(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、前記移動手段により移動している間は、移動方向の検出距離よりも前記移動方向と反対方向の検出距離を短くするよう前記検出手段を制御する請求項1記載の移動装置。
前記制御手段は、前記移動手段により移動している間と、前記作業手段により作業している間とで、前記移動方向の検出距離を変更しないよう前記検出手段を制御する請求項1又は2に記載の移動装置。
前記制御手段は、前記目的地点から予め定められた範囲内に近づいた場合に、移動方向と反対方向の検出距離を長くするよう前記検出手段を制御する請求項1記載の移動装置。
前記検出手段は、自装置の位置から目的地点までの距離を特定する特定手段を有し、前記制御手段は、前記特定手段により特定された距離が閾値以下になった場合に、移動方向と反対方向の検出距離を長くするよう前記検出手段を制御する請求項5記載の移動装置。
前記制御手段は、前記作業手段による作業が終了した場合に、前記作業手段により作業している間よりも移動方向と反対方向の検出距離を短くするよう前記検出手段を制御する請求項1記載の移動装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、目的地まで自走して作業を行う移動装置では、移動中はセンサによって前方の障害物を検出し、到着後はバッテリの残量を温存するため、センサの電源をオフにしている。
【0005】
しかしながら、目的地までの移動中は衝突の恐れのない障害物を検出しない方が好ましい。また、目的地に到着後に作業を行う場合に、障害物が自装置に衝突することを防止する必要がある。
【0006】
本発明は、衝突の可能性が低い障害物を検出しないようにすることが可能な移動装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る本発明は、目的地点へ移動する移動手段と、前記移動手段による移動後に、予め定められた作業を行う作業手段と、障害物を検出する検出手段と、前記移動手段により移動している間は、前記作業手段により作業している間よりも、移動方向と反対方向の検出距離を短くするよう前記検出手段を制御する制御手段と、を有
し、前記制御手段は、前記作業手段により作業している間は、前記作業手段による作業内容が振動が影響する作業か否かに応じて、前記検出手段による検出距離を異ならせるよう前記検出手段を制御する移動装置である。
【0008】
請求項2に係る本発明は、前記制御手段は、前記移動手段により移動している間は、移動方向の検出距離よりも前記移動方向と反対方向の検出距離を短くするよう前記検出手段を制御する請求項1記載の移動装置である。
【0009】
請求項3に係る本発明は、前記制御手段は、前記移動手段により移動している間と、前記作業手段により作業している間とで、前記移動方向の検出距離を変更しないよう前記検出手段を制御する請求項1又は2に記載の移動装置である。
【0011】
請求項
4に係る本発明は、前記制御手段は、前記作業手段による作業内容
が振動が影響する作業か否かに応じて、前記移動手段による移動している間の検出距離を変更しないよう
前記検出手段を制御する請求項
1記載の移動装置である。
【0012】
請求項
5に係る本発明は、前記制御手段は、前記目的地点から予め定められた範囲内に近づいた場合に、移動方向と反対方向の検出距離を長くするよう前記検出手段を制御する請求項1記載の移動装置である。
【0013】
請求項
6に係る本発明は、前記検出手段は、自装置の位置から目的地点までの距離を特定する特定手段を有し、前記制御手段は、前記特定手段により特定された距離が閾値以下になった場合に、移動方向と反対方向の検出距離を長くするよう前記検出手段を制御する請求項
5記載の移動装置である。
【0014】
請求項
7に係る本発明は、前記制御手段は、目的地点付近の電波を受信した場合に、移動方向と反対方向の検出距離を長くするよう前記検出手段を制御する請求項
5記載の移動装置である。
【0015】
請求項
8に係る本発明は、前記作業手段による作業開始の指示を受け付ける受付手段を有し、前記制御手段は、前記受付手段により作業開始の指示を受け付けた場合に、作業開始前よりも移動方向と反対方向の検出距離を長くするよう前記検出手段を制御する請求項1記載の移動装置である。
【0016】
請求項
9に係る本発明は、前記制御手段は、前記作業手段による作業が終了した場合に、前記作業手段により作業している間よりも移動方向と反対方向の検出距離を短くするよう前記検出手段を制御する請求項1記載の移動装置である。
【0017】
請求項
10に係る本発明は、前記検出手段は、予め定められた対象物が自装置から離れたことを検出する対象物検出手段をさらに有し、前記制御手段は、前記対象物検出手段により前記対象物が自装置から離れたことを検出した場合に、前記作業手段により作業している間よりも移動方向と反対方向の検出距離を短くするよう前記検出手段を制御する請求項
9記載の移動装置である。
【0018】
請求項
11に係る本発明は、前記制御手段は、移動方向と反対方向の検出距離よりも移動方向の検出距離を長くするよう前記検出手段を制御する請求項1記載の移動装置である。
【0019】
請求項
12に係る本発明は、前記制御手段は、自装置の速度に応じて検出距離を変更するよう前記検出手段を制御する請求項1記載の移動装置である。
