(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記従来の特許文献1に示されたブラインドでは、隣り合うスラット同士の端面を突き合せることによりこれらのスラット同士の隙間を閉塞するため、ブラインドを室内側から見たとき、光漏れが生じる隙間量の総和、即ち隙間面積の総和が同一である。このため、上記従来の特許文献1に示されたブラインドでは、このブラインドを窓枠内に収まるように取付けた場合、隙間の面積の総和を小さくすることができず、窓枠内を全てスラットで覆うことができないため、隣り合うスラット間の隙間或い隣り合うスラットの外側面から光が漏れる問題点もあった。
【0008】
一方、上記従来の特許文献2の
図13及び
図15に示された遮蔽装置では、帯状遮蔽材専用の錘部材のない帯状遮蔽体に1本の昇降コードが挿通されている場合、紐などで帯状遮蔽材を移動方向に引くと、帯状遮蔽材が横移動するときに、遮蔽材の位置によっては帯状遮蔽材が遮蔽材に引っ掛かり、スムーズに移動できない問題点があった。また、上記従来の特許文献2に示された遮蔽装置では、帯状遮蔽体に挿通された昇降コードが1本であるため、遮蔽材を紐により移動することにより、遮蔽材に形成された紐取付孔と紐との接触部にストレスが加わり、生地によっては紐取付孔が上記ストレスにより大きくなってしまう問題点もあった。また、上記従来の特許文献2の
図2、
図3及び
図7に示された遮蔽装置では、錘部材の厚さが比較的厚いと、遮蔽材の重合部に隙間が発生して、この隙間から光が漏れ易い問題点もあった。更に、上記従来の特許文献2に示された遮蔽装置では、帯状遮蔽材を遮蔽材と重合しない位置まで移動させた状態で、帯状遮蔽材を遮蔽材に再び重合させようとすると、帯状遮蔽材が遮蔽体に接触して帯状遮蔽材をスムーズに遮蔽材に重合できず、帯状遮蔽材を遮蔽材に重合させる作業が必要になる問題点もあった。
【0009】
本発明の第1の目的は、補助的な帯状遮蔽体を用いずに、光漏れが生じる隙間量の総和を変化させることにより、遮蔽体ユニットの隣り合う遮蔽体間の隙間や外側面からの光漏れを防止できる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第2の目的は、遮蔽体ユニットが伸長又は縮小しても、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体が長手方向に離間せず重合した状態に保たれることにより、隣り合う
2つの遮蔽体間から光が漏れるのを防止できる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第3の目的は、遮蔽体ユニットを所定の長さまで縮小できるとともに、ボトムレール間での僅かな光漏れはあるけれども、ボトムレール同士の接触による重合した遮蔽体からの光漏れを防止できる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第4の目的は、隣り合う
2つのボトムレール間の光漏れを防止できる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第5の目的は、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体の重合長さをスムーズに変化させることができる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第6の目的は、遮蔽体ユニットが長手方向に伸縮しても、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体の一部の重合状態が解除され難く、重合した状態に保つことができる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第7の目的は、フレームユニットを長手方向に伸長させて、取付フレームの端面が壁等に衝突しても、この衝突による衝撃をフレーム用緩衝部材が吸収し、取付フレームの損傷を防止できる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第8の目的は、遮蔽体ユニットを長手方向に伸長させて、ボトムレールの端面が壁等に衝突しても、この衝突による衝撃をボトム用緩衝部材が吸収し、ボトムレールの損傷を防止できる、日射遮蔽装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の観点は、
図1に示すように、天井、壁又は窓枠16に取付けられた1
つの取付フレーム11と、1
つの取付フレーム11からそれぞれ垂下され昇降可能な少なくとも2
つの遮蔽体13,14を有する遮蔽体ユニット12とを備えた日射遮蔽装置10であって、遮蔽体ユニット12のうち隣り合う
2つの遮蔽体13,14の長手方向の一部が重合するように構成され、上記隣り合う
2つの遮蔽体13,14が重合した状態でその重合長さが変化することにより遮蔽体ユニット12が長手方向に伸縮するように構成され
、少なくとも2つの遮蔽体13,14の下端に少なくとも2つのボトムレール27,28がそれぞれ設けられ、遮蔽体ユニット12の長手方向への伸縮に拘らず隣り合う2つのボトムレール27,28が互いに接触しないように各遮蔽体13,14より短く形成されたことを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の観点は、
図9及び
図10に示すように、天井、壁又は窓枠16にそれぞれ取付けられ水平方向に延びる少なくとも2
つの取付フレーム102,103を有するフレームユニット101と、少なくとも2
つの取付フレーム102,103からそれぞれ垂下され昇降可能な少なくとも2
つの遮蔽体13,14を有する遮蔽体ユニット12とを備えた日射遮蔽装置100であって、少なくとも2
つの取付フレーム102,103が間隔をあけて一直線状に延びて設けられかつ長手方向に相対的に移動可能に構成され、遮蔽体ユニット12のうち隣り合う
2つの遮蔽体13,14の長手方向の一部が重合するように構成され、フレームユニット101が長手方向に伸長又は縮小することにより上記隣り合う
2つの遮蔽体13,14が重合した状態でその重合長さが変化して遮蔽体ユニット12が長手方向に伸縮するように構成され
、少なくとも2つの遮蔽体13,14の下端に少なくとも2つのボトムレール27,28がそれぞれ設けられ、遮蔽体ユニット12の長手方向への伸縮に拘らず前記隣り合う2つのボトムレール27,28が互いに接触しないように各遮蔽体13,14より短く形成されたことを特徴とする。
【0013】
本発明の第
3の観点は、第
2の観点に基づく発明であって、更に
図17に示すように、少なくとも2
つのボトムレール212,213のうち隣り合う
2つのボトムレール212,213の互いに対向する端面にこれらのボトムレール212,213を延長する帯板状のひれ部材212a,213aがそれぞれ取付けられ、遮蔽体ユニット12の長手方向への伸縮に拘らず、上記隣り合う
2つのボトムレール212,213間がひれ部材212a,213aにより閉止された状態に保たれるように構成されたことを特徴とする。
【0014】
本発明の第
4の観点は、第
2の観点に基づく発明であって、更に
図16に示すように、少なくとも2
つのボトムレール192,193のうち隣り合う
2つのボトムレール192,193の互いに対向する端面にこれらのボトムレール192,193を延長する雌部材193a及び雄部材192aがそれぞれ取付けられ、雌部材193aが雄部材192aにボトムレール192,193の長手方向に伸縮可能に嵌入され、遮蔽体ユニット12の長手方向への伸縮に拘らず、上記隣り合う
2つのボトムレール192,193間が雌部材193a及び雄部材192aにより閉止された状態に保たれるように構成されたことを特徴とする。
【0015】
本発明の第
5の観点は、第1ないし第
4の観点のいずれかに基づく発明であって、更に
図1に示すように、遮蔽体ユニット12の各遮蔽体13,14が少なくとも2
つのラダーコード23,24又はラダーテープにより吊下げられたことを特徴とする。
【0016】
本発明の第
6の観点は、第
5の観点に基づく発明であって、更に
図1及び
図6に示すように、少なくとも1
つのラダーコード31,32又はラダーテープが、隣り合う
