特許第6934585号(P6934585)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6934585デバイスの向きに依存したセンサ信号の送信
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6934585
(24)【登録日】2021年8月25日
(45)【発行日】2021年9月15日
(54)【発明の名称】デバイスの向きに依存したセンサ信号の送信
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/13 20200101AFI20210906BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20210906BHJP
   H05B 47/175 20200101ALI20210906BHJP
【FI】
   H05B47/13
   H05B47/105
   H05B47/175
【請求項の数】12
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2021-510022(P2021-510022)
(86)(22)【出願日】2019年8月13日
(86)【国際出願番号】EP2019071752
(87)【国際公開番号】WO2020038783
(87)【国際公開日】20200227
【審査請求日】2021年4月16日
(31)【優先権主張番号】18190663.7
(32)【優先日】2018年8月24日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン デ スルイス バルテル マリヌス
(72)【発明者】
【氏名】サイド エクーティアル
(72)【発明者】
【氏名】マヒーエルセ レムコ
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−534568(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0046630(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサを含む電子デバイスであって、前記少なくとも1つのプロセッサは、
電磁放射センサからのセンサ信号を受信する、
前記センサ信号に基づいて、又は、前記電磁放射センサに含まれる向きセンサから受ける向き信号に基づいて、前記電磁放射センサの向きを決定する、
前記電磁放射センサが第1の向きに向けられている場合、複数のデバイス又はアプリケーションのうちの第1のデバイス又はアプリケーションに前記センサ信号を送信する、及び
前記電磁放射センサが第2の向きに向けられている場合、前記複数のデバイス又はアプリケーションのうちの第2のデバイス又はアプリケーションに前記センサ信号を送信する、
ように構成される、電子デバイス。
【請求項2】
前記第1のデバイス又はアプリケーションは、照明制御デバイス又はアプリケーションであり、前記第2のデバイス又はアプリケーションは、照明制御デバイス又はアプリケーションとは異なるデバイス又はアプリケーションである、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記第1のデバイス又はアプリケーションは、照明ネットワークにおけるノードであり、前記第2のデバイス又はアプリケーションは、前記センサ信号に依存してオンスクリーン情報をレンダリングするように構成される、請求項2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記第2のデバイス又はアプリケーションは、スピーカ及び/又はディスプレイにテキスト情報をレンダリングさせるように構成される、請求項2又は3に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記第2のデバイス又はアプリケーションは、睡眠監視、ベビー監視、セキュリティ監視、人カウント、ペット監視、及び健康監視のうちの少なくとも1つを実行するように構成される、請求項2、3又は4に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、ユーザアイデンティティを決定する、及び、前記ユーザアイデンティティに依存して前記複数のデバイス又はアプリケーションのうちの1つに前記センサ信号を送信するように構成される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項7】
当該電子デバイスは、前記電磁放射センサを含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項8】
当該電子デバイスは、複数の支持面を有し、前記向きは、センサデバイスが前記複数の支持面のうちのどの支持面で静止しているかを示す、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、センサデバイスから前記センサ信号を受信するように構成される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項10】
請求項9に記載の電子デバイスと複数の支持面を有するセンサデバイスとを含むシステムであって、前記向きは、前記センサデバイスが前記複数の支持面のうちのどの支持面で静止しているかを示す、システム。
【請求項11】
センサ信号を送信する方法であって、
電磁放射センサからのセンサ信号を受信することと、
前記センサ信号に基づいて、又は、前記電磁放射センサに含まれる向きセンサから受ける向き信号に基づいて、前記電磁放射センサの向きを決定することと、
前記電磁放射センサが第1の向きに向けられている場合、複数のデバイス又はアプリケーションのうちの第1のデバイス又はアプリケーションに前記センサ信号を送信することと、
前記電磁放射センサが第2の向きに向けられている場合、前記複数のデバイス又はアプリケーションのうちの第2のデバイス又はアプリケーションに前記センサ信号を送信することと、
を含む、方法。
【請求項12】
コンピューティングデバイスのためのコンピュータプログラムであって、当該コンピュータプログラムが前記コンピューティングデバイスの処理ユニットで実行された場合、請求項11に記載の方法を実行するためのコンピュータプログラムコードを含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ信号を送信するための電子デバイスに関する。
