(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記上基材の第1側端部が前記下第1片に貼付され、且つ、前記上基材の第2側端部が前記下第2片に貼付されており、前記上基材の第1側端部及び第2側端部のうち少なくとも一方が前記下基材に対して剥離可能に貼付されている、請求項1に記載の収納ラベル連続体。
請求項1または2に記載の収納ラベル連続体から収納ラベルを剥離する剥離工程、前記収納ラベルの下第1片の第1側端部から物品の曲面部に収納ラベルを貼付し、前記下第2片の第2側端部まで物品に貼り付ける貼付工程、を有し、
前記貼付工程において、前記下第1片の第2側端部に前記下第2片の第1側端部を重ね合わせつつ下第2片を物品に貼付する、収納ラベル付き物品の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
なお、本明細書において、上基材、下基材及び扁平状収納物並びに収納ラベルの「裏面」は、離型シートの離型面に近い側の面を指し、それらの「表面」は、裏面とは反対側の面を指す。また、「平面視」は、収納ラベルを表面側から見ることをいう。
「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「〜」で結んだ範囲とすることができるものとする。
各図に示される部分及び部材の寸法、縮尺及び形状は、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
【0012】
<収納ラベル連続体及び収納ラベル>
図1及び
図2において、収納ラベル連続体Aは、長尺帯状の離型シート1と、その離型シート1の長手方向に並んで貼付された複数の収納ラベル2と、を有する。
前記離型シート1は、長尺帯状のシートの表面に離型剤などを塗工することにより離型面が形成されたものである。剥離剤としては、代表的には、シリコーンなどを含む樹脂溶液が挙げられる。
離型シート1に用いられるシートは、容易に破断しない程度の機械的強度を有しているものであれば特に限定されず、例えば、合成樹脂製シート、紙、合成紙などが挙げられる。前記シートの厚みも、特に限定されず、例えば、20μm〜300μm程度が挙げられる。
前記長尺帯状は、一方向における長さが他方向(他方向は、一方向に対して直交する方向である)における長さよりも十分に長い略長方形状を意味する。前記長尺帯状は、例えば、前記一方向における長さが他方向における長さの10倍以上の略長方形状であり、好ましくは30倍以上であり、より好ましくは100倍以上である。また、離型シート1の長手方向は、前記長尺帯状の一方向(長尺帯状の長辺と平行な方向)である。
【0013】
複数の収納ラベル2は、前記離型シート1の離型面上に並んで剥離可能に貼付されている。
ここで、本明細書において、剥離可能とは、接着された2つの部材を、その部材を材料破壊させないで、標準的な成人の手の力で容易に剥がすことができることをいう。
収納ラベル2は、
図3乃至
図7にも示すように、下基材3と、前記下基材3に重ねられた上基材4と、前記上基材4と下基材3の間に保持された扁平状収納物5と、を有し、下基材3が前記離型面上に剥離可能に貼付されている。
下基材3は、独立した2つの基材片である下第1片31と下第2片32とから構成されており、前記下第1片31と下第2片32はその端縁を近接させて同一平面上に並んで配置されている。
【0014】
具体的には、下基材3及び上基材4は、特に限定されず、それぞれ独立して、例えば、合成樹脂製シート、紙、合成紙、不織布などの公知の基材を使用できる。また、下基材3及び上基材4として、合成樹脂製シートと紙又は合成紙との積層体、合成樹脂シート又は/及び紙若しくは合成紙と金属蒸着層との積層体などの公知の各種積層体を使用してもよい。合成樹脂製シートとしては、特に限定されず、例えば、ポリスチレンなどのポリスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリプロピレン、環状オレフィンなどのオレフィン系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種単独、又は2種以上の混合物を含むシートを用いることができる。下基材3及び上基材4は、非熱収縮性及び非伸縮性を有する基材が好ましい。前記非熱収縮性は、例えば80℃に加熱された際に、実質的に収縮しない性質をいう。非伸縮性は、横方向に引っ張っても伸びない性質をいう。
【0015】
下基材3及び上基材4は、同種の基材を使用してもよく、或いは、異なる基材を使用してもよい。特に、上基材4は柔軟性を有する基材が好ましく、例えば、ポリプロピレン樹脂製シートが好ましい。図示例では、下基材3及び上基材4は、同種の合成樹脂製シートから構成されている。