2つの遮蔽体13,14の重合部33に設けられたことを特徴とする。
【0017】
本発明の第
7の観点は、第1ないし第
6の観点のいずれかに基づく発明であって、更に
図1に示すように、遮蔽体ユニット12の各遮蔽体13,14が少なくとも2本の昇降コード21,22又は昇降テープにより昇降するように構成されたことを特徴とする。
【0018】
本発明の第
8の観点は、第
7の観点に基づく発明であって、更に
図8に示すように、少なくとも1本の昇降コード81,82又は昇降テープが、隣り合う
2つの遮蔽体13,14の重合部に或いは重合部33の外側に設けられたことを特徴とする。
【0019】
本発明の第
9の観点は、第
7の観点に基づく発明であって、更に
図11及び
図12に示すように、少なくとも2
つの遮蔽体133,134の重合部138に、昇降コード136,137が遊挿される遊挿孔133b,134bが形成されたことを特徴とする。
【0020】
本発明の第
10の観点は、第1ないし第
9の観点のいずれかに基づく発明であって、更に
図18に示すように、少なくとも2
つの遮蔽体13,14の長手方向への伸縮量を規制するストッパ231が設けられたことを特徴とする。
【0021】
本発明の第
11の観点は、第1ないし第
10の観点のいずれかに基づく発明であって、更に
図1及び
図6に示すように、遮蔽体ユニットの少なくとも2
つの遮蔽体が水平方向に延びかつ鉛直方向に所定の間隔をあけて設けられた複数のスラット13a,14aでそれぞれ構成されるスラット群ユニット12の少なくとも2
つのスラット群13,14であり、少なくとも2
つのスラット群13,14のうち隣り合う
2つのスラット群13,14の各スラット13a,14aの長手方向の一部が交互に重合するように構成されたことを特徴とする。
【0022】
本発明の第
12の観点は、第1ないし第
11の観点のいずれかに基づく発明であって、更に
図9に示すように、フレームユニット101の長手方向の端面にフレーム用緩衝部材117が取付けられたことを特徴とする。
【0023】
本発明の第
13の観点は、第1ないし第
12の観点のいずれかに基づく発明であって、更に
図9に示すように、少なくとも2
つのボトムレール27,28によりボトムユニット26が構成され、このボトムユニット26の長手方向の端面にボトム用緩衝部材47が取付けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明の第1の観点の日射遮蔽装置では、遮蔽体ユニットのうち隣り合う
2つの遮蔽体の長手方向の一部を重合するように構成し、上記隣り合う
2つの遮蔽体が重合した状態でその重合長さが変化することにより遮蔽体ユニットが長手方向に伸縮するように構成したので、補助的な帯状遮蔽体を用いずに、光漏れが生じる隙間量の総和を変化させることにより、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体間の隙間や遮蔽体ユニットの外側面からの光漏れを防止できる。また、遮蔽体ユニットが伸長又は縮小しても、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体が長手方向に離間せず重合した状態に保たれるので、隣り合う
2つの遮蔽体間から光が漏れるのを防止できる。
【0025】
本発明の第2の観点の日射遮蔽装置では、少なくとも2
つの取付フレームを間隔をあけて一直線状に延びて設けかつ長手方向に相対的に移動可能に構成し、遮蔽体ユニットのうち隣り合う
2つの遮蔽体の長手方向の一部を重合するように構成し、更にフレームユニットが長手方向に伸長又は縮小することにより上記隣り合う
2つの遮蔽体が重合した状態でその重合長さが変化して遮蔽体ユニットが長手方向に伸縮するように構成したので、補助的な帯状遮蔽体を用いずに、光漏れが生じる隙間量の総和を変化させることにより、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体間の隙間や遮蔽体ユニットの外側面からの光漏れを防止できる。また、遮蔽体ユニットがフレームユニットとともに伸長又は縮小しても、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体が長手方向に離間せず重合した状態に保たれるので、隣り合う
2つの遮蔽体間から光が漏れるのを防止できる。
【0026】
また、本発明の
第1又は第2の観点の日射遮蔽装置では、少なくとも2
つの遮蔽体の下端に少なくとも2
つのボトムレールをそれぞれ設け、各ボトムレールを各遮蔽体より短く形成したので、遮蔽体ユニットが長手方向に伸縮しても、各ボトムレールが互いに接触することはない。この結果、各ボトムレール間の隙間から光漏れが発生するけれども、遮蔽体ユニットを所定の長さまで確実に縮小できる。また、帯状遮蔽材専用の錘部材のない帯状遮蔽体に1本の昇降コードが挿通されている場合、紐などで帯状遮蔽材を移動方向に引くと、帯状遮蔽材が横移動するときに、遮蔽材の位置によっては帯状遮蔽材が遮蔽材に引っ掛かり、スムーズに移動できない従来の特許文献2に示された遮蔽装置と比較して、本発明では、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体の重合長さをスムーズに変化させることができる。
【0027】
本発明の第
3の観点の日射遮蔽装置では、少なくとも2
つのボトムレールのうち隣り合う
2つのボトムレールの互いに対向する端面にこれらのボトムレールを延長する帯板状のひれ部材をそれぞれ取付けたので、遮蔽体ユニットが長手方向に伸縮しても、隣り合う
2つのボトムレール間が常にひれ部材により閉止される。この結果、隣り合う
2つのボトムレール間の光漏れを防止できる。
【0028】
本発明の第
4の観点の日射遮蔽装置では、少なくとも2
つのボトムレールのうち隣り合う
2つのボトムレールの互いに対向する端面にこれらのボトムレールを延長する雌部材及び雄部材をそれぞれ取付け、雌部材を雄部材に伸縮可能に嵌入したので、遮蔽体ユニットが長手方向に伸縮しても、隣り合う
2つのボトムレール間が常に雌部材及び雄部材により閉止される。この結果、隣り合う
2つのボトムレール間の光漏れを防止できる。
【0029】
本発明の第
5の観点の日射遮蔽装置では、遮蔽体ユニットの各遮蔽体を少なくとも2
つのラダーコード又はラダーテープにより吊下げたので、各遮蔽体を安定した状態で吊下げることができるとともに、隣り合う
2つの遮蔽体の重合長さをスムーズに変化させることができる。
【0030】
本発明の第
6の観点の日射遮蔽装置では、少なくとも1
つのラダーコード又はラダーテープを、隣り合う
2つの遮蔽体の重合部に設けたので、遮蔽体ユニットが長手方向に伸縮しても、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体の一部の規則正しい重合状態が解除され難くなる。この結果、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体の一部が規則正しく重合した状態に保たれる。
【0031】
本発明の第
7の観点の日射遮蔽装置では、遮蔽体ユニットの各遮蔽体を少なくとも2本の昇降コード等により昇降するように構成したので、各遮蔽体を安定した状態で昇降できるとともに、隣り合う遮蔽体の重合長さをスムーズに変化させることができる。
【0032】
本発明の第
8の観点の日射遮蔽装置では、少なくとも1本の昇降コードを、隣り合う遮蔽体の重合部に或いは重合部の外側(ラダーコードの縦側)に設けたので、遮蔽体ユニットの長手方向への伸縮が可能になる。
【0033】
本発明の第
9の観点の日射遮蔽装置では、少なくとも2
つの遮蔽体の重合部に、重合用昇降コードが遊挿される遊挿孔を形成したので、遮蔽体ユニットが長手方向に伸縮しても、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体の一部の重合状態が更に解除され難くなる。この結果、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体の一部が重合した状態に確実に保たれる。
【0034】
本発明の第
10の観点の日射遮蔽装置では、少なくとも2