【0020】
請求項
13に係る本発明は、前記制御手段は、自装置の速度が遅くなるほど移動方向の検出距離を短くするよう前記検出手段を制御する請求項
12に記載の移動装置である。
【0021】
請求項
14に係る本発明は、前記制御手段は、自装置の速度が速くなるほど移動方向と反対方向の検出距離を短くするよう前記検出手段を制御する請求項
12又は13に記載の移動装置である。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に係る本発明によれば、衝突の可能性が低い障害物を検出しないようにすることが可能な移動装置を提供することができる。
また、請求項1に係る本発明によれば、作業内容に応じて、障害物を検出しやすくすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0023】
請求項2に係る本発明によれば、衝突の可能性が低い障害物を検出しないようにすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0024】
請求項3に係る本発明によれば、移動方向の障害物を検出しやすくすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0026】
請求項
4に係る本発明によれば、作業内容に応じて、障害物の検出をしやすくすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0027】
請求項
5に係る本発明によれば、目的地付近において、障害物の検出をしやすくすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0028】
請求項
6に係る本発明によれば、目的地付近において、障害物の検出をしやすくすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0029】
請求項
7に係る本発明によれば、目的地付近において、障害物の検出をしやすくすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0030】
請求項
8に係る本発明によれば、作業中において、障害物の検出をしやすくすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0031】
請求項
9に係る本発明によれば、衝突の可能性が低い障害物を検出しないようにすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0032】
請求項
10に係る本発明によれば、衝突の可能性が低い障害物を検出しないようにすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0033】
請求項
11に係る本発明によれば、移動方向の障害物の検出をしやすくすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0034】
請求項
12に係る本発明によれば、衝突の可能性が低い障害物を検出しないようにすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0035】
請求項
13に係る本発明によれば、衝突の可能性が低い障害物を検出しないようにすることが可能な移動装置を提供することができる。
【0036】
請求項
14に係る本発明によれば、衝突の可能性が低い障害物を検出しないようにすることが可能な移動装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0038】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0039】
図1は、本発明の一実施形態に係るサービス提供システム10の構成を示すシステム図である。
【0040】
サービス提供システム10は、例えば移動してサービスを提供する移動装置としてのサービス提供装置12を有する。サービス提供装置12は、移動手段としての移動部14を有し、例えばオフィス内を自由に移動できるようになっている。サービス提供装置12は、飲食物サービスを行うもので、移動部14に作業手段としてのサービス提供部16が積載されている。
【0041】
また、サービス提供システム10は、多数のパーソナルコンピュータ20a〜20c、内部サーバ22及び無線LANターミナル24がローカルネットワーク26を介して接続されている。また、ローカルネットワーク26は、ルータ28を介してインターネット30に接続され、インターネット30には外部サーバ32が接続されている。
【0042】
図2は、サービス提供装置12が配置されたオフィス34を示す平面図である。
【0043】
オフィス34は、複数の領域、例えばPC作業領域36、実験領域38、会議領域40、電話対応領域42等に分かれている。それぞれの領域36〜42には、多数のパーソナルコンピュータが用意されている。また、オフィス34には、物品を保管する保管庫44が設けられ、この保管庫44から複数のサービス提供装置12がサービスすべき物品を取り出すことができるようになっている。この保管庫44の位置をサービス提供装置12のホームポジションとすることができる。
【0044】