【0002】
本発明はさらに、センサ信号を送信する方法に関する。
【0003】
本発明はまた、コンピュータシステムがそのような方法を実行することを可能にするコンピュータプログラムプロダクトに関する。
【背景技術】
【0004】
検出された入力に基づいてライトを自動的に切り替えることを可能にするので、センサデバイスが、照明システムの一部として使用されることが増えている。センサデバイスはますます進化しており、複数のセンサモダリティを組み合わせたものがよくある。例えば、Philips Hue Motion Sensorは、統合された光センサ、温度及びPIRセンサを備える。これは、よりスマートな機能の実施を可能にする。
【0005】
また、複数のモダリティを組み合わせたセンサデバイスは、US 2016/0345406 A1に開示されている。本特許文献に開示される経路光制御デバイスは、プロセッサ、光源、並びに環境光センサ、パッシブ赤外線センサ、加速度計及びコンパスセンサの任意の組み合わせを含むことができる。一実施形態では、センサの向きが決定され、そのような向きにおけるセンサ機能の程度が決定され、検出された向きがセンサのデータが適切なデバイス制御に適用できないことを示す場合、センサ動作が無効化される。
【0006】
センサデバイスは、照明システムの一部としてだけでなく、セキュリティ等の他のアプリケーションにも使用される。各アプリケーションは、典型的には、独自のセンサデバイスを使用する。この結果、家庭及びオフィスには多くのセンサデバイスが設置され、消費電力の増加及び建物の美観の低下を招いている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の第1の目的は、あるアプリケーションのセットに必要なセンサデバイスの数を減らすために使用されることができる、電子デバイスを提供することである。
【0008】
本発明の第2の目的は、あるアプリケーションのセットに必要なセンサデバイスの数を減らすために使用されることができる、センサ信号を送信する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様において、電子デバイスは、少なくとも1つのプロセッサを含み、少なくとも1つのプロセッサは、電磁放射センサからのセンサ信号を受信する、前記センサ信号に基づいて、又は、前記電磁放射センサに含まれる向きセンサから受ける向き信号に基づいて、前記電磁放射センサの向きを決定する、前記電磁放射センサが第1の向きに向けられている場合、複数のデバイス又はアプリケーションのうちの第1のデバイス又はアプリケーションに前記センサ信号を送信する、及び、前記電磁放射センサが第2の向きに向けられている場合、前記複数のデバイス又はアプリケーションのうちの第2のデバイス又はアプリケーションに前記センサ信号を送信するように構成される。例えば、前記第1のデバイス又はアプリケーションは、照明制御デバイス又はアプリケーションであってもよく、前記第2のデバイス又はアプリケーションは、照明制御デバイス又はアプリケーションとは異なるデバイス又はアプリケーションであってもよい。
【0010】
本発明者らは、単一の電磁放射センサが、複数のアプリケーションに使用されることを可能にすることが有益であること、及び、センサを含むセンサデバイスを回転させる(それによってセンサ自体を回転させる)ことが、アプリケーション間を切り替える非常に直感的な方法であることを認識している。異なるアプリケーションは、単一のデバイスで動作してもよく、又は、複数のデバイスで動作してもよい。センサ信号は、センサの向きに依存して複数のデバイス又はアプリケーションのうちの1つに送信される。電磁放射センサの向きは、このセンサと同じ向きを持つコンポーネントによって決定されてもよい。電磁放射センサが、該センサが組み込まれているデバイス内で移動(例えば、回転)できない場合、このセンサの向きは、このデバイスの向きと同じである。
【0011】
前記第1のデバイス又はアプリケーションは、照明ネットワークにおけるノードであってもよく、前記第2のデバイス又はアプリケーションは、前記センサ信号に依存してオンスクリーン情報(on-screen information)をレンダリングするように構成されてもよい。例えば、前記第1のデバイス又はアプリケーションは、前記センサ信号に依存して、ライトを制御する、例えば、ライトをオン及び/又はオフにするように構成されてもよい。前記第2のデバイス又はアプリケーションは、例えば、睡眠監視(sleep monitoring)、ベビー監視(baby monitoring)、セキュリティ監視(security monitoring)、人カウント(people counting)、ペット監視(pet monitoring)、及び/又は、健康監視(health monitoring)を実行するように構成されされてもよい。オンスクリーン情報のレンダリングは、ライト制御アプリケーション以外の多くのアプリケーションにとって有益であり、これらの他のアプリケーションの一部も、センサ入力から有利に利益を得ることができ得る。
【0012】
前記第2のデバイス又はアプリケーションは、スピーカ及び/又はディスプレイにテキスト情報(textual information)をレンダリングさせるように構成されてもよい。テキスト情報のレンダリングは、ライト制御アプリケーション以外の多くのアプリケーションにとって有益であり、これらの他のアプリケーションの一部も、センサ入力から有利に利益を得ることができ得る。テキスト情報は、例えば、(例えば、セキュリティ監視のための)動き若しくは人が検出されたという又は(例えば、セキュリティ又はベビー監視のための)音が検出されたというアラート、又は、睡眠状態に関する情報を含んでもよい。テキスト情報は、例えば、音声合成を使用することにより、又は、録音された音声メッセージのセットを使用することによりスピーカを介してレンダリングされてもよい。スピーカ及び/又はディスプレイは、第2のデバイスの一部又は異なるデバイスの一部であってもよい。
【0013】
前記少なくとも1つのプロセッサは、ユーザアイデンティティを決定する、及び、前記ユーザアイデンティティに依存して前記複数のデバイス又はアプリケーションのうちの1つに前記センサ信号を送信するように構成されてもよい。これは、異なるセンサモードが、異なるユーザに対して構成されることを可能にする。例えば、あるユーザは、照明制御アプリケーション及びベビー監視アプリケーションを使用したいと思うかもしれず、別のユーザは、照明制御アプリケーション及びセキュリティ監視アプリケーションを使用したいと思うかもしれない。