つの遮蔽体の長手方向への伸縮量を規制するストッパを設けたので、遮蔽体ユニットが長手方向に伸長しても、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体の一部の重合状態が解除される長さまで遮蔽体ユニットが伸長しない。この結果、遮蔽体ユニットの隣り合う
2つの遮蔽体の一部が重合した状態に確実に保つことができる。
【0035】
本発明の第
11の観点の日射遮蔽装置では、遮蔽体ユニットの少なくとも2
つの遮蔽体がスラット群ユニットの少なくとも2
つのスラット群であり、少なくとも2
つのスラット群のうち隣り合う
2つのスラット群の各スラットの長手方向の一部が交互に重合するように構成したので、補助的な帯状遮蔽体を用いずに、光漏れが生じる隙間量の総和を変化させることにより、スラット群ユニットの隣り合う
2つのスラット群間の隙間やスラット群ユニットの外側面からの光漏れを防止できる。また、スラット群ユニットが伸長又は縮小しても、スラット群ユニットの隣り合う
2つのスラット群が長手方向に離間せず重合した状態に保たれるので、隣り合う
2つのスラット群間から光が漏れるのを防止できる。
【0036】
本発明の第
12の観点の日射遮蔽装置では、フレームユニットの長手方向の端面にフレーム用緩衝部材を取付けたので、フレームユニットが長手方向に伸長して、取付フレームの端面が壁等に衝突しても、この衝突による衝撃をフレーム用緩衝部材が吸収する。この結果、遮蔽体、取付フレーム或いは壁の損傷を防止できる。
【0037】
本発明の第
13の観点の日射遮蔽装置では、少なくとも2
つのボトムレールにより構成されたボトムユニットの長手方向の端面にボトム用緩衝部材を取付けたので、遮蔽体ユニットが長手方向に伸長して、ボトムレールの端面が壁等に衝突しても、この衝突による衝撃をボトム用緩衝部材が吸収する。この結果、遮蔽体、ボトムレール或いは壁の損傷を防止できる。
以下、本明細書において、「組」とは「組み合わせて一揃いとなる物」という意味ではなく、「1組」とは単に「1つ」という意味であり、また「2組」とは単に「2つ」という意味である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0040】
<第1の実施の形態>
図1に示すように、日射遮蔽装置10は、この実施の形態では、横型ブラインドである。この横型ブラインド10は、窓枠16に取付けられた1組の取付フレーム11と、この取付フレーム11からそれぞれ垂下された2組のスラット群13,14を有するスラット群ユニット12とを備える。1組の取付フレーム11は、窓枠16の上枠部16a下面に水平方向に延びた状態で取付けられる。また、取付フレーム11は、上面が開口したチャンネル状に形成される(
図4及び
図5)。更に、この実施の形態の横型ブラインド10は、プーリ回転による手操作でスラット群ユニット12が長手方向に伸縮するようになっている。
【0041】
1組の取付フレーム11内には、この取付フレーム11の長手方向に延びる四角柱状の1本の昇降チルト駆動軸17が設けられるとともに、4個の非重合用ドラムホルダ18が取付フレーム11の長手方向に間隔をあけかつ取付フレーム11の長手方向に移動可能にそれぞれ設けられる(
図1)。4個の非重合用ドラムホルダ18には、4本の非重合用昇降コード21,22をそれぞれ繰出し可能に巻取る4個の非重合用巻取ドラム19と、4組の非重合用ラダーコード23,24の前後をそれぞれ上下動させる4個の非重合用傾動ドラム(図示せず)とが取付けられる。そして、これらの非重合用巻取ドラム19及び非重合用傾動ドラムに上記昇降チルト駆動軸17が挿通され、非重合用巻取ドラム19及び非重合用傾動ドラムは昇降チルト駆動軸17を中心に回動可能であって取付フレーム11の長手方向に移動可能に構成される。また、上記非重合用巻取ドラム19は常に昇降チルト駆動軸17とともに回転可能に構成され、非重合用傾動ドラムは所定の角度だけ昇降チルト駆動軸17ととともに回転可能に構成される。具体的には、非重合用傾動ドラムに形成されたプーリ溝(図示せず)に円弧板状のラダーリング(図示せず)の内周部が嵌合される。そして、昇降チルト駆動軸17が前方向又は後方向に90度未満の角度だけ回転すると、非重合用傾動ドラムが昇降チルト駆動軸17とともに回転し、ラダーリングの内周部と非重合用傾動ドラムのプーリ溝の摩擦によりラダーリングも非重合用傾動ドラムと一体的に回転するように構成される。一方、昇降チルト駆動軸17が前方向又は後方向に90度以上回転すると、ラダーリングが傾動ストッパ(図示せず)に当たって非重合用傾動ドラムの回転が停止して、2組のスラット群13,14の各スラット13a,14aが90度以上傾斜しなくなるけれども、非重合用巻取ドラム19は回転し続けるように構成される。なお、非重合用巻取ドラム19は、非重合用ドラムホルダ18の一部であるドラムカバー18aにより覆われる(
図2及び
図3)。
【0042】
一方、2組のスラット群13,14は、1組の取付フレーム11からそれぞれ垂下され、昇降可能に構成される(
図1)。具体的には、2組のスラット群13,14は水平方向に延びかつ鉛直方向に所定の間隔をあけて設けられた複数のスラット13a,14aによりそれぞれ構成され、隣り合うスラット群13,14の長手方向の一部が重合するように構成される。また、2組のスラット群13,14の下端には2組のボトムレール27,28がそれぞれ設けられる。具体的には、2組のボトムレール27,28は2組のスラット群13,14の複数のスラット13a,14aのうち最下段のスラット13a,14aの直下に位置するように水平方向に延びて設けられる。上記2組のボトムレール27,28によりボトムユニット26が構成される。
【0043】
2組のスラット群13,14のうち右側のスラット群13は、上記4組の非重合用ラダーコード23,24のうち右側の2組の非重合用ラダーコード23と、2組の重合用ラダーコード31,32とにより吊下げられる(
図1、
図4及び
図6)。また、2組のスラット群13,14のうち左側のスラット群14は、上記4組の非重合用ラダーコード23,24のうち左側の2組の非重合用ラダーコード24と、2組の重合用ラダーコード31,32とにより吊下げられる(
図1、
図5及び
図6)。ここで、隣り合う2組のスラット群13,14の各スラット13a,14aの一部が交互に重合する部分を重合部33とするとき、上記非重合用ラダーコード23,24は2組のスラット群13,14の重合部33でない部分を吊下げ、上記重合用ラダーコード31,32は2組のスラット群13,14の重合部33を吊下げるように構成される。
【0044】
右側の非重合用ラダーコード23は、右側のスラット群13の複数のスラット13aの前縁及び後縁に沿って鉛直方向に延びる一対の非重合用縦紐23a,23aと、これらの非重合用縦紐23a,23aに両端が固着され各スラット13aをその上面及び下面から挟んで所定の位置に保持する一対の非重合用横紐23b,23bとからなる(
図1及び
図4)。左側の非重合用ラダーコード24は、左側のスラット群14の複数のスラット14aの前縁及び後縁に沿って鉛直方向に延びる一対の非重合用縦紐24a,24aと、これらの非重合用縦紐24a,24aに両端が固着され各スラット14aをその上面及び下面から挟んで所定の位置に保持する一対の非重合用横紐24b,24bとからなる(
図1及び
図5)。また、右側の一対の非重合用縦紐23a,23aの下端は右側のボトムレール27にそれぞれ取付けられ、上端は4個の非重合用傾動ドラムのうち右側の2個の非重合用傾動ドラムの前後にそれぞれ取付けられる。更に、左側の一対の非重合用縦紐24a,24aの下端は左側のボトムレール28にそれぞれ取付けられ、上端は4個の非重合用傾動ドラムのうち左側の2個の非重合用傾動ドラムの前後にそれぞれ取付けられる。
【0045】
一方、隣り合う2組のスラット群13,14が重合した状態でその重合長さが変化することにより、スラット群ユニット12が長手方向に伸縮するように構成される(
図1)。また、2組のボトムレール27,28の互いに対向する端部は、スラット群ユニット12の長手方向への伸縮に拘らず、2組のボトムレール27,28が互いに接触しないように2組のスラット群13,14の各スラット13a,14aより短く形成される。更に、上記2組の重合用ラダーコード31,32は、隣り合う2組のスラット群13,14の重合状態を保つためにこれらのスラット群13,14の重合部33に設けられる(
図1及び