また、下基材3及び上基材4の厚みとしては、特に限定されないが、それぞれ独立して、例えば、15μm〜200μmであり、好ましくは、35μm〜100μmである。下基材3及び上基材4は、同厚であってもよく、或いは、異なる厚みであってもよい。
【0016】
下基材3及び上基材4の各平面視形状は、特に限定されず、図示例では、それぞれ略矩形状である。矩形状は、長方形状又は正方形状を意味する。図示例では、下基材3及び上基材4は、横方向を長手とし且つ縦方向を短手とする略長方形状である。なお、前記横方向は、基材の面内における1つの方向であり、縦方向は、基材の面内で前記横方向に対して直交する方向である。前記横方向は、収納ラベル2が離型シート1に貼付されたときに離型シート1の長手方向と同一方向である。
ここで、本明細書において、「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。前記略矩形状の「略」は、例えば、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状や辺が若干湾曲している形状などが含まれる。
【0017】
下基材3及び上基材4は、それぞれ独立して、透明又は非透明のいずれでもよい。扁平状収納物5を透視できるようにしたい場合には、透明な上基材4が用いられる。
また、下基材3又は/及び上基材4には、必要に応じて、デザインを表示する印刷層(不図示)が設けられていてもよい。下基材3又は/及び上基材4の裏面側に、前記印刷層を設ける場合には、下基材3又は/及び上基材4は透明なものが用いられる。透明な下基材3及び上基材4としては、例えば、合成樹脂製シートが挙げられる。本明細書において、透明(無色透明又は有色透明)は、全光線透過率が70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である場合をいう。ただし、全光線透過率は、JIS K 7361(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。非透明は、基材の裏面側に表示されたデザインを表面側から認識できない程度の透明性をいう。
【0018】
前記下基材3は、独立した下第1片31と下第2片32とから構成されている。前記下第1片31及び下第2片32は、同種の基材を使用してもよく、或いは、異なる基材を使用してもよい。また、前記下第1片31及び下第2片32は、同厚であってもよく、或いは、異なる厚みであってもよい。形成容易であることから、図示例では、1つの基材(下基材)を縦方向に延びる切断線61で分断することによって、下第1片31と下第2片32が形成されている。従って、下第1片31と下第2片32は、
図4に示すように、平面視において横方向に並んでいる。前記切断線61は、縦方向と平行に形成されていてもよく、縦方向に対して傾斜などして形成されていてもよい。図示例では、縦方向と平行な切断線61によって1つの基材(下基材3)が分断されており、従って、下第1片31及び下第2片32の各平面視形状は、それぞれ略矩形状に形成されている。もっとも、下第1片31及び下第2片32の各平面視形状は、それぞれ略矩形状に限定されるわけではない。
【0019】
下第1片31と下第2片32の各横長さは、特に限定されず、同じでもよく、或いは、異なっていてもよい。下第1片31の横長さは下第2片32の横長さよりも小さくもよいが、収納ラベル2を物品に装着する際に、下第2片32の第1側端部321を下第1片31の第2側端部312に重ね易くなることから、図示のように、下第1片31の横長さが下第2片32の横長さよりも大きいことが好ましい。例えば、前記下第1片31の横長さは、下第2片32の横長さの1倍〜10倍であることが好ましく、2倍〜6倍がより好ましい。具体的な寸法では、下第1片31の横長さは、例えば、20mm〜200mmであり、下第2片32の横長さは、例えば、10mm〜100mmである。
【0020】
また、下第1片31と下第2片32の各縦長さは、特に限定されず、同じでもよく、或いは、異なっていてもよい。図示例では、下第1片31と下第2片32の縦長さは、略同じである。具体的には、下第1片31及び下第2片32の各縦長さは、それぞれ独立して、例えば、10mm〜100mmである。
本明細書において、部材又は部分の横長さは、部材又は部分の横方向における長さをいい、部材又は部分の縦長さは、部材又は部分の縦方向における長さをいう。なお、横長さが縦方向において均等でない場合には、その平均値を横長さとする。同様に、縦長さが横方向において均等でない場合には、その平均値を縦長さとする。
【0021】
下第1片31と下第2片32は、横方向に並んで配置されている。下第1片31と下第2片32は、独立していることを条件として、間隔を有して離れていてもよく、或いは、縁の一部又は全部が接していてもよい。