【0014】
前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに前記電磁放射センサを備えるデバイス、例えば、センサデバイスの向きセンサから受ける向き信号から前記向きを決定するように構成されてもよい。別個の向きセンサの使用は、あるタイプの電磁放射センサ、例えば、RFセンサ又はマイクロ波センサにとって特に有益である。
【0015】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記センサ信号から前記向きを決定するように構成されてもよい。電磁放射センサが例えばカメラである場合、別個の向きセンサは必要ないかもしれない。
【0016】
当該電子デバイスは、前記電磁放射センサを含んでもよい。言い換えれば、当該電子デバイスは、センサデバイスであってもよい。本発明をセンサデバイスに実装することは、例えば、本発明が、ブリッジを使用しない照明システムで使用されることを可能にする。ブリッジは、ユーザデバイス及びライト間のブリッジとして機能する中央ハブである。
【0017】
当該電子デバイスは、複数の支持面を有し、前記向きは、センサデバイスが前記複数の支持面のうちのどの支持面で静止している(resting on)かを示してもよい。
【0018】
前記少なくとも1つのプロセッサは、センサデバイスから前記センサ信号を受信するように構成されてもよい。本発明をセンサデバイスに代えてブリッジに実装することは、センサデバイスがよりシンプルであることを可能にする。
【0019】
本発明の第2の態様において、このような電子デバイス、例えば、ブリッジ、及び、複数の支持面を有するセンサデバイスを含むシステムであって、前記向きは、前記センサデバイスが前記複数の支持面のうちのどの支持面で静止しているかを示す。典型的には、センサデバイスが異なる支持面を有する場合、異なる向きを区別することが最も容易である。通常、センサデバイスが静止している支持面については疑問がないので、この場合、センサデバイスの向きについても疑問がないのが普通である。
【0020】
本発明の第3の態様において、方法は、電磁放射センサからのセンサ信号を受信することと、前記センサ信号に基づいて、又は、前記電磁放射センサに含まれる向きセンサから受ける向き信号に基づいて、前記電磁放射センサの向きを決定することと、前記電磁放射センサが第1の向きに向けられている場合、複数のデバイス又はアプリケーションのうちの第1のデバイス又はアプリケーションに前記センサ信号を送信することと、前記電磁放射センサが第2の向きに向けられている場合、前記複数のデバイス又はアプリケーションのうちの第2のデバイス又はアプリケーションに前記センサ信号を送信することとを含む。前記方法は、プログラマブルデバイスで実行されるソフトウェアによって実行されてもよい。このソフトウェアは、コンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。さらに、本明細書で説明される方法を実践するためのコンピュータプログラム、並びに、そのコンピュータプログラムを記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、例えば、既存のデバイスによってダウンロードされるか、又は、既存のデバイスにアップロードされてもよく、あるいは、これらのシステムの製造時に記憶されてもよい。
【0021】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶し、ソフトウェアコード部分は、コンピュータによって実行又は処理されると、電磁放射センサからのセンサ信号を受信することと、前記電磁放射センサの向きを決定することと、前記決定された向きに依存して、第1のデバイス又はアプリケーション及び第2のデバイス又はアプリケーションを含む複数のデバイス又はアプリケーションのうちの1つに前記センサ信号を送信することとを含む実行可能オペレーションを実行するように構成される。
【0022】
当業者には理解されるように、本発明の諸態様は、デバイス、方法、又はコンピュータプログラム製品として具現化されてもよい。したがって、本発明の諸態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、あるいは、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態を取ってもよく、それらは全て、本明細書では「回路」、「モジュール」、又は「システム」と総称されてもよい。本開示で説明される機能は、コンピュータのプロセッサ/マイクロプロセッサによって実行される、アルゴリズムとして実装されてもよい。更には、本発明の諸態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体として具現化されている、コンピュータプログラム製品の形態を取ってもよく、1つ以上のコンピュータ可読媒体は、その上に具現化されている、例えば記憶されている、コンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0023】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが、利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体の、システム、装置、若しくはデバイス、あるいは、上述の任意の好適な組み合わせであってもよい。より具体的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定するものではないが、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory;ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory;EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(portable compact disc read-only memory;CD−ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上述の任意の好適な組み合わせを挙げることができる。本発明の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することが可能な、任意の有形媒体であってもよい。
