【実施例】
【0018】
本発明が適用されたスロットマシンの実施例について図面を用いて説明する。スロットマシン1の内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、
図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
【0019】
リール2L、2C、2Rの外周部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ同数ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
【0020】
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(
図2参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【0021】
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。
【0022】
スロットマシン1の正面には、
図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル枚数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
【0023】
また、スロットマシン1の正面には、
図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
【0024】
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(
図2参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(
図2参照)がそれぞれ設けられている。
【0025】
スロットマシン1の内部には、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、後述のホッパータンク側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ29(
図2参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(
図2参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(
図2参照)からなるホッパーユニットが設けられている。
【0026】
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(
図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
【0027】
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、
図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
【0028】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
【0029】
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(
図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
【0030】
また、本実施例のメイン制御部41は、ゲームにおいてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が行われたときには、各ストップスイッチについて操作が行われたときから最大停止遅延時間(本実施例では、190ms(ミリ秒))以内で、操作に対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止制御する。リール2L、2C、2Rを1分間に80回転させ、80(回転)×20(1リール当たりの図柄コマ数)=1600コマ分の図柄を変動させるので、予め定められた最大停止遅延時間(190ms)が経過するまでの間では最大で4コマ分の図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
【0031】
本実施例のスロットマシン1において、入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められ、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。内部抽選は、後述のメイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に乱数を用いて決定するものである。
【0032】
また、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示部が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示部が構成されていても良い。
【0033】
図2は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、
図2に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって遊技の制御が行われ、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出の制御が行われる。
【0034】
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、投入メダルセンサ31、リールセンサ33L、33C、33R、払出センサ34cが接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32R、ホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0035】
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータにより構成され、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に伴う操作が検出されることに応じて遊技を進行させるための各種の制御を行うとともに、サブ制御部91に各種のコマンドを送信する。
【0036】
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。また、液晶表示器51(
図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。尚、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
【0037】
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにより構成されて演出の制御を行うサブ制御部91が搭載されている。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行う。
【0038】
次に、メイン制御部41が1ゲーム中に実行する各種処理の実行タイミングについて、
図3及び
図4に基づいて説明する。
【0039】
図3は、各種スイッチをすぐに離した場合の、1ゲーム中の処理の一例を示すタイミングチャートである。
図4は、スイッチを継続して押し続けた場合の、1ゲーム中の処理の一例を示すタイミングチャートである。ここで、スイッチから手を離すことなく継続して押し続けることを、スイッチへの操作を維持するともいう。つまり、スイッチへの操作を維持するとは、スイッチへの操作を解除することなく操作し続けることをいう。また、ここで、メイン制御部41は、操作手段がON状態である場合に、その操作手段がOFF状態であると2回連続して判定したときに、その操作手段への操作が解除されたと判定する。
【0040】
図3及び
図4においては、前のゲームでメダルの払い出しがあり、当該ゲームでリプレイに当選したものとする。また、
図3及び
図4においては、AT中であって、遊技補助表示器12にリールの停止順を識別可能な情報としてナビ番号が表示されるナビ報知が実行されるものとする。
図3及び
図4中には、各スイッチ(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作状況、各リール2L、2C、2Rの回転状況及び遊技補助表示器12の表示態様、及び、精算スイッチ10への操作を有効に受け付けることができるか否かが示されている。
【0041】
まず、遊技進行に係る操作手段である、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作して(押して)、すぐに離した場合の各種処理の実行タイミングについて、
図3を用いて説明する。
図3に示すように、当該ゲームの前のゲームでメダルの払い出しがあったため、遊技補助表示器12には払出枚数が表示されている(
図3中の払出枚数報知)。MAXBETスイッチ6が操作されて、信号を検出してOFF状態からON状態に切り替わったタイミングt1で賭数が設定される処理が実行されるとともに、遊技補助表示器の表示が初期態様に切替わる。尚、このとき、3BETLED16が点灯するとともに、スタートスイッチ7への操作が有効化されスタート有効LED18が点灯する。
【0042】
その後、スタートスイッチ7が操作されて、信号を検出してOFF状態からON状態に切り替わったタイミングt2で、各リール2L、2C、2Rが回転し始める。また、スタートスイッチ7への操作がされたタイミングで精算スイッチ10への操作が無効となる。また、賭数が設定可能な状態から、スタートスイッチ7が操作されて各リール2L、2C、2Rが回転し始めるまで、投入要求LED17が点灯している。また、遊技補助表示器12にナビ番号が表示される(
図3中のナビ報知)。また、スタート有効LED18が消灯する。ここで、MAXBETスイッチ6が操作された後であってスタートスイッチ7が操作される前のt1からt2の間で精算スイッチ10が操作された場合は、設定された賭け数はリセットされる。
【0043】
その後タイミングt3で左ストップスイッチ8Lが操作されると、停止制御が行われる。停止制御が完了したタイミングt4で左リール2Lは完全に停止する。同様に中リール2Cについてもタイミングt5で中ストップスイッチ8Cが操作されて、停止制御が完了したタイミングt6で中リール2Cは完全に停止する。
【0044】
その後、タイミングt7で右ストップスイッチ8Rが操作されて、停止制御が完了したタイミングt8で右リール2Rは完全に停止する。このとき、リプレイ役を構成する出目が導出されたものとする。
【0045】
最後に操作された右ストップスイッチ8Rへの操作が離され、かつ、停止制御が完了したタイミングt8で、入賞役を特定する入賞判定処理が行われ、リプレイに入賞したことが特定された後、払出処理において遊技補助表示器更新処理が行われ、遊技補助表示器12の表示が消え(消灯され)、初期状態になる。その後、初期状態になってから所定期間が経過したタイミングt10で初期態様に切替わる。初期態様に切替わるタイミングでは、ゲーム終了時処理も行われるため、精算スイッチ10への操作が有効になる。
【0046】
また、t10においては、ゲーム終了時処理が行われ、移行出目が導出された場合、あるいは転落リプレイ、昇格リプレイ、または特殊リプレイ等に入賞した場合には遊技状態やRTに関連する処理が行われる。また、リプレイに入賞しているため、ゲーム終了時処理が行われた後にBET処理が行われ、リプレイ中LED20、スタート有効LED18並びに1BETLED14、2BETLED15及び3BETLED16のうちのいずれかのLEDが点灯する。その後、賭数が設定されると投入要求LED17が点灯する。
