(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のように、ユーザが存在する位置に基づいて、その位置に関連する対象についての情報を通知する技術の場合、例えば、ユーザがスタジアムで観戦をしていれば、実際に観戦している試合の状況を通知することになる。つまり、ユーザが興味を持っている対象を現在享受している間は、その享受している対象についての情報は無用であるが、その無用な情報が通知されるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、ユーザが興味を持っている対象を享受している間は、享受している対象に係る情報の通知を避けることが可能なサーバ装置、制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点に係るサーバ装置は、
ユーザが興味を持つ複数の対象に関する情報を登録する登録部と、
前記複数の対象の状態を監視する監視部と、
前記ユーザが使用する端末装置からの報告に基づいて、前記ユーザが前記複数の対象のそれぞれを現在亨受しているか否かを推定する推定部と、
前記複数の対象のうち、前記ユーザがいずれかを現在亨受していると推定され、前記ユーザが現在享受していないと推定された対象の状態が変化すると、当該状態の変化を知らせる通知情報を、前記端末装置へ送信する通知部と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記通知部は、前記ユーザが現在享受していないと推定された対象の状態の変化が、前記ユーザにとって有利な変化である場合に、前記通知情報を前記端末装置に送信する
ことを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記報告は、前記端末装置の現在位置に関する情報が含まれ、
前記推定部は、前記端末装置の現在位置に基づいて、前記ユーザが前記複数の対象のそれぞれを現在亨受しているか否かを推定する
ことを特徴とする。
【0010】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記複数の対象は、前記ユーザが購入したスポーツ振興くじに係る複数の試合であり、
前記ユーザにとって有利な変化は、前記ユーザが購入したスポーツ振興くじにおける前記ユーザの予想に近づく変化である
ことを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の観点に係る制御方法は、
サーバ装置が実行する制御方法であって、
前記サーバ装置が、ユーザが興味を持つ複数の対象に関する情報を登録する登録工程と、
前記サーバ装置が、前記複数の対象の状態を監視する監視工程と、
前記サーバ装置が、前記ユーザが使用する端末装置からの報告に基づいて、前記ユーザが前記複数の対象のそれぞれを現在亨受しているか否かを推定する推定工程と、
前記サーバ装置が、前記複数の対象のうち、前記ユーザがいずれかを現在亨受していると推定され、前記ユーザが現在享受していないと推定された対象の状態が変化すると、当該状態の変化を知らせる通知情報を、前記端末装置へ送信する通知工程と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
ユーザが興味を持つ複数の対象に関する情報を登録する登録部、
前記複数の対象の状態を監視する監視部、
前記ユーザが使用する端末装置からの報告に基づいて、前記ユーザが前記複数の対象のそれぞれを現在亨受しているか否かを推定する推定部、
前記複数の対象のうち、前記ユーザがいずれかを現在亨受していると推定され、前記ユーザが現在享受していないと推定された対象の状態が変化すると、当該状態の変化を知らせる通知情報を、前記端末装置へ送信する通知部、
として機能させることを特徴とする。
【0013】
上記プログラムは、非一時的な(non-transitory)記録媒体に記録されてもよい。非一時的な記録媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザが興味を持っている対象を享受している間は、享受している対象に係る情報の通知を避けることが可能なサーバ装置、制御方法及びプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1.実施形態のサーバ装置と端末装置との関係)
本発明の実施形態に係るサーバ装置100は、
図1に示すように、ネットワーク300に接続される。ネットワーク300には、サーバ装置100の他に、複数の端末装置200が接続されている。
【0017】
