(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6936425
(24)【登録日】2021年8月31日
(45)【発行日】2021年9月15日
(54)【発明の名称】ポータブルタンブラー
(51)【国際特許分類】
F16J 13/14 20060101AFI20210906BHJP
A47G 19/00 20060101ALI20210906BHJP
A47G 19/14 20060101ALI20210906BHJP
F16J 15/10 20060101ALI20210906BHJP
【FI】
F16J13/14
A47G19/00 D
A47G19/14 D
F16J15/10 C
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2020-27944(P2020-27944)
(22)【出願日】2020年2月21日
(65)【公開番号】特開2021-131146(P2021-131146A)
(43)【公開日】2021年9月9日
【審査請求日】2020年2月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】520062063
【氏名又は名称】シム ヒョンス
(73)【特許権者】
【識別番号】520062074
【氏名又は名称】リ サンレ
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】シム ヒョンス
(72)【発明者】
【氏名】リ サンレ
【審査官】
的場 眞夢
(56)【参考文献】
【文献】
特開2017−170417(JP,A)
【文献】
特開2018−030119(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3198357(JP,U)
【文献】
特開2019−202258(JP,A)
【文献】
特開2014−226575(JP,A)
【文献】
特開2018−095966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 19/00−19/34
F16J 12/00−15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の本体(1)と、該本体(1)の上部に上段のふた(2a)を介して設けられたふた(2)及び、該本体(1)の下部に設けられた下部機械部(11)で構成されるポータブルタンブラーにおいて、
前記上段のふた(2a)とふた(2)は、ヒンジ(3)を介して前記ふた(2)が上段のふた(2a)に対して開閉自在に接続しており、
前記ふた(2)にローターリング(8)を、該ふた(2)の外側で、回転可能に設置し、
前記ヒンジ(3)と上段のふた(2a)との間には、前記ふた(2)が閉じた状態で、スプリング(4)が前記ヒンジ(3)によって圧縮された形で設けられており、前記ふた(2)と前記ヒンジ(3)の間には、リーフスプリング(7)が設けられ、該リーフスプリング(7)は、前記ふた(2)を上端のふた(2a)に対して開放する方向に作用しており、
前記ローターリング(8)の内側には突起(5)が、前記上段のふた(2a)に設けられたホーム(6)から、前記ロータリングの回転により離脱自在に設けられており、
前記ふた(2a)が閉まった状態で、前記ローターリング(8)を回転させることで、該ローターリング(8)の突起(5)を前記上段のふた(2a)のホーム(6)から離脱させると、前記ヒンジ(3)がスプリング(4)により前記ふた(2)と共に上方に移動して、前記ふた(2)は前記リーフスプリング(7)により前記上端のふた(2a)に対して開放されるように作用し、
上記の下部機械部内のモジュールケース下部に、オーリング、−電極、円形のシリコンシート、分離幕、+電極を逐次的に具備して、上記シリコンシートの両面に突起部を形成して−電極と+電極の間隔を維持して、上記オーリングの両面に突起部を形成したことを特徴とするポータブルタンブラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポータブルタンブラーに関するもので、タンブラー製品やふたの構造からヒンジとロックを取り除いてふたのリングを回すとヒンジが上方に移動しながらふたが上方に移動しスムーズに開き、ふたを閉じると摩擦なく閉まり、モジュールケース内の電極の間にシリコンシートを追加し、電気的特性は維持しながら流入する水のシーリングを行い、シリコンシートの両面に微細突起を形成して電極間の間隔を一定に保ち、水素溶存量を十分に保つようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来のタンブラーは、ふたを開閉するためのヒンジおよびロックがタンブラー製品の外側に露出し外観上見栄えが悪く、ロックを遂行するための構造を求められ構造が複雑で原価も増加する。従来のタンブラー製品の下部に位置した端子の下部に湿気がこもると、電子製品に無理を与え製品が損傷する。従来はタンブラー製品の入口がそのまま外部に露出しているため、使いやすいが衛生上非常に不潔である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来の欠点を解決するためのものであり、従来のタンブラー構造とは異なり、ふたのヒンジ部とロックの露出がない構造であり、使用者がふた側面の回転リングを回すと、突起が溝から離脱し、ヒンジが上方に移動してふたが少し上がった状態で開かれ、本体と開き部ふた間の摩擦なくスムーズに開き、ふたを閉じる際に垂直に押すとスムーズにロックができるポータブルタンブラーを提供することにある。