前記間隔を有して離れているとは、下第1片31の第2側縁312bの全部と下第2片32の第1側縁321aの全部とが所望の間隔を有して離反していることをいう。前記間隔を有して離れている場合の第2側縁312bと第1側縁321aの間は、例えば、0.5mm〜5mmであり、1mm〜3mmが好ましい。
前記一部が接している場合としては、例えば、下第1片31の第2側縁312bの一部又は全部と下第2片32の第1側縁321aの一部とが、接着されていないが接している場合、下第1片31の第2側縁312bの一部と下第2片32の第1側縁321aの全部とが、接着されていないが接している場合などが挙げられる。前記全部が接している場合としては、下第1片31の第2側縁312bの全部と下第2片32の第1側縁321aの全部とが、接着されていないが接している場合が挙げられる。
図示例では、下第1片31の第2側縁312bの全部と下第2片32の第1側縁321aの全部が接している。なお、前記「接している」とは、完全に当接している場合のほか、微視的に見ると僅かに離れている場合を含む意味である。前記微視的に見ると離れている場合の第2側縁312bと第1側縁321aの間は、0.5mm未満である。
【0022】
下基材3の裏面には、接着面と非接着面が設けられている。なお、
図4に、非接着面に網掛けを付している。接着面は、離型シート1などを含むシートや基材に接着する面であり、非接着面は、離型シート1などを含むシートや基材に接着しない面である。
収納ラベル2を物品に貼付した際に、収納ラベル2の両端部を物品にしっかりと貼付させるため、下第1片31の裏面のうち横方向の第1側端部311の裏面及び下第2片32の裏面のうち横方向の第2側端部322の裏面は、少なくとも接着面とされている。なお、下第1片31の第1側端部311及び第2側端部312は、下第1片31の横方向において向かい合った端部であり、その第1側端部311は、その横方向第1側の端部で、その第2側端部312は、その横方向第2側の端部である。また、下第2片32の第1側端部321及び第2側端部322は、下第2片32の横方向において向かい合った端部であり、その第1側端部321は、その横方向第1側の端部で、その第2側端部322は、その横方向第2側の端部である。
【0023】
具体的には、下第1片31の裏面のうち第2側端部312の裏面を除いて接着面とされ、且つ、下第1片31の第2側端部312の裏面は非接着面とされている。
なお、下第1片31の裏面の全体が接着面とされていてもよいが、後述する製造方法において、マスキング剤の塗布範囲を厳密に管理しなくてもよいことから、前記のように下第1片31の第2側端部312の裏面は非接着面とされていることが好ましい。この場合、下第1片31の第2側端部312の裏面における前記非接着面の横長さは、後述する下第2片32の第1側端部321における非接着面の横長さよりも小さいことが好ましい(
図4及び
図5参照)。
【0024】
下第1片31の第2側端部312における非接着面の横長さは、例えば、零を越え2mm以下であり、好ましくは、零を越え1mm以下である。同様に、下第1片31の第2側端部312における前記非接着面の面積は、下第2片32の第1側端部321における非接着面の面積よりも小さいことが好ましい。下第1片31の第2側端部312における非接着面の面積は、例えば、下第2片32の第1側端部321における非接着面の面積の1/20倍〜1/2倍であり、好ましくは1/15倍〜1/5倍である。
下第1片31の第2側端部312における非接着面を小さく形成することにより、収納ラベル2を物品に貼付する際に、下第1片31の第2側端部312が物品から浮きにくくなり、下第2片32の第1側端部321を下第1片31の第2側端部312に容易に重ねることができる。
【0025】
一方、下第2片32の裏面のうち第1側端部321の裏面を除いて接着面とされ、且つ、下第2片32の第1側端部321の裏面は非接着面とされている。下第2片32の第1側端部321が非接着面であることにより、収納ラベル2を物品に貼付する際に、下第2片32の第1側端部321を下第1片31の第2側端部312に容易に重ねることができる。
下第1片31の第2側端部312及び下第2片32の第1側端部321の各非接着面は、縦方向全体に亘っている。
下第2片32の第1側端部321における非接着面の横長さは、特に限定されないが、余りに小さいと下第2片32の下第1片31に対する重なり幅が小さくなって皺などが生じるおそれがあり、余りに大きいと相対的に下第2片32に設けられる接着面の横長さが小さくなる。かかる観点から、下第2片32の第1側端部321における非接着面の横長さは、1mm〜15mmが好ましく、3mm〜10mmがより好ましい。
【0026】
前記接着面は、例えば、粘着剤層又は接着剤層71の裏面から構成されている。以下、粘着剤層又は接着剤層を総称して「接着層71」という場合がある。
