特許第6935949号(P6935949)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6935949
(24)【登録日】2021年8月30日
(45)【発行日】2021年9月15日
(54)【発明の名称】ナノバブル発生装置
(51)【国際特許分類】
   B01F 3/04 20060101AFI20210906BHJP
   B01F 7/18 20060101ALI20210906BHJP
   B01F 15/00 20060101ALI20210906BHJP
【FI】
   B01F3/04 A
   B01F7/18 B
   B01F15/00 D
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-29117(P2020-29117)
(22)【出願日】2020年2月25日
(65)【公開番号】特開2021-133274(P2021-133274A)
(43)【公開日】2021年9月13日
【審査請求日】2020年3月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】520064517
【氏名又は名称】株式会社ニチベンハイテック
(74)【代理人】
【識別番号】110002033
【氏名又は名称】特許業務法人東名国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荒木 貞男
【審査官】 山崎 直也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−051854(JP,A)
【文献】 特開2019−181336(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 1/00− 5/26
B01F 7/00− 7/32
B01F 9/00−13/10
B01F 15/00−15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に液体を収容する空間を備えた本体と、この本体に収容された液体中に気体を供給する気体供給手段と、当該供給された気体を所定の微細孔を通過させることによって気泡を形成する気泡形成手段と、この気泡形成手段により形成された気泡を前記液体と共に本体内で攪拌することでナノバブルを形成する攪拌手段と、当該攪拌手段の表面を清掃する清掃手段とを備え
前記本体は、上下方向に延びる筒状部を備え、
前記攪拌手段は、前記筒状部に沿って当該筒状部内に位置する矩形の攪拌板と、当該攪拌板の幅方向中心を回転中心として揺動させる揺動手段とにより構成されていることを特徴とするナノバブル発生装置。
【請求項2】
前記本体の内部に、前記微細孔が形成された仕切部材が配置され、当該微細孔に気体供給手段からの気体を通過させることで気泡が形成されることを特徴とする請求項1記載のナノバブル発生装置。
【請求項3】
前記清掃手段は前記攪拌板の各面に接するワイヤブラシを含み、当該ワイヤブラシは前記攪拌板の幅方向に沿って移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のナノバブル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はナノバブル発生装置に係り、更に詳しくは、水等の液体中に気体を供給することで形成される気泡を攪拌することによって、ナノバブルを安定的に形成可能なナノバブル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水槽内の水に空気を供給して形成することができる、直径が数十μm程度となる微小な気泡を含む水が、植物等の生育促進、或いは、汚れ成分等の吸着促進のために用いることが検討されている。
特に、上記の微小な気泡よりも直径が小さい、一般にナノバブルと称される気泡、例えば、数十nm〜数百nmの直径を有するナノバブルは、それが直ちに消滅することなく水中に浮遊し、長時間に亘って水中に存在し続けることができるとされることから、ナノバブルを含む水の様々な利用方法が研究対象となっている。
【0003】
このようなナノバブルを形成若しくは発生させるための装置としては、例えば、特許文献1に記載された構成が知られている。
同文献1に記載された装置は、水中に浸漬される気体放出ヘッドと、当該気体放出ヘッドに気体を供給する気体供給手段と、気体放出ヘッドを振動させる振動手段とを備えて構成されており、振動付与手段を介して気体放出ヘッドを振動させることにより、ナノバブルを水中に放出できるものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019−181336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のバブル発生装置にあっては、振動手段で気体放出ヘッドを振動させることによりナノバブルを形成するものであり、振動手段を用いることなく、水中に気体を供給することで形成される気泡から、ナノサイズの気泡にするバブル発生装置は、いまだ提供されてはいない。
【0006】