なお、オフィス34は、一階とは限らず、複数階あっても良い。複数階ある場合、サービス提供装置12は、例えばエレベータを介して昇降してオフィス間を移動することができる。
【0045】
図3は、サービス提供装置12の制御構成を示すブロック図である。
サービス提供装置12は、制御手段としてのCPU52、メモリ54、入出力部56、無線通信部58、記憶装置60、サービス提供部16、移動部14及び検出手段としてのセンサ62を有し、これらが制御バス64を介して接続されている。
【0046】
CPU52は、メモリ54に格納された制御プログラムに基づいて予め定められた処理を実行する。
【0047】
入出力部56は、利用者のIDやパスワード等を入力する入力情報を受け付ける。入出力部56には、例えばICカードにより利用者のIDが入力されるID入力部が含まれる。また、入出力部56には、カメラ、マイク等が含まれ、出発地、移動中、目的地における情報を取得できるようになっている。例えばカメラからは利用者の顔を撮影して本人確認を行う。マイクでは利用者或は利用者周辺の音声データを取得する。また、入出力部56には、ユーザインターフェイスとなる画面表示用データ出力や入力用ボタン、スピーカによる音声出力又はサービス提供装置12の状態を表示して出力するディスプレイ等が含まれる。
【0048】
無線通信部58は、無線LANターミナル24との間で無線回線を介してデータの送受信を行っている。
【0049】
記憶装置60には、パーソナルコンピュータ20a〜20c等が設置されたオフィス34の地図が記憶されている。
【0050】
サービス提供部16は、予め定められた作業である飲料、例えばジュースやコーヒーを提供したり、食べ物、例えば菓子を提供したりする。また、ジュースであれば、オレンジジュース、リンゴジュース等、コーヒーであれば、ホットコーヒー、カフェラテ、アイスコーヒー等、種々のものを抽出し、或いは選択して提供する。
【0051】
移動部14は、前述した内部サーバ22からの移動命令を無線通信部58によりCPU52が受けると、その移動命令に応じて目的地点へ移動するよう制御されるようになっている。
【0052】
センサ62は、目的地点までの距離と、経路上に存在する障害物を検出する。ここで、障害物には、人等の時間経過により移動する動的障害物と、物等の時間経過によっても移動しない静的障害物が含まれる。
【0053】
図4は、内部サーバ22の制御部分を示すブロック図である。
内部サーバ22は、CPU70、メモリ72、データベース74及びネットワークインターフェイス76を有し、これらが制御バス78を介して接続されている。CPU70は、メモリ72に格納された制御プログラムに基づいて予め定められた処理を実行して、内部サーバ22の動作を制御する。メモリ72は、制御プログラムを記憶する。また、データベース74は、利用者の認証情報、利用者の位置情報(利用者の登録されたパーソナルコンピュータの位置や利用者のスケジュールに基づいた利用者の位置)、オフィス34の地図、サービス提供情報等をデータベースとして記憶する。
【0054】
図5は、サービス提供装置12に用いられるセンサ62を説明する図である。
【0055】
センサ62は、自装置の位置と移動方向を検出する。また、センサ62は、例えばレーザ光により距離を検出し、周囲の状態や経路上に存在する障害物を検出する。また、センサ62は、自装置の位置から目的地点までの距離を特定して検出する。
【0056】
センサ62は、サービス提供装置12の上面上方に設けられたセンサ62aと、サービス提供装置12の前面に設けられたセンサ62bと、サービス提供装置12の後面に設けられたセンサ62c(
図5において不図示)と、サービス提供装置12の側面に設けられたセンサ62d,62e(
図5において不図示)と、サービス提供装置12の下面に設けられた62fと、で構成される。
【0057】
センサ62aは、サービス提供装置12の全周囲(360度)を検出する障害物検出用と自装置の位置検出用センサである。また、センサ62fは、サービス提供装置12の下方であって移動部14周辺の全周囲を検出する障害物検出用センサである。
【0058】
センサ62b,62c,62d,62eは、それぞれサービス提供装置12の前方、後方、側方の障害物を検出して、サービス提供装置12の前面、後面及び側面から所定距離内にいる障害物をそれぞれ検出する障害物検出用センサである。
【0059】
センサ62bは、サービス提供装置12の前面下方に設けられたセンサ62b−1と、サービス提供装置12の前面上方に設けられたセンサ62b−3と、センサ62b−1とセンサ62b−3との間に設けられたセンサ62b−2と、から構成されている。
【0060】
センサ62cは、サービス提供装置12の後面下方に設けられたセンサ62c−1と、サービス提供装置12の後面上方に設けられたセンサ62c−3と、センサ62c−1とセンサ62c−3との間に設けられたセンサ62c−2と、から構成されている。
【0061】
センサ62d,62eは、それぞれサービス提供装置12の側面下方に設けられたセンサ62d−1,62e−1と、それぞれサービス提供装置12の側面上方に設けられたセンサ62d−3,62e−3と、センサ62d−1とセンサ62d−3との間に設けられたセンサ62d−2と、センサ62e−1とセンサ62e−3との間に設けられたセンサ62e−2と、から構成されている。
