(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6934768
(24)【登録日】2021年8月26日
(45)【発行日】2021年9月15日
(54)【発明の名称】防護柵
(51)【国際特許分類】
E01F 7/04 20060101AFI20210906BHJP
E04H 17/02 20060101ALI20210906BHJP
【FI】
E01F7/04
E04H17/02
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-143885(P2017-143885)
(22)【出願日】2017年7月25日
(65)【公開番号】特開2019-27024(P2019-27024A)
(43)【公開日】2019年2月21日
【審査請求日】2020年5月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231110
【氏名又は名称】JFE建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】特許業務法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】野崎 裕介
【審査官】
東 芳隆
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−045234(JP,A)
【文献】
特開2002−180422(JP,A)
【文献】
特開2006−322321(JP,A)
【文献】
特開2003−261910(JP,A)
【文献】
米国特許第05299781(US,A)
【文献】
特開2002−285516(JP,A)
【文献】
特開2009−102855(JP,A)
【文献】
特開2016−108742(JP,A)
【文献】
特開2016−194224(JP,A)
【文献】
特開2017−002515(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 7/00−7/06
E04H 17/02−17/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の距離を隔てて立設された支柱と、
両端部を隣合った前記支柱のそれぞれに固定された横ロープと、
隣合った前記支柱の上部間に渡された上弦材と、
隣合った前記支柱の下部間に渡された下弦材と、
複数の前記横ロープに固定された縦ロープと、を備え、
前記横ロープは、
隣合った前記支柱の間の前記距離よりも長く、前記支柱の間に中央部がたるんだ状態で懸垂され、
前記縦ロープは、
複数の前記横ロープの間隔が離間しないように、複数の前記横ロープの中央部に固定される、防護柵。
【請求項2】
前記縦ロープは、
上側の端部を前記上弦材に固定され、
下側の端部を前記下弦材に固定された、請求項1に記載の防護柵。
【請求項3】
前記縦ロープは、
当該縦ロープに張力が掛かった際にエネルギーを吸収する緩衝材が取り付けられる、請求項1又は2に記載の防護柵。
【請求項4】
前記緩衝材は、
前記横ロープと前記上弦材との間の前記縦ロープに取り付けられる、請求項3に記載の防護柵。
【請求項5】
前記緩衝材は、
前記横ロープと前記下弦材との間の前記縦ロープに取り付けられる、請求項3又は4に記載の防護柵。
【請求項6】
前記緩衝材は、
摩擦によりエネルギーを吸収する、請求項3〜5の何れか1項に記載の防護柵。
【請求項7】
前記緩衝材は、
弾性力によりエネルギーを吸収する、請求項3〜5の何れか1項に記載の防護柵。
【請求項8】
前記緩衝材は、
弾性力によりエネルギーを吸収する第1緩衝材と、摩擦によりエネルギーを吸収する第2緩衝材と、を前記縦ロープに複数直列に取り付けて構成される、請求項3〜5の何れか1項に記載の防護柵。
【請求項9】
前記横ロープの山側に設けられる防護ネットを更に備える、請求項1〜8の何れか1項に記載の防護柵。
【請求項10】
前記防護ネットは、
上下方向の長さが前記支柱が立設された地面から前記上弦材までの距離Hよりも長い、請求項9に記載の防護柵。
【請求項11】
前記防護ネットの上下方向の長さと前記距離Hとの差は、
前記横ロープの両端の固定部を結んだ仮想線と前記横ロープを前記支柱の間に懸垂させた状態の最下点との距離Pよりも長い、請求項10に記載の防護柵。
【請求項12】
所定の距離を隔てて立設された支柱と、
両端部を隣合った前記支柱のそれぞれに固定された横ロープと、
隣合った前記支柱の上部間に渡された上弦材と、
隣合った前記支柱の下部間に渡された下弦材と、
前記横ロープの山側に設けられる防護ネットと、を備え、
前記横ロープは、
隣合った前記支柱の間の前記距離よりも長く、
前記防護ネットの上下方向の長さは、
前記支柱が立設された地面から前記上弦材までの距離Hよりも長く、
前記防護ネットの上下方向の長さと前記距離Hとの差は、