【0047】
次に、複数の遊技進行に係る操作手段への操作が維持される場合の各種処理の実行タイミングについて、
図4を用いて説明する。
図4において、タイミングt2までの状況は
図3と同様である。ただし、本実施例において、MAXBETスイッチ6への操作が維持されたままスタートスイッチ7への操作が可能である。そのため、MAXBETスイッチ6への操作が解除されたか否かに関わらず、スタートスイッチ7への操作が有効となったタイミングでスタート有効LED18が点灯する。
【0048】
タイミングt2において、MAXBETスイッチ6への操作が維持されたまま(ON状態のまま)、スタートスイッチ7を操作することができる。つまり、スタートスイッチ7への操作を有効に受け付けて、全てのリール2L、2C、2Rを回転させることができる。このとき、スタート有効LED18が消灯する。
【0049】
その後、左ストップスイッチ8Lを操作したタイミングt3において、MAXBETスイッチ6及びスタートスイッチ7への操作が維持されたまま、左ストップスイッチ8Lを操作することができる。つまり、左ストップスイッチ8Lへの操作は有効に受け付けられ停止制御が実行される。本実施例においては、操作した操作手段以外の遊技進行に係る操作手段が操作されていたとしても、その操作に基づく処理が完了していれば、その操作手段を操作することができ、その操作手段に対する操作が有効に受け付けられる。ここで、操作手段に対する操作を有効に受け付けられるとは、操作手段が操作されたことに基づいて実行される処理を可能にするということである。
【0050】
そのため、中ストップスイッチ8C及び右ストップスイッチ8Rについても他の遊技進行に係る操作手段(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、左ストップスイッチ8L等)への操作が維持されていても、中ストップスイッチ8Cまたは右ストップスイッチ8Rへの操作が可能であり、その操作が有効に受け付けられて停止制御が実行され、中リール2C及び右リール2Rは停止する。
【0051】
全てのリールが停止したタイミングt8において、最後に操作された右ストップスイッチ8Rへの操作が維持されているため、遊技補助表示器12の表示は更新されずに、ナビ番号が表示されたままである。タイミングt9において、右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されてOFF状態となったときに、遊技補助表示器12の表示が消えて、初期状態になる。
【0052】
ここで、
図3においては、全てのリール2L、2C、2Rが停止したタイミングt8よりも前に、右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されてOFF状態となっているため、全てのリール2L、2C、2Rが停止したタイミングで遊技補助表示器12の表示が消えて、初期状態になる。一方、
図4においては、全てのリール2L、2C、2Rが停止したタイミングt8において、右ストップスイッチ8Rへの操作が維持されているため、右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されたタイミングt9において、遊技補助表示器12の表示が消えて初期状態になる。
【0053】
t9においては、最後に操作された右ストップスイッチ8R以外の遊技進行に係る操作手段であるMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、左ストップスイッチ8L、中ストップスイッチ8Cへの操作は維持されているものの、最後に操作された右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されたため、遊技補助表示器12の表示が初期状態になる。つまり、遊技補助表示器12の表示をナビ報知態様から初期状態の態様に切り換える条件は、
図3のタイミングt9及び
図4のタイミングt9より、全てのリール2L、2R、2Cが停止していること、及び、最後に操作されたストップスイッチへの操作が解除されていることである。
【0054】
その後、初期状態になってから所定期間が経過したタイミングt11で初期態様に切替わるとともに、精算スイッチ10への操作が有効になる。本実施例においては、リプレイに入賞しているため、初期態様に切替わって、ゲーム処理が終了した後にBET処理が行われる。つまり、BET処理が完了してスタートスイッチ7が操作され、かつ、ウェイト中でなければリール2L、2C、2Rは回転し始める。
【0055】
しかし、タイミングt11からt13に示すように、スタートスイッチ7はON状態であるものの、リール2L、2C、2Rの回転は始まらない。これは、スタートスイッチ7がON状態のままだからである。そのため、t11においてBET処理が実行されたことに基づいてリプレイ中LED20は点灯するものの、スタート有効LED18は消灯されたままとなる。
【0056】
タイミングt14に示すように、スタートスイッチ7がOFF状態からON状態に切り替わったときに、スタートスイッチ7への操作が有効に受け付けられ、内部抽選処理が行われて、リール回転処理が行われ、リール2L、2C、2Rの回転が始まるとともに、精算スイッチ10への操作が無効になる。つまり、スタートスイッチ7がON状態からOFF状態に切り替わったタイミングt13で、スタートスイッチ7への操作が有効に受け付けられるようになり、スタート有効LED18は点灯する。
【0057】
尚、本実施例においては、リプレイに入賞したため、スタートスイッチ7への操作を一度解除しなければならないとしたが、小役入賞時やハズレ時等、賭数の設定が必要な場合にあっても同様に、MAXBETスイッチ6への操作を一度解除した後でなければMAXBETスイッチ6への操作は有効に受け付けられない。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rについても同様に、右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されていても、左ストップスイッチ8Lや中ストップスイッチ8Cへの操作が維持されている場合には、一度その操作が解除されてからでないと、左ストップスイッチ8Lや中ストップスイッチ8Cへの操作を有効に受け付けることができないようになっている。
【0058】
次に、遊技補助表示器の更新態様について、
図5に基づいて説明する。
【0059】
図5(A)にはリプレイに入賞した場合を示している。
図5(B)には小役に入賞した場合を示している。
図5に示すように、遊技補助表示器12は、
図5に示すように、遊技補助表示器12は8つのセグメントをそれぞれ点灯/消灯可能な2つの表示器からなる。8つのセグメントのうち棒状の7つのセグメントのうち任意のセグメントを点灯させることで、所定の数字を表すことができる。また、表示器の右下の領域には、棒状の7つのセグメントとは異なる丸型のセグメントが1つ設けられている。
【0060】
図5に示すように、ナビ報知を行う場合は、棒状のセグメントに加えて、丸形のセグメントを点灯させる。一方、ナビ報知を行わない場合は、丸形のセグメントは点灯させずに、棒状のセグメントだけを点灯させる。このように、丸形のセグメントを点灯させることで、ナビ報知であることを明確にすることができる。
【0061】
図5(A)に示すように、リプレイに入賞した場合は、ナビ報知がされている状態で、最後に操作された右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されると、すべてのセグメントが消灯して、遊技補助表示器12が初期状態になる。その後、所定期間経過すると、初期態様として「−」が表示され、スタートスイッチ7が操作されると、再度ナビ番号が表示されてナビ報知が行われる。
【0062】
図5(B)に示すように、8枚の払い出しが生じるベルに入賞した場合は、最後に操作された右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されると、すべてのセグメントが消灯して、8枚の払出が生じたことを示す「8」が表示される払出枚数報知が行われる。その後、MAXBETスイッチ6が操作されると、初期態様として「−」が表示され、スタートスイッチ7が操作されると、再度ナビ番号が表示されてナビ報知が行われる。
【0063】
図5(A)及び(B)に示すように、ナビ報知がされた後すぐに、初期態様または払出枚数の表示に切り替えるのではなく、一度消灯させて初期状態にすることで、表示が更新されたことを遊技者に分かりやすく報知することができる。また、一度消灯させることで、ナビ報知とは異なる報知がされることを遊技者に分かりやすく報知することができる。
【0064】
尚、
図5(B)においては、払出枚数報知が行われた後、MAXBETスイッチ6が操作されたことに基づいて初期態様が表示されるものとしたが、払出枚数報知が行われた後、遊技の進行にかかる操作が行われないまま、所定期間(例えば、30秒)経過して、遊技待機状態に移行したことに基づいて、遊技補助表示器12の表示態様を初期態様に切り換えてもよい。
【0065】
また、遊技補助表示器12の表示態様について、初期状態における表示態様と、初期態様とを異なる態様としたが、同じ態様としてもよい。具体的には、初期態様を消灯態様としてもよい。
【0066】
上述のように、本実施例のメイン制御部41では、
図4のt7からt9において、最後に操作された右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されるまで、入賞役を特定する入賞判定処理、払出処理、クレジット表示器11の表示を更新する表示更新処理、遊技補助表示器更新処理といった、表示結果組合せに応じた処理は行われず、各リールに導出された表示結果を確認させることができる。そのため、最後に操作されたストップスイッチへの操作が解除される前(t9の前)に表示結果組合せに応じた処理が行われてしまうようなスロットマシンに比べて、表示結果を十分に確認させることができる。また、これにより、遊技の区切りをつけながら遊技者に遊技させることができる。
【0067】
本実施例のメイン制御部41では、全てのリールが停止していない場合は、入賞役を特定する入賞判定処理、払出処理、クレジット表示器11の表示更新処理、遊技補助表示器更新処理といった、表示結果組合せに応じた処理は行われないようになっている。そのため、表示結果の組合せが導出されていないときに、表示結果組合せに応じた処理が行われることを防止することができる。特に、遊技補助表示器更新処理といった、表示結果の組合せに基づく結果を報知するような処理が、表示結果の組合せが表示される前に実行されてしまうと、遊技者は、表示結果の組合せを確認することなく、報知された結果だけを見てしまう虞がある。そのため、表示結果の組合せが表示された後に報知がされるようにすることで、遊技者に対して表示結果の組合せを十分に確認させることができる。
【0068】
本実施例のメイン制御部41では、精算スイッチ10への操作は、
図4に示すように、スタートスイッチ7が操作されてから、ゲーム終了時処理が実行されるまで、無効となる。そのため、入賞役を特定する処理入賞判定処理、払出処理、クレジット表示器11の表示更新処理、遊技補助表示器更新処理といった、表示結果組合せに応じた処理は行われず、このような表示結果組合せに応じた処理と、精算スイッチ10が操作されたことに基づく精算処理とが重複して行われてしまうことを防止することができる。
【0069】