ここに、本発明の目的は、振動手段を用いることなく、液体中に放出された気泡を液体と共に攪拌することによりナノバブルを形成することができるナノバブル発生装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、攪拌を行う手段となる攪拌板における表面状態を一定に維持してナノバブルを安定的に形成することのできるナノバブル発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明は、特許請求の範囲記載の構成を採用したものである。具体的には、内部に液体を収容する空間を備えた本体と、この本体に収容された液体中に気体を供給する気体供給手段と、当該供給された気体を所定の微細孔を通過させることによって気泡を形成する気泡形成手段と、この気泡形成手段により形成された気泡を前記液体と共に本体内で攪拌することでナノバブルを形成する攪拌手段と、当該攪拌手段の表面を清掃する清掃手段とを備え
前記本体は、上下方向に延びる筒状部を備え、
前記攪拌手段は、前記筒状部に沿って当該筒状部内に位置する矩形の攪拌板と、当該攪拌板の幅方向中心を回転中心として揺動させる揺動手段とにより構成される、という構成を採っている。
【0008】
本発明において、前記本体の内部に、前記微細孔が形成された仕切部材が配置され、当該微細孔に気体供給手段からの気体を通過させることで気泡が形成される、という構成を採ることが好ましい。
【0009】
た、前記清掃手段は前記攪拌板の各面に接するワイヤブラシを含み、当該ワイヤブラシは前記攪拌板の幅方向に沿って移動可能に設けられる、という構成を採っている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、攪拌手段を採用することでナノバブルを発生させることができ、当該バブルを含む液体の様々な分野への適用、応用が可能となる。
また、ナノバブルを形成するにあたり、装置に振動を付与することがないので、構成部材の緩み、ずれ等の問題を生じ難くすることができ、この点でのメンテナンスフリー化を期待することができる。
更に、攪拌板をワイヤブラシで挟み込んだ状態で回転しながら攪拌板の幅方向に移動する構成であるから、攪拌板の表面の状態を常に一定の状態に保ち、例えば、液体に含まれる不純物等が付着することに起因してバブル形成効率に何らかの影響を与えてしまうような不都合は生じない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係るナノバブル発生装置の使用状態を示す全体構成図。
図2】前記装置の要部正面図。
図3図2の右側面図
図4図2の平面図
図5】攪拌手段、清掃手段及び本体の下部構造を説明するための概略斜視図。
図6】本体に液体及び気体を供給する経路を示す概略断面図。
図7】清掃手段の駆動系を示す説明図。
図8】攪拌手段を揺動させる機構を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1ないし図4に示されるように、ナノバブル発生装置10は、水槽11の上端開口部11Aに搭載して用いられている。水槽11内には、液体として水道水W(図2参照)が収容されている。
【0013】
前記ナノバブル発生装置10は、水槽11に浸漬された状態で給水ポンプP1を介して内部に水Wが満たされる収容空間を備えた本体15と、この本体15内に空気等の気体を供給する気体供給手段16を構成するエアポンプP2と、本体15内に設けられた気泡形成手段17と、当該気泡形成手段17により形成された気泡を水Wと共に本体15内で攪拌してナノバブルを形成する攪拌手段18と、この攪拌手段18の表面状態を一定に維持するための清掃手段20とを備えて構成されている。
【0014】
前記本体15は、本実施形態では、横断面形状が略円形となる筒状部21と、当該筒状部21の下端部に位置する底壁部22とを有する上端開放型とされている。筒状部21の下部外周には、前記給水ポンプP1が接続されているとともに、前記エアポンプP2と共に気体供給手段16を構成するホース24(図3参照)接続用のエルボ25が設けられている。このエルボ25は、給水ポンプP1に対して周方向に略90度ずれた位置に設けられている。また、筒状部21の上部側には、周方向に90度間隔を隔てた位置に穴21A(図1参照)が4箇所に設けられており、これらの穴21Aを通じてナノバブルを含む水を水槽W内に流出若しくは還流させるようになっている。
前記本体15は、その上端を前記水槽11の開口部11Aに搭載される支持板26に連結することで当該支持板26に支持され、この支持板26の図示しない穴に本体15の上端が臨むようになっている。ここで、本体15の材質は、本実施形態では、アルミ(A1070)であり、また、内径が約140mm、長さが約873mmのものが用いられている。
【0015】
前記気泡形成手段17は、前記エアポンプP2と協働して水中に気泡を形成するもので、当該気泡形成手段17は、図5に示されるように、前記底壁部22の上方に位置する仕切部材28に設けられた多数の微細孔35により構成されている。仕切部材28は、図6に示されるように、下段プレート29及び上段プレート30を含む。これらプレート29、30の直径は、本実施形態では、直径約139.5mmとされている。
