Z方向で固定部材22と対向する台座側対向部131aに、軸部132を囲んでZ軸と同軸に設けられた台座側環状溝162を備える。台座側環状溝162は周方向に一定幅で延びており、その断面形状は円弧形状である。
回転台座24が軸受機構25を介して固定部材22に回転可能に支持されたときに、台座側環状溝162と固定部材側環状溝158とはZ軸方向で対向する。
【0097】
また、回転台座24は、図18に示すように、台座本体131の台座側対向部131aに、一対のコイル固定部138を備える。一対のコイル固定部138は、台座側環状溝162を挟んだY軸方向の両側に設けられている。各コイル固定部138には、中心穴をZ軸方向に向けた姿勢でローリング駆動用コイル35が保持される。
【0098】
ここで、固定部材22と回転台座24との間には複数の球体151が配置されている。球体151は、金属製または樹脂製である。球体151は、ボールベアリング28よりも外周側に位置する。
【0099】
リテーナ152は、図16に示すように、固定部材22と回転台座24との間であって、径方向で、固定部材22の環状リブ159と回転台座24の筒部164との間に配置されている。リテーナ152は、周方向に等間隔で配列された6つの複数の貫通穴165を備える。複数の球体151のそれぞれは、複数の貫通穴165のそれぞれの内側に配置された状態で、固定部材側環状溝158および台座側環状溝162に挿入されている。固定部材側環状溝158および台座側環状溝162の内周面には潤滑油が塗布されている。図17および図18に示すように、本例では、球体151および貫通穴165の数は6である。貫通穴165は軸線L回りに等角度間隔で設けられている。球体151は、貫通穴165に挿入された状態で、固定部材側環状溝158および台座側環状溝162を転動する。ここで、球体151の球体151数を3として、6つの貫通穴165に、一つおきに挿入してもよい。この場合でも、各球体151は軸線L回りの等角度間隔に配置される。
【0100】
また、リテーナ152は、周方向で隣り合う2つの貫通穴165の間に回転台座24の側に突出する第1凸部166と、固定部材22の側に突出する第2凸部167とを備える。図17に示すように、第1凸部166は、径方向に延びており、周方向の両端から中央に向かって+Z方向に突出する円弧面を備える。図18に示すように、第2凸部167は、径方向に延びており、周方向の両端から中央に向かって−Z方向に突出する円弧面を備える。第1凸部166の周方向の中央部分は、回転台座24における台座側環状溝162の内周側の縁部分および外周側の縁部分に摺接可能である。第2凸部167の周方向の中央部分は、固定部材22における固定部材側環状溝158の内周側の縁部分および外周側の縁部分(内周側環状面160の外周縁および外周側環状面の内周縁)に摺接可能である。なお、第1凸部166および第2凸部167は、周方向で隣り合う2つの貫通穴165の間のそれぞれ(6箇所)に設けられているが、軸線回りの等角度間隔で複数箇所に形成されていればよく、その数は6に限られるものではない。
【0101】
さらに、リテーナ152は、外周縁の離間する2か所に、切欠部169を備える。本例では、切欠部169は、180°の角度間隔で設けられている。
【0102】
図16に示すように、軸部132は、固定部材22の貫通穴155に保持されたボールベアリング28に挿入される。すなわち、軸部132は、ボールベアリング28の内輪によって外周側から保持される。軸部132は、ボールベアリング28を貫通しており、その先端部分がボールベアリング28から−Z方向に突出する。ここで、軸部132の先端部分には、ネジ部が設けられており、軸部132の先端部分には留めネジ170が捻じ込まれる。留めネジ170は、ボールベアリング28の内輪に当接してボールベアリング28に与圧を付与する与圧付与機構である。すなわち、留めネジ170はボールベアリング28を定位置与圧している。なお、軸部132の先端部分にバネ座金134と環状部材135とを配置し、ボールベアリング28の内輪と環状部材135の間でバネ座金134を圧縮した状態で環状部材135を軸部132の先端部分に固定することにより、ボールベ