特に、表示結果組合せに応じた処理としてクレジット表示器11の表示更新処理が実行される前に精算スイッチ10への操作を有効にしてしまうと、遊技者は、最終的に何枚のメダルがクレジット数として記憶されているかを確認することができないまま、精算処理が行われてしまう。このように、クレジット表示器11の更新が完了した後の精算スイッチ10への操作を受け付けることで、何枚のメダルがクレジットされているかを十分に確認させた上で精算操作を遊技者に行わせることができる。
【0070】
また、遊技補助表示器更新処理が実行されているときに精算スイッチ10への操作を有効にしてしまうと、精算をしているにも関わらず遊技補助表示器12の表示が更新されて払出枚数が表示されてしまう虞がある。そのため、遊技補助表示器12に表示されている払出枚数も精算時に加算されているのかどうか、遊技者を困惑させてしまう虞がある。遊技補助表示器更新処理が行われた後に、精算処理が有効となるため、このように遊技者を困惑させてしまうことを防止することができる。
【0071】
本実施例のメイン制御部41では、入賞役を特定する入賞判定処理、払出処理、クレジット表示器11の表示更新処理、遊技補助表示器更新処理といった、表示結果組合せに応じた処理を開始するか否かは、スタートスイッチ7や、最後に押されたストップスイッチ以外のストップスイッチへの操作が解除されたか否かによっては判断されない。そのため、表示結果の組合せに基づく処理が行われるか否かの判定処理の負担を軽減することができる。
【0072】
本実施例のメイン制御部41では、
図4に示すように、t2〜t13において、スタートスイッチ7への操作が維持されたまま、t9で右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されて、遊技補助表示器12の表示が更新されたときは、t13で一度スタートスイッチ7への操作が解除された後、t14で再度操作されたことによりリール2L、2C、2Rの回転が始まる。つまり、最後に操作されたストップスイッチへの操作が解除されたときに、そのストップスイッチ以外の遊技進行に係る操作手段のうち操作が維持されていた所定操作手段を操作したことに基づいて実行される所定処理については、一度、所定操作手段への操作を解除したことを条件に実行される。そのため、遊技者の意思によって所定操作手段への操作を解除したことを条件に、所定操作手段への操作に基づいて実行される所定処理を行うことができる。
【0073】
本実施例のメイン制御部41では、
図4に示すように、t2において、MAXBETスイッチ6への操作が維持された状態のまま、スタートスイッチ7への操作が可能である。そのため、MAXBETスイッチ6のような、賭数を設定するための操作が維持されているときに、リール2L、2C、2Rを回転させるためのスタートスイッチ7への操作をした場合であっても、リール2L、2C、2Rを回転させることができるため、スタートスイッチ7に対する遊技者の操作の利便性を向上させることができる。
【0074】
本実施例のスロットマシン1では、
図1に示すように、MAXBETスイッチ6は前面扉1bの上面1cに設けられており、スタートスイッチ7は垂直面1dに設けられており、同時に操作することのできる2つの操作手段は異なる面に配置されている。そのため、互いに異なる面上に配置されている2つの操作手段を同時に操作することができるため、遊技者の操作の利便性を向上させることができる。
【0075】
本実施例のメイン制御部41では、
図4に示すように、t3において、スタートスイッチ7への操作が維持された状態のまま、左ストップスイッチ8Lへの操作が可能である。そのため、スタートスイッチ7への操作が維持されているときに、リール2L、2C、2Rの回転を停止させるためのストップスイッチ8L、8C、8Rへの操作をした場合であっても、リール2L、2C、2Rの回転を停止させることができるため、ストップスイッチ8L、8C、8Rに対する遊技者の操作の利便性を向上させることができる。
【0076】
本実施例のメイン制御部41では、スタートスイッチ7の操作方向は垂直面1dに対して水平な方向であり、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作方向は、垂直面1dに対して垂直な方向であり、同時に操作することのできる2つの操作手段への操作方向は異なる。そのため、操作方向が互いに異なる2つの操作手段を同時に操作することができるため、遊技者の操作の利便性を向上させることができる。
【0077】
本実施例のメイン制御部41では、
図4に示すように、t7からt9において、最後に操作された右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されるまで、遊技補助表示器更新処理といった、遊技補助表示器12に表示されているナビ番号を更新するための処理が行われず、各リールに導出された表示結果を確認させることができる。そのため、最後に操作されたストップスイッチへの操作が解除される前にナビ番号を更新するための処理が行われてしまうようなスロットマシンに比べて、表示結果を十分に確認させることができる。また、これにより、遊技の区切りをつけながら遊技者に遊技させることができる。
【0078】
本実施例のメイン制御部41では、
図5に示すように、ナビ番号を更新する処理には、ナビ番号を一旦消して、遊技補助表示器12の表示を初期状態にする処理が含まれる。遊技補助表示器12の表示が一旦消えるため、ナビ番号が更新されたことを遊技者に分かり易くさせることができる。
【0079】
本実施例のメイン制御部41では、
図4に示すように、タイミングt7において、左ストップスイッチ8L及び中ストップスイッチ8Cへの操作が維持されている状態で、右ストップスイッチ8Rが操作されても、その操作を有効に受け付ける。つまり、右ストップスイッチ8Rが操作されたことを契機に右リール2Rの停止制御が行われる。ここで、遊技を早く進めたいような遊技者は各スイッチ類を操作する間隔が短くなる。そのため、前に操作したスイッチへの操作が維持されているにも関わらず、次の操作を行ってしまうことがある。そのような遊技者に対して、本実施例のように、他の操作を行っている状態で、異なる操作を行っても、その操作を有効に受け付けることができるため、遊技を途中で止めることなく進めることができ、遊技の興趣が向上する。
【0080】
本実施例では、メイン制御部41が実行する入賞判定処理、払出処理、クレジット表示器11の表示更新処理、遊技補助表示器更新処理といった全てのリール2L、2C、2Rが停止して導出される表示結果組合せに応じた処理は、最後に操作されたストップスイッチへの操作が解除されたことを一の条件としており、他の遊技進行に係る操作手段が操作されているか否かは条件に含まれない構成であるが、メイン制御部41では、最後に操作されたストップスイッチ以外の他の遊技進行に係る操作手段が操作されている場合に、表示結果組合せに応じた処理が行われない構成でも良い。
【0081】
最後に操作されたストップスイッチ以外の他の遊技進行に係る操作手段が操作されている場合に、表示結果組合せに応じた処理(遊技補助表示器12を消灯させる処理等)が行われない例について、変形例1として、
図6に基づいて説明する。尚、
図6において、最後に操作される右ストップスイッチ8Rが押されるまでの各スイッチに対する操作は、上述の
図4、
図5と同様であるため、省略している。つまり、
図6のタイミングt1においては、左リール2L及び中リール2Cはいずれも停止しているものとする。
【0082】
t1において、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、左ストップスイッチ8L及び中ストップスイッチ8Cへの操作が維持されたまま、右ストップスイッチ8Rが操作される。このとき、停止制御がされて右リール2Rの回転は停止する。変形例1においては、このとき小役を構成する出目が導出されたものとする。
【0083】
タイミングt2において、右ストップスイッチ8Rへの操作が解除されたものの、スタートスイッチ7、左ストップスイッチ8L及び中ストップスイッチ8Cへの操作が維持されている。そのため、入賞判定処理はt2では行われず、もちろん、遊技補助表示器更新処理もt2では行われず、遊技補助表示器12の表示は更新されない。また小役の入賞に応じて払い出されるメダルをクレジットに加算可能であっても、クレジット表示器11の表示を更新する表示更新処理もt2では行われず、クレジット表示器11の表示は更新されない。
【0084】
タイミングt3において、左ストップスイッチ8L及び中ストップスイッチ8Cへの操作が解除されたものの、スタートスイッチ7への操作が維持されている。そのため、入賞判定処理はt2では行われず、もちろん、遊技補助表示器更新処理もt2では行われず、遊技補助表示器12の表示は更新されない。
【0085】
タイミングt4において、MAXBETスイッチ6への操作が維持されているものの、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rへの操作が解除されている。そのため、入賞判定処理が行われた後、遊技補助表示器更新処理が行われ、遊技補助表示器12の表示が消えて、初期状態になる。その後所定期間経過したタイミングt5で遊技補助表示器12の表示が初期状態から払出枚数に切替わる。
【0086】
本変形例1では、小役に入賞しているため、払出枚数に切替わって、ゲーム処理が終了した後に、賭数を設定可能な状態で待機し、MAXBETスイッチ6が操作された場合に、賭数が設定され、遊技補助表示器12の表示が初期態様に切替わる。このとき、ゲーム処理が終了した後に、賭数を設定可能な状態に移行したときに、投入要求LED17が点灯し、MAXBETスイッチ6が操作されたタイミングで1BETLED14、2BETLED15、及び3BETLED16のうちのいずれかのLEDが点灯するとともに、スタート有効LED18が点灯する。
【0087】
しかし、タイミングt5からt6に示すように、MAXBETスイッチ6はON状態であるものの、遊技補助表示器12の表示は初期態様に切替わらない。これは、MAXBETスイッチ6がOFF状態に切り替わることなく、ON状態だからである。タイミングt7に示すように、MAXBETスイッチ6がOFF状態からON状態に切り替わったときに、MAXBETスイッチ6への操作が有効に受け付けられ、遊技補助表示器12の表示も初期態様に更新される。
【0088】
次に、変形例1により得られる主な効果を説明する。
【0089】
変形例1では、
図6に示すように、ストップスイッチに含まれる最後に操作されたストップスイッチへの操作が維持されているときは、入賞判定処理、遊技補助表示器更新処理等の表示結果組合せに応じた処理は行われないが、ストップスイッチに含まれる最後に操作されたストップスイッチへの操作が解除されたときには表示結果組合せに応じた処理が実行され得る。そのため、最後に操作されたストップスイッチへの操作が解除される前に表示結果組合せに応じた処理が行われてしまうようなスロットマシンに比べて、表示結果を十分に確認させることができる。また、これにより、遊技の区切りをつけながら遊技者に遊技させることができる。
【0090】
さらに、
図6に示すように、t2からt3において、最後に操作されたストップスイッチへの操作が解除されたとしても、他のストップスイッチやスタートスイッチへの操作が維持されているときは遊技補助表示器12の表示は更新されない。そのため、最後に操作されたストップスイッチへの操作が解除されたときに、遊技補助表示器12の表示が更新されるような、表示結果組合せに応じた処理が実行されたか否かを手掛かりに、他の操作手段への操作が維持されているかを遊技者に判別させることができる。
【0091】
例えば、ストップスイッチから手を離しているにも関わらず、表示結果組合せに応じた処理が実行されないような場合に、ストップスイッチとスロットマシンとの間に異物が混入して、誤って操作されてしまっているようなことを遊技者が気づきやすくなる。