サーバ装置100は、ユーザが興味を持つ対象を登録し、登録した対象の状態を監視し、対象についての情報をユーザに通知するものである。以下では、例として、ユーザが興味を持つ対象をスポーツ振興くじの試合として、本実施形態について説明する。
【0018】
端末装置200は、興味を持つ対象をサーバ装置100に登録するユーザが使用する装置である。端末装置200は、サーバ装置100から、興味の対象についての情報を受信する。端末装置200は、例えば、ユーザが携帯するスマートフォン、タブレットコンピュータ等である。本実施形態では、端末装置200は、スポーツ振興くじを購入したユーザが使用する装置であり、端末装置200には、スポーツ振興くじを購入するためのアプリケーションがインストールされているものとする。以下では、スポーツ振興くじを購入するためのアプリケーションを、単に「アプリ」と表記する。
【0019】
ネットワーク300は、無線又は有線による通信ネットワークである。ネットワーク300は、いかなるものであってもよく、例えば、インターネット、イントラネット、エクストラネット、LAN(Local Area Network)、VPN(Virtual Private Network)、電話回線網等である。
【0020】
(2.サーバ装置のハードウェア構成)
図2は、サーバ装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0021】
サーバ装置100は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM13と、記録媒体14と、出力部15と、通信部16と、操作部17と、を備える。各構成要素は、バス18により接続されている。
【0022】
CPU11は、サーバ装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。
【0023】
ROM12には、サーバ装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0024】
RAM13は、データやプログラムを一時的に記録するためのもので、記録媒体14から読み出したプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0025】
記録媒体14は、ハードディスクやフラッシュメモリ等から構成され、サーバ装置100で処理するデータを記録する。
【0026】
出力部15は、LCD(Liquid Crystal Display)及びバックライト等の表示装置や、スピーカ等の音声出力装置を備える。出力部15は、CPU11による制御の下、例えば、CPU11から出力されたデータを出力する。
【0027】
通信部16は、サーバ装置100をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するための通信インターフェースを含み、通信部16を介して他の情報処理装置等とやりとりをする。
【0028】
操作部17は、ボタン、キーボード、タッチパネル等の入力装置を備える。操作部17は、サーバ装置100の管理者からの操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に対応する信号をCPU11に出力する。
【0029】
(3.実施形態のサーバ装置の機能構成)
次に、サーバ装置100の機能構成について説明する。サーバ装置100は、
図3に示すように、機能的には、登録部101と、監視部102と、推定部103と、通知部104と、を備える。本実施形態において、CPU11及び通信部16が協働して、登録部101、監視部102、推定部103及び通知部104として機能する。
【0030】
登録部101は、ユーザが興味を持つ複数の対象に関する情報を登録する。本実施形態では、ユーザが興味を持つ複数の対象とは、スポーツ振興くじにおいてユーザが投票する複数の試合である。対象に関する情報(以下、「対象情報」という)には、試合を特定する情報及び当該試合の結果又は得点の予想内容を示す情報が含まれる。
【0031】
ユーザは、端末装置200にインストールされたアプリを用いて、予め指定された複数の試合について、試合結果又は得点の予想内容を登録する。端末装置200において登録操作がされると、試合を特定する情報及び当該試合の結果又は得点の予想内容を示す対象情報がサーバ装置100に送信され、登録部101は、送信された対象情報を、記録媒体14に格納された対象情報テーブルに登録する。
【0032】
図4に、対象情報テーブルの例を示す。対象情報テーブルには、ユーザにより購入されたスポーツ振興くじに関する情報が登録される。この例では、スポーツ振興くじは、サッカーの13試合の結果を予想し、的中すると当せん金額が受け取れるものとする。
【0033】