また、下第1片31及び下第2片32の裏面に前記接着面及び非接着面をそれぞれ形成する方法としては、(1)下第1片31及び下第2片32のそれぞれの接着面形成予定領域のみに、粘着剤又は接着剤を塗工して接着層71を形成する、或いは、接着層71を転写する、(2)下第1片31及び下第2片32のそれぞれの裏面全体に、粘着剤又は接着剤を塗工して接着層71を形成し、或いは、接着層71を転写し、さらに、その接着層71の裏面のうち非接着面形成領域に、マスキング剤を塗工してマスキング層72を形成する、或いは、マスキング層72を転写する、などの方法が挙げられる。図示例では、前記(2)の方法で接着面と非接着面が形成されている。
なお、前記接着層71は、その形成範囲にベタ状に設けられていてもよく、或いは、実質的にベタ状に設けられていてもよい。本明細書において、ベタ状に設けるとは、接着層を1つの連続した層となるように面方向に略均一に形成することをいう。実質的にベタ状に設けるとは、その形成範囲の全体に亘って平面視ストライプ状、平面視無数の点状、平面視格子状などに接着層を形成することをいう。
【0027】
ここで、本明細書において、粘着剤は、室温下で、2つの被着体の間に介在して両者を接着でき、且つ手の力で1つの被着体をもう1つの被着体から引き剥がすことができる程度の粘着力を有し、剥離後再貼付可能なもの(剥離後も粘着性を有するもの)をいう。接着剤は、2つの被着体の間に介在して両者を接着でき、且つ手の力で1つの被着体をもう1つの被着体から引き剥がすことができる又は引き剥がすことができないほどの接着力を有し、引き剥がした後には、再貼付できないものをいう。本発明において粘着剤としては、公知の感圧粘着剤、感熱粘着剤などを使用できる。前記感圧粘着剤は、室温下で粘着性を示し且つその粘着力が持続する粘着剤である。前記感熱粘着剤は、当初は粘着性を示さないが、加熱することで粘着力が生じ且つその粘着力が室温下で持続する粘着剤である。また、本発明において、接着剤としては、溶剤揮発型接着剤、水系溶媒蒸発型接着剤、感熱接着剤、紫外線硬化型接着剤などを使用できる。
本発明では、接着面は、感圧粘着剤又は感熱粘着剤からなる粘着剤層の裏面から構成されていることが好ましく、感圧粘着剤層の裏面から構成されていることがより好ましい。前記粘着剤層などの接着層71の厚みは、特に限定されず、例えば、10μm〜50μmであり、好ましくは15μm〜30μmである。
【0028】
前記マスキング剤は、粘着剤又は接着剤の付着力を実質的に隠蔽できるものであれば特に限定されず、紫外線硬化型インキ、シリコーンなどの剥離剤を含む塗工液などが挙げられる。
マスキング剤の塗工厚み(マスキング層72の厚み)は、特に限定されず、例えば、1μm〜10μmである。
【0029】
上基材4は、扁平状収納物5を挟んだ状態で、下基材3の下第1片31及び下第2片32に跨がってそれらの表面上に重ねられている。
上基材4は、下基材3の、横方向において向かい合った両端部の表面、すなわち、下第1片31の第1側端部311の表面と下第2片32の第2側端部322の表面に貼付されている。
【0030】
詳しくは、上基材4は、下基材3の横方向両端部において、その下基材3の下第1片31及び下第2片32の各表面にそれぞれ縦方向全体に亘って帯状に接着されている。
上基材4は、下第1片31及び下第2片32に跨がる大きさ、すなわち、下第1片31の全部又は一部及び下第2片32の全部又は一部に重なるような大きさに形成されていればよい。
上基材4の第1側縁41aは、図示例のように、下第1片31の第1側縁311aと一致していてもよく、或いは、下第1片31の第1側縁311aよりも外側又は内側に位置していてもよい。上基材4の第2側縁42bは、図示例のように、下第2片32の第2側縁322bと一致していてもよく、或いは、下第2片32の第2側縁322bよりも外側又は内側に位置していてもよい。
【0031】
上基材4の第1側端部41の裏面及び上基材4の第2側端部42の裏面は、それぞれ接着面とされている。上基材4の接着面は、上述の下基材3の接着面と同様に、接着層73の裏面から構成される。上基材4の裏面に設けられた接着層73も、粘着剤層又は接着剤層から構成されるが、好ましくは粘着剤層であり、より好ましくは感圧粘着剤層である。
上基材4の第1側端部41の裏面(接着面)は、下第1片31の第1側端部311の表面に貼付され、上基材4の第2側端部42の裏面(接着面)は、下第2片32の第2側端部322の表面に貼付されている。下第1片31のうち、前記上基材4が貼付されていない領域(この領域は、下第1片31の第2側端部312を含んでいる)は、上基材4に対して独立している。同様に、下第2片32のうち、前記上基材4が貼付されていない領域(この領域は、下第2片32の第1側端部321を含んでいる)は、上基材4に対して独立している。
【0032】