【0024】
コンピュータ可読信号媒体としては、例えばベースバンド内又は搬送波の一部として、その内部に具現化されているコンピュータ可読プログラムコードを有する、伝搬データ信号を挙げることができる。そのような伝搬信号は、限定するものではないが、電磁気、光学、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含めた、様々な形態のうちのいずれを取ってもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを、通信、伝搬、又は伝送することが可能な、任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0025】
コンピュータ可読媒体上に具現化されているプログラムコードは、限定するものではないが、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RF等、又は上述の任意の好適な組み合わせを含めた、任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。本発明の諸態様に関する動作を実施するためのコンピュータプログラムコードは、Java(商標)、Smalltalk、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語を含めた、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれてもよい。このプログラムコードは、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network;LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network;WAN)を含めた任意のタイプのネットワークを通じて、ユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は、この接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)実施されてもよい。
【0026】
本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品の、フローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本発明の諸態様が以下で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装されることができる点が理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作り出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の、プロセッサ、特にマイクロプロセッサ又は中央処理ユニット(central processing unit;CPU)に提供されてもよく、それにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスのプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するための手段を作り出す。
【0027】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに、特定の方式で機能するように指示することが可能な、コンピュータ可読媒体内に記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体内に記憶されている命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施する命令を含む、製品を作り出す。
【0028】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ実施プロセスを作り出すために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、それらのコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するためのプロセスを提供する。
【0029】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるデバイス、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定されている論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表してもよい。また、一部の代替的実装形態では、ブロック内に記されている機能は、それらの図に記されている順序と異なる順序で行われてもよい点にも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、又は、それらのブロックは、関与している機能性に応じて、逆の順序で実行される場合があってもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、それらブロック図及び/又はフローチャート図内のブロックの組み合わせは、指定されている機能若しくは行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実施されることができる点にも留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の図面から明らかであり、例として、それらの図面を参照して更に解明されるであろう。
図1】電子デバイスがセンサデバイスである本発明の電子デバイスの第1の実施形態のブロック図である。
図2】電子デバイスがブリッジである本発明の電子デバイスの第2の実施形態を含む本発明のシステムの一実施形態のブロック図である。
図3】センサデバイスのさらなる実施形態を示す。
図4図3のセンサデバイスが使用され得る環境の一例を示す。
図5】本発明の方法の一実施形態のフロー図である。
図6】本発明の方法を実行するための例示的なデータ処理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面中の対応する要素は、同じ参照番号によって示される。