図4の対象情報テーブル100aでは、くじを購入したユーザを識別するためのユーザIDと、くじの対象となる試合を識別するための試合番号と、試合の開催日時と、試合が開催される競技場と、試合のホームチームと、試合のアウェイチームと、予想内容と、が対応付けて登録されている。予想内容の“1”は、ホームチームが勝つこと、“2”は、ホームチームが負けること、“0”は引き分け、を示している。例えば、対象情報テーブル100aの一行目は、ユーザID“1”のユーザが購入したくじの試合番号“1”の試合が、“2019年11月30日14時00分”から、競技場“A”で開催され、ホームチームが“x1”であり、アウェイチームが“y1”であり、ユーザID“1”のユーザは、ホームチーム“x1”が試合に勝つと予想したことを示す。
【0034】
図3の監視部102は、複数の対象の状態を監視する。例えば、複数の対象の状態とは、くじの対象となった複数の試合の試合状況である。例えば、監視部102は、試合番号“1”〜“13”の試合状況に関する情報を、サッカーの試合の運営団体からリアルタイムで取得する。なお、試合状況に関する情報は、サッカーの試合の運営団体から取得することに限らず、リアルタイムで取得できればどのような取得方法により取得されてもよい。或いは、試合状況に関する情報は、リアルタイムと同程度と見なすことができるタイミングで取得されてもよい。例えば、試合状況に関する情報は、数分間隔で実行されるバッチ処理により、取得されてもよい。また、監視部102が監視を開始するタイミングは、任意に設定することができる。例えば、試合の開始日時に達すると、監視部102が、監視を開始するように設定してもよい。
【0035】
推定部103は、ユーザが使用する端末装置200からの報告に基づいて、ユーザが複数の対象のそれぞれを現在亨受しているか否かを推定する。より詳細には、推定部103は、ユーザにより登録された複数の対象のそれぞれについて、ユーザが現在享受しているか否かを判断し、現在享受している対象を特定するとともに、現在享受していない対象をも特定する。なお、本実施形態において、享受とは、ユーザがスポーツ振興くじにおいて投票した複数の試合のいずれかを、競技場で実際に観戦していることをいう。また、報告には、ユーザが複数の対象のそれぞれを現在享受しているか否かを推定するための情報が含まれる。
【0036】
例えば、報告には、端末装置200の現在位置に関する情報が含まれる。現在位置に関する情報とは、端末装置200が備えるGPS(Global Positioning System)モジュールにより計測された位置情報、端末装置200が接続したアクセスポイントに対応付けられる位置情報等である。例えば、ユーザにアプリの起動を促すために、競技場で開催日時の所定時間(例えば、5分)前以降にアプリを起動する又は所定の操作を行うと、競技場で使用できるポイントがユーザに付与される仕組みが用意されているとする。ユーザがアプリを起動すると、アプリは位置情報を取得し、取得した位置情報をサーバ装置100に送信する。或いは、ユーザが所定の操作を行うと、起動してから予め定めた時間以内であれば直近にアプリが取得した位置情報を現在位置とし、起動してから予め定めた時間を超えている場合は、新たに位置情報を取得し、取得した位置情報をサーバ装置100に送信するようにしてもよい。また、アプリは、試合の開催日時になると自動的に、端末装置200の現在位置を示す位置情報を取得し、サーバ装置100に送信するようにしてもよい。
【0037】
また、報告には、試合が行われる競技場へ入場したことを示すチェックイン情報が含まれてもよい。例えば、チェックイン情報は、試合が行われる競技場の入場開始時間以降に競技場内の位置を示す位置情報をアプリが検知すると、アプリからサーバ装置100に送信される。或いは、チェックイン情報は、競技場に設置されたビーコン装置などの装置から、所定の信号をアプリが受信すると、アプリからサーバ装置100に送信される。チェックイン情報には、例えば、チェックインした競技場を特定する識別子が含まれる。
【0038】
推定部103は、端末装置200から報告を受信すると、端末装置200の現在位置に基づいて、ユーザが複数の対象のそれぞれを現在亨受しているか否かを推定する。
【0039】
例えば、サーバ装置100が、ユーザID“1”のユーザの端末装置200から、位置情報が含まれた報告を受信した場合、推定部103は、位置情報が示す位置が、試合番号“1”〜“13”の試合のうち、試合が行われているいずれかの競技場を示す範囲に含まれているか否かを判断する。具体的には、推定部103は、受信した報告に含まれる位置情報の示す位置が、試合番号“1”〜“13”に対応付けられた競技場を示す範囲に含まれているか否か、及び、報告を試合の開催日時から所定時間前以降に受信したか否かを判断する。推定部103は、位置情報が示す位置が、例えば、競技場“A”を示す範囲に含まれると判断し、位置情報が含まれた報告を競技場“A”で開催される試合の開催日時“2019年11月30日14時00分”から5分前以降に受信したと判断すると、ユーザID“1”のユーザは、試合番号“1”の試合を現在観戦していると推定し、試合番号“2”〜“13”の試合については現在観戦していないと推定する。