アリング28に与圧を付与してもよい。すなわち、与圧付与機構は、軸部132に固定された環状部材135と、ボールベアリング28と環状部材135との間に圧縮された状態で配置されたバネ座金134と、から構成することもできる。
【0103】
ここで、軸部132の先端部分に捩じ込まれた留めネジ170は、ボールベアリング28を介して固定部材22に+Z方向に向かう与圧を付与する。これにより、回転台座24と固定部材22とがZ軸方向で離間することがないので、リテーナ152に保持された球体151は、回転台座24の台座側環状溝162と固定部材22の固定部材側環状溝158との間から脱落することはなく、回転台座24は固定部材22に対してスムーズに回転する。
【0104】
本例の第2ユニット2Aでは、軸受機構25が、ボールベアリング28と、ボールベアリング28の外周側において台座本体131と固定部材22との間に配置された複数の球体151を備える。これにより、回転台座24が軸線Lに対して傾斜することを防止できるので、回転時に回転台座24が振れることがなく、回転台座24がスムーズに回転する。
【0105】
また、球体151は、ボールベアリング28の外周側に位置しており、Z軸方向でボールベアリング28とは重なっていない。これにより、軸受機構25をZ軸方向で短縮化することができるので、第2ユニット2AをZ軸方向で薄くすることができる。
【0106】
また、留めネジ170によって、固定部材22には、台座本体131に接近する方向の与圧が付与されているので、固定部材22と台座本体131との間が離間することを防止できる。従って、球体151が固定部材22と台座本体131との間から脱落することを防止できる。
【0107】
さらに、球体151は、台座本体131の台座側環状溝162と固定部材22の固定部材側環状溝158とを転動する。また、球体151は、リテーナ152の貫通穴165内で転動する。従って、球体151の挙動が安定する。さらに、また、リテーナ152は、回転台座24における台座側環状溝162の内周側の縁部分および外周側の縁部分に摺接可能な第1凸部166と、固定部材22における固定部材側環状溝158の内周側の縁部分および外周側の縁部分に摺接可能な第2凸部167を備える。従って、リテーナ152の姿勢が安定する。従って、回転台座24は固定部材22に対してスムーズに回転する。
【0108】
また、リテーナ152は、外周縁の離間する2か所に、切欠部169を備える。従って、切欠部169を介して治具などによりリテーナ152を保持することにより、軸線L回りにおけるリテーナ152の姿勢(角度位置)を確定することができる。従って、装置の製造時などにおいて、リテーナ152の貫通穴165に、球体151を配置することが容易となる。
【0109】
ここで、変形例の第2ユニット4Aのおいても、角度位置復帰機構32を備えることができる。すなわち、台座本体131の+Z方向の側の台座側対向部131aに角度位置復帰用磁性部材37を固定するための固定領域144を設け、この固定領域144に角度位置復帰用磁性部材37を固定する。この場合にも、角度位置復帰用磁性部材37は、回転台座24が予め定めた基準角度位置にある状態をZ軸方向から見た場合に、角度位置復帰用磁性部材37の中心がローリング駆動用磁石36の着磁分極線36aと重なるように、その固定位置を溝145内(固定領域144内)において調整した後に固定する。
【0110】
また、変形例の第2ユニット4Aのおいても、一方のコイル固定部138に固定されたローリング駆動用コイル35の内側にホール素子140を固定することができる。ホール
素子140を備えれば、ホール素子140からの出力に基づいて、固定部材22に対する回転台座24の角度位置を検出することができる。
【0111】