【0032】
図1は、本発明の電子デバイスの第1の実施形態、センサデバイス1を示す。センサデバイス1は、例えば、Zigbeeを介して、ブリッジ13と/を介して通信する。ライトデバイス11も、例えば、Zigbeeを介して、ブリッジ13と/を介して通信する。例えば、ブリッジ13は、Philips Hueブリッジであってもよく、ライト11は、Philips Hueライトであってもよい。ブリッジ13は、例えば、Ethernetリンクを介して、無線アクセスポイント15に接続される。無線LANアクセスポイント15は、インターネット17に接続されている。モバイルデバイス18及びインターネットサーバ19も、インターネット17に接続されている。
【0033】
センサデバイス1は、プロセッサ5、トランシーバ7、メモリ9、電磁放射センサ3、及び向きセンサ4を備える。プロセッサ5は、電磁放射センサ3からセンサ信号を受信する、電磁放射センサ3の向きを決定する、及び、決定された向きに依存して複数のデバイス又はアプリケーションのうちの1つにセンサ信号を送信するように構成される。プロセッサは、前記電磁放射センサが第1の向きに向けられている場合、第1のデバイス又はアプリケーションに前記センサ信号を送信する、及び、前記電磁放射センサが第2の向きに向けられている場合、第2のデバイス又はアプリケーションに前記センサ信号を送信するように構成される。図1の実施形態では、プロセッサ5は、向きセンサ4から受ける向き信号から向きを決定するように構成される。電磁放射センサ3は、例えば、PIRセンサ、カメラ、RFセンサ及び/又はマイクロ波センサを含んでもよい。向きセンサ4は、例えば、加速度計を含んでもよく、又は、例えば、センサデバイス1が異なる面のうちのどの面で静止しているかを検出するためのセンサデバイス1のこれら異なる面上の、複数の光センサを含んでもよい。
【0034】
複数のデバイス又はアプリケーションは、第1のデバイス又はアプリケーション及び第2のデバイス又はアプリケーションを含む。図1の例では、第1のデバイス又はアプリケーションは、照明制御デバイス又はアプリケーション、すなわち、ブリッジ13であり、第2のデバイス又はアプリケーションは、照明制御デバイス又はアプリケーションとは異なるデバイス又はアプリケーションである。ブリッジ13は、センサ信号に依存してライトをオンにするように構成され、第2のデバイス又はアプリケーションは、センサ信号に依存してテキスト情報をレンダリングするように構成される。
【0035】
図1の例では、インターネットサーバ19は、セキュリティ監視及び人カウントを含む、複数のアプリケーションをクラウドで提供する。決定された向きに依存して、センサ信号は、ブリッジ13に、インターネットサーバ19上のセキュリティモニタアプリケーションに、又はインターネットサーバ19上の人カウントアプリケーションに送信される。インターネットサーバ19は、単一のデバイス又は複数のデバイスを含んでもよい。
【0036】
セキュリティ監視及び人カウントアプリケーション、斯くして、これらが実行されているインターネットサーバ19は、例えば、モバイルデバイス18にチャットメッセージを送信することにより、又は、アプリケーションのクライアント部分を形成する、モバイルデバイス18上で実行されているアプリにデータを送信することにより、モバイルデバイス18のスピーカ及び/又はディスプレイにテキスト情報をレンダリングさせるように構成される。テキスト情報は、例えば、動き若しくは人が検出されたというアラート又はカウントされた人の数を含んでもよい。セキュリティ監視アプリケーション及び/又は人カウントアプリケーションに加えて又はそれらに代えて、センサデバイス1は、睡眠監視アプリケーション及び/又はベビー監視アプリケーションに使用されてもよい。
【0037】
図1に示されるセンサデバイス1の実施形態では、センサデバイス1は、1つのプロセッサ5を含む。代替的な実施形態では、センサデバイス1は、複数のプロセッサを含む。センサデバイス1のプロセッサ5は、汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。センサデバイス1のプロセッサ5は、オペレーティングシステムを実行してもよく、又はしなくてもよい。メモリ9は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。メモリ9は、例えば、固体メモリを含んでもよい。メモリ9は、例えば、向きと、デバイス又はアプリケーションのアドレスとの間の関連付け(association)を記憶するために使用されてもよい。
【0038】
図1に示される実施形態では、受信機及び送信機は、トランシーバ7に組み合わされている。代替的な実施形態では、1つ以上の別個の受信機構成要素及び1つ以上の別個の送信機構成要素が使用される。代替的な実施形態では、単一のトランシーバの代わりに複数のトランシーバが使用される。トランシーバ7は、ブリッジ13と通信するために1つ以上の無線通信技術、例えば、Zigbeeを使用してもよい。代替的な実施形態では、センサデバイス1は、送信機のみを含む。センサデバイス1は、電源コネクタ又はバッテリ等のセンサデバイスに典型的な他の構成要素を含んでもよい。バッテリは、センサデバイス1を特にポータブルにする。
【0039】
図2は、本発明の電子デバイスの第2の実施形態、ブリッジ23、例えば、Philips Hueブリッジを示す。ブリッジ23は、プロセッサ25、トランシーバ27及びメモリ29を備える。プロセッサ25は、電磁放射センサからのセンサ信号を受信する、電磁放射センサの向きを決定する、及び、決定された向きに依存して複数のデバイス又はアプリケーションのうちの1つにセンサ信号を送信するように構成される。
【0040】
図2の実施形態では、プロセッサ25は、電磁放射センサを含む、センサデバイス31からセンサ信号を受信する、及び、センサデバイス31における向きセンサから受ける向き信号から向きを決定するように構成される。代替的な実施形態では、プロセッサ25は、センサ信号から向きを決定するように構成される。例えば、電磁放射センサがカメラである場合、プロセッサ25は、カメラで撮影された画像内の物体、例えばドアの向きからその向きを決定するように構成されてもよい。
【0041】