【0092】
変形例1においては、入賞判定処理以降の処理について、特定の入力ポート以外に接続されている操作手段が押されているか否かについては判断しないようになっている。そのため、第2入力ポートを介して受け付けられる信号だけを見ればよいため、全てのポートから受け付けられる信号を見なくてはならないようなスロットマシンに比べて、スロットマシンに対する処理負担が少ない。
【0093】
また、スタートスイッチ7とストップスイッチ8L、8C、8Rとは、いずれも同じポートを介して信号が受け付けられるため、スタートスイッチ7からの信号を検出する処理と、ストップスイッチ8L、8C、8Rからの信号を検出する処理とを共通化することができる。
【0094】
尚、変形例1において、入賞役を特定する入賞判定処理、払出処理、遊技補助表示器更新処理を、MAXBETスイッチ6が操作されている場合は実行可能であるが、MAXBETスイッチ6が操作されているときには操作できないようにしてもよい。
【0095】
また、遊技進行に係る操作手段への操作が全て解除されていなければ、表示結果組合せに応じた処理を実行することができないようにしてもよい。このような場合は、ポートを複数設けず、一つのポートに遊技進行に係る操作手段を全て接続させるようにしてもよい。つまり、遊技進行に係る全ての操作手段に関する操作状況を一つのポートで管理することとなる。各種処理において、操作手段の操作状況を確認する場合に、ポートごとに確認するような場合は、一度の確認で遊技進行に係る全ての操作手段に関する操作状況を確認することができ、表示結果組合せに応じた処理を実行するか否かを決定するときに複数のポートを確認する必要がなくなる。
【0096】
次に、本実施例のメイン制御部41が実行する払出制御について、
図7〜
図13に基づいて説明する。
【0097】
メイン制御部41は、ゲームにおいて小役の入賞が発生した場合に、当該小役の入賞に応じた所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出す払出制御を実行可能であり、払出制御では、小役の入賞に応じて払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数と呼ぶ場合がある)をクレジットに該クレジットの上限(本実施例では、50)まで加算し、クレジットに加算しきれない払出枚数分のメダルを、ホッパーモータ34bを駆動させて払出口9から払い出させるようになっている。また、払出枚数をクレジットに加算する際には、1ずつクレジットに加算し、1加算する毎に所定時間(遊技者が認識できる程度の時間)が経過するまで待機する処理を行うようになっている。これにより、クレジットの値に対応させてクレジット表示器11の表示態様を更新させる場合でも、加算途中の各クレジットの値が少なくとも所定時間にわたり表示されて、払出枚数が加算された後のクレジットの値まで更新されることとなり、遊技者等が小役の入賞に応じた払い出しによりクレジットが加算されていることを認識可能に、クレジット表示器11の表示態様を更新させることができるようになっている。
【0098】
また、払出制御では、当該払出制御を実行するときに、小役の入賞に応じた所定枚数のメダルをすべて加算することができるだけクレジットに空きがあるか否かを判定し、クレジットに空きがある場合には、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化することで、払出制御の実行中においてMAXBETスイッチ6が操作された場合に、クレジットを用いて賭数を設定することができるようになっている。一方、払出制御を実行するときに、クレジットに空きがない場合には、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化せず、払出制御の実行中においてMAXBETスイッチ6が操作されても、クレジットを用いて賭数を設定することができないようになっている。
【0099】
具体的には、
図7に示すように、メイン制御部41は、ゲームにおいて小役の入賞が発生したことにより払出制御を開始させた後、小役の入賞に応じた払出枚数分のメダルをクレジットに上限まで加算し、加算できなかった払出枚数分をメダルで払出口9から払い出す制御を開始する。その後、RAM41cの所定領域に記憶されている現在のクレジットの値と、払出枚数分を比較して、現在のクレジットの値に払出枚数をすべて加算しても当該クレジットが上限を超えないか否か、すなわちクレジットに空きがあるか否かを判定する。尚、メイン制御部41は、払出制御を開始する前のゲームの開始時から流路切替ソレノイド30をOFF状態に制御し、払出制御の実行中もOFF状態に維持する。
【0100】
そして、現在のクレジットの値に払出枚数分をすべて加算しても当該クレジットが上限を超えない状況であり、クレジットに空きがあると判定した場合は、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化する。その後、この状態で、MAXBETスイッチ6の操作が検出されるとき、または払出枚数分をクレジットまたはメダルで払い出す制御が終了するときまで待機する。尚、払出制御を開始するときにクレジットが1以上である場合には、払出制御を開始するときにMAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化し、払出制御を開始するときにクレジットが1未満である場合には、払出制御によりクレジットが1に達したときにMAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化する。
【0101】
一方、現在のクレジットの値に払出枚数分をすべて加算すると当該クレジットが上限を超える状況であり、クレジットに空きがないと判定した場合は、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化せずに待機し、払出枚数分をクレジットに加算し、加算できなかった払出枚数分を払い出す制御が終了したときに、払出制御を終了させる。そして、払出制御を終了させた後、流路切替ソレノイド30をON状態に制御する。流路切替ソレノイド30がON状態に制御されることで、その後、メダル投入部4から投入されたメダルをホッパータンク側へ導いてスロットマシン1の内部へ取り込むことが可能となり、賭数またはクレジットにメダルを投入することが可能となる。
【0102】
クレジットに空きがあると判定し、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化した後、MAXBETスイッチ6の操作が検出されずに、払出枚数分のクレジットへの加算が終了された場合には、払出制御を終了させる。払出制御の終了後は、上述のようにクレジットに空きがないと判定した後に払出制御を終了させた場合と同様に、流路切替ソレノイド30をON状態に制御する。流路切替ソレノイド30をON状態に制御することで、賭数にメダルを投入することが可能となる。
【0103】
また、クレジットに空きがあると判定し、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化した後、払出枚数分のクレジットへの加算が終了されるまでに、MAXBETスイッチ6の操作が検出された場合には、当該MAXBETスイッチ6の操作が検出されたときのクレジットの範囲で規定数までの賭数をRAM41cの所定領域に設定する。また、賭数として設定に用いた枚数分をクレジットから減算する。その後、RAM41cの所定領域に記憶されている賭数を参照して規定数に達しているか否かを判定し、賭数が規定数に達していない場合は、再びMAXBETスイッチ6の操作が検出されるとき、または払出枚数分をクレジットまたはメダルで払い出す制御が終了されるときまで待機して、MAXBETスイッチ6の操作が検出されたときには、クレジットの範囲で賭数を設定して、賭数の設定に用いた枚数分をクレジットから減算し、払出枚数分をクレジットまたはメダルで払い出す制御が終了したときには、払出制御を終了させて、流路切替ソレノイド30をON状態に制御する。流路切替ソレノイド30をON状態に制御することで、賭数またはクレジットにメダルを投入することが可能となる。
【0104】
一方、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化した後、MAXBETスイッチ6の操作が検出されて賭数を設定することで、賭数が規定数に達した場合は、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを無効化し、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化する。その後、この状態で、スタートスイッチ7の操作が検出されるとき、または払出枚数分をクレジットまたはメダルで払い出す制御が終了するときまで待機する。
【0105】
そして、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化した後、スタートスイッチ7の操作が検出されずに、払出枚数分のクレジットへの加算が終了された場合には、払出制御を終了させ、流路切替ソレノイド30をON状態に制御する。流路切替ソレノイド30をON状態に制御することで、少なくとも賭数の設定に用いられ枚数分のメダルをクレジットに投入することが可能となる。
【0106】
一方、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化した後、払出枚数分をクレジットまたはメダルで払い出す制御が終了するまでに、スタートスイッチ7の操作が検出された場合には、乱数回路から内部抽選用の乱数値を取得して内部抽選を行う。その後、払出枚数分のクレジットへの加算が終了されるまで待機し、当該制御が終了されることとで、払出制御を終了させる。そして、内部抽選を行って払出制御を終了させた後は、リール2L、2C、2Rの回転制御に移行させ、ゲームのリール回転を開始させる。
【0107】
以上のような払出制御を実行することで、
図8(a)に示すように、小役の入賞に応じて払い出される払出枚数分をすべてクレジットに加算しても、クレジットが上限を超えない場合、すなわちクレジットに空きがある場合には、払出制御を開始するときに、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化する。そして、当該払出制御の実行中または終了後に、MAXBETスイッチ6の操作またはメダル投入部4からのメダルの投入により賭数が規定数に達したことが特定されるときまで、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けが有効な状態に制御する。これにより、遊技者は、メイン制御部41による払出制御の実行中においてもMAXBETスイッチ6を操作することで、次のゲームを行うための賭数を設定することが可能となっている。
【0108】
一方で、
図8(b)に示すように、小役の入賞に応じて払い出される払出枚数分をすべてクレジットに加算すると、クレジットが上限を超える場合、すなわちクレジットに空きがない場合には、払出制御を開始するときに、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化せず、無効な状態に制御する。そして、払出制御が終了したときに、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化する。そして、MAXBETスイッチ6の操作またはメダル投入部4からのメダルの投入により賭数が規定数に達したことが特定されるときまで、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けが有効な状態に制御する。これにより、遊技者は、メイン制御部41による払出制御の終了後にMAXBETスイッチ6を操作することで、次のゲームを行うための賭数を設定することが可能となっている。