【0062】
センサ62b−3は、センサ62b−2より装置前面からの検出距離が長く、センサ62b−2は、センサ62b−1より装置前面からの検出距離が長い。すなわち、センサ62b−1,62b−2,62b−3は、それぞれ装置前面から短距離、中距離、遠距離に存在する障害物をそれぞれ検出する。
【0063】
同様に、センサ62c−3は、センサ62c−2より装置後面からの検出距離が長く、センサ62c−2は、センサ62c−1より装置後面からの検出距離が長い。すなわち、センサ62c−1,62c−2,62c−3は、それぞれ装置後面から短距離、中距離、遠距離に存在する障害物をそれぞれ検出する。
【0064】
また、同様に、センサ62d−3は、センサ62d−2より装置側面からの検出距離が長く、センサ62d−2は、センサ62d−1より装置側面からの検出距離が長い。すなわち、センサ62d−1,62d−2,62d−3は、それぞれ装置側面から短距離、中距離、遠距離に存在する障害物をそれぞれ検出する。
【0065】
また、同様に、センサ62e−3は、センサ62e−2より装置側面からの検出距離が長く、センサ62e−2は、センサ62e−1より装置側面からの検出距離が長い。すなわち、センサ62e−1,62e−2,62e−3は、それぞれ装置側面から短距離、中距離、遠距離に存在する障害物をそれぞれ検出する。
【0066】
そして、CPU52が、サービス提供装置12の前後左右各面に設けられた近距離センサであるセンサ62b−1,62c−1,62d−1,62e―1、中距離センサであるセンサ62b−2,62c−2,62d−2,62e―2、遠距離センサであるセンサ62b−3,62c−3,62d−3,62e―3の電源をそれぞれ切り換えることにより、自装置の各面からの検出距離(検出範囲)を変更する。
【0067】
センサ62aの検出距離は、センサ62b−3,62c−3,62d−3,62e−3の検出距離よりも長くなっており、センサ62aは、より遠くに存在する障害物を検出するような構成となっている。
【0068】
そして、センサ62aは、周囲の形状を検出して自装置の位置検出を行うためにも用いられているため、常に全周囲360°に対して物体の検出を行っている。しかし、CPU52は、センサ62aにより検出された物体を、衝突可能性がある物体として検出する検出範囲を限定することにより、センサ62aの障害物に対する検出範囲を変更する。
【0069】
具体的には、CPU52は、後述する
図7(A)、
図7(B)及び
図8に示すように、移動方向とは反対方向である後方において、センサ62aにより検出された物体を障害物として検出しないようにすることにより、後方における検出距離を短くするような制御を行っている。
【0070】
ここで、「検出距離を長くする」とは、センサで検出する対象の距離を変更して長くすることを意味する。同様に、「検出距離を短くする」とは、センサで検出する対象の距離を変更して短くすることを意味する。また、「検出しない」とは、センサで検出しないことを意味するほか、センサで検出するが、停止する、ルートを変更する、作業を停止する等の処理手段で処理すべき情報から除く(無視する)ことも意味する。
【0071】
また、「検出距離を長くする」には、センサで検出する対象の領域を変更して広くすることを含み、「検出距離を短くする」には、センサで検出する対象の領域を変更して狭くすることを含む。
【0072】
また、CPU52は、サービス提供装置12の移動中、減速中、停止中、作業中において、センサ62a、62b−1,62b−2,62b−3,62c−1,62c−2,62c−3,62d−1,62d−2,62d−3,62e−1,62e−2,62e−3,62fをそれぞれ制御して、検出距離を変更して障害物を検出する。
【0073】
また、CPU52は、サービス提供装置12の移動速度に応じて、センサ62a、62b−1,62b−2,62b−3,62c−1,62c−2,62c−3,62d−1,62d−2,62d−3,62e−1,62e−2,62e−3,62fをそれぞれ制御して、検出距離を変更して障害物を検出する。例えば、サービス提供装置12の移動速度が遅くなるほど移動方向のセンサ62bの検出距離を短くするよう制御する。また、サービス提供装置12の移動速度が速くなるほど移動方向の反対方向のセンサ62cの検出距離を短くするよう制御する。
【0074】
図6は、サービス提供装置12の動作を示すフローチャートである。
図7は、サービス提供装置12の上面図であって、移動中、減速中、停止中、作業中におけるセンサ62の検出動作を模式的に示した図である。
【0075】
図7において一点鎖線は、サービス提供装置12の各面に設けられたセンサ62a,62b,62c,62d,62eによる検出範囲を示している。また、
図7において、各面について、それぞれ検出距離が短いセンサ62b−1,62c−1,62d−1,62e−1の電源がオン、他のセンサの電源がオフの状態を検出レベル1、それぞれ検出距離が中位のセンサ62b−2,62c−2,62d−2,62e−2の電源がオン、他のセンサの電源がオフの状態を検出レベル2、それぞれ検出距離が長いセンサ62b−3,62c−3,62d−3,62e−3の電源がオン、他のセンサの電源がオフの状態を検出レベル3として表示している。
【0076】