【0040】
或いは、サーバ装置100が、ユーザID“1”のユーザの端末装置200から、競技場“B”へのチェックイン情報を受信した場合は、推定部103は、ユーザID“1”のユーザは、試合番号“2”の試合を現在観戦していると推定し、試合番号“1”,“3”〜“13”の試合については現在観戦していないと推定する。
【0041】
一方、ユーザID“1”のユーザの端末装置200から受信した位置情報が示す位置が、試合番号“1”〜“13”の試合が行われている競技場を示す範囲に含まれなかった場合、推定部103は、ユーザID“1”のユーザは、試合番号“1”〜“13”のいずれの試合も現在観戦していないと推定する。或いは、ユーザID“1”のユーザの端末装置200から、いずれかの競技場を示すチェックイン情報を受信しなかった場合、推定部103は、ユーザID“1”のユーザは、試合番号“1”〜“13”のいずれの試合も現在観戦していないと推定する。
【0042】
通知部104は、ユーザが複数の対象のうちいずれかを現在亨受していると推定され、それ以外の残りの対象を現在享受していないと推定され、ユーザが現在享受していないと推定された対象の状態が変化すると、当該状態の変化を知らせる通知情報を、端末装置200へ送信する。
【0043】
例えば、推定部103により、ユーザID“1”のユーザは、試合番号“1”の試合を現在観戦していると推定され、試合番号“2”〜“13”の試合については現在観戦していないと推定された場合は、通知部104は、試合番号“2”〜“13”の試合状況が変化したか否かを判断する。試合状況が変化したとは、例えば、いずれかのチームが得点したことを示す。試合番号“2”の試合のアウェイチーム“y2”が得点したとすると、通知部104は、アウェイチーム“y2”が得点したことを示す通知情報を、ユーザID“1”のユーザの端末装置200に送信する。
【0044】
図5に、ユーザID“1”のユーザの端末装置200に通知情報がプッシュ通知されている様子を示す。端末装置200の画面には、試合番号“2”の試合のアウェイチーム“y2”が得点したことを示す通知情報201が表示される。
【0045】
ここで、通知部104は、ユーザが現在享受していないと推定された対象の状態の変化が、ユーザにとって有利な変化である場合にのみ、通知情報を端末装置200に送信するようにしてもよい。ユーザにとって有利な変化とは、例えば、ユーザの予想に近づく変化である。
【0046】
ユーザID“1”のユーザが
図4の対象情報テーブル100aに示す予想内容のくじを購入している場合、試合番号“2”の試合において、ホームチームが負けることを予想しているので(予想内容“2”)、通知部104は、アウェイチーム“y2”が得点をした場合に、アウェイチーム“y2”が得点をしたことを示す通知情報をユーザID“1”のユーザの端末装置200に送信する。一方、通知部104は、試合番号“2”の試合において、ホームチーム“x2”が得点した場合は、通知情報をユーザID“1”のユーザの端末装置200に送信しない。なお、アウェイチーム“y2”が負けている状況であっても、アウェイチーム“y2”が得点をすれば、ユーザの予想に近づくことになるので、負けていてもアウェイチーム“y2”が得点をしたことを示す通知情報を送信する。
【0047】
また、
図4の対象情報テーブル100aの試合番号“3”のように、ユーザID“1”のユーザが引き分けを予想している場合(予想内容“0”)は、通知部104は同点になったタイミングで通知情報をユーザID“1”のユーザの端末装置200に送信する。
【0048】
(4.実施形態のサーバ装置の動作)
本実施形態のサーバ装置100の動作について説明する。例えば、サーバ装置100は、端末装置200においてアプリが起動されたことを検知すると、
図6に示す制御処理を開始する。
【0049】
推定部103は、端末装置200のユーザに対応付けられた対象情報が登録されているか否かを判断する(ステップS101)。推定部103は、端末装置200のユーザに対応付けられた対象情報が登録されていると判断すると(ステップS101;YES)、対象情報を取得する(ステップS102)。一方、推定部103は、端末装置200のユーザに対応付けられた対象情報が登録されていないと判断すると(ステップS101;NO)、
図6の制御処理を終了する。