【0109】
次に、メイン制御部41が払出制御を実行することに応じて、クレジット表示器11の表示態様、設定賭数、MAXBETスイッチ6の操作受付の有効化、スタートスイッチ7の操作受付の有効化、流路切替ソレノイド30の励磁状態を切り替えるタイミング、及び、メイン制御部41側で払出制御が実行されることに応じて、サブ制御部91が各種演出装置の出力を切り替えるタイミングについて、
図9〜
図13に基づいて説明する。
【0110】
メイン制御部41は、クレジットの値をクレジット表示器11に表示させることが可能であり、払出制御により小役の入賞に応じてクレジットが加算される場合、MAXBETスイッチ6が操作の受け付けが有効な状態で操作されて賭数が設定されることに応じてクレジットが減算される場合等に、当該クレジットの変化に対応してクレジット表示器11の表示態様を更新する制御を行うようになっている。
【0111】
また、流路切替ソレノイド30の励磁状態をON状態に制御することで、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられた後述のホッパータンク34a(
図2参照)側に制御する一方、流路切替ソレノイド30をOFF状態に制御することで、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、メダル払出口9側に制御することが可能である。ゲームの制御状態に応じて、メダルをスロットマシン1の内部に取り込むことが可能な状態(以下、メダル投入可能状態と呼ぶ場合がある)であるとき、例えば、ゲームが行われていない非遊技状態であり、かつ規定数の賭数が設定されていない状態であるときや、非遊技状態であり、かつクレジットが上限に達していない状態であるときには、流路切替ソレノイド30をON状態に制御する一方、メダル投入可能状態でないとき、例えば、ゲームが行われている遊技状態であるとき、または規定数の賭数が設定されており、かつクレジットが上限に達している状態であるとき、払出制御の実行中には、流路切替ソレノイド30をOFF状態に制御するようになっている。
【0112】
また、サブ制御部91に対して各種コマンドを送信可能であり、各種コマンドには、役の入賞が発生した旨を示すコマンド、払出制御を開始した旨を示すコマンド、該払出制御を終了した旨を示すコマンド、入賞した役に応じて付与される払出枚数または再遊技を示すコマンド、賭数を設定した旨を示すコマンド、MAXBETスイッチ6が操作の受け付けが有効な状態で操作された旨を示すコマンド、スタートスイッチ7が操作の受け付けが有効な状態で操作された旨を示すコマンド等が含まれる。これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信したコマンドに基づいて特定されるメイン制御部41側の制御状態等に応じて演出装置、例えば、スピーカ53、54、液晶表示器51、リールLED55の出力態様を所定態様に制御することで、演出の制御を行うことが可能である。
【0113】
サブ制御部91は、受信したコマンドに基づいて、メイン制御部41側にて払出制御が開始されることが特定される場合には、メイン制御部41側にて払出制御が実行されている旨を報知する払出音をスピーカ53、54から出力させるように制御することが可能である。
【0114】
また、受信したコマンドに基づいて、MAXBETスイッチ6が操作の受け付けが有効な状態において操作されたことが特定されるとき、すなわちクレジットを用いて賭数が設定されたときに、賭数が設定された旨を報知する賭数設定音をスピーカ53、54から出力させるように制御することが可能である。
【0115】
また、サブ制御部91は、受信したコマンドに基づいて特定されるゲームの進行状況等に応じた所定の演出画面(後述の通常演出画面、特定演出画面、特殊演出画面等)を液晶表示器51に表示させることが可能である。
【0116】
演出画面のうち通常演出画面は、ゲームの開始待ち時やゲーム中に主に表示させる演出画面である。また、特定演出画面は、ゲーム中に特定条件が成立すること(例えば、内部抽選結果が予め定められた特定結果となること、小役が入賞すること等)で、特定条件が成立したゲーム中または該ゲームの終了時から次のゲームを行うための賭数が設定されたことが特定されるときまでの期間にわたり、通常演出画面と異なる態様で表示させる演出画面である。特定演出画面として、例えば、ゲームにて小役が入賞した際に、小役が入賞した旨を示唆する演出画面や、払い出されるメダルの枚数を示唆する演出画面等、一ゲームに関連して表示される演出画面が該当し得る。また、特殊演出画面は、ゲーム中に特殊条件が成立すること(例えば、少なくとも次ゲームにわたる連続演出の実行中であること、または当該連続演出の開始条件が成立したこと、特別役が持ち越されている旨を報知する条件が成立したこと等)で、特殊条件が成立したゲーム中または該ゲームの終了時から次ゲームを開始させるためのスタートスイッチ7の操作が行われたことが特定されるときまでの期間にわたり、通常演出画面及び特定演出画面と異なる態様で表示させる演出画面である。特殊演出画面として、例えば、複数のゲームにわたり行われる連続演出のうち一ゲームに対応する演出画面、特別役の当選が持ち越されている旨を示唆する演出画像等、少なくとも次のゲームにも関連して表示される演出画面が該当し得る。
【0117】
また、サブ制御部91は、リールLED55を、透視窓3を介して視認可能なリール2L、2C、2Rの視認性が概ね均一となるように一定の照度で継続的に発光させる通常態様に制御することが可能である。また、小役や再遊技役の入賞が発生した場合に、当該小役の図柄組合せに対応する部分等のリールLED55の少なくとも一部を一定の時間間隔で点滅させる点滅態様に制御して、小役や再遊技役の入賞が発生した旨や入賞した役の図柄組合せを示唆するバックライトフラッシュを行うことが可能である。
【0118】
例えば、
図9に示すように、クレジットが10である状態でゲームが進行されてメダルが8枚払い出される小役(以下、8枚役と呼ぶ場合がある)が入賞するような場合には、メイン制御部41は、8枚役が入賞したことに基づいて払出制御を開始して、クレジットに合計8を1ずつ加算する加算処理を開始させるとともに、当該加算処理によりクレジットが1ずつ更新される毎にクレジット表示器11の表示態様をクレジットの値に対応する表示態様に更新する表示更新処理を開始させる。また、払出制御の開始時に、当該払出制御を開始した旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。また、払出制御の実行中は、流路切替ソレノイド30の励磁状態をOFF状態に制御する。
【0119】
また、メイン制御部41は、払出制御を開始したときに、クレジットの値(本実施例では、10)に8枚役の入賞により払い出されるメダルの枚数(本実施例では、8)を加算した加算値(本実施例では、18)と、クレジットの上限(本実施例では、50)を比較して、加算値がクレジットの上限以下であることにより、MAXBETスイッチ7による操作の受け付けを有効化する。
【0120】
一方、サブ制御部91は、メイン制御部41側で払出制御が開始されたことが特定されたときに、払出音をスピーカ53、54から出力させる制御を開始させる。この際、液晶表示器51において特定演出画面を表示させている場合には、当該特定演出画面の表示を継続させるように制御する。また、払出制御が開始されたことが特定されたときに、リールLED55のバックフラッシュの制御を開始して、点灯態様を通常態様から点滅態様に切り替える。
【0121】
この状態で、メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6が操作されることがなく、加算処理を終了させたときに、表示更新処理も終了させて、払出制御を終了させる。これにより、払出制御の実行中には、クレジット表示器11では、表示態様が「11」→「12」→「13」→「14」→「15」→「16」→「17」→「18」というように1ずつ更新されて、払出制御の終了時には、払出制御が開始される契機となったゲーム終了時のクレジットの値に、8枚役の入賞に応じて払い出されたメダル枚数が加算された値「18」が表示されることとなる。
【0122】
また、メイン制御部41は、払出制御を終了させる際に、当該払出制御を終了させる旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。これに対して、サブ制御部91は、払出制御が終了されることが特定されたときに、スピーカ53、54での払出音の出力を終了させる一方、液晶表示器51での特定演出画面の表示及びリールLED55のバックライトフラッシュの制御を継続させるように制御する。
【0123】
また、メイン制御部41は、払出制御を終了させた後、流路切替ソレノイド30をON状態に制御する。また、払出制御の実行中は、流路切替ソレノイド30がOFF状態に制御されてメダル投入部4からのメダル投入が禁止されていること、及び払出制御の実行中にMAXBETスイッチ6が操作されなかったことにより、払出制御の終了時において賭数は規定数に達しないので、払出制御の終了後もMAXBETスイッチ7による操作の受け付けを有効化した状態で維持する。これにより、メダル投入部4からのメダル投入またはMAXBETスイッチ6の操作により賭数を設定する賭数設定操作を行うことが可能な状態となる。
【0124】
この状態で、メイン制御部41は、賭数設定操作(本実施例では、MAXBETスイッチ6の操作)が行われたときに、賭数設定操作に応じて賭数(本実施例では、3)を設定し、クレジットから賭数の設定に用いられた枚数分を減算し、クレジット表示器11の表示態様を減算前のクレジットの値「18」から減算後のクレジットの値「15」に更新するように制御する。この際、クレジット表示器11の表示態様を、上述の加算処理に伴い表示更新処理が行われた場合のように1ずつ更新するような制御は行わず、減算前のクレジットの値「18」から減算後のクレジットの値「15」に直接更新するように制御する。
【0125】
また、メイン制御部41は、規定数の賭数が設定されることで、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けの有効状態を解除(無効化)するとともに、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化する。尚、この際、クレジットが上限に達していないので、流路切替ソレノイド30のON状態を維持することで、クレジットに対してメダル投入部4からメダルを投入可能な状態を維持する。
【0126】
また、メイン制御部41は、賭数設定操作に応じて賭数を設定するときに、賭数を設定する旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。これに対して、サブ制御部91は、賭数が設定されたことが特定されたときに、スピーカ53、54から賭数設定音を出力させるように制御する。また、液晶表示器51での表示を特定演出画面から通常演出画面に移行させるとともに、リールLED55でのバックライトフラッシュの制御を終了させて通常態様に移行させるように制御する。尚、
図10に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41側にて払出制御が開始される際に、液晶表示器51において特殊演出画面を表示させていた場合には、賭数設定操作が行われたときに、当該特殊演出画面の表示を終了させないようになっている。