図6)。2組の重合用ラダーコード31,32のうち重合部33の左部に位置する重合用ラダーコード31は、各スラット群13,14の複数のスラット13a,14aの前縁及び後縁に沿って鉛直方向に延びる一対の重合用縦紐31a,31aと、これら一対の重合用縦紐31a,31aに両端が固着され複数のスラット13a,14aを受け所定の位置に保持する複数の重合用横紐31bとからなる(
図1及び
図6)。また、2組の重合用ラダーコード31,32のうち重合部33の右部に位置する重合用ラダーコード32は、各スラット群13,14の複数のスラット13a,14aの前縁及び後縁に沿って鉛直方向に延びる一対の重合用縦紐32a,32aと、これら一対の重合用縦紐32a,32aに両端が固着され複数のスラット13a,14aを受け所定の間隔をあけて保持する複数の重合用横紐32bとからなる(
図1及び
図6)。
【0046】
そして、重合部33の左部に位置する重合用ラダーコード31の一対の重合用縦紐31a,31aの下端は左側のボトムレール28に取付けられ(
図1及び
図6)、上端は昇降チルト駆動軸17に嵌入された左側の重合用傾動ドラム(図示せず)に取付けられる。また、重合部33の右部に位置する重合用ラダーコード32の一対の重合用縦紐32a,32aの下端は右側のボトムレール27に取付けられ、上端は昇降チルト駆動軸17に嵌入された右側の重合用傾動ドラム(図示せず)に取付けられる。これら左右の重合用傾動ドラムは、取付フレーム11内に設けられた重合用ドラムホルダ(図示せず)にそれぞれ回動可能であって取付フレーム11の長手方向に移動不能に取付けられる。但し、左右の重合用傾動ドラムは、後述の伸縮用操作部材43を操作することにより、取付フレーム11内をその長手方向に移動可能に構成される。そして、昇降チルト駆動軸17が前方向又は後方向に90度未満の角度だけ回転すると、重合用傾動ドラムが昇降チルト駆動軸17とともに回転して、重合用ラダーコード31,32も重合用傾動ドラムと一体的に回転するように構成される。一方、昇降チルト駆動軸17が前方向又は後方向に90度以上回転すると、重合用傾動ドラムの回転が停止して、2組のスラット群13,14の各スラットが90度以上傾斜しなくなるように構成される。
【0047】
一方、上記4本の非重合用昇降コード21,22のうち右側の2本の非重合用昇降コード21により右側のスラット群13を受け持ち、左側の2本の非重合用昇降コード22により左側のスラット群14を受け持つように構成される(
図1)。これらの非重合用昇降コード21,22は、2組のスラット群13,14の重合部33でない部分にそれぞれ設けられる。また、右側のボトムレール27には右側の2本の非重合用昇降コード21の一端がそれぞれ取付けられ、これらの非重合用昇降コード21の他端は右側のスラット群13の各スラット13aに遊挿された後に右側の2個の非重合用巻取ドラム19にそれぞれ取付けられる。更に、左側のボトムレール28には左側の2本の非重合用昇降コード22の一端がそれぞれ取付けられ、これらの非重合用昇降コード22の他端は左側のスラット群14の各スラット14aに遊挿された後に左側の2個の非重合用巻取ドラム19に取付けられる。なお、
図1中の符号34は、1組の取付フレーム11の前面右部に取付けられた昇降チルト用操作部材である。この昇降チルト操作部材34は、2組のスラット群13,14の複数のスラット13a,14aの昇降又はチルトを同時に行うために、図示しないプーリ及び歯車を介して昇降チルト駆動軸17に接続される。そして、昇降チルト用操作部材34を操作することにより、1本の昇降チルト駆動軸17が回動して、非重合用昇降コード21,22が非重合用巻取ドラム19に巻取られ又は非重合用巻取ドラム19から繰出されることにより、2組のスラット群13,14を同時に昇降できるとともに、非重合用ラダーコード23,24及び重合用ラダーコード31,32の前後が上下動して、2組のスラット群13,14の複数のスラット13a,14aが前側又は後側に傾斜することにより、これらのスラット13a,14aのチルト角を同時に変更できるようになっている。
【0048】
一方、1組の取付フレーム11には、隣り合う2組のスラット群13,14が重合した状態でその重合長さを変化させるための伸縮機構35,36が設けられる(
図1)。これらの伸縮機構35,36は、
図2〜
図5に詳しく示すように、取付フレーム11内にその長手方向に延びて設けられた伸縮駆動軸37と、この伸縮駆動軸37のうち4個の非重合用ドラムホルダ18に対向する位置にそれぞれ嵌着された4個の雄ねじ部材38,39と、伸縮駆動軸37のうち2個の重合用ドラムホルダに対向する位置にそれぞれ嵌着された2個の雄ねじ部材(図示せず)と、4個の非重合用ドラムホルダ18に設けられ上記4個の雄ねじ部材38,39に螺合可能な4個の雌ねじ部41,42と、2個の重合用ドラムホルダに設けられ上記2個の雄ねじ部材に螺合する2個の雌ねじ部(図示せず)と、伸縮駆動軸37に図示しない歯車及びプーリを介して接続された伸縮用操作部材43とを有する。この伸縮用操作部材43を操作することにより、プーリが回転して伸縮用駆動軸37が回転するようになっている。上記6個の雄ねじ部材38,39のうち右側の3個の雄ねじ部材38は右ねじであり、左側の3個の雄ねじ部材39は左ねじである。また、上記6個の雌ねじ部41,42のうち右側の3個の雌ねじ部41は右ねじであり、左側の3個の雌ねじ部42は左ねじである。上記伸縮用操作部材43を操作することにより、伸縮駆動軸37及び雄ねじ部材38,39が回動し、雌ねじ部41,42が伸縮駆動軸37の軸方向に移動して、隣り合う2組のスラット群13,14が重合した状態でその重合長さが変化するように構成される。
【0049】
なお、
図2〜
図5中の符号44は、取付フレーム11と非重合用ドラムホルダ18との間に介装されかつ取付フレーム11の内面に固定された非重合用スペーサである。また、
図2〜
図5中の符号46は、非重合用スペーサ44と非重合用ドラムホルダ18との間に設けられた複数の非重合用ボールであり、これらの非重合用ボール46により非重合用ドラムホルダ18が取付フレーム11の長手方向にスムーズに移動できるようになっている。更に、取付フレーム11と重合用ドラムホルダ18との間にも上記非重合用スペーサ44及び非重合用ボール46と同様の機能を有する重合用スペーサ(図示せず)及び重合用ボール(図示せず)が設けられる。
【0050】
このように構成された横型ブラインド10の使用方法及び動作を説明する。長方形状の窓枠16内の窓から差し込む光を遮蔽する場合、先ず、横型ブラインド10の昇降チルト用操作部材34を操作して、2組のスラット群13,14の各スラット13a,14aを同時に起立させ、2組のボトムレール27,28の下面を窓枠16の下枠部(図示せず)上面まで下降させる。次に、伸縮用操作部材43を操作すると、プーリが回転して伸縮駆動軸37が
図2(b)の実線矢印の方向に回転し、この伸縮駆動軸37の嵌着された右側の3個の雄ねじ部材38が伸縮駆動軸37と同一方向(
図2(b)の実線矢印の方向)に回転して、右側の3個の雌ねじ部41が
図2(b)の破線矢印の方向、即ち右方向に移動する。同時に、伸縮駆動軸37の嵌着された左側の3個の雄ねじ部材39が伸縮駆動軸37と同一方向(
図3(b)の実線矢印の方向)に回転して、左側の3個の雌ねじ部42が
図3(b)の破線矢印の方向、即ち左方向に移動する。これにより、右側の2個の非重合用ドラムホルダ18に取付けられた非重合用巻取ドラム19及び非重合用傾動ドラムと、右側の1個の重合用ドラムホルダに取付けられた重合用傾動ドラムとが右方向に移動するので、右側のスラット群13及び右側のボトムレール27が右方向に移動して窓枠16の右枠部(図示せず)内面に接近する。この結果、隣り合う2組のスラット群13,14の重合長さが小さくなって、スラット群ユニット12が長手方向に伸長するので、光漏れが生じる隙間量の総和が変化して、スラット群ユニット12により長方形状の窓枠16内のほぼ全てが覆われる。従って、スラット群ユニット12の隣り合うスラット群13,14間の隙間やスラット群ユニット12の外側面からの光漏れを防止できる。
【0051】