前記横ロープの両端の固定部を結んだ仮想線と前記横ロープを前記支柱の間に懸垂させた状態の最下点との距離Pよりも長い、防護柵。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、落石や土砂等の斜面からの落下物を捕捉する防護柵に関し、特に落下物捕捉時の衝撃を緩和する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、斜面等の地形に固定された支柱間にロープ及びネットを張り、斜面等から落下する落石や土砂等の落下物を捕捉する防護柵が知られている。特許文献1に開示されている防護柵においては、隣合う支柱間にクロスロープを架け渡している。クロスロープは、隣合う支柱の上部間、下部間、及び交差する上下斜めに連続して架け渡されている。また、クロスロープの両端部近くには、緩衝具がそなえられている。防護柵は、ネットの一部に落石等の衝撃が作用すると、ネットからクロスロープ、クロスロープから支柱に衝撃が伝達される。防護柵は、ネット及びクロスロープの強度で衝撃を吸収する。また、衝撃が緩衝具の摺動抵抗を超えると緩衝具とロープ材の間で摺動が生じ、緩衝具の摺動抵抗により衝撃を吸収する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−81413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された防護柵は、クロスロープの衝撃が掛かった際に、クロスロープの強度と緩衝具の摺動抵抗とにより衝撃を吸収するため、一度防護柵に落石等の衝撃が掛かった際に、クロスロープが伸びたり、緩衝具とロープ材の摺動が生じたりして、設置当初の状態から防護柵を構成する各要素が変形してしまう。すると、比較的小規模の落石等により、防護柵の各要素が変形してしまい設置当初の強度を確保できず、設計強度を満たすにはクロスロープ又は緩衝具を交換、修理をしなければならないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するものであり、比較的小規模の落石等の衝撃が加わっても設置当初の強度を維持できる防護柵を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る防護柵は、所定の距離を隔てて立設された支柱と、両端部を隣合った前記支柱のそれぞれに固定された横ロープと、隣合った前記支柱の上部間に渡された上弦材と、隣合った前記支柱の下部間に渡された下弦材と、
複数の前記横ロープに固定された縦ロープと、を備え、前記横ロープは、隣合った前記支柱の間の前記距離よりも長
く、前記支柱の間に中央部がたるんだ状態で懸垂され、前記縦ロープは、複数の前記横ロープの間隔が離間しないように、複数の前記横ロープの中央部に固定される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、横ロープが支柱間の距離よりも長いため、比較的小規模の落石等の衝撃が掛かっても、横ロープの余長により受けた衝撃を緩和することができる。よって、防護柵に所定範囲内の衝撃が複数回掛かっても、防護柵は、設置当初の強度及び衝撃吸収能力を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る防護柵100を示す正面図である。
【
図3】
図2の防護柵100において山側から衝撃が加わった状態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る防護柵100を示す正面図である。防護柵100は、斜面等の地形の下部に設置され、斜面等からの落石や土砂を防護柵100の下方に流出しないようにするためのものである。よって、例えば斜面の上から落石が速度をもって防護柵100に衝突するため、防護柵100は、その落石の衝撃を緩和し、かつ防護柵100よりも下方に落石が流出しないように保持する必要がある。
【0010】
図1に示されるように、防護柵100は、地面に下端部が埋設され立設された複数の支柱30を備える。支柱30は、例えば鋼材、コンクリート、又はコンクリートを充填した鋼管などが用いられる。そして、隣合った支柱30の上部間は、上弦材40が渡されている。また、隣合った支柱30の下部間は、地面に沿って下弦材50が渡されている。上弦材40は、支柱30と同等の剛性及び強度を有する材料で構成される。
【0011】
上弦材40と下弦材50との間には、隣合った支柱30間に横ロープ10が渡されている。実施の形態1においては、横ロープ10は、上弦材40と下弦材50との間に2本設置されているが、1本だけ設置されていても良いし、更に多数設置されていても良い。
【0012】
防護柵100の上下方向には、縦ロープ20が張られている。縦ロープ20は、上弦材40に上側の端部が固定され、下弦材50に下側の端部が固定されている。また、縦ロープ20と横ロープ10とが交差する部分は、縦ロープ20と横ロープ10とが互いに固定されている。縦ロープ20と横ロープ10との固定は、例えばワイヤクリップ90によりなされる。なお、横ロープ10及び縦ロープ20は、強度及び耐候性に優れたワイヤーロープなどが用いられる。