前記上基材4の第1側端部41の裏面と下第1片31の第1側端部311の表面、及び、上基材4の第2側端部42の裏面と下第2片32の第2側端部322の表面のうち、少なくとも一方は、剥離可能に貼付されている。本実施形態では、双方が剥離可能に貼り付けられている。すなわち、上基材4の第1側端部41の裏面は、下第1片31の第1側端部311の表面に剥離可能に貼付され、且つ、上基材4の第2側端部42の裏面は、下第2片32の第2側端部322の表面に剥離可能に貼付されている。このように剥離可能な状態で上基材4の接着面を貼付する方法としては、特に限定されないが、本実施形態では、下第1片31の第1側端部311の表面、及び、下第2片32の第2側端部322の表面に、剥離剤が塗工されている(剥離剤は不図示)。剥離剤としては、代表的には、シリコーンなどを含む樹脂溶液が挙げられる。
【0033】
上基材4の第1側端部41の、下第1片31の第1側端部311に対する具体的な接着強度、及び、上基材4の第2側端部42の、下第2片32の第2側端部322に対する具体的な接着強度は、それぞれ特に限定されないが、余りに小さいと、不用意に上基材4の端部が剥がれるおそれがあることから、それぞれ独立して、1N/15mm以上であり、好ましくは、2N/15mm以上である。また、人力で上基材4を剥離できるようにするために、前記接着強度の上限は、例えば、10N/15mmであり、好ましくは8N/15mmである。前記接着強度は、JIS Z 0237の180度剥離に準じた方法で測定された値をいう。具体的には、前記接着強度は、上基材を横長さ×縦長さ=100mm×15mmに切り出してサンプルとし、そのサンプルの裏面を下基材(下第1片及び下第2片)の表面に接着した後、そのサンプルを、温度23±2℃、湿度50±5%RH、300mm/分の速度で剥離したときの最大強度をいう。
【0034】
上基材4の第1側端部41の、下第1片31の第1側端部311への貼付幅(上基材4の第1側端部41の貼付部分の横長さ)、及び、上基材4の第2側端部42の、下第2片32の第2側端部322への貼付幅(上基材4の第2側端部42の貼付部分の横長さ)は、それぞれ特に限定されないが、余りに小さいと上基材4が不用意に剥がれるおそれがあることから、2mm以上が好ましく、3mm以上がより好ましい。
【0035】
前記上基材4と下基材3の間には、扁平状収納物5が収納保持されている。
扁平状収納物5は、上基材4と下基材3との間であって、両者の非貼付領域の間に保持されている。具体的には、扁平状収納物5は、上基材4と下第1片31の間のうち、上基材4の第1側端部41と下第1片31の第1側端部311を除いた非貼付領域の間、及び、上基材4と下第2片32の間のうち、上基材4の第2側端部42と下第2片32の第2側端部322を除いた非貼付領域の間、に介在されて保持されている。なお、特に図示しないが、扁平状収納物5は、上基材4の第1側端部41と下第1片31の第1側端部311を除いた上基材4と下第1片31の非貼付領域の間のみに保持されていてもよい。
扁平状収納物5の横長さは、上基材4の横長さよりも小さい。扁平状収納物5の縦長さは、上基材4及び下基材3の縦長さと同じでもよく、或いは、それよりも小さい又は大きくてもよい。図示例では、扁平状収納物5の縦長さは上基材4及び下基材3の縦長さと略同じである。
【0036】
扁平状収納物5は、上基材4又は/及び下基材3に貼付されていてもよく、或いは、上基材4及び下基材3に貼付されていなくてもよい。扁平状収納物5の不用意な脱落を防止するために、扁平状収納物5の一部又は全体が、上基材4又は/及び下基材3に貼付されていることが好ましい。この場合、扁平状収納物5は、上基材4又は/及び下基材3に剥離可能に貼付されていてもよく、或いは、剥離不能に貼付されていてもよい。
図示例では、扁平状収納物5の表面が、接着面を介して、上基材4の裏面に貼付されている。例えば、上基材4の裏面が接着面とされ、その接着面に扁平状収納物5が剥離不能又は剥離可能に貼付されている。なお、図示例では、上基材4の裏面全体に接着層73をベタ状に設けることにより、前記下第1片31及び下第2片32に貼付するための接着面と扁平状収納物5を貼付するための接着面とが形成されている。
【0037】
扁平状収納物5は、特に限定されず、例えば、リーフレット;小冊子;懸賞応募ハガキ;薬品能書、取扱説明書、商品説明書などの各種説明書;保証書などの各種証明書類;各種カード類などが挙げられる。前記リーフレットやハガキなどは、折り畳んだ状態で上基材4と下基材3の間に保持されていてもよい。折り畳んだ状態の扁平状収納物5や冊子状の扁平状収納物5は、側面視で複数枚の積層物となっているが、このような場合も含めて、各図では、便宜上、扁平状収納物5を1つの層で表している。
なお、扁平状収納物5が小冊子等の場合、その背貼り部分を第1側とし且つその見開き部分を第2側として、上基材4と下基材3の間に保持することが好ましい。
扁平状収納物5の厚みは、上基材4と下基材3の間に介在させることができれば、特に限定されず、例えば、20μm〜10mm程度である。
【0038】