前記下段プレート29は、エアポンプP2からの空気を本体15内に分配する配管31が接続される気体供給ポート29Aを二箇所に備えているとともに、給水ポンプP1に連なる配管32が接続される水供給ポート29Bを一箇所に備えている。なお、本実施形態では、給水ポンプP1が本体15の外側に設けられた構成を採用しているが、本体15の底壁部22を設けずに給水ポンプP1を仕切部材28に吊持させて給水ポンプP1の吐出口を水供給ポート29Bに接続することもできる。
【0016】
前記上段プレート30には、チャンバ34を介して気体供給ポート29Aに連なる多数の微細孔35と、水供給ポート29Bに連なる穴36が形成されている。微細孔35は、エアポンプP2より供給される空気を微小な気泡として水中に放出する作用をなす。上段プレート30の板厚は、本実施形態では、約10mmであり、微細孔35の径は約0.3mmとされている。また、微細孔35の数は、上段プレート30の180度対称位置において、それぞれ75個の合計150個となっている。
【0017】
前記攪拌手段18は、図7図8にも示されるように、前記筒状部21に沿って当該筒状部21内に位置する矩形の攪拌板38と、この攪拌板38を揺動させる揺動手段40とにより構成されている。
攪拌板38は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、厚み約5mm、長さ約750mmであり、幅は前記仕切部材28より僅かに小さいアルミニウム板(136mm)により構成されている。この攪拌板38は、図8に示されるように、上端がブラケット41、回転軸部材52を介して揺動手段40側に連結されている一方、図5に示されるように、下端が、前記仕切部材28の中心を貫通する軸43を有する支持部材42を介して回転可能に支持され、これにより、攪拌板38は、その幅方向中心を回転中心として揺動可能となっている。
【0018】
前記揺動手段40は、図7図8に示されるように、前記支持板26上に配置されたモータ44と、このモータ44の出力軸45に連結された回転板46と、当該回転板46の下面側に設けられたピン47を介して図8中矢印A方向に揺動可能に設けられた棒状のフレーム50と、このフレーム50に固定的に支持されて下方に延在する回転軸部材52とを備えて構成されている。フレーム50の面内には、当該フレーム50の長さ方向に沿う長孔50Aが設けられており、この長孔50Aには、前記ピン47の下端に設けられたベアリング53が受容され、これにより、モータ44が駆動して出力軸45が回転したときに、前記ピン47が長孔50Aに沿って往復移動し、フレーム50が回転軸部材52を中心として揺動することで、同時に攪拌板38が揺動するようになっている。なお、本実施形態において、揺動範囲となる角度は、約25度となるように前記長孔50Aの長さが設定されている。また、モータ44の回転数は、約300rpmとされる。
前記回転板46の上面側には略半円板状のドグ54が取り付けられており、その近傍には、発光部と受光部を有する光学センサ55が配置されている。ドグ54は、発光部と受光部との間を通過するように構成されており、ドグ54が平面内で回転してセンサ55が透光から遮光に入ったタイミングで攪拌板38がニュートラルの位置になっていることが把握できるようになっている。なお、「ニュートラル」とは、攪拌板38の面が清掃手段20を構成するワイヤブラシの移動方向、すなわち、図7中X方向に対して平行となる位置について用いられる。
【0019】
前記清掃手段20は、図7に示されるように、攪拌板38を挟み込むように配置される一対の金属製のワイヤブラシ57と、これらワイヤブラシ57を回転させる駆動装置58と、ニュートラル位置にあるときの攪拌板38の幅方向に沿ってワイヤブラシ57を進退させる移動装置59とを含む。
ワイヤブラシ57は、上下方向に向けられた中心軸57Aに多数のワイヤ57Bを植設して構成されている。ワイヤ57Bの好ましい素材は真鍮とされており、その線径は、0.08mm程度のものが用いられている。また、ワイヤブラシ57は、直径45mm程度のものが採用されている。ワイヤブラシ57の軸方向における長さは600mm程度が好ましい。
【0020】
前記駆動装置58は、図7図8に示されるように、支持板26上に位置するモータ61の出力軸62に固定された上下2段の駆動プーリ63と、各ワイヤブラシ57の中心軸57Aの上端部にそれぞれ固定された従動プーリ64と、駆動プーリ63及び従動プーリ64に巻装されたベルト65とを備えて構成されている。ここで、2つの従動プーリ64のうち、一方の従動プーリ64は、上段の駆動プーリ63に連結され、他方の従動プーリ64は、下段の駆動プーリ63に連結され、これにより、2つのワイヤブラシ57が同期回転可能となっている。
なお、上下2段の駆動プーリ63は同一径であり、これら駆動プーリ63の中心から各従動プーリ64の中心との距離は相互に等しい関係にある。従って、各従動プーリ64の中心軸線上に位置する2つのワイヤブラシ57は、それぞれの中心軸が図7中X方向に対して直交するY方向の直線上に位置することになる。
【0021】