一方、スラット群ユニット12を伸長又は縮小しても、隣り合う2組のスラット群13,14が長手方向に離間せず重合した状態に保たれるので、隣り合うスラット群13,14間から光が漏れるのを防止できる。また、ボトムユニット26の各ボトムレール27,28の互いに対向する端部を各スラット群13,14より短く形成したので、スラット群ユニット12が長手方向に縮小しても、ボトムレール27,28同士の接触によるスラット13aとスラット14aの奥行方向の隙間の発生を阻止でき、重合したスラット群13,14からの光漏れを抑制又は防止できる。この結果、ボトムレール27,28の重合回避によるボトムレール27,28間に光漏れが発生するけれども、スラット群ユニット12の所定の長さまで確実に縮小できる。また、スラット群ユニット12の各スラット群13,14を取付フレーム11から2組の非重合用ラダーコード23,24及び1組の重合用ラダーコード31,32により吊下げたので、各スラット群13,14を安定した状態で吊下げることができるとともに、隣り合う2組のスラット群13,14の重合長さをスムーズに変化させることができる。また、各スラット群13,14において、1組の重合用ラダーコード31,32を、隣り合うスラット群13,14の重合部33に設けたので、スラット群13,14の重合部33を手で押したときに、交互に規則正しく重合された状態が解除され難くなる。この結果、スラット群ユニット12の隣り合うスラット群13,14の一部が規則正しく重合した状態に保たれる。更に、スラット群ユニット12の各スラット群13,14を2本の非重合用昇降コード21,22により昇降させたので、各スラット群13,14を安定した状態で昇降できるとともに、隣り合うスラット群13,14の重合長さをスムーズに変化させることができる。
【0052】
<第2の実施の形態>
図7は本発明の第2の実施の形態を示す。
図7において
図6と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、2組の重合用ラダーコード61,62のうち左側の重合用ラダーコード61が、右側のスラット群13の複数のスラット13aの前縁及び後縁に沿って鉛直方向に延びる一対の重合用縦紐61a,61aと、これらの重合用縦紐61a,61aに両端が固着されスラット13a及びスラット13bをその上面及び下面から挟んで所定の位置に保持する一対の重合用横紐61bとを有する。また、2組の重合用ラダーコード61,62のうち右側の重合用ラダーコード62は、左側のスラット群14の複数のスラット14aの前縁及び後縁に沿って鉛直方向に延びる一対の重合用縦紐62a,62aと、これらの非重合用縦紐62a,62aに両端が固着され各スラット14aをその上面及び下面から挟んで所定の位置に保持する一対の重合用横紐62bとを有する。上記以外は、第1の実施の形態と同一に構成される。
【0053】
このように構成された横型ブラインド60では、左側の重合用ラダーコード61の重合用横紐61aが右側のスラット群13の各スラット13aと左側のスラット群14の各スラット14aを挟んだ状態で保持し、右側の重合用ラダーコード62の重合用横紐62aが左側のスラット群14の各スラット14aを挟んだ状態で保持するので、各スラット群13,14の姿勢の乱れを防止でき、またスラット群13,14の各スラット13a,14aの端部を交互に規則正しく重合させた状態に、第1の実施の形態(
図6)より更に良好に保つことができる。上記以外の使用方法及び動作並びに作用・効果は、第1の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0054】
<第3の実施の形態>
図8は本発明の第3の実施の形態を示す。
図8において
図6と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、各スラット群13,14が、これらのスラット群13,14の重合部33でない部分にそれぞれ設けられた2本の非重合用昇降コードと、上記重合部33の外側に設けられた1本の重合用昇降コード81,82とによりそれぞれ昇降可能に構成される。即ち、重合部33が2本の重合用昇降コード81,82によりそれぞれ昇降可能に構成される。2組の重合用ラダーコード61,62のうち左側の重合用ラダーコード61の重合用横紐61b又は重合用縦紐61aの前縁にリング部材83が固着され、右側の重合用ラダーコード62の重合用横紐62b又は重合用縦紐62aの前縁にリング部材84が固着される。そして、各スラット群13,14を昇降する重合用昇降コード81は、左側のリング部材83に遊挿され、この重合用昇降コード81の一端は左側のボトムレールに取付けられ、他端は取付フレーム内の重合用昇降ドラム(図示せず)に取付けられる。また、重合用昇降コード82は、右側のリング部材84に遊挿され、この重合用昇降コード82の一端は右側のボトムレールに取付けられ、他端は取付フレーム内の重合用昇降ドラム(図示せず)に取付けられる。これらの重合用昇降ドラム81,82は、第1の実施の形態の非重合用昇降ドラムと同様に形成される。上記以外は第2の実施の形態と同一に構成される。
【0055】
このように構成された横型ブラインド80では、各スラット群13,14において、これらのスラット群13,14の重合部33に、スラット群13,14を昇降するために重合部33に左右1本ずつ重合用昇降コード81,82を設けたので、非重合用昇降コードへの負担を軽減できる。上記以外の使用方法及び動作並びに作用・効果は、第2の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0056】
<第4の実施の形態>
図9及び
図10は本発明の第4の実施の形態を示す。
図9及び
図10において
図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、横型ブラインド100は、2組の取付フレーム102,103を有するフレームユニット101と、これら2組の取付フレーム102.103からそれぞれ垂下された2組のスラット群13,14を有するスラット群ユニット12とを備える。2組のフレームユニット101は、窓枠16の上枠部16a下面に水平方向に延びた状態でそれぞれ取付けられる。具体的には、2組の取付フレーム102,103は、間隔をあけて一直線状に延びて設けられる。また、2組の取付フレーム102,103はスライド連結機構104により長手方向に相対的に移動可能に連結される。更に、各取付フレーム102,103はチャンネル状に形成される。そして、水平面内であって取付フレーム102,103の長手方向に直交する方向を取付フレーム102,103の前後方向とするとき、2組の取付フレーム102,103の前面同士が前側スライドレール106により連結され、2組の取付フレーム102,103の後面同士が後側スライドレール107により連結される。なお、この実施の形態の横型ブラインド100は、後述する左右の操作棒118,119の左右への手操作により、スラット群ユニット12が長手方向に伸縮するようになっている。
【0057】
前側スライドレール106は、2組の取付フレーム102,103の前面にそれぞれ取付けられ両側外面に複数の鋼球(図示せず)が転動可能な一対の第1溝(図示せず)が形成された一対の前側可動片106a,106bと、これらの前側可動片106a,106bに被せるように設けられ両側内面に複数の鋼球が転動可能な一対の第2凹溝(図示せず)が形成されたチャンネル状の単一の前側連結片106cとを有する。一対の前側可動片106a,106bに複数の鋼球を介して前側連結片106cを取付けることにより、一対の前側可動片106a,106bが前側連結片106cに対して相対的に移動可能に構成される。また、後側スライドレール107は、2組の取付フレーム102,103の後面にそれぞれ取付けられ両側外面に複数の鋼球(図示せず)が転動可能な一対の第1溝(図示せず)が形成された一対の後側可動片107a,107bと、これらの後側可動片107a,107bに被せるように設けられ両側内面に複数の鋼球が転動可能な一対の第2凹溝(図示せず)が形成されたチャンネル状の単一の後側連結片107cとを有する。一対の後側可動片107a,107bに複数の鋼球を介して後側連結片107cを取付けることにより、一対の後側可動片107a,107bが後側連結片107cに対して相対的に移動可能に構成される。上記前側スライドレール106及び後側スライドレール107によりスライド連結機構104が構成される。
【0058】