収納ラベル連続体Aは、上記収納ラベル2の横方向を離型シート1の長手方向と平行にし、且つ、収納ラベル2の横方向第1側を離型シート1の長手方向第1側に合わせて、各収納ラベル2が離型シート1の長手方向に所望間隔を開けて並んで貼付されている。なお、各収納ラベル2の向きは同じである。
離型シート1に貼付された状態において、収納ラベル2の横方向第1側は離型シート1の長手方向第1側に相当し、且つ、横方向第2側は離型シート1の長手方向第2側に相当するので、離型シート1との関係では、各収納ラベル2の下第1片31は長手方向第1側に存在し、各収納ラベル2の下第2片32は長手方向第2側に存在することになる。
収納ラベル2の下基材3(下第1片31及び下第2片32)の裏面が接着面とされているので、その接着面を介して収納ラベル2が離型シート1の離型面に剥離可能に貼付されている。なお、下第2片32の第1側端部321の裏面は非接着面とされているので、この第1側端部321は、離型シート1に非接着となっている。
【0039】
<収納ラベル連続体及び収納ラベルの製造方法>
上記収納ラベル連続体Aは、例えば、次のような方法で製造できる。なお、収納ラベル2は、収納ラベル連続体Aに含まれるので、収納ラベル連続体Aと同時に得られる。
ただし、本発明の収納ラベル連続体A及び収納ラベル2は、次の製造方法で得られたものに限定されるわけではない。
【0040】
図8(a)に示すように、表面が離型面とされた長尺帯状の離型シート1Xと同形同大の長尺帯状の下基材原反3Xが粘着剤層71X(又は接着剤層)を介して積層された積層シート371Xを準備する。この粘着剤層71Xは、好ましくは感圧粘着剤からなる。
この積層シート371Xについて、
図8(a)に示すように、離型シート1Xから粘着剤層71を伴って下基材原反3Xを剥離し、前記粘着剤層71の裏面に長手方向に所定間隔を開けてマスキング剤を塗布してマスキング層72Xを形成する。マスキング層72Xの形成範囲は、最終的に形成される下第2片32の第1側端部321に対応する範囲であればよいが、この第1側端部321に対応する範囲に正確にマスキング層を形成することは困難である。そのため、前記範囲よりも少し大きい範囲にマスキング層72Xを形成する。
【0041】
マスキング層72Xが形成された下基材原反3Xを、粘着剤層71Xを介して再び離型シート1Xに貼り合わせる(
図8(b)参照)。
下基材原反3Xを離型シート1Xに積層した後、
図8(c)に示すように、下第1片31及び下第2片32を形成するために、下基材原反3Xのみに切断線61Xを刻設する。この切断線61Xは、下基材原反3Xの短手方向に延び、マスキング層72Xを横切る位置に形成される。
【0042】
次に、
図9(a)に示すように、扁平状収納物5の端部が前記切断線61Xに跨がるようにして、下基材原反3Xの表面に、長手方向に所定間隔を開けて扁平状収納物5を載せる。その後、
図9(b)に示すように、裏面に粘着剤層73X(又は接着剤層)がベタ状に積層された長尺帯状の上基材原反4Xを重ね合わせる。この粘着剤層73Xは、好ましくは感圧粘着剤からなる。上基材原反4Xを積層した後、
図9(c)に示すように、上基材4及び下基材3(下第1片31、下第2片32)を形成するために、上基材原反4X及び下基材原反3Xを分断する切断線62Xを刻設する。
最後に、前記切断線62Xで囲われた部分以外を除去することにより(
図9(c)に、この除去する部分に無数の小ドットを付している)、
図1及び
図2に示すような、収納ラベル連続体Aが得られる。
なお、上記製造方法では、離型シート1に1列の収納ラベル2が形成されるが、実際の製造では、離型シート1の短手方向に2列以上同時に収納ラベル2を形成した後、離型シート1Xを長手方向に切断して1列の収納ラベル2が長手方向に複数並んだ
図1に示すような収納ラベル連続体Aを作製することが多い。
【0043】
<収納ラベル付き物品の製造方法>
上記収納ラベル連続体Aの離型シート1から個々の収納ラベル2を剥離し、収納ラベル2を所望の物品の表面に貼り付けることにより、収納ラベル付き物品が得られる。
物品は、特に限定されず、商品が収納された容器、商品が収納された包装材、商品そのものなどが挙げられる。
前記容器は、特に限定されず、例えば、表面にシュリンクラベルが装着された容器、表面にタックラベルが貼付された容器などが挙げられる。
前記商品は、特に限定されず、食品、日用品、飲料、菓子、化粧品、医薬品、薬品、洗剤、シャンプー、おもちゃ、機械部品などの任意である。また、前記容器としては、特に限定されず、飲料等のPETボトル、カップ容器、紙箱、アンプルやバイアル等のガラス瓶、プレフィルドシリンジ、パウチ等の軟包材などが挙げられる。前記包装材としては、包装袋、結束フィルム、オーバーラップフィルムなどが挙げられる。
【0044】
収納ラベル2を貼付する物品の形状は、特に限定されない。本発明の収納ラベル2は、柔軟であるため、平面部を有する物品の当該平面部、曲面部を有する物品の当該曲面部などに貼付できる。特に、本発明の収納ラベル2は、物品の曲面部に良好に貼り付けることができるので、曲面部に貼付することにより、その効果が顕在化する。