【0013】
縦ロープ20の下側の端部は、下弦材50に固定されているだけではなく、地面に打ち込まれた第1緩衝材80が取り付けられている。縦ロープ20に張力が掛かった場合、その張力は、下弦材50に伝わるだけでなく、第1緩衝材80にも伝わる。実施の形態1においては、第1緩衝材80は、弾性を有しており、縦ロープ20の張力に応じて弾性的に変形し、衝撃を吸収する。
【0014】
縦ロープ20は、複数設置されている横ロープ10のうち最も下弦材50側に設置されている横ロープ10と下弦材50との間に第2緩衝材70が取り付けられている。実施の形態1においては、第2緩衝材70は、例えば摩擦力によりエネルギーを吸収するものである。第2緩衝材70は、余長を持った2本のロープ材を金具により挟んで固定したものである。第2緩衝材70は、金具とロープ材との摺動抵抗により縦ロープ20に掛かった張力のエネルギーを吸収するものである。
【0015】
図2は、
図1の防護柵100の縦断面図である。
図2は、
図1のA−A断面を示している。防護柵100は、横ロープ10及び縦ロープ20よりも山側に防護ネット60が設置されている。防護ネット60は、網目状に形成されており、比較的小さな落石や土砂などを防護柵100よりも下方に流出させないようにするためのものである。よって、防護ネット60は、防護柵100の支柱30、上弦材40、及び地面で囲まれた空間を覆う様に設置されている。防護ネット60は、支柱30、上弦材40、横ロープ10、縦ロープ20、下弦材50に適宜固定されており、横ロープ10及び縦ロープ20とともに移動するように構成されている。
【0016】
(衝撃の吸収方法)
図1に示されているように、横ロープ10の長さlは、隣合った支柱30の間の距離Lよりも長くなっている。従って、横ロープ10は、両端部の支柱30との固定部31よりも中央部が下方にある。縦ロープ20は、
図1の状態の横ロープ10の間の間隔が離間しないようにワイヤクリップ90で横ロープ10に固定されている。
【0017】
図3は、
図2の防護柵100において山側から衝撃が加わった状態の図である。防護柵100は、山側から落石等が衝突する。従って、防護ネット60に落石等が衝突し、その衝撃は横ロープ10及び縦ロープ20に伝達する。
図3に示されるように、防護柵100は、山側から力を受け、防護ネット60、横ロープ10、及び縦ロープ20が谷側に凸する様に変形する。このとき横ロープ10は、
図1に示されるようにたるみを有するため、横ロープ10の中央部は
図3に示されるように固定部31を中心とした弧に沿って変位する。このとき、横ロープ10の中央部は、当初より上方に変位するため、防護柵100に衝突した落石等は位置エネルギーが増加することになる。衝突した落石等は、その速度エネルギーが位置エネルギーに変換されるため、変換された分の速度エネルギーが吸収される。よって、衝突した落石等の速度が緩和され、結果として防護ネット60、横ロープ10、及び縦ロープ20に加わる衝撃が緩和される。
【0018】
縦ロープ20は、下側の端部が下弦材50に固定されている。実施の形態1において、下弦材50は支柱30間に渡されたロープ材であり、撓むことができる。縦ロープ20は、更に弾性的に変形する第1緩衝材80が取り付けられている。よって、防護柵100に落石等が衝突した場合、谷側に凸する様に変形することができる。防護柵100に衝突した落石等が、第1緩衝材80の弾性域の範囲内であれば、その範囲内で縦ロープ20は、変形することなく衝撃を吸収することができる。よって、防護柵100は、上記の横ロープ10の変位による衝撃吸収と縦ロープ20に備えられた第1緩衝材80とにより、所定範囲内の落石等に対しては、設置当初の強度及び衝撃吸収能力を維持することができる。つまり、防護柵100は、所定範囲内の比較的小さい落石等に対してその性能が低下することがないため、修理及び部品交換等のメンテナンスの頻度を減らすことができるという利点がある。
【0019】
上述したように、防護柵100の横ロープ10及び縦ロープ20は、谷側に凸する様に変位する。よって、防護ネット60も同様に谷側に凸する様に変位する。
図2に示されるように、防護ネット60は、地面側の端部に余長部61が設けられている。よって、防護ネット60が谷側に凸する様に変位した場合であっても、余長部61は、防護柵100の下部に隙間ができないように構成されている。余長部61は、少なくとも横ロープ10の両端部の固定部31同士を結んだ仮想線と横ロープ10の最下点との距離Pよりも長く設定されている。そのため、横ロープ10及び縦ロープ20が谷側に最大に変位した場合であっても、防護柵100の支柱30、上弦材40、及び地面に囲まれた空間を塞ぐことができ、防護柵100に衝突した落石、土砂等を谷側に流出させることがない。
【0020】
(実施の形態1の効果)