まず、利用者のパーソナルコンピュータ20a〜20cから内部サーバ22へ、利用者及びサービスの提供に関する情報が出力され、内部サーバ22からサービス提供装置12に移動指令が出される。
【0077】
そして、ステップS10において、サービス提供装置12が内部サーバ22から移動命令を受けると(サービス提供受付)、ステップS12において、サービス提供装置12は、内部サーバ22から取得した位置情報に基づき、例えばコーヒーの指示をした所(目的地点)に移動する(移動開始)。
【0078】
このとき、CPU52は、移動方向にあるサービス提供装置12の前面のセンサ62bのうち検出距離の長いセンサ62b−3の電源をオンとし(
図7(A)において検出レベル3)、移動方向のサービス提供装置12から遠くに存在する障害物を検出するように制御する。
【0079】
また、CPU52は、装置側面のセンサ62d,62eのうち検出距離の短いセンサ62d−1,62e―1の電源をそれぞれオンとし(
図7(A)において検出レベル1)、装置側方の検出距離を短くするよう制御する。
【0080】
また、CPU52は、装置後面のセンサ62cのうち検出距離の短いセンサ62c−1の電源をオンとし(
図7(A)において検出レベル1)、移動方向と反対方向である装置後方の検出距離を短くするよう制御する。装置後方は、障害物を検出しても衝突する可能性が移動方向よりも低いためである。
【0081】
また、センサ62aは、サービス提供装置12の全周囲を検出しているが、CPU52は、移動方向と反対方向である後面側(後方)の障害物を衝突する可能性がないものとして障害物として検出しないように制御する。
【0082】
すなわち、移動方向の反対方向である装置後方において、検出距離を短くし、移動の妨げとならず、衝突の可能性が低い障害物の検出をしないようにしている。また、移動方向の装置前方において、検出距離を長くして障害物の検出をしやすくして衝突を回避するようにしている。
【0083】
そして、CPU52は、サービス提供装置12が目的地点に近づいて、目的地点から所定範囲内である例えば1m〜2mの予め定められた範囲内に近づいて、センサ62a,62bにより特定されたサービス提供装置12から目的地点までの距離が閾値以下になった場合に(ステップS14においてYes)、減速するように制御する(ステップS16)。
【0084】
このとき、CPU52は、移動方向にあるサービス提供装置12の前面のセンサ62bのうちセンサ62b−3の電源をオフとし、センサ62b−2の電源をオンとする(
図7(B)において検出レベル2)よう制御する。すなわち、CPU52は、減速している間は、移動中に比較して、移動方向の検出距離を短くするよう制御する。
【0085】
CPU52は、装置側面のセンサ62d,62e、装置後面のセンサ62cのうち、移動中と同様、検出距離の短いセンサ62d−1,62e―1,62c−1のみ電源をそれぞれオンとする(
図7(B)において検出レベル1)よう制御する。
【0086】
また、センサ62aは、移動中と同様に、サービス提供装置12の全周囲を検出しているが、CPU52は、移動方向と反対方向である後面側(後方)の障害物を衝突する可能性がないものとして障害物として検出しないように制御する。
【0087】
そして、CPU52は、サービス提供装置12が目的地点に到着したら(ステップS18においてYes)、停止するよう制御する(ステップS20)。
【0088】
このとき、CPU52は、サービス提供装置12のセンサ62aの電源をオフとし、装置各面のセンサ62b,62c,62d,62eのうち、検出距離の短いセンサ62b−1,62c−1,62d−1,62e―1の電源のみそれぞれオンとするよう制御する(
図7(C)において検出レベル1)。すなわち、CPU52は、自装置が目的地点で停止したら、減速中に比較して、装置各面からの検出距離を短くするよう制御する。
【0089】
そして、次のステップS22において、入出力部56により、利用者の入力情報を受け付けるとサービスの提供を開始する。
【0090】
具体的には、利用者がIDカードをサービス提供装置12に接触させると、サービス提供装置12が取得した利用者のIDと内部サーバ22のデータベース74に格納されている利用者の認証IDとが一致した場合、又は、サービス提供装置12のカメラから利用者の顔認識を行って、サービス提供装置12が取得した顔認証と内部サーバ22のデータベース74に格納されている利用者の顔認証が一致した場合等により、サービスを提供すべき人を特定し、特定された利用者に関する情報を取得し、例えばコーヒーの抽出を開始する等のサービスの提供を開始する。
【0091】
このとき、CPU52は、サービス提供装置12のセンサ62aの電源をオフとし、サービス提供装置12の各面のセンサ62b,62c,62d,62eのうち、検出距離の長いセンサ62b−3,62c−3,62d−3,62e―3の電源をそれぞれオンとする(
図7(D)において検出レベル3)よう制御する。すなわち、CPU52は、サービス提供装置12の各面からの検出距離を長くするよう制御する。
【0092】
なお、CPU52は、障害物を検出した場合には、検出した障害物が自装置に衝突する可能性を判断する。判断は、検出した障害物の自装置に対する相対的な移動方向と速度から自装置に衝突する確率を判断する。その確率が予め定めた閾値以上の場合に衝突すると判断する。判断は衝突事例と非衝突事例とを機械学習で学習させその学習結果を用いて判断するようにしてもよい。