以下、収納ラベル付き物品Bの製造方法の一例として、物品の曲面部に収納ラベル2を貼り付ける場合を説明する。
【0045】
本発明の収納ラベル付き物品Bの製造方法は、収納ラベル連続体Aから収納ラベル2を剥離する剥離工程、その収納ラベル2の下第1片31の第1側端部311から物品の曲面部に収納ラベル2を貼付し、下第2片32の第2側端部322まで物品に貼り付ける貼付工程、を有し、前記貼付工程において、下第1片31の第2側端部312に下第2片32の第1側端部321を重ね合わせつつ下第2片32を物品に貼付する。
収納ラベル連続体Aから収納ラベル2を剥離し、これを物品の曲面部に貼付する行為は、人為的に行ってもよいが、通常、ラベル貼付装置を用いて機械的に行われる。
【0046】
例えば、
図10に示すように、収納ラベル連続体Aの長手方向第1側を先頭にして、収納ラベル連続体Aをラベル貼付装置の搬送ラインの下流側に送る。収納ラベル連続体Aの搬送方向を白抜き矢印で示す。
搬送ラインの途中には、ピールプレート81が配置されている。ピールプレート81は、その先端部で離型シート1を反転させる部材であり、ピールプレート81は、例えば、
図10に示すように、先端部811が鋭角状に形成された側面視三角形状の部材からなる。長手方向第1側を搬送ラインの下流側にして搬送された収納ラベル連続体Aは、ピールプレート81の先端部811において離型シート1のみが反転され、それに従い、収納ラベル2がその下第1片31の第1側端部311から剥がれ始め、離型シート1から完全に剥離される。なお、反転された離型シート1は、回収ロール(図示せず)に巻き取られる。離型シート1の回収方向を実線矢印で示す。
剥離された収納ラベル2は、下第1片31の第1側端部311の裏面(接着面)から物品9の曲面部91に貼り付けられる。
【0047】
そして、
図11に示すように、収納ラベル2を物品9の曲面部91の曲がり方向に曲げながら、下第1片31の裏面の略全体を曲面部91に貼付し、下第1片31の第2側端部312の表面上に、下第2片32の第1側端部321を載せるように重ねる。収納ラベル2を曲面部91に貼り付ける際には、物品9の位置を固定し且つ収納ラベル2の位置を曲面部91の曲がり方向に動かしてもよく、或いは、収納ラベル2の位置を固定し且つ物品9を軸周りに回転させてもよく、或いは、収納ラベル2を動かし物品9を回転させてもよい。なお、
図11においては、判り易く示すため、収納ラベル2については、上基材4、扁平状収納物5及び下基材3(下第1片31及び下第2片32)のみを図示し、上基材4の裏面の粘着剤層、並びに下基材3の粘着剤層及びマスキング層72は省略している(
図12も同様)。
【0048】
扁平状収納物5が上基材4の裏面に貼付されている本実施形態では、下第2片32の第1側端部321を、下第1片31の第2側端部312の表面と扁平状収納物5の裏面の間に挿入するようにして、下第1片31の第2側端部312上に重ね合わせる。
上記のように下第1片31の横長さが下第2片32の横長さよりも十分に大きい場合(下第1片31の横長さが下第2片32の横長さの2倍〜6倍などの場合)、相対的に短い第2片32はその第2側端部322の反発力が大きくなるので、下第2片32の第1側端部321が下第1片31の第2側端部312上に重なり易くなる。特に、下第1片31の第2側端部312における非接着面の横長さを比較的小さくしておくことにより(例えば、その横長さが2mm以下)、下第1片31の第2側端部312が曲面部91から浮き難く、下第2片32の第1側端部321を下第1片31の第2側端部312に容易に重ねることができる。
最後に、
図12に示すように、下第2片32の第2側端部322の裏面(接着面)を物品9の曲面部91に貼り付けることにより、収納ラベル2の物品9に対する貼付工程が終了する。
なお、
図10乃至
図13では、物品9として、円筒状の胴部(曲面部91)とキャップ部92を有する容器を例示している。
【0049】
本発明の収納ラベル付き物品Bは、
図12及び
図13に示すように、物品9の曲面部91の曲がり方向を横方向として収納ラベル2が曲面部91に貼り付けられている。収納ラベル2の下基材3は、その下第1片31が前記曲面部91の曲がり方向第1側に配置され、その下第2片32が前記曲面部91の曲がり方向第2側に配置されており、下第2片32の第1側端部321と下第1片31の第2側端部312が表裏に重なった状態で、下第1片31及び下第2片32が前記曲面部91に沿って貼り付けられている。
【0050】