【0127】
その後、メイン制御部41は、遊技開始操作としてスタートスイッチ7が操作されることで、スタートスイッチ7による操作の受け付けを無効化し、ゲームを開始させて、内部抽選やリール回転などの制御を行うこととなる。
【0128】
また、メイン制御部41は、遊技開始操作が行われることで、当該遊技開始操作が行われた旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信し、その後、ゲームの進行状況に応じて当該進行状況を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41側にてゲームが開始されることで、ゲームの進行状況等に応じて演出の制御を行うこととなる。尚、
図10に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41側にて払出制御が開始される際に、液晶表示器51において特殊演出画面を表示させていた場合には、操作の受け付けが有効な状態でスタートスイッチ7が操作されたことが特定されたときに、当該特殊演出画面の表示を終了させて、通常演出画面に移行させるようになっている。
【0129】
次に、払出制御の実行中にMAXBETスイッチ6の操作が行われる場合に、メイン制御部41及びサブ制御部91により実行される制御について、
図11に基づいて説明する。尚、上述の払出制御の実行中にMAXBETスイッチ6の操作が行われない場合(
図9参照)と同様に、クレジットが10である状態でゲームが進行されて8枚役が入賞するような場合を例に説明する。
【0130】
図11に示すように、クレジットが10である状態でゲームが進行されて8枚役が入賞するような場合には、メイン制御部41は、8枚役が入賞したことに基づいて払出制御を開始し、当該払出制御を開始した旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。また、払出制御の実行中は、流路切替ソレノイド30の励磁状態をOFF状態に制御する。尚、本例では、流路切替ソレノイド30は、ゲーム終了時から次ゲームの開始時までの期間にわたり、OFF状態に維持されることとなる。
【0131】
払出制御では、上述の払出制御の実行中にMAXBETスイッチ6の操作が行われない場合と同様に、クレジットに合計8を1ずつ加算する加算処理、当該加算処理によりクレジットが1ずつ更新される毎にクレジット表示器11の表示態様をクレジットの値に対応する表示態様に更新する表示更新処理を行う。また、払出制御を開始したときに、MAXBETスイッチ7による操作の受け付けを有効化する。
【0132】
これに対して、サブ制御部91は、上述の払出制御の実行中にMAXBETスイッチ6の操作が行われない場合と同様に、払出制御が開始されることで、スピーカ53、54からの払出音の出力を開始させ、液晶表示器51での特定演出画面や特殊演出画面の表示を継続させる。また、払出制御が開始されることで、リールLED55でのバックライトフラッシュの制御を開始させる。
【0133】
この状態で、例えば、クレジット表示器11の表示態様が「13」であるときに、賭数設定操作としてMAXBETスイッチ6の操作が行われる場合は、メイン制御部41は、賭数設定操作が行われたときのクレジットの範囲で規定数までの賭数(本実施例では、3)を設定し、規定数の賭数が設定されることで、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを無効化した後、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化するように制御する。
【0134】
また、加算処理及び表示更新処理を継続させるように制御する。これにより、上述の払出制御の実行中にMAXBETスイッチ6の操作が行われない場合と同様に、払出制御の実行中にMAXBETスイッチ6の操作が行われる場合にも、クレジット表示器11では、表示態様が「11」→「12」→「13」→「14」→「15」→「16」→「17」→「18」というように1ずつ更新されることとなる。
【0135】
また、メイン制御部41は、賭数設定操作が行われたときに、賭数設定操作が行われた旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。これに対して、サブ制御部91は、スピーカ53、54での払出音の出力を終了させて、賭数設定音を出力させるように制御する。また、液晶表示器51において特定演出画面を表示させている場合は、当該特定演出画面の表示を終了させて通常演出画面に移行させる。また、リールLED55でのバックライトフラッシュの制御を終了させて、点灯態様を通常態様に移行させる。
【0136】
その後、例えば、クレジット表示器11の表示態様が「13」であるときに、遊技開始操作としてスタートスイッチ7の操作が行われる場合は、メイン制御部41は、遊技開始操作が行われたときに、スタートスイッチ7による操作の受け付けを無効化し、ゲームの制御を開始させて、乱数回路から乱数値を取得して内部抽選を行った後、払出処理が終了されるときまで待機する。
【0137】
また、メイン制御部41は、遊技開始操作が行われたときに、当該遊技開始操作が行われた旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信し、その後、ゲームの進行状況に応じて当該進行状況を特定可能なコマンド(例えば、内部抽選結果を特定可能なコマンドなど)をサブ制御部91に対して送信する。これに対して、サブ制御部91は、液晶表示器51において特殊演出画面を表示させている場合(図示略)は、遊技開始操作が行われたことが特定されたときに、特殊演出画面の表示を終了させて、通常演出画面に移行させるように制御する。その後、ゲームの進行状況が特定される場合には、特定された進行状況に基づいて液晶表示器51に表示させる演出画面やスピーカ53、54からの出力等を制御する。
【0138】
そして、メイン制御部41は、加算処理が終了されるときに、賭数が設定されているか否かを判定して、賭数が設定されていると判定した場合には、当該賭数の設定に用いられた枚数分をクレジットから減算し、クレジット表示器11の表示態様を減算前のクレジットの値「18」から減算後のクレジットの値「15」に更新するように制御する。この際、上述の加算処理に伴い表示更新処理が行われた場合のように1ずつ更新するような制御は行わず、減算前のクレジットの値「18」から減算後のクレジットの値「15」に直接更新するように制御する。
【0139】
メイン制御部41は、クレジット表示器11の表示態様を賭数分の減算後のクレジットの値に更新した後、払出制御を終了させて、ゲームの制御としてのリール回転制御に移行して、ゲームを進行させる。これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41側でのゲームの進行状況等に基づいて演出の制御を進行させる。
【0140】
次に、再遊技役が入賞する場合に、メイン制御部41及びサブ制御部91により実行される制御について、
図12に基づいて説明する。尚、上述の払出制御の実行中にMAXBETスイッチ6の操作が行われない場合(
図9参照)と同様に、クレジットが10である状態でゲームが進行されて再遊技役が入賞するような場合を例に説明する。
【0141】
図12に示すように、クレジットが10である状態でゲームが進行されて再遊技役が入賞するような場合には、メイン制御部41は、ゲームにおいて回転制御されている最後のリールを停止させるための操作(以下、最終停止操作と呼ぶ場合がある。)が行われたストップスイッチが離されて、当該ストップスイッチの検出状態がOFF状態となった後に、すべてのリール2L、2C、2Rが停止していることを条件に、リールに停止している図柄組合せが内部当選している役の図柄組合せであるか否かを判定し、再遊技役の図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止している場合に、再遊技役が入賞したと判定する。そして、再遊技役が入賞したことが特定されたときに規定数の賭数を設定するとともに、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化するようになっている。この際、再遊技が入賞したと判定されてから、間隔を空けることなく規定数の賭数が設定される。すなわち、再遊技役が入賞した場合には、最終停止操作が行われ、当該、最終停止操作のストップスイッチがOFF状態となり、再遊技役の図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止したタイミング、または、最終停止操作が行われて再遊技役の図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止した後、最終停止操作が行われたストップスイッチがOFF状態となったタイミングで、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化するようになっている。
【0142】
また、メイン制御部41は、再遊技役が入賞してゲームが終了されたときに、流路切替ソレノイド30をON状態に制御する。これにより、ゲームの終了時から次のゲームの遊技開始操作が行われるまでの期間中に、メダルをメダル投入部4することで、クレジットを加算させることができるようになっている。
【0143】
また、メイン制御部41は、再遊技役が入賞したときに、当該再遊技役が入賞した旨を示すコマンドをサブ制御部91に対して送信し、当該再遊技役が入賞したことに基づいて規定数の賭数を設定したときに、賭数を設定した旨を示すコマンドをサブ制御部91に対して送信する。
【0144】
これに対して、サブ制御部91は、賭数が設定されたことが特定されたときに、スピーカ53、54から賭数設定音を出力させるように制御し、再遊技役が入賞したことが特定されたときに、リールLED55でのバックライトフラッシュの制御を開始させる。また、液晶表示器51において特定演出画面や特殊演出画面を表示させている場合には、当該特定演出画面や特殊演出画面の表示を継続させるように制御する。
【0145】
この状態で、遊技開始操作としてスタートスイッチ7の操作が行われる場合は、メイン制御部41は、遊技開始操作が行われたときに、スタートスイッチ7による操作の受け付けを無効化し、ゲームの制御を開始させる。
【0146】
また、メイン制御部41は、遊技開始操作が行われたときに、当該遊技開始操作が行われた旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。これに対して、サブ制御部91は、遊技開始操作が行われたことが特定されたときに、液晶表示器51での特定演出画面や特殊演出画面の表示を終了させて、通常演出画面に移行させるように制御するとともに、リールLED55でのバックライトフラッシュの制御を終了させて、点灯態様を通常態様に移行させる。
【0147】
次に、メイン制御部41が実行する払出制御の変形例2について、
図13に基づいて説明する。
【0148】
本実施例の払出制御では、当該払出制御の開始時にクレジットに空きがある場合には、払出制御の実行中においてMEXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化する一方で、払出制御の開始時にクレジットに空きがない場合には、払出制御の実行中においてMEXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化しない構成であるが、払出制御の変形例2では、払出制御の開始時にクレジットに空きがある場合にも、クレジットに空きがない場合にも、払出制御の実行中においてMEXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化する構成である。