【0093】
また、CPU52は、検出した障害物が動的障害物である場合に、検出した動的障害物の視線を検出して、自装置に視線を向けていることを特定できない場合に衝突すると判断する。
【0094】
また、CPU52は、作業内容によって衝突する可能性の閾値を変更し、衝突する可能性を判断する。具体的には、振動への影響が大きいものほど、検出範囲を広げ、衝突する可能性の閾値を上げる、さらに動的障害物の速度に応じて閾値を変更する。例えば、コーヒー抽出作業の場合は、環境情報収集作業よりも検出範囲を広げる、衝突する可能性の閾値を上げる、さらに動的障害物の速度に応じて閾値を変更する。
【0095】
また、内容の異なる複数の作業内容のそれぞれについて、検出すべき範囲を予めルック・アップ・テーブルのデータとして記憶装置60に記憶しておいてもよい。この場合、サービス提供装置12が、提供するサービスの作業内容を例えば管理者により設定されることで特定する。サービス提供装置12は、特定した作業内容について、記憶装置60に記憶されているルック・アップ・テーブルのデータを参照することで、特定した作用内容に対応した検出範囲を特定し、これを検出すべき範囲として決定する。
【0096】
例えば、コーヒー抽出作業は、環境情報収集作業よりも振動への影響が大きいものであるため、環境情報収集作業より広い検出範囲がルック・アップ・テーブルのデータとして記憶されている。そして、管理者がコーヒー抽出作業を提供すべきサービスとして設定した場合、サービス提供装置12は、コーヒー抽出作業について記憶装置60に記憶されているルック・アップ・テーブルのデータを参照することで、コーヒー抽出作業に対応した検出範囲を検出すべき範囲として決定する。
【0097】
なお、サービス提供装置12の移動速度に応じて、このようにして決定された検出範囲を変更するようにしてもよい。この場合、サービス提供装置12の速度に応じた検出範囲の拡張範囲又は拡張割合を予めルック・アップ・テーブルのデータとして記憶装置60に記憶しておき、それを参照することで、どの程度変更すべきかを把握して変更するようにしてもよい。例えば、速度が速くなるにつれて、検出範囲の拡張範囲を広く又は拡張割合を大きくなるようなデータをルック・アップ・テーブルとして記憶装置60に記憶しておく。サービス提供装置12は移動中の速度についてこのようなルック・アップ・テーブルを予め定められた時間ごとに参照することで、速度が速くなるにつれて検出範囲を広げていく。
【0098】
そして、CPU52は、障害物を検出後には、サービス提供装置12は、例えば、警告音を発する、光で知らせる、移動中であれば停止動作に入る、障害物が離れるまで作業を開始しない、障害物が止まるまで作業を開始しない、作業中の場合は作業を中止する、障害物が自走装置の場合は無線で知らせる等の衝突回避行動をとるよう制御する。
【0099】
そして、次のステップS24においては、CPU52は、サービスの提供が終了したか否かを判定する。
【0100】
サービス提供装置12には、例えばコーヒーであれば、対象物であるコーヒーカップがサービス提供装置12から離れることを検出する対象物検出センサが設けられている。CPU52は、この対象物検出センサが、コーヒーカップがサービス提供装置12から離れることを検出した場合や、コーヒーの抽出が終了した場合等の場合に、サービスの提供が終了したものとして判定する(ステップS24においてYes)。
【0101】
サービスの提供が終了すると、CPU52は、
図7(A)に示すように、移動方向と反対方向のセンサ62cの検出距離を短くするよう制御し(
図7(A)において検出レベル1)、CPU52は、センサ62aが移動方向と反対方向である後面側(後方)の障害物を衝突する可能性がないものとして障害物として検出しないように制御して、次のステップS26において、そのサービス提供受付が最後か否かを判定し、最後でない場合はステップS12に戻って、現在の位置を出発地点とし、次のサービスを提供するための場所(目的地点)へサービス提供装置12が移動するよう制御する。
【0102】
ステップS26において、CPU52は、そのサービス提供が最後であると判定した場合は(ステップS26においてYes)、ステップS28に進み、CPU52は、サービス提供装置12をホームポジションに移動するよう制御して処理を終了する。
【0103】
次に、サービス提供装置12の検出動作の変形例について説明する。
【0104】
図8は、移動中のサービス提供装置12の検出動作の変形例を説明する図である。
【0105】
図8(A)に示すように、CPU52は、移動方向にあるサービス提供装置12の前面のセンサ62bのうち検出距離の長いセンサ62b−3の電源をオンとし(検出レベル3)、装置側面のセンサ62d,62eのうちセンサ62d―2,62e−2の電源をオンとし(検出レベル2)、移動方向と反対方向にある装置後面のセンサ62cのうち検出距離の短いセンサ62c−1の電源をオンとして(検出レベル1)、装置後面のセンサ62cよりも装置側面のセンサ62d,62eの検出距離を長くするように制御してもよい。このとき、CPU52は、移動方向とは反対方向である後方において、センサ62aにより検出された物体を障害物として検出しないようにすることにより、後方における検出距離を短くするように制御する。
【0106】
また、