従来の収納ラベルでは、それを曲面部に貼り付けた際に、内外径差によって下基材に皺が生じる場合があり、また、収納ラベルを曲面部に貼付後に端部が曲面部から浮き上がる場合がある。この点、本発明の収納ラベル2は、下基材3が、第1側に存する下第1片31と第2側に存する下第2片32とから構成されており、下第2片32の第1側端部321の裏面が非接着面とされているので、曲面部91に貼付する際に、下第1片31の第2側端部312に下第2片32の第1側端部321を重ね合わせることができる。このため、下基材3に皺を生じさせることなく収納ラベル2を曲面部91に良好に貼り付けることができ、また、貼付後に、経時的に収納ラベル2が曲面部91から剥がれることも防止できる。
従って、外見上綺麗に収納ラベル2が貼付された収納ラベル付き物品Bを提供できる。
さらに、収納ラベル2の上基材4の第1側端部41及び第2側端部42のうち少なくとも一方は、下基材3に対して剥離可能に貼付されているので、例えば、上基材4の第1側端部41を下第1片31から剥離することにより、上基材4と下基材3の間に保持された扁平状収納物5を取り出すことができる。
【0051】
上記収納ラベル連続体Aについて、下第1片31と下第2片32の形成方法として、1つの基材(下基材3)を縦方向と平行な切断線61で切断することを図示したが、上述のように、切断線を縦方向と平行に形成する場合に限定されない。
例えば、
図14に示すように、1つの基材(下基材3)を縦方向に対して傾斜した切断線611で切断することにより、下第1片31と下第2片32が形成されていてもよい。
また、切断線は直線状に限られず、例えば、
図15に示すように、平面視波状などの非直線状の切断線612で1つの基材(下基材3)を縦方向に切断することにより、下第1片31と下第2片32が形成されていてもよい。非直線状は、平面視波状以外に、平面視鋸刃状、”<”の字状(三角屋根状)、”(”の字状(円弧状)などであってもよい。また、非直線状の切断線は、縦方向に対して傾斜して形成されていてもよい。
なお、
図14及び
図15は、変形例に係る収納ラベルを裏面側から見た図であるが、その平面図などは、
図1などと同様であるので省略している。また、
図14及び
図15に、下第1片31の第2側端部312及び下第2片32の第1側端部321の各非接着面に網掛けを付している。
【0052】
図14に示すように、傾斜直線状の切断線611で区画された下第2片32は、その第1側端部321に下第1片31側に出っ張る先端部3211が形成される。同様に、非直線状の切断線612で区画された下第2片32は、その第1側端部321に下第1片31側に出っ張る先端部3211が形成される。
このような先端部3211を有する下第2片32を有する収納ラベル2は、物品に貼り付ける際に、下第1片31の第2側端部312にその先端部3211が掛かり易くなり、下第1片31の第2側端部312上に下第2片32が重なり易くなるので好ましい。
【0053】
また、上記収納ラベル2は、上基材4の第1側端部41の裏面と下第1片31の第1側端部311の表面、及び、上基材4の第2側端部42の裏面と下第2片32の第2側端部322の表面が貼付(剥離可能に接着)されているが、例えば、上基材4の第1側端部41及び第2側端部42のうち少なくとも一方の側端部の一部分が下基材3に対して非接着とされ、残部が剥離接着されていてもよい(図示せず)。
このように上基材4の側端部に、部分的な非接着部分を設けることにより、その非接着部分(上基材4の一部分)を摘み部として利用でき、上基材4を下基材3から容易に剥離できる。
また、上基材4の端部に、開封用のノッチ(V字状などの切込み)やミシン目線を設けてもよい(図示せず)。かかる開封用のノッチなどを設けることにより、上基材4の一部分を分断して下基材3から開け、扁平状収納物5を取り出すことができる。
【0054】
さらに、上記収納ラベル2は、扁平状収納物5が上基材4の第1側端部41と下第1片31の第1側端部311を除いた非貼付領域の間、及び、上基材4の第2側端部42と下第2片32の第2側端部322を除いた非貼付領域の間に介在されている。
本発明では、扁平状収納物5は、上基材4と下基材3の間に保持されていればよく、例えば、扁平状収納物5の一部分が、上基材4の第1側端部41と下第1片31の第1側端部311の間、又は、上基材4の第2側端部42と下第2片32の第2側端部322の間に介在されていてもよい。
【0055】
図16及び
図17は、この変形例に係る収納ラベル2を示す。図示のように、上基材4の第2側端部42と下第2片32の第2側端部322の間に、扁平状収納物5の端部51が介在されている。扁平状収納物5は、面方向に突出した端部51を有し、その端部51が前記の間に介在されている。
前記扁平状収納物5の端部51が介在した部分における、上基材4の第2側端部42と下第2片32の第2側端部322とは非接着であり、前記端部51が介在していない部分における上基材4の第2側端部42と下第2片32の第2側端部322とは、剥離可能に貼付又は剥離不能に貼付されている。かかる端部51が介在した非接着部分は、上記のような摘み部として利用することもできる。