一方、上記スライド連結機構104には、スラット群ユニット12の長手方向への伸縮量を規制するストッパ(図示せず)が設けられる。具体的には、ストッパは、前側スライドレール106の一対の前側可動片106a,106b及び単一の前側連結片106cの第1及び第2凹溝内にそれぞれ突設された第1及び第2前側突起(図示せず)と、後側スライドレール107の一対の後側可動片107a,107b及び単一の後側連結片107cの第1及び第2凹溝内にそれぞれ突設された第1及び第2後側突起(図示せず)とを有する。上記第1及び第2前側突起により一対の前側可動片106a,106bの前側連結片106cに対する相対的な移動量が規制され、上記第1及び第2後側突起により一対の後側可動片107a,107bの後側連結片107cに対する相対的な移動量が規制されることにより、2組の取付フレーム102,103の長手方向の伸縮量が規制されて、スラット群ユニット12の伸縮量が規制されるようになっている。
【0059】
2組の取付フレーム102,103は、窓枠16の上枠部16a下面に複数の上側スライドレール108によりそれぞれ長手方向に移動可能に取付けられる。上側スライドレール108は、上枠部16aに取付けられ両側外面に複数の鋼球(図示せず)が転動可能な一対の第1凹溝(図示せず)が形成された上側固定片108aと、この上側固定片108aに被せるように設けられ両側内面に複数の鋼球(図示せず)が転動可能な一対の第2凹溝(図示せず)が形成されたチャンネル状の上側可動片108bとを有する。上側固定片108aに複数の鋼球を介して上側可動片108bを取付けることにより、上側可動片108bが上側固定片108aに対して相対的に移動可能に構成される。
【0060】
右側の取付フレーム102の前面右部には、2組のスラット群13,14の複数のスラット13a,14aの昇降又はチルトを同時に行うための昇降チルト用操作部材109が回転可能に取付けられる。また、一端が右側のボトムレール27にそれぞれ取付けられた右側の2本の非重合用昇降コード21の他端は、右側のスラット群13の複数のスラット13aに挿通され、右側の取付フレーム102内及び昇降チルト用操作部材109内に挿通されて、昇降チルト用操作部材109下端のノブ111に取付けられる。更に、一端が左側のボトムレール28にそれぞれ取付けられた左側の2本の非重合用昇降コード22の他端は、左側のスラット群14の複数のスラット14aに挿通され、左右の取付フレーム102,103内及び昇降チルト用操作部材109内に挿通されて、昇降チルト用操作部材109下端のノブ111に取付けられる。そして、ノブ111及び昇降チルト用操作部材109を操作することにより、右側のスラット群13及び右側のボトムレール27と、左側のスラット群14及び左側のボトムレール28とを同時に昇降できるようになっている。
【0061】
一方、2組の取付フレーム102,103内には、2本のチルト軸112,113が同一軸線上にそれぞれ挿通される(
図10)。そして、これらのチルト軸112,113の互いに対向する端部には、六角柱状の雄軸114及び六角筒状の雌軸116がそれぞれ設けられる。雄軸114は雌軸116に対して長手方向に相対的に移動可能であって円周方向に一体的に回転可能に挿入される。また、2本のチルト軸112,113のうち右側のチルト軸112の端部はユニバーサルジョイント(図示せず)を介して昇降チルト用操作部材109に接続される。更に、各チルト軸112,113には2個の傾動ドラム(図示せず)がそれぞれ嵌着され、これらの傾動ドラムには非重合用ラダーコード23,24の一対の非重合用縦紐23a,24aがそれぞれ取付けられる。そして、昇降チルト用操作部材109を回動操作することにより、2本のチルト軸112,113が同時に回動して、2組のスラット群13,14のチルト角を同時に変更できるようになっている。
【0062】
隣り合う2組のスラット群13,14の各スラット13a,14aの一部は、第1の実施の形態と同様に、交互に重合するように構成される。そして、フレームユニット101が長手方向に伸長又は縮小することにより、上記隣り合うスラット群13,14が重合した状態でその重合長さが変化して、スラット群ユニット12が長手方向に伸縮するように構成される。なお、
図9及び
図10中の符号117,117は、フレームユニット101の長手方向の両端面に取付けられた一対のフレーム用緩衝部材である。これらの緩衝部材117,117は、スポンジ、発泡スチロール、或いはシリコーン樹脂やウレタン樹脂等の樹脂により形成される。また、
図9中の符号47,47はボトムユニット26の長手方向の両端面に取付けられた一対のボトム用緩衝部材である。これらの緩衝部材47,47は、スポンジ、発泡スチロール、或いはシリコーン樹脂やウレタン樹脂等の樹脂により形成される。更に、
図9中の符号118は、右側の取付フレーム102に基端が取付けられ右側の取付フレーム102を長手方向に移動させるために把持する操作棒であり、符号119は、左側の取付フレーム103に基端が取付けられ左側の取付フレーム103を長手方向に移動させるために把持する操作棒である。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0063】
このように構成された横型ブラインド100の使用方法及び動作を説明する。長方形状の窓枠16内の窓から差し込む光を遮蔽する場合、先ず、横型ブラインド100の昇降チルト用操作部材109及びノブ111を操作して、2組のスラット群13,14の各スラット13a,14aを同時に起立させ、2組のボトムレール27,28の下面を窓枠16の下枠部(図示せず)上面まで下降させる。次に、右側の操作棒118を右方向に操作して右側の取付フレーム102を窓枠16の右枠部(図示せず)に接近させ、左側の操作棒119を左方向に操作して左側の取付フレーム103を窓枠16の左枠部(図示せず)内面に接近させる。このとき、右側の操作棒118の操作により右側の取付フレーム102及び右側のボトムレール27が右枠部内面に当接しようとしても、前側スライドレール106に設けられたストッパによりこの当接が阻止されるか、或いは当接しても、右側の取付フレーム102の端面に取付けられたフレーム用緩衝部材117、及び右側のボトムレール27の端面に取付けられたボトム用緩衝部材47が右側の操作棒118の操作による衝撃を吸収するので、右側の取付フレーム102、右側のボトムレール27及び右側のスラット群13の損傷を防止できる。また、左側の操作棒119の操作により左側の取付フレーム103及び左側のボトムレール28が左枠部内面に当接しようとしても、前側スライドレール106に設けられたストッパによりこの当接が阻止されるか、或いは当接しても、左側の取付フレーム103の端面に取付けられたフレーム用緩衝部材117、及び左側のボトムレール28の端面に取付けられたボトム用緩衝部材47が左側の操作棒119の操作による衝撃を吸収するので、左側の取付フレーム103、左側のボトムレール28及び左側のスラット群14の損傷を防止できる。この結果、フレームユニット101が長手方向に伸長することにより、隣り合うスラット群13,14の重合長さが小さくなって、スラット群ユニット12が長手方向に伸長するので、光漏れが生じる隙間量の総和が変化して、スラット群ユニット12により長方形状の窓枠16内のほぼ全てが覆われる。従って、第1の実施の形態と同様に、スラット群ユニット12の隣り合うスラット群13,14間の隙間やスラット群ユニット12の外側面からの光漏れを防止できる。
【0064】
一方、フレームユニット101を伸長又は縮小しても、スラット群ユニット12の隣り合うスラット群13,14が長手方向に離間せず重合した状態に保たれるので、隣り合うスラット群13,14間から光が漏れるのを防止できる。また、スライド連結機構104に、2組のスラット群13,14の長手方向への伸縮量を規制するストッパを設けたので、スラット群ユニット12が長手方向に伸長しても、隣り合う2組のスラット群13,14の一部の重合状態が解除される長さまでフレームユニット101が伸長しない。この結果、隣り合う2組のスラット群13,14の一部が重合した状態に確実に保つことができる。上記以外の使用方法及び動作並びに作用・効果は、第1の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0065】
<第5の実施の形態>
図11及び
図12は本発明の第5の実施の形態を示す。