前記移動装置59は、前記駆動プーリ63を跨ぐように配置された門型フレーム67と、当該門型フレーム67の下部に連なって前記揺動手段40側に向けられた一対のアーム68と、これらアーム68の先端部にそれぞれ取り付けられて前記中心軸57Aを支持する軸受69と、門型フレーム67に固定されるとともに、当該門型フレーム67の外側に配置された一対のガイドレール70により直進性が担保されるスライダ71と、門型フレーム67を図7中矢印X方向に進退させるリンクアーム72と、このリンクアーム72を水平面内で旋回動作させる駆動モータ73と、ワイヤブラシ57の中心軸57Aの下端部に設けられたベアリング74(図5参照)を攪拌板38との間に挟み込んで当該攪拌板38に対するワイヤブラシ57の当接圧力を軸方向において一定に維持するガイド片75とを備えて構成されている。ガイド片75は、前記仕切部材28に立設された支柱76に支持されている。
【0022】
なお、図1中符号78は、バブル発生装置10の上部カバーを示し、符号79は操作パネルを示す。また、図8中符号80は、回転軸部材52の軸受ユニットを示す。
【0023】
次に、本実施形態におけるバブル発生装置の動作について説明する。
【0024】
図2に示されるように、バブル発生装置10の本体15を水槽11内に浸漬した状態で、給水ポンプP1を駆動すると、水槽11内の水Wは、図6に示されるように、配管32、水供給ポート29B、穴36を経て本体15内に供給される。
また、エアポンプP2の駆動により、配管31、気体供給ポート29Aを経てチャンバ34に供給された空気は、微細孔35を通過することで気泡となって本体15内に放出される。
次いで、攪拌手段18を駆動し、攪拌板38を揺動させると、本体15内の水と気泡が攪拌作用を受けることで、気泡を更に小さくしてナノバブルが形成される。本実施形態によれば、数十nm〜数百nmの直径を有するナノバブルを形成される。
【0025】
ナノバブルを含む水は、本体15の上部に設けられた穴21Aから連続的に水槽11内に流出する一方、水槽11内の水を本体15内に取り込み、以後連続的に動作することで、水槽11内の水が、十分にナノバブルを含んだ水となり、その水を図示しないポンプ等で吸引して、例えば、栽培用として利用する等、種々の利用に供される。
【0026】
このようにして攪拌板38による攪拌を継続することにより、何等かの理由で攪拌板38に滑りが付着したり、水中に含まれる不純物等が攪拌板38に付着して初期の表面状態に変化を生じさせると、衛生上の問題や、ナノバブルの形成効率に影響をもたらす等の弊害を生じ得る。
そこで、所定のタイミング、例えば、予め設定した運転時間を経過するごとに、清掃手段20を駆動し、攪拌板38の表面に沿って、ワイヤブラシ57を回転させながら攪拌板38の幅方向に所定時間往復移動させ、ワイヤ57Bの先端で攪拌板28の表面を削るようにして清掃することができ、これにより、攪拌板38の表面状態を常に初期状態に戻すことができる。
【0027】
なお、ワイヤブラシ57による清掃時には、攪拌板38は、ニュートラルの位置で停止するように保たれる。すなわち、ワイヤブラシ57が移動する直線に対して攪拌手段38の面が平行となる位置に保たれる。
これにより、ワイヤブラシ57は、清掃に際して、スムースに攪拌板38の面を転動しつつ移動可能となり、動作不良を生ずるような不都合はない。
【0028】
従って、本発明の実施形態によれば、装置を構成する手段に振動等を付与することなく、安定した運転動作が可能になる、という効果を得る。
特に、攪拌板38の面を清掃可能としたことで、当該攪拌板38の面を常に初期の状態に維持することができ、ナノバブル形成効率に何らかの影響を与えるような虞はなく、ナノバブルの形成に際して一定の動作を期待することが可能となる。
【0029】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
例えば、前記実施形態において、各部の寸法等の数値を記載したが、これらは、装置全体の大きさや性能を把握し易くするために示されたものと理解すべきものであり、本発明に係るナノバブル発生装置を限定するものではない。従って、実施に際して、必要に応じて変更することを妨げない。
また、流体は水に限定されず、その他の液体や、他の液体と混合した場合を含んでよく、気体も空気以外のガスを利用することも考えられる。
更に、攪拌手段18を構成する攪拌板38は、アルミ板以外の金属板で形成することも可能である。但し、アルミ板を採用した場合には、装置の軽量化という点で有利であろう。
また、ワイヤブラシ57のブラシ57Bも真鍮以外の金属線で構成してもよい。
更に、清掃手段20として、例えば、攪拌板38の面上を滑動するスクレーパ等を採用し得る。
要するに、本発明は、本体15内に供給される水と空気とを攪拌してナノバブルを形成でき、攪拌板38の面を初期状態に復帰ないし維持できる機能を備えている限り、様々な設計変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0030】
10 ナノバブル発生装置
16 気体供給手段
17 気泡形成手段
18 攪拌手段
20 清掃手段
21 筒状部
28 仕切部材
35 微細孔
38 攪拌板(攪拌手段)
40 揺動手段
57 ワイヤブラシ(清掃手段)
W 水(液体)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8