【0050】
例えば、ユーザID“1”のユーザが端末装置200においてアプリを起動したとすると、推定部103は、
図4の対象情報テーブル100aを参照して、ユーザID“1”に対応付けられた対象情報が登録されているか否かを判断する。つまり、ユーザID“1”のユーザによるスポーツ振興くじの購入の有無を判断する。推定部103は、ユーザID“1”のユーザに対応付けられた対象情報が登録されている(スポーツ振興くじが購入されている)と判断すると、ユーザID“1”のユーザに対応付けられた対象情報を取得する。一方、推定部103は、ユーザID“1”のユーザに対応付けられた対象情報が登録されていない(スポーツ振興くじが購入されていない)と判断すると、
図6の制御処理を終了する。
【0051】
次に、推定部103は、端末装置200から報告を受信したか否かを判断する(ステップS103)。推定部103は、端末装置200から報告を受信したと判断すると(ステップS103;YES)、ユーザが複数の対象のそれぞれを現在享受しているか否かを推定する(ステップS104)。一方、推定部103は、端末装置200から報告を受信していないと判断すると(ステップS103;NO)、そのまま待機する。
【0052】
例えば、推定部103は、ユーザID“1”のユーザの端末装置200から位置情報が含まれる報告を受信したと判断すると、位置情報が示す位置が、取得された対象情報が示す試合番号“1”〜“13”の試合のうち、試合が行われているいずれかの競技場を示す範囲に含まれるか否かを判断する。一方、ユーザID“1”のユーザの端末装置200から位置情報が含まれる報告を受信していない場合は、そのまま待機する。
【0053】
ステップS104において、推定部103が、ユーザが複数の対象のうちいずれかを現在享受していると推定し、それ以外の残りの対象を現在享受していないと推定すると(ステップS104;YES)、通知部104は、享受していないと推定された対象の状態が変化したか否かを判断する(ステップS105)。一方、推定部103が、ユーザが複数の対象のうちいずれも現在享受していないと推定すると(ステップS104;NO)、
図6の制御処理を終了する。
【0054】
例えば、推定部103は、ユーザID“1”のユーザの端末装置200より送信された位置情報が示す位置が、試合番号“1”の試合が行われている競技場“A”を示す範囲に含まれる場合、ユーザID“1”のユーザが試合番号“1”の試合を現在観戦していると推定し、試合番号“2”〜“13”の試合については現在観戦していないと推定する。そして、通知部104は、試合番号“2”〜“13”の試合状況が変化したか否かを判断する。一方、推定部103は、ユーザID“1”のユーザの端末装置200より送信された位置情報が示す位置が、試合番号“1”〜“13”の試合のうち試合が行われている競技場を示す範囲に含まれなかった場合、ユーザID“1”のユーザは、試合番号“1”〜“13”のいずれの試合も現在観戦していないと推定し、
図6の制御処理を終了する。
【0055】
ステップS105において、通知部104は、享受していないと推定された対象の状態が変化したと判断すると(ステップS105;YES)、その変化がユーザにとって有利な変化であるか否かを判断する(ステップS106)。一方、通知部104が、享受していないと推定された対象の状態が変化していないと判断すると(ステップS105;NO)、ステップS108に進む。
【0056】
例えば、通知部104が、試合番号“2”〜“13”の試合状況が変化したと判断すると、その変化がユーザの予想に近づく変化であるか否かを判断する。一方、通知部104が、試合番号“2”〜“13”の試合状況が変化していないと判断すると、ステップS108に進む。
【0057】
ステップS106において、通知部104が、享受していないと推定された対象の状態の変化が、ユーザにとって有利な変化であると判断すると(ステップS106;YES)、通知部104は、状態の変化を知らせる通知情報を、端末装置200へ送信する(ステップS107)。一方、通知部104が、享受していないと推定された対象の状態の変化が、ユーザにとって有利な変化でないと判断すると(ステップS106;NO)、ステップS108に進む。
【0058】
例えば、
図4の対象情報テーブル100aに示すように、ユーザID“1”のユーザが試合番号“2”の試合において、ホームチームが負けることを予想している場合に、アウェイチーム“y2”が得点すると、通知部104は、状態の変化がユーザの予想に近づく変化であると判断し、アウェイチーム“y2”が得点をしたことを示す通知情報をユーザID“1”のユーザの端末装置200に送信する。一方、ホームチーム“x2”が得点した場合は、通知部104は、状態の変化がユーザの予想から離れる変化であると判断し、通知情報をユーザID“1”のユーザの端末装置200に送信しない。