(1)実施の形態1に係る防護柵100は、所定の距離Lを隔てて立設された支柱30と、両端部を隣合った支柱30のそれぞれに固定された横ロープ10と、隣合った支柱30の上部間に渡された上弦材40と、隣合った支柱30の下部間に渡された下弦材50と、を備える。横ロープ10は、隣合った支柱30の間の距離Lよりも長い。
このように構成されることにより、防護柵100は、支柱30に懸垂された横ロープ10のたるみにより、落石等の衝撃を緩和させつつ受け止めることができる。受けた衝撃が所定範囲内であれば、落石等を受け止めた後も防護柵100は性能が変わらないため、比較的小規模の落石等があるごとに修理又は交換をする必要が無い。
【0021】
(2)実施の形態1に係る防護柵100は、複数の横ロープ10に固定された縦ロープ20を更に備える。
このように構成されることにより、防護柵100は、横ロープ10が落石等から受ける荷重を分散させることができるため、耐衝撃性能が向上する。
【0022】
(3)実施の形態1に係る防護柵100は、縦ロープ20は、上側の端部を上弦材40に固定され、下側の端部を下弦材50に固定されている。
このように構成されることにより、防護柵100は、落石等から受けた荷重を強度の高い支柱30及び上弦材40に分散して伝達できるため、横ロープ10及び縦ロープ20が受けられる荷重が増加する。ひいては、防護柵100の耐衝撃性能が向上する。
【0023】
(4)実施の形態1に係る防護柵100によれば、縦ロープ20は、自重により懸垂した状態の複数の横ロープ10の間隔が離間しないように固定される。
このように構成されることにより、防護柵100に落石等が衝突した際に、複数の横ロープ10が連動して変位するため、確実に落石等の速度を緩和させることができる。
【0024】
(5)実施の形態1に係る防護柵100によれば、縦ロープ20は、縦ロープ20に張力が掛かった際にエネルギーを吸収する緩衝材70、80が取り付けられる。
(6)実施の形態1に係る防護柵100によれば、緩衝材70、80は、横ロープ10と上弦材40との間の縦ロープ20に取り付けられる。
(7)実施の形態1に係る防護柵100によれば、緩衝材70、80は、横ロープ10と下弦材50との間の縦ロープ20に取り付けられる。
このように構成されることにより、防護柵100は、横ロープ10の変位による衝撃吸収の他に縦ロープ20に取り付けられた緩衝材70、80により落石等の衝突のエネルギーを緩和させることができる。よって、防護柵100の耐衝撃性能が向上する。
【0025】
(8)実施の形態1に係る防護柵100によれば、緩衝材70は、摩擦によりエネルギーを吸収する。
(9)実施の形態1に係る防護柵100によれば、緩衝材80は、弾性力によりエネルギーを吸収する。
(10)実施の形態1に係る防護柵100によれば、緩衝材は、弾性力によりエネルギーを吸収する第1緩衝材80と、摩擦によりエネルギーを吸収する第2緩衝材70と、を縦ロープ20に複数直列に取り付けて構成される。
このように構成されることにより、防護柵100は、落石等の規模に応じた衝撃に対応できる。例えば、比較的規模の小さい落石等に対しては弾性力によりエネルギーを吸収しつつ、緩衝材80は設置当初の状態に復元可能であるため、比較的規模の小さい落石等を複数回受けても防護柵100の性能が低下することがない。また、比較的規模の大きい落石等に対しては、摩擦力によりエネルギーを吸収することにより防護柵100の性能を高くすることができる。また、弾性力による緩衝材により、縦ロープ20は、横ロープ10の変位に追従させることができるため、上記(1)で述べた横ロープ10による衝撃吸収に対して適した構成となる。
【0026】
(11)実施の形態1に係る防護柵100によれば、横ロープ10の山側に設けられる防護ネット60を更に備える。
(12)実施の形態1に係る防護柵100によれば、防護ネット60は、上下方向の長さが支柱30が立設された地面から上弦材40までの距離Hよりも長い。
(13)実施の形態1に係る防護柵100によれば、防護ネット60の上下方向の長さと距離Hとの差は、横ロープ10の両端の固定部31同士を結んだ仮想線と横ロープ10を支柱30の間に懸垂させた状態の最下点との距離Pよりも長い。
このように構成されることにより、防護柵100は、土砂などの細かいものが防護柵100に衝突しても谷側に流出させるのを防止することができる。また、防護ネット60は、下端部に余長部61があるため、土砂及び落石等が防護柵100に衝突し、防護ネット60、横ロープ10、及び縦ロープ20が谷側に凸した場合であっても、防護柵100の下部に隙間が生じない。よって、上記(1)のように横ロープ10の変位により衝撃を吸収させつつ、土砂等を谷側に流出させることがない構造になっている。
【符号の説明】
【0027】
10 横ロープ、20 縦ロープ、30 支柱、31 固定部、40 上弦材、50 下弦材、60 防護ネット、61 余長部、70 (第2)緩衝材、80 (第1)緩衝材、90 ワイヤクリップ、100 防護柵、H 距離、L 距離、P 距離。