複数のデバイス又はアプリケーションは、第1のデバイス又はアプリケーション及び第2のデバイス又はアプリケーションを含む。図2の例では、第1のデバイス又はアプリケーションは、照明制御デバイス又はアプリケーション、すなわち、ライトデバイス11であり、第2のデバイス又はアプリケーションは、照明制御デバイス又はアプリケーションとは異なるデバイス又はアプリケーションである。ライトデバイス11は、光源と、センサ信号に依存して光源をオンにするように構成される回路とを含み、第2のデバイス又はアプリケーションは、図1に関連して述べられたように、センサ信号に依存してテキスト情報をレンダリングするように構成される。
【0042】
図2はまた、本発明のシステムの一実施形態、システム39を示している。システムは、ブリッジ23及びセンサデバイス31を含む。図2の実施形態では、システム39はまた、ライトデバイス11を含む。
【0043】
図2に示されるブリッジ23の実施形態では、ブリッジ23は1つのプロセッサ25を含む。代替的な実施形態では、ブリッジ23は複数のプロセッサを含む。ブリッジ23のプロセッサ25は、例えばARMベースの、汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。ブリッジ23のプロセッサ25は、例えば、Unixベースのオペレーティングシステムを実行してもよい。メモリ29は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。メモリ29は、例えば、1つ以上のハードディスク及び/又はソリッドステートメモリを含んでもよい。メモリ29は、例えば、コネクテッドライトのテーブル(table of connected lights)を記憶するために使用されてもよい。メモリ29は、例えば、向きと、デバイス又はアプリケーションのアドレスとの間の関連付けを記憶するために使用されてもよい。
【0044】
トランシーバ27は、ワイヤレスLANアクセスポイント15と通信するために1つ以上の通信技術、例えば、Ethernetを使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のトランシーバの代わりに複数のトランシーバが使用される。図2に示される実施形態では、受信機及び送信機は、トランシーバ27に組み合わされている。代替的な実施形態では、1つ以上の別個の受信機構成要素及び1つ以上の別個の送信機構成要素が使用される。ブリッジ23は、電源コネクタ等のネットワークデバイスに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサで実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0045】
異なる実施形態では、プロセッサ5又はプロセッサ25は、ユーザアイデンティティを決定する、及び、さらにユーザアイデンティティに依存して複数のデバイス又はアプリケーションのうちの1つにセンサ信号を送信するように構成される。例えば、センサの第1の向きは、すべてのユーザのための照明制御デバイス又はアプリケーションと関連付けられてもよく、センサの第2の向きは、あるユーザのためのセキュリティデバイス又はアプリケーションと関連付けられ、別のユーザのためのベビー監視デバイス又はアプリケーションと関連付けられてもよい。
【0046】
本発明で使用するためのセンサデバイス1、センサデバイス31又は別のセンサデバイスは、複数の支持面を有してもよい。これは、センサデバイス41について図3に示されている。センサデバイス41は6つの面を有し、支持面45〜48のうちの1つで静止することが意図されている。センサデバイス41の向きは、センサデバイス41が複数の支持面のうちのどの支持面で静止しているかを示す。電磁放射センサ43は、センサデバイス41の前面の中央に位置付けられている。
【0047】
センサデバイス41が前面で静止する場合、センサ43は阻害され、使用されることができない。図3の実施形態では、センサデバイス41は、結果として第3の向きになる、センサデバイス41を第3の支持面47で静止させることによりオフにされることができる。代替的な実施形態では、センサデバイスは、センサデバイスを前面で静止させることによりスイッチオフにされることができる。電磁放射センサ43は、センサデバイス41の前面の中央に位置付けられているので、センサ43が対称的な視野角を有する場合、センサデバイス41は、センサ43の機能及びその視野に影響を与えることなく支持面45〜48のいずれかで静止することができる。センサデバイス41が後面で静止する場合、センサ43は上を向き、これは、センサ43をそれほど有用にしない。
【0048】
図3の実施形態では、センサデバイス41が第1の支持面45で配置される場合、照明制御デバイス又はアプリケーションが選択され、センサデバイス41が第2の支持面46で配置される場合、セキュリティデバイス又はアプリケーションが選択され、センサデバイス41が第4の支持面48で配置される場合、人カウントデバイス又はアプリケーションが選択される。決定された向きに依存してセンサデバイス41によってセンサ信号が送信される場所は、センサデバイス41において予め設定され(pre-configure)てもよく、又は、例えばモバイルデバイスを使用してリモートに設定可能(configurable)であってもよい。
【0049】
図4は、センサデバイス41が使用され得る環境の一例を示す。この例では、センサデバイス41は、テーブル51の上に置かれている。センサデバイス43は、センサ信号を連続的に送信してもよく、又は、動きが検出される場合にのみ送信してもよい。本発明が図2のブリッジ23に実装される場合、センサ43からのセンサ信号は、センサ43の向きとは無関係にブリッジ23に送信される。
【0050】
ブリッジ23は、センサ43の向きが第1の向きである場合、センサ信号をライトデバイス53に送信する。ライトデバイス53は、センサ信号から、人が検出されているか判断し、人が検出されている場合光源55を点灯させる。ブリッジ23は、センサ43の向きが第2の向きである場合、センサ信号をインターネットサーバ19上のセキュリティアプリケーションに送信し、センサ43の向きが第4の向きである場合、インターネットサーバ19上の人カウントアプリケーションに送信する。ブリッジ23は、センサ信号から、又は、センサデバイス41から受ける向き信号から向きを判断してもよい。
【0051】
本発明がセンサデバイス41に実装される場合、センサデバイス41は、センサ43の向きが第1の向きである場合、センサ43からのセンサ信号を図1のブリッジ13に送信する。この場合、ブリッジ13は、センサ信号が人の存在が検出されていることを示す場合、光源55をオンにするようにライトデバイス53に指令する。センサデバイス41は、センサ43の向きが第2の向きである場合、センサ信号をインターネットサーバ19上のセキュリティアプリケーションに送信し、センサ43の向きが第4の向きである場合、インターネットサーバ19上の人カウントアプリケーションに送信する。