図8(B)に示すように、CPU52は、移動方向にあるサービス提供装置12の前面のセンサ62bのうち検出距離の長いセンサ62b−3の電源をオンとし(検出レベル3)、装置側面のセンサ62d,62eのうち62d―2,62e−2の電源をそれぞれオンとし(検出レベル2)、移動方向と反対方向にある装置後面のセンサ62cの全ての電源をオフとして、装置後方を検出しないように制御してもよい。このとき、CPU52は、移動方向とは反対方向である後方において、センサ62aにより検出された物体を障害物として検出しないように制御する。
【0107】
また、
図8(C)に示すように、CPU52は、移動方向にあるサービス提供装置12の前面及び側面のセンサ62b、62d、62eのうち検出距離の長いセンサ62b−3,62d−3,62e−3の電源をそれぞれオンとし(検出レベル3)、移動方向と反対方向にある装置後面のセンサ62cは全ての電源をオフとして、装置後方を検出しないように制御してもよい。このとき、CPU52は、移動方向とは反対方向である後方において、センサ62aにより検出された物体を障害物として検出しないように制御する。
【0108】
図9は、停止中のサービス提供装置12の検出動作の変形例を説明する図である。
【0109】
図9に示すように、CPU52は、サービス提供装置12の停止中は、センサ62aがサービス提供装置12の全周囲を検出するように制御し、サービス提供装置12の各面のセンサ62b、62c、62d、62eの全ての電源をオフとするように制御してもよい。
【0110】
図10(A)、
図10(B)は、作業中(サービス提供中)のサービス提供装置12の検出動作の変形例を説明する図である。
図10(A)は、通常作業の作業中のサービス提供装置12の検出動作を示す図であって、
図10(B)は、危険作業等の作業中のサービス提供装置12の検出動作を示す図である。
【0111】
図10(A)に示すように、CPU52は、サービス提供装置12の作業中は、センサ62aの電源をオフとし、サービス提供装置12の各面のセンサ62b,62c,62d,62eのうち、62b−2,62c−2,62d−2,62e−2の電源のみそれぞれオンとする(各面の検出レベル2)ように制御してもよい。すなわち、通常作業の場合には、
図10(B)に示す危険作業等の作業中の場合と比較して各面のセンサの検出距離を短くするようにしてもよい。すなわち、CPU52は、作業内容に応じて、各面のセンサの検出距離を変更するように制御してもよい。
【0112】
ここで、危険作業とは、例えば、本実施形態のコーヒーの抽出作業やケーキの配達、室内の温度、騒音等の環境情報を集める作業のように、振動が影響する作業を意味する。また、通常作業とは、例えば移動式の菓子提供装置やプリンターのように、振動が影響しない作業を意味する。
【0113】
すなわち、危険作業等の場合の作業の場合には、通常作業の場合と比較して作業中の各面からの検出距離を長くするように制御する。例えばコーヒーを抽出する作業の場合は、衝突した場合に、熱湯が装置やその周辺に飛び散る等して危険であるため、より早い段階で検出する必要があるためである。
【0114】
図11(A)、
図11(B)は、サービス提供装置12が壁80に面している場所で作業を行う場合を示す図である。
【0115】
図11(A)に示すように、サービス提供装置12が壁80に面している場合には、CPU52は、センサ62aの電源とサービス提供装置12の壁側のセンサ62dの電源をオフとし、壁80を検出しないように制御する。そして、通路に面しているセンサ62b,62c,62eのうち、検出距離の長い62b−3,62c−3,62e−3の電源をそれぞれオンとする(検出レベル3)ように制御する。なお、作業内容によっては、
図11(A)に示した場合と比較してセンサ62b,62c,62eの検出距離を短くしてもよい。
【0116】
また、
図11(B)に示すように、サービス提供装置12が壁80に面している場合には、CPU52は、センサ62aの電源とサービス提供装置12の壁側のセンサ62d,62eの電源をオフとし、壁80を検出しないように制御する。そして、通路に面しているセンサ62b,62cのうち、検出距離の長い62b−3,62c−3の電源をそれぞれオンとする(検出レベル3)ように制御する。なお、作業内容によっては、
図11(B)に示した場合と比較してセンサ62b,62cの検出距離を短くしてもよい。
【0117】
すなわち、
図11(A)、
図11(B)に示すように、内部サーバ22から受信したオフィスの地図情報や、センサ62a,62b,62c,62d,62eによる検出により、サービス提供装置12が移動する経路上や目的地点において、CPU52は、壁80や机等の静的障害物がある方向を検出しないで、又は検出範囲を広げないで、通路方向の検出範囲を広げるように制御する。
【0118】
以上、上記実施形態においては、飲食物を提供するサービスについて説明しているが、本発明はこれに限定されるものでは無い。本発明は、プリントサービスは勿論のこと、オフィスにおける文具や薬、菓子やケーキの提供、工場における部品や工具の提供、室内の温度、騒音等の環境情報を集める作業、さらには清掃サービスが含まれても良い。
【0119】
また、上記実施形態では、センサ62として、レーザ光を用いたレーザセンサについて説明したが、これに限らず、赤外線センサ、超音波センサ、ミリ波センサ、画像センサ、ステレオカメラ等を用いてもよく、複数種のセンサをあわせて用いてもよい。