【0059】
ステップS107において、通知情報が送信されると、推定部103はユーザが対象の享受を終了したか否かを判断する(ステップS108)。推定部103が、ユーザが対象の享受を終了したと判断すると(ステップS108;YES)、
図6の制御処理を終了する。一方、推定部103が、ユーザが対象の享受を終了していないと判断すると(ステップS108;NO)、ステップS105に戻る。
【0060】
例えば、ユーザID“1”のユーザが観戦していた試合番号“1”の試合が終了した場合は、推定部103は、ユーザが観戦を終了したとして、処理を終了する。一方、試合番号“1”の試合が終了していない場合は、ステップS105に戻る。
【0061】
本実施形態によれば、ユーザが興味を持っている対象を享受している間は、ユーザが享受している対象に関しての無用な通知を抑制しつつ、ユーザが享受していない他の対象についての通知を行うことができる。例えば、複数の試合を興味のある対象として登録している場合、登録している複数の試合のうち観戦中の試合については、試合の進捗情報を通知せず、観戦していない他の試合の進捗情報のみが通知される。これにより、目の前の試合に集中しつつ、進捗が気になる試合について試合状況を知ることができる。
【0062】
また、本実施形態によれば、対象の状態の変化を知らせる通知情報を、ユーザにとって有利な変化があった場合にのみ送信することができる。これにより、送信する情報を、ユーザが好ましいと感じる情報にのみ限定することができる。
【0063】
(5.変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
【0064】
上記実施形態において、報告には、端末装置200の現在位置に関する情報が含まれ、推定部103は、端末装置200の現在位置に基づいて、ユーザが複数の対象のそれぞれを現在享受しているか否かを推定したがこれに限らない。例えば、登録されている対象がテレビやインターネット上で生中継される試合の場合、報告には、ユーザが行った操作に関する情報が含まれ、ユーザが行った操作に基づいて、ユーザが試合を現在観戦(享受)しているか否かを推定してもよい。
【0065】
例えば、複数の試合のそれぞれには、試合を特定するためのキーワードが設定されており、生中継の開始時に、画面に表示されるとする。ユーザが画面に表示されたキーワードをアプリに入力すると端末装置200からサーバ装置100にキーワードが送信され、推定部103は、端末装置200から送信されたキーワードにより特定される試合を、ユーザが現在観戦していると推定し、それ以外の試合については現在観戦していないと推定する。或いは、アプリ内に表示されるサムネイル画像等に、試合のライブ配信動画のURL(Uniform Resource Locator)がリンク付けられており、このURLを選択すると、推定部103は、ユーザが選択したURLにリンク付けされた試合を現在観戦していると推定し、選択したURLにリンク付けされた試合以外の試合については現在観戦していないと推定する。
【0066】
また、上記実施形態において、通知部104は、対象の変化がユーザにとって有利な変化である場合に、端末装置200に通知情報を送信するとしたが、これに限らない。例えば、通知部104は、対象の変化がユーザにとって不利な変化である場合に、端末装置200に通知情報を送信するようにしてもよい。例えば、試合状況の変化が、ユーザが予想した内容から離れる変化の場合に、通知情報が送信される。
【0067】
また、通知情報が送信されるタイミングを、有利な変化があった場合、又は、不利な変化があった場合、のいずれにするかは、ユーザが適宜設定できるようにしてもよい。これにより、ユーザの趣向に合わせた通知情報の送信を行うことができる。
【0068】
また、上記実施形態において、複数の対象のうち、いずれかの対象を現在享受していると推定された場合は、通知情報を送信しないように設定できる構成としてもよい。例えば、ユーザが試合を観戦しており、競技場の電光掲示板等で他の試合の状況を通知しているような場合、他の試合の状況について通知情報を送信しないよう、ユーザが設定できるようにしてもよい。或いは、ユーザが試合を観戦しており、端末装置200で、他の試合の試合状況が音声でライブ配信されるラジオ番組を再生している場合や、テキストで実況中継されるニュースサイトを閲覧している場合、通知情報を送信しないようにしてもよいし、そのような場合に通知情報を送信するか否かをユーザが適宜設定できるようにしてもよい。
【0069】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。