【0052】
図3及び図4の例では、照明制御、セキュリティ及び人カウントの3つのセンサモード(向き)が設定されている。これら3つのセンサモードのうちの1つ以上の代わりに又はこれらに加えて、他のセンサモードが設定されてもよい。これらのセンサモードは、例えば、予め設定されてもよく、又は、リモートで設定可能であってもよい。センサモードのうちの少なくとも2つは、センサデータが異なるデバイス又はアプリケーションに送信される結果となるが、センサデータが同じデバイス又はアプリケーションに送信される結果となるものの、デバイス又はアプリケーションが異なって挙動する結果となる、及び/又はセンサデバイス自体が異なって挙動する結果となるようなセンサモードもあってもよい。
【0053】
例えば、以下のような挙動(behavior)が、向きに依存してもよい。
・ 何のイベント又は物体が検出されるか(例えば、人の存在、動き、人の識別、アクティビティ)
・ 何のセンサがアクティブであるか(例えば、PIRのみ、PIR+マイク、PIR+カメラ等)
・ 何のアクションが検出されたセンサイベントに関連するか(例えば、ライトオン、ライト+ミュージックオン)
・ 何の応答をシステムがすべきか/何のモードにシステムが設定されるべきか(例えば、シーンをアクティブにする(activating)、存在模倣(presence mimicking)をアクティブにする、ユーザにプッシュ通知を送る)
・ 動き感度(motion sensitivity)(例えば、種々の向きが、種々の感度設定に関連付けられる)
・ タイムアウト機能(例えば、5分又は15分動きがないとスイッチオフ)
【0054】
第1の例として、異なるモードが昼と夜で設定されてもよい。Philips Hueシステムは現在、、時間に基づいて昼の挙動又は夜の挙動が自動的に選択される、昼及び夜のモードをユーザが設定する機会を提供している。しかしながら、ユーザはいつも同じ時間に寝て、同じ時間に起きるとは限らないため、ユーザのスケジュールに合わせてこれらの時間をエンドレスに調整することを要するか、又は、不満を募らせ得る。センサデバイスの一方の側を「昼」の挙動に、及び、センサデバイスの他方の側を「夜」の挙動に割り当てることにより、ユーザは、何の挙動がアクティブであるかを掌握し続け(remain in control)、簡単に切り替えることができる。さらに、これは、システム内の他のコンポーネントへの入力としても利用できる。例えば、ユーザが、夜モードへとセンサデバイスを回転させる場合、これは、例えば、「就寝(go to sleep)」設定を直接アクティブにし、時間の経過とともに徐々にライトを減光させてもよい。さらに、ユーザが回転させ「昼」モードに戻す場合、これは、ウェイクアップ設定をアクティブにし、例えば、バスルームのライトを点灯させてもよい。
【0055】
第2の例として、リビングルームにおける挙動が、同様に調整されてもよい。センサデバイスの一方の側が、日中に使用するための「機能的(functional)」ライトモードと関連付けられてもよく、センサデバイスの他方の側が、夜間のための「装飾的(decorative)」ライトモードに関連付けられてもよい。機能的ライトモードでは、ライトは明るく、ユーザの動きに素早く応答する。装飾的ライトモードでは、ライトはより多くの色を含み、センサがライトをオフにするのにより長い時間をかけてもよく、又は、ライトがまったくスイッチオフしなくてさえもよい。
【0056】
本発明の方法の第1の実施形態が、図5に示されている。ステップ101は、電磁放射センサからのセンサ信号を受信することを含む。ステップ103は、電磁放射センサの向きを決定することを含む。ステップ105は、決定された向きに依存して複数のデバイス又はアプリケーションのうちの1つにセンサ信号を送信することを含む。複数のデバイス又はアプリケーションは、第1のデバイス又はアプリケーション及び第2のデバイス又はアプリケーションを含む。
【0057】
図6は、図5を参照して述べられたような方法を実行し得る、例示的なデータ処理システムを示すブロック図を示す。
【0058】
図6に示されるように、データ処理システム300は、システムバス306を介してメモリ要素304に結合される、少なくとも1つのプロセッサ302を含んでもよい。それゆえ、データ処理システムは、メモリ要素304内にプログラムコードを記憶してもよい。さらに、プロセッサ302は、システムバス306を介してメモリ要素304からアクセスされるプログラムコードを実行してもよい。一態様では、データ処理システムは、プログラムコードを記憶及び/又は実行するために好適な、コンピュータとして実装されてもよい。しかしながら、データ処理システム300は、本明細書内で述べられる機能を実行することが可能な、プロセッサ及びメモリを含む任意のシステムの形態で実装されてもよい点を理解されたい。
【0059】
メモリ要素304は、例えば、ローカルメモリ308及び1つ以上の大容量記憶デバイス310等の、1つ以上の物理メモリデバイスを含んでもよい。ローカルメモリとは、プログラムコードの実際の実行中に一般に使用される、ランダムアクセスメモリ又は他の非永続的メモリデバイスを指してもよい。大容量記憶デバイスは、ハードドライブ又は他の永続的データ記憶デバイスとして実装されてもよい。処理システム300はまた、実行中に大容量記憶デバイス310からプログラムコードが取得されなければならない回数を低減するために、少なくとも一部のプログラムコードの一時記憶を提供する、1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)を含んでもよい。また、処理システム300は、例えば、処理システム300がクラウドコンピューティングプラットフォームの一部である場合、別の処理システムのメモリ要素を使用することができてもよい。
【0060】
入力デバイス312及び出力デバイス314として示される、入出力(input/output: I/O)デバイスが、オプションとして、データ処理システムに結合されることができる。入力デバイスの例としては、限定するものではないが、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、(例えば、ボイス及び/又はスピーチ認識のための)マイク等を挙げることができる。出力デバイスの例としては、限定するものではないが、モニタ又はディスプレイ、スピーカ等を挙げることができる。入力デバイス及び/又は出力デバイスは、直接、又は介在I/Oコントローラを介して、データ処理システムに結合されてもよい。