【0120】
また、上記実施形態では、サービス提供装置12の各面に3つのセンサを設けて、それぞれのセンサの電源のオンオフを切り換えて検出距離を変更する構成について説明したが、これに限らず、装置の各面に設けるセンサは、それぞれ近距離センサと遠距離センサの2つでもよい。また、サービス提供装置12の各面に設けるセンサは1つでもよく、前後左右各面に設けられたセンサの出力を変更することにより、自装置からの検出距離(検出範囲)を変更することができるものを用いてもよい。
【0121】
また、上記実施形態では、サービス提供装置12の全周囲(360度)を検出するセンサ62aと、サービス提供装置12の下方であって移動部14周辺の全周囲を検出するセンサ62fを設け、装置各面にセンサ62b,62c,62d,62eを設ける構成について説明したが、これに限らず、各面のセンサ62b,62c,62d,62eを設けないで、センサ62a,62fで検出する構成でもよい。この場合、装置の全周囲(360度)を検出するセンサ62aは自装置本体の筐体に遮られ陰になる部分ができてしまう。また、センサ62fは自装置の移動部14に遮られ陰になる部分ができてしまう。これらの陰になって死角が生じる領域を検出して補うようにセンサを設けるのが好ましい。また、全周囲センサ62a,62fを設けないで、サービス提供装置12の各面のセンサ62b、62c、62d、62eのみで検出する構成であってもよい。
【0122】
また、上記実施形態では、サービス提供装置12が目的地点から予め定められた範囲内に近づいた場合に、近づく前と比較して、移動方向のセンサの検出距離を短くする構成について説明したが、これに限らず、目的地点から予め定められた範囲内に近づいた場合に、近づく前と比較して、移動方向のセンサの検出距離を短くし、移動方向と反対方向のセンサの検出距離を長くするようにしてもよい。また、移動方向のセンサの検出距離を短くし、移動方向と反対方向の装置後方を検出しないようにしてもよい。
【0123】
また、上記実施形態では、サービス提供装置12が目的地点から予め定められた範囲内に近づいた場合に、近づく前と比較して、移動方向のセンサの検出距離を短くする構成について説明したが、これに限らず、目的地点において目的地点を特定するための例えばビーコン等の電波を発信する装置を設けて、電波を受信した場合やスマートフォン等の電波を受信した場合等の電波を受信した場合に、移動方向のセンサの検出距離を短くし、移動方向と反対方向のセンサの検出距離を、電波を受信する前よりも長くするようにしてもよい。
【0124】
また、上記実施形態では、サービス提供装置12が停止した後に、サービスを提供する(作業を開始する)構成について説明したが、これに限らず、目的地点に到着する前から作業を開始するようにしてもよい。作業に時間がかかる場合があり、これにより目的地点に到着後にすぐに利用者にサービスを提供することができる。
【0125】
また、上記実施形態では、サービス提供装置12が目的地点で停止した後に、サービス提供装置12の前後側方又は全周囲を検出するよう制御し、装置後方の検出距離を長くする構成について説明したが、これに限らず、CPU52から停止指示が出された場合に装置後方の検出距離を長くするようにしてもよく、作業開始のタイミングで長くするようにしてもよく、目的地点に近づいて減速したら長くしてもよく、目的地点付近の電波を受信した場合に長くしてもよく、自装置の位置と目的地点の位置の距離が閾値以下になった場合に長くするようにしてもよい。
【0126】
また、上記実施形態では、作業の終了は、コーヒーカップがサービス提供装置12から離れることを検出した場合や、コーヒーの抽出が終了した場合で判定する構成について説明したが、これに限らず、利用者がサービス提供装置12から所定範囲外に離れたことを検出した場合や、所定時間経過した場合に作業が終了したものと判断し、次の利用者、又はホームポジションに移動するようにしてもよい。
【0127】
また、上記実施形態では、サービス提供装置12のセンサ62bが設けられた前面を移動方向にして目的地点へ移動する構成について説明したが、これに限らず、サービス提供装置12の各面を移動方向にして目的地点へ移動することができる。
【0128】
また、上記実施形態では、内部サーバ22のデータベース74にオフィス34等の地図、パーソナルコンピュータ20a〜20cの設置位置に関する情報を格納し、移動経路を探索する例について説明したが、これに限らず、サービス提供装置12が記憶装置60に記憶されたオフィス34等の地図、パーソナルコンピュータ20a〜20cの設置位置に関する情報に基づいて、移動経路を探索し、出発地点から目的地点まで移動するよう制御するようにしてもよい。
【0129】
なお、上記実施形態においては、パーソナルコンピュータ20a〜20cが設置された場所にサービス提供装置12を移動させるようにしたが、これに限定されるものではない。例えば利用者が指定した場所であってもよいし、利用者に位置発信機を持たせ、その位置発信機の場所へ移動させるようにしてもよい。
【0130】
以上説明した実施形態では、サービス提供装置12の一例として移動を伴う飲料提供装置を例に挙げて説明したが、これに限らず、移動を伴うサービス提供装置であればよく、自走式の画像形成装置等にも適用される。