図11及び
図12において
図9と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、2組のスラット群133,134の重合部138に、各スラット群133,134を昇降するための重合用昇降コード136が遊挿される左側の遊挿孔133bと、重合用昇降コード137が遊挿される右側の遊挿孔134bとがそれぞれ形成される。具体的には、上記左側の遊挿孔133bは、2組のスラット群133,134の重合部138において、右側のスラット群133の各スラット133aにその前後方向に延びる長孔状に形成されかつ鉛直方向に連なってそれぞれ形成された左側の長孔133cと、左側のスラット群134の各スラット134aに四角形状に鉛直方向に連なってそれぞれ形成された左側の四角孔134dとからなる。そして、重合用昇降コード136が左側の長孔133c及び左側の四角孔134dに挿通され、その一端は左側のボトムレール28に取付けられ、他端は取付フレーム103,102内及び昇降チルト用操作部材109内を通ってノブ111に取付けられる。ここで、左側の四角孔134dの前後方向の長さは左側の長孔133cの長さと略同一に形成され、左側の四角孔134dの長手方向の長さは、スラット群ユニット132が長手方向に伸縮したときに、2組のスラット群133,134の相対的な移動を許容できる長さに形成される。
【0066】
一方、上記右側の遊挿孔134bは、2組のスラット群133,134の重合部138において、左側のスラット群134の各スラット134aにその前後方向に延びる長孔状に形成されかつ鉛直方向に連なってそれぞれ形成された右側の長孔134cと、右側のスラット群133の各スラット133aに四角形状に鉛直方向に連なってそれぞれ形成された右側の四角孔133dとからなる。そして、重合用昇降コード137が右側の長孔134c及び右側の四角孔133dに挿通され、その一端は右側のボトムレール27に取付けられ、他端は取付フレーム102内及び昇降チルト用操作部材109内を通ってノブ111に取付けられる。ここで、右側の四角孔133dの前後方向の長さは右側の長孔134cの長さと略同一に形成され、右側の四角孔133dの長手方向の長さは、スラット群ユニット132が長手方向に伸縮したときに、2組のスラット群133,134の相対的な移動を許容できる長さに形成される。上記以外は第4の実施の形態と同一に構成される。
【0067】
このように構成された横型ブラインド130では、左側の遊挿孔133b、即ち左側の長孔133c及び左側の四角孔134dに、スラット群133,134を昇降するための重合用昇降コード136を遊挿し、右側の遊挿孔134b、即ち右側の長孔134c及び右側の四角孔133dに、重合用昇降コード137を遊挿したので、スラット群ユニット132が長手方向に伸縮しても、左側の重合用昇降コード136が左側の遊挿孔133bの左側の四角孔134d内をその長手方向に移動し、右側の重合用昇降コード137が右側の遊挿孔134bの右側の四角孔133d内をその長手方向に移動するだけで済む。この結果、重合用昇降コード136,137がスラット群ユニット132の長手方向への伸縮を妨げることがないので、スラット群ユニット132は所定の距離だけ伸縮できる。上記以外の使用方法及び動作並びに作用・効果は、第4の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0068】
<第6の実施の形態>
図13は本発明の第6の実施の形態を示す。
図13において
図12と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、スラット群133,134を吊下げるための左側の重合用ラダーコード61が、右側のスラット群133の複数のスラット133aの前縁及び後縁に沿って鉛直方向に延びる左側の一対の重合用縦紐61a,61aと、これらの重合用縦紐61a,61aに両端が固着されスラット133a及びスラット134aをその上面及び下面から挟んで所定の位置に保持する左側の一対の重合用横紐61bとを有し、右側の重合用ラダーコード62が、左側のスラット群134の複数のスラット134aの前縁及び後縁に沿って鉛直方向に延びる右側の一対の重合用縦紐62a,62aと、これらの重合用縦紐62a,62aに両端が固着され各スラット134aをその上面及び下面から挟んで所定の位置に保持する右側の一対の重合用横紐62bとを有する。上記以外は、第5の実施の形態と同一に構成される。
【0069】
このように構成された横型ブラインド150では、左側の重合用ラダーコード61の重合用横紐61bが右側のスラット群133の各スラット133aと左側のスラット群134の各スラット134aを挟んだ状態で保持し、右側の重合用ラダーコード62の左側の重合用横紐62bが左側のスラット群134の各スラット134aを挟んだ状態で保持するので、各スラット群133,134の姿勢の乱れを防止できる。上記以外の使用方法及び動作は第5の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0070】
<第7の実施の形態>
図14及び
図15は本発明の第7の実施の形態を示す。
図14及び
図15において
図11及び
図12と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、各スラット群133,134において、2組の非重合用ラダーコード23,24が設けられるけれども、重合用ラダーコードは設けられない。即ち、2組のスラット群133,134の重合部138には、スラット群133,134を昇降させ重合部138の左部に位置する重合用昇降コード136が遊挿される左側の遊挿孔133bと、重合部138の右部に位置する重合用昇降コード137が遊挿される右側の遊挿孔134bがそれぞれ形成される。そして、左側の遊挿孔133bは、右側のスラット群133の各スラット133aに形成され重合部138の左部に位置する長孔133cと、左側のスラット群134の各スラット134aに形成され重合部138の左部に位置する四角孔134dとからなり、右側の遊挿孔134bは、左側のスラット群134の各スラット134aに形成され重合部138の右部に位置する長孔134cと、右側のスラット群133の各スラット133aに形成された重合部138の右部に位置する四角孔133dとからなる。上記以外は、第5の実施の形態と同一に構成される。
【0071】
このように構成された横型ブラインド170では、各スラット群133,134において、2組ずつ合計4組の非重合用ラダーコード23,23,24,24が設けられるけれども、2本ずつ合計4本の非重合用昇降コード21,21,22,22に加えて、1本ずつ合計2本の重合用昇降コード136,137が設けられるので、右側のスラット群133のスラット133aと左側のスラット群134のスラット134aとが交互に配置されるという形態(構造)が解除されることを回避できる。上記以外の使用方法及び動作並びに作用・効果は、第5の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0072】
<第8の実施の形態>
図16は本発明の第8の実施の形態を示す。
図16において
図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、隣り合う2組のボトムレール192,193の互いに対向する端面にこれらのボトムレール192,193を延長する雌部材193a及び雄部材192aがそれぞれ取付けられる。具体的には、右側のボトムレール192に雄部材192aが突設され、左側のボトムレール193に雌部材193aが突設される。また、雌部材193aが雄部材192aに相対移動可能に嵌入される。そして、スラット群ユニット12の長手方向への伸縮に拘らず、隣り合うボトムレール192,193間が雌部材193a及び雄部材192aにより閉止された状態に保たれるように構成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0073】