【0149】
以下、払出制御の変形例2について、払出制御の開始時にクレジットに空きがない場合におけるメイン制御部41及びサブ制御部91の制御について説明する。尚、払出制御の変形例2では、払出制御の開始時にクレジットに空きがある場合には、メイン制御部41及びサブ制御部91は、上述の実施例と同様の制御を行うこととなるので、説明を省略する。
【0150】
例えば、
図13に示すように、クレジットが上限である50である状態でゲームが進行されて8枚役が入賞するような場合には、メイン制御部41は、8枚役が入賞したことに基づいて払出制御を開始し、当該払出制御を開始した旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。また、払出制御の実行中は、流路切替ソレノイド30の励磁状態をOFF状態に制御する。尚、本例では、流路切替ソレノイド30は、ゲーム終了時から次ゲームの開始時までの期間にわたり、OFF状態に維持されることとなる。
【0151】
払出制御では、クレジットに合計8を1ずつ加算する加算処理、当該加算処理によりクレジットが1ずつ更新される毎にクレジット表示器11の表示態様をクレジットの値に対応する表示態様に更新する表示更新処理を行う。また、8枚役に入賞に応じて払い出される払出枚数分をクレジットに加算することで、クレジットが上限を超える場合には、ホッパーモータ34bを駆動させて、払出枚数分のうち未だ払い出されていない枚数分(本実施例では、8枚)のメダルを払出口9から払い出すように制御する。
【0152】
また、払出制御を開始したときには、クレジットの値が1以上である場合には、クレジットの空き状況に関わらず、MAXBETスイッチ7による操作の受け付けを有効化する。また、払出制御を開始したときに、払出制御を開始した旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。
【0153】
これに対して、サブ制御部91は、払出制御が開始されたことが特定されたときに、スピーカ53、54からの払出音の出力を開始させる。また、液晶表示器51での特定演出画面や特殊演出画面の表示を継続させる。また、払出制御が開始されたことが特定されたときに、リールLED55でのバックライトフラッシュの制御を開始させる。
【0154】
この状態で、例えば、ホッパーモータ34bを駆動させて3枚目のメダルが払い出されているときに、賭数設定操作としてMAXBETスイッチ6の操作が行われる場合は、メイン制御部41は、賭数設定操作が行われたときのクレジットの範囲で規定数までの賭数(本変形例2では、3)を設定し、規定数の賭数が設定されることで、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを無効化した後、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化するように制御する。
【0155】
また、賭数設定操作が行われたときに、賭数の設定に用いる枚数分をクレジットから減算し、クレジット表示器11の表示態様を減算後のクレジットの値(本変形例2では、47)に更新するように制御する。この際、上述の実施例において加算処理に伴い表示更新処理が行われた場合のように1ずつ更新するような制御は行わず、減算前のクレジットの値「50」から減算後のクレジットの値「47」に直接更新するように制御する。
【0156】
また、メイン制御部41は、賭数設定操作が行われたときに、賭数設定操作が行われた旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。これに対して、サブ制御部91は、スピーカ53、54での払出音の出力を終了させて、賭数設定音を出力させるように制御する。また、液晶表示器51において特定演出画面を表示させている場合は、当該特定演出画面の表示を終了させて通常演出画面に移行させる。また、リールLED55でのバックライトフラッシュの制御を終了させて、点灯態様を通常態様に移行させる。
【0157】
その後、例えば、ホッパーモータ34bを駆動させて6枚目のメダルが払い出されているときに、遊技開始操作としてスタートスイッチ7の操作が行われる場合は、メイン制御部41は、遊技開始操作が行われたときに、スタートスイッチ7による操作の受け付けを無効化し、ゲームの制御を開始させて、乱数回路から乱数値を取得して内部抽選を行った後、払出処理が終了されるときまで待機する。
【0158】
また、メイン制御部41は、遊技開始操作が行われたときに、当該遊技開始操作が行われた旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信し、その後、ゲームの進行状況に応じて当該進行状況を特定可能なコマンド(例えば、内部抽選結果を特定可能なコマンドなど)をサブ制御部91に対して送信する。これに対して、サブ制御部91は、液晶表示器51において特殊演出画面を表示させている場合(図示略)は、遊技開始操作が行われたことが特定されたときに、特殊演出画面の表示を終了させて、通常演出画面に移行させるように制御する。その後、ゲームの進行状況が特定される場合には、特定された進行状況に基づいて演出画面やスピーカ53、54からの出力等を制御する。
【0159】
そして、メイン制御部41は、ホッパーモータ34bの駆動によるメダルの払い出しが終了されることで、払出制御を終了させて、ゲームの制御としてのリール回転制御に移行して、ゲームを進行させる。これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41側でのゲームの進行状況等に基づいて演出の制御を進行させる。
【0160】
従来のスロットマシンでは、遊技媒体の付与を伴う小役入賞が発生した場合に、遊技媒体の付与が完了するまで、次ゲームを開始するための賭数の設定が禁止される構成のものがある。このような構成では、小役入賞の発生時に、遊技媒体の付与が完了するまで、次ゲームを開始するための賭数の設定等が行えないと、遊技を早く進めたい遊技者に対して煩わしい思いをさせてしまうこととなる。
【0161】
これに対して、本実施例のスロットマシン1では、ゲームの制御を行うメイン制御部41は、遊技者所有のメダルをクレジットとして記憶し、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けが有効な状態で該MAXBETスイッチ6が操作された場合に、クレジットを用いて賭数を設定することが可能であり、規定数の賭数が設定されたときにゲームを開始可能とし、小役入賞が発生したときに入賞した小役入賞に応じた払出枚数分のメダルを払い出す払出制御を行う構成であり、メイン制御部41は、払出制御が行われている払出期間においてMAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化し、当該MAXBETスイッチ6が操作された場合に、クレジットを用いて賭数を設定することが可能な構成である。
【0162】
この構成によれば、小役入賞が発生してメダルを払い出す払出制御が行われている払出期間においてもMAXBETスイッチ6が操作された場合に、クレジットを用いて賭数を設定することが可能であり、払出期間であっても次のゲームのための準備を行うことが可能となるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
【0163】
尚、本実施例では、メイン制御部41は、払出制御において、小役入賞に応じた払出枚数分をクレジットに加算し、クレジットが上限数(本実施例では、50)に達した場合には、クレジットに加算されなかった分のメダルをメダル払出口9から外部に払い出す構成であり、小役入賞に応じた払出枚数分をすべてクレジットに加算することができ、メダルを外部に払い出すこととならない払出制御の実行中には、MAXBETスイッチ6を有効化する一方、払出枚数分の少なくとも一部をクレジットに加算することができず、メダルを外部に払い出すこととなる払出制御の実行中には、MAXBETスイッチ6を有効化しない構成であり、メダルを外部に払い出すこととならない払出制御の実行中に、MAXBETスイッチ6が操作された場合に、クレジットを用いて賭数を設定することが可能な構成であるが、変形例2で説明したように、メイン制御部41は、払出制御の実行中には、メダルを外部に払い出すこととなるか否かに関わらず、クレジットを用いて賭数を設定することが可能な構成でも良い。
【0164】
尚、本実施例では、メイン制御部41は、払出制御において、小役入賞に応じた払出枚数分をクレジットに加算し、クレジットが上限数(本実施例では、50)に達した場合には、クレジットに加算されなかった分のメダルをメダル払出口9から外部に払い出す構成であるが、メイン制御部41は、払出制御において、小役入賞に応じた払出枚数分をクレジットに加算し、クレジットが上限数(本実施例では、50)に達した場合には、クレジットに加算されなかった分のメダルをクレジットとは異なる記憶手段に記憶された遊技者所有のメダル数に加算させる構成でも良く、このような構成でも、メイン制御部41は、払出制御の実行中に、MAXBETスイッチ6が操作された場合に、クレジットを用いて賭数を設定することが可能な構成とすることで、本実施例の構成と同様に、払出期間であっても次のゲームのための準備を行うことが可能となるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
【0165】
また、本実施例では、メイン制御部41は、遊技者所有のメダルをクレジットとして記憶可能な記憶手段を備えず、払出制御において、メダルを払い出す際は、小役入賞に応じた払出枚数分をすべてメダルでメダル払出口9から外部に払い出す構成でも良く、このような構成でも、メイン制御部41は、払出制御の実行中に、MAXBETスイッチ6が操作された場合に、クレジットを用いて賭数を設定することが可能な構成とすることで、本実施例の構成と同様に、払出期間であっても次のゲームのための準備を行うことが可能となるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
【0166】
本実施例のメイン制御部41は、払出制御が行われている払出期間において、クレジットに空きがあり、小役の入賞に応じて払い出されるすべてのメダルがクレジットに加算されることとなる場合には、当該払出制御の開始時に、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化し、当該MAXBETスイッチ6が操作された場合に、当該操作を有効な賭数設定操作として受け付けて、クレジットを用いて賭数を設定することが可能であり、払出制御が行われている払出期間において、クレジットに空きがなく、小役の入賞に応じて払い出される少なくとも一部のメダルがクレジットに加算されずに、払出口9から払い出されることとなる場合には、当該払出制御の開始時に、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化せず、当該MAXBETスイッチ6が操作されても、当該操作を有効な賭数設定操作として受け付けず、クレジットを用いて賭数を設定することがない構成である。この構成によれば、ホッパーユニットに十分な枚数のメダルが蓄積されていない状況でメダルを払出口9から払い出す制御が行われる場合には、当該制御の途中でメダルを払出口9から払い出すことが不能となる異常が発生する可能性があるが、クレジットに空きがあり、小役の入賞に応じて払い出されるすべてのメダルがクレジットに加算されることとなる場合にのみ、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化するので、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定された後に、メダルを払出口9から払い出すことが不能となる異常が発生することを防止できる。