本発明は、下部機械部のモジュールケース内電極の間に突起部が形成されたシリコンシートをさらに追加し、電極間の間隔を一定に保ちながら水素水発生時の水素溶存量を十分に維持し、電気的、回路的特性を維持して漏水が生じないようなポータブルタンブラーを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を達成するための本発明は、ふたと本体及び下部機械部からなるタンブラーにおいて、ふたの外側にばねによって開閉するように移動する回転リングを設け、本体上段のふたにはヒンジを設け、ばねの圧縮又は緩みによって上下方へ移動するようにし、本体上段のふたの両側に溝を形成するとともに、ふたの回転リング内側両側に突起を形成してふたを回すと、ふた内側の突起がホームからはずれながらヒンジが上方に移動して板ばねによってふたが開き、垂直にふたを閉めると、ふた内側の突起が溝に挿入された後、元の位置にロックされるように構成することを特徴とする。
本発明は、(-)電極とモジュールケースの間に両面に突起部が形成されたオーリングを備え、シリコンシートの両面に一定厚さを持つ突起部を形成し、シーリングはもちろん、電極間の間隔を一定に保つように構成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
以上のような本発明は、タンブラー製品のふたヒンジ部とロックが不要になり構造が単純になり、外観上は美麗になり、ふたの回転リングを回すと、突起が溝から離脱し、内部のヒンジが上方に上がり、ふたをスムーズに開けることができ、ふたを閉める際に垂直に押すと摩擦なくふたが閉じロックされる効果がある。本発明は、(-)電極の一側両面に突起部を持つオーリングを備え、シリコンシートの両面に突起部を形成して電極間隔を一定に保ち、正確なシーリング遂行と水素水発生時の水素溶存量を十分に維持できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は本発明によるポータブルタンブラーの外観を示した図面
【
図2】
図2は本発明のローターリングを回してふたを開けた状態を示した図面
【
図4】
図4は本発明のふたオープン状態を示した図面
【
図5】
図5は本発明のふたのローターリングが回転しながらふたを開けたりロックさせたりする構造を示したもので、(A)はロック状態、(B)はオープン状態を示した図面
【
図6】
図6はふたと本体との組立の際、ホームと突起で組み立てた構造図
【
図7】
図7は本発明のふたとローターリングの構造を説明するための断面図
【
図8】
図8は本発明の上段のふたとふたの結合部の突起と溝を示した図面
【
図9】
図9は本発明のふたに(A)はボタンが押されていない状態(B)はボタンが押された状態(C)は断面図
【
図10】
図10は本発明モジュールケース内シリコンシートの分解図面
【
図12】
図12は本発明の茶網および茶網ブラケットを示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施例を添付した図面を参考として、詳細に説明すると次のようになる
【0008】
図1ないし
図5は、本発明のタンブラー構造を示したもので、本体(1)とふた(2)及び下部機械部(11)で構成されるタンブラー製品において、上記のふた(2)の外側にローターリング(8)を設置して、このローターリング(8)が内側両方に弾力的に設置されたスプリング(9)によって移動できるように設置して、本体の上段のふた(2a)にはヒンジ(3)によってスプリング(4)が圧縮または弛緩されるように設置してローターリング(8)を回すとローターリング(8)内側の突起(5)がホーム(6)から離脱し、スプリング(4)の復元力によってヒンジ(3)がふた(2)を押しながらヒンジ(3)に設置されたリーフスプリング(7)によってふた(2)が回転して開かれるように構成して、ふた(2)を閉じるときには垂直にふた(2)を押すとローターリング(8)内側の突起(5)がホーム(6)へ挿入された後、元の位置に戻され、ふた(2)が柔らかに閉じてロックが行われるように構成されている。
【0009】
上記ヒンジ(3)下部のスプリング(4)とヒンジ(3)のリーフスプリング(7)強度よりローターリング(8)内側両方のスプリング(9)強度の方がもっと強いように設定する。
図6はふたと本体との組立の際、ホームと突起で組み立てた構造図、
図7は本発明のふたとローターリングの構造を説明するための断面図、
図8は本発明の上段のふたとふた結合部の突起とホームを示した図面、
図9は本発明のふたに(A)はボタンが押されていない状態、(B)はボタンが押された状態、(C)は断面図で、本体の上段のふた(2a)とふた(2)が従来のようにねじ部で結合されず、突起(17)とホーム(18)の構成に回転によって突起(17)がホーム(18)に挟まれ、結合固定されるように構成される。
【0010】
図10は本発明の下部機械部(11)のモジュールケース(19)内にオーリング(24)、(-)電極(16)、シリコンシート(14)、分離幕(15)、(+)電極(13)、キャップ(25)、ねじ(10)で構成され、キャップ(25)は電極の平坦度を維持するためのものと、シリコンシート(14)の追加で電気的特性は維持しつつ、漏れを防止するように構成される。
【0011】