このように構成された横型ブラインド190では、左側のボトムレール193から突設された雌部材193aを右側のボトムレール192から突設された雄部材192aに相対移動可能に嵌入したので、スラット群ユニット12が長手方向に伸縮しても、隣り合うボトムレール192,193間が常に雌部材193a及び雄部材192aにより閉止される。この結果、隣り合うボトムレール192,193間の光漏れを防止できる。上記以外の使用方法及び動作並びに作用・効果は、第1の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0074】
<第9の実施の形態>
図17は本発明の第9の実施の形態を示す。
図17において
図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、隣り合う2組のボトムレール212,213の互いに対向する端面にこれらのボトムレール212,213を延長する帯板状のひれ部材212a,213aがそれぞれ取付けられる。具体的には、右側のボトムレール212に右側のひれ部材212aが突設され、左側のボトムレール213に左側のひれ部材213aが突設される。これらのひれ部材212a,213aの一部が互いに重合するように構成される。また、2組のスラット群13,14の複数のスラット13a,14aが起立したときに、2組のボトムレール212,213も起立するように構成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0075】
このように構成された横型ブラインド210では、右側のボトムレール212から突設されたひれ部材212aを左側のボトムレール213から突設されたひれ部材213aに対して相対的に移動可能に設け、これらのひれ部材212a,213aの一部が重合するので、スラット群ユニット12が長手方向に伸縮しても、2組のボトムレール212,213を2組のスラット群13,14とともに起立させることにより、隣り合うボトムレール212,213間がひれ部材212a,213aにより閉止される。この結果、隣り合うボトムレール212,213間の光漏れを防止できる。上記以外の使用方法及び動作並びに作用・効果は、第1の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0076】
<第10の実施の形態>
図18は本発明の第10の実施の形態を示す。
図18において
図9と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、隣り合う2組のスラット群13,14の長手方向への伸縮量を規制するストッパ231が、窓枠16の上枠部16a下面とフレームユニット101上面との間に設けられる。具体的には、ストッパ231は、窓枠部16の上枠部16a下面に取付けられ伏せ椀状に形成された一対の受け部231a,231aと、フレームユニット101の2組の取付フレーム102,103上面にそれぞれ取付けられ一対の受け部231a,231aにフレームユニット101の長手方向に移動可能に収容された一対の可動部231b,231bとを有する。一対の受け部231a,231aにより一対の可動部231b,231bの相対的な移動量が規制されることにより、2組の取付フレーム102,103の長手方向の伸縮量が規制されて、2組のスラット群13,14の伸縮量が規制されるようになっている。上記以外は、第4の実施の形態と同一に構成される。
【0077】
このように構成された横型ブラインド230では、窓枠16の上枠部16a下面とフレームユニット101上面との間に、2組のスラット群13,14の長手方向への伸縮量を規制するストッパ231を設けたので、スラット群ユニット12が長手方向に伸長しても、隣り合う2組のスラット群13,14の一部の重合状態が解除される長さまでフレームユニット101が伸長しない。この結果、隣り合う2組のスラット群13,14の一部が重合した状態に確実に保つことができる。上記以外の使用方法及び動作並びに作用・効果は、第4の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0078】
なお、上記第1の実施の形態では、1組の取付フレームを窓枠の上枠部に取付けたが、1組の取付フレームを天井又は壁に取付けてもよい。また、上記第2〜第10の実施の形態では、フレームユニットを窓枠の上枠部に取付けたが、フレームユニットを天井又は壁に取付けてもよい。また、上記第1の実施の形態では、スラット群ユニットが2組のスラット群を有するように構成したが、スラット群ユニットが3組以上のスラット群を有するように構成してもよい。また、上記第2〜第10の実施の形態では、フレームユニットが2組の取付フレームを有し、スラット群ユニットが2組のスラット群を有するように構成したが、フレームユニットが3組以上の取付フレームを有し、スラット群ユニットが3組以上のスラット群を有するように構成してもよい。また、上記第1〜第10の実施の形態では、日射遮蔽装置として複数のスラットを有する横型ブラインドを挙げたが、ジグザグ状又はハニカム状のスクリーンを有するプリーツスクリーンや、展開時に略平坦になるスクリーンを有するローマンシェード等の日射遮蔽装置でもよい。
【0079】
また、上記第3の実施の形態では、右側のスラット群の前縁に右側の重合用昇降コードが遊挿される右側のリング部材を固着し、左側のスラット群の前縁に左側の重合用昇降コードが遊挿される左側のリング部材を固着したが、右側のスラット群の後縁又は前縁及び後縁に右側の重合用昇降コードが遊挿される右側のリング部材を固着し、左側のスラット群の後縁又は前縁及び後縁に左側の重合用昇降コードが遊挿される左側のリング部材を固着してもよい。また、上記第1〜第6及び第8〜10の実施の形態では、各スラット群の複数のスラットを3組のラダーコード(2組の非重合用ラダーコード及び1組の重合用ラダーコード)により吊下げたが、2組のラダーコード(1組の非重合用ラダーコード及び1組の重合用ラダーコード)又は4組以上のラダーコード(3組以上の非重合用ラダーコード及び1組の重合用ラダーコード)により吊下げてもよく、或いは2組以上のラダーテープ(1組以上の非重合用ラダーテープ及び1組の重合用ラダーテープ)により吊下げてもよい。また、上記第7の実施の形態では、各スラット群の複数のスラットを2組の非重合用ラダーコードにより吊下げたが、3組以上の非重合用ラダーコードにより吊下げてもよく、或いは2組以上の非重合用ラダーテープにより吊下げてもよい。
【0080】
また、上記第1、第2、第4及び第8〜第10の実施の形態では、各スラット群を2本の非重合用昇降コードにより昇降させたが、3本以上の非重合用昇降コード又は非重合用昇降テープにより昇降させてもよい。また、上記第3及び第5〜第7の実施の形態では、各スラット群を3本の昇降コード(2本の非重合用昇降コードと1本の重合用昇降コード)により昇降させたが、2本の昇降コード(1本の非重合用昇降コードと1本の重合用昇降コード)、若しくは4本以上の昇降コード(3本以上の非重合用昇降コードと1本の重合用昇降コード)、又は2本の昇降テープ(1本の非重合用昇降テープと1本の重合用昇降テープ)、或いは4本以上の昇降テープ(3本以上の非重合用昇降テープと1本の重合用昇降テープ)により昇降させてもよい。また、上記第1〜第6及び第8〜第10の実施の形態では、隣り合うスラット群の重合状態を保つために重合用ラダーコードを設けたが、隣り合うスラット群の重合状態を保つために重合用ラダーテープを設けてもよい。また、第2の実施の形態では、右側のスラット群の各スラットと左側のスラット群の各スラットを一対の横紐で挟んで吊下げる重合用ラダーコードを重合部の左部に設け、左側のスラット群の各スラットを一対の横紐で挟んで吊下げる重合用ラダーコードを重合部の右部に設けたが、右側のスラット群の各スラットと左側のスラット群の各スラットを一対の横紐で挟んで吊下げる重合用ラダーコードを重合部の右部に設け、左側のスラット群の各スラットを一対の横紐で挟んで吊下げる重合用ラダーコードを重合部の左部に設けてもよく、或いは左右のスラット群の各スラットを一対の横紐で挟んで吊下げる重合用ラダーコードを重合部の右部又は左部に設け、左右のスラット群の各スラットを一対の横紐で挟んで吊下げる重合用ラダーコードを重合部の左部又は右部に設けてもよい。更に、上記第4〜第7及び第10の実施の形態では、2組の取付フレームをこれらの長手方向に相対的に移動可能に間隔をあけて連結した状態で窓枠等に取付けたが、2組の取付フレームを連結せずにこれらの長手方向に相対的に移動可能に間隔をあけて窓枠等に取付けてもよい。