さらに、変形例の第2ユニット4Aのおいても、回転台座24の回転角度範囲を規制する回転ストッパ機構38(回転角度範囲規制機構)を備えることができる。この場合には、固定部材22および回転台座24の一方に回転ストッパ用凸部118を設け、固定部材22および回転台座24の他方に開口部146を設け、回転ストッパ用凸部118を開口部146に挿入することにより、回転ストッパ機構38を簡易に設けることができる。
【0112】
また、固定部材22の−Z方向の台座側対向部131aに−Z方向に突出する4つのカバー部材固定用凸部123を設け、これらに矩形のカバー部材40を固定してもよい。すなわち、4つのカバー部材固定用凸部123のうちの2つを、固定部材22の+Y方向の端縁部分において、X軸方向でヨーク保持凹部121を間に挟んで設け、他の2つを、固定部材22の−Y方向の端縁部分において、X軸方向でヨーク保持凹部121を間に挟んで設け、各カバー部材固定用凸部123の先端部分にカバー部材40を固定してもよい。このようにすれば、カバー部材40により、−Z方向からヨーク120を被い、保護することができる。また、この場合には、ローリング駆動用コイル35に接続されたフレキシブルプリント基板を、固定部材22とカバー部材40との間で引き回すことができるので、第2ユニット4Aを扱う際に、フレキシブルプリント基板がふらつくことを抑制できる。
【符号の説明】
【0113】
1…光学ユニット(振れ補正機能付き光学ユニット)、2…光学モジュール、3…第1ユニット(揺動機能付き光学ユニット)、4・4A…第2ユニット(ローリング用磁気駆動ユニット)、5…可動体、6…揺動支持機構、7…ホルダ、8…ケース体、9…光学素子、10…撮像素子、11・11A・11B…揺動用磁気駆動機構、12…姿勢復帰機構、13…揺動駆動用コイル、14…揺動駆動用磁石、14a…着磁分極線、15…姿勢復帰用磁性部材、17…揺動ストッパ機構、18・19…フレキシブルプリント基板、21…回転支持機構、22…固定部材、22a…固定部材側対向部、24…回転台座、25…軸受機構、27・28…ボールベアリング、31…ローリング用磁気駆動機構、31…各ローリング用磁気駆動機構、32…角度位置復帰機構、32a…仮想面、35…ローリング駆動用コイル、36…ローリング駆動用磁石、36a…着磁分極線、37…角度位置復帰用磁性部材(第1磁性部材・第2磁性部材)、37a…角度位置復帰用磁性部材の中心、38…回転ストッパ機構(角度範囲規制機構)、39…フレキシブルプリント基板、40…カバー部材、40a…開口部、42…固定体、45…筒状ケース、46…被写体側ケース、47…胴部、48…端板部、49…開口部、51〜55…側板、56…位置決め用切欠き部、57…切欠き部、58…胴部、59…端板部、60…円形開口部、62…ホルダ環状部、63…ホルダ胴部、64…窓部、65…縦枠部、67…位置決め用切欠き部、68…切欠き部、71…光学モジュールホルダ、72…鏡筒部、73…基板、74…角筒部、75…雄ネジ部、77…ウエイト、80…底板部、81〜84…各壁部、85…光学モジュール保持部、87…揺動ストッパ用凸部、88…コイル固定部、89…ホール素子固定部、90…ホール素子、92…固定領域、93…溝、101・102…揺動支持部、103…可動枠、104…球体、112…切欠き部、113…段部、114…突部、115…筒部、116…筒部の中心穴、117…ローリング駆動用磁石保持凹部、118…回転ストッパ用凸部、120…ヨーク、121…ヨーク保持凹部、122…連通部、123…カバー部材固定用凸部、131…台座本体、131a…台座側対向部、132…軸部、134…バネ座金、135…環状部材、138…コイル固定部、140…ホール素子、142…周壁、143…突部(位置決め部)、144…固定領域、145…溝、146…開口部、151…球体、152…リテーナ、155…貫通穴、156…環状突部、158…固定部材側環状溝、159…環状リブ、160…内周側環状面、161…外側環状面、16
2…台座側環状溝、164…筒部、165…貫通穴、166第1凸部、167…第2凸部、169…切欠部、170…留めネジ、L…軸線、R1…第1軸、R2…第2軸
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