【0167】
尚、本実施例では、メイン制御部41は、払出制御において、小役の入賞に応じた払出枚数分のメダルをクレジットに加算し、クレジットに加算できないメダルを払出口9から払い出す構成であるが、メイン制御部41は、払出制御において、小役の入賞に応じた払出枚数分のメダルをクレジットに加算し、クレジットに加算できない分は、スロットマシンの内部で循環するメダル等の遊技媒体を内部で払い出すとともに、払い出された遊技媒体数が遊技者所有の価値として付与され、クレジットが記憶される記憶手段とは別の記憶手段に記憶される構成でも良く、このような構成では、払出制御が行われている払出期間において、小役の入賞に応じて払い出されるメダルがクレジットに加算される場合にも、クレジットに加算しきれずに内部で払い出される場合にも、当該払出制御の開始時に、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化する構成であっても、払出制御の途中でメダルの不足により払い出すことが不能となる異常が発生することがなく、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定された後に、当該異常が発生することがない。
【0168】
本実施例のメイン制御部41は、メダル投入部4からメダルが投入された場合に、賭数を設定することが可能であり、払出制御の実行中においては、メダル投入部4から投入されたメダルを内部に取り込まずに払出口9から返却するように流路切替ソレノイド30をOFF状態に制御することで、スロットマシン1の外部からのメダルの投入を禁止する構成である。この構成によれば、払出制御の実行中において、スロットマシン1の外部からのメダルの投入による賭数の設定は禁止されるので、払出制御により払い出されるメダルをクレジットに加算する処理を行ったり、MAXBETスイッチ6の操作に応じてクレジットを用いて賭数を設定する処理を行っている状況で、さらにスロットマシン1の外部からのメダルの投入により賭数を設定する処理や、スロットマシン1の外部からのメダルの投入を可能とするために流路切替ソレノイド30の励磁状態を制御する処理等を行う必要がなく、払出制御中の制御が複雑化してしまうことを防止できる。
【0169】
本実施例のスロットマシン1は、ゲームの制御を行うメイン制御部41と、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいて演出の制御を行うサブ制御部91と、を備え、サブ制御部91は、演出の制御において、ゲーム中に特定の事象が発生することで当該事象の発生を報知する特定演出画面を液晶表示器51に表示させること、リール2L、2C、2Rに入賞役を構成する図柄組合せが停止することでリールLED55を通常と異なる報知態様で発光させること(バックライトフラッシュ)などの特定演出を含む演出を行うことが可能であり、メイン制御部41側にて払出制御が行われている払出期間において、MAXBETスイッチ6が操作され、賭数が設定されるときに、実行中の特定演出画面の表示やバックライトフラッシュ等の特定演出を終了させる構成である。この構成によれば、払出期間において賭数が設定されることで実行中の特定演出が終了するため、賭数が設定されたことを認識させることができる。
【0170】
本実施例のスロットマシン1は、ゲームの制御を行うメイン制御部41と、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいて演出の制御を行うサブ制御部91と、を備え、サブ制御部91は、スピーカ53、54から音声等を出力させる音出力制御を行うことが可能であり、音出力制御では、メイン制御部41側にて小役入賞に応じたメダルを払い出す払出制御が行われている払出期間において、小役入賞に応じてメダルが払い出された旨を報知する払出音を出力させることが可能な構成であり、音出力制御では、メイン制御部41側にて払出制御が行われている払出期間において、MAXBETスイッチ6が操作され、賭数が設定されるときに、払出音の出力を終了させる構成である。この構成によれば、MAXBETスイッチ6が操作されたときに、払出音が出力されなくなることで、賭数が設定されたことを明確に認識させることができる。
【0171】
尚、本実施例のサブ制御部91は、音出力制御では、払出期間においてMAXBETスイッチ6が操作され、賭数が設定されるときに、小役入賞に応じてメダルが払い出された旨を報知する払出音の出力を終了させて、賭数が設定される旨を報知する賭数設定音を出力させるように制御する構成、すなわち、払出音よりも賭数設定音を優先して出力させるように制御する構成であるが、音出力制御では、払出期間においてMAXBETスイッチ6が操作され、クレジットを用いて賭数が設定されるときに、賭数設定音よりも払出音を優先してスピーカ53、54から出力させるように制御を行う構成でも良い。この構成によれば、払出期間において賭数が設定されても払出音が変化してしまうことを防止できる。尚、賭数設定音よりも払出音を優先して出力する制御とは、賭数設定音を出力せず払出音を出力する制御でも良いし、賭数設定音よりも大きい音量で払出音を出力する制御でも良い。
【0172】
本実施例のメイン制御部41は、記憶されているクレジットの値を表示するクレジット表示器11を備え、払出制御において、記憶されているクレジットの値を加算することでメダルを払い出することが可能であり、払出制御の実行中においてMAXBETスイッチ6が操作され、賭数が設定されるときに、クレジット表示器11に表示されるクレジットの値を、付与されたメダルの枚数分加算した値に更新した後、賭数の設定に用いられたメダルの枚数分減算した値に更新する構成である。この構成によれば、小役入賞に応じてメダルが払い出されたことと、クレジットに記憶されているメダルが賭数に使用されたことを明確に認識させることができる。
【0173】
尚、本実施例のメイン制御部41は、払出制御の実行中においてMAXBETスイッチ6が操作され、賭数が設定されるときに、クレジット表示器11に表示されるクレジットの値を、1ずつ加算更新して、最終的に付与されたメダルの枚数分加算した値に更新した後、賭数の設定に用いられたメダルの枚数分減算した値に更新する構成であるが、メイン制御部41は、払出制御の実行中においてMAXBETスイッチ6が操作され、賭数が設定されるときに、クレジット表示器11に表示されるクレジットの値を、最終的に付与されたメダルの枚数分加算した値に直接更新した後、賭数の設定に用いられたメダルの枚数分減算した値に更新する構成でも良い。このような構成でも、小役入賞に応じてメダルが払い出されたことと、クレジットに記憶されているメダルが賭数に使用されたことを明確に認識させることができる。
【0174】
また、本実施例では、メイン制御部41は、払出制御の実行中においてMAXBETスイッチ6が操作され、賭数が設定されるときに、クレジット表示器11に表示されるクレジットの値を、付与されたメダルの枚数分加算した値に更新した後、賭数の設定に用いられたメダルの枚数分減算した値に更新する構成であるが、メイン制御部41は、払出制御の実行中においてMAXBETスイッチ6が操作され、賭数が設定されるときに、クレジット表示器11に表示されるクレジットの値を、付与されたメダルの枚数分加算し、かつ賭数の設定に用いられたメダルの枚数分減算した値に更新する構成(例えば、
図14に示すように、払出制御の実行中にMAXBETスイッチ6が操作されることで賭数が設定されるときに、クレジット表示器11に表示されるクレジットの値(13)を、付与されたメダルの枚数分のうち未だ付与されていない枚数分加算し(13+5)、かつ賭数の設定に用いられたメダルの枚数分減算した値(13+5−3=15)に更新する構成)でも良い。このような構成によれば、MAXBETスイッチ6が操作され、賭数が設定された後、当該賭数の設定後に残ったクレジットの値をすぐに認識させることができる。
【0175】
また、本実施例では、メイン制御部41は、払出制御において、小役入賞に応じて付与されるメダルの枚数分を1ずつクレジットに加算し、クレジットが加算されて変化する毎にクレジット表示器11の表示を加算後のクレジットの値に更新する構成であるが、払出制御において、小役入賞に応じて付与されるメダルの枚数分を一の処理ですべてクレジットに加算し、クレジット表示器11の表示を加算後のクレジットの値に更新する構成(例えば、
図15に示すように、払出制御の開始時に、クレジットが46であり、小役入賞に応じて8枚のメダルが付与される場合に、払出制御の開始後、クレジットの値「46」に付与されるメダルの枚数分をクレジットの上限までの範囲で加算し、クレジット表示器11の表示を加算前のクレジットの値「46」から加算後のクレジットの値「50」に直接更新する構成)でも良い。このような構成によれば、払出制御によりメダルが払い出された後のクレジットの値をすぐに認識させることができ、払出制御によりメダルが払い出された後のクレジットの値がクレジット表示器11に表示された後に行われる処理、例えば、小役入賞に応じて付与されるメダルの枚数分のうちクレジットに加算できなかった枚数分を払出口9から払い出す処理等を、すぐに開始させることができる。
【0176】
本実施例のメイン制御部41は、払出制御の実行中においてMAXBETスイッチ6が操作され、規定数の賭数が設定されたときに、払出制御が継続している場合でも、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化して、当該スタートスイッチ7による操作が行われることでゲームを開始可能とする構成である。この構成によれば、払出制御の実行中にMAXBETスイッチ6が操作され、賭数が設定されたときに、払出制御が継続している場合でもゲームが開始可能となるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
【0177】
本実施例のスロットマシン1は、ゲームの制御を行うメイン制御部41と、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいて演出の制御を行うサブ制御部91と、を備え、サブ制御部91は、演出の制御において、ゲーム中に特殊な事象(例えば、連続演出の実行中であること等)が発生することで当該事象の発生を報知する特殊演出(本実施例では、特殊演出画面を液晶表示器51に表示させる演出)を行うことが可能であり、メイン制御部41側にて払出制御が行われている払出期間において、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定され、スタートスイッチ7による操作の受け付けが有効化された後、当該スタートスイッチ7が操作されたときに、実行中の特殊演出を終了させる構成である。この構成によれば、払出期間においてスタートスイッチ7の操作が有効に受け付けられることで実行中の特殊演出が終了するため、遊技開始操作が有効に受け付けられたことを認識させることができる。尚、特殊演出として、スピーカ53、54から所定の音声等を出力させる演出、リールLED55を所定の点灯態様で点灯させる演出等を適用しても良い。
【0178】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0179】
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
【0180】
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。