【0061】
一実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスは、(入力デバイス312及び出力デバイス314を取り囲む破線で図6に示されるような)複合型入力/出力デバイスとして実装されてもよい。そのような複合型デバイスの一例は、「タッチスクリーンディスプレイ」又は単に「タッチスクリーン」と称される場合もある、タッチ感知ディスプレイである。そのような実施形態では、デバイスへの入力は、タッチスクリーンディスプレイ上、又はタッチスクリーンディスプレイの近くでの、例えばスタイラス又はユーザの指等の、物理的実体の移動によって提供されてもよい。
【0062】
ネットワークアダプタ316もまた、データ処理システムに結合されて、介在する私設ネットワーク又は公衆ネットワークを介して、データ処理システムが、他のシステム、コンピュータシステム、リモートネットワークデバイス、及び/又はリモート記憶デバイスに結合されることを可能にしてもよい。ネットワークアダプタは、上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークによってデータ処理システム300に送信されるデータを受信するための、データ受信機と、データ処理システム300から上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークにデータを送信するための、データ送信機とを含んでもよい。モデム、ケーブルモデム、及びEthernetカードは、データ処理システム300と共に使用されてもよい、種々のタイプのネットワークアダプタの例である。
【0063】
図6に示されるように、メモリ要素304は、アプリケーション318を記憶してもよい。様々な実施形態では、アプリケーション318は、ローカルメモリ308、1つ以上の大容量記憶デバイス310内に記憶されてもよく、あるいは、ローカルメモリ及び大容量記憶デバイスとは別個であってもよい。データ処理システム300はさらに、アプリケーション318の実行を促すことが可能な(図6には示されない)オペレーティングシステムを実行してもよい点を理解されたい。アプリケーション318は、実行可能プログラムコードの形態で実装されており、データ処理システム300によって、例えばプロセッサ302によって、実行されることができる。アプリケーションの実行に応答して、データ処理システム300は、本明細書で述べられる1つ以上の動作又は方法ステップを実行するように構成されてもよい。
【0064】
本発明の様々な実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのプログラム製品として実装されてもよく、このプログラム製品のプログラムは、(本明細書で説明される方法を含めた)実施形態の機能を定義する。一実施形態では、このプログラムは、様々な非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができ、本明細書で使用されるとき、「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」という表現は、全てのコンピュータ可読媒体を含むが、唯一の例外は一時的な伝搬信号である。別の実施形態では、このプログラムは、様々な一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができる。例示的なコンピュータ可読記憶媒体としては、限定するものではないが、(i)情報が永続的に記憶される、書き込み不可記憶媒体(例えば、CD−ROMドライブによって読み取り可能なCD−ROMディスク、ROMチップ、又は任意のタイプの不揮発性固体半導体メモリ等の、コンピュータ内部の読み出し専用メモリデバイス)、及び(ii)変更可能な情報が記憶される、書き込み可能記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ、ディスケットドライブ若しくはハードディスクドライブ内部のフロッピーディスク、又は任意のタイプのランダムアクセス固体半導体メモリ)が挙げられる。コンピュータプログラムは、本明細書で述べられるプロセッサ302上で実行されてもよい。
【0065】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、更に理解されるであろう。
【0066】
以下の請求項における全てのミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの要素の、対応する構造、材料、行為、及び均等物は、具体的に特許請求される他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するための、任意の構造、材料、又は行為を含むことが意図される。本発明の実施形態の説明は、例示を目的として提示されてきたが、網羅的であるか、又は開示された形態の実装形態に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正形態及び変形形態が当業者には明らかとなるであろう。実施形態は、本発明の原理及び一部の実際的応用を最良に説明し、想到される特定の用途に適するような様々な修正を有する様々な実施形態に関して、他の当業者が本発明を理解することを可能にするために、選択及び説明されるものとした。
【要約】
電子デバイス、例えば、センサデバイス(41)は、電磁放射センサ(43)からセンサ信号を受信する、電磁放射センサ(43)の向きを決定する、及び、決定された向きに依存して複数のデバイス又はアプリケーションのうちの1つにセンサ信号を送信するように構成される。複数のデバイス又はアプリケーションは、第1のデバイス又はアプリケーション、例えば、ライト制御デバイス又はアプリケーション、及び、第2のデバイス又はアプリケーション、例えば、セキュリティデバイス又はアプリケーションを含む。複数のデバイス又はアプリケーションはまた、第3のデバイス又はアプリケーション、例えば、人カウントデバイス又はアプリケーションを含んでもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6