図12は、本発明の茶網(28)およびお茶網ブラケット(26)を示したもので、(A)は3つのフック(27)が形成された茶網ブラケット(26)を示して、(B)は茶網ブラケット(26)を茶網(28)に回転させて組立する動作を表し、(C)は、茶網ブラケット(26)が組み立てされた茶網(28)を本体(1)に挿入する動作を示して、(D)は組み立てられた茶網ブラケット(26)を茶網(28)から離脱させる動作を示したもので、上記茶網ブラケット(26)の切断された両端を握って外側に広げ弾力を受けてフック(27)が抜けて茶網ブラケット(26)を回転させて茶網(28)から離脱させるように構成される。
【0012】
このように構成された本発明の作用を説明する。本発明は本体(1)のロック部やヒンジ部分をすべて削除して表向きではきれいで美麗な外観を提供する。通常は、
図1と同じロック状態では本体(1)にふた(2)が閉まっており、ふた(2)内部のヒンジ(3)が押され、ヒンジ(3)の下段のスプリング(4)がヒンジ(3)によって圧縮された状態を維持する。 このようにふた(2)が閉まった状態でふた(2)を開く時、
図2のようにふた(2)外側のローターリング(8)を一側で軽く回転させるとふた(2)が固定された状態でローターリング(8)だけが一側に回転する。
また、
図4及び
図8のようにローターリング(8)内側の突起(5)が本体の上段のふた(2a)のホーム(6)から離脱されてふた(2)内側のヒンジ(3)によって押されていたスプリング(4)が元の位置に戻され、ヒンジ(3)が上方に少し向かいながら、この状態でふた(2)が回転し、ふた(2)が開く時に摩擦が生じないようになる。この時、ヒンジ(3)の一側にリーフスプリング(7)が弾力的に設置されており、このリーフスプリング(7)の弾力によってふた(2)が回転しながら開かれることになる。
【0013】
上記ローターリング(8)はふた(2)の枠に回転可能に設置されており、このローターリング(8)の内側両方にスプリング(9)が設置されて使用者がローターリング(8)を回して回転させるときスプリング(9)が圧縮されて、ふた(2)が開いた後にローターリング(8)から手を引いた瞬間、ローターリング(8)がスプリング(9)の復元力によってもとの位置に戻される。
【0014】
上記ローターリング(8)内側には回動部が形成されてローターリング(8)を回転させると回動部によってスプリング(9)が圧縮され、弛緩される。使用者は本体(1)内部の水素水を飲むことができ、ふた(2)を閉めて上方から下方で押さえるとローターリング(8)内側の突起(5)がホーム(6)に沿って挿入された後、元の位置に戻され、ふた(2)が閉まることで、ふた(2)が傾斜角度もなしにそのまま垂直方向に閉ざされるので摩擦もなくクローズとともに漏れも防止される。
【0015】
一方、本発明は
図9のようにふた(2)の側面にボタン(20)が設けられていて、ボタン(20)を押さなかった状態ではカバー(22)が入り口を塞いでおり、タンブラー本体(1)が横に倒れても水が外部に流れず、ボタン(20)を押すと、ボタン(20)内側に設置されたスプリングが圧縮されることから、ガイドバー(21)が移動して、ヒンジ(23)が回転し、カバー(22)が開かれ、水が入口に出るようになる。
【0016】
以降、使用者がボタン(20)を押せば、ばねの復元力によってボタン(20)が元の位置に復帰し、ガイドバー(21)が移動し、ヒンジ(23)が回転しながらカバー(22)が再び閉じる。
【0017】
本発明は
図10のように、モジュールケース(19)内に(-)電極(16)と(+)電極(13)の間の分離幕(15)上部または下部にシリコンシート(14)を追加して防水の役割をしながら電気的特徴は、そのまま維持するようにする。
図10のオーリング(24)は右に示すように、オーリング(24)の上下に突起部(24a)(24b)が形成され、シリコンシート(14)は右側のように、シリコンシート(14)の下部に突起部(14a)(14b)が形成されて、シリコンのシート(14)の厚さを維持させて、電極間隔を維持するため、水素水発生時の水素溶存量(1000ppb)を十分に増加させることができる。
【0018】
図11は本発明の電極平坦度維持、仕組みを説明するための図で、(+)電極(13)まで組み立てた後、キャップ(25)を組み立てて(+)電極(13)をキャップ(25)で制するが、この時、電極組み立ての後平坦度を維持するため、キャップ(25)の中心部(a)と外注面(b)の平坦度を維持することになるもので、中心部(a)は(+)電極(13)を押してくれて、外注面(b)はケース(19)に組立てられる。
【0019】
図12は茶網(28)に茶網ブラケット(26)を組み立ててこれを本体(1)に挿入して茶網(28)を持ったポータブルタンブラーに使用でき、茶網ブラケット(26)に3つのフック(27)が形成され、このフック(27)を茶網(28)に入れて矢印の方向に回転させて組み立てた後、茶網(28)を本体(1)に(C)のように矢印の方向に装着して使用する。茶網ブラケット(26)を離脱させる場合には、(D)のように茶網ブラケット(26)の両端団を両側にあけるとフック(27)が容易に離脱され、この状態で組立てる時と反対方向に回転させて茶網(28)から容易に離脱させることができる。
【0020】
ここで、茶網ブラケット(26)は両端が切開されていて、弾力を持ち、切開された末端に一対のフックが形成されており、切開部分を内側に圧縮し、外側で簡単に広げることができる。
【符号の説明】
【0021】
1:本体
2:ふた
3、23:ヒンジ
4:スプリング
5、17:突起
6、18:ホーム
7:リーフスプリング
8:ローターリング
9:スプリング
10:ねじ
11:下部機械部
12,24:オーリング
13:+電極
14:シリコンシート
15:分離幕
16:-電極
19:モジュールケース
20:ボタン
21:ガイドバー
22:カバー
25:キャップ
26:茶網ブラケット
